JP2016181397A - 放電ランプ - Google Patents

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Abstract

【課題】低電力の放電ランプであっても、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、所定の白色範囲内の光を放射することができる放電ランプを提供することである。
【解決手段】実施形態に係る放電ランプは、安定点灯時に22W以上、28W以下の電力で点灯させる放電ランプである。
放電ランプは、金属ハロゲン化物が封入された放電空間を内部に有する発光部と;前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;を具備している。
消灯時に前記発光部を下方から見た時の前記金属ハロゲン化物の面積は、10.4mm以上、15.2mm以下であり、前記放電空間の容積は、22.0μl以上、28.0μl以下である。
【選択図】図3

Description

本発明の実施形態は、放電ランプに関する。
金属ハロゲン化物が封入された放電空間を内部に有する発光部と、放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極とを備えた放電ランプがある。
近年においては、省電力化の要求から、安定点灯時において30W以下(例えば、25W)の電力で点灯させる放電ランプが求められている。
そのため、低電力かつ高い色温度の光を放射可能な放電ランプが提案されている。
ところが、低電力の放電ランプは、電極に流れる電流が小さくなるため、フリッカ(ちらつき)が発生しやすくなる。
また、低電力の放電ランプが自動車の前照灯などに用いられる場合には、放電ランプが所定の白色範囲内の光を放射できるようにする必要がある。
そのため、低電力の放電ランプであっても、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、所定の白色範囲内の光を放射することができる技術の開発が望まれていた。
特表2014−512662号公報
本発明が解決しようとする課題は、低電力の放電ランプであっても、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、所定の白色範囲内の光を放射することができる放電ランプを提供することである。
実施形態に係る放電ランプは、安定点灯時に22W以上、28W以下の電力で点灯させる放電ランプである。
放電ランプは、金属ハロゲン化物が封入された放電空間を内部に有する発光部と;前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;を具備している。
消灯時に前記発光部を下方から見た時の前記金属ハロゲン化物の面積は、10.4mm以上、15.2mm以下であり、前記放電空間の容積は、22.0μl以上、28.0μl以下である。
本発明の実施形態によれば、低電力の放電ランプであっても、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、所定の白色範囲内の光を放射することができる放電ランプを提供することができる。
本実施の形態に係る放電ランプ100を例示するための模式図である。 金属ハロゲン化物2の面積Sの測定方法について例示をするための模式図である。 表示された画像を例示するための模式図である。
実施形態に係る発明は、安定点灯時に22W以上、28W以下の電力で点灯させる放電ランプである。
放電ランプは、金属ハロゲン化物が封入された放電空間を内部に有する発光部と;前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;を具備している。
消灯時に前記発光部を下方から見た時の前記金属ハロゲン化物の面積は、10.4mm以上、15.2mm以下であり、前記放電空間の容積は、22.0μl以上、28.0μl以下である。
この放電ランプによれば、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることができる。
また、前記金属ハロゲン化物の面積は、10.8mm以上、14.8mm以下とし、前記放電空間の容積は、22.5μl以上、27.5μl以下とすることもできる。
この様にすれば、フリッカの発生をさらに確実に抑制することができ、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光をさらに確実に放射させることができる。
