JP2016183301A - 水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜及び水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法 - Google Patents

水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜及び水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】緻密な多孔質構造を備えた水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜及びその関連技術を提供する。
【解決手段】ポリフッ化ビニリデン樹脂は、モノマー100モル%あたりフッ化ビニリデンモノマーを90モル%以上含んでおり、γ−BLに30重量%にて分散させた混合物の示差走査熱分析により求められる結晶化温度が5℃以上であり、20重量%のNMP溶液の粘度が、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満である、水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
【選択図】なし

Description

本発明は、水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜及び水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法に関する。
ポリフッ化ビニリデン樹脂は、他のフッ素含有樹脂よりも成形加工することが容易であり、汎用的な樹脂よりも高い耐熱性、耐薬品性、耐候性及び耐食性などを備えている。
水処理用途に用いられる中空糸膜のような多孔膜は、ろ過運転時に膜表面及び膜内部にろ過対象物が堆積または吸着し、孔を閉塞するため、物理的な洗浄や化学薬品を用いた洗浄を行う。このため水処理用多孔膜の素材として、化学薬品への耐性に優れ成形加工が容易である点から、ポリフッ化ビニリデン樹脂が利用されている。
例えば、特許文献1では、ポリフッ化ビニリデン多孔膜を成膜するための成膜原液の組成に併せて、成膜原液を相分離するときにおける環境を調整することによって、ボイド構造が生じること抑制し、スキン層における多孔質構造が均一になるようにして多孔膜を製造している。
特開昭60−97001号公報(1985年5月30日公開)
しかしながら、特許文献1に記載されている製造方法によって成膜されるポリフッ化ビニリデン多孔膜は、平均孔径及び最大孔径が大きく、緻密な多孔質構造を備えた多孔膜を得られていないという問題がある。
また、特許文献1に記載されているポリフッ化ビニリデン多孔膜では、ボイド構造の発生を十分に防止できていないため、多孔膜の機械的な強度が低いという問題がある。
本願の発明者らは、水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜について鋭意検討した結果、ポリフッ化ビニリデン樹脂の結晶性を制御することにより、緻密な多孔質を備えた水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜を成膜することができることを見出し、本願の発明を完成させた。
すなわち、上記の課題を解決するために、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、ポリフッ化ビニリデン樹脂を含んでなる水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜であって、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂は、モノマー100モル%あたり、フッ化ビニリデンモノマーを90モル%以上含んでおり、γ−ブチロラクトンに30重量%にて上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を分散させた混合物の示差走査熱分析により求められる上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度(Tc)が5℃以上であり、N−メチル−2−ピロリドンに、20重量%にて上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を溶解した溶液の、25℃、10sec−1条件下における粘度が、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満であることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を含んでなる成膜原液から上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を相分離させることで得られ、上記成膜原液は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の濃度が、10重量%以上、30重量%以下であり、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒の濃度が、50重量%以上、89.9重量%以下であり、親水性化合物の濃度と上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒の濃度との合計が、0.1重量%以上、40重量%以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、平均孔径が0.01μm以上、0.40μm以下であり、最大孔径が0.80μm以下であり、空孔率が60%以上、90%以下であることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜では、上記良溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、及びジメチルスルホキシドからなる群より選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜では、上記非溶媒は、水、ケトン系溶媒、エステル系溶媒からなる群より選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜では、上記ケトン系溶媒は、水、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン及びシクロヘキサノンからなる群より選択される少なくとも1つであり、上記エステル系溶媒は、ジメチルサクシネート、γ−ブチロラクトンからなる群より選択される1つであることがより好ましい。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜では、上記親水性化合物は、親水性高分子及び多価アルコールからなる群より選択される少なくとも1つであることがより好ましい。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜では、上記親水性高分子は、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1つであり、上記多価アルコールは、グリセリンであることがより好ましい。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、平膜状又は中空糸膜状に成形されていることを特徴としている。
本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法は、ポリフッ化ビニリデン樹脂の濃度が、10重量%以上、30重量%以下であり、ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒の濃度が、50重量%以上、89.9重量%以下であり、親水性化合物の濃度と上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒の濃度との合計が、0.1重量%以上、40重量%以下である成膜原液を調製し、上記成膜原液から上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を、相分離させることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法では、上記相分離のための凝固浴は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒を含んでいる凝固浴、又は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒に、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒とアルコール系溶媒とからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいる凝固浴であることを特徴としている。
また、本発明に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法では、上記非溶媒は、水であり、上記良溶媒は、N−メチル−2−ピロリドンであり、上記アルコール系溶媒は、炭素数1〜5までの低級アルコールであることがより好ましい。
本発明によれば、緻密な多孔質構造を備えた水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜及びその関連技術を提供することができるという効果を奏する。
図1は、走査型電子顕微鏡により撮影した実施例8〜11および比較例2の多孔膜の断面のSEM写真である。
<水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜>
以下に、本発明の一実施形態に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜について、より詳細に説明する。
本実施形態に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、以下に説明するポリフッ化ビニリデン樹脂を含む成膜原液から、当該ポリフッ化ビニリデン樹脂を相分離させることにより成膜される。
なお、本実施形態では、水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜について説明するが、ポリフッ化ビニリデン多孔膜は典型的には水処理用であるが、水処理用以外の用途においても、好適に用いることができる。
〔ポリフッ化ビニリデン樹脂〕
本実施形態に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の成膜に用いられるポリフッ化ビニリデン樹脂について、以下詳細に説明する。
なお、本明細書において、ポリフッ化ビニリデン樹脂(単に「PVDF」という)には、フッ化ビニリデン(VDF)の単独重合体、及び、VDFと他のモノマーとの共重合体を包含し、一つの樹脂に含有されるモノマーの種類と数に限りはない。
本実施形態に係るPVDF多孔膜(水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜)の成膜に用いられるPVDFは、典型的には、VDFの単独重合体であることが好ましいが、VDFと他のモノマーとの共重合体を用いることもできる。
