JP2016194054A - ブロック共重合体 - Google Patents

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JP2016194054A
JP2016194054A JP2016063272A JP2016063272A JP2016194054A JP 2016194054 A JP2016194054 A JP 2016194054A JP 2016063272 A JP2016063272 A JP 2016063272A JP 2016063272 A JP2016063272 A JP 2016063272A JP 2016194054 A JP2016194054 A JP 2016194054A
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伸哉 今富
Shinya Imatomi
伸哉 今富
山田 悟
Satoru Yamada
悟 山田
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Tosoh Corp
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Abstract

【課題】短時間での細胞剥離を可能にする細胞培養基材の表面被覆剤として有用なブロック共重合体の提供。【解決手段】下記(A)及び(B)の重合体ブロックを含むブロック共重合体。(A)アクリルアミド又はN含有複素環で置換された(メタ)アクリレートのブロック単位(a)からなる重合体のブロック。(B)式(6)で表されるブロック単位(b)からなる重合体のブロック(R7はH又はメチル基;R8は炭化水素基又はポリオキシエチレン基;R9は炭化水素基R10〜R12はH又は炭化水素基;Aはエステル結合、アミド結合、ウレタン結合又はエーテル結合)【選択図】なし

Description

本発明は、短時間での細胞剥離を可能とする細胞培養基材の表面被覆材として有用なブ
ロック共重合体に関する。
細胞培養は生化学的な現象の理解や有用物質の産生などに用いられ、また近年、幹細胞
の発見や培養技術の進歩により、再生医療を始めとする細胞を用いた治療に大きな注目が
寄せられている。
細胞の多くは接着性を有しており、体内においてはコラーゲン、フィブロネクチン、ラ
ミニンなどの生体高分子に接着し、増殖・分化することが知られている。同様に、細胞培
養においても接着性を有する細胞の多くは、培養する際に何らかの基材に接着する必要が
ある。従来、基材としては表面処理したガラスあるいは高分子が用いられていた。例えば
、ポリスチレンにγ線照射あるいはシリコーンコーティングを行なった基材がある。また
、コラーゲンやフィブロネクチンのような生体高分子を表面に塗布した支持体も用いられ
る。
増殖する細胞は基材上で培養後、一般的に別の基材に植え継ぐ必要が有り、多くの場合
にはタンパク質分解酵素が用いられている。タンパク質分解酵素は細胞表面にあるタンパ
ク質を分解し、細胞と基材の間の結合および細胞間の結合を切る役目を担っている。一方
、タンパク質分解酵素は細胞の生存率に大きな影響を与えることが知られており、タンパ
ク質分解酵素を用いずに細胞を基材から分離する手法は細胞にダメージを与えない方法と
して重要である。再生医療においても同様に、体外で培養した細胞にダメージを与えずに
、さらに細胞間の結合を切断しない方法で細胞又は組織化した細胞を基材から分離し、体
内に戻すことが求められており、タンパク質分解酵素を用いずに基材から分離する方法が
求められている。
上記問題を解決するために、温度応答性ポリマーを基材表面に被覆した細胞培養基材が
知られている。(特許文献1)このような基材によれば、周囲環境の温度降下による温度
応答性ポリマーのゾル転移で基材表面の接着力を弱めて、細胞を剥離させ、ダメージを与
えることなく細胞を分別回収することができる。通常、細胞は体温付近で接着・培養する
必要があり、培養後、体温以下で細胞を剥離できる基材が必要となる。
また水中におけるゾル転移温度[臨界溶解温度(T)]が体温以下の範囲にある温度応
答性ポリマーとして、ポリ−N−イソプロピルアクリルアミド(T=32℃)、ポリ−N
−n−プロピルアクリルアミド(T=21℃)、ポリ−N−n−プロピルメタクリルアミ
ド(T=32℃)、ポリ−N−エトキシエチルアクリルアミド(T=約35℃)、ポリ−
N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド(T=約28℃)、ポリ−N−テトラヒドロ
フルフリルメタクリルアミド(T=約35℃)、及びポリ−N,N−ジエチルアクリルア
ミド(T=32℃)等が記載されている。(特許文献2、特許文献3)
上記温度応答性ポリマーを細胞培養基材に用いる場合、臨界溶解温度以下に細胞培養基
材の温度を下げる必要があるが、同時に細胞を低温化してしまう。細胞の低温化は細胞の
活性低下を及ぼすため、冷却時間の短縮が必要である。
国際公開第01/068799号 特公平06−104061号公報 特開平5−244938号公報
本発明の課題は、短時間での細胞剥離を可能にする細胞培養基材の表面被覆剤として有
用なブロック共重合体を提供することにある。
本発明者らは、以上の点を鑑み、鋭意研究を重ねた結果、温度応答性の重合体を、細胞
非接着性の重合体でブロック共重合させたブロック共重合体を基材上に被覆し成膜するこ
とで、短時間での細胞剥離を可能にすることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明によれば、
[1] 下記(A)および(B)の重合体ブロックを含むブロック共重合体。
(A)下記一般式(1)または(2)で表されるブロック単位から選ばれる少なくとも1
種類のブロック単位(a)からなる重合体のブロック。
Figure 2016194054
(式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素
数6〜20のアリール基、炭素数1〜8の酸素含有炭化水素基を表す。)
Figure 2016194054
[式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Xは下記一般式(3)、(4)または(
5)
Figure 2016194054
(R、R、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
で表される置換基である。]
(B)下記一般式(6)で表されるブロック単位(b)からなる重合体のブロック。
Figure 2016194054
(式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜10の2価の炭化水素
基、又は(ポリ)オキシエチレン基であり、Rは、炭素数1〜4の2価の炭化水素基で
あり、R10、R11、R12は各々独立して、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基
