JP2016177194A - 画像投射装置 - Google Patents

画像投射装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016177194A
JP2016177194A JP2015058517A JP2015058517A JP2016177194A JP 2016177194 A JP2016177194 A JP 2016177194A JP 2015058517 A JP2015058517 A JP 2015058517A JP 2015058517 A JP2015058517 A JP 2015058517A JP 2016177194 A JP2016177194 A JP 2016177194A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
image
projection
mirror
flat screen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015058517A
Other languages
English (en)
Inventor
辰野 響
Hibiki Tatsuno
響 辰野
周 高橋
Shu Takahashi
周 高橋
卓哉 長能
Takuya Nagano
卓哉 長能
史織 太田
Shiori Ota
史織 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2015058517A priority Critical patent/JP2016177194A/ja
Publication of JP2016177194A publication Critical patent/JP2016177194A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Microscoopes, Condenser (AREA)
  • Lenses (AREA)
  • Projection Apparatus (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Abstract

【課題】 携帯性に優れ、画像を手軽に拡大表示、かつ品質良く表示できる画像投射装置を得る。【解決手段】 光源と、光源により照明される画像表示素子と、画像表示素子において形成される画像を被投射物に向けて拡大投影する投射光学系と、を有してなり、投射光学系は、レンズにより構成される屈折光学系と、少なくとも1つの反射面を備える反射光学系と、を有し、投射光学系により投影される画像は、縦横比が画像表示素子の縦横比と異なる、画像投射装置による。【選択図】図2

Description

本発明は、画像投射装置に関するものである。
接続した情報端末から入力されるデータに応じて生成した画像光を被投射物に向けて拡大投射し画像を表示する画像投射装置が知られている。画像投射装置は、プロジェタと呼ばれる。プロジェクタの一種に、被投射物であるスクリーンまでの距離が短い超短焦点プロジェクタがある。
近年普及しているスマートフォンやタブレット型情報端末のような携帯型情報端末に接続できるプロジェクタもある。なお、以下において、携帯型情報端末を単に携帯端末と表記する。
携帯端末は、表示画面の大型化と高機能化が進んでいる。しかし、表示画面の大型化には限界がある。したがって、高齢者など視力が低下している人には使いづらい面がある。また、携帯端末の表示画面に表示させた画像を見るときは、本体をいずれか一方の手で持つことになる。したがって、両手が塞がっているときには画面表示を見ることができない。
携帯端末にプロジェクタを接続すれば、表示画面を大きくすることができ、本体を持たなくても画面表示を見ることができる。しかし、プロジェクタは、持ち運びを前提にしたものではなく、スマートフォンなどに比べると携帯性が劣る。
また、プロジェクタは、一般的には、平面スクリーンに画像光を投射して表示させる。したがって、室外、移動中または作業中において、携帯端末にプロジェクタを接続して情報等を表示させる場合、平面スクリーンのある場所で行う必要がある。そうすると、携帯端末の手軽さが損なわれる。仮に、平面スクリーンではなく湾曲しているところに投射すると、そこに表示される画像は投射面の形態に応じて歪む。
画像の歪みの補正に利用できる画像のアスペクト比の変換を行うプロジェクタが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
人体に装着可能な程度の大きさ及び重量であって、被投射物として人体の一部を用いることができ、かつ、表示される画像が歪まないプロジェクタがあれば好適である。仮に、超短焦点プロジェクタと特許文献1記載のプロジェクタの利点を組み合わせて、プロジェクタの装着位置の近傍にある人体に画像を投射することができる光学系を備えるプロジェクタを実現すれば、画像の歪みは補正できるものになる可能性がある。しかしながら、人体の一部を被投射物にするプロジェクタを実現するには、解決すべき課題が他にもある。
