JP2016190792A - 化粧料及び化粧方法 - Google Patents

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宏美 中林
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Abstract

【課題】本発明は、使用中の伸び広がりの良さがあり、適度なしっとり感を付与し、化粧料が均一に肌上に付着することによる膜の均一性にに優れる化粧料と化粧方法を提供することを課題とする。
【解決手段】塗布具を用いて塗布する化粧料であって、該塗布具は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する発泡体であり、該化粧料は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有するものである化粧料及び該化粧方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定の生体由来化合物とその誘導体を含む化粧用スポンジを用いて塗布することを特徴とする、特定成分を含有する化粧料に関する。
主にメイクアップ化粧料の塗布具としてパフ等の小道具が用いられるが、肌に直接接触する部材の素材としては、弾性に優れて柔らかな触感を提供し得るスポンジ(発泡体)が好適に使用されている。スポンジは、所望の形状に切削・研磨することが容易であり、様々な部位への塗布具として使用が可能であるが、摩擦による耐久性という難点もあった。これを改善し、さらにスポンジをしっとりした滑らかな感触とするためには、保湿剤を添加する技術(特許文献1参照)や、特定の軟化剤を添加して柔軟性を向上する技術(特許文献2参照)等があった。
しかしこれらは、スポンジ自体の感触は良好になるものの、添加剤によっては、化粧料を塗布するのに適度な発泡度を維持できず、塗布具としてのコシが不足したり、化粧料とスポンジの付着性が高まりすぎて、スポンジの穴に化粧料が付着したまま出てこなかったり、粉末固型化粧料の場合には表面を固化させて取れなくしてしまうことがあった。また、これらの技術は、塗布具そのものの感触や使用性を改善する技術であり、塗布される化粧料の使用感や仕上がりとの関連について言及するものではなかった。
特公平6−020405号公報 特開2005−225984号公報
本発明は、適度な柔軟性がありながら、化粧料を塗布する際に肌への化粧料の移行がスムーズな化粧用スポンジと、それを用いて塗布することにより、使用中の伸び広がりの良さがあり、適度なしっとり感を付与し、化粧料が均一に肌上に付着することによる膜の均一性に優れた化粧料及び化粧方法を提供することを課題とする。
かかる実情に鑑み、本発明者らは鋭意検討した結果、塗布具を用いて塗布する化粧料の使用感は、塗布具と化粧料の両方の使用感により成り立っており、特定の生体由来化合物が、肌との付着性により適度なしっとり感を付与できることに着目し、塗布具と化粧料の両方に該化合物を配合することで、化粧料を塗布する際に、しっとりした付着感と保湿感があり、化粧料が均一に肌上に付着することにより、仕上がりの膜の均一性にも優れたものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)塗布具を用いて塗布する化粧料であって、該塗布具は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する発泡体であり、該化粧料は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有するものであり、
(2)前記の発泡体が、前記化合物を発泡体全量に対して0.01〜5%含有するものであり、
(3)前記の化粧料が、前記化合物を化粧料全量に対して0.01〜10%含有するものであり、
(4)(1)に記載の発泡体を用いて、(1)に記載の化粧料を、肌に塗布する化粧方法、
に関するものである。
本発明によれば、化粧料を塗布する際に、使用中の伸び広がりの良さがあり、適度なしっとり感を有し、仕上がりの膜の均一性に優れた化粧料及び化粧方法を提供することができ、主にメイクアップ化粧料として応用できる。
(化粧用スポンジ(発泡体))
本発明の化粧用スポンジとは、化粧料の塗布を目的とする小道具に用いられる、乾燥状態でも柔軟性を有する発泡体であり、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する。該スポンジは、上記特徴を有する限り特に制限はないが、例えば、ポリマーラテックスを主原料として、軟化剤等の所要の副原料を添加混合し、発泡処理をした後、架橋、成型して得られる。
本発明の化粧用スポンジに用いられるラテックスの原料としてのゴム系ポリマーとしては、モノマー単位としてエチレン、プロピレン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、クロロプレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリルアミド、アクリルアミド誘導体、ビニルエーテルおよびビニルピロリドンなどを1種以上含むポリマーが挙げられる。これらのゴム系ポリマーとしては、例えば、天然ゴム(NR);ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム(CR)、イソプレンゴム(IR)、アクリレート−ブタジエンゴム、メチルメタクリレート−ブタジエンゴム(MBR)もしくはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などの合成ゴム;又はカルボキシ変性スチレン−ブタジエンゴムもしくはカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエンゴムなどの変性ゴム系ポリマーなどが挙げられる。また、スチレン−ブタジエン−ビニルピリジン系ラテックス、DPL(解重合ラテックス)又はクロロスルホン化ポリエチレンラテックス中のポリマーなども挙げられる。
