JP2016176495A - 変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっても、車両挙動が不安定になることを抑制して、運転者に与える不快感を抑えることができる動力伝達装置の制御装置を提供する。【解決手段】 動力伝達装置の制御装置は、目標入力軸回転数の上限値(NDRCMDZ)が上限最大値(DNDRMX)よりも大きい場合は、上限最大値(DNDRMX)を最終目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、上限値(NDRCMDZ)が上限最大値(DNDRMX)以下の場合には、上限値(NDRCMDZ)を最終目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、車輪回転数制御装置が正常に作動可能な状態であるときには、上限最大値(DNDRMX)として、正常時最大値(#DNDRNRM)を用い、車輪回転数制御装置が故障したときには、上限最大値(DNDRMX)を正常時最大値(#DNDRNRM)よりも低く抑えた故障時最大値(#DNDRVSAFS)に変更する。【選択図】図3

Description

本発明は、変速機の制御装置に関する。
従来、車両の走行速度及び無段変速機の変速比(入力軸の回転速度/出力軸の回転速度)に応じて駆動源(エンジン)から入力軸を介して無段変速機に入力されるべき目標入力軸回転数NDRCMDを制御周期ごとに算出し、実際に入力される入力軸回転数NDRが目標入力軸回転数NDRCMDとなるように駆動源からの出力トルクを制御する動力伝達装置の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献1の制御装置では、イナーシャトルクを算出し、算出されたイナーシャトルクに応じて駆動源からの出力トルクを補正している。
特開平11−198686号公報
近年、車輪がロックしないように車輪の回転数を制御する車輪回転数制御装置が搭載された車両が知られている。
車輪回転数制御装置によれば、滑り易い路面などであっても車輪のロックを防止して、車両の挙動が乱れることを抑制し、車両の挙動を安定させることができる。
ところが、車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合には、車輪回転数制御装置が正常に作動しているときと同様に運転者が操作しても車両の挙動が乱れる虞があり、運転者に不快感を与える虞がある。
本発明は、以上の点に鑑み、車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっても、車両挙動が不安定になることを抑制して、運転者に与える不快感を抑えることができる動力伝達装置の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
車両に搭載される内燃機関からの駆動力によって回転する入力軸を有し、前記車両の走行状態に応じて前記入力軸の回転速度を変速して、前記車両の駆動輪に駆動力を出力する動力伝達装置の制御装置であって、
前記車両は、車輪と、該車輪の回転数を前記車両の走行状態に応じて制御する車輪回転数制御装置と、前記車輪回転数制御装置の故障を検出する車輪回転数制御装置故障検出部と、前記車両のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出部と、前記アクセル操作量が所定値以下であり且つ前記内燃機関の回転速度が前記内燃機関の作動を維持することができる所定の回転速度以上の場合に前記内燃機関への燃料の供給を停止する燃料供給停止部とを備え、
前記制御装置は、
前記車両の車速に応じて前記入力軸の目標回転数である上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を設定する目標入力軸回転数設定部と、
前記内燃機関の作動を維持することができる前記所定の回転速度に基づいて設定される前記入力軸の目標入力軸回転数の変化量の上限制限値である変化量上限制限値(DNDRMX)を設定する変化量上限制限値設定部と、
前記目標入力軸回転数設定部で設定された上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を中間値(NDRCMDY)として、中間値(NDRCMDY)に基づいて設定される目標入力軸回転数の上限値としての回転数上限値(NDRCMDZ)を算出する回転数上限値算出部と、