人体の一部を被投射物にすると投射場所は平面ではない。被投射物が仮に腕であれば、投射面は湾曲している。湾曲している被投射面では、表示画像の中央部と端部でのピントが異なる。これによって、画像は不鮮明になる。また、十分な大きさの画像を表示するには、さらなる工夫を必要とする。
本発明は、携帯性に優れていて画像を手軽に拡大表示でき、かつ、表示される画像の品質を高品質にすることができる画像投射装置を提供することを目的とする。
本発明は、光源と、前記光源により照明される画像表示素子と、前記画像表示素子において形成される画像を被投射物に向けて拡大投影する投射光学系と、を有する画像投射装置であって、前記投射光学系は、レンズにより構成される屈折光学系と、少なくとも1つの反射面を備える反射光学系と、を有し、前記投射光学系により投影される画像は、縦横比が前記画像表示素子の縦横比と異なる、ことを最も主な特徴とする。
本発明によれば、携帯性に優れていて画像を手軽に拡大表示でき、かつ、表示される画像の品質を高品質にすることができる。
本発明に係る画像投射装置の実施形態が備える光学エンジンの例を示す光学配置図である。 本発明に係る画像投射装置の実施形態を示す概要図である。 本発明に係る画像投射装置の実施形態であるプロジェクタを一側面からみた側面図である。 上記プロジェクタを他の側面からみた側面図である。 上記プロジェクタが備える画像表示素子と、上記プロジェクタが表示する画像の寸法を対比する図である。 上記プロジェクタの開口数の設定例を説明するための光学配置図である。 上記プロジェクタの開口数の別の設定例を説明するための光学配置図である。 上記プロジェクタの開口数のさらに別の設定例を説明するための光学配置図である。 上記プロジェクタの開口数のさらに別の設定例を説明するための光学配置図である。 上記プロジェクタが有する光源101の例を示す図である。 上記プロジェクタの使用例を示す模式図である。 上記プロジェクタの第1実施例を示す断面図である。 上記プロジェクタの第2実施例を示す断面図である。 上記プロジェクタの第3実施例を示す断面図である。 上記プロジェクタの第4実施例を示す断面図である。 上記プロジェクタの第4実施例の中の画像表示素子の寸法の例を示す図である。 上記プロジェクタの第4実施例の中の表示画面の寸法の例を示す図である。 上記プロジェクタの第3実施例を示す拡大断面図である。 本発明に係る画像投射装置の別の実施形態を示す概略図である。
以下、本発明に係る画像投射装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明に係る画像投射装置が備える光学系の要部を一方向からみた側面図である。
●画像投射装置の構成●
●光学エンジンの構成
図1において光学エンジン100は、大まかには、照明光学系と投射光学系108を有してなる。照明光学系は、光源101から出射された光によって画像表示素子であるDMD107を照明するための光学系である。投射光学系108は、DMD107で反射された光を被投射物であるスクリーン200に向けて投射するための光学系である。図1に示すように投射光学系108は、その一部である屈折光学系と、屈折光学系の入射端に配置されている開口絞り1081を備えている。なお、投射光学系108を構成する屈折光学系は、複数の光学素子が光軸LXを共有する軸対称の共軸光学系である。
以下、光学エンジン100が有する照明光学系について説明をする。光源101から出射された光は、リフレクタ102によってインテグレータロッド103の入射端に集光される。インテグレータロッド103は、4つのミラーを組み合わせてトンネル状にしたライトパイプである。インテグレータロッド103に入射された光は、インテグレータロッド103内のミラー面で反射を繰り返し、インテグレータロッド103の出射端において光量分布が一様でムラのない光になる。なお、光源101には、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ハロゲンランプなどが用いられる。
インテグレータロッド103の出射口を面光源として捉えて、この面光源の像を、DMD照明用レンズ104、第1折返しミラー105、第2折返しミラー106を介して画像表示素子であるDMD107の有効画像領域において生成する。DMD照明用レンズ104は、DMD107の有効画像領域を効率よく照射するための光学素子である。第1折返しミラー105は反射面が平面からなる平面ミラーである。第2折返しミラー106は反射面が凹面からなる曲面ミラーである。
インテグレータロッド103から出射された光は、DMD照明用レンズ104を通過し第1折返しミラー105によって、図1において斜め右下方向に反射され第2折返しミラー106に向かう。第2折返しミラー106で反射された光は、DMD107の表面を照明し、DMD107の有効画像領域内の多数の微小ミラーによって反射されて、画像投射光である反射光束が第2折返しミラー106の側方を通過して投射光学系108に入射される。なお、光源101から第2折返しミラー106までを照明光学系という。
