JP2016183202A - ミニエマルションを形成させるための方法および生理活性薬剤を送達するためのその使用 - Google Patents
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Abstract
【課題】低エネルギーの方法によりミニエマルションを形成するための方法を提供すること。【解決手段】ミニエマルションを形成するための方法は、a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;b.水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;c.脂質を含む第二相を提供する工程;d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で第二相を第一相に添加する工程;を含む。得られるミニエマルションは1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む。【選択図】 図1
Description
本明細書の開示は、ミニエマルションを形成させる方法および生理活性薬剤のための送達系としてのそのミニエマルションの使用に関する。特に、本明細書の開示は、親水性界面活性剤および親油性界面活性剤を含む第一相ならびに脂質を含む第二相から1μm未満の乳化粒子を有するミニエマルションを形成させる方法に関する。
エマルションは、2種の不混和性の液体からなる分散系であって、そこでは、一方の液体の小さな液滴が、第二の液体の中に分散されている。1μm未満の範囲にある液滴サイズを有するエマルションは、文献においては、ミニエマルション、ナノエマルション、マイクロエマルションなどと呼ばれていることが多い。これらの「ミニエマルション」は、分散法または、たとえば、高剪断力撹拌、高圧ホモジナイザー、および超音波発生器などの高エネルギー乳化方法によって形成される。
ミニエマルションは、医薬品および化粧品配合物として、大きな関心を持たれている。医薬品産業においては、薬物の効率的で効き目のある送達が主要問題である。多くの有望な薬物が、送達させることが困難なために、最終製品に到達できないということは、よく知られている。薬物送達に関わる問題は、その薬物の物理的または化学的性質、たとえば使用認可などの行政的な問題、医薬品添加物、および工学的問題などに関連する傾向がある。薬物送達に関わる主たる挑戦課題のいくつかは、溶解度の低さ、インビトロでの低安定性(保存期間)およびインビボでの低安定性(半減期)、バイオアベイラビリティの低さ、(全身送達が原因の)容認できない副作用、および規制当局の問題などである。
薬物送達の系または配合では、以下の特性を有しているべきである:製造が容易であること、可能な限り多くの薬物に適用可能であること、物理的に安定であること、医薬品添加物が規制当局によって許容され認可を受けられること、ならびに、規制当局によって認可される大規模な製造が可能なこと。ミニエマルションは、熱力学的安定性(長い保存期間)、形成の容易さ、高表面積(高い溶解能)および極めて小さい液滴サイズなどを含めて、薬物送達において理想的となる性質を有している。
しかしながら、利用可能なミニエマルション配合物に伴う問題も存在している。非有効化合物のレベルが高いことが、化粧品および薬物送達システムにおいて障害となっており、多くのミニエマルションは、高い界面活性剤濃度を有していて、ほとんどの場合においては、安定性を維持させるために、高い含量のアルコール、溶媒、および共溶媒を有している。さらに、多くのミニエマルションは、高圧および高温のような高エネルギープロセスを使用して作製される。たとえば、安定性を得るために高温が使用されるが、そのことによって商業生産のコストが高くなる。さらに、小バッチを作製するためにしか有用でない超音波乳化法のようなプロセスを使用して作製したミニエマルションは、商業的なスケールアップの際にそのエマルションを再現することが困難であるということを意味している。
したがって、製品を配合するために実施可能なミニエマルションを作製するために現在利用することが可能な方法には、制約がある。そのため、生理活性薬剤のための送達系として使用するミニエマルションの、改良された方法および配合物が必要とされている。
上記した課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ミニエマルションを形成するための方法であって、同方法は:a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;b.水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;c.脂質を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で第二相を第一相に添加する工程;を含み、同ミニエマルションが、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法を提供する。
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で第二相を第一相に添加する工程;を含み、同ミニエマルションが、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法を提供する。
本明細書において開示された方法は、低エネルギーの方法によって形成されるミニエマルション配合物に関し、それは、大規模な商業生産に適し、低い界面活性剤含量を有し、冷蔵なしで最長3年間は安定であり、そして各種の経路によって生理活性薬剤を広範囲に送達するために使用できる。したがって、本明細書において開示された方法は、いくつかの態様においては、生理活性薬剤のための送達系として使用するのに適したミニエマルションを提供する。
第一の態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
当業者に公知のミニエマルションを形成させるために適用される各種の方法、たとえば、撹拌またはその他の適切な混合手段が、そのミニエマルションを形成させるために使用可能であろうということは、理解されるであろう。ミニエマルションを形成させるために適用される方法が、低エネルギーの方法であることが好ましい。したがって、一つの実施態様においては、ミニエマルションを形成させるために適用されるその方法には、連続混合の際の連続フロー(flow)または連続ストリーム(stream)として、第二相を第一相に添加することが含まれる。また別の実施態様においては、ミニエマルションを形成させるために適用されるその方法には、連続混合の際に、調節した流量で、第二相を第一相に添加することが含まれる。さらなる実施態様においては、ミニエマルションを形成させるために適用される方法には、連続混合の際に、滴下法で第二相を第一相に添加することが含まれる。一般的に、その連続混合は、約5,000rpm〜約20,000rpmの間の速度で、スターラにより実施される。
したがって、本明細書の開示によるミニエマルションは、高い温度や圧力が無くても形成させることができる。一つの実施態様においては、工程a.〜d.を、約80℃未満、好ましくは約60℃未満の温度で実施するが、より好ましくは工程a.〜d.を、40℃以下の温度で実施する。また別の実施態様においては、工程a.〜d.を、約1,000kPa未満、好ましくは約500kPa未満の気圧で実施するが、より好ましくは工程a.〜d.を、標準大気圧(約101kPa)で実施する。さらにまた別の実施態様においては、その方法は冷却工程を含まない。特定の実施態様においては、工程d.を、40℃以下の温度、標準大気圧(約101kPa)で実施する。
したがって、一つの実施態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、工程d.は、40℃以下の温度および標準大気圧(約101kPa)で実施するが、ここで前記ミニエマルションには1μm未満の平均径を有する乳化粒子が含まれる。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、工程d.は、40℃以下の温度および標準大気圧(約101kPa)で実施するが、ここで前記ミニエマルションには1μm未満の平均径を有する乳化粒子が含まれる。
第一相を形成させるのに各種の親水性または親油性界面活性剤を使用してもよいということは、認識されるであろう。当業者に公知の各種の親水性界面活性剤が使用できるであろうが、一つの実施態様においてはその親水性界面活性剤が以下のものからなる群より選択される:ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ソルビタン脂肪酸エステル;ポリオキシエチレンアルキルフェノール;ポリオキシエチレングリコールエステル;ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリド;ポリオキシエチレンステロール;ポリオキシエチレン植物油;ポリオキシエチレン硬化植物油;プロピレングリコールアルギネート;脂肪酸の塩;ラウリルマクロゴールグリセリド;およびそれらの混合物。
同様にして、当業者に公知の各種の親油性界面活性剤を使用することも可能である。しかしながら、一つの実施態様においては、その親油性界面活性剤が次のものからなる群より選択される:脂肪酸;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;脂肪酸のエステル交換反応生成物;硬化植物油;トリグリセリドおよびポリアルキレンポリオール;ステロールおよびステロール誘導体;ペンタエリスリトール脂肪酸エステルおよびポリアルキレングリコールエーテル;モノグリセリドおよびアセチル化;レシチンおよび水素化レシチン;リゾレシチンおよび水素化リゾレシチン;リゾリン脂質およびそれらの誘導体;リン脂質およびそれらの誘導体;およびそれらの混合物。一つの態様においては、その親水性界面活性剤が、ノニオン性界面活性剤たとえばポリソルベート80であり、その親油性界面活性剤がホスホチジルコリンである。
いくつかの実施態様においては、その方法が、低い界面活性剤含量を有するミニエマルションに関する。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、10%(w/w)未満の界面活性剤を含んでいる。また別の実施態様においては、そのミニエマルションが、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親油性界面活性剤と、約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親水性界面活性剤とを含んでいる。一つの実施態様においては、その方法がさらに、第一または第二相のいずれかに溶媒を添加することを含んでいてもよい。
いくつかの実施態様においては、その方法が、高い油含量を有するミニエマルションに関する。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、少なくとも約0.5%(w/w)、またはたとえば約0.5%(w/w)〜約40%(w/w)、約0.5%(w/w)〜約15%(w/w)、もしくは約15%(w/w)〜約25%(w/w)の油、または約25%(w/w)〜約40%(w/w)の油を含んでいる。
脂質は、当業者に公知のいかなる脂質であってもよく、たとえば、植物由来の脂質、動物由来の脂質、および鉱油が挙げられる。その脂質が、6個以上の炭素の脂肪族尾部を有する中鎖もしくは長鎖の脂肪酸を含む植物油であれば好ましい。本発明の方法において使用するのに好適な植物油の例としては、以下のものが挙げられる:ヤシ油、ヒマシ油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ナタネ油、カノーラ油を含む、サフラワー油、ダイズ油、流動パラフィン、およびヒマワリ油ならびにそれらの誘導体。一つの実施態様においては、その油がダイズ油である。また別の実施態様においては、その脂質が、動物由来の脂質たとえばホスファチジルコリンである。
それらの乳化粒子は、一般的には1μm以下のサイズを有する、多種多様な形状および構造を有することができる。一つの態様においては、乳化粒子が、1μm未満の平均粒径を有している。一つの実施態様においては、その平均粒径が、約250nm〜1μmの間である。また別の実施態様においては、平均粒径の範囲が、約300nm〜約700nmである。さらにまた別の実施態様においては、その平均粒径が約600nmである。さらなる実施態様においては、そのミニエマルションの中の粒子の少なくとも70%が、1μm以下の直径を有している。もっとさらなる実施態様においては、そのミニエマルションの中の粒子の少なくとも75%が、1μm未満の直径を有している。
したがって、一つの態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、その平均粒径の範囲は約250nm〜約700nmである。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、その平均粒径の範囲は約250nm〜約700nmである。
また別の態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここでそのミニエマルションの中の粒子の少なくとも70%が、1μm以下の直径を有している。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここでそのミニエマルションの中の粒子の少なくとも70%が、1μm以下の直径を有している。