前記放電空間の中央部分は、円柱状を呈し、前記中央部分の長さは、3.5mm以上、5.5mm以下とすることができる。
この様にすれば、フリッカの発生を抑制することが容易となり、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることが容易となる。
前記放電空間の中央部分は、円柱状を呈し、前記中央部分の直径寸法は、2.0mm以上、2.6mm以下とすることができる。
この様にすれば、フリッカの発生を抑制することが容易となり、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることが容易となる。
前記発光部の肉厚の最大値は、1.0mm以上、2.0mm以下とすることができる。 この様にすれば、フリッカの発生を抑制することが容易となり、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることが容易となる。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について例示をする。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
本発明の実施形態に係る放電ランプは、例えば、自動車の前照灯に用いられるHID(High Intensity Discharge)ランプとすることができる。また、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプとする場合には、いわゆる水平点灯を行うものとすることができる。
本発明の実施形態に係る放電ランプの用途は、自動車の前照灯に限定されるわけではないが、ここでは一例として、放電ランプが自動車の前照灯に用いられるHIDランプである場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施の形態に係る放電ランプ100を例示するための模式図である。
なお、図1においては、放電ランプ100を自動車に取り付けた場合に、前方となる方向を前端側、その反対方向を後端側、上方となる方向を上端側、下方となる方向を下端側としている。
図1に示すように、放電ランプ100には、バーナー101およびソケット102が設けられている。
バーナー101には、外管5、内管1、電極マウント3、サポートワイヤ35、スリーブ4、および金属バンド71が設けられている。
外管5は、内管1の外側に内管1と同芯に設けられている。すなわち、二重管構造となっている。
外管5と内管1との接続は、内管1の円筒部14付近に外管5を溶着することにより行うことができる。内管1と外管5との間に形成された閉空間には、ガスが封入されている。封入されるガスは、誘電体バリア放電可能なガス、例えば、ネオン、アルゴン、キセノン、窒素から選択された一種のガス、またはこれらの混合ガスとすることができる。ガスの封入圧力は、例えば、常温(25℃)で0.3atm以下とすることができる。なお、ガスの封入圧力は、常温(25℃)で0.1atm以下とすることがより好ましい。
外管5は、内管1の材料の熱膨張係数に近く、かつ紫外線遮断性を有する材料から形成することが好ましい。外管5は、例えば、チタン、セリウム、アルミニウム等の酸化物が添加された石英ガラスから形成することができる。
内管1は、透光性と耐熱性を有する材料から形成されている。内管1は、例えば、石英ガラスなどから形成することができる。
内管1は、発光部11、封止部12、境界部13、および円筒部14を有する。
発光部11は、断面形状がほぼ楕円形を呈し、内管1の中央付近に設けられている。
発光部11の長手方向の長さ(球体長)は、例えば、7.75mm程度とすることができる。
発光部11の内部には、中央部分がほぼ円柱状で、両端がテーパ状にすぼまっている放電空間111が設けられている。
放電空間111には、放電媒体が封入されている。放電媒体は、金属ハロゲン化物2と、不活性ガスとを含む。
金属ハロゲン化物2は、例えば、インジウムのハロゲン化物、ナトリウムのハロゲン化物、スカンジウムのハロゲン化物、亜鉛のハロゲン化物などを含むものとすることができる。ハロゲンとしては、例えば、ヨウ素を例示することができる。ただし、ヨウ素の代わりに臭素や塩素などを用いることもできる。
本実施の形態に係る放電ランプ100においては、環境保護の観点から、金属ハロゲン化物2は水銀を含んでいない。