共重合体に用いられる他のモノマーとしては、VDFと共重合可能であれば如何なるモノマーでもよい。一例を挙げるとすれば、トリフルオロエチレン(TrFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、テトラフルオロエチレン(TFE)などのフッ素系モノマー、エチレン、プロピレンなどの炭化水素系モノマー、アクリル酸などカルボキシル基含有モノマー、無水マレイン酸などカルボン酸無水物基含有モノマーなどを挙げることができ、より好ましくは、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、トリフルオロエチレン(TrFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)などを挙げることができる。
PVDFは、フッ化ビニリデン(VDF)の単独重合体であることが好ましく、又は、共重合体を用いる場合、他のモノマーに対するVDFの比率を高めた共重合体か、VDFと他のモノマーとしてHFP、TrFE、及びCTFEなどとの共重体を用いることが好ましい。
PVDFは、1種類の重合体であってもよいし、2種類以上の重合体の混合物であってもよい。2種以上の重合体の混合物及び共重合体を用いる場合も含め、フッ化ビニリデンの共重合体におけるフッ化ビニリデンモノマーは、モノマー100モル%において、90モル%以上である。フッ化ビニリデンの共重合体におけるフッ化ビニリデンモノマーは、90モル%以上、100モル%以下の範囲内であることが好ましく、92モル%以上、100モル%以下の範囲内であることがより好ましく、97モル%以上、100モル%以下の範囲内であることがより好ましい。PVDFにおけるフッ化ビニリデンモノマーが、90モル%以上であれば、当該PVDFが備えている高い結晶性により、PVDF多孔膜を成膜するときにおいて、多孔膜の構造を好適に制御することができる。
また、PVDFは、γ−ブチロラクトン(γ−BL)に、30重量%にてPVDFを分散させた混合物の示差走査熱分析により求められるγ―BL溶液中におけるPVDFの結晶化温度(Tc)が5℃以上である。PVDFとγ−BLとの混合物における示差走査熱分析により求められるPVDFのTcは、5℃以上であるが、7℃以上であることがより好ましく、10℃以上であることが最も好ましい。また、PVDFのTcは40℃以下であることが好ましい。PVDFとγ−BLとの混合物における示差走査熱分析により求められるγ−BL溶液中におけるPVDFのTcが5℃以上であれば、ポリフッ化ビニリデン樹脂のなかでもより高い結晶性を備えていることが確認できる。このようなPVDFを用いることによって、成膜原液から当該PVDFを相分離するときに、当該PVDFにより形成される多孔質構造を好適に制御することができる。このため、緻密な多孔質構造を備えたPVDFの多孔膜を得ることができる。
γ−BL溶液中におけるPVDFのTcは、示差走査熱量により測定されるγ−BL溶液中においてPVDFが結晶化または析出することに伴う発熱ピーク温度を意味する。
なお、PVDFとγ−BLとの混合物は、市販品として入手可能な粉末状におけるPVDFであれば、そのPVDFを30重量%の濃度にてγ−BLに混合し、示差走査熱分析法により、Tcを求めればよい。示差走査熱分析におけるTc測定は、−30℃から150℃まで10℃/分の昇温速度でPVDFをγ−BLに溶解させ、150℃から−30℃まで、10℃/分の降温速度にて行うとよい。
また、本実施形態に係るPVDF多孔膜に用いられるPVDFは、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)に対して、20重量%の濃度でPVDFを溶解した溶液の粘度が、25℃、10sec−1条件下において、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満である。20重量%PVDFのNMP溶液の粘度は、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満であるが、3.0Pa・s以上、70Pa・s未満であることがより好ましく、5.0Pa・s以上、60Pa・s未満であることが最も好ましい。20重量%PVDFのNMP溶液の粘度が、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満であれば、当該PVDFを含んでなる成膜原液を流延するときに、多孔質構造を好適に制御することができる。また、PVDFを用いて調製した多孔膜の成膜原液を流延させることにより、適度な膜厚を備えた多孔膜を首尾よく成膜させることができる。
上記の特性を備えたPVDFを用いて多孔膜を成膜することにより、本実施形態に係るPVDF多孔膜は、平均孔径が0.01μm以上、0.40μm以下である。PVDF多孔膜は、平均孔径が0.01μm以上、0.40μm以下であるが、より好ましくは、0.03μm以上、0.30μm以下であり、最も好ましくは、0.05μm以上、0.25μm以下である。
また、本実施形態に係るPVDF多孔膜は、最大孔径が0.80μm以下である。PVDF多孔膜は、最大孔径が0.80μm以下であるが、より好ましくは0.6μm以下であり、最も好ましくは0.5m以下である。
また、本実施形態に係るPVDF多孔膜は、空孔率が60%以上90%以下である。PVDF多孔膜は、空孔率が60%以上90%以下であるが、より好ましくは、70%以上、87%以下であり、最も好ましくは、75%以上、85%以下である。
本実施形態に係るPVDF多孔膜は、高い結晶性を備えたPVDFを用いることにより、その構造が制御されていることから、平均孔径が0.01μm以上、0.40μm以下であり、最大孔径が0.80μm以下であり、空孔率が60%以上、90%以下である。このように、緻密な多孔質構造を備えたPVDF多孔膜であるため、例えば、水処理用の多孔膜として好適に用いることができる。
また、本実施形態に係るPVDF多孔膜は、PVDFにより多孔質構造の形成を好適に制御されているため、ボイド構造の発生が防止されている。
