JP2016179432A - 脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法 - Google Patents

脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】頻繁なメンテナンスを要することなく、し尿等の処理設備で発生する硫黄系臭気ガスや粉塵を効率的且つ安定的に回収可能な脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法を提供する。
【解決手段】脱臭対象ガスを供給する給気部と、脱臭処理液を供給する給液部と、前記給気部から供給された脱臭対象ガスと前記給液部から供給された脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する気液混合部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭対象ガスを排気する排気部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭処理液を排出する排液部とを備えている脱臭処理装置であって、脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構を備え、前記給気部から少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスを供給する前記供給部とを備えて構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法に関し、詳述すると、し尿や浄化槽汚泥から生じる悪臭や、し尿等の浄化処理で生じる汚泥の処理から生じる悪臭を脱臭する脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法に関する。
し尿等の処理設備では、硫化水素、メチルメルカプタン、硫化メチル、二硫化メチル等の硫黄系臭気ガスやアンモニア等の悪臭ガスや粉塵が発生するばかりでなく、処理設備で生じる余剰汚泥を処理する乾燥機やコンポスト装置等からも同様に悪臭とともに粉塵が発生する。従来、このような処理設備では、作業環境を良好に保つために、誘引送風機で誘引した悪臭成分が混ざった空気を薬液吸着塔や活性炭を充填した吸着塔に導いて脱臭するように構成されていたが、濃度の高い臭気ガスを吸着塔のみで十分に脱臭することはコストが嵩み非常に困難であった。
そのため、特許文献1には、臭気成分を含むガスを、廃水の生物処理に用いている鉄系凝集剤を含有する活性汚泥混合水と接触させて臭気成分を除去し、かつ該活性汚泥混合水により廃水の生物処理を行う臭気成分の生物脱臭設備が開示されている。
当該生物脱臭設備は、活性汚泥混合水を生物処理する生物処理槽と、鉄系凝集剤を含有する活性汚泥混合水中に臭気ガスを供給する散気装置、または鉄系凝集剤を含有する活性汚泥混合水と臭気ガスを接触させる気液接触塔を設け、気液接触後の活性汚泥混合水を生物処理するように構成されている。
また、特許文献2には、気体中に含まれる粉塵や悪臭を除去するためのウオーターバス方式の気体清浄装置が開示されている。当該気体清浄装置は、密閉された容器と、容器内に水を連続的に供給する手段と、容器の外部にあって容器と管で連通し、容器内の液面を所望のレベルに保つためのオーバーフロータンクと、下端が水中に浸るように容器内に取り付けられ、容器内の水面上の空間を前室と後室とに分ける仕切り板と、処理気体を前室に導入し、さらに仕切り板の下を潜って水の飛沫と共に後室内に導入し、容器の外部に排出するファンと、後室の出口側に設けた水滴及び粉塵を捕捉するスクリーンを備えて構成されている。
さらに、特許文献3には、処理空気に含まれる粉塵を確実に捕捉することができる粉塵処理装置として、粉塵捕捉液を収容する処理槽と、処理槽を処理空気導入室と粉塵分離室とに区画するとともに下部に処理空気導入室と粉塵分離室と連通する連通口を備えた仕切り壁とを具備し、処理空気導入室を粉塵発生源に連通し、粉塵分離室を排気手段に連通した粉塵処理装置が開示されている。
当該粉塵処理装置は、粉塵分離室に処理空気導入室側から仕切り壁の連通口を通して流入する粉塵捕捉液を攪拌するための攪拌板を配設するとともに、仕切り壁の連通口に処理空気導入室側から粉塵分離室に流入する粉塵捕捉液を整流する整流手段が配設されている。
特公平6−87942号公報 実用新案登録第3132698号公報 特開2012−110853号公報
しかし、特許文献1に開示された生物脱臭設備では、散気装置や気液接触塔を用いて臭気ガスを活性汚泥混合水に接触させて臭気成分を除去し、かつ該活性汚泥混合水により廃水の生物処理を行う構成であったため、臭気ガスに含まれる粉塵によって散気装置や気液接触塔の通気孔に目詰まりが発生し、或いは通気管が閉塞する虞があり、頻繁なメンテナンスが必要であった。
そこで、本願発明者らは、特許文献2,3に記載されたような脱臭対象ガスと脱臭処理液とを気液混合する気液混合部を備えた脱臭処理装置を用いて、脱臭対象ガスと活性汚泥混合水とを気液混合することで、悪臭と粉塵とをともに活性汚泥混合水に取り込む構成に想到し、鋭意試験研究を行なったところ、臭気を含む空気から効率的に粉塵を除去できたのであるが、硫黄系臭気ガスの除去が容易でないことが判明した。
代表的な硫黄系臭気ガスである硫化水素は本来的に水に溶け易いのであるが、気液混合部で溶解した後に、再度飛散する傾向があるということが判った。また、生物処理槽で生物処理される活性汚泥混合水には本来的にアンモニアが溶解しているため、活性汚泥混合水に含まれるアンモニア濃度によっては、し尿由来のアンモニアガスを十分に溶解させることができない場合があるという問題もあった。
本発明の目的は、上述した問題点に鑑み、頻繁なメンテナンスを要することなく、し尿等の処理設備で発生する硫黄系臭気ガスや粉塵を効率的且つ安定的に回収可能な脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による脱臭処理装置の第一の特徴構成は、特許請求の範囲の書類の請求項1に記載した通り、脱臭対象ガスを供給する給気部と、脱臭処理液を供給する給液部と、前記給気部から供給された脱臭対象ガスと前記給液部から供給された脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する気液混合部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭対象ガスを排気する排気部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭処理液を排出する排液部と、を備えている脱臭処理装置であって、脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構と、少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスを供給する前記給気部とを備えて構成されている点にある。