であり、Aは、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、及びエーテル結合からなる群
から選択される2価の結合である。)
[2]ブロック(A)がN−エチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド
、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロ
ピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメタク
リルアミド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド
、N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリル
アミド、1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−メチ
ルー2−プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピペリジン、1
−(1−オキソ−2−メチルー2−プロペニル)ピペリジン、4−(1−オキソ−2−プ
ロペニル)モルホリン、4−(1−オキソ−2−メチルー2−プロペニル)モルホリンか
ら選ばれる少なくとも1つのモノマーの(共)重合体であることを特徴とする[1]に記
載のブロック共重合体。
[3]ブロック(B)が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アク
リロイルオキシエチルホスホリルコリン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホス
ホリルコリン、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−(メタ)
アクリロイルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシ
ルホスホリルコリン、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルコリ
ン、2−アクリルアミドエチルホスホリルコリン、3−アクリルアミドプロピルホスホリ
ルコリン、4−アクリルアミドブチルホスホリルコリン、6−アクリルアミドヘキシルホ
スホリルコリン、10−アクリルアミドデシルホスホリルコリン、ω−(メタ)アクリル
アミド(ポリ)オキシエチレンホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホス
ホリルエタノールアミン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルエタノールアミン、
3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルエタノールアミン、4−(メタ)ア
クリロイルオキシブチルホスホリルエタノールアミン、6−(メタ)アクリロイルオキシ
ヘキシルホスホリルエタノールアミン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホ
リルエタノールアミン、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルエ
タノールアミンから選ばれる少なくとも1つのモノマーの(共)重合体であることを特徴
とする[1]または[2]に記載のブロック共重合体。
[4]全繰り返し単位[(a)+(b)]に対する繰り返し単位(a)の比率が5〜9
5mol%であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか1項に記載のブロック共重
合体。
[5]数平均分子量(Mn)が5,000以上100,000以下であることを特徴とす
る[1]〜[4]のいずれか1項に記載のブロック共重合体。
温度応答性の重合体を、細胞非接着性の重合体でブロック共重合させた、本発明に記載
のブロック共重合体から得られる膜を細胞培養基材に被覆すれば、細胞培養後、温度を降
下させることによって基材表面の親水化が促進され、細胞剥離に必要な時間を短縮するこ
とができる。これによって、細胞培養後、冷却処理を施しても、細胞にダメージを与える
ことなく、短時間で細胞を分別回収できる細胞培養基材が得られるようになる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施の形態」という。)について
詳細に説明する。以下の本実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を
以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その趣旨の範囲内で適宜に変形して実施
できる。
本発明のブロック共重合体は、一般式(1)または(2)で表される繰り返し単位から
選ばれる少なくとも1種類のブロック単位(a)からなる重合体のブロック(A)、およ
び一般式(6)で表されるブロック単位(b)からなる重合体のブロック(B)を含む。
一般式(1)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、細胞剥離に必要な冷却時間を
短縮することを目的に水素原子が用いられる。またRは炭素数1〜8のアルキル基、炭
素数6〜20のアリール基、炭素数1〜8の酸素含有炭化水素基を表す。
炭素数1〜8のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert.−ブチル基、n−
ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基を例示できるが、水中に
おける臨界溶解温度(T)を体温付近にするために、好ましくはn−プロピル基、イソプ
ロピル基が用いられる。
炭素数6〜20のアリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基を例示でき
る。
炭素数1〜8の酸素含有炭化水素基としては、メトキシエチル基、エトキシエチル基、n
−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基、3−メトキシプロピル基、3−エトキ
シプロピル基、3−プロポキシプロピル基、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基を
例示できるが、水中における臨界溶解温度(T)を体温付近にするために、好ましくはエ
トキシエチル基、フルフリル基、テトラヒドロフルフリル基が用いられる。
式(2)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮
することを目的に水素原子が用いられる。
Xは一般式(3)、(4)または(5)で表される置換基であり、混合して用いても良
い。