放電空間111に封入される不活性ガスは、例えば、キセノン、ネオン、アルゴン、クリプトンなどや、これらを組み合わせた混合ガスなどとすることができる。
不活性ガスの封入圧力は、例えば、常温(25℃)で10atm以上、15atm以下とすることが好ましい。
封止部12は、板状を呈し、発光部11の軸方向の両端部にそれぞれ設けられている。 封止部12は、例えば、ピンチシール法を用いて形成することができる。なお、封止部12は、シュリンクシール法により形成され、円柱状を呈したものであってもよい。
一方の封止部12の発光部11側とは反対側には、境界部13を介して円筒部14が連続的に形成されている。
電極マウント3は、封止部12の内部に設けられている。
電極マウント3は、金属箔31、電極32、コイル33、およびリード線34を有する。
金属箔31は、封止部12の内部に設けられている。
金属箔31は、電極32の放電空間111側とは反対側の端部の近傍に接合されている。
金属箔31は、薄板状を呈し、例えば、モリブデンから形成されている。
電極32は、線状を呈している。電極32の断面形状は、例えば、円形とすることができる。
電極32の太さ寸法(断面形状が円形の場合には直径寸法)は、0.2mm以上0.4mm以下とすることができる。
一対の電極32の先端同士の間の距離(電極間距離)は、例えば、3.4mm以上4.4mm以下とすることができる。
電極32は、例えば、純タングステン、ドープタングステン、レニウムタングステンなどから形成することができ、また、トリウムを含有することもできる。なお、電極32はトリウムを含有していない構成でも良い。
電極32の一端は、放電空間111内に突出している。一対の電極32は、先端同士が所定の距離を保って互いに対向するように設けられている。
すなわち、一対の電極32は、放電空間111の内部にそれぞれ突出し、所定の距離をおいて対向配置されている。
電極32の他端側は、金属箔31の発光部11側の端部近傍に接合されている。電極32と金属箔31の接合は、レーザ溶接により行うことができる。
コイル33は、例えば、ドープタングステンからなる金属線から形成することができる。コイル33は、封止部12の内部に設けられた電極32の外側に巻きつけられている。この場合、例えば、コイル33の線径は30μm〜100μm程度、コイルピッチは600%以下とすることができる。
リード線34は、線状を呈している。リード線34の断面形状は、例えば、円形とすることができる。リード線34は、例えば、モリブデンなどから形成することができる。
リード線34の一端側は、金属箔31の発光部11側とは反対側の端部近傍に接合されている。リード線34と金属箔31の接合は、レーザ溶接により行うことができる。リード線34の他端側は、内管1の外部にまで延びている。
サポートワイヤ35は、L字状を呈し、放電ランプ100の前端側から出ているリード線34の端部に接合されている。サポートワイヤ35とリード線34との接合は、レーザ溶接により行うことができる。サポートワイヤ35は、例えば、ニッケルから形成することができる。
スリーブ4は、サポートワイヤ35の内管1と平行に延びる部分を覆っている。スリーブ4は、例えば、円筒状を呈し、セラミックから形成することができる。
金属バンド71は、外管5の後端側の外周面に固定されている。
ソケット102は、本体部6、取り付け金具72、底部端子81、および側部端子82を有する。
本体部6は、樹脂などの絶縁性材料から形成されている。本体部6の内部には、リード線34、サポートワイヤ35、およびスリーブ4の後端側が設けられている。
取り付け金具72は、本体部6の前端側の端部に設けられている。取り付け金具72は、本体部6から突出しており、金属バンド71を保持する。取り付け金具72により金属バンド71を保持することで、バーナー101がソケット102に保持される。
底部端子81は、本体部6の後端部側の内部に設けられている。底部端子81は、導電性材料から形成され、リード線34と電気的に接続されている。
側部端子82は、本体部6の後端部側の側壁に設けられている。側部端子82は、導電性材料から形成され、サポートワイヤ35と電気的に接続されている。
そして、底部端子81が高圧側、側部端子82が低圧側となるように図示しない点灯回路とそれぞれ接続される。放電ランプ100が自動車の前照灯の場合には、放電ランプ100は、中心軸(管軸)がほぼ水平の状態で、かつサポートワイヤ35がほぼ下端側(下方)に位置するように取り付けられる。そして、この様な方向に取り付けられた放電ランプ100を点灯することは、水平点灯と称される。
