JP2016185558A - 鋳塊取出具および鋳塊の製造方法 - Google Patents

鋳塊取出具および鋳塊の製造方法 Download PDF

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俊彦 墨野倉
Toshihiko Suminokura
俊彦 墨野倉
充 長谷川
Mitsuru Hasegawa
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史人 大沢
Fumito Osawa
史人 大沢
敏 清水
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敏 清水
隆幸 金森
Takayuki Kanamori
隆幸 金森
和輝 山室
Kazuki Yamamuro
和輝 山室
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Abstract

【課題】鋳型から鋳塊を取り出す際の安全性を確保できる鋳塊取出具を提供すること。
【解決手段】下面12、側面14及び上面16に囲まれる取出部材10は下面12が鋳型2の底2aに当接するので、鋳型2に流し込まれる溶融金属4が固化して形成される鋳塊6に取出部材10が上下方向に貫通する。取出部材10は、上面へ向かって縮径する円錐台状であるので、取出部材10から鋳塊6が下方に変位することを防止できる。取出部材10の上面16側に設けられる引掛部20を介して取出部材10を鋳型2から吊り上げることで、鋳塊6が鋳型2から取り出されると共に、取出部材10から鋳塊6が不意に脱落することを防止できる。鋳型2から鋳塊6を取り出す際の安全性を確保できる。
【選択図】図2

Description

本発明は鋳塊取出具および鋳塊の製造方法に関し、鋳型から鋳塊を取り出す際の安全性を確保できる鋳塊取出具および鋳塊の製造方法に関するものである。
生産品用の鋳型に溶融金属を流し込み、溶融金属を固化させて生産品を製造する鋳造作業中には、鋳型から溢れた溶融金属や、不純物が混入した溶融金属を回収用の鋳型に流し込んで固化させ、鋳塊を形成することが行われている。鋳塊を鋳型から取り出すには、クレーンのフック等を引っ掛けるための部分を鋳塊に設ける必要がある。従来、鋳塊取出具を鋳型の縁に取り付け、鋳型に流し込んだ溶融金属に鋳塊取出具を浸した状態で溶融金属を固化させ、鋳塊取出具にフォークリフトトラックのフォークを差し込んで鋳塊を鋳型から取り出した後、鋳塊から鋳塊取出具を側方にずらして取り外す技術がある(特許文献1)。
特許第3184883号公報
しかしながら、特許文献1に開示された技術では、鋳塊取出具を鋳型から取り出す際に、不意に鋳塊取出具から鋳塊が側方にずれて落下するおそれがあり、安全性を確保できないという問題点がある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、鋳型から鋳塊を取り出す際の安全性を確保できる鋳塊取出具および鋳塊の製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
請求項1記載の鋳塊取出具によれば、下面、その下面と交わる側面、及び、その側面と交わる上面に囲まれる取出部材は下面が鋳型の底に当接するので、鋳型に流し込まれる溶融金属が固化して形成される鋳塊の上下方向に取出部材が貫通する。取出部材は、上面と下面とを通る軸に直交する下面側の断面と軸に直交する上面側の断面とを軸方向から見たときに、下面側の断面の外形線の少なくとも一部が、上面側の断面の外形線の外側に位置するので、取出部材から鋳塊が下方に変位することを防止できる。その結果、取出部材の上面側に設けられる引掛部を介して取出部材を鋳型から吊り上げることで、鋳塊が鋳型から取り出されると共に、取出部材から鋳塊が不意に脱落することを防止できる。よって、鋳型から鋳塊を取り出す際の安全性を確保できる効果がある。
また、取出部材は、鋳塊を上下方向に貫通すると共に、上面と下面とを通る軸を含む全ての断面において、下面側へ向かう側面の外形線が0°以上の勾配を有するので、鋳塊を鋳型から取り出した後、取出部材の上面側に下面側へ向かう力を与えることで鋳塊から取出部材を容易に取り外すことができる。これにより、鋳塊と取出部材との分離を容易にできる効果がある。
