JP2016174560A - ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備 - Google Patents

ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備 Download PDF

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Abstract

【課題】電気や水道の使用によるランニングコストを極力抑えながらホウレンソウとキノコ類とを効率的に相互栽培可能な栽培設備の提供。【解決手段】ホウレンソウ水耕栽培室10と、キノコ類栽培室20と、栽培室10と栽培室20とで生じた酸素と二酸化炭素を交換し且つ栽培室10内を減圧する手段(31,32,33)と、栽培室10、20に温度差を設ける第1気体温度調整装置(12,22)と、栽培室10内の温度を下げる第2気体温度調整装置(13,14)と、栽培室20内の温度を上げる第3気体温度調整装置(23,24)と、栽培室10内が所望の温度t1H以下且つ栽培室20内が所望の温度t2L以上になるように、第1〜第3の気体温度調整装置の駆動を制御する装置40と、第1気体温度調整装置の駆動により発生する除湿水を栽培室20内に供給する装置34と、供給された除湿水を用いて栽培室20内を加湿する装置25とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ホウレンソウの水耕栽培室とキノコ類の栽培室とを連通させた、ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備に関する。
キノコは菌類であり、光不要の高温多湿を望む。水分は湿度より吸収して成長する。キノコにより条件は異なるが、例えば、ハナビラタケの場合、湿度は90%前後で、温度は22度以上で成長が活性化する。特に酸素濃度(光合成をしないため酸素呼吸しているため)が高く、二酸化炭素濃度が低いほうが好ましい。キノコは寄生菌であり、光合成せず寄生したものより栄養素を吸収して成長する。栄養源があり、高湿度高温であれば、菌類は基本的に活性化する。
一方、植物は種類が多いため種類によって栽培条件が異なるが、基本的に殆どの種類で、種の発芽時と発芽後では栽培条件が異なる。発芽時はキノコの成長と同じ栽培条件であるが、成長後は根部と葉部で栽培条件が異なる。葉部は光合成を行うための光量や二酸化炭素濃度、それに低湿度や風、低気圧などの環境要素が重要となるが、根部は栄養素を吸収するために栄養源、水(もしくは高湿度)、圧力などが重要となる。
キノコは高湿度、酸素、高温が成長促進のために好ましく、植物(この場合、野菜を意味する)はキノコと逆条件で成長が促進されるものが多い。特に冬野菜は低湿度、二酸化炭素、低温が成長促進のための栽培条件であり、成長促進のための栽培条件がキノコと全く逆である。
また、ホウレンソウは、冬野菜として栽培が難しく、上記した低湿度、二酸化炭素、低温という成長促進のための栽培条件を安定的に提供しない限り、収量は不安定になる。
従来、キノコと野菜を夫々単独で栽培するために、その生育環境をつくるための設備投資と電気などのランニングコストが増大している問題がある。
キノコと野菜とで全く異なる成長促進のための栽培条件(お互いに不要な条件が相手方に有利な条件になる特性)を効率的に活用し、キノコと野菜の栽培プランターを共存させ、逆条件の栽培環境を相互で循環させることができれば、閉鎖した循環した栽培環境が構築でき、電気や水道費用などの大幅な節減が見込まれる。
しかるに、従来、第1の空間で栽培される菌類の呼吸により排出される炭酸ガスを、第1の空間に連結された第2の空間で栽培される光合成を行う植物または藻類の光合成に消費する炭酸ガス量に充当させる炭酸ガスの閉鎖循環型連鎖栽培方法として、菌類の呼吸により排出される炭酸ガスの量と植物または藻類の光合成に消費される炭酸ガスの量の所定の条件で調整する方法が、例えば、次の特許文献1に開示されている。
特許文献1では、炭酸ガス(二酸化炭素)の大気への排出による大気汚染、地球温暖化の問題、食糧確保の命題として行われる光合成を行う植物の人工栽培システムに、大量の炭酸ガスが必要となっていて、炭酸ガスの購入に栽培コストがかかり、炭酸ガスの生産等に別途のエネルギーが消費されている問題に着眼し、菌類の呼吸により排出される炭酸ガスを、光合成を行う植物または藻類の人工栽培に活用する着想が記載されている。
特開2012−7号公報
ところで、上述したように、キノコは高湿度、酸素、高温を好むのに対し、ホウレンソウは低湿度、二酸化炭素、低温を好み、両者は成長促進のための栽培条件が逆条件となっているため、キノコ類の栽培施設と、ホウレンソウの栽培施設の夫々において、夫々別々の温度、湿度の条件を設定する必要がある。
しかるに、特許文献1では、菌類を栽培する第1の空間、光合成を行う植物または藻類を栽培する第2の空間の夫々の空間における温度、湿度の制御を行うための具体的な構成については言及されていない。
従来、人工栽培施設では、その施設内ごとに、栽培対象の生育に好適な温度、湿度となるように気体温度調整装置や加湿器(あるいは除湿器)等が設けられている。
しかし、特許文献1に記載の栽培方法において、菌類を栽培する第1の空間、光合成を行う植物または藻類を栽培する第2の空間の夫々の空間における温度や湿度を、栽培対象の生育に好適な温度、湿度に調整するために、夫々別々の気体温度調整装置や加湿器(あるいは除湿器)等を用いたのでは、エネルギーのロスになり、その分、電気や水道の使用によるランニングコストが増大してしまう。
本発明は、上記問題点を鑑みてなされたものであり、電気や水道の使用によるランニングコストを極力抑えながら、成長促進のための栽培条件が全く異なるホウレンソウとキノコ類とを効率的に相互栽培可能なホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明によるホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備は、防温壁で覆われたホウレンソウ水耕栽培室と、防温壁で覆われたキノコ類栽培室と、前記ホウレンソウ水耕栽培室と前記キノコ類栽培室との間に設けられていて、前記ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気を前記キノコ類栽培室に供給するとともに、前記キノコ類栽培室で生じた二酸化炭素を多く含む空気を前記ホウレンソウ水耕栽培室に供給し、且つ、該ホウレンソウ水耕栽培室内を減圧する、空気交換・減圧手段と、前記キノコ類栽培室内の温度が前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度に比べて高くなるように所定の温度差を設ける第1の気体温度調整装置と、前記ホウレンソウ水耕栽培室に設けられた、該ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げるための第2の気体温度調整装置と、前記キノコ類栽培室に設けられた、該キノコ類栽培室内の温度を上げるための第3の気体温度調整装置と、前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下、且つ、前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上