そして、放電ランプ100は、安定点灯時に22W以上、28W以下(例えば、25W)の電力で点灯させるようにする。すなわち、本実施の形態に係る放電ランプ100は、低電力の放電ランプである。
ここで、低電力の放電ランプは、安定点灯時において、電極32に流れる電流が小さくなるため、電極32の温度が低くなりやすく、スポット(放電の起点)の位置が変動しやすくなる。そのため、低電力の放電ランプは、フリッカ(ちらつき)が発生しやすくなる。
また、前述したように、本実施の形態に係る放電ランプ100においては、金属ハロゲン化物2は水銀を含んでいない。
そのため、安定点灯時にフリッカがさらに発生しやすくなる。
また、放電ランプ100が自動車の前照灯に用いられる場合には、放電ランプ100は、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射できるようにする必要がある。
ここで、本発明者の得た知見によれば、消灯時に発光部11を下方(下端側)から見た時の金属ハロゲン化物2の面積Sと、放電空間111の容積Vとが所定の範囲内となっていれば、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることができる。
ここでは、まず、金属ハロゲン化物2の面積Sの測定方法について説明する。
図2は、金属ハロゲン化物2の面積Sの測定方法について例示をするための模式図である。
なお、図2中の発光部11は、図1におけるA−A線断面である。
図3は、表示された画像を例示するための模式図である。
図2に示すように、金属ハロゲン化物2の面積Sの測定は、例えば、CCDイメージセンサ(Charge Coupled Device Image Sensor)などの撮像部201と、ズームレンズ202と、液晶表示装置などの表示部203を備えた測定装置200を用いて行うことができる。
測定装置200は、例えば、KEYENCE社製のデジタルマイクロスコープ(VHX−500)などとすることができる。
金属ハロゲン化物2の面積Sの測定においては、図2に示すように、発光部11の下方に、ズームレンズ202と撮像部201を配置する。
なお、測定の際には、サポートワイヤ35およびスリーブ4は撮像範囲から外す。
また、測定は、金属ハロゲン化物2が固化した状態で行う様にする。
例えば、消灯後、十分に時間が経過し、金属ハロゲン化物2の温度が常温(25℃)となった場合に測定を行うようにする。
測定においては、撮像部201は、ズームレンズ202により30倍程度に拡大された金属ハロゲン化物2の画像を撮像する。
撮像された画像は表示部203に表示される。
測定者は、表示部203に表示された画像に基づいて金属ハロゲン化物2の面積Sを求めることができる。
なお、撮像された画像を図示しないプリンタなどにより出力させて、測定者が、出力された画像に基づいて金属ハロゲン化物2の面積Sを求めるようにしてもよい。
また、図示しない画像処理装置が、撮像された画像から金属ハロゲン化物2の面積Sを演算するようにしてもよい。
図3に示すように、金属ハロゲン化物2は、発光部11の下端側の内壁に拡がるように付着している。
この場合、固化した金属ハロゲン化物2の状態によっては、金属ハロゲン化物2の画像にボイド2aが写っている場合がある。また、金属ハロゲン化物2の画像にひび割れなどが写っている場合もある。
後述するように、フリッカの発生を抑制したり、所定の白色範囲内の光を放射させたりするためには、金属ハロゲン化物2の拡がり量が重要となる。
また、ボイド2aやひび割れなどの面積は小さいので、ボイド2aやひび割れなどが後述する遮光性などに与える影響は少ない。
そのため、金属ハロゲン化物2の面積Sは、金属ハロゲン化物2の画像における外形線2bで囲まれた領域の面積としている。すなわち、金属ハロゲン化物2の面積Sは、ボイド2aやひび割れなどを含んだ面積としている。
なお、金属ハロゲン化物2の面積Sは拡大画像に基づいて求めるが、計算結果は実際の大きさ(等倍)に変換する。
次に、具体的な測定手順を例示する。
まず、放電ランプ100の管軸が略水平な状態で、放電ランプ100を25Wの電力で30分間点灯させる。
次に、放電ランプ100を消灯し、金属ハロゲン化物2が十分に固体化するまで放置する。
次に、放電ランプ100の発光部11を下方から撮像できるように、サポートワイヤ35とスリーブ4を当該撮像範囲から外す。
