JP2016183354A - 多様な流動様式を有する気相重合によるポリプロピレン又はプロピレンコポリマーの製造方法 - Google Patents

多様な流動様式を有する気相重合によるポリプロピレン又はプロピレンコポリマーの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
2つ又はそれ以上の異なった流動様式下における気相オレフィン重合法の改良を提供する。特に、低速又は高固体のホールドアップ様式における動作上の問題、例えば粒子凝集及びポリマー塊の形成など、を防止する。
【解決手段】
少なくとも1つの選択性制御剤及び少なくとも1つの活性制限剤からなる混合外部電子供与体系を含む触媒を、反応装置に添加する。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2009年12月21日に出願された、「GAS-PHASE POLYMERIZATION PROCESS HAVING MULTIPLE FLOW REGIMES」という名称の米国仮特許出願第61/288,580号の優先権を主張する非仮出願であり、その教示内容は、その全体が再掲されているものとして、参照されることにより本明細書に組み込まれる。
本発明は、2つ又はそれ以上の異なった流動様式下における気相オレフィン重合法の改良に関する。この改良は、混合外部電子供与体供給を用いることを含む。
高性能のポリプロピレンのホモポリマー製品及びコポリマー製品に対する需要が、ユニークな特徴をもつ高度製造技術をもたらした。その特徴の一つは、重合の過程に、多様な組み合せの動作条件を有することである。これによって、製品の性能のさまざまな側面に必要とされる多様なポリマー成分、及び/又は優れた反応装置動作性及び良好な製品品質が可能となる。このような多様な組み合せの動作条件は、多段階重合(例えば、連続した多様な反応装置)、単一の反応装置内での多重ゾーン重合又は多段階法と多重ゾーン重合法を併用して実現することができる。このような方法で生産されるポリマー成分の性質にさらに差異を付けるため、又は方法の最適化を図るため、しばしば意図的又は無意識に様々な流動様式の下で、異なった反応装置又は異なった反応装置ゾーンにおける動作条件が決められている。
「流動様式」という用語は、他の隣接様式と区別される全体的な流動パターン及び/又は装置構造について1つ又はそれ以上のユニークな特徴をもつ流体力学的概念である。単相系では、乱流及び層流が、異なった流動様式の一般例である。高度な重合製造に関係する多相系では、状況はより複雑で、いくつかの流動様式、例えばバブリング流動化、乱流流動化、高速流動化、空気輸送(濃密相及び希薄相)、充填移動層、噴流層、及び噴流流動層などに直面することがある。異なった流動様式は、それらの流動パターン、相分布及びホールドアップ、熱伝導及び物質移動などによって区別される。
異なった流動様式は、異なったポリマー成分を生産する機会を最大にする。例えば、Dow Chemical CompanyのUNIPOL(商標)法で使用される、インパクト・コポリマーを作るための第二及び第一の反応装置は、それぞれ乱流流動化様式下及び高速流動化様式の下端下で稼働している(国際公開公報第2009029486号)。Lyondellbasellのスフェリゾーン(Spherizone)反応装置は、それぞれ高速流動化様式及び充填移動層様式の下で2種類の反応装置ゾーンを用いている(米国特許第5,698,642号)。Sabic Europeは、UNIPOL(商標)反応装置の中央にドラフトチューブを付加して、おそらく環状ゾーンが乱流流動化様式の下になり、中央のドラフトチューブ内にあるゾーンが希薄相高速流動化様式の下になる可能性が高い噴流流動層を創出した(欧州特許第1,196,238号)。
国際公開公報第2009029486号明細書 米国特許第5,698,642号明細書 欧州特許第1,196,238号明細書 欧州特許第1,720,913号明細書 国際公開公報第2005/095465号明細書 米国特許第7,405,260号明細書
反応装置系内で多重流動様式を操作することは、製品の多様性という利点をもたらす一方で、こうした反応装置系が更なる問題を引き起こす可能性がある。特に、一つの流動様式下で最適に働く触媒系が、別の流動様式下で稼働する際には同じようには働かない可能性がある。例えば、ある触媒系は、高速様式では適正に動作し得るが、低速又は高固体のホールドアップ様式では、動作上の問題、例えば、主に不十分な熱除去及び/又は静的付着(static adhesion)によって起こると考えられている粒子凝集及びポリマー「塊(chunks)」の形成などがあり得る。このような動作上の問題は、例えば欧州特許第1,720,913号、国際公開公報第2005/095465号、米国特許第7,405,260号に記載されている。したがって、多重様式反応装置系に伴う動作上の問題点を克服するために改良重合法を開発する必要がある。
