JP2016193535A - 液体吐出装置 - Google Patents

液体吐出装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016193535A
JP2016193535A JP2015074354A JP2015074354A JP2016193535A JP 2016193535 A JP2016193535 A JP 2016193535A JP 2015074354 A JP2015074354 A JP 2015074354A JP 2015074354 A JP2015074354 A JP 2015074354A JP 2016193535 A JP2016193535 A JP 2016193535A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
cap
space
nozzle
suction pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015074354A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6728570B2 (ja
Inventor
史朗 中澤
Shiro Nakazawa
史朗 中澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2015074354A priority Critical patent/JP6728570B2/ja
Publication of JP2016193535A publication Critical patent/JP2016193535A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6728570B2 publication Critical patent/JP6728570B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)

Abstract

【課題】ノズルキャップに溜まった液体を確実に排出させる。
【解決手段】ノズルキャップ31は、内側キャップ部41と、走査方向における内側キャップ部の両側に配置された2つの外側キャップ部とを有する。また、ノズルキャップ31は、内側キャップ部41の搬送方向の上流側に隣接する部分に、走査方向に延びた連通部44を有する。連通部44は、2つの外側キャップ部の搬送方向の上流側の端部に連結されている。内側キャップ部41の搬送方向上流側の端部、及び、連通部44には、吸引ポンプとの連通を行うための吸引口46、47が形成されている。ノズルキャップ31は、インクジェットヘッド3の吐出面21aから離れるときには、搬送方向の上流側から下流側に向かうほど吐出面21aから遠ざかるように、吐出面21aに対して傾く。
【選択図】図5