前記所定の回転速度に基づいて設定される前記目標入力軸回転数の上限制限値である回転数上限制限値(#NDRCMDMX)を設定する回転数上限制限値設定部と、
前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)と前記回転数上限値(NDRCMDZ)を比較する回転数比較部とを備え、
前記回転数比較部で前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)と前記回転数上限値(NDRCMDZ)を比較したときに前記回転数上限値(NDRCMDZ)が前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)よりも大きい場合は、前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)を最終の目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、前記回転数上限値(NDRCMDZ)が前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)以下の場合には、前記回転数上限値(NDRCMDZ)を最終の目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、
前記車輪回転数制御装置が正常に作動可能な状態であることを前記車輪回転数制御装置故障検出部の出力から判定したときには、前記変化量上限制限値(DNDRMX)として、正常時制限値(#DNDRNRM)を用い、
前記車輪回転数制御装置が故障したと前記車輪回転数制御装置故障検出部が判定したときには、前記変化量上限制限値(DNDRMX)を前記正常時制限値(#DNDRNRM)よりも低く抑えた車輪回転数制御装置故障時用の故障時制限値(#DNDRFS)に変更することを特徴とする。
本発明によれば、減速時のダウンシフトのときに車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっても、車輪がロックして滑らないように、変速比をゆっくりと変化させていく。このため、本発明によれば、車両挙動が不安定になることを抑制して、運転者に与える不快感を抑えることができる。
本発明の制御装置を適用した実施形態の動力伝達装置を示す模式図。 本実施形態の制御装置の作動を示すフローチャート。 本実施形態の制御装置の制限処理の作動を示すフローチャート。 本実施形態の制御装置の制限処理の作動を示すタイムチャート。 従来の制御装置の作動を示すタイムチャート。 図6Aは本実施形態の動力伝達装置の作動を示すグラフ。図6Bは従来の動力伝達装置の作動を示すグラフ。
図面を参照して、本発明の制御装置を適用した動力伝達装置の実施形態について詳細に説明する。本実施形態の動力伝達装置は、ベルト式の無段変速機(Continuously Variable Transmission)であり、且つFF型自動車(車両)に横置きで搭載されるものである。なお、本発明の制御装置が適用される動力伝達装置は、FF型自動車に搭載されるものに限定されるものではなく、他の車両に用いても本発明の効果を得ることができる。例えば、本発明の制御装置は、FR型自動車、ミッドシップ型自動車、自動二輪車にも適用することができる。
図1に示すように、本実施形態の動力伝達装置1が搭載される車両は、走行用の駆動源としての内燃機関2(エンジン)と、トルクコンバータ3と、デファレンシャルギヤ4と、左右の駆動輪5(車輪)と、車両の駆動輪5を含む車輪が滑って回転が止まることを抑制又は防止するアンチロックブレーキシステムや横滑り防止装置などで構成される車輪回転数制御装置7とを備えている。
内燃機関2は吸気路に配置されたスロットルバルブ(図示省略)を備える。スロットルバルブ(図示省略)は、アクセルペダル6と機械的に接続されておらず電動モータなどのアクチュエータを備えるドライブバイワイヤ機構(図示省略)を介して電気信号によりアクセルペダル6と接続され、アクセルペダル6の操作に応じて開閉される。