本明細書において開示された方法は、冷蔵なしで最高3年間までは安定であるミニエマルションを提供する。したがって、そのミニエマルションは、4℃よりも高い温度で貯蔵しても、合着することなく、粒径を維持している。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、4℃よりも高い温度で、少なくとも1ヶ月、好ましくは少なくとも6ヶ月は安定であり、より好ましくはそのミニエマルションが、4℃よりも高い温度で少なくとも1年は安定である。また別の実施態様においては、そのミニエマルションが、4℃よりも高い温度で少なくとも2年は安定である。また別の実施態様においては、そのミニエマルションが、4℃よりも高い温度で少なくとも2年を超えて安定である。
第二の態様においては、以下の工程から本質的になる、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
一つの実施態様においては、その方法の工程は、特に、多層化されるかおよび/または球状の乳化粒子が形成されるように実施される。この実施態様に従うと、工程(a)、(b)および(c)が、工程(d)よりも前に実施される。したがって、親水性界面活性剤、水および親油性界面活性剤を含む第一相が形成され、そして脂質を含む第二相が形成され、その後で、工程(d)においてその第一相と第二相とが組み合わされる。
したがって、一つの態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、工程(a)、(b)および(c)が工程(d)よりも前に実施され、そして、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含む。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、工程(a)、(b)および(c)が工程(d)よりも前に実施され、そして、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含む。
また別の実施態様においては、以下の工程を含む、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含み、そしてここで前記乳化粒子が、多層化されるかおよび/または球状である。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記ミニエマルションが、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含み、そしてここで前記乳化粒子が、多層化されるかおよび/または球状である。
いくつかの態様においては、本明細書に記載されたミニエマルションを、1種または複数の生理活性薬剤のための送達系として使用してもよい。当業者のよく理解するところではあるが、第一相、第二相または両方の相を介して生理活性薬剤をミニエマルションの中に組み込むことができるが、一つの実施態様においては、第二相はさらに生理活性薬剤を含む。また別の実施態様においては、そのミニエマルションに、約0.2%(w/w)〜15%(w/w)の間で生理活性薬剤を含む。
したがって、第三の態様においては、以下の工程を含む、生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質および生理活性薬剤を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質および生理活性薬剤を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
一つの実施態様においては、以下の工程を含む、生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤、および生理活性薬剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散された親水性界面活性剤、および生理活性薬剤を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c. 脂質を含む第二相を提供する工程;
d. ミニエマルションを形成させるのに適した方法でその第二相をその第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
本明細書に記述された送達系を、各種の生理活性薬剤を送達させるために使用できることは、理解されるであろう。一つの実施態様においては、その生理活性薬剤が、親油性の医薬品である。また別の実施態様においては、その生理活性薬剤が、リドカインまたはリグノカインである。
1μm以下の粒子を有していることの結果として、その送達系は、各種の経路、たとえば、局所的、経腸的、経鼻的または非経口的に生理活性薬剤を投与するために使用することができる。一つの実施態様においては、局所的投与は、エアゾールまたはスプレーを介するものである。
第四の態様においては、以下の工程を含む、生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c. ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d. 約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、第二相を第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c. ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d. 約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、第二相を第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
第五の態様においては、以下の工程からなる、生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法が開示される:
a. 水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c. ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d. 約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、第二相を第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
a. 水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b. 前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c. ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d. 約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、第二相を第一相に添加する工程;
ここで、前記送達系が、1μm未満の平均径を有する乳化粒子を含むようにする。
一つの態様においては、上述の方法によって製造された乳化粒子を含む組成物が開示されている、ということは理解されるであろう。
さらなる態様においては、上述の送達系を、対象の必要に応じて、その対象における治療または疼痛緩和において有用な組成物に処方する。
さらなる態様においては、上述の送達系を、対象の必要に応じて、その対象における治療または疼痛緩和において有用な組成物に処方する。
本発明によれば、低エネルギーの方法によりミニエマルションを形成するための方法が提供できた。
本明細書の開示は特定の例に挙げた方法に限定されるものではなく、変更してもよいことは言うまでもない、ということを理解されたい。本明細書において使用される用語は、特定の実施態様のみを説明するためのものであって、限定的にする意図はないということもまた理解されたく、限定は、添付の請求項によってのみ限定されるものとする。
これより前または後とは関係なく、本明細書において引用されたすべての公刊物、特許および特許出願は、参照することにより、そのすべてを本明細書に取り入れたものとする。しかしながら、本明細書において言及される公刊物は、その公刊物の中に報告されているプロトコルおよび反応剤を記述し開示する目的で引用されたものであって、その開示された方法との関連で使用されるものである。本明細書における開示はいずれも、本明細書において開示されたものが、先発明があるとして、そのような開示にもっと古い日付を付与する権利を与えるものではない、ということを容認するとは受け取ってはならない。
本明細書中および添付の特許請求項の中において、いくつかの用語が、以下の意味合いを有すると定義されるべきであることについて言及する。
「含む(comprising)」という用語は、その「含む(comprising)」という用語の後に何が続こうとも、それらを含むが、それらに限定される訳ではないということを意味している。したがって、「含む(comprising)」という用語を使用するということは、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあるが、他の要素も任意要素であって、存在していてもよいしあるいは存在していなくてもよいということを示している。「からなる(consisting of)」という用語は、その「からなる(consisting of)」という文言に何が続いていても、それらを含み、且つそれらに限定されるということを意味している。したがって、「からなる(consisting of)」という文言は、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあり、その他の要素は存在しなくてもよいということを示している。「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、この文言の後に列挙された各種の要素を含んでおり、その列挙されている要素のための開示において特定されている活動または作用に対して干渉したり寄与したりすることがないその他の要素に限定されることを意味している。したがって、「から本質的になる(consisting essentially of)」という文言は、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあるが、その他の要素は任意要素であり、そこに列挙された要素の活動または作用にそれらが影響を及ぼすか否かに依存して、存在していても、存在していなくてもよい。
「含む(comprising)」という用語は、その「含む(comprising)」という用語の後に何が続こうとも、それらを含むが、それらに限定される訳ではないということを意味している。したがって、「含む(comprising)」という用語を使用するということは、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあるが、他の要素も任意要素であって、存在していてもよいしあるいは存在していなくてもよいということを示している。「からなる(consisting of)」という用語は、その「からなる(consisting of)」という文言に何が続いていても、それらを含み、且つそれらに限定されるということを意味している。したがって、「からなる(consisting of)」という文言は、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあり、その他の要素は存在しなくてもよいということを示している。「から本質的になる(consisting essentially of)」という用語は、この文言の後に列挙された各種の要素を含んでおり、その列挙されている要素のための開示において特定されている活動または作用に対して干渉したり寄与したりすることがないその他の要素に限定されることを意味している。したがって、「から本質的になる(consisting essentially of)」という文言は、そこに列挙された要素が必要であるかまたは必須ではあるが、その他の要素は任意要素であり、そこに列挙された要素の活動または作用にそれらが影響を及ぼすか否かに依存して、存在していても、存在していなくてもよい。
本明細書および添付の請求項において使用する場合、単数の形の「a]、「an」、および「the」には、文脈において明らかにそうではないと規定されている場合以外は、複数の指示対象も含まれるということに注意しなければならない。したがってたとえば、「(一つの)生理活性薬剤(a bioactive agent)」と言及した場合には、それには、2種または複数のそのような薬剤の混合物も含まれる。
本明細書において範囲は、「約(about)」一つの特定値から、および/または「約(about)」他の特定値までとして表現されてもよい。そのように範囲が表現された場合、また別の態様にも、一つの特定値から、および/または他の特定値までが含まれる。同様にして、数値が先行詞の「約(about)」を使用することによって、近似値として表現された場合には、その特定の数値が、また別の態様を形成するということを、理解されたい。範囲のそれぞれの端点は、他の端点との相関にあるか、または他の端点とは独立しているかのいずれであっても、重要であるということをさらに理解されたい。
「任意の(optional)」または「場合によっては(optionally)」という用語は、その次に記載されている事象または状況が起きるかもしれないし、起きないかもしれないということ、そして、その記述には、その事象または状況が起きた場合と、それが起きなかった場合とが含まれるということを意味している。
成分の重量パーセントは、そうではないと具体的に記載されている場合を除き、その成分が含まれている配合物または組成物の全重量を基準にしている。
