JP2016191451A - 円すいころ軸受の組立方法 - Google Patents

円すいころ軸受の組立方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016191451A
JP2016191451A JP2015072786A JP2015072786A JP2016191451A JP 2016191451 A JP2016191451 A JP 2016191451A JP 2015072786 A JP2015072786 A JP 2015072786A JP 2015072786 A JP2015072786 A JP 2015072786A JP 2016191451 A JP2016191451 A JP 2016191451A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tapered roller
inner ring
small
cage
assembling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015072786A
Other languages
English (en)
Inventor
みちる 廣▲瀬▼
Michiru Hirose
みちる 廣▲瀬▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2015072786A priority Critical patent/JP2016191451A/ja
Publication of JP2016191451A publication Critical patent/JP2016191451A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C19/00Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
    • F16C19/22Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings
    • F16C19/34Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load
    • F16C19/36Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers
    • F16C19/364Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing rollers essentially of the same size in one or more circular rows, e.g. needle bearings for both radial and axial load with a single row of rollers with tapered rollers, i.e. rollers having essentially the shape of a truncated cone
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/30Parts of ball or roller bearings
    • F16C33/46Cages for rollers or needles
    • F16C33/4617Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages
    • F16C33/4623Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages
    • F16C33/4635Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the rollers, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages made from plastic, e.g. injection moulded window cages
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C43/00Assembling bearings
    • F16C43/04Assembling rolling-contact bearings
    • F16C43/06Placing rolling bodies in cages or bearings

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Mounting Of Bearings Or Others (AREA)
  • Rolling Contact Bearings (AREA)

Abstract