上記照明光学系によって、DMD107は光量ムラのない照明光で照明され、一様な照度分布となるので、その拡大像である投射画像も一様な照度分布となる。
DMD107は多数の微小ミラーを備える画像表示素子である。各微小ミラーは、傾斜角度を+12度から−12度の範囲で変化させる。例えば、微小ミラーの角度が−12度のとき、当該微小ミラーで反射された照明光が投射レンズ内に入るようにする。この状態をON状態という。また、ミラーの角度が+12度のときは、当該微小ミラーで反射された照明光は投射光学系108の投射レンズに入らないようにする。この状態をOFF状態という。
DMD107の微小ミラーは、スクリーン200に表示される画像の画素に対応している。したがって、DMD107の各微小ミラーの傾斜角度を制御することで、スクリーン200に表示される画像の形成に必要な投射光、すなわち投射画像光を、投射光学系108を介してスクリーン200に投射することができる。
次に、図2〜図5を参照しながら、画像投射装置の実施形態であるプロジェクタ1について説明する。プロジェクタ1の内部には、上記の光学エンジン100が搭載されている。図2に示すように、プロジェクタ1は、利用者の腕1000に装着できるリング型の本体であるリストバンド11と、リストバンド11の周方向の側面部に設けられ、投射光学系108(図1参照)からの画像光が出射される投影窓12と、を有している。
投影窓12から出射された画像光は、腕1000の一部の表面において拡大投影される。この投影された画像光により画像が表示される領域を表示領域201とする。すなわち、プロジェクタ1における被投射物の一例は腕1000の表面である。
図3に示すようにプロジェクタ1が腕1000に装着された状態を側面方向から見ると、腕1000の表面である表示領域201における短手方向の中央部分から投影窓12までの高さ方向の距離である第1距離d0は、リストバンド11の厚みとほぼ同等である。
図4に示すように、プロジェクタ1を腕1000の挿入口方向から見て、投影窓12から投射された光による画像が表示される表示領域201(図2参照)の短手方向の端部と投影窓12までの高さ方向の距離を第2距離d1とする。第2距離d1は、第1距離d0よりも長くなる。これは、プロジェクタ1の投影窓12から出射された光がリストバンド11の周方向に向かうときに、腕1000における短手方向の丸みの分だけ、投影窓12との距離が伸びるからである。
ここで、表示領域201の縦横比と、DMD107(図1参照)の縦横比の違いについて、図5を用いて説明する。図5に示すように、表示領域201の短手方向の寸法をs1とし、長手方向の寸法をm0とする。すなわち、表示領域201の縦横比はs1:m0で表される。また、DMD107の短手方向の寸法をs0とし、長手方向の寸法をm0とする。これによってDMD107の縦横比はs0:m0で表される。プロジェクタ1は、腕1000を被投射物にするからスクリーン200に相当する表示領域201において、その短手方向の寸法であるs1は、DMD107の寸法であるs0よりも長くなる。すなわち、プロジェクタ1を装着して腕1000の表示領域201に画像を表示すると、短手方向において画像の焦点が乱れる可能性がある。以下、縦横比をアスペクト比という。
●プロジェクタ1の特徴
プロジェクタ1は、上記のような画像の焦点の乱れが生じないように工夫されている。以下、プロジェクタ1における主な特徴について説明する。
上に説明した第1距離d0と第2離d1の差は、プロジェクタ1を装着した個人の腕1000の太さによって異なる。この差が大きい人ほど、第1距離d0を元に焦点を合わせると、第2距離d1に相当する位置、すなわち、表示領域201の短手方向端部における焦点が乱れる。焦点が乱れると表示される画像が不鮮明になる。
一般的に、投射距離が長ければ、焦点深度は深くなるため、表示領域201の短手方向端部と短手方向中央部における投影窓12からの距離の差程度では、いわゆるピンボケは生じない。しかし、光学エンジン100は、超短距離投射を行うためのものであるから、焦点深度が浅く、ピンボケが生じやすい。
そこでプロジェクタ1は、光学エンジン100の光源101(図1参照)に固体光源素子を用いる。固体光源素子とは、たとえば、発光ダイオードやレーザーダイオードである。光源101を光源101から固体光源素子にすることで、投射光学系108における開口数であるNAを小さくすることができる。
NAとは、DMD107などの画像表示素子から、投射光学系108(図1参照)に取り込まれる光束の立体角を示すパラメータである。図6を用いてNAを説明する。図6に示すように、光学エンジン100において、光源101から出射された光がDMD107で反射されて投射光学系108へ入射する。この投射光学系108への入射光路を2つに分けて考える。一つは、DMD107から投射光学系108の入射口を通過し、開口窓である開口絞り1081の開口部中央を透過する第1光線L1である。もう一つは、DMD107から投射光学系108の入射口を通過し、開口絞り1081の開口の端部、すなわち周縁部に至る第2光線L2である。第2光線L2は第1光線L1を基準として、開口絞り1081の開口部端部に向かって角度θをもって広がっている。角度θの半値の正弦がNAである。すなわち、NAはsin(θ/2)で表される。以上説明のとおり、開口絞り1081は、DMD107から投射光学系108へ入射する光量を規定する。
