JP2016180110A - 熱硬化性粉体塗料、塗装品、及び塗装品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、特許文献2には、アルキル基の炭素数が2〜22のアルキル(メタ)アクリレート及びアルケニル基の炭素数が2〜22アルケニル(メタ)アクリレートのうちの少なくとも1種の構造単位(A)と、モノカルボン酸又はモノアミンが結合したイソシアネート変性アクリル類の構造単位(B)と、ジイソシアネートに対する官能基を有する(メタ)アクリレートからなる構造単位(C)からなり、数平均分子量が4,000〜100,000であるアクリル系高分子共重合物を、粉体塗料用のレベリング剤として含む粉体塗料が開示されている。
数平均分子量が14万以上の熱硬化性樹脂Aと、数平均分子量が1000以上5万以下の熱硬化性樹脂Bとを含み、前記熱硬化性樹脂Aを全樹脂中に5質量%以上40質量%以下で含有し、且つ、体積粒度分布指標GSDvが1.50以下である粉体粒子を含み、
前記粉体粒子中の前記熱硬化性樹脂Aが平均粒径0.10μm以上0.4μm以下の粒子である熱硬化性粉体塗料である。
前記熱硬化性樹脂Aが、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の熱硬化性官能基を有する請求項1に記載の熱硬化性粉体塗料である。
前記熱硬化性樹脂Aが、(メタ)アクリロイル基を有する単量体を少なくとも含む単量体の重合体からなる熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の熱硬化性粉体塗料である。
前記粉体粒子が、数平均分子量が1000以上5万以下で、且つ、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の熱硬化性官能基を有する熱硬化性樹脂Bを含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料である。
前記熱硬化性樹脂Bが、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項4に記載の熱硬化性粉体塗料である。
前記粉体粒子が、2価以上の金属イオンを0.002質量%以上0.2質量%以下の含有量で含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料である。
被塗装物の表面に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料により形成された塗装膜を有する塗装品である。
被塗装物の表面に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料により塗装膜を形成する塗装品の製造方法である。
請求項2に係る発明によれば、熱硬化性樹脂Aの熱硬化性官能基が、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の熱硬化性官能基であると、耐衝撃性に優れた塗装膜が得られる熱硬化性粉体塗料が提供される。
請求項3に係る発明によれば、粉体粒子中の熱硬化性樹脂Aの含有量が上記範囲を外れた場合、又は、粉体粒子の体積粒度分布指標GSDvが1.50を超える場合に比べ、熱硬化性樹脂Aが、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であっても、粉体粒子を小径化しても、平滑性及び耐衝撃性に優れた塗装膜が得られる熱硬化性粉体塗料が提供される。
請求項4に係る発明によれば、粉体粒子が熱硬化性樹脂A以外の樹脂として数平均分子量が62,000の熱硬化性樹脂を用いた場合に比べ、耐衝撃性に優れた塗装膜が得られる熱硬化性粉体塗料が提供される。
請求項5に係る発明によれば、熱硬化性樹脂Bが、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種の樹脂であっても、粉体粒子を小径化しても、平滑性及び耐衝撃性に優れた塗装膜が得られる熱硬化性粉体塗料が提供される。
請求項6に係る発明によれば、2価以上の金属イオンを含まない場合に比べ、平滑性に優れた塗装膜が得られる熱硬化性粉体塗料が提供される。
本実施形態に係る熱硬化性粉体塗料(以下、「粉体塗料」とも称する)は、数平均分子量が10万以上の熱硬化性樹脂Aを全樹脂中に5質量%以上40質量%以下で含有し、且つ、体積粒度分布指標GSDvが1.50以下である粉体粒子を含む。
但し、本実施形態における粉体粒子は、数平均分子量が14万以上の熱硬化性樹脂Aと、数平均分子量が1000以上5万以下の熱硬化性樹脂Bとを含むものとする。また、前記粉体粒子中の前記熱硬化性樹脂Aは、平均粒径0.10μm以上0.4μm以下の粒子であるとする。
粉体粒子の粗粉が多いと、粗粉に起因して、塗装膜の表面に凹凸が形成され、平滑性の低い塗装膜となり易い。また、粉体粒子の微粉が多いと、粉体粒子の流動性が低下すること、また、粉体粒子同士の凝集が発生易くなるために、粉体塗料自体の保管性が低下することで、平滑性の低い塗装膜となり易い。
しかしながら、このような従来の粉体塗料により形成された塗装膜は、その高度な架橋に起因して、外部からの衝撃により割れや剥がれが生じることがある。
このように、本実施形態に係る粉体塗料では、耐衝撃性に優れる塗装膜を形成しうる。
特に、粉体粒子中に熱硬化性樹脂Aが粒子として存在すると、熱硬化性樹脂Aによる粒子が弾性を有し且つ高い強度の粒子であることから、形成された塗装膜は、外部からの衝撃をより緩和し易く、耐衝撃性をより高められる。
更に、本実施形態に係る粉体塗料は、高い保管性を有することから、粉体塗装後に、被塗装面に付着しなかった粉体塗料の再利用したときでも、同様に、少量で平滑性の高い塗装膜の形成が実現される。このため、本実施形態に係る粉体塗料は、高い耐久性も有する。また、本実施形態に係る粉体塗料は、高い流動性を有することから、搬送効率及び塗装効率も高く、塗装作業性に優れる。
粉体塗料は、粉体粒子以外に、必要に応じて、流動性を高める点から、粉体粒子の表面に付着する外部添加剤を含んでいてもよい。
粉体粒子は、数平均分子量が10万以上の熱硬化性樹脂Aを全樹脂中に5質量%以上40質量%以下で含有し、且つ、体積粒度分布指標GSDvが1.50以下である。