Description

本発明は、ノズルから液体を吐出する液体吐出装置に関する。
ノズルから液体を吐出する液体吐出装置として、特許文献1にはノズルからインクを吐出することによって記録を行うインクジェット記録装置が記載されている。特許文献1のインクジェット記録装置は、複数のノズルからインクの吐出する2つの吐出部と、2つの吐出部に対して個別に設けられた2つのキャップと、これら2つのキャップと連通された1つの吸引ポンプとを備えている。2つのキャップと1つの吸引ポンプとは、吸引ポンプに連通されているとともに、途中で分岐して2つのキャップに連通されたチューブを介して連通されている。また、チューブの分岐部分と各キャップとの間の部分にはそれぞれ切換弁が設けられている。そして、特許文献1では、2つの吐出部の両方においてノズルの目詰まりが生じたときに、まず、一方の吐出部を覆うキャップのみを吸引ポンプに連通させた状態で吸引ポンプを駆動することで、一方の吐出部内のインクを排出させて、ノズルの目詰まりを解消させる。次に、他方の吐出部を覆うキャップのみを吸引ポンプに連通させた状態で吸引ポンプを駆動することで、他方の吐出部内のインクを排出させて、ノズルの目詰まりを解消させる。
特開2008−213216号公報
ここで、特許文献1では、上述したような吐出部からのインクの排出を行った直後には、キャップにインクが溜まっているため、例えば、キャップを吐出部から離して大気連通させたうえで、吸引ポンプを駆動させることにより、キャップに溜まったインクを排出させる必要がある。このとき、一方のキャップのみを吸引ポンプに連通させた状態で吸引ポンプを駆動することで、一方のキャップに溜まったインクを排出させ、その後、他方のキャップのみを吸引ポンプに連通させた状態で吸引ポンプを駆動することで、他方のキャップに溜まったインクを排出させる。あるいは、2つのキャップを吸引ポンプに連通させた状態で吸引ポンプを駆動することで、2つのキャップに溜まったインクを同時に排出させる。しかしながら、いずれの場合にも、キャップを吸引ポンプと連通させるための吸引口近傍のインクが排出された段階で、吸引口が空気とつながってしまい、キャップの吸引口から離れた部分に溜まったインクを十分に排出させることができない虞がある。
本発明の目的は、ノズルキャップに溜まった液体を確実に排出させることが可能な液体吐出装置を提供することである。
本発明の液体吐出装置は、所定のノズル配列方向に配列された複数の第1ノズルと、前記ノズル配列方向に配列され、前記ノズル配列方向と直交する列間方向に前記複数の第1ノズルと並んで配置された複数の第2ノズルと、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルが形成された吐出面と、を有する液体吐出ヘッドと、前記吐出面と接離可能に構成され、前記吐出面と接触した状態で前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルを覆うノズルキャップと、前記液体吐出ヘッド及び前記ノズルキャップのうち少なくとも片方を移動させることによって、前記ノズルキャップを前記吐出面に対して接離させる接離装置と、前記ノズルキャップと連通される吸引ポンプと、を備え、前記ノズルキャップは、前記吸引ポンプとの連通を行うための吸引口と、前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で、前記複数の第1ノズルを覆う第1キャップ空間、を形成するための第1キャップ部と、前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で、前記第1キャップ空間と区画された、前記複数の第2ノズルを覆う第2キャップ空間、を形成するための第2キャップ部と、前記列間方向に延びて、前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で前記第1キャップ空間の前記ノズル配列方向における一方側の端部、及び、前記第2キャップ空間の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部にそれぞれ連結された、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間とを連通させる連通空間、を形成する連通部と、前記第1キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、前記第2キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、及び、前記連通部のいずれかに設けられる吸引口であって、前記吸引ポンプとの連通を行うための吸引口と、を有し、前記接離装置は、前記ノズルキャップを前記吐出面から離すときに、前記ノズルキャップを、前記ノズル配列方向における前記一方側の端部から他方側の端部に向かうほど前記吐出面から遠ざかるように傾ける。
ノズルキャップを、ノズル配列方向における一方側の端部から他方側の端部に向かうほど吐出面から遠ざかるように傾けると、ノズルキャップと吐出面とに接触してその間に保持される液体がノズル配列方向の一方側に寄せられ、これに伴って、第1、第2キャップ空間に溜まった液体も、ノズル配列方向の一方側に寄せられる。一方で、本発明では、第1、第2キャップ部のノズル配列方向における一方側の端部、及び、これらの部分と連結された連通部のいずれかに、吸引ポンプとの連通を行うための吸引口が設けられている。これらのことから、吸引口を介して第1キャップ空間、第2キャップ空間及び連通空間と連通された吸引ポンプを駆動させることにより、これらの空間に溜まった液体を確実に排出させることができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの概略構成図である。 図1のインクジェットヘッドの平面図である。 図1のノズルキャップの平面図である。 (a)がキャッピング状態での図3のA−A線断面図であり、(b)がキャッピング状態での図3のB−B線断面図であり、(c)がキャッピング状態での図3のC−C線断面図である。 ノズルキャップをβ1だけ傾けた状態での図4(a)〜(c)相当の図である。 ノズルキャップをβ2だけ傾けた状態での図4(a)〜(c)相当の図である。 プリンタの電気的構成を示すブロック図である。 メンテナンス動作のうち、吸引パージの手順を示すフローチャートである。 メンテナンス動作のうち、空吸引の手順を示すフローチャートである。 変形例1の図8相当のフローチャートである。 変形例2の図8相当のフローチャートである。 変形例3の図8相当のフローチャートである。 変形例4の図8相当のフローチャートである。 (a)が変形例5におけるブラックインクについてのメンテナンス動作の手順を示すフローチャートであり、(b)が変形例5におけるカラーインクについてのメンテナンス動作の手順を示すフローチャートである。 変形例6のノズルキャップの平面図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
(プリンタ全体の構成)
図1に示すように、本実施の形態に係るプリンタ1(本発明の「液体吐出装置」)は、キャリッジ2、インクジェットヘッド3(本発明の「液体吐出ヘッド」)、用紙搬送ローラ4、メンテナンスユニット5を備えている。
キャリッジ2は、走査方向(本発明の「列間方向」)に延びた2本のガイドレール11に沿って走査方向に往復移動する。なお、以下では、図1に示すように、走査方向の左側及び右側を定義して説明を行う。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2に搭載され、その下面である吐出面21a(図2、図4参照)に形成された複数のノズル10a〜10cからインクを吐出する。用紙搬送ローラ4は、走査方向と直交する搬送方向(本発明の「ノズル配列方向」)におけるキャリッジ2の両側に配置され、記録用紙Sを搬送方向に搬送する。そして、プリンタ1では、用紙搬送ローラ4によって記録用紙Sを搬送方向に搬送させつつ、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動するインクジェットヘッド3からインクを吐出させることによって、記録用紙Sに印刷を行う。
(インクジェットヘッド)
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2に示すように、インクジェットヘッド3は、流路ユニット21と圧電アクチュエータ22とを備えている。流路ユニット21には、複数の内側ノズル10a、複数の外側ノズル10b、10c、インク供給口23a〜23cを含むインク流路が形成されている。
複数の内側ノズル10a(本発明の「第3ノズル」)は、流路ユニット21の下面である吐出面21aの走査方向における中央部に形成されている。複数の内側ノズル10aは、搬送方向に配列されることによってノズル列9aを形成しており、流路ユニット21には、2つのノズル列9aが走査方向に並んでいる。複数の内側ノズル10aからは、ブラックのインクが吐出される。
複数の外側ノズル10b(本発明の「第1ノズル」)は、吐出面21aの走査方向における複数の内側ノズル10aよりも左側の部分に形成されている。複数の外側ノズル10bは、搬送方向に配列されることによって、ノズル列9bを形成する。そして、吐出面21aには、3つのノズル列9bが走査方向に並んでいる。複数の外側ノズル10bからは、右側のノズル列9bを構成するものから順に、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
複数の外側ノズル10c(本発明の「第2ノズル」)は、吐出面21aの走査方向における複数の内側ノズル10aよりも右側の部分に形成されている。複数の外側ノズル10cは、搬送方向に配列されることによって、ノズル列9cを形成する。そして、吐出面21aには、3つのノズル列9cが走査方向に並んでいる。複数の外側ノズル10cからは、左側のノズル列9cを構成するものから順に、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