になるときに、前記第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、前記第2の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置を停止させる第1の駆動制御パターン、前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度を上回るときに、前記第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させて前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、前記第3の気体温度調整装置を停止させる第2の駆動制御パターン、前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度を下回るときに、前記第1の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置を駆動させて前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、前記第2の気体温度調整装置を停止させる第3の駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、前記第1の気体温度調整装置、前記第2の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置と、少なくとも前記第1の気体温度調整装置の駆動により、前記キノコ類栽培室と前記ホウレンソウ水耕栽培室との温度差を調整する際に発生する該ホウレンソウ水耕栽培室内の除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給する除湿水供給装置と、前記除湿水供給装置により前記キノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、該キノコ類栽培室内を加湿する加湿装置と、を備えていることを特徴としている。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記除湿水供給装置は、さらに、前記第2の気体温度調整装置の駆動により、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給するのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記第2の気体温度調整装置の駆動により、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給する第2の除湿水供給装置をさらに備え、前記加湿装置は、前記第2の除湿水供給装置により前記キノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、該キノコ類栽培室内を加湿するのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記空気交換・減圧手段が、前記ホウレンソウ水耕栽培室における上部位置に接続され、前記キノコ類栽培室に連通する、前記ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気を前記キノコ類栽培室に送るための酸素供給管と、前記キノコ類栽培室における下部位置に接続され、前記酸素供給管の内径の約4分の1の内径を有し、前記ホウレンソウ水耕栽培室に連通する、前記キノコ類栽培室内で生じた二酸化炭素を多く含む空気を前記ホウレンソウ水耕栽培室へ送るための二酸化炭素供給管と、前記ホウレンソウ水耕栽培室における前記酸素供給管との接続部近傍に設けられ、前記ホウレンソウ水耕栽培室の空気を前記キノコ類栽培室に送り込む換気扇とを有して構成されているのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記第1の気体温度調整装置は、前記キノコ類栽培室における前記酸素供給管との接続部近傍に設けられた室外機と、前記ホウレンソウ水耕栽培室における前記二酸化炭素供給管との接続部近傍に設けられた室内機とからなるのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記キノコ類栽培室内と前記ホウレンソウ水耕栽培室内との前記所定の温度差が6度以上であるのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記ホウレンソウ水耕栽培室内に、栽培中のホウレンソウの葉に微風を送ることで該葉の水分の蒸発を促進する蒸発促進装置を備えているのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記ホウレンソウ水耕栽培室は、養液槽をなす水耕栽培トレイと前記水耕栽培トレイに供給される養液の上方でホウレンソウを載置ないし保持するための水耕栽培パネルを有し、前記水耕栽培パネルは、下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材を備えているのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記水耕栽培パネルには、成長するホウレンソウの根をガイドする切れ込みが設けられた、ホウレンソウを保持するためのスポンジが備えられ、前記蒸発防止部材は、前記スポンジの上側表面を覆う樹脂膜からなるのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記水耕栽培トレイ内に、前記スポンジから下方の養液内に伸びた前記ホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材を有するのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記養液槽内に、前記ホウレンソウの根に酸素を供給する酸素供給装置を備えているのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記ホウレンソウ水耕栽培室は、栽培中のホウレンソウを照明するLED照明器具を有しているのが好ましい。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、前記ホウレンソウ水耕栽培室は、前記水耕栽培トレイと前記水耕栽培パネルと前記水耕栽培パネル内のホウレンソウを照明する前記LED照明器具とを有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えているのが好ましい。
本発明によれば、電気や水道の使用によるランニングコストを極力抑えながら、成長促進のための栽培条件が全く異なるホウレンソウとキノコ類とを効率的に相互栽培可能なホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備が得られる。