なお、ボイド構造とは、ポリフッ化ビニリデン樹脂の多孔膜を成膜するときに発生する、走査型電子顕微鏡(SEM)などの観察手段により巨視的に観察することができる孔であり、最大孔径以下の径である孔とは明確に区別されるものである。
また、本実施形態に係るPVDF多孔膜は、平膜状又は中空糸膜状に成形されている。本実施形態に係るPVDF多孔膜は、高い結晶性を備えたPVDFを用いて多孔膜における多孔質構造の形成を制御されているため、平膜状又は中空糸膜状によらず、緻密な多孔質構造を備えている多孔質膜である。
<水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法>
以下に、本実施形態に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法をより詳細に説明する。
本実施形態に係る水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法は、PVDFを含んでなる成膜原液を調製し、当該成膜原液からPVDFを相分離させる。
〔成膜原液の調製〕
本実施形態に係るポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法では、PVDF、PVDFの良溶媒、PVDFの非溶媒及び親水性化合物を含んでいる成膜原液を調製する。
PVDFは、〔ポリフッ化ビニリデン樹脂〕の欄にて説明されているものを用いる。成膜原液におけるPVDFの配合量は、10重量%以上、30重量%以下である。PVDFの配合量は、10重量%以上、30重量%以下であることがより好ましく、15重量%以上、27重量%以下であることがより好ましい。PVDFの配合量が、10重量%以上、30重量%以下であれば、好適な空孔率を備えたPVDFの多孔膜を成膜することができる成膜原液を得ることができる。
PVDFの良溶媒には、PVDFを好適に溶解することができる溶媒であればよく、非プロトン性極性溶媒の中から選択することができる。より具体的には、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、及びジメチルスルホキシド(DMSO)などを挙げることができ、NMPを用いることがより好ましい。
PVDFの良溶媒は、50重量%以上、89.9重量%以下である。PVDFの配合量は、50重量%以上、89.9重量%以下であればよいが、60重量%以上、80重量%以下であることがより好ましい。成膜原液においてPVDFの良溶媒が50重量%以上、89.9重量%以下であれば、PVDFを好適に溶解し、当該PVDFを成膜させることができる。
PVDFの非溶媒には、例えば、水、ケトン系溶媒及びエステル系溶媒を挙げることができる。ケトン系溶媒には、例えば、アセトン、エチルメチルケトン、ペンチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノン等を挙げることができる。また、エステル系溶媒には、エチルアセテート、n−プロピルアセテート、i−プロピルアセテート、n−ブチルアセテート、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、ジメチルサクシネート等を挙げることができ、環状のエステル系溶媒として、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン及びδ−バレロラクトンなどを挙げることができる。これらのPVDFの非溶媒のうち、水、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、シクロヘキサノン、ジメチルサクシネート、γ−ブチロラクトンからなる群より選択される1つの非溶媒であることがより好ましい。
また、成膜原液は、親水性化合物を含んでいる。成膜原液に親水性化合物を配合することによって、多孔膜に親水性を付与することができる。このため、多孔膜が汚染されることを防止することができる。
親水性化合物には、親水性高分子及び多価アルコールを挙げることができる。親水性高分子には、例えば、ポリエーテルとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、及びエチレングリコールとプロプレングリコールの共重合体などを挙げことができる。また、親水性高分子には、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等を用いることもできる。多価アルコールには、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、キシリトール、及びペンタエリスリトール、並びに、これらの多価アルコールの2量体や3量体などを挙げることができる。なお、親水性化合物は、親水性高分子及び多価アルコールなどの種類を問わず、2種以上を併用してもよい。
PVDFの非溶媒の配合量と、親水性化合物の配合量との合計は、0.1重量%以上、40重量%以下である。PVDFの非溶媒の配合量と、親水性化合物の配合量との合計は、0.1重量%以上、40重量%以下であるが、5重量%以上、25重量%以下であることがより好ましい。PVDFの非溶媒の配合量と親水性化合物の配合量との合計が、0.1重量%以上、40重量%以下であれは、成膜原液からPVDFを相分離させるときに、PVDF多孔膜のスキン層における多孔質構造を均一にすることができ、また親水性を付与できる。
(ポリフッ化ビニリデン樹脂の相分離)
本実施形態に係るポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法では、PVDFを含んでいる成膜原液からPVDFを相分離させる。相分離は、成膜原液を、平膜状又は中空糸膜状に成形し、その後、成形された成膜原液を凝固浴に浸漬することにより相分離させる、非溶媒誘起相分離法により行なう。
相分離は、PVDFの非溶媒からなる凝固浴、又は、PVDFの非溶媒と、PVDFの良溶媒及びアルコール系溶媒からなる群から選択される少なくとも1つの溶媒とからなる凝固浴に、PVDFを浸漬することにより行なう。