内燃機関2に吸い込まれる空気は、スロットルバルブ(図示省略)で流入量を調整されてインテークマニホールドを通ってインジェクタ(図示省略)から噴射された燃料と混合し、混合気となる。シリンダの吸気バルブが開かれると、混合気はシリンダに流入する。シリンダ内の混合気は点火プラグで点火されて燃焼し、ピストンを押圧する。押圧されたピストンはクランクシャフト2aを回転させ、燃焼した混合気は排気ガスとなって内燃機関2から排出される。
内燃機関2のクランクシャフト2aから出力された駆動力は、動力伝達装置1を介してデファレンシャルギヤ4に伝達され、左右の駆動輪5に分配される。
トルクコンバータ3は、内燃機関2のクランクシャフト2aに連結されたポンプインペラ3aと、タービンランナ3bと、ステータ3cとを備え、流体(オイル)を介して動力伝達を行う。また、トルクコンバータ3はロックアップクラッチ3dを備え、ロックアップクラッチ3dを係合させることにより、流体(オイル)を介さずにクランクシャフト2aの駆動力をタービンランナ3bに直接伝達することもできる。
動力伝達装置1は、入力軸9と、遊星歯車機構からなる前後進切換機構10と、ドライブプーリ11と、ドリブンプーリ12と、ドライブプーリ11とドリブンプーリ12に巻き付けられる金属ベルトからなる無端部材13と、入力軸9に対して平行に配置された出力軸14とを備える。
入力軸9は、タービンランナ3bと連結され、トルクコンバータ3を介してクランクシャフト2aから出力される内燃機関2の駆動力が伝達される。ドライブプーリ11は入力軸9に相対回転自在に軸支されている。前後進切換機構10は、トルクコンバータ3との間にドライブプーリ11を挟むように配置されている。
前後進切換機構10は、シングルピニオン型の遊星歯車機構で構成され、サンギヤ15と、リングギヤ16と、キャリア17と、ピニオン18と、前進用クラッチ20と、後進用ブレーキ21とを備える。
サンギヤ15は、トルクコンバータ3側からドライブプーリ11を通って反対側に突出した入力軸9に固定されている。ピニオン18は、サンギヤ15及びリングギヤ16と噛合している。
キャリア17は、ピニオン18を自転及び公転自在に軸支している。換言すれば、ピニオン18はキャリア17で回転自在に支えられ、且つキャリア17は、ピニオン18と一緒にサンギヤ15及びリングギヤ16に対して相対回転自在に設けられている。キャリア17には後進用ブレーキ21が設けられ、後進用ブレーキ21を締結させることにより、キャリア17を変速機ケース22に固定することができる。
前進用クラッチ20は、入力軸9とリングギヤ16とに接続され、前進用クラッチ20を締結させることにより、サンギヤ15とリングギヤ16とが一体的に回転するように構成されている。リングギヤ16はドライブプーリ11に接続されている。
前進用クラッチ20及び後進用ブレーキ21は、何れも油圧によって摩擦係合される油圧式摩擦係合機構である。前進用クラッチ20が締結されて後進用ブレーキ21が解放されることにより、入力軸9の回転がリングギヤ16を介してドライブプーリ11に伝達され、ドライブプーリ11は自動車が前進する方向に回転する。
後進用ブレーキ21が締結され、前進用クラッチ20が解放されると、キャリア17が変速機ケース22に固定され、リングギヤ16がサンギヤ15とは反対の方向に回転する。これにより、自動車が後進するときの回転方向にドライブプーリ11が回転する。また、前進用クラッチ20及び後進用ブレーキ21を共に解放すると、前後進切換機構10は、ドライブプーリ11と入力軸9との間の動力伝達を断つことができる。
動力伝達装置1は、ドライブプーリ11とドリブンプーリ12と無端部材13との間の摩擦力を介して動力伝達が行われる。ドライブプーリ11は、キャリア17と連結されるプーリ軸23と、プーリ軸23に固定される固定ドライブ半体24と、プーリ軸23と一体的に回転し且つプーリ軸23の軸線方向に移動可能な可動ドライブ半体25とを備える。
可動ドライブ半体25は、油圧室25aに油圧が供給されることにより固定ドライブ半体24に接近させることができ、油圧室25aから油を排出することで固定ドライブ半体24から離隔させることができる。これにより、固定ドライブ半体24と可動ドライブ半体25との対向面で形成される、ドライブプーリ11のV字形状のプーリ溝11aの幅を調節することができる。
