JP2016188407A - 無電解ニッケルめっき浴及びこれを用いた無電解めっき方法 - Google Patents

無電解ニッケルめっき浴及びこれを用いた無電解めっき方法 Download PDF

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Abstract

【課題】下地に凹凸等が存在しても均一で光沢を有するニッケルめっき皮膜を形成できる無電解ニッケルめっき浴を提供する。【解決手段】無電解ニッケルめっき浴は、水溶性ニッケル塩と、ウレア基を側鎖として含む重合体からなる光沢剤と、モノスルフィド系添加剤と、鉛イオンとを含有する。【選択図】なし

Description

本明細書に開示された技術は、無電解ニッケルめっきに関する。
無電解ニッケルめっきは電子部品や自動車部品等、種々の用途に用いられる。例えば、半導体ウェハ上の電極上にバンプ等を設けて他の半導体チップ等と接合させる際には、バンプを形成する前に無電解めっき法によってニッケル(Ni)等からなるアンダーバリアメタル(UBM)が設けられる。
UBM形成技術において、無電解ニッケルめっき皮膜を形成する際には、安定して均一な膜厚を有するめっき皮膜を形成することが求められる。また、めっき皮膜の外観が良好なことも求められる。
ところが、無電解ニッケルめっき方法では、下地となる電極の影響や金属の溶け込み等に起因するめっき浴の老化により、めっき皮膜の外観は悪化しやすい。
これに対し、特許文献1では、アセチレン化合物を光沢剤として用いることでめっき皮膜の外観の向上を図っている。
特開2008−274444号公報
しかしながら、ウェハ上の電極はサイズが小さく、特殊な前処理を行うこともあって、つきまわり性が良好で十分な光沢を有するめっき皮膜を得ることが難しい場合がある。特に、めっき皮膜の形成面の凹凸が激しい場合や、めっき皮膜の膜厚が小さい場合には一般的に光沢のあるめっき皮膜を得にくくなる。
本発明は、下地に凹凸等が存在しても均一で光沢を有する無電解ニッケルめっき皮膜を形成することを目的とする。
本明細書に開示された無電解ニッケルめっき浴は、水溶性ニッケル塩と、ウレア基を側鎖として含む重合体からなる光沢剤と、モノスルフィド系添加剤と、鉛イオンとを含有する。
本明細書に開示された無電解ニッケルめっき浴及びこれを用いためっき方法によれば、下地に凹凸等が存在しても均一で光沢を有する無電解ニッケルめっき皮膜を形成しうる。
図1は、無電解ニッケルめっき浴を用いたUBMの形成方法の一例を示すフローチャート図である。 図2は、実施例及び比較例に係るめっき浴において用いられるS系添加剤を示す図である。 図3は、ニッケルめっき皮膜の外観評価の基準を示す図である。
以下、本明細書に開示される無電解ニッケルめっき浴及びめっき方法の実施形態について、説明する。以下では、本実施形態に係るめっき浴をUBMの形成に用いる例を示すが、当該無電解ニッケルめっき浴の用途はこれに限定されない。
−めっき浴の組成−
本実施形態の無電解ニッケルめっき浴は、水溶性ニッケル(Ni)塩と、還元剤と、錯化剤と、尿素系構造を含む重合体からなる光沢剤と、モノスルフィド系添加剤と、鉛(Pb)イオンとを含有する。水溶性ニッケル塩は、めっき浴に可溶性で、所定の濃度の水溶液が得られるものであれば特に限定なく使用可能である。例えば、硫酸ニッケル、塩化ニッケル、次亜リン酸ニッケル等の無機の水溶性ニッケル塩、及び酢酸ニッケル、リンゴ酸ニッケル等の有機の水溶性ニッケル塩等を用いることができる。これらの水溶性ニッケル塩は単独で、あるいは2種以上を併用して用いることができる。
めっき浴中のニッケルイオンの濃度は、例えば金属ニッケルとして0.03mol/L以上0.18mol/L以下程度であってもよく、より好ましくは0.06mol/L以上0.12mol/L以下程度である。ニッケル濃度が低過ぎるとめっき速度が遅くなる場合がある。ニッケル濃度が高過ぎるとめっき浴の白濁が生じたり、めっき浴の粘度が高くなることで均一析出性が悪くなり、形成させためっき皮膜にピットが生じたりする場合がある。
また、還元剤としては、公知の無電解ニッケルめっき浴において用いられている各種の還元剤を用いることができる。