【課題】この発明の目的は、樹脂保持器を使用して円すいころ軸受を組立てる工程で、内輪を組付けるときに保持器の変形や破損を防止することである。【解決手段】 小径側に円すいころ13の内接径よりも大径の小鍔部16を備えた内輪12を有する円すいころ軸受10の組立方法であって、保持器は、合成樹脂製で、周方向に複数のポケット15が形成されており、円すいころ13を保持している。当該組立方法は、ポケット15に円すいころ13を組付けて保持器アッセンブリ42を組立てる第1組立工程と、保持器アッセンブリ42に内輪12を組付けて内輪アッセンブリ41を組立てる第2組立工程と、内輪アッセンブリ41に外輪を組付ける第3組立工程と、を順に行い、第2組立工程で、内輪12を同軸に回転させ、内輪12に接する円すいころ13をポケット15内で回転させながら組付けている。【選択図】図3

Description

この発明は、樹脂製保持器を使用した円すいころ軸受の組立方法に関するものである。
円すいころ軸受10は、図7に示すように、外輪11と内輪12との間に複数の円すいころ13が組込まれている。近年では、軽量化のために、合成樹脂で製作された保持器14が使用されるようになってきている。
円すいころ軸受10を組立てるときには、内輪12に円すいころ13を組付けて内輪アッセンブリ41を組立てた後、外輪11と組み合わせている。内輪アッセンブリ41を組立てるときには、保持器14の各ポケット15に円すいころ13を装着した後、保持器14の大径側(図7において右手側である)から内輪12を組付けている。内輪12には、円すいころが脱落するのを防止するため、小径側(図7において左手側である)に小鍔部16が設けられている。このため、内輪12を組付ける時には、円すいころ13が一度小鍔部16に乗り上げてから、内輪12の軌道面に装着される。このため、小鍔部16に乗り上げるときに円すいころ13が径方向外方に変位したときに、保持器14の柱部17を内周側から外周側に向けて付勢するので、柱部17が変形したり破損したりしないよう留意する必要がある(特許文献1)。
そこで、円すいころ13の外方への変位量を最小にして柱部17の変形量を抑制するため、内輪12を組付けるときには、円すいころ13の内接径を出来るだけ大きくする必要がある。そのため、保持器14のポケット15に装着された円すいころ13は、その転動面22が保持器14の柱に沿うように組込まれている。
特開2008−2535号公報
しかし、保持器14に装着された円すいころ13はポケット15に載置されているに過ぎず、内輪12を組付けるときには、ポケット15に正しく収まっていない場合がある。例えば、円すいころ13の小端側が内周側にずれている場合には、内接径が小さくなる。
この状態のままで内輪12を組付けると、円すいころ13の小端面18と保持器14との間の摩擦力が大きくなる等によって円すいころ13が外方に動きにくくなるので、保持器14が変形して破損するという問題がある。
この発明の目的は、樹脂保持器14を使用して円すいころ軸受10を組立てる工程で、内輪12の小鍔部16を乗り越えて円すいころ13を組込むときに、円すいころ13の姿勢に関わらず内輪12を組付けることが出来て、保持器14の変形や破損を防止することである。
本発明にかかる円すいころ軸受の組立方法の一実施形態は、外周に円すい形状の内側軌道面を有するとともに、小径側に小鍔部を備えた内輪と、内周に円すい形状の外側軌道面を有する外輪と、前記内側軌道面および前記外側軌道面を転動する複数の円すいころと、合成樹脂製で、軸方向に互いに離間して同軸に配置された小径の小径環状部及び大径の大径環状部が複数の柱部で略前記軸方向に連結されることによって周方向に複数のポケットが形成されており、前記ポケットに前記円すいころを回転可能に保持した保持器とからなる円すいころ軸受の組立方法であって、前記ポケットに前記円すいころを組付けて保持器アッセンブリを組立てる第1組立工程と、前記保持器アッセンブリに前記内輪を組付けて内輪アッセンブリを組立てる第2組立工程と、前記内輪アッセンブリに前記外輪を組付ける第3組立工程と、を順に行い、前記保持器アッセンブリの前記円すいころの内接径よりも前記小鍔部は大径であり、前記第2組立工程で、前記保持器に対して前記内輪を同軸に回転させ、前記内輪に接する前記円すいころを前記ポケット内で回転させながら組付けることを特徴としている。
本発明の円すいころ軸受の組立方法によれば、樹脂保持器を使用して円すいころ軸受を組立てる工程で、内輪の小鍔部を乗り越えて円すいころを組込むときに、円すいころの姿勢に関わらず内輪を組付けることが出来て、保持器の変形や破損を防止するという効果が得られる。
円すいころ軸受の径方向断面である。 円すいころ軸受の組立て手順を説明する工程図である。図2(a)は、第1工程における保持器アッセンブリの組立手順を、図2(b)は、第2工程における内輪アッセンブリの組立手順を、図2(c)は、第3工程における外輪の組立手順を、図2(d)は、完成品の円すいころ軸受を示している。 第2工程において異常ころと小鍔部との接触状態を示す状態図である。 異常ころと小鍔部との接触位置における径方向断面の模式図である。 図3の要部拡大図である。 内輪をさらに押し込んだときの図4と同様の模式図である。 円すいころ軸受の軸方向断面図である。
図7は、本発明の一実施形態である組立方法を使用して組立てる円すいころ軸受10の断面図である。円すいころ軸受10は、外輪11と内輪12との間に、複数の円すいころ13が配置された構造である。円すいころ13は、内輪12及び外輪11と同軸に配置された保持器14によって周方向に等しい間隔で保持されている。