ドリブンプーリ12は、出力軸14に固定される固定ドリブン半体26と、出力軸14と一体的に回転し且つ出力軸14の軸線方向に移動可能な可動ドリブン半体27とを備える。可動ドリブン半体27は、油圧室27aに油圧が供給されることにより固定ドリブン半体26に接近させることができ、油圧室27aから油を排出することで固定ドリブン半体26から離隔させることができる。これにより、固定ドリブン半体26と可動ドリブン半体27との対向面で形成される、ドリブンプーリ12のV字形状のプーリ溝12aの幅を調節することができる。
動力伝達装置1は、油圧による推力によってドライブプーリ11及びドリブンプーリ12のプーリ溝11a,12aの幅が変化して、無端部材13の巻付き半径が変化し、これにより、変速比(入力軸9(又はプーリ軸23)の回転数/出力軸14の回転数)が連続的に変化する。
出力軸14は軸受によって変速機ケース22に回転自在に支持されている。出力軸14には出力ギヤ30が設けられ、出力軸14と出力ギヤ30とが一体的に回転する。
出力ギヤ30には、第1中間ギヤ31が噛合する。第1中間ギヤ31は、出力軸14と平行に配置された中間軸32に固定されている。また、中間軸32には、第2中間ギヤ33が固定されている。第2中間ギヤ33には、デファレンシャルギヤ4に設けられた外歯4aが噛合する。
また、動力伝達装置1は、CPU、メモリ等により構成された複数の電子ユニットからなる制御装置34を備える。制御装置34は、運転者のアクセルペダル6の操作量信号、車両の走行速度信号などの所定の車両情報の信号を受信し、受信した信号に基づき、メモリに保持された動力伝達装置1の制御用プログラムをCPUで実行することにより、ドライブプーリ11、ドリブンプーリ12、前進用クラッチ20及び後進用ブレーキ21の作動を制御する。本実施形態においては、アクセルペダル6にアクセル操作量を検出して制御装置34に送信するアクセル操作量検出部が設けられている。
また、制御装置34は、アクセルペダル6から受信する操作量信号に基づき、アクセル操作量が運転者に車両を加速させる意思がないと想定される所定値以下(例えば、0)であり、かつ内燃機関2のクランクシャフト2aの回転速度が内燃機関2の作動を維持することができる所定の回転速度(燃料供給を停止しても内燃機関2のアイドリング状態を維持することができる回転速度)以上の場合には、内燃機関2への燃料の供給を停止させる。本実施形態においては、制御装置34が燃料供給停止部の機能を兼ね備えている。
また、制御装置34は、車輪回転数制御装置7から送信される信号の有無や、車輪回転数制御装置7から送信される信号と、図示省略した車輪の回転速度を検出する車輪回転速度検出部からの情報とを比較するなどして、車輪回転数制御装置7が正常に作動しているか否かを判定する。本実施形態においては、制御装置34が車輪回転数制御装置故障検出部の機能を兼ね備えている。
図2は、制御装置34の制御動作を示すフローチャートである。制御装置34は、図2の処理を所定の制御周期、例えば10msecごとに実行される。まず、制御装置34は、STEP1に進み、車両が減速状態であるかを確認する。車両が減速状態である場合には、STEP2に進み、制御装置34は、目標変速比及び目標入力軸回転数を算出して、算出された目標入力軸回転数を上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)及び仮値NDRCMDYとして、メモリ等の記憶装置に記憶する。本実施形態においては、制御装置34のSTEP2の処理部が目標入力軸回転数設定部に該当する。
そして、STEP3に進み、算出された目標入力軸回転数の算出値に制限処理を施して、目標入力軸回転数を再度設定し、設定された目標入力軸回転数に基づいて再度目標変速比を設定して、今回の処理を終了する。STEP1で車両が減速状態でない場合には、STEP4に分岐し、通常時の変速比制御マップを用いて変速比を制御して、今回の処理を終了する。
次に、図3を参照して、図2のSTEP3で用いた制限処理について詳細に説明する。
まず、制御装置34は、STEP101で車輪回転数制御装置が正常であるかを確認する。車輪回転数制御装置が正常である場合には、STEP102に進み、変化量上限制限値DNDRMXに、車輪回転数制御装置が正常であるときの正常時制限値#DNDRNRMを代入して用いる。本実施形態においては、制御装置34のSTEP102及び後述するSTEP110の処理部が本発明の変化量上限制限値設定部に該当する。
そして、STEP103に進み、メモリ等に既に記憶されている上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)と変化量上限制限値DNDRMXとの和ndrtmpを求める。