まず、粉体粒子の特性について説明する。
粉体粒子の体積粒度分布指標GSDvは、1.50以下であり、塗装膜の平滑性を高める点、及び粉体塗料の保管性を高める点で、1.40以下が好ましく、1.30以下がより好ましい。
測定に際しては、分散剤として、界面活性剤(アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムが好ましい)の5%水溶液2ml中に測定試料を0.5mg以上50mg以下加える。これを電解液100ml以上150ml以下中に添加する。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で1分間分散処理を行い、コールターマルチサイザーIIにより、アパーチャー径として100μmのアパーチャーを用いて2μm以上60μm以下の範囲の粒径の粒子の粒度分布を測定する。なお、サンプリングする粒子数は50000個である。
測定される粒度分布を基にして分割された粒度範囲(チャンネル)に対して体積をそれぞれ小径側から累積分布を描いて、累積16%となる粒径を体積粒径D16v、累積50%となる粒径を体積平均粒径D50v、累積84%となる粒径を体積粒径D84vと定義する。
そして、体積粒度分布指標(GSDv)は(D84v/D16v)1/2として算出される。
粉体粒子は、数平均分子量が10万以上の熱硬化性樹脂Aを含む。
熱硬化性樹脂Aは、数平均分子量が10万以上であり、熱硬化反応性基を有する樹脂である。熱硬化性樹脂Aとしては、従来、粉体塗料の粉体粒子で使用する様々な種類の樹脂であって、数平均分子量が10万以上のものが挙げられる。
なお、熱硬化性樹脂Aの数平均分子量は、強度と合成の点から、10万以上500万以下が好ましく、10万以上200万以下がより好ましい。
熱硬化性アクリル樹脂は、熱硬化反応性基を有する(メタ)アクリル樹脂である。
(メタ)アクリル樹脂への熱硬化反応性基の導入には、熱硬化反応性基を有するビニル単量体を用いればよい。熱硬化反応性基を有するビニル単量体は、(メタ)アクリル単量体((メタ)アクリロイル基を有する単量体)であってもよいし、(メタ)アクリル単量体以外のビニル単量体であってもよい。
他のビニル単量体としては、各種のα−オレフィン(例えばエチレン、プロピレン、ブテン−1等)、フルオロオレフィンを除く各種のハロゲン化オレフィン(例えば塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、各種の芳香族ビニル単量体(例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等)、各種の不飽和ジカルボン酸と炭素数1以上18以下の1価アルコールとのジエステル(例えばフマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジブチル、フマル酸ジオクチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジオクチル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチル、イタコン酸ジオクチル等)、各種の酸無水基含有単量体(例えば無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水(メタ)アクリル酸、無水テトラヒドロフタル酸等)、各種の燐酸ステル基含有単量体(例えばジエチル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジブチル−2−(メタ)アクリロイルオキシブチルフォスフェート、ジオクチル−2−(メアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジフェニル−2−(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート等)、各種の加水分解性シリル基含有単量体(例えばγ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等)、各種の脂肪族カルボン酸ビニル(例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリル酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、炭素原子数9以上11以下の分岐状脂肪族カルボン酸ビニル、ステアリン酸ビニル等)、環状構造を有するカルボン酸の各種のビニルエステル(例えばシクロヘキサンカルボン酸ビニル、メチルシクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル、p−tert−ブチル安息香酸ビニル等)などが挙げられる。
硬化性反応性基を有さない(メタ)アクリル単量体としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル(例えば(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルオクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等)、各種の(メタ)アクリル酸アリールエステル(例えば(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル等)、各種のアルキルカルビトール(メタ)アクリレート(例えばエチルカルビトール(メタ)アクリレート等)、他の各種の(メタ)アクリル酸エステル(例えばイソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等)、各種のアミノ基含有アミド系不飽和単量体(例えばN−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等)、各種のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート(例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等)、各種のアミノ基含有単量体(例えばtert−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、tert−ブチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、アジリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピロリジニルエチル(メタ)アクリレート、ピペリジニルエチル(メタ)アクリレート等)などが挙げられる。