本発明の一実施形態にかかるホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備の全体構成を概略的に示す説明図である。 図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備における制御装置による気体温度調整装置の制御を概念的に示す表である。 図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備におけるホウレンソウ栽培部の要部構成を示す分解斜視図である。 図3に示す要部構成に備わる水耕栽培パネルの変形例を示す説明図である。 図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備におけるホウレンソウ栽培部の全体構成を概略的に示す説明図である。
実施形態の説明に先立ち、本発明の作用効果について説明する。
本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備は、防温壁で覆われたホウレンソウ水耕栽培室と、防温壁で覆われたキノコ類栽培室と、ホウレンソウ水耕栽培室とキノコ類栽培室との間に設けられていて、ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室に供給するとともに、キノコ類栽培室で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室に供給し、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室内を減圧する、空気交換・減圧手段と、キノコ類栽培室内の温度がホウレンソウ水耕栽培室内の温度に比べて高くなるように所定の温度差を設ける第1の気体温度調整装置と、ホウレンソウ水耕栽培室に設けられた、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げるための第2の気体温度調整装置と、キノコ類栽培室に設けられた、キノコ類栽培室内の温度を上げるための第3の気体温度調整装置と、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下、且つ、キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上になるときに、第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を停止させる第1の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度を上回るときに、第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、第3の気体温度調整装置を停止させる第2の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度を下回るときに、第1の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、第2の気体温度調整装置を停止させる第3の駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置と、少なくとも第1の気体温度調整装置の駆動により、キノコ類栽培室とホウレンソウ水耕栽培室との温度差を調整する際に発生するホウレンソウ水耕栽培室内の除湿水をキノコ類栽培室内に供給する除湿水供給装置と、除湿水供給装置によりキノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室内を加湿する加湿装置と、を備えている。
本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備のように、キノコ類栽培室内の温度がホウレンソウ水耕栽培室内の温度に比べて高くなるように所定の温度差を設ける第1の気体温度調整装置と、ホウレンソウ水耕栽培室に設けられた、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げるための第2の気体温度調整装置と、キノコ類栽培室に設けられた、キノコ類栽培室内の温度を上げるための第3の気体温度調整装置と、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下、且つ、キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上になるときに、第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を停止させる第1の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度を上回るときに、第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、第3の気体温度調整装置を停止させる第2の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度を下回るときに、第1の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、第2の気体温度調整装置を停止させる第3の駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置を備えれば、次のような効果が得られる。
例えば、春や秋等の外気と栽培室内との温度差が比較的小さいときには、制御装置を介して第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室内とキノコ類栽培室内の温度差を所定の温度差以上にし、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度とキノコ類栽培室内の温度を夫々所望の生育条件に適合した温度にすることができる。また、例えば、夏のように、外気の温度が高くなるために、制御装置を介して第1の気体温度調整装置のみの駆動のみでは、ホウレンソウ水耕栽培室内とキノコ類栽培室内の温度差を所定の温度差度以上にしても、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度が所望の生育条件に適合した温度よりも高くなってしまうときには、第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室内を冷やすことで、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を所望の生育条件に適合させることができる。また、例えば、冬のように、外気の温度が低くなるために、制御装置を介して第1の気体温度調整装置のみの駆動のみでは、ホウレンソウ水耕栽培室内とキノコ類栽培室内の温度差を所定の温度差以上にしても、キノコ類栽培室内の温度が所望の生育条件に適合した温度よりも低くなってしまうときには、第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類耕栽培室内を冷やすことで、キノコ類栽培室内の温度を所望の生育条件に適合させることができる。このように、気体温度調整装置の駆動を、外気の温度が比較的穏やかであるときには、1台の気体温度調整装置のみの駆動でホウレンソウ水耕栽培室内とキノコ類栽培室内を生育条件に適合した温度にすることができ、外気の温度が高・低のいずれかに偏っているときにのみ、2台の気体温度調整装置を駆動させればよいため、従来の生育条件の異なる2つの栽培室内を夫々所望の温度にするために、夫々、別個の気体温度調整装置を常時駆動させる構成に比べて、電気使用量を低減させることができる。