そして、STEP104に進み、図2のSTEP2で求められた目標入力軸回転数の算出値を仮値NDRCMDYと定義して、仮値NDRCMDYがSTEP103で算出された和ndrtmpを超えるかを確認する。
即ち、目標入力軸回転数の算出値の仮値NDRCMDYを上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)と比較し、仮値NDRCMDYが前回目標入力軸回転数NDRCMDを変化量上限制限値DNDRMXの値以上超えるかを確認する。なお、目標入力軸回転数上限制限値DNDRMXに代入される正常時制限値#DNDRNRM及び後述する故障時制限値#DNDRFSは、車輪回転数制御装置7が正常に作動している場合と、故障している場合とに分けて、車輪がロックする変化量をシミュレーションや実験により予め求めて、制御装置34のメモリなどの記憶部に記憶される値である。
STEP104で仮値NDRCMDYが和ndrtmpを超えていない場合には、STEP105に進み、仮値NDRCMDYから上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を除算した値を中間値DNDRCMDYとして代入する。
そして、STEP106に進み、回転数上限値NDRCMDZに前回目標入力軸回転数NDRCMDと中間値DNDRCMDYの和を代入する。即ち、仮値NDRCMDYが前回目標入力軸回転数NDRCMDを変化量上限制限値DNDRMXの値以上超えていない場合には、前回目標入力軸回転数NDRCMDに仮値NDRCMDYと前回目標入力軸回転数NDRCMDの差DNDRCMDYを加算した値を回転数上限値NDRCMDZと決定する。本実施形態においては、制御装置34のSTEP106の処理部が本発明の回転数上限値算出部に該当する。
そして、STEP107に進み、回転数上限値NDRCMDZが回転数上限制限値#NDRCMDMXを超えるかを確認する。回転数上限制限値#NDRCMDMXは、内燃機関2のクランクシャフト2aの回転速度が内燃機関2の作動を維持することができる所定の回転速度(燃料供給を停止しても内燃機関2のアイドリング状態を維持することができる回転速度)に基づいて設定される値であり、制御装置34のメモリなどの記憶部に予め記憶されている。本実施形態においては、回転数上限制限値#NDRCMDMXを、内燃機関2のクランクシャフト2aの回転速度が内燃機関2の作動を維持することができる所定の回転速度以上に設定している。
本実施形態においては、制御装置34の回転数上限制限値#NDRCMDMXが記憶されたメモリなどの記憶部が本発明の回転数上限制限値設定部に該当する。また、制御装置34のSTEP107の処理部が本発明の回転数比較部に該当する。
回転数上限値NDRCMDZが回転数上限制限値#NDRCMDMXを超えていない場合には、STEP108に進み、目標入力軸回転数NDRCMDに回転数上限値NDRCMDZを代入する。
そして、STEP109に進み、決定された目標入力軸回転数NDRCMDを最終の目標入力軸回転数NDRCMDとして出力して、今回の処理を終了する。
STEP101で車輪回転数制御装置が故障している場合には、STEP110に分岐し、変化量上限制限値DNDRMXに、車輪回転数制御装置7が正常に作動していない(故障している)ときの故障時最大値#DNDRFSを代入する。そして、STEP103に進み、上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)と変化量上限制限値DNDRMXとの和ndrtmpを求める。
STEP104で仮値NDRCMDYが和ndrtmpを超えている場合には、STEP111に進み、変化量上限制限値DNDRMXを中間値DNDRCMDYとして代入する。そして、STEP106に進み、回転数上限値NDRCMDZに前回目標入力軸回転数NDRCMDと中間値DNDRCMDYの和を代入する。即ち、仮値NDRCMDYが上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を変化量上限制限値DNDRMXの値以上超える場合には、前回目標入力軸回転数NDRCMDに変化量上限制限値DNDRMXを加算した値を回転数上限値NDRCMDZと決定する。