熱硬化性(メタ)アクリル樹脂に架橋構造を導入する方法は特に制限はないが、例えば、以下に示す架橋性基を有する単量体を用いる方法が挙げられる。
架橋性基を有する単量体としては、ビニル基や(メタ)アクリロイル基などのラジカル重合性基を有する多官能単量体が挙げられる。
ラジカル重合性基を有する多官能単量体の一例としては、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート等が挙げられる。
上記のような多官能単量体を用いることにより、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂の合成時に分子内に架橋構造が形成される。
熱硬化性ポリエステル樹脂は、例えば、多塩基酸と多価アルコールとを少なくとも重縮合した重縮合体である。熱硬化性ポリエステル樹脂の熱硬化性反応基の導入は、多塩基酸と多価アルコールとの使用量を調整することにより行う。この調整により、熱硬化性反応基として、カルボキシル基、及び水酸基の少なくとも一方を有する熱硬化性ポリエステル樹脂が得られる。
他の単量体としては、例えば、一分子中にカルボキシル基と水酸基とを併せ有する化合物(例えばジメタノールプロピオン酸、ヒドロキシピバレート等)、モノエポキシ化合物(例えば「カージュラE10(シェル社製)」等の分岐脂肪族カルボン酸のグリシジルエステル)など)、種々の1価アルコール(例えばメタノール、プロパノール、ブタノール、ベンジルアルコール等)、種々の1価の塩基酸(例えば安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸等)、種々の脂肪酸(例えばひまし油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸の等)等が挙げられる。
また、熱硬化性ポリエステル樹脂は、分子内に架橋構造を有する樹脂であってもよい。
酸価と水酸基価との合計を上記範囲内にすると、塗装膜の平滑性及び機械的物性が向上しやすくなる。
熱硬化性樹脂Aの粒子としては、外部からの衝撃を吸収し易くするため、平均粒径が0.02μm以上0.4μm以下の範囲が好ましく、0.1μm以上0.4μm以下の範囲がより好ましい。
即ち、粉体粒子をエポキシ樹脂などに包埋し、ダイヤモンドナイフなどで切削することで薄切片を作製する。この薄切片を透過型電子顕微鏡(TEM)などで観察、複数の粉体粒子の断面画像を撮影する。粉体粒子の断面画像から樹脂粒子部分の直径を20か所測定して、その平均値を採用する。
粉体粒子には、熱硬化性樹脂A以外の樹脂が含まれる。
熱硬化性樹脂Aが粉体粒子中に粒子の状態で含まれる場合、かかる熱硬化性樹脂Aの粒子は、熱硬化性樹脂A以外の樹脂の連続相中に島状に分散して存在することが好ましい。つまり、粉体粒子は、熱硬化性樹脂Aの粒子による島部と、熱硬化性樹脂A以外の樹脂の連続相による海部と、を有する海島構造を有することが好ましい。
熱硬化性樹脂Bは、前述した熱硬化性樹脂Aとは数平均分子量が異なるものであればよい。そのため、熱硬化性樹脂Bとして好ましくは、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群から選択される少なくとも1種である。また、熱硬化性樹脂B中の熱硬化性反応基として好ましくは、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される1種である。
この熱硬化性樹脂A及び熱硬化性樹脂B以外の樹脂の含有量は、耐衝撃性に優れる塗装膜を得る点から、粉体粒子に含まれる全樹脂の質量に対して、10質量%未満であることが好ましい。
以降、熱硬化性樹脂A及び熱硬化性樹脂Bを含む、粉体粒子に含まれる全ての熱硬化性樹脂を総括して、「熱硬化性樹脂」と称して説明する場合がある。
粉体粒子は、熱硬化剤を含んでいてもよい。熱硬化剤としては、熱硬化性樹脂の熱硬化性反応基の種類に応じて選択する。
具体的には、熱硬化性樹脂の熱硬化性反応基がエポキシ基の場合、熱硬化剤としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の酸;これら酸の無水物;これらの酸のウレタン変性物などが挙げられる。これらの中でも、熱硬化剤としては、塗装膜物性、及び貯蔵安定性の点から、脂肪族二塩基酸が好ましく、塗装膜物性の点から、ドデカン二酸が特に好ましい。
粉体粒子に含有される着色剤としては、例えば、顔料が挙げられる。着色剤は、顔料と共に染料を併用してもよい。
顔料としては、例えば、酸化鉄(例えばベンガラ等)、酸化チタン、チタン黄、亜鉛華、鉛白、硫化亜鉛、リトポン、酸化アンチモン、コバルトブルー、カーボンブラック等の無機顔料;キナクリドンレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、パーマネントレッド、ハンザイエロー、インダンスレンブルー、ブリリアントファーストスカーレット、ベンツイミダゾロンイエロー等の有機顔料などが挙げられる。
顔料としては、その他、光輝性顔料も挙げられる。光輝性顔料としては、例えば、パール顔料、アルミニウム粉、ステンレス鋼粉等の金属粉;金属フレーク;ガラスビーズ;ガラスフレーク;雲母;リン片状酸化鉄(MIO)等が挙げられる。
その他添加剤としては、粉体塗料に使用される各種の添加剤が挙げられる。具体的には、その他添加剤としては、例えば、表面調整剤(シリコーンオイル、アクリルオリゴマー等)、発泡(ワキ)防止剤(例えば、ベンゾイン、ベンゾイン誘導体等)、硬化促進剤(アミン化合物、イミダゾール化合物、カチオン重合触媒等)、可塑剤、帯電制御剤、酸化防止剤、顔料分散剤、難燃剤、流動付与剤等が挙げられる。