また、ホウレンソウ水耕栽培室を第1の気体温度調整装置の室内機、第2の気体温度調整装置の室内機を介して冷却する際に、除湿水が発生する。
しかるに、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備のように、少なくとも第1の気体温度調整装置の駆動により、キノコ類栽培室とホウレンソウ水耕栽培室との温度差を調整する際に発生するホウレンソウ水耕栽培室内の除湿水をキノコ類栽培室内に供給する除湿水供給装置と、除湿水供給装置によりキノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室内を加湿する加湿装置を備えれば、ホウレンソウ水耕栽培室で発生した水分を、キノコ類栽培室を高湿化するために必要な水分の一部として有効活用でき、その分、キノコ類栽培室を高湿化するために外部水道から用いる水の使用量を低減させることができる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、除湿水供給装置は、さらに、第2の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水をキノコ類栽培室内に供給するように構成するか、あるいは、第2の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水をキノコ類栽培室内に供給する第2の除湿水供給装置をさらに備え、加湿装置は、第2の除湿水供給装置によりキノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室内を加湿するように構成する。
このようにすれば、第2の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生した水分も、キノコ類栽培室を高湿化するために必要な水分の一部としてより一層有効活用でき、キノコ類栽培室を高湿化するために外部水道から用いる水の使用量をより一層低減させることができる。
また、野菜は、葉の成長と根の成長は相互に作用(正の相関)しており、葉が成長するためには根が成長する必要があり、根が成長するためにも葉が成長しなければならない。葉の成長のためには、光合成を行う必要があるが、光合成を行うためには光だけでは不十分であって、根から合成に必要となる栄養素を葉に与えなければならない。しかし、植物には、生物の心臓に相当する部位がなく、基本的にはイオンなどを活用した浸透圧差の力を利用し、重力に逆らって水分を上方に吸い上げている。その水分に栄養素が溶け込んでおり、葉で水分を蒸発させ栄養素を光合成に使っている。
しかるに、トマトなどの場合は、根に水を与えないようにすることで、生体に糖分をつくりだし浸透圧を高めようとして、甘い果実ができるが、この方法は果実栽培では有効なものの、栽培日数がかかるという欠点がある。これに対し、葉物野菜は、甘さまで必要にならないものが多いため、基本的には根に水分を与えて効率よく成長させることが望ましく、ホウレンソウも、そのようにして葉を大きくする必要がある。
ホウレンソウを栽培するときに問題となるのが、その成長の遅さ(光合成できる葉の面積が基本的に少ない)と、温度が高くなったり、日照時間が12時間を超えたりすると、薹(とう)が立ち、花を咲かせようとすることである。このような状態になると、葉の成長が止まって硬くなり商品価値が下がる。このため、薹をたたせないようにする必要がある。そのためには、温度を上げず光照射時間を12時間以下にする必要があるが、光照射時間を12時間以下にすると光合成が不十分で葉が育ち難くなる。そこで、ホウレンソウの栽培においては、浸透圧差を拡大させることが重要で、そのためには葉からの水分の蒸発を活性化させることが重要になる。
しかるに、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備のように、ホウレンソウ水耕栽培室とキノコ類栽培室との間に設けられていて、ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室に供給するとともに、キノコ類栽培室で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室に供給し、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室内を減圧する、空気交換・減圧手段を備えれば、ホウレンソウ水耕栽培室で発生した酸素と、キノコ類栽培室で発生した二酸化炭素を交換させ易くなるとともに、ホウレンソウ水耕栽培室内の気圧が下がることで、ホウレンソウ水耕栽培室内での葉からの水分を蒸発させやすくなり、ホウレンソウの成長を促進させ易くなる。
なお、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、空気交換・減圧手段が、ホウレンソウ水耕栽培室における上部位置に接続され、キノコ類栽培室に連通する、ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室に送るための酸素供給管と、キノコ類栽培室における下部位置に接続され、酸素供給管の内径の約4分の1の内径を有し、ホウレンソウ水耕栽培室に連通する、キノコ類栽培室内で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室へ送るための二酸化炭素供給管と、ホウレンソウ水耕栽培室における酸素供給管との接続部近傍に設けられ、ホウレンソウ水耕栽培室の空気をキノコ類栽培室に送り込む換気扇とを有して構成されている。
このようにすれば、ホウレンソウ水耕栽培室で発生した酸素を多く含む空気と、キノコ類栽培室で発生した二酸化炭素を多く含む空気とを交換させ易くなるとともに、ホウレンソウ水耕栽培室を減圧してホウレンソウの葉の水分を蒸発させ易くなり、ホウレンソウ水耕栽培室内でのホウレンソウの成長を促進できるという効果を具現化できる。
詳しくは、ホウレンソウ水耕栽培室でホウレンソウから発生した酸素は二酸化炭素に比べて軽いため、ホウレンソウ水耕栽培室の上方へ移動する。ホウレンソウ水耕栽培室の上方へ移動した酸素の覆い空気は、換気扇を介して吸い出され、酸素素供給管を介してキノコ類栽培室に供給される。また、キノコ類栽培室でキノコから発生した二酸化炭素は酸素に比べて重いため、キノコ類栽培室の下方へ移動する。このとき、二酸化炭素供給管の内径が酸素供給管の内径の1/4程度しかなく、しかも、上述のように、ホウレンソウ水耕栽培室で発生した酸素の覆い空気が換気扇を介して吸い出されるため、ホウレンソウ水耕栽培室は減圧状態となる。また、ホウレンソウ水耕栽培室が減圧状態となる結果、二酸化炭素供給管を介してホウレンソウ水耕栽培室に二酸化炭素が吸い込まれるようにして供給される。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、第1の気体温度調整装置は、キノコ類栽培室における酸素供給管との接続部近傍に設けられた室外機と、ホウレンソウ水耕栽培室における二酸化炭素供給管との接続部近傍に設けられた室内機とからなる。