「生理活性薬剤(bioactive agent)」とは、生物活性を有する薬剤を指している。生物学的薬剤は、疾病、障害、感染などを、処置し、診断し、治療し、緩和させ、防止し(すなわち、予防的に)、寛解させ、調節するか、またはその他好ましい影響を与えるために使用することができる。生理活性薬剤には、対象物または、所定の生理的な環境に置かれると生理活性となるか、または生理活性が高くなるプロドラッグの構造または機能に影響する物質もまた含まれる。
「生理活性薬剤(bioactive agent)」とは、生物活性を有する薬剤を指している。生物学的薬剤は、疾病、障害、感染などを、処置し、診断し、治療し、緩和させ、防止し(すなわち、予防的に)、寛解させ、調節するか、またはその他好ましい影響を与えるために使用することができる。生理活性薬剤には、対象物または、所定の生理的な環境に置かれると生理活性となるか、または生理活性が高くなるプロドラッグの構造または機能に影響する物質もまた含まれる。
「低エネルギーの方法(low−energy manner)」とは、高温への加熱、冷却、または高圧の使用などを含まないプロセスを指している。本発明の方法において有用なミニエマルションを形成させるために適用される低エネルギーの方法の例としては、室温すなわち約25℃で実施されるもの、顕著な加熱工程すなわち約40℃よりも高い加熱する工程および/または冷却工程を必要としないもの、ならびにほぼ海面での標準大気圧すなわち約101.325kPaで実施されるもの、が挙げられる。
「冷蔵(refrigeration)」という用語は、室温より低い、すなわち約25℃未満の温度で、マイクロエマルションを貯蔵することを指している。より詳しくは、冷蔵は、マイクロエマルションを10℃以下、特に4℃以下で貯蔵することを指している。したがって、「冷蔵なしで(without refrigeration)」という用語は、少なくとも4℃よりは高い温度を指している。
最も広い態様においては、ミニエマルションを形成させるための方法が開示される。その方法には、水と1種または複数の親水性界面活性剤とを組み合わせることによって水相を調製することが含まれる。一つの実施態様においては、その界面活性剤成分に親水性界面活性剤が含まれる。また別の実施態様においては、その界面活性剤成分が単一の親水性界面活性剤からなり、また別の実施態様においては、その親水性界面活性剤成分が、2種以上の親水性界面活性剤を含んでいる。親水性界面活性剤は、以下のものからなる群から選択すればよいが、これらに限定される訳ではない:ポリオキシエチレンアルキルエーテル;ソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベートとも呼ばれる);ポリオキシエチレンアルキルフェノール;ポリオキシエチレングリコールエステル;ポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテル;ポリグリセロール脂肪酸エステル;ポリオキシエチレングリセリド;ポリオキシエチレンステロール;ポリオキシエチレン植物油;ポリオキシエチレン硬化植物油;プロピレングリコールアルギネート;脂肪酸の塩;ライイリルマクロゴールグリセリド(laiiryl macrogolglycerides)、またはそれらの混合物。その親水性界面活性剤がノニオン性界面活性剤であるのが好ましい。本発明の方法において使用するのに適した適切な親水性ノニオン性界面活性剤の非限定的な例としては、ソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコールアルキルエーテル、およびポリオキシプロピレングリコールアルキルエーテルが挙げられる。一つの実施態様においては、使用されるノニオン性界面活性剤が、ポリソルベート80(Tween80(登録商標))である。
親水性界面活性剤と水とを組み合わせてから、その溶液を加工して、親水性界面活性剤を分散させる。親水性界面活性剤は、当業界で公知のいかなる混合手段を用いて分散させてもよい。好適な混合手段の例については、以下において記述する。一つの実施態様においては、撹拌によって親水性界面活性剤を分散させる。また別の実施態様においては、約5,000rpm〜約10,000rpmの間の速度で撹拌することによって親水性界面活性剤を分散させる。この溶液を分散させると、水相が形成される。
「第一相」は、水相の中に親油性界面活性剤を分散させることによって形成される。親油性界面活性剤は、以下のものからなる群より選択すればよいが、それらに限定される訳ではない:脂肪酸;ソルビタン脂肪酸エステル;アセチル化グリセロール脂肪酸エステル;低級アルコール脂肪酸エステル;脂肪酸のエステル交換反応生成物、グリセリド、植物油、硬化植物油、トリグリセリドおよびポリアルキレンポリオール;ステロールおよびステロール誘導体;ペンタエリスリトール脂肪酸エステルおよびポリアルキレングリコールエーテル;モノグリセリドおよびアセチル化、たとえば、モノ−およびジ−アセチル化モノグリセリド;レシチンおよび水素化レシチン;リゾレシチンおよび水素化リゾレシチン;リゾリン脂質およびそれらの誘導体;リン脂質およびそれらの誘導体;またはそれらの混合物。その親油性界面活性剤がリン脂質であれば好ましい。リン脂質は、両親媒性の分子であって、界面活性剤として機能することができる。使用するのに好適なリン脂質としては、ホスファチジン酸(ホスファチデート)、ホスファチジルエタノールアミン(ケファリン)、ホスファチジルコリン(レシチン)、ホスファチジルセリン、およびホスファイノシチドが挙げられる。各種のリン脂質の混合物を使用してもよい。一つの実施態様においては、そのリン脂質がレシチンである。また別の実施態様においては、そのリン脂質が、ホスファチジルコリン増強レシチン(エピクロン(Epikuron)(商標))である。リン脂質は、以下において記載するように、ミキサーによって分散させてもよい。一つの実施態様においては、そのリン脂質を、スターラを使用して、約10,000rpm〜約20,000rpmの間の速度で分散させる。
任意の特定の理論または仮説に捕らわれることを望むものではないが、本願発明者らは、親油性界面活性剤を水相に添加することによって、親水性界面活性剤が存在しているために、堅牢な多層化/球状のミセル構造またはリポソーム構造が作り出されるのだろうと考えている。この多層ミセル構造が、界面の表面積を増大させ、それによって、乳化プロセスの際に界面活性剤に近づくのが容易となると考えられる。
したがって、いくつかの態様においては、同方法の工程は、多層化/球状のミセル構造の形成を促進させるために、特定の順序で実施する。これらの態様に従えば、工程(a)、(b)および(c)を、工程(d)より前に実施する。したがって、親水性界面活性剤、水および親油性界面活性剤を含む第一相が形成され、そして脂質を含む第二相が形成され、その後で、工程(d)においてその第一相と第二相とが組み合わされる。さらに、一つの実施態様においては、そのミニエマルションに、多層化/球状の乳化粒子が含まれる。
従来技術のミニエマルションには、安定性を維持する目的で、一般的には高い界面活性剤濃度(10%より大)が含まれている。たとえば、国際公開第2010/093523号パンフレットには、約10%〜約20重量%の共界面活性剤および約15%〜約40重量%の界面活性剤を含むマイクロエマルションが記載されている。同様にして、国際公開第2010/092596号パンフレットには、15〜96%(v/v)の範囲の界面活性剤/共界面活性剤濃度を有するマイクロエマルションが記載されている。第一相中および得られる本明細書に記載されたミニエマルションの中の界面活性剤の量は、言うまでもないことではあるが、使用した界面活性剤のタイプおよびその他の因子、たとえば意図している用途に応じて変化するが、ミニエマルションには一般的には、低い濃度の界面活性剤が使用されている。ミニエマルションには、2%(w/w)、4%(w/w)、5%(w/w)、6%(w/w)、8%(w/w)、または10%(w/w)の界面活性剤を含むことが可能である(開示されている百分率の間のすべての範囲が含まれる)。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、10%(w/w)未満の界面活性剤を含んでいる。また別の実施態様においては、そのミニエマルションが、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親油性界面活性剤と、約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親水性界面活性剤とを含んでいる。
臨界ミセル濃度(CMC)とは、その濃度より上では、ミセルが自発的に形成される、界面活性剤の濃度と定義される。系の中に界面活性剤(または各種の界面活性物質)を導入すると、それらが最初に界面の中に分配され、a)界面のエネルギーを低下させることによって、およびb)界面活性剤の疎水性部分を水との接触から除くことによって、系の自由エネルギーが低下される。
次いで、界面活性剤による表面の被覆が増大し、表面自由エネルギー(表面張力)が減少し、界面活性剤がミセルの中に凝集し始めると、それによって、界面活性剤の疎水性部分の水との接触面積が減少することによって、系の自由エネルギーが再び減少する。CMCに到達すると、界面活性剤をさらにいくら添加しても、ミセルの数が増大するだけとなるであろう(理想的な場合)。
これらのミセルまたはリポソーム構造によって、第二相を添加したときに、界面で親油性界面活性剤が脂質に対して容易に利用できるようになり、乳化粒子の形成を促進する。一般的に使用されるノニオン性界面活性剤とそれらのCMC値の表を、次に提供する。
本明細書に記載された方法には、脂質を含む「第二相」を調製することもまた含まれる。脂質は、当業者に公知のいかなる脂質であってもよく、たとえば、植物由来の脂質、動物由来の脂質、および鉱油が挙げられる。その脂質が、6個以上の炭素の脂肪族尾部を有する中鎖もしくは長鎖の脂肪酸を含む植物油であれば好ましい。本発明の方法において使用するのに好適な植物油の例としては、以下のものが挙げられる:ヤシ油、ヒマシ油、ラッカセイ油、トウモロコシ油、綿実油、オリーブ油、パーム油、ナタネ油、カノーラ油を含む、サフラワー油、ダイズ油、およびヒマワリ油ならびにそれらの誘導体。一つの実施態様においては、その油がダイズ油である。また別の実施態様においては、その脂質が、動物由来の脂質たとえばホスファチジルコリンである。
そのミニエマルションには、0.5%(w/w)、2%(w/w)、5%(w/w)、10%(w/w)、15%(w/w)、20%(w/w)、25%(w/w)、30%(w/w)、または40%(w/w)の脂質を含むことができる(開示されている百分率の間のすべての範囲が含まれる)。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、少なくとも約0.5%(w/w)、またはたとえば約0.5%(w/w)〜約40%(w/w)、約0.5%(w/w)〜約15%(w/w)、もしくは約15%(w/w)〜約25%(w/w)の油、または約25%(w/w)〜約40%(w/w)の油を含んでいる。
場合によっては、第一相または第二相のいずれかに溶媒を添加することによって、脂質の分散を助けてもよい。好適な溶媒は、当業者には周知である。適切な溶媒の例としては、以下のものが挙げられる:アセトン(2−プロパノン、プロパン−2−オン)、1−ブタノール(n−ブチルアルコール)、2−ブタノール(ブタン−2−オール)、エタノール(エチルアルコール)、酢酸エチル(酢酸エチルエステル)、ヘプタン(n−ヘプタン)、3−メチル−1−ブタノール(イソアミルアルコール、イソペンチルアルコール)、メチルエチルケトン(2−ブタノン、MEK、ブタン−2−オン)、2−メチル−1−プロパノール(イソブチルアルコール、2−メチルプロパン−1−オール)、ペンタン(n−ペンタン)、1−ペンタノール(アミルアルコール、ペンタン−1−オール)、1−プロパノール(プロパン−1−オール、プロピルアルコール)、2−プロパノール(プロパン−2−オール、イソプロピルアルコール、IPA)。溶媒が水混和性(親水性)溶媒、たとえば、プロパノール、イソプロピルアルコール、エタノール、またはアセトンであるのが好ましい。一つの実施態様においては、その第一相または第二相に、約5g〜約20gの間のプロパノールがさらに含まれる。
第一相および第二相が調製できたら、第二相を第一相に、水中油型ミニエマルションを形成させるために採用した方法で添加する。ミニエマルションを形成させるために採用される適切な方法は、当業者には周知であろう。ミニエマルションを形成させるために適用される方法、および本明細書に記載されたミニエマルションを形成させるために使用されるその他のプロセスは、好ましくは、低エネルギーである。一般的に、1μm以下の平均サイズを有する粒子を製造するためには、高エネルギープロセスが必要である。たとえば、一般的にエネルギーの散逸(エネルギー消費)が2倍になると、従来からの配合物を使用した場合、平均粒径が約25%低下する原因となる。
エネルギー消費は、各種の形態で起こり得て、たとえば、バッチにおいてミニエマルションの剪断力抵抗性に打ち勝つためにスターラによって必要とされるエネルギー、加熱および冷却のためのエネルギー、および/または圧力低下に打ち勝つための動力などの可能性がある。たとえば、国際公開第2008/128779号パンフレットには、高エネルギー剪断プロセスたとえば、高圧ホモジナイゼーションまたは超音波処理を使用して、油相を水相と混合することによってマイクロエマルションを形成させることが記載されている。相の一方が、室温では流動しないかまたは流動があまりにも遅いような場合、乳化させるための加熱を必要とすることが多い。国際公開第2006/024095号パンフレットには、水中油型のマイクロエマルションを得るために、連続混合を用いて、40〜99℃、好ましくは45〜95℃、より好ましくは65〜85℃の範囲で加熱する工程が記載されている。加熱されたエマルションは、典型的には、連続相の粘度がより低く、したがって抗力が低いために、安定性が低い。抗力は、液滴が移動し、その結果合着して、より大きな、多くの場合望ましくない液滴または液滴の凝集物となったり、さらには相分離して層になったりすることを停止させるかまたは抵抗するために必要である。乳化させた後では、液滴は浮力のために上昇してくる傾向がある。したがって、急速冷却工程が必要となることもあり、その場合もエネルギーを消費する。
