JP2016174979A - テトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 テトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法において、陽イオン交換充填塔内の圧力損失を増加させることなく、また、陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着率を低下させることなく、フォトレジスト現像廃液の処理を行い、テトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法を提供する。【解決手段】 陽イオン交換樹脂が充填された充填塔から排出される排出液の物性値を測定するとともに、該物性値が所定値以上に変化した時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔の陽イオン交換樹脂を逆洗する逆洗工程を行い、その後再び陽イオン交換樹脂にフォトレジスト現像廃液を通液させる吸着工程を再開する。【選択図】 なし

Description

本発明は、陽イオン交換樹脂を用いたテトラアルキルアンモニウム塩水溶液(以下、テトラアルキルアンモニウムをTAAと略称する)の新規な製造方法に関する。
半導体、及び液晶製造工程において、ウエハー、ガラス等の基板上にパターンを形成する場合、基板表面に形成した金属層にノボラック樹脂、ポリスチレン樹脂等からなる、ネガ型或いはポジ型のレジストを塗布し、これに、該パターン形成用のフォトマスクを介して露光し、未硬化部分或いは硬化部分に対して、TAA水酸化物を主成分とする現像液を使用して現像後、エッチングを行って上記金属層にパターンを形成する現像工程が行われており、該工程において、TAA水酸化物を含有する現像工程廃液が排出される。
また、現像液による現像後には、基板上に残存する現像液を除去する為に超純水による洗浄が行われており、かかる洗浄工程後には、TAA水酸化物を含有する洗浄工程廃液が排出される。これら現像廃液及び洗浄工程廃液は、通常、それぞれ混合された後、TAA水酸化物含有現像廃液として排出されている。近年、半導体、及び液晶の生産量が増大するにつれて、上記現像液の消費量が増加しており、TAA水酸化物含有現像廃液の排出量も増加している。最近では、このTAA水酸化物含有現像廃液よりTAA水酸化物を回収、精製して再利用するTAA水酸化物の回収方法が提案されている。
上記現像工程廃液と洗浄工程廃液とを混合して排出される、TAA水酸化物含有現像廃液(以下、フォトレジスト、及びTAA水酸化物を含む廃液を「フォトレジスト現像廃液」とする)中のTAA水酸化物濃度は、通常100〜10,000ppm程度と低濃度であり、pH10〜14程度である。
従って、フォトレジスト現像廃液から、効率良くTAA水酸化物を回収、精製して高濃度のTAA水酸化物含有溶液を得るためには、上記廃液中のTAA水酸化物濃度を高める濃縮手段が不可欠である。
上記濃縮手段として、例えば、フォトレジスト現像廃液中のTAA水酸化物を陽イオン交換樹脂に接触させて、TAAイオンを陽イオン交換樹脂に吸着させ、次いで酸水溶液を陽イオン交換樹脂に接触させて、TAAイオンを該樹脂より溶離させてTAA塩水溶液を得る方法が提案されている(特許文献1参照)。
ここで、TAA水酸化物はアルカリ性の水溶液であり、フォトレジスト現像廃液に含まれるフォトレジストは、一般的にアルカリ性の水溶液に溶解しやすい。前記TAA塩水溶液を得る方法に従って、陽イオン交換樹脂にTAAイオンを吸着させると、通液中のフォトレジスト現像廃液が酸性、又は、中性(pH3〜7)となり、フォトレジスト現像廃液中へのフォトレジストの溶解度が低下する。このため、陽イオン交換樹脂充填塔内に懸濁不純物としてフォトレジストが析出する。そのため、フォトレジスト現像廃液を陽イオン交換樹脂で通液処理を行う場合、陽イオン交換樹脂充填塔内にフォトレジストが溜まることがある。
一方で、懸濁不純物を含んだ廃液等をイオン交換樹脂に通液処理する場合に、イオン交換樹脂が充填された充填塔内に懸濁不純物が溜まることがあるため、逆洗を行うことで、懸濁不純物を除去する方法が提案されている(特許文献2参照)。
特開平6−154749号公報 特開平5−015875号公報
本発明者らが、上記特許文献1に記載の方法で追試を行ったところ、フォトレジスト現像廃液を陽イオン交換樹脂に通液する工程で、陽イオン交換樹脂にTAAイオンが吸着する(陽イオン交換する)ので、通液中のフォトレジスト現像廃液のpHが変化し、酸性、又は、中性(pH3〜7)となる。そして、フォトレジストはアルカリ性の水溶液に対しては溶解度が高いが、酸性、又は、中性の水溶液には溶解度が低いという性質のため、フォトレジスト現像廃液に溶解していたフォトレジストが陽イオン交換樹脂に析出、物理吸着し、陽イオン交換樹脂のTAAイオン吸着率が低下するという点で課題があることが判明した。
すなわち、フォトレジスト現像廃液の陽イオン交換樹脂への通液を続けると、陽イオン交換樹脂のTAAイオン吸着率が低下してしまう。換言すれば、フォトレジストの陽イオン交換樹脂への吸着率(通液したフォトレジスト現像廃液中のフォトレジスト量に対する、析出、物理吸着したフォトレジスト量)が増加するにつれて、通液したフォトレジスト現像廃液中のTAAイオンの吸着率(すなわち、通液したフォトレジスト現像廃液中の総TAAイオン量に対する、吸着したTAAイオン量の割合)が大きく低下してしまう。
