JP2016191403A - 流路切換弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】配管を含めた全体の体格や占有スペースを小さくしてコンパクトに纏めることができ、流路切換を確実かつ迅速に行うことのできる流路切換弁を提供する。
【解決手段】上側弁シート10A及び下側弁シート10Bによりその上面開口及び下面開口が気密的に封止された筒状の主弁ハウジング10、及び主弁ハウジング内に回動可能に配在された主弁体20を有する主弁5と、主弁体を回動させるべく、主弁ハウジングの外側に、作動室及びベーン回転駆動体60を含む本体部50が配設された流体圧式のアクチュエータ7とを備え、弁シートに合計で少なくとも3個のポート11〜14が設けられ、主弁体内に前記ポート間を選択的に連通するための複数本の連通路31、32が設けられ、主弁内の高圧部分と低圧部分との差圧を利用して作動室内でベーン回転駆動体を回動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、弁体を回転させることにより流路切換を行うロータリー式の流路切換弁に係り、特に、ヒートポンプ式冷暖房システム等において流路切換を行うのに好適な流路切換弁に関する。
一般に、ルームエアコン、カーエアコン等のヒートポンプ式冷暖房システムは、圧縮機、室外熱交換器、室内熱交換器、及び膨張弁等に加えて、流路(流れ方向)切換手段としての流路切換弁を備えている。
この流路切換弁を備えたヒートポンプ式冷暖房システムの一例を図20を参照しながら簡単に説明する。図示例のヒートポンプ式冷暖房システム100は、運転モード(冷房運転と暖房運転)の切り換えを流路切換弁(四方切換弁)140で行うようになっており、基本的には、圧縮機110、室外熱交換器120、室内熱交換器130、及び膨張弁160を備え、前記の圧縮機110、室外熱交換器120、室内熱交換器130、及び膨張弁160の四者の間に4つのポート、すなわち、吐出側高圧ポートD、室外側入出ポートC、室内側入出ポートE、及び吸入側低圧ポートSを有する流路切換弁140が配在されている。
前記各機器間は導管(パイプ)等で形成される流路で接続されており、冷房運転モードが選択されたときには、図20において実線矢印で示される如くに、流路切換弁140の吐出側高圧ポートDが室外側入出ポートCに、また、室内側入出ポートEが吸入側低圧ポートSにそれぞれ連通せしめられる。これにより、冷媒が圧縮機110に吸入されるとともに、圧縮機110から高温高圧の冷媒が流路切換弁140を介して室外熱交換器120に導かれ、ここで室外空気と熱交換して凝縮し、高圧の二相冷媒となって膨張弁160に導入される。この膨張弁160により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒は、室内熱交換器130に導入され、ここで室内空気と熱交換(冷房)して蒸発し、室内熱交換器130からは低温低圧の冷媒が流路切換弁140を介して圧縮機110の吸入側に戻される。
それに対し、暖房運転モードが選択されたときには、図20において破線矢印で示される如くに、流路切換弁140の吐出側高圧ポートDが室内側入出ポートEに、また、室外側入出ポートCが吸入側低圧ポートSにそれぞれ連通せしめられ、圧縮機110から高温高圧の冷媒が室内熱交換器130に導かれ、ここで室内空気と熱交換(暖房)して凝縮し、高圧の二相冷媒となって膨張弁160に導入される。この膨張弁160により高圧の冷媒が減圧され、減圧された低圧の冷媒は、室外熱交換器120に導入され、ここで室外空気と熱交換して蒸発し、室外熱交換器120からは低温低圧の冷媒が流路切換弁140を介して圧縮機110の吸入側に戻される。
前記した如くのヒートポンプ式冷暖房システムに組み込まれる四方切換弁として、従来、スライド式主弁体を内蔵する弁本体(弁ハウジング)と、電磁式のパイロット弁とを備えたものが知られている(例えば特許文献1参照)。この特許文献1に所載の流路切換弁は、弁ハウジングに、吐出側高圧ポートD、室外側入出ポートC、吸入側低圧ポートS、及び室内側入出ポートEが形成されるとともに、前記したポートD→C及びE→S、又は、ポートD→E及びC→Sの連通状態を作り出す(流路切換を行う)べくスライド式主弁体が左右方向に摺動可能に配在されている。弁ハウジングにおけるスライド式主弁体の左右には、パイロット弁を介して圧縮機吐出側の高圧冷媒及び圧縮機吸入側の低圧冷媒が導入される、それぞれスライド式主弁体に結合された左右一対のピストン型パッキンにより画成される高圧室及び低圧室が設けられ、この高圧室と低圧室の圧力差を利用して前記スライド式主弁体を左右方向に摺動させることで前記流路切換を行うようにされている。
一方、特許文献2には、パイロット弁を備えたロータリー式の四方切換弁が提案されている。この四方切換弁は、円筒状胴体(主弁ハウジング)内を区劃片により2つに区画するとともに、主弁ハウジングの外周部に前記吐出側高圧ポートDと吸入側低圧ポートSとを、また、室外側入出ポートCと室内側入出ポートEとを、それぞれ180°前後離して対向配置させ、板状主弁体を回転させることにより、流路切換、すなわち、吐出側高圧ポートDが室外側入出ポートCに、また、室内側入出ポートEが吸入側低圧ポートSにそれぞれ連通する第1連通状態と、吐出側高圧ポートDが室内側入出ポートEに、また、室外側入出ポートCが吸入側低圧ポートSにそれぞれ連通する第2連通状態とを作り出すようにされ、また、主弁体の回転(流路切換)は、その主要部が主弁ハウジングの上側に設けられた、システム内の高圧冷媒と低圧冷媒の差圧を利用した流体圧式のアクチュエータで行うようになっている。
このような流体圧式のアクチュエータは、よく知られた構成のもので、例えば、平面視扇形状の作動室、及び、この作動室を容積可変の左室と右室とに仕切る板状体(ベーン部)と主弁体の回転軸部から延長された回転駆動軸部とを持つベーン回転駆動体を備え、前記左室と右室への高圧冷媒の導入・排出をパイロット弁で選択的に行うことにより、ベーン回転駆動体及び主弁体を回動させて前記流路切換を行うようになっている。
特開2009−41636号公報 特開2001−82834号公報
前記した如くの従来の流路切換弁においては、次のような解決すべき課題がある。
すなわち、特許文献1に所載のスライド式の流路切換弁では、内容積が比較的小さな弁ハウジング内において高圧流体(冷媒)が内壁面等に衝突するとともに、その流れ方向が大きく変わるので、圧力損失が大きくなる嫌いがある。
また、特許文献2に所載のロータリー式の流路切換弁においても、主弁ハウジング内において高圧流体が板状主弁体や内壁面に衝突するとともに、その流れ方向が大きく変わるので、圧力損失が大きくなり、さらに、高圧を受ける主弁体が片持ち支持された、板厚に対して受圧面積の大きな板状体であるので、変形(撓み)等が生じやすく、強度や耐久性に劣るという懸念もある。
また、主弁ハウジングの外周4箇所に概ね90°間隔でポートが設けられるので、配管の取り回しが厄介であるとともに、配管を含めた流路切換弁全体の体格や占有スペースが極めて大きくなる嫌いがあり、流路切換弁の製造コスト、設置コスト等が高くなるという問題がある。
上記に加え、従来の流路切換弁、特に、前記したヒートポンプ式冷暖房システムに使用される四方切換弁では、主弁ハウジング内において高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒とが近接した状態(薄壁一枚を隔てた状態)で流されるので、それらの主弁ハウジング内での熱交換量が大きくなって、システムの効率が悪くなるという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、圧力損失や摺動部分の摩耗を可及的に抑えることができ、シール性を向上させ得て、弁洩れし難くできるとともに、配管を含めた全体の体格や占有スペースを小さくしてコンパクトに纏めることができ、流路切換を確実かつ迅速に行うことのできる流路切換弁を提供することにある。
また、本発明の他の目的とするところは、ヒートポンプ式冷暖房システム等の高温高圧の流体と低温低圧の流体が流される環境で使用される場合において、内部熱交換量を可及的に低減し得るようにされた流路切換弁を提供することにある。
前記の目的を達成すべく、本発明に係る流路切換弁は、基本的には、上側弁シート及び下側弁シートによりその上面開口及び下面開口が気密的に封止された筒状の主弁ハウジング、及び該主弁ハウジング内に回動可能に配在された主弁体を有する主弁と、前記主弁体を回動させるべく、前記主弁ハウジングの外側に、作動室及びベーン回転駆動体を含む本体部が配設された流体圧式のアクチュエータとを備え、前記上側弁シート及び/又は前記下側弁シートに合計で少なくとも3個のポートが設けられ、前記主弁体内に前記ポート間を選択的に連通するための複数本の連通路が設けられ、前記主弁内の高圧部分と低圧部分との差圧を利用して前記作動室内で前記ベーン回転駆動体を回動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされていることを特徴としている。
好ましい態様では、前記主弁体内に、少なくとも、前記ポートのうちの一つと他の一つとを連通させ得る少なくとも一つの第1連通路と、前記ポートのうちの一つと別の一つとを連通させ得る少なくとも一つの第2連通路とが設けられ、前記主弁体を一方向に回転させることにより、前記第1連通路により連通するポート間から前記第2連通路により連通するポート間への流路切換が行われ、該流路切換後に前記主弁体を他方向に回転させることにより、前記第2連通路により連通するポート間から前記第1連通路により連通するポート間への流路切換が行われるようにされる。
他の好ましい態様では、前記上側弁シートに第1及び第2ポートが設けられるとともに、前記下側弁シートに第3及び第4ポートが設けられ、前記主弁体に、該主弁体が第1の回転位置をとるとき、前記第1ポートと第3ポートとを連通させる第1連通路及び前記第2ポートと第4ポートとを連通させる第2連通路が設けられるとともに、前記主弁体が第2の回転位置をとるとき、前記第1ポートと第2ポートとを連通させる第3連通路及び前記第3ポートと第4ポートとを連通させる第4連通路が設けられる。
