JP2016186898A - 有機elパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線抵抗を抑える導電性材料と共通配線との接触性を向上させ、共通配線の配線抵抗を抑える。【解決手段】封止部材70の溝部74に補助導電材90を充填し、この封止部材70上に、表面に有機EL素子を形成した支持基板10を、有機EL素子が封止部材70で封止されるように配置し、接着剤80により支持基板10と封止部材70とを接着し、補助導電材90を硬化する硬化工程前に、補助導電材90を支持基板10側に向けて流動させる前記反転工程を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、有機ELパネル及びその製造方法に関する。
有機ELパネルを均一に発光させるため、共通配線における電圧降下を抑える必要があり、特許文献1には、透明電極の共通配線上に透明電極より電気抵抗率の低い補助電極を配置することで透明電極の電気抵抗(配線抵抗)を低下させ、透明電極による電圧降下を抑える有機ELパネルが開示されている。
特開2003−123990号公報
しかしながら、有機ELパネルを光源として利用する場合、有機ELパネルは、高輝度の均一発光が求められるため、大面積または長尺とした場合、共通配線に流れる電流が増大し、共通配線での電圧降下がさらに増大する。共通配線での電圧降下を抑制するため、共通配線の配線幅を大きくする必要があり、有機ELパネルの発光部の外側領域(額縁)に配置される外部電源からの共通配線の面積が増大し、有機ELパネルの額縁が大きくなり、有機ELパネルの小型化が困難であった。
本出願人は、この点に着目し、支持基板との間に有機EL素子を気密的に封止する封止基板を設け、封止基板と支持基板との間に溝部を設け、その溝部内に共通配線と導通するように導電性材料を配置することで、導電性材料により共通配線の電圧降下を抑制し、狭額縁とした有機ELパネルを特願2014−194283にて出願した。
しかしながら、共通配線に導電性材料を密着させてから硬化する際、共通配線と導電性材料との間に隙間ができることで、共通配線と導電性材料との間の導電性が低下することが考えられ、この点で改善の余地があった。
本発明は上記問題を鑑みてなされたものであり、配線抵抗を抑える導電性材料と共通配線との接触性を向上させ、共通配線の配線抵抗を抑えた有機ELパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第一の観点における有機ELパネルの製造方法は、外部電源から共通配線で給電される透光性の第一電極と、前記第一電極と対となる第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟持される少なくとも発光層を有する有機層と、前記第一電極、前記第二電極、前記有機層を支持する支持基板とからなる素子基板を作成する工程と、封止部材に設けられた溝部に導電性材料を充填する工程と、前記支持基板上の少なくとも前記発光部の一部を前記封止部材で覆う工程と、上記工程で生成した有機ELパネルを傾け、前記溝部に充填された前記導電性材料を前記支持基板側に向けて流動させる工程と、前記導電性材料を流動させる工程の後に、前記導電性材料を硬化する工程と、を有する。
また、本発明の第二の観点における有機ELパネルは、上記製造方法にて製造される。
本発明によれば、配線抵抗を抑える導電性材料と共通配線との接触性を向上させ、共通配線の配線抵抗を抑えることができる。
本発明の実施形態におけるマルチ有機EL基板の平面図である。 (a)は、図1のマルチ有機EL基板のA−A断面図であり、(b)は、図1のマルチ有機EL基板の発光部に補助電極が通っている箇所のB−B断面図であり、(c)は、図1のマルチ有機EL基板の発光部に補助電極が通っていない箇所のB’−B’断面図である。 図1のマルチ有機EL基板のB−B断面図であり、有機ELパネルの製造工程の例を説明する図である。 図3で説明した製造工程で生成された有機ELパネルに追加補助導電部をさらに設けた例を説明する図である。(a)は、追加補助導電部を設ける前の有機ELパネルを示し、(b)は、追加補助導電部を設けた後の有機ELパネルを示す。 図1の有機ELパネルの製造工程の例を説明する図である。 有機ELパネルの変形例を示す平面図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図1は、マルチ有機EL基板100aの平面図である。