請求項2記載の鋳塊取出具によれば、引掛部は取出部材の上面側に着脱自在に取り付けられる。鋳塊から取出部材を取り外す際に、引掛部を取出部材から取り外すことで、鋳塊に引掛部が干渉することを防止できる。これにより、請求項1の効果に加え、鋳塊と取出部材との分離をより容易にできる効果がある。
請求項3記載の鋳塊取出具によれば、鋳型の底に下面を当接して取出部材を立てたときの鋳型の高さにおける取出部材の軸に直交する断面と、軸に直交する引掛部の断面とを軸方向から見たときに、引掛部の断面の外形線が、取出部材の断面の外形線より内側に位置するので、鋳型の最大容量の鋳塊を形成した場合でも、取出部材により形成される鋳塊の貫通孔に引掛部を通すことができる。これにより、請求項1又は2の効果に加え、引掛部を取出部材に取り付けた状態で鋳塊と取出部材とを分離できる効果がある。
請求項4記載の鋳塊取出具によれば、取出部材は、比重が、鋳型に流し込まれる溶融金属の比重より大きいので、取出部材が溶融金属中で沈んで鋳型の底に取出部材の下面が当接される。これにより、請求項1から3のいずれかの効果に加え、取出部材の下面を鋳型の底に押し付ける操作や機器を省略できる効果がある。
請求項5記載の鋳塊の製造方法によれば、第1工程により、請求項1から4のいずれかに記載の鋳塊取出具の取出部材の下面を鋳型の底に当接させ、鋳型に流し込まれた溶融金属を取出部材の側面に浸した状態で固化させて取出部材が貫通した鋳塊を形成する。第2工程により、引掛部を介して取出部材を鋳型から吊り上げ、鋳塊を鋳型から取り出す。第3工程により、取出部材の上面側に下面側へ向かう力を加えて鋳塊から鋳塊取出具を取り外す。鋳塊取出具により鋳型から鋳塊を容易に取り出すことができ、鋳塊から鋳塊取出具を容易に取り外すことができるので、請求項1から4のいずれかの効果に加え、鋳塊の製造を容易にできる効果がある。
(a)は本発明の第1実施の形態における鋳塊取出具の正面図であり、(b)は鋳塊取出具の平面図である。 (a)は鋳塊取出具および鋳型の平面図であり、(b)は図2(a)のIIb−IIb線における鋳塊取出具および鋳型の断面図である。 (a)は鋳型に溶融金属を流し込んでいる状態を示す模式図であり、(b)は溶融金属が固化して鋳塊が形成された状態を示す模式図であり、(c)は鋳塊及び鋳塊取出具を吊り上げた状態を示す模式図であり、(d)は鋳塊及び鋳塊取出具を収容箱の上部に配置した状態を示す模式図であり、(e)は鋳塊から鋳塊取出具を取り外した状態を示す模式図であり、(f)は収容箱に鋳塊を収容した状態を示す模式図である。 (a)は第2実施の形態における鋳塊取出具の正面図であり、(b)は鋳塊取出具の平面図である。 (a)は第3実施の形態における鋳塊取出具の正面図であり、(b)は鋳塊取出具の平面図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、添付図面を参照して説明する。まず、図1(a)及び図1(b)を参照して、鋳塊取出具1について説明する。図1(a)は本発明の第1実施の形態における鋳塊取出具1の正面図であり、図1(b)は鋳塊取出具1の平面図である。なお、図1(a)は取出部材10の上面16側が断面図で示されている。図1(a)はリング部22を立たせた状態が示され、図1(b)はリング部22を倒した状態が示されている。
アルミニウム合金を溶解させた溶融金属4を生産品用の鋳型に流し込み、溶融金属4を固化させてアルミニウム合金製の生産品を製造する鋳造作業中には、溶融金属4が鋳型から溢れたり、溶融金属4に不純物が混入したりする。鋳型から溢れた溶融金属4や、不純物が混入した溶融金属4を回収用の鋳型2に流し込み、溶融金属4を固化させて鋳塊6を形成する。鋳塊6は再溶解されて溶融金属4となり、再び鋳造に用いられる。