好ましい態様では、前記複数本の連通路のうちの少なくとも1本は、全体が直線状の通路で構成される。
他の好ましい態様では、前記複数本の連通路のうちの少なくとも1本は、U字状又はクランク状の通路で構成される。
前記連通路の両端部に、好ましくは、前記上側弁シート及び/又は前記下側弁シートにおける前記各ポートの開口周りに密接する環状シール面を持つ凸部が突設される。
前記主弁体は、好ましくは、一体回動可能かつ上下動可能な上半部と下半部との二分割構成とされ、前記上半部と前記下半部との間に、それらを相互に逆方向に付勢する付勢手段が介装される。
好ましい態様では、前記連通路の一つとして、前記上半部と前記下半部とに跨がる分割連通路を有し、該分割連通路のうちの上半部分の下端部及び下半部分の上端部の一方に大径部が形成されるとともに、他方に前記大径部に挿入される円筒部が延設され、前記大径部と前記円筒部との間にシール部材が介装される。
他の好ましい態様では、前記上半部と前記上側弁シートとの間及び前記下半部と前記下側弁シートとの間に、前記主弁体の回転時において、該主弁体側のシール面を前記上側弁シート及び前記下側弁シートから離れさせるボール式シール面離隔機構が設けられる。
他の好ましい態様では、前記アクチュエータは、前記主弁に供給される高圧流体が導入される平面視扇形状の作動室が設けられた本体部を有し、該作動室を、容積可変の左室と右室とに気密的に仕切るようにベーン部と回転駆動軸部とを持つベーン回転駆動体が配在され、該ベーン回転駆動体の前記回転駆動軸部に前記主弁体の上半部及び下半部が一体回動するように連結され、前記左室に高圧流体を導入・排出するための左室ポートが設けられるとともに、前記右室に高圧流体を導入・排出するための右室ポートが設けられる。
この場合、好ましい態様では、前記左室に前記左室ポートを介して高圧流体を導入するとともに、前記右室から前記右室ポートを介して高圧流体を排出することにより、前記ベーン回転駆動体並びに前記主弁体の上半部及び下半部を時計回りに所定角度回転させる時計回り行程と、前記右室に前記右室ポートを介して高圧流体を導入するとともに、前記左室から前記左室ポートを介して高圧流体を排出することにより、前記ベーン回転駆動体並びに前記主弁体の上半部及び下半部を反時計回りに前記所定角度回転させる反時計回り行程とを選択的にとり得るように構成される。
好ましい態様では、前記時計回り行程により、前記主弁体が第1の回転位置から第2の回転位置へと回転して流路切換が行われ、前記反時計回り行程により、前記主弁体が第2の回転位置から第1の回転位置へと回転して流路切換が行われるようにされる。
他の好ましい態様では、前記流路切換を、前記左室ポートと前記右室ポート、及び、前記主弁の高圧部分と低圧部分とに接続された四方パイロット弁により行うようにされる。
前記アクチュエータの本体部及び前記四方パイロット弁は、好ましくは、前記上側弁シートの上面側又は前記下側弁シートの下面側に設けられる。
好ましい態様では、前記回転駆動軸部と前記主弁体の回転軸部とが共通の軸線上に配置されて、前記主弁体と前記ベーン回転駆動体とが一体的に回動するようにされる。
本発明に係る流路切換弁では、主弁体(上半部、下半部)を回動させるためのアクチュエータの本体部が主弁ハウジングの外側に設けられ、そのアクチュエータは、パイロット弁への通電をON/OFFで切り換えることで、主弁内を流通する高圧流体と低圧流体との差圧を利用して主弁体を回動させるようにされているので、配管を含めた流路切換弁全体の体格や占有スペースを小さくコンパクトに纏めることができ、流路切換弁の製造コスト、設置コスト等を低く抑えることができるとともに、電動モータ等で主弁体を回動させる場合に比べて、コスト削減、消費電力の低減、省エネ化等を図ることができる。
上記に加え、本発明に係る流路切換弁においては、主弁ハウジングの上側弁シート及び下側弁シートに全てのポートが設けられるので、例えば、ポート間を連通する4本の連通路のうちの2本は、始端から終端までの太さ(通路径)を各ポートの口径と略同じ直線状の通路として、流体をポートから真下もしくは真上にストレートに流すことができ、そのため、主弁(主弁体)内での圧力損失の発生を効果的に抑制できる。また、残りの連通路も、始端から終端まで実効通路面積をさほど変化しないようにできるとともに、流体を滑らかに流せる形状とすることができ、さらに内容積を比較的大きくできるので、圧力損失が軽減され、トータルでは従来の流路切換弁に比べて圧力損失を相当軽減できる。
また、高圧を受ける主弁体を円柱状とでき、その内部に連通路を設けることができるので、従来例のように、高圧を受ける主弁体が片持ち支持された、板厚に対して受圧面積の大きな板状体であるものに比べて、変形(撓み)等は生じ難く、十分な強度や耐久性を確保できる。
加えて、シールすべき面、すなわち、流路切換時に主弁体(の上半部及び下半部)が摺接する部分である上側弁シート及び下側弁シートは、平板状とされるので、シールすべき面を平坦な平滑面とする(容易に面精度を上げる)ことができ、これによっても、従来例のようにシールすべき面に円筒面を含んでいるものに比べて、シール性を格段に向上できる。
さらに、主弁ハウジングの上側弁シート及び下側弁シートに全てのポートが設けられることから、配管の取り回しが容易となるとともに、配管を含めた実質的な占有スペースを小さくできる。
また、主弁体が上半部と下半部との二分割構成とされ、上半部と下半部はそれぞれ独立して上下動できるようにされるとともに、上半部と下半部との間に付勢手段が介装されているので、その付勢力により、上半部は押し上げられてそのシール面が上側弁シートの弁シート面における各ポート周りに押し付けられるとともに、下半部は押し下げられてそのシール面が下側弁シートの弁シート面における各ポート周りに押し付けられる。この場合、主弁体(上半部と下半部)側に凸部が突設されてその端面が環状シール面とされていることから、弁シート面に対接する部分の面積が必要最小限とされ、そのため、対接面圧が高められる。これにより、十分なシール性を確保できて、弁洩れを効果的に抑制できる。
さらに加えて、ボール式シール面離隔機構が設けられることにより、主弁体の回転時(流路切換中)には、主弁体の上半部が押し下げられるとともに、下半部が押し上げられて、主弁体側のシール面が上側弁シート及び下側弁シートの弁シート面から離されるようにされているので、摺動摩擦がほとんど生じず、そのため、スティックスリップ等を生じ難くでき、摺動部分の摩耗を大幅に抑制することができ、さらに、摩耗が抑制されることから、シール性が向上して弁洩れを効果的に抑えることができる。
上記に加え、本発明に係る流路切換弁をヒートポンプ式冷暖房システム等の、高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒が流される環境で使用する場合、各連通路は主弁体内で比較的大きく離されて設けられるので、高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒とが近接した状態(薄壁一枚を隔てた状態)で流される従来のものに比べて、主弁ハウジング内での熱交換量を大幅に低減でき、そのため、システムの効率を向上できるという効果も得られる。
上記した以外の、課題、構成、及び作用効果は、以下の実施形態により明らかにされる。
(A)は、本発明に係る流路切換弁の第1実施例における一側面図、(B)は、(A)に示される流路切換弁の上面側配置図、(C)は、(A)に示される流路切換弁の下面側配置図。 図1(B)のA−A矢視線に従って部分的に破断した他側面図。 図1(B)のB−B矢視線に従って部分的に破断した他側面図。 図1(B)のC−C矢視線に従う主弁部分の拡大断面図。 第1実施例の流路切換弁に設けられたシール面離隔機構の構成及び動作説明に供される拡大断面図。 (A)は、第1実施例の流路切換弁において主弁体が第1の回転位置にある状態を示し、(1)は上面側配置図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図、(B)は、第1実施例の流路切換弁において主弁体が第2の回転位置にある状態を示し、(1)は上面側配置図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 (A)は、第1実施例における主弁体の第1層部材が第1の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図、(B)は、第1実施例における主弁体の第1層部材が第2の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 (A)は、第1実施例における主弁体の第2層部材が第1の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図、(B)は、第1実施例における主弁体の第2層部材が第2の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 (A)は、第1実施例における主弁体の第3層部材が第1の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図、(B)は、第1実施例における主弁体の第3層部材が第2の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 (A)は、第1実施例における主弁体の第4層部材が第1の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図、(B)は、第1実施例の主弁体の第4層部材が第2の回転位置にある状態を示し、(1)は平面図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 第1実施例の主弁体の上半部と下半部をそれぞれ一体物とした例を示し、(A)は第1の回転位置にある状態、(B)は第2の回転位置にある状態をそれぞれ示す断面図。 