上述の構成によれば、給気部から供給された硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガス成分が、給液部から供給された脱臭処理液と気液混合部で気液混合されて脱臭処理液に溶解し、凝集剤供給機構によって添加された鉄系無機凝集剤と脱臭処理液中で反応して、不溶性の硫化鉄または硫黄として析出するので、脱臭処理液から再飛散することがなくなる。また、粉塵が脱臭対象ガスに含まれていても気液混合部で脱臭処理液に効率よく捕捉され、従来の散気装置のような目詰まりの問題も発生しない。こられの臭気ガス及び粉塵を捕捉した脱臭処理液は排液部から排出され、給液部から新たな脱臭処理液が供給され、同様の処理が繰り返される。
同第二の特徴構成は、同請求項2に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えて構成されている点にある。
上述の構成によれば、第一の特徴構成による作用効果に加えて以下の作用効果が奏されるようになる。微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化及び脱窒素処理された後のアンモニア濃度の低い返送汚泥が脱臭処理液として給液部に供給されるので、仮に脱臭対象ガスにアンモニアが含まれていても、脱臭処理液に十分に溶解されるようになる。その後、脱臭処理液は硝化脱窒素処理設備に循環供給されて硝化脱窒素処理されるので、アンモニアが溶解した脱臭処理液であっても本来的に適切に硝化及び脱窒素処理される。
同第三の特徴構成は、同請求項3に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えるとともに、前記硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理された後の固液分離液に鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥を前記凝集剤供給機構に供給する凝集汚泥供給路を備えて構成されている点にある。
上述した第二の特徴構成と同様、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化及び脱窒素処理された後のアンモニア濃度の低い返送汚泥が脱臭処理液として給液部に供給されるので、仮に脱臭対象ガスにアンモニアが含まれていても、脱臭処理液に十分に溶解され、その後、硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理されるようになる。しかも、凝集剤供給機構によって脱臭処理液に添加される鉄系無機凝集剤として、硝化脱窒素処理された後の固液分離液に添加された余剰の鉄系無機凝集剤を含む凝集汚泥が用いられるので、脱臭処理装置専用の鉄系無機凝集剤を準備する必要がなく、ランニングコストを低減できるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項4に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えるとともに、前記硝化脱窒素処理設備から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液を前記凝集剤供給機構に供給する脱水分離液供給路を備えて構成されている点にある。
上述した第二の特徴構成と同様、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化及び脱窒素処理された後のアンモニア濃度の低い返送汚泥が脱臭処理液として給液部に供給されるので、仮に脱臭対象ガスにアンモニアが含まれていても、脱臭処理液に十分に溶解され、その後、硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理されるようになる。さらに、凝集剤供給機構によって脱臭処理液に添加される鉄系無機凝集剤として、硝化脱窒素処理設備から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液が用いられるので、脱臭処理装置専用の鉄系無機凝集剤を準備する必要がなく、ランニングコストを低減できるようになる。
同第五の特徴構成は、同請求項5に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理された後の固液分離液を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスを供給する前記給気部と、前記排液部から排出された脱臭処理液を固液分離装置に供給する脱臭処理液供給路とを備えて構成されている点にある。
給気部から供給された硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガス成分が、給液部から供給された脱臭処理液と気液混合部で気液混合されて脱臭処理液に溶解し、凝集剤供給機構によって添加された鉄系無機凝集剤と脱臭処理液中で反応して、不溶性の硫化鉄または硫黄として析出するので、脱臭処理液から再飛散することがなくなる。同時に、硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理されアンモニアが除去された後の固液分離液が脱臭処理液として給液部に供給されるので、凝集剤供給機構によって添加された鉄系無機凝集剤と固液分離液とが気液混合部で撹拌処理され、固液分離液に溶解している不純物が凝集するようになる。そのような脱臭処理液に含まれる凝集物と硫黄成分が固液分離されるので、脱臭処理装置を硝化脱窒素処理後の固液分離液に対して凝集沈殿させる混和槽としても機能させることができるようになる。尚、脱臭処理液として、硝化脱窒素処理されアンモニアが除去された後の固液分離液が用いられるので、再度の硝化脱窒素処理が必要とならないように、脱臭対象ガスにアンモニアが含まれていないことが重要になる。
上述の目的を達成するため、本発明による脱臭処理システムの第一の特徴構成は、同請求項6に記載した通り、有機性排水を硝化処理する硝化槽と、硝化処理された被処理水を脱窒素処理する脱窒素槽と、硝化脱窒素処理後の被処理水を固液分離する固液分離槽とを含む一次浄化装置とを備えている硝化脱窒素処理設備と、脱臭対象ガスと脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する脱臭処理装置と、を備えて構成されている脱臭処理システムであって、前記硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記脱臭処理装置に供給するとともに、気液混合された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する脱臭処理液供給機構と、脱臭処理液供給機構で供給される脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構と、をさらに備え、少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスが捕捉処理される前記脱臭処理装置を備えて構成されている点にある。
硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガス成分が、脱臭処理液供給機構によって脱臭処理装置に供給された脱臭処理液と気液混合されて脱臭処理液に溶解し、凝集剤供給機構によって添加された鉄系無機凝集剤と脱臭処理液中で反応して、不溶性の硫化鉄または硫黄として析出するので、脱臭処理液から再飛散することがなくなる。また、粉塵が脱臭対象ガスに含まれていても気液混合部で脱臭処理液に効率よく捕捉され、従来の散気装置のような目詰まりの問題も発生しない。これらの臭気ガス及び粉塵を捕捉した脱臭処理液は硝化脱窒素処理設備に返送された後に硝化脱窒素処理される。
