JP2016194695A - 模様を有するシートおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】完全に左右対称な孔あき模様を有する一対のシートの同時製造。
【解決手段】(1)表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に一つに重ね合わせて、孔あき模様を形成したのち、前記少なくとも二枚のシートを個々に分離することにより、前記二枚のシートを左右に並べた時に左右対称の模様が形成された複数のシート。(2)(a)少なくとも二枚のシートからなる複数のシートを重ね合わせて密着させる工程、(b)前記密着したシートにレーザ加工またはトムソン加工により所定パターンの孔あき模様を形成する工程、および(c)孔あき模様が形成されたシートを別々に分離して、二枚のシートを左右に並べたときに同一の模様が左右対称に形成された複数のシートを同時に得る工程、からなる複数のシートの製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】(1)表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に一つに重ね合わせて、孔あき模様を形成したのち、前記少なくとも二枚のシートを個々に分離することにより、前記二枚のシートを左右に並べた時に左右対称の模様が形成された複数のシート。(2)(a)少なくとも二枚のシートからなる複数のシートを重ね合わせて密着させる工程、(b)前記密着したシートにレーザ加工またはトムソン加工により所定パターンの孔あき模様を形成する工程、および(c)孔あき模様が形成されたシートを別々に分離して、二枚のシートを左右に並べたときに同一の模様が左右対称に形成された複数のシートを同時に得る工程、からなる複数のシートの製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、(a)レーザ加工またはトムソン加工技術を用いて形成された、孔あき模様を有するシート、および(b)左右完全対称の孔あき模様を有する一対のシートを一度に同時に製造する製造方法に関する。
紙等のシートにレーザ加工で孔あけして、複数の孔の配列により模様を形成した、装飾性を備えた紙製品は知られている(特許文献1)。特許文献1では、一端が糊付けされて冊子状となり、1枚ずつはがして対象箇所に貼りつけるように構成されている付箋紙に、レーザ等により小孔を列設し、小孔によって人の顔や風景、レース模様等の絵柄を形成している。
特許文献1では、複数の付箋が冊子状になっている付箋紙をレーザ等により模様を型抜きした後、一枚一枚はがして、複数の付箋が形成できることが開示されているが、表裏のある複数のシートを、裏面同士貼りあわせてレーザ加工して、模様形成後分離して、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称となる一対のシートを得ることの示唆はない。
本発明者らは、模様が二枚のシートを左右に並べたときに左右対称に形成された一対のシートを提供することができれば市場性があるのではないかとの着想を得て、鋭意検討の結果、本発明に到達した。
本発明第1の構成は、表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に、一つに重ね合わせて、孔あき模様を形成したのち、前記少なくとも二枚のシートを個々に分離することにより、前記二枚のシートを左右に並べたときに左右対称の模様を有することを特徴とする複数のシートである。上記の重ね合わせは、裏面同士を重ね合わせる。ここで、レーザ加工またはトムソン加工時に二枚のシートの相互に重ね合されて密着される面を裏面といい、反対面を表面という。
本発明第1の構成は、表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に、一つに重ね合わせて、孔あき模様を形成したのち、前記少なくとも二枚のシートを個々に分離することにより、前記二枚のシートを左右に並べたときに左右対称の模様を有することを特徴とする複数のシートである。上記の重ね合わせは、裏面同士を重ね合わせる。ここで、レーザ加工またはトムソン加工時に二枚のシートの相互に重ね合されて密着される面を裏面といい、反対面を表面という。
前記シートが、二枚で対を形成していることが好ましい。