上記のゴム系ポリマーとして、好ましくは、天然ゴム、イソプレンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム又はカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエンゴムが挙げられ、より好ましくは、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム又はカルボキシ変性アクリロニトリル−ブタジエンゴムである。本発明のスポンジは、これらのゴム系ポリマーを1種以上含有することができる。
本発明の化粧用スポンジに用いられる軟化剤は、本発明のフォームラバーに適度の柔軟性を付与する成分である。軟化剤としては、例えば、スピンドル油、ペトロラタムおよび流動パラフィンのなどの炭化水素油;植物油として、例えばひまし油、紅花油、綿実油、あまに油、菜種油、大豆油、落下生油、パーム油、やし油、オリーブ油、コーン油、椿油こめサラダ油などの植物油およびスクワラン等の動物由来の油、ならびにそれらを脱水又は水素化して得られる脂肪酸エステル油などの生物起源脂肪酸エステル油、例えば脱水ひまし油など;フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、テトラヒドロフタル酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジ−n−オクチル、アジピン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソデシル、リン酸トリクレジル、リン酸アルキルアリル、ブチルフタリルブチルグリコレート、セバシン酸ジ−n−ブチル、セバシン酸ジ(2−エチルヘキシル)、トリエチレングリコール・ジ(2−エチル・ヘキソエート)、クエン酸アセチル・トリ−n−ブチルなどの可塑剤;ならびにそれらの混合物などが挙げられる。
上記の軟化剤として、好ましくは、人体に対する安全性をより高める点から、ひまし油、紅花油、綿実油、菜種油、大豆油、落下生油、パーム油、やし油、オリーブ油、コーン油、こめサラダ油などの植物油および動物油が挙げられ、特に好ましくは植物油、例えば、落下生油、コーン油、オリーブ油、大豆油、紅花油および綿実油である。また、本発明のスポンジは、これらの軟化剤を一種以上含むことができる。
本発明の化粧用スポンジ中のゴム系ポリマー100重量部に対する軟化剤の含有量は、本発明の効果を損なわない限り特に制限されないが、スポンジに適度の柔軟性と優れた伸びを与えるため、好ましくは0.5重量部以上、より好ましくは0.7重量部以上、特に好ましくは1.0重量部以上であり、スポンジから軟化剤がブリードして周辺を汚染することを防ぐため、好ましくは30重量部以下、より好ましくは20重量部以下、特に好ましくは10重量部以下である。その際、本発明の化粧用スポンジの特性として、特に限定されないが、JIS K6401に定められる硬度が、40〜70が好ましく、さらに、50〜60がより好ましい。
本発明の化粧用スポンジに用いられる化合物は、生体由来化合物類であり、動植物の細胞あるいは細胞間脂質に存在し、皮膚に保湿効果を付与することのできる脂質成分又はNMF成分であり、スポンジにしっとりした付着感を付与する添加剤であり、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びその誘導体である。これらは必要に応じて、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
前記化合物のうち、リン脂質は、構造中にリン酸エステル部位をもつ脂質の総称であり、卵黄、大豆、トウモロコシ等動植物、大腸菌等の微生物から抽出される天然のレシチン、及びそれらの水素添加物、並びに合成のレシチンが挙げられる。具体的には、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然リン脂質、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイル・オレオイルホスファチジルコリン等の合成レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、水素添加ホスファチジルコリン、水素添加ホスファチジルセリンなどの水素添加レシチンなどを例示することができる。これらのリン脂質は、必要に応じて一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。安定性や安全性の点で水素添加大豆リン脂質であることが好ましい。