第1実施例の主弁体の上半部と下半部を一体物とした例を示し、(A)は第1の回転位置にある状態、(B)は第2の回転位置にある状態をそれぞれ示す断面図。 第2実施例の流路切換弁を示し、(A)は主弁体が第1の回転位置にある状態を、(B)は主弁体が第1の回転位置から時計回りに90°回転した第2の回転位置にある状態であり、(1)は上面側配置図、(2)は各状態における連通路構成を示す概略図、(3)は下面側配置図。 (A)は、第2実施例における主弁体が第1の回転位置にある状態の、(1)第1層部材、(2)第2層部材、(3)第3層部材、(4)第4層部材のそれぞれの平面図、(B)は、主弁体が第1の回転位置にある状態における連通路構成を示し、(B)の(1)〜(4)は、(A)の(1)〜(4)のX−X矢視線に従う断面図。 (A)は、第2実施例における主弁体が第2の回転位置にある状態の、(1)第1層部材、(2)第2層部材、(3)第3層部材、(4)第4層部材のそれぞれの平面図、(B)は、主弁体が第2の回転位置にある状態における連通路構成を示し、(B)の(1)の上段側、下段側は、それぞれ(A)の(1)におけるU−U矢視線、V−V矢視線に従う部分断面図、(B)の(2)及び(3)は、(A)の(2)及び(3)のY−Y矢視線に従う断面図、(B)の(4)の上段側、下段側は、それぞれ(A)の(4)におけるJ−J矢視線、K−K矢視線に従う部分断面図。 第3実施例の流路切換弁を示し、(A)は主弁体が第1の回転位置にある状態、(B)は主弁体が第2の回転位置にある状態であり、(1)は上面側配置図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図。 本発明に係る流路切換弁の第1実施例におけるアクチュエータ部分を示す、図2の下部の部分切欠拡大図。 図17に示されるアクチュエータの本体部のD−D矢視線に従う断面図であり、(A)は主弁体が第1の回転位置にある状態、(B)は主弁体が第2の回転位置にある状態をそれぞれ示す断面図。 図17に示されるアクチュエータに備えられる四方パイロット弁を示し、(A)は通電OFF時を、(B)は通電ON時をそれぞれ示す拡大断面図。 ヒートポンプ式冷暖房システムの一例を示す概略構成図。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る流路切換弁の第1実施例を示し、(A)は一側面図、(B)は上面側配置図、(C)は下面側配置図である。また、図2、図3、図4は、それぞれ図1(B)のA−A矢視線に従って部分的に破断した他側面図、B−B矢視線に従って部分的に破断した他側面図、C−C矢視線に従う主弁部分の拡大断面図である。
なお、本明細書において、上下、左右、前後等の位置、方向を表わす記述は、説明が煩瑣になるのを避けるために図面に従って便宜上付けたものであり、実際にヒートポンプ式冷暖房システム等に組み込まれた状態での位置、方向を指すとは限らない。
また、各図において、部材間に形成される隙間や部材間の離隔距離等は、発明の理解を容易にするため、また、作図上の便宜を図るため、各構成部材の寸法に比べて大きくあるいは小さく描かれている場合がある。
[主弁の第1実施例]
図示実施例の流路切換弁1は、四方切換弁であり、例えば前述した図20に示されるヒートポンプ式冷暖房システム100における四方切換弁140として用いられるもので、ロータリー式の主弁5と、流体圧式のアクチュエータ7とを備える。
以下においては、まず、主として主弁5について説明し、その後にアクチュエータ7について説明する。
主弁5は、主弁ハウジング10と、この主弁ハウジング10内に回動可能かつ上下動可能に配在された主弁体20とを備える。
主弁ハウジング10は、アルミあるいはステンレス等の金属製とされ、円筒状の胴部10Cと、この胴部10Cの上面開口を気密的に封止するようにかしめ固定され、さらにはんだ付け、ろう付け、溶接等により固定された厚肉円板状の上側弁シート10Aと、胴部10Cの下面開口を閉塞するように前記上側弁シート10Aと同様に前記胴部10Cに固定された厚肉円板状の下側弁シート10Bとを有し、上側弁シート10Aの左右には、管継手からなる第1ポート11、第2ポート12が垂設され、下側弁シート10Bの左右には、管継手からなる第3ポート13、第4ポート14が垂設されている。各ポート11〜14は同一円周上に設けられており、第1ポート11と第3ポート13及び第2ポート12と第4ポート14は平面視同一位置に配在されている。上側弁シート10Aの下面及び下側弁シート10Bの上面は、平坦で滑らかな弁シート面17、17となっている。
本実施例では、図20に示される如くのヒートポンプ式冷暖房システム100に組み込まれた場合において、例えば、第1ポート11は圧縮機吐出側に接続される吐出側高圧ポートDとされ、第2ポート12は室内熱交換機に接続される室内側入出ポートEとされ、第3ポート13は室外熱交換器に接続される室外側入出ポートCとされ、第4ポート14は圧縮機吸入側に接続される吸入側低圧ポートSとされる(図1参照)。
前記主弁ハウジング10における上側弁シート10Aの下面(内面)側中央(主弁ハウジング10の中心線O上)には、主弁体20の上側回転軸部30A(後述)を回転自在に支持する軸受穴15Aが設けられている。また、下側弁シート10Bの中央(主弁ハウジング10の中心線O上)には、主弁体20の下側回転軸部30B(の枢軸部30c)(後述)が回転自在に挿通される挿通穴15Bが設けられている。
また、下側弁シート10Bの下面側の前後には、アクチュエータ7のパイロット弁80と作動室55及びベーン回転駆動体60を含む本体部50とが設けられている。この本体部50は、下側弁シート10Bの下面側中央(すなわち、第3ポート13と第4ポート14の間)から後方に向かって拡がる平面視略扇形状を有し、当該下側弁シート10Bの下面に一体的に設けられており、当該下側弁シート10Bの下面が、前記本体部50の作動室55の上面(ベーン回転駆動体60に装着されたシール材67との摺動面)を形成している(後で詳述)。また、前記本体部50及びパイロット弁80の大部分は、平面視で主弁ハウジング10から側方には突出しないようになっている(下側弁シート10Bの径内に収まっている)。
主弁体20は、短円柱状の上半部20Aと下半部20Bとの二分割構成となっている。詳しくは、比較的厚みのある第1層部材21と該第1層部材21の下面側に溶接等により一体的に接合された第2層部材22とで上半部20Aが構成され、厚肉円板状の第3層部材23と該第3層部材23の下面側に溶接等により一体的に接合された比較的厚みのある第4層部材24とで下半部20Bが構成されている。
前記上半部20A(の第2層部材22)と下半部20B(の第3層部材23)との間に、それらを相互に逆方向に付勢する付勢手段としての4本の圧縮コイルばね29が縮装されている(図2参照)。4本の圧縮コイルばね29は、第3層部材23の上面側の同一円周上に等角度間隔で設けられた4個のばね収納穴23h(図9参照)に、その一部を上方に突出させた状態で装填されている。
主弁体20の第1層部材21の上面側及び第4層部材24の下面側の平面視同一位置には、主弁体20の中心線O(主弁ハウジング10と共通)を通る断面矩形の横断溝27、27が形成されており、この横断溝27、27の両端近くには、主弁体20の上半部20Aと下半部20Bとを一体回動可能かつ上下動可能とすべく、図3に示される如くに、2本の貫通穴26が形成されるとともに、この2本の貫通穴26に上下端部に小径部25aを備えた段付きの一体回動棒25が挿入されている。
主弁体20の回転軸部は、図2〜4に示される如くに、主弁体20の本体部分(上半部20A、下半部20B)と一体的に挙動可能な上側回転軸部30Aと下側回転軸部30Bとに分けられ、それらが前記一体回転棒25により接続されている。上側回転軸部30Aは、前記軸受穴15Aに挿入される枢軸部30aと、前記横断溝27に嵌合する断面矩形の角棒部30bとからなっている。下側回転軸部30Bは、前記挿通穴15Bに挿入される比較的長尺の枢軸部30cと、前記横断溝27に嵌合する断面矩形の角棒部30dとからなっている。前記枢軸部30cは、後述するアクチュエータ7の作動室55(の主軸受け部55b)まで延びていて、その下端がベーン回転駆動体60の大径主軸部60Aに設けられた段付きの嵌挿穴に圧入等により嵌合されて、ベーン回転駆動体60と連結固定されている。角棒部30b、30dの両端近くには挿通穴が設けられ、該挿通穴に、前記一体回動棒25の上下端部に設けられた小径部25aが圧入やかしめ固定等されて嵌挿されることで、前記一体回動棒25は、上側回転軸部30Aと下側回転軸部30Bとに固定される。
したがって、上下の回転軸部30A、30Bと左右の一体回動棒25、25は、一体回動可能に井形状ないし矩形状に組まれた枠状体28を構成しており、この枠状体28により、ベーン回転駆動体60からの荷重が主弁体20(上半部20Aと下半部20B)に偏り無く確実に伝達されるとともに、二分割構成とされた主弁体20(上半部20A、下半部20B)が一体回転棒25に沿って若干摺動可能とされていることにより、その上下動、傾き、位置ずれ等に柔軟に対応できる。
流路切換にあたり、主弁体20は、後で詳述するアクチュエータ7により、正逆両方向に回転せしめられ、図6(A)に示される如くの第1の回転位置と、この第1の回転位置から時計回りに60°回転させた、図6(B)に示される如くの第2の回転位置とを選択的にとり得るようにされている。
主弁体20には、第1の回転位置をとるとき、第1ポート11と第3ポート13とを連通させる第1連通路31及び第2ポート12と第4ポート14とを連通させる第2連通路32とが設けられるとともに、第2の回転位置をとるとき、第1ポート11と第2ポート12とを連通させる第3連通路33及び第3ポート13と第4ポート14とを連通させる第4連通路34とが設けられている。
