JP2016177010A - 感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置 - Google Patents

感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置 Download PDF

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卓郎 中原
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Abstract

【課題】低温硬化特性に優れながら、安定的な電子装置の製造が実現できる感光性樹脂組成物の提供。
【解決手段】アルカリ可溶性樹脂(A)と、ブロックイソシアネート基を有する化合物を含む架橋剤(B)とを含み、さらに固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物に対して80℃、90秒の条件下で上記有機溶剤(C)を乾燥して樹脂膜aを得た後、上記樹脂膜aに対して窒素雰囲気下、220℃、90分の条件で加熱処理を施して得られる樹脂膜bのガラス転移温度が150℃以上である感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、感光性樹脂組成物、樹脂膜および電子装置に関する。
フォトレジスト等を構成する樹脂膜を形成するためには、露光、現像が可能な感光性樹脂組成物が用いられる。感光性樹脂組成物に関する技術としては、たとえば特許文献1に記載のものが挙げられる。特許文献1には、アルカリ可溶性樹脂と、感光剤と、を含むフォトレジスト組成物に関する技術が記載されている。
また、特許文献2には、光硬化性樹脂シートからなる導電性積層体用プラスチック基材シートに関する技術が記載されている。具体的には、示差走査型熱量計昇温時の硬化ピーク温度が190〜220℃で、かつ飽和吸湿率が0.1〜1.5%である光硬化性樹脂シートにより上記プラスチック基材シートを形成するというものである。
特開平2−146045号公報 特開2001−232729号公報
感光性樹脂組成物については、低温での熱処理により十分な硬化性を示すことが求められる場合がある。しかしながら、本発明者の検討によれば、感光性樹脂組成物の硬化温度を低温とした場合、得られる電子装置の歩留りが低下することが明らかになった。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、低温硬化特性に優れながら、安定的な電子装置の製造が実現できる感光性樹脂組成物を提供するものである。
本発明によれば、
アルカリ可溶性樹脂(A)と、
架橋剤(B)と、
を含む感光性樹脂組成物であって、
上記架橋剤(B)がブロックイソシアネート基を有する化合物を含み、
上記感光性樹脂組成物を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物に対して80℃、90秒の条件下で上記有機溶剤(C)を乾燥して樹脂膜aを得た後、上記樹脂膜aに対して窒素雰囲気下、220℃、90分の条件で加熱処理を施して得られる樹脂膜bのガラス転移温度が150℃以上である感光性樹脂組成物が提供される。
さらに、本発明によれば、上記感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜が提供される。
さらに、本発明によれば、上記樹脂膜を備える電子装置が提供される。
本発明によれば、低温硬化特性に優れながら、安定的な電子装置の製造が実現できる感光性樹脂組成物を提供することができる。
本実施形態に係る電子装置の一例を示す断面図である。
以下、実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る電子装置100の一例を示す断面図である。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)と、架橋剤(B)と、を含み、以下の要件(a)および(b)を共に満たしている。
(a)架橋剤(B)がブロックイソシアネート基を有する化合物を含む。
(b)感光性樹脂組成物を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物に対して80℃、90秒の条件下で有機溶剤(C)を乾燥して樹脂膜aを得た後、樹脂膜aに対して窒素雰囲気下、220℃、90分の条件で加熱処理を施して得られる樹脂膜bのガラス転移温度が150℃以上である。
上記ワニス状感光性樹脂組成物を加熱処理して得られる上記樹脂膜bのガラス転移温度は180℃以上であることが好ましく、200℃以上であることがより好ましい。これにより、密着性や耐熱性に非常に優れた永久膜を実現することができる。そのため電子装置の製造安定性をより向上させることができる。また、ガラス転移温度の上限値は、とくに限定されないが、たとえば300℃以下とすることができる。ガラス転移温度は、たとえば上記ワニス状感光性樹脂組成物を加熱処理して得られる上記樹脂膜bからなる試験片に対して、熱機械分析装置を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜400℃、昇温速度5℃/minの条件下で測定する。
上述したように、感光性樹脂組成物については、低温での熱処理により十分な硬化性を示すことが求められる場合がある。しかしながら、本発明者の検討によれば、感光性樹脂組成物を低温で硬化できるものにした場合、得られる電子装置の歩留りが低下することが明らかになった。
本発明者は上記事情に鑑み、鋭意検討したところ、低温硬化特性に優れる感光性樹脂組成物が架橋剤(B)としてブロックイソシアネート基を有する化合物を含むことにより、電子装置の歩留りが改善することを見出した。ここで、感光性樹脂組成物の低温硬化特性とは、たとえば180℃の条件で加熱処理を施して得られる樹脂膜の機械的特性等により評価できる。本実施形態は、このような知見に基づいて、架橋剤(B)としてブロックイソシアネート基を有する化合物を含み、感光性樹脂組成物を加熱処理して得られる樹脂膜のガラス転移温度を高度に調整したものである。すなわち、感光性樹脂組成物を上記(a)および上記(b)を満たすよう調整し、低温硬化特性と、得られる電子装置の歩留り率と、の間におけるバランスを向上させている。
これにより、低温硬化特性に優れながら、歩留りよく電子装置を得ることが可能な感光性樹脂組成物を実現することができる。
この理由は明らかではないが、たとえば架橋剤(B)としてブロックイソシアネート基を有する化合物を含むことによって、感光性樹脂組成物の架橋反応を高度に制御することができ、その後の製造プロセス等に起因した熱履歴による樹脂膜の特性の変動を抑制できること等が要因として推測される。
本実施形態では、たとえば感光性樹脂組成物に含まれる各成分の種類や配合割合、および感光性樹脂組成物の調製方法を適切に調整することにより、感光性樹脂組成物を加熱処理して得られる樹脂膜のガラス転移温度を上述の範囲に制御することができる。これらの中でも、アルカリ可溶性樹脂(A)、および架橋剤(B)の種類や配合割合をそれぞれ適切に調整することがとくに重要であると推測される。本実施形態においては、このような知見に基づいて感光性樹脂組成物の製造方法を適切に調整することによって、上記(a)および上記(b)を満たす感光性樹脂組成物を実現するものである。
以下、本実施形態に係る感光性樹脂組成物、および感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜を備える電子装置100について詳細に説明する。
まず、感光性樹脂組成物について説明する。
感光性樹脂組成物は、たとえば永久膜を形成するために用いられる。この場合、感光性樹脂組成物を硬化させることにより、永久膜を構成する硬化膜が得られることとなる。本実施形態においては、たとえば感光性樹脂組成物を塗布して得られる樹脂膜を露光および現像により所望の形状にパターニングした後、当該樹脂膜を熱処理等によって硬化させることにより永久膜が形成される。
感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜としては、たとえば層間膜、表面保護膜、またはダム材が挙げられる。なお、感光性樹脂組成物の用途は、これに限定されない。
層間膜は、多層構造中に設けられる絶縁膜を指し、その種類はとくに限定されない。層間膜としては、たとえば半導体素子の多層配線構造を構成する層間絶縁膜、回路基板を構成するビルドアップ層もしくはコア層等の半導体装置用途において用いられるものが挙げられる。また、層間膜としては、たとえば表示装置における薄膜トランジスタ(TFT(Thin Film Transistor))を覆う平坦化膜、液晶配向膜、MVA(Multi Domain Vertical Alignment)型液晶表示装置のカラーフィルタ基板上に設けられる突起、もしくは有機EL素子の陰極を形成するための隔壁等の表示装置用途において用いられるものも挙げられる。
表面保護膜は、電子部品や電子装置の表面に形成され、当該表面を保護するための絶縁膜を指し、その種類はとくに限定されない。このような表面保護膜としては、たとえば半導体素子上に設けられるパッシベーション膜もしくはバッファーコート層、またはフレキシブル基板上に設けられるカバーコートが挙げられる。また、ダム材は、基板上に光学素子等を配置するための中空部分を形成するために用いられるスペーサが挙げられる。
感光性樹脂組成物は、たとえば上記樹脂膜bが以下の(1)〜(5)に記載する物性を有することが好ましい。
(1)引張伸び率
上記樹脂膜bは、23℃における引張伸び率が1%以上であることが好ましく、2%以上であることがより好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を低温による熱処理を行うことにより得られる樹脂膜について、優れた耐久性を実現することができ、クラックやひび割れ等を確実に抑制することが可能となる。
(2)引張強度
上記樹脂膜bの23℃における引張強度は、たとえば10MPa以上であることが好ましく、30MPa以上であることがより好ましく、40MPa以上であることがとくに好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を低温による熱処理を行うことにより得られる樹脂膜の機械的強度を向上させ、当該樹脂膜を永久膜として備える電子装置における信頼性の向上を図ることができる。
(3)引張弾性率
樹脂膜の機械的強度を向上させ、電子装置の信頼性を向上させる観点からは、上記樹脂膜bの23℃における引張弾性率が、たとえば1.0GPa以上であることが好ましく、1.5GPa以上であることがより好ましく、2.0GPa以上であることがとくに好ましい。
なお、上記樹脂膜bの23℃における引張伸び率、引張強度および引張弾性率は、たとえば上記樹脂膜bに対して、温度23℃、湿度55%の雰囲気中で引張試験(引張速度:0.05mm/min)を実施し、これにより得られる結果から算出することができる。
(4)5%熱重量減少温度
感光性樹脂組成物の硬化後における密着性や、感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜の耐熱性をより効果的に向上させる観点からは、樹脂膜bの5%熱重量減少温度が250℃以上であることが好ましく、270℃以上であることがより好ましい。また、上記5%熱重量減少温度の上限値は、とくに限定されないが、たとえば500℃とすることができる。なお、上記5%熱重量減少温度は、たとえば樹脂膜bからなる試料に対して、熱重量/示差熱測定装置を用いて開始温度30℃、測定温度範囲30〜500℃、昇温速度5℃/minの条件下で測定を行った結果から算出される。