鋳塊取出具1は、鋳型2に流し込まれた溶融金属4が固化して形成される鋳塊6を鋳型2から取り出すための器具である。図1(a)及び図1(b)に示すように、鋳塊取出具1は、平らな下面12、下面12と交わる側面14、及び、側面14と交わる平らな上面16に囲まれる鉄鋼製の円錐台状の取出部材10と、取出部材10の上面16に設けられる引掛部20とを備えている。取出部材10と鋳塊6とを分離し易くするために取出部材10の側面14には離型剤が塗布されている。
取出部材10は、下面12から上面16へ向かって縮径する円錐台状であるので、上面16と下面12とを通る軸である中心軸Cを含む全ての断面が同一の形状である。その中心軸Cを含む断面において、下面12側へ向かう側面14の外形線が軸方向に亘って0°より大きい角度の勾配を有している。
取出部材10は、下面12から上面16までの高さが310〜510mmに設定されることが好ましい。取出部材10の高さが大きいほど、鋳塊6から取出部材10を取り外すときに鋳塊6を高く持ち上げる必要があるが、取出部材10の高さを抑えることで、鋳塊6から取出部材10を取り外す作業を容易にできる。取出部材10は、上面16の直径が30〜50mmに設定されることが好ましく、下面12側へ向かう側面14の外形線の勾配の角度が0°より大きく20°以下に設定されることが好ましい。取出部材10の中心軸Cに垂直な方向の寸法を抑えることができるので、鋳型2内で取出部材10が占める割合を小さくして鋳型2の容量を確保できる。なお、取出部材10の寸法は、鋳型2の寸法に合わせて適宜変更可能である。
引掛部20は、クレーン等のフックを引っ掛けて取出部材10を吊り上げるための部材である。引掛部20は、リング部22がボルト部24に対して回転可能に構成されるアイボルトであり、取出部材10に形成されためねじ(図示せず)にボルト部24がねじ込まれて、取出部材10の上面16に着脱自在に取り付けられる。
次に、図2(a)及び図2(b)を参照して、鋳塊取出具1と鋳型2との関係について説明する。図2(a)は鋳塊取出具1及び鋳型2の平面図であり、図2(b)は図2(a)のIIb−IIb線における鋳塊取出具1及び鋳型2の断面図である。
図2(a)及び図2(b)に示すように、鋳型2は、丸型の皿状の鉄鋼製の容器であって、底2aが平らであり、固化した鋳塊6を取り出し易いように内周面2bが底2aから開口2cへ向かって拡径されると共に、底2a及び内周面2bには離型剤が塗布されている。
鋳型2は、底2aから開口2cまでの高さが300〜500mmに設定されることが好ましく、開口2cの直径が800〜1200mmに設定されることが好ましい。鋳型2の寸法から鋳型2内で固化する鋳塊6の寸法が決定されるので、このように鋳型2の寸法を設定することで、鋳塊6を再溶解するための溶解炉の投入口に投入できる寸法に鋳塊6を形成できる。なお、鋳型2の寸法は、鋳造作業中に回収する溶融金属4の量に合わせて適宜変更可能である。
取出部材10は、鋳型2の底2aに下面12を当接して、鋳型2の中心に配置される。このようにして取出部材10を鋳型2の底2aに立てたとき、鋳型2の開口2cの高さよりも高い位置に引掛部20が位置するように、鋳型2の底2aから開口2cまでの高さに対して、取出部材10の下面12から上面16までの高さを設定する。これにより、鋳型2の最大容量の鋳塊6を形成した場合でも、取出部材10が鋳塊6を上下方向に貫通することができる。
さらに、鋳型2の開口2cの高さにおける取出部材10の中心軸Cに直交する断面の半径L1よりも、リング部22を立てた引掛部20における中心軸Cからの最大距離L2が小さい。即ち、鋳型2の開口2cの高さにおける取出部材10の中心軸Cに直交する断面と、中心軸Cに直交する引掛部20の断面とを軸方向から見たときに、引掛部20の断面の外形線が、取出部材10の断面の外形線の内側に位置する。
次に、図3(a)から図3(f)を参照して、鋳塊6の製造方法を説明する。図3(a)は鋳型2に溶融金属4を流し込んでいる状態を示す模式図であり、図3(b)は溶融金属4が固化して鋳塊6が形成された状態を示す模式図であり、図3(c)は鋳塊6及び鋳塊取出具1を吊り上げた状態を示す模式図であり、図3(d)は鋳塊6及び鋳塊取出具1を収容箱30の上部に配置した状態を示す模式図であり、図3(e)は鋳塊6から鋳塊取出具1を取り外した状態を示す模式図であり、図3(f)は収容箱30に鋳塊6を収容した状態を示す模式図である。
