JP2016183137A - 発毛または育毛促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】発毛または育毛促進剤の提供。【解決手段】レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を含む、発毛または育毛促進剤など。【選択図】なし

Description

本発明は、植物から収得した発毛促進活性および育毛促進活性を有する抽出物に関する。より詳しくは、レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を有効成分として含有する、発毛または育毛促進剤に関する。
毛髪は、成長期、退行期及び休止期からなる周期的な毛周期に従って成長及び脱落を繰り返している。この毛周期のうち、休止期から成長期にかけての新たな毛包が形成されるステージが、発毛に最も重要であると考えられており、このステージにおける毛包上皮系細胞の増殖・分化に重要な役割を果たしているのが、毛乳頭細胞であると考えられている。毛乳頭細胞は、毛根近傍にある外毛根鞘細胞とマトリックス細胞とからなる毛包上皮系細胞の内側にあって、基底膜に包まれている毛根の根幹部分に位置する細胞であり、毛包上皮系細胞に働きかけてその増殖を促進する等、毛包上皮系細胞の増殖・分化及び毛髪の形成において重要な役割を担っている。
毛周期が停滞又は短縮した状態は脱毛症と呼ばれ、医療現場で日常的に見られる脱毛症は、加齢に伴う壮年性脱毛症や精神的ストレスに伴う円形脱毛症のほか、癌や内分泌異常などの疾病に伴うものや抗癌剤等の薬剤による脱毛などが知られている。脱毛は、患者の容姿に大きく影響を及ぼすものであることから、根本的な治療法や予防法の開発が望まれている。
脱毛症に対する治療又は予防に用いられる薬剤としてはフィナステリド又はミノキシジルが市販されているが、フィナステリドに関しては性機能障害、ミノキシジルに関してはかゆみや炎症といった副作用が生じることが知られている。
一方、民間療法や伝統医学(例えば、漢方医学)で古くから用いられてきた植物抽出エキスは、副作用等の恐れが少なく、長期間、安全に服用、又は摂取可能であるという長所を有している。このため、医薬品や食料品の分野において植物由来の有効成分の探索研究が国内外において盛んに行われており、脱毛症の予防または治療に用いることができる植物抽出エキスもまた、探索の対象となっている。例えば、鎮咳作用、利尿作用などが知られる桑白皮の抽出物は、育毛活性があることが報告されている(特許文献1)。
このような現状において、より効果的かつ副作用のない発毛または育毛促進剤が望まれている。
特開2014-218479号公報
本発明は、植物由来の抽出物を有効成分として含有する発毛または育毛促進剤を提供することを目的とする。
本発明者は、レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)、コマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物が、毛周期の休止期から成長期への移行期間を短縮する効果および毛の伸長速度を高める効果があることを初めて見出し、該抽出物を含有する発毛または育毛促進剤を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を含む、発毛または育毛促進剤;
[2]レンギョウ属(Forsythia)に属する植物由来の抽出物が地上部由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[3]レンギョウ属(Forsythia)に属する植物がヤマトレンギョウ(Forsythia japonica Makino)である、[1]または[2]に記載の発毛または育毛促進剤;
[4]オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物由来の抽出物が地上部由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[5]オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物がオトギリマオ(Pouzolzia pentandra (Roxb.) Benn.)である、[1]または[4]に記載の発毛または育毛促進剤;
[6]サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物由来の抽出物が樹皮由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[7]サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物がバリントニア・ペディセラタ(Barringtonia pedicellata Ridl.)である、[1]または[6]に記載の発毛または育毛促進剤;
[8]アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物由来の抽出物が樹皮由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[9]アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物がヨン(Anogeissus acuminata Wall.)である、[1]または[8]に記載の発毛または育毛促進剤;