詳細には、前記第1〜第4連通路31〜34を構成する、第1〜第4層部材21〜24に設けられた各通路部の上面開口又は下面開口は、第1〜第4ポート11〜14と同一円周上に配在されており、また、その口径は各ポート11〜14の口径と略同じとされ、さらに、第1連通路31と第2連通路32は、各ポート11〜14の口径と略同じ通路径となっている。
主弁体上半部20Aの上部を構成する第1層部材21には、図7に示される如くに、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部21A、21Bが設けられるとともに、第2層部材22によりその下面開口が閉塞される、平面視波状の横穴21Eにより結ばれた2つの横穴付き通路部21C、21Dが設けられている。横穴付き通路部21Cと21Dは、180°間隔をあけて配在されており、2つ合わせてU字状の比較的容積の大きな連通路(第3連通路33)を形成する。直線貫通路部21A、21Bと横穴付き通路部21C、21Dとの角度間隔は60°とされている。
したがって、主弁体20が第1の回転位置にあるときには、直線貫通路部21A、21Bが第1ポート11、第2ポート12の真下に位置し、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに60°回転させると、直線貫通路部21A、21Bの上面開口が上側弁シート10Aにより閉塞されるとともに、横穴付き通路部21C、21Dの上面開口が第1ポート11、第2ポート12の真下に位置する。
主弁体上半部20Aの下部を構成する第2層部材22には、図8に示される如くに、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部22A、22Bが設けられている。直線貫通路部22A、22Bは第1層部材21の直線貫通路部21A、21Bの真下に位置している。
主弁体下半部20Bの上部を構成する第3層部材23には、図9に示される如くに、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部23A、23Bが設けられている。直線貫通路部23A、23Bは第2層部材22の直線貫通路部22A、22Bの真下に位置している。
主弁体下半部20Bの下部を構成する第4層部材24には、図10に示される如くに、第1層部材21と同様に、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部24A、24Bが設けられるとともに、第3層部材23によりその上面開口が閉塞される、平面視波状の横穴24Eにより結ばれた2つの横穴付き通路部24C、24Dが設けられている。直線貫通路部24A、24Bは第3層部材23の直線貫通路部23A、23Bの真下に位置している。横穴付き通路部24Cと24Dは、180°間隔をあけて配在されており、2つ合わせてU字状の比較的容積の大きな連通路(第4連通路34)を形成する。直線貫通路部24A、24Bと横孔付き通路部24C、24Dとの角度間隔は60°とされている。
したがって、主弁体20が第1の回転位置にあるときには、直線貫通路部24A、24Bが第3ポート13、第4ポート14の真上に位置し、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに60°回転させると、直線貫通路部24A、24Bの下面開口が下側弁シート10Bにより閉塞されるとともに、横穴付き通路部24C、24Dの下面開口が第3ポート13、第4ポート14の真上に位置する。
第1層部材21と第2層部材22の2つの部材を合わせて連通路(第3連通路33)を形成したため、断面視で視て、横穴付き通路部21C、21Dの間には、横穴21E側に膨出した案内部が、中心線Oに垂直な方向に比較的長く設けられている。この案内部により、流体(冷媒)がU字状に曲がる部分に発生する渦流を防止することができ、また、横穴21Eの口径と各ポート11〜14の口径とがほぼ同じ通路径となるので、流路の体積を一様にすることができるため、主弁5内で流体の膨張や縮小が発生せず、圧力損失を低減できる。仮に、後述する3Dプリンターを用いずに成形品にて主弁体上半部20Aを作成した場合には、前記連通路は、案内部の無い椀型とせざるを得ず、渦流が発生したり、流路の体積を一様にできないため、圧力損失が大きくなる。
前記した各連通路31、32、33、34の両端部には、図4、図5、図7を参照すればよくわかるように、上側弁シート10A、下側弁シート10Bの弁シート面17、17における各ポート11〜14の開口周りに密接する円環状シール面37、37を持つ凸部36が突設されている。隣り合う凸部36、36(のシール面37、37)は連設されて平面視メガネ状を呈するものとなっており、第4層部材24に設けられた凸部36(のシール面37)も同様である。
また、第1連通路31と第2連通路32は、図4に示される如くに、主弁体20の上半部20Aと下半部20Bとに跨がる分割連通路となっているので、シール性を確保するため、次のような方策が講じられている。すなわち、第1連通路31を代表して説明するに、第1連通路31を構成する第2層部材22の直線貫通路部22Aの下部に大径部22cが形成されるとともに、第3層部材23の直線貫通路部23Aの上端に、前記大径部22cに摺動自在に挿入される円筒状部23cが延設され、大径部22cと円筒状部23cとの間にOリング49等のシール部材が介装され、当該Oリング49の脱落を防止するワッシャ49aが大径部22cの端部に溶接にて接合されている。第2連通路32も同様な構成となっている。
上記に加え、本実施例では、主弁体20の第1層部材21と上側弁シート10Aとの間、及び、第4層部材24と下側弁シート10Bとの間に、主弁体20の回転時において、主弁体20側のシール面37、37を上側弁シート10A及び下側弁シート10Bの弁シート面17、17から離れさせるボール式シール面離隔機構45が設けられている。
ボール式シール面離隔機構45は、第1層部材21と上側弁シート10Aとの間に設けられたものが図4、図5に代表例で示されているように、ボール46と、該ボール46を、その一部を上下方向に突出させた状態で、回転自在にかつ移動は実質的に阻止した状態で収容する収容部47と、主弁体20の回転開始前及び回転終了時においては、主弁体20側のシール面37が上側弁シート10Aの弁シート面17から離れないように、前記収容部47から突出する前記ボール46の一部が嵌め込まれ、主弁体20の回転時(流路切換中)においては、ボール46が主弁体20を押し下げながら転がり出るような寸法形状とされた逆円錐状の凹穴48とを備えている。なお、収容部47は、丸穴47aと該丸穴47に圧入等により固定された、上部が窄まった筒状抜け止め金具47bとで構成されている。
前記ボール46が収容された収容部47は、図7及び図10の(A)の(1)に示される如くに、主弁体20の第1層部材21と第4層部材24の同一円周上にそれぞれ90°間隔をあけて4箇所に設けられており、また、凹穴48は上側弁シート10Aと下側弁シート10Bの同一円周上の、平面視で前記収容部47と同一位置及び該位置から時計回りに60°離れた位置の計8箇所に設けられている。
かかるシール面離隔機構45では、主弁体20の回転開始前及び回転終了時においては、図5(A)に示される如くに、上側弁シート10Aの凹穴48内にボール46の一部が嵌り込んでいる。この嵌り込み量(上側弁シート10Aの弁シート面17からボール46の頂上までの高さ)をhとする。この状態から主弁体20を60°回転させ始めると、収容部47が周方向に移動(回転)し、これに伴ってボール46は、図5(B)に示される如くに、主弁体20(上半部20A)を、上半部20Aと下半部20Bとの間に縮装された圧縮コイルばね29の付勢力に抗して、押し下げながら凹穴48から転がり出る。これによって、主弁体20のシール面37が上側弁シート10Aの弁シート面17から離れる。この際の主弁体20の押し下げ量は前記嵌り込み量hとなる。
なお、主弁体20が60°回転すると、ボール46が次の凹穴48に嵌り込むので、主弁体20(上半部20A)は圧縮コイルばね29の付勢力によって押し上げられ、主弁体20のシール面37が上側弁シート10Aの弁シート面17に押し付けられる。
以上の説明から理解されるように、主弁体20が第1の回転位置をとるとき、第1ポート11と第3ポート13とを連通させる第1連通路31は、直線貫通路部21A、22A、23A、及び24Aで構成される直線状通路となり、また、第2ポート12と第4ポート14とを連通させる第2連通路32は、直線貫通路部21B、22B、23B、及び24Bで構成される直線状通路となる。
それに対し、主弁体20が第2の回転位置をとるとき、第1ポート11と第2ポート12とを連通させる第3連通路33は、主弁体20の上半部20Aに設けられた横穴付き通路部21C及び21Dで構成されるU字状通路となり、また、第3ポート13と第4ポート14とを連通させる第4連通路34は、主弁体20の下半部20Bに設けられた横穴付き通路部24C及び24Dで構成されるU字状通路となる。
上記のように、本実施例の流路切換弁1では、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに60°回転させることにより、第1連通路31により連通するポート11−13間及び第2連通路32により連通するポート12−14間から、第3連通路33により連通するポート11−12間及び第4連通路34により連通するポート13−14間への流路切換が行われ、主弁体20を第2の回転位置から反時計回りに60°回転させることにより、第3連通路33により連通するポート11−12間及び第4連通路34により連通するポート13−14間から、第1連通路31により連通するポート11−13間及び第2連通路32により連通するポート12−14間への流路切換が行われる。