さらには、TAAイオンがイオン交換により陽イオン交換樹脂に吸着されると陽イオン交換樹脂が膨潤する。そして析出したフォトレジストが、陽イオン交換樹脂に物理吸着し、接着剤の如く作用するため、陽イオン交換樹脂同士を接着させ、充填塔内の流路を著しく閉塞させる。このように、充填塔内の流路が閉塞する結果、充填塔内の圧力損失が大きく増加し、フォトレジスト現像廃液を陽イオン交換樹脂に通液することが不可能となる。
以上の追試からも明らかなように、フォトレジスト現像廃液を陽イオン交換樹脂に通液することで、TAAイオンを吸着させることは可能であるが、フォトレジスト現像廃液中に溶解していたフォトレジストが析出し、陽イオン交換樹脂に物理吸着するため、陽イオン交換樹脂のTAAイオンの吸着率が低下する。従って、フォトレジスト現像廃液からのTAAイオンの回収を効率的に行うという点で課題があることが判明した。
なお、特許文献2に記載された方法は、汽力発電設備のタービン復水器からボイラーに還流する復水をイオン交換樹脂に通液する方法であり、この復水は、pHの変化とは関係なく懸濁不純物を含むため、本発明のように、通液処理中に処理対象の溶液のpHが変化して、処理対象の溶液に含まれていた不純物が析出しないという点で、処理対象の溶液が異なっている。
そこで、本発明は、フォトレジスト現像廃液を陽イオン交換樹脂に通液して、TAAイオンを該樹脂に吸着させる際に、陽イオン交換樹脂が充填された充填塔内の圧力損失を増加させることなく、効率的に、高濃度のTAA塩水溶液を製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った。まず、本発明者は、陽イオン交換樹脂にフォトレジスト現像廃液を通液することで、陽イオン交換樹脂が充填された充填塔内の圧力損失の増加を確認し、該充填塔内の圧力損失の増加を防ぐために、様々な検討を行った。
その結果、陽イオン交換樹脂が充填された充填塔において、充填塔から排出される排出液の物性値を測定するとともに、該物性値が所定値以上に変化した時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔の陽イオン交換樹脂を逆洗する逆洗工程を行い、その後再び陽イオン交換樹脂にレジスト現像廃液を通液させる吸着工程を再開することで、充填塔の圧力損失が改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、第一の本発明は、前記充填塔において、充填塔から排出される排出液の物性値を測定するとともに、該物性値が所定値以上に変化した時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔の陽イオン交換樹脂を逆洗する逆洗工程を行い、その後再び陽イオン交換樹脂にフォトレジスト現像廃液を通液させる吸着工程を再開することを特徴とするテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法である。
また、第二の本発明は、前記排出液の物性値が導電率、pH及び/又はテトラアルキルアンモニウムイオン濃度からなる群から選ばれる少なくともいずれか一つである上記製造方法である。
また、第三の本発明は、前記逆洗工程でエアスクラビングを行うテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の上記製造方法である。
また、第四の本発明は、前記逆洗工程でフォトレジスト現像廃液を通液して洗浄を行うテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の上記製造方法である。
本発明によれば、陽イオン交換樹脂充填塔内の圧力損失を増加させることなく、また、陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着率を低下させることなく、フォトレジスト現像廃液の処理を行い、TAA塩水溶液を製造することができる。
さらに、フォトレジスト現像廃液を吸着させ、次いでTAA塩の溶離を行う工程を繰り返しても、陽イオン交換樹脂のTAAイオンの吸着率が低下していくことなく、陽イオン交換樹脂の長寿命化が期待できる。
本発明のTAA塩水溶液の製造方法の概要を示すブロック図である。 本発明のTAA塩水溶液の製造方法における好ましい態様を示すフロー図である。
本発明において、フォトレジスト現像廃液は、特に制限されるものではないが、半導体製造工程、液晶ディスプレイ製造工程等で発生するフォトレジスト現像廃液であることが好ましい。これら廃液は、露光後のフォトレジストをアルカリ現像液で現像する際に排出される廃液であり、フォトレジスト、水酸化テトラアルキルアンモニウム(以下、水酸化テトラアルキルアンモニウムをTAAHと略称する)、及び、金属イオンを主として含んでいる。なお、このような廃液は水溶液であるのが通常である。
フォトレジスト現像廃液は、通常、pHが10〜14のアルカリ性を呈しており、フォトレジストはアルカリ性の現像廃液中では、そのカルボキシル基、フェノール性水酸基等の酸基が酸解離して溶解している。また、酸性、又は、中性の条件では、フォトレジストの水溶液への溶解度が低下し、析出する。フォトレジストの主なものとして、感光剤o−ジアゾナフトキノンの光分解により生成するインデンカルボン酸やノボラック樹脂由来のフェノール類が挙げられる。