このような動作上の問題を解決するための従来の試みには、例えば、欧州特許第1,720,913号が含まれるが、これには、「粒子流を制御」し、反応装置の閉塞を防止するために、一定の質量流量で重合反応装置の充填移動層ゾーンの中に多数の液体流を継続的に供給することが記載されている。多重液体注入によって、方法は不要な複雑さを増し、費用が上がる。さらに、多重流動様式を含む多くの重合反応装置系では、プレ重合(pre-polymerization)を用いることが必要となる。プレ重合によって、触媒活性部位の分散を改善することができ、それによって、ポリマー粒子の凝集をもたらす可能性がある局部過熱の可能性を低下させることができるが、これも、さらなる投資と操作費用を増加させることになる。したがって、多重様式重合反応装置系における動作上の問題に対し、容易に適用することができ、比較的低い費用と動作上の複雑さが少ない解決策を見つける必要がある。
本発明は、2つ又はそれ以上の異なった流動様式を用いる気相重合法の改良である。本改良は、混合外部電子供与体供給を用いることを含む。
本明細書において元素周期律表という場合はすべて、CRC Press Inc.が2003年に出版し、版権を有する「元素周期律表」を意味するものとする。また、族という場合はいずれも、族を番号付けるためのIUPAC系を用いてこの元素周期律表に反映されている族を意味するものとする。相反する記載があるか、文脈から暗示されているか、又は当分野の慣例である場合を除き、すべての配分及び割合は重量に基づいている。米国における特許実務目的では、特に、当分野における合成技術、定義(本明細書に記載されている定義と不整合にならない範囲で)及び一般的な知識の開示に関し、本明細書で参照されている特許、特許出願又は公開の内容が、参照されることによりその全体が本明細書に組み込まれる(又は、その対応する米国文献が、参照されることによりそのように取り込まれる)。
「含む」という用語及びその派生語は、何らかの別の成分、工程又は手順が、それと同じものが本明細書に開示されているか否かを問わず、存在することを排除するものではない。疑問を生じる余地をなくすため、「含む」という用語を用いて本明細書で請求されているすべての組成物は、相反する記載がない限り、任意の追加的な添加剤、アジュバント、又はポリマー性もしくはその他の化合物を含むことができる。これに対し、「本質的に
〜からなる」という用語は、その後に続く記載の範囲から、いずれの別の成分、工程又は手順も排除する。ただし、それらが動作性に本質的でないものである場合には、この限りでない。「からなる」という用語は、具体的に明示又は列挙されていない成分、工程又は手順のいずれも排除する。「又は」という用語は、別段の記載がない限り、列挙された構成要素を個別に、及び任意に組み合わせたものに言及するものである。
本触媒組成物のプロ触媒(procatalyst)組成物は、チーグラー・ナッタプロ触媒組成物であってもよい。当分野において一般的に知られているため、任意の従来型チーグラー・ナッタプロ触媒を本触媒組成物において使用することができる。一つの実施形態において、チーグラー・ナッタプロ触媒組成物は、塩化チタン、塩化マグネシウム、及び場合により内部電子供与体を含有する。
本発明は、重合の動力学的特徴を十分に改変することができる特別な供与体混合物を使用して、凝集又は塊形成に伴う反応装置内の「ホット」スポットを除去することに関する。このようにして、反応装置は、ポリマー−粒子凝集及び生産装置(例えば重合用反応装置、生成物排出口、気体再生パイプ、コンプレッサー、熱交換器など)内の様々な場所で閉塞が起きるのを防ぐことができる。
本発明は、2つ又はそれ以上の異なった気固流動様式など、任意の気相重合系に応用することができる。気固流動様式には、均質流動化、バブリング流動化、乱流流動化、高速流動化(所謂「高密度循環流動層」などがある)、噴流層、噴流流動層、空気輸送(濃密相及び希薄相)、充填層(固定層)、充填(又は固定)移動層(質量流及びファネルフローなどがある)、及び1つの重合ゾーン内に多様な流動パターン又は様式をもつ任意のその他の系などがある。気体と固体は、並流、対向流、固体バッチ(solid batch)など、何らかの方法で接触させることができる。本発明の方法は、場合によりプレ重合を含むことができるが、必須ではない。
本発明は、少なくとも1つの流動様式が比較的高い固体ホールドアップをもつ反応装置系にとって特に有益であり得る。固体ホールドアップが高くなるほど、一般的には、粒子凝集の可能性が高くなる。「固体ホールドアップ」という用語は、気固系における固体の体積割合を意味する。固体ホールドアップは、様々な方法で決定することができる。一般的に用いられる方法の一つが、流動化層の重さ及び層の高さを差圧測定(反応装置壁上のタップを介して)測定することである。そして、粒子密度の情報を用いて、固体の体積及びホールドアップを評価することができる。いくつかの実施形態において、本発明は、少なくとも1つの流動様式が、0.15(又は15%)よりも大きい、好ましくは0.18(又は18%)よりも大きい、そして最も好ましくは0.21(又は21%)よりも大きい固体ホールドアップをもつ(しかし、これらに限定されない)反応装置系とともに用いられる。実用的な理由から、固体ホールドアップの上限は、一般的には0.7(又は7%)未満である。