また、図2(a)は、図1のマルチ有機EL基板100aのA−A断面図であり、図2(b)は、図1のマルチ有機EL基板100aの発光部Eに補助電極30が通っている箇所のB−B断面図であり、図2(c)は、図1のマルチ有機EL基板100aの発光部Eに補助電極30が通っていない箇所のB’−B’断面図である。図2に示されるように、有機ELパネル100は、支持基板10、支持基板10上に形成される第一電極20、第一電極20上の一部に形成される補助電極(共通配線)30、絶縁層40、有機層50、第二電極60などを有する素子基板SUBと、封止部材70と、接着剤80と、補助導電部90とから主に構成される。有機ELパネル100は、第一端子部101と第二端子部102を有し、第一端子部101を図示しない外部電源の陽極、第二端子部102を前記外部電源の陰極に接続し、第一端子部101(第二端子部102)への給電により封止部材70によって封止された支持基板10上の発光部Eを発光させる。以下に説明する本実施形態の有機ELパネル100は、複数の有機ELパネル100を共通基板(マルチ有機EL基板100a)で生成された後、分割することで個々の有機ELパネル100に形成されるものであるが、個別に形成されるものであってもよい。
図2の支持基板10は、電気絶縁性の基板であり、例えば、矩形状の透明ガラス材で形成される。なお、本実施例においては、支持基板10としてガラス材を用いるが、これ以外にも、プラスチックやセラミック等の透明材料を基板として用いることも可能である。
図2の第一電極20は、ITO等の透光性導電材料によって形成され、蒸着法やスパッタリング法等の手段によって支持基板10上に電極膜を形成した後、フォトリソグラフィー法等によって所定の形状にパターニングされた透光性の配線である。本実施形態において、第一電極20は、発光部Eに重なる領域の全体に形成されるが、図1における有機ELパネル100の左右辺に対して垂直な複数のストライプ状に形成されてもよい。第一電極20は、後述する第一端子部101を介して前記外部電源に電気的に接続され、前記外部電源からの給電に基づいて、第一電極20全体に電力が供給される共通配線構造を有する。
図2の補助電極(共通配線)30は、第一電極20上にアルミニウムなどの第一電極20の透光性導電材料よりも抵抗の低い金属をスパッタリング法等の手段によって、50〜1500nmの膜厚で単層または積層の膜状に形成し、フォトリソグラフィー法等の手段によって所定の形状にパターニングしてなる非透光性の配線である。本実施形態において、補助電極30は、第一電極20上に、図1における有機ELパネル100の左右辺に対して垂直な複数のストライプ状に形成されている。また、補助電極30は、後述する第一端子部101を介して前記外部電源に電気的に接続され、前記外部電源からの給電に基づいて、補助電極30全体に電力が供給される共通配線構造を有する。
図2の絶縁層40は、例えばポリイミド系の透明な絶縁性材料から構成され、スピンコート法などによって1.0μm程度の薄膜で層状に形成された後、フォトリソグラフィー法で所望の形状にパターニングされる。絶縁層40は、第一電極20上にストライプ状に形成された補助電極30を覆うように、補助電極30と後述する有機層50との間に形成され、第一電極20と後述する第二電極60との短絡を防止する。
図2の有機層50は、第一電極20上に形成されるものであり、例えば、正孔注入輸送層,発光層(発光部E),電子輸送層及び電子注入層等を蒸着法等の手段によって順次積層形成してなり、例えば白色発光をなすものである。なお、有機層50において、前記発光層の単一層で形成されていてもよく、また、他の機能を有する層が付加されるものであってもよい。
図2の第二電極60は、アルミニウムやマグネシウム銀等の第一電極20よりも導電率が高い金属性導電材料を蒸着法等の手段により有機層50の背面側に層状に形成される。第二電極60は、後述する第二端子部102を介して前記外部電源に電気的に接続され、外部電源からの給電に基づいて、第二電極60全体に電力が供給される共通配線構造を有する。
図2の封止部材70は、例えばガラス材料からなる平板部材にサンドブラスト、切削及びエッチング等の適宜方法で凹形状を形成してなるものであり、有機層50の前記発光層(発光部E)と対向する凹部71と、凹部71を囲むように支持基板10側に延在する支持部72と、マルチ有機EL基板100aを複数の有機ELパネル100に分割する際に分割される分割部73と、支持部72の外側に凹状の溝部74と、を有する。なお封止部材70の材料は、ガラスに限ったのもではなくプラスチックやセラミック等の絶縁性材料を使用することができる。その場合には使用する材料に合わせて射出成型やプレス成型で作成することもできる。さらに、封止部材70は、表面に絶縁処理を行えばアルミやステンレス等の金属材料も使用可能である。なお、後述する接着材80の厚さを管理する、素子上に保護層を形成する、などの対策により発光部Eと封止基板の接触が問題とならない場合には、発光部Eに対向する凹部は形成しなくてもよい。