、RおよびRは各々独立して水素原子または炭素数1〜8のアルキル基を表し
、水中における臨界溶解温度(T)を体温付近にするために、好ましくは水素原子が用い
られる。
一般式(1)または(2)で表されるブロック単位(a)を重合反応によって生成する
モノマーとしては、N−エチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−
n−プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメ
タクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルア
ミド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド、N−
テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド
、1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−メチルー2
−プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピペリジン、1−(1
−オキソ−2−メチルー2−プロペニル)ピペリジン、4−(1−オキソ−2−プロペニ
ル)モルホリン、4−(1−オキソ−2−メチルー2−プロペニル)モルホリンを例示で
きるが、水中における臨界溶解温度(T)を体温付近にし、細胞剥離に必要な冷却時間を
短縮することを目的に、好ましくはN−n−プロピルアクリルアミド、N−イソプロピル
アクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−エトキシエチルアクリルアミ
ド、N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリ
ルアミドを用いることができ、更に好ましくはN−イソプロピルアクリルアミドを用いる
ことができる。
式(6)中、Rは水素原子またはメチル基を表し、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮
することを目的にメチル基が用いられる。
は炭素数1〜10の2価の炭化水素基、又は(ポリ)オキシエチレン基:−(OC
CH−(式中、nは本発明のブロック共重合体に適切な親水性と生体適合性を
付与するブロック(B)の機能を損なわない限り特に限定されず、例えば1〜10である
。なお、該(ポリ)オキシエチレン基は−O−を介して基Aと結合する。)であり、細胞
剥離に必要な冷却時間を短縮することを目的に、好ましくは、メチレン、エチレン、プロ
ピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン等の炭素数1〜6の2価のアルキレン基であ
り、更に好ましくはエチレンである。
は、炭素数1〜4の2価の炭化水素基であり、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮す
ることを目的に、好ましくは、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン等のアルキレ
ン基であり、更に好ましくはエチレンである。
10、R11、およびR12は各々独立して、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素
基であり、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮することを目的に、好ましくは、R10、R
11、およびR12が同時に水素原子またはメチル基であり、更に好ましくは同時にメチ
ル基である。
Aは、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、及びエーテル結合からなる群から選
択される2価の結合であり、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮することを目的に、好まし
くはエステル結合、アミド結合であり、特に好ましくはエステル結合である。
一般式(6)で表されるブロック単位(b)を重合反応によって生成するモノマーとし
ては、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイルオキシエチ
ルホスホリルコリン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルコリン、4−
(メタ)アクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−(メタ)アクリロイルオキシ
ヘキシルホスホリルコリン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホリルコリン
、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルコリン、2−アクリルア
ミドエチルホスホリルコリン、3−アクリルアミドプロピルホスホリルコリン、4−アク
リルアミドブチルホスホリルコリン、6−アクリルアミドヘキシルホスホリルコリン、1
0−アクリルアミドデシルホスホリルコリン、ω−(メタ)アクリルアミド(ポリ)オキ
シエチレンホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルエタノールア
ミン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルエタノールアミン、3−(メタ)アクリ
ロイルオキシプロピルホスホリルエタノールアミン、4−(メタ)アクリロイルオキシブ
チルホスホリルエタノールアミン、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシルホスホリル
エタノールアミン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホリルエタノールアミ
ン、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルエタノールアミンを例
示できるが、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮することを目的に、好ましくは2−メタク
リロイルオキシエチルホスホリルコリンを用いることができる。
本発明のブロック共重合体は、ブロック単位(a)からなる重合体のブロック(A)、
およびブロック単位(b)からなる重合体のブロック(B)を含むブロック共重合体であ
り、基材に被覆した場合に、細胞接着性を付与すると共に、細胞剥離に必要な冷却時間を
短縮することを目的に、好ましくはN−イソプロピルアクリルアミドの重合体のブロック
(A)と2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンの重合体のブロック(B)を
含むブロック共重合体である。