インク供給口23aは、流路ユニット21の上面21bの搬送方向上流側の端部の、走査方向における中央部に形成されている。インク供給口23aには、図示しないチューブ等を介して、ブラックのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、複数の内側ノズル10aから吐出させるためのブラックのインクが、インク供給口23aから供給される。
3つのインク供給口23bは、流路ユニット21の上面21bの、インク供給口23aよりも左側の部分に形成され、走査方向に並んでいる。3つのインク供給口23bは、右側に配置されたものから順に、図示しないチューブ等を介して、イエロー、シアン、マゼンタのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、複数の外側ノズル10bから吐出させるためのイエロー、シアン、マゼンタのインクが、3つのインク供給口23bから供給される。
3つのインク供給口23cは、流路ユニット21の上面21bの、インク供給口23aよりも右側の部分に形成され、走査方向に並んでいる。3つのインク供給口23cは、左側に配置されたものから順に、図示しないチューブ等を介して、イエロー、シアン、マゼンタのインクが充填された図示しないインクカートリッジに接続されている。これにより、インクジェットヘッド3には、ノズル10cから吐出させるためのイエロー、シアン、マゼンタのインクが、3つのインク供給口23cから供給される。
また、流路ユニット21の上面21bには、インク供給口23a〜23cを覆うフィルタ24が設けられている。これにより、インク供給口23a〜23cからインクジェットヘッド3にインクが供給される際に、フィルタ24によってインク中の気泡や異物等が捕捉され、インクジェットヘッド3にインク中の気泡や異物が流れ込むのが防止される。
圧電アクチュエータ22は、流路ユニット21の上面21bに配置されている。圧電アクチュエータ22は、流路ユニット21内のインクに吐出エネルギーを付与するためのものである。例えば、流路ユニット21のインク流路は、複数のノズル10a〜10cに個別の図示しない複数の圧力室を有し、圧電アクチュエータ22は、各圧力室内のインクに圧力を付与する。
(メンテナンスユニット)
次に、メンテナンスユニット5について説明する。メンテナンスユニット5は、図1、図3、図4(a)〜(c)に示すように、ノズルキャップ31と、切換装置32と、吸引ポンプ33と、廃液タンク34とを備えている。
図3、図4(a)〜(c)に示すように、ノズルキャップ31は、ゴム材料等からなり、一体成型された底壁部31aとリップ部31b、31cとを有する。底壁部31aは、矩形の板状に構成され、キャリッジ2をほぼ最大限右側に移動させたときに、その上面31a1が吐出面21aと対向する。リップ部31bは、底壁部31aの上面31a1の外周部の全周にわたって設けられ、底壁部31aの上面31a1から上方に突出している。リップ部31cは、底壁部31aの上面31a1の、ノズルキャップ31と吐出面21aとが対向した状態で複数の内側ノズル10aと対向する部分を取り囲む領域の全周にわたって設けられ、底壁部31aの上面31a1から上方に突出している。また、リップ部31cの搬送方向下流側の端部は、リップ部31bの搬送方向下流側の端部の一部分と共通となっている。また、リップ部31bの搬送方向上流側の端部と、リップ部31cの搬送方向上流側の端部とは、搬送方向に離れて配置されている。
そして、このように、底壁部31aの上面31a1にリップ部31b、31cが形成されていることにより、ノズルキャップ31には、図3、図4(a)〜(c)に示すように、キャップ部41〜43及び連通部44が形成される。
キャップ部41(本発明の「第3キャップ部」)は、底壁部31aの、ノズルキャップ31が吐出面21aと対向した状態で複数の内側ノズル10aと対向する部分と、リップ部31cとによって形成されている。キャップ部41は、底壁部31aとリップ部31cとに囲まれた内側キャップ空間41a(本発明の「第3キャップ空間」)を形成する。
キャップ部42(本発明の「第1キャップ部」)は、底壁部31aの、ノズルキャップ31が吐出面21aと対向した状態で外側ノズル10bと対向する部分と、リップ部31b、31cの、底壁部31aの上記部分を取り囲む部分とによって形成されている。キャップ部42は、底壁部31aとリップ部31b、31cとに囲まれた外側キャップ空間42a(本発明の「第1キャップ空間」)を形成する。
キャップ部43(本発明の「第2キャップ部」)は、底壁部31aの、ノズルキャップ31が吐出面21aと対向した状態で、ノズル10cと対向する部分と、リップ部31b、31cの、底壁部31aの上記部分を取り囲む部分とによって形成されている。キャップ部43は、底壁部31aとリップ部31b、31cとに囲まれた外側キャップ空間43a(本発明の「第2キャップ空間」)を形成する。
連通部44は、底壁部31a及びリップ部31b、31cの、走査方向におけるキャップ部42とキャップ部43との間に位置し、且つ、キャップ部41の搬送方向の上流側に隣接する部分によって形成される。連通部44は、底壁部31aとリップ部31b、31cとによって囲まれた連通空間44aを形成する。連通空間44aは、走査方向に延び、走査方向の両端部が、外側キャップ空間42a、43aの搬送方向における上流側の端部と連結されている。これにより、外側キャップ空間42aと外側キャップ空間43aとは、連通空間44aを介して連通する。
また、図3、図4(a)に示すように、底壁部31aのキャップ部41の搬送方向上流側の端部には、吸引口46(本発明の「第2吸引口」)が形成されている。また、底壁部31aの連通部44を形成する部分には、吸引口47(本発明の「第1吸引口」)が形成されている。吸引口46、47には、それぞれ、チューブ51a、51bが接続されている。
また、ノズルキャップ31は、キャップ駆動装置60(本発明の「接離装置」)によって上下方向に移動可能となっている。キャップ駆動装置60は、図3、図4(a)〜(c)に示すように、カム61と、カム駆動モータ62と、キャップホルダ63とを有する。キャップホルダ63は、上部が開口したボックス形状をしており、その内部にノズルキャップ31が収容されている。また、キャップホルダ63の内底面63aにはコイルバネ64が設けられている。ノズルキャップ31はコイルバネ64によって上方へ付勢されている。
ノズルキャップ31は、底壁部31aの搬送方向上流側の端部から、搬送方向上流側に突出した係止突起31dを有する。一方、キャップホルダ63の搬送方向上流側の端部には、係止突起31dに係合する突起状のストッパ65が設けられている。ストッパ65は係止突起31dに対して上方に位置しており、係止突起31dがストッパ65に当接することによって、コイルバネ64に付勢されるノズルキャップ31の上方限界位置が規定されている。
また、ノズルキャップ31の搬送方向下流側の端部には、走査方向に延びる枢支軸66が設けられている。また、キャップホルダ63のストッパ65と反対側の端部には、枢支軸66を上下方向にスライド自在に支持する支持部67が設けられている。また、キャップホルダ63の下面63bは、カム61の外周面に当接する。カム61は、所定のプロファイルを有し、カム駆動モータ62により回転駆動される。
そして、図4(a)〜(c)に示すように、吐出面21aがノズルキャップ31と対向している状態で、カム61が反時計回りの方向に回転すると、カム61のプロファイルによってキャップホルダ63が押し上げられる。これに伴って、キャップホルダ63に設けられたコイルバネ64に付勢されたノズルキャップ31も押し上げられる。これにより、リップ部31b、31cが吐出面21aに接触し、複数のノズル10a〜10cがそれぞれキャップ部41〜43に覆われたキャッピング状態となる。
一方、図4(a)〜(c)に示すキャッピング状態から、カム61を時計回りの方向に回転させると、カム61のプロファイルに応じて、キャップホルダ63が自重により降下して、吐出面21aから離れる。このとき、ノズルキャップ31はコイルバネ64によって上方へ付勢される一方で、ノズルキャップ31の搬送方向下流側の端部において、枢支軸66がキャップホルダ63の支持部67の天井部分に当接するため、ノズルキャップ31は、キャップホルダ63の降下にともなって搬送方向下流側の端部から先に離れる。これにより、図5(a)〜(c)、図6(a)〜(c)に示すように、ノズルキャップ31は、搬送方向の上流側の端部(本発明の「ノズル配列方向における一方側の端部」)から下流側の端部(本発明の「ノズル配列方向における他方側の端部」)側に向かうほど、吐出面21aから遠ざかるように、吐出面21aに対して傾く。
ここで、本実施の形態では、カム61は、図4(a)〜(c)のキャッピング状態での位置から、図5(a)〜(c)に示すように角度α1だけ回転させた状態、及び、図6(a)〜(c)に示すように角度α2(>α1)だけ回転させた状態のうち、いずれかの状態に選択的にとることができるようになっている。そして、図5(a)〜(c)の状態では、ノズルキャップ31は、吐出面21aに対して角度β1(本発明の「第1角度」)だけ傾いた姿勢(本発明の「第1傾斜姿勢」)となる。一方、図6(a)〜(c)の状態では、ノズルキャップ31は、吐出面21aに対して角度β2(>β1)(本発明の「第2角度」)だけ傾いた姿勢(本発明の「第2傾斜姿勢」)となる。
図1に示すように、切換装置32は、吸引口46、47及びチューブ51a、51bを介して、ノズルキャップ31と接続されているともに、ノズルキャップ31と反対側において、チューブ52を介して吸引ポンプ33と接続されている。切換装置32は、吸引口46とチューブ51aを介して、内側キャップ空間41aを、吸引ポンプ33に連通された状態と、大気連通された状態との間で切り換える。また、切換装置32は、吸引口47とチューブ51bを介して、空間42a〜44aを、吸引ポンプ33に連通された状態と、大気連通された状態との間で切り換える。
吸引ポンプ33は、チューブポンプなどであり、図1に示すように、チューブ52を介して切換装置32に接続されているとともに、切換装置32と反対側において、チューブ53を介して廃液タンク34に接続されている。廃液タンク34は、後述のメンテナンス動作によって排出された廃インクを貯留する。
(制御装置)
