JP2016182041A - 乾燥果実及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】果実又は切断された果実片を乾燥させただけの食感と風味・香味に優れた乾燥果実及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】圧入力が1.5〜7.5Nであり、Brix糖度が20〜70%である乾燥果実と、及び、乾燥前の厚さが8〜50mmの果実を用い、乾燥後の厚さが5〜25mmとなるまで、40〜70℃の温度で、15〜120時間、熱風乾燥を行う製造方法。前記乾燥果実の原料が、葡萄、桃、メロン、プルーン、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーのいずれか一つである乾燥果実。
【選択図】なし
【解決手段】圧入力が1.5〜7.5Nであり、Brix糖度が20〜70%である乾燥果実と、及び、乾燥前の厚さが8〜50mmの果実を用い、乾燥後の厚さが5〜25mmとなるまで、40〜70℃の温度で、15〜120時間、熱風乾燥を行う製造方法。前記乾燥果実の原料が、葡萄、桃、メロン、プルーン、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーのいずれか一つである乾燥果実。
【選択図】なし
Description
本発明は、餅菓子、ケーキ、飴菓子、干菓子等の菓子には分類されない、果実又は果実片を乾燥させただけの乾燥果実及びその製造方法に関する。特に、食感と風味・香味に優れた乾燥果実及びその製造方法に関する。
乾燥果実は、紀元前数千年前より、古代ギリシャ、ペルシャ、エジプト、古代中国等を中心として、非常時における保存食品として重用されてきた(非特許文献1)。日本では、乾燥果実の歴史は浅く、平安時代の法典「延喜式」(927年)に祭礼用菓子として干し柿が登場したのが最初と言われるが、梅干し等と共に、日本人にとって不可欠な保存食品及び嗜好食品となっている(非特許文献2)。
特に、近年では、日本独特の乾燥果実だけでなく、乾燥果実の先進国である欧米諸国より数多くの種類の乾燥果実が流通し、欧米の食文化が日本に浸透してきた。また、乾燥果実には、コレステロール抑制作用、整腸作用等がある食物繊維(水溶性及び不溶性)、身体の組織を形成し、身体の働きを維持・調節するミネラル類(カリウム、鉄、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、銅、リン等)、及び、動脈硬化、高血圧症、糖尿病等の生活習慣病や老化を防ぐ抗酸化物質(色素)が、それぞれ共通して多量に含まれるため、日本人の健康志向に合致した嗜好食品として注目を浴びている。その結果、現在では、保存食品というよりも、おやつや洋酒のおつまみとしてそのまま口にすることや、ケーキ、チョコレート、或いは、ヨーグルト等様々な料理の素材や飾り付けとして食されることが大半である。
しかし、このように、本来保存食品として重用されてきた乾燥果実が嗜好食品として定着してきたため、保存食品では問題とならなかった果実の食感、風味、香味、及び、色彩等に対する要求が高くなってきた。もちろん、天然の果物よりはるかに長い消費期限は、未だ大きな魅力の一つとして残っている。
そのため、乾燥果実の製造方法を工夫することによって、優れた保存性を損なわず、食感、風味、香味、及び、色彩等に優れた乾燥果実を得るための開発が行われてきた。例えば、波長7〜12μmの遠赤外線を用いて、温度45〜70℃で乾燥させる方法が提案されている。しかし、その効果が、定性的及び定量的に記載されておらず、不明確である(特許文献1)。なお、実施例の結果から、乾燥の基準が、バナナ(35%以下)を除き、水分が15%以下となることが記載されているので、カリカリとした食感で、果実本来の食感が損なわれているものと推測される。
また、温度30〜45℃、湿度8〜10%の乾燥室で果実の含水率が20〜30%になるまで乾燥する一次工程、これを乾燥剤が入った袋に密封して含水率20〜28%になるまで冷暗所で乾燥する二次工程、次いで、これを乾燥剤と脱酸素剤が入った袋に吸引、密封する三次工程からなる製造法が提案されている(特許文献2)。しかし、この方法によれば、乾燥が連続的になっているため、熟成する時間が少なく、果実本来の甘みや風味が良好とは言えないと指摘されている(特許文献3)。また、乾燥前の果実片の厚さが5〜10mm程度であり、含水率が20〜28%まで乾燥されているので、乾燥後の厚さは、半分以下となり、果実本来の食感が損なわれるものであることが分かる。
これに対し、特許文献3では、果実片の加熱処理工程と、加熱処理した果実片の冷却工程と、冷却した果実片の冷凍保存工程と、冷凍した果実片の解凍工程と、解凍した果実片の乾燥工程とからなる製造方法が提案された。この方法によれば、加熱処理工程と冷凍保存工程との大きな温度差が果実片に付与されて熟成が促進されるので、果実の甘みや風味が極めて良好な乾燥果実になると記載されている。しかしながら、その効果は、男女30人のパネラによる食味試験の結果、従来にない風味であり、極めて良好な評価が得られたという記載があるだけで、定性的及び定量的効果が不明である。