例えば、還元剤として、次亜リン酸塩、ホウ素化合物等が挙げられる。次亜リン酸塩としては、例えば、次亜リン酸ナトリウム(次亜リン酸ソーダ)、次亜リン酸カリウム等が挙げられる。ホウ素化合物としては、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素化合物、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、トリエチルアミンボラン等のアミンボラン化合物等が挙げられる。
還元剤の濃度は、使用する錯化剤の種類により異なるが、例えば0.01mol/L以上1mol/L以下程度であってもよく、より好ましくは0.05mol/L以上0.5mol/L以下程度である。還元剤濃度が低過ぎると、めっき速度が遅くなる場合があり、還元剤濃度が高過ぎると、浴安定性も悪くなり、めっき液が分解する場合がある。
錯化剤としては、公知の無電解ニッケルめっき浴において用いられている各種の錯化剤を用いることができる。
錯化剤の具体例としては、グリシン、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸等のアミノ酸、乳酸、プロピオン酸、グリコール酸、グルコン酸等のモノカルボン酸、酒石酸、シュウ酸、コハク酸、リンゴ酸等のジカルボン酸、クエン酸等のトリカルボン酸などが挙げられ、これらの塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩等も錯化剤として使用可能である。これらの錯化剤は、一種単独で、又は二種以上混合して用いることができる。
錯化剤の濃度は、使用する錯化剤の種類により異なるが、例えば0.01mol/L以上2mol/L以下程度であってもよく、より好ましくは0.05mol/L以上1mol/L以下程度である。錯化剤濃度が低過ぎると、水酸化ニッケルの沈殿が生じやすくなるので好ましくない。逆に錯化剤濃度が高過ぎると、めっき液の粘度が高くなることによって均一析出性の低下が起こり得る。
モノスルフィド系添加剤は、めっきの付きまわり性を向上させ、めっき皮膜の結晶を微細化することによりめっき皮膜の均一性を改善し、光沢を付与する作用を有している。また、尿素系構造を含む重合体(特にウレア基を側鎖として含む重合体)は、ニッケルの析出を部分的に抑制させ、めっき皮膜に被めっき物表面の小さな傷を埋めさせる働き、つまりレベリング効果を付与する働きをする。さらに、Pbは、めっき浴中で金属の析出を抑えるとともに、凹凸を有する被めっき物の凸部のコーナー部を覆うことで、通常はめっき皮膜が形成されにくい凹部上とめっき皮膜が形成されやすい凸部上とでめっき皮膜の膜厚に差ができるのを防いでいる。
本実施形態の無電解ニッケルめっき浴では、それぞれ作用のメカニズムが異なる尿素系構造を含む重合体(例えばウレア基を側鎖として含む重合体)からなる光沢剤と、モノスルフィド系添加剤とを併せて用いているので凹凸を有する下地上であってもめっき膜厚のばらつきを小さくすることができる。本実施形態の無電解ニッケルめっき浴は、Pbイオンをさらに含んでいるので、めっき浴の長期安定性が向上するだけでなく、十分な光沢を有するニッケルめっき皮膜を形成することが可能となっている。また、本実施形態の無電解めっき浴では、めっき皮膜のカジリやスキップの発生を効果的に低減することが可能となっている。ここで、「カジリ」とは、被めっき物のエッジ部分上でめっき皮膜がぎざぎざの外観を呈することを言う。
無電解めっき浴において、尿素系構造を含む重合体からなる光沢剤とモノスルフィド系添加剤とを組み合わせるだけでも、めっき皮膜の平滑化とめっき皮膜への光沢付与効果をある程度発揮することができる。しかし、Pbイオンをめっき浴に追加することで、めっき浴の長期安定性を改善できるだけでなく、面積が小さく、下地の凹凸の激しい場合でも表面が平滑化されためっき皮膜を形成することができる。さらに、Pbイオンの添加により、めっき皮膜に白曇り(ノジュール)が発生するのを抑え、より優れた光沢を付与することもできる。
また、本実施形態のニッケルめっき浴を用いてアルミニウム(Al)を含む電極上にUBMを形成する場合、前処理としてAlと亜鉛(Zn)とを置換する処理(ジンケート処理)を行うため、ニッケルめっき皮膜の形成時にニッケルめっき浴中にZnが溶け出す。ニッケルめっき浴中のZn濃度が高くなると、ニッケルめっき皮膜に白曇りが発生しやすくなる。