全ブロック単位[(a)+(b)]に対する(a)の比率は1〜95mol%であり、
基材に被覆した場合に、細胞接着性を付与すると共に、細胞剥離に必要な冷却時間を短縮
することを目的に、5〜85mol%であることが好ましい。全ブロック単位[(a)+
(b)]に対する(a)の比率が1mol%未満であれば細胞接着性が低下し、95mo
l%を超えれば細胞剥離に必要な冷却時間が長くなる。
本発明のブロック共重合体は、ブロック(A)または(B)中に、ブロック単位(a)
または(b)以外のモノマー単位を含有できる。
ブロック単位(a)または(b)以外のモノマー単位を生成するモノマーとしては、ス
チレン、1−ビニルナフタレン、2−ビニルナフタレン、9−ビニルアントラセン、1−
ビニルピレンおよびその誘導体等の芳香族ビニル化合物、N−n−オクチル(メタ)アク
リルアミド、N−n−デシル(メタ)アクリルアミド、N−n−ドデシル(メタ)アクリ
ルアミド、N−n−ヘキサデシル(メタ)アクリルアミド、N−n−オクタデシル(メタ
)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド化合物、N−ビニル−n−オクチルアミド
、N−ビニル−n−デシルアミド、N−ビニル−n−ドデシルアミド、N−ビニル−n−
ヘキサデシルアミド等のN−ビニルアミド化合物、N−シクロヘキシルマレイミド、N−
フェニルマレイミド等のN−アルキルマレイミド化合物、フマル酸ジ−tert−ブチル
、フマル酸ジ−n−ブチル等のフマル酸ジエステル化合物、塩化ビニル、酢酸ビニル、(
メタ)アクリロニトリル、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルカルバゾールを例示でき
る。
さらに、本発明のブロック共重合体は、ブロック(A)または(B)以外の重合体ブロ
ックを含むことができる。
ブロック(A)または(B)以外の重合体ブロックを生成するモノマーとしては、前記ブ
ロック単位(a)または(b)以外のモノマー単位を生成するモノマーを例示できる。
本発明のブロック共重合体の数平均分子量(Mn)は3,000以上1,000,00
0以下の範囲にあり、好ましくは4,000以上500,000以下、さらに好ましくは
5,000以上100,000以下である。3,000未満の場合は細胞培養基材に被覆
しても細胞培養中に基材から培地中に溶出してしまう。また、1,000,000を越え
る場合は溶液粘度が高くなり、細胞培養基材への被覆が困難になる。
本発明のブロック共重合体の合成方法としては、特に限定はないが、株式会社エヌ・テ
ィー・エス発行、“ラジカル重合ハンドブック”、p.161〜225(2010)に記
載のリビングラジカル重合技術を用いて、共重合する方法を用いることができる。
重合するモノマーの順番としては、ブロック単位(b)を生成するモノマーを(共)重
合し、未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(a)を生成するモノマーを(共)重合
する方法、ブロック単位(a)を生成するモノマーを(共)重合し、未反応モノマーを除
いた後、ブロック単位(b)を生成するモノマーを(共)重合する方法、ブロック単位(
b)を生成するモノマーを(共)重合し、未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(a
)を生成するモノマーを(共)重合し、更に未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(
b)を生成するモノマーを(共)重合する方法、ブロック単位(a)を生成するモノマー
を(共)重合し、未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(b)を生成するモノマーを
(共)重合し、更に未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(a)を生成するモノマー
を(共)重合する方法、ブロック単位(b)を生成するモノマーを(共)重合し、未反応
モノマーを除いた後、ブロック単位(a)を生成するモノマーを(共)重合し、更に未反
応モノマーを除いた後、ブロック単位(a)または(b)以外のモノマー単位を生成する
モノマーを(共)重合する方法、ブロック単位(a)を生成するモノマーを(共)重合し
、未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(b)を生成するモノマーを(共)重合し、
更に未反応モノマーを除いた後、ブロック単位(a)または(b)以外のモノマー単位を
生成するモノマーを(共)重合する方法を例示することができる。また例えば、ブロック
単位(b)を生成するモノマーを(共)重合し、未反応モノマーを除かずに、ブロック単
位(a)を生成するモノマーを(共)重合したとしても、特に問題はないが、より短時間
での細胞剥離を可能にするという理由から好ましくは未反応モノマーを取り除くことが好
ましい。
本発明のブロック共重合体は、例えば各種溶媒に溶解させ、基材に塗布後、乾燥するこ
とによって温度応答性膜を製造することができる。
塗布に用いる溶媒としては残留していても培養細胞に及ぼす影響が小さい、エタノール、
水とエタノールの混合溶媒が好ましく用いられる。
基材としては、特に限定はないが、好ましくは各種疎水性ポリマー材料が用いられる。
疎水性ポリマー材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル系ポリマー
、ポリジメチルシロキサン等の各種シリコーンゴム、ポリスチレン、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリカーボネート等が挙げられる。また、金属基材、セラミックス基材あるい
はガラス基材にシランカップリング剤で表面処理したものも用いることができる。
また、基材の形状は、特に限定はないが、例えば、板状、ビーズ状および繊維状の形状
のほか、板状の基材に設けられた穴や溝や突起なども挙げられる。
基材に塗布する方法としては、例えば、はけ塗り、ディップコーティング、スピンコーテ
ィング、バーコーティング、流し塗り、スプレー塗装、ロール塗装、エアーナイフコーテ
ィング、ブレードコーティングなど通常知られている各種の方法を用いることが可能であ
る。
本発明のブロック共重合体は、各種基材に被覆することによって、短時間での細胞剥離
を可能にする細胞培養基材として機能する。
基材への被覆方法としては、特に限定はないが、温度応答性膜を前記塗布及び/または
乾燥する方法に加え、温度応答性膜を化学結合で固定化する方法を用いることができる。
化学結合で固定化する方法としては、特に限定はないが、ブロック共重合体を合成後、化
学固定する方法と、ブロック重合体の合成と同時に固定化する方法を用いることができる
ブロック共重合体を合成後、化学固定する方法としては、特に限定はないが、ブロック
共重合体中に予め特定の官能基を含有するモノマー単位を導入しておき、基材上の特定官