また、脱臭対象ガスにアンモニアガスが含まれている場合でも、微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化及び脱窒素処理された後のアンモニア濃度の低い返送汚泥が脱臭処理液として給液部に供給されるので、脱臭処理液に十分に溶解されるようになる。その後、脱臭処理液は硝化脱窒素処理設備に循環供給されて硝化脱窒素処理されるので、アンモニアが溶解した脱臭処理液であっても本来的に適切に硝化及び脱窒素処理される。
同第二の特徴構成は、同請求項7に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記固液分離槽で固液分離された固液分離液に凝集剤を添加して固液分離する二次浄化装置を備え、
前記二次浄化装置で鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥を前記凝集剤供給機構に供給する凝集汚泥供給路を備えて構成されている点にある。
凝集剤供給機構によって脱臭処理液に添加される鉄系無機凝集剤として、二次浄化装置で鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥が用いられるので、脱臭処理装置専用の鉄系無機凝集剤を準備する必要がなく、ランニングコストを低減できるようになる。
同第三の特徴構成は、同請求項8に記載した通り、上述の第一の特徴構成に加えて、前記一次浄化装置から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液が前記凝集剤供給機構を介して脱臭処理液に添加されるように構成されている点にある。
凝集剤供給機構によって脱臭処理液に添加される鉄系無機凝集剤として、硝化脱窒素処理設備から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液が用いられるので、脱臭処理装置専用の鉄系無機凝集剤を準備する必要がなく、ランニングコストを低減できるようになる。
同第四の特徴構成は、同請求項9に記載した通り、上述の第一から第三の何れかの特徴構成に加えて、前記一次浄化装置の固液分離液を脱臭処理液として供給する第2脱臭処理液供給機構と、供給された脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する第2凝集剤供給機構を備え、前記脱臭処理装置で少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスが供給される第2脱臭処理装置をさらに備えている点にある。
上述の第一から第三の何れかの特徴構成を備えた脱臭処理システムに備えた脱臭処理装置で硫黄系臭気ガスが十分に除去されなかった場合でも、当該脱臭対象ガスが第2脱臭処理装置に供給され、第2脱臭処理液供給機構によって供給される一次浄化装置の固液分離液に第2凝集剤供給機構によって鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液と気液混合されることにより、脱臭処理液に溶解した硫黄系臭気ガスが鉄系無機凝集剤と脱臭処理液中で反応して、不溶性の硫化鉄または硫黄として析出するので、脱臭対象ガスからより確実に硫黄系臭気ガスを除去することができる。
第2凝集剤供給機構によって添加された鉄系無機凝集剤と一次浄化装置で硝化脱窒素処理されアンモニアが除去された後の固液分離液とが当該第2脱臭処理装置の気液混合部で撹拌処理され、固液分離液に溶解している硫黄系臭気ガス以外の不純物も同時に凝集沈殿するようになるので、当該第2脱臭処理装置を二次浄化装置で固液分離するための前処理を行なう混和槽として機能させることができ、別途の混和槽を設ける必要がなくなる。
上述の目的を達成するため、本発明による脱臭処理方法の第一の特徴構成は、同請求項10に記載した通り、有機性排水を硝化処理する硝化工程と、前記硝化工程を経た被処理水を脱窒素処理する脱窒素処理工程と、前記脱窒素処理工程を経た被処理水を固液分離する固液分離工程とを含む一次浄化工程と、脱臭対象ガスと脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する脱臭処理工程と、を備えて構成されている脱臭処理方法であって、前記一次浄化工程で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記脱臭処理装置に供給する脱臭処理液供給工程と、脱臭処理液供給工程で供給される脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給工程と、をさらに備え、少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスが前記脱臭処理装置で捕捉処理されるように構成されている点にある。
以上説明した通り、本発明によれば、頻繁なメンテナンスを要することなく、し尿等の処理設備で発生する硫黄系臭気ガスや粉塵を効率的且つ安定的に回収可能な脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法を提供することができるようになった。
本発明の第1の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明による脱臭処理装置の説明図 本発明の第2の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明の第3の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明の第4の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明の第5の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明の第6の実施形態による脱臭処理システムの説明図 本発明の第7の実施形態による脱臭処理システムの説明図
以下、本発明による脱臭処理装置、脱臭処理システム、及び脱臭処理方法を説明する。
(第1の実施形態)
ここでは、まず、図1で、高負荷脱窒素処理方式が採用されたし尿処理施設1の概要説明をし、その上で、当該し尿処理施設1における脱臭処理システム10についての説明をする。
図1に示すように、し尿処理施設1は、搬入されたし尿や浄化槽汚泥を受け入れ前処理を行なう前処理設備2と、前処理されたし尿等を生物処理によって浄化する生物処理設備3と、生物処理された後の被処理水を放流に適した状態に後処理する後処理設備4と、生物処理等で発生した余剰汚泥等を処理する汚泥処理設備5とを備えている。
前処理設備2は、受入槽21と貯留槽23と予備貯留槽25を備え、受入槽21と貯留槽23の間に前処理装置22が設置されている。
し尿収集車両等によって搬入されたし尿等の汚水は、先ず受入槽21に投入され、カッター付きポンプによって固形物が粉砕されながら、前処理装置22に送られ、その後、生物処理に適さないし渣等の固形異物が前処理装置22によって除去された後、貯留槽23または予備として設けられた予備貯留槽25に貯留される。