粉体粒子の形態は、単層構造の粒子であってもよいし、芯部と芯部を被覆する樹脂被覆部とで構成された所謂コア・シェル構造を有する粒子であってもよい。
粉体粒子がコア・シェル構造を有する粒子である場合、熱硬化性樹脂Aの含有量は、芯部及び被覆層中の熱硬化性樹脂Aの総含有量であって、芯部及び樹脂被覆部中の全樹脂中に含まれる熱硬化性樹脂Aの割合が5質量%以上40質量%以下であることになる。粉体粒子が熱硬化性樹脂Bを含む場合の含有量も、熱硬化性樹脂Aと同様、芯部及び樹脂被覆部中の熱硬化性樹脂Bの総含有量を指す。
また、粉体粒子がコア・シェル構造を有する粒子である場合、粉体粒子中の全樹脂とは、芯部及び樹脂被覆部中の樹脂の総計を指す。
芯部は、熱硬化性樹脂A及び熱硬化性樹脂A以外の樹脂を含み、必要に応じて、熱硬化剤、着色剤、その他添加剤等を含むものであることが好ましい。
ここで、芯部を構成する各成分は、前述した成分である。
樹脂被覆部は、樹脂を含む。樹脂被覆部は、樹脂のみで構成されていてもよいし、他の添加剤(熱硬化剤、その他添加剤等)を含んでいてもよい。
但し、粉体粒子中の内包物(熱硬化剤、及び熱硬化剤以外に必要に応じて添加される着色剤、レベリング剤等の他の添加剤)が析出する現象(以下「ブリード」と称する)を低減する点から、樹脂被覆部は、樹脂のみで構成されていることがよい。なお、樹脂被覆部が他の添加剤を含む場合でも、樹脂は樹脂被覆部全体の90質量%以上(好ましくは95質量%以上)を占めることがよい。
なお、樹脂被覆部の樹脂として、非硬化性樹脂を適用する場合、非硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、及びポリエステル樹脂からなる群から選択される少なくとも1種が好適に挙げられる。
樹脂被覆部の被覆率は、次の方法により測定された値である。
即ち、粉体粒子表面の樹脂被覆部の被覆率はXPS(X線光電子分光)測定により求める。
具体的には、XPS測定は、測定装置として日本電子社製、JPS−9000MXを使用し、X線源としてMgKα線を用い、加速電圧を10kV、エミッション電流を30mAに設定して実施する。
上記条件で得られたスペクトルから、粉体粒子表面の芯部の材料に起因する成分と被覆樹脂部の材料に起因する成分とをピーク分離することによって、粉体粒子表面の樹脂被覆部の被覆率を定量する。ピーク分離は、測定されたスペクトルを、最小二乗法によるカーブフィッティングを用いて各成分に分離する。
分離のベースとなる成分スペクトルは、粉体粒子の作製に用いた、熱硬化性樹脂、その他の樹脂、熱硬化剤、着色剤(顔料)、その他の添加剤、樹脂被覆部用の樹脂等を、単独に測定して得られたスペクトルを用いる。そして、粉体粒子で得られた全スペクトル強度の総和に対しての樹脂被覆部用の樹脂に起因するスペクトル強度の比率から、被覆率を求める。
樹脂被覆部の厚さは、次の方法により測定された値である。
即ち、粉体粒子をエポキシ樹脂などに包埋し、ダイヤモンドナイフなどで切削することで薄切片を作製する。この薄切片を透過型電子顕微鏡(TEM)などで観察、複数の粉体粒子の断面画像を撮影する。粉体粒子の断面画像から樹脂被覆部の厚みを20か所測定して、その平均値を採用する。
なお、クリア塗料などで断面画像において樹脂被覆部の観察が難しい場合は、染色を行って、観察、測定を容易にしてもよい。
粉体粒子には、2価以上の金属イオン(以下、単に「金属イオン」とも称する)を含むことがよい。この金属イオンは、粉体粒子がコア・シェル構造を有する粒子である場合に、芯部及び樹脂被覆部のいずれにも含まれる成分である。粉体粒子に2価以上の金属イオンを含むと、粉体粒子で金属イオンによるイオン架橋を形成する。例えば、芯部の熱硬化性樹脂及び樹脂被覆部の樹脂として、ポリエステル樹脂を適用した場合、ポリエステル樹脂のカルボキシル基又は水酸基と金属イオンとが相互作用し、イオン架橋を形成する。このイオン架橋により、粉体粒子のブリードが抑制され、保管性が高まりやすくなる。また、このイオン架橋は、粉体塗料の塗装後、熱硬化をするときの加熱により、イオン架橋の結合が切れることで、粉体粒子の溶融粘度が低下し、平滑性の高い塗装膜を形成しやすくなる。
金属塩としては、例えば、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化鉄(II)、塩化亜鉛、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
無機金属塩重合体としては、例えば、ポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、ポリ硫酸鉄(II)、多硫化カルシウム等が挙げられる。
金属錯体としては、例えば、アミノカルボン酸の金属塩等が挙げられる。金属錯体として、具体的には、例えば、エチレンジアミン4酢酸、プロパンジアミン4酢酸、ニトリル3酢酸、トリエチレンテトラミン6酢酸、ジエチレントリアミン5酢酸等の公知のキレートをベースにした金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、鉄塩、アルミニウム塩等)などが挙げられる。
金属イオンの含有量を0.002質量%以上とすると、金属イオンによる適度なイオン架橋が形成され、粉体粒子のブリードを抑え、塗装塗料の保管性が高まりやすくなる。一方、金属イオンの含有量を0.2質量%以下とすると、金属イオンによる過剰なイオン架橋の形成を抑え、塗装膜の平滑性が高まりやすくなる。
外部添加剤は、付着する粉体粒子間の凝集の発生を抑制することで、少量で平滑性の高い塗装膜を形成させる。
外部添加剤の具体例としては、例えば、無機粒子が挙げられる。無機粒子として、SiO2、TiO2、Al2O3、CuO、ZnO、SnO2、CeO2、Fe2O3、MgO、BaO、CaO、K2O、Na2O、ZrO2、CaO・SiO2、K2O・(TiO2)n、Al2O3・2SiO2、CaCO3、MgCO3、BaSO4、MgSO4等の粒子が挙げられる。
疎水化処理剤の量としては、通常、例えば、無機粒子100質量部に対して、1質量部以上10質量部以下である。
次に、本実施形態に係る粉体塗料の製造方法について説明する。