本実施形態のニッケルめっき浴では、上述の光沢剤とモノスルフィド系添加剤とPbイオンとを併せて含んでいるので、この相乗効果によりニッケルめっき浴中にZnが溶け出した場合であってもニッケルめっき皮膜に白曇りが発生するのを効果的に抑え、優れた光沢を付与することができる。このため、本実施形態のニッケルめっき浴を用いれば、金属電極上に形成されるニッケルめっき皮膜の外観を向上させ、製品の歩留まりを上げることができる。また、本実施形態のニッケルめっき浴はZn等の金属の影響を受けにくいので、当該ニッケルめっき浴を用いれば、めっき浴の交換頻度を下げることができ、廃液量を低減することができる。
なお、めっき皮膜の膜厚均一性を改善するとともに、めっき皮膜の表面を平坦化する作用自体は、モノスルフィド系添加剤以外のイオウ(S)系添加剤であっても有している。例えば、本実施形態のめっき浴において、モノスルフィド系添加剤に代えてチオシアン系添加剤、ジスルフィド系添加剤、チオール系添加剤又はベンゾイソチアゾール系添加剤を用いた場合でも微少な電極パッド上にある程度均一な膜厚を有するニッケルめっき皮膜を形成することができる。
しかしながら、本願発明者らの独自の研究により、モノスルフィド系以外のS系添加剤を用いた場合には調製直後及び老化後(すなわち所定のターンオーバーだけ使用した後)のいずれにおいても凹凸の激しい下地上に形成されたニッケルめっき皮膜の外観が不良となることが明らかになっている。
ジスルフィド、チオシアン、チオール、ベンゾイソチアゾール等に含まれるイオウ原子は、モノスルフィドに含まれるイオウ原子に比べて反応性が高い。このため、尿素系構造を含む重合体及びPbと共にモノスルフィド系添加剤を用いる場合、ニッケルの析出を適度に抑制することが可能となり、めっき皮膜の光沢を良好にできると考えられる。
めっき浴中のモノスルフィド系添加剤の濃度は特に限定されないが、例えば0.01ppm以上100ppm以下の濃度であれば、ニッケルの析出反応を阻害することなく凹凸を有する微細な電極上にめっき皮膜を均一に形成させることができる。めっき浴中のモノスルフィド系添加剤の濃度は、0.1ppm以上10ppm以下であれば好ましく、0.3ppm以上3ppm以下であればより好ましい。モノスルフィド系添加剤の濃度が低過ぎるとめっきの付きまわり性が悪くなり、光沢も不十分となりやすい。モノスルフィド系添加剤の濃度が高過ぎると、皮膜の耐食性が低下し、ニッケルが析出しにくくなる場合がある。
モノスルフィド系添加剤としては、例えば2,2’−チオジグリコール酸(以下「TDA」と表記)、3,3’−チオジプロピオン酸(以下「TDPA」と表記)、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸(以下「UPS」と表記)、メチオニン、エチオニン、チオジグリコール、2,2’チオビス(エチルアミン)、チオジ酪酸及びチオジプロパンスルホン酸等が挙げられ、これらの群から選ばれる薬剤の混合物であってもよい。
また、尿素系構造を含む重合体は、例えばウレア基を側鎖として含む重合体であってもよい。この場合、被メッキ物の凸部など、ニッケルが析出しやすい部分を側鎖のウレア基が覆ってこの部分でのニッケルの析出を抑制するので、この重合体をモノスルフィド系添加剤と組み合わせることで十分なレベリング効果を発揮させることができる。光沢剤を構成する重合体は、例えば下記式(I)又は(II)で表される重合体であってもよい。
〔式中、R及びRの少なくとも一方、及びRは式(−CH−NH−CONH)又は式(−CH−NH−CONH−CH)で表される基であり、l、mはそれぞれ1以上5以下の整数であり、nは1以上200以下の整数である。
光沢剤を構成する重合体の重量平均分子量は特に限定されないが、めっき浴の粘度を適度な範囲にでき、沈殿等を生じない範囲にあればよい。光沢剤を構成する重合体の重量平均分子量は、例えば5000以上20000以下であれば好ましい。重合体の重量平均分子量が高過ぎるとカジリ等が発生する場合があり、低過ぎると光沢が不十分になる場合がある。また、この光沢剤のめっき浴中の濃度は特に限定されないが、0.01ppm以上100ppm以下程度であることが好ましく、0.1ppm以上10ppm以下程度とすることがより好ましい。光沢剤の濃度が高すぎると被めっき物の全体でニッケルが析出しにくくなり、光沢剤の濃度が低すぎると条件によっては十分な光沢を得ることが難しくなるためである。