セラミドは、通常、化粧料に使用できる物であれば、天然抽出物でも合成物でもよい。通常、化粧料に使用できる物であれば限定されないが、例えば、分子中に1個以上の長鎖の直鎖及び/若しくは分岐アルキル又はアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(及び/又はアミノ基)を有する非イオン系物質、或いは当該非イオン系物質の水酸基にフォスファチジルコリン残基、又は糖残基が結合した誘導体として表現される一連のセラミド類である。例えば、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン及びそれらの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6II等の天然セラミド類;スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンのリン脂質誘導体であるスフィンゴミエリン、フィトスフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質;それらの配糖体であるセレブロシドやガングリオシド等のスフィンゴ糖脂質及びフィトスフィンゴ糖脂質等がある。これらは単独で配合することも可能であるが、リン脂質とコレステロールとの複合体や、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリンとの複合体として、あるいはオレイン酸等の結晶性を低下させる物質とともに、溶解性を向上させた状態で配合してもよい。その結果、スポンジや化粧料の保湿感が飛躍的に向上することからより好ましい。
アミノ酸は、通常、化粧料に使用できる物であれば特に限定されないが、具体的には、テアニン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、ロイシン、ヒスチジン、トリプトファン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、シスチン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、オルニチン、シトルリン等が挙げられる。その対塩基としては、特に限定されず、無機塩基性塩又は有機塩基性塩の何れでもよい。無機塩基性塩として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基;水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩基等が挙げられる。有機塩基性塩として、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン塩;アルギニン、リジン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。
アミノ酸の誘導体としては、例えばアシル化アミノ酸が挙げられ、アミノ酸を構成するアミノ基か水酸基の水素をアシル基で置換したものを指し、そのAl、Mg、Ca、Zn、Zr及びTi塩等をも含むものである。本発明においては、アミノ基を置換したN−アシルアミノ酸が好ましく、例えば、N−アシルグルタミン酸、N−アシルリジン、N−アシルメチルグリシン、N−アシルメチルアラニン等が挙げられ、これらの中でも、スポンジからの離脱のしにくさと軟化剤への溶解性の点において、N−アシルグルタミン酸が好ましい。アシル基としては、炭素数8〜30の脂肪酸残基が好ましく、例えば、2−エチルヘキサン酸残基、カプリン酸残基、ラウリン酸残基、ミリスチン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基、ベヘン酸残基、イソパルミチン酸残基、イソステアリン酸残基、オレイン酸残基、リノール酸残基、リノレイン酸残基等が挙げられる。N−アシルアミノ酸の具体例としては、N−ラウロイルグルタミン酸、N−ヘキサノイルグルタミン酸、N−オレイルイルグルタミン酸、N−ミリストノイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン酸、N−ステアロイルグルタミン酸、N−ラウロイルリジン、N−ヘキサノイルリジン、N−オレイルイルリジン、N−ミリストノイルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアロイルリジン、N−パルミトイルプロリン等が挙げられる。
コレステロールは、動物油脂をけん化した高級アルコール分や魚油から得られる留分を抽出・結晶化・乾燥して精製される白色ないし微黄色の固体であり、その分子式はC2746Oである。また、コレステロースの誘導体としては、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル等が挙げられる。これらコレステロール又はその誘導体の中でも、コレステロールが好ましい。
フィトステロールは、植物から得られるステロール化合物の総称である。具体的なフィトステロールとしては、シトステロール、スチグマステロール、フコステロール、スピナステロール、ブラシカステロール等が挙げられる。また、フィトステロール誘導体としては、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール等が挙げられる。これらフィトステロール又はその誘導体の中でもフィトステロールが好ましい。