更に、果実又は果実片にマイクロ波を照射するマイクロ波処理工程と、マイクロ波処理された果実又は果実片の含水率を5〜30%とする熱風乾燥工程とからなる製造方法が開示されている(特許文献4)。この実施例から判断すると、色彩の良好な乾燥果実が得られているようであるが、大半の乾燥果実の含水率が約15%以下であり、貫入試験による破断荷重が約10Nもあるため、果実本来の食感が損なわれ、かなり硬い乾燥果実となっているものと推測される。
"果実の知識 ドライフルーツ"、[online]、丸果石川中央青果株式会社公式ホームページ、インターネット〈http://www.maruka−ishikawa.co.jp/fruits/items005/dryfruit.htm〉
石橋敬、「日本人の甘味を育てた干し柿は渋柿から作られる」、ぶぎんレポート、株式会社ぶぎん地域経済研究所、2014年3月、No.175、p.24−25
本発明は、餅菓子、ケーキ、飴菓子、干菓子等の菓子には分類されない、果実又は切断された果実片を乾燥させただけの食感と風味・香味に優れた乾燥果実及びその製造方法を提供するものである。
本発明者らは、乾燥果実の食感が、後述する特定の評価方法で決定した圧入力と、乾燥果実の風味・香味が、後述する特定の評価方法で決定したBrix糖度と密接に関係していることを見出し、様々な果実で実験した結果、圧入力が1.5〜7.5Nであり、Brix糖度が20〜70%である乾燥果実が、果実本来の食感と風味・香味を有する乾燥果実であることを見出し、本発明を完成した。また、このような乾燥果実の製造方法は制限されるものではないが、乾燥前の平均の厚さが8〜50mmの果実又は果実片を、乾燥後の平均の厚さが5〜25mmとなるように熱風乾燥させる方法が、上記食感及び風味・香味を合わせ持つ乾燥果実が工業的に安定して得られる製造条件であることを見出し、本発明を完成した。
更に、乾燥果実の原料としては、特に、葡萄、桃、メロン、すもも、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーが好ましいことを見出した。
また、熱風乾燥の条件として、乾燥温度が40〜70℃で、乾燥時間が15〜120時間であることが好ましいことも見出した。
本発明により、乾燥前の果実本来の食感や風味・香味を合わせ持ち、乾燥果実の保存性を損なうことのない乾燥果実を提供することができる。従って、本発明の乾燥果実は、従来の乾燥果実よりも、おやつや洋酒のおつまみとしてそのまま口にすることに適している。もちろん、ケーキ、チョコレート、或いは、ヨーグルト等様々な料理の素材や飾り付けとして食される場合においても、果実本来の食感や風味・香味を楽しむことができる。
本発明で用いられる乾燥果実の原料となる果実は、特に限定されず、次のような各種果実を用いることができる。アケビ、アセロラ、アボガド、杏、梅、イチジク(桝井ドーフィン、蓬莱柿、とよみつひめ、ビオレ・ソリエス、及び、スミルナ等)、オリーブ、柿(富有、平核無、刀根早生、甲州百目、松本早生富有、次郎、市田柿、西条、西村早生、愛宕、太秋、会津身不知、筆柿、伊豆、溝柿、早秋、及び、花御所等)、キウイフルーツ、柑橘(みかん、夏みかん、伊予柑、バレンシアオレンジ、グレープフルーツ、八朔、レモン、金柑、及び、柚子等)、グミ、さくらんぼ、西瓜、プルーン(大石早生、ソルダム、太陽、サンタローザ、貴陽、花螺李、秋姫、サマーエンジェル、紅りょうぜん、サマービュート、ハニーローザ、李王、及び、ケルシー等の日本プルーン、サンプルーン、スタンレイ、シュガー、及び、フレンチ等の西洋プルーン)、ドラゴン・フルーツ、梨(幸水、豊水、新高、二十世紀、あきづき、新興、南水、長十郎、愛宕、にっこり、新水、彩玉、奥三吉、及び、かおり等の日本梨、ラ・フランス、ル・レクチェ、バートレット、オーロラ、ゼネラル・レクラーク、マルゲリット・マリーラ、シルバーベル、バラード、フレミッシュ・ビューティ、プレコース、ブランデーワイン、グランドチャンピオン、メロウリッチ、及び、ドワイエンヌ・デュ・コミス等の西洋梨、千両、鴨梨、及び、慈梨等の中国梨)、パイナップル、パッションフルーツ、バナナ、パパイア、枇杷、葡萄(マスカット・ベリーA、シャインマスカット、ネオ・マスカット、スチューベン、甲州、赤嶺、デラウエア、キャンベルアーリー、巨峰、アレキサンドリア、ピオーネ、グローコールマン、ナイアガラ、ロザリオ・ビアンコ、藤稔、安芸クイーン、甲斐路、翠峰、ゴルビー、ルビーロマン、紫苑、マニキュアフィンガー、ゴールドフィンガー、シナノスマイル、及び、ナガノパープル等)、フルーツゴーヤ、ベリー(とちおとめ、あまおう、ひのしずく、紅ほっぺ、さちのか、さがほのか、やよいひめ、あすかルビー、ゆめのか、越後姫、さぬき姫、ももいちご、とよのか、女峰、アイベリー、もういっこ、初恋の香り、スカイベリー、及