本発明は、比較的高い流動化かさ密度(「FBD」としても知られている)を有する反応装置系にとっても有益である。本明細書で用いられる場合、FBDは、気固系の単位体積における固体の重さである。本発明の目的上、この概念を本発明における非流動様式、例えば充填移動層又は希薄相空気輸送などにまで拡張した場合、気固系の単位体積当たりの固体の重量を意味するよう、この用語を依然として用いることができる。FBDは、様々な方法、例えば圧力損失測定法、直接的層重量法(direct bed weight)及び層高測定法(例えば米国特許第6,460,412号)などによって決定することができる。本発明は、FBDが8lb/ft3又はそれ以上、又は10lb/ft3又はそれ以上、さらには12lb/ft3又はそれ以上である反応装置系に特に適用することが可能である。
所定の流動様式の中では、固体ホールドアップの値及びFBDを、反応装置の動作条件を操作することによって一定の範囲内で変えることができる。
同様に、本発明は、少なくとも1つの流動様式が比較的低い気体速度をもつ反応装置系にとって特に有益であり得る。なぜなら、気体速度が低いほど、一般的には、粒子凝集の可能性が高くなるからである。いくつかの実施形態において、本発明は、少なくとも1つの流動様式が、最小流動化速度の23倍未満、好ましくは最小流動化速度の20倍未満、最も好ましくは最小流動化速度の15倍未満の見かけ気体速度を有する(しかし、これらに限定されない)反応装置系とともに用いられる。見かけ速度が最小流動化速度と同じくらいか、さらには低い場合にも、本発明が特定の利用可能性をもち得ることが想定されている。最小流動化速度は、任意の流動化の教科書に記載されている方法で測定することができる。しかし、反応条件下で測定することは、実際にはあまり便利ではない。そのため、周知の等式、例えば、1966年にWen及びYuによって公表された(AIChE J., Vol. 12, p. 610)等式などを用いて見積もることができる。
別の実施形態において、本明細書において開示された方法は、米国特許第4,543,399号、第4,588,790号、第4,994,534号、第5,352,749号、第5,462,999号及び第6,489,408号、並びに米国特許出願公開第20050137364号に開示されている方法と同じように凝縮モード(condensing mode)で操作することが可能である。濃縮モード法を用いて、より高い冷却能力、したがってより高い反応装置生産性を達成することができる。モノマー及びコモノマーなど、重合方法自体の濃縮可能な液体に加えて、重合に対して不活性な他の濃縮可能な液体を導入して、例えば、米国特許第5,436,304号に記載されている方法によって、凝縮モード動作を誘導することができる。
より具体的には、本発明は、以下を含む触媒組成物の使用を伴う:プロ触媒組成物;共触媒;並びに、少なくとも1つの活性制限剤(activity limiting agent)(ALA)及び少なくとも1つの選択性制御剤(SCA)を含む2つ又はそれ以上の異なった成分の混合外部電子供与体(M−EED)。本明細書において用いられる場合、「外部電子供与体」は、触媒の性能を修正するプロ触媒の形成とは独立して加えられる組成物である。本明細書において用いられる場合、「活性制限剤」は、触媒温度が閾値温度を超えたときに(例えば約85℃よりも高い温度で)触媒活性を低下させる組成物である。「選択性制御剤」は、ポリマーの立体規則性を向上させる組成物である。上記定義は互いに排他的なものではなく、単一の化合物が、例えば、活性制限剤と選択性制御剤の両方に分類されていてもよいことが理解されるべきである。
本発明において使用するための混合外部電子供与体化合物は、好ましくは少なくとも1つのカルボン酸化合物を含む。カルボン酸化合物は、ALA成分であっても、及び/又はSCA成分であってもよい。
選択性制御剤(SCA)は、以下の1つ又はそれ以上から選択され得る:アルコキシシラン、アミン、エーテル、カルボキシレート、ケトン、アミド、カルバメート、ホスフィン、ホスフェート、ホスファイト、スルホネート、スルホン、及び/又はスルホキシド。
一つの実施形態において、外部電子供与体はアルコキシシランを含む。アルコキシシランは、一般式:SiRm(OR')4-m(I)を有する。ただし、式中、Rは、独立して各別に水素又は場合により1つ又はそれ以上の14族、15族、16族もしくは17族のヘテロ原子を含有する1つ又はそれ以上の置換基で置換されているヒドロカルビル基もしくはアミノ基であり、該Rは、水素及びハロゲンを除いて最大20個までの原子を含有し;R'は、C1-4アルキル基であり;mは0、1、2又は3である。一つの実施形態において
、RはC6-12アリールアルキル基もしくはC6-12アラルキル基、C3-12シクロアルキル基、C3-12分岐型アルキル基、又はC3-12環式もしくはC3-12非環式のアミノ基であり、R'は、C1-4アルキルであり、mは1又は2である。適切なシラン組成物の非限定的な例には、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、エチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、シクロペンチルピロリジノジメトキシシラン、ビス(ピロリジノ)ジメトキシシラン、ビス(ペルヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン及びジメチルジメトキシシランなどがある。一つの実施形態において、シラン組成物は、ジシクロペンチルジメトキシシラン(DCPDMS)、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン(MChDMS)又はn−プロピルトリメトキシシラン(NPTMS)及びこれらを任意に組み合わせたものである。