それとは対照的に、本明細書に記載された方法では、安定したミニエマルションを形成させるための、顕著な加熱を必要とせず(したがって、冷却も必要としない)、あるいは圧力を必要としない。したがって、開示されているミニエマルションは、高温の不在下で、形成させることが可能である。一般的に、本明細書に記載されたミニエマルションの形成は、約80℃未満、好ましくは約60℃未満の温度で、より好ましくは40℃以下の温度で実施する。さらに、本明細書において開示された方法では高温を使用しないので、必要とされるような冷却工程も存在しない。補助的な工程、たとえば、材料の消毒などでは、高温が含まれる可能性はあるが、そのような工程がミニエマルションの形成にはまったく関わらないことは、当業者には認識されることであろう。
本明細書において開示されたミニエマルションは、高圧が存在しなくても、形成させることができる。典型的には、本明細書に記載されたミニエマルションの形成は、約1,000kPa未満、好ましくは約500kPa未満の圧力、より好ましくは標準大気圧(約101kPa)を有するチャンバーで実施される。一つの実施態様においては、第二相の第一相への添加を、40℃以下の温度および標準大気圧(約101kPa)で実施する。
したがって、本発明の方法において使用されるミニエマルションを形成させるために適用される方法では、従来からのミニエマルション形成において使用される場合に比較して、エネルギー消費量がかなり低い。たとえば、一つの態様においては、そのミニエマルションを、マグネチックスターラ、オーバーヘッドスターラ、またはその他適切な撹拌手段を使用する撹拌によって形成させることができる。また別の態様においては、ミキサーの手段によってミニエマルションを形成させることができる。一つの態様においては、たとえば、第一相を含む連続ミキサーに対して、第二相を滴下の方式で添加する。その連続ミキサーには、静的および/または動的ミキサーも含めて、各種好適な混合手段を含むことができる。そのミキサーは、機械的または非機械的混合部品を含むいかなるミキサーとすることも可能である。
その連続ミキサーには、流れの中に乱流を作って、それにより第一相と第二相とを混合して、ミニエマルションを形成させるような、静的な混合アームを有するスターラが含まれていてもよい。他の態様においては、その連続ミキサーが、乳化機、乳化装置、またはホモジナイザー(たとえば、インラインもしくは連続ホモジナイザー、またはロータ/ステータホモジナイザー)を含んでいる。例としては、充填床乳化機、スクリーン、および膜乳化機が挙げられるが、これらに限定される訳ではない。一つの態様においては、その連続ミキサーが、所望の毎分回転数(rpm)たとえば約5,000rpm〜約20,000rpmで、相を混合することが可能な混合部品を有するスターラである。一つの実施態様においては、第二相を第一相に、連続混合の際の連続フローまたは連続ストリームとして添加する。また別の実施態様においては、第二相を第一相に、連続混合の際に、調節した流れの下で添加する。さらなる実施態様においては、その連続混合で、約20,000rpmまでの速度でのロータホモジナイザーを用いる。
一般的には、本明細書において開示された方法によって、各種の乳化粒子を製造することができる。それらの乳化粒子は、多種多様な形状および構造を有することが可能で、たとえば、約10nm〜1μmのサイズを有する球状、多層化、マイクロカプセル、ミクロスフェア、ナノ粒子、ナノカプセルおよびナノスフィア、さらには、一般的には、約1μ未満である粒子が挙げられる。ミニエマルションには、約10nm〜約900nm、約20nm〜約800nm、および約50nm〜約850nmの間の平均サイズを有する粒子を含むことができる(ここに開示された範囲の間のいかなる範囲も含む)。しかしながら、本明細書において開示された方法によって製造したミニエマルションは、一般的に、250nm〜1μmの間の平均粒径を有している。一つの態様においては、そこで開示されている乳化粒子が、1μm未満の平均粒径を有している。一つの実施態様においては、平均粒径の範囲が、約250nm〜約1μmである。さらにまた別の実施態様においては、平均粒径の範囲が、約300nm〜約700nmである。さらにまた別の実施態様においては、その平均粒径が約600nmである。さらなる実施態様においては、ミニエマルションの中の少なくとも70%、最も好ましくは少なくとも75%の粒子が1μm以下である。
粒径分布は、当業者に公知のレーザー回折法によって測定する。場合によっては、必要に応じて、粒径をさらに小さくするために、ミニエマルションを超音波処理および/または高圧ホモジナイゼーションにかけるか、および/または混合時間を増やしてもよい。
上記の方法によって形成させたミニエマルションは、冷蔵をしなくても、長期間にわたって安定である。エマルションが不安定になると、それが分離したり、合着してその成分の相となって、脂質または油の層が目に見えるようになったりする。粒径が大きくなるということは、そのエマルションが不安定になってきていることも示している。さきに述べたように、粒径の測定方法は、当業者には公知である。したがって、長期間経過した後でも、ミニエマルションが依然として1μm以下の平均粒径を有しているという点で本明細書に記載されたミニエマルションは安定である。一つの実施態様においては、本明細書に記載されたミニエマルションは、冷蔵しなくても少なくとも1ヶ月から約3年までは安定である。ミニエマルションが、冷蔵しなくても、少なくとも約1年は安定であるのが好ましい。ミニエマルションが、冷蔵しなくても、少なくとも約2年は安定であれば、より好ましい。一つの実施態様においては、約3年後でも、その粒子の少なくとも70%が1μm以下である。また別の実施態様においては、約3年後には、その平均粒径の増大が、0.05μm未満である。
一つの態様においては、前述の方法によって得られたミニエマルションを、1種の生理活性薬剤を含むか、または多数の生理活性薬剤を組み合わせて含むように配合してもよい。本明細書に記載された方法を用いて、広く各種の生理活性薬剤を使用することができる。本明細書に記載されたミニエマルションの中には、液状または固形の生理活性薬剤を組み入れることができる。生理活性薬剤には、有効成分の塩を含むこともできる。したがって、生理活性薬剤は、酸性塩、塩基性塩、または両性塩とすることができる。それらは、ノニオン性分子、極性分子、プロドラッグ、溶媒和化合物、多形、または水素結合を作ることが可能な分子錯体とすることができる。生理活性薬剤は、組成物の中に、たとえば、無電荷の分子、分子錯体、塩、エーテル、エステル、アミド、ポリマー薬物抱合体、またはその他の形態で含まれて、有効な生物的または生理的な活性を与えることができる。
本明細書における系の中に組み入れることが可能な生理活性薬剤の例としては、以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:ペプチド、タンパク質たとえばホルモン、酵素、抗体、抗体断片など、核酸たとえばアプタマー、siRNA、DNA、RNA、アンチセンス核酸など、アンチセンス核酸類似体など、低分子量化合物、または高分子量化合物。開示されたミニエマルションの中で使用することが考えられる生理活性薬剤としては、以下のものが挙げられる:タンパク同化薬、制酸薬、抗喘息薬、抗コレステロール血症薬および抗脂血症薬、抗凝血薬、抗痙攣薬、止瀉薬、制吐薬、抗感染症薬(抗バクテリア薬および抗菌薬を含む)、抗炎症剤、抗躁病薬、代謝拮抗薬、制吐薬、抗悪性腫瘍薬、抗肥満薬、解熱薬および鎮痛薬、鎮痙薬、抗血栓薬、鎮咳薬、抗尿酸血症薬、抗血管増殖薬、抗血管内皮増殖薬、抗狭心症薬、抗ヒスタミン薬、食欲減退薬、生物学的製剤、脳血管拡張薬、冠動脈拡張薬、気管支拡張薬、細胞毒性薬、鬱血除去薬、利尿薬、診断薬、赤血球造血薬、去痰薬、消化管鎮静薬、高血糖性薬、催眠薬、低血糖症薬、免疫調節薬、イオン交換樹脂、緩下薬、ミネラルサプリメント、粘液溶解薬、神経筋薬、末梢血管拡張薬、向精神薬、鎮静薬、興奮薬、甲状腺薬および抗甲状腺薬、組織増殖薬、血管増殖薬、血管内皮増殖薬、子宮弛緩薬、ビタミン、または抗原性物質。
その他の生理活性薬剤としては、以下のものが挙げられる:アンドロゲン阻害薬、多糖類、増殖因子、ホルモン、抗血管新生因子、デキストロメトルファン、臭化水素酸デキストロメトルファン、ノスカピン、クエン酸カルベタペンタン、塩酸クロフェジアノール、マレイン酸クロルフェニラミン、酒石酸フェニンダミン、マレイン酸ピリラミン、コハク酸ドキシラミン、クエン酸フェニルトロキサミン、塩酸フェニレフリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、塩酸プソイドエフェドリン、エフェドリン、リン酸コデイン、硫酸コデイン モルヒネ、ミネラルサプリメント、コレスチラミン、N−アセチルプロカインアミド、アセトアミノフェン、アスピリン、イブプロフェン、塩酸フェニルプロパノールアミン、カフェイン、グアイフェネシン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、ペプチド、ポリペプチド、タンパク質、アミノ酸、ホルモン、インターフェロン、サイトカイン、およびワクチン。
ミニエマルションの中で生理活性薬剤として使用することが可能な代表的な薬物としては以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:ペプチド薬物、タンパク質薬物、脱感作物質、抗原、抗感染症薬たとえば抗生物質、抗菌薬、抗ウイルス薬、抗バクテリア薬、駆虫薬、抗真菌性物質およびそれらの組合せ、抗アレルギー薬、アンドロゲン性ステロイド、鬱血除去薬、催眠薬、ステロイド性抗炎症剤、抗コリン作動薬、交感神経興奮薬、鎮静薬、縮瞳薬、精神興奮薬、トランキライザー、ワクチン、エストロゲン、プロゲステロン薬、体液剤(humoral agent)、プロスタグランジン、鎮痛薬、鎮痙薬、抗マラリア薬、抗ヒスタミン薬、心臓作用薬、非ステロイド系抗炎症剤、抗パーキンソン病薬、血圧降下薬、ベータアドレナリン遮断薬、アルファアドレナリン拮抗薬、栄養剤、アヘンアルカロイド、およびベンゾフェナントリジンアルカロイド。その薬剤はさらに、興奮薬、鎮静薬、催眠薬、鎮痛薬、抗痙攣薬、などとして作用することが可能な物質とすることもできる。
その他の生理活性薬剤としては、抗生物質を含む生理活性薬剤も挙げられるが、それらに限定される訳ではない。抗生物質はたとえば、以下のものの1種また複数とすることができる:アミカシン、ゲンタマイシン、カナマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、パロモマイシン、アンサマイシン、ゲルダナマイシン、ハービマイシン、カルバセフェム、ロラカルベフ、カルバペネム、エルタペネム、ドリペネム、イミペネム/シラスタチン、メロペネム、セファロスポリン(第一世代)、セファドロキシル、セファゾリン、セファロチンもしくはセファロシン、セファレキシン、セファロスポリン(第二世代)、セファクロル、セファマンドール、セフォキシチン、セフプロジル、セフロキシム、セファロスポリン(第三世代)、セフィキシム、セフジニル、セフジトレン、セフォペラゾン、セフォタキシム、セフポドキシム、セフタジジム、セフチブテン、セフチゾキシム、セフトリアキソン、セファロスポリン(第四世代)、セフェピム、セファロスポリン(第五世代)、セフトビプロール、グリコペプチド、テイコプラニン、バンコマイシン、マクロライド、アジスロマイシン、クラリスロマイシン、ジリトロマイシン、エリスロマイシン、ロキシスロマイシン、トロレアンドマイシン、テリトロマイシン、スペクチノマイシン、モノバクタム、アズトレオナム、ペニシリン、アモキシシリン、アンピシリン、アズロシリン、カルベニシリン、クロキサシリン、ジクロキサシリン、フルクロキサシリン、メズロシリン、メチシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペニシリン、ピペラシリン、チカルシリン、ポリペプチド、バシトラシン、コリスチン、ポリミキシンB、キノロン、シプロフロキサシン、エノキサシン、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、ロメフロキサシン、モキシフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、トロバフロキサシン、スルホンアミド、マフェニド、プロントジル(初期)、スルファセタミド、スルファメチゾール、スルファニルイミド(初期)、スルファサラジン、スルフイソオキサゾール、トリメトプリム、トリメトプリム−スルファメトキサゾール(コトリモキサゾール)(TMP−SMX)、テトラサイクリン(デメクロサイクリン、ドキシサイクリン、ミノサイクリン、オキシテトラサイクリン、テトラサイクリン、などを含む)、アルスフェナミン、クロラムフェニコール、クリンダマイシン、リンコマイシン、エタンブトール、ホスホマイシン、フシジン酸、フラゾリドン、イソニアジド、リネゾリド、メトロニダゾール、ムピロシン、ニトロフラントイン、プラテンシマイシン、ピラジナミド、キヌプリスチン/ダルフォプリスチン、リファンピシン(米国においてはリファンピン)、チニダゾール、またはそれらの組合せ。