ここで、半導体製造、及び液晶ディスプレイ製造における現像工程から排出される代表的な廃液について詳細に説明する。現像工程では、通常、枚葉式の自動現像装置が多用されているが、この装置ではTAAHを含む現像液を使用する工程とその後の純水によるリンス(基板洗浄)が同じ槽内で行われ、この際にリンス工程では現像液の5〜10倍の量の純水が使用される。そのため、現像工程で使用された現像液は、通常5〜10倍に希釈された廃液となる。その結果、この現像工程で排出される廃液の組成は、TAAHが100〜10,000ppm程度、フォトレジストが1〜300ppm程度であり、また、界面活性剤が0〜30ppm程度のものとなる。また、その他の工程の廃液が混入する場合もあり、TAAH濃度がさらに低くなることもある。具体的には、100ppm以下(10〜100ppm程度)となる場合もある。特に、液晶ディスプレイ製造工程から排出されるフォトレジスト現像廃液は、TAAH濃度が10〜5000ppmとなる場合が多く、本発明の方法は、このようなフォトレジスト現像廃液からTAA塩を製造するのに特に好適に採用できる。
フォトレジスト現像廃液中のTAAHは、各種電子部品の製造等の際に使用するフォトレジストの現像液に用いられるアルカリである。TAAHの具体例としては、水酸化テトラメチルアンモニウム(以下、TMAHと略す)、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テトラプロピルアンモニウム、水酸化テトラブチルアンモニウム、水酸化メチルトリエチルアンモニウム、水酸化トリメチルエチルアンモニウム、水酸化ジメチルジエチルアンモニウム、水酸化トリメチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化トリエチル(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化ジメチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化ジエチルジ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化メチルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化エチルトリ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム、水酸化テトラ(2−ヒドロキシエチル)アンモニウム等を挙げることができる。中でも、TMAHが最も汎用的に使用されている。
本発明において、上記TAAイオンを吸着させる陽イオン交換樹脂は特に限定されず、公知のものを用いることができる。具体的には、イオン交換基がスルホン酸基である強酸性陽イオン交換樹脂、イオン交換基がカルボキシル基である弱酸性陽イオン交換樹脂のいずれも使用することができる。中でも、イオン交換容量が大きいものが多く、使用する樹脂量を低減できるという点から弱酸性陽イオン交換樹脂を使用することが好ましい。さらに、弱酸性陽イオン交換樹脂の場合、後述するTAAイオンの溶離も容易である。
また、樹脂の構造もゲル型であってもMR型(マクロポーラス型)であってもよい。樹脂の形状も、粉状、粒状、膜状、繊維状等のいずれでもよい。処理効率、操作性、経済性などの点で粒状等のスチレン系やアクリル系等の陽イオン交換樹脂を用いるのが好ましい。
陽イオン交換樹脂の対イオンは、通常、水素イオン(H型)かナトリウムイオン(Na型)で市販されているが、TAAイオンの吸着効率を向上させるためには、対イオンを水素イオンとしたH型とする。Na型で市販されている陽イオン交換樹脂を使用する場合、使用に際して予め陽イオン交換樹脂に塩酸や硫酸等の酸を通液し、超純水で充分洗浄するなどして、対イオンを水素イオンとして使用する。
強酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、ロームアンドハース社製のアンバーライトIR120B、アンバーライトIR124、三菱化学社製のダイヤイオンSK112、ダイヤイオンPK228、住化ケムテックス社製デュオライトC255LFH、ランクセス社レバチットモノプラスS100、ピュロライト社ピュロライトC160などを挙げることができる。また、弱酸性陽イオン交換樹脂の具体例としては、ロームアンドハース社製のアンバーライトIRC76、三菱化学社製のダイヤイオンWK40L、住化ケムテックス社製デュオライトC433LF、デュオライトC476、ランクセス社レバチットCNP80WS、ピュロライト社ピュロライトC104などを挙げることができる。
本発明においては、フォトレジスト現像廃液を充填塔に充填された水素イオン型(以下「H型」とも称す)の陽イオン交換樹脂に接触させて、該陽イオン交換樹脂にTAAイオンを吸着させる。
即ち、TAAイオンは陽イオンであるから、H型の陽イオン交換樹脂と接触させることにより、該陽イオン交換樹脂の有する水素イオンとイオン交換を起こして該樹脂に吸着される。従って、効率よく廃液からTAAイオンを回収することができる。特にTAAHの濃度が低い場合の廃液でも、TAAイオンを低コストで回収することができる。
上記接触は、充填塔にフォトレジスト現像廃液を通液させることにより行う。本発明の吸着工程は、充填塔に廃液を通液させ、陽イオン交換樹脂にTAAイオンを吸着させる工程である。充填塔とは、陽イオン交換樹脂を充填するためのものであり、塔本体は、特に限定されず公知のものを使用することができる。具体的には、塔本体は、SUS製の円柱型からなり、上部と下部に液の流入出部を有する内部構造であることが好ましい。