そして、貯留槽23に貯留された汚水は、ポンプによって生物処理設備3に送水される。生物処理設備3には、例えば深層反応槽31、硝化槽32、二次脱窒素槽33及び返送汚泥槽37が順に設置されている。
貯留槽23から送水される汚水は、先ず深層反応槽31に導かれる。深層反応槽31は、10m程度の深さの生物処理槽で、その上部に循環ポンプ槽31aが連設されている。循環ポンプ槽31aからポンプで引き抜かれた一部の汚水が深層反応槽31に循環供給され、その循環経路にエジェクタ機構が組み込まれて循環汚水と共に空気が供給されるように構成されている。
エジェクタ機構に連通する空気供給経路にバルブが設置され、バルブの開度を周期的に制御することにより、循環汚水と共に供給される空気量が調整され、深層反応槽31内で脱窒素処理に適した無酸素状態と硝化処理に適した好気状態とが数時間間隔で切り替え可能に構成されている。例えば、1時間の嫌気処理と2時間の好気処理を繰り返すようにバルブが開閉され、嫌気処理と好気処理が3時間周期で繰り返される。
深層反応槽31は、槽底付近で水圧が高く酸素の溶存効率が高くなり、高効率の処理ができる。そのため、流入する汚水の負荷が高くても希釈水を供給する必要は無い。つまり、深層反応槽31は第1の硝化脱窒素処理装置として機能する。
深層反応槽31で嫌気処理と好気処理を繰り返し処理された汚水は、その後、第2の硝化槽32に移送されて硝化処理される。好気状態に維持される硝化槽32では、好気性微生物によってアンモニアが硝化、つまり硝酸イオン及び亜硝酸イオンに分解されるとともに、正リン酸が取り込まれる。
硝化槽32で硝化処理された汚水は、二次脱窒素槽33に供給される。嫌気状態に維持される二次脱窒素槽33では、正リン酸が吐き出されるとともに、脱窒素処理、つまり硝酸イオン及び亜硝酸イオンが、嫌気性微生物によって窒素に還元され脱気される。
二次脱窒素槽33で脱窒素処理された汚水は、その後、膜分離槽35に移送される。膜分離槽35には、膜分離装置36が浸漬設置されており、槽内の汚水は膜分離装置36に接続されたポンプで吸引され、膜分離装置36によって固液分離された被処理水が、後処理設備4に送水される。
膜分離槽35に溜まった汚泥は、返送汚泥槽37に送られた後、その一部は、ポンプによって返送汚泥として脱臭処理装置7に返送される。また、他の一部は、ポンプによって余剰汚泥として汚泥処理設備5に送られる。
脱臭処理装置7に返送された返送汚泥は、脱臭処理装置7で脱臭処理液として使用された後、深層反応槽31に連接する循環ポンプ槽31aにさらに返送され、硝化脱窒素処理がされる。尚、脱臭処理装置7の詳細については後述する。
汚泥処理設備5に送られた余剰汚泥は、鉄系無機凝集剤や高分子凝集剤等の凝集剤を添加し、凝集処理によりフロックを形成した後、汚泥脱水設備51で脱水処理される。脱水処理により分離された汚泥はコンポスト化設備52等で減量処理される。
後処理設備4には、混和槽41と凝集槽42と凝集膜分離槽43が設置されている。膜分離装置36によって固液分離された被処理水には、コロイド状の微細な浮遊物質が固液分離されずに残存している。そのため、後処理設備4に送水された被処理水には、まず鉄系無機凝集剤が添加され、混和槽41にてよく混和される。そして、その後、被処理水は、凝集槽42に送水され、苛性ソーダ等の添加によりpHの調整をして凝集槽42にて凝集処理が行われる。
凝集処理により形成されたフロックを含む被処理水は、凝集膜分離槽43に送水され、膜分離によりフロックが分離される。
フロックが分離除去された被処理水は、その後、ポンプによって、高度処理設備6に送られる。高度処理設備6に送られた被処理水は、例えば活性炭吸着処理によりCODや着色成分が吸着除去され、さらに次亜塩素酸等によって滅菌された後に、河川等に放流される。凝集汚泥は汚泥処理設備5に送られ、余剰汚泥とともに処理される。
続けて、し尿処理施設1における脱臭処理システム10について、同様に図1を用いて説明する。
脱臭処理システム10は、第1の硝化脱窒素処理装置として機能する深層反応槽31と、再度硝化処理をする硝化槽32と、硝化槽32で硝化処理された被処理水を脱窒素処理する二次脱窒素槽33と、硝化脱窒素処理後の被処理水を固液分離する固液分離槽としての膜分離槽35とを含む一次浄化装置3としての生物処理設備3に、固液分離槽としての膜分離槽35で固液分離された固液分離液に凝集剤を添加して、さらに、固液分離する二次浄化装置4としての後処理設備4を備えた硝化脱窒素処理設備11と、脱臭処理装置7とを備えて構成されている。
脱臭処理装置7には、前処理設備2の受入槽21、貯留槽23、予備貯留槽25及び前処理装置22から発生する高濃度臭気が集められて、脱臭対象ガスとして、ブロアーを介して供給されている。
また、硝化脱窒素処理設備11で循環供給される返送汚泥が、脱臭処理液として、脱臭処理液供給機構73aとしてのポンプ及び返送汚泥配管を介して、返送汚泥槽37から脱臭処理装置7に供給されている。脱臭処理装置7に供給された返送汚泥は、返送路31bを介して深層反応槽31に戻され、硝化脱窒素処理設備11の循環ポンプ槽31aを介して深層反応槽31から脱臭処理装置7と硝化脱窒素処理設備11との間を循環する。
脱臭処理液には、鉄系無機凝集剤として、例えば、ポリ硫酸第二鉄(ポリ鉄)を添加する。鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構78aは、一般的な薬液供給装置でよく、特別なものは必要ではない。また、図1では、脱臭処理液としての返送汚泥にポリ鉄を添加するために、脱臭処理装置7に、ポリ鉄が供給されているが、返送汚泥配管の何れかの箇所から供給してもよい。
受入槽21、貯留槽23、予備貯留槽25及び前処理装置22から発生する高濃度臭気の原因の一つには、硫化水素等の硫黄系臭気ガスがある。脱臭処理装置7に供給された脱臭対象ガスに含まれる硫黄系臭気ガスは、鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液と、脱臭処理装置7内で気液混合され、脱臭対象ガスから除去される。
硫黄系臭気ガスが除去された脱臭対象ガスは、脱臭処理装置7から排出された後、他の中濃度臭気と共に、中濃度脱臭塔、さらに活性炭吸着塔での脱臭処理がされ、大気開放される。
次に、図2で、脱臭処理装置7について、詳細を説明する。
脱臭処理装置7は、スクラバー方式の脱臭処理装置7であり、脱臭対象ガスを供給する給気部72と、脱臭処理液を供給する給液部73と、給気部72から供給された脱臭対象ガスと給液部73から供給された脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する気液混合処理部70と、気液混合処理部70で脱臭処理された脱臭対象ガスから脱臭処理液のミストを分離する気液分離部90と、脱臭処理された脱臭対象ガスを排気する排気部92と、気液混合処理部70で脱臭処理をする脱臭処理液の水位を調整する排液調整部80と、脱臭処理液を、脱臭処理装置7外に排出する排液部83と、脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構78aとを備えている。
気液混合処理部70は、上壁71a、左側壁71b、右側壁71c、底壁71d、表壁(図示せず)及び裏壁(図示せず)を備えている。
