JP2016189025A - 画像形成装置 - Google Patents

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【課題】現像装置内のトナー劣化が進行している状態でも、重畳転写バイアスを用いるときの転写性を向上させることを課題とする。【解決手段】所定の転写バイアス切替条件に従って、記録材へトナー像を転写するときに転写バイアスを、直流転写バイアス、又は、直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する重畳転写バイアスへ切り替える画像形成装置において、重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替条件が満たされたとき、重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する前に、トナー強制消費制御を実施する。【選択図】図6

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に係り、詳しくは、転写手段が印加する転写バイアスにより潜像担持体や中間転写体上のトナー像を記録材へ転写する画像形成装置に関するものである。
電子写真方式の画像形成装置においては、あらかじめ一様に帯電された感光体等の潜像担持体上に光学的な画像情報を形成することによって得た静電潜像を、現像装置からのトナーによって可視化し、この可視像を転写紙等の記録材上に直接又は中間転写ベルト等の中間転写体を介して転写し、記録材上に定着することによって画像形成を行っている。このような画像形成装置の多くは、感光体や中間転写体などの像担持体から記録材上への転写に際して、転写手段により直流転写バイアスを印加する。
近年、画像形成装置において用いられる記録材として、高級感を備えた皮革模様をイメージした用紙や、和紙調の用紙など、多種多様なものが用いられるようになってきている。このような記録材の中には、高級感を出すため等の目的で、エンボス加工等により表面に凹凸が存在するものがある。そのような記録材に対してトナー像を転写する場合、記録材表面の凹部に対しては凸部に比べてトナーが転写しにくい。そのため、凹凸差の大きい記録材に対してトナー像を転写する場合には、トナーを凹部へ十分に転写することができず、凹部の画像濃度が凸部の画像濃度と比較して相対的に低くなりやすい。その結果、記録材の表面凹凸にならった濃淡パターンが画像中に発生しやすい。
記録材の表面凹部への転写不良を改善する方法としては、直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する転写バイアス(以下「重畳転写バイアス」という。)を用いる方法が知られており、例えば、特許文献1〜4において提案されている。通紙する記録材の種類に応じて転写モードを直流転写モード又は直流交流重畳転写モード(以下「重畳転写モード」という。)に切り替えることで、表面凹凸差の大きな記録材を含む多種多様な記録材に対して、それぞれ良好な転写性を得ることが可能となる。
また、記録材への転写性は、トナーの劣化状態にも左右されることが知られている。例えば、画像面積率の低い画像を連続出力した場合には、現像装置内のトナー収支が少ないため、長時間にわたり攪拌された多くのトナーが現像装置内に残留する。このような長期間の攪拌によってストレスを受けたトナーは、その外添剤が埋没したり遊離したりして、現像剤の流動性を悪化させたりトナーの帯電特性を変化させたりする。その結果、転写率が低下し、良好な転写性を得ることが困難となる。
このようなトナー劣化に起因した転写率の低下を改善する方法としては、現像装置内の劣化トナーを強制的に消費しつつ新たなトナーを補給して現像装置内のトナーを入れ替える方法が知られており、例えば、特許文献5〜7等において提案されている。
ところが、トナーの劣化状態の転写性への影響は、本発明者らの研究の結果、記録材が凹凸を有するものかどうか、言い換えると、使用する転写バイアスが直流転写バイアスか重畳転写バイアスかによって差があることが判明した。具体的には、重畳転写モードのように凹凸を有する記録材へ重畳転写バイアスを用いて転写する場合、トナーの劣化状態が転写性へ与える影響が大きく、劣化したトナーを使用したときの転写性の悪化が顕著となる。すなわち、直流転写モード時には転写性が許容範囲内となるトナーの劣化状態でも、重畳転写モード時には許容範囲を超える転写性の悪化が生じることがある。これは、トナーが劣化していると、重畳転写モード時におけるバイアスの時間変化にトナーが追従できず、転写領域中のトナーが狙いの挙動を示すことができないことに起因するものと思われる。
本発明は、以上の背景に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、現像装置内のトナー劣化が進行している状態でも、重畳転写バイアスを用いるときの転写性を向上させることができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、画像情報に応じた潜像を表面に担持する潜像担持体と、現像剤により上記潜像担持体上の潜像にトナーを付着させてトナー像化する現像処理を行う現像装置と、上記現像処理により形成された上記潜像担持体上のトナー像を、記録材へ直接転写し、又は中間転写体を介して記録材へ転写する転写手段と、所定の転写バイアス切替条件に従って、記録材へトナー像を転写するときに上記転写手段が印加する転写バイアスを、直流成分のみからなる直流転写バイアス、又は、直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替手段とを有する画像形成装置において、所定のトナー強制消費制御実施条件が満たされたとき、該現像装置内のトナーを強制的に消費するトナー強制消費制御を実施するトナー強制消費制御手段を有し、上記所定のトナー強制消費制御実施条件は、上記転写バイアスを上記重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替条件が満たされるという特定実施条件を含んでおり、上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する前に上記トナー強制消費制御を実施する事前トナー強制消費制御を行うことを特徴とする。
本発明によれば、現像装置内のトナー劣化が進行している状態でも、重畳転写バイアスを用いるときの転写性を向上させることができるという優れた効果が得られる。
実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。 同プリンタにおけるK用の画像形成ユニットを拡大して示す拡大構成図である。 直流転写バイアスと重畳転写バイアスとを切り替えて二次転写部に印加する様子を示す模式図である。 同プリンタの二次転写バイアス電源から出力される重畳転写バイアスからなる二次転写バイアスの波形の一例を示す波形図である。 二次転写バイアス印加部の構成例を示すブロック図である。 重畳転写モードが選択された印刷ジョブを実行する際の制御フローチャートである。 直流転写モードが選択された印刷ジョブを実行する際の制御フローチャートである。 (a)は、実施形態で用いた重畳転写バイアスを示すグラフである。(b)は、変形例1で用いる重畳転写バイアスを示すグラフである。 効果確認試験の結果を示す表である。 直接転写方式の1ドラム型画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 転写部材として転写ベルトを用いた直接転写方式の1ドラム型画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 直接転写方式のタンデム型画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 転写部材として転写チャージャを用いた直接転写方式の1ドラム型画像形成装置の一例を示す概略構成図である。 二次転写部材として紙搬送ベルトを用いた中間転写方式のタンデム型画像形成装置の一例を示す概略構成図である。