また、該溶液を充填塔へと通液させる方法については、陽イオン交換樹脂の種類や形状によって、公知の方法を適宜採用することができる。具体的には、充填塔に陽イオン交換樹脂を充填して該溶液を連続的に通過させるカラム方式が好ましい。このカラム方式を採用する場合、陽イオン交換樹脂の性能等に応じて適宜決定すればよい。例えば、TAAHの含有量が10〜10000ppmの溶液であれば、効率よくTAAイオンを吸着させるためには、充填塔に充填されたH型の陽イオン交換樹脂の高さ(L)と充填塔直径(D)との比(L/D)が0.5以上、該廃液の空間速度(SV)を1(1/時間)以上200(1/時間)以下とすることが好ましい。
なお、フォトレジスト現像廃液の通液量は、濃縮効率の観点から陽イオン交換樹脂のイオン交換容量に対するTAAイオンの吸着量が70〜90%になるように通液すればよい。(以下、陽イオン交換樹脂のイオン交換容量に対するTAAイオン吸着量を「TAAイオン吸着率」とする)。TAAイオン吸着率がこれより低い場合、陽イオン交換樹脂に吸着させたTAAイオンをTAA塩として回収する溶離工程において、TAA塩の濃縮濃度が低くなり、効率の点で不利である。
充填塔内に充填された陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着が進むにつれて、陽イオン交換樹脂の体積が膨潤し、充填塔内の陽イオン交換樹脂の高さが増加する。従って、充填塔への陽イオン交換樹脂の充填は、前記目標TAAイオン吸着率(70〜90%)までTAAイオンが吸着された際の陽イオン交換樹脂の体積を勘案して行えば良い。
陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着は、弱酸性陽イオン交換樹脂の場合、TAAイオン吸着率が40〜60%程度までは、TAAイオンを流出させることなく樹脂に吸着するが、TAAイオン吸着率が40〜60%を超えて通液した場合、TAAイオンが徐々に流出する(以下、TAAイオンが流出し始めるタイミングを破過という)。
TAAイオンをロスなく回収するためには、充填塔を多段にして通液させることが好ましい。充填塔を多段にすることで、前段の充填塔が破過して流出するTAAイオンを後段の充填塔で吸着することが可能となる。
本発明においては、上記方法によりTAAイオンを陽イオン交換樹脂に吸着させるが、フォトレジスト現像廃液中にはフォトレジストが含有されている。フォトレジスト現像廃液中のTAAイオンが陽イオン交換樹脂に吸着されると、該充填塔を通過するフォトレジスト現像廃液のpHが酸性乃至中性(pH3〜7)に変化する。ここで、フォトレジストはアルカリ性の水溶液では溶解し、酸性乃至中性(pH3〜7)では溶解度が低下するという物性のため、このようなpHの変化に伴ってフォトレジストの溶解度が低下し、析出、陽イオン交換樹脂に物理吸着する。析出、陽イオン交換樹脂に物理吸着したフォトレジストが、フォトレジスト現像廃液と陽イオン交換樹脂の接触を妨げるため、陽イオン交換樹脂のTAAイオン吸着率が低下する。
さらに、TAAイオンが吸着されると陽イオン交換樹脂は膨潤するが、前記フォトレジストが接着剤として作用するため、充填塔内の流路の閉塞が極端に多くなり、充填塔内の圧力損失が著しく増加する。なお、充填塔内の圧力損失は、フォトレジスト現像廃液中のTAAイオンが、陽イオン交換樹脂に吸着されずに、流出する(破過)まで徐々に増加し、破過のタイミングで急激に増加する。破過のタイミングを過ぎると充填塔内のpHがアルカリ性に変化するため、一部の析出したレジストが再溶解し、充填塔外に排出され、圧力損失は徐々に減少する。つまり、破過のタイミングが充填塔内にフォトレジストが最も析出し、樹脂の膨潤も相俟って、最も圧力損失が大きくなる。
また、陽イオン交換樹脂へのTAAイオンを吸着させ、次いでTAA塩の溶離を行うサイクルの回数が増加するに伴って、充填塔内に析出したフォトレジストが蓄積されるので、陽イオン交換樹脂へのTAAイオン吸着率が低下し、破過するタイミングが早くなる。
本発明の吸着工程において、TAAイオンが除去されたフォトレジスト現像廃液(以下、「破過前排出液」とする)の物性は、フォトレジストの含有量によって大きく異なるが、導電率が0.005〜0.1mS/cm、pH3〜7程度、レジストが5〜150ppm程度の液が、充填塔から排出される。また、TAAイオンが陽イオン交換樹脂に吸着されずに、流出してしまった(破過)以降のフォトレジスト現像廃液(以下、「破過後排出液」とする)は、上記範囲から、導電率が0.05〜25mS/cm、pH14程度、フォトレジストが10〜200ppm程度まで徐々に増加しながら充填塔から排出される。
陽イオン交換樹脂から排出される液のTAAH濃度は、破過前排出液では定量下限値以下(5ppm以下)であり、破過後排出液では5ppmから通液前レジスト現像廃液中のTAAH濃度まで徐々に増加する。また、一般的にTAAイオン濃度が高い溶液は、導電率、pHが高くなる。
本発明の特徴は、上記吸着工程において、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔内の陽イオン交換樹脂の洗浄を行うことにあり、当該洗浄のタイミングは、充填塔からの排出液の物性が所定値以上に変化した時点であり、また洗浄は逆洗により行うものである。上記充填塔からの排出液の物性としては、排出液の導電率、及び/又は、pH等が挙げられ、本発明においてはこれら物性値を測定し、所定値以上に変化した時点で、陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着を一旦中止し、逆洗をする。