次に、プリンタ1の動作を制御する制御装置100について説明する。図7に示すように、制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory)103、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)104などを備え、これらが協働して、キャリッジ2、圧電アクチュエータ22、切換装置32、吸引ポンプ33、カム駆動モータ62等の動作を制御する。これにより、プリンタ1では、上述の記録用紙Sへの印刷や、次に説明するメンテナンス動作等が行われる。なお、図6では、CPU101を1つだけ図示しているが、制御装置100は、CPU101を1つだけ備え、この1つのCPU101が処理を一括して行うものであってもよいし、CPU101を複数備え、これら複数のCPU101が処理を分担して行うものであってもよい。また、図6では、ASIC104を1つだけ図示しているが、制御装置100は、ASIC104を1つだけ備え、この1つのASIC104が処理を一括して行うものであってもよいし、ASIC104を複数備え、これら複数のASIC104が処理を分担して行うものであってもよい。
(メンテナンス動作)
次に、プリンタ1におけるメンテナンス動作について説明する。プリンタ1では、長期間使用されなかった場合などに、ノズル10a〜10c内のインクが増粘してしまい、ノズル10a〜10cにおいてインクの吐出不良が生じることがある。そこで、プリンタ1では、定期的に、あるいは、ユーザによるプリンタ1の図示しない操作パネル等の操作に応じて、メンテナンス動作が行われる。図8、図9は、メンテナンス動作の流れを示すフローチャートである。
なお、以下では、「吸引口46、47を介して、内側キャップ空間41a、及び、外側キャップ空間42a、43と連通空間44aとを合わせた空間(本発明の「結合空間」、以下、空間42a〜44aとする)の両方を吸引ポンプ33と連通させる」ことを、「内側キャップ空間41aと空間42a〜44aの両方を、吸引ポンプ31と連通させる」とする。また、「吸引口46を介して、内側キャップ空間41aを吸引ポンプ33と連通させ、且つ、吸引口47を介して外側キャップ空間42a、43と連通空間44aとを合わせた空間(本発明の「結合空間」、以下、空間42a〜44aとする)を大気連通させる」ことを、「内側キャップ空間41aを吸引ポンプ33と連通させる」とすることがある。また、「吸引口47を介して、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させ、且つ、吸引口46を介して、内側キャップ空間41aを大気連通させる」ことを、「空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させる」とすることがある。
図8に示すように、メンテナンス動作では、まず、吐出面21aがノズルキャップ31と対向する位置までキャリッジ2を走査方向の右側に移動させる。そして、キャップ駆動機構60によってノズルキャップ31を上昇させることによりキャッピング状態にさせる(S101)。次に、切換装置32により、内側キャップ空間41aを吸引ポンプ33と連通させる(S102)。そして、この状態で吸引ポンプ33を駆動させる(S103)。これにより、複数の内側ノズル10aからインクジェットヘッド3内のブラックインクが排出される。そして、所定のパージ時間Tp1が経過するまで吸引ポンプ33の駆動を継続し(S104:NO)、パージ時間Tp1が経過したときに(S104:YES)、吸引ポンプ33を停止させる(S105)。なお、本実施の形態では、上記S101〜S105の動作が、本発明の第1吸引パージに相当する。また、これらの動作のために制御装置100が実行する処理が、本発明の第1吸引パージ処理に相当する。
次に、キャッピング状態を維持したまま、切換装置32により、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させる(S106)。そして、この状態で吸引ポンプ33を駆動させる(S107)。これにより、複数の外側ノズル10b、10cからインクジェットヘッド3内のカラーインクが排出される。そして、所定のパージ時間Tp2が経過するまで吸引ポンプ33の駆動を継続し(S108:NO)、パージ時間Tp2が経過したときに(S108:YES)、吸引ポンプ33を停止させる(S109)。ここで、パージ時間Tp2は、パージ時間Tp1と同じ長さであってもよいし、パージ時間Tp1と異なる長さであっていてもよい。なお、本実施の形態では、上記S101と、S106〜S109の動作が、本発明の第2吸引パージに相当する。また、これらの動作のために制御装置100が実行する処理が本発明の第2吸引パージ処理に相当する。
次に、図9に示すように、切換装置32に、内側空間41aと空間42a〜44aの両方を、吸引ポンプ33と連通させる(S110)。また、キャップ駆動装置60に、図5(a)、(b)に示すように、ノズルキャップ31を吐出面21aから離隔させつつ、吐出面21aに対して角度β1だけ傾けさせる(S111)。そして、この状態で吸引ポンプ33を駆動させる(S112)。これにより、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクが排出される。そして、所定の切換時間Tc1が経過するまで(本発明の「途中の時点までは」)、この状態を継続し(S113:NO)、切換時間Tc1が経過した後には(本発明の「途中の時点よりも後には」)(S113:YES)、図6(a)、(b)に示すように、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対して角度β2(>β1)だけ傾けさせる(S114)。ここで、切換時間Tc1は、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクが完全に排出されてしまうのに必要な時間Taよりも短い時間である。例えば、吸引ポンプ33によるインクの吸引量が0.3cc/sである場合、時間Taは12秒程度となる。そこで、この場合には、例えば、切換時間Tc1を3秒程度とする。そして、切換時間Tc1が経過した時点では、内側キャップ空間41aにブラックインクが残っている。また、外側キャップ空間42a、43aと連通空間44aの容積の合計は、内側キャップ空間41aの容積よりも大きい。したがって、切換時間Tc1が経過した時点では、空間42a〜44aにカラーインクが残っている。
そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了するまでこの状態を維持して(S115:NO)、内側キャップ空間41aと空間42a〜44aに溜まったインクの排出を継続させる。そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了したときに(S115:YES)、吸引ポンプ33を停止させ(S116)、切換装置32に、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させる(S117)。そして、この状態で、吸引ポンプ33を駆動させて(S118)、空間42a〜44aに溜まった残りのカラーインクを排出させる。空間42a〜44aに溜まったカラーインクの排出が完了するまでこの状態を維持し(S119:NO)、このカラーインクの排出が完了したときに(S119:YES)、吸引ポンプ33を停止させて(S120)メンテナンス動作を終了する。なお、本実施の形態では、S110〜S120の動作が、本発明の第1空吸引に相当し、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第1空吸引処理に相当する。
ここで、ノズルキャップ31を吐出面21aから離したときには、ノズルキャップ31と吐出面21aとに接触してこれらの間に保持されるインク(インクブリッジ)が形成される。本実施の形態では、ノズルキャップ31を吐出面21aから離すときに、ノズルキャップ31を、搬送方向の上流側から下流側に向かうほど、吐出面21aから遠ざけるように、吐出面21aに対して傾ける。そのため、上記インクは、ノズルキャップ31と吐出面21aとの間隔が小さい搬送方向の上流側に寄せられる。そして、これに伴って、キャップ空間41a〜43aに溜まったインクも、それぞれ、キャップ空間41a〜43aの搬送方向の上流側に寄せられる。一方で、本実施の形態では、内側キャップ部41の搬送方向の上流側の端部に吸引口46が設けられ、2つの外側キャップ部42、43の搬送方向の上流側の端部に連結された連通部44に吸引口47が形成されている。したがって、S110〜S120の動作により、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクを確実に排出させることができる。
このとき、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクの排出性を高めるためには、キャップ空間41a〜43a内のインクを、できるだけ吸引口46、47に近い搬送方向の上流側に寄せることが好ましい。一方、ノズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜を大きくするほど、キャップ空間41a〜43aに溜まったインクを搬送方向の上流側に寄せることができる。
しかしながら、内側キャップ空間41aに溜まっているブラックインクの量が多いときに、ノズルキャップ31を吐出面21aに対して大きく傾けると、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクが、リップ部31cを越えて、連通部44に流れ込み、空間42a〜44aに溜まったカラーインクとの混色が生じてしまう。ここで、図3に示すように、リップ部31cは、内側キャップ空間41aと連通空間44aとの間の部分において、内側キャップ空間41aと外側キャップ空間42a、43aと間の部分よりも長さが短い。そのため、インクの表面張力が小さく、上述したような、内側キャップ空間41aから連通空間44aへのブラックインクの流れ込みは生じやすい。