能基と化学結合させる方法、ブロック共重合体を基材に塗布した後、電子線を照射して固
定化する方法、ブロック共重合体の溶液中にラジカル発生剤(ベンゾフェノン等)を添加
しておき、塗布した後、紫外線を照射する方法を例示することができる。
ブロック共重合体中の官能基と基材上の官能基との化学結合で固定化する場合に用いる
官能基の組み合わせとしては、特に限定は無いが、水酸基とアミノ基、メルカプト基とア
ミノ基、メルカプト基とマレイミド基、メルカプト基とメルカプト基、カルボキシル基と
アミノ基、カルボキシル基と水酸基、水酸基と水酸基を例示することができる。
ブロック共重合体中の官能基と基材上の官能基との反応において、特に限定はないが縮
合試薬または架橋剤を添加することができる。
ブロック重合体の合成と同時に温度応答性膜を固定化する方法としては、表面開始リビン
グラジカル重合技術を用いることができる。
表面開始リビングラジカル重合は、ブロック共重合体鎖の起点となる基材表面に、重合
開始剤を化学結合させ、該重合開始剤を始点として、リビングラジカル重合を行うことで
、ブロック共重合体鎖を形成する手法であり、たとえば、特開2009−59659号公
報や特開2010−218984号公報に記載された方法などを適用することができる。
表面開始リビングラジカル重合で用いる基材としては、特に限定はないが、鋳鉄、鋼、
ステンレス鋼などの鉄や鉄合金、アルミニウム、銅などの非鉄及び非鉄合金、さらには、
シリコンウエハ、ガラス、石英などの非金属などを用いることができる。本発明において
重合開始剤は、ブロック共重合体を、表面開始リビングラジカル重合で形成するために必
要となる。またその基材表面には化学結合可能な材料として、具体的には、シリコンウエ
ハ、雲母の剥離片などの劈開性の鉱物、表面上に水酸基などの反応性置換基が存在する平
面基材などが好ましく用いられるがこの限りではない。
重合開始剤としては、特に限定されないが、基材に化学結合可能な基と、ラジカル発生
基とを有する化合物が好ましく、たとえば、特開2010−218984号公報に開示さ
れている重合開始剤、すなわち、TEMPO系、ATRP系、RAFT系、RTCP系の
重合開始剤を用いることができる。これらのなかでも、TEMPO系、RAFT系、RT
CP系の重合開始剤がより好ましい。また、TEMPO系の重合開始剤の中では、特にD
EPN系の重合開始剤が好ましい。なお、基材に化学結合可能な基としては、たとえば、
−SiCl、−Si(CH)Cl、−Si(CHCl、−Si(OR)
(これらの式中、Rはメチル、エチル、プロピルまたはブチルを示す。)などが挙げられ
る。
基材表面に上記重合開始剤を化学結合させる方法としては、特に限定されないが、重合
開始剤を溶剤に溶解あるいは分散することで、重合開始剤溶液を調製し、調製した重合開
始剤溶液中に基材を浸漬する方法などが挙げられる。
重合開始剤を化学結合させた基材を、モノマーを含有する重合反応溶液に浸漬し、必要
に応じて加熱することで、基材表面に、ブロック共重合体鎖を形成することができる。な
お、重合反応溶液には、モノマーの他、各種ラジカル開始剤や、溶剤など重合反応に必要
な成分を含有させることができる。
本発明のブロック共重合体が被覆された基材を用いて培養される細胞としては、温度降
下による刺激付与前の表面に接着可能なものであれば特に限定されるものではない。例え
ばチャイニーズハムスター卵巣由来CHO細胞やマウス結合組織L929細胞、ヒト胎児
腎臓由来細胞HEK293細胞やヒト子宮頸癌由来HeLa細胞等の種々の培養細胞株に
加え、例えば生体内の各組織、臓器を構成する上皮細胞や内皮細胞、収縮性を示す骨格筋
細胞、平滑筋細胞、心筋細胞、神経系を構成するニューロン細胞、グリア細胞、繊維芽細
胞、生体の代謝に関与する肝実質細胞、肝非実質細胞や脂肪細胞、分化能を有する細胞と
して、種々の組織に存在する幹細胞、さらにはそれらから分化誘導した細胞等を用いるこ
とができる。これら以外でも、血液、リンパ液、髄液、喀痰、尿又は便に含まれる細胞(
生細胞)や、体内あるいは環境中に存在する微生物、ウイルス、原虫等を例示できる。
以下に本発明の実施例を説明するが、本発明はこれら実施例によりなんら制限されるも
のではない。なお、断りのない限り、試薬は市販品を用いた。
<本ポリマーの組成>
核磁気共鳴測定装置(日本電子製、商品名JNM−GX270)を用いたプロトン核磁気
共鳴分光(H−NMR)スペクトル分析、およびフーリエ変換赤外分光光度計(FT−
IR)(Perkin Elmer社製、商品名SPECTRUM ONE)より求めた
<樹脂の物性>
重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量(Mw)と数平均
分子量の比(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)
によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8120GPCを用い
、カラムとしては、東ソー製 TSKgel α−Mを用い、カラム温度を40℃に設定
し、溶離液として10mM−LiBr メタノール/水溶液(メタノール:水=70vo
l%:30vol%)を用いて測定した。測定試料は2.0mg/mLで調製し、0.1
mL注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリエチレンオキサイド試料を
用いて校正した。なお、MnとMwはポリエチレンオキサイド換算の値として求めた。
<基材表面の対水接触角>
水中、40℃および20℃での気泡接触角(θ)(°)を測定し、40℃および20℃の対水接触角(180−θ)(°)を算出した。θは協和界面科学(株)製接触角計DM300を用いて、水中、3μLの気泡の接触角を測定した。
実施例1
[ガラス製シャーレ表面への重合開始剤の導入]
固定化開始剤としての3−(3−(トリエトキシシリル)プロピルチオ)プロピル−2−
ブロモ−2−メチルプロパネート0.5g、エタノール50g、およびアンモニア2.8
gを混合した溶液に、φ25mmガラス製シャーレを浸漬し、24時間静置した。その後
、エタノールで洗浄・乾燥を行うことで、表面に重合開始剤が導入されたシャーレを得た
[重合体ブロック(B)の合成]
100mLの2口ナス型フラスコ中において、窒素ガス雰囲気下で、2−メタクリロイル
オキシエチルホスホリルコリンを2.0g、塩化銅(I)18.5mg、塩化銅(II)
2.8mg、およびビピリジル65mgを、エタノール10gに溶解することで、重合反
応溶液を調製した。
次いで、上記にて製造した表面に重合開始剤が導入されたガラス製シャーレを、上記に
て調製した重合反応溶液に浸漬させ、65℃に加熱し、撹拌することで反応を開始した。
反応時間は6時間とし、反応終了後エタノールにて洗浄を行うことで、表面に2−メタク
リロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャ
ーレを得た。
[ブロック共重合体の合成]