このように、第1の気体温度調整装置を、キノコ類栽培室に設けられた室外機と、ホウレンソウ水耕栽培室に設けられた室内機とで構成すれば、1台の気体温度調整装置のみの駆動でホウレンソウ水耕栽培室内とキノコ類栽培室内を生育条件に適合した温度とすべく、両方の室内に温度差を設けることが具現化できる。また、第1の気体温度調整装置における室外機をキノコ類栽培室における酸素供給管との接続部近傍に設けるとともに、第1の気体温度調整装置における室内機をホウレンソウ水耕栽培室における二酸化炭素供給管との接続部近傍に設ければ、キノコ類栽培室、ホウレンソウ水耕栽培室の夫々の室内における温度を、最も均質な状態にさせ易くなる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、キノコ類栽培室内とホウレンソウ水耕栽培室内との所定の温度差を6度以上にする。
ホウレンソウの生育に適した温度は比較的低温であり、キノコ類の生育に適した温度は比較的高温である。キノコ類栽培室内がホウレンソウ水耕栽培室内との所定の温度差を6度以上にすれば、夫々の栽培室内を夫々の成長促進のための栽培条件を満たす温度にし易くなる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、ホウレンソウ水耕栽培室内に、栽培中のホウレンソウの葉に微風を送ることで葉の水分の蒸発を促進する蒸発促進装置を備えている。
このようにすれば、ホウレンソウの葉の水分の蒸発量が増大し、ホウレンソウの根の部分と葉の部分との浸透圧差を増大させることができ、根を介して葉の部分に水分を吸い上げ易くなり、水分に含まれている光合成に必要な栄養素を多く葉に供給できる。そのため、葉の成長が促進される。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、ホウレンソウ水耕栽培室は、養液槽をなす水耕栽培トレイと水耕栽培トレイに供給される養液の上方でホウレンソウを載置ないし保持するための水耕栽培パネルを有し、水耕栽培パネルは、下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材を備えている。
ホウレンソウの根の部分の水分が不足すると、根から葉に水分が供給され難くなってしまう。
しかるに、本発明のように、水耕栽培パネルが、下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材を備えれば、養液槽からの水分を根から葉に十分に供給することができる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、水耕栽培パネルには、成長するホウレンソウの根をガイドする切れ込みが設けられた、ホウレンソウを保持するためのスポンジが備えられ、蒸発防止部材は、スポンジの上側表面を覆う樹脂膜からなる。
このようにすれば、蒸発防止部材による養液槽からの水分を根から葉に十分に供給することが具現化できる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、水耕栽培トレイ内に、スポンジから下方の養液内に伸びたホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材を有する。
水耕栽培中のホウレンソウの根は下方に成長し、水耕栽培パネルに備えられたスポンジから下方の養液内に伸びて行く。
しかし、伸びた根が養液内では養液の流れにより揺れ動き易いと、根が細かく横方向に拡がって伸びていき、それに伴い葉が横方向に拡がってしまい易い。
しかるに、本発明のように、養液内に伸びたホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材を有すれば、養液内で根を安定した状態に保持しながら、根に対して養液を十分に供給できるので、根が真っ直ぐに伸びていき、葉を真っ直ぐに成長させ易くなる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、養液槽内に、ホウレンソウの根に酸素を供給する酸素供給装置を備えている。
このようにすれば、根の成長に必要な酸素を確実に供給でき、それに伴い葉の成長が促進される。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、前記ホウレンソウ水耕栽培室は、栽培中のホウレンソウを照明するLED照明器具を有している。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、好ましくは、前記ホウレンソウ水耕栽培室は、前記水耕栽培トレイと前記水耕栽培パネルと前記水耕栽培パネル内のホウレンソウを照明する前記LED照明器具とを有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えている。
現在、国内におけるホウレンソウ水耕栽培は、その殆ど全てが太陽光型プラントでのものである。太陽光型プラントは、大型となるため、大量消費地となる都心から離れた場所で栽培される。しかし、ホウレンソウは収穫後、傷みの進行が早いため、特に、夏場の時期に収穫を考慮する場合、消費地近郊での栽培が望まれる。
また、ホウレンソウは、上述したように、商品としての価値を持たせるために、日照時間が12時間を超えないようにして、葉面を小さくする必要があり、1株あたりの葉面積が小さいため、他の野菜に比べて収穫量が非常に悪い。しかるに、太陽光型プラントでは、日照時間の長い夏場におけるホウレンソウの光照射時間を制御して栽培することが難しく、収穫が不安定になり易い。
しかるに、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備のように、ホウレンソウ水耕栽培室において、栽培中のホウレンソウの照明にLED照明器具を用いれば、ホウレンソウに照射する時間を制御でき、夏場においても安定して収穫することができる。また、LED照明による人工光でのホウレンソウ栽培は、太陽光でのホウレンソウ栽培に比べて、数倍の速度でホウレンソウを成長させることができる。
また、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備のように、ホウレンソウ水耕栽培室に、水耕栽培トレイと水耕栽培パネルと水耕栽培パネル内のホウレンソウを照明するLED照明器具を有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えれば、ホウレンソウ水耕栽培室内における栽培設備の設置面積あたりのホウレンソウの栽培量を複数倍に増やすことができ、消費地近郊の小スペースの場所でもホウレンソウの収穫量を増やすことが可能になる。
なお、ホウレンソウ水耕栽培室において、栽培中のホウレンソウの照明にLED照明器具を用いた場合、LED照明器具の光源とホウレンソウとの間が接近することになる。そして、LED照明器具の光源の熱がホウレンソウの栽培空間の温度を上げるように作用することになる。しかし、本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備では、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置が、第1の気体温度調整装置や第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下となるように制御するため、LED照明器具の光源の熱によってホウレンソウの栽培に悪影響を与えることはない。
以下、本発明の実施形態を、図面を用いて説明する。
第1実施形態