光源101を、LEDすなわち発光ダイオード、LDすなわちレーザーダイオードなどの固体光源素子にすることで、NAを例えば0.15以下にすることができる。以下に示すプロジェクタ1の構成によれば、NAを小さくすることで、焦点深度を深くすることができ、さらに、画像の明るさの減少を最小に留めることができる。なお、光学エンジン100において画像表示素子をDMD107に変えて液晶素子パネルを用いた場合は、NAは0.2以上になる。また、DMD107の微小ミラーの傾斜角が12度程度であればほとんどのNAは0.2になる。
NAを0.15に設定すれば、少なくとも、NAが0.2である光学エンジン100に比べて、焦点深度を1.3倍以上に拡げられる。これによって、腕1000の丸みに対応するには十分な焦点深度を得ることができる。
光学エンジン100の投射光学系108に設けた開口絞り1081を絞れば、NAを小さく設定することができる。このように、開口絞り1081を絞って焦点深度を拡げる方法は、カメラレンズにおいてF値を大きく設定し、被写界深度を拡げる方法と同じである。
NAを小さくすると、DMD107から投射光学系108に入射する光量が減少する。投射光学系108への光量が減少すると、表示領域201に表示される画像が暗くなる。そこで、プロジェクタ1では、光源101の代わりに固体光源素子を用いることで、画像における明るさの減少を最小限に留める。
以下、図6乃至図10を用いてNAを小さくして焦点深度を深くしつつ、表示画像の明るさの減少を最小限に留める構成について説明する。まず、図6に示す光学エンジン100を用いて、光線L1と光線L2を比較する。図6において、光線L1は、インテグレータロッド103の正面から入射し、投射光学系108の開口絞り1081の中心を通過する。すなわち光線L1は、入射口正面からインテグレータロッド103に入射する。光線L2は、投射光学系108の開口絞り1081の端部を通過する。光線L2は、入射口斜めからインテグレータロッド103に入射する。
インテグレータロッド103は、すでに説明したとおり、入射した光が内部で全反射を繰り返しながら出射口において面光源としてみなせるようにする光学素子である。したがって、インテグレータロッド103から出射される光の光量のうち、入射口正面から入射する光線L1の光量はわずかであり、入射口斜めから入射する光線L2の光量の総和が光線L1の光量よりも大きい。
次に、NAを小さくするために、光学エンジン100において開口絞り1081を絞った状態について検討する。図7に示すように、光学エンジン100が備える投射光学系108の開口絞り1081を絞ると、投射光学系108のNAは小さくなり、周辺の光線L2は遮光される。これによって、光線L2の光量は著しく減少する。
これに対して、図8に示すように、光源101に変えてLEDやLDなどの固体光源111を用いると、周辺の光線L2の光量に対する固体光源111から正面に進む光線L1の光量の比率が増大する。
また、図9に示すように、光学エンジン100が備える投射光学系108の開口絞り1081を絞ると、開口絞り1081の開口端部に至る光線L3の広がり角がθ´に狭められ、NAが小さくなる。このようにNAを小さくしても、光源101に光源101に比べて、光量減少の度合いを小さくできる。
次に、一般的なランバートの配光分布を持つ固体光源111を光源101に用いることによる光量減少の度合いについて図10を用いて説明する。なお、ランバードの配向分布とは、正面に向かう光線の保有するエネルギーに対して、斜めに向かう光線の保有するエネルギーは、斜め出射角度αの余弦であるcosαに比例するという配光分布のことである。
図10は、固体光源素子である固体光源111の配向分布の例を示す図である。図10において、矢印線の長さが光線のエネルギーを示し、矢印線が長いほど光線のエネルギーが強いことを示している。固体光源111の中央から射出する光を考えると、正面方向の光のエネルギーが一番大きく、斜め方向に射出される光ほど、すなわち、出射角度αが大きくなるほど、光線のエネルギーは弱くなる。このような配向分布を一般的なランバード分布という。
次に、NAの値を変化させた場合における、図8と図9に示した光学エンジン100における開口絞り1081への光線の入射度合いの違いについて説明する。
図8に示した光学エンジン100において、NAを0.2に設定すると、θの値は23.07度になる。また、NAを0.15に設定するとθ´は17.25度になる。
ここで、固体光源111から出射する光線L2と光線L1との角度αを30度と仮定すると、光線L1に対する光線L2のエネルギーは角度αの余弦であるから、その値は0.87になる。すなわち、光線L2のエネルギーは、光線L1のエネルギーの87%である。