100mLの2口ナス型フラスコ中において、窒素ガス雰囲気下で、N−イソプロピルア
クリルアミド1.2g、塩化銅(I)18.5mg、塩化銅(II)2.8mg、および
ビピリジル65mgを、エタノール10gに溶解することで、重合反応溶液を調製した。
次いで、上記にて製造した表面に2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン重
合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを、上記にて調製した重合反応溶液に
浸漬させ、65℃に加熱し、撹拌することで反応を開始した。反応時間は6時間とし、反
応終了後エタノールにて洗浄を行うことで、表面にブロック共重合体が導入されたガラス
製シャーレを得た。水中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接
触角(180−θ)を表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材
にした場合に短時間で細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、M
n、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例2
[重合体ブロック(B)の合成]
反応時間を48時間としたこと以外は実施例1[重合体ブロック(B)の合成]と同様の
方法で合成を行い、表面に2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体ブロ
ック(B)が導入されたガラス製シャーレを得た。
[ブロック共重合体の合成]
上記重合体ブロック(B)を用い、反応時間を48時間としたこと以外は実施例1[ブ
ロック共重合体の合成]と同様の方法で合成を行い、表面にブロック共重合体が導入され
たガラス製シャーレを得た。水中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求め
た対水接触角(180−θ)を表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、
培養基材にした場合に短時間で細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例3
[ブロック共重合体の合成]
実施例1[重合体ブロック(B)の合成]で合成した、表面に2−メタクリロイルオキ
シエチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、
N−イソプロピルアクリルアミド1.2gの代わりに1−(1−オキソ−2−プロペニル
)ピロリジン1.2gを用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様
の方法で合成を行い、表面にブロック共重合体が導入されたガラス製シャーレを得た。水
中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を
表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で
細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例4
[ブロック共重合体の合成]
実施例1[重合体ブロック(B)の合成]で合成した、表面に2−メタクリロイルオキ
シエチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、
N−イソプロピルアクリルアミド1.2gの代わりに1−(1−オキソ−2−プロペニル
)ピペリジン1.2gを用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様
の方法で合成を行い、表面にブロック共重合体が導入されたガラス製シャーレを得た。水
中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を
表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で
細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例5
[ブロック共重合体の合成]
実施例1[重合体ブロック(B)の合成]で合成した、表面に2−メタクリロイルオキ
シエチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、
N−イソプロピルアクリルアミド1.2gの代わりに4−(1−オキソ−2−プロペニル
)モルホリン1.2gを用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様
の方法で合成を行い、表面にブロック共重合体が導入されたガラス製シャーレを得た。水
中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を
表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で
細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例6
[ブロック共重合体の合成]
実施例1[重合体ブロック(B)の合成]で合成した、表面に2−メタクリロイルオキ
シエチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、
N−イソプロピルアクリルアミド1.2gの代わりにN−n−プロピルメタクリルアミド
1.2gを用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で合成
を行い、表面にブロック共重合体が導入されたガラス製シャーレを得た。水中、40℃お
よび20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を表1に示す。
20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で細胞が剥離す
る。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例7
[重合体ブロック(B)の合成]
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン2.0gを3−メタクリロイルオキ
シプロピルホスホリルコリン2.1gに変更したこと以外は、実施例1[重合体ブロック
(B)の合成]と同様の方法で合成を行い、表面に3−メタクリロイルオキシプロピルホ
スホリルコリン重合体のブロック(B)が導入されたシャーレを得た。
[ブロック共重合体の合成]
上記で合成した、表面に3−メタクリロイルオキシプロピルホスホリルコリン重合体ブロ
ック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、N−イソプロピルアクリルアミド1.