本発明の化粧用スポンジに用いられる前記化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、経時安定性やスポンジ自体のしっとり感の観点から、スポンジ全量中の0.01〜5%が好ましく、より好ましくは0.1〜3%である。また、これらの化合物の各成分を複合化して配合することも可能であり、例えばリン脂質とコレステロールで複合化脂質二分子膜を形成すると脂質二分子膜の安定性がより向上し、その結果、スポンジの保湿感が飛躍的に向上することからより好ましい。リン脂質:コレステロール及び/又はフィトステロールを複合化する場合は、質量比で1:0.1〜1:1であることが好ましい。
本発明の化粧用スポンジの製造方法としては、上記特徴を有するスポンジを製造することができる限り特に制限はないが、例えば、特開2005−225984に記載された方法に基づき、製造することができる。前記化合物は、均一性の観点から、発泡処理前の混合物に添加することが好ましく、ポリマーラテックスあるいは軟化剤中の溶媒となり得る液状成分に溶解混合してから配合されることが好ましい。
本発明のメイクアップ用スポンジの実施形態としては、ファンデーション用パフ(マット)やアイシャドウ等のチップ先端として使用される。
(化粧料)
本発明の化粧料は、前述の化粧用スポンジを用いて塗布する化粧料であって、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有するものである。
本発明の化粧料に用いられる化合物は、生体由来化合物類であり、動植物の細胞あるいは細胞間脂質に存在し、皮膚に保湿効果を付与することのできる脂質成分又はNMF成分であり、化粧料に配合した際は、肌への付着性と、粉体成分を均一に肌上に分散させる効果に優れ、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びその誘導体である。これらは必要に応じて、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。
前記化合物のうち、リン脂質は、構造中にリン酸エステル部位をもつ脂質の総称であり、卵黄、大豆、トウモロコシ等動植物、大腸菌等の微生物から抽出される天然のレシチン、及びそれらの水素添加物、並びに合成のレシチンが挙げられる。具体的には、例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルコリン、スフィンゴミエリン、卵黄レシチン、大豆レシチン等の天然リン脂質、ジラウロイルホスファチジルコリン、ジミリストイルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリン、ジステアロイルホスファチジルコリン、ジオレオイルホスファチジルコリン、パルミトイル・オレオイルホスファチジルコリン等の合成レシチン、水素添加大豆レシチン、水素添加卵黄レシチン、水素添加ホスファチジルコリン、水素添加ホスファチジルセリンなどの水素添加レシチンなどを例示することができる。これらのリン脂質は、必要に応じて一種又は二種以上を適宜選択して用いることができる。安定性や安全性の点で水素添加大豆リン脂質であることが好ましい。
セラミドは、通常、化粧料に使用できる物であれば、天然抽出物でも合成物でもよい。通常、化粧料に使用できる物であれば限定されないが、例えば、分子中に1個以上の長鎖の直鎖及び/若しくは分岐アルキル又はアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(及び/又はアミノ基)を有する非イオン系物質、或いは当該非イオン系物質の水酸基にフォスファチジルコリン残基、又は糖残基が結合した誘導体として表現される一連のセラミド類である。例えば、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン及びそれらの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6II等の天然セラミド類;スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンのリン脂質誘導体であるスフィンゴミエリン、フィトスフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質;それらの配糖体であるセレブロシドやガングリオシド等のスフィンゴ糖脂質及びフィトスフィンゴ糖脂質等がある。これらは単独で配合することも可能であるが、リン脂質とコレステロールとの複合体や、パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸デキストリンとの複合体として、あるいはオレイン酸等の結晶性を低下させる物質とともに、溶解性を向上させた状態で配合してもよい。その結果、スポンジや化粧料の保湿感が飛躍的に向上することからより好ましい。