(5)平均線膨張係数
感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜の温度サイクルの信頼性を向上させる観点からは、樹脂膜bの50℃から100℃の範囲において算出した平均線膨張係数が200ppm/℃以下であることが好ましく、160ppm/℃以下であることがより好ましい。また、上記平均線膨張係数の下限値は、とくに限定されないが、たとえば10ppm/℃とすることができる。なお、上記平均線膨張係数は、たとえば樹脂膜bからなる試料に対して、熱機械分析装置(TMA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜400℃、昇温速度5℃/minの条件下において行った結果から算出される。
また、本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、より安定的な電子装置の製造を実現させる観点から、以下の要件(c)をさらに満たすことが好ましい。
(c)本実施形態に係る感光性樹脂組成物を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物について、窒素雰囲気下、60℃、24時間保管した際の、保管前の上記ワニス状感光性樹脂組成物の粘度をηとし、保管後の上記ワニス状感光性樹脂組成物の粘度をηとしたとき、100×(η−η)/ηで算出される増粘率xが55%以下である。
上記増粘率xは、より一層安定的な電子装置の製造を実現させる観点から、好ましくは30%以下であり、より好ましくは20%以下であり、特に好ましくは15%以下である。上記増粘率xの下限は特に限定されないが、例えば、1%以上である。
粘度ηは、たとえば500mPa・s以上1200mPa・s以下であることが好ましい。これにより、増粘率xを上述の範囲とすることが容易となる。また、作業性や成膜性を効果的に向上させることも可能となる。本実施形態においては、粘度ηを、たとえば後述する各成分を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)へ溶解させて撹拌することによりワニス状感光性樹脂組成物を調製した後、1時間以内に測定した25℃における粘度として定義することができる。
粘度ηは、たとえば600mPa・s以上1900mPa・s以下であることが好ましい。これにより、増粘率xを上述の範囲とすることが容易となる。また、永久膜作製におけるプロセスマージンの向上等に寄与することも可能である。本実施形態においては、粘度ηを、たとえば後述する各成分を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)へ溶解させて撹拌することによりワニス状感光性樹脂組成物を調製した直後から、窒素雰囲気下、気温60±1℃で24時間保管した後に測定した25℃における粘度とすることができる。ここでは、たとえば温度60±1℃に保ったクリーンオーブン内に、上記ワニス状感光性樹脂組成物を入れた密閉容器を載置することにより、上記ワニス状感光性樹脂組成物の保管を行うことができる。
なお、これらの各物性は、感光性樹脂組成物に含まれる各成分の種類や配合割合を適切に調整することにより実現することが可能である。
感光性樹脂組成物は、アルカリ可溶性樹脂(A)と、架橋剤(B)と、を含む。
((A)アルカリ可溶性樹脂)
アルカリ可溶性樹脂(A)としては、たとえばフェノール樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、メタクリル酸樹脂、メタクリル酸エステル樹脂等のアクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂、ポリベンゾオキサゾール前駆体およびポリイミド前駆体等のアミド結合を有する前駆体、ならびに当該前駆体を脱水閉環して得られる樹脂、下記式(1)にて示される共重合体から選択される一種または二種以上を含むことができる。これらの中でも、感光性樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜の現像性や硬化性、密着性、成膜性、および上記樹脂膜を硬化して得られる硬化膜の密着性や機械的強度を向上させる観点からは、フェノール樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、環状オレフィン系樹脂、アミド結合を有する前駆体、下記式(1)にて示される共重合体から選択される一種または二種以上を含むことがより好ましく、環状オレフィン系樹脂、アミド結合を有する前駆体、下記式(1)にて示される共重合体から選択される一種または二種以上を含むことがさらに好ましい。これらの中でも、低温での硬化性を向上させる観点からは、アミド結合を有する前駆体、および下記式(1)で示される共重合体のうちの少なくとも一方を含むことがより好ましい。
Figure 2016177010
式(1)中、lおよびmは共重合体中におけるモル含有率(モル比)を示し、l+m≦1、0.1≦l≦0.9、0.1≦m≦0.9である。nは0、1または2である。
、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜30の有機基である。R、R、RおよびRは、互いに同一であってもよく、また互いに異なっていてもよい。
Aは下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)または(2e)により示される構造単位である。上記式(1)により示される共重合体には、下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)および(2e)から選択される1種または2種以上の構造単位Aが含まれる。本実施形態においては、少なくとも下記式(2a)、(2b)、(2c)および(2e)から選択される1種または2種以上の構造単位Aが含まれることが好ましい。なお、上記式(1)により表される共重合体は、式(1)中に示すノルボルネン型モノマー由来の構造単位と構造単位A以外の他の構造単位を含んでいてもよく、含んでいなくともよい。
Figure 2016177010
Figure 2016177010
式(2a)および式(2b)中、R、RおよびRは、それぞれ独立して炭素数1〜18の有機基である。式(2e)中、Rは、水素、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数3〜8のシクロアルキル基である。
本実施形態において、上記式(1)で示される共重合体には、上記式(2a)により示される構造単位A、および上記式(2c)により示される構造単位Aを含むことが好ましく、さらには、(2b)により示される構造単位Aが含まれることが好ましい。これにより、感光性樹脂組成物について、フォトリソグラフィ工程におけるアルカリ現像液への溶解性を調整することが容易となる。また、とくに硬化膜の耐熱性や強度を向上させる観点からは、上記式(2e)により示される構造単位Aが、上記式(1)で示される共重合体に含まれることがより好ましい。
本実施形態において、R、R、RおよびRを構成する有機基としては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、カルボキシル基を有する有機基、およびヘテロ環を有する有機基が挙げられ、これらのなかから選択できる。アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられ、これらのなかから選択できる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。ヘテロ環を有する有機基としては、たとえばエポキシ基、およびオキセタニル基を有する有機基が挙げられる。
なお、R、R、RまたはRとしてアルキル基を含むことにより、感光性樹脂組成物の製膜性を向上させることができる。また、R、R、RまたはRとしてアリール基を含むことにより、感光性樹脂組成物について、リソグラフィ工程におけるアルカリ現像液を用いた現像の際の膜減りを抑えることができる。また、R、R、RまたはRとしてカルボキシル基を有する有機基またはヘテロ環を有する有機基を含むことにより、硬化膜の耐熱性や強度を向上させることができる。とくに硬化膜の耐熱性を向上させる観点からは、R、R、RまたはRとしてカルボキシル基を有する有機基を含む構造単位と、R、R、RまたはRとしてヘテロ環を有する有機基を含む構造単位と、をともに上記式(1)に示す共重合体中に含むことがより好ましい。
また、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、カルボキシル基を有する有機基、およびヘテロ環を有する有機基は、1以上の水素原子が、ハロゲン原子により置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられる。なかでもアルキル基の1以上の水素原子が、ハロゲン原子に置換されたハロアルキル基が好ましい。R、R、RおよびRの少なくともいずれか1つをハロアルキル基とすることで、感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の誘電率を低下させることができる。
なお、感光性樹脂組成物を用いて形成される樹脂膜の光透過性を高める観点から、R、R、RおよびRのいずれかが水素であることが好ましく、R、R、RおよびRすべてが水素であることがより好ましい。
本実施形態において、R、RおよびRを構成する有機基としては、たとえばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環を有する有機基が挙げられ、これらのなかから選択できる。ここでアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、ナフチル基、およびアントラセニル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。ヘテロ環を有する有機基としては、たとえばエポキシ基、およびオキセタニル基を有する有機基が挙げられる。
また、前述したアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、およびヘテロ環を有する有機基は、1以上の水素原子が、ハロゲン原子により置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素が挙げられる。なかでもアルキル基の1以上の水素原子が、ハロゲン原子に置換されたハロアルキル基が好ましい。
本実施形態において、Rを構成する炭素数1〜12のアルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、およびドデシル基が挙げられる。また、Rを構成する炭素数3〜8のシクロアルキル基としては、たとえばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、Rに含まれる一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
上記式(1)に示される共重合体は、たとえば下記式(3)で表されるノルボルネン型モノマーに由来した繰り返し単位と、下記式(4)に示す無水マレイン酸に由来した繰り返し単位と、が交互に配列されてなる交互共重合体であることが好ましい。なお、上記式(1)に示される共重合体は、ランダム共重合体やブロック共重合体であってもよい。下記式(4)に示す無水マレイン酸に由来した繰り返し単位とは、上記式(1)中のAのうちの上記式(2a)〜(2d)により表される構造単位である。