以下、本発明を適用した画像形成装置として、電子写真方式のカラープリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)の一実施形態について説明する。
はじめに、本実施形態に係るプリンタの基本的な構成について説明する。
図1は本実施形態に係るプリンタを示す概略構成図である。本実施形態に係るプリンタは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成するための4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kと、転写装置としての転写ユニット30と、光書込ユニット80と、定着装置90と、給紙カセット100と、レジストローラ対101とを備えている。
4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kは、画像形成物質として、互いに異なる色のトナーを用いるが、それ以外は同様の構成になっており、寿命到達時に交換される。Kトナー像を形成するための画像形成ユニット1Kを例にすると、これは、図2に示すように、潜像担持体たるドラム状の感光体2K、ドラムクリーニング装置3K、除電装置(不図示)、帯電装置6K、現像装置8K等を備えている。これらの装置が共通の保持体に保持されてプリンタ本体に対して一体的に脱着することで、それらを同時に交換できるようになっている。
感光体2Kは、ドラム基体の表面上に有機感光層が形成された外径60[mm]程度のドラム形状のものであって、図示しない駆動手段によって図中時計回り方向に回転駆動される。帯電装置6Kは、帯電バイアスが印加される帯電ローラ7Kを感光体2Kに接触あるいは近接させながら、帯電ローラ7Kと感光体2Kとの間に放電を発生させることで、感光体2Kの表面を一様帯電せしめる。本実施形態では、トナーの正規帯電極性と同じマイナス極性に一様帯電せしめる。帯電バイアスとしては、直流電圧に交流電圧を重畳したものを採用している。帯電ローラ7Kは、金属製の芯金の表面に導電性弾性材料からなる導電性弾性層が被覆されたものである。帯電ローラ等の帯電部材を感光体2Kに接触あるいは近接させる方式に代えて、帯電チャージャによる方式を採用してもよい。
一様帯電せしめられた感光体2Kの表面は、光書込ユニット80から発せられるレーザ光によって光走査されてK用の静電潜像を担持する。このK用の静電潜像は、図示しないKトナーを用いる現像装置8Kによって現像されてKトナー像になる。そして、後述する中間転写体としての中間転写ベルト31上に一次転写される。
ドラムクリーニング装置3Kは、一次転写工程(後述する一次転写ニップ)を経た後の感光体2K表面に付着している転写残トナーを除去する。回転駆動されるクリーニングブラシローラ4K、片持ち支持された状態で自由端を感光体2Kに当接させるクリーニングブレード5Kなどを有している。回転するクリーニングブラシローラ4Kで転写残トナーを感光体2K表面から掻き取ったり、クリーニングブレードで転写残トナーを感光体2K表面から掻き落としたりする。クリーニングブレードについては、その片持ち支持端側を自由端側よりもドラム回転方向下流側に向けるカウンタ方向で感光体2Kに当接させている。
上記除電装置は、ドラムクリーニング装置3Kによってクリーニングされた後の感光体2Kの残留電荷を除電する。この除電により、感光体2Kの表面が初期化されて次の画像形成に備えられる。
現像装置8Kは、現像剤担持体としての現像ロール9Kを内包する現像部12Kと、図示しないK現像剤を撹拌搬送する現像剤搬送部13Kとを有している。そして、現像剤搬送部13Kは、第1スクリュー部材10Kを収容する第1搬送室と、第2スクリュー部材11Kを収容する第2搬送室とを有している。それらスクリュー部材は、それぞれ、軸線方向の両端部がそれぞれ軸受けによって回転自在に支持される回転軸部材と、これの周面に螺旋状に突設せしめられた螺旋羽根とを具備している。
第1スクリュー部材10Kを収容している第1搬送室と、第2スクリュー部材11Kを収容している第2搬送室とは、仕切り壁によって仕切られている。一方、仕切壁におけるスクリュー軸線方向の両端箇所には、それぞれ両搬送室を連通させる連通口が形成されている。第1スクリュー部材10Kは、螺旋羽根内に保持している図示しないK現像剤を、回転駆動に伴って回転方向に撹拌しながら、図中の紙面に直交する方向の奥側から手前側に向けて搬送する。第1スクリュー部材10Kと、後述する現像ロール9Kとは互いに向かい合う姿勢で平行配設されているため、このときのK現像剤の搬送方向は、現像ロール9Kの回転軸線方向に沿った方向でもある。そして、第1スクリュー部材10Kは、現像ロール9Kの表面に対してK現像剤をその軸線方向に沿って供給していく。
第1スクリュー部材10Kの図中手前側端部付近まで搬送されたK現像剤は、仕切壁の図中手前側端部付近に設けられた連通開口を通って、第2搬送室内に進入した後、第2スクリュー部材11Kの螺旋羽根内に保持される。そして、第2スクリュー部材11Kの回転駆動に伴って、回転方向に撹拌されながら、図中手前側から奥側に向けて搬送されていく。
第2搬送室内において、ケーシングの下壁には図示しないトナー濃度センサが設けられており、第2搬送室内のK現像剤のKトナー濃度を検知する。Kトナー濃度センサとしては、透磁率センサからなるものが用いられている。Kトナーと磁性キャリアとを含有するK現像剤の透磁率は、Kトナー濃度と相関関係があるため、透磁率センサは、Kトナー濃度を検知していることになる。
本プリンタには、Y、M、C、K用の現像装置の第2収容室内にY、M、C、Kトナーをそれぞれ個別に補給するための図示しないY、M、C、Kトナー補給手段が設けられている。そして、プリンタの制御部は、RAMに、Y、M、C、Kトナー濃度検知センサからの出力電圧値の目標値であるY、M、C、K用のVtrefを記憶している。Y、M、C、Kトナー濃度検知センサからの出力電圧値と、Y、M、C、K用のVtrefとの差が所定値を超えた場合には、その差に応じた時間だけY、M、C、Kトナー補給手段を駆動する。これにより、Y、M、C、K用の現像装置における第2搬送室内にY、M、C、Kトナーが補給される。
現像部12K内に収容されている現像ロール9Kは、第1スクリュー部材10Kに対向しているとともに、ケーシングに設けられた開口を通じて、感光体2Kにも対向している。また、現像ロール9Kは、回転駆動される非磁性パイプからなる筒状の現像スリーブと、これの内部にスリーブと連れ回らないように固定されたマグネットローラとを具備している。そして、第1スクリュー部材10Kから供給されるK現像剤をマグネットローラの発する磁力によってスリーブ表面に担持しながら、スリーブの回転に伴って、感光体2Kに対向する現像領域に搬送する。
現像スリーブには、トナーと同極性であって、感光体2Kの静電潜像よりも大きく、かつ感光体2Kの一様帯電電位よりも小さな現像バイアスが印加される。これにより、現像スリーブと感光体2Kの静電潜像との間には、現像スリーブ上のKトナーを静電潜像に向けて静電移動させる現像ポテンシャルが作用する。また、現像スリーブと感光体2Kの地肌部との間には、現像スリーブ上のKトナーをスリーブ表面に向けて移動させる非現像ポテンシャルが作用する。それら現像ポテンシャル及び非現像ポテンシャルの作用により、現像スリーブ上のKトナーが感光体2Kの静電潜像に選択的に転移して、静電潜像をKトナー像に現像する。
先に示した図1において、Y、M、C用の画像形成ユニット1Y,1M,1Cにおいても、K用の画像形成ユニット1Kと同様にして、感光体2Y,2M,2C上にY、M、Cトナー像が形成される。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの上方には、潜像形成手段たる光書込ユニット80が配設されている。この光書込ユニット80は、パーソナルコンピュータ等の外部機器から送られてくる画像情報に基づいてレーザダイオードから発したレーザ光により、感光体2Y,2M,2C,2Kを光走査する。この光走査により、感光体2Y,2M,2C,2K上にY、M、C、K用の静電潜像が形成される。具体的には、感光体2Yの一様帯電した表面の全域のうち、レーザ光が照射された箇所の電位は、それ以外の箇所(地肌部)の電位よりも小さい静電潜像となる。光書込ユニット80は、光源から発したレーザ光Lを、図示しないポリゴンモータによって回転駆動したポリゴンミラーで主走査方向に偏光せしめながら、複数の光学レンズやミラーを介して感光体に照射するものである。LEDアレイの複数のLEDから発したLED光によって光書込を行うものを採用してもよい。