即ち、前記の通り、破過してしまうことにより排出液の導電率、及び/又は、pH等の物性値が増加する。従って、TAAイオンを陽イオン交換樹脂に吸着させる際に、排出液の物性値が所定値以上になった時点で、陽イオン交換樹脂へのTAAイオンの吸着を一旦中止し、逆洗をすることで、充填塔内に析出、物理吸着したフォトレジストを充填塔より排出できる。これにより充填塔の圧力損失の増加、TAAイオンの吸着率の低下を抑えることができ、破過してしまうまでに通液可能なフォトレジスト現像廃液の量が増加する。
当該物性値は、破過前排出液と破過後排出液の各種物性を対比し、適宜選択設定すればよいが、好ましくは導電率及び/又はpHである。物性値として排出液の導電率及び/又はpHを選択した場合、充填塔からの排出液のこれら物性値を測定し、導電率が0.02以上0.1以下mS/cm、pHが5以上10以下の範囲にある所定値以上に変化した時点を選択することが好ましい。この時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、後述する逆洗をすることにより、効率よく充填塔内の圧力損失の上昇、TAAイオンの吸着率の低下を防ぐことができる。またTAAH濃度を測定し、これを物性値としてもよい。この際にはTAAH濃度が5ppm以上50ppm以下の範囲に設定された所定値を通液中止のタイミングとすることが好ましい。
上記物性値として導電率を採用した場合、当該導電率の測定方法としては、公知の方法を適宜採用することが出来る。具体的には、陽イオン交換樹脂充填塔から排出する排出液を一定量サンプリングし、導電率計などを用いて導電率を測定する方法や、排出液を廃液タンク等へ導く配管途中にインライン型の導電率計を設置して測定する方法等がある。インライン型の導電率計を用いれば、液を途中で抜き出すことなく導電率が所定値になった瞬間に通液を一旦中止することも出来、好ましい。
測定結果の統計処理の方法は公知の処理方法を適宜採用すればよいが、例えば、所定時間(例えば0.1秒)毎の値を得るようにしておき、所定時間(例えば2秒間)の相加平均あるいは相乗平均値を導電率とすることなどが挙げられる。市販の導電率計にはこのような統計処理手段を備え、統計処理後の導電率を表示する機能を備えたものもあり、本発明においてはそのような導電率計をそのまま用いることも可能である。
なお、統計処理をする時間間隔は主として排出液の流量(流速)によって変更する必要がある。高流速でレジスト現像廃液を流す場合、排出液の導電率の変化が急激に起こるため、測定の間隔を短くする必要がある。
上記物性値としてpHを採用した場合、当該pHの測定方法としては、公知の方法を適宜採用することが出来るが、一般的なガラス電極型のpH計を用いてインラインで流体のpHを測定すると、その特性上、および吸着塔内の樹脂の充填状態の不均一性などの要因により±0.2程度でぶれを生じることが多い。従って、本発明においては、このような場合、該pH計の示すpH値を統計的に処理し、該統計値が所定値となった時点で、流出液の貯留槽への回収を停止すればよい。
該統計処理の方法は公知の処理方法を適宜採用すればよいが、所定時間(例えば0.1秒)毎の値を得るようにしておき、所定時間(例えば2秒間)の相加平均あるいは相乗平均値が所定値となれば、所定のpH値とすることなどが挙げられる。市販のpH計にはこのような統計処理手段を備え、統計処理後のpHを表示する機能を備えたものもあり、本発明においてはそのようなpH計をそのまま用いることも可能である。
なお、統計処理をする時間間隔は主として排出液の流量(流速)によって変更する必要がある。高流速でレジスト現像廃液を流す場合、排出液のpHの変化が急激に起こるため、測定の間隔を短くする必要がある。
本発明における逆洗工程は、吸着工程の途中で陽イオン交換樹脂を洗浄する工程である。逆洗工程では、上記の通り充填塔から排出される排出液の物性値を測定し、該物性値が所定値以上に変化した時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔の陽イオン交換樹脂の洗浄を行う。
逆洗とは、吸着工程における通液方向とは逆方向に洗浄液を通液し、陽イオン交換樹脂に析出、物理吸着したフォトレジストを充填塔から排出する操作である。当該逆洗の条件としては、上記目的が達せられれば特に限定されないが、吸着工程を一時停止した時点の樹脂高さに対する逆洗後の樹脂高さが1.3倍以上2.0倍以下となるように通液を行うことが好ましい。また、洗浄液は充填塔から排出される排出液が透明になるまで通液することが好ましい。
陽イオン交換樹脂同士が接着され、逆洗液の通液がしづらい場合、逆洗前または逆洗中にエアスクラビングを行い、陽イオン交換樹脂を解してもよい。エアスクラビングを行うことで、陽イオン交換樹脂が解れるので、使用する洗浄液の量を抑えることが出来る。
エアスクラビングの方法について、特に制限されず、吸着工程での液の流れとは逆方向にエアを吹き込み、陽イオン交換樹脂を展開、解すことが出来ればよい。
逆洗時の空間速度(SV)は、1(1/時間)から100(1/時間)で行うのが好ましく、3(1/時間)から50(1/時間)で行うのがより好ましい。空間速度が高い方が、充填塔内の陽イオン交換樹脂の展開が十分にされ、フォトレジストが充填塔内に残存し難くなる。一方、空間速度が小さい方が、陽イオン交換樹脂の展開による樹脂同士の物理衝突による樹脂の破砕が起こり難く、TAAイオン吸着率が低下しにくい。