前記孔あき模様が、複数の孔の配列から形成されていることが好ましい。
前記シートは、レーザ加工またはトムソン加工可能な紙、プラスチックシート、編織物またはフェルトであることが好ましい。本明細書において、「シート」にはフィルムの概念、「フィルム」にはシートの概念を含む。
前記少なくとも二枚のシートは、同一素材または異なる素材から形成されていてもよい。
前記紙が、起毛処理紙、装飾紙または圧着紙であってもよい。
本発明第2の構成は、(a)表裏のある少なくとも二枚のシートからなる複数のシートを重ね合わせて、密着させる工程、(b)前記密着したシートにレーザ加工またはトムソン加工により所定パターンの孔あき模様を形成する工程、および(c)孔あき模様が形成されたシートを別々に分離して、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称に同一の模様が形成された複数のシートを同時に得る工程、からなる複数のシートの製造方法である。上記における表裏のある二枚のシートの重ね合わせは、裏面同士を密着させる。
前記複数のシートは、粘着剤を介することなく、圧着により積層一体化されてレーザ加工またはトムソン加工され、前記加工後、別々のシートに分離してもよい。
前記複数のシートは、粘着剤または接着剤を介して積層一体化されてレーザ加工またはトムソン加工され、前記加工後、別々のシートに分離してもよい。
前記粘着剤または接着剤は、両面粘着紙または両面接着紙であってもよい。
前記二枚のシートのそれぞれの裏面には粘着剤または接着剤が塗布され、前記二枚のシートの間に剥離紙を挿入して一体化・密着させ、レーザ加工またはトムソン加工後、剥離紙を除去してもよい。
前記二枚のシートが圧着紙、疑似接着フィルム、吸着シート、または接着剤レス積層シートであり、レーザ加工またはトムソン加工後別々に分離してもよい。
表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に一つに重ね合わせて形成されたシート対を複数重ね、該シート対の側端部を仮止めして一体化させてレーザ加工またはトムソン加工を行い、前記加工後別々に分離してもよい。この方法により、模様を有するシートが同時に二枚よりも多い多数枚を製造することができる。
本発明第3の構成は、上記の模様を有するシートからなる装飾用、補修用または情報展示用シートである。
本発明第4の構成は、前記第3の構成の装飾用シートが外面に貼られた箱である。
本発明第1の構成により、対を形成している二枚のシートを左右に並べたときに、模様が完全に左右対称に形成されたシート対が得られているので、装飾性を高める効果を有し、装飾シートとして有用である。
本発明第2の構成により、表面(装飾面)と裏面とからなる表裏のあるシートを複数重ねて、レーザ加工またはトムソン加工を行うことにより、対を形成している二枚のシートを左右に並べたときに左右対称の模様を有する一対の装飾シートを一度に同時に形成することができ、装飾シート形成方法として有用である。
本発明第3の構成により、装飾用シート、補修用シートまたは情報展示用シートが得られ、また、本発明第4の構成により、該装飾シートで少なくとも外面の一部が貼り合わされた箱が得られるので、新たな装飾用、補修用または情報展示用シートの提供となる。
本発明の要点は、表裏のある少なくとも二枚のシートを密着させた後、所定の模様が形成されるようにレーザ加工またはトムソン加工を行い、前記加工後において二枚のシートを個々に分離して、二枚のシートを左右に並べたとき、左右が完全に対称的な模様が形成されたシートを得ることである。二枚のシートの密着は裏面同士を貼りあわせて行い、二枚のシートの表面同士の左右が対称的な模様を有している。
本発明において、レーザ加工とは、シートにレーザを照射して所定形状の模様が形成できるように型抜きを行う工法である。
本発明において、トムソン加工とは、所望の形状に刃を配した抜き型(トムソン型という。)を製作し、このトムソン型を用いてプレス機でシートに抜き加工を行う工法をいう。
本発明において、所定の模様形成はレーザ加工またはトムソン加工により行うことができるが、具体的な実施形態についてはレーザ加工を中心として説明する。当業者は下記実施形態の説明を参照して、トムソン加工を実施することができる。
本発明において、レーザ加工とは、シートにレーザを照射して所定形状の模様が形成できるように型抜きを行う工法である。