そこで、本実施の形態では、上述したように、まず、ノズルキャップ31を吐出面21aに対して角度β1だけ傾けさせた状態で吸引ポンプ33を駆動させて、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクを排出させる(S110〜S113)。そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの量が少なくなってから、ノズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜角度を、角度β1から角度β2に増大させて、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まった残りのインクを排出させる(S114〜S120)。
これにより、内側キャップ空間41aに溜まっているブラックインクの量が多いときに、内側キャップ空間41aから連通空間44aへのブラックインクの流れ込みを防止することができる。一方、内側キャップ空間41aに溜まっているブラックインクの量が少なくなったときには、キャップ空間41a〜43aに溜まったインクをより搬送方向の上流側に寄せてインクの排出性を高くすることができる。上記のとおり、空間42a〜44aの容積の合計は、内側キャップ空間41aの容積に比べて大きいが、これにより、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを効率よく排出させることができる。
また、本実施の形態では、連通部44に吸引口47が形成されている。したがって、S106〜S109のカラーインクについての吸引パージにおいて、複数の外側ノズル10b、10cからインクジェットヘッド3内のインクを均等に排出させることができる。また、S110〜S120の空吸引において、外側キャップ空間42a、43aから均等にカラーインクを排出させることができる。
次に、本実施の形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施の形態では、内側キャップ空間41aにブラックインクが残っている途中の時点で、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度をβ1からβ2に増大させたが、これには限られない。
変形例1では、図10に示すように、吸引パージ(S101〜S109)の後、切換装置32に、内側キャップ空間41aと空間42a〜44aの両方を吸引ポンプ33と連通させ(S201)、ノズルキャップ31を吐出面21aに対してβ1だけ傾けたうえで(S202)吸引ポンプ33を駆動させる(S203)。そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了するまで(例えば、上述の時間Ta程度の時間が経過するまで)この状態を維持する(S204:NO)。
そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了したときに(S204:YES)、吸引ポンプ33を停止させてから(S205)、切換装置32に、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させ(S206)、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度をβ1からβ2に増大させる(S207)。そして、この状態で、吸引ポンプ33を駆動させる(S208)。空間42a〜44aに溜まった残りのカラーインクの液体の排出が完了するまでこの状態を維持し(S209:NO)、このカラーインクの排出が完了したときに(S209:YES)、吸引ポンプ33を停止させて(S210)、メンテナンス動作を終了する。
この場合には、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了してから、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度を増大させるため、内側キャップ空間41aから連通空間44aにブラックインクが流れ込んでしまうのをより確実に防止することができる。
なお、変形例1では、S201〜S205の動作が、本発明の第2空吸引に相当する。また、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第2空吸引処理に相当する。また、S206〜S210の動作が、本発明の第3空吸引に相当する。また、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第3空吸引処理に相当する。
また、上述の実施の形態や変形例1では、空吸引において、ノズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜角度β1からβ2に変更させたがこれには限られない。
変形例2では、図11に示すように、吸引パージ(S101〜S109)の後、切換装置32に、内側キャップ空間41aと空間42a〜44aの両方を吸引ポンプ33と連通させ(S301)、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対して傾けさせる(S302)。なお、このときの、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度は、例えば上述の角度β1など、キャップ空間41aから連通空間44aへのインクの流れ込みが生じない程度の角度である。そして、この状態で吸引ポンプ33を速度V1で駆動させる(S303)。所定の切換時間Tc2だけ、この状態を維持し(S304:NO)、そして、切換時間Tc2が経過したときに(S304:YES)、吸引ポンプ33の速度をV2(>V1)に増速させる(S305)。ここで、切換時間Tc2は、吸引ポンプ33を速度V1で駆動したときに、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを完全に排出するのに必要な時間Tbよりも短い時間である。例えば、吸引ポンプ33を速度V1で駆動したときのインクの吸引量が0.3cc/sである場合、時間Tbは12秒程度となる。そこで、この場合には、例えば、切換時間Tc2を3秒程度とする。
そして、キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了するまでこの状態を維持し(S306:NO)、このブラックインク排出が完了したときに(S304:YES)、吸引ポンプ33を停止させてから(S307)、切換装置32に、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させる(S308)。そして、この状態で、吸引ポンプ33を速度V2で駆動させる(S309)。空間42a〜44aに溜まった残りのカラーインクの液体の排出が完了するまでこの状態を維持し(S310:NO)、このカラーインクの排出が完了したときに(S310:YES)、吸引ポンプ33を停止させて(S311)、メンテナンス動作を終了する。
なお、変形例2では、S301〜S311の動作が、本発明の第4空吸引に相当する。また、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第4空吸引処理に相当する。
変形例3では、図12に示すように、吸引パージ(S101〜S109)の後、切換装置32に、内側キャップ空間41aと空間42a〜44aの両方を、吸引ポンプ33と連通させる(S401)。また、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対して傾けさせる(S402)。なお、このときの、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度は、上記変形例2と同様である。そして、この状態で吸引ポンプ33を速度V1で駆動させる(S403)。内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了するまでこの状態を維持し(S404:NO)、このブラックインクの排出が完了したときに(S404:YES)、吸引ポンプ33を停止させてから(S405)、切換装置32に、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させる(S406)。そして、吸引ポンプ33を速度V2(>V1)で駆動させる(S407)。空間42a〜44aに溜まった残りのカラーインクの液体の排出が完了するまでこの状態を維持し(S408:NO)、このカラーインクの排出が完了したときに(S408:YES)、吸引ポンプ33を停止させて(S409)、メンテナンス動作を終了する。
なお、変形例3では、S401〜S405の動作が、本発明の第5空吸引に相当する。また、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第5空吸引処理に相当する。また、変形例3では、S406〜S409の動作が、本発明の第6空吸引に相当する。また、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第6空吸引処理に相当する。
ここで、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクを排出させるのにかかる時間を短縮する観点からは、吸引ポンプ33をできるだけ速い速度で駆動させることが好ましい。しかしながら、ノズルキャップ31を、搬送方向の上流側から下流側に向かうほど、吐出面21aから遠ざかるように傾けた場合、内側キャップ部41の搬送方向の上流側の端部を形成する部分は、外側キャップ部42、43の搬送方向の上流側の端部及び連通部44よりも、吐出面21aとの間隔が大きい。そして、ノズルキャップ31と吐出面21aとの間に保持されるインクは、ノズルキャップ31と吐出面21aとの間隔が大きくなるほど外力によって破壊されやすい。そのため、吸引ポンプ33の駆動速度を速くしすぎると、内側キャップ部41と吐出面21aとの間に保持されるインクが破壊されてしまう。その結果、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクが搬送方向の上流側に寄せられにくくなり、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出性が悪くなる虞がある。