図2の接着剤80は、UV硬化性の材料を含む電気絶縁性の接着剤であり、例えば、UV硬化性エポキシ樹脂からなり、封止部材70の支持部72を支持基板10(補助電極30)に接着させることで支持基板10上に有機層50(発光部E)を気密的に配設し、封止部材70と支持基板10とで有機層50(発光部E)を封止する。なお、接着剤80は、例えば、封止部材70の支持部72側に塗布されるまたは/および封止部材70の支持部72の位置に対応する支持基板10上の位置に塗布される。接着剤80は、例えば、ディスペンサーやスクリーン印刷によって塗布される。
図2の補助導電部90(以下では、補助導電材90とも呼ぶ)は、例えば、熱硬化性の材料を含む導電性の材料であり、具体的には、ヘンケルジャパン社製、デクセリアルズ社製、Contronics社製の硬化型の導電性接着剤などを使用する。封止部材70の溝部74に充填され、その後、補助電極30と電気的に接続されるように熱で硬化される。
図1の第一端子部101は、支持基板10上に形成される第一電極20または/および補助電極30のうち、封止部材70の内部から外部に引き出し形成された部分にクロム等の抵抗率の低い金属材料からなる図示しない金属層を積層して形成されるもので、第一電極20及び補助電極30と前記外部電源とを電気的に接続する。
図1の第二端子部102は、第一電極20と同時に同材料で形成された図示しないベース部上にクロム等の抵抗率の低い金属材料からなる図示しない金属層を積層して形成されるもので、第二電極60と前記外部電源とを電気的に接続させる。
以上の各部によって有機ELパネル100が構成される。以上に説明した有機ELパネル100は、支持基板10側から光を出射するいわゆるボトムエミッション型の有機ELパネルであったが、本発明は、トップエミッション型の有機ELパネルにも適用可能である。また、第一電極20及び第二電極60の双方を透明電極にした透明型(シースルー型)の有機ELパネルにも適用可能である。なお、第一電極20及び第二電極60の双方に透明電極を用いた場合、双方の電極それぞれに対して、配線抵抗を抑える補助導電部90を電気的に接続されるように設けてもよい。
次に、図3を用いて有機ELパネル100の製造方法を説明する。図3は、図1のマルチ有機EL基板100aのB−B断面図であり、有機ELパネル100の製造方法の例を示す図である。
図3(a)は、有機ELパネル100の発光部Eを支持基板10上に形成する発光部形成工程を行った後の素子基板SUBを示す図である。前記発光部形成工程において、まず、蒸着法やスパッタリング法等の手段によって支持基板10上に第一電極20と補助電極30とを形成した後、フォトリソグラフィー法等によって、支持基板10上に第一電極20及びスリット状の補助電極30を形成する。次に、絶縁層40をスピンコート法などによって補助電極30の背面側に薄膜で形成した後、フォトリソグラフィー法で所望の形状にパターニングされる。そして第一電極20に対応するように有機層50を積層形成し、さらに、有機層50上に第二電極60を積層形成する。これにより、支持基板10上に、少なくとも第一電極20と、この第一電極10と対となる第二電極60と、第一電極10と第二電極60とで挟持される少なくとも発光層を有する有機層50とを備えた素子基板SUBが形成される。なお、補助電極30は、スリット状に形成されていなくてもよい。
図3(b)は、封止部材70の溝部74に補助導電材90を充填する充填工程を行った後の封止部材70を示す図である。前記充填工程において、まず、封止部材70の溝部74の開口が鉛直方向上側に向くように、かつ封止部材70の凹部71が水平となるように設置し、溝部74に補助導電材90をディスペンサー充填等により充填する。なお、充填の際、溝部74が補助導電材90で満たされないように所定の空間74aを残すことが好ましい。
図3(c)は、支持基板10上の発光部Eを封止するように、支持基板10(素子基板SUB)と封止部材70とを接合する接合工程を行った後のマルチ有機EL基板100aを示す図である。前記接合工程において、窒素雰囲気中で接着剤80が塗布された支持基板10と、封止部材70とを、図示しない重ね合わせ装置によって支持基板10と封止部材70との平行状態を保ちながら、かつ封止部材70の各凹部71が支持基板10上の発光部Eに対応するように重ね合わす。次に、紫外線(UV)を照射することにより封止部材70の支持部72と支持基板10(補助電極30)とが接合固定され、これにより有機ELパネル100を複数有するマルチ有機EL基板100aが得られる。