生理活性薬剤は、たとえば以下に示すものとすることができる:免疫調節薬、たとえばサイトカイン、インターロイキン、インターフェロン、コロニー刺激因子、潰瘍壊死因子など;アレルゲンたとえば、ネコのふけ、カバノキの花粉、ハウスダストダニ、草木の花粉など;以下の様な細菌性生物の抗原:たとえば、肺炎連鎖球菌(Streptococcus pneumoniae)、インフルエンザ菌(Haemophilus influenzae)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、化膿性連鎖球菌(Streptococcus pyrogenes)、ジフテリア菌(Corynebacterium diphteriae)、リステリア菌(Listeria monocytogenes)、炭疽菌(Bacillus anthracis)、破傷風菌(Clostridium tetani)、ボツリヌス菌(Clostridium botulinum)、ウェルシュ菌(Clostridium perfringens)、髄膜炎菌(Neisseria meningitides)、淋菌(Neisseria gonorrhoeae)、ミュータンス菌(Streptococcus mutans)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、チフス菌(Salmonella typhi)、パラインフルエンザ菌(Haemophilus parainfluenzae)、百日咳菌(Bordetella pertussis)、野兎病菌(Francisella tularensis)、ペスト菌(Yersinia pestis)、コレラ菌(Vibrio cholerae)、レジオネラ菌(Legioinella pneumophila)、結核菌(Mycobacterium tuberculosis)、らい菌(Mycobacterium leprae)、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)、寄生細菌(Leptspirosis interrogans)、ライム病菌(Borrelia burgddorferi)、腸炎原因菌(Campylobacter jejuni)など;以下のようなウイルスの抗原:天然痘、インフルエンザAおよびB、呼吸器合胞体、パラインフルエンザ、麻疹、HIV、SARS、水疱帯状疱疹、単純ヘルペス1および2、サイトメガロウイルス、エプスタイン−バー、ロタウイルス、ライノウイルス、アデノウイルス、パピローマウイルス、小児麻痺ウイルス、流行性耳下腺炎、狂犬病、風疹、コクサッキーウイルス、ウマ脳炎、日本脳炎、黄熱病、リフトバレー熱、リンパ球性脈絡髄膜炎、B型肝炎など;以下のような真菌、原虫、および寄生生物の抗原:クリプトコッカス症病原体(Cryptococcuc neoformans)、ヒストプラスマ症病原体(Histoplasma capsulatum)、カンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、ノカルディア・アステロイデス(Nocardia asteroids)、リケッチア・リケッチイ(Rickettsia ricketsii)、リケッチア・チフィ(Rickettsia typhi)、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)、オウム病クラミジア(Chlamyda psittaci)、トラコーマクラミジア(Chlamydia trachomatis)、熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)、トリパナソーマ・ブルセイ(Trypanasoma brucei)、赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica)、トキソプラズマ原虫(Toxoplasma gondii)、膣トリコマナス(Trichomonas vaginalis)、マンソン住血吸虫(Schistosoma mansoni)など。これらの抗原は、完全死滅化生物体(whole killed organism)、ペプチド、タンパク質、糖タンパク質、炭水化物、またはそれらの組合せの形態にあってよい。
さらなる特異的な態様においては、鎮痛薬たとえば、アセトアミノフェン、アセチルサリチル酸など;麻酔薬たとえば、リドカイン、リグノカイン、キシロカインなど;食欲減退薬たとえば、デキサドリン、酒石酸フェンジメトラジンなど;抗関節炎薬たとえば、メチルプレドニゾロン、イブプロフェンなど;抗喘息薬たとえば、硫酸テルブタリン、テオフィリン、エフェドリンなど;抗生物質たとえば、スルフイソオキサゾール、ペニシリンG、アンピシリン、セファロスポリン、アミカシン、ゲンタマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、エリスロマイシン、クリンダマイシン、イソニアジド、リファンピンなど;抗真菌性たとえば、アンホテリシンB、ナイスタチン、ケトコナゾールなど;抗菌薬たとえば、セトリミドなど;抗ウイルス薬たとえば、アシクロビル、アマンタジンなど;抗癌薬たとえば、シクロホスファミド、メトレキセート、エトレチネートなど;抗凝血薬たとえば、ヘパリン、ワルファリンなど;抗痙攣薬たとえば、フェニトインナトリウム、ジアゼパムなど;抗うつ薬たとえば、イソカルボキサジド、アモキサピンなど;抗ヒスタミン薬たとえば、ジフェンヒドラミン・HCl、マレイン酸クロルフェニラミンなど;ホルモンたとえば、インスリン、黄体ホルモン、エストロゲン、コルチコイド、グルココルチコイド、アンドロゲンなど;トランキライザーたとえば、トラジン、ジアゼパム、クロルプロマジン・HCl、レセルピン、クロルジアゼポキシド・HClなど;鎮痙薬たとえば、ベラドンナアルカロイド、塩酸ジシクロミン、パパベリンなど;ビタミンおよびミネラルたとえば、必須アミノ酸、カルシウム、鉄、カリウム、亜鉛、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンDなど;心血管作動薬たとえば、プラゾシン・HCl、ニトログリセリン、プロプラノロール・HCl、ヒドララジン・HCl、パンクレリパーゼ、コハク酸デヒロドゲナーゼなど;ペプチドおよびタンパク質たとえば、LHRH、ソマトスタチン、カルシトニン、成長ホルモン、グルカゴン様ペプチド、成長放出因子、アンジオテンシン、FSH、EGF、骨形態発生タンパク質(BMP)、エリスロポエチン(EPO)、インターフェロン、インターロイキン、コラーゲン、フィブリノーゲン、インスリン、第VIII因子、第IX因子、エンブレル(Enbrel)(登録商標)、リツクサム(Rituxam)(登録商標)、ハーセプチン、アルファ−グルコシダーゼ、セラザイム(Cerazyme)/セレドーズ(Ceredose)(登録商標)、バソプレシン、ACTH、ヒト血清アルブミン、ガンマグロブリン、構造タンパク質、血液製剤タンパク質、複合タンパク質、酵素、抗体、モノクローナル抗体、抗体断片など;プロスタグランジンたとえば、プロスタグランジンE1、プロスタグランジンI2、プロスタグランジンE2など;核酸;炭水化物;脂肪;麻薬たとえば、モルヒネ、コデインなど;精神治療薬;非ステロイド系抗炎症剤たとえば、イブプロフェン、ジクロフェナクなど;降圧薬たとえば、フェントラミン・HClなど;抗マラリア薬、L−ドパ、利尿薬たとえば、フロセミド、スピロノラクトンなど;抗潰瘍薬たとえば、ランチジン・HCl、シメチジン・HClなど。
ある種の態様においては、その生理活性薬剤を、医薬品組成物中の一成分として存在させることができる。医薬品組成物は、たとえば単位剤形または放出制御剤形なども含め、所望の剤形で、そして薬学の分野では公知の各種の方法によって、都合よく製剤することもできる。一般的には、医薬品組成物は、生理活性薬剤を、液状キャリア、または微細な固体状キャリア、またはその両方と、均質かつ密接に組み合わせることによって製剤する。使用される医薬品キャリアは、たとえば、固体状、液状、またはガス状とすることができる。固体状キャリアの例としては、ラクトース、白土、スクロース、タルク、ゼラチン、寒天、ペクチン、アラビアゴム、ステアリン酸マグネシウム、およびステアリン酸が挙げられる。液状キャリアの例は、シュガーシロップ、ラッカセイ油、オリーブ油、および水である。ガス状キャリアの例としては、二酸化炭素および窒素が挙げられる。生理活性薬剤と混合することが可能なその他の薬学的に許容されるキャリアまたは成分としては、たとえば以下のものを挙げることができる:脂肪酸、糖、塩、水溶性ポリマーたとえばポリエチレングリコール、タンパク質、多糖類またはカルボキシメチルセルロース、界面活性剤、可塑剤、高分子量もしくは低分子量のポリマーまたは塩または糖のようなポロシゲン(porosigen)、または疎水性の低分子量化合物たとえばコレステロールもしくはワックス。
ミニエマルションの中に生理活性薬剤を組み入れるための方法は、その生理活性薬剤の性質に依存することになるであろう。たとえば、親油性の薬剤は一般的に、脂質の中に溶解させ、脂質の液滴の中で脂質と共に分散されるであろうし、それに対して親水性の薬剤は一般的に、水相の中に溶解されるであろう。しかしながら、親水性薬剤および親油性薬剤を、ポリマー、脂質および/または界面活性剤に化学的または物理的に結合させてもよい。ミニエマルションの中に生理活性薬剤を組み入れる方法は、当業者には周知のものである(たとえば、ヘンドリクソン、R.(Hendrickson,R.)編、レミントン(Remington):「調剤の科学と実務(The Science and Practice of Pharmacy)」、第21版;リッピンコット・ウィリアムス・&・ウィルキンス(Lippincott Williams & Wilkins):ボルチモア(Baltimore)、MD、2005を参照されたい)。
一つの実施態様においては、その第二相に脂質および生理活性薬剤が含まれる。本明細書に開示された方法が、一つの態様においては、乳化粒子のサイズの割には、高い濃度の生理活性薬剤を与えるということは明かであろう。前に記述したように、本明細書に記載されているミニエマルションには、最高40%(w/w)までの油を含むことができる。油含量がこのように高いために、高い濃度の生理活性薬剤をミニエマルションの中に組み入れることが可能となる。たとえば、ミニエマルションには、0.1%(w/w)、0.5%(w/w)、2%(w/w)、3%(w/w)、5%(w/w)、10%(w/w)、15%(w/w)、30%(w/w)または40%(w/w)の生理活性薬剤を含むことができる(開示されている百分率の間のすべての範囲が含まれる)。一つの実施態様においては、そのミニエマルションに、少なくとも約0.2%(w/w)、またはたとえば約0.2%(w/w)〜約8%(w/w)、または約10%(w/w)〜約15%(w/w)の生理活性薬剤が含まれる。
一つの特定な態様においては、その好ましい生理活性薬剤が「疎水性化合物」または「親油性化合物」である。「疎水性化合物」という用語は、限定された水溶解度を有する化合物を指している。「親油性化合物」という用語は、脂質と相互作用を持ちやすいことを特徴とする化合物を指している。そのような化合物の例としては、形式電荷を担持する能力がある基(たとえば、カルボン酸およびアミノ基)を持たないか、またはヒドロキシル基のような極性基を持たない有機分子が挙げられる。そのような化合物は、アミノ酸ベースのもの(たとえば、アミノ酸、ペプチド、ポリペプチド、およびタンパク質)であってよく、そこでは、アミノ酸が、完全にまたは圧倒的に疎水性である(たとえば、ロイシン、バリンなど)。各種の医薬品用途で有用な疎水性の生理活性薬剤の例としては、以下のものが挙げられる:プロパニジド、プロポフォール、アルファジオン、リドカイン、リグノカイン、エキノマイシン、硝酸ミコナゾール、タキサン(タキシンまたはタキソイドとも呼ばれる)たとえばパクリテキセルおよびドセタキセル、ポドフィロトキシン、カンプトテシンたとえばカンプトテシン、9−アミノカンプトテシン、9−ニトロカンプトテシン、カンプトテシン−11(「イリノテカン」)、トポテカン、ビンカアルカロイドおよびそれらの類似体(ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンデシン、ビントリポール、ビンキサルチン、アンシタビン)、親油性アントラサイクリン、デカルバジン、ロニダミン、ピロキサントロン、アントラピラゾール、エトポシド、ブレオマイシン、6−アミノクリセン、ナベルビン、トリブチリン、テニポシド、白金ベースの薬剤、プラジカンテル、シクロスポリンA、18−ヒドロキシデオキシコルチコステロン、ラパマイシン、プレドニゾロン、ビタミンA、ビタミンE、プルプリン、エチオプルプリンスズ、ポルフィリン、パラアミノ安息香酸、ジアゼパム、デルタ9−テトラヒドロカンナビノール、BBB−MDPP、ベラパミル、およびニフェジピン。一つの実施態様においては、その生理活性薬剤が、リドカインまたはリグノカインである。
また別の実施態様においては、その第一相に生理活性薬剤が含まれる。この場合においては、好ましい生理活性薬剤は、「親水性化合物」または「疎油性化合物」である。「親水性化合物」という用語は、水に溶解可能な化合物を指している。各種の医薬品用途で有用な親水性の生理活性薬剤の例は、当業者には周知であって、たとえばリグノカイン・HClである。