一つの実施形態において、選択性制御剤成分は、2種類又はそれ以上のアルコキシシランの混合物であってもよい。更なる実施形態において、この混合物は、ジシクロペンチルジメトキシシラン及びメチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン及びテトラエトキシシラン、又はジシクロペンチルジメトキシシラン及びn−プロピルトリエトキシシランであってもよい。
一つの実施形態において、混合外部電子供与体は、ベンゾエート、スクシネート及び/又はジオールエステルを含むことができる。一つの実施形態において、混合外部電子供与体は、2,2,6,6−テトラメチルピペリジンをSCAとして含む。別の実施形態において、混合外部電子供与体は、ジエーテルをSCA及びALAの両者として含む。
混合外部電子供与体系は、活性制限剤(ALA)も含む。ALAは、重合反応装置の混乱を阻止さもなければ防止して、重合過程の継続性を確保する。一般的には、チーグラー・ナッタ触媒の活性は、反応装置の温度が上がるにつれて上昇する。また一般的には、チーグラー・ナッタ触媒は、製造されるポリマーの融解点温度付近で高い活性を維持する。発熱性重合反応によって生じた熱は、ポリマー粒子の凝集形成を引き起こして、最終的には、ポリマー製造過程の継続性の崩壊をもたらす可能性がある。ALAは、昇温時に触媒活性を低下させて、それにより反応装置の混乱を防止し、粒子凝集を低下(又は防止)し、重合反応過程の継続性を保証する。
活性制限剤は、カルボン酸エステル、ジエーテル、ポリ(アルケングリコール)、ジオールエステル、及びこれらを組み合わせたものであってもよい。カルボン酸エステルは、脂肪族もしくは芳香族のモノカルボン酸エステルもしくはポリカルボン酸エステルであってもよい。適切なモノカルボン酸エステルの非限定的な例には、エチルベンゾエート、メチルベンゾエート、エチルp−メトキシベンゾエート、メチルp−エトキシベンゾエート、エチルp−エトキシベンゾエート、エチルp−イソプロポキシベンゾエート、エチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアセテート、エチルp−クロロベンゾエート、ヘキシルp−アミノベンゾエート、イソプロピルナフサネート、n−アミルトルエート、エチルシクロヘキサノエート及びプロピルピバレートなどがある。
適切なポリカルボン酸エステルの非限定的な例には、ジメチルフタレート、ジエチルフタレート、ジ−n−プロピルフタレート、ジイソプロピルフタレート、ジ−n−ブチルフ
タレート、ジイソブチルフタレート、ジ−tert−ブチルフタレート、ジイソアミルフタレート、ジ−tert−アミルフタレート、ジネオペンチルフタレート、ジ−2−エチルヘキシルフタレート、ジ−2−エチルデシルフタレート、ジエチルテレフタレート、ジオクチルテレフタレート、及びビス[4−(ビニルオキシ)ブチル]テレフタレートなどがある。
脂肪族カルボン酸エステルは、C4−C30脂肪酸エステルであってもよく、モノエステルもしくはポリ(2又はそれ以上の)エステルであってもよく、直鎖型もしくは分岐型であってもよく、飽和型もしくは非飽和型であってもよく、これらのいずれかを組み合わせたものであってもよい。また、C4−C30脂肪酸エステルは、14族、15族もしくは16族のヘテロ原子を含有する1つ又はそれ以上の置換基で置換されていてもよい。適切なC4−C30脂肪酸エステルの非限定的な例には、脂肪酸C4-30モノカルボン酸のC1-20アルキルエステル、脂肪酸C8-20モノカルボン酸のC1-20アルキルエステル、脂肪酸C4-20モノカルボン酸及びジカルボン酸のC1-4アリルモノエステル及びC1-4アリルジエステル、脂肪酸C8-20モノカルボン酸及びジカルボン酸のC1-4アルキルエステル、及びC2-100(ポリ)グリコールもしくはC2-100(ポリ)グリコールエーテルのC4-20モノカルボン酸もしくはポリカルボン酸の誘導体などがある。更なる実施形態において、C4-30脂肪酸エステルは、ラウレート、ミリステート、パルミテート、ステアレート、オレエート、セバケート、(ポリ)(アルキレングリコール)モノアセテートもしくはジアセテート、(ポリ)(アルキレングリコール)モノミリステートもしくはジミリステート、(ポリ)(アルキレングリコール)モノラウレートもしくはジラウレート、(ポリ)(アルキレングリコール)モノオレエートもしくはジオレエート、グリセリルトリ(アセテート)、C4-20脂肪族カルボン酸のグリセリルトリエステル、及びこれらの混合物などであってもよい。更なる実施形態において、C4-30脂肪酸エステルはイソプロピルミリステート又はジ−n−ブチルセバケートである。