画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの下方には、無端状の中間転写ベルト31を張架しながら図中反時計回り方向に無端移動せしめる転写装置としての転写ユニット30が配設されている。転写ユニット30は、中間転写ベルト31の他に、駆動ローラ32、二次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、4つの一次転写ローラ35Y,35M,35C,35K、ニップ形成ローラ36、ベルトクリーニング装置37、トナー像検知センサ38などを有している。
中間転写ベルト31は、そのループ内側に配設された駆動ローラ32、二次転写裏面ローラ33、クリーニングバックアップローラ34、及び4つの一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kによって張架されている。そして、図示しない駆動手段によって図中反時計回り方向に回転駆動される駆動ローラ32の回転力により、同方向に無端移動せしめられる。
中間転写ベルト31としては、次のような特性を有するものを用いている。厚みは20[μm]〜200[μm]、好ましくは60[μm]程度である。また、体積抵抗率は、1×107.5[Ω・cm]〜1×1013[Ω・cm]、好ましくは約1×109[Ω・cm]程度である。この体積抵抗率は、三菱化学社製ハイレスタHRSプローブにて、印加電圧が100V、測定時間が10秒である条件で測定したときのものである。また、表面抵抗率は、1×1010[Ω/□]〜1×1012[Ω/□]である。この表面抵抗率は、三菱化学社製ハイレスタHRSプローブにて、印加電圧が500V、測定時間が10秒である条件で測定したときのものである。本実施形態の中間転写ベルト31の材料としては、例えばカーボン分散ポリイミド樹脂を用いることができる。
4つの一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、無端移動せしめられる中間転写ベルト31を感光体2Y,2M,2C,2Kとの間に挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と感光体2Y,2M,2C,2Kとが当接するY、M、C、K用の一次転写ニップが形成されている。一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kには、図示しない転写バイアス電源によってそれぞれ一次転写バイアスが印加されている。これにより、感光体2Y,2M,2C,2K上のY、M、C、Kトナー像と、一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kとの間に転写電界が形成される。Y用の感光体2Y表面に形成されたYトナーは、感光体2Yの回転に伴ってY用の一次転写ニップに進入する。そして、転写電界やニップ圧の作用により、感光体2Y上から中間転写ベルト31上に一次転写される。このようにしてYトナー像が一次転写せしめられた中間転写ベルト31は、その後、M,C,K用の一次転写ニップを順次通過する。そして、感光体2M,2C,2K上のM,C,Kトナー像が、Yトナー像上に順次重ね合わせて一次転写される。この重ね合わせの一次転写により、中間転写ベルト31上には4色重ね合わせトナー像が形成される。
一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kは、金属製の芯金と、これの表面上に固定された導電性のスポンジ層とを具備している弾性ローラからなり、次のような特性を有している。外形は16[mm]である。また、芯金の径は10[mm]である。また、接地された外径30[mm]の金属ローラを10[N]の力でスポンジ層に押し当てた状態で、一次転写ローラ芯金に1000[V]の電圧を印加したときに流れる電流Iから、オームの法則(R=V/I)に基づいて算出したスポンジ層の抵抗Rは、約3×107Ωである。このような一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kに対して、一次転写バイアスを定電流制御で印加する。一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kに代えて、転写チャージャや転写ブラシなどを採用してもよい。
転写ユニット30のニップ形成ローラ36は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されており、ループ内側の二次転写裏面ローラ33との間に中間転写ベルト31を挟み込んでいる。これにより、中間転写ベルト31のおもて面と、ニップ形成ローラ36とが当接する二次転写ニップが形成されている。ニップ形成ローラ36は接地されているのに対し、二次転写裏面ローラ33には、二次転写バイアス電源200によって二次転写バイアスが印加される。これにより、二次転写裏面ローラ33とニップ形成ローラ36との間に、マイナス極性のトナーを二次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に向けて静電移動させる二次転写電界が形成される。
転写ユニット30の下方には、記録材としての記録紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容している給紙カセット100が配設されている。この給紙カセット100は、紙束の一番上の記録紙Pに給紙ローラ100aを当接させており、これを所定のタイミングで回転駆動させることで、その記録紙Pを給紙路に向けて送り出す。給紙路の末端付近には、レジストローラ対101が配設されている。このレジストローラ対101は、給紙カセット100から送り出された記録紙Pをローラ間に挟み込むとすぐに両ローラの回転を停止させる。そして、挟み込んだ記録紙Pを二次転写ニップ内で中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像に同期させ得るタイミングで回転駆動を再開して、記録紙Pを二次転写ニップに向けて送り出す。二次転写ニップで記録紙Pに密着せしめられた中間転写ベルト31上の4色重ね合わせトナー像は、二次転写電界やニップ圧の作用によって記録紙P上に一括二次転写され、記録紙Pの白色と相まってフルカラートナー像となる。このようにして表面にフルカラートナー像が形成された記録紙Pは、二次転写ニップを通過すると、ニップ形成ローラ36や中間転写ベルト31から曲率分離する。
二次転写裏面ローラ33は、ステンレスやアルミニウム等からなる芯金に抵抗層を積層したものである。抵抗層は、ポリカーボネート、フッ素系ゴム、シリコン系ゴム等にカーボンや金属錯体等の導電粒子を分散させたもの、あるいはNBRやEPDM等のゴム、NBR/ECO共重合のゴム、ポリウレタンの半導電性ゴム等よりなる。その体積抵抗率は10〜1012[Ω・cm]、望ましくは10〜10[Ω・cm]である。また、硬度20度〜50度の発泡タイプでも、ゴム硬度30度〜60度のゴムタイプでもよいが、中間転写ベルト31を介してニップ形成ローラ36と接触するので、小さな接触圧力でも非接触部分が生じないスポンジタイプが望ましい。中間転写ベルト31と二次転写裏面ローラ33の接触圧力が大きいほど、文字や細線の中抜けが生じ易いので、これを防止するためである。
二次転写裏面ローラ33の体積抵抗率は、二次転写裏面ローラ33の周面に5[N]の力で電極ローラを当接させ、二次転写裏面ローラ33の芯金に1000Vを印加した状態で二次転写裏面ローラ33を1分間回転させながら、ローラ1回転分の体積抵抗率を順次測定し、測定した各体積抵抗率の平均値を採用している。