また、本実施形態において、上記式(1)に示される共重合体が上記式(2e)により示される構造単位Aを含む場合には、たとえばR、R、RおよびRのうちの少なくとも一つがオキセタン環を有する有機基であるノルボルネン型モノマー由来の構造単位を有するものであることがとくに好ましい。
なお、アルカリ可溶性樹脂(A)には、低分子量成分として下記式(3)、(4)および(9)により示されるモノマーのうちの一種または二種以上が含まれていてもよい。
Figure 2016177010
Figure 2016177010
式(3)中、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜30の有機基である。式(9)中、Rは、水素、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数3〜8のシクロアルキル基である。
アルカリ可溶性樹脂(A)におけるアミド結合を有する前駆体としては、たとえば下記一般式(5)により示される繰り返し単位を有するものを用いることができる。
Figure 2016177010
式(5)中、XおよびYは、有機基である。Rは、水酸基、−O−R、アルキル基、アシルオキシ基、またはシクロアルキル基であり、複数有する場合にはそれぞれ同一であっても異なっても良い。Rは、水酸基、カルボキシル基、−O−R、または−COO−Rであり、複数有する場合にはそれぞれ同一であっても異なっても良い。RおよびRにおけるRは、炭素数1〜15の有機基である。Rとして水酸基がない場合、Rの少なくとも1つはカルボキシル基である。Rとしてカルボキシル基がない場合は、Rの少なくとも1つは水酸基である。mは0〜8の整数であり、nは0〜8の整数である。
なお、一般式(5)により示されるアミド樹脂において、X、Y、R〜R、mおよびnは、それぞれ繰り返し単位毎に同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。
一般式(5)で表される構造を有するアミド結合を有する前駆体において、加熱脱水または触媒を用いた脱水反応を生じさせることにより、ポリイミド樹脂もしくはポリベンゾオキサゾール樹脂、またはイミド結合とオキサゾール環を含む共重合体が生成される。アルカリ可溶性樹脂(A)としてアミド結合を有する前駆体を用いる場合、アルカリ可溶性樹脂(A)は、ポリイミド樹脂およびポリベンゾオキサゾール樹脂のうちの一方または双方をさらに含んでいてもよい。
一般式(5)により示されるアミド結合を有する前駆体がポリベンゾオキサゾール前駆体である場合、Rの少なくとも一つは水酸基である。この場合、加熱脱水または触媒を用いた脱水反応により、Rとアミド構造との間において脱水閉環が起こり、オキサゾール環を有するポリベンゾオキサゾール樹脂が生成される。このとき、アルカリ可溶性樹脂(A)には、ポリベンゾオキサゾール前駆体またはポリベンゾオキサゾール樹脂の少なくとも一方が含まれることとなる。
また、一般式(5)により示されるアミド結合を有する前駆体がポリイミド前駆体である場合、Rの少なくとも一つはカルボキシル基である。この場合、加熱脱水または触媒を用いた脱水反応により、Rとアミド構造との間において脱水閉環(イミド化)が起こり、ポリイミド樹脂が生成される。このとき、アルカリ可溶性樹脂(A)には、ポリイミド前駆体またはポリイミド樹脂の少なくとも一方が含まれることとなる。
一般式(5)で表される繰り返し単位を有するアミド結合を有する前駆体において、RおよびRとしては、アミド結合を有する前駆体のアルカリ水溶液に対する溶解性を調節する上で、水酸基またはカルボキシル基が保護基Rで保護された基を含むことができる。このようなRとしては−O−Rを、Rとしては−O−Rまたは−COO−Rを、それぞれ用いることができる。Rとしての炭素数1〜15の有機基としては、たとえばホルミル基、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ターシャリーブチル基、ターシャリーブトキシカルボニル基、フェニル基、ベンジル基、テトラヒドロフラニル基、およびテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
一般式(5)で表される構造を有するアミド結合を有する前駆体のXとしての有機基は、とくに限定されるものではないが、たとえばベンゼン環、ナフタレン環またはビスフェノール構造等の構造からなる芳香族基、ピロール環またはフラン環等の構造からなる複素環式有機基、およびシロキサン基が挙げられる。より具体的には以下に示されるものが好ましい。これらは、1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2016177010
(*は、一般式(5)におけるNH基に結合することを示す。Aは、アルキレン基、置換アルキレン基、−O−C−O−、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−NHC(=O)−または単結合である。Rは、アルキル基、アルキルエステル基およびハロゲン原子からなる群から選ばれた1つを示し、繰り返し単位毎に同一であっても異なっていてもよい。Rは、水素原子、アルキル基、アルキルエステル基およびハロゲン原子からなる群から選ばれた1つを示す。sは0〜4の整数である。R〜Rはそれぞれ有機基である。ここでは、一般式(5)に示すXの置換基Rは省略している)
これらの中でもとくに好ましいものとしては、たとえば以下に示すもの(一般式(5)に示すRが示されているものを含む)が挙げられる。
Figure 2016177010
(*は一般式(5)におけるNH基に結合することを示す。式中Aは、アルキレン基、置換アルキレン基、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−NHC(=O)−、−CH−、−C(CH)H−、−C(CH−、−C(CF−、または単結合である。R10は、アルキル基、アルコキシ基、アシルオキシ基およびシクロアルキル基からなる群から選ばれた1つであり、R10が複数ある場合、各R10はそれぞれ同じでも異なってもよい。cは0以上3以下の整数である)
上記Aとしてのアルキレン基、置換アルキレン基の具体的な例としては、−CH−、−CH(CH)−、−C(CH−、−CH(CHCH)−、−C(CH)(CHCH)−、−C(CHCH)(CHCH)−、−CH(CHCHCH)−、−C(CH)(CHCHCH)−、−CH(CH(CH)−、−C(CH)(CH(CH)−、−CH(CHCHCHCH)−、−C(CH)(CHCHCHCH)−、−CH(CHCH(CH)−、−C(CH)(CHCH(CH)−、−CH(CHCHCHCHCH)−、−C(CH)(CHCHCHCHCH)−、−CH(CHCHCHCHCHCH)−、および−C(CH)(CHCHCHCHCHCH)−が挙げられる。これらの中でも、−CH−、−CH(CH)−、および−C(CH−が、アルカリ水溶液だけでなく、溶剤に対しても十分な溶解性を持ち、よりバランスに優れるアミド結合を有する前駆体を得ることができることから好ましい。
一般式(5)で表される構造を有するアミド結合を有する前駆体におけるYは有機基であり、このような有機基としてはXと同様のものが挙げられる。一般式(5)におけるYとしては、たとえばベンゼン環、ナフタレン環またはビスフェノール構造等の構造からなる芳香族基、ピロール環、ピリジン環またはフラン環等の構造からなる複素環式有機基、およびシロキサン基等が挙げられる。より具体的には以下に示されるものが好ましい。これらは、1種類単独で、または2種類以上を組み合わせて用いることができる。
Figure 2016177010
(*は、一般式(5)におけるC=O基に結合することを示す。Jは、−CH−、−C(CH−、−O−、−S−、−SO−、−C(=O)−、−NHC(=O)−、−C(CF−または単結合である。R13は、アルキル基、アルキルエステル基、アルキルエーテル基、ベンジルエーテル基およびハロゲン原子からなる群から選ばれた1つを示し、繰り返し単位毎に同じでも異なってもよい。R14は、水素原子、アルキル基、アルキルエステル基およびハロゲン原子からなる群から選ばれた1つを示す。tは0以上2以下の整数である。R15〜R18は、有機基である。ここでは、一般式(5)に示すYの置換基Rは省略している)
これらの中でもとくに好ましいものとしては、たとえば以下に示すもの(一般式(5)に示すRが示されているものを含む)が挙げられる。
なお、以下に示すもののうちテトラカルボン酸二無水物由来の構造については、一般式(5)におけるC=O基に結合する位置が両方メタ位であるもの、両方パラ位であるものを挙げているが、メタ位とパラ位をそれぞれ含む構造でもよい。
Figure 2016177010
Figure 2016177010
Figure 2016177010
(*は一般式(5)におけるC=O基に結合することを示す。R19は、アルキル基、アルキルエステル基、アルキルエーテル基、ベンジルエーテル基およびハロゲン原子からなる群から選ばれた1つを表し、繰り返し単位毎に同じでも異なっていてもよい。R20は、水素原子または炭素数1以上15以下の有機基から選ばれた1つを示し、一部が置換されていてもよい。uは0以上2以下の整数である)
一般式(5)で表されるアミド結合を有する前駆体の場合、低温で硬化した硬化物の機械物性、耐熱性に影響を及ぼさない程度に、当該前駆体の末端のアミノ基を、アルケニル基またはアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基または環式化合物基を含む酸無水物またはモノカルボン酸を用いて、アミドとして末端封止することもできる。
アルケニル基またはアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基または環式化合物基を含む酸無水物またはモノカルボン酸としては、たとえばマレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、2,3−ジメチルマレイン酸無水物、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、exo−3,6−エポキシ−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、イタコン酸無水物、ヘット酸無水物、5−ノルボルネン−2−カルボン酸、4−エチニルフタル酸無水物、および4−フェニルエチニルフタル酸無水物を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種類以上組み合わせて用いてもよく、末端封止したアミド部分の一部が脱水閉環していてもよい。
また、一般式(5)で表されるアミド結合を有する前駆体の場合、当該前駆体の末端のカルボン酸残基を、アルケニル基またはアルキニル基を少なくとも1個有する脂肪族基または環式化合物基を含むアミン誘導体を用いて、アミドとして末端封止することもできる。
一般式(5)で表されるアミド結合を有する前駆体の場合、低温で硬化した硬化物の機械物性、耐熱性に影響を及ぼさない程度に、末端の少なくとも一方に、窒素含有環状化合物により末端封止した基を有してもよい。これにより、金属配線(特に銅配線)等との密着性を向上することができる。窒素含有環状化合物としては、たとえば1−(5−1H−トリアゾイル)メチルアミノ基、3−(1H−ピラゾイル)アミノ基、4−(1H−ピラゾイル)アミノ基、5−(1H−ピラゾイル)アミノ基、1−(3−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(4−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、1−(5−1H−ピラゾイル)メチルアミノ基、(1H−テトラゾル−5−イル)アミノ基、1−(1H−テトラゾル−5−イル)メチル−アミノ基、および3−(1H−テトラゾル−5−イル)ベンズ−アミノ基が挙げられる。