一つの実施形態において、活性制限剤にはジエーテルが含まれる。ジエーテルは、以下の構造(VI)によって表される1,3―ジエーテル化合物であってもよい。
Figure 2016183354
ただし、式中、R1からR4は、互いに独立して、最大20個の炭素原子を有するアルキル基、アリール基、又はアラルキル基であり、それらは、場合により14族、15族、16族もしくは17族のヘテロ原子を含有することができ、R1及びR2は水素原子であってもよい。ジアルキルエーテルは、直鎖型又は分岐型であり、1つ又はそれ以上の以下の基を含んでいてもよい:1から18個の炭素原子をもつアルキルラジカル、脂環式ラジカル、アリールラジカル、アルキルアリールラジカル又はアリールアルキルラジカル、及び水素。R1及びR2は結合して、環状構造、例えばシクロペンタジエン又はフルオレンを形成することができる。
一つの実施形態において、活性制限剤には、以下の構造(VII)を有するスクシネート組成物が含まれる。
Figure 2016183354
ただし、式中、R及びR'は同一であっても異なっていてもよく、R及び/又はR'は以下の基の1つ又はそれ以上を含む:水素、直鎖型又は分岐型のアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アリールアルキル基又はアルキルアリール基、場合によりヘテロ原子を含有する。2位及び3位の炭素原子の一方又は両方を介して1つ又はそれ以上の環状構造を形成することができる。
一つの実施形態において、活性制限剤には、以下の構造(VIII)によって表されるジオールエステルが含まれる:
Figure 2016183354
ただし、式中、nは1から5までの整数である。R1及びR2は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、アリル基、フェニル基又はハロフェニル基から選択され得る。R3、R4、R5、R6、R7及びR8は同一であっても異なっていてもよく、それぞれが、水素、ハロゲン、1から20個までの炭素原子を有する置換型もしくは非置換型のヒドロカルビルから選択され得る。R1からR6の基は、場合により炭素、水素又はその両方を置換する1つ又はそれ以上のヘテロ原子を含有していてもよく、このヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、ケイ素、リン及びハロゲンから選択される。R7及びR8は同一であっても異なっていてもよく、どちらかのフェニル環の2位、3位、4位、5位及び6位の炭素原子のいずれかに結合していてもよい。
各外部電子供与体成分は、別々に反応装置に加えることも、2つ又はそれ以上を予め一緒に混合し、その後、混合物として反応装置に加えることもできる。混合物には、1種類よりも多い選択性制御剤又は1種類よりも多い活性制限剤を用いることができる。一つの実施形態において、この混合物は、ジシクロペンチルジメトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジイソプロピルジメトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジシクロペンチルジメトキシシランとポリ(エチレングリコール)ラウレートであり、ジシクロペンチルジメトキシシランとイソプロピルミリステートとポリ(エチレングリコール)ジオレエートであり、メチルシクロヘキシルジメトキシシランとイソプロピルミリステートであり、n−プロピルトリメトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジメチルジメトキシシランとメチルシクロヘキシルジメトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジシクロペンチルジメトキシシランとn−プロピルトリエトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジイソプロピルジメトキシシランとn−プロピルトリエトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジシクロペンチルジメトキシシラ
ンとテトラエトキシシランとイソプロピルミリステートであり、ジシクロペンチルジメトキシシランとジイソプロピルジメトキシシランとn−プロピルトリエトキシシランとイソプロピルミリステートであり、及びこれらを組み合わせたものである。
M−EEPは、別々に加える場合でも、予め混合して加える場合でも、反応装置の任意のポイントで加えることができるが、ALAは、凝集のリスクが最も高いと考えられる領域、例えば、固体ホールドアップが最も高く、FBDが最も高く、及び/又は気体速度が最も低い領域などに存在させるべきである。