本発明において、トムソン加工とは、所望の形状に刃を配した抜き型(トムソン型という。)を製作し、このトムソン型を用いてプレス機でシートに抜き加工を行う工法をいう。
本発明において、所定の模様形成はレーザ加工またはトムソン加工により行うことができるが、具体的な実施形態についてはレーザ加工を中心として説明する。当業者は下記実施形態の説明を参照して、トムソン加工を実施することができる。
(シート)
本発明の模様を有するシートの製造に用いられるシートとしては、紙、フェルト、織物、編物、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂シート、薄い木材シート(ベニヤ板)またはゴム弾性シートなどの種々のシートが挙げられるが、なかでも、使用用途、加工性などの点から、紙、フェルト、織編布、合成樹脂シートなどが好ましい。なお、合成樹脂シートとしては、レーザ加工時の発熱に耐えられるように、融点200℃以上のポリアミド、ポリエステルなどが好ましい。紙としては、装飾性の点から、起毛処理紙(ウーペケーネス)、エンボス加工紙などの装飾紙、圧着紙などが好ましく用いられる。
レーザ加工性の点から、シートの厚みは、5mm以下であることが好ましい。シートの目付は、450g/m2以下であることが好ましい。
本発明では、少なくとも二枚のシートが用いられるが、二枚のシートは同一素材でも異素材でもよい。
本発明の模様を有するシートの製造に用いられるシートとしては、紙、フェルト、織物、編物、不織布、合成樹脂フィルム、合成樹脂シート、薄い木材シート(ベニヤ板)またはゴム弾性シートなどの種々のシートが挙げられるが、なかでも、使用用途、加工性などの点から、紙、フェルト、織編布、合成樹脂シートなどが好ましい。なお、合成樹脂シートとしては、レーザ加工時の発熱に耐えられるように、融点200℃以上のポリアミド、ポリエステルなどが好ましい。紙としては、装飾性の点から、起毛処理紙(ウーペケーネス)、エンボス加工紙などの装飾紙、圧着紙などが好ましく用いられる。
レーザ加工性の点から、シートの厚みは、5mm以下であることが好ましい。シートの目付は、450g/m2以下であることが好ましい。
本発明では、少なくとも二枚のシートが用いられるが、二枚のシートは同一素材でも異素材でもよい。
(シートの重ね合わせ)
二枚のシートにおいて、表面は、模様を有するシートの表面となるので、起毛処理面、凹凸面、染色面であることが好ましい。一方、裏面は相手方に重ね合され、密着状態となってレーザ加工処理されるので、粘着剤・接着剤付与面、微細な凹凸面であることが好ましい。
二枚のシートは密着一体化されてレーザ加工が行われるが、レーザ加工後においては、二枚のシートは別々に分離しやすいように、上記の密着は分離可能に行われていることが好ましい。このため、裏面に粘着剤層が形成されている場合には、二枚のシートの間に剥離紙を挿入して、[模様が形成される上側シート(裏面:粘着剤層)]+[剥離紙]+[模様が形成される下側シート(裏面:粘着剤層)]の3層構造として、レーザ加工処理を行うことが好ましい。
二枚のシートの重ね合わせは、シートの裏面に粘着剤層・接着剤を設けることなく、シートの裏面同士を、両面粘着紙または両面接着紙を介して積層一体化し、レーザ加工後、両面粘着紙または両面接着紙を除くことにより、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称模様の形成された二枚のシートを得ることができる。
また、二枚のシートの重ね合わせは、片面に感圧性接着材を塗布したシートと、感圧性接着剤を塗布した又は塗布していないシートとを重ね合わせて加圧することによっても行うことが可能であり、このようにして重ね合された二枚のシートは、レーザ加工後において分離することが可能である。例えば、圧着はがきなどに用いられる、片面に接着層が形成された圧着紙を二枚重ね合わせて、レーザ加工により模様を形成した後、はがすことにより、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称の模様が形成された二枚のシートを一度に製造することができる。
さらにまた、シートの素材によっては粘着剤や接着剤を介することなく、二枚のシートを圧着(熱圧着)し、レーザ加工後分離することも可能である。
また、二枚のシートを密着状態に重ね合わせて、レーザ加工後分離しやすいように、シート端部のみに剥離紙を挟んでレーザ加工を行い、加工後、剥離紙挿入部分から分離が進むようにしてもよい。