2gの代わりにN−エトキシエチルアクリルアミド1.2gを用いたこと以外は、実施例
1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法で合成を行い、表面にブロック共重合体が導
入されたガラス製シャーレを得た。水中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価
し求めた対水接触角(180−θ)を表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも
低く、培養基材にした場合に短時間で細胞が剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例8
[重合体ブロック(B)の合成]
2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン2.0gを3−メタクリロイルオキシ
ブチルホスホリルコリン2.2gに変更したこと以外は、実施例1[重合体ブロック(B
)の合成]と同様の方法で合成を行い、表面に3−メタクリロイルオキシブチルホスホリ
ルコリン重合体のブロック(B)が導入されたシャーレを得た。
[ブロック共重合体の合成]
実施例1[重合体ブロック(B)の合成]で合成した、表面に2−メタクリロイルオキシ
ブチルホスホリルコリン重合体ブロック(B)が導入されたガラス製シャーレを用い、N
−イソプロピルアクリルアミド1.2gの代わりにN−テトラヒドロフルフリルアクリル
アミド1.2gを用いたこと以外は、実施例1[ブロック共重合体の合成]と同様の方法
で合成を行い、表面にブロック共重合体が導入されたガラス製シャーレを得た。水中、4
0℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を表1に
示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で細胞が
剥離する。
得られたシャーレを硫酸処理して、ブロック共重合体を単離し、ポリマー組成、Mw、
Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
実施例9
[重合体ブロック(B)の合成]
100mLの2口ナス型フラスコに2−アクリルアミドエチルホスホリルコリンを1.
0g、スチレン1.3g、RAFT剤として4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニル
チオカルボニル)スルフォニル]ペンタノイックアシッド7mg、アゾビスイソブチルニトリル1mgを加え、1,4−ジオキサン/エタノール=1:1混合溶液1
0mLに溶解した。窒素バブリングを30分行った後、65℃で12時間反応させた。反
応後ジエチルエーテルで再沈し、2−アクリルアミドエチルホスホリルコリンとスチレン
のランダム共重合体ブロック(B)を得た。
[ブロック共重合体の合成]
100mLの2口ナス型フラスコに上記ランダム共重合体ブロック(B)1.2g、N−
イソプロピルアクリルアミド1.2g、アゾビスイソブチルニトリル0.004gを加え
、1,4−ジオキサン/エタノール=1:2混合溶液15mLに溶解した。窒素バブリン
グを30分行った後、65℃で12時間反応させた。反応後ヘキサンで再沈し、ブロック
共重合体を得た。
得られたブロック共重合体のポリマー組成、Mw、Mn、およびMw/Mnを評価した
結果を表1に示す。
[基材評価]
得られたブロック共重合体0.10gをエタノール49.90gに溶解し、ブロック共重
合体の0.2wt%エタノール溶液を作成した。φ25mmガラス製シャーレにブロック
共重合体の0.2wt%エタノール溶液を2.5mL加え、30分間静置した。その後ブ
ロック共重合体の0.2wt%エタノール溶液をピペットで抜き取り、デシケータで乾燥
することでφ25mmガラス製シャーレへのブロック共重合体コーティングを完了した。
水中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)
を表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間
で細胞が剥離する。
実施例10
[重合体ブロック(B)の合成]
[重合体ブロック(B)の合成]
100mLの2口ナス型フラスコに2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンを1.5g、スチレン1.3g、RAFT剤として4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニルチオカルボニル)スルフォニル]ペンタノイックアシッド6mg、アゾビスイソブチロニトリル1mgを加え、1,4−ジオキサン/エタノール=1:1混合溶液10mLに溶解した。窒素バブリングを30分行った後、65℃で72時間反応させた。反応後アセトンで再沈し、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンとスチレンのランダム共重合体ブロック(B)を得た。
[ブロック共重合体の合成]
100mLの2口ナス型フラスコに上記ランダム共重合体ブロック(B)0.8g、N−イソプロピルアクリルアミド0.9g、アゾビスイソブチロニトリル3mgを加え、1,4−ジオキサン/エタノール=1:1混合溶液10mLに溶解した。窒素バブリングを30分行った後、65℃で24時間反応させた。反応後ヘキサンで再沈し、ブロック共重合体を得た。
得られたブロック共重合体のポリマー組成、Mw、Mn、およびMw/Mnを評価した結果を表1に示す。
[基材評価]
上記ブロック共重合体0.01gをエタノール4.99gに溶解し、ブロック共重合体の0.2wt%エタノール溶液を作製した。 さらに、0.2wt%エタノール溶液1mLとエタノール9mLを混合し、0.02wt%エタノール溶液を調製した。コーニング社製直径35mm細胞培養表面処理ディッシュ(No.430165)に0.02wt%エタノール溶液を0.44mL加え、室温で乾燥した。さらに、減圧乾燥を6時間行い、直径35mmディッシュへのブロック共重合体コーティングを完了した。水中、40℃および20℃で気泡接触角(θ)を評価し求めた対水接触角(180−θ)を表1に示す。20℃での対水接触角は40°よりも低く、培養基材にした場合に短時間で細胞が剥離する。
比較例1
[重合体ブロック(A)の合成]
100mLの2口ナス型フラスコにn−ブチルメタクリレート2.240g、RAFT剤
として4−シアノ−4−[(ドデシルスルフォニルチオカルボニル)スルフォニル]ペン
タノイックアシッド0.073g、アゾビスイソブチルニトリル0.004gを加え、1
,4−ジオキサン10mLに溶解した。窒素バブリングを30分行った後、65℃で12