一般式(5)で表される構造を有するアミド結合を有する前駆体は、たとえば一般式(5)におけるXを含むジアミン、ビス(アミノフェノール)または2,4−ジアミノフェノール等から選ばれる化合物と、Yを含むテトラカルボン酸二無水物、トリメリット酸無水物、ジカルボン酸、ジカルボン酸ジクロライドまたはジカルボン酸誘導体等から選ばれる化合物と、を反応させて合成することができる。ジカルボン酸を用いる場合には、アミド結合を有する前駆体の反応収率等を高めるため、ジカルボン酸に1−ヒドロキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール等を予め反応させた活性エステル型のジカルボン酸誘導体を用いてもよい。
本実施形態におけるアルカリ可溶性樹脂(A)に含まれるアミド結合を有する前駆体の例としては、たとえば以下に示す繰り返し単位を有するものが挙げられる。なお、本実施形態におけるアミド結合を有する前駆体は、これに限定されるものではない。
下記式中、R21は、水素原子または−CHを示す。
Figure 2016177010
Figure 2016177010
アルカリ可溶性樹脂(A)におけるフェノール樹脂としては、たとえばノボラック型フェノール樹脂に代表されるフェノール化合物とアルデヒド化合物との反応物、またはフェノールアラルキル樹脂に代表されるフェノール化合物とジメタノール化合物類との反応物を用いることができる。これらの中でも、フェノール化合物とアルデヒド化合物を反応させて得られるフェノール樹脂を用いることが、現像工程における膜減りを抑える観点、また製造コストの観点からとくに好ましい。
フェノール化合物としては、とくに限定されないが、たとえばフェノール、o−クレゾール、m−クレゾールもしくはp−クレゾール等のクレゾール類、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノールもしくは3,5−キシレノール等のキシレノール類、o−エチルフェノール、m−エチルフェノールもしくはp−エチルフェノール等のエチルフェノール類、イソプロピルフェノール、ブチルフェノールもしくはp−tert−ブチルフェノール等のアルキルフェノール類、またはレゾルシン、カテコール、ハイドロキノン、ピロガロールもしくはフロログルシン等の多価フェノール類を用いることができる。これらのフェノール化合物は、単独でまたは2種以上組合せて用いることができる。
アルデヒド化合物としては、アルデヒド基を有する有機基であればとくに限定されないが、たとえばホルマリン、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、またはサリチルアルデヒドを用いることができる。ベンズアルデヒドとしては、アルキル基、アルコキシ基もしくはヒドロキシ基のうちの少なくとも1種により置換されたもの、または無置換のものを使用することができる。これらのアルデヒド化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。
本実施形態においては、たとえば上記フェノール化合物と上記アルデヒド化合物を酸触媒の下で反応させ合成することにより、アルカリ可溶性樹脂(A)であるフェノール樹脂が得られる。酸触媒としては、とくに限定されないが、たとえばシュウ酸、硝酸、硫酸、硫酸ジエチル、酢酸、p−トルエンスルホン酸、フェノールスルホン酸、またはベンゼンスルホン酸を用いることができる。
ジメタノール化合物としては、とくに限定されないが、たとえば1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、4,4'−ビフェニルジメタノール、3,4'−ビフェニルジメタノール、3,3'−ビフェニルジメタノールもしくは2,6−ナフタレンジメタノール等のジメタノール化合物、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、1,3−ビス(メトキシメチル)ベンゼン、4,4'−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、3,4'−ビス(メトキシメチル)ビフェニル、3,3'−ビス(メトキシメチル)ビフェニルもしくは2,6−ナフタレンジカルボン酸メチル等のビス(アルコキシメチル)化合物、または1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,3−ビス(クロロメチル)ベンゼン,1,4−ビス(ブロモメチル)ベンゼン、1,3−ビス(ブロモメチル)ベンゼン、4,4'−ビス(クロロメチル)ビフェニル、3,4'−ビス(クロロメチル)ビフェニル、3,3'−ビス(クロロメチル)ビフェニル、4,4'−ビス(ブロモメチル)ビフェニル、3,4'−ビス(ブロモメチル)ビフェニルもしくは3,3'−ビス(ブロモメチル)ビフェニル等のビス(ハルゲノアルキル)化合物を用いることができる。これらのジメタノール化合物は、単独でまたは2種以上を組合せて用いることができる。
アルカリ可溶性樹脂(A)におけるヒドロキシスチレン樹脂としては、ヒドロキシスチレンやスチレンまたはこれらの誘導体を、ラジカル重合、カチオン重合やアニオン重合させることにより得られた重合反応物または共重合反応物を用いることができる。
本実施形態において、感光性樹脂組成物中におけるアルカリ可溶性樹脂(A)の含有量は、感光性樹脂組成物の不揮発成分全体に対して、30質量%以上70質量%以下であることが好ましく、35質量%以上65質量%以下であることがより好ましく、40質量%以上60質量%以下であることがとくに好ましい。アルカリ可溶性樹脂(A)の含有量を上記下限値以上とすることにより、感光性樹脂組成物の硬化性を向上させることができる。これにより、感光性樹脂組成物を用いて形成される永久膜の耐熱性や機械的強度、耐久性を向上させることができる。アルカリ可溶性樹脂(A)の含有量を上記上限値以下とすることにより、リソグラフィにおける解像性の向上を図ることができる。
なお、感光性樹脂組成物中における不揮発成分の割合(質量%)は、たとえば次のように測定することができる。まず、質量(w)を測定したアルミカップ中に、試料として感光性樹脂組成物を1.0g量り取る。このとき、試料とアルミカップの全質量をwとする。次いで、アルミカップを、210℃に調整した熱風乾燥機中で常圧下、1時間保持した後、熱風乾燥機から取り出して室温まで冷却する。次いで、冷却した試料とアルミカップの全質量(w)を測定する。そして、以下の式から感光性樹脂組成物中における不揮発成分の割合(質量%)を算出する。
不揮発分(質量%)=(w−w)/(w−w)×100
((B)架橋剤)
感光性樹脂組成物は、架橋剤(B)を含む。架橋剤(B)はブロックイソシアネート基を有する化合物を含み、たとえば反応性基として環状エーテル基を有する化合物をさらに含んでもよい。環状エーテル基を有する化合物としては、グリシジル基またはオキセタニル基を有する化合物などが挙げられる。
架橋剤(B)として用いられるブロックイソシアネート基を有する化合物は、例えば、多官能イソシアネートのイソシアネート基をブロック剤により保護することにより得られるものである。
架橋剤(B)として、このようなブロックイソシアネート基を有する化合物を用いることにより、電子装置の製造プロセス等に起因した熱履歴による樹脂膜の特性の変動をより効果的に抑制できるため、より一層安定的な電子装置の製造が実現できる。
上記多官能イソシアネートは、一分子中に複数個のイソシアネート基を有する有機化合物である。上記多官能イソシアネートとしては、例えば1,4−テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,5−ペンタメチレンジイソシアネ−ト、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、2,2,4−トリメチル−1,6−へキサメチレンジイソシアネ−ト、リジンジイソシアネ−ト、3−イソシアネ−トメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネ−ト(イソホロンジイソシアネ−ト)、1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサン、4,4'−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、4,4'−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,5−ナフタレンジイソシアネ−ト、トリジンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−ト等のジイソシアネート化合物;イソシアヌレ−ト変性多官能イソシアネ−ト、ビュレット変性多官能イソシアネ−ト、ウレタン変性多官能イソシアネ−ト等の上記ジイソシアネート化合物の誘導体等から選択される一種または二種以上が挙げられる。
これらの中でも熱履歴による樹脂膜の特性の変動をより効果的に抑制できる観点から、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−トおよび1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサンから選択される一種または二種以上が好ましく、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、およびキシリレンジイソシアネ−トから選択される一種または二種以上が特に好ましい。
上記ブロック剤としては、例えば、アルコ−ル系化合物、フェノ−ル系化合物、活性メチレン系化合物、メルカプタン系化合物、酸アミド系化合物、酸イミド系化合物、イミダゾ−ル系化合物、尿素系化合物、オキシム系化合物、アミン系化合物、イミン系化合物、重亜硫酸塩、ピリジン系化合物等から選択される一種または二種以上が挙げられる。
具体的なブロック剤としては、メタノ−ル、エタノ−ル、プロパノ−ル、ブタノ−ル、2−エチルヘキサノ−ル、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカルピト−ル、ベンジルアルコ−ル、シクロヘキサノ−ル等のアルコ−ル系化合物;フェノ−ル、クレゾ−ル、エチルフェノ−ル、ブチルフェノ−ル、ノニルフェノ−ル、ジノニルフェノ−ル、スチレン化フェノ−ル、ヒドロキシ安息香酸エステル等のフェノ−ル系化合物;マロン酸ジメチル、マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン等の活性メチレン系化合物;ブチルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のメルカプタン系化合物;アセトアニリド、酢酸アミド、ε−カプロラクタム、δ−バレロラクタム、γ−ブチロラクタム等の酸アミド系化合物;コハク酸イミド、マレイン酸イミド等の酸イミド系化合物;イミダゾ−ル、2−メチルイミダゾ−ル等のイミダゾ−ル系化合物;尿素、チオ尿素、エチレン尿素等の尿素系化合物;ホルムアルドオキシム、アセトアルドオキシム、アセトオキシム、メチルエチルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物;ジフェニルアミン、アニリン、カルバゾール等のアミン系化合物;エチレンイミン、ポリエチレンイミン等のイミン系化合物;重亜硫酸ソ−ダ等の重亜硫酸塩;2−ヒドロキシピリジン、2−ヒドロキシキノリン等のピリジン系化合物が挙げられる。