凝固浴には、〔成膜原液の調製〕の欄に記載した、PVDFの非溶媒を用いることができるが、非溶媒は、水であることがより好ましい。
また、凝固浴として、PVDFの非溶媒と、PVDFの良溶媒及びアルコール系溶媒からなる群から選択される少なくとも1つの溶媒とからなる混合凝固浴を用いることもできる。なお、PVDFの良溶媒には〔成膜原液の調製〕の欄に記載した良溶媒を用いることができ、NMPを用いることがより好ましい。
混合凝固浴を用いる場合、非溶媒の配合量は、60重量%以上、100重量%以下である。また、良溶媒の配合量は、0重量%以上、40重量%以下である。
また、非溶媒、又は、非溶媒と良溶媒との混合凝固液には、アルコール系溶媒を配合するとよい。アルコール系溶媒には、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール、i−ブタノール、tert−ブタノール、ペンチルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコールを挙げることできる。また、アルコール系溶媒は、凝固浴において、非溶媒からなる凝固浴(又は非溶媒と良溶媒からなる混合凝固浴)100重量部に対して、0重量部以上、40重量部以下の量を配合すればよい。凝固浴にアルコール系溶媒を配合することによって、多孔膜の孔径を調整することができる。
凝固浴に浸漬した後、水浴に浸漬させることにより洗浄する。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
<PVDFの評価>
実施例1〜4及び比較例1として、種類の異なるPVDFを用い、各PVDFのNMP溶液の粘度と、各PVDFとγ−BLとの混合物の示差走査熱分析におけるTcとを測定した。
(粘度測定)
各PVDFについて、20重量%の濃度になるようにPVDFのNMP溶液を調製し、これらNMP溶液の粘度測定を行なった。粘度は、ARESレオメータ(回転レオメータ:TAインスツルメント社製、コーンプレートの直径=50mm、規定ギャップ47μm)を用い、溶液温度が25℃、せん断速度が10sec−1の条件にて測定した。
(結晶化温度の測定)
各PVDFについて、30重量%の濃度になるように粉末状のPVDFをγ−BLに分散することでPVDFのγ−BL分散混合物を調製し、これらのγ−BL分散混合物を用いて示差走査熱分析を行なうことにより、γ−BL中におけるPVDFの結晶化温度(Tc)を測定した。結晶化温度は、PVDFとγ−BLとの分散混合物を密封アルミパンで封入し、示差走査熱分析装置(メトラー社製DSC30)を用い、10℃/分の昇温条件にて−30℃から150℃まで昇温し、1分間150℃で保持した後、10℃/分の降温条件にて150℃から−30℃まで測定した。つまり、150℃まで昇温することにより、γ−BL分散混合物中のPVDFを溶解することで、PVDFのγ−BL溶液にし、その後、10℃/分の降温条件にてγ−BL溶液を降温することにより、γ−BL中におけるPVDFのTcを求めた。
以下の表1に、実施例1〜4及び比較例1において用いたPVDFの種類及びインヘレント粘度、並びに、各PVDFのNMP溶液の粘度及びγ−BL溶液における結晶化温度を示す。なお、表1に示す、PVDF A〜Dは、異なるインヘレント粘度を備えたKFポリマー(株式会社クレハ製)であり、比較例1のPVDFは、kynar(登録商標)761(アルケマ社製)である。
表1に示す通り、実施例1〜4のPVDFのγ−BL溶液と比較して、比較例1のPVDF Eのγ−BL溶液における結晶化温度は低い値を示した。
<ポリフッ化ビニリデン多孔膜の成膜>
上記実施例1〜4及び比較例1において評価したPVDF A〜Eを用いて成膜原液を調製し、多孔膜を成膜した。成膜原液は、以下の表2に示す組成に基づき、PVDFごとに調製した。なお、表2に示すポリビニルピロリドンK−15は、東京化成社製である。
各成膜原液を用いて実施例5〜12、及び比較例2の多孔膜を成膜した。
(実施例5)
実施例5として、PVDF A(インヘレント粘度1.51dL/g)を表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを、水からなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴にて洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例6)
実施例6として、PVDF Aを表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを30重量%のNMP、70重量%の水からなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴にて洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例7)
実施例7として、PVDF Aを表2の組成で含んでいる成膜原液を、150μmのスペーサーとコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを70重量%のNMP及び30重量%の水からなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例8)
実施例8として、PVDF Aを表2の組成で含んでいる成膜原液を、150μmのスペーサーとコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを70重量%のNMP、15重量%の水、及び15重量%のメタノールからなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例9)