本実施形態に係る粉体塗料は、粉体粒子を製造後、必要に応じて、粉体粒子に対して、外部添加剤を外添することで得られる。
ここで、樹脂粒子を分散した分散液には、必要に応じて、熱硬化剤が含まれていてもよい(つまり、凝集粒子中に熱硬化剤が含まれていてもよい)。
即ち、(1)熱硬化性樹脂Aを含む第1樹脂粒子、及び熱硬化性樹脂A以外の樹脂を含む第2樹脂粒子が分散された分散液中で、前記第1樹脂粒子と前記第2樹脂粒子とを凝集する、又は、熱硬化性樹脂A、及び熱硬化性樹脂A以外の樹脂を含む複合粒子が分散された分散液中で、前記複合粒子を凝集して、第1凝集粒子を形成する工程と、
(2)前記第1凝集粒子が分散された第1凝集粒子分散液と、樹脂を含む第3樹脂粒子が分散された第3樹脂粒子分散液とを混合し、前記第1凝集粒子の表面に前記第3樹脂粒子を凝集し、前記第3樹脂粒子が前記第1凝集粒子の表面に付着した第2凝集粒子を形成する工程と、
前記第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して加熱し、前記第2凝集粒子を融合及び合一する工程と、
を経て、粉体粒子を製造することが好ましい。
ここで、前記(1)の工程で用いる分散液には、必要に応じて、熱硬化剤が含まれていてもよい(第1の凝集粒子中に熱硬化剤が含まれていてもよい)。
なお、この凝集合一法により製造された粉体粒子は、第1凝集粒子が融合合一した部分が芯部となり、第1凝集粒子の表面に付着した第2樹脂粒子が融合合一した部分が樹脂被覆部となる、コア・シェル構造を有する粒子となる。
なお、以下の説明では、熱硬化剤及び着色剤を用いた粉体粒子の製造方法について説明するが、熱硬化剤及び着色剤は必要に応じて含有するものである。
まず、凝集合一法で使用する各分散液を準備する。
具体的には、芯部用の熱硬化性樹脂Aを含む第1樹脂粒子が分散された第1樹脂粒子分散液、芯部用の熱硬化性樹脂A以外の樹脂を含む第2樹脂粒子が分散された第2樹脂粒子分散液、熱硬化剤が分散された熱硬化剤分散液、着色剤が分散された着色剤分散液、樹脂被覆部用の樹脂を含む第3樹脂粒子が分散された第3樹脂粒子分散液を準備する。
また、別の例では、第1樹脂粒子分散液、第2樹脂粒子分散液、及び熱硬化剤が分散された熱硬化剤分散液に代えて、芯部用の熱硬化性樹脂A、熱硬化性樹脂A以外の樹脂、及び熱硬化剤を含む複合粒子が分散された複合粒子分散液を準備する。
なお、粉体塗料の製造方法の各工程において、第1樹脂粒子、第2樹脂粒子、第3樹脂粒子、複合粒子を、総じて「樹脂粒子」と称し、これらの樹脂粒子の分散液を「樹脂粒子分散液」と称して説明する。
水性媒体としては、例えば、蒸留水、イオン交換水等の水;アルコール類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
なお、転相乳化法とは、分散すべき樹脂を、その樹脂が可溶な疎水性有機溶剤中に溶解せしめ、有機連続相(O相)に塩基を加えて、中和したのち、水性媒体(W相)を投入することによって、W/OからO/Wへの、樹脂の変換(いわゆる転相)が行われて不連続相化し、樹脂を水性媒体中に粒子状に分散する方法である。
例えば、樹脂粒子分散液が、アクリル樹脂粒子が分散されたアクリル樹脂粒子分散液の場合、かかるアクリル樹脂粒子分散液は、原料単量体を水性媒体中に乳化し、水溶性開始剤、必要に応じて、分子量制御のために連鎖移動剤を加え加熱し、乳化重合することによって得られる。
また、樹脂粒子分散液が、ポリエステル樹脂粒子が分散されたポリエステル樹脂粒子分散液の場合、かかるポリエステル樹脂粒子分散液は、原料単量体を加熱溶融及び減圧下重縮合した後、得られた重縮合体を溶剤(例えば酢酸エチル等)に加え溶解し、更に、得られた溶解物に弱アルカリ性水溶液を加えながら撹拌、及び転相乳化することによって得られる。
なお、樹脂粒子の体積平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、堀場製作所製、LA−700)の測定によって得られた粒度分布を用い、分割された粒度範囲(チャンネル)に対し、体積について小粒径側から累積分布を引き、全粒子に対して累積50%となる粒径を体積平均粒径D50vとして測定される。なお、他の分散液中の粒子の体積平均粒径も同様に測定される。
次に、第1樹脂粒子分散液と、第2樹脂粒子分散液と、熱硬化剤分散液と、着色剤分散液と、を混合する。
そして、混合分散液中で、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子と熱硬化剤と着色剤とをヘテロ凝集させ、目的とする粉体粒子の径に近い径を持つ、第1樹脂粒子と第2樹脂粒子と熱硬化剤と着色剤とを含む第1凝集粒子を形成する。
なお、凝集終了後、凝集剤の金属イオンと錯体又は類似の結合を形成する添加剤を必要に応じて用いてもよい。この添加剤としては、キレート剤が好適に用いられる。このキレート剤の添加により、凝集剤を過剰に添加した場合、粉体粒子の金属イオンの含有量の調整が実現される。
キレート剤の添加量としては、例えば、樹脂粒子100質量部に対して0.01質量部以上5.0質量部以下がよく、0.1質量部以上3.0質量部未満が好ましい。
次に、得られた第1凝集粒子が分散された第1凝集粒子分散液と、第3樹脂粒子分散液とを混合する。
なお、第3樹脂粒子は第1樹脂粒子又は第2樹脂粒子と同種であってもよいし、異種であってもよい。
そして、混合分散液のpHを、例えば6.5以上8.5以下程度の範囲にすることにより、凝集の進行を停止させる。
次に、第2凝集粒子が分散された第2凝集粒子分散液に対して、例えば、第1、第2及び第3樹脂粒子のガラス転移温度以上(例えば第1、第2、及び第3樹脂粒子のガラス転移温度より10から30℃高い温度以上)に加熱して、第2凝集粒子を融合合一し、粉体粒子を形成する。
洗浄工程は、帯電性の点から充分にイオン交換水による置換洗浄を施すことがよい。また、固液分離工程は、特に制限はないが、生産性の点から吸引濾過、加圧濾過等を施すことがよい。また、乾燥工程も特に方法に制限はないが、生産性の点から凍結乾燥、気流式乾燥、流動乾燥、振動型流動乾燥等を施すことがよい。
混合は、例えばVブレンダー、ヘンシェルミキサー、レーディゲミキサー等によって行うことがよい。
更に、必要に応じて、振動篩分機、風力篩分機等を使ってトナーの粗大粒子を取り除いてもよい。