気液混合処理部70の上壁71aには、脱臭対象ガスを供給する給気部72と、脱臭処理された脱臭対象ガスから脱臭処理液のミストを分離する気液分離部90と、凝集剤供給機構78aを設けてある。底壁71dには、脱臭処理液を供給する給液部73と、ドレインバルブ74を設けてある。右側壁71cには、気液混合処理部70で脱臭処理をする脱臭処理液の水位を調整する排液調整部80が併設されている。
気液混合処理部70の中には、垂直方向に沿う第1〜第3仕切り壁75a〜75cが設けられている。第1〜第3仕切り壁75a〜75cのそれぞれの下端は、底壁71dと平行で、第1〜第3仕切り壁75a〜75cのそれぞれの下端と底壁71dとの間には、第1〜第3連通口76a〜76cが形成される。第2仕切り壁75bの上端は、上壁71aと平行で、第2仕切り壁75bの上端と上壁71aとの間には、第4連通口76dが形成される。尚、第1仕切り壁75aの下端は、第3仕切り壁75cの下端よりも低い位置、例えば70mm程度低い位置に設定されており、第3仕切り壁75cの下端は、排液調整部80に設けられた後述する堰82の高さ位置よりも低い位置、同じく70mm程度低い位置に設定されている。第2仕切り壁75bの下端は、第1仕切り壁75aの下端よりも低い位置に設定されている。
気液混合処理部70内には、上述の第1〜第3仕切り壁75a〜75cによって仕切られることにより、第1導入部77a、第1気液混合部77b、第2導入部77c、第2気液混合部77dが形成されている。
第1導入部77aにおける上壁71aの部分及び底壁71dの部分のそれぞれに、給気部72及び給液部73が、互いに対向するように設けられている。第2気液混合部77dを形成する右側壁71cの右側に、第5連通口76eを介して、排液調整部80が、併設されている。第2気液混合部77dにおける上壁71aの部分には、気液分離部90が、設けられている。第1気液混合部77bにおける上壁71aの部分には、凝集剤供給機構78aが、設けられている。
給気部72には、少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスが供給される。ここで、硫黄系臭気ガスとは、例えば、硫化水素、二硫化メチル、硫化メチル、メルカプタン等の硫黄化合物で、し尿や浄化槽汚泥、さらには堆肥を作る際に発生するコンポストが放つ臭気の原因物質のいくつかを指す。脱臭対象ガスには、硫黄系臭気ガスの他、通常、アンモニアや粉塵等も含まれるが、アンモニアが除去されたものを、脱臭対象ガスとして、給気部72から供給することもある。
給液部73には、脱臭処理液が供給される。脱臭処理液は、上記の脱臭対象ガスを液中に捕捉する液体であり、例えば、水や、硝化脱窒素処理設備で循環処理される活性汚泥を含む返送汚泥、硝化脱窒素処理された後の固液分離液等を用いることができる。
排液調整部80は、上壁81a、気液混合処理部70の右側壁71cと共用の左側壁81b、右側壁81c、気液混合処理部70の底壁71dを延設した底壁81d、表壁(図示せず)及び裏壁(図示せず)を備えている。
排液調整部80には、堰82が設けられている。堰82は、左側壁81bと平行に底壁81dに立設されている。堰82の高さ位置は、気液混合処理部70の第3仕切り壁75cの下端より高い位置に設定されている。第5連通口76eのある左側壁81bの下端は、気液混合処理部70の第2仕切り壁75bの下端より若干高めで、かつ、第1仕切り壁75aの下端より低い高さ位置にある。排液調整部80における堰82の右側の底壁81dの部分には、排液部83が設けられている。尚、堰82の高さ位置は、気液混合処理部70に供給される脱臭対象ガスと脱臭処理液の気液境界面の基準位置を設定する。排液調整部80には、気液混合処理部70で気液混合処理をし、硫黄系臭気ガス等を捕捉した脱臭処理液が流入する。
排液部83は、排液調整部80に流入した後、堰82をオーバーフローする、硫黄系臭気ガス等を捕捉した脱臭処理液を、脱臭処理装置7外に排出する。尚、排出された硫黄系臭気ガス等を捕捉した脱臭処理液は、脱臭処理液として、硝化脱窒素処理設備で循環処理される活性汚泥を含む返送汚泥を用いた場合には、硝化脱窒素処理設備に返送され、また、脱臭処理液として、硝化脱窒素処理された後の固液分離液を用いた場合には、さらに次工程で固液分離されることになる。
気液分離部90は、第2気液混合部77dにおける上壁71aの第6連通口76fを介して、第2気液混合部77dに接続される。気液分離部90には、第6連通口76fを介して流入する脱臭処理された脱臭対象ガスの流路に、メッシュや波板等のミストセパレーター91が配置されている。第2気液混合部77dで脱臭処理液のミストの一部を伴った脱臭対象ガスは、気液分離部90に流入し、ミストセパレーター91と接触することにより、脱臭処理液のミストが、付着分離される。脱臭処理液のミストが付着分離された脱臭対象ガスは、気液分離部90に設けられた排気部92より排出される。排気部92は、脱臭処理された脱臭対象ガスを排出する。
凝集剤供給機構78aは、凝集剤を滴下、またはシャワー状に散布する等して、脱臭処理液に添加する。図2では、凝集剤供給機構78aによる脱臭処理液への凝集剤の添加は、第1気液混合部77bにおける上壁71aの開口を介して行っているが、他の第1導入部77a、第2導入部77c、または第2気液混合部77dにおける上壁71aの開口、さらには、左側壁71b、右側壁71c、表壁(図示せず)及び裏壁(図示せず)の開口を介して行ってもよい。また複数の開口で行ってもよい。さらにまた、底壁71dの開口を介して圧入により、直接、脱臭処理液に凝集剤を添加してもよい。尚、脱臭処理液への凝集剤の添加は、給液部73に近い上流側の脱臭処理液に対して行うのが好ましい。凝集剤は、鉄系無機凝集剤を用いる。鉄系無機凝集剤としては、ポリ硫化第二鉄(ポリ鉄)、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等がある。また、これらの鉄系無機凝集剤を含んだ、例えば、硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理された後の固液分離液に鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥や、硝化脱窒素処理設備から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液を、凝集剤として用いてもよい。
次に、気液混合処理部70での処理の説明をする。
第1連通口76aを介して第1導入部77aと第1気液混合部77bとが連通する。第2連通口76b及び第4連通口76dを介して第1気液混合部77bと第2導入部77cとが連通する。第3連通口76cを介して第2導入部77cと第2気液混合部77dとが連通する。第5連通口76eを介して第2気液混合部77dと排液調整部80とが連通する。第6連通口76fを介して第2気液混合部77dと気液分離部90とが連通する。
脱臭処理液は、給液部73から第1導入部77aに流入し、第1連通口76a、第1気液混合部77b、第2連通口76b、第2導入部77c、第3連通口76c、第2気液混合部77d、及び第5連通口76eを通って、排液調整部80に流出する。排液調整部80に流入した脱臭処理液は、一旦堰82で堰き止められ、堰82をオーバーフローする分が、排液部83に流出し、その後、排液部83より排液される。尚、脱臭処理液には、気液混合処理部70内で、鉄系無機凝集剤が添加される。