外輪11は、軸受鋼で製作されていて、その内周に軸方向に傾斜した外側軌道面19が形成されている。
内輪12は、軸受鋼で製作されていて、その外周に軸方向に傾斜した内側軌道面20が形成されている。内側軌道面20の小径側には、小鍔部16が形成されており、大径側には、大鍔部21が形成されている。小鍔部16は、内側軌道面20に組込んだ円すいころ13が小径側に脱落するのを防ぐために設けられている。そのため、小鍔部16の外径寸法は、内側軌道面20の最小径より大径となっており、円すいころ13の小端面18が小鍔部16と軸方向に当接するようになっている。小鍔部16の外周面16aは、軸線と同軸の円筒面である。大鍔部21は、円すいころ13の大端面23と接触して、円すいころ軸受10が回転するときの円すいころ13の位置を軸方向に案内している。
円すいころ13は、略円すい台の形状で、軸受鋼を材料として冷間鍛造によって製作されている。外周面は、軸方向に傾斜したテーパ面で、外側軌道面19及び内側軌道面20と接触する転動面22である。軸方向の小径側の端部に小端面18が形成されていて、大径側の端部に大端面23が形成されている。円すいころ13は、全体に焼入れ硬化処理をした後、転動面22と大端面23とが研磨加工されており、小端面18はなんら除去加工がされていない。円すいころ軸受10には、小端面18が内輪12の小径側となる向きで組込まれている。
保持器14は、ポリアミド樹脂などの合成樹脂材料を射出成型することによって製作されている。保持器14は、直径寸法が互いに異なる二つの環状部を有している。小径の小径環状部24と大径の大径環状部25とが軸方向に互いに離間して同軸に配置され、周方向に均等に配置された複数の柱部17によって略軸方向に連結されている。こうして、周方向に隣接する一対の柱部17と小径環状部24及び大径環状部25とによって確定された空間をポケット15という。ポケット15は、周方向に所定の間隔で複数個所に形成されていて、各ポケット15には円すいころ13が一つずつ組込まれる。
図1は、円すいころ13と保持器14の柱部17との位置関係を示す概念図であって、図7の円すいころ軸受10をXの位置における径方向断面で表している。柱部17には、周方向の両側に、それぞれ円すいころ13の転動面22と向き合う案内面26が形成されている。隣接する柱部17で周方向に挟まれた空間はポケット15である。案内面26は、径方向外方に向かうにしたがってポケット15の内方に傾斜していて、柱部17の最外周側では、ポケット15の周方向の内寸法が円すいころ13の直径寸法より小さくなっている。柱部17の周方向の断面は、外径側に向けて広がる扇形形状である。ポケット15を挟んで周方向に対向する案内面26のなす角度θを窓角という。
円すいころ軸受10では、円すいころ13の転動面22と柱部17の案内面26との間にわずかなすきまδが形成されている。このすきまδを設けることによって、円すいころ軸受10が回転するときには、円すいころ13が、ポケット15内で自在に回転することが出来る。
保持器14は、柱部17が円すいころ13に案内されることによって、内輪12及び外輪11と同軸に公転することが出来る。円すいころ軸受10の回転中に、保持器14が内輪12や外輪11と接触するのを防止するために、すきまδの大きさは小さく設定されている。
次に、円すいころ軸受10を組立てるときの手順を図によって説明する。円すいころ軸受10の組立工程は、第1工程から第3工程までの3つの工程で構成されている。図2は、円すいころ軸受10の組立て手順を説明する説明図である。
図2(a)は、第1工程における保持器アッセンブリ42の組立手順を示している。第1工程では、小径環状部24を鉛直方向下方に向けて保持器14を水平に保持した状態で、径方向の内周側から各ポケット15に円すいころ13を装着している(図2(a)の左半分の図を参照)。各円すいころ13は、自重により小端面18が保持器14の小径環状部24と接触した状態でポケット15に装着されており、大端側が径方向外方に倒れて、軸方向の全長にわたって転動面22が柱部17の案内面26と接触している(図2(a)の右半分の図を参照)。柱部17の最外周側ではポケット15の周方向の内寸法が、円すいころ13の直径寸法より小さいので、円すいころ13がポケット15を通り抜けて径方向外方に脱落することがない。
図2(b)は、第2工程における内輪アッセンブリ41の組立手順を示している。第2工程では、第1工程で組立てた保持器アッセンブリ42の鉛直方向上方から、内輪12が同軸に組付けられている。内輪12は、小径側(すなわち小鍔部16が形成されている側である)が保持器アッセンブリ42に向かう向きで、先端にチャック27を有する回転軸28によって内周が保持されている。そして、回転軸28をその軸線の周りに回転させながら、鉛直方向下方に移動させることによって、内輪12が保持器アッセンブリ42に組付けられている。
回転軸28の回転速度は、10min−1から120min−1程度が適当である。10min−1より低速では、円すいころ13の小端面18と保持器14の小径環状部24とを滑らせる効果が発揮されにくく、120min−1より高速では、円すいころ13の転動面22と小鍔部16との間で十分な滑り摩擦力を得ることが出来ないので、円すいころ13を適正に回転させることが出来ないからである。