ブロックイソシアネート基を有する化合物としては、例えば、大日本インキ化学工業社製のバーノックD−500(トリレンジイソシアネ−トブロック化体)、バーノックD−550(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体)、バーノックD−980K(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体);三井武田ケミカル社製のタケネートB−830(トリレンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−815N(4,4'−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)ブロック化体)、タケネートB−842N(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体)、タケネートB−846N(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体)、タケネートB−874N(イソホロンンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−882N(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体)、タケネートB−890(キシリレンジイソシアネ−トブロック化体);タケネートB−820NP(1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体),タケネートB−885N(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体);旭化成社製のデュラネートMF−B60X(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートブロック化体)、デュラネートMF−K60X(1,6−ヘキサメチレンジイソシアネートブロック化体)等を使用することができる。
本実施形態に係る感光性樹脂組成物は、上記において例示したブロックイソシアネート基を有する化合物を一種または二種以上含むことが可能である。
架橋剤(B)として用いられるグリシジル基を有する化合物としてはエポキシ化合物が挙げられ、たとえばアリルグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ビスフェノールA(又はF)のグリシジルエーテル、等のグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、o−フタル酸ジグリシジルエステル等のグリシジルエステル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシシクロヘキサン)カルボキシレート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキサン)カルボキシレート、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、ジシクロペンタンジエンオキサイド、ビス(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテルや、(株)ダイセル製のセロキサイド2021、セロキサイド2081、セロキサイド2083、セロキサイド2085、セロキサイド8000、エポリードGT401などの脂環式エポキシ、2,2'−(((((1−(4−(2−(4−(オキシラン−2−イルメトキシ)フェニル)プロパン−2−イル)フェニル)エタン−1,1−ジイル)ビス(4,1−フェニレン))ビス(オキシ))ビス(メチレン))ビス(オキシラン)(たとえば、Techmore VG3101L((株)プリンテック製))、エポライト100MF(共栄社化学工業(株)製)、エピオールTMP(日油(株)製)、1,4−シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテル(新日本理化(株)製、昭和電工(株)製等)などの脂肪族グリシジルエーテル、3,3',5,5'−テトラメチル−4,4'−ビス(グリシジルオキシ)−1,1'−ビフェニルなどの芳香族グリシジルエーテル、1,1,3,3,5,5−ヘキサメチル−1,5−ビス(3−(オキシラン−2−イル・メトキシ)プロピル)トリ・シロキサン(たとえば、DMS−E09(ゲレスト社製))等を用いることができる。また、たとえばLX−01(ダイソー(株)製)、jER1001、同1002、同1003、同1004、同1007、同1009、同1010、同828、jER825(商品名;三菱化学(株)製)などのビスフェノールA型エポキシ樹脂、jER807(商品名;三菱化学(株)製)などのビスフェノールF型エポキシ樹脂、jER152、同154(商品名;三菱化学(株)製)、EPPN201、同202(商品名;日本化薬(株)製)などのフェノールノボラック型エポキシ樹脂、EOCN102、同103S、同104S、1020、1025、1027(商品名;日本化薬(株)製)、jER157S70(商品名;三菱化学(株)製)などのクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、アラルダイトCY179、同184(商品名;ハンツマンアドバンスドマテリアル製)、ERL−4206、4221、4234、4299(商品名;ダウケミカル社製)、エピクロン200、同400(商品名;DIC(株)製)、jER871、同872(商品名;三菱化学(株)製)などの環状脂肪族エポキシ樹脂、Poly[(2−oxiranyl)−1,2−cyclohexanediol]2−ethyl−2−(hydroxymethyl)−1,3−propanediol ether (3:1)等の多官能脂環式エポキシ樹脂、EHPE−3150((株)ダイセル製)を使用することもできる。感光性樹脂組成物は、上記において例示したエポキシ化合物を一種または二種以上含むことが可能である。
架橋剤(B)として用いられるオキセタニル基を有する化合物としてはオキセタン化合物が挙げられ、たとえば1,4−ビス{[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]メチル}ベンゼン、ビス[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル、4,4'−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシメチル]ビフェニル、4,4'−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ビフェニル、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)ジフェノエート、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリ[[3−[(3−エチル−3−オキセタニル)メトキシ]プロピル]シラセスキオキサン]誘導体、オキセタニルシリケート、フェノールノボラック型オキセタン、1,3−ビス[(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ]ベンゼン等が挙げられる。感光性樹脂組成物は、上記において例示したオキセタン化合物を一種または二種以上含むことが可能である。また、感光性樹脂組成物は、ブロックイソシアネート基を有する化合物、エポキシ化合物およびオキセタン化合物から選択される一種または二種以上を併用することもできる。
架橋剤(B)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)全体を100質量部として、50質量部以上であることが好ましく、75質量部以上であることがより好ましく、90質量部以上であることがとくに好ましい。一方で、架橋剤(B)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)全体を100質量部として、200質量部以下であることが好ましく、150質量部以下であることがより好ましく、120質量部以下であることがとくに好ましい。架橋剤(B)の含有量をこのような範囲に調整することにより、感光性樹脂組成物における、低温硬化特性と、安定的な電子装置の製造と、のバランスをより効果的に向上させることが可能となる。
((C)有機溶剤)
感光性樹脂組成物は、たとえば有機溶剤(C)を含むことができる。これによりワニス状にして使用することができる。有機溶剤(C)は、たとえばγ−ブチルラクトン、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、メチル−1,3−ブチレングリコールアセテート、1,3−ブチレングリコール−3−モノメチルエーテル、ピルビン酸メチル、およびピルビン酸エチル及びメチル−3−メトキシプロピオネート等が挙げられる。これらは、一種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
((D)感光剤)
感光性樹脂組成物は、たとえば感光剤(D)を含むことができる。感光剤(D)としては、光により酸を発生する化合物を用いることができ、たとえば感光性ジアゾキノン化合物、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩もしくはスルホニウム・ボレート塩などのオニウム塩、2−ニトロベンジルエステル化合物、N−イミノスルホネート化合物、イミドスルホネート化合物、2,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン化合物、またはジヒドロピリジン化合物を用いることができる。この中でも、感度や溶剤溶解性に優れる感光性ジアゾキノン化合物を用いることがとくに好ましい。感光性ジアゾキノン化合物としては、たとえば以下に示すものを使用することができる。
Figure 2016177010
Figure 2016177010
Figure 2016177010
Figure 2016177010
Figure 2016177010
Figure 2016177010
(n2は、1以上、5以下の整数である)
以上の各化合物において、Qは、下記(a)〜(c)に示す構造のいずれか、または水素原子である。ただし、各化合物のQのうち、少なくとも1つは下記(a)〜(c)に示す構造のいずれかである。感光性樹脂組成物の透明性、誘電率の観点から、感光剤(D)としては、Qが(a)または(b)であるo−ナフトキノンジアジドスルホン酸誘導体を用いることがより好ましい。
Figure 2016177010
本実施形態において、感光性樹脂組成物中における感光剤(D)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して1質量部以上50質量部以下であることが好ましく、5質量部以上40質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上35質量部以下であることがとくに好ましい。これにより、良好なパターニング性能を有する感光性樹脂組成物を実現することが可能となる。
((E)密着助剤)
感光性樹脂組成物は、たとえば密着助剤(E)を含むことができる。これにより、感光性樹脂組成物を用いて得られる感光性樹脂膜やその硬化膜の、他の部材に対する密着性をより効果的に向上させることが可能となる。
密着助剤(E)としては、たとえばエポキシシラン、メルカプトシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ウレイドシラン、ビニルシラン、メタクリルシラン等の各種シラン系化合物;分子内にカルボキシル基を一つ有する有機ケイ素化合物(E1);分子内にカルボキシル基を複数有する有機ケイ素化合物(E2);等が挙げられる。これにより、感光性樹脂組成物の現像時および硬化後における密着性をより一層向上させることが可能となる。このため、より安定的な電子装置の製造を実現することもできる。