図1は本発明の一実施形態にかかるホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備の全体構成を概略的に示す説明図である。図2は図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備における制御装置による気体温度調整装置の制御を概念的に示す表である。図3は図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備におけるホウレンソウ栽培部の要部構成を示す説明図である。図4は図3に示す要部構成に備わる水耕栽培パネルの変形例を示す説明図である。図5は図1のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備におけるホウレンソウ栽培部の全体構成を概略的に示す説明図である。
本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1は、ホウレンソウ水耕栽培室10と、キノコ類栽培室20と、酸素供給管31と、二酸化炭素供給管32と、換気扇33と、第1の気体温度調整装置(室内機12と室外機22)と、第2の気体温度調整装置(室外機13と室外機14)と、第3の気体温度調整装置(室内機23と室外機24)と、制御装置40と、除湿水供給装置34,35と、加湿装置25を備えている。
ホウレンソウ水耕栽培室10は、防温壁で覆われている。
ホウレンソウ水耕栽培室10の内部には、ホウレンソウ水耕栽培部11が設けられている。
ホウレンソウ水耕栽培部11は、図3に示すように、養液槽をなす水耕栽培トレイ11aと、水耕栽培パネル11bを備えている。
水耕栽培パネル11bは、水に浮く特性を有する板状部材11bで構成されている。板状部材11bには、ホウレンソウの栽培位置に穴11b11が設けられている。板状部材11bの各穴11b11には、ホウレンソウを保持するためのスポンジ11bが埋め込まれている。スポンジ11bには、成長するホウレンソウの根をガイドする切れ込み11b21が設けられている。なお、切れ込み11b21は、上下方向にホウレンソウの根をガイドできれば、どのような形状に形成してもよい。
そして、水耕栽培パネル11bは、板状部材11bの穴11b11に設けられたスポンジ11を介して、水耕栽培トレイ11aに供給される養液の上方でホウレンソウを載置ないし保持する機能を備えている。
また、スポンジ11bの上側表面には、樹脂膜11cが覆われている。樹脂膜11cは、水耕栽培パネル11bの下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材として機能する。
また、水耕栽培トレイ11a内には、スポンジ11bから下方の養液内に伸びたホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材11dを有している。
さらに、水耕栽培トレイ11a内には、ホウレンソウの根に酸素を供給する酸素供給装置としてエアストーン(符号省略)を備えている。
なお、図3の例では、水耕栽培パネル11bを、水に浮く特性を有する板状部材11bで構成したが、図4に示すように、個々のホウレンソウの苗を植えるように区画され、底に穴の空けられた容器部11b11’を多数連ねた薄肉で樹脂製の容器アレイ11b’で構成し、各容器部11b11’にスポンジ11bが埋め込まれるようにしてもよい。なお、図4では便宜上、容器アレイ11b’を上下方向にひっくり返した状態で示してある。
また、ホウレンソウ水耕栽培部11は、図5に示すように、さらに、栽培中のホウレンソウを照明するLED照明器具11eを有している。
また、LED照明器具11eは、例えば、複数のLEDを備えた防水タイプのLEDテープと、LED電源供給用アダプタ(図示省略)とで構成されていて、天井部をなす棚板11fに取り付けられている。LEDテープは、例えば、赤色LEDと青色LEDとを、所定の割合(例えば、3又は4:1)で備えている。なお、LED照明器具11eは、例えば、赤色LEDと青色LEDとを3又は4:1の割合で配置したLEDパネルで構成してもよい。
そして、ホウレンソウ水耕栽培部11は、水耕栽培トレイ11aと水耕栽培パネル11bと水耕栽培パネル11b内のホウレンソウを照明するLED照明器具11eとを有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えている。
キノコ類栽培室20は、防温壁で覆われている。
キノコ類栽培室20の内部には、キノコ栽培部21が設けられている。
キノコ栽培部21は、従来公知のキノコの人工栽培器を用いて構成されている。キノコを人工栽培できるものであれば、どのような構成でも適用可能である。
酸素供給管31は、ホウレンソウ水耕栽培室10における上部位置に接続され、キノコ類栽培室20に連通し、ホウレンソウ水耕栽培室10内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室20に送り込むことができるように構成されている。
二酸化炭素供給管32は、キノコ類栽培室20における下部位置に接続され、酸素供給管21の内径φ1の約4分の1の内径を有し、ホウレンソウ水耕栽培室10に連通し、キノコ類栽培室20内で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室10に送り込むことができるように構成されている。
換気扇33は、ホウレンソウ水耕栽培室10における酸素供給管31との接続部近傍に設けられていて、作動することによりホウレンソウ水耕栽培室10の空気をキノコ類栽培室20に送り込むように構成されている。
そして、酸素供給管31、二酸化炭素供給管32及び換気扇33は、相俟って、ホウレンソウ水耕栽培室10内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室20に供給するとともに、キノコ類栽培室20内で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室10に供給し、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室10内を減圧する、空気交換・減圧手段として機能するようになっている。
第1の気体温度調整装置は、室内機12と室外機22とで構成されている。
室内機12は、ホウレンソウ水耕栽培室10における二酸化炭素供給管32との接合部近傍に設けられている。
室外機22は、キノコ類栽培室20における酸素供給管31との接合部近傍に設けられている。
そして、第1の気体温度調整装置は、その駆動により、キノコ類栽培室20内の温度がホウレンソウ水耕栽培室10内の温度に比べて6度以上高くなるような温度差を設けることができるように構成されている。
第2の気体温度調整装置は、室内機13と室外機14とで構成されている。
室内機13は、ホウレンソウ水耕栽培室10内に設けられている。室外機14は、ホウレンソウ水耕栽培室10外に設けられている。
そして、第2の気体温度調整装置は、その駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度を下げる冷房装置として機能するように構成されている。
第3の気体温度調整装置は、室内機23と室外機24とで構成されている。
室内機23は、キノコ類栽培室20内に設けられている。室外機24は、キノコ類栽培室20外に設けられている。