図3(d)は、前記接合工程により得られたマルチ有機EL基板100aを上下反転させる反転工程と、前記反転工程の後に補助導電部90を硬化させる硬化工程とを行った後のマルチ有機EL基板100aを示す図である。前記反転工程では、図3(c)の前記接合工程で得られたマルチ有機EL基板100aを上下反転させる。すると、封止部材70の溝部74に充填されていた補助導電材90が、溝部74内で鉛直方向下側に(支持基板10上の補助電極30側へ補助電極30)流動する。これにより、補助導電材90は、支持基板10上の補助電極30に密着する。次に、前記硬化工程において、マルチ有機EL基板100aの一部または全体を加熱し、補助導電材90を熱硬化させる。熱硬化の条件は、具体的に例えば、100℃以上、好ましくは120℃以上で、5分以上、好ましくは30分以上で熱硬化させる。なお、補助導電材90が硬化する温度以下の環境下にしばらくおき、熱により補助導電材90を軟化させ、より補助導電材90を支持基板10上の補助電極30に密着させ、その後に、温度を補助導電材90が硬化する温度以上にして熱硬化させることが好ましい。なお、前記反転工程は、封止部材70の溝部74内に充填された補助導電材90が、マルチ有機EL基板100aを反転させる(傾ける)ことにより、支持基板10上の補助電極30に向かって流動する工程であるので、以下の説明では前記反転工程を補助導電材流動工程とも呼ぶ。
また、前記反転工程によりマルチ有機EL基板100aを反転させたことにより補助導電部90内にボイドが発生することがある。よって、前記反転工程と前記硬化工程との間に、補助導電材90内に発生したボイドを除去するボイド除去工程を有することが好ましい。前記ボイド除去工程は、例えば、マルチ有機EL基板100aの少なくとも一部を振動させる工程、マルチ有機EL基板100aの少なくとも一部に衝撃を加える工程、マルチ有機EL基板100aに遠心力を加える工程、から選ばれる一の工程又は二以上の工程を組み合わせた工程を有する。なお、前記ボイド除去工程は、例えば、有機ELパネル100の一部または全部を加熱するなどし、補助導電材90を軟化した後、または軟化させながら行われることが好ましい。これにより、補助導電部90内のボイドをより少なくすることができる。
図3(e)は、図3(d)に示される前記硬化工程によって得られたマルチ有機EL基板100aを個々の有機ELパネル100に分割する分割工程と、前記分割工程により分割された有機ELパネル100の封止部材70の余剰部74bを切断する余剰部分切断工程とを行った後の有機ELパネル100を示す図である。前記分割工程において、マルチ有機EL基板100aにおける個々の有機ELパネル100の境界である分割部73をスクライブ法等の手段によって切断し、個々の有機ELパネル100に分割する。次に、前記余剰部切断工程では、有機ELパネル100の封止部材70の溝部74の余剰部分である余剰部74bを前記スクライブ法等の手段によって切断する。前記余剰部切断工程により、封止部材70の余剰部74bで覆われていた補助電極30が露出し、この補助電極30の露出箇所を第一端子部101として設けることができる。
図4は、図3で説明した製造工程で生成された有機ELパネル100に追加補助導電部90a(以下では、追加補助導電材90aとも呼ぶ)をさらに設けた例を説明する図である。図4(a)は、図3で説明した製造工程で生成された有機ELパネル100を示す。図4(a)の有機ELパネル100では、溝部74に充填されていた補助導電材90が支持基板10側に流動して硬化されるため、溝部74の支持基板10から離れた方には、補助導電材90が配設されない隙間部74cが形成される。図4(b)は、図4(a)の隙間部74cに、例えば導電性ペーストからなる追加補助導電材90aを塗布して硬化させる追加塗布工程を行った後の有機ELパネル100を示す図である。前記追加塗布工程では、有機ELパネル100の隙間部74cにニードル等を用いて追加補助導電材90aを塗布し、塗布後、追加補助導電材90aを硬化させた追加補助導電部90aを形成する。これにより、発光部Eの全体に亘る第一電極20の配線抵抗をさらに低く抑えることができる。