本実施例の流路切換弁1を、図20に示される如くのヒートポンプ式冷暖房システムに組み込む際には、前述したように、例えば、第1ポート11は圧縮機吐出側に接続される吐出側高圧ポートD、第2ポート12は室内熱交換機に接続される室内側入出ポートE、第3ポート13は室外熱交換器に接続される室外側入出ポートC、第4ポート14は圧縮機吸入側に接続される吸入側低圧ポートSとされる。
そして、冷房運転を行う場合には、主弁体20に図6(A)に示される如くの第1の回転位置をとらせる。これにより、図6(A)の(2)に白抜き矢印で示される如くに、圧縮機からの高圧冷媒が吐出側高圧ポート11(D)→直線状の第1連通路31→室外側入出ポート13(C)へと流れるとともに、室内熱交換器からの低圧冷媒が室内側入出ポート12(E)→直線状の第2連通路32→吸入側低圧ポート14(S)へと流れる。
一方、暖房運転を行う場合には、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに60°回転させて図6(B)に示される如くの第2の回転位置をとらせる。これにより、流路切換が行われ、図6(B)の(2)に白抜き矢印で示される如くに、圧縮機からの高圧冷媒が吐出側高圧ポート11(D)→U字状の第3連通路33→室内側入出ポート12(E)へと流れるとともに、室外側熱交換器からの低圧冷媒が室外側入出ポート13(C)→逆U字状の第4連通路34→吸入側低圧ポート14(S)へと流れる。
このような構成とされた本実施例の流路切換弁1においては、第1連通路31及び第2連通路32は始端から終端までの太さ(通路径)が第1ポート11及び第2ポート12の口径と略同じ直線状の通路とされ、冷媒は第1ポート11、第2ポート12から真下にストレートに流れるので、主弁5(主弁体20)内での圧力損失はほとんど生じない。また、二つの横穴付き通路部21C及び21D、24C及び24Dで構成される第3連通路33及び第4連通路34は、内容積が比較的大きくされているので、圧力損失が軽減され、トータルでは従来の流路切換弁に比べて圧力損失を相当軽減できる。
また、主弁体20が上半部20Aと下半部20Bとの二分割構成とされ、上半部20Aと下半部20Bはそれぞれ独立して上下動できるようにされるとともに、上半部20Aと下半部20Bとの間に圧縮コイルばね29が縮装されているので、そのばね力により、上半部20Aは押し上げられてそのシール面37が上側弁シート10Aの弁シート面17における各ポート11、12周りに押し付けられるとともに、下半部20Bは押し下げられてそのシール面37が下側弁シート10Bの弁シート面17における各ポート13、14周りに押し付けられる。
この場合、主弁体20(上半部20Aと下半部20B)側に凸部36が突設されてその端面が環状シール面37とされていることから、弁シート面17に対接する部分の面積が必要最小限とされ、そのため、対接面圧が高められる。これにより、十分なシール性を確保できて、流体(冷媒)が主弁体20の摺動面から漏れる弁洩れを効果的に抑制できる。
加えて、上側弁シート10A及び下側弁シート10Bは平板状とされるので、弁シート面17を平坦な平滑面とする(容易に面精度を上げる)ことができ、これによっても、従来例のようにシールすべき面に円筒面を含んでいるものに比べて、シール性を格段に向上できる。
さらに、主弁ハウジング10の上側弁シート10A及び下側弁シート10Bに全てのポート11〜14が設けられることから、配管の取り回しが容易となるとともに、配管を含めた実質的な占有スペースを小さくできる。
さらに加えて、本実施例においては、ボール式シール面離隔機構45により、主弁体20の回転時(流路切換中)には、主弁体20の上半部20Aが押し下げられるとともに、下半部20Bが押し上げられ、主弁体20側のシール面37、37が上側弁シート10A及び下側弁シート10Bの弁シート面17、17から離されるようにされているので、摺動摩擦がほとんど生じず、そのため、スティックスリップ等を生じ難くでき、摺動部分の摩耗を大幅に抑制することができ、さらに、摩耗が抑制されることから、シール性が向上して弁洩れを効果的に抑えることができる。
また、特許文献1に示されるような従来のスライド式主弁体を有する四方切換弁においては、流路の切換時に高圧配管Dと低圧配管Sとの流路開口面積が急激に変化するため、高圧の冷媒が低圧配管に一気に入り込むことより異音(切換音)が発生する。この異音を防止するために、冷暖房システム側で圧縮機の周波数を徐々に低下させて、高圧配管Dと低圧配管Sとの圧力差による異音が許容できる程度の差圧になるようにしてから流路の切り換えを行う必要があった。本実施例の流路切換弁1においては、ボール式シール面離隔機構45により主弁体を弁シート面から嵌り込み量hの分だけ浮かせてから切り換えるので、切換直後から一定の流路開口面積を確保でき、高圧配管Dと低圧配管Sとの間の流路開口面積が急激に変化することがなく、それゆえ上記の異音の発生を抑制できる。また、嵌り込み量hを適宜変更することにより、流路切換時の圧縮機の周波数の低下度合を特許文献1の四方切換弁を用いた冷暖房システムより小さくすることもできるし、圧縮機の周波数の低下を行うことなく流路を切り換えることもできる。
さらに、本実施例の流路切換弁1は、高圧を受ける主弁体20(上半部20Aと下半部20B)が円柱状とされ、その内部に連通路31〜34が設けられるので、従来例のような変形(撓み)等は生じ難く、十分な強度や耐久性を確保できる。
上記に加え、本実施例の流路切換弁1をヒートポンプ式冷暖房システム等の、高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒が流される環境で使用する場合、各連通路31〜34は主弁体20内で比較的大きく離されて設けられているので、高温高圧の冷媒と低温低圧の冷媒とが近接した状態(薄壁一枚を隔てた状態)で流される従来のものに比べて、主弁ハウジング内での熱交換量を大幅に低減でき、そのため、システムの効率を向上できるという効果も得られる。
次に、上記した第1実施例の主弁体の変形例について説明する。
図11は、第1実施例の主弁体20の上半部20Aと下半部20Bをそれぞれ一体物とした例を示す。すなわち、上記第1実施例では、第1層部材21とこれに接合された第2層部材22とで上半部20Aが、また、第3層部材23とこれに接合された第4層部材24とで下半部20Bが構成されていたが、本例では、3Dプリンター等で上半部20A及び下半部20Bをそれぞれ始めから一体物として作製したものである。他の構成は、上記第1実施例と同じであり、上記第1実施例と略同様な作用効果が得られる。
図12は、第1実施例の主弁体20の上半部20Aと下半部20Bを一体物とした例を示す。すなわち、主弁体20全体(第1〜第4層部材21〜24)を、3Dプリンター等で始めから一体物として作製したものである。この例では、主弁体20が一体成型されているので、当該流路切換弁の作製が容易となる。
[主弁の第2実施例]
以下、本発明の第2実施例の流路切換弁2を図13〜15を参照しながら説明する。
本第2実施例の流路切換弁2は、上記第1実施例の主弁体20内に設けられる連通路構成が異なるだけで、他の構成は略同じであるので、第1実施例の流路切換弁1との共通部分は図示を簡略化ないし省略し、以下においては、相違点(連通路構成)のみを重点的に説明する。なお、図13〜図15において、第1実施例の流路切換弁1の各部に対応する部分には共通の符号が付されている。
図13の(A)は主弁体20が第1の回転位置にある状態を示し、(B)は主弁体20が、第1の回転位置から時計回りに90°回転した第2の回転位置にある状態を示しており、(1)は上面側配置図、(2)は各状態における連通路構成を示す概略図、(3)は下面側配置図である。
図14の(A)は、第2実施例における主弁体20が第1の回転位置にある状態の、(1)第1層部材21、(2)第2層部材22、(3)第3層部材23、(4)第4層部材24のそれぞれの平面図、(B)は、主弁体20が第1の回転位置にある状態における連通路構成を示し、(B)の(1)〜(4)は、(A)の(1)〜(4)のX−X矢視線に従う断面図である。
図15(A)は、主弁体20が第2の回転位置にある状態の、(1)第1層部材21、(2)第2層部材22、(3)第3層部材23、(4)第4層部材24のそれぞれの平面図、(B)は、主弁体20が第2の回転位置にある状態における連通路構成を示し、(B)の(1)の上段側、下段側は、それぞれ(A)の(1)におけるU−U矢視線、V−V矢視線に従う部分断面図、(B)の(2)及び(3)は、(A)の(2)及び(3)のY−Y矢視線に従う断面図、(B)の(4)の上段側、下段側は、それぞれ(A)の(4)におけるJ−J矢視線、K−K矢視線に従う部分断面図である。
本実施例の流路切換弁2を、図20に示される如くのヒートポンプ式冷暖房システムに組み込む際には、第1実施例とは異なり、例えば、第1ポート11は圧縮機吐出側に接続される吐出側高圧ポートD、第2ポート12は圧縮機吸入側に接続される吸入側低圧ポートS、第3ポート13は室外熱交換器に接続される室外側入出ポートC、第4ポート14は室内熱交換機に接続される室内側入出ポートEとされる。
そして、本第2実施例の流路切換弁2の主弁体20には、第1の回転位置をとるとき、第1ポート11と第3ポート13とを連通させる第1連通路41及び第4ポート14と第2ポート12とを連通させる第2連通路42とが設けられるとともに、第1の回転位置から時計回りに90°回転した第2の回転位置をとるとき、第1ポート11と第4ポート14とを連通させる第3連通路43及び第3ポート13と第2ポート12とを連通させる第4連通路44とが設けられている。
上記第1〜第4連通路41〜44を形成するために、主弁体20を構成する第1〜第4層部材21〜24には、それぞれ4個ずつ通路部が設けられており、第1層部材21に設けられた4個の通路部の上面開口及び第4層部材24に設けられ4個の通路部の下面開口は、第1〜第4ポート11〜14と同一円周上に配在されており、また、その口径は各ポート11〜14の口径と略同じとされ、さらに、第1連通路41と第2連通路42は、各ポート11〜14の口径と略同じ通路径となっている。