時間反応させた。反応後、メタノールで再沈し、n−ブチルメタクリレートの重合体を得
た。
さらに100mLの2口ナス型フラスコにn−ブチルメタクリレート重合体1.200
g、N−イソプロピルアクリルアミド1.210g、アゾビスイソブチルニトリル0.0
04gを加え、1,4−ジオキサン/エタノール=1:2混合溶液15mLに溶解した。
窒素バブリングを30分行った後、65℃で12時間反応させた。反応後、純水で再沈し
、n−ブチルメタクリレートとN−イソプロピルアクリルアミドがブロック共重合したポ
リマーを得た。
[基材評価]
上記にて製造した重合体を用いたこと以外は、実施例9[基材評価]と同様の方法で評価
を行ったが、20℃での対水接触角は40°よりも高く、培養基材にした場合に短時間で
の細胞剥離が困難になることが分かった。
比較例2
[基材評価]
セルシード(株)製UpCell(R)35mmΦディッシュを用いたこと以外は、実施
例9[基材評価]と同様の評価を行い、20℃での対水接触角は40°よりも高く、培養
基材にした場合に短時間での細胞剥離が困難になることが分かった。
Figure 2016194054

Claims (5)

  1. 下記(A)および(B)の重合体ブロックを含むブロック共重合体。
    (A)下記一般式(1)または(2)で表されるブロック単位から選ばれる少なくとも
    1種類のブロック単位(a)からなる重合体のブロック。
    Figure 2016194054
    (式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Rは炭素数1〜8のアルキル基、炭素
    数6〜20のアリール基、炭素数1〜8の酸素含有炭化水素基を表す。)
    Figure 2016194054

    Figure 2016194054
    [式中、Rは水素原子またはメチル基を表し、Xは下記一般式(3)、(4)または(
    5)
    Figure 2016194054
    (R、R、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基を表す。)
    で表される置換基である。]
    (B)下記一般式(6)で表されるブロック単位(b)からなる重合体のブロック。
    Figure 2016194054
    (式中、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは、炭素数1〜10の2価の炭化水素
    基、又は(ポリ)オキシエチレン基であり、Rは、炭素数1〜4の2価の炭化水素基で
    あり、R10、R11、R12は各々独立して、水素原子又は炭素数1〜4の炭化水素基
    であり、Aは、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、及びエーテル結合からなる群
    から選択される2価の結合である。)
  2. ブロック(A)がN−エチルアクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−n
    −プロピルメタクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタ
    クリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミ
    ド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド、N−テ
    トラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド、
    1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−メチルー2−
    プロペニル)ピロリジン、1−(1−オキソ−2−プロペニル)ピペリジン、1−(1−
    オキソ−2−メチルー2−プロペニル)ピペリジン、4−(1−オキソ−2−プロペニル
    )モルホリン、4−(1−オキソ−2−メチルー2−プロペニル)モルホリンから選ばれ
    る少なくとも1つのモノマーの(共)重合体であることを特徴とする請求項1記載のブロ
    ック共重合体。
  3. ブロック(B)が2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−アクリロイル
    オキシエチルホスホリルコリン、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルコ
    リン、4−(メタ)アクリロイルオキシブチルホスホリルコリン、6−(メタ)アクリロ
    イルオキシヘキシルホスホリルコリン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホ
    リルコリン、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルコリン、2−
    アクリルアミドエチルホスホリルコリン、3−アクリルアミドプロピルホスホリルコリン
    、4−アクリルアミドブチルホスホリルコリン、6−アクリルアミドヘキシルホスホリル
    コリン、10−アクリルアミドデシルホスホリルコリン、ω−(メタ)アクリルアミド(
    ポリ)オキシエチレンホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルエ
    タノールアミン、2−アクリロイルオキシエチルホスホリルエタノールアミン、3−(メ
    タ)アクリロイルオキシプロピルホスホリルエタノールアミン、4−(メタ)アクリロイ
    ルオキシブチルホスホリルエタノールアミン、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル
    ホスホリルエタノールアミン、10−(メタ)アクリロイルオキシデシルホスホリルエタ
    ノールアミン、ω−(メタ)アクリロイル(ポリ)オキシエチレンホスホリルエタノール
    アミンから選ばれる少なくとも1つのモノマーの(共)重合体であることを特徴とする請
    求項1または2に記載のブロック共重合体。
  4. 全繰り返し単位[(a)+(b)]に対する繰り返し単位(a)の比率が5〜95mol
    %であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のブロック共重合体。
  5. 数平均分子量(Mn)が5,000以上100,000以下であることを特徴とする請求
    項1〜4のいずれか1項に記載のブロック共重合体。
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