めっき浴中のPbイオンの濃度は特に限定されないが、Pb濃度は0.01ppm以上10ppm以下程度であることが好ましく、0.1ppm以上3ppm以下程度とすることがより好ましい。Pb濃度が高過ぎると、Niが析出しにくくなる場合がある。低過ぎると、光沢が不十分になり、浴安定性も悪くなり、めっき浴が分解する場合がある。Pbイオンの供給源として硝酸鉛、酢酸鉛等の水溶性鉛塩を用いてもよいが、これらに限定されない。
また、本実施形態の無電解ニッケルめっき浴のpHは特に限定されないが、例えば3.0以上12.0以下程度であってもよい。めっき浴のpHは好ましくは4.0以上9.0以下である。pHが低過ぎると、めっき反応が起こらない場合があり、pHが高過ぎるとめっき浴の安定性が悪くなる場合がある。めっき皮膜の形成中、めっき浴の温度は例えば40℃以上100℃以下程度にしてもよい。めっき浴の温度は、好ましくは60℃以上90℃以下である。めっき浴温度が低過ぎると、めっき反応が起こらない場合があり、高過ぎると、めっき浴の安定性が悪くなる場合がある。
以上で説明した無電解ニッケルめっき浴の組成は実施形態の一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
−無電解ニッケルめっき浴を用いたUBMの形成方法−
図1は、本実施形態の無電解ニッケルめっき浴を用いたUBMの形成方法の一例を示すフローチャート図である。ここでは、ダブルジンケート法を用いてUBMを形成する方法について説明する。
図1に示すように、まずシリコン等からなるウェハ上に公知の方法によってAlを含む金属で構成された電極パッド及び配線を形成する。次いで、電極パッドが形成された領域に開口を有するパッシベーション膜を形成した後、ウェハの表面のうち、UBMを形成しない領域を覆う保護膜を形成する。パッシベーション膜の開口部のサイズは例えば100μm×100μm程度である。続いて、エピタス(登録商標)MCL−16(上村工業株式会社製)等の薬液を用いて電極パッドを含むウェハ表面の洗浄を行う(ステップS1)。
次に、必要に応じ、公知の薬液を用いたウエットエッチングにより電極パッド上に形成された自然酸化膜を除去する(ステップS2)。本工程では、例えばエピタス(登録商標)LEC−18(上村工業株式会社製)等の薬液が用いられる。
続いて、硝酸(HNO)等を用いて電極パッドの表面を酸化し、電極パッド上に薄い酸化皮膜を形成させる(ステップS3)。
次に、1次ジンケート処理を行う(ステップS4)。具体的には、エピタス(登録商標)MCT−22(上村工業株式会社製)等のZnを含む薬液を用いて酸化膜を除去しながらAl酸化膜に含まれるAlの一部をZnで置換し、電極パッド上にZn置換膜を形成する。
次いで、HNO等の薬液を用いてZn置換膜を除去するとともに、再度電極パッド上に薄い酸化膜を形成させる(ステップS5)。
続いて、2次ジンケート処理を行う(ステップS6)。具体的には、エピタス(登録商標)MCT−22(上村工業株式会社製)等のZnを含む薬液を用いて密着性の良い均一なZn置換膜を形成する。以上の前処理により、電極パッド上に形成された酸化膜が除去され、電極パッド上に密着性の良いニッケルめっき皮膜を形成することが可能となる。
次に、本実施形態の無電解ニッケルめっき浴を用いて電極パッド上を含む所定領域にニッケルからなるUBMを形成する(ステップS7)。本工程は、例えば70℃以上90℃以下程度で10分〜60分程度行う。本工程では、Zn置換膜中のZnがめっき浴中に溶出し、ニッケルと置換する。その後、置換及び析出したニッケル上にニッケルが還元され、析出する。これにより、例えば膜厚が2μm〜12μm程度で、電極パッドとの密着性が良好なニッケルめっき皮膜が形成される。
個々の電極パッドの露出部分の面積は非常に小さく、電極パッドとパッシベーション膜とにより段差が形成されているが、本実施形態の無電解ニッケルめっき浴を用いれば、パッシベーション膜上だけでなく凹部となる電極パッド上にも膜厚が均一で良好な外観を有するニッケルめっき皮膜を形成することができる。
その後、ウェハから保護膜を除去し、めっき皮膜の評価を行う。次いで、ニッケルめっき皮膜を間に挟んで電極パッド上にはんだや金属バンプを形成する。なお、保護膜を除去する前に、必要に応じて無電解金めっきを行ってもよい。
以上の方法により、複数の電極を備えた半導体素子を搭載するための基板を作製することができる。