アミノ酸は、通常、化粧料に使用できる物であれば特に限定されないが、具体的には、テアニン、グリシン、アラニン、バリン、イソロイシン、トレオニン、ロイシン、ヒスチジン、トリプトファン、セリン、スレオニン、アスパラギン酸、グルタミン酸、アスパラギン、グルタミン、リジン、ヒドロキシリジン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、シスチン、システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、プロリン、オルニチン、シトルリン等が挙げられる。その対塩基としては、特に限定されず、無機塩基性塩又は有機塩基性塩の何れでもよい。無機塩基性塩として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属塩基;水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属塩基等が挙げられる。有機塩基性塩として、アンモニウム塩、モノエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノ−2−メチルプロパンジオール等のアルカノールアミン塩;アルギニン、リジン、ヒスチジン等の塩基性アミノ酸等が挙げられる。
アミノ酸の誘導体としては、例えばアシル化アミノ酸が挙げられ、アミノ酸を構成するアミノ基か水酸基の水素をアシル基で置換したものを指し、そのAl、Mg、Ca、Zn、Zr及びTi塩等をも含むものである。本発明においては、アミノ基を置換したN−アシルアミノ酸が好ましく、例えば、N−アシルグルタミン酸、N−アシルリジン、N−アシルメチルグリシン、N−アシルメチルアラニン等が挙げられ、これらの中でも、スポンジからの離脱のしにくさと軟化剤への溶解性の点において、N−アシルグルタミン酸が好ましい。アシル基としては、炭素数8〜30の脂肪酸残基が好ましく、例えば、2−エチルヘキサン酸残基、カプリン酸残基、ラウリン酸残基、ミリスチン酸残基、パルミチン酸残基、ステアリン酸残基、ベヘン酸残基、イソパルミチン酸残基、イソステアリン酸残基、オレイン酸残基、リノール酸残基、リノレイン酸残基等が挙げられる。N−アシルアミノ酸の具体例としては、N−ラウロイルグルタミン酸、N−ヘキサノイルグルタミン酸、N−オレイルイルグルタミン酸、N−ミリストノイルグルタミン酸、N−パルミトイルグルタミン酸、N−ステアロイルグルタミン酸、N−ラウロイルリジン、N−ヘキサノイルリジン、N−オレイルイルリジン、N−ミリストノイルリジン、N−パルミトイルリジン、N−ステアロイルリジン、N−パルミトイルプロリン等が挙げられる。
コレステロールは、動物油脂をけん化した高級アルコール分や魚油から得られる留分を抽出・結晶化・乾燥して精製される白色ないし微黄色の固体であり、その分子式はC2746Oである。また、コレステロースの誘導体としては、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル等が挙げられる。これらコレステロール又はその誘導体の中でも、コレステロールが好ましい。
フィトステロールは、植物から得られるステロール化合物の総称である。具体的なフィトステロールとしては、シトステロール、スチグマステロール、フコステロール、スピナステロール、ブラシカステロール等が挙げられる。また、フィトステロール誘導体としては、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ポリオキシエチレンフィトステロール、ポリオキシエチレンフィトスタノール等が挙げられる。これらフィトステロール又はその誘導体の中でもフィトステロールが好ましい。
本発明の化粧料に用いられる前記化合物の含有量は、特に限定されるものではないが、肌への適度な付着性と保湿感の付与、スポンジへの化粧料の付き等の観点から、化粧料全量中の0.01〜10%が好ましく、より好ましくは0.1〜5%である。また化合物の各成分を複合化して配合することも可能であり、例えばリン脂質とコレステロールで複合化脂質二分子膜を形成すると脂質二分子膜の安定性がより向上し、その結果、化粧料の浸透性や保湿感が飛躍的に向上することからより好ましい。リン脂質:コレステロール及び/又はフィトステロールを複合化する場合は、質量比で1:0.1〜1:1であることが好ましい。
(化粧方法)
本発明の化粧方法は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する前記発泡体を用いて、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する前記化粧料を、肌に塗布する化粧方法である。
本発明の化粧方法において、スポンジを触った時にしっとりした付着感を感じさせ、化粧料を塗布するときにも、しっとりした付着感と保湿感を両立させるためには、スポンジと化粧料の両方に生体由来化合物を配合することが重要である。
本発明のスポンジと化粧料に配合される各化合物の含有量の比率は、特に限定されるものではないが、化粧料に含有される化合物の含有量が、スポンジに含有される化合物の含有量よりも多いことがより好ましい。これは、スポンジに取った化粧料がスポンジに留まるのではなく、肌に移行して付きやすい状態を維持するためである。
また、本発明のスポンジと化粧料に配合される各化合物の種類に関しては、特に組み合わせ等の限定はないが、スポンジに配合される成分としては、油溶性の化合物の方がスポンジ中に長期的に保持しやすく、配合量に準じた特性が出やすい。したがって、スポンジに油溶性の化合物、化粧料に油溶性の化合物、又は水溶性の化合物の組み合わせが好ましい。スポンジに水溶性の化合物を配合する場合は、スポンジ製造の際に洗い流される可能性があるため、練りこむ配合量を3〜10倍量配合するとより効果が出やすく、最終的な含有量を調節することが好ましい。