本実施形態に係る塗装品は、被塗装物の表面に、本実施形態に係る粉体塗料により形成された塗装膜を有する塗装品である。そして、本実施形態に係る塗装品の製造方法は、被塗装物の表面に、本実施形態に係る粉体塗料により塗装膜を形成する塗装品の製造方法である。
加熱温度(焼付温度)は、例えば、90℃以上250℃以下が好ましく、100℃以上220℃以下がより好ましく、120℃以上200℃以下が更に好ましい。なお、加熱時間(焼付時間)は、加熱温度(焼付温度)に応じて調節する。
なお、粉体塗料の塗装、及び加熱(焼付)は、一括して行ってもよい。
また、以下に示す実施例1〜9、実施例14は、本発明に対する参考例として示すものである。
〔樹脂粒子分散液A1の調製〕
・スチレン 238部
・n−ブチルアクリレート 80部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 81部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)部g及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が160nm、数平均分子量(Mn)が130,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液A1を調製した。
樹脂粒子分散液A1の調製において、フラスコ内の内容物の加熱温度を50℃から63℃に変更した以外は同様の方法で、体積平均粒径が150nm、数平均分子量(Mn)が103,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液A2を調製した。
・スチレン 230部
・n−ブチルアクリレート 80部
・ジビニルベンゼン 8部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 81部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)部g及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が155nm、数平均分子量(Mn)が10万以上であって架橋構造を有するアクリル樹脂粒子を分散した分散液A3を調製した。
・スチレン 263部
・n−ブチルアクリレート 113部
・メタクリル酸 24.8部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が190nm、数平均分子量(Mn)が140,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液A4を調製した。
・スチレン 230部
・n−ブチルアクリレート 80部
・カレンズMOI−BM(昭和電工(株)製) 81部
(メタクリル酸2-(0-[1’-メチルフ゜ロヒ゜リテ゛ンアミノ]カルホ゛キシアミノ)エチル)
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7gをイオン交換水550gに溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が160nm、数平均分子量(Mn)が230,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液A5を調製した。
なお、得られた分散液A5中のアクリル樹脂粒子は、「ブロックイソシアネート基」を有するものである。
・スチレン 230部
・n−ブチルアクリレート 80部
・グリシジルメタクリレート 65部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部、炭酸水素ナトリウム 7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が170nm、数平均分子量(Mn)が190,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液A6を調製した。
・スチレン 238部
・n−ブチルアクリレート 80部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 81部
・ドデカンチオール 4.9部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が160nm、数平均分子量(Mn)が17,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B1を調製した。
・スチレン 248部
・n−ブチルアクリレート 90部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 60部
・ドデカンチオール 3.3部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が150nm、数平均分子量(Mn)が24,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B2を調製した。
・スチレン 230部
・n−ブチルアクリレート 80部
・カレンズMOI−BM(昭和電工(株)製) 81部
(メタクリル酸2-(0-[1’-メチルフ゜ロヒ゜リテ゛ンアミノ]カルホ゛キシアミノ)エチル)
・ドデカンチオール 3.5部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が160nm、数平均分子量(Mn)が19,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B3を調製した。
なお、得られた分散液B3中のアクリル樹脂粒子は、「ブロックイソシアネート基」を有するものである。
(樹脂B4の合成)
・ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物 216部
・エチレングリコール 38部
・テレフタル酸 200部
・テトラブトキシチタネート(触媒) 0.037部