有機ケイ素化合物(E1)は、たとえばアルコキシシリル基を有することがより好ましく、トリアルコキシシリル基を有することがとくに好ましい。このような有機ケイ素化合物(E1)としては、たとえば下記式(6)により示される化合物が挙げられる。
Figure 2016177010
式(6)中、aは0〜3の整数である。R22およびR23は、それぞれ独立して二価の有機基を示す。R24およびR25は、それぞれ独立して一価の有機基を示す。このような有機ケイ素化合物(E1)を感光性樹脂組成物中に含むことにより、とくに硬化後の密着性をより効果的に向上させることができる。なお、硬化後の密着性を向上させる観点からは、式(6)中のaが0〜2の整数であることがより好ましい。
22およびR23を構成する二価の有機基としては、たとえば炭素数1〜30のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基、またはアルキニレン基が挙げられる。アルキレン基としては、たとえばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、n−ペンチレン基、およびn−ヘキシレン基が挙げられる。シクロアルキレン基としては、たとえばシクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロペプチレン基、シクロオクチレン基、およびシクロヘキセニレンが挙げられる。アリーレン基としては、たとえばフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基が挙げられる。アルケニレン基としては、たとえばビニレン基、プロペニレン基、およびブタジエニレン基が挙げられる。アルキニレン基としては、たとえばエチニレン基、プロピニレン基、およびブチニレン基が挙げられる。なお、R22およびR23を構成する二価の有機基は、酸素原子、または窒素原子を含んでいてもよい。また、R22およびR23中の一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。現像時および硬化後の密着性を向上させる観点からは、R22がアリーレン基またはアルキニレン基であり、かつR23がアルキレン基であることがより好ましい。
24およびR25を構成する一価の有機基としては、たとえば炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、およびシクロアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、R24およびR25中の一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
有機ケイ素化合物(E2)は、たとえばアルコキシシリル基を有することがより好ましく、トリアルコキシシリル基を有することがとくに好ましい。また、有機ケイ素化合物(E2)中に含まれるカルボキシル基の数は、とくに限定されないが、たとえば二つとすることができる。有機ケイ素化合物(E2)としては、たとえば下記式(7)により示される化合物が挙げられる。
Figure 2016177010
式(7)中、bおよびcは、それぞれ独立して0〜3の整数である。R28およびR30は、それぞれ独立して二価の有機基を示す。R26、R27、R31およびR32は、それぞれ独立して一価の有機基を示す。R29は、四価の有機基を示す。このような有機ケイ素化合物(E2)を感光性樹脂組成物中に含むことにより、とくに現像時の密着性をより効果的に向上させることができる。なお、現像時の密着性を向上させる観点からは、bおよびcが、0〜2の整数であることがより好ましい。
28およびR30を構成する二価の有機基としては、たとえば炭素数1〜30のアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アルケニレン基、またはアルキニレン基が挙げられる。アルキレン基としては、たとえばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、イソプロピレン基、n−ブチレン基、イソブチレン基、n−ペンチレン基、およびn−ヘキシレン基が挙げられる。シクロアルキレン基としては、たとえばシクロプロピレン基、シクロブチレン基、シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基、シクロペプチレン基、シクロオクチレン基、およびシクロヘキセニレンが挙げられる。アリーレン基としては、たとえばフェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基が挙げられる。アルケニレン基としては、たとえばビニレン基、プロペニレン基、およびブタジエニレン基が挙げられる。アルキニレン基としては、たとえばエチニレン基、プロピニレン基、およびブチニレン基が挙げられる。なお、R28およびR30を構成する二価の有機基は、酸素原子、または窒素原子を含んでいてもよい。また、R28およびR30中の一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。現像時および硬化後の密着性を向上させる観点からは、R28およびR30がアルキレン基であることがより好ましい。
26、R27、R31およびR32を構成する一価の有機基としては、たとえば炭素数1〜30のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、およびシクロアルキル基が挙げられる。アルキル基としては、たとえばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、およびデシル基が挙げられる。アルケニル基としては、たとえばアリル基、ペンテニル基、およびビニル基が挙げられる。アルキニル基としては、エチニル基が挙げられる。アルキリデン基としては、たとえばメチリデン基、およびエチリデン基が挙げられる。アリール基としては、たとえばフェニル基、およびナフチル基が挙げられる。アラルキル基としては、たとえばベンジル基、およびフェネチル基が挙げられる。アルカリル基としては、たとえばトリル基、キシリル基が挙げられる。シクロアルキル基としては、たとえばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、およびシクロオクチル基が挙げられる。なお、R26、R27、R31およびR32中の一以上の水素原子が、フッ素、塩素、臭素もしくはヨウ素等のハロゲン原子によって置換されていてもよい。
29を構成する四価の有機基としては、たとえば以下に示すものが挙げられる。
Figure 2016177010
密着助剤(E)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)全体を100質量部として、0.1質量部以上であることが好ましく、0.5質量部以上であることがより好ましく、1.0質量部以上であることがとくに好ましい。これにより、感光性樹脂組成物の現像時および硬化後における密着性をより効果的に向上させることができる。一方で、密着助剤(E)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)全体を100質量部として、20質量部以下であることが好ましく、10質量部以下であることがより好ましく、7質量部以下であることがとくに好ましい。これにより、現像性をより効果的に向上させることができる。また、現像時の膜減りを抑えることもできる。
((F)界面活性剤)
感光性樹脂組成物は、界面活性剤(F)を含んでいてもよい。界面活性剤(F)は、たとえばフッ素基(たとえば、フッ素化アルキル基)もしくはシラノール基を含む化合物、またはシロキサン結合を主骨格とする化合物を含むものである。本実施形態においては、界面活性剤(F)として、フッ素系界面活性剤またはシリコーン系界面活性剤を含むものを用いることがより好ましく、フッ素系界面活性剤を用いることがとくに好ましい。
界面活性剤(F)の含有量は、アルカリ可溶性樹脂(A)100質量部に対して0.03質量部以上5質量部以下であることが好ましく、0.05質量部以上2質量部以下であることがより好ましく、0.07質量部以上1質量部以下であることがとくに好ましい。これにより、感光性樹脂組成物を用いて得られる樹脂膜の平坦性を効果的に向上させることができる。
((G)溶解促進剤)
感光性樹脂組成物は、溶解促進剤(G)を含んでいてもよい。溶解促進剤(G)は、感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜の露光部の現像液に対する溶解性を向上させ、パターニング時のスカムを改善することが可能な成分である。
このような溶解促進剤(G)としては、フェノール性水酸基を有する化合物が好ましい。
(その他の成分)
感光性樹脂組成物は、必要に応じて酸化防止剤、フィラー、光重合開始剤、末端封止剤、増感剤等の添加物のうち1種または2種以上を含んでいてもよい。
次に、電子装置100の一例について説明する。
本実施形態に係る電子装置100は、上述の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜を備えている。これにより、製造安定性に優れた電子装置100を実現することが可能となる。感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜は、たとえば層間膜、表面保護膜、またはダム材等の電子装置100を構成する永久膜として使用される。
図1は、本実施形態に係る電子装置100の一例を示す断面図である。
図1に示す電子装置100は、たとえば半導体チップである。この場合、たとえば電子装置100を、バンプ52を介して配線基板上に搭載することにより半導体パッケージが得られる。電子装置100は、トランジスタ等の半導体素子が設けられた半導体基板と、半導体基板上に設けられた多層配線層と、を備えている(図示せず)。多層配線層のうち最上層には、層間絶縁膜30と、層間絶縁膜30上に設けられた最上層配線34が設けられている。最上層配線34は、たとえばAlにより構成される。また、層間絶縁膜30上および最上層配線34上には、パッシベーション膜32が設けられている。パッシベーション膜32の一部には、最上層配線34が露出する開口が設けられている。
パッシベーション膜32上には、再配線層40が設けられている。再配線層40は、パッシベーション膜32上に設けられた絶縁層42と、絶縁層42上に設けられた再配線46と、絶縁層42上および再配線46上に設けられた絶縁層44と、を有する。絶縁層42には、最上層配線34に接続する開口が形成されている。再配線46は、絶縁層42上および絶縁層42に設けられた開口内に形成され、最上層配線34に接続されている。絶縁層44には、再配線46に接続する開口が設けられている。
本実施形態においては、パッシベーション膜32、絶縁層42および絶縁層44のうちの一つ以上を、たとえば上述の感光性樹脂組成物を硬化することにより形成される樹脂膜により構成することができる。この場合、たとえば感光性樹脂組成物により形成される塗布膜に対し紫外線を露光し、現像を行うことによりパターニングした後、これを加熱硬化することにより、パッシベーション膜32、絶縁層42または絶縁層44が形成される。
絶縁層44に設けられた開口内には、たとえばUBM(Under Bump Metallurgy)層50を介してバンプ52が形成される。電子装置100は、たとえばバンプ52を介して配線基板等に接続される。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