取出部材10の下面12を鋳型2の底2aに当接させ、鋳型2の中心に取出部材10を配置した後、図3(a)に示すように、鋳型2に溶融金属4を流し込む。次いで、図3(b)に示すように、鋳型2に流し込まれた溶融金属4を取出部材10の側面14に浸した状態で固化させて鋳塊6を形成する。これにより、取出部材10が鋳塊6を上下方向に貫通し、鋳塊6の貫通孔6aと取出部材10の側面14とが全周に亘って密接する。
次いで、図3(c)に示すように、引掛部20のリング部22にクレーン(図示せず)のフックFを引っ掛けて取出部材10を吊り上げる。取出部材10が下面12から上面16へ向かって縮径する円錐台状であるので、取出部材10から鋳塊6が下方に変位することを防止できる。そのため、引掛部20を介して吊り上げられる取出部材10と共に鋳塊6が吊り上げられ、鋳型2から鋳塊6を取り出すことができる。
次いで、図3(d)に示すように、鋳塊6を収容箱30の上部に配置する。収容箱30は、鋳塊6を内部に収容可能な箱部32と、箱部32の縁の一辺から所定量離間すると共に箱部32の縁の一辺と平行かつ同一の高さに設けられる掛渡部34と、箱部32の下部にフォークリフトトラックのフォークが挿入可能な差込口36とを備えている。箱部32の縁の一辺と掛渡部34との間に取出部材10の下面12が位置するように、箱部32の縁の一辺と掛渡部34とに鋳塊6を掛け渡して配置する。
取出部材10が下面12から上面16へ向かって縮径する円錐台状であるので、取出部材10から鋳塊6が上方に変位すること(鋳塊6から取出部材10が下方に変位すること)が可能である。取出部材10の上面16側に取出部材10の下面12側へ向かう力を加えて(例えば、引掛部20をハンマーで上方から叩いて)、図3(e)に示すように、鋳塊6から取出部材10を下方に落として取り外す。最後に、掛渡部34から箱部32の縁の一辺へ向かって鋳塊6をスライドさせて、図3(f)に示すように、鋳塊6を収容箱30の箱部32に収容する。
以上のような鋳塊取出具1及び鋳塊6の製造方法によれば、鋳塊取出具1により鋳型2から鋳塊6を容易に取り出すことができ、鋳塊6から鋳塊取出具1を容易に取り外すことができるので、鋳塊6の製造を容易にできる。鋳塊6から鋳塊取出具1を取り外すことで、鋳塊6の高さを抑えることができると共に、鋳塊6を積み上げることができる。
鋳塊6を収容する収容箱30に、鋳塊6から取出部材10を取り外すための掛渡部34が設けられるので、鋳塊6から取出部材10を取り外す工程と、鋳塊6を収容する工程とを同じ場所で連続して作業できる。これにより、鋳塊6の製造効率を向上できる。さらに、収容箱30に鋳塊6を収容した後は、収容箱30の差込口36にフォークリフトトラックのフォークを挿入して収容箱30を持ち上げることで、鋳塊6及び収容箱30の移動を容易にできる。
鋳塊6の貫通孔6aと取出部材10の側面14とが全周に亘って密接するので、取出部材10から鋳塊6が側方に変位しない。さらに、円錐台状の取出部材10により取出部材10から鋳塊6が下方に変位することを防止できるので、鋳型2から鋳塊6を取り出す際に、取出部材10から鋳塊6が不意に脱落することを防止できる。よって、鋳型2から鋳塊6を取り出す際の安全性を確保できる。
取出部材10が鋳塊6を上下方向に貫通すると共に、取出部材10が下面12から上面16へ向かって縮径する円錐台状であるので、鋳塊6から取出部材10を下方に変位させて容易に取り外すことができる。さらに、取出部材10が円錐台状なので、鋳塊6から取出部材10を取り外すときの抜き勾配の役割をし、鋳塊6から取出部材10をより容易に取り外すことができる。これにより、鋳塊6と取出部材10との分離を容易にできる。
鋳塊6から取出部材10を取り外す方向(下)と正反対の方向に取出部材10を吊り上げて鋳塊6を鋳型2から取り出すので、取出部材10から鋳塊6が不意に脱落することをより防止できる。よって、鋳型2から鋳塊6を取り出す際の安全性をより確保できる。
鋳型2の底2aに取出部材10の下面12が当接することで、取出部材10が鋳塊6を上下方向に貫通し、鋳型2と取出部材10との間には鋳塊6が介在する。鋳型2の底2aの形状に取出部材10の下面12の形状を沿わせる必要はあるが、鋳型2の内周面2bの形状に取出部材10の形状を沿わせる必要はない。鋳型2の底2aは平らであることが多いので、平らな下面12を有する取出部材10の汎用性を向上できる。
