JP2016175554A - 車両用ブレーキ制御装置およびその製造方法、並びに車両用ブレーキシステム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】入力装置A1は、基体100と、基体100に取り付けられる電子制御ユニット7と、を備える。電子制御ユニット7は、樹脂製のハウジング71と、ハウジング71内に収容される制御基板80と、ハウジング71の側壁73に一体成形され制御基板80から生じるノイズを逃がす導電部材90と、を備える。導電部材90の先端部94は、側壁73外へ露出したニードル形状に形成されている。導電部材90は、先端部94が基体100の表面の絶縁層を貫通して、基体100と電気的に接続されている。
【選択図】図5
Description
したがって、電子制御ユニットについて部品点数の削減もしくは小型化が可能な車両用ブレーキ制御装置を提供することができる。
したがって、電子制御ユニットについて部品点数の削減もしくは小型化が可能な車両用ブレーキ制御装置の製造方法を提供することができる。
なお、以下に示す図面において、同一の部材には同一の参照符号を付し、重複した説明を適宜省略する。
以下の説明では、最初に車両用ブレーキシステムの全体構成について説明した後に、本発明の車両用ブレーキ制御装置である入力装置について詳細に説明する。
また、車両用ブレーキシステムAは、ブレーキペダルBのストローク量に応じてモータ12(電動アクチュエータ)を駆動させることでブレーキ液圧を発生させるスレーブシリンダA2を備えている。
さらに、車両用ブレーキシステムAは、車両挙動の安定化を支援する液圧制御装置A3を備えている。
入力装置A1、スレーブシリンダA2および液圧制御装置A3は、本実施形態では別ユニットとして構成されており、外部配管を介して連通している。
第一ピストン1aおよび第二ピストン1bは、ブレーキペダルBの踏力を受けて第一シリンダ穴1g内を底面側に摺動し、両圧力室1e,1f内のブレーキ液を加圧する。
第一メイン液圧路9aは、第一シリンダ穴1gの第一圧力室1eを起点とする液圧路である。第一メイン液圧路9aの終点である出力ポートには、液圧制御装置A3に至る配管Haが連結されている。
第二メイン液圧路9bの圧力センサPは、電磁弁V1よりも上流側(マスタシリンダ1側)に配置されており、マスタシリンダ1で発生したブレーキ液圧を検知する。
モータ12は基体10の側面に取り付けられている。また、モータ12から突出したロッド12aがシリンダ穴10aに挿入されている。
第一連通液圧路9fは、シリンダ穴10aの第一圧力室10bを起点とする液圧路である。第一連通液圧路9fの終点である出力ポートには、配管Haから分岐した配管Hcが連結されている。
第二連通液圧路9gは、シリンダ穴10aの第二圧力室10cを起点とする液圧路である。第二連通液圧路9gの終点である出力ポートには、配管Hbから分岐した配管Hdが連結されている。
なお、図示は省略するが、液圧制御装置A3は、電磁弁やポンプなどが設けられた液圧ユニット、ポンプを駆動するためのモータ、電磁弁やモータなどを制御するための電子制御装置などを備えている。
液圧制御装置A3は、配管Ha,Hbを介して入力装置A1に接続されるとともに、配管Ha,Hcおよび配管Hb,Hdを介してスレーブシリンダA2に接続されている。さらに、液圧制御装置A3は、配管を介して各ホイールシリンダWに接続されている。
車両用ブレーキシステムAでは、ブレーキペダルBが操作されたことをストロークセンサ(図示せず)が検出すると、電子制御ユニット7は常開型の両電磁弁V1,V1を閉弁した状態に切り替える。これにより、両メイン液圧路9a,9bの上流側と下流側とが遮断される。
これにより、ブレーキペダルBがストロークするとともに、ピストン2aには、コイルばね2b,2cによって、底面側に向けて付勢力が発生し、ピストン2aからブレーキペダルBに対して擬似的な操作反力が付与される。
電子制御ユニット7では、スレーブシリンダA2から出力されたブレーキ液圧と、マスタシリンダ1から出力されたブレーキ液圧とを対比し、その対比結果に基づいてモータ12の回転数などを制御する。
このようにして、スレーブシリンダA2では、ブレーキペダルBのストローク量に応じてブレーキ液圧を発生させる。
さらに、液圧制御装置A3から各ホイールシリンダWにブレーキ液圧が伝達され、各ホイールシリンダWが作動することにより、各車輪に制動力が付与される。
この状態では、マスタシリンダ1によって両メイン液圧路9a,9bのブレーキ液圧が昇圧される。そして、両メイン液圧路9a,9bに通じている各ホイールシリンダWが昇圧し、車輪に制動力が付与される。
図2に示すように、入力装置A1は、基体100と、基体100に取り付けられる電子制御ユニット7と、を備えている。基体100の内部には、マスタシリンダ1およびストロークシミュレータ2が設けられている。
入力装置A1は、エンジンルームと車室とを仕切るダッシュボードの前面に取り付けられる。
本実施形態において、基体100の前後方向、左右方向および上下方向とは、入力装置A1を車両に搭載したときの方向である。
基体100の内部には、マスタシリンダ1の第一シリンダ穴1g(図1参照)およびストロークシミュレータ2の第二シリンダ穴2gが形成されている。両シリンダ穴1g,2gは、車両の左右方向に並設されており、前後方向に延びている。
本実施形態では、基体100の中央部に第一シリンダ穴1gが配置され、第一シリンダ穴1gの右側に第二シリンダ穴2gが配置されている。