なお、温度や処理時間等、UBMを形成するための無電解ニッケルめっきの条件等は、目標とするめっき皮膜の膜厚や電極パッドのサイズ等によって適宜変更可能である。また、本実施形態のニッケルめっき浴は、UBMの形成以外の用途でも好ましく使用することができる。
一般的に、無電解ニッケルめっき皮膜は電気ニッケルめっき皮膜に比べて光沢が劣るとされているが、電気ニッケルは複雑な形状の物品にめっきを施すのに適していない。本実施形態の方法で形成された無電解ニッケルめっき皮膜は、複雑な形状を有する物品や微細な凹凸を有する物品上にも形成され、電気ニッケルめっき皮膜と比べて遜色の無い光沢を有するので、UBM以外の広い用途に適用可能である。
また、本実施形態では被めっき物としてAlを用いているが、被めっき物には特に限定はなく、例えば銅(Cu)、鉄(Fe)等のAl以外の金属であっても適切な前処理を施すことで被めっき物として用いることが可能である。
以下に、本実施形態の無電解ニッケルめっき浴の実施例について説明する。
−めっき浴の調製−
実施例1〜21に係る無電解ニッケルめっき浴と、比較例1〜36に係るめっき浴とをそれぞれ調製した。これら実施例及び比較例に係るめっき浴はいずれも、5g/Lのニッケル、25g/Lの次亜リン酸ナトリウム、5g/Lのクエン酸、10g/Lのリンゴ酸、5g/Lのグルコン酸を基本組成として含んでおり、光沢剤、S系添加剤、浴安定剤のいずれかを下記の表2〜12に示すように変更しためっき浴である。めっき浴のpHはいずれも4.8に調整した。
また、実施例及び比較例に係るめっき浴では、光沢剤として、下記の式(I)又は式(II)で表される薬剤をいずれも5ppmの濃度で用いた。
実施例1〜21及び比較例1〜31に係るめっき浴において、Pbイオン(2価)の濃度は0.5ppmとした。
また、図2には、実施例及び比較例で用いられたS系添加剤を示した。
<実施例1>
上述の基本組成に、重量平均分子量が約8000の式(I)で示された光沢剤と、S系添加剤であるTDAと、Pbとが添加されためっき浴を調製し、これを実施例1とした。式(I)中のRは−CONHとし、Rは−CH−NH−CONHとした(表2参照)。
<実施例2>
上述の基本組成に、重量平均分子量が約15000の式(I)で示された光沢剤と、S系添加剤であるTDAと、Pbとが添加されためっき浴を調製し、これを実施例2とした。式(I)中のRは−CONCHとし、Rは−CH−NH−CONHとした(表2参照)。
<実施例3>
上述の基本組成に、重量平均分子量が約20000の式(I)で示された光沢剤と、S系添加剤であるTDAと、Pbとが添加されためっき浴を調製し、これを実施例3とした。式(I)中のRは−CH−NHCOCHとし、Rは−CH−NH−CONHとした(表2参照)。
<実施例4>
上述の基本組成に、重量平均分子量が約15000の式(I)で示された光沢剤と、S系添加剤であるTDAと、Pbとが添加されためっき浴を調製し、これを実施例4とした。式(I)中のRは−CH−NHとし、Rは−CH−NH−CONHとした(表2参照)。
<実施例5>
上述の基本組成に、重量平均分子量が約5000の式(II)で示された光沢剤と、S系添加剤であるTDAと、Pbとが添加されためっき浴を調製し、これを実施例5とした。式(II)中のRは−CH−NH−CONHとした(表2参照)。
<実施例6〜11>
光沢剤の組成を変更したことを除いて実施例1〜5に係るめっき浴と同じ組成のめっき浴を調製し、これを実施例6〜11とした。
具体的に、重量平均分子量が約12000の式(I)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例6とした。式(I)中のRは−CONHとし、Rは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
重量平均分子量が約18000の式(I)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例7とした。式(I)中のRは−CONCHとし、Rは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
重量平均分子量が約20000の式(I)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例8とした。式(I)中のRは−CH−NHCOCHとし、Rは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