また、ニップ形成ローラ36は、ステンレスやアルミニウム等からなる芯金上に導電性ゴム等からなる抵抗層と表層を積層して形成してある。本例では、ローラの外径は20[mm]、芯金は直径16[mm]のステンレスである。抵抗層はNBR/ECOの共重合体よりなる硬度40〜60度[JISA]のゴムである。表層は、含フッ素ウレタンエラストマーからなり、その厚みは8〜24[μm]が望ましい。その理由としては、ローラの表層は塗装工程により製造されることが多いので、表層の厚みが8[μm]以下では、塗布ムラによる抵抗ムラの影響が大きく、抵抗の低い箇所でリークが発生する可能性があり好ましくない。また、ローラ表面にシワが生じて、表層がひび割れるという問題も生じ易い。一方、表層の厚みが24[μm]以上に厚くなると抵抗が高くなり、体積抵抗率が高い場合には二次転写裏面ローラ33の芯金に定電流を印加したときの電圧が上昇することがある。そして、定電流電源の電圧可変範囲を超えるので目標の電流以下の電流になったり、電圧可変範囲が十分高い範囲の場合には定電流電源から二次転写裏面ローラ芯金までの高圧経路や二次転写裏面ローラ芯金が高電圧になったりすることによるリークが発生し易くなる。また、ニップ形成ローラ36の表層の厚みが24[μm]以上に厚いと硬度が高くなり、記録媒体(紙等)や中間転写ベルトとの密着性が悪くなるという問題もある。ニップ形成ローラ36の表面抵抗率は1×106.5[Ω/□]以上であり、ニップ形成ローラ36の表層の体積抵抗率は1×1010[Ω・cm]以上、より好ましくは、1×1012[Ω・cm]以上である。なお、本実施形態では表層を積層したニップ形成ローラを使用しているが、芯金に抵抗層のみを積層したタイプでもよい。
トナー像検知センサ38は、中間転写ベルト31のループ外側に配設されている。そして、中間転写ベルト31の周方向における全域のうち、接地された駆動ローラ32に対する掛け回し箇所に対して、約5[mm]の間隙を介して対向している。トナー像検知センサ38は1発光2受光タイプの光学センサであり、受光した出力を付着量に換算することで、中間転写ベルト31上に一次転写されたトナー像の付着量検知を行う。
二次転写ニップの図中右側方には、定着装置90が配設されている。この定着装置90は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ91と、これに所定の圧力で当接しながら回転する加圧ローラ92とによって定着ニップを形成している。定着装置90内に送り込まれた記録紙Pは、その未定着トナー像担持面を定着ローラ91に密着させる姿勢で、定着ニップに挟まれる。そして、加熱や加圧の影響によってトナー像中のトナーが軟化さしめられて、フルカラー画像が定着せしめられる。定着装置90内から排出された記録紙Pは、定着後搬送路を経由した後、機外へと排出される。
モノクロ画像を形成する場合には、転写ユニット30におけるY,M,C用の一次転写ローラ35Y,35M,35Cを支持している図示しない支持板を移動せしめる。そして、一次転写ローラ35Y,35M,35C,35Kを、感光体2Y,2M,2Cから遠ざける。これにより、中間転写ベルト31のおもて面を感光体2Y,2M,2Cから引き離して、中間転写ベルト31をK用の感光体2Kだけに当接させる。この状態で、4つの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kのうち、K用の画像形成ユニット1Kだけを駆動して、Kトナー像を感光体2K上に形成する。
二次転写バイアス電源39は、直流電源と交流電源とを有しており、二次転写バイアスとして、直流電圧に交流電圧を重畳せしめたものを出力することができる。二次転写バイアス電源39の出力端子は、二次転写裏面ローラ33の芯金に接続されている。二次転写裏面ローラ33の芯金の電位は、二次転写バイアス電源39からの出力電圧値とほぼ同じ値になる。また、ニップ形成ローラ36については、その芯金を接地(アース接続)している。重畳転写バイアスを二次転写裏面ローラ33の芯金に印加しつつ、ニップ形成ローラ36の芯金を接地する代わりに、重畳転写バイアスをニップ形成ローラ36の芯金に印加しつつ、二次転写裏面ローラ33の芯金を接地してもよい。この場合、直流電圧の極性を異ならせる。具体的には、図示のように、マイナス極性のトナーを用い、かつニップ形成ローラ36を接地した条件で、二次転写裏面ローラ33に重畳転写バイアスを印加する場合には、直流電圧としてトナーと同じマイナス極性のものを用いて、重畳転写バイアスの時間平均の電位をトナーと同じマイナス極性にする。これに対し、二次転写裏面ローラ33を接地し、かつ重畳転写バイアスをニップ形成ローラ36に印加する場合には、直流電圧としてトナーとは逆のプラス極性のものを用いて、重畳転写バイアスの時間平均の電位をトナーとは逆のプラス極性にする。重畳転写バイアスを二次転写裏面ローラ33やニップ形成ローラ36に印加する代わりに、直流電圧を何れか一方のローラに印加するとともに、交流電圧を他方のローラに印加してもよい。
交流電圧としては、正弦波状の波形のものを採用しているが、矩形波状の波形のものを用いてもよい。記録紙Pとして、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いずに、普通紙のような表面凹凸の小さなものを用いる場合には、凹凸パターンにならった濃淡パターンが出現しない。このため、転写バイアスとして、直流電圧だけからなるものを印加してもよい。但し、ザラ紙のような表面凹凸の大きなものを用いるときには、転写バイアスを、直流電圧だけからなるものから、重畳転写バイアスに切り替える必要がある。
二次転写ニップを通過した後の中間転写ベルト31には、記録紙Pに転写されなかった転写残トナーが付着している。これは、中間転写ベルト31のおもて面に当接しているベルトクリーニング装置37によってベルト表面からクリーニングされる。中間転写ベルト31のループ内側に配設されたクリーニングバックアップローラ34は、ベルトクリーニング装置37によるベルトのクリーニングをループ内側からバックアップする。
図3は、直流転写バイアスと重畳転写バイアスとを切り替えて二次転写部に印加する様子を示す模式図である。
本実施形態の二次転写バイアス電源39は、直流電源201と交流直流重畳電源202とから構成されている。同図の(a)ではスイッチ203を切り替えて直流電源201から直流転写バイアスを印加し、同図の(b)ではスイッチ203を切り替えて交流直流重畳電源202から重畳転写バイアスを印加している。直流電源201と交流直流重畳電源202の切り替えを概念的に示すためにスイッチ203で切り替えるように示しているが、図5で後述するように、本実施形態では2つのリレーを用いて切り替えるように構成してもよい。
図4は、二次転写バイアス電源から出力される重畳転写バイアスからなる二次転写バイアスの波形の一例を示す波形図である。
本実施形態の二次転写バイアスは、上述したように、二次転写裏面ローラの芯金に印加される。二次転写裏面ローラの芯金に二次転写バイアスが印加されると、二次転写裏面ローラ33の芯金と、ニップ形成ローラ36の芯金との間に、電位差(転写バイアス)が発生する。本実施形態において、この電位差(転写バイアス)は、二次転写裏面ローラ33の芯金の電位から、ニップ形成ローラ36の芯金の電位を差し引いた値を用いる。かかる電位差の時間平均値は、本実施形態のようにトナーとしてマイナス極性のものを用いる構成では、その極性がマイナスになった場合に、ニップ形成ローラ36の電位を二次転写裏面ローラ33の電位よりもトナーの帯電極性とは逆極性側(本実施形態ではプラス側)に大きくすることになる。よって、トナーを二次転写裏面ローラ側からニップ形成ローラ側に静電移動させることになる。
図4において、重畳転写バイアスのオフセット電圧Voffは、本実施形態のように正弦波の重畳転写バイアスにおいては、重畳転写バイアスの直流成分の値に等しい。また、重畳転写バイアスのピークツウピーク電圧Vppは、重畳転写バイアスの交流成分におけるピークツウピーク電圧に等しい。また、本実施形態に係るプリンタにおいては、既に述べたように、二次転写バイアスを二次転写裏面ローラ33の芯金に印加し、かつニップ形成ローラ36の芯金を接地しているので、両芯金の電位差は二次転写裏面ローラ33の芯金に印加される二次転写バイアスに相当する。