したがって、一つの態様においては、前述の方法およびミニエマルションから、生理活性薬剤のための送達系を形成することができる。それらの乳化粒子のサイズが1μm以下であるために、本明細書に記載された送達系は、局所、経腸または非経口の経路によって投与することができる。たとえば、その送達系は、経口、経鼻、静脈内、筋肉内、皮下、舌下、クモ膜下、腹腔内、腫瘍内、局所、経皮、または皮内で、投与することができる。投与経路は、各種の因子たとえば、環境や治療の目標に依存させることができる。本明細書において開示された医薬製剤/組成物の中に組み入れることが可能な医薬品的に好適な物質としては以下のものが挙げられるが、それらに限定される訳ではない:吸収促進剤、pH調節剤および緩衝剤、浸透圧調節剤、保存剤、安定剤、抗酸化剤、界面活性剤、増粘剤、共溶媒、皮膚軟化剤、分散剤、着香剤、着色剤および湿潤剤、ならびにリガンド/パイロット(pilote)/標的分子。送達系は、液体、粉体、エアゾール、カプセル、錠剤、坐剤、クリーム、ゲル、および軟膏などの形態であってよい。液体のタイプの例としては、ローションおよびスプレーが挙げられる。特定の実施態様においては、その送達系が、スプレーとして、またはエアゾールとして投与するように配合される。適切な配合物を調製するための方法は、当業者には周知である(たとえば、ヘンドリクソン、R.(Hendrickson,R.)編、レミントン(Remington):「調剤の科学と実務(The Science and Practice of Pharmacy)」、第21版;リッピンコット・ウィリアムス・&・ウィルキンス(Lippincott Williams & Wilkins):ボルチモア(Baltimore)、MD、2005を参照されたい)。
一つの特定な例においては、ミニエマルションの処方を痛覚または侵害受容を抑制することが可能な組成物とすることもできるが、そこで生じている疼痛が、疾病、炎症、外傷、または心身症のいずれの結果であってもよい。したがって、その組成物は、疼痛緩和の必要がある対象に対する有効量として投与されるであろう。本明細書において対象に対して用いられる、「疼痛緩和の必要がある(in need of pain relief)」という文言には、その組成物を投与する時点で軽度ないしは重度の疼痛を受けている対象、さらには疼痛緩和剤を投与しないと、たとえば約1〜約2時間以内、特には約30分以内に、軽度ないしは重度の疼痛を切迫して発症すると合理的に予想することが可能な対象も包含される。
「有効量(effective amount)」という用語は、対象に対して投与したときに、疼痛緩和を起こさせるかまたは維持するのに十分な量、すなわち疼痛緩和量を指している。組成物の有効な疼痛緩和量、投与量の決定は、各種の因子のなかでも、対象の体重および処置するべき疼痛の程度に依存する。
本明細書で使用するとき、「有効疼痛緩和濃度(effective pain relieving concentration)」または「有効疼痛緩和血漿中濃度(effective pain relieving plasma concentration)」という用語は、対象を含めて標準化試験において試験したときに、疼痛の重症度のスコアが、疼痛緩和を示す平均スコアに達するような、対象における血漿レベルを意味するものとする。以下において記載される一つのそのような試験においては、患者が、10(疼痛の重症度の軽減なし)から0(完全に疼痛緩和)までの尺度で疼痛を評価し、所定の値以上の平均スコアになれば、有効な疼痛緩和を構成したものとみなされる。本明細書において例を挙げているように、そのような試験において5.0以下、より好ましくは、2.0以下の平均スコアであれば、有効な疼痛緩和を構成したものとみなされる。しかしながら、当業者のよく認識するところであるが、疼痛の重症度およびそのような疼痛からの緩和を評価するのには、他のアプローチ方法を使用することも可能である。
したがって、本明細書に記載されたミニエマルション法の一つの態様には、検出可能な疼痛緩和を与える配合で、リドカインを含むミニエマルションを対象に投与するような、疼痛緩和のための治療方法が含まれる。「検出可能な疼痛緩和(detectable pain relief)」という文言は、その配合物が、先に述べたような標準方法によって測定することが可能な有効な疼痛緩和をもたらすということを意味している。たとえば、前述のような試験システムにおいて、0〜10のスケールで5.0以下、より好ましくは、2.0以下の平均スコアを達成するような配合物は、検出可能な疼痛緩和をもたらすとみなされる。この開示は、それが本明細書において定義される薬物動態学的なプロファイルを示す限りにおいては、なにか特定のタイプの配合物の使用に限定されるものではない。一つの実施態様においては、そのミニエマルションが、疼痛緩和に使用するための、リドカインまたはリグノカインを含むエアゾールスプレーに処方される。
本明細書に記載されたミニエマルションまたは送達系は、所望するいかなる対象にでも投与することができる。その対象は、脊椎動物たとえば、哺乳類、魚類、鳥類、は虫類、または両生類とすることができる。本明細書において開示された方法の対象は、たとえば、ヒト、ヒト以外の霊長類、ウマ、ブタ、ウサギ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウシ、ネコ、モルモット、またはげっ歯動物とすることができる。この用語は、特定の年齢または性を意味している訳ではない。したがって、成人および新生児の対象、さらには胎児も、男女の別なく、包含されるものとする。
ここで、以下の非限定的な例だけを参照して、本明細書の開示をさらに説明することとする。しかしながら、以下に示す例は説明のためだけのものであると理解すべきであり、いかなる点においても、上述の開示の普遍性に制限を加えると受け取ってはならない。
実施例1:ミニエマルションの調製法
以下のプロセスを使用して、各種の濃度の界面活性剤を用いて100gのミニエマルションを調製した。
以下のプロセスを使用して、各種の濃度の界面活性剤を用いて100gのミニエマルションを調製した。
1.ポリソルベート80をミニエマルションの調製に必要なWFIの80%に添加し、撹拌して分散させた。
2.次いで、そのTween80(登録商標)の水溶液の中にレシチンを添加し、ロータホモジナイザーを2分間または分散するまで使用したホモジナイゼーションによって分散させた。
調製品B:
1.ダイズ油
AとBとの混合:
10,000rpmの速度でロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。そうして得られた混合物を、ロータホモジナイザーを18,000rpmの速度で10分間使用して、ホモジナイズさせた。
1.ダイズ油
AとBとの混合:
10,000rpmの速度でロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。そうして得られた混合物を、ロータホモジナイザーを18,000rpmの速度で10分間使用して、ホモジナイズさせた。
実施例2:異なった界面活性剤濃度を有するミニエマルションの安定性
実施例1において調製したミニエマルションを、1ヶ月後に、表1に示したような種々のパラメータを使用して安定性についてのスコア付けをした。表1からも判るように、界面活性剤の全濃度は、ミニエマルションの総合的な安定性には顕著な影響を与えなかった。
実施例1において調製したミニエマルションを、1ヶ月後に、表1に示したような種々のパラメータを使用して安定性についてのスコア付けをした。表1からも判るように、界面活性剤の全濃度は、ミニエマルションの総合的な安定性には顕著な影響を与えなかった。
以下の配合に従い、実施例1に従って1kgバッチのミニエマルションを調製したが、ただし、調製品Bを調製品Aに添加する際に、滴下による添加ではなく、ペリスタポンプを使用した。
粒径は、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析し、中央粒径(分布の50%がそれより上にあり、50%がそれより下にあるような直径(d(0.5))を求めた。表2に見られるように、マグネチックスターラだけの撹拌では、0.680μmのd(0.5)が得られた。さらに、ホモジナイゼーションおよび/または超音波処理を用いてもd(0.5)には顕著な低下がなかったが、このことは、本発明の方法では、低エネルギーの方法を用いてミニエマルションを製造することが可能であるということを示唆している。
分散された親水性界面活性剤に親油性界面活性剤を添加すると、多層化ミセル構造が形成されるという仮説があった。次のようにして、蛍光色素を含む100gのミニエマルションを調製した。
1.フルオレセインナトリウム(水可溶性)を50gの水の中に溶解させた。
2.フルオレセインナトリウムを含むその50gの水の中に、Tween80(登録商標)をマグネチックスターラ上で添加して、分散させた。
3.そのTween80(登録商標)の水溶液にレシチンを添加し、ロータホモジナイザーを10分間または分散するまで使用したホモジナイゼーションによって分散させた。
3.そのTween80(登録商標)の水溶液にレシチンを添加し、ロータホモジナイザーを10分間または分散するまで使用したホモジナイゼーションによって分散させた。
調製品B:
1.温水(40℃)中で20分間超音波処理することにより、ローダミンをダイズ油の中に溶解させた。
1.温水(40℃)中で20分間超音波処理することにより、ローダミンをダイズ油の中に溶解させた。
2.次いでその油を0.2μmのフィルターを通して濾過して、未溶解のローダミン粒子をすべて除去した。
AとBとの混合:
マグネチックスターラにより中程度の速度(5)で連続撹拌しながら、調製品Bを調製品Aの中に、一滴ずつ(徐々に)添加した。このステージで試料を採取して、蛍光顕微鏡を使用して画像化した(図1)。
AとBとの混合:
マグネチックスターラにより中程度の速度(5)で連続撹拌しながら、調製品Bを調製品Aの中に、一滴ずつ(徐々に)添加した。このステージで試料を採取して、蛍光顕微鏡を使用して画像化した(図1)。
残りの水を添加して、所定重量になるようにした。マグネチックスターラを用いて10分間(最大速度、10)その最終混合物を撹拌した。ホモジナイゼーションプロセスは省略し、その代わりに調製物を中程度の速度で撹拌すると、より大きな粒径が得られたが、それは、蛍光顕微鏡により、400倍の倍率で、より容易に観察することができる。
次いで、蛍光顕微鏡法を使用して、そのようにして得られた調製物の試料を画像化した(図2)。図1および2からも判るように、その調製物は、レシチンと内部に脂質を含むTween80(登録商標)との多層化/球状構造を含んでいる。同様のプロセスを使用して、光学顕微鏡法のための試料も調製したが、ただし、水相からフルオレセインナトリウムを除外した(図3)。この多層化構造が界面の表面積を増やし、乳化プロセスの間に、界面のところで界面活性剤がより容易に利用可能となっていると考えられる。
さらに、それらの粒子が球状であるが、このことは、それらの粒子が界面活性剤分子によって完全に覆われていて、他の形態の粒子に比較して、粒子の相互作用に利用可能な表面が最小になっているということを意味している。
最後に、この実施例は、そのミニエマルションが、親水性薬剤(フルオレセインナトリウム)および親油性薬剤(ローダミン)を組み入れる能力を有していることを示している。
実施例5:代替的なミニエマルション調製物
上述の配合物において以下の変更を加えたものも調製したが、それらは3〜6ヶ月間安定であった。
上述の配合物において以下の変更を加えたものも調製したが、それらは3〜6ヶ月間安定であった。
1.Tween80(登録商標)を、撹拌によりWFIの80%の中に溶解させた。
2.そのTween80(登録商標)の水溶液の中に1.0gのレシチンを添加し、ロータホモジナイザーを5分間使用して、ホモジナイズすることにより分散させた。
調製品B:
1.残りのレシチンを、油に添加し、次いでイソプロピルアルコールを添加し、40℃で20分間超音波処理をして、レシチンを溶解させ、溶媒を除去した。
調製品B:
1.残りのレシチンを、油に添加し、次いでイソプロピルアルコールを添加し、40℃で20分間超音波処理をして、レシチンを溶解させ、溶媒を除去した。
AとBとの混合:
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。次いで、残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。次いで、残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
1.Tween80(登録商標)を、撹拌によりWFIの80%の中に溶解させた。
2.そのTween80(登録商標)の水溶液の中にグリセリルモノステアレートを添加し、十分に混合した。
調製品B:
1.ダイズ油
AとBとの混合:
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
調製品B:
1.ダイズ油
AとBとの混合:
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
1.Tween80(登録商標)を、撹拌によりWFIの80%の中に溶解させた。
2.そのTween80(登録商標)の水溶液の中に1.0gのSpan20(登録商標)を添加し、ロータホモジナイザーを5分間使用して、ホモジナイズすることにより分散させた。
調製品B:
1.残りのSpan20(登録商標)を油に添加し、40℃で20分間撹拌して、Span20(登録商標)を溶解させた。
1.残りのSpan20(登録商標)を油に添加し、40℃で20分間撹拌して、Span20(登録商標)を溶解させた。
AとBとの混合:
調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加し、そして10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行なった。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加し、そして10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行なった。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。