第1工程で組立てられた保持器アッセンブリ42では、円すいころ13は鉛直方向上方が径方向外向きに傾いており、円すいころ13の内接径は、小端側で最も小さくなっている。内接径とは、円すいころ軸受10の径方向断面において、各円すいころ13の最も内周側にある点をつないだ仮想円の直径寸法をいう。
円すいころ13の小端側の内接径Dは小鍔部16の外径寸法Dより小さく、大端側の内接径Dは外径寸法Dより大きいので、第2工程で内輪12を組付けるときには、小鍔部16が円すいころ13の転動面22と接触する。この状態から更に内輪12を円すいころ13の小径側に移動させると、円すいころ13の小径側が小鍔部16に乗り上げて、径方向外方に移動する。円すいころ13と保持器14の案内面26とのすきまδ(図1参照)が小さく設定されているので、径方向外方に押された円すいころ13が保持器14の柱部17に押し付けられる。このため、保持器14の柱部17は径方向に撓んでいる。
内輪12が円すいころ13の小端面18の側に向けて移動するにしたがって、円すいころ13は小鍔部16の外周面16a上を滑りながら軸方向に移動し、小鍔部16を通り過ぎた後は柱部17の撓みが弾性的に復元するので、円すいころ13が内側軌道面20に組付けられる。
図2(c)は、第3工程における外輪11の組立手順を示している。第3工程では、第2工程で組立てられた内輪アッセンブリ41に外輪11を同軸に組み合わせて、円すいころ軸受10の組立てが完了する。
こうして、径方向に対向する外側軌道面19と内側軌道面20との間に複数の円すいころ13が周方向に等しい間隔で組込まれている。
以上、円すいころ軸受10の基本的な組立手順を説明したが、円すいころ軸受10を組立てるときの第2工程においては、保持器14に装着された円すいころ13はポケット15に載置されているに過ぎないので、内輪12を組付けるときには、ポケット15に正しく収まっていない場合がある。例えば、円すいころ13の小端側が内周側にずれている場合には、内接径が小さくなる。このような場合に、本実施形態の組立方法を使用することによって、柱部17の破損を防止することが出来る。本実施形態の効果を図を用いて説明する。
図3は、円すいころ13がポケット15に正しく収まっていない場合に、第2工程で内輪12を組付けるときの円すいころ13と小鍔部16との接触状態を示している。図3の左半分の図に示すように、保持器14のポケット15に挿入した円すいころ13のうち一部の円すいころ13が、小端面18の側が径方向内方にわずかに位置ずれした状態で組込まれている。対比のために、正常に組付けられている円すいころ13の組込位置を、破線で示している。ここで「正常に組付けられている」とは、円すいころ13の転動面22が軸方向の全長にわたって柱部17の案内面26と接触している状態をいう。
以下の説明では、組込位置がずれている円すいころ13を「異常ころ」といい、「異常ころ」を有する状態のままで内輪12を組付けるときの第2工程を「異常第2工程」という。また、すべての円すいころ13が正常に組付けられている状態で内輪12を組付けるときの第2工程を「正常第2工程」という。
図3から判るように、異常ころの小端側が径方向内方に位置するので、異常工程における小端側の内接径Dは、正常工程の内接径Dより小さい。したがって、内輪12を組付けるときには、小鍔部16の外周が円すいころ13の転動面22と接触する。この接触する点をPとする。
図4は、異常ころと内輪12の小鍔部16とが接触したときの状態を説明するために、点Pの位置における径方向断面を模式的に表している。図4では、異常ころをAとしている。
本実施形態では、内輪12を時計回りの方向に回転しながら組付けている。円すいころ13の転動面22と小鍔部16とが接触すると、その接触部の摩擦力によって転動面22が周方向に付勢されて、円すいころ13がポケット15内で反時計回りに回転する。なお、この場合、小鍔部16と円すいころ13とが接触しても、後述するような円すいころ13を小端側に付勢する力は作用しないので、円すいころ13の小端面18と保持器14との間の摩擦力は小さく、円すいころ13は容易に回転することが出来る。
図5は、図3において内輪12と円すいころ13とが接触する部分の要部拡大図である。内輪12を組付けるときに、円すいころ13に作用する力について説明する。
異常第2工程では、内輪12を円すいころ13の小径側に向けて挿入することによって、円すいころ13の転動面22が小鍔部16に押されるので、点Pでは径方向外方に向かう力Fが作用している。このとき、内輪12が、円すいころ13の転動面22と摺接しながら小端に向かって移動しているので、点Pでは、円すいころ13の小端の側に向かう摩擦力が作用している。このため、力Fは、転動面22に垂直な向き(図5に破線で示す直線mの向きである)に対して小端の側に傾いた方向に作用している。
F1は、保持器14の軸線(以下「軸線n」という)の方向に作用する力Fの分力である。この分力F1によって、円すいころ13が保持器14の小径円環部に押し付けられている。このため、円すいころ13が小鍔部16に押されて径方向に移動するときには、小端面18と保持器14との間に摩擦力Zが生じる。この摩擦力Zによって、保持器14の小径環状部24が径方向外方に付勢される。図5には、小径環状部24に作用する摩擦力Zの径方向成分を白抜き矢印で示している。