一方、図9に示した光学エンジン100において、固体光源111から出射する光線L1と光線L3との角度α´は、図8に示した光線L2と光線L1との角度αと比較すると小さい。上述のθ=23.07度、θ´=17.25度、α=30度を前提に計算すると、図9におけるα´は22度になる。光線L1に対する光線L3のエネルギーは角度α´の余弦であるから、その値は0.93になる。すなわち、光線L3のエネルギーは、光線L1のエネルギーの93%である。
開口絞り1081を絞ることで、光線L2は遮光されるが、固体光源111から出射される光線L3より内側の光線束が残るため、光量減少は最小減で食い止められる。これに対して、図6に示した光学エンジン100のように、光源101を用いると光線L2のエネルギーの比率が高いから、光量減少幅が固体光源111に比べて大きい。
以上説明のとおり、光学エンジン100は光源101に固体光源111を用いることで、NAを小さくして、焦点深度を深くし、かつ、光量の減少による画像が暗くなることを防ぐことができる。
●プロジェクタ1の実施例●
以下、上記のプロジェクタ1に係る実施例について説明する。以下において説明する実施例1乃至4に係るプロジェクタ1は、光源101に固体光源111を備え、NAは0.15以下に設定されているものである。なお実施例1乃至4に係るプロジェクタ1が備えるDMD107のサイズは、0.1inchであって、プロジェクタ1によって表示領域201に投影される画像のサイズは4inchである。
ここで、以下の各実施例の仕様に含まれる投射距離h0とリストバンド11におけるバンド高さKについて説明する。図12などに示される表示領域201の垂直方向、すなわち、Y方向において、第2ミラー1083で反射される光線のうち表示領域201から最も離れた点をP1とする。また、表示領域201のY方向において、第1ミラー1082で反射される光線のうち表示領域201に最も近い点をP2とする。投射距離h0は、Y方向におけるP1と表示領域201との距離である。また、リストバンド11におけるバンド高さKは、Y方向におけるP1とP2の距離である。すなわち、バンド高さKは距離Kでもある。
●実施例1
図11は、実施例1に係るプロジェクタ1を装着した状態の例を示す模式図である。また、図12は、実施例1に係るプロジェクタ1における投射光学系108の拡大図である。図11において、投影窓12は腕1000ではなく、装着者の手の甲1001に向いている。プロジェクタ1は、リストバンド11の中に光学エンジン100が収められているが、図11においては光学エンジン100のうち、投射光学系108のみを表している。なお、図11において投射光学系108は、屈折光学系の手の甲1001に向けて投射するためのミラー光学系も備えている。
図12に示すように、プロジェクタ1は、DMD107で形成される画像光が投射光学系108を構成する屈折光学系を通過し、ミラー光学系を構成する第1ミラー1082と第2ミラー1083反射されながら拡大される。拡大された画像光は、投影窓12から被投射物である手の甲1001に向けて投射される。なお、図12に示すように、各実施例に係る投射光学系108における座標軸は、DMD107から投射光学系108に光が進む方向であって、表示領域201と平行方向をZ方向とする。Z方向と直交する方向であってリストバンド11の厚み方向をY方向とする。Z方向とY方向に直交する方向をX方向とする。したがって、図12は、プロジェクタ1のYZ断面図である。
実施例1に係る投射光学系108の仕様を表1に示す。実施例1に係る投射光学系108は、投射距離h0は42mm、筐体であるリストバンド11におけるバンド高さKは35mm、NAは0.1に設定されている。
実施例1に係る投射光学系108はNAを0.1に設定したことで、NAが0.2に設定されるものに比べて、焦点深度を2倍程度深くすることができる。屈折力を有する光学素子である第2ミラー1083から表示領域201への垂直方向の距離を、投射距離h0よりも大きい値にしても、ピンボケの発生を抑えることができる。なお、第2ミラー1083は、投射光学系108と表示領域201までの間に配置される光学素子であって、表示領域201に最も近い側に配置されている光学素子である。
●実施例2
次に、実施例2について説明する。図13は、実施例2に係るプロジェクタ1における投射光学系108のYZ断面図である。図13において、投射光学系108は屈折光学系の後段にミラー光学系を構成する第1ミラー1082と第2ミラー1083が配置されている。実施例2に係る投射光学系108の仕様を表2に示す。実施例2に係る投射光学系108は、投射距離h0は33mm、リストバンド11におけるバンド高さKは35mm、NAは0.1に設定されている。
実施例2に係る投射光学系108は、NAの設定を小さくして焦点深度を深くしている。また、利用者が衣類の上からプロジェクタ1を装着する場合を想定して、投射距離h0を衣類の厚みを考慮した分だけ短くしてある。
実施例2に係る投射光学系108は、リストバンド11におけるバンド高さKよりも投射距離h0を短く設定し、投射距離h0の位置での表示領域201の大きさを4inchにする。これによって、衣類を着た場合であっても、表示領域201の大きさは実施例1の投射光学系108の場合と同じ大きさになる。
●実施例3