STEP107で、回転数上限値NDRCMDZが回転数上限制限値#NDRCMDMXを超える場合には、STEP112に進み、目標入力軸回転数NDRCMDに回転数上限制限値#NDRCMDXを代入する。そして、STEP109に進み、決定された目標入力軸回転数NDRCMDを最終の目標入力軸回転数NDRCMDとして出力して、今回の処理を終了する。
本実施形態の動力伝達装置1の制御装置34によれば、減速時のダウンシフトのときに車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっても、車輪がロックして滑らないように、変速比をゆっくりと変化させていく。このため、本実施形態の動力伝達装置1によれば、車両挙動が不安定になることを抑制して、運転者に与える不快感を抑えることができる。
図4は、本実施形態の図3の目標入力軸回転数NDRCMDの制限処理を行った場合の車両の減速状態を示すタイムチャートである。本実施形態の動力伝達装置の制御装置34によれば、目標入力軸回転数(NDRCMD)と等価なエンジン回転数NEがフューエルカットラインで図4に示されるエネルギ供給停止回転数(所定の回転速度)を過度に超えて上昇することを防止することができる。
これにより、内燃機関2への燃料供給が不要に停止されることがない。そして、車速Vの低下も緩やかとなり、変速比(レシオ)がLow(ロー)端に制御されるのは図4に示すt10を過ぎた時点となり、急減速時間もt12を超えたあたりまでの短時間となって、運転者に過度の減速感を与えることがない。また、図4に示すように、車両の進行方向とは逆の方向に作用する減速度も滑らかにすることができる。
これに対して、図5は、従来の動力伝達装置の制御装置であって、図3の目標入力軸回転数NDRCMDの制限処理がない場合の車両の減速状態を示すタイムチャートである。
図5に示すように、t3の時点で内燃機関2の回転数NEが燃料供給停止回転数(フューエルカットライン)を超えると内燃機関2への燃料供給が停止されるため、燃料供給停止によって車速Vがt4付近から低下し始める。また、それに伴って変速比(レシオ)もt5からLow端に制御されることから燃料供給が再開されるt11の付近までが急減速時間となり、運転者に過度の減速感を与えることがあった。
図6Aは、本実施形態の動力伝達装置1の変速比の変化に対する車両の加速度(車体G)、車体速度及び駆動輪速度の変化を分かり易く示したものである。図6Bは従来の動力伝達装置の変速比の変化に対する車両の加速度(車体G)、車体速度及び駆動輪速度の変化を分かり易く示したものである。図6Bから明らかなように、従来の動力伝達装置では、車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっては、車両のエンジンブレーキを伴う減速中に、動力伝達装置の変速比を大きくしてダウンシフトしたとき、内燃機関や動力伝達装置の回転軸の慣性力によって、駆動輪の回転速度が急に減少し、駆動輪のロックが生じる可能性がある。
図6Aに示すように、本実施形態の動力伝達装置1の制御装置34によれば、減速時のダウンシフトのときに車輪回転数制御装置が正常に作動していない場合であっても、車輪がロックして滑らないように、変速比をゆっくりと変化させていく。このため、本実施形態の動力伝達装置1によれば、車両の走行路面の摩擦力が小さく滑り易い状態であっても、車両挙動が不安定になることを抑制して、運転者に与える不快感を抑えることができる。
なお、本実施形態においては、前後進切換機構10として、シングルピニオン型の遊星歯車機構を用いて説明した。しかしながら、本発明の動力伝達装置の前後進切換機構はこれに限らない。例えば、前後進切換機構を、サンギヤと、リングギヤと、一対のピニオンと、キャリアとからなるダブルピニオン型の遊星歯車機構で構成してもよい。ダブルピニオン型の遊星歯車機構において、一対のピニオンは互いに噛合すると共に、一方がサンギヤに噛合し、他方がリングギヤに噛合する。また、キャリアは、一対のピニオンを自転及び公転自在に軸支する。
また、本発明の動力伝達装置の制御装置が適用される車両は内燃機関に加えて走行用の電動機を備えるハイブリッド車両であってもよい。
1 動力伝達装置
2 内燃機関(走行用の駆動源)
2a クランクシャフト
3 トルクコンバータ
3a ポンプインペラ
3b タービンランナ
3c ステータ
3d ロックアップクラッチ
4 デファレンシャルギヤ
4a 外歯
5 駆動輪
6 アクセルペダル