び、古都華等のイチゴ、ラズベリー、ブラックラズベリー、ハイブッシュ系、ラビットアイ系、及び、ローブッシュ系等のブルーベリー、クランベリー、グーズベリー、カシス、及び、ハスカップ等)、マンゴー(アップルマンゴー、キーツマンゴー、タイマンゴー、ペリカンマンゴー、グリーンマンゴー、ピーチマンゴー、インドマンゴー、及び、ミニマンゴー等)、メロン(マスクメロン、夕張メロン、オトメメロン、ルピアレッド、プリンスメロン、ハニーデューメロン、アンデスメロン、アムスメロン、クインシーメロン、ホームランメロン、タカミメロン、キンショウメロン、レノン、及び、きすみー等)、桃(ネクタリン、ワッサー、白桃、白鳳、あかつき、黄金桃、ちよひめ、暁星、及び、ゆうぞら等)、林檎(ふじ、つがる、王林、ジョナゴールド、シナノスイート、北斗、ひろさきふじ、陸奥、シナノゴールド、紅玉、昂林、秋映、陽光、千秋、黄王、トキ、やたか、さんさ、金星、スターキング・デリシャス、ゴールデン・デリシャス、世界一、未希ライフ、ぐんま名月、レッドゴールド、及び、アルプス乙女等)を挙げることができる。
中でも、葡萄、桃、メロン、プルーン、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーが適している。
本発明の乾燥果実は、上記果実を乾燥したもので、乾燥方法に制限されるものではない。本発明は、乾燥果実の食感と下記の方法で測定した圧入力との相関性を検討した結果、その圧入力が1.5〜7.5Nである乾燥果実が嗜好品として好ましいことを見出したものである。と同時に、乾燥果実の風味・香味と下記の方法で測定したBrix糖度との相関性を検討した結果、そのBrix糖度が20〜70%である乾燥果実が嗜好品として好ましいことを見出したものである。更に、上記圧入力は、2.0〜6.0Nであることがより好ましく、上記Brix糖度が40〜65%であることがより好ましい。
上記圧入力は、歯が乾燥果実を噛むときの食感を反映しており、1.5N未満であると歯ごたえがなく、7.5Nを超えると硬すぎる。また、1.5N未満であると、水分が多くなり、乾燥果実本来の保存性が損なわれる。
上記Brix糖度は、基本的にはショ糖濃度と良い相関性があるので、風味を強く反映しているが、香味とも相関性があり、乾燥前の果実を連想させることができる指標としても有効である。そのBrix糖度が20%未満であると、水分が多く香味は残るが、風味が不足しており、乾燥果実本来の甘さが損なわれる。また、20%未満であると、水分が多くなり、乾燥果実本来の保存性が損なわれる。一方、70%を超えると、風味及び保存性は十分であるが、水分が不足し香味が失われてしまう。
食感を表す圧入力は、株式会社イマダ製普及型デジタルフォースゲージDS2−200Nを用い、円錐治具A−3を乾燥果実に圧入させたときの最大値である。Brix糖度は、株式会社アタゴ製ペン糖度・濃度計PEN−1stを用いて測定したBrixの表示である。これは、ショ糖液100g中に含まれるショ糖のg数を目盛ったもので、ショ糖を測定する場合には、実際の濃度と合致する。本発明の乾燥果実は、ショ糖以外の糖分も含まれているので、上記測定値をそのままBrix糖度と定義した。
乾燥果実の乾燥方法は、天日乾燥、電気ヒーターやガスバーナー等様々な熱源の熱風乾燥、真空凍結乾燥、マイクロ波乾燥、及び、遠赤外線乾燥等、特に制限されるものではない。しかし、下記の製造方法によれば、工業的に安定して製造できる。
本発明の乾燥工程には、上記果実をそのまま用いることも可能であるが、果皮を剥す、一口大の大きさに細断する、薄く切る等、任意の形状に加工した果実を用いることができる。しかしながら、本発明の食感及び風味・香味を得るためには、乾燥前の果実の厚さが均等になる薄く切った形状が適している。そして、その平均の厚さが8〜50mmであることが好ましく、10〜40mmであることがより好ましく、15〜35mmであることがより更に好ましい。8mm以下では、硬くなり過ぎ、香味が乏しくなる。50mm以上では、風味・香味は維持されやすいが、水分の蒸発に長時間を有し、乾燥果実の表皮が固く、内部が柔らかすぎるという問題がある。
ここで、上記厚さの範囲とは、薄く切られた果実がなす形状の最小及び最大の寸法を示している。また、例えば、葡萄等のような球状のものが房になっている果物については、一粒ごとの最小径及び最大径のことを示している
上記果実の乾燥工程は、40〜70℃の温度で、15〜120時間の熱風乾燥であり、より好ましくは、20〜100時間である。15時間未満では、水分が多く香味は残るが、風味が不足しており、乾燥果実本来の甘さが出ない。また、水分が多くなり、乾燥果実本来の保存性が損なわれる。一方、120時間を超えると、風味及び保存性は十分であるが、水分が不足し香味が失われてしまう。熱源としては、電気ヒーター、ガスヒーター、蒸気ヒーター、赤外線ヒーター等特に制限されないが、電気ヒーターが好ましい。