次に実施例3について説明する。図14は、実施例3に係るプロジェクタ1における投射光学系108のYZ断面図である。図14において、投射光学系108は屈折光学系の後段にミラー光学系を構成する第1ミラー1082と第2ミラー1083が配置されている。実施例3に係る投射光学系108の仕様を表3に示す。実施例3に係る投射光学系108は、投射距離h0は45mm、リストバンド11におけるバンド高さKは34.3mm、NAは0.15に設定されている。
実施例3に係る投射光学系108は、実施例1に係る投射光学系108に比べて、NAを大きく設定している。本実施例のようにNAを大きくしても、リストバンド11におけるバンド高さKも、投射距離h0も、ほぼ同じ値にすることができる。
実施例3に係る投射光学系108を備えるプロジェクタ1は、実施例1と実施例2に比べて、投射画像の光量が増加する。一方、焦点深度は浅くなり、利用者の腕1000における丸みや凹凸への対応範囲が狭くなる。ただし、腕1000の丸みが少ない人物であれば、実施例1に係る投射光学系108を備えるプロジェクタ1のメリットは大きい。
また、実施例3に係る投射光学系108は、図18に示すように、投射光学系108が有する各レンズが、光軸LXに対して回転対称になっている。
●実施例4
次に実施例4について説明する。図15は、実施例4に係るプロジェクタ1が備える投射光学系108のYZ断面図である。図15において、投射光学系108は屈折光学系の後段にミラー光学系を構成する第1ミラー1082と第2ミラー1083が配置されている。実施例4に係る投射光学系108の仕様を表4に示す。実施例4に係る投射光学系108は、投射距離h0は33.6mm、リストバンド11におけるバンド高さKは34mm、NAは0.1に設定されている。また、表示領域201のアスペクト比である投影画像のアスペクト比が15:10、DMD107のアスペクト比が16:10である。
本実施例に係るDMD107のアスペクト比の例を図16に示す。また、本実施例に係るDMD107による投影画像のアスペクト比である表示領域201のアスペクト比を図17に示す。図16に示すようにDMD107は、横の寸法であるs0が2.14mm、縦の寸法であるm0が1.33mmである。したがって、DMD107のアスペクト比は、16:10である。これを、共軸の軸対称光学系を用いて拡大投射すると、当然ながら表示される画像のアスペクト比も16:10になる。すでに説明したとおり、プロジェクタ1は、腕1000に装着され、表示領域201は平面ではない。したがって、DMD107のアスペクト比と同じアスペクト比で画像を表示するには、工夫が必要である。
そこで、実施例4に係る投射光学系108は、第2ミラー1083を非軸対称な自由曲面ミラーにした。(図15参照)。これによって、図17に示すように投影画像のアスペクト比を15:10にすることができる。
横方向の画像サイズ゛がDMD107よりも小さい。この場合、仮に平面スクリーンに投影すれば表示される画像は横方向が圧縮されたようになる。しかし、プロジェクタ1は、腕1000のような丸みを帯びている部分に画像を投影すれば、画像の横幅が拡がるので、自然な画像になる。
なお、DMD107の横方向の長さをX0、DMD107の縦方向の長さをY0とする。また、表示領域201の横方向の長さをX1、表示領域201の縦方向の長さをY1とする。この場合、条件(X0/Y0>X1/Y1)を満たす。なお、それぞれの縦方向の長さは、投射光学系108の光軸LXの垂線と、表示領域201の垂線を含む断面内における長さである。それぞれの横方向の長さは、上記の縦方向に対する垂直方向の長さである。
●実施例5
次に実施例5について説明する。図19は、投射光学系108が有する反射光学系を構成するミラー光学系を、第2ミラー1083のみで構成した例である。図19に示すように、本実施例に係る投射光学系108は、屈折光学系の光軸を腕1000の長さ方向と略平行にした実施例1乃至4とは異なり、屈折光学系の光軸を腕1000の法線方向にしている。これによって、実施例1乃至4の投射光学系108では必要であった反射光学系の平面ミラーを省略することができる。
実施例5に係るプロジェクタ1は、投射光学系108の長手方向が、腕1000の法線方向になるので、リストバンド11の厚みに相当するバンド高さKが長くなる。ただし、構成部品を実施例1乃至4よりも少なくでき、明るさの向上を図ることができる。
以上、プロジェクタ1は、手首に装着できる形状であるから、携帯性に優れ、かつ、手軽に大きな画像表示を行うことができる。また、手首周りの丸みにより生ずる投影画像の歪みを補正することができる。さらに、服の上から装着されても、画面サイズが小さくならず、更に明るい画像表示が可能となる。非常に携帯性に優れて、携帯型情報端末と連携させることで必要に有用なものである。
●各実施例における数値例
次に、実施例1乃至4に係る投射光学系108における具体的な数値例を示す。各実施例と各数値例を示す表との対比を表5に示す。
表5中の記載において、間隔(※1)は、図12におけるZ方向に沿った間隔のことである。また、偏心(※2)は、図12におけるY方向に沿った偏心量、すなわち、軸ずれ量のことである。
●実施例1に係る数値例