そこで、変形例2、3では、まず、吸引ポンプ33を比較的遅い速度V1で駆動させることにより、内側キャップ部41と吐出面21aとの間に保持されるインクが破壊されないようにしつつ、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクを排出させる。これにより、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを確実に排出させることができる。そして、内側キャップ空間41aのブラックインクの量が少なくなってから、あるいは、内側キャップ空間41aのブラックインクがなくなってから、吸引ポンプ33をより速い速度V2で駆動させる。これにより、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを効率よく排出させることができる。
また、上述の実施の形態や変形例1〜3では、内側キャップ空間41a及び空間42a〜44aに溜まったインクを排出させる途中で、ノズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜角度、及び、吸引ポンプ33の速度のいずれか一方のみを変更したが、これには限られない。
例えば、ノズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜角度、及び、吸引ポンプ33の速度の両方を変更してもよい。この場合、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出の途中の時点、又は、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了した時点で、ノズルキャップ31の傾斜角度と吸引ポンプ33の速度の両方を変更する。あるいは、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出の途中の時点で、ノズルキャップ31の傾斜角度と吸引ポンプ33の速度のうちの一方を変更し、その後、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了した時点で、ノズルキャップ31の傾斜角度と吸引ポンプ33の速度のうちの他方を変更してもよい。
さらには、キャップ空間41a〜43a及び連通空間44aに溜まったインクを排出させるときのズルキャップ31の吐出面21aに対する傾斜角度、及び、吸引ポンプ33の速度を途中で変更せず一定としてもよい。
また、以上の例では、S101〜S109の吸引パージの後、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出と、空間42a〜44aに溜まったカラーインクの排出とを同時に行ったが、これには限られない。
変形例4では、図13に示すように、上述の実施の形態と同様の吸引パージ(S101〜S109)の後、切換装置32に、内側キャップ空間41aを吸引ポンプ33と連通させ(S501)、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対してβ1だけ傾けさせたうえで(S502)、吸引ポンプ33を駆動させる(S503)。そして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了するまでこの状態を維持する(S504:NO)。
内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクの排出が完了したとき(S504:YES)に、吸引ポンプ33を停止させ(S505)、切換装置32に、空間42a〜44aを吸引ポンプ33と連通させ(S506)、キャップ駆動装置60に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対してβ2だけ傾けさせたうえで(S507)、吸引ポンプ33を駆動させる(S508)。そして、空間42a〜44aに溜まったカラーインクの排出が完了するまでこの状態を維持し(S509:NO)、空間42a〜44aに溜まったカラーインクの排出が完了したときに(S509:YES)、吸引ポンプ33を停止させて(S510)、メンテナンス動作を終了する。
変形例4では、ノズルキャップ31を吐出面21aに対してβ1だけ傾けさせた状態で、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを排出させ、その後に、ノズルキャップ31を吐出面21aに対する傾斜角度をβ1からβ2に増大させた状態で空間42a〜44aに溜まったカラーインクを排出させている。これにより、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクが連通空間44aに流れ込むのを防止することができる。
なお、変形例4では、S501〜S505の動作が、本発明の第8空吸引に相当し、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第8空吸引処理に相当する。また、S506〜S510の動作が、本発明の第7空吸引に相当し、制御装置100がこれらの動作を行わせるために実行する処理が、本発明の第7空吸引処理に相当する。
また、変形例4では、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを排出させた後に、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを排出させたが、これには限られない。空間42a〜44aに溜まったカラーインクを排出させた後に、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを排出させてもよい。
また、変形例4では、ブラックインクの吸引パージ及びカラーインクの吸引パージの両方を行った後に、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインク、及び、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを順に排出させたが、これには限られない。
変形例5では、複数の内側ノズル10aからインクジェットヘッド3のブラックインクを排出させ、その後、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを排出させる、ブラックインクについてのメンテナンス動作と、複数の外側ノズル10b、10cからインクジェットヘッド3のカラーインクを排出させ、その後、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを排出させる、カラーインクについてのメンテナンス動作とを別々に行う。
より詳細に説明すると、変形例5のブラックインクについてのメンテナンス動作では、図14(a)に示すように、上述の実施の形態のS101〜S105と同様にしてブラックインクについての吸引パージ(本発明の「第1吸引パージ」)を行う。続いて、変形例4のS502〜S505と同様にして、内側キャップ空間41aに溜まったブラックインクを排出させる(本発明の「第7空吸引」)。
一方、カラーインクについてのメンテナンス動作では、図14(b)に示すように、上述の実施の形態のS101、S106〜S109と同様にしてカラーインクについての吸引パージ(本発明の「第2吸引パージ」)を行う。続いて、変形例4のS507〜S510と同様にして、空間42a〜44aに溜まったカラーインクを排出させる(本発明の「第8空吸引」)。
また、上述の実施の形態では、外側キャップ部42、43と連通部44とが走査方向に並んで配置されていたが、これには限られない。変形例6では、図15に示すように、ノズルキャップ131において、内側キャップ部141と外側キャップ部142、143の搬送方向の長さがほぼ同じである。また、キャップ部141〜143の搬送方向における上流側に、連通部144が配置されている。そして、連通部144により形成される連通空間144aが、走査方向に延びて、キャップ部142、143により形成されるキャップ空間142a、143aの搬送方向における上流側の端部と連結され、キャップ空間142aとキャップ空間143aとを連通させている。なお、図15では、キャップ駆動装置60の図示を省略している。
また、上述の実施の形態では、走査方向における2つの外側キャップ部42と43との間に、内側キャップ部41が配置されていたが、これには限られない。インクジェットヘッドが複数のノズル10b、10cのみを有し、ノズルキャップがキャップ部42、43と連通部44のみを有していてもよい。
また、キャップ駆動装置は、上述の実施の形態のものには限られない。キャップ駆動装置は、ノズルキャップ31を吐出面21aから離す際に、ノズルキャップ31を、搬送方向の上流側の端部から下流側の端部に向かうほど、吐出面21aから遠ざけるように傾けることができるものであれば、どのような構造のものであってもよい。
また、上述の実施の形態では、内側ノズル10aからブラックインクが吐出され、外側ノズル10b、10cからカラーインクが吐出されるようになっていたが、これには限られない。例えば、内側ノズル10aからカラーインクが吐出され、外側ノズル10b、10cからブラックインクが吐出される等、ノズル10a〜10cのインクの種類は上述の実施の形態と異なっていてもよい。
また、以上では、ノズルからインクを吐出するインクジェットヘッドを備えたインクジェットプリンタに本発明を適用した例について説明したが、これには限られない。インク以外の液体を吐出する液体吐出ヘッドを備えた、インクジェットプリンタ以外の液体吐出装置に本発明を適用することも可能である。
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
10a〜10c ノズル
21a 吐出面
31 ノズルキャップ
33 吸引ポンプ
41〜43 キャップ部
41a〜43a キャップ空間
44 連通部
44a 連通空間
46、47 吸引口
60 キャップ駆動装置
100 制御装置