本触媒組成物は共触媒を含む。上記チーグラー・ナッタプロ触媒組成物とともに用いるための共触媒は、アルミニウム含有組成物であってもよい。適切なアルミニウム含有組成物の非限定的な例には、有機アルミニウム化合物、例えば、トリアルキルアルミニウム化合物、ジアルキルアルミニウムヒドリド化合物、アルキルアルミニウムジヒドリド化合物、ハロゲン化ジアルキルアルミニウム化合物、ジハロゲン化アルキルアルミニウム化合物、ジアルキルアルミニウムアルコキシド化合物、及びアルキルアルミニウムジアルコキシド化合物であって、各アルキル基又はアルコキシド基に1〜10個又は1〜6個の炭素原子を含有するものなどがある。一つの実施形態において、共触媒は、C1−4トリアルキルアルミニウム化合物、例えばトリエチルアルミニウム(TEA)である。触媒組成物は、Al対(SCA+ALA)のモル比が0.5:1から25:1、又は1.0:1から20:1、又は1.5:1から15:1、又は約6.0未満、又は約5未満、又は4.5未満である。一つの実施形態において、Al対(SCA+ALA)のモル比は0.5:1から4.0:1である。全SCA対ALAのモル比は、0.01:1から20:1、0.10:1から5.00:1、0.43:1から2.33:1、又は0.54:1から1.85:1、又は0.67:1から1.5:1である。
以下の実施例は、希薄高速流動化様式下で操作されるライザー(riser)部と充填移動層様式下で操作される降水部がある、米国特許第6,818,187号の図1に記載されたものと同様の二重様式反応装置内で行うことができる重合反応である。どちらの反応装置部も、同一の気体組成物と非常によく似た圧力で稼働する。ポリプロピレン・ホモポリマー製品又はプロピレン−エチレン・ランダムコポリマー製品が、分子量調節剤(molecular weight regulator)である水素存在下で作製される。
Figure 2016183354
比較例A及びBから、一般的に用いられている「D−ドナー」では、充填移動層の流動
様式をもつ反応装置部で凝縮が起こりやすいことが分かる。これは、このような濃密相非流動化様式においては、ポリマー粒子間での移動が相対的に非常に少なく、粒子から層への熱伝導能力が比較的低いという発熱性重合反応の性質に関係している。「D−ドナー」を本発明の混合電子供与体系に置き換えると、ポリプロピレンホモ製品(実施例A)及びプロピレン−エチレン・ランダムコポリマー製品(実施例B)の両方の製造について粒子凝縮が防止される。したがって、反応装置系の継続した無故障操作が達成される。
以下の実施形態が、本発明の範囲内に含まれると考えられ、本出願人らは、特許請求の範囲を補正する権利、又は、以下現在の請求項リストには明示的に記載されていない、これらの実施形態のいずれかを特別に請求するために1つ又はそれ以上の追加的な出願を行う権利を留保する。
1.ポリプロピレン又はプロピレンコポリマーを作製する方法であって、
a.2つ又はそれ以上の異なった流動様式を有する反応装置においてプロピレンを重合する工程と;
b.少なくとも1つの選択性制御剤及び少なくとも1つの活性制限剤を含む混合電子供与体系を該反応装置に加える工程と
を含む方法。
2.該活性制限剤がカルボン酸エステル、ジエーテル、ポリ(アルケングリコール)、ジオールエステル又はこれらを組み合わせたものである、実施形態1に記載の方法。
3.該活性制限剤が、ベンゾエート、C4−C30脂肪酸エステル及びこれらを組み合わせたものから選択される、実施形態1及び2のいずれかに記載の方法。
4.該活性制限剤が、ラウレート、ミリステート、パルミテート、ステアレート、オレエート又はこれらを組み合わせたものから選択される、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
5.該選択性制御剤が、アルコキシシラン、アミン、エーテル、カルボキシレート、ケトン、アミド、カルバメート、ホスフィン、ホスフェート、ホスファイト、スルホネート、スルホン、スルホキシド及びこれらを組み合わせたものからなる群より選択される、実施形態1から4のいずれかに記載の方法。
6.該選択性制御剤が、式:SiRm(OR')4-m、ただし、式中、Rは、C3-12シクロアルキル基、C3-12分岐型アルキル基、又はC3-12環式もしくはC3-12非環式のアミノ基であり、R'は、C1-4アルキル基であり、mは0、1又は2である式に相当する、実施形態1から5のいずれかに記載の方法。
7.該選択性制御剤が、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、エチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、シクロペンチルピロリジノジメトキシシラン、ビス(ピロリジノ)ジメトキシシラン、ビス(ペルヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン及びジメチルジメトキシシランから選択される、実施形態1から6のいずれかに記載の方法。