引掛部20が取出部材10の上面16に着脱自在に取り付けられるので、鋳塊6から取出部材10を取り外す際に、引掛部20を取出部材10から取り外して鋳塊6に引掛部20が干渉することを防止できる。これにより、鋳塊6と取出部材10との分離を容易にできると共に、引掛部20の大きさを自由に設定できる。さらに、取出部材10の上面16側(引掛部20)に取出部材10の下面12側へ向かう力を加える際に、引掛部20を取出部材10から取り外して取出部材10に直接力を加えることができるので、引掛部20に力が加わって引掛部20が変形することを防止できる。
鋳型2の開口2cの高さにおける取出部材10の中心軸Cに直交する断面と、中心軸Cに直交する引掛部20の断面とを軸方向から見たときに、引掛部20の断面の外形線が、取出部材10の断面の外形線の内側に位置するので、鋳型2の最大容量の鋳塊6を形成した場合でも、鋳塊6の貫通孔6aに引掛部20を通すことができる。これにより、引掛部20を取出部材10に取り付けた状態で鋳塊6と取出部材10とを分離できる。
鉄鋼製の取出部材10の比重が、溶融金属4(アルミニウム合金)の比重より大きいので、取出部材10が溶融金属4中で沈んで鋳型2の底2aに取出部材10の下面12が当接される。これにより、取出部材10の下面12を鋳型2の底2aに押し付ける操作や機器を省略できる。
リング部22がボルト部24に対して回転可能なので、取出部材10の上面16側(引掛部20)に取出部材10の下面12側へ向かう力を加える際に、リング部22を倒してボルト部24に力を加えることができる。これにより、リング部22に力が加わってリング部22が変形することを防止できる。
次に、図4(a)及び図4(b)を参照して第2実施の形態について説明する。第1実施の形態では、取出部材10が円錐台状であり、引掛部20がアイボルトである場合について説明した。これに対し第2実施の形態では、取出部材41が六角錘台と六角柱との組み合わせであり、引掛部48が取出部材41に設けられる孔である場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図4(a)は本発明の第2実施の形態における鋳塊取出具40の正面図であり、図4(b)は鋳塊取出具40の平面図である。
図4(a)及び図4(b)に示すように、鋳塊取出具40は、平らな下面42、下面42と交わる側面44、及び、側面44と交わる平らな上面46に囲まれる鉄鋼製の取出部材41と、取出部材41の上面46側に設けられる引掛部48とを備えている。取出部材41は、下面42側が、下面42から上面46側へ向かって中心軸Cに直交する断面が大きくなる六角錘台であり、上面46側が六角柱である。
取出部材41は、中心軸Cを含む全ての断面において、下面42側へ向かう側面44の外形線が、上面46側では勾配がなく(0°の勾配を有し)、下面42側では0°より大きい角度の勾配を有しているので、取出部材41から鋳塊6が下方に変位することを防止できると共に、取出部材41から鋳塊6が上方に変位すること(鋳塊6から取出部材41が下方に変位すること)が可能である。これにより、鋳型2から鋳塊6を取り外す際の安全性を確保できると共に、鋳塊6から取出部材41を容易に取り外すことができる。また、鋳塊6の高さが、取出部材41の下面42側である六角錘台の部分までであれば、六角錘台の部分が、鋳塊6から取出部材41を取り外すときの抜き勾配の役割をし、鋳塊6から取出部材41をより容易に取り外すことができる。
引掛部48は、中心軸Cに直交して取出部材41を貫通する孔であるので、取出部材41の側面44から中心軸Cに直交する方向に側面44から引掛部48が突出することがなく、鋳塊6から取出部材41を取り外す際に、引掛部48が鋳塊6に干渉することを防止できる。これにより、鋳塊6と取出部材41との分離を容易にできる。