[10]ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物由来の抽出物が枝由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[11]ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物がマラバルニワウルシ(Ailanthus triphysa (Dennst.) Alston)である、[1]または[10]に記載の発毛または育毛促進剤;
[12]コマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物が全草由来の抽出物である、[1]に記載の発毛または育毛促進剤;
[13]コマツナギ属(Indigofera)に属する植物がコマツナギ(Indigofera pseudotinctoria Matsum.)である、[1]または[12]に記載の発毛または育毛促進剤;
[14]抽出物が有機溶媒によって抽出された抽出物である、[1]〜[13]のいずれか1つに記載の発毛または育毛促進剤;
[15]有機溶媒が100%メタノールである、[14]に記載の発毛または育毛促進剤;
を提供する。
レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を、発毛または育毛促進剤として提供することができる。
各試験群における各観察日のスコアの平均値を示すグラフである。
本発明は、レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を含む、発毛または育毛促進剤を提供する。
本明細書においてレンギョウ属(Forsythia)に属する植物とは、レンギョウ属(Forsythia)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、ヤマトレンギョウ(Forsythia japonica Makino)、レンギョウ(Forsythia suspensa (Thunb.) Vahl)、シナレンギョウ(Forsythia viridissima Lindl.)、チョウセンレンギョウ(Forsythia viridissima Lindl. var. koreana Rehder)などが挙げられ、好ましくは、ヤマトレンギョウ(Forsythia japonica Makino)である。
レンギョウ属(Forsythia)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、幹、枝、樹皮、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のレンギョウ属(Forsythia)に属する植物由来の抽出物は、地上部由来が好ましく、幼木であれば地上部全体、成木であれば枝及び葉などを用いることが好ましい。
本明細書においてオオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物とは、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、オトギリマオ(Pouzolzia pentandra (Roxb.) Benn.)、オオバヒメマオ(Pouzolzia zeylanica (L.) Benn.)などが挙げられ、好ましくは、オトギリマオ(Pouzolzia pentandra (Roxb.) Benn.)である。
オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、幹、枝、樹皮、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のオオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物由来の抽出物は、地上部由来が好ましく、幼木であれば地上部全体、成木であれば枝及び葉などを用いることが好ましい。
本明細書においてサガリバナ属(Barringtonia)に属する植物とは、サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、バリントニア・ペディセラタ(Barringtonia pedicellata Ridl.)、ゴバンノアシ(Barringtonia asiatica (L.) Kurz)などが挙げられ、好ましくは、バリントニア・ペディセラタ(Barringtonia pedicellata Ridl.)である。
サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、幹、枝、樹皮、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のサガリバナ属(Barringtonia)に属する植物由来の抽出物は、地上部由来が好ましく、樹皮由来がより好ましい。
本明細書においてアノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物とは、アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、ヨン(Anogeissus acuminata Wall.)、ガティノキ(Anogeissus latifolia)などが挙げられ、好ましくは、ヨン(Anogeissus acuminata Wall.)である。
アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、幹、枝、樹皮、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のアノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物由来の抽出物は、地上部由来が好ましく、樹皮由来がより好ましい。