二枚のシートにおいて、表面は、模様を有するシートの表面となるので、起毛処理面、凹凸面、染色面であることが好ましい。一方、裏面は相手方に重ね合され、密着状態となってレーザ加工処理されるので、粘着剤・接着剤付与面、微細な凹凸面であることが好ましい。
二枚のシートは密着一体化されてレーザ加工が行われるが、レーザ加工後においては、二枚のシートは別々に分離しやすいように、上記の密着は分離可能に行われていることが好ましい。このため、裏面に粘着剤層が形成されている場合には、二枚のシートの間に剥離紙を挿入して、[模様が形成される上側シート(裏面:粘着剤層)]+[剥離紙]+[模様が形成される下側シート(裏面:粘着剤層)]の3層構造として、レーザ加工処理を行うことが好ましい。
二枚のシートの重ね合わせは、シートの裏面に粘着剤層・接着剤を設けることなく、シートの裏面同士を、両面粘着紙または両面接着紙を介して積層一体化し、レーザ加工後、両面粘着紙または両面接着紙を除くことにより、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称模様の形成された二枚のシートを得ることができる。
また、二枚のシートの重ね合わせは、片面に感圧性接着材を塗布したシートと、感圧性接着剤を塗布した又は塗布していないシートとを重ね合わせて加圧することによっても行うことが可能であり、このようにして重ね合された二枚のシートは、レーザ加工後において分離することが可能である。例えば、圧着はがきなどに用いられる、片面に接着層が形成された圧着紙を二枚重ね合わせて、レーザ加工により模様を形成した後、はがすことにより、二枚のシートを左右に並べたときに左右対称の模様が形成された二枚のシートを一度に製造することができる。
さらにまた、シートの素材によっては粘着剤や接着剤を介することなく、二枚のシートを圧着(熱圧着)し、レーザ加工後分離することも可能である。
また、二枚のシートを密着状態に重ね合わせて、レーザ加工後分離しやすいように、シート端部のみに剥離紙を挟んでレーザ加工を行い、加工後、剥離紙挿入部分から分離が進むようにしてもよい。
上記の重ね合された二枚シート(シート対)を二組以上重ね合わせて、側端部を仮止め(テープなど)して4枚シート(またはそれ以上)としてレーザ加工を行って、レーザ加工後分離を行えば、一度に同時に模様が形成された4枚シート(またはそれ以上のシート)の製造が可能であり、対を形成しているシートを左右に並べたとき、左右対称的な模様が形成された多数のシートを一度に同時に形成することができる。
上記の重ね合わされた二枚シートに上に、さらに一枚のシートを追加するとかシートを一枚一枚複数枚追加してレーザ加工を行い、レーザ加工後分離を行って、模様が形成された複数枚のシートを一度に同時に製造することが可能である。
上記のように本発明においてシートの重ね合わせは、レーザ加工またはトムソン加工を行うことができる程度に密着し、加工後には分離可能でなければならないので、シートとシートの重ね合わせは、分離可能な密着であればいずれの方法で重ねあわせを行ってもよい。そのような密着が行われたシートは、疑似接着フィルム(ジェミッツテープなど)、吸着シート(吸着・剥離が自在な面を有するシート)、接着剤レス積層シート(プラズマ表面処理シートの積層)などであってもよい。
(レーザ加工)
レーザ光源としては、YAG、YVO4、CO2等を用いることができるが、好ましくはCO2(炭酸ガス)である。レーザ照射時には、重ね合されたシートは密着してレーザ照射されることが好ましく、少なくともレーザ照射される部分は密着されているのが好ましい。
レーザ光源としては、YAG、YVO4、CO2等を用いることができるが、好ましくはCO2(炭酸ガス)である。レーザ照射時には、重ね合されたシートは密着してレーザ照射されることが好ましく、少なくともレーザ照射される部分は密着されているのが好ましい。
(レーザ加工による模様形成)
模様パターンとしては、ゾウ、サル、犬などの動物模様、セミ、トンボ、チョウなどの昆虫模様、バラ、菊などの花模様、新幹線、自動車、飛行機、船などの乗り物模様、建物、灯台、銅像などの建造物模様、富士山などの自然模様などの種々様々な模様が挙げられる。
文字パターン(数字を含む)も模様に含まれる。文字パターン(数字を含む)としては、ゴシック体,イタリック体,花文字等の種々の書体で、「個人ネーム」、「HAPPY BIRTHDAY」、「Mickey Mouse」、「123」などのパターンが挙げられる。