実施例9として、PVDF B(インヘレント粘度1.71dL/g)を表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを水からなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例10)
実施例10として、PVDF C(インヘレント粘度1.05dL/g、モノマー100モル%あたりフッ化ビニリデンモノマーが98.9モル% ヘキサフルオロプロピレンモノマーが1.1モル%である共重合体)を表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを70重量%のNMP、15重量%の水、及び、15重量%のメタノールからなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し、多孔膜を成膜した。
(実施例11)
実施例11として、PVDF D(インヘレント粘度1.00dL/g)を表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを70重量%のNMP、15重量%の水、及び、15重量%のメタノールからなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し、多孔膜を成膜した。
(比較例2)
比較例2として、PVDF E(インヘレント粘度1.10dL/g)を表2の組成で含んでいる成膜原液を、スペーサー(厚さ150μm)とコーティングナイフとを用いてOPPフィルム上に流延し、当該OPPフィルムを70重量%のNMP、15重量%の水、及び15重量%のメタノールからなる凝固浴に浸漬させ相分離を行ない、その後、水浴で洗浄し多孔膜を成膜した。
<ポリフッ化ビニリデン多孔膜の評価>
実施例5〜11及び比較例2の多孔膜について、全層空孔率、平均孔径、及び最大孔径を測定した。また、電子顕微鏡により、実施例5〜11及び比較例2の多孔膜の断面構造を観察した。
(全層空孔率)
全層空孔率の測定方法は、平膜及び中空糸膜を含む多孔膜の見かけ体積V(cm)を算出し、さらに多孔膜の重量W(g)を測定して次式より全層空孔率AOを求めた:
全層空孔率AO(%)=(1−W/(V×ρ))×100
ρ:PVDFの比重(=1.78g/cm
(平均孔径)
平均孔径は、ASTM F316−86及びASTM E1294−89に準拠した方法により測定した。Porous Materials, Inc.社製「パームポロメータCFP−200AEX」を用いて、ハーフドライ法により平均孔径Pm(μm)を測定した。試液はパーフルオロポリエステル(商品名「Galwick」)を用いた。
(最大孔径)
最大孔径は、ASTM F316−86及びASTM E1294−89に準拠した方法により測定した。Porous Materials, Inc.社製「パームポロメータCFP−200AEX」を用いて、バブルポイント法により最大孔径Pmax(μm)を測定した。試液はパーフルオロポリエステル(商品名「Galwick」)を用いた。
(SEM観察)
SEM観察の方法は、蒸着装置(JEOL製AUTO FINE COATER JFC−1600、30mA,60秒)にて、各多孔膜をPt蒸着した後、走査型電子顕微鏡
(SEM)(JEOL製JSM−6510LA、加速電圧5−10kv)にて観察した。
〔評価結果〕
各々の実施例における空孔率、平均孔径、最大孔径を下記の表3にまとめた。
表3に示すように、実施例5〜11のPVDFの多孔膜は、平均孔径が0.4μm以下の低い値を示しつつ、特に、最大孔径が0.60μm以下という低い値を示している。このことから、ポリフッ化ビニリデン樹脂A〜Dを用いて成膜した多孔膜では、緻密な多孔質構造が形成されていることを確認できた。また、実施例5〜11の多孔膜では、空孔率も68%以上の高い値を示している。これに対して、比較例2の多孔膜では、平均孔径が高く、最大孔径も2.04μmと高い値を示していることから、緻密な多孔質構造でないと判断される。
図1の(a)〜(e)に実施例8〜11および比較例2の多孔膜の断面を撮影したSEM写真を示す。図1の(a)は実施例8の多孔膜のSEM写真、図1の(b)は実施例9の多孔膜の写真、図1の(c)は実施例10の多孔膜の写真、図1の(d)は実施例11の多孔膜の写真、図1の(e)は比較例2の多孔膜のSEM写真である。図1の(a)〜(e)に示すように、SEM観察において多孔膜の断面構造を比較すると、ポリマーは異なるが成膜原液の組成が同じでかつ相分離条件が同じ実施例8〜11のPVDFの多孔膜は緻密構造が確認されるが、比較例2の多孔膜では多孔質構造を構成する孔の孔径が大きくかつ球状の樹脂の集合体がみられる。このため、比較例2の多孔膜では緻密な多孔膜構造が形成されていないと判断される。
本発明は、水処理分野において浄水場の浄水処理、河川水の濾過処理、半導体製造工場などの電子工業分野の排水処理の前処理、紙バルブ排液等の工業排水処理、海水淡水化の前処理等の濾過処理などに利用することができる。

Claims (12)

  1. ポリフッ化ビニリデン樹脂を含んでなる水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜であって、
    上記ポリフッ化ビニリデン樹脂は、
    モノマー100モル%あたり、フッ化ビニリデンモノマーを90モル%以上含んでおり、
    γ−ブチロラクトンに、30重量%にて上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を分散させた混合物の示差走査熱分析により求められる上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の結晶化温度(Tc)が5℃以上であり、