本明細書においてニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物とは、ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、マラバルニワウルシ(Ailanthus triphysa (Dennst.) Alston)、ニワウルシ(Ailanthus altissima (Mill.) Swingle)などが挙げられ、好ましくは、マラバルニワウルシ(Ailanthus triphisa (Dennst.) Alston)である。
ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、幹、枝、樹皮、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物由来の抽出物は、地上部由来が好ましく、枝由来がより好ましい。
本明細書においてコマツナギ属(Indigofera)に属する植物とは、コマツナギ属(Indigofera)に属する植物であれば、特に制限されず、例えば、コマツナギ(Indigofera pseudotinctoria Matsum.)、ギンアイ(Indigofera argentea)、ナンバンコマツナギ(Indigofera suffruticosa Mill.)、タイワンコマツナギ(Indigofera tinctoria L.)、ニワフジ(Indigofera decora Lindl.)、コダチニワフジ(Indigofera heterantha)などが挙げられ、好ましくは、コマツナギ(Indigofera pseudotinctoria Matsum.)である。
コマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物は、該植物全体(全草)に由来する抽出物であってもよいし、一部分に由来する抽出物であってもよい。一部分としては、地上部(例えば、茎、葉、花、果実および種子)または地下部(例えば、根)が挙げられる。本発明のコマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物は、全草由来が好ましい。
本発明のレンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する植物由来の抽出物は、公知の抽出方法で抽出することができる。
抽出前の植物は、抽出作業の直前に採取してもよいし、予め採取し、乾燥処置等を施して保存されたものであってもよい。また、抽出前は、適度に細断又は粉砕した状態にして抽出に用いることが望ましい。あるいは、磨砕、擂潰、粉末化等した状態にして抽出に用いても良い。
抽出に用いる溶媒としては、有機溶媒が挙げられる。抽出溶媒としては、通常、エタノール、メタノール、アセトンなどから選ばれた1種以上の親水性有機溶媒又はその水溶液(含水有機溶媒)を用いることができ、その中でもメタノールが好ましい。抽出溶媒として、100%有機溶媒を用いることが好ましい。また抽出溶媒として有機溶媒水溶液(含水有機溶媒)を使用する場合は、有機溶媒濃度20〜80%、好ましくは30〜70%、より好ましくは40〜60%、さらに好ましくは45〜55%の有機溶媒水溶液(含水有機溶媒)を用いることが望ましい。
抽出溶媒の使用量としては、植物(重量)に対して前記抽出溶媒を2〜50倍量、好ましくは5〜25倍量が好適である。
抽出時間としては、常温(10〜30℃)で行う場合は、1日以上、好ましくは2日以上、より好ましくは3日以上、さらに好ましくは5日以上、特に好ましくは7日以上行うことが望ましい。上限としては、14日以内、好ましくは10日以内が目安である。
加熱条件(例えば40〜80℃)で抽出を行う場合は、0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間、より好ましくは1.5〜12時間、さらに好ましくは2〜10時間、特に好ましくは3〜8時間かけて行うことが好ましい。
当該抽出操作は静置で十分であるが、好ましくは撹拌や混合を行うことが望ましい。また、メタノール又は含水メタノールを抽出溶媒として用いる場合は、高温加熱還流させて行ってもよい。
抽出後、懸濁液から濾過等により固形分を分離して得られた抽出物は、そのまま、又は必要により濃縮、乾燥して本発明の発毛または育毛促進剤として用いることができる。本明細書において発毛促進とは、毛周期において、休止期から成長期への移行期間を短縮させることをいう。また、本明細書において育毛促進とは、毛髪の成長速度を向上させることをいう。上記の溶媒で抽出された抽出液は、その純度で、本発明の発毛または育毛促進剤として有用であるが、更に自体公知の方法により精製しても良い。
さらに、当該抽出物は、濃縮等を行って親水性有機溶媒や水分を除去した後、親油性有機溶媒を用いて液-液抽出を行ってもよい。ここで親油性有機溶媒としては、酢酸エチル、ジエチルエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレンなどが挙げられる。
親油性有機溶媒の使用量としては、植物(重量)に対して0.1〜3倍量、好ましくは0.2〜2倍量、より好ましくは0.3〜1倍量が好適である。当該操作は撹拌混合した後に静置して行えば良い。
分配操作としては、例えば、液-液向流分配が適当である。当該有機溶媒層を分取し、溶媒を留去して乾燥すると、発毛促進活性および育毛促進活性を有する抽出物が得られる。
本発明の抽出物は、発毛促進活性および育毛促進活性を有する成分の作用により、頭皮に外用塗布することで顕著な発毛および育毛効果が発揮される。従って、本発明の抽出物は、発毛または育毛促進剤として使用することができる。