そして、第3の気体温度調整装置は、その駆動により、キノコ類栽培室20内の温度を上げる暖房装置として機能するように構成されている。
制御装置40は、ホウレンソウ水耕栽培室10及びキノコ類栽培室20の外部に設けられていて、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置、第3の気体温度調整装置の夫々と回線を介して電気的に接続している。そして、制御装置40は、図2に示す3つの駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御するように構成されている。
詳しくは、第1の駆動制御パターンは、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度以下、且つ、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上になるときに、制御装置40が、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する駆動制御パターンである。このときは、制御装置40は、第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を停止させる。
また、第2の駆動制御パターンは、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度を上回るときに、制御装置40が、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する駆動制御パターンである。このときは、制御装置40は、第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、第3の気体温度調整装置を停止させる。
また、第3の駆動制御パターンは、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度を下回るときに、制御装置40が、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御パターンである。このときは、制御装置40は、第1の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、第2の気体温度調整装置を停止させる。
除湿水供給装置34は、第1の気体温度調整装置の駆動により、キノコ類栽培室20とホウレンソウ水耕栽培室10との温度差を調整する際に発生するホウレンソウ水耕栽培室10内の除湿水をキノコ類栽培室20内に供給するポンプで構成されている。
除湿水供給装置35は、第2の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度を下げる際に発生する除湿水をキノコ類栽培室20内に供給するポンプで構成されている。
なお、図1の例では、2つの除湿水供給装置34,35を夫々用いて、第1の気体温度調整装置の駆動により発生した除湿水と、第2の気体温度調整装置の駆動により発生した除湿水とを別々にキノコ類栽培室20内に供給する構成としたが、第1の気体温度調整装置の駆動により発生した除湿水と、第2の気体温度調整装置の駆動により発生した除湿水とが共通の配管を流れるようにし、1つの除湿供給装置を用いてキノコ類栽培室20内に供給するように構成してもよい。
加湿装置25は、高周波加湿器からなり、除湿水供給装置34,35によりキノコ類栽培室20内に供給された除湿水を用いてキノコ類栽培室20内を加湿するように構成されている。
その他、図示は省略したが、ホウレンソウ水耕栽培室10内には、ホウレンソウ水耕栽培部11の水耕栽培パネル11bの上方に伸びる栽培中のホウレンソウの葉に微風を送ることで葉の水分の蒸発を促進する蒸発促進装置として、扇風機(符号省略)がホウレンソウの葉に対して斜めから弱い風を当てるようにして設けられている。
また、ホウレンソウ水耕栽培室10内には、この他にもホウレンソウ水耕栽培部11の水耕栽培トレイ11a内に養液を供給するための公知の養液供給手段(図示省略)や、ホウレンソウの葉が光合成を行うためのLED照明器具11eからの照明光の照射時間を12時間以下の所定時間に制御する照射時間制御装置(図示省略)が備えられている。
このように構成された本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1では、ホウレンソウとキノコ類を栽培するときに、ホウレンソウ水耕栽培室10、キノコ類栽培室20相互の空気の交換及び圧力の調整並びに温度及び湿度の調整が次のようにして行われる。
酸素と二酸化炭素の交換及び圧力の調整
ホウレンソウ水耕栽培室10内のホウレンソウ水耕栽培部11で栽培されるホウレンソウの葉は、光合成に際して二酸化炭素を吸収し、酸素を排出する。このため、ホウレンソウ水耕栽培室10内の空気は、酸素を多く含んでいる。酸素は二酸化炭素に比べて軽いため、ホウレンソウ水耕栽培室10の上部へ移動する。
一方、キノコ類栽培室20内のキノコ栽培部21で栽培されるキノコは成長に際して酸素を吸収し二酸化炭素を排出する。このため、キノコ類栽培室20内の空気は、二酸化炭素を多く含んでいる。二酸化炭素は酸素に比べて重いため、キノコ類栽培室20の下部へ移動する。
ホウレンソウ水耕栽培室10の上部へ移動した酸素を多く含む空気は、換気扇33によってホウレンソウ水耕栽培室10内から吸い出され、酸素供給管31を通り、キノコ類栽培室20内へ送られる。
ここで、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、ホウレンソウ水耕栽培室10とキノコ類栽培室20との間を連通する空気の流れる管として、酸素供給管31と、二酸化炭素供給管32の2本の管が設けられているが、二酸化炭素供給管32の内径φ2は、酸素供給管31の内径φ1の約4分の1程度である。このため、ホウレンソウ水耕栽培室10内から換気扇33によって吸い出されてキノコ類栽培室20内へ送られる空気の量が、キノコ栽培室20内から二酸化炭素供給管32を通ってホウレンソウ水耕栽培室10内へ送られる空気の量に比べて多くなり、ホウレンソウ水耕栽培室10内は、減圧状態となる。
一方、キノコ類栽培室20の下部へ移動した二酸化炭素を多く含む空気は、二酸化炭素供給管32を通り、減圧状態となっているホウレンソウ水耕栽培室10における二酸化炭素供給管32と接続する壁穴から吸い込まれて、ホウレンソウ水耕栽培室10内へ送られる。
これにより、ホウレンソウ水耕栽培室10からキノコ類栽培室20への酸素を多く含む空気の供給、キノコ類栽培室20からホウレンソウ水耕栽培室10への二酸化炭素を多く含む空気の供給が行われるとともに、ホウレンソウ水耕栽培室内が低圧状態、キノコ類栽培室20内が高圧状態になる。
温度、湿度の調整
第1の気体温度調整装置を駆動させ、ホウレンソウ水耕栽培室10内を冷房することで、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内の温度差が6度以上発生させる。その際、ホウレンソウ水耕栽培室10内の室内機12内を流れる冷媒により、ホウレンソウ水耕栽培室10内で空気が冷却されるときに生じる除湿水を、除湿水供給装置34がキノコ類栽培室20内に供給する。加湿装置(高周波加湿器)25は、キノコ類栽培室20内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室20内を加湿する。