主弁体上半部20Aの上部を構成する第1層部材21には、第1実施例の直線貫通路部21A、21Bと同様に、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部41A、41Bが設けられる。また、図15(B)の(1)の上段側及び下段側に示される如くに、一端部が開口し(上面開口41a、41c)、下面側全体が開口した横穴付き通路部41C、41Dが設けられる。横穴付き通路部41C、41Dの上面開口41a、41cは直線貫通路部41A、41Bから90°離れた位置に配在され、また、他端部以外の下面開口は第2層部材22により閉塞され、第2層部材22により閉塞されていない他端部(下面開口41b、41d)は、直線貫通路部41A、41Bの中心を結ぶ直線上に配在されている。
したがって、主弁体20が第1の回転位置にあるときには、直線貫通路部41A、41Bが第1ポート11、第2ポート12の真下に位置し、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに90°回転させると、直線貫通路部41A、41Bの上面開口が上側弁シート10Aにより閉塞されるとともに、横穴付き通路部41D、41Cの上面開口が第1ポート11、第2ポート12の真下に位置する。
主弁体上半部20Aの下部を構成する第2層部材22には、前記した第1層部材21の直線貫通路部41A、41Bの中心を結ぶ直線上に所定間隔をあけて4つの直線貫通路部42A、42B、42C、42Dが設けられている。直線貫通路部42A、42Dは、第1層部材21の直線貫通路部41A、41Bの真下に位置している。直線貫通路部42Bは、横穴付き通路部41Cの下面開口41bの真下に位置し、直線貫通路部42Cは、横穴付き通路部41Dの下面開口41dの真下に位置している。
主弁体下半部20Bの上部を構成する第3層部材23には、第2層部材22に設けられた4つの直線貫通路部42A、42B、42C、42Dの真下に、4つの直線貫通路部43A、43B、43C、43Dが設けられている。
主弁体下半部20Bの下部を構成する第4層部材24には、第1実施例の直線貫通路部21A、21Bと同様に、180°間隔をあけて2つの直線貫通路部44A、44Bが設けられる。また、図15(B)の(4)の上段側及び下段側に示される如くに、一端部が開口し(下面開口44a、44c)、上面側全体が開口した横穴付き通路部44C、44Dが設けられる。横穴付き通路部44C、44Dの下面開口44a、44cは直線貫通路部41A、41Bから90°離れた位置に配在され、また、他端部以外の上面開口は第3層部材23により閉塞され、第3層部材23により閉塞されていない他端部(上面開口44b、44d)は、直線貫通路部44A、44Bの中心を結ぶ直線上に配在されている。
したがって、主弁体20が第1の回転位置にあるときには、直線貫通路部44A、44Bが第3ポート13、第4ポート14の真上に位置し、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに90°回転させると、直線貫通路部44A、44Bの下面開口が下側弁シート10Bにより閉塞されるとともに、横穴付き通路部44D、44Cの下面開口44c、44aが第3ポート13、第4ポート14の真上に位置する。
以上の説明から理解されるように、主弁体20が第1の回転位置をとるとき、第1ポート11と第3ポート13とを連通させる第1連通路41は、直線貫通路部41A、42A、43A、及び44Aで構成される直線状通路となり、また、第4ポート14と第2ポート12とを連通させる第2連通路42は、直線貫通路部41B、42D、43D、及び44Bで構成される直線状通路となる。
それに対し、主弁体20が第2の回転位置をとるとき、第1ポート11と第4ポート14とを連通させる第3連通路43は、上から順に横穴付き通路部41D→直線貫通路部42C→直線貫通路部43C→横穴付き通路部44Cで構成されるクランク状通路となる。また、第3ポート13と第2ポート12とを連通させる第4連通路44は、下から順に横穴付き通路部44D→直線貫通路部43B→直線貫通路部42B→横穴付き通路部41Cで構成されるクランク状通路となる。
上記のように、本実施例の流路切換弁2では、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに90°回転させることにより、第1連通路41により連通するポート11−13間及び第2連通路42により連通するポート14−12間から、第3連通路43により連通するポート11−14間及び第4連通路44により連通するポート13−12間への流路切換が行われ、主弁体20を第2の回転位置から反時計回りに90°回転させることにより、第3連通路43により連通するポート11−14間及び第4連通路44により連通するポート13−12間から、第1連通路41により連通するポート11−13間及び第2連通路42により連通するポート14−12間への流路切換が行われる。
本実施例の流路切換弁2を、図20に示される如くのヒートポンプ式冷暖房システムに組み込んで、冷房運転を行う場合には、主弁体20に図13(A)の(1)に示される如くの第1の回転位置をとらせる。これにより、図13(A)の(2)に白抜き矢印で示される如くに、圧縮機からの高圧冷媒が吐出側高圧ポート11(D)→直線状の第1連通路41→室外側入出ポート13(C)へと流れるとともに、室内熱交換器からの低圧冷媒が室内側入出ポート14(E)→直線状の第2連通路42→吸入側低圧ポート12(S)へと流れる。
一方、暖房運転を行う場合には、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに90°回転させて図13(B)の(1)に示される如くの第2の回転位置をとらせる。これにより、流路の切り換えが行われ、図13(B)の(2)に白抜き矢印で示される如くに、圧縮機からの高圧冷媒が吐出側高圧ポート11(D)→クランク状の第3連通路43→室内側入出ポート14(E)へと流れるとともに、室外側熱交換器からの低圧冷媒が室外側入出ポート13(C)→クランク状の第4連通路44→吸入側低圧ポート12(S)へと流れる。
このような構成とされた本実施例の流路切換弁2においても第1実施例とほぼ同様な作用効果が得られる。
[主弁の第3実施例]
図16は、第3実施例の流路切換弁を示し、(A)は主弁体が第1の回転位置にある状態、(B)は主弁体が第2の回転位置にある状態であり、(1)は上面側配置図、(2)は(1)のX−X矢視線に従う断面図である。なお、図16において、第1実施例の流路切換弁1の各部に対応する部分には共通の符号が付されている。
本第3実施例の流路切換弁3は、三方切換弁であり、上記第1実施例の主弁ハウジング10に設けられている第2ポート12が無く、第1層部材21と第2層部材22とが一体化され(U字状の連通路(第3連通路33)を形成する必要がないため)、また、第1実施例における第2連通路32及び第3連通路33を構成する直線貫通路部21B、22B、23B、24Bと横穴付き通路部21C、21D及びそれに付随する部分を削除したものである。
したがって、本第3実施例の流路切換弁3では、主弁体20を第1の回転位置から時計回りに60°回転させることにより、第1連通路31により連通するポート11−13間から第4連通路34により連通するポート13−14間への流路の切り換えが行われ、主弁体20を第2の回転位置から反時計回りに60°回転させることにより、第4連通路34により連通するポート13−14間から、第1連通路31により連通するポート11−13間への流路の切り換えが行われる。
このような構成とされた本実施例の流路切換弁3においても、三方切換弁と四方切換弁との違いはあるが、第1実施例の四方切換弁1とほぼ同様な作用効果が得られる。
なお、本実施例の三方切換弁3を前述したヒートポンプ式冷暖房システムに使用する場合には、当該三方切換弁3を2個使用して四方切換弁として働かせる、あるいは、冷媒又は冷気・暖気供給先の切り換え(例えば、2室のうちの一方に送るか、他方に送るかの切り換え)等に使用する。
[アクチュエータの実施例]
次に、図4に加えて図17〜図19を参照しながら、前記第1実施例の流路切換弁1における主弁体20を回動させるためのアクチュエータ7について説明する。なお、前記第1実施例の流路切換弁1では、アクチュエータ7を構成する四方パイロット弁80の細管95a〜96cが横向き(左向き)に取り付けられている(図1(A)参照)が、図17、図19では、理解を容易にするために、その細管95a〜96cを図1(A)における前向きに取り付けた状態で示している。
本実施例1のアクチュエータ7は、前記主弁5内を流通する高圧流体と低圧流体との差圧を利用した流体圧式のもので、前記主弁ハウジング10における下側弁シート10Bの中央から後方(図1(A)、(C)参照)にかけて一体的に設けられた本体部50を有する。
アクチュエータ7の本体部50は、主弁ハウジング10の下側弁シート10Bから下方に向けて延設された平面視略扇形状の筒体部51と、この筒体部51の下面開口を気密的に封止するように、当該筒体部51の下端面との間にシール材53を介装させてボルト固定された厚肉板状の下面閉塞部材52とを備えており、その内部に作動室55が設けられ、この作動室55に、ベーン回転駆動体60が回転自在に配在されている。また、下面閉塞部材52の上面(作動室55側の面)のうち主弁ハウジング10の中心線O上には、ベーン回転駆動体60の大径主軸部60Aの下端に設けられた小径枢動軸部60Bを回転自在に支持する軸受穴52Aが設けられている。
前記作動室55は、中心線Oを通る断面が矩形状、平面視で中心角が60°強の扇形状部55aとベーン回転駆動体60(の大径主軸部60A)を回動自在に支持する主軸受け部55bとを有し、それらの上面開口は前記下側弁シート10Bにより閉塞され、それらの下面開口は前記下面閉塞部材52により閉塞されている。