本発明の発毛または育毛促進剤に含まれる本発明の抽出物は、レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物であってよい。本発明の発毛または育毛促進剤は、例えば、2つの植物由来の抽出物、3つの植物由来の抽出物、4つの植物由来の抽出物、5つ以上の植物由来の抽出物を含むものであってもよい。
本発明の発毛または育毛促進剤は、ヒト、ヒト以外の動物(例えば、ヒト以外の哺乳類(ブタ、ウシ、ウマ、イヌ、ネコ等の家畜)、鳥類(シチメンチョウ、ニワトリ等の家禽)等)等に適用することが有用である。
本発明の抽出物は、エタノール、つばき油などの油脂類、クリームなどに溶解して、発毛または育毛促進剤として使用することができる。
抽出物の配合量としては、固形分換算で、発毛または育毛促進剤重量の全体の0.001%(w/w)以上、好ましくは0.01(w/w)以上、より好ましくは0.1%(w/w)以上の割合で配合することが好適である。配合量が少なすぎる場合、発毛または育毛促進効果が十分に得られず好ましくない。
上限としては、例えば、5%(w/w)以下、好ましくは2%(w/w)以下を挙げることができる。
また、当該発毛または育毛促進剤に配合する他の原料成分としては、通常の発毛または育毛促進剤に適用されるものを用いることができる。例えば、炭化水素類、ロウ類、油脂類、エステル類、高級脂肪酸類、高級アルコール類、界面活性剤、香料、色素、防腐剤、保存剤、賦形剤、清涼剤、湿潤剤、抗酸化剤、紫外線防御剤、アルコール類、pH調整剤などを配合することができる。また、他の発毛または育毛促進剤である表皮の角質溶解剤、血行促進剤、細胞賦活剤、局所刺激剤などを配合することができる。また、殺菌剤、消炎剤、抗脂漏剤、止痒剤などを配合することができる。
本発明の発毛または育毛促進剤は、頭皮に対して外用塗布が可能な形態であれば如何なる形態であってもよい。例えば、医薬品又は医薬部外品として、クリーム、軟膏、ローション等の形態とすることができる。
本発明の発毛または育毛促進剤はまた、頭髪用化粧品、整髪料、又は洗髪料の成分として配合することができる。例えば、ヘアクリーム、ヘアトニック、ヘアローション、ヘアーリキッド、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアスプレー、シャンプー、リンス、シャンプーアンドリンスなどに配合することができる。
この場合の含有量としては、上記発毛または育毛促進剤で挙げた配合量の範囲に準じて調整することが望ましい。配合量が少なすぎる場合、発毛または育毛促進効果が十分に得られず好ましくない。
なお、頭髪用化粧品、整髪料、洗髪料に配合するその他の原料成分としては、通常の製造に用いる原料成分を配合することができる。
以下において、実施例により本発明をより具体的にするが、この発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 発毛活性の評価
C3H/HeNマウスは、生後45日から背部体毛の毛周期が休止期に入ることが知られている。休止期は通常、生後90日までに続き、その後、毛周期は成長期に入る。本実施例においては、毛周期が休止期であるC3H/HeNマウスの背部体毛を剃毛し、該剃毛部分に試験化合物を塗布し、休止期から成長期への移行期間を測定することによって、該試験化合物の発毛活性を評価した。
試験化合物
生薬として表1に記載の植物の各部位を細断または破砕し、60℃で一晩乾燥させ、乾燥重量で500gを秤量した。該乾燥生薬に該乾燥重量の5〜25倍量の100%メタノールを加えて、室温で一週間、時々撹拌しながら静置し、有効成分を溶出させた。該溶液をろ紙(No.2)で濾過し、エバポレーターで濃縮し、凍結乾燥機を用いて乾燥粉末を得た。該乾燥粉末を試験化合物として、滅菌蒸留水およびエタノールをそれぞれ等量混合した溶媒(以下、50% EtOH)に溶解し、各試験化合物含有溶液(1% w/v)(#1801, #3126, #543, #330, #133, #2112)を得た。また、コントロールとして、上記の50% EtOHを用いた。
実験手順
8週齢のC3H/HeN雄マウス(日本SLC)を1週間馴化させた後、背部領域から毛衣を刈り取った。剃毛した皮膚表面の色が桃色であるマウスを毛周期が休止期であるマウスとして各試験群(50% EtOH, #1801, #3126, #543, #330, #133, #2112)に分けた。
上記の各試験化合物含有溶液または50% EtOHを、各試験群の剃毛した背部領域に、塗布量が6.7μL/cm2かつ100μL/匹になるように毛流に逆らって塗布した。塗布は、1回/日で5日間/週ずつ実施した。
剃毛し、最初に各試験化合物含有溶液または50% EtOHをマウスに塗布した日をday 0とし、day 1, 6, 8, 12, 14, 16, 17においてマウスを観察し、各試験化合物の発毛活性の評価を行った。発毛活性の評価は、塗布領域における毛成長の兆候を観察し、観察結果に基づくスコアを算出することによって実施した。毛成長の兆候としては、毛包中のメラノサイトがメラニンを合成し、皮膚の色が桃色から灰色に変化することが挙げられる。従って、各観察日において皮膚の色の変化した面積または毛の伸長が見られた面積に基づいてスコアを割り当てることによって、各試験化合物の発毛活性の評価を行った。皮膚の色の変化面積または毛の伸長面積とスコアの関係を表2に示す。また、各試験群における各観察日のスコアの平均値を表3および図1に示す。
実施例2 育毛活性の評価