次に、本発明の実施例について説明する。
(合成例1)
撹拌機および冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、無水マレイン酸(MA、244.9g、2.50mol)、2−ノルボルネン(NB、313.5g、2.50mol)およびジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(23.0g、50.0mmol)を計量し、メチルエチルケトン(MEK、301.6g)およびトルエン(155.4g)に溶解させた。この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去した後、撹拌しつつ60℃、16時間の条件化で加熱を行った。次いで、この溶解液に対して、MEK(640g)を加えた後、これを水酸化ナトリウム(110.0g、2.76mol)、ブタノール(926.3g、12.5mol)、トルエン(960g)の懸濁液に加え、45℃で3時間混合した。このとき、無水マレイン酸由来の環状構造の繰り返し単位のうち、93%の繰り返し単位が開環していた。次いで、この混合液を40℃まで冷却し、ギ酸(88重量%水溶液、215.8g、4.14mol)で処理してプロトン付加した。次いで、MEKおよび水を加え、水層を分離することで、無機残留物を除去した。合成例1では、この洗浄工程を3回繰り返した。次いで、メタノールおよびヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。さらにPGMEA(720g)を加え、系内のメタノールを残留量1%未満となるまで減圧留去した。次いで、反応液をブタノールの存在下で、125℃で6時間加熱した後、溶媒をPGMEAに置換した。
これにより、20重量%のアルカリ可溶性樹脂(A)含有溶液を約1000g得た(GPC Mw=15200)。得られたアルカリ可溶性樹脂(A)について、アルカリ溶解速度は3600Å/secであり、固形分量(TS)は30.4%であり、分子量分布(PDI)は1.90であった。
(合成例2)
撹拌機および冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、無水マレイン酸(MA、244.9g、2.50mol)、2−ノルボルネン(NB、313.5g、2.50mol)およびジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(23.0g、50.0mmol)を計量し、メチルエチルケトン(MEK、301.6g)およびトルエン(155.4g)に溶解させた。この溶解液に対して、10分間窒素を通気して酸素を除去した後、撹拌しつつ60℃、16時間の条件化で加熱を行った。次いで、この溶解液に対してMEK(640g)を加えた後、これを水酸化ナトリウム(110.0g、2.76mol)、ブタノール(926.3g、12.5mol)、トルエン(960g)の懸濁液に加え、45℃で3時間混合した。このとき、無水マレイン酸由来の環状構造の繰り返し単位のうち、93%の繰り返し単位が開環していた。次いで、この混合液を40℃まで冷却し、ギ酸(88重量%水溶液、215.8g、4.14mol)で処理してプロトン付加した。次いで、MEKおよび水を加え、水層を分離することで、無機残留物を除去した。合成例2では、この洗浄工程を3回繰り返した。次いで、メタノールおよびヘキサンを加え有機層を分離することで未反応モノマーを除去した。さらにPGMEA(720g)を加え、系内のメタノールを残留量1%未満となるまで減圧留去した。次いで、反応液をブタノールの存在下で、125℃で2.5時間加熱した後、溶媒をPGMEAに置換した。
これにより、20重量%のアルカリ可溶性樹脂(A)含有溶液を約1000g得た(GPC Mw=14900)。得られたアルカリ可溶性樹脂(A)について、アルカリ溶解速度は8400Å/secであり、固形分量(TS)は30.3%であり、分子量分布(PDI)は1.85であった。
なお、アルカリ可溶性樹脂(A)のアルカリ溶解速度は、次のように測定した。まず、20重量%のアルカリ可溶性樹脂(A)含有溶液をガラスウェハ上にスピン方式で塗布し、110℃で100秒間ソフトベークして、厚み約3μmの樹脂膜を形成した。次いで、樹脂膜が形成されたガラスウェハを、2.38%・23℃のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液に含浸させて、現像を行った。そして、視覚的にポリマー膜が消去するまでの時間を測定することにより、溶解速度(Å/sec)を測定した。
(合成例3)
攪拌機および冷却器を備えた反応容器内にジシクロペンタジエン700.0gと流動パラフィン100.0gを加え、これを160℃〜170℃で加熱することにより得られる分解生成物を、冷却器(冷却水温度5℃)で冷却して、シクロペンタジエンを得た。次いで、他の反応容器内にオキセタンアクリル(OXE−10、大阪有機化学工業(株)製)283.2gを入れ、これに20℃の条件下で3時間かけて上記で得られたシクロペンタジエン100gを逐添した後、30℃〜35℃の条件下で16時間撹拌した。次いで、これにより得られる反応生成物を、ビグリューカラムを用いた減圧蒸留装置にて分留精製し、下記式(16)に示されるモノマーを得た。
Figure 2016177010
H−NMRスペクトルおよび13C−NMRスペクトルを解析し、得られたモノマーが上記式に示される構造を有していることを確認した。また、得られたモノマーは、endo/exo=78/22の構造異性体混合物であった。なお、測定されたNMRスペクトルデータは、以下のとおりであった。
H−NMR(400MHz,CDCl):0.91(t,endo−3H),0.92(t,exo−3H),1.29(d,endo−1H),1.37−1.47(m,2H),1.52(d,exo−1H),1.73−1.80(m,2H),1.90−1.97(m,1H),2.26−2.30(m,exo−1H),2.92(br s,1H),2.98−3.03(m,endo−1H),3.05(br s,exo−1H),3.23(s,endo−1H),4.16(dd,endo−2H),4.23(dd,exo−2H),4.40(d,endo−2H),4.41(d,exo−2H),4.46(d,endo−2H),4.49(dd,exo−2H),5.92(dd,endo−1H),6.11−6.16(m,exo−2H),6.21(dd,endo−1H).
13C−NMR(100MHz,CDCl):8.0,26.9,29.1,30.3,41.6,42.4,42.6,42.6,43.1,43.3,45.7,46.3,46.6,49.6,65.9,66.2,77.8,77.9,132.1,135.6,137.9,138.0,174.7,176.2ppm.
次いで、密閉可能な反応容器内に、上記式(16)により示されるモノマー(10.8g、45.8mmol)、ノルボルネンカルボン酸(11.92g、91.7mmol)、メチルグリシジルエーテルノルボルネン(57.6g、320mmol)、マレイミド(28.88g、297.7mmol)、およびシクロヘキシルマレイミド(16.32g、91.2mmol)を計量した。さらに、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピネート)(8.4g、36.5mmol)を溶解させたPGME58.4gを反応容器に加え、撹拌・溶解させた。次いで、窒素バブリングにより系内の溶存酸素を除去したのち、容器を密閉し、70℃で16時間反応させた。次いで、反応混合物を室温まで冷却し、THF226gを添加し希釈した。希釈後の溶液を大量のメタノールに注ぎ、ポリマーを析出させた。次いで、ポリマーを濾取しメタノールでさらに洗浄した後、30℃、16時間真空乾燥させた。ポリマーの収得量は64.6g、収率は51%であった。また、ポリマーは、重量平均分子量Mwが13,500であり、分散度(重量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)が1.71であった。
得られたポリマーは、下記式(18)により示される構造を有していた。
Figure 2016177010
(感光性樹脂組成物の調製)
実施例1〜8および比較例1〜4のそれぞれについて、以下のように感光性樹脂組成物を調製した。まず、表1に従い配合された各成分をγ−ブチルラクトンに溶解させて撹拌させた後、孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、固形分濃度50質量%のワニス状感光性樹脂組成物を得た。表1中における各成分の詳細は下記のとおりである。また、表1中の単位は質量部である。
(増粘率の測定)
実施例1〜8および比較例1〜4のそれぞれについて、得られたワニス状感光性樹脂組成物を窒素雰囲気下、60℃、24時間保管した。次いで、TV−22型粘度計(東機酸業社製TV−22H)を用いて、25℃における保管前後のワニス状感光性樹脂組成物の粘度を測定し、次式により増粘率を算出した。
100×(η−η)/η
ここで、ηは保管前の感光性樹脂組成物の粘度であり、ηは保管後の感光性樹脂組成物の粘度である。
(A)アルカリ可溶性樹脂
ポリマー1:上記合成例1により得られたアルカリ可溶性樹脂
ポリマー2:上記合成例2により得られたアルカリ可溶性樹脂
ポリマー3:上記合成例3により得られたアルカリ可溶性樹脂
(B)架橋剤
ブロックイソシアネート1:トリレンジイソシアネ−トブロック化体(ブロック剤:メチルエチルケトオキシム)、大日本インキ化学工業社製バーノックD−500
ブロックイソシアネート2:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体(ブロック剤:メチルエチルケトオキシム)、大日本インキ化学工業社製バーノックD−980K)
ブロックイソシアネート3:トリレンジイソシアネ−トブロック化体(ブロック剤:メチルエチルケトオキシム)、三井武田ケミカル社製タケネートB−830
ブロックイソシアネート4(キシリレンジイソシアネ−トブロック化体、三井武田ケミカル社製タケネートB−890
ブロックイソシアネート5:1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサンブロック化体、三井武田ケミカル社製タケネートB−820NP
ブロックイソシアネート6:1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−トブロック化体、三井武田ケミカル社製タケネートB−885N
イソシアネート化合物1:イソシアン酸ブチル
イソシアネート化合物2:1,3−ビス(2−イソシアナート−2−プロピル)ベンゼン
エポキシ化合物::トリスフェノール型エポキシ化合物(VG3101L、プリンテック製)
(D)感光剤
感光剤1:下記式(11)により示される化合物
Figure 2016177010
(式(11)中、Qは水素または下記式(11−1)により示される構造である。Q全体のうちの90%は、下記式(11−1)により示される構造である)
Figure 2016177010
上記式(11)により示される化合物は、次のようにして合成した。まず、温度計、攪拌機、原料投入口、乾燥窒素ガス導入管を備えた4つ口のセパラブルフラスコに、式(12)で表されるフェノール11.04g(0.026モル)と、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホニルクロライド18.81g(0.070モル)と、アセトン170gと、を入れて撹拌し、溶解させた。次いで、反応溶液の温度が35℃以上にならないようにウォーターバスでフラスコを冷やしながら、トリエチルアミン7.78g(0.077モル)とアセトン5.5gの混合溶液をゆっくり滴下した。そのまま室温で3時間反応させた後、酢酸1.05g(0.017モル)を添加し、さらに30分反応させた。次いで、反応混合物をろ過した後、ろ液を水/酢酸(990ml/10ml)の混合溶液に投入した。次いで、沈殿物を濾集して水で充分洗浄した後、真空下で乾燥した。これにより、上記式(11)の構造で表される化合物を得た。