一方、前記ベーン回転駆動体60は、主弁5の主弁ハウジング10の中心線O上に同心配置されて回転駆動軸部とされる大径主軸部60Aと、この大径主軸部60Aから下方に突出する小径枢動軸部60Bとを有し、大径主軸部60Aには、半径方向に扇形状部55aへ向かって伸びる矩形板部からなるベーン部61、該ベーン部61と合わせて当該ベーン回転駆動体60を三点支持するため、ベーン部61から120°の角度間隔をあけて半径方向に突出する短凸板部62、63が設けられている。大径主軸部60A、ベーン部61、及び短凸板部62、63の上端面及び下端面は略面一とされている。以上の各部は、アルミあるいはステンレス等の金属素材の削り出しにより一体物として作製されている。このベーン回転駆動体60は、大径主軸部60Aの上面から下方に向けて形成された段付きの嵌挿穴に下側回転軸部30Bの枢軸部30c(の下端)が圧入等により嵌合され、大径主軸部60Aから下方に向けて形成された前記小径枢動軸部60Bが下面閉塞部材52の軸受穴52Aに挿入されて、前記作動室55内で本体部50に対して回動可能に軸支されている。
また、ベーン回転駆動体60における大径主軸部60A、ベーン部61、及び短凸板部62、63の上端面及び下端面(の大部分)、並びに、ベーン部61、及び短凸板部62、63の先端面(の大部分)には、ゴム製シール材67が一体的に被覆(接合)されている。この場合、上端面及び下端面に被覆されている部分67A、67Bは、下側弁シート10B(の下面)及び下面閉塞部材52(の上面)(すなわち、扇形状部55a及び主軸受け部55bの天面及び底面)に押し付けられており、また、先端面に被覆されている部分67Cは、横断面が半円形の、縦方向(高さ方向)に伸びるリブ状とされていて、扇形状部55a及び主軸受け部55bの周面に押し付けられている。このようにベーン回転駆動体60周りにゴム製シール材67を施すことにより、主弁5内を流通する高圧流体(冷媒)の作動室55(の左室55A及び右室55B)側への漏れが抑制されるとともに、作動室55内における漏れが抑制され、流路切換を確実かつ迅速に行うことができる。
したがって、前記作動室55は、ベーン回転駆動体60により容積可変の左室55Aと右室55Bとに気密的に仕切られている。また、作動室55(の扇形状部55a)の左端垂直面は、ベーン回転駆動体60の反時計回りの回転を制止する左ストッパ58Aとされ、右端垂直面は、ベーン回転駆動体60の反時計回りの回転を制止する右ストッパ58Bとされており、ベーン回転駆動体60は、正逆両方向に所定角度θ(本例では、流路切換に必要とされる60°)ずつ回転し得るようになっている。
一方、本体部50の筒体部51の外周には、前記左室55Aに高圧流体を導入・排出するための左室ポート56が設けられるとともに、前記右室55Bに高圧流体を導入・排出するための右室ポート57が設けられている。詳細には、左室ポート56は、作動室55における、左ストッパ58Aより左側の膨出部分に開口するように当該筒体部51の左側壁に横向きに取り付けられ、右室ポート57は、作動室55における、右ストッパ58Bより右側の膨出部分に開口するように当該筒体部51の右側壁に横向きに取り付けられている。
本実施例では、左室55Aに左室ポート56を介して高圧流体を導入するとともに、右室55Bから右室ポート57を介して高圧流体を排出し、ベーン回転駆動体60(のベーン部61)の左面側と右面側との圧力差により、ベーン回転駆動体60並びにそれに連結された主弁体20の上半部20A及び下半部20Bを時計回りに60°回転させる時計回り行程と、右室55Bに右室ポート57を介して高圧流体を導入するとともに、左室55Aから左室ポート56を介して高圧流体を排出し、ベーン回転駆動体60(のベーン部61)の左面側と右面側との圧力差により、ベーン回転駆動体60並びにそれに連結された主弁体20の上半部20A及び下半部20Bを反時計回りに60°回転させる反時計回り行程とを選択的にとり得るようになっている。前記時計回り行程により、主弁体20が第1の回転位置から第2の回転位置へと回転して前述した流路切換が行われ、前記反時計回り行程により、前記主弁体20が第2の回転位置から第1の回転位置へと回転して前述した流路切換が行われるようになっている。
そして、本実施例では、前記流路切換、すなわち、時計回り行程と反時計回り行程との切り換えを、前記左室ポート56と右室ポート57、及び、主弁5の高圧部分である主弁ハウジング10内と低圧部分である第4ポート14(吸入側低圧ポートSであり、低圧ポート14と称することがある)とに接続された電磁式の四方パイロット弁80により行うようにされている。
四方パイロット弁80は、その構造自体はよく知られているもので、図19に示される如くに、前記主弁ハウジング10の下側弁シート10Bの下面側(の中央前寄り)に下方に向けて延設された下面が開口した円筒状の弁ケース部81と、この弁ケース部81の下面開口を気密的に封止するようにろう付け・かしめ等により固定されたソレノイド部82と、弁ケース部81の側面部に圧入・かしめ等により気密的に取着された、その内端面が弁座(シート面)92とされ、その下端面(プランジャ85側の面)がプランジャ85の吸引子84から離れる方向の移動を規制するストッパとされる有底筒形の弁座ブロック83とを有する。
弁ケース部81内は、弁室88となっており、この弁室88は、下側弁シート10Bに貫設された細孔89を介して高圧部分である主弁ハウジング10内に連通するようになっている。ソレノイド部82は、通電励磁用のコイル82a、このコイル82aの外周を覆うカバーケース82b、コイル82aの内周側に配在されてボルト82cによりカバーケース82bに固定された吸引子84、この吸引子84に対向配置されたプランジャ85等を備えている。プランジャ85は、コイル82aと吸引子84との間にその下部が配在された円筒状のガイドパイプ86に摺動自在に嵌挿されている。ガイドパイプ86の下端は吸引子84の外周段丘部に溶接等により固定され、その上端鍔状部が弁ケース部81に溶接・ろう付け・かしめ等により気密的に取着されている。
また、吸引子84とプランジャ85との間には、プランジャ85を吸引子84から離れる方向(図では上方)に付勢するプランジャばね87が縮装されている。
プランジャ85の吸引子84側とは反対側の端部には、弁体91をその自由端側で厚み方向に摺動可能に保持する板状の弁体ホルダ90がその幅広の基端部96をかしめにより取付固定されている。弁体ホルダ90には、弁体91を弁座92に押し付ける方向(厚み方向)に付勢する板ばね94が取り付けられている。弁体91は弁座92のシート面をプランジャ85の上下動に伴って摺動するようになっている。
前記弁座92には、上から順にポートa、ポートb、ポートcが設けられており、また、弁体91には、前記ポートaとポートb及びポートbとポートcを選択的に連通させ得る、厚み方向に凹む凹部93が設けられている。弁座ブロック83には、ポートaのみに連通するように細管95aの一端部が、ポートbのみに連通するように細管95bの一端部が、ポートcのみに連通するように細管95cの一端部がそれぞれ気密的に挿着されている。
細管95aの他端部は、本体部50の左室ポート56を介して左室55Aに接続され、細管95bの他端部は、低圧ポート14に接続され、細管95cの他端部は、右室ポート57を介して右室55Bに接続されている。
このような構成とされた四方パイロット弁80においては、ソレノイド部82への通電OFF時には、図19(A)に示される如くに、プランジャ85はプランジャばね87の付勢力により、その上端が弁座ブロック83に接当する位置まで押し上げられている。この状態では、弁体91がポートaとポートb上に位置し、その凹部93によりポートaとポートbが連通するとともに、ポートcと弁室88とが連通するので、主弁ハウジング10内の高圧流体が細孔89→弁室88→ポートc→細管95c→右室ポート57を介して右室55Bに導入されるとともに、左室55Aの高圧流体が左室ポート56→細管95a→ポートa→凹部93→ポートb→細管95b→低圧ポート14へと流れて排出される。
それに対し、ソレノイド部82への通電をONにすると、図19(B)に示される如くに、プランジャ85は吸引子84の吸引力により、その下端が吸引子84に接当する位置まで引き寄せられる。このときには、弁体91がポートbとポートc上に位置し、その凹部93によりポートbとポートcが連通するとともに、ポートaと弁室88とが連通するので、主弁ハウジング10内の高圧流体が細孔89→弁室88→ポートa→細管95a→左室ポート56を介して左室55Aに導入されるとともに、右室55Bの高圧流体が右室ポート57→細管95c→ポートc→凹部93→ポートb→細管95b→低圧ポート14へと流れて排出される。
したがって、ソレノイド部82への通電をOFFからONにすると、前記時計回り行程がとられ、主弁体20が第1の回転位置から第2の回転位置へと回転し、前記した如くの流路切換が行われる一方、ソレノイド部82への通電をONからOFFにすると、前記反時計回り行程がとられ、主弁体20が第2の回転位置から第1の回転位置へと回転し、前記した如くの流路切換が行われる。
このように、本実施例の流路切換弁1においては、前記した主弁5の構成による効果に加えて、次のような効果が得られる。
すなわち、電磁式四方パイロット弁80への通電をON/OFFで切り換えることで、主弁10内を流通する高圧流体と低圧流体との差圧を利用して主弁体20を回動させるようにされているので、電動モータ等で主弁体20を回動させる場合に比べて、コスト削減、消費電力の低減、省エネ化等を図ることができる。
また、主弁体20(上半部20A、下半部20B)を回動させるためのアクチュエータ7の本体部50が主弁ハウジング10の外側、特にその端面側(図示例では下側弁シート10Bの下面側であるが、上側弁シート10Aの上面側でもよい)に配在されているので、アクチュエータ7や配管を含めた流路切換弁全体の体格や占有スペースを小さくコンパクトに纏めることができ、流路切換弁の製造コスト、設置コスト等を低く抑えることができる。