Claims (9)

  1. 所定のノズル配列方向に配列された複数の第1ノズルと、前記ノズル配列方向に配列され、前記ノズル配列方向と直交する列間方向に前記複数の第1ノズルと並んで配置された複数の第2ノズルと、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルが形成された吐出面と、を有する液体吐出ヘッドと、
    前記吐出面と接離可能に構成され、前記吐出面と接触した状態で前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルを覆うノズルキャップと、
    前記液体吐出ヘッド及び前記ノズルキャップのうち少なくとも片方を移動させることによって、前記ノズルキャップを前記吐出面に対して接離させる接離装置と、
    前記ノズルキャップと連通される吸引ポンプと、を備え、
    前記ノズルキャップは、
    前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で、前記複数の第1ノズルを覆う第1キャップ空間、を形成するための第1キャップ部と、
    前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で、前記第1キャップ空間と区画された、前記複数の第2ノズルを覆う第2キャップ空間、を形成するための第2キャップ部と、
    前記列間方向に延びて、前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で前記第1キャップ空間の前記ノズル配列方向における一方側の端部、及び、前記第2キャップ空間の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部にそれぞれ連結された、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間とを連通させる連通空間、を形成する連通部と、
    前記第1キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、前記第2キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、及び、前記連通部のいずれかに設けられる吸引口であって、前記吸引ポンプとの連通を行うための吸引口と、を有し、
    前記接離装置は、前記ノズルキャップを前記吐出面から離すときに、前記ノズルキャップを、前記ノズル配列方向における前記一方側の端部から他方側の端部に向かうほど前記吐出面から遠ざかるように傾けることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記吸引口は、前記連通部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記液体吐出ヘッドが、
    前記吐出面の、前記列間方向における前記複数の第1ノズルと前記複数の第2ノズルとの間に位置する部分に形成され、前記ノズル配列方向に配列された複数の第3ノズル、をさらに備え、
    前記ノズルキャップは、前記ノズルキャップが前記吐出面に接触した状態で、前記第1キャップ空間及び前記第2キャップ空間と区画された、前記複数の第3ノズルを覆うの第3キャップ空間、を形成するための第3キャップ部をさらに備え、
    前記吸引口は、
    前記第1キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、前記第2キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部、及び、前記連通部のいずれかに設けられる第1吸引口と、
    前記第3キャップ部の前記ノズル配列方向における前記一方側の端部に設けられる第2吸引口と、を有し、
    前記連通部が、前記第3キャップ部の、前記ノズル配列方向の前記一方側に隣接して配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記接離装置は、前記ノズルキャップを前記吐出面から離すときに、前記ノズルキャップを、前記吐出面に対して第1角度だけ傾いた第1傾斜姿勢と、前記吐出面に対して前記第1角度よりも大きい第2角度だけ傾いた第2傾斜姿勢のうち、いずれかの姿勢に選択的にすることができるように構成され、
    前記第1吸引口及び前記第2吸引口のうち少なくとも一方の吸引口を介して、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間と前記連通空間とを合わせた結合空間、及び、前記第3キャップ空間のうち、少なくとも一方の空間を、選択的に前記吸引ポンプと連通させるように切換を行う切換装置と、
    前記接離装置、前記吸引ポンプ及び前記切換装置の動作を制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第1吸引パージ、を行わせるための第1吸引パージ処理と、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、第3キャップ空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第3ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第2吸引パージ、を行わせるための第2吸引パージ処理と、
    前記第1吸引パージ及び前記第2吸引パージの両方が完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面から離隔させ、前記切換装置に、前記第1吸引口及び前記第2吸引口を介して、前記結合空間及び前記第3キャップ空間の両方を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記結合空間に溜まった液体と、前記第3キャップ空間に溜まった液体とを排出させる第1空吸引、を行わせるための第1空吸引処理と、を実行し、
    前記第1空吸引処理において、
    前記結合空間と、前記第3キャップ空間の両方に液体が残っている途中の時点までは、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記第1傾斜姿勢にさせ、
    前記途中の時点よりも後には、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記第2傾斜姿勢にさせることを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  5. 前記接離装置は、前記ノズルキャップを前記吐出面から離すときに、前記ノズルキャップを、前記吐出面に対して第1角度だけ傾いた第1傾斜姿勢と、前記吐出面に対して前記第1角度よりも大きい第2角度だけ傾いた第2傾斜姿勢のうち、いずれかの姿勢に選択的にすることができるように構成され、
    前記第1吸引口及び前記第2吸引口のうち少なくとも一方の吸引口を介して、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間と前記連通空間とを合わせた結合空間、及び、前記第3キャップ空間のうち、少なくとも一方の空間を、選択的に前記吸引ポンプと連通させるように切換を行う切換装置と、
    前記接離装置、前記吸引ポンプ及び前記切換装置の動作を制御する制御装置と、をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第1吸引パージ、を行わせるための第1吸引パージ処理と、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、前記第3キャップ空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第3ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第2吸引パージ、を行わせるための第2吸引パージ処理と、
    前記第1吸引パージ及び前記第2吸引パージの両方が完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記第1傾斜姿勢にさせ、前記切換装置に、前記第1吸引口及び前記第2吸引口を介して、前記結合空間及び前記第3キャップ部の両方を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記結合空間に溜まった液体と、前記第3キャップ空間に溜まった液体とを排出させる第2空吸引、を行わせるための第2空吸引処理と、
    前記第2空吸引による前記第3キャップ部に溜まった液体の排出が完了し、前記結合空間に液体が残った状態で、前記接離装置に、前記ノズルキャップを、前記第2傾斜姿勢にさせ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記結合空間に溜まった残りの液体を排出させる第3空吸引、を行わせるための第3空吸引処理と、を実行することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  6. 前記第1吸引口及び前記第2吸引口のうち少なくとも一方の吸引口を介して、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間と前記連通空間とを合わせた結合空間、及び、前記第3キャップ空間のうち、少なくとも一方の空間を、選択的に前記吸引ポンプと連通させるように切換を行う切換装置と、
    前記接離装置、前記吸引ポンプ及び前記切換装置の動作を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第1吸引パージ、を行わせるための第1吸引パージ処理と、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、第3キャップ空間を前記吸引ポンプをと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第3ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第2吸引パージ、を行わせるための第2吸引パージ処理と、
    前記第1吸引パージ及び前記第2吸引パージの両方が完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面から離させ、前記切換装置に、前記第1吸引口及び前記第2吸引口を介して、前記結合空間及び前記第3キャップ空間の両方を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記結合空間に溜まった液体と、前記第3キャップ空間に溜まった液体とを排出させる第4空吸引、を行わせるための第4空吸引処理と、を実行し、
    前記第4空吸引処理において、
    前記結合空間と、前記第3キャップ空間の両方に液体が残っている途中の時点までは、前記吸引ポンプを第1速度で駆動させ、
    前記途中の時点よりも後には、前記吸引ポンプを前記第1速度よりも速い第2速度で駆動させることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  7. 前記第1吸引口及び前記第2吸引口のうち少なくとも一方の吸引口を介して、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間と前記連通空間とを合わせた結合空間、及び、前記第3キャップ空間のうち、少なくとも一方の空間を、選択的に前記吸引ポンプと連通させるように切換を行う切換装置と、
    前記接離装置、前記吸引ポンプ及び前記切換装置の動作を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第1吸引パージ、を行わせるための第1吸引パージ処理と、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、前記第3キャップ空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第3ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第2吸引パージ、を行わせるための第2吸引パージ処理と、
    前記第1吸引パージ及び前記第2吸引パージの両方が完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面から離させ、前記切換装置に、前記第1吸引口及び前記第2吸引口を介して、前記結合空間及び前記第3キャップ空間の両方を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを第1速度で駆動させることによって、前記結合空間に溜まった液体と、前記第3キャップ空間に溜まった液体とを排出させる第5空吸引、を行わせるための第5空吸引処理と、
    前記第5空吸引による前記第3キャップ空間に溜まった液体の排出が完了し、前記結合空間に液体が残った状態で、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面から離させたまま、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを前記第1速度よりも速い第2速度で駆動させることによって、前記結合空間に溜まった残りの液体を排出させる第6空吸引、を行わせるための第6空吸引処理と、を実行することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の液体吐出装置。
  8. 前記接離装置は、前記ノズルキャップを前記吐出面から離すときに、前記ノズルキャップを、前記吐出面に対して第1角度だけ傾いた第1傾斜姿勢と、前記吐出面に対して前記第1角度よりも大きい第2角度だけ傾いた第2傾斜姿勢のうち、いずれかの姿勢に選択的にすることができるように構成され、
    前記第1吸引口及び前記第2吸引口のうち少なくとも一方の吸引口を介して、前記第1キャップ空間と前記第2キャップ空間と前記連通空間とを合わせた結合空間、及び、前記第3キャップ空間のうち、少なくとも一方の空間を、選択的に前記吸引ポンプと連通させるように切換を行う切換装置と、
    前記接離装置、前記吸引ポンプ及び前記切換装置の動作を制御する制御装置をさらに備え、
    前記制御装置は、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第1ノズル及び前記複数の第2ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第1吸引パージ、を行わせるための第1吸引パージ処理と、
    前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記吐出面に接触させ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、前記第3キャップ空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記複数の第3ノズルから前記液体吐出ヘッド内の液体を排出させる第2吸引パージ、を行わせるための第2吸引パージ処理と、
    前記第1吸引パージが完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記第2傾斜姿勢にさせ、前記切換装置に、前記第1吸引口を介して、前記結合空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記結合空間に溜まった液体を排出させる第7空吸引、を行わせるための第7空吸引処理と、
    前記第2吸引パージが完了した後、前記接離装置に、前記ノズルキャップを前記第1傾斜姿勢にさせ、前記切換装置に、前記第2吸引口を介して、前記第3キャップ空間を前記吸引ポンプと連通させたうえで、前記吸引ポンプを駆動させることによって、前記第3キャップ空間に溜まった液体を排出させる第8空吸引、を行わせるための第8空吸引処理と、を実行することを特徴とする請求項3に記載の液体吐出装置。
  9. 前記制御装置は、
    前記第1吸引パージ処理と前記第2吸引パージ処理とを続けて実行し、
    前記第1吸引パージ及び前記第2吸引パージの両方が完了した後に、前記第8空吸引処理を実行し、
    前記第8空吸引が完了した後に、前記第7空吸引処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。
JP2015074354A 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置 Active JP6728570B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074354A JP6728570B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015074354A JP6728570B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016193535A true JP2016193535A (ja) 2016-11-17
JP6728570B2 JP6728570B2 (ja) 2020-07-22