逆洗工程で使用する洗浄液の通液量は、吸着塔の大きさ、陽イオン交換樹脂の種類や使用量等に応じて、適宜設定できるが、好ましくは、通液量(BV)が1(L/L−樹脂)以上15(L/L−樹脂)以下であり、より好ましくは、2(L/L−樹脂)以上7(L/L−樹脂)以下である。また、逆洗前、逆洗中にエアスクラビングを行うことにより、洗浄に使用される通液量を減少させることも可能である。この場合、通液量は、2(L/L−樹脂)以上4(L/L−樹脂)以下とすることも出来る。2(L/L−樹脂)より小さい場合、充填塔からフォトレジストが排出されず、4(L/L−樹脂)よりも大きい場合は、逆洗工程排出液が多量となる。
本発明において、逆浄工程に用いる洗浄液は、TAAイオンを溶出させることなくフォトレジストを充填塔から排出可能な液体であれば特に限定されないが、フォトレジストの溶解性やコスト等の点で、フォトレジスト現像廃液、TAAH、超純水、純水及びイオン交換水が挙げられ、なかでもフォトレジスト現像廃液が最も好ましい。
逆洗工程でフォトレジスト現像廃液を洗浄液として用いた場合、フォトレジスト現像廃液には、TAAHが含まれており、充填塔の陽イオン交換樹脂に析出、物理吸着したフォトレジストを溶解させることが出来るため、効率良くフォトレジストを充填塔外に排出することが出来る。また、廃液を再利用するため、コストを抑えることが出来る。
逆洗工程において充填塔から排出される洗浄液は、廃棄してもよいが、少量のTAAイオンを含有しているため、フォトレジスト現像廃液に戻すこともできる。戻す場合、精密ろ過、NF、RO、クロスフロー等で濾過し、フォトレジストを除去して戻してもよい。
前記した逆洗工程によって、陽イオン交換樹脂に析出、物理吸着したフォトレジストが充填塔外に排出され、さらに、フォトレジストによって接着されていた陽イオン交換樹脂も分散されるので、フォトレジスト現像廃液の通液による吸着工程を再開させても充填塔内の圧力損失を低いままとできる。
具体的には、逆洗することで、充填塔内の陽イオン交換樹脂が展開され、陽イオン交換樹脂に析出、物理吸着していたフォトレジストが逆洗工程で使用した洗浄液中に分散し、充填塔外に排出される。析出、物理吸着していたフォトレジストが排出されたことにより、該フォトレジストに起因していた圧力損失の増加がキャンセルされ、吸着工程を再び効率的に行うことができる。
また、逆洗を行っても、TAAイオンは陽イオン交換樹脂に吸着されているので、樹脂に吸着させたTAAイオンをTAA塩として回収する溶離工程において、TAA塩の濃縮濃度への影響はない。
本発明においては、前記方法によりフォトレジストを排出させた陽イオン交換樹脂に、再びフォトレジスト現像廃液を通液させるが、方法については洗浄工程前の吸着工程と同様の方法で通液することができる。
なお、再吸着工程でのフォトレジスト現像廃液の通液量は、TAAイオンの吸着率が70〜90%になるように通液すればよい。前述したが、TAAイオンの吸着率がこれより低い場合、陽イオン交換樹脂に吸着させたTAAイオンをTAA塩として回収する溶離工程において、TAA塩の濃縮濃度が低くなるため好ましくない。
また、逆洗を行ったことにより、フォトレジストが充填塔外に排出され、さらに逆洗の際の洗浄液としてフォトレジスト現像廃液やTAAHを用いた場合には、再吸着工程では充填塔内のpHがアルカリ性になっているため、フォトレジストの樹脂の析出、物理吸着が起きがたいため圧力損失の増加、TAAイオン吸着率の低下は起こらない。
本発明において、上記方法により陽イオン交換樹脂に吸着させたTAAイオンをTAA塩として回収する溶離工程については、特に制限されるものではなく、公知の方法を用いることができる。例えば、特許文献1に記載の酸及び/又は塩の水溶液で溶離させ、TAA塩を回収することが出来るが、当該酸及び/又は塩を具体的に例示すると、塩酸、硝酸、硫酸、酢酸、蟻酸、炭酸塩、重炭酸塩等が挙げられる。
なお本発明においては、逆洗工程では、TAAイオンは陽イオン交換樹脂に吸着されたままのため、溶離工程において、逆洗工程を行わない場合に比べても、溶離により得られるTAA塩の濃縮濃度への影響はない。
上記本発明の製造方法により得られたTAA塩は、電気分解や電気透析により、TAAHへと変換することができる。さらに電解や透析に先立ち、必要に応じてイオン交換樹脂、キレート樹脂等で金属イオンを除去することもできる。
本発明をさらに具体的に説明するため以下実施例および比較例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(排出液物性値測定)
導電率は導電率計(測定装置:SC72−21JAA(横河電機株式会社製))により、pHはpH電極法(測定装置:HM−30R(東亜ディーケーケー株式会社製))により、TMAH濃度は、イオンクロマトグラフ法(測定装置:DX320(ダイオネクス社))により、CODは100℃における過マンガン酸カリウムによる酸素消費量(JIS K 0101)により分析した。
(レジスト現像廃液)
半導体工場より排出されたTMAH含有廃液を使用した。TMAH含有廃液の水質は、TMAH濃度が6500ppm、導電率が15.92mS/cm、pHは13.2、CODが121ppmであった。
(陽イオン交換樹脂の充填及びH型化処理(H型陽イオン交換樹脂))
弱酸性陽イオン交換樹脂ダイヤイオンWK40L(三菱化学社製)11Lを直径150mm×2000mmの透明ポリ塩化ビニル塔に充填し、これを充填塔とした。超純水、1N−HCl(塩酸)、及び超純水をこの順で充填塔に通液させて、対イオンを水素イオンとした。各液は、空間速度SV=5(1/時間)で通液させ、各液の使用液量は、110Lとした。