次に、測定装置200を用い、30倍程度の倍率で発光部11を下方から撮像する。
次に、撮像された発光部11の画像に含まれる金属ハロゲン化物2の画像に基づいて金属ハロゲン化物2の面積Sを求める。
求められた面積Sを等倍の値に変換する。
以上のようにして、金属ハロゲン化物2の面積Sを測定することができる。
次に、金属ハロゲン化物2の面積Sおよび放電空間111の容積Vが、放射される光の色度およびフリッカの発生に与える影響について説明する。
表1は、金属ハロゲン化物2の面積Sと、放射される光の色度の状態およびフリッカの発生との関係を例示するための表である。
Figure 2016181397

表1は、以下の構成を有する放電ランプ100を評価した結果である。
金属ハロゲン化物2は、ScI、NaI、ZnI、およびInBrを含むものとした。
金属ハロゲン化物2の組成比(重量比)は以下のようにした。
ScI:NaI:ZnI:InBr=1.00:1.10:0.11:0.003
放電空間111に封入される不活性ガスは、キセノンとした。キセノンの封入圧力は、常温(25℃)で12.5atmとした。
電極32の太さ寸法(直径寸法)は、0.28mmとした。
電極間距離は、3.9mmとした。
球体長は、7.75mmとした。
放電空間111の容積Vは、24.0μl(mm)とした。
放電空間111の円柱状を呈する中央部分の長さL(図1を参照)は、4.5mmとした。
放電空間111の中央部分の直径寸法D(図1を参照)は、2.35mmとした。
発光部11の肉厚Tの最大値は、1.33mmとした。
なお、発光部11は、一般的には中央部分の肉厚Tが最も厚くなる。
内管1と外管5との間に封入されるガスは、アルゴンとした。アルゴンの封入圧力は、常温(25℃)で0.1atm以下とした。
また、評価した放電ランプ100は、安定点灯時に25Wの電力で点灯させるものとした。
そして、未使用の放電ランプ100を用い、使用開始から3000時間の間において評価を行った。
金属ハロゲン化物2の面積Sは、金属ハロゲン化物2の量を増減させることで変化させた。
色度試験は、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射できるか否かを評価したものである。
色度試験において、白色範囲内の光を放射できた場合を「○」とし、白色範囲内の光を放射できなかった場合を「×」とした。
フリッカ試験は、フリッカ発生の抑制効果を評価したものである。
フリッカ試験において、フリッカが発生しなかった場合を「○」とし、フリッカが発生した場合を「×」とした。
表1から分かるように、金属ハロゲン化物2の面積Sが10.4mm未満となると、放電ランプ100から放射された光の色度が規格内に収まらなくなる。
これは、以下の要因によるものと考えられる。
金属ハロゲン化物2の面積Sが小さくなると、金属ハロゲン化物2と電極32との間の距離が長くなる。金属ハロゲン化物2と電極32との間の距離が長くなると、始動時間が長くなる。始動時に印加される電力は、安定点灯時に印加される電力の2倍以上であるため、始動時間が長くなると、電極32の温度がその分高くなる。電極32の温度が高くなると、金属ハロゲン化物2との反応が促進される。この際、スカンジウムのハロゲン化物(ScI)がより消耗されるので、金属ハロゲン化物2に含まれるスカンジウムのハロゲン化物の割合が予定の値より少なくなる。そのため、放電ランプ100から放射された光の色度が規格内に収まらなくなる。
一方、金属ハロゲン化物2の面積Sが15.2mmを超えると、フリッカが発生する。
これは、以下の要因によるものと考えられる。
金属ハロゲン化物2の面積Sが大きくなると、遮光性が高まる。遮光性が高まると保温効果が高まり、発光部11の温度がその分高くなる。発光部11の温度が高くなると、金属ハロゲン化物2の蒸気化が促進され、電極32における電圧が上昇する。電極32における電圧が上昇すると、電極32における電流値はその分小さくなる。電極32における電流値が小さくなれば、電極32の温度が低下して、スポットが変動し易くなるので、フリッカが発生し易くなる。
表2は、放電空間111の容積Vと、放射される光の色度の状態およびフリッカの発生との関係を例示するための表である。
Figure 2016181397

評価対象の放電ランプ100は、表1の場合と同様である。
ただし、金属ハロゲン化物2の量は0.4mgとした。この場合の金属ハロゲン化物2の面積Sは、12.1mmである。
また、放電空間111の円柱状を呈する中央部分の長さL、および放電空間111の中央部分の直径寸法Dを変化させて放電空間111の容積Vを増減させた。