まず、実施例1に係る数値例を示す。表6は、レンズの曲率半径、間隔、屈折率、偏心などを示す構成データである。
表6中の面4、15、16、17、18は非球面である。これらの非球面係数を表7に示す。
上記非球面係数を適用して非球面形状を算出する式は、以下の式1である。
(式1)
平面ミラーである第1ミラー1082と凹面ミラーである第2ミラー1083及びスクリーン200のレイアウトに関するデータを表8に示す。
第2ミラー1083の反射面を形成するための自由曲面係数を表9に示す。
表9に示す係数を適用して第2ミラー1083の反射面を算出する式を式2に示す。
(式2)

なお、表10中に記載において、「**」はべき乗演算を意味する。また、「*」は乗算を意味する。
●実施例2に係る数値例
次に、実施例2に係る数値例を示す。表6は、レンズの曲率半径、間隔、屈折率、偏心(※2)などを示す構成データである。
表11中の面4、15、16、17、18は非球面である。これらの非球面係数を表11に示す。
上記非球面係数を適用して非球面形状を算出する式は、実施例1において示した式1と同様の式である。
平面ミラーである第1ミラー1082と凹面ミラーである第2ミラー1083及びスクリーン200のレイアウトに関するデータを表12に示す。
第2ミラー1083の反射面を形成するための自由曲面係数を表13に示す。
表13に示す係数を適用して第2ミラー1083の反射面を算出する式は、実施例1にて示した式2と同様の式である。
なお、表13中に記載において、「**」はべき乗演算を意味する。また、「*」は乗算を意味する。
●実施例3に係る数値例
次に、実施例3に係る数値例を示す。表14は、レンズの曲率半径、間隔、屈折率、偏心)などを示す構成データである。
表14中の面4、15、16、17、18は非球面である。これらの非球面係数を表15に示す。
上記非球面係数を適用して非球面形状を算出する式は、実施例1において示した式1と同様の式である。
平面ミラーである第1ミラー1082と凹面ミラーである第2ミラー1083及びスクリーン200のレイアウトに関するデータを表16に示す。
第2ミラー1083の反射面を形成するための自由曲面係数を表17に示す。
表17に示す係数を適用して第2ミラー1083の反射面を算出する式は、実施例1にて示した式2と同様の式である。
なお、表17中に記載において、「**」はべき乗演算を意味する。また、「*」は乗算を意味する。
●実施例4に係る数値例
次に、実施例4に係る数値例を示す。表18は、レンズの曲率半径、間隔、屈折率、偏心などを示す構成データである。
表18中の面4、15、16、17、18は非球面である。これらの非球面係数を表19に示す。
上記非球面係数を適用して非球面形状を算出する式は、実施例1において示した式1と同様の式である。
平面ミラーである第1ミラー1082と凹面ミラーである第2ミラー1083及びスクリーン200のレイアウトに関するデータを表20に示す。
第2ミラー1083の反射面を形成するための自由曲面係数を表21に示す。
表21に示す係数を適用して第2ミラー1083の反射面を算出する式は、実施例1にて示した式2と同様の式である。
なお、表21中に記載において、「**」はべき乗演算を意味する。また、「*」は乗算を意味する。
以上のように、本発明に係る画像表示装置は、発散性の強い投射光束の集光位置を調整することで、超至近距離から大画面の画像をスクリーンに表示することができる
1 プロジェクタ
11 リストバンド
100 光学エンジン
101 光源
107 DMD
108 投射光学系
201 表示領域
1082 第1ミラー
1083 第2ミラー
特開2013−03566号公報

Claims (7)

  1. 光源と、
    前記光源により照明される画像表示素子と、
    前記画像表示素子において形成される画像を被投射物に向けて拡大投影する投射光学系と、を有する画像投射装置であって、
    前記投射光学系は、レンズにより構成される屈折光学系と、少なくとも1つの反射面を備える反射光学系と、を有し、
    前記投射光学系により投影される画像は、縦横比が前記画像表示素子の縦横比と異なる、
    ことを特徴とする画像投射装置。
  2. 前記投射光学系は、少なくとも1の非軸対称Yな光学素子を有し、
    前記非軸対称な光学素子により、前記投影される画像は、縦横比が前記画像表示素子の縦横比と異なる、
    請求項1記載の画像投射装置。
  3. 前記屈折光学系は、複数の光学素子が光軸を共有する軸対称な光学系であって、
    前記画像表示素子の横方向の長さをX0、
    前記画像表示素子の縦方向の長さをY0、
    前記被投射物が平面スクリーンであるとき、当該平面スクリーンに投影された前記画像の横方向の長さをX1、
    前記被投射物が平面スクリーンであるとき、当該平面スクリーンに投影された前記画像の縦方向の長さをY1、
    前記縦方向の長さを前記光軸の垂線と前記平面スクリーンの垂線を含む断面内における長さ、
    前記横方向の長さを前記縦方向に対する垂直方向の長さ、
    としたとき、
    条件X0/Y0>X1/Y1を満たす、