本実施形態では、前述したように、円すいころ13が回転しているので、小端面18と保持器14の小径環状部24とが滑り接触をしている。このため、摩擦力Zの大きさは、小端面18と保持器14との動摩擦力Zに相当する大きさである。一般的に、動摩擦係数は、静摩擦係数に比較して小さいので、摩擦力Zの大きさは小さい。このため、本実施形態の第2工程では、異常ころAを径方向外方に容易に押し出すことが出来る。径方向に押し出された異常ころAは、その外周が柱部17の案内面26に当接するまで移動する。
こうして、すべての円すいころ13が径方向外方に移動して、保持器14の柱部17と当接することによって、円すいころ13の内接径を最大にすることが出来るので、異常第2工程の内接径は、正常第2工程における内接径Dと同等の大きさとなる。
この結果、異常第2工程における小鍔部16の外径寸法と内接径との寸法差は、正常第2工程における寸法差と同じになるので、異常第2工程における保持器14の変形量も、正常第2工程における変形量と同等になる。こうして、保持器14の変形量を問題のないレベルに抑えることが出来て、保持器14の変形や破損を防止することが出来る。
本実施形態の効果を理解するために、異常工程において、内輪12を回転させることなく保持器アッセンブリ42に組込む場合(以下「比較第2工程」という)について説明する。
比較第2工程では、円すいころ13が回転しないので、小端面18と保持器14の小径環状部24とが静止した状態で接触している。このため、図5に示した摩擦力Zの大きさは、小端面18と保持器14との静摩擦力Zに相当する大きさである。静摩擦力は、動摩擦力より大きく、摩擦面の状態によってその値は大きく変化する。このため、比較第2工程で円すいころ13を径方向に押し出す時には、本実施形態における異常第2工程で押し出す場合に比較して、数倍の力を要する場合がある。
小径環状部24を変形させるのに要する力の大きさより摩擦力Z(静摩擦力Zに相当する大きさである)の方が大きいときには、小径環状部24が円すいころ13に引きずられて径方向に変形することになる。
特に、異常ころAの場合には、正常に組付けられた円すいころ13より内接径が小さいので、径方向に押し出されるときの変形量が大きくなる。このため、小径環状部24が円すいころ13に引きずられて大きく変形して、その変形量が樹脂材料の弾性限度を超えたときには、柱部17や小径環状部24に残留ひずみが残って、保持器14が形状が変形したり、破損したりしてしまう。
比較第2工程では、異常ころAが組込まれた位置とは周方向の反対側においても、柱部17の変形が発生する。図6は、異常ころAが矢印Qで示す位置に組込まれているときに、内輪12を円すいころ13の小径側に向けて図4に示した時よりさらに押し込んだと仮定したときの、円すいころ13と小鍔部16との位置関係を説明する模式図である。
異常ころAの小端面18と保持器14との間でかみ込み等が生じて、異常ころAが径方向に変位することができない場合には、小鍔部16が異常ころAと周方向の反対側(図中に白抜き矢印Yで示す方向である)に変位して、図6のクロスハッチングを付した部分で、円すいころ13が外方に付勢される。このため、円すいころ13が柱部17に強く押し付けられるので、保持器14が変形したり破損したりする恐れがある。
これに対して、本実施形態の組立方法では、内輪12を回転させながら保持器アッセンブリ42に組付けているので、小鍔部16が円すいころ13と接触したときに円すいころ13がポケット15内で回転している。このため、円すいころ13の小端面18と保持器14の小径環状部24との間で容易に滑ることが出来るので、正常に組付けられていない円すいころ13があっても、速やかに径方向に変位させることが出来る。
このため、第1工程で保持器14のポケット15に組込まれた円すいころ13の姿勢に関わらず、内輪12を組付けるときに内接径を十分に大きくすることが出来る。
この結果、保持器14の変形量を問題のないレベルに抑えることが出来て、保持器14の変形や破損を防止することが出来る。
以上説明したように、本発明の円すいころ軸受10の組立方法によれば、樹脂保持器14を使用して円すいころ軸受10を組立てる工程で、内輪12の小鍔部16を乗り越えて円すいころ13を組込むときに、円すいころ13の姿勢に関わらず内輪12を組付けることが出来て、保持器14の変形や破損を防止するという効果が得られる。
10:円すいころ軸受、11:外輪、12:内輪、13:円すいころ、14:保持器、15:ポケット、16:小鍔部、16a:外周面(小鍔部)、17:柱部、18:小端面、19:外側軌道面、20:内側軌道面、21:大鍔部、22:転動面、23:大端面、24:小径環状部、25:大径環状部、26:案内面、27:チャック、28:回転軸、41:内輪アッセンブリ、42:保持器アッセンブリ

Claims (1)

  1. 外周に円すい形状の内側軌道面を有するとともに、小径側に小鍔部を備えた内輪と、
    内周に円すい形状の外側軌道面を有する外輪と、
    前記内側軌道面および前記外側軌道面を転動する複数の円すいころと、
    合成樹脂製で、軸方向に互いに離間して同軸に配置された小径の小径環状部及び大径の大径環状部が複数の柱部で略前記軸方向に連結されることによって周方向に複数のポケットが形成されており、前記ポケットに前記円すいころを回転可能に保持した保持器と