次に、図5(a)及び図5(b)を参照して第3実施の形態について説明する。第1実施の形態では、取出部材10が円錐台状であり、引掛部20がアイボルトである場合について説明した。これに対し第3実施の形態では、取出部材51が逆T字状であり、引掛部58がフックボルトである場合について説明する。なお、第1実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付して以下の説明を省略する。図5(a)は本発明の第3実施の形態における鋳塊取出具50の正面図であり、図5(b)は鋳塊取出具50の平面図である。なお、図5(a)は取出部材51の上面56側が断面図で示されている。
図5(a)及び図5(b)に示すように、鋳塊取出具50は、平らな下面52、下面52と交わる側面54、及び、側面54と交わる平らな上面56に囲まれる鉄鋼製の取出部材51と、取出部材51の上面56に設けられる引掛部58とを備えている。取出部材51は、側面視において長方形状、且つ、正面視において逆T字状の部材であり、上面56側が、中心軸C方向に長手方向を有する直方体状の縦長部Aであり、下面52側が、中心軸Cに直交する方向に長手方向を有する直方体状の横長部Bである。
縦長部Aは、中心軸Cを含む全ての断面において、下面52側へ向かう側面54の外形線が軸方向に亘って勾配がない(0°の勾配を有する)。横長部Bは、縦長部Aの側面54の4面のうち対向する2面に対して垂直に張り出し、中心軸Cを含む全ての断面において、下面52側へ向かう側面54の外形線が軸方向に亘って勾配がない。これにより、中心軸Cに直交する横長部Bの断面と中心軸Cに直交する縦長部Aの断面とを軸方向から見たときに、横長部Bの断面の外形線の一部が、縦長部Aの断面の外形線の外側に位置する。縦長部A及び横長部Bにより、取出部材51から鋳塊6が下方に変位することを防止できると共に、取出部材51から鋳塊6が上方に変位すること(鋳塊6から取出部材51が下方に変位すること)が可能であるので、鋳型2から鋳塊6を取り外す際の安全性を確保できると共に、鋳塊6から取出部材51を容易に取り外すことができる。
引掛部58は、取出部材51に形成されためねじ(図示せず)にねじ込まれるフックボルトであり、取出部材51の上面56に着脱自在に取り付けられる。引掛部58を取出部材51から取り外して鋳塊6に引掛部58が干渉することを防止できるので、鋳塊6と取出部材51との分離を容易にできる。また、引掛部58は、外形線が、軸方向から見て取出部材51の上面56の外形線より内側に位置するので、鋳型2から鋳塊6を取り外す際に鋳塊6の貫通孔6aに引掛部58を通すことができる。引掛部58を取出部材51に取り付けた状態で鋳塊6と取出部材51とを分離できる。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。例えば、上記実施の形態では鋳型2及び取出部材10,41,51が鉄鋼製である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、溶融金属4に対する耐熱性、複数回使用に対する耐久性などを満たせば、セラミックス製や、鉄鋼以外の合金製の取出部材を用いることは当然可能である。
上記実施の形態では、溶融金属4がアルミニウム合金である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鋳鉄や銅合金、マグネシウム合金などの溶融金属を用いることは当然可能である。
上記第1実施の形態では取出部材10が円錐台状であり、第2実施の形態では取出部材41が六角錘台と六角柱との組み合わせであり、第3実施の形態では取出部材51が逆T字状である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。上面と下面とを通る軸を含む全ての断面において、下面側へ向かう側面の外形線が0°以上の勾配を有し、且つ、軸に直交する下面側の断面と軸に直交する上面側の断面とを軸方向から見たときに、下面側の断面の外形線の少なくとも一部が、上面側の断面の外形線の外側に位置する取出部材を用いることが可能である。