なお、上記実施例では、四方パイロット弁80を使用して、左室55A及び右室55Bへの高圧流体の導入・排出を選択的に行うことにより流路切換を行うようにされているが、これに限られず、例えば、作動室に均圧通路を設け、この均圧通路を介して作動室全体に高圧流体を導入するようになすとともに、作動室から主弁の低圧部分への高圧流体の排出を、三方パイロット弁により左室ポート及び右室ポートのいずれかを介して選択的に行うことにより、前記時計回り行程及び反時計回り行程、すなわち、流路切換を行うようにしてもよい。
また、上記実施例では、構成を簡素化すべく、ベーン回転駆動体60の回転駆動軸部(大径主軸部60A)と主弁体20の回転軸部とが共通の軸線O上に配置されて、主弁体20とベーン回転駆動体60とが一体的に回動するようにされているが、例えば、ベーン回転駆動体60の回転駆動軸部を、主弁体20の回転軸部に対して偏心させるとともに、前記主弁体20の回転軸線に平行に配置し、ベーン回転駆動体60と主弁体20との間に当該ベーン回転駆動体60の回転を主弁体20に伝達する回転伝達機構(アームやギヤ等から構成される機構)を設けてもよい。
また、本発明に係る流路切換弁は、ヒートポンプ式冷暖房システムのみならず、他のシステム、装置、機器類にも組み込めることは勿論である。
また、弁ハウジング10、主弁体20、ベーン回転駆動体60等の素材は、特に制限されず、アルミやステンレス等の金属、合成樹脂等の、導入される流体の圧力に耐えられるものであれば、いかなるものであってもよい。
1 流路切換弁
5 主弁
7 アクチュエータ
10 主弁ハウジング
10A 上側弁シート
10B 下側弁シート
11 第1ポート
12 第2ポート
13 第3ポート
14 第4ポート
17 弁シート面
20 主弁体
20A 上半部
20B 下半部
21 第1層部材
22 第2層部材
23 第3層部材
24 第4層部材
27 横断溝
29 圧縮コイルばね
30A 上側回転軸部
30B 下側回転軸部
31 第1連通路
32 第2連通路
33 第3連通路
34 第4連通路
36 凸部
37 シール面
41 第1連通路
42 第2連通路
43 第3連通路
44 第4連通路
45 ボール式シール面離隔機構
50 アクチュエータの本体部
51 筒体部
52 下面閉塞部材
55 作動室
55A 左室
55B 右室
56 左室ポート
57 右室ポート
60 ベーン回転駆動体
60A 大径主軸部
60B 小径枢動軸部
61 ベーン部
67(67A、67B、67C) ゴム製シール材
80 四方パイロット弁
82 ソレノイド部
83 弁座ブロック
85 プランジャ
88 弁室
89 細孔
90 弁体ホルダ
91 弁体
92 弁座
93 凹部
a、b、c ポート(四方パイロット弁)
95a、95b、95c 細管
D 吐出側高圧ポート
S 吸入側低圧ポート
C 室外側入出ポート
E 室内側入出ポート

Claims (16)

  1. 上側弁シート及び下側弁シートによりその上面開口及び下面開口が気密的に封止された筒状の主弁ハウジング、及び該主弁ハウジング内に回動可能に配在された主弁体を有する主弁と、前記主弁体を回動させるべく、前記主弁ハウジングの外側に、作動室及びベーン回転駆動体を含む本体部が配設された流体圧式のアクチュエータとを備え、
    前記上側弁シート及び/又は前記下側弁シートに合計で少なくとも3個のポートが設けられ、前記主弁体内に前記ポート間を選択的に連通するための複数本の連通路が設けられ、前記主弁内の高圧部分と低圧部分との差圧を利用して前記作動室内で前記ベーン回転駆動体を回動させることにより、連通するポート間が切り換えられるようにされていることを特徴とする流路切換弁。
  2. 前記主弁体内に、少なくとも、前記ポートのうちの一つと他の一つとを連通させ得る少なくとも一つの第1連通路と、前記ポートのうちの一つと別の一つとを連通させ得る少なくとも一つの第2連通路とが設けられ、前記主弁体を一方向に回転させることにより、前記第1連通路により連通するポート間から前記第2連通路により連通するポート間への流路切換が行われ、該流路切換後に前記主弁体を他方向に回転させることにより、前記第2連通路により連通するポート間から前記第1連通路により連通するポート間への流路切換が行われるようにされていることを特徴とする請求項1に記載の流路切換弁。
  3. 前記上側弁シートに第1及び第2ポートが設けられるとともに、前記下側弁シートに第3及び第4ポートが設けられ、
    前記主弁体に、該主弁体が第1の回転位置をとるとき、前記第1ポートと第3ポートとを連通させる第1連通路及び前記第2ポートと第4ポートとを連通させる第2連通路が設けられるとともに、前記主弁体が第2の回転位置をとるとき、前記第1ポートと第2ポートとを連通させる第3連通路及び前記第3ポートと第4ポートとを連通させる第4連通路が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の流路切換弁。
  4. 前記複数本の連通路のうちの少なくとも1本は、全体が直線状の通路で構成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の流路切換弁。
  5. 前記複数本の連通路のうちの少なくとも1本は、U字状又はクランク状の通路で構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の流路切換弁。
  6. 前記連通路の両端部に、前記上側弁シート及び/又は前記下側弁シートにおける前記各ポートの開口周りに密接する環状シール面を持つ凸部が突設されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の流路切換弁。
  7. 前記主弁体は、一体回動可能かつ上下動可能な上半部と下半部との二分割構成とされ、前記上半部と前記下半部との間に、それらを相互に逆方向に付勢する付勢手段が介装されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の流路切換弁。
  8. 前記連通路の一つとして、前記上半部と前記下半部とに跨がる分割連通路を有し、該分割連通路のうちの上半部分の下端部及び下半部分の上端部の一方に大径部が形成されるとともに、他方に前記大径部に挿入される円筒部が延設され、前記大径部と前記円筒部との間にシール部材が介装されていることを特徴とする請求項7に記載の流路切換弁。
  9. 前記上半部と前記上側弁シートとの間及び前記下半部と前記下側弁シートとの間に、前記主弁体の回転時において、該主弁体側のシール面を前記上側弁シート及び前記下側弁シートから離れさせるボール式シール面離隔機構が設けられていることを特徴とする請求項7又は8に記載の流路切換弁。
  10. 前記ボール式シール面離隔機構は、ボールと、該ボールを、その一部を上下方向に突出させた状態で、回転自在にかつ移動は実質的に阻止した状態で収容する収容部と、前記主弁体の回転開始前及び回転終了時においては、前記主弁体側のシール面が前記上側弁シート及び前記下側弁シートから離れないようにすべく、前記収容部から突出する前記ボールの一部が嵌め込まれ、前記主弁体の回転時においては、前記ボールが前記上半部を押し下げるとともに、前記下半部を押し上げながら転がり出るような寸法形状を持つ凹穴と、を備え、前記ボール及び前記収容部は、前記上半部と前記下半部の同一円周上に2箇所以上設けられるとともに、前記凹穴は前記上側弁シートと前記下側弁シートの同一円周上の、平面視で前記収容部と同一位置及び該位置から前記主弁体が流路切換時に回転する角度分離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の流路切換弁。
  11. 前記アクチュエータは、前記主弁に供給される高圧流体が導入される平面視扇形状の作動室が設けられた本体部を有し、該作動室を、容積可変の左室と右室とに気密的に仕切るようにベーン部と回転駆動軸部とを持つベーン回転駆動体が配在され、該ベーン回転駆動体の前記回転駆動軸部に前記主弁体の上半部及び下半部が一体回動するように連結され、前記左室に高圧流体を導入・排出するための左室ポートが設けられるとともに、前記右室に高圧流体を導入・排出するための右室ポートが設けられていることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の流路切換弁。
  12. 前記左室に前記左室ポートを介して高圧流体を導入するとともに、前記右室から前記右室ポートを介して高圧流体を排出することにより、前記ベーン回転駆動体並びに前記主弁体の上半部及び下半部を時計回りに所定角度回転させる時計回り行程と、前記右室に前記右室ポートを介して高圧流体を導入するとともに、前記左室から前記左室ポートを介して高圧流体を排出することにより、前記ベーン回転駆動体並びに前記主弁体の上半部及び下半部を反時計回りに前記所定角度回転させる反時計回り行程とを選択的にとり得るように構成されていることを特徴とする請求項11に記載の流路切換弁。
  13. 前記時計回り行程により、前記主弁体が第1の回転位置から第2の回転位置へと回転して流路切換が行われ、前記反時計回り行程により、前記主弁体が第2の回転位置から第1の回転位置へと回転して流路切換が行われるようにされていることを特徴とする請求項12に記載の流路切換弁。
  14. 前記流路切換を、前記左室ポートと前記右室ポート、及び、前記主弁の高圧部分と低圧部分とに接続された四方パイロット弁により行うようにされていることを特徴とする請求項13に記載の流路切換弁。
  15. 前記アクチュエータの本体部及び前記四方パイロット弁は、前記上側弁シートの上面側又は前記下側弁シートの下面側に設けられていることを特徴とする請求項14に記載の流路切換弁。
  16. 前記回転駆動軸部と前記主弁体の回転軸部とが共通の軸線上に配置されて、前記主弁体と前記ベーン回転駆動体とが一体的に回動するようにされていることを特徴とする請求項11から15のいずれかに記載の流路切換弁。



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