    請求項1または2記載の画像投射装置。
  4. 前記屈折光学系は、複数の光学素子が光軸を共有する軸対称な共軸光学系であって、
    前記屈折光学系は、前記画像表示素子から入射する光量を規定する開口絞りを有し、
    前記屈折光学系の開口数は、0.15以下である、
    請求項1乃至3記載の画像投射装置。
  5. 前記投射光学系は開口窓を有し、
    前記反射光学系は、第1ミラーと第2ミラーを備え、
    前記第1ミラーまたは前記第2ミラーのいずれか一方は、非軸対称な凹面ミラーである
    請求項1乃至4のいずれかに記載の画像投射装置。
  6. 前記第2ミラーは、非軸対称な凹面ミラーであり、
    前記被投射物は、平面スクリーンであるとき、
    前記平面スクリーンの垂直方向において前記第2ミラーで反射される光線のうち前記平面スクリーンから最も離れた点と、前記平面スクリーンと、の距離である投射距離h0は、
    前記平面スクリーンの垂直方向において前記第2ミラーで反射される光線のうち前記平面スクリーンから最も離れた点と、前記平面スクリーンの垂直方向において前記第1ミラーで反射される光線のうち前記平面スクリーンに最も近い点と、の距離である距離Kよりも短い、
    請求項5記載の画像投射装置。
  7. 前記屈折光学系は、複数の光学素子が光軸を共有する軸対称な共軸光学系であって、
    前記被投射物は、平面スクリーンであり、
    前記平面スクリーンに投影される前記画像の長辺は、前記平面スクリーンの垂線と前記共軸光学系の光軸とを含む断面内にあり、
    前記画像の短辺は、前記長辺の前記断面に垂直な方向にある、
    請求項1乃至6のいずれかに記載の画像投射装置。
JP2015058517A 2015-03-20 2015-03-20 画像投射装置 Pending JP2016177194A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058517A JP2016177194A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 画像投射装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058517A JP2016177194A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 画像投射装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016177194A true JP2016177194A (ja) 2016-10-06

Family

ID=57071082

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015058517A Pending JP2016177194A (ja) 2015-03-20 2015-03-20 画像投射装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016177194A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9983394B2 (en) Projection optical system and image display apparatus
CN103837971B (zh) 投影光学系统与图像投影装置
JP5125147B2 (ja) 投射型表示装置
TWI421535B (zh) 投影光學系統及影像投影裝置
JP6221266B2 (ja) 投射光学系と画像表示装置
JP6083149B2 (ja) 画像表示装置
JP5691962B2 (ja) 画像表示装置
JP6937839B2 (ja) 反射式広角レンズユニット
JP2013083817A (ja) 画像表示装置
US9690179B2 (en) Illumination unit and image display device incorporating same
JP2007011154A (ja) スクリーン及びそれを用いた画像表示装置
JP5303740B2 (ja) 投射型表示装置
JP5975012B2 (ja) 画像投射装置
JP2016009037A (ja) 投射装置および投射システム
JP6500959B2 (ja) 投射装置
JP2014044377A (ja) プロジェクタおよび投射光学系
JP5126430B2 (ja) 投射型表示装置
JP5975089B2 (ja) 投射光学系および画像表示装置
JP2016177194A (ja) 画像投射装置
JP2014170186A (ja) 投射光学系およびプロジェクタ
JP6136241B2 (ja) 画像表示装置
JP6533495B2 (ja) 投射光学系および画像表示装置
JP2016040614A (ja) 投射光学系および画像表示装置
JP4879056B2 (ja) 投射型表示装置
JP6503799B2 (ja) 照明装置と画像表示装置