Family

ID=57322538

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015074354A Active JP6728570B2 (ja) 2015-03-31 2015-03-31 液体吐出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6728570B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019130813A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社リコー 液体搬送装置及び液体を吐出する装置
JP2021126869A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6497471B1 (en) * 2000-05-15 2002-12-24 Aprion Digital Ltd. Service station for inkjet printheads
JP2007196658A (ja) * 2005-12-27 2007-08-09 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ及び記録ヘッドのキャッピング方法
JP2008149486A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ
JP2008213216A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2008221837A (ja) * 2007-02-13 2008-09-25 Brother Ind Ltd 吐出ヘッドの回復装置及び回復方法
JP2010264725A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Seiko Epson Corp 流体噴射装置のメンテナンス方法及び流体噴射装置
JP2011051140A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Brother Industries Ltd 液体吐出装置のパージ後空吸引方法及び液体吐出装置
JP2011143544A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッドのクリーニング方法
JP2013035175A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Brother Industries Ltd 液体噴射装置
JP2016107453A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Patent Citations (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6497471B1 (en) * 2000-05-15 2002-12-24 Aprion Digital Ltd. Service station for inkjet printheads
JP2007196658A (ja) * 2005-12-27 2007-08-09 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ及び記録ヘッドのキャッピング方法
JP2008149486A (ja) * 2006-12-14 2008-07-03 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ
JP2008221837A (ja) * 2007-02-13 2008-09-25 Brother Ind Ltd 吐出ヘッドの回復装置及び回復方法
JP2008213216A (ja) * 2007-03-01 2008-09-18 Canon Inc インクジェット記録装置
JP2010264725A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Seiko Epson Corp 流体噴射装置のメンテナンス方法及び流体噴射装置
JP2011051140A (ja) * 2009-08-31 2011-03-17 Brother Industries Ltd 液体吐出装置のパージ後空吸引方法及び液体吐出装置
JP2011143544A (ja) * 2010-01-12 2011-07-28 Seiko Epson Corp 液滴吐出ヘッドのクリーニング方法
JP2013035175A (ja) * 2011-08-05 2013-02-21 Brother Industries Ltd 液体噴射装置
JP2016107453A (ja) * 2014-12-04 2016-06-20 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019130813A (ja) * 2018-01-31 2019-08-08 株式会社リコー 液体搬送装置及び液体を吐出する装置
JP7037749B2 (ja) 2018-01-31 2022-03-17 株式会社リコー 液体搬送装置及び液体を吐出する装置
JP2021126869A (ja) * 2020-02-17 2021-09-02 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置
JP7413819B2 (ja) 2020-02-17 2024-01-16 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6728570B2 (ja) 2020-07-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9427971B2 (en) Printer with a cleanable nozzle surface
US8827419B2 (en) Printing apparatus and control method therefor
US20170232746A1 (en) Print device
US10906318B2 (en) Liquid jetting apparatus
JP6372284B2 (ja) 液体噴射装置及び液体置換方法
US9862192B2 (en) Liquid jetting apparatus
JP6142719B2 (ja) 液体吐出装置
US10071555B2 (en) Liquid ejection apparatus
JP6540726B2 (ja) 印刷装置
JP6728570B2 (ja) 液体吐出装置
US8087745B2 (en) Image forming apparatus and method of discharging ink from recording head
US9802411B2 (en) Print device and non-transitory computer readable medium
JP7131229B2 (ja) 液体吐出装置
JP5136584B2 (ja) 液滴噴射装置
EP3381694B1 (en) Inkjet printer with ink receptor for receiving ink as waste liquid
JP2008126408A (ja) 液体噴射装置及び液体噴射装置のクリーニングユニット
JP2009034867A (ja) インクジェット記録装置
JP2014522762A (ja) プリントヘッドのノズル表面をクリーニングするための吸引装置
US8430479B2 (en) Liquid droplet jetting apparatus
JP2017154276A (ja) 液体吐出装置
JP6354199B2 (ja) 液体吐出装置
JP6589893B2 (ja) ヘッドクリーニング機構およびそれを備えたインクジェット記録装置
JP6142720B2 (ja) 液体吐出装置
JP2019025740A (ja) 記録ヘッド及びそれを備えたインクジェット記録装置
JP2017140755A (ja) インクジェット記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180315

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20181227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190724

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20191119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200114

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200602

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200615

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6728570

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150