実施例1
(吸着工程)
上記充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)で通液した。通液を開始し、最初に排出された排出液の水質は、TMAH濃度が5ppm以下、導電率が0.02mS/cm、pHは4.5、CODが82ppmであった。また、充填塔の圧力損失は0.01MPaであった。フォトレジスト現像廃液を308L通液後、排出液の水質が、TMAHが50ppm、導電率が0.10mS/cm、pH6.1、CODが102ppmとなったため、吸着を一旦中止した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02MPaであった。
(逆洗工程)
次に、洗浄液として55Lのフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)、通液量5(L/L―樹脂)で逆洗を行い、陽イオン交換樹脂を充填塔内で拡散させ、洗浄した。洗浄時の排出液の水質は、TMAH濃度6700ppm、導電率が16.4mS/cm、pH13.7、CODが204ppmであった。
(再吸着工程)
この充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)でTMAイオン吸着率が80%程度になるように再度通液した。フォトレジスト現像廃液を870L通液後、TMAイオン吸着率は80%を超えたため、吸着工程を終了した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02〜0.03MPaであった。
(溶離工程)
次に、この充填塔に溶離液として2N−HClを51L通液し、吸着したTMAイオンをTMAClとして溶出させた。このTMAClの濃度は、10%であり、所望のTMACl溶液であった。
実施例2
(吸着工程)
前記充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)で通液した。通液を開始し、最初に排出された排出液の水質は、TMAH濃度が5ppm以下、導電率が0.02mS/cm、pHは3.9、CODが77ppmであった。また、充填塔の圧力損失は0.01MPaであった。フォトレジスト現像廃液を308L通液後、排出液の水質が、TMAHが40ppm、導電率が0.08mS/cm、pH5.8、CODが95ppmとなったため、吸着を一旦中止した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02MPaであった。
(逆洗工程)
次に、洗浄液として33Lのフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)通液量3(L/L―樹脂)で逆洗を行い、陽イオン交換樹脂を充填塔内で拡散させ、洗浄した。このとき同時にエアスクラビングを実施した。洗浄時の排出液の水質は、TMAH濃度6500ppm、導電率が15.9mS/cm、pH13.3、CODが262ppmであった。
(再吸着工程)
この充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)でTMAイオン吸着率が80%程度になるように再度通液した。フォトレジスト現像廃液を880L通液後、TMAイオン吸着率は80%を超えたため、吸着工程を終了した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02〜0.04MPaであった。
(溶離工程)
次に、この充填塔に溶離液として2N−NaCOを53L通液し、吸着したTMAイオンをTMACOとして溶出させた。このTMACOの濃度は、11%であり、所望のTMACO溶液であった。
実施例3
(吸着工程)
前記充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)で通液した。通液を開始し、最初に排出された排出液の水質は、TMAH濃度が5ppm以下、導電率が0.02mS/cm、pHは4.2、CODが89ppmであった。また、充填塔の圧力損失は0.01MPaであった。フォトレジスト現像廃液を289L通液後、排出液の水質が、TMAHが35ppm、導電率が0.07mS/cm、pH5.8、CODが100ppmとなったため、吸着を一旦中止した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02MPaであった。
(逆洗工程)
次に、洗浄液として77Lの超純水を空間速度SV=20(1/時間)、通液量7(L/L―樹脂)で逆洗を行い、陽イオン交換樹脂を充填塔内で拡散させ、洗浄した。洗浄時の排出液の水質は、TMAH濃度1000ppm、導電率が2.5mS/cm、pH11.7、CODが148ppmであった。
(再吸着工程)
この充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)でTMAイオン吸着率が80%程度になるように再度通液した。フォトレジスト現像廃液を865L通液後、TMAイオン吸着率は80%を超えたため、吸着工程を終了した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02〜0.03MPaであった。
(溶離工程)
次に、この充填塔に溶離液として1N−HClを60L通液し、吸着したTMAイオンをTMAClとして溶出させた。このTMAClの濃度は、8%であり、所望のTMACl溶液であった。