実施例6:ミニエマルションの調製法
以下のようにして、リグノカインを含むミニエマルション150gを調製した。
以下のようにして、リグノカインを含むミニエマルション150gを調製した。
1.50gのWFIの中にTween80(登録商標)を添加し、ロータホモジナイザーを使用して、10,000〜15,000rpmで5分間ホモジナイズさせた。
2.そのTween80(登録商標)の水溶液にホスホチジルコリンを添加し、ホモジナイザーによって2分間または分散するまで、分散させた。
3.その水溶液を、オートクレーブ中121℃で15分かけて滅菌した。
3.その水溶液を、オートクレーブ中121℃で15分かけて滅菌した。
調製品B:
1.ダイズ油を、215℃で2時間かけるか、または0.2μmのフィルターを通して濾過することによって滅菌した。
1.ダイズ油を、215℃で2時間かけるか、または0.2μmのフィルターを通して濾過することによって滅菌した。
2.温水(40℃)中で20分間超音波処理することにより、リグノカインを滅菌した油の中に溶解させた。
AとBとの混合:
調製品Aの中に調製品Bを、0.2μmの滅菌フィルターを通過させることにより、一滴ずつ(徐々に)添加し、そして10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行なった。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。その最終的な混合物を、ロータホモジナイザーを18,000rpmで10分間使用して、ホモジナイズさせた。
AとBとの混合:
調製品Aの中に調製品Bを、0.2μmの滅菌フィルターを通過させることにより、一滴ずつ(徐々に)添加し、そして10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して、連続ホモジナイゼーションを行なった。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。その最終的な混合物を、ロータホモジナイザーを18,000rpmで10分間使用して、ホモジナイズさせた。
実施例7:室温および4℃における安定性−リグノカインの濃度
時間の経過でリグノカインが分解されていないことを確認するために、実施例6における方法に従って形成させた、二つの別々のバッチ(「バッチ1」および「バッチ2」)について、室温および4℃(すなわち、冷蔵有りと冷蔵無し)で322日の間貯蔵したときの、リグノカイン安定性の試験を行った。安定性は、所定のタイムポイントで、調製品中のリグノカインの濃度をHPLCによって測定することによって試験し、これを、その調製物を形成させる際に添加された実際の量と比較した。簡単に説明すれば、それぞれのタイムポイントで、液液抽出によって、調製物の試料からリグノカインを抽出した。その方法は、異なった溶媒系を使用することによって最適化し、薬局方のガイドラインに従ってバリデーションも行った。
時間の経過でリグノカインが分解されていないことを確認するために、実施例6における方法に従って形成させた、二つの別々のバッチ(「バッチ1」および「バッチ2」)について、室温および4℃(すなわち、冷蔵有りと冷蔵無し)で322日の間貯蔵したときの、リグノカイン安定性の試験を行った。安定性は、所定のタイムポイントで、調製品中のリグノカインの濃度をHPLCによって測定することによって試験し、これを、その調製物を形成させる際に添加された実際の量と比較した。簡単に説明すれば、それぞれのタイムポイントで、液液抽出によって、調製物の試料からリグノカインを抽出した。その方法は、異なった溶媒系を使用することによって最適化し、薬局方のガイドラインに従ってバリデーションも行った。
ステップ1:
25mLのメスフラスコの中に0.5gのエマルションを秤り込んだ。そのエマルション試料をイソプロピルアルコールの中に溶解させてから、追加のイソプロピルアルコールを用いて定容した(溶液A)。次いで、溶液Aの2mLアリコートを、ネジ蓋式の試験管に移してから、4mLのジクロロメタンを添加した。試験管を4〜5回反転させることによって、その混合物を穏やかに振盪した。
25mLのメスフラスコの中に0.5gのエマルションを秤り込んだ。そのエマルション試料をイソプロピルアルコールの中に溶解させてから、追加のイソプロピルアルコールを用いて定容した(溶液A)。次いで、溶液Aの2mLアリコートを、ネジ蓋式の試験管に移してから、4mLのジクロロメタンを添加した。試験管を4〜5回反転させることによって、その混合物を穏やかに振盪した。
ステップ2:
その溶媒混合物に4mLの0.1MのHClを加えた。5分間穏やかに振盪し、次いで1000rpmの遠心分離に5分間かけることによって、0.1MのHClの中にリグノカインを抽出した。上側の水層を取り出し、20mLのメスフラスコの中に集めた(溶液A/1)。ステップ2をさらに2回繰り返し、合計3回実施した。
その溶媒混合物に4mLの0.1MのHClを加えた。5分間穏やかに振盪し、次いで1000rpmの遠心分離に5分間かけることによって、0.1MのHClの中にリグノカインを抽出した。上側の水層を取り出し、20mLのメスフラスコの中に集めた(溶液A/1)。ステップ2をさらに2回繰り返し、合計3回実施した。
ステップ3:
0.1MのHClを用いて、溶液A/1を定容した。0.5μmのフィルターを通して少量の試料を濾過し、HPLC分析のために注入した。HPLC条件は次の通りである:1.移動相:
・ 25mMリン酸(2.883g): 60%:600mL
・ メタノール 40%:400mL
・ 全容積 1000%:1L
2.流速: 1mL/分
3.波長: 210nm
4.カラム(オールテック(Alltech)): アポロ(Apollo) C18、5μm、長さ:50mm、ID:4.6mm
5.積分パラメータ: 計数除外面積:10000
閾値:3
ピーク幅:0.05
試料中のリグノカイン濃度を、調製品の中の最初のリグノカイン濃度と比較して百分率として表した。図4に見られるように、リグノカインの分解は、室温で貯蔵した調製物と4℃で貯蔵した調製物とでは、ほぼ同じ速度で起きていた。したがって、この結果は、記載された方法で調製したミニエマルションは、長い保存期間を有しているということを示しているが、その理由は、それが安定であって、長期間にわたって室温で貯蔵しても薬剤の濃度が維持されているからである。
0.1MのHClを用いて、溶液A/1を定容した。0.5μmのフィルターを通して少量の試料を濾過し、HPLC分析のために注入した。HPLC条件は次の通りである:1.移動相:
・ 25mMリン酸(2.883g): 60%:600mL
・ メタノール 40%:400mL
・ 全容積 1000%:1L
2.流速: 1mL/分
3.波長: 210nm
4.カラム(オールテック(Alltech)): アポロ(Apollo) C18、5μm、長さ:50mm、ID:4.6mm
5.積分パラメータ: 計数除外面積:10000
閾値:3
ピーク幅:0.05
試料中のリグノカイン濃度を、調製品の中の最初のリグノカイン濃度と比較して百分率として表した。図4に見られるように、リグノカインの分解は、室温で貯蔵した調製物と4℃で貯蔵した調製物とでは、ほぼ同じ速度で起きていた。したがって、この結果は、記載された方法で調製したミニエマルションは、長い保存期間を有しているということを示しているが、その理由は、それが安定であって、長期間にわたって室温で貯蔵しても薬剤の濃度が維持されているからである。
実施例8:室温および4℃における安定性−粒径
実施例6および7の記述に従って調製したバッチ1および2について、室温および4℃(すなわち、冷蔵有りと冷蔵無し)で236日の間貯蔵したときの安定性を、粒径を測定することによって試験した。粒径は、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析し、中央粒径(分布の50%がそれより上、50%がそれより下になる粒径(d(0.5))および、分布の90%がそれより下になる粒径(d(0.9))を測定した。以下の表3および4に見られるように、室温で貯蔵した調製物と4℃で貯蔵した調製物の間では、平均分布d(0.5)およびd(0.9)における差はほとんど認められなかった。
実施例6および7の記述に従って調製したバッチ1および2について、室温および4℃(すなわち、冷蔵有りと冷蔵無し)で236日の間貯蔵したときの安定性を、粒径を測定することによって試験した。粒径は、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析し、中央粒径(分布の50%がそれより上、50%がそれより下になる粒径(d(0.5))および、分布の90%がそれより下になる粒径(d(0.9))を測定した。以下の表3および4に見られるように、室温で貯蔵した調製物と4℃で貯蔵した調製物の間では、平均分布d(0.5)およびd(0.9)における差はほとんど認められなかった。
実施例6に記載した方法で調製したミニエマルションの試料を、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析した。実施例6における方法を使用して1kgのスケールアップバッチも調製し(ただし、調製品Bの調製品Aへの添加では、滴下による添加ではなく、ペリスタポンプを使用した)、分析した。簡単に説明すれば、100mLの脱イオン水の中に2〜3滴のエマルションを滴下により添加した。試験の結果を図5〜7に示す。150gバッチから分析した粒子のほとんど100%(99.24%)が、1μm未満または以下の粒径を有していた。これは、1kgバッチの場合(85.00%)よりもやや高い。さらに、150gバッチにおける粒子のほぼ50%が、200nm〜1μmの間にあり、1kgバッチにおける粒子のほぼ85%が、200nm〜1μmにあった。
150kgバッチにおける粒子は、1kgバッチ(d(0.5)=0.619μm)におけるものよりも、平均してやや小さい(d(0.5)=0.202μm)が、これは、技法的なサンプリングの問題のためだと考えられる。それにも関わらず、これらの結果は、このミニエマルションは、粒径に顕著な影響を与えることなく、商業的なバッチサイズへ満足のいくレベルでスケールアップできるであろうということを示している。
実施例10:1kgのバッチサイズで調製したミニエマルションの安定性
スケールアップした形態においてもエマルションが依然として安定していることを確認するために、1kgバッチの安定性についても試験をした。安定性に関わるいくつかのパラメータについて調べ、その結果を表5に示した。
スケールアップした形態においてもエマルションが依然として安定していることを確認するために、1kgバッチの安定性についても試験をした。安定性に関わるいくつかのパラメータについて調べ、その結果を表5に示した。
粒径は、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析し、中央粒径(分布の50%がそれより上にあり、50%がそれより下にあるような直径(d(0.5))を求めた。実施例7において記載したHPLC法を使用して、リグノカインの濃度(%(w/w))およびリグノカインの%力価検定を測定した。
過酸化物値は、英国薬局方(British Pharmacopoeia)、第IV巻、補遺XF 2010(ロンドン(London):英国保健省出版局(Her Majesty’s Stationery Office for the Department of Health))からの標準化方法Aを使用して求めた。簡単に説明すれば、250mLの共栓付き三角フラスコの中に2.50gのエマルションを入れた。2容のクロロホルムRと3容の氷酢酸との混合物30mLを添加し、エマルションが溶解するまでフラスコを振盪させた。次いで、0.5mLの飽和ヨウ化カリウム溶液Rを添加し、正確に1分間フラスコを再度振盪させてから、30mLの水を添加した。連続的に激しく振盪させながら、その溶液の中に0.01Mのチオ硫酸ナトリウムを、黄色がほとんど消えるまで、徐々に滴定しながら添加した。次いで、5mLのデンプン溶液を添加して、色が消えるまで激しく振盪しながら滴定を続けた(n1mLの0.01Mチオ硫酸ナトリウム)。次いで同じ条件下でブランク試験を実施した(n2mLの0.01Mチオ硫酸ナトリウム)。ブランク滴定で使用する0.01Mチオ硫酸ナトリウムの容量が0.1mLを超えてはいけない。
計算
計算
重要な点は、時間が経過してもその平均粒径が大きくならないということである。粒径の増大は、エマルションの不安定性の重要な指標である。しかしながら、室温で30ヶ月(914日)経過後でも、粒径の増大は無視できる(図8)。したがって、これらの結果は、このエマルションが室温で2年6ヶ月を超えても安定であることを示している。
油の酸化は、エマルションの不安定性のもう一つの指標である。先に見たように、時間が経過しても過酸化物値が大きく変化することはなかったが、このことは、エマルション中で油の酸化が起きていないことを示している。ペルオキシドの値に小さな変動が見られるが、これは分析の本来的性質によるものである。さらに、すべての数値は、注射製剤についての薬局方の標準に適合している。
実施例11:40%(w/w)の脂質を含むミニエマルション調製物
以下のようにして、リグノカイン・HCl、サリチル酸およびユーカリ油を含む100gのミニエマルションを調製した。
以下のようにして、リグノカイン・HCl、サリチル酸およびユーカリ油を含む100gのミニエマルションを調製した。
1.リグノカイン・HClおよび安息香酸を20gの水の中に溶解させた。
2.20gのリグノカイン・HClおよび安息香酸を含むWFIの中にTween80(登録商標)を添加し、ロータホモジナイザーを使用し、10,000〜15,000rpmで5分間かけてホモジナイズさせた。