重量平均分子量が約15000の式(I)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例9とした。式(I)中のRは−CH−NHとし、Rは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
重量平均分子量が約8000の式(II)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例10とした。式(II)中のRは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
重量平均分子量が約13000の式(I)で示された光沢剤を用いためっき浴を調製し、これを実施例11とした。式(I)中のRは−CH−NH−CONHとし、Rは−CH−NH−CONH−CHとした(表3参照)。
<実施例12〜16>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤をTDAからTDPAに変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ実施例12〜16とした(表5参照)。
<実施例17〜21>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤をTDAからUPSに変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ実施例17〜21とした(表6参照)。
<比較例1>
S系添加剤としてTDAを、浴安定剤としてPbをそれぞれ用い、光沢剤を添加しないめっき浴を調製し、これを比較例1とした(表4参照)。
<比較例2〜6>
S系添加剤としてTDAを、浴安定剤としてPbをそれぞれ用い、光沢剤として尿素系構造を持たない薬剤を用いためっき浴を調製し、これらを比較例2〜6とした(表4参照)。
比較例2に係るめっき浴では、重量平均分子量が約14000の式(II)で示された光沢剤を用いた。式(II)中のRは−CONHとした。
比較例3に係るめっき浴では、重量平均分子量が約12000の式(II)で示された光沢剤を用いた。式(II)中のRは−CON−(CHとした。
比較例4に係るめっき浴では、重量平均分子量が約12000の式(II)で示された光沢剤を用いた。式(II)中のRは−CH−NHCOCHとした。
比較例5に係るめっき浴では、重量平均分子量が約15000の式(II)で示された光沢剤を用いた。式(II)中のRは−CH−NHとした。
比較例6に係るめっき浴では、重量平均分子量が約15000の式(I)で示された光沢剤を用いた。式(I)中のRは−CH−NHCOCHとし、Rは−CH−NHとした。
<比較例7〜11>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤をチオシアン酸ナトリウム(表7では「ST」と表記)に変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例7〜11とした(表7参照)。
<比較例12〜16>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤を3,3’−ジチオビス(1−プロパンスルホン酸ナトリウム)(表8では「SPS」と表記)に変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例12〜16とした(表8参照)。
<比較例17〜21>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤を3−メルカプトプロピオン酸(表9では「MPA」と表記)に変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例17〜21とした(表9参照)。
<比較例22〜26>
実施例1〜5に係るめっき浴において、S系添加剤をサッカリンに変更しためっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例22〜26とした(表10参照)。
<比較例27〜31>