二次転写バイアスの極性がトナーと同じマイナス極性になっているときには、二次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーを二次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に静電的に押し出す。これにより、中間転写ベルト31上のトナーを記録紙P上に転移させる。一方、二次転写バイアスの極性がトナーとは逆のプラス極性になっているときには、二次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーをニップ形成ローラ36側から二次転写裏面ローラ33側に向けて静電的に引き寄せる。これにより、記録紙Pに転移させたトナーを中間転写ベルト31側に再び引き寄せる。但し、二次転写バイアスの時間平均値(本例ではオフセット電圧Voffと同じ値)がマイナス極性であるので、二次転写ニップ内において、マイナス極性のトナーを二次転写裏面ローラ33側からニップ形成ローラ36側に押し出す作用の方が相対的に大きくなる。図4において、戻り電位ピーク値Vrは、トナーとは逆極性であるプラス側のピーク値を示している。
和紙調の用紙やエンボス加工が施された用紙など、表面の凹凸の大きい記録紙Pに画像を形成する場合には、二次転写バイアスとして重畳転写バイアスを用いることにより、上述のようにトナーを往復移動させながら中間転写ベルト31側から記録紙P側へ移動させて記録紙上に転移させる。これにより、用紙凹部へのトナーの転写率を向上させ、表面凹凸に応じた濃淡パターンの発生を抑制できる。一方、通常の転写紙など、凹凸の小さい記録紙Pを用いる場合には、直流成分のみの直流転写バイアスを二次転写バイアスとして用いることで、充分な転写性が得られる。
このように、本実施形態では、二次転写バイアスとして、直流転写バイアスを印加して記録紙Pへの画像転写を行う直流転写モードと、直流に交流を重畳せしめた重畳転写バイアスを印加して記録紙Pへの画像転写を行う重畳転写モードとを有し、両者を切り替え可能に構成している。そして、通紙する記録紙Pの種類に応じて、転写モードを直流転写モード又は重畳転写モードに切り替えることで、凹凸の小さい用紙及び凹凸の大きい用紙のどちらにも良好な画像転写を行うことができる。転写モードの切り替えは、記録紙Pの種類の設定により自動的にモードが切り替わるようにしても良い。あるいは、ユーザが転写モードを指定できるようにしても良い。これらの設定は、画像形成装置の操作パネル上から設定可能に設ける。
図5は、二次転写バイアス印加部の構成例を示すブロック図である。
同図に示す例では、2つのリレーを用いてバイアスを印加する電源を切り替える構成となっている。同図に示すように、直流電源201はリレー301を介して直流転写バイアスを二次転写裏面ローラ33に印加する。また、交流直流重畳電源202はリレー302を介して重畳転写バイアスを二次転写裏面ローラ33に印加する。2つのリレー301,302は、リレー駆動手段204を介して制御手段300によって接続と遮断が制御され、二次転写バイアスとしての直流転写バイアス又は重畳転写バイアスが切り替えられる。
次に、本実施形態における事前リフレッシュモード(事前トナー強制消費制御)の動作について説明する。
図6は、重畳転写モードが選択された印刷ジョブを実行する際の制御フローチャートである。
事前リフレッシュモードは、重畳転写モードが選択されるという転写バイアス切替条件(特定実施条件)が満たされたとき、重畳転写モードでの画像形成動作を開始する前に、トナー強制消費制御を実施する制御モードである。本実施形態では、直流転写モードが選択されても、後述するように(図7参照)、この事前リフレッシュモードが実行されない。なお、事前リフレッシュモードの内容はいずれの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kでも同様であるので、以下、K用の画像形成ユニット1Kについて説明する。
事前リフレッシュモードでは、光書込ユニット80により感光体2K上にトナー消費パターン用の所定の静電潜像を形成し、これを現像装置8Kで現像処理することによって、現像装置8K内のトナーを消費させる。本実施形態では、このようにして感光体2K上に形成されたトナー消費パターン(トナー像)を中間転写ベルト31へ一次転写した後、ベルトクリーニング装置37で回収する。このとき、ニップ形成ローラ36は図示しない接離機構により中間転写ベルト31から離間した状態にしておく。
本実施形態において、重畳転写モードが選択された場合、事前リフレッシュモードが必ず実施されるわけではなく、その実施の可否は、過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率の累積平均に基づいて決定される。具体的には、制御手段300は、光書込ユニット80が感光体2Kへ静電潜像の書込を行うときの画素情報を取得し、その画素情報から過去の所定期間(現像装置8Kの駆動時間ベース)に形成された画像の画像面積率を算出する。算出した画像面積率は、図示しない記憶装置(画像面積率記憶手段)に順次記憶される。そして、算出した複数の期間分の画像面積率から、画像面積率累積平均を算出し(S1)、算出した画像面積率累積平均が所定の閾値Aを下回っていたら(S2のNo)、事前リフレッシュモードを実施し(S3,S4)、所定の閾値A以上であれば(S2のYes)、事前リフレッシュモードを実施しない。
事前リフレッシュモード中に強制消費させるトナー量は一定であってもよいが、本実施形態では、上述した画像面積率累積平均に基づいて決定される(S3)。具体的には、画像面積率累積平均が小さい(上述した閾値Aとの差分が大きい)ほど、より多くのトナーを消費させるように動作する。
事前リフレッシュモードを実施するか否かの判断は、画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kごとに個別に行い、いずれか1つでも事前リフレッシュモードを実施する条件を満たした場合には、全画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kにおいて事前リフレッシュモードを実施する。このとき、各画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kで強制消費されるトナーの量は、それぞれの画像形成ユニット1Y,1M,1C,1Kの画像面積率累積平均に応じて決定されるので、画像形成ユニットごとに異なる。なお、いずれか1つでも事前リフレッシュモードを実施する条件を満たした場合に、当該画像形成ユニットだけ事前リフレッシュモードを実行してもよい。
以上のようにして、事前リフレッシュモードを実行したら、続いて、重畳転写モードにより印刷ジョブを開始する(S5)。本実施形態では、印刷ジョブ中においても、必要に応じてトナーの強制消費制御を行う。この制御は、複数枚の記録紙Pに対して連続して画像形成を行う連続画像形成動作中(印刷ジョブ中)における各画像の現像処理期間の間に存在する非現像処理期間(紙間対応期間)にトナー強制消費制御を実施する制御モードである。以下、この制御モードを紙間リフレッシュモード(画像間トナー強制消費制御)という。本実施形態では、図7に示すように、直流転写モードでの連続画像形成動作中でも、所定のトナー強制消費制御実施条件が満たされれば、紙間リフレッシュモードが実行される。
紙間リフレッシュモードでは、光書込ユニット80により感光体2K上にトナー消費パターン用の所定の静電潜像を形成し、これを、その前後に存在する画像情報に応じた静電潜像と一緒に連続して現像装置8Kにより現像処理し、これにより現像装置8K内のトナーを強制的に消費させる。このようにして感光体2K上に形成されたトナー消費パターン(トナー像)は、画像情報に応じたトナー像とともに中間転写ベルト31へ一次転写した後、ベルトクリーニング装置37で回収する。このとき、中間転写ベルト31上のトナー消費パターンの先端が二次転写ニップへ進入する直前にニップ形成ローラ36が接離機構により中間転写ベルト31から離間し、中間転写ベルト31上のトナー消費パターンの後端が二次転写ニップを通過した直後にニップ形成ローラ36が接離機構により中間転写ベルト31へ当接する。