C57BL6/Nマウスは、背部体毛を抜毛すると、抜毛領域の毛周期が強制的に退行期に移行され、結果として抜毛領域の毛周期が同期化されることが知られている(Ya-Chieh Hsu et al., Cell, 144, 92-105, 2011)。抜毛後7日程で、成長期の兆候として、色素のある毛の生成に加え、毛包中のメラノサイトがメラニンを合成し始めるにつれ、皮膚が灰色に変色する様子が観察される。さらに、抜毛後10日後程で、抜毛領域における発毛が確認される。本実施例においては、C57BL6/Nマウスの背部体毛を脱毛し、該脱毛部分に試験化合物を塗布し、成長期における1日当たりの毛の伸長速度を測定することによって、該試験化合物の育毛活性を評価した。
試験化合物
実施例1と同様の試験化合物を使用し、同様の手法で各試験化合物含有溶液(1% w/v)(#1801, #3126, #543, #330, #133, #2112)を調製した。また、コントロールとして、50% EtOHを用いた。
実験手順
7週齢のC57BL6/N雌マウス(日本SLC)を1週間馴化させた後に抜毛し、脱毛した皮膚表面の色が桃色であるマウスを各試験群(50% EtOH, #1801, #3126, #543, #330, #133, #2112)に分けた。
上記の各試験化合物含有溶液または50% EtOHを、各試験群の抜毛した背部領域に、塗布量が6.7μL/cm2かつ100μL/匹になるように毛流に逆らって塗布した。塗布は、1回/日で5日間/週ずつ実施した。
脱毛し、最初に各試験化合物含有溶液または50% EtOHをマウスに塗布し、発毛後のマウスを観察し、各試験化合物の育毛活性の評価を行った。育毛活性の評価は、塗布領域における毛を定期的に採取し、発毛後4日目から12日目の間における1日あたりのマウス背部体毛の平均伸長速度を計測することによって実施した。各試験群における伸長速度の平均値を表4に示す。
本発明のレンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)、コマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物は、毛周期の休止期から成長期への移行期間を短縮する効果(発毛促進効果)および毛の伸長速度を高める効果(育毛促進効果)を有するため、発毛または育毛促進剤として利用できる。

Claims (15)

  1. レンギョウ属(Forsythia)、オオバヒメマオ属(Pouzolzia)、サガリバナ属(Barringtonia)、アノゲイスス属(Anogeissus)、ニワウルシ属(Ailanthus)およびコマツナギ属(Indigofera)からなる群から選択される属に属する少なくとも1つの植物由来の抽出物を含む、発毛または育毛促進剤。
  2. レンギョウ属(Forsythia)に属する植物由来の抽出物が地上部由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  3. レンギョウ属(Forsythia)に属する植物がヤマトレンギョウ(Forsythia japonica Makino)である、請求項1または2に記載の発毛または育毛促進剤。
  4. オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物由来の抽出物が地上部由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  5. オオバヒメマオ属(Pouzolzia)に属する植物がオトギリマオ(Pouzolzia pentandra (Roxb.) Benn.)である、請求項1または4に記載の発毛または育毛促進剤。
  6. サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物由来の抽出物が樹皮由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  7. サガリバナ属(Barringtonia)に属する植物がバリントニア・ペディセラタ(Barringtonia pedicellata Ridl.)である、請求項1または6に記載の発毛または育毛促進剤。
  8. アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物由来の抽出物が樹皮由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  9. アノゲイスス属(Anogeissus)に属する植物がヨン(Anogeissus acuminata Wall.)である、請求項1または8に記載の発毛または育毛促進剤。
  10. ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物由来の抽出物が枝由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  11. ニワウルシ属(Ailanthus)に属する植物がマラバルニワウルシ(Ailanthus triphysa (Dennst.) Alston)である、請求項1または10に記載の発毛または育毛促進剤。
  12. コマツナギ属(Indigofera)に属する植物由来の抽出物が全草由来の抽出物である、請求項1に記載の発毛または育毛促進剤。
  13. コマツナギ属(Indigofera)に属する植物がコマツナギ(Indigofera pseudotinctoria Matsum.)である、請求項1または12に記載の発毛または育毛促進剤。
  14. 抽出物が有機溶媒によって抽出された抽出物である、請求項1〜13のいずれか1項に記載の発毛または育毛促進剤。
  15. 有機溶媒が100%メタノールである、請求項14に記載の発毛または育毛促進剤。
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