上記成分を加熱乾燥した二口フラスコに入れ、容器内に窒素ガスを導入して不活性雰囲気に保ち攪拌しながら昇温した後、160℃で7時間共縮重合反応させ、その後、1333Paまで徐々に減圧しながら220℃まで昇温し4時間保持した。一旦常圧に戻し、無水トリメリット酸9部を加え、再度1333Paまで徐々に減圧し220℃で1時間保持することにより、数平均分子量(Mn)が6,300である樹脂B4を合成した。
・樹脂B4 115部
・イオン性界面活性剤 5部
(第一工業製薬(株)製:ネオゲンRK)
・イオン交換水 180部
以上の各成分を混合し100℃に加熱して、IKA社製ウルトラタラックスT50にて十分に分散後、圧力吐出型ゴーリンホモジナイザーで分散処理を1時間行い、体積平均粒径が180nm、固形分量が40%の分散液B4を調製した。
・スチレン 262部
・n−ブチルアクリレート 112部
・N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド 26部
・ドデカンチオール 3.5部
・アクリル酸 2部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が160nm、数平均分子量(Mn)が21,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B5を調製した。
・スチレン 230部
・n−ブチルアクリレート 80部
・グリシジルメタクリレート 65部
・ドデカンチオール 3.5部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部、炭酸水素ナトリウム 7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が150nm、数平均分子量(Mn)が20,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B6を調製した。
・スチレン 263部
・n−ブチルアクリレート 113部
・ドデカンチオール 1.3部
・メタクリル酸 24.8部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が190nm、数平均分子量(Mn)が32,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B7を調製した。
・スチレン 248部
・n−ブチルアクリレート 90部
・ヒドロキシエチルメタクリレート 60部
・ドデカンチオール 1.3部
・アクリル酸 4部
以上を混合したモノマー混合物を準備した。
フラスコ中にて、非イオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ノイゲンEA−157)5部及びアニオン性界面活性剤(第一工業製薬(株)製:ネオゲンSC)7部をイオン交換水550部に溶解した溶解したものに、過硫酸カリウム3.7部を溶解したイオン交換水50部を投入し、窒素置換を行った後、フラスコ内を攪拌しながら内容物が50℃になるまで加熱し、そこへ上記のモノマー混合物を90分かけて添加した。添加終了後、5時間乳化重合を継続した。こうして、体積平均粒径が150nm、数平均分子量(Mn)が62,000であるアクリル樹脂粒子を分散した分散液B8を調製した。
・ベスタゴン B−1530(ヒュルス社製) 50部
(ポリブロックイソシアネート)
・ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 5部
・イオン交換水 200部
上記の材料を混合し、高圧衝撃式分散機アルティマイザー(スギノマシン社製HJP30006)を用いて0.3時間分散処理を行い、固形分量20%の硬化剤分散液を得た。
<粉体粒子1の調製>
・樹脂粒子分散液A1 表1に記載の樹脂量になる量
・樹脂粒子分散液B1 表1に記載の樹脂量の2/3になる量
・熱硬化剤分散液 表1に記載の熱硬化剤量になる量
・着色剤分散液 表1に記載の着色剤量になる量
・ポリ塩化アルミニウム 1.2部
・イオン交換水 380部
上記配合割合に従って、上記の各分散液及び成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら43℃まで加熱し、43℃で60分間保持した。
その後、樹脂粒子分散液B1を、表1に記載の樹脂量の1/3になる量で追加して緩やかに撹拌した(つまり、樹脂粒子分散液B1の樹脂粒子は、使用量の2/3を初期に添加し、残りの1/3を追加で添加した。)
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら93℃まで加熱した。93℃までの加熱の間は、前記水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.0以下とならないようにした。その後、93℃で、3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行い粒子を得た。
この粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vが6.9μm、体積粒度分布指標GSDvが1.40であった。
また、前記した方法により蛍光X線で、アルミニウムイオンの含有量を測定したところ0.08質量%であった。
なお、この粒子は、樹脂粒子分散液B1を用いて形成された樹脂被覆層を備えるコア・シェル構造を有する粒子である。
上記粉体粒子1:50部質量部に対し、外部添加剤として疎水性シリカ(キャボット社製、TS720)0.2質量部を添加し、サンプルミルで混合して粉体塗料1を得た。
実施例1の粉体粒子の調製において、樹脂粒子分散液A1及びB1の種類とその量、及び、熱硬化剤分散液の量を、下記表1に従って変更し、コア・シェル構造を有する粒子である粉体粒子2〜7、14、及び比較粉体粒子C1〜C3を得た。
なお、下記表1に記載の量は、各種分散液中の固形分の量を表す。
また、各粉体粒子の樹脂被覆層は、樹脂粒子分散液B1〜B4の表1に記載の樹脂量のうち、1/3の量を用いて形成したものである。
得られた粉体粒子2〜7、14、及び比較粉体粒子C1〜C3を用いたこと以外は、実施例1の粉体塗料の作製法に従って、粉体塗料2〜7、14、及び比較粉体塗料C1〜C3を得た。