7 車輪回転数制御装置
9 入力軸
10 前後進切換機構
11 ドライブプーリ
11a プーリ溝
12 ドリブンプーリ
12a プーリ溝
13 無端部材
14 出力軸
15 サンギヤ
16 リングギヤ
17 キャリア
18 ピニオン
20 前進用クラッチ
21 後進用ブレーキ
22 変速機ケース
23 プーリ軸
24 固定ドライブ半体
25 可動ドライブ半体
25a 油圧室
26 固定ドリブン半体
27 可動ドリブン半体
27a 油圧室
28 エレメント
28a 凹部
29 金属リング
30 出力ギヤ
31 第1中間ギヤ
32 中間軸
33 第2中間ギヤ
34 制御装置
NDRCMD 目標入力軸回転数
DNDRMX 変化量上限制限値
NDRCMDY 中間値
NDRCMDZ 回転数上限値
#NDRCMDMX 回転数上限制限値
#DNDRNRM 正常値制限値
#DNDRFS 故障時制限値

Claims (1)

  1. 車両に搭載される内燃機関からの駆動力によって回転する入力軸を有し、前記車両の走行状態に応じて前記入力軸の回転速度を変速して、前記車両の駆動輪に駆動力を出力する動力伝達装置の制御装置であって、
    前記車両は、車輪と、該車輪の回転数を前記車両の走行状態に応じて制御する車輪回転数制御装置と、前記車輪回転数制御装置の故障を検出する車輪回転数制御装置故障検出部と、前記車両のアクセル操作量を検出するアクセル操作量検出部と、前記アクセル操作量が所定値以下であり且つ前記内燃機関の回転速度が前記内燃機関の作動を維持することができる所定の回転速度以上の場合に前記内燃機関への燃料の供給を停止する燃料供給停止部とを備え、
    前記制御装置は、
    前記車両の車速に応じて前記入力軸の目標回転数である上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を設定する目標入力軸回転数設定部と、
    前記内燃機関の作動を維持することができる前記所定の回転速度に基づいて設定される前記入力軸の目標入力軸回転数の変化量の上限制限値である変化量上限制限値(DNDRMX)を設定する変化量上限制限値設定部と、
    前記目標入力軸回転数設定部で設定された上限制限前目標入力軸回転数(NDRCMDX)を中間値(NDRCMDY)として、中間値(NDRCMDY)に基づいて設定される目標入力軸回転数の上限値としての回転数上限値(NDRCMDZ)を算出する回転数上限値算出部と、
    前記所定の回転速度に基づいて設定される前記目標入力軸回転数の上限制限値である回転数上限制限値(#NDRCMDMX)を設定する回転数上限制限値設定部と、
    前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)と前記回転数上限値(NDRCMDZ)を比較する回転数比較部とを備え、
    前記回転数比較部で前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)と前記回転数上限値(NDRCMDZ)を比較したときに前記回転数上限値(NDRCMDZ)が前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)よりも大きい場合は、前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)を最終の目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、前記回転数上限値(NDRCMDZ)が前記回転数上限制限値(#NDRCMDMX)以下の場合には、前記回転数上限値(NDRCMDZ)を最終の目標入力軸回転数(NDRCMD)として出力し、
    前記車輪回転数制御装置が正常に作動可能な状態であることを前記車輪回転数制御装置故障検出部の出力から判定したときには、前記変化量上限制限値(DNDRMX)として、正常時制限値(#DNDRNRM)を用い、
    前記車輪回転数制御装置が故障したと前記車輪回転数制御装置故障検出部が判定したときには、前記変化量上限制限値(DNDRMX)を前記正常時制限値(#DNDRNRM)よりも低く抑えた車輪回転数制御装置故障時用の故障時制限値(#DNDRFS)に変更することを特徴とする動力伝達装置の制御装置。
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