JP2016182614A - 圧延機における圧延制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
このような板クラウンの予測に関し、ロールプロフィールの経時変化、特にサーマルクラウンや摩耗に起因するロールプロフィールの変化については、圧延状況やロール冷却状況に伴い予測誤差を生じることが多く、その結果、予測される板クラウンに大きな誤差が生じることになる。
まず、特許文献1には、予測された板クラウンと実測された板クラウンを比較した板クラウン予測誤差に基づいて、ロールプロフィール誤差を定式化する技術が開示されている。定式化されたロールプロフィール誤差を用いて予測ロールプロフィールを修正することで、次材の板クラウン予測を高精度なものとなっている。この特許文献1では、ロールプロフィール誤差の定式化には、実測される板クラウンは板厚計で計測される3点の板厚(板幅中央と板端との差)から算出され、計算に必要なロール幅全体での測定ができないために、簡易な関数として2次関数を仮定して、ロールプロフィール学習を行うものとされている。
端部の近傍の位置を基準として、板幅内でのロールプロフィールを修正している。
そのため、板クラウン誤差を用いてロールプロフィール修正量を決定する場合、例えば「ロールプロフィール予測値の幅方向中央位置の値と、板端部位置の値との差が大きくなるように修正すべき」ということは、特許文献1,2などの公知の技術を用いて算出することができる。
径の誤差が式(3)となり、板端位置での圧延ロールの直径の誤差のみが適切に板厚学習(板厚予測)により修正される。
そこで、本発明は上記問題点を鑑み、圧延材を圧延する圧延機に備えられた圧延ロールのロールプロフィールに関し、幅方向板端部の位置におけるロールギャップが、ロールプロフィール修正前に対して変化しないようなロールプロフィール誤差を算出することで、正確にロールプロファイルを修正し、修正したロールプロファイルをもとに、板厚と板クラウンとを高精度に制御可能とする圧延機における圧延制御方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明にかかる圧延機における圧延制御方法は、圧延機に備えられた圧延ロールのロールプロフィール予測誤差を算出し、前記算出したロールプロフィール予測誤差を用いてロールプロフィールの修正を行い、修正されたロールプロフィールを有する圧延ロールを用いて圧延材の圧延を行う圧延制御方法において、前記ロールプロフィールの修正を行う際には、ロールプロフィール修正後における前記圧延材の幅方向端部のロールギャップが、ロールプロフィール修正前における前記圧延材の幅方向端部のロールギャップと同じとなるように、前記ロールプロフィールの修正量を算出する。
図8に示すように、本発明の板厚制御方法が適用される圧延装置1は、スラブ鋳片などの圧延材Xを厚鋼板Zに圧延するものであり、圧延材Xを加熱する加熱炉13と、加熱された圧延材Xを予め決定された板厚及び板幅に圧延する粗圧延機2と、粗圧延機2で圧延された圧延材Xを目標の板厚及び板幅になるまで圧延して最終製品となる厚鋼板Zを製造する仕上圧延機3と、を有している。
また、粗圧延機2には圧延荷重を計測するための圧延荷重計6が備えられ、粗圧延機2の出側には圧延材Xの出側板厚を計測するための板厚計7が設けられている。圧延荷重計6や板厚計7で計測された圧延材Xのデータは、予測モデル8に送られて板クラウン及び板厚が予測される。さらに、粗圧延機2は、予測モデル8にて算出された板クラウン及び板厚を目標値として粗圧延機2を制御する制御手段9を備えている。
また、仕上圧延機3にも、圧延荷重を計測するための圧延荷重計6が備えられ、仕上圧延機3の出側には圧延材Xの出側板厚を計測するための板厚計7が設けられている。圧延荷重計6や板厚計7で計測された圧延材Xのデータは、予測モデル8に送られて板クラウン及び板厚が予測される。さらに、仕上圧延機3は、予測モデル8にて算出された板クラウン及び板厚を目標値として粗圧延機2を制御する制御手段9を備えている。
次に、本実施形態の圧延制御方法について説明する。以降、ワークロール4(圧延ロール)のことを単にロール4と呼ぶこともある。
。
図3に示すように、例えば、本実施形態の予測モデル8内では、現在の状態のロールプロフィール(Sreal)、板クラウン学習後の計算ロールプロフィール(Scal)を、下式
とした場合、
の位置でのロール4の直径の誤差が式(8)のようになり、幅方向板端部の位置でのロール4の直径の誤差のみが板厚学習(板厚予測)により修正され、幅方向板端部の位置でのロールギャップが適切に修正される。すなわち、ロールギャップは、ロールプロフィールの修正前と修正後において変化しない。
なお、本発明の予測モデル8には、板クラウンを高精度に予測するために、ワークロール4における熱膨張予測誤差を精度良く学習できる「台形型熱膨張を考慮したロールプロフィール学習機能」が導入されている。