実施例1〜5に係るめっき浴からS系添加剤を除いた組成のめっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例27〜31とした(表11参照)。
<比較例32〜36>
実施例1〜5に係るめっき浴から浴安定剤を除いた組成のめっき浴を調製し、これらをそれぞれ比較例32〜36とした(表12参照)。
−めっき皮膜の外観評価−
上述の実施例及び比較例に係るめっき浴をそれぞれ用い、1Lのビーカー内で5cm×5cmの純Al板(A1050P)上に下記の方法でニッケルめっき皮膜を形成させ、めっき皮膜の外観を評価した。
まず、図1のステップS1〜S6に示すダブルジンケート法による前処理を行った。前処理において用いた薬液及び処理条件を表1に示す。
表1に示すように、エピタス(登録商標)MCL−16を用いて50℃、180秒の条件でAl板の表面の洗浄を行った。なお、図1に示す自然酸化膜の除去工程(ステップS2)は行わなかった。
次いで、60重量%のHNOを用いて21℃、30秒の条件で、Al板の表面に酸化膜を形成させた。続いて、エピタス(登録商標)MCT−22を用いて25℃、30秒の条件で1次ジンケート処理を行った。ここで、MCT−22−Mは200mL/L、MCT−22−Aは100mL/Lの濃度で用いた。続いて、60重量%のHNOを用いて21℃、60秒の条件で、Zn置換膜を剥離させるとともに、Al板の表面に酸化膜を形成させた。次に、エピタス(登録商標)MCT−22を用いて25℃、20秒の条件で2次ジンケート処理を行った。なお、各工程間ではAl基板の水洗を実施した。
続いて、表2〜12に示す薬剤を含む実施例及び比較例に係るめっき浴を用いて80℃、30分の条件で無電解めっき処理を行い、Al板の表面にニッケルめっき皮膜を形成させた。ニッケルめっき皮膜の目標膜厚は4〜5μmとした。
図3は、ニッケルめっき皮膜の外観評価の基準を示す図である。上述の方法で形成されたニッケルめっき皮膜を、図3に示す基準により評価した。具体的に、最も黒く見えるサンプルに近い場合、最もめっき皮膜の光沢が優れているとして○(良好)と判定し、めっき皮膜の色が白っぽくなるに従って順に△(不十分)、×(不良)、××(著しく不良)と判定した。上述の方法で評価した結果を新浴についての判定結果とした。また、実施例及び比較例に係るめっき浴のそれぞれに20ppmのZnを添加することで調製された疑似老化浴を用いてめっき皮膜の形成を行い、形成されためっき皮膜の外観評価も行った。
−浴安定性の評価−
上述の外観評価と同じ方法で前処理工程を行った後、実施例及び比較例に係るめっき浴を用いて無電解めっき処理を行い、サイズが5cm×10cmの純AL板(A1050P)の表面にニッケルめっき皮膜を形成させた。単位面積当たりのめっき浴の量は1dm/Lとし、80℃、60分の条件でめっき皮膜の形成を行った。この無電解めっき処理は、1Lビーカーを使用して行われた。
無電解めっき処理後のめっき浴の状態を目視により観察し、めっき浴中にニッケルの沈殿が生じず、且つビーカー内面へのニッケル析出も生じていない場合を「良好」と判定した。一方、めっき浴が分解してニッケルの沈殿やビーカー内面へのニッケルの析出が生じている場合、浴安定性が不十分(表2〜11では「分解」)と判定した。
−微少パッドへの析出性の評価−
上述の外観評価と同じ方法で前処理工程を行った後、実施例及び比較例に係るめっき浴を用いて無電解めっき処理を行った。被めっき物としてAl−Cu合金からなる電極パッドが設けられたサイズが1cm×1cmのTEGウェハを用いた。次に、80℃、30分の条件でサイズが100μm×100μmの電極パッドの表面にニッケルめっき皮膜を形成させた。めっき皮膜の目標膜厚は4μm〜5μmとした。
次いで、共焦点顕微鏡(「OPTELICS C130」、レーザーテック株式会社製)を用いてめっき皮膜の析出性を評価した。めっき皮膜にカジリ等が見られない場合には「良好」と判定し、めっき皮膜にカジリ等が見られた場合には「不良」(表11では「カジリ」)と判定した。
−評価結果−
実施例及び比較例についての評価結果を表2〜11にまとめて示す。