8.該混合外部電子供与体系が、ジシクロペンチルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジイソプロピルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン及びポリ(エチレングリコール)ラウレート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、イソプロピルミリステート及びポリ(エチレングリコール)ジオレエート;メチルシクロヘキシルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;n−プロピルトリメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジメチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン及びn−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジイソプロピルジメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;及びこれらを組み合わせたものからなる群より選択される、実施形態1から7のいずれかに記載の方法。
9.該混合外部電子供与体が、3つ又はそれ以上の異なった電子供与体を含む、実施形態1から8のいずれかに記載の方法。
10.該反応装置が、均質流動化、バブリング流動化、乱流流動化、高速流動化、噴流層、噴流流動層、空気輸送(濃密相及び希薄相)、充填層(固定層)、充填(又は固定)移動層、及び1つの重合ゾーン内に多様な流動パターンをもつ系からなる群より選択される、2つ又はそれ以上の流動様式を有する、実施形態1から9のいずれかに記載の方法。
11.該流動様式の少なくとも1つが、15%よりも大きい体積固体ホールドアップを有する、実施形態1から10のいずれかに記載の方法。
12.該流動様式の少なくとも1つが、最小流動化速度の23倍未満の見かけ気体速度を有する、実施形態1から11のいずれかに記載の方法。
13.該反応装置系がポリプロピレン・ホモポリマーを作製している、実施形態1から12のいずれかに記載の方法。
14.反応装置系がエチレン−プロピレン・コポリマーを作製している、実施形態1から13のいずれかに記載の方法。
15.該反応装置系がブテン−プロピレン・コポリマーを作製している、実施形態1から14のいずれかに記載の方法。
16.該反応装置系がエチレン−ブテン−プロピレン・ターポリマーを作製している、実施形態1から15のいずれかに記載の方法。
17.該反応装置系の少なくとも一部が凝縮モード(condensing mode)下で稼働している、実施形態1から16のいずれかに記載の方法。
18.該選択性制御剤及び該活性制御剤を別々に該反応装置に加える、実施形態1から17のいずれかに記載の方法。
19.すべての該外部電子供与体が、該反応装置に添加される前に一緒に混合されている、実施形態1から18のいずれかに記載の方法。
20.触媒系の使用が、アルミニウム含有共触媒を含み、該アルミニウム対混合電子供与体のモル比が0.5:1から4.0:1の範囲内にある、実施形態1から19のいずれかに記載の方法。
21.少なくとも1つの流動様式が、該最小流動化速度の20倍未満の見かけ気体速度を有する、実施形態1から20のいずれかに記載の方法。
22.少なくとも1つの流動が、該最小流動化速度の15倍未満の見かけ気体速度を有する、実施形態1から21のいずれかに記載の方法。
23.該流動様式の少なくとも1つが、18%よりも大きい体積固体ホールドアップを有する、実施形態1から22のいずれかに記載の方法。
24.該流動様式の少なくとも1つが、21%よりも大きい体積固体ホールドアップを有する、実施形態1から23のいずれかに記載の方法。
25.該流動様式の少なくとも1つが、8l(b/ft3)よりも高い流動化かさ密度を有する、実施形態1から24のいずれかに記載の方法。
26.該流動様式の少なくとも1つが、10(lb/ft3)よりも高い流動化かさ密度を有する、実施形態1から25のいずれかに記載の方法。
27.該流動様式の少なくとも1つが、12(lb/ft3)よりも高い流動化かさ密度を有する、実施形態1から26のいずれかに記載の方法。

Claims (17)

  1. ポリプロピレン又はプロピレンコポリマーを製造する方法であって、
    a.2つ又はそれ以上の異なった流動様式を有する反応装置系においてプロピレンを重合する工程であって、前記流動様式の少なくとも1つが15%よりも大きい体積固体ホールドアップを有する工程と、
    b.少なくとも1つの選択性制御剤(selectivity control agent)及び少なくとも1つの活性制限剤(activity limitin gagent)を含む混合外部電子供与体系を含む触媒系を前記反応装置系に加える工程であって、前記触媒系がさらにアルミニウム含有共触媒を含み、前記アルミニウム対混合外部電子供与体のモル比が0.5から4.0:1の範囲内にある工程と
    を含む方法。