このようにして乾燥果実の平均の厚さが5〜25mmとなるまで、更に好ましくは、12〜20mmとなるまで、より更に好ましくは、8〜18mmとなるまで熱風乾燥させることによって、食感を表す圧入力が1.5〜7.5Nであり、風味・香味を表すBrix糖度が20〜70%である乾燥果実が安定して製造される。また、果実によって水分の蒸発量と厚さに相関性が認められない場合もあるので、乾燥前の果実の重量に対する乾燥後の果実の重量残存率も乾燥条件を決定する因子として評価することが好ましい。この場合、重量残存率が15〜60重量%であることが好ましい。
それでは、本発明を、実施例により具体的に説明する。実験結果は、表1にまとめた。
≪実施例1≫
一粒の直径が10〜30mmで、平均直径が20mmであるシャインマスカットを50粒用意し、処理することなく熱風乾燥を行った。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ24時間行った。その結果、平均直径が14mm、重量残存率45.8重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は2.2N、Brix糖度は62.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
一粒の直径が10〜30mmで、平均直径が20mmであるシャインマスカットを50粒用意し、処理することなく熱風乾燥を行った。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ24時間行った。その結果、平均直径が14mm、重量残存率45.8重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は2.2N、Brix糖度は62.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
≪実施例2≫
白桃の皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ22〜38mmで、平均厚さ28mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ6時間行った。その結果、平均厚さが8mm、重量残存率18.4重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は3.3N、Brix糖度は43.7%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
白桃の皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ22〜38mmで、平均厚さ28mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ6時間行った。その結果、平均厚さが8mm、重量残存率18.4重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は3.3N、Brix糖度は43.7%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
≪実施例3≫
マスクメロンの皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ25〜50mmで、平均厚さ34mmのマスクメロン片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、60℃、50℃、40℃の温度で、順次、それぞれ7時間行った。その結果、平均厚さが9mm、重量残存率31.0重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は3.3N、Brix糖度は59.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
マスクメロンの皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ25〜50mmで、平均厚さ34mmのマスクメロン片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、60℃、50℃、40℃の温度で、順次、それぞれ7時間行った。その結果、平均厚さが9mm、重量残存率31.0重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は3.3N、Brix糖度は59.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
≪実施例4≫
一粒の直径が25〜40mmで、平均直径が30mmであるフレンチプルーンを50粒用意し、処理することなく熱風乾燥を行った。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ12時間行った。その結果、平均直径が18mm、重量残存率57.3重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は2.3N、Brix糖度は55.9%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