本実施形態において、紙間リフレッシュモードの実施の可否は、連続画像形成動作中の毎画像形成時に、直近の複数期間内に形成した画像の画像面積率累積平均に基づいて決定される。具体的には、事前リフレッシュモードと同様に画像面積率累積平均を算出し(S6,S12)、その画像面積率累積平均が所定の閾値を下回っていたら(S7のNo,S13のNo,)、次の紙間対応期間に紙間リフレッシュモードを実行する(S8,S9,S14,S15)。本実施形態では、直流転写モード時と重畳転写モード時とで、上記所定の閾値を異ならせており、直流転写モード時に用いる閾値Bは、重畳転写モード時に用いる閾値Cよりも小さい値に設定される。
紙間リフレッシュモード中に強制消費されるトナー量は、画像形成によるトナー消費量と紙間リフレッシュモードで強制消費されるトナー消費量の合計から逆算される画像面積率累積平均が、直流転写モードであれば上述した閾値B、重畳転写モードであれば上述した閾値Cに一致するように設定される(S8,S14)。ただし、紙間対応期間は非常に短い時間であるため、その期間内に消費できるトナー量には上限がある。そのため、1回の紙間リフレッシュモードでは目標量のトナーを強制消費できない場合がある。この場合には、強制消費できなかった分については次回以降の紙間対応期間に紙間リフレッシュモードを行って、その紙間で消費できなかった分の強制消費を行う。
上述した各閾値の例としては、閾値Aと閾値Cを5%とし、閾値Bを3%に設定する。また、トナー消費パターンには、例えば画像面積率が56%であるものを用いることができ、また、トナー消費パターンの色重ねはYとC、MとKの2色としているが、これに限定されるものではない。また、画像面積率の算出については、所定時間毎(現像装置駆動時)としているが、印刷1枚毎に算出する仕様としても良い。
〔変形例1〕
次に、本実施形態における重畳転写バイアスの一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。
図8(a)は、上述した実施形態で用いた重畳転写バイアスを示すグラフであり、図8(b)は、本変形例1で用いる重畳転写バイアスを示すグラフである。
上述した実施形態の重畳転写バイアスは、図8(a)に示すように、重畳転写バイアスの時間平均値(Vave)がオフセット電圧Voffと一致しているが、本変形例1の重畳転写バイアスは、図8(b)に示すように、重畳転写バイアスの時間平均値(Vave)がオフセット電圧Voffよりも転写方向寄りに設定されている。
本変形例1では、オフセット電圧Voffよりも転写方向とは反対側のバイアス値が印加される時間(戻し時間)の割合は、重畳転写バイアスの1周期の10%に設定されている。戻し時間の割合は4%以上45%以下が好適である。なお、図8(a)に示すように、上述した実施形態の戻し時間の割合は50%である。
本変形例1によれば、上述した実施形態のように戻し時間の割合は50%である場合と比較して、表面凹凸の大きい記録紙Pに画像を形成する際の凹部へのトナー転写率が高く、濃淡パターンの発生を更に抑制できる。
図9は、本発明者らが行った効果確認試験の結果を示す表である。
この効果確認試験では、事前に白紙通紙を5000枚行って現像装置内のトナーを劣化状態にし、その後に凹凸の大きな記録紙に対してテスト画像を連続形成し、その画像の転写性レベルの評価を行った。転写性レベルの評価は、目視による5段階のランク付けにより行い、ランク5が最良であり、ランク1が最悪である評価結果を示す。許容される転写性レベルはランク4としている。
なお、その他の試験条件は以下のとおりである。
温湿度環境:23℃、50%
通紙用紙:T6000<70W>A4
通紙画像:白(Y:0%、C:0%、M:0%、K:0%)
評価用紙:レザック66A4(連量:130kg)
評価画像:Blue全面ベタ画像(Y:0%、C:100%、M:100%、K:0%)
評価項目:転写性(凹部の白抜け)
図9に示すように、直流転写モードを選択し、かつ、事前リフレッシュモードや紙間リフレッシュモードのいずれも実行しない場合(試験A)、転写性レベルの評価は、テスト画像の画像形成初期時も、テスト画像形成開始から2000枚経過時も、テスト画像形成開始から5000枚経過時も、ランク2であった。
また、図9に示すように、重畳転写モード(戻し時間の割合=50%)を選択し、かつ、事前リフレッシュモードや紙間リフレッシュモードのいずれも実行しない場合(試験B)には、直流転写モード時のランク2よりは改善されているものの、転写性レベルの評価はいずれの評価時期もランク3であった。
また、図9に示すように、重畳転写モード(戻し時間の割合=50%)を選択し、かつ、事前リフレッシュモードは実行するが、紙間リフレッシュモードは実行しない場合(試験C)、テスト画像の画像形成初期時からしばらくの間は、事前リフレッシュモードによる劣化トナーの強制消費の効果により、許容範囲のランク4が得られた。しかしながら、更にテスト画像の形成を継続していくと、徐々に現像装置内の劣化トナーが増え、テスト画像形成開始から2000枚経過時にはランク3.5に評価が下がり、テスト画像形成開始から5000枚経過時にはランク3まで評価が更に下がった。
また、図9に示すように、重畳転写モード(戻し時間の割合=50%)を選択し、かつ、事前リフレッシュモードと紙間リフレッシュモードの両方を実行する場合(試験D)、転写性レベルの評価はいずれの評価時期も許容範囲のランク4が維持された。
また、図9に示すように、重畳転写モード(戻し時間の割合=10%)を選択し、かつ、事前リフレッシュモードと紙間リフレッシュモードの両方を実行する場合(試験E)、転写性レベルの評価はいずれの評価時期も更に高いランク4.5が維持された。
以上の説明では、感光体2Y,2M,2C,2K上のトナー像を、中間転写ベルト31を介して記録紙Pへ転写する中間転写方式のタンデム型画像形成装置を例に挙げたが、図10に示すように、単一の感光体2上に形成したトナー像を記録紙Pへ直接転写する直接転写方式の1ドラム型画像形成装置でも同様である。図10に示す例では、感光体2との間で転写ニップを形成する転写ローラ135の芯金に対して直流電源と交流電源とを有する転写バイアス電源139を接続し、転写ニップに対して直流転写バイアス又は重畳転写バイアスを選択的に印加する構成となっている。なお、図10に示す構成は、トナーの正規帯電極性がプラス極性である場合のものである。転写ローラ135は、芯金上に発泡層や表面コート層を形成したものを用いることができる。
また、直接転写方式の画像形成装置としては、図11に示すように、感光体2と転写ベルト235との間に転写ニップを形成する構成であってもよい。図11に示す構成では、転写ベルト235が2つの支持ローラに張架されており、転写ニップを形成する転写ベルト部分の内周面又はその近傍に、バイアスローラ235aとバイアスブラシ235bが当接している。バイアスローラ235a及びバイアスブラシ235bには、直流電源と交流電源とを有する転写バイアス電源239が接続されており、転写ニップに対して直流転写バイアス又は重畳転写バイアスを選択的に印加する構成となっている。なお、図11に示す構成は、トナーの正規帯電極性がマイナス極性である場合のものである。
図11に示す構成では、バイアス印加部材として、バイアスローラ235a及びバイアスブラシ235bという2つの部材を用いているが、2つともローラ部材でもよいし、2つともブラシ部材でもよい。また、バイアス印加部材は1つの部材で構成してもよい。また、バイアス印加部材は、非接触方式のチャージャであってもよい。また、図11に示す構成では、転写ニップを形成する転写ベルト部分の内周面から僅かに記録し搬送方向下流側にずれた位置にバイアス印加部材を配置しているが、転写ニップを形成する転写ベルト部分の内周面にバイアス印加部材を配置してもよい。