この場合、放電空間111の中央部分の長さLは、3.5mm以上、5.5mm以下とすることが好ましい。
放電空間111の中央部分の直径寸法Dは、2.0mm以上、2.6mm以下とすることが好ましい。
また、発光部11の肉厚Tの最大値は、1.0mm以上、2.0mm以下とすることが好ましい。
中央部分の長さL、中央部分の直径寸法D、および肉厚Tの最大値が、この様な範囲内にあれば、フリッカの発生を抑制することが容易となり、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることが容易となる。
色度試験およびフリッカ試験における評価基準は、表1の場合と同様である。
表2から分かるように、放電空間111の容積Vが28.0μlを超えると、放電ランプ100から放射された光の色度が規格内に収まらなくなる。
これは、以下の要因によるものと考えられる。
放電空間111の容積Vが大きくなると、金属ハロゲン化物2と電極32との間の距離が長くなる。そのため、前述した金属ハロゲン化物2の面積Sが小さくなった場合と同様に、金属ハロゲン化物2に含まれるスカンジウムのハロゲン化物の割合が予定の値より少なくなり、放電ランプ100から放射された光の色度が規格内に収まらなくなる。
一方、放電空間111の容積Vが22.0μl未満となると、フリッカが発生する。 これは、以下の要因によるものと考えられる。
放電空間111の容積Vが小さくなると、発光部11の内壁とアーク放電との間の距離が短くなる。発光部11の内壁とアーク放電との間の距離が短くなると、発光部11の温度が高くなる。発光部11の温度が高くなると、前述した金属ハロゲン化物2の面積Sが大きくなった場合と同様に、電極32における電圧が低下してその分電流値が小さくなる。電極32における電流値が小さくなれば、電極32の温度が低下して、スポットが変動し易くなるので、フリッカが発生し易くなる。
表1および表2から分かるように、金属ハロゲン化物2の面積Sが、10.4mm以上、15.2mm以下、且つ、放電空間111の容積Vが、22.0μl以上、28.0μl以下となるようにすれば、フリッカの発生を抑制することができ、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光を放射させることができる。
また、本発明者の得た知見によれば、金属ハロゲン化物2の面積Sが、10.8mm以上、14.8mm以下、且つ、放電空間111の容積Vが、22.5μl以上、27.5μl以下となるようにすれば、フリッカの発生をさらに確実に抑制することができ、且つ、ECE規格のRegulation No.99で定められた白色範囲内の光をさらに確実に放射させることができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 内管、2 金属ハロゲン化物、3 電極マウント、5 外管、11 発光部、12 封止部、31 金属箔、32 電極、100 放電ランプ、101 バーナー、102 ソケット、111 放電空間

Claims (5)

  1. 安定点灯時に22W以上、28W以下の電力で点灯させる放電ランプであって、
    金属ハロゲン化物が封入された放電空間を内部に有する発光部と;
    前記放電空間の内部に突出し、所定の距離を置いて対向配置させた一対の電極と;
    を具備し、
    消灯時に前記発光部を下方から見た時の前記金属ハロゲン化物の面積は、10.4mm以上、15.2mm以下であり、
    前記放電空間の容積は、22.0μl以上、28.0μl以下である放電ランプ。
  2. 前記金属ハロゲン化物の面積は、10.8mm以上、14.8mm以下であり、
    前記放電空間の容積は、22.5μl以上、27.5μl以下である請求項1記載の放電ランプ。
  3. 前記放電空間の中央部分は、円柱状を呈し、
    前記中央部分の長さは、3.5mm以上、5.5mm以下である請求項1または2に記載の放電ランプ。
  4. 前記放電空間の中央部分は、円柱状を呈し、
    前記中央部分の直径寸法は、2.0mm以上、2.6mm以下である請求項1〜3のいずれか1つに記載の放電ランプ。
  5. 前記発光部の肉厚の最大値は、1.0mm以上、2.0mm以下である請求項1〜4のいずれか1つに記載の放電ランプ。
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