具体的には、まず、圧延材X、N本分の板クラウン誤差と板幅の平均を算出し、係数a1の上限値および下限値を板クラウン誤差の平均を基準として設定し、係数a3の上限値および下限値を板幅の平均を基準として設定する。基準として設定したそれぞれの下限値を係数a1及び係数a3として仮決定し、この係数a1および係数a3を用いて圧延材X、N本分の板クラウン誤差と板幅の関係を最小二乗法を用いて、最も精度よく近似できる係数a2を算出する。この際に、仮決定した係数a1〜a3を用いた場合の誤差平方和を算出しておく。
方向板端部におけるロール4の位置までのロールプロフィール修正量とが等しくなる。
すなわち、ロール4の幅方向中央部(f(0))から(z(x)=0)となるまでの間におけるロールプロフィール修正量と、ロール4の幅方向板端部(f(w))から(z(x)=0)となる位置までの間におけるロールプロフィール修正量との差がゼロとなる。
また、一般に行われるように、学習ゲインG (0<G<1)を乗じて、それまでの学習
項z(x)i−1を式(12)のように更新していく方法を取る場合にも、ロールギャップは変化しない、すなわちロールギャップはロールプロフィール修正前後において維持されることとなる。
[実施例]
上述した圧延制御方法により、ロールプロフィール修正量、すなわちロールプロフィール予測誤差を算出した例を、以下に示す。
図4Aは、ロール4の幅方向端部を基準とした2次関数を用いて算出したロールプロフ
ィール修正量を基に、ロールプロフィールを修正した後のサーマルクラウンを示す図である。図4Bは、ロール4の幅方向端部を基準としたシグモイド関数を用いて算出したロールプロフィール修正量を基に、ロールプロフィールを修正した後のサーマルクラウンを示す図である。図4Cは、ロールプロフィール修正後における圧延材Xの幅方向端部のロールギャップが、ロールプロフィール修正前における圧延材Xの幅方向端部のロールギャップと同じとなるように、ロールプロフィールのみを修正した後のサーマルクラウンを示す図である。
場合の板クラウン誤差および板厚誤差(従来技術)と、本発明の技術を用いてロールプロフィールを修正した場合の板クラウン誤差および板厚誤差を示した図である。表1は、本実施形態及び従来技術における板クラウン誤差の偏差を示している。
図5および表1に示すように、板クラウン誤差については、本発明と従来技術ではほぼ同じ値となっており、従来技術による板クラウン誤差の修正効果を損なっていないことが分かる。なお、図5および表1の従来技術は、本実施形態は従来技術とほぼ同じ値であることが好ましい。すなわち、本実施形態で求めた板クラウン精度は良好であるといえる。
この図5および図6に示すように、従来技術では、板クラウン精度を良くするためにロールプロフィール学習率を高くすると板厚精度が悪化し、良好な板厚精度を確保しようとすると板クラウン精度の向上効果が十分に得られないという、相反してしまうこととなる。
これに対して、本実施形態では、板厚学習時に板クラウン学習の影響を受けないように、板クラウン予測値(学習値)を幅方向中央部と幅方向端部とに分けて考え、幅方向中央部における板クラウン予測値と、幅方向端部における板クラウン予測値とが同じ値となるようにして板クラウン学習の影響を除去することで、ロールギャップがロールプロフィール修正前後で変化しないロールプロフィール修正量を算出している。
図7は、板クラウン学習し、且つ板厚学習した後の板厚誤差を比較した図である。表2は、本実施形態及び従来技術における板厚誤差の偏差を示している。
板クラウン学習の影響を受けていない、すなわち板厚誤差がよくなっていることがわかる。
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
また、本実施形態において、シグモイド関数を例に挙げて説明したが、2次関数、ロジスティック関数などを用いて圧延機の圧延制御を行ってもよい。
2 粗圧延機
3 仕上圧延機
4 ワークロール(圧延ロール)
5 バックアップロール
6 圧延荷重計
7 板厚計
8 予測モデル
9 制御手段
10 圧下装置
13 加熱炉
X 圧延材
Z 厚鋼板
Claims (1)
- 圧延機に備えられた圧延ロールのロールプロフィール予測誤差を算出し、前記算出したロールプロフィール予測誤差を用いてロールプロフィールの修正を行い、修正されたロールプロフィールを有する圧延ロールを用いて圧延材の圧延を行う圧延制御方法において、
前記ロールプロフィールの修正を行う際には、
ロールプロフィール修正後における前記圧延材の幅方向端部のロールギャップが、ロールプロフィール修正前における前記圧延材の幅方向端部のロールギャップと同じとなるように、前記ロールプロフィールの修正量を算出する
ことを特徴とする圧延機における圧延制御方法。
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