また、直接転写方式の画像形成装置は、図12に示すように、4つの感光体2Y,2M,2C,2K上に形成したトナー像を、互いに重なり合うようにして記録紙Pへ直接転写する直接転写方式のタンデム型画像形成装置であってもよい。図12に示す構成では、4つの感光体2Y,2M,2C,2Kと転写ベルト335との間にそれぞれ転写ニップを形成する構成である。図12に示す構成では、各転写ニップを形成する転写ベルト部分の内周面又はその近傍に、それぞれ、バイアスローラ335aとバックアップローラ335bが当接している。各バイアスローラ335aには、直流電源と交流電源とを有する転写バイアス電源339が接続されており、各転写ニップに対して直流転写バイアス又は重畳転写バイアスを選択的に印加する構成となっている。なお、図12では、M用感光体2Mの転写ニップに対応する転写バイアス電源339しか図示しておらず、他の感光体の転写ニップに対応する転写バイアス電源の図示を省略してある。また、図12に示す構成は、トナーの正規帯電極性がマイナス極性である場合のものである。
また、中間転写方式の画像形成装置としては、図14に示すように、二次転写部材として、紙搬送ベルト536を用いた構成であってもよい。図14に示す構成では、紙搬送ベルト536が2つの支持ローラ536a,536bに張架されており、中間転写ベルト31との間で二次転写ニップを形成する紙搬送ベルト部分の内周面に当接する支持ローラ536aには、直流電源と交流電源とを有する転写バイアス電源539が接続されている。これにより、二次転写ニップに対して直流転写バイアス又は重畳転写バイアスを選択的に印加する構成となっている。ただし、上述した実施形態の場合と同様に、二次転写ニップを形成する中間転写ベルト部分の内周面に当接する二次転写裏面ローラ533に転写バイアス電源を接続して、二次転写ニップに対して直流転写バイアス又は重畳転写バイアスを選択的に印加する構成としてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
画像情報に応じた潜像を表面に担持する感光体2等の潜像担持体と、現像剤により上記潜像担持体上の潜像にトナーを付着させてトナー像化する現像処理を行う現像装置8と、上記現像処理により形成された上記潜像担持体上のトナー像を、記録紙P等の記録材へ直接転写し、又は中間転写ベルト31等の中間転写体を介して記録材へ転写する転写ユニット30等の転写手段と、所定の転写バイアス切替条件に従って、記録材へトナー像を転写するときに上記転写手段が印加する転写バイアスを、直流成分のみからなる直流転写バイアス、又は、直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する重畳転写バイアスへ切り替える制御手段300等の転写バイアス切替手段とを有する画像形成装置において、所定のトナー強制消費制御実施条件が満たされたとき、該現像装置内のトナーを強制的に消費するトナー強制消費制御を実施する制御手段300等のトナー強制消費制御手段を有し、上記所定のトナー強制消費制御実施条件は、上記転写バイアスを上記重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替条件が満たされるという特定実施条件を含んでおり、上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記重畳転写バイアスを用いた画像形成動作(重畳転写モードでの印刷ジョブ)を開始する前に上記トナー強制消費制御を実施する事前リフレッシュモード等の事前トナー強制消費制御を行うことを特徴とする。
これによれば、重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する前に、事前トナー強制消費制御を行って現像装置内のトナーを強制的に消費させ、現像装置内の劣化トナーの量を減らすことができる。これにより、重畳転写バイアスを用いた画像形成動作時には、劣化トナーの少ないトナー像を形成することができるので、そのトナー像を記録材へ転写する際の劣化トナーによる転写性への影響を軽減することができる。具体的には、上述したように、現像装置内のトナー劣化が進行している状態において、表面凹凸の大きな記録材に対し、重畳転写バイアスを用いて画像形成を行う場合でも、良好な転写性が得られ、凹凸に応じた濃淡パターンの発生が抑制された高品質が画像を形成することができる。
なお、本態様によれば、このような事前トナー強制消費制御を行うことで、重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する時期が遅れる又はダウンタイムが発生するというデメリットがある。しかしながら、一般に、重畳転写バイアスを用いるのは、上述のように表面凹凸を有する特殊な記録材へ画像形成を行う場合であり、このような場合は、画像品質を重視する傾向にある。したがって、このようなデメリットが発生するとしても、転写性を向上させることができる本発明は有用なものである。
(態様B)
上記態様Aにおいて、過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率を記憶する画像面積率記憶手段を有し、上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記画像面積率記憶手段に記憶された画像面積率(画像面積率累積平均)に応じて上記事前トナー強制消費制御を行うか否かを決定し、該事前トナー強制消費制御を行わないことを決定したときは該事前トナー強制消費制御を行わないことを特徴とする。
過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率が低い場合には現像装置内のトナー劣化が進行しているので、重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する前に、事前トナー強制消費制御を行うことが必要である。しかしながら、過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率が高い場合には現像装置内に残留する劣化トナーが少ないので、劣化トナーによる転写性悪化への影響が少ない。本態様Bでは、劣化トナーによる転写性悪化への影響が少ない状況では事前トナー強制消費制御を行わないので、不要な事前トナー強制消費制御による画像形成開始時期の遅れやダウンタイムの発生を抑制できる。
(態様C)
上記態様A又はBにおいて、過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率を記憶する画像面積率記憶手段を有し、上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記画像面積率記憶手段に記憶された画像面積率に応じて上記事前トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を決定し、決定したトナー量が強制的に消費されるように該事前トナー強制消費制御を行うことを特徴とする。
過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率が低ければ現像装置内に多くの劣化トナーが残留するが、当該画像面積率が高ければ現像装置内の劣化トナーは少ない。そのため、事前トナー強制消費制御により強制的に消費されるトナー量が一定であると、現像装置内の劣化トナー量に対して強制消費させるトナー量が不足して、重畳転写バイアスを用いた画像形成時の転写性が十分に得られず、逆に、現像装置内の劣化トナー量に対して強制消費させるトナー量が過剰だと、トナーを無駄に消費させる結果を招く。本態様Cでは、現像装置内に残留する劣化トナーの量に応じた適切な量のトナーを強制的に消費することができるので、このような不具合を軽減できる。
(態様D)
上記態様A〜Cのいずれかの態様において、上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件とは異なるトナー強制消費制御実施条件が満たされたときは、連続画像形成動作中における各画像の現像処理期間の間であって画像情報に応じた潜像を現像処理する現像処理期間から外れた非現像処理期間に上記トナー強制消費制御を実施する紙間リフレッシュモード等の画像間トナー強制消費制御を行うことを特徴とする。