上記実施の形態では、取出部材10,41,51の上面16,46,56が平らである場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、取出部材10,41,51の上面16,46,56の形状を適宜変更することは当然可能である。例えば、半球状や、凹凸を有する形状が挙げられる。また、取出部材が円錐状の場合、円錐の頂点の微小部分が取出部材の上面である。
上記実施の形態では、鋳型2が丸型の皿状である場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、角型の皿状の鋳型を用いることは当然可能である。また、取出部材10,41,51の下面12,42,52を当接可能に底が平らであれば複雑な形状の鋳型を用いることも可能である。しかし、角を有する鋳型内で溶融金属4が固化する際には角に応力が集中するおそれがあり、鋳型や鋳塊6の耐久性を確保できないおそれがある。そのため、丸型の鋳型2を用いることが好ましい。
上記第1実施の形態では、箱部32の縁の一辺と掛渡部34との間に取出部材10の下面12が位置するように、箱部32の縁の一辺と掛渡部34とに鋳塊6を掛け渡した状態で、鋳塊6から取出部材10を取り外す場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、鋳塊6から取出部材10が下方に変位可能であればよい。例えば、2つの部材間に鋳塊6を掛け渡して鋳塊6から取出部材10を取り外す器具と、収容箱30の箱部32とをそれぞれ設けることは当然可能である。
1,40,50 鋳塊取出具
2 鋳型
2a 底
4 溶融金属
6 鋳塊
10,41,51 取出部材
12,42,52 下面
14,44,54 側面
16,46,56 上面
20,48,58 引掛部

Claims (5)

  1. 鋳型の底に当接する下面、その下面と交わる側面、及び、その側面と交わる上面に囲まれる取出部材と、
    その取出部材の前記上面側に設けられる引掛部とを備え、
    前記取出部材は、前記上面と前記下面とを通る軸を含む全ての断面において、前記下面側へ向かう前記側面の外形線が0°以上の勾配を有し、且つ、
    前記軸に直交する前記下面側の断面と前記軸に直交する前記上面側の断面とを軸方向から見たときに、前記下面側の断面の外形線の少なくとも一部が、前記上面側の断面の外形線の外側に位置することを特徴とする鋳塊取出具。
  2. 前記引掛部は、前記取出部材の前記上面側に着脱自在に取り付けられることを特徴とする請求項1記載の鋳塊取出具。
  3. 前記引掛部は、前記鋳型の底に前記下面を当接して前記取出部材を立てたときの前記鋳型の高さにおける前記取出部材の前記軸に直交する断面と、前記軸に直交する前記引掛部の断面とを軸方向から見たときに、前記引掛部の断面の外形線が、前記取出部材の断面の外形線より内側に位置することを特徴とする請求項1又は2に記載の鋳塊取出具。
  4. 前記取出部材は、比重が、前記鋳型に流し込まれる溶融金属の比重より大きいことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の鋳塊取出具。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の鋳塊取出具の前記取出部材の前記下面を鋳型の底に当接させ、前記鋳型に流し込まれた溶融金属を前記側面に浸した状態で固化させて前記取出部材が貫通した鋳塊を形成する第1工程と、
    前記引掛部を介して前記取出部材を前記鋳型から吊り上げ、前記鋳塊を前記鋳型から取り出す第2工程と、
    前記取出部材の前記上面側に前記下面側へ向かう力を加えて前記鋳塊から前記鋳塊取出具を取り外す第3工程とを備えていることを特徴とする鋳塊の製造方法。
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CN111545730A (zh) * 2020-06-24 2020-08-18 通裕重工股份有限公司 一种兆瓦级高吨位风电铸件的开箱方法
CN115138828A (zh) * 2022-08-10 2022-10-04 保定奥琦圣新型金属材料制造有限公司 一种液压合金锭脱模装置

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