図2中の点線の矢印に示すように、給気部72から第1導入部77aに供給された脱臭対象ガスは、第1連通口76a、第1気液混合部77b、第4連通口76d、第2導入部77c、第3連通口76c、第2気液混合部77d、第6連通口76f、及び気液分離部90へと順次流れ、排気部92から排出される。
気液混合処理部70において、脱臭対象ガスの流路と、鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液の流路とが互いに一部重複しているため、脱臭対象ガスと、鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液とを同時に供給することによって、脱臭対象ガスと、鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液とが互いに接触し、これにより少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガス中の硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等が、鉄系無機凝集剤が添加された脱臭処理液に捕捉されて除去される。
具体的には、脱臭対象ガスは、ブロアー等により加圧され、給気部72から第1導入部77aに供給される。そして、第1導入部77aに供給された加圧された脱臭対象ガスより、第1導入部77aにおける脱臭対象ガスと脱臭処理液の気液境界面は、基準位置より下方に押し下げられる。
そして、脱臭対象ガスと脱臭処理液の気液境界面が、第1仕切り壁75aの下端より下方に押し下げられると同時に、脱臭対象ガスは、気泡となって、第1連通口76aを通過し、第1気液混合部77bに入る。この際、気泡となった脱臭対象ガスは、脱臭処理液を巻き上げながら、第1気液混合部77bの上部空間に移動する。巻き上げられた脱臭処理液は、多数の細かなミストとなり、ミストとなった脱臭処理液と脱臭対象ガスとの気液混合が行われる。これにより、脱臭対象ガスと脱臭処理液とが効率良く接触され、脱臭対象ガス中の硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等が脱臭処理液に捕捉されて除去される。
脱臭処理液に捕捉され溶解した脱臭対象ガスの内、硫黄系臭気ガスは、脱臭処理液中に添加された鉄系無機凝集剤と反応し、硫化鉄または分子状硫黄等に変化する。脱臭処理液中の硫化鉄または分子状硫黄等は、硝化脱窒素処理設備での余剰汚泥とともに排出される。脱臭処理液中の硫化鉄または分子状硫黄等は、硫黄系臭気ガスとは異なり、ガス化しにくく、脱臭処理液からの再飛散が起きにくい。そのため、脱臭処理液に捕捉された硫黄系臭気ガスが、その後、再飛散することはほとんどなく、そのことにより、硫黄系臭気ガスの除去効率を向上させることができる。
次いで、第1気液混合部77bの上部空間に移動した脱臭対象ガスは、第4連通口76dを通過して、第2導入部77cに移動する。そして、第2導入部77cに移動した加圧された脱臭対象ガスにより、第2導入部77cにおける脱臭対象ガスと脱臭処理液の気液境界面は、下方に押し下げられる。
そして、脱臭対象ガスと脱臭処理液の気液境界面が、第3仕切り壁75cの下端より下方に押し下げられると同時に、脱臭対象ガスは、気泡となって、第3連通口76cを通過し、第2気液混合部77dに入る。この際、気泡となった脱臭対象ガスは、脱臭処理液を巻き上げながら、第2気液混合部77dの上部空間に移動する。第1気液混合部77bの場合と同様に、巻き上げられた脱臭処理液は、多数の細かなミストとなり、ミストとなった脱臭処理液と脱臭対象ガスとの気液混合が行われる。これにより、脱臭対象ガスと脱臭処理液とが効率良く接触され、脱臭対象ガス中の硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等が脱臭処理液に捕捉されて除去される。
また、第1気液混合部77bの場合と同様に、脱臭処理液に捕捉され溶解した脱臭対象ガスの内、硫黄系臭気ガスは、脱臭処理液中に添加された鉄系無機凝集剤と反応し、硫化鉄または分子状硫黄等に変化するため、脱臭処理液に捕捉された硫黄系臭気ガスが、その後、再飛散することはほとんどなく、そのことにより、硫黄系臭気ガスの除去効率を向上させることができる。
次いで、第2気液混合部77dの上部空間に移動した脱臭対象ガスは、第6連通口76fを通過して気液分離部90に移動する。気液分離部90に移動した脱臭対象ガスには、脱臭処理液の非常に細かな多数のミストが含まれているが、気液分離部に配置されたメッシュや波板等のミストセパレーター91との接触により、脱臭処理液との分離がなされる。分離された脱臭処理液は、第6連通口76fを介して、右側壁71cや第3仕切り壁75cを伝って、第2気液混合部77dに流下し回収される。ミストが分離除去された脱臭対象ガスは、排気部92から排出される。
一方、給液部73から供給された脱臭処理液は、第1導入部77a、第1気液混合部77b、第2導入部77c、及び第2気液混合部77dを順次通過し、脱臭対象ガスの導入と気液混合とを繰り返しながら、脱臭対象ガス中の臭気発生原因物質を捕捉する。そして、排液調整部80に流入した脱臭処理液は、一旦堰82で堰き止められ、堰82をオーバーフローにより流下することで、内包する気泡が消泡される。脱臭処理液は、その後、排液部83より排液される。
(第2の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図3には本発明の第2の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、二次浄化装置4で鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥が凝集剤供給路として機能する凝集剤供給機構78aを介して脱臭処理液に添加されるように構成されている点が、第1の実施形態と異なる。以下の説明において、第1の実施形態とは、異なる部分のみを説明する。
硝化脱窒素処理設備11の一次浄化装置3で硝化脱窒素処理され、その後、固液分離された被処理水は、二次浄化装置4の混和槽41に送られる。混和槽41に送られた被処理水には、鉄系無機凝集剤であるポリ鉄が添加され混和させる。その後、被処理水は、凝集槽42に送水され、苛性ソーダ等の添加によりpHの調整をして凝集槽42にて凝集処理が行われる。
凝集処理により形成されたフロックを含む被処理水は、凝集膜分離槽43に送水され、膜分離によりフロックを含む凝集汚泥が分離される。膜分離された凝集汚泥は、フロック以外に未反応の鉄系無機凝集剤を含んでいる。
本実施形態では、上述の未反応の鉄系無機凝集剤を含んだ凝集汚泥が、ポンプと凝集汚泥配管からなる凝集剤供給機構78aを介して、返送汚泥配管または脱臭処理装置7に送られ、そして、返送汚泥配管または脱臭処理装置7内の返送汚泥に添加される。これにより、脱臭処理液として使用される返送汚泥には、鉄系無機凝集剤が添加されることになる。
脱臭処理装置7において、脱臭対象ガス中の硫黄系臭気ガスは、脱臭処理液としての鉄系無機凝集剤が添加された返送汚泥により、効率よく捕捉除去される。
また、凝集汚泥は、し尿処理施設1等の通常の処理で発生するものであるので、新たな装置や材料を準備する必要もなく、余剰汚泥として処理される。