  2. 前記活性制限剤がカルボン酸エステル、ジエーテル、ポリ(アルケングリコール)、ジオールエステル又はこれらを組み合わせたものである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記活性制限剤が、ベンゾエート、C4−C30脂肪酸エステル及びこれらを組み合わせたものから選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 前記活性制限剤が、ラウレート、ミリステート、パルミテート、ステアレート、オレエート又はこれらを組み合わせたものから選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記選択性制御剤が、アルコキシシラン、アミン、エーテル、カルボキシレート、ケトン、アミド、カルバメート、ホスフィン、ホスフェート、ホスファイト、スルホネート、スルホン、スルホキシド及びこれらを組み合わせたものからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  6. 前記選択性制御剤が、式:SiRm(OR')4-m(ただし、Rは、C3-12シクロアルキル基、C3-12分岐型アルキル基、又はC3-12環式もしくはC3-12非環式のアミノ基であり、R'はC1-4アルキル基であり、mは0、1又は2)に相当する、請求項1に記載の方法。
  7. 前記選択性制御剤が、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジ−tert−ブチルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジメトキシシラン、メチルシクロヘキシルジエトキシシラン、エチルシクロヘキシルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジエトキシシラン、イソブチルイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、ジエチルアミノトリエトキシシラン、シクロペンチルピロリジノジメトキシシラン、ビス(ピロリジノ)ジメトキシシラン、ビス(ペルヒドロイソキノリノ)ジメトキシシラン及びジメチルジメトキシシランから選択される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記混合外部電子供与体系が、ジシクロペンチルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジイソプロピルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン及びポリ(エチレングリコール)ラウレート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、イソプロピルミリステート及びポリ(エチレングリコール)ジオレエート;メチルシクロヘキシルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;n−プロピルトリメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジメチルジメトキシシラン、
    メチルシクロヘキシルジメトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン及びn−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジイソプロピルジメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン及びイソプロピルミリステート;及びこれらを組み合わせたものからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記混合外部電子供与体が、3つ又はそれ以上の異なった電子供与体を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 前記反応装置系が、均質流動化、バブリング流動化、乱流流動化、高速流動化、噴流層、噴流流動層、空気輸送(濃密相及び希薄相)、充填層(固定層)、充填(又は固定)移動層、及び1つの重合ゾーン内に多様な流動パターンをもつ系からなる群より選択される、2つ又はそれ以上の流動様式を有する、請求項1に記載の方法。
  11. 前記反応装置系が、一方は高速流動化及び他方は充填移動層という2つの流動様式の下で動作する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記流動様式の少なくとも1つが、最小流動化速度の23倍未満の見かけ気体速度を有する、請求項1に記載の方法。
  13. 前記反応装置系がポリプロピレン・ホモポリマー、エチレン−プロピレン・コポリマー、ブテン−プロピレン・コポリマー又はエチレン−ブテン−プロピレン・ターポリマーを作製している、請求項1に記載の方法。
  14. 前記反応装置系の少なくとも一部が凝縮モード下で稼働している、請求項1に記載の方法。
  15. 前記選択性制御剤及び前記活性制限剤を別々に前記反応装置系に加える、請求項1に記載の方法。
  16. 前記混合外部電子供与体系におけるすべての外部電子供与体が、前記反応装置系に添加される前に一緒に混合されている、請求項1に記載の方法。
  17. 前記流動様式の少なくとも1つが、0.12816g/cm3(8lb/ft3)よりも高い流動化かさ密度を有する、請求項10に記載の方法。
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