実施例4
前記充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)で通液した。通液を開始し、最初に排出された排出液の水質は、TMAH濃度が5ppm以下、導電率が0.03mS/cm、pH3.8、CODが92ppmであった。また、充填塔の圧力損失は0.01MPaであった。フォトレジスト現像廃液を298L通液後、排出液の水質が、TMAHが50ppm、導電率が0.10mS/cm、pH6.2、CODが118ppmとなったため、吸着を一旦中止した。このとき、充填塔の圧力損失は0.03MPaであった。
(逆洗工程)
次に、洗浄液として55Lの超純水を空間速度SV=50(1/時間)、通液量5(L/L―樹脂)で逆洗を行い、陽イオン交換樹脂を充填塔内で拡散させ、洗浄した。洗浄時の排出液の水質は、TMAH濃度1800ppm、導電率が4.5mS/cm、pH12.1、CODが167ppmであった。
(再吸着工程)
この充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=20(1/時間)でTMAイオン吸着率が80%程度になるように再度通液した。フォトレジスト現像廃液を850L通液後、TMAイオン吸着率は80%を超えたため、吸着工程を終了した。このとき充填塔の圧力損失は0.02〜0.05MPaであった。
(溶離工程)
次に、この充填塔に溶離液として2N−KCOを54L通液し、吸着したTMAイオンをTMACOとして溶出させた。このTMACOの濃度は、12%であり、所望のTMACO溶液であった。
実施例5
前記充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)で通液した。通液を開始し、最初に排出された排出液の水質は、TMAH濃度が5ppm以下、導電率が0.02mS/cm、pH4.4、CODが79ppmであった。また、充填塔の圧力損失は0.01MPaであった。フォトレジスト現像廃液を320L通液後、排出液の水質が、TMAHが40ppm、導電率が0.08mS/cm、pH5.9、CODが107ppmとなったため、吸着を一旦中止した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02MPaであった。
(逆洗工程)
次に、洗浄液として110Lのイオン交換水を空間速度SV=3(1/時間)、通液3(L/L―樹脂)で逆洗を行い、陽イオン交換樹脂を充填塔内で拡散させ、洗浄した。洗浄時の排出液の水質は、TMAH濃度500ppm、導電率が1.25mS/cm、pH11.4、CODが138ppmであった。
(再吸着工程)
この充填塔にフォトレジスト現像廃液を空間速度SV=17(1/時間)でTMAイオン吸着率が80%程度になるように再度通液した。フォトレジスト現像廃液を840L通液後、TMAイオン吸着率は80%を超えたため、吸着工程を終了した。このとき、充填塔の圧力損失は0.02〜0.04MPaであった。
(溶離工程)
次に、この充填塔に溶離液として2N−NaCOを51L通液し、吸着したTMAイオンをTMACOとして溶出させた。このTMACOの濃度は、12%であり、所望のTMACO溶液であった。
比較例1
逆洗工程を実施しなかった以外は、実施例1と同様の条件で吸着工程を行った。その結果、実施例1とは異なり、フォトレジスト現像廃液を363L通液後、吸着されたフォトレジストによって陽イオン交換樹脂同士が接着されていたため、充填塔内の圧力損失が0.28MPaとなり、これ以上の通液が不可能であった。
以上の実施例、比較例の結果を表1に示した。
Figure 2016174979

Claims (4)

  1. 水素イオン型の陽イオン交換樹脂が充填された充填塔に、テトラアルキルアンモニウム水酸化物を含有してなるフォトレジスト現像廃液を通液して、前記陽イオン交換樹脂にテトラアルキルアンモニウムイオンを吸着させる吸着工程と、
    前記吸着工程によって吸着したテトラアルキルアンモニウムイオンをテトラアルキルアンモニウム塩の水溶液として溶離する工程とを含んでなるフォトレジスト現像廃液からのテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法であって、
    前記吸着工程において、充填塔から排出される排出液の物性値を測定するとともに、該物性値が所定値以上に変化した時点で、フォトレジスト現像廃液の通液を一旦中止し、前記充填塔の陽イオン交換樹脂を逆洗する逆洗工程を行い、その後再び陽イオン交換樹脂にレジスト現像廃液を通液させる吸着工程を再開することを特徴とするテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法。
  2. 前記排出液の物性値が導電率、水素イオン濃度及び/又はテトラアルキルアンモニウムイオン濃度からなる群から選ばれる少なくともいずれか一つである請求項1記載のテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法
  3. 前記逆洗工程でエアスクラビングを行う請求項1記載のテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法
  4. 前記逆洗工程で、洗浄液としてフォトレジスト現像廃液を通液して洗浄を行う請求項1記載のテトラアルキルアンモニウム塩水溶液の製造方法。

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