本発明のメイクアップ化粧料は、上記必須成分の他に、本発明の効果を妨げない範囲で、通常化粧料に使用される成分、例えば、粉体成分、油性成分、界面活性剤、水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
粉体成分としては、化粧料に使用されるものであれば特に限定されず、板状、紡錘状、針状等の形状、粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、カーボンブラック、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化セリウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、無水ケイ酸被覆雲母チタン、有機顔料処理雲母チタン、酸化チタン被覆ガラス末、酸化チタン・酸化鉄被覆ガラス末、酸化チタン・無水ケイ酸被覆ガラス末、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等が挙げられ、これらを1種又は2種以上を用いることができる。また、これら粉体は1種又は2種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、ロウ、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理を施したものであっても良い。
油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、油溶性樹脂、揮発性油剤等が挙げられる。具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、特定のアクリル酸アルキルメチルポリシロキサンエステル等の油溶性樹脂、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリメチコン、低重合度ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類等の揮発性油剤等が挙げられる。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
水性成分としては、水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有する事もできる。
紫外線吸収剤としては、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン等のサリチル酸系;パラアミノ安息香酸、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、エチルジヒドロキシプロピルパラアミノ安息香酸、グリセリルパラアミノ安息香酸、オクチルジメチルパラアミノ安息香酸、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルへキシル等のPABA系;4−(2−β−グルコピラノシロキシ)プロポキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2、2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系;ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2,5−ジイソプロピルケイ皮酸メチル、2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル、メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩等のケイ皮酸系;2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン等のベンゾイルメタン系;2−シアノ−3,3−ジフェニルプロパン−2−エン酸2−エチルヘキシルエステル(別名;オクトクリレン)、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルへキシル、1−(3,4−ジメトキシフェニル)−4,4−ジメチル−1,3−ペンタンジオン、シノキサート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニル、これらの高分子誘導体、及びシラン誘導体等が挙げられ、目的に応じて1種又は2種以上を用いることができる。
本発明のメイクアップ化粧料の剤型としては、粉体剤型、水中油型乳化剤型、油中水型乳化剤型、油性剤型、水性剤型、溶剤型等が挙げられ、各々公知の製造方法にて調製することができる。また、化粧料の形態としては、粉末状、粉末固形状、油性固形状、クリーム状、ゲル状、液状等を挙げることができる。これらの中でも、特に粉体剤型とすることにより、本発明のスポンジの特性を最大限に発揮することができるため好ましい。また、本発明のメイクアップ化粧料は、前述のスポンジを用いて塗布するものであればよく、特に、ファンデーション、コンシーラー、白粉、アイシャドウ、頬紅、化粧下地、ボディパウダー、アイカラー、アイブロウ、アイライナー、マスカラ、口紅、マニキュア等のメイクアップ化粧料、及び日焼け止め化粧料に好適に用いることができる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜10及び比較例1〜2:マットとパウダーファンデーション