一粒の直径が25〜40mmで、平均直径が30mmであるフレンチプルーンを50粒用意し、処理することなく熱風乾燥を行った。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ12時間行った。その結果、平均直径が18mm、重量残存率57.3重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は2.3N、Brix糖度は55.9%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
≪実施例5≫
富有柿の皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ21〜40mmで、平均厚さ28mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ8時間行った。その結果、平均厚さが8mm、重量残存率32.6重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は5.4N、Brix糖度は47.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
富有柿の皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ21〜40mmで、平均厚さ28mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、70℃、60℃、50℃の温度で、順次、それぞれ8時間行った。その結果、平均厚さが8mm、重量残存率32.6重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は5.4N、Brix糖度は47.0%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
≪実施例6≫
シナノスイートリンゴの皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ10〜30mmで、平均厚さ18mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、60℃、50℃、40℃の温度で、順次、それぞれ12時間行った。その結果、平均厚さが9mm、重量残存率19.5重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は5.7N、Brix糖度は48.3%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
シナノスイートリンゴの皮を剥き、薄く切ることによって、厚さ10〜30mmで、平均厚さ18mmの白桃片50枚を熱風乾燥した。乾燥は、60℃、50℃、40℃の温度で、順次、それぞれ12時間行った。その結果、平均厚さが9mm、重量残存率19.5重量%の乾燥果実が得られた。この乾燥果実の圧入力は5.7N、Brix糖度は48.3%を示し、食感及び風味・香味共に良い乾燥果実が得られた。
Claims (5)
- 乾燥果実の食感を表す圧入力が1.5〜7.5Nであり、前記乾燥果実の風味を表すBrix糖度が20〜70%であることを特徴とする乾燥果実。
- 前記乾燥果実の原料が、葡萄、桃、メロン、プルーン、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーのいずれか一つであることを特徴とする請求項1に記載の乾燥果実。
- 乾燥果実の乾燥前の平均の厚さが8〜50mmの果実又は果実片を、前記乾燥果実の乾燥後の平均の厚さが5〜25mmとなるように熱風乾燥させることを特徴とする乾燥果実の製造方法。
- 前記熱風乾燥を、40〜70℃の温度で、15〜120時間行うことを特徴とする請求項3に記載の乾燥果実の製造方法。
- 前記乾燥果実の原料が、葡萄、桃、メロン、プルーン、柿、林檎、梨、ベリー、イチジク、及び、マンゴーのいずれか一つであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の乾燥果実の製造方法。
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US10820603B2 (en) | 2017-06-19 | 2020-11-03 | Marija Djekic-Ivankovic | Prune-based nutrient-rich materials and related processes |
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