これらの文字パターン、模様パターンは組み合わせて用いてもよい。
模様パターンとしては、ゾウ、サル、犬などの動物模様、セミ、トンボ、チョウなどの昆虫模様、バラ、菊などの花模様、新幹線、自動車、飛行機、船などの乗り物模様、建物、灯台、銅像などの建造物模様、富士山などの自然模様などの種々様々な模様が挙げられる。
文字パターン(数字を含む)も模様に含まれる。文字パターン(数字を含む)としては、ゴシック体,イタリック体,花文字等の種々の書体で、「個人ネーム」、「HAPPY BIRTHDAY」、「Mickey Mouse」、「123」などのパターンが挙げられる。
これらの文字パターン、模様パターンは組み合わせて用いてもよい。
(用途)
本発明により得られた模様を有するシートの用途としては、例えば、(1)身の回り品(飾り物)、室内壁面装飾品、飾りが施された箱などの装飾品、(2)壁面や身の回り品の捕集を要する面へのカバー材、(3)記号、標語、サインなどの情報の展示品等を挙げることができる。
例えば、ウーペケーネス(起毛処理紙)、着色紙、エンボス加工などの装飾が施された装飾紙、織布、不織布などの種々の素材に、レーザ加工により、例えば、図2〜図8に示すような微細な孔あけや曲線形状の孔あけを行って、所定の模様を形成し、装飾品、補修用カバー材、情報の展示品などとして用いられることができる。
本発明により得られた模様を有するシートの用途としては、例えば、(1)身の回り品(飾り物)、室内壁面装飾品、飾りが施された箱などの装飾品、(2)壁面や身の回り品の捕集を要する面へのカバー材、(3)記号、標語、サインなどの情報の展示品等を挙げることができる。
例えば、ウーペケーネス(起毛処理紙)、着色紙、エンボス加工などの装飾が施された装飾紙、織布、不織布などの種々の素材に、レーザ加工により、例えば、図2〜図8に示すような微細な孔あけや曲線形状の孔あけを行って、所定の模様を形成し、装飾品、補修用カバー材、情報の展示品などとして用いられることができる。
図1は、本発明の模様シートの製造過程の一例を示す説明図である。図1(a)は、剥離紙1を準備する段階を示し、(b)は、裏面側に粘着層を設け、表面側が起毛処理された紙(ウーペケーネス)2,3を、粘着層同士を貼りあわせるように、剥離紙1の上下に積層する段階を示している。(c)は、起毛処理紙2+剥離紙1+起毛処理紙3からなる積層体にレーザを照射して、所定形状の模様が形成されるように、孔あき加工を施す段階を示している。(d)は、レーザ加工後、模様形成がなされた起毛処理紙2,3を剥離紙1から分離する段階を示している。
分離された、模様が形成された起毛処理紙2,3を図2に示す。図2において、2および3は、模様形成された起毛処理紙を示し、1は、起毛処理紙2,3の間に挟まれた剥離紙を示している。図2に示すように、起毛処理紙2,3は、左右に並べたときに、それぞれ完全に左右対称の模様が形成された、一対の装飾シートである。
分離された、模様が形成された起毛処理紙2,3を図2に示す。図2において、2および3は、模様形成された起毛処理紙を示し、1は、起毛処理紙2,3の間に挟まれた剥離紙を示している。図2に示すように、起毛処理紙2,3は、左右に並べたときに、それぞれ完全に左右対称の模様が形成された、一対の装飾シートである。
図3および図4は、同様に、剥離紙を介して起毛処理紙を上下に積層した後、レーザ加工により、模様を形成した他の例を示している。図3および図4に示されているのは、レーザ加工後、起毛処理紙と剥離紙とが分離される前の、レーザ加工後のものである。
図5および図6は、両面粘着シートの上下面にそれぞれ紙を貼りつけてレーザ加工を行って模様を形成した後、剥離した片側の紙である。この場合には、一枚の紙において形成された模様(図5:家紋等に用いられる吉祥文様の一つである「向い鶴」、図6:門松)は左右対称になっており、また、分離した二枚の紙を左右に並べたとき、二枚の紙に形成された模様同士も左右対称である。
図7および図8は、両面粘着シートの上下面にそれぞれ紙を貼りつけてレーザ加工を行って模様(ひな人形)を形成した後、剥離した片側の紙である。この場合には、一枚の紙において、形成された模様は左右対称ではないが、分離した二枚の紙を左右に並べたとき、左右の紙の模様は左右対称となっている。
図7および図8は、両面粘着シートの上下面にそれぞれ紙を貼りつけてレーザ加工を行って模様(ひな人形)を形成した後、剥離した片側の紙である。この場合には、一枚の紙において、形成された模様は左右対称ではないが、分離した二枚の紙を左右に並べたとき、左右の紙の模様は左右対称となっている。