Figure 2016177010
(E)密着助剤
密着助剤1:下記式(8)により示される有機ケイ素化合物
密着助剤2:下記式(9)により示される有機ケイ素化合物
Figure 2016177010
上記式(8)により示される有機ケイ素化合物は、次のように製造した。まず、撹拌機および冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、フタル酸無水物(49.842g、0.3mol)をγ−ブチルラクトン(832.59g)に溶解させ、恒温槽にて30℃に調整した。次いで、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(61.98g、0.28mol)を滴下ロートに仕込み、60分かけて溶解液へ滴下した。滴下完了後、30℃、18時間の条件化で撹拌を行った。
Figure 2016177010
上記式(9)により示される有機ケイ素化合物は、次のように製造した。まず、撹拌機および冷却管を備えた適切なサイズの反応容器に、3,3',4,4'−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物(38.67g、0.12mol)をγ−ブチルラクトン(789.30g)に溶解させ、恒温槽にて30℃に調整した。次いで、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(50.92g、0.23mol)を滴下ロートに仕込み、60分かけて溶解液へ滴下した。滴下完了後、30℃、18時間の条件化で撹拌を行った。
(F)界面活性剤
界面活性剤1:フッ素系界面活性剤(メガファック F557、DIC(株)製)
(G)溶解促進剤
溶解促進剤1:2,4,6,3',5'−ビフェニルペントール(関東化学(株)製)
(樹脂膜bの作製)
実施例1〜8および比較例1〜4のそれぞれについて、得られたワニス状感光性樹脂組成物を用いて次のように樹脂膜bを作製した。まず、6インチウェハにワニス状感光性樹脂組成物を塗布した後、80℃、90秒の条件下で熱処理を施すことにより脱溶媒を行って樹脂膜aを得た。次いで、オーブン中で樹脂膜aに対し熱処理を行い、感光性樹脂組成物を硬化させた。当該熱処理は、上記ウェハが載置されたオーブン内を30℃、30分で窒素にて置換し、昇温速度5℃/minで220℃まで昇温した後、220℃にて90分間保持することにより行った。上記熱処理後、降温速度5℃/minでオーブン内の温度を70℃以下まで降温させ、上記ウェハを取り出した。次いで、フッ酸を用いて上記ウェハから感光性樹脂組成物の樹脂膜を剥離して、60℃、10時間の条件下で乾燥した。このようにして、各実施例および各比較例のそれぞれについて、硬化温度220℃により硬化させた樹脂膜bを得た。
(引張強度、引張弾性率、引張伸び率)
実施例1〜8および比較例1〜4で得られた樹脂膜bに対し、以下のようにして引張強度、引張弾性率、および引張伸び率をそれぞれ測定した。
まず、樹脂膜bからなる試験片(幅10mm×長さ60mm以上×厚み0.005〜0.01mm)に対して引張試験(引張速度:0.05mm/min)を、温度23℃、湿度55%の雰囲気中で実施した。引張試験は、オリエンテック社製引張試験機(テンシロンRTC−1210A)を用いて行った。次いで、当該引張試験の結果から、引張強度、引張弾性率、および引張伸び率を算出した。ここでは、上記引張試験を試験回数n=5で行い、引張強度、引張弾性率、および引張伸び率のそれぞれについて5回の平均値を求め、これを測定値として表1に示した。また、引張試験を行うことができないサンプルについては、評価不能と示した。
(ガラス転移温度(Tg)、線膨張係数(CTE))
実施例1〜8および比較例1〜4で得られた樹脂膜bのガラス転移温度と線膨張係数を測定した。測定は、樹脂膜bからなる試験片(幅5mm×長さ10mm以上×厚み0.005〜0.01mm)に対し、熱機械分析装置(TMA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜400℃、昇温速度5℃/minの条件下において行った。なお、線膨張係数は、50〜100℃における値から求めた。結果を表1に示す。
(5%熱重量減少温度)
実施例1〜8および比較例1〜4で得られた樹脂膜bの5%熱重量減少温度をそれぞれ測定した。測定は、樹脂膜bをアルミパンに10mg秤量して得られた試料に対し、熱重量/示差熱測定装置(TG/DTA)を用いて、開始温度30℃、測定温度範囲30〜500℃、昇温速度5℃/minの条件下において行った。結果を表1に示す。
(低温(180℃)硬化性)
実施例1〜8および比較例1〜4のそれぞれについて、硬化温度180℃により硬化させた硬化膜からなる試験片に曲げ応力を加え、その外観を観察した。破断箇所が生じなかったものを◎とし、一部に破断が生じたものを〇とした。また、流動性が高く試験片を形成することができないため評価不能であったものを×とした。これらの結果を低温(180℃)硬化性の評価として表1に示した。
(電子装置の安定性評価)
実施例1〜8および比較例1〜4のそれぞれについて、電子装置の歩留まりを次のように評価した。まず、感光性樹脂組成物を用いて得られた電子装置を、サンプルとして50個作製した。次いで、得られた電子装置のうち、異常が発生したものが0個であったものを◎、異常が1個発生したものを〇、異常が2個以上発生したものを×として、電子装置の歩留りの評価を行った。
Figure 2016177010
100 電子装置
30 層間絶縁膜
32 パッシベーション膜
34 最上層配線
40 再配線層
42、44 絶縁層
46 再配線
50 UBM層
52 バンプ

Claims (15)

  1. アルカリ可溶性樹脂(A)と、
    架橋剤(B)と、
    を含む感光性樹脂組成物であって、
    前記架橋剤(B)がブロックイソシアネート基を有する化合物を含み、
    前記感光性樹脂組成物を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物に対して80℃、90秒の条件下で前記有機溶剤(C)を乾燥して樹脂膜aを得た後、前記樹脂膜aに対して窒素雰囲気下、220℃、90分の条件で加熱処理を施して得られる樹脂膜bのガラス転移温度が150℃以上である感光性樹脂組成物。
  2. 請求項1に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記ブロックイソシアネート基を有する化合物は多官能イソシアネートのイソシアネート基をブロック剤により保護することにより得られるものであり、
    前記多官能イソシアネートが1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、トリレンジイソシアネ−ト、キシリレンジイソシアネ−トおよび1,3−ビス(イソシアネ−トメチル)−シクロヘキサンから選択される一種または二種以上を含む感光性樹脂組成物。
  3. 請求項2に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記ブロック剤がアルコ−ル系化合物、フェノ−ル系化合物、活性メチレン系化合物、メルカプタン系化合物、酸アミド系化合物、酸イミド系化合物、イミダゾ−ル系化合物、尿素系化合物、オキシム系化合物、アミン系化合物、イミン系化合物、重亜硫酸塩、ピリジン系化合物等から選択される一種または二種以上を含む感光性樹脂組成物。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記アルカリ可溶性樹脂(A)は環状オレフィン系樹脂を含む感光性樹脂組成物。
  5. 請求項4に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記アルカリ可溶性樹脂(A)は下記式(1)にて示される共重合体を含む感光性樹脂組成物。
    Figure 2016177010
    (式(1)中、lおよびmは共重合体中におけるモル含有率(モル比)を示し、l+m≦1、0.1≦l≦0.9、0.1≦m≦0.9であり、nは0、1または2であり、R、R、RおよびRはそれぞれ独立して水素または炭素数1〜30の有機基であり、Aは下記式(2a)、(2b)、(2c)、(2d)または(2e)により示される構造単位である)
    Figure 2016177010
    Figure 2016177010
    (式(2a)および式(2b)中、R、RおよびRは、それぞれ独立して炭素数1〜18の有機基であり、式(2e)中、Rは、水素、炭素数1〜12のアルキル基、または炭素数3〜8のシクロアルキル基である)
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    当該感光性樹脂組成物中における前記架橋剤(B)の含有量が、アルカリ可溶性樹脂(A)の含有量100質量部に対し、50質量部以上200質量部以下である感光性樹脂組成物。
  7. 請求項1乃至6いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記樹脂膜bの5%熱重量減少温度が250℃以上である感光性樹脂組成物。
  8. 請求項1乃至7いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記樹脂膜bの50℃から100℃の範囲において算出した平均線膨張係数が200ppm/℃以下である感光性樹脂組成物。
  9. 請求項1乃至8いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記樹脂膜bの23℃における引張強度が10MPa以上である感光性樹脂組成物。
  10. 請求項1乃至9いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記樹脂膜bの23℃における引張弾性率が1.0GPa以上である感光性樹脂組成物。
  11. 請求項1乃至10いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記樹脂膜bの23℃における引張伸び率が1%以上である感光性樹脂組成物。
  12. 請求項1乃至11いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    前記感光性樹脂組成物を固形分量50質量%となるように有機溶媒(C)に溶解して得たワニス状感光性樹脂組成物について、窒素雰囲気下、60℃、24時間保管した際の、保管前の前記ワニス状感光性樹脂組成物の粘度をηとし、保管後の前記ワニス状感光性樹脂組成物の粘度をηとしたとき、
    100×(η−η)/ηで算出される増粘率xが55%以下である感光性樹脂組成物。
  13. 請求項1乃至12いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物において、
    層間膜、表面保護膜、またはダム材として用いられる永久膜を形成するために用いられる感光性樹脂組成物。
  14. 請求項1乃至13いずれか一項に記載の感光性樹脂組成物を硬化させて得られる樹脂膜。
  15. 請求項14に記載の樹脂膜を備える電子装置。
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