    からなる円すいころ軸受の組立方法であって、
    前記ポケットに前記円すいころを組付けて保持器アッセンブリを組立てる第1組立工程と、
    前記保持器アッセンブリに前記内輪を組付けて内輪アッセンブリを組立てる第2組立工程と、
    前記内輪アッセンブリに前記外輪を組付ける第3組立工程と、
    を順に行い、
    前記保持器アッセンブリの前記円すいころの内接径よりも前記小鍔部は大径であり、
    前記第2組立工程で、前記保持器に対して前記内輪を同軸に回転させ、前記内輪に接する前記円すいころを前記ポケット内で回転させながら組付けることを特徴とする円すいころ軸受の組立方法。
JP2015072786A 2015-03-31 2015-03-31 円すいころ軸受の組立方法 Pending JP2016191451A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015072786A JP2016191451A (ja) 2015-03-31 2015-03-31 円すいころ軸受の組立方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015072786A JP2016191451A (ja) 2015-03-31 2015-03-31 円すいころ軸受の組立方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016191451A true JP2016191451A (ja) 2016-11-10

Family

ID=57245333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015072786A Pending JP2016191451A (ja) 2015-03-31 2015-03-31 円すいころ軸受の組立方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016191451A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107344205A (zh) * 2017-09-14 2017-11-14 中机洛阳精密装备科技股份有限公司 一种大型圆锥滚子轴承筐型铁保持架收缩模具及其制做方法
CN114483805A (zh) * 2021-12-29 2022-05-13 北京金风科创风电设备有限公司 用于圆锥滚子轴承的装配装置及装配方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107344205A (zh) * 2017-09-14 2017-11-14 中机洛阳精密装备科技股份有限公司 一种大型圆锥滚子轴承筐型铁保持架收缩模具及其制做方法
CN107344205B (zh) * 2017-09-14 2019-01-08 中机洛阳精密装备科技股份有限公司 一种大型圆锥滚子轴承筐型铁保持架收缩模具及其制作方法
CN114483805A (zh) * 2021-12-29 2022-05-13 北京金风科创风电设备有限公司 用于圆锥滚子轴承的装配装置及装配方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6155775B2 (ja) 複列ころ軸受用の樹脂製櫛型保持器及び複列ころ軸受
US10054164B2 (en) Rolling bearing
WO2015076192A1 (ja) 複列形保持器付き針状ころ軸受
US10514063B2 (en) Rolling bearing
JP2013015200A (ja) 円すいころ軸受
JP2016191451A (ja) 円すいころ軸受の組立方法
JP2008291921A (ja) 円すいころ軸受用樹脂製保持器および円すいころ軸受
JP2016138572A (ja) スラストころ軸受
JP6554831B2 (ja) 円すいころ軸受
JP6762796B2 (ja) スラストころ軸受
JP4935536B2 (ja) 複列ころ軸受
US20170074325A1 (en) Steering column assembly with improved bearing assembly
JP6153761B2 (ja) 円すいころ軸受
JP2018105411A (ja) 複列円すいころ軸受
US8920039B2 (en) Tandem rolling bearings with open cage
JP2017141876A (ja) 転がり軸受
JP5262142B2 (ja) 自動調心ころ軸受
JP7483808B2 (ja) 転がり軸受
JP2006144815A (ja) ころ軸受
JP2009210091A (ja) 自動調心ころ軸受
JP6094637B2 (ja) 転がり軸受用保持器
JP2006291979A (ja) スラストころ軸受
KR20160101882A (ko) 테이퍼 롤러 베어링용 플라스틱 케이지
JP2017067235A (ja) ラジアルころ軸受
JP2015075141A (ja) 円すいころ軸受