上記のように、本発明により、二枚のシートを左右に並べたときに完全に左右対称となる模様が形成された少なくとも一対のシートが一度に同時に形成された、複数のシートおよびその製造方法が提供され、これにより、装飾性の高い模様シート、補修を要する面をカバーする補修用シート、種々の情報(記号、標識、看板など)を表す模様が形成された情報展示用シートなどとして、種々の分野での利用可能性が期待されるので、産業上の利用可能性がある。
以上、本発明の好ましい実施態様を例示的に説明したが、当業者であれば、特許請求の範囲に開示した本発明の範囲および精神から逸脱することなく、多様な修正、付加および置換ができることが理解可能であろう。
1 剥離紙
2 第1層
3 第2層
2 第1層
3 第2層
Claims (15)
- 表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に一つに重ね合わせて、孔あき模様を形成したのち、前記少なくとも二枚のシートを個々に分離することにより、前記二枚のシートを左右に並べたときに、互いに左右対称の模様を有する複数のシート。
- 前記シートが、二枚で対を形成している、請求項1に記載の複数のシート。
- 前記孔あき模様が、複数の孔の配列から形成されてなる、請求項1に記載の複数のシート。
- 前記シートは、レーザ加工またはトムソン加工可能な紙、プラスチックシート、編織物またはフェルトである請求項1に記載の複数のシート。
- 前記少なくとも二枚のシートは、同一素材または異なる素材から形成されている、請求項1に記載の複数のシート。
- 前記紙が、起毛処理紙、装飾紙または圧着紙である請求項4に記載の複数のシート。
- (a)少なくとも二枚のシートからなる複数のシートを重ね合わせて密着させる工程、
(b)前記密着したシートにレーザ加工またはトムソン加工により所定パターンの孔あき模様を形成する工程、および(c)孔あき模様が形成されたシートを別々に分離して、前記二枚のシートを左右に並べたときに左右対称に同一の模様が形成された複数のシートを同時に得る工程、からなる複数のシートの製造方法。 - 前記複数のシートは、粘着剤または接着剤を介することなく、圧着により積層一体化されてレーザ加工またはトムソン加工され、前記加工後、別々のシートに分離する、請求項7に記載の複数のシートの製造方法。
- 前記複数のシートは、粘着剤または接着剤を介して積層一体化されてレーザ加工またはトムソン加工され、前記加工後、別々のシートに分離する、請求項7に記載の複数のシートの製造方法。
- 前記粘着剤または接着剤は、両面粘着紙または両面接着紙である、請求項9に記載の複数のシートの製造方法。
- 前記二枚のシートのそれぞれの裏面に粘着剤が塗布され、前記二枚のシートの間に剥離紙を挿入して一体化・密着させ、レーザ加工またはトムソン加工後、剥離紙を除去する、請求項7に記載の複数のシートの製造方法。
- 前記二枚のシートが圧着紙、疑似接着フィルム、吸着シート、または接着剤レス積層シートであり、レーザ加工またはトムソン加工後別々に分離する、請求項7に記載の複数のシートの製造方法。
- 表裏のある少なくとも二枚のシートを分離可能に一つに重ね合わせて形成されたシート対を複数組重ね、該シート対の側端部を仮止めして一体化させてレーザ加工またはトムソン加工を行い、前記加工後別々に分離する、請求項7の記載の複数のシートの製造方法。
- 請求項1に記載のシートからなる装飾用、補修用または情報展示用シート。
- 請求項14記載の装飾用シートが外面に貼られた箱。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015074972 | 2015-04-01 | ||
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6194447B1 (ja) * | 2016-12-15 | 2017-09-13 | 紀隆 藏町 | 折り鶴用折紙、及び、折り鶴用折紙の製造方法 |
-
2016
- 2016-04-01 JP JP2016074148A patent/JP2016194695A/ja active Pending
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