以上に説明した本実施形態における有機ELパネル100は、外部電源から共通配線で給電される透光性の第一電極20と、第一電極20と対となる第二電極60と、少なくとも発光部を有する有機層50を第一電極20と第二電極60とで挟持した有機EL素子を透光性の支持基板10上に配設し、前記有機EL素子を気密的に覆う封止部材70を配設してなる有機ELパネル100であって、第一電極20上に第一電極20よりも電気抵抗率の低い補助電極30を形成し、封止部材70の少なくとも一部に溝部74を設け、溝部74に導電性材料からなる補助導電部90を配置するものである。
これにより、共通配線の第一端子部101の幅を広くしなくても発光部Eの全体に亘る第一電極20の配線抵抗を低く抑えることができる。すなわち、縁を狭くした狭額縁でありながら、共通配線の電気抵抗を小さく抑え、配線による電圧降下を抑制することで第一電極20全体にかかる電圧のばらつきを抑え、発光部Eを均一に発光させることができる有機ELパネル100を提供することができる。
なお、以上に説明したように、本発明における有機ELパネル100の製造方法では、封止部材70の溝部74に充填した補助導電材90を硬化する前記硬化工程前に、補助導電材90を支持基板10上の補助電極30側に向けて流動させる前記反転工程を有するため、補助導電材90を補助電極30に密着させることができ、この密着した補助導電部90により補助電極30を介して第一電極20の配線抵抗をより低く抑えた有機ELパネル100を製造することができる。
なお、本発明は以上の実施形態及び図面によって限定されるものではない。本発明の要旨を変更しない範囲で、適宜、変更(構成要素の削除も含む)を加えることが可能である。
上記実施形態では、補助導電材流動工程として、マルチ有機EL基板100aを反転させる前記反転工程を行っていたが、前記反転工程の代わりに、封止部材70の溝部74内に充填された補助導電材90が、支持基板10上の補助電極30に向かって流動するように、マルチ有機EL基板100aを傾ける傾け工程を行ってもよい。以下に、前記傾け工程を、図5を用いて説明する。
図5は、前記傾け工程を説明する図である。なお、前記傾け工程を説明する図5では、一つの有機ELパネル100のみを記載しているが、マルチ有機EL基板100aで前記傾け工程を行ってもよい。
図5(a)は、前記接合工程により、支持基板10と封止部材70とを接合した後であり、前記傾け工程の前の有機ELパネル100を示す。なお、図5(a)の左図は、前記傾け工程前の有機ELパネル100の正面図であり、図5(a)の右図は、左図におけるC−C断面図である。なお、前記接合工程の後の有機ELパネル100は、面が水平になるように固定されている。前記傾け工程を行う有機ELパネル100は、最終的に切断される切断部103を有する。この切断部103は、最終的に残る有機ELパネル100と一体的に形成される部分であり、補助導電材90が充填される溝部74も有する。補助導電材90は、溝部74に空間74aが残るように充填される。
図5(b)は、前記傾け工程が実行された後の有機ELパネル100を示す。なお、図5(b)の左図は、前記傾け工程後の有機ELパネル100の正面図であり、図5(b)の右図は、左図におけるC−C断面図である。前記傾け工程において、有機ELパネル100は、有機ELパネル100の切断部103が鉛直方向上側になるように、図5(a)の水平状態から徐々に傾けられ、有機ELパネル100の面が前記水平方向に対して概ね垂直になる(概ね鉛直方向に沿う)ように固定される。すると、溝部74内の補助導電材90は、溝部74内を鉛直方向下側に流動し、図5(b)の左図に示すように、補助電極30に密着する。なお、補助導電材90は、溝部74内に空間74aが残るように充填されているため、前記傾け工程後には、有機ELパネル100の切断部103側の溝部74に空間74aができる。そして、有機ELパネル100が概ね鉛直方向に沿った状態で補助導電材90を熱硬化させ、有機ELパネル100の切断部103を切断する。以上に説明したように、有機ELパネル100を反転させる以外にも有機ELパネル100を傾けることで、補助導電材90を補助電極30に密着させるように流動させることができる。
また、補助導電材90は、例えば、融点が100℃のビスマス−鉛−スズ合金、融点が120℃のインジウム−スズ合金、融点が72℃の大阪朝日メタル工場社製のU−72などの低融点金属であってもよい。この場合、図3(b)に示した前記充填工程では、溶融または半溶融した低融点金属90を溝部74に充填する。なお、前記硬化工程では、有機ELパネルの一部または全部を冷却することで、低融点金属90を硬化させてもよい。また、前記硬化工程の前に再加熱工程を加えてもよく、前記再加熱工程により、低融点金属90を補助電極30に密着させるように流動させることができる。低融点金属90は、典型的には、樹脂系の導電材料より電気抵抗率が低く、第一電極20の配線抵抗をより低く抑えた有機ELパネル100を製造することができる。