基体100をダッシュボードの前面に取り付けるときには、スタッドボルト140をダッシュボードの取付穴に挿入し、スタッドボルト140の先端部を車体フレームに固着させる。
基体側取付面110の上半分の領域には、電磁弁V1,V2や圧力センサP,Pといった電気部品が装着される複数の取付穴111が形成されている。
図2〜図3に示すように、電子制御ユニット7は、基体側取付面110に取り付けられる合成樹脂製の箱体であるハウジング71と、ハウジング71内に収容される制御基板80と、を備えている。
また、図2に示すように、ハウジング71の表側(左側)の開口部は、合成樹脂製のカバー76によって密閉されている。
第一収容室74は、基体側取付面110から突出した電磁弁V1,V2および圧力センサP,Pが収容される空間であり、第二収容室75は、制御基板80が収容される空間である。
制御基板80は、仕切部72の表面に突設された支持部78(図5参照)に当接支持されて取り付けられており、仕切部72の表面に間隔を空けて配置されている。
したがって、電子制御ユニット7について部品点数の削減もしくは小型化が可能な入力装置A1を提供することができる。
1a,1b ピストン
1g シリンダ穴
7 電子制御ユニット
12 モータ(電動アクチュエータ)
71 ハウジング
72 仕切部
73 側壁
73a 肉盛部
77 取付穴(固定部)
79 ハウジング側取付面
80 制御基板
85 シール部材
90 導電部材
93 第二延伸部(導電部材の側壁に埋設されている部位)
93a 後退抑制部
94 先端部
95 露出面
100 基体
110 基体側取付面
113 突出部
A 車両用ブレーキシステム
A1 入力装置(車両用ブレーキ制御装置)
A2 スレーブシリンダ
A3 液圧制御装置
B ブレーキペダル(ブレーキ操作子)
C クリアランス
Claims (9)
- 金属製の基体と、
前記基体に取り付けられる電子制御ユニットと、を備える車両用ブレーキ制御装置であって、
前記電子制御ユニットは、
前記基体に形成された基体側取付面に取り付けられる樹脂製のハウジングと、
前記ハウジング内に収容される制御基板と、
前記ハウジングの側壁に一体成形され前記制御基板から生じるノイズを逃がす導電部材と、を備え、
前記導電部材の先端部は、前記側壁外へ露出したニードル形状に形成されており、
前記導電部材は、前記先端部が前記基体の表面に形成された絶縁層を貫通して、前記基体と電気的に接続されていることを特徴とする車両用ブレーキ制御装置。 - 前記ハウジングは、該ハウジングを前記基体に固定する複数の固定部を有し、
前記導電部材の前記先端部は、前記ハウジングにおける前記固定部の近傍に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用ブレーキ制御装置。 - 前記電子制御ユニットは、前記ハウジングと前記基体との間をシールする環状のシール部材を備え、
前記導電部材は、前記シール部材の内側に配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用ブレーキ制御装置。 - 前記ハウジングの前記側壁は、前記基体との取付面であるハウジング側取付面と、当該ハウジング側取付面よりも前記基体と反対側に位置する露出面とを有し、前記導電部材の前記先端部は、前記露出面から突出し、
前記基体には、前記露出面に向かって突出した突出部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ制御装置。 - 前記露出面と前記突出部との間にはクリアランスが形成されていることを特徴とする請求項4に記載の車両用ブレーキ制御装置。
- 前記側壁は、該側壁の内面から内側に膨出する肉盛部を有し、
前記導電部材は、前記肉盛部に一体成形されていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ制御装置。 - 前記導電部材の前記側壁に埋設されている部位には、前記導電部材の後退を抑制する後退抑制部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ制御装置。
- 請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の車両用ブレーキ制御装置と、
電動アクチュエータの駆動によってブレーキ液圧を発生させるスレーブシリンダと、を備える車両用ブレーキシステムであって、
前記車両用ブレーキ制御装置は、
シリンダ穴を有する前記基体と、
前記シリンダ穴に挿入され、ブレーキ操作子が連結されたピストンと、
前記電動アクチュエータを制御する前記電子制御ユニットと、を備えていることを特徴とする車両用ブレーキシステム。 - 金属製の基体と、前記基体に取り付けられる電子制御ユニットと、を備える車両用ブレーキ制御装置の製造方法であって、
前記電子制御ユニットは、
前記基体に形成された基体側取付面に取り付けられる樹脂製のハウジングと、
前記ハウジング内に収容される制御基板と、
前記ハウジングの側壁に一体成形され前記制御基板から生じるノイズを逃がす導電部材と、を備え、
前記導電部材の先端部は、前記側壁外へ露出したニードル形状に形成されており、
前記ハウジングを前記基体に組み付けるときに、前記導電部材を、前記先端部が前記基体の表面に形成された絶縁層を貫通するように、前記基体に突き刺すことを特徴とする車両用ブレーキ制御装置の製造方法。
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