・樹脂粒子分散液A1 表1に記載の樹脂量になる量
・樹脂粒子分散液B1 表1に記載の樹脂量になる量
・熱硬化剤分散液 表1に記載の熱硬化剤量になる量
・着色剤分散液 表1に記載の着色剤量になる量
・ポリ塩化アルミニウム 0.15部
・イオン交換水 380部
上記配合割合に従って、上記の各分散液及び成分を丸型ステンレス製フラスコ中でホモジナイザー(IKA社製、ウルトラタラックスT50)で十分に混合・分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを撹拌しながら43℃まで加熱し、43℃で60分間保持した。
その後、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整した後、撹拌を継続しながら93℃まで加熱した。93℃までの加熱の間は、前記水酸化ナトリウム水溶液を追加滴下し、pHが5.0以下とならないようにした。その後、93℃で、3時間保持した。
反応終了後、冷却し、濾過し、イオン交換水で十分に洗浄した後、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離した。そして、40℃のイオン交換水3リットル中に再分散し、15分、300rpmで撹拌、洗浄した。この洗浄操作を5回繰り返し、ヌッチェ式吸引濾過で固液分離し、次いで、真空乾燥を12時間行い粒子を得た。
この粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vが6.8μm、体積粒度分布指標GSDvが1.40であった。
また、前記した方法により蛍光X線で、アルミニウムイオンの含有量を測定したところ0.08質量%であった。
なお、この粒子は、単層構造の粒子である。
実施例8の粉体粒子の調製において、樹脂粒子分散液A1及びB1の種類とその量、及び、熱硬化剤分散液の量を、下記表1に従って変更し、単層構造の粒子である粉体粒子9〜13を得た。
なお、下記表1に記載の量は、各種分散液中の固形分の量を表す。
得られた粉体粒子9〜13を用いたこと以外は、実施例1の粉体塗料の作製法に従って、粉体塗料9〜13を得た。
実施例1の粉体粒子の調製において、ポリ塩化アルミニウムを0.1質量部まで減らし、かつ、0.5モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液で系内のpHを6.0に調整する際に、水酸化ナトリウム水溶液と共に10%のNTA(ニトリロ三酢酸)金属塩水溶液(キレスト70:キレスト株式会社製)を40部用いた以外は、実施例1と同様の条件で、コア・シェル構造を有する粒子を得た。
この粒子の粒径をコールターカウンターで測定したところ、体積平均粒径D50vが9.0μm、体積粒度分布指標GSDvが1.53であった。
また、前記した方法により蛍光X線で、アルミニウムイオンの含有量を測定したところ0.09質量%であった。
(粉体塗料の塗装膜試料の作製)
以上の方法により作製された粉体塗料を、200×100×0.8mmのリン酸亜鉛処理を施した鋼板に、焼付後の膜厚が40μmになるようにコロナ帯電型塗装ガン(旭サナック社製、XR4−110C)により静電吹きつけ塗装し、180℃で30minで焼付した後、室温まで放冷し、塗装膜試料を得た。
塗装膜試料の表面に対して、表面粗さ測定器(SURFCOM 1400A(株)東京精密)を用いて、中心線平均粗さ(以下、「Ra」と記す。単位:μm)を測定した。
なお、Raの数字が大きいほど表面平滑性が低いことを示し、0.5μm以下を良いレベルとした。
塗装膜試料の表面に対して、JIS K 5600 5−3に準じて、耐衝撃性の試験を実施した。
評価結果の数値は、塗装膜に割れや剥がれが発生したときの「おもりを落下させた高さ」を示している。
この高さが高いほど、耐衝撃性に優れることを示し、本実施例では、55cm以上を良いレベルとした。
Claims (8)
- 数平均分子量が14万以上の熱硬化性樹脂Aと、数平均分子量が1000以上5万以下の熱硬化性樹脂Bとを含み、前記熱硬化性樹脂Aを全樹脂中に5質量%以上40質量%以下で含有し、且つ、体積粒度分布指標GSDvが1.50以下である粉体粒子を含み、
前記粉体粒子中の前記熱硬化性樹脂Aが平均粒径0.10μm以上0.4μm以下の粒子である熱硬化性粉体塗料。 - 前記熱硬化性樹脂Aが、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の熱硬化性官能基を有する請求項1に記載の熱硬化性粉体塗料。
- 前記熱硬化性樹脂Aが、(メタ)アクリロイル基を有する単量体を少なくとも含む単量体の重合体からなる熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1又は請求項2に記載の熱硬化性粉体塗料。
- 前記粉体粒子が、数平均分子量が1000以上5万以下で、且つ、水酸基、カルボキシ基、ブロックイソシアネート基、及びエポキシ基からなる群より選択される少なくとも1種の熱硬化性官能基を有する熱硬化性樹脂Bを含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料。
- 前記熱硬化性樹脂Bが、熱硬化性(メタ)アクリル樹脂及び熱硬化性ポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種である請求項4に記載の熱硬化性粉体塗料。
- 前記粉体粒子が、2価以上の金属イオンを0.002質量%以上0.2質量%以下の含有量で含有する請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料。
- 被塗装物の表面に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料により形成された塗装膜を有する塗装品。
- 被塗装物の表面に、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の熱硬化性粉体塗料により塗装膜を形成する塗装品の製造方法。
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