3.そのTween80(登録商標)の水溶液にホスホチジルコリンを添加し、ロータホモジナイザーを20分間または分散するまで使用したホモジナイゼーションによって分散させた。
調製品B:
1.40℃でヤシ油を融解させ、おだやかに撹拌しながら流動パラフィンと混合した。
2.サリチル酸を、2mLのイソプロピルアルコールと共に温水(40℃)中で20分間超音波処理にかけて、その油の中に溶解させた。
1.40℃でヤシ油を融解させ、おだやかに撹拌しながら流動パラフィンと混合した。
2.サリチル酸を、2mLのイソプロピルアルコールと共に温水(40℃)中で20分間超音波処理にかけて、その油の中に溶解させた。
AとBとの混合:
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。その最終混合物を、18,000rpmで10分間かけてホモジナイズさせた(このプロセスの間に、ほとんどのイソプロピルアルコールが蒸発したものと推定される)。
10,000rpmでロータホモジナイザーを使用して連続ホモジナイゼーションを行ないながら、調製品Aの中に調製品Bを一滴ずつ(徐々に)添加した。残りのWFIを添加して、所定重量になるようにした。その最終混合物を、18,000rpmで10分間かけてホモジナイズさせた(このプロセスの間に、ほとんどのイソプロピルアルコールが蒸発したものと推定される)。
そのミニエマルションの試料を、マスターサイザ(Mastersizer)2000(マルベルン(Malvern)製)によって分析した。簡単に説明すれば、100mLの脱イオン水の中に2〜3滴のエマルションを滴下により添加した。この試験の結果を図9に示す。
この実施例もまた、このミニエマルションが、親水性薬剤(リグノカイン・HCL)と親油性薬剤(サリチル酸)とを組み入れる能力を有していることを示している。
実施例12:疼痛治療に対するミニエマルションの使用
実施例9および10で述べた、スケールアップした1kgバッチを使用して、皮膚のドナー部位(donor site)で包帯交換を受ける患者における疼痛を処置した。このエマルションをスプレー(「NSスプレー」)として投与し、従来からの4%のキシロカインを含む疼痛スプレー(「キシロカインスプレー」)と比較試験した。
実施例12:疼痛治療に対するミニエマルションの使用
実施例9および10で述べた、スケールアップした1kgバッチを使用して、皮膚のドナー部位(donor site)で包帯交換を受ける患者における疼痛を処置した。このエマルションをスプレー(「NSスプレー」)として投与し、従来からの4%のキシロカインを含む疼痛スプレー(「キシロカインスプレー」)と比較試験した。
患者をランダムに割り付けて、キシロカインスプレーまたはNSスプレーいずれかの処置を受けるようにした。その手順の1時間後に、患者が最終疼痛スコアを提出して、彼らの総合的な満足度の評価付けを行った。患者は、10(疼痛の激しさの抑制がまったく無し)から0(完全な疼痛緩和)までの尺度で疼痛のスコア付けをし、所定値に等しいかそれよりも大きい平均スコアを、有効な疼痛緩和を構成したとみなす。この試験において5.0以下、より好ましくは、2.0以下の平均スコアであれば、有効な疼痛緩和を構成したものとみなされる。
実施例13:疼痛スコア分析
すべての患者が、彼らの最終疼痛スコアで5未満の疼痛スコアを記録した(図10)。図10からも判るように、NSスプレー処置は、キシロカインスプレーに比較して、疼痛を抑制することではわずかに、より効果的であった。
すべての患者が、彼らの最終疼痛スコアで5未満の疼痛スコアを記録した(図10)。図10からも判るように、NSスプレー処置は、キシロカインスプレーに比較して、疼痛を抑制することではわずかに、より効果的であった。
患者らはさらに、その処置にどの程度満足したかについて、1〜5の尺度で質問された(ここで、1は極めて満足、5は極めて不満足である)。NSスプレーを用いて処置された患者は、1.4の平均満足度スコアを与えた(図11)。したがって、患者らはNSスプレーの処置に極めて満足しており、NSスプレーが、少なくとも標準処置とは同程度に疼痛を制御し、おそらくは、より長い持続効果を有していた。
以下に、上記実施形態から把握できる技術思想を付記として記載する。
[付記1]
ミニエマルションを形成するための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c.脂質を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み
前記ミニエマルションが、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記2]
工程a.〜d.が、約80℃未満の温度および約1,000kPa未満の大気圧で実施される、付記1に記載の方法。
[付記3]
前記ミニエマルションが、10%(w/w)未満の界面活性剤を含む、付記1または2に記載の方法。
[付記4]
前記ミニエマルションが、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親油性界面活性剤を含む、付記1〜3のいずれか1項に記載の方法。
[付記5]
前記ミニエマルションが、約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親水性界面活性剤を含む、付記1〜4のいずれか1項に記載の方法。
[付記6]
前記ミニエマルションが、約0.5%(w/w)〜約40%(w/w)の間の脂質を含む、付記1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[付記7]
前記乳化粒子が、約10nm〜約900nmの間の平均径を有する、付記1または6に記載の方法。
[付記8]
前記乳化粒子が、約600nmの平均径を有する、付記1〜7のいずれか1項に記載の方法。
[付記9]
前記乳化粒子が、4℃よりも高い温度で少なくとも1年間は安定である、付記1〜8のいずれか1項に記載の方法。
[付記10]
ミニエマルションを形成させるために適用される前記方法が、連続混合の際の連続フローまたは連続ストリームとして、前記第二相を前記第一相に添加することを含む、付記1〜9のいずれか1項に記載の方法。
[付記11]
前記連続混合が、約5,000rpm〜約20,000rpmの間の速度で、ロータホモジナイザーにより実施される、付記10に記載の方法。
[付記12]
前記ミニエマルションが、生理活性薬剤をさらに含む、付記1〜11のいずれか1項に記載の方法。
[付記13]
前記ミニエマルションが、約0.2%(w/w)〜約15%(w/w)の間の生理活性薬剤を含む、付記12に記載の方法。
[付記14]
付記1〜13のいずれか1項に記載の方法によって製造される乳化粒子を含む、組成物。
[付記15]
生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c.脂質および生理活性薬剤を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み
前記送達系が、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記16]
前記生理活性薬剤が、親油性医薬品である、付記15に記載の方法。
[付記17]
前記親油性医薬品がリドカインである、付記16に記載の方法。
[付記18]
前記送達系が、局所的、経腸的、または非経口的に投与される、付記15〜17のいずれか1項に記載の方法。
[付記19]
前記局所的投与が、エアゾールまたはスプレーを介するものである、付記18に記載の方法。
[付記20]
生理活性薬剤のための送達系を形成するための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c.ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d.約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み、
前記送達系が、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記21]
付記15〜20のいずれか1項に記載の方法によって製造される乳化粒子を含む、組成物。
[付記22]
対象の必要に応じて、付記21に記載の組成物の有効量を前記対象に投与することにより、前記対象における疼痛を処置または緩和させる方法。
[付記1]
ミニエマルションを形成するための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c.脂質を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み
前記ミニエマルションが、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記2]
工程a.〜d.が、約80℃未満の温度および約1,000kPa未満の大気圧で実施される、付記1に記載の方法。
[付記3]
前記ミニエマルションが、10%(w/w)未満の界面活性剤を含む、付記1または2に記載の方法。
[付記4]
前記ミニエマルションが、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親油性界面活性剤を含む、付記1〜3のいずれか1項に記載の方法。
[付記5]
前記ミニエマルションが、約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間の親水性界面活性剤を含む、付記1〜4のいずれか1項に記載の方法。
[付記6]
前記ミニエマルションが、約0.5%(w/w)〜約40%(w/w)の間の脂質を含む、付記1〜5のいずれか1項に記載の方法。
[付記7]
前記乳化粒子が、約10nm〜約900nmの間の平均径を有する、付記1または6に記載の方法。
[付記8]
前記乳化粒子が、約600nmの平均径を有する、付記1〜7のいずれか1項に記載の方法。
[付記9]
前記乳化粒子が、4℃よりも高い温度で少なくとも1年間は安定である、付記1〜8のいずれか1項に記載の方法。
[付記10]
ミニエマルションを形成させるために適用される前記方法が、連続混合の際の連続フローまたは連続ストリームとして、前記第二相を前記第一相に添加することを含む、付記1〜9のいずれか1項に記載の方法。
[付記11]
前記連続混合が、約5,000rpm〜約20,000rpmの間の速度で、ロータホモジナイザーにより実施される、付記10に記載の方法。
[付記12]
前記ミニエマルションが、生理活性薬剤をさらに含む、付記1〜11のいずれか1項に記載の方法。
[付記13]
前記ミニエマルションが、約0.2%(w/w)〜約15%(w/w)の間の生理活性薬剤を含む、付記12に記載の方法。
[付記14]
付記1〜13のいずれか1項に記載の方法によって製造される乳化粒子を含む、組成物。
[付記15]
生理活性薬剤のための送達系を形成させるための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c.脂質および生理活性薬剤を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み
前記送達系が、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記16]
前記生理活性薬剤が、親油性医薬品である、付記15に記載の方法。
[付記17]
前記親油性医薬品がリドカインである、付記16に記載の方法。
[付記18]
前記送達系が、局所的、経腸的、または非経口的に投与される、付記15〜17のいずれか1項に記載の方法。
[付記19]
前記局所的投与が、エアゾールまたはスプレーを介するものである、付記18に記載の方法。
[付記20]
生理活性薬剤のための送達系を形成するための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散されたポリソルベート80を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中にホスホチジルコリンを分散させて第一相を提供する工程;
c.ダイズ油およびリドカインを含む第二相を提供する工程;
d.約0.5%(w/w)〜約5%(w/w)の間のポリソルベート80、約1%(w/w)〜約5%(w/w)の間のホスホチジルコリン、約0.5%(w/w)〜約25%(w/w)の間のダイズ油、および約0.2%(w/w)〜約5%(w/w)の間のリドカインを含むミニエマルションを形成させるのに適した方法で、前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み、
前記送達系が、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
[付記21]
付記15〜20のいずれか1項に記載の方法によって製造される乳化粒子を含む、組成物。
[付記22]
対象の必要に応じて、付記21に記載の組成物の有効量を前記対象に投与することにより、前記対象における疼痛を処置または緩和させる方法。
Claims (1)
- ミニエマルションを形成するための方法であって、前記方法は:
a.水の中に分散された親水性界面活性剤を含む水相を提供する工程;
b.前記水相の中に親油性界面活性剤を分散させて第一相を提供する工程;
c.脂質を含む第二相を提供する工程;
d.ミニエマルションを形成させるのに適した方法で前記第二相を前記第一相に添加する工程;
を含み
前記ミニエマルションが、1μm以下の平均径を有する乳化粒子を含む、方法。
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