これによれば、連続画像形成動作中に現像装置内のトナー劣化が進行した場合でも、ダウンタイムを発生させることなく、劣化トナーによる画質悪化を抑制できる。
(態様E)
上記態様Dにおいて、上記トナー強制消費制御手段は、上記画像間トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を、上記直流転写バイアスを用いた連続画像形成動作中よりも、上記重畳転写バイアスを用いた連続画像形成動作中の方が多くなるように制御することを特徴とする。
トナー劣化による画質悪化は、重畳転写バイアスを用いて表面凹凸の大きな記録材へ画像形成する場合だけでなく、直流転写バイアスを用いて表面凹凸の小さな記録材へ画像形成する場合にも発生する。ただし、劣化トナーによる画質悪化への影響度合いは、前者の場合の方が後者の場合よりも大きい。本態様Eによれば、劣化トナーによる画質悪化への影響度合いが少ない直流転写バイアスを用いた連続画像形成動作においては、画像間トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を少なくしてトナーの無駄な消費を抑制しつつ、劣化トナーによる画質悪化への影響度合いが多い重畳転写バイアスを用いた連続画像形成動作においては、画像間トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を多くして十分な画質を維持することができる。
(態様F)
上記態様A〜Eのいずれかの態様において、上記重畳転写バイアスは、時間平均値(Vave)が、トナー像を潜像担持体又は中間転写体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ、最大値と最小値の中心値(Voff)よりも該転写方向寄りに設定されたものであることを特徴とする。
これによれば、時間平均値Vaveがオフセット電圧Voffと同じである重畳転写バイアスを用いる場合と比較して、表面凹凸の大きな記録材への画像形成時において良好な転写性が得られる。
1 画像形成ユニット
2 感光体
3 ドラムクリーニング装置
6 帯電装置
8 現像装置
30 転写ユニット
31 中間転写ベルト
33,533 二次転写裏面ローラ
35 一次転写ローラ
36 ニップ形成ローラ
37 ベルトクリーニング装置
39 二次転写バイアス電源
80 光書込ユニット
90 定着装置
101 レジストローラ対
135 転写ローラ
139,239,339,539 転写バイアス電源
200 二次転写バイアス電源
201 直流電源
202 交流直流重畳電源
203 スイッチ
204 リレー駆動手段
235,335 転写ベルト
235a バイアスローラ
235b バイアスブラシ
300 制御手段
301,302 リレー
335a バイアスローラ
335b バックアップローラ
536 紙搬送ベルト
特開2006−267486号公報 特開2008−058585号公報 特開平9−146381号公報 特開平4−086878号公報 特開2008−216601号公報 特開2006−47651号公報 特開2007−108623号公報
上記目的を達成するために、本発明は、画像情報に応じた潜像を表面に担持する潜像担持体と、現像剤により上記潜像担持体上の潜像にトナーを付着させてトナー像化する現像処理を行う現像装置と、上記現像処理により形成された上記潜像担持体上のトナー像を、記録材へ直接転写し、又は中間転写体を介して記録材へ転写する転写手段と、表面凹凸の小さな記録材に画像を形成する場合には直流成分のみからなる直流転写バイアスを用い表面凹凸の大きな記録材に画像を形成する場合には直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する重畳転写バイアスを用いるように、記録材へトナー像を転写するときに上記転写手段が印加する転写バイアスを切り替える転写バイアス切替手段連続画像形成動作中における画像間で上記現像装置内のトナーを強制的に消費させるトナー量を、上記直流転写バイアスを用いた連続画像形成動作中よりも、上記重畳転写バイアスを用いた連続画像形成動作中の方が多くなるように制御する制御手段と、を有することを特徴とする。

Claims (6)

  1. 画像情報に応じた潜像を表面に担持する潜像担持体と、
    現像剤により上記潜像担持体上の潜像にトナーを付着させてトナー像化する現像処理を行う現像装置と、
    上記現像処理により形成された上記潜像担持体上のトナー像を、記録材へ直接転写し、又は中間転写体を介して記録材へ転写する転写手段と、
    所定の転写バイアス切替条件に従って、記録材へトナー像を転写するときに上記転写手段が印加する転写バイアスを、直流成分のみからなる直流転写バイアス、又は、直流成分に交流成分が重畳していて極性が時間変化する重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替手段とを有する画像形成装置において、
    所定のトナー強制消費制御実施条件が満たされたとき、該現像装置内のトナーを強制的に消費するトナー強制消費制御を実施するトナー強制消費制御手段を有し、
    上記所定のトナー強制消費制御実施条件は、上記転写バイアスを上記重畳転写バイアスへ切り替える転写バイアス切替条件が満たされるという特定実施条件を含んでおり、
    上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記重畳転写バイアスを用いた画像形成動作を開始する前に上記トナー強制消費制御を実施する事前トナー強制消費制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率を記憶する画像面積率記憶手段を有し、
    上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記画像面積率記憶手段に記憶された画像面積率に応じて上記事前トナー強制消費制御を行うか否かを決定し、該事前トナー強制消費制御を行わないことを決定したときは該事前トナー強制消費制御を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項1又は2の画像形成装置において、
    過去の所定期間内に形成した画像の画像面積率を記憶する画像面積率記憶手段を有し、
    上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件が満たされたとき、上記画像面積率記憶手段に記憶された画像面積率に応じて上記事前トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を決定し、決定したトナー量が強制的に消費されるように該事前トナー強制消費制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記トナー強制消費制御手段は、上記特定実施条件とは異なるトナー強制消費制御実施条件が満たされたときは、連続画像形成動作中における各画像の現像処理期間の間であって画像情報に応じた潜像を現像処理する現像処理期間から外れた非現像処理期間に上記トナー強制消費制御を実施する画像間トナー強制消費制御を行うことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項4の画像形成装置において、
    上記トナー強制消費制御手段は、上記画像間トナー強制消費制御で強制的に消費させるトナー量を、上記直流転写バイアスを用いた連続画像形成動作中よりも、上記重畳転写バイアスを用いた連続画像形成動作中の方が多くなるように制御することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記重畳転写バイアスは、時間平均値(Vave)が、トナー像を潜像担持体又は中間転写体側から記録材側に転写させる転写方向の極性に設定され、かつ、最大値と最小値の中心値(Voff)よりも該転写方向寄りに設定されたものであることを特徴とする画像形成装置。
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