下記の製造実施例及び表1の組成に基づき、マットとパウダーファンデーションを調製した。得られた各々のマットとパウダーファンデーションを組み合わせて使用した際の感触等について、以下に示す方法により、「マットの滑らかさ」、「化粧料の取れ」、「肌移りの良さ」、「伸び広がりの良さ」、「しっとり感」、「膜の均一性」について評価した。この結果も併せて表1に示す。
*注1:ニッコールレシノールS−10EZ(日光ケミカルズ社製)
*注2:ニッコールレシノールS−10(日光ケミカルズ社製)
*注3:CERAMIDE TIC−001(長谷川香料社製)
*注4:マリンコレステロール(日本水産社製)
*注5:アミソフトHA−P(味の素社製)
*注6:サンテアニンCG100(太陽化学社製)
*注7:味の素レシチン(味の素社製)
(製造実施例)
[マット]
ラテックス(アクリロニトリル−ブタジエンゴムラテックス、商品名Nipol 531、日本ゼオン株式会社製)100重量部、表1に示す軟化剤7重量部、表1に示す化合物X重量部、気泡安定剤(エチルクロリド・ホルムアルデヒド・アンモニア反応生成物、商品名トリメンベース、ユニロイヤルケミカルカンパニー製)2.5重量部、架橋剤含有エマルション(硫黄40%および分散剤(カゼイン)10%を、水50%中に乳化させたもの、株式会社軽井沢精錬所製)1重量部、加硫促進剤(ジ−n−ブチルジチオカルバミン酸亜鉛、商品名ノクセラーBZ、大内新興化学工業株式会社製)1.5重量部、起泡剤(オレイン酸カリウム石鹸、商品名FR14、花王株式会社製)2.5重量部および老化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、商品名スミライザーBHT、住友工業株式会社製)2重量部とを、攪拌羽根を備えた混合タンク中で混合して、混合ラテックスフォーム原料を得た。これに、ゲル化剤(ケイフッ化ナトリウム、三井化学株式会社製)3重量部および空気を加えてゲル化させ、注型により成形してから100℃、40時間加熱処理をしてカットし、マット(50mm×50mm×8mm)を作製した。なお、発泡率を調整し、硬度55±1で統一した。
[パウダーファンデーション]
(成分) (%)
1.マイカ 20
2.タルク 15
3.酸化チタン 15
4.セリサイト 残量
5.黄酸化鉄 2
6.赤酸化鉄 0.5
7.黒酸化鉄 0.2
8.合成金雲母 5
9.架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体 1
10.防腐剤 適量
11.窒化硼素 5
12.ポリエチレンパウダー 5
13.PET樹脂末 3
14.ポリメタクリル酸メチルパウダー 5
15.流動パラフィン 3
16.ジメチルポリシロキサン(10mm/s:25℃) 3
17.2−エチルヘキサン酸セチル 3
18.表1に記載の化合物 Y
19.香料 適量
(製造方法)
A:成分1〜14をヘンシェルミキサー(三井三池社製)75℃で均一に分散する。
B:成分15〜19を均一に混合溶解する。
C:Aをヘンシェルミキサーにて攪拌しながら、Bを添加し、均一分散する。
D:Cをパルベライザーにて粉砕する。
E:Dを金皿に充填し、圧縮成型し、固形粉末状のパウダーファンデーションを得た。
[評価方法1:官能評価]
前記実施例及び比較例に対して、化粧品評価専門パネル10名に、「マットの滑らかさ」、「肌移りの良さ」、「伸び広がりの良さ」、「しっとり感」、「膜の均一性」の項目について、各自が以下の評価基準に従って評価してもらい、更に全パネルの評点の平均点を用いて、以下の判定基準に従って判定した。
(評価基準)
(評価結果) :(評点)
非常に良好 : 6点
良好 : 5点
やや良好 : 4点
普通 : 3点
やや不良 : 2点
不良 : 1点
非常に不良 : 0点
(判定基準)
(評点の平均点) :(判定)
5.0以上 : ◎非常に良好
3.5以上〜5.0未満 : ○良好
1.5以上〜3.5未満 : △不良
1.5未満 : ×非常に不良
[評価方法2:化粧料の取れ]
テクスチャーアナライザーを用いてマットを固定し、荷重42gを付加し、パウダーファンデーション上で一定速度40mm/secにて30mm移動させたときの、マットに付いたパウダーファンデーションの量を測定し、以下の判定基準に従って判定した。
(判定基準)
(重量の平均) :(評点)
0.2g以上 : ◎非常に良好
0.1〜0.2g未満 : ○良好
0.05〜1.0g未満 : △不良
0.05g未満 : ×非常に不良
(結果)
実施例1〜10は、マットの滑らかさがあり、化粧料の取れと肌移りの良さのバランスに優れ、伸び広がりの良さやしっとり感、膜の均一性に優れた組み合わせであった。これは、生体由来化合物の保湿性と肌への付着性、化粧料と塗布具との付着性のバランスに起因すると予測される。一方、比較例では生体由来化合物が何れか欠けると、マットの滑らかさや伸び広がりの良さやしっとり感、膜の均一性が劣る結果となっている。
実施例11:リキッドファンデーション
下記の処方および製造方法により、リキッドファンデーションを調製した。得られたリキッドファンデーションを、前記実施例2に示したマットを用いて塗布し、前記の評価方法に基づいて、それらの使用性について評価した。
(成分) (%)
1.酸化チタン 10
2.タルク 6
3.黄酸化鉄 1.5
4.赤酸化鉄 0.5
5.黒酸化鉄 0.2
6.マイカ 1
7.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1