    N−メチル−2−ピロリドンに、20重量%にて上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を溶解した溶液の、25℃、10sec−1条件下における粘度が、1.0Pa・s以上、100Pa・s未満であることを特徴とする水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  2. 上記水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を含んでなる成膜原液から上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を相分離させることで得られ、
    上記成膜原液は、
    上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の濃度が、10重量%以上、30重量%以下であり、
    上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒の濃度が、50重量%以上、89.9重量%以下であり、
    親水性化合物の濃度と上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒の濃度との合計が、0.1重量%以上、40重量%以下であることを特徴とする請求項1に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  3. 平均孔径が0.01μm以上、0.40μm以下であり、最大孔径が0.80μm以下であり、空孔率が60%以上、90%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  4. 上記良溶媒は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、及びジメチルスルホキシドからなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項2に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  5. 上記非溶媒は、水、ケトン系溶媒、エステル系溶媒からなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項2又は4に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  6. 上記ケトン系溶媒は、水、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン及びシクロヘキサノンからなる群より選択される少なくとも1つであり、
    上記エステル系溶媒は、ジメチルサクシネート、γ−ブチロラクトンからなる群より選択される1つであることを特徴とする請求項5に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  7. 上記親水性化合物は、親水性高分子及び多価アルコールからなる群より選択される少なくとも1つであることを特徴とする請求項2、4〜6の何れか1項に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  8. 上記親水性高分子は、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールからなる群より選択される少なくとも1つであり、
    上記多価アルコールは、グリセリンであることを特徴とする請求項7に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  9. 平膜状又は中空糸膜状に成形されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜。
  10. 水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法であって、
    ポリフッ化ビニリデン樹脂の濃度が、10重量%以上、30重量%以下であり、ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒の濃度が、50重量%以上、89.9重量%以下であり、親水性化合物の濃度と上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒の濃度との合計が、0.1重量%以上、40重量%以下である成膜原液を調製し、
    上記成膜原液から上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を、相分離させることを特徴とする水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法。
  11. 水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法であって、
    上記相分離のための凝固浴は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒を含んでいる凝固浴、又は、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の非溶媒に、上記ポリフッ化ビニリデン樹脂の良溶媒とアルコール系溶媒とからなる群から選択される少なくとも1つを含んでいる凝固浴であることを特徴とする請求項10に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法。
  12. 上記非溶媒は、水であり、
    上記良溶媒は、N−メチル−2−ピロリドンであり、
    上記アルコール系溶媒は、炭素数1〜5の低級アルコールであることを特徴とする請求項11に記載の水処理用ポリフッ化ビニリデン多孔膜の製造方法。
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