(第3の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図4には本発明の第3の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、一次浄化装置3から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液が凝集剤供給機構78aを介して脱臭処理液に添加されるように構成されている点が、第1の実施形態と異なる。以下の説明において、第1の実施形態とは、異なる部分のみを説明する。
硝化脱窒素処理設備11の一次浄化装置3の返送汚泥槽37から引き抜かれた余剰汚泥は、ポンプを介して、汚泥処理設備5に送られる。汚泥処理設備5に送られた余剰汚泥は、ポリ鉄等の鉄系無機凝集剤や高分子凝集剤等の凝集剤が添加され、凝集処理によりフロックを形成した後、汚泥脱水設備51で脱水処理される。脱水処理により分離された汚泥は、コンポスト化設備52に送られ、減量処理される。一方、脱水処理により分離された固液分離液としての脱水分離液には、未反応の鉄系無機凝集剤が含まれている。
本実施形態では、上述の未反応の鉄系無機凝集剤を含んだ脱水分離液が、ポンプと脱水分離液配管からなる凝集剤供給機構78aを介して、返送汚泥配管または脱臭処理装置7に送られ、そして、返送汚泥配管または脱臭処理装置7内の返送汚泥に添加される。これにより、脱臭処理液として使用される返送汚泥に、鉄系無機凝集剤が添加されることになる。
(第4の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図5には本発明の第4の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、一次浄化装置3の固液分離液を脱臭処理液として供給する第2脱臭処理液供給機構73bと、供給された脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する第2凝集剤供給機構78bを備え、脱臭処理装置7で少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスが供給される第2脱臭処理装置7aを、さらに備えている点が、第2の実施形態と異なる。以下の説明において、第2の実施形態とは、異なる部分のみを説明する。
本実施形態では、第2の実施形態における脱臭処理装置7に加えて、二次浄化装置の混和槽と凝集槽の機能を兼ね備えた新たな第2脱臭処理装置7aを、混和槽と凝集槽に代えて備えている。
第2の実施形態では、一次浄化装置3で硝化脱窒素処理され、その後、固液分離された被処理水である固液分離液は、二次浄化装置の混和槽に送られている。本実施形態では、固液分離液は、脱臭処理液として、第2脱臭処理液供給機構73bとしてのポンプと固液分離液配管を介して、第2脱臭処理装置7aに送られる。また、第2脱臭処理装置7aには、第2凝集剤供給機構78bを介して、鉄系無機凝集剤であるポリ鉄と、pH調整剤である苛性ソーダ等が供給され、脱臭処理液としての固液分離液に添加される。さらに、第2脱臭処理装置7aには、脱臭処理装置7で少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスが供給される。そして、ポリ鉄と苛性ソーダ等が添加された固液分離液と、脱臭対象ガスとは、第2脱臭処理装置7aの気液混合処理部で気液混合の処理がされる。
これにより、脱臭処理装置7に加えて、第2脱臭処理装置7aにおいても、脱臭対象ガスからの硫黄系臭気ガスの除去が可能となるため、硫黄系臭気ガスの除去効率がさらに上がる。
また、固液分離液は、第2脱臭処理装置7aでの気液混合の処理により、第2の実施形態における二次浄化装置の混和槽と凝集槽での処理と同様の処理がされることになる。それゆえ、固液分離液は、第2脱臭処理装置7aから排液された後、二次浄化装置4の凝集膜分離槽43に送水され、さらに固液分離される。そして、第2の実施形態と同様に、凝集膜分離槽43で膜分離され、未反応の鉄系無機凝集剤を含んだ凝集汚泥は、脱臭処理装置7で用いられる脱臭処理液としての返送汚泥に添加される。よって、第2脱臭処理装置7aは、第2の実施形態における二次浄化装置の混和槽と凝集槽の代替として用いることができ、混和槽と凝集槽を設けなくてもよくなる。
(第5の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図6には本発明の第5の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、コンポスト化設備52で発生する硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等の高濃度臭気も、ブロアーを介して、脱臭処理装置7に給気する構成としている点が、第1の実施形態と異なる。
第1の実施形態においては、前処理設備2で発生する高濃度臭気を、脱臭対象ガスとしているが、本実施形態では、これに加えて、コンポスト化設備52で発生する硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等の高濃度臭気も、脱臭対象ガスとして、脱臭処理が行えるようになる。
(第6の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図7には本発明の第6の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、深層反応槽、硝化槽、二次脱窒素槽に代え、脱窒素槽33、硝化槽32、二次脱窒素槽34で構成する生物処理設備3で生物処理を行うし尿処理施設1において、脱臭処理装置7で使用する脱臭処理液として、硝化槽32からポンプを介して送られる被処理水が用いられ、使用後は脱窒素槽33に返送される構成としている点と、前処理設備2で発生する汚泥等を堆肥化するためのコンポスト化設備52aから発するコンポスト臭気を、脱臭対象ガスとして、脱臭処理装置7に供給する構成としている点が、第1の実施形態と異なる。以下の説明において、第1の実施形態とは、異なる部分のみを説明する。
本実施形態は、脱臭処理装置7で使用する脱臭処理液として、硝化槽32からポンプを介して送られる被処理水が用いられ、生物処理のために返送汚泥槽37から返送される返送汚泥が用いられる第1の実施形態とは異なる。すなわち、硝化槽32、脱臭処理装置7及び脱窒素槽33の間をショートループで循環する被処理水が、脱臭処理液として、供給される。これにより、脱臭処理装置7で脱臭処理液に捕捉されたアンモニアは、硝化脱窒素処理により、脱臭処理液から除去され、アンモニア濃度の低い脱臭処理液が、脱臭処理装置7に供給される。よって、アンモニアの除去効率が向上する。さらに、硝化脱窒処理における循環液ラインを利用することができる。また、前処理設備2のコンポスト化設備52aから発する硫黄系臭気ガス、アンモニア、粉塵等の高濃度のコンポスト臭気の除去が可能となる。
(第7の実施形態)
以下、本発明による別の脱臭処理システムを説明する。
図8には本発明の第7の実施形態による脱臭処理システム10の説明図が示されている。本実施の形態では、高濃度臭気だけでなく中濃度臭気も、脱臭処理装置7で脱臭処理する構成としている点が、第1の実施形態と異なる。脱臭処理装置7での脱臭処理を経た高濃度臭気と中濃度臭気は、その後、中濃度脱臭塔にて脱臭処理される。これにより、中濃度脱臭塔の負荷軽減が図れるようになる。