また、有機ELパネル100の第一端子部101や補助導電材90の配置は適宜変更されてもよい。例えば、図6(a)(b)に示すように、第一端子部101は、補助導電部90の長手方向の一端のみに配置してもよい。また、図6(c)に示されるように、第一端子部101と補助導電部90とをそれぞれ有機ELパネル100の4辺に配置してもよい。
100 有機ELパネル
100a マルチ有機EL基板
101 第一端子部
102 第二端子部
10 支持基板
20 第一電極
30 補助電極
40 絶縁層
50 有機層
60 第二電極
70 封止部材
71 凹部
72 支持部
73 分割部
74 溝部
74a 空間
74b 余剰部
74c 隙間部
80 接着剤
90 補助導電部(補助導電材)
90a 追加補助導電部(追加補助導電材)

SUB 素子基板
E 発光部

Claims (9)

  1. 外部電源から共通配線で給電される透光性の第一電極と、前記第一電極と対となる第二電極と、前記第一電極と前記第二電極とで挟持される少なくとも発光層を有する有機層と、前記第一電極、前記第二電極、前記有機層を支持する支持基板とからなる素子基板を作成する工程と、
    封止部材に設けられた溝部に導電性材料を充填する工程と、
    前記支持基板上の少なくとも前記発光部の一部を前記封止部材で覆う工程と、
    上記工程で生成した有機ELパネルを傾け、前記溝部に充填された前記導電性材料を前記支持基板側に向けて流動させる工程と、
    前記導電性材料を流動させる工程の後に、前記導電性材料を硬化する工程と、を有する、
    ことを特徴とする有機ELパネルの製造方法。
  2. 前記封止部材で覆う工程の前に、前記支持基板または/および前記封止部材に接着剤を塗布する工程と、
    前記封止部材で覆う工程の後であり、かつ前記導電性材料を流動させる工程の前に、前記接着剤を硬化させる工程と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機ELパネルの製造方法。
  3. 前記導電性材料と前記接着剤とは、硬化方法が異なる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の有機ELパネルの製造方法。
  4. 前記導電性材料は、熱硬化させ、前記接着剤は、UV硬化させる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の有機ELパネルの製造方法。
  5. 前記導電性材料を流動させる工程において、前記支持基板の面が前記封止部材の面より鉛直方向の下側になるように前記有機ELパネルを傾ける、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機ELパネルの製造方法。
  6. 前記導電性材料を流動させる工程において、前記支持基板の面が概ね鉛直方向に沿うように前記有機ELパネルを傾ける、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の有機ELパネルの製造方法。
  7. 前記導電性材料を前記溝部に充填する工程において、前記導電材料は、前記溝部に所定の空間を残すように充填される、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかにに記載の有機ELパネルの製造方法。
  8. 前記導電性材料を流動させる工程の後であり、かつ前記導電性材料を硬化する工程の前に、前記有機ELパネルの少なくとも一部を加熱する工程、前記有機ELパネルの少なくとも一部を振動させる工程、前記有機ELパネルの少なくとも一部に衝撃を加える工程、前記有機ELパネルに遠心力を加える工程、から選ばれる一の工程又は二以上の工程を組み合わせた工程を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の有機ELパネルの製造方法。
  9. 請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法により製造される有機ELパネル。

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