表2、表5及び表6に示す結果から、尿素系構造を有する重合体からなる光沢剤と、モノスルフィド系添加剤と、Pbイオンとを含む実施例1〜21に係るめっき浴を用いた場合には、いずれも良好な外観を有するニッケルめっき皮膜が得られ、浴安定性及び微少パッドへの析出性も良好であることが確認できた。また、実施例1〜21に係るめっき浴では、新浴の状態だけでなく老化した状態でも良好な外観を有するニッケルめっき皮膜を形成できることが確かめられた。
また、光沢剤のそれぞれ変更した実施例1〜11の結果から、尿素系構造を有するモノマーのみを重合させた重合体だけでなく、少なくとも一方が尿素系構造を有する2種類のモノマーの共重合体であれば光沢剤として白曇りの発生を効果的に抑えることができることが確認できた。
一方で、実施例1〜10の結果と比較例1〜6の結果との比較から、モノスルフィド系添加剤及びPbイオンを含んでいても、光沢剤が尿素系構造を含んでいない場合にはめっき皮膜に白曇りが生じるとともに、微少パッドへの析出性も不良となりやすいことが確認できた。これらの比較例では、老化浴を用いる場合、新浴を用いた場合よりも外観は悪化していた。
また、いずれもモノスルフィド系添加剤を含有する実施例1〜21に係るめっき浴では全ての評価項目が良好であったのに対し、チオシアン系添加剤(ST)、ジスルフィド系添加剤(SPS)、チオール系添加剤(MPA)又はベンゾイソチアゾール系添加剤(サッカリン)を含有する比較例7〜26に係るめっき浴では微少パッドの析出性が良好であったものの、白曇りの発生を抑えることができないことが確認できた。S系添加剤を含まない比較例27〜31に係るめっき浴ではめっき皮膜にカジリが発生するとの結果から、S系添加剤には微少パッドへの析出性を改善する効果があることが分かるが、実施例の結果との比較から、特にモノスルフィド系添加剤を、尿素系構造を含む光沢剤及びPbイオンと共に用いることで、その相乗効果により白曇りの発生をより効果的に抑えられることが分かった。
また、実施例1〜5に係るめっき浴を用いた結果とPbを含まない比較例32〜36に係るめっき浴を用いた結果との比較から、尿素系構造を含む光沢剤及びモノスルフィド系添加剤とともに、めっき浴にPbイオンが含まれていることにより、浴安定性が改善できるだけでなく、めっき皮膜の外観も向上できることが確認できた。この結果は、Pbが浴の安定化だけでなく光沢剤及びモノスルフィド系添加剤とともにめっき皮膜の平滑化にも寄与していることを示唆している。
以上説明したように、本開示の一例に係る無電解ニッケルめっき浴は、電子部品をはじめ種々の物品のめっき処理に適用されうる。

Claims (5)

  1. 水溶性ニッケル塩と、
    ウレア基を側鎖として含む重合体からなる光沢剤と、
    モノスルフィド系添加剤と、
    鉛イオンとを含有する無電解ニッケルめっき浴。
  2. 請求項1に記載の無電解ニッケルめっき浴において、
    前記光沢剤は、下記式(I)又は(II)で表される重合体からなることを特徴とする無電解ニッケルめっき浴。
    〔式中、R及びRの少なくとも一方、及びRは式(−CH−NH−CONH)又は式(−CH−NH−CONH−CH)で表される基であり、l、mはそれぞれ1以上5以下の整数であり、nは1以上200以下の整数である〕
  3. 請求項1又は2に記載の無電解ニッケルめっき浴において、
    前記モノスルフィド系添加剤は、2,2’−チオジグリコール酸、3,3’−チオジプロピオン酸、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸、メチオニン、エチオニン、チオジグリコール、2,2’チオビス(エチルアミン)、チオジ酪酸及びチオジプロパンスルホン酸からなる群から選ばれた少なくとも1つであることを特徴とする無電解ニッケルめっき浴。
  4. 請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の無電解ニッケルめっき浴において、
    前記光沢剤を構成する重合体の重量平均分子量は、5000以上20000以下であることを特徴とする無電解ニッケルめっき浴。
  5. ウェハ上に設けられた電極上に無電解ニッケルめっき皮膜を形成する方法であって、
    請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の無電解ニッケルめっき浴を用いてニッケル皮膜を形成する方法。
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