上述した実施形態は本発明の一態様であり、該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成や制御態様は本発明の作用効果が奏される範囲で適宜変更設計可能であることはいうまでもない。
1:し尿処理施設
10:脱臭処理システム
11:硝化脱窒素処理設備
2:前処理設備
21:受入槽
22:前処理装置
23:貯留槽
25:予備貯留槽
3:生物処理設備(一次浄化装置)
31:深層反応槽
31a:循環ポンプ槽
32:硝化槽
33:二次脱窒素槽
34:二次脱窒素槽
35:膜分離槽
36:膜分離装置
37:返送汚泥槽
4:後処理設備(二次浄化装置)
41:混和槽
42:凝集槽
43:凝集膜分離槽
5:汚泥処理設備
51:汚泥脱水設備
52、52a:コンポスト化設備
6:高度処理設備
7:脱臭処理装置
7a:第2脱臭処理装置
70:気液混合処理部
71a、81a:上壁
71b、81b:左側壁
71c、81c:右側壁
71d、81d:底壁
72:給気部
73:給液部
73a:脱臭処理液供給機構
73b:第2脱臭処理液供給機構
74:ドレインバルブ
75a〜75c:第1〜第3仕切り壁
76a〜76f:第1〜第6連通口
77a:第1導入部
77b:第1気液混合部
77c:第2導入部
77d:第2気液混合部
78a:凝集剤供給機構
78b:第2凝集剤供給機構
80:排液調整部
82:堰
83:排液部
90:気液分離部
91:ミストセパレーター
92:排気部

Claims (10)

  1. 脱臭対象ガスを供給する給気部と、脱臭処理液を供給する給液部と、前記給気部から供給された脱臭対象ガスと前記給液部から供給された脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する気液混合部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭対象ガスを排気する排気部と、前記気液混合部で脱臭処理された脱臭処理液を排出する排液部と、を備えている脱臭処理装置であって、
    脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構と、少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスを供給する前記給気部とを備えて構成されている脱臭処理装置。
  2. 微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えて構成されている請求項1記載の脱臭処理装置。
  3. 微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えるとともに、前記硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理された後の固液分離液に鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥を前記凝集剤供給機構に供給する凝集汚泥供給路を備えて構成されている請求項1記載の脱臭処理装置。
  4. 微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、排液部から排出された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する返送路を備えるとともに、前記硝化脱窒素処理設備から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液を前記凝集剤供給機構に供給する脱水分離液供給路を備えて構成されている請求項1記載の脱臭処理装置。
  5. 微生物を用いた硝化脱窒素処理設備で硝化脱窒素処理された後の固液分離液を脱臭処理液として前記給液部に供給する給液路と、少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスを供給する前記給気部と、前記排液部から排出された脱臭処理液を固液分離装置に供給する脱臭処理液供給路とを備えて構成されている請求項1記載の脱臭処理装置。
  6. 有機性排水を硝化処理する硝化槽と、硝化処理された被処理水を脱窒素処理する脱窒素槽と、硝化脱窒素処理後の被処理水を固液分離する固液分離槽とを含む一次浄化装置とを備えている硝化脱窒素処理設備と、
    脱臭対象ガスと脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する脱臭処理装置と、
    を備えて構成されている脱臭処理システムであって、
    前記硝化脱窒素処理設備で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記脱臭処理装置に供給するとともに、気液混合された脱臭処理液を前記硝化脱窒素処理設備に返送する脱臭処理液供給機構と、
    脱臭処理液供給機構で供給される脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給機構と、
    をさらに備え、
    少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスが捕捉処理される前記脱臭処理装置を備えて構成されている脱臭処理システム。
  7. 前記固液分離槽で固液分離された固液分離液に凝集剤を添加して固液分離する二次浄化装置を備え、
    前記二次浄化装置で鉄系無機凝集剤が添加された凝集汚泥を前記凝集剤供給機構に供給する凝集汚泥供給路を備えて構成されている請求項6記載の脱臭処理システム。
  8. 前記一次浄化装置から引き抜かれた余剰汚泥に鉄系無機凝集剤が添加され脱水された後の脱水分離液を前記凝集剤供給機構に供給する脱水分離液供給路を備えて構成されている請求項6記載の脱臭処理システム。
  9. 前記一次浄化装置の固液分離液を脱臭処理液として供給する第2脱臭処理液供給機構と、供給された脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する第2凝集剤供給機構とを備え、前記脱臭処理装置で少なくともアンモニアが除去された脱臭対象ガスが供給される第2脱臭処理装置をさらに備えている請求項6から8の何れかに記載の脱臭処理システム。
  10. 有機性排水を硝化処理する硝化工程と、前記硝化工程を経た被処理水を脱窒素処理する脱窒素処理工程と、前記脱窒素処理工程を経た被処理水を固液分離する固液分離工程とを含む一次浄化工程と、
    脱臭対象ガスと脱臭処理液とを気液混合して脱臭処理する脱臭処理工程と、
    を備えて構成されている脱臭処理方法であって、
    前記一次浄化工程で循環供給される返送汚泥を脱臭処理液として前記脱臭処理装置に供給する脱臭処理液供給工程と、
    脱臭処理液供給工程で供給される脱臭処理液に鉄系無機凝集剤を添加する凝集剤供給工程と、
    をさらに備え、
    少なくとも硫黄系臭気ガスを含む脱臭対象ガスが前記脱臭処理装置で捕捉処理されるように構成されている脱臭処理方法。
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