8.大豆水添リゾリン脂質 *注8 0.5
9.水 残量
10.1,3ブチレングリコール 1
11.グリセリン 0.5
12.DPG 0.1
13.塩化ナトリウム 0.3
14.エタノール 6
15.シクロメチコン 20
16.フェニルトリメチコン 5
17.メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 3
18.ジメチコン 2
19.PEG−9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン 1
*注8:LP70H(日本精化社製)
(製造方法)
A:成分1〜8を混合溶解し、ローラーにて処理する
B:成分9〜14を均一に混合溶解する
C:成分15〜19を均一に溶解する
D:AにCを加え均一に混合する
E:DにBを加え乳化する
(結果)
実施例11のリキッドファンデーションは、生体由来化合物0.5%配合であったが、マットの滑らかさがあり、化粧料の取れと肌移りの良さのバランスに優れ、伸び広がりの良さやしっとり感、膜の均一性に優れたリキッドファンデーションであった。
実施例12:油性頬紅
下記の処方および製造方法により、油性頬紅を調製した。得られた油性頬紅を、前記実施例6に示したマットを用いて塗布し、前記の評価方法に基づいて、それらの使用性について評価した。
(成分) (%)
1.デキストリンイソステアリン酸エステル *注9 3
2.ジメチルポリシロキサン(10mm/s:25℃) 15
3.パラフィンワックス 8
4.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残量
5.パルミチン酸2−エチルヘキシル 15
6.リンゴ酸ジイソステアリル 5
7.メチルフェニルポリシロキサン *注10 10
8.水添大豆リン脂質とフィトステロールの複合物 *注11 2
9.二酸化チタン 5
10.雲母チタン 6
11.黄酸化鉄 0.2
12.ベンガラ 0.4
13.黒酸化鉄 0.1
14.赤色202号 0.2
15.メチルパラベン 0.1
16.ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)
クロスポリマー *注12 8
17.香料 適量
*注 9:ユニフィルマHVY(千葉製粉社製)
*注10:SH556FLUID(東レ・ダウコーニング社製)
*注11:PHYTOCOMPO−PP(日本精化社製)
*注12:KSP−101(信越化学工業社製)
(製造方法)
A.成分1〜4を90℃に加熱し、均一混合する。
B.Aを加温攪拌しながら、成分5〜15を添加し、均一分散する。
D.Bを攪拌しながら、成分16,17を添加し、均一分散する。
E.Dを金皿に90℃で溶融充填し、油性固形状ほほ紅を得た。
(結果)
実施例12の油性頬紅は、生体由来化合物2.0%配合であったが、マットの滑らかさがあり、化粧料の取れと肌移りの良さのバランスに優れ、伸び広がりの良さやしっとり感、膜の均一性に優れた頬紅であった。
実施例13:粉末フェイスカラー
下記の処方および製造方法により、粉末フェイスカラーを調製した。得られた粉末フェイスカラーを、前記実施例8に示したマットを用いて塗布し、前記の評価方法に基づいて、それらの使用性について評価した。
(成分) (%)
1.L−テアニン(2%)処理マイカ 20
2.タルク 残量
3.N−ラウロイル−L−リジン(2%)処理酸化チタン被覆雲母 10
4.ベンガラ 0.5
5.黄酸化鉄 1
6.ポリスチレンパウダー 1
7.防腐剤 適量
8.スクワラン 2
9.ジメチルポリシロキサン(6mm/s:25℃) 3
10.メトキシケイ皮酸オクチル 3
11.香料 適量
(製造方法)
A:成分1〜7をヘンシェルミキサー(三井三池社製)75℃で均一に分散する。
B:成分8〜10を65℃に加熱し、均一に混合溶解する。
C:Aをヘンシェルミキサーにて攪拌しながら、B及び11を添加し、均一分散する。
D:Cをパルベライザーにて粉砕する。
E:Dを容器に充填し、粉末状のフェイスカラーを得た。
(結果)
実施例13の粉末フェイスカラーは、生体由来化合物0.6%配合であったが、マットの滑らかさがあり、化粧料の取れと肌移りの良さのバランスに優れ、伸び広がりの良さやしっとり感、膜の均一性に優れた粉末フェイスカラーであった。

Claims (4)

  1. 塗布具を用いて塗布する化粧料であって、該塗布具は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する発泡体であり、該化粧料は、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有するものである化粧料。
  2. 前記の発泡体が、化合物を発泡体全量に対して0.01〜5%含有するものである請求項1記載の化粧料。
  3. 前記の化粧料が、化合物を化粧料全量に対して0.01〜10%含有するものである請求項1又は2記載の化粧料。
  4. リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する発泡体を用いて、リン脂質、セラミド、アミノ酸又はその塩、コレステロール、フィトステロール、及びそれらの誘導体からなる群から選択される一種又は二種以上の化合物を含有する化粧料を、肌に塗布する化粧方法。
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