これにより、ホウレンソウ水耕栽培室10内は低温度、低湿度状態、キノコ類栽培室20内は高温度、高湿度状態になる。
ところで、上述のように、ホウレンソウは低温度を好むのに対し、キノコは高温度を好む。ここで、ホウレンソウ水耕栽培に適した温度の上限をt1、キノコ類栽培に適した温度の下限をt2とすると、ホウレンソウ水耕栽培、キノコ類栽培において成長促進のために好適な温度条件は、夫々次のように示すことができる。
t1≦t1 ・・・(1)
t2≦t2 ・・・(2)
ところで、栽培室外の気温は大きく変動する。このため、外気の気温によっては、第1の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内の温度差を所定の温度差以上(ここでは6度以上)設けても、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1、キノコ類栽培室20内の温度t2のいずれか一方が、成長促進のために好適な所望の温度条件を満たさない場合も起こり得る。
例えば、春や秋等は外気の温度が穏やかで、外気と栽培室内との温度差が比較的小さい場合が多い。外気と栽培室内との温度差が比較的小さい場合は、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内の温度差を所定の温度差(ここでは6度以上)設けたときに、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1は上記条件式(1)を満足し、キノコ類栽培室20内の温度t2は上記条件式(2)を満足し易い。
これに対し、夏や冬等は外気の温度が高・低に偏る場合が多い。
外気の温度が高い場合は、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内の温度差を所定の温度差(ここでは6度以上)設けたときに、キノコ類栽培室20内の温度t2は上記条件式(2)を満足しても、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1は上記条件式(1)を満足し難くなり易い。
また、外気の温度が低い場合は、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内の温度差を所定の温度差(ここでは6度以上)設けたときに、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1は上記条件式(1)を満足しても、キノコ類栽培室20内の温度t2は上記条件式(2)を満足し難くなり易い。
ここで、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備においては、制御装置40は、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度以下(t1≦t1)、且つ、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上(t2≦t2)になるときには、第1の駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御し、第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を停止させる。
また、制御装置40は、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度を上回る(t1<t1)ときには、第2の駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御し、第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、第3の気体温度調整装置を停止させる。
また、制御装置40は、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度を下回る(t2<t2)ときには、第3の駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御し、第1の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、第2の気体温度調整装置を停止させる。
これにより、外気の温度如何にかかわらず、ホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内は、相互の温度差が所定の温度差(ここでは6度以上)設けられ、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1、キノコ類栽培室20内の温度t2は、夫々の成長促進のために好適な所望の温度条件を満たした状態に保たれる。
なお、ホウレンソウ水耕栽培室10内の室内機13内を流れる冷媒により、ホウレンソウ水耕栽培室10内で空気が冷却されるときに生じる除湿水を、除湿水供給装置35がキノコ類栽培室20内に供給する。加湿装置(高周波加湿器)25は、除湿水供給装置34を介してキノコ類栽培室20内に供給された除湿水と同様、除湿水供給装置35を介してキノコ類栽培室20内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室20内を加湿する。
本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、キノコ類栽培室20内の温度がホウレンソウ水耕栽培室10内の温度に比べて高くなるように所定の温度差を設ける第1の気体温度調整装置と、ホウレンソウ水耕栽培室10に設けられた、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度を下げるための第2の気体温度調整装置と、キノコ類栽培室20に設けられた、キノコ類栽培室20内の温度を上げるための第3の気体温度調整装置と、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室20内の温度t1が所望の温度以下、且つ、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上になるときに、第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を停止させる第1の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度を上回るときに、第1の気体温度調整装置及び第2の気体温度調整装置を駆動させてホウレンソウ水耕栽培室10内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、第3の気体温度調整装置を停止させる第2の駆動制御パターン、第1の気体温度調整装置のみの駆動で、キノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度を下回るときに、第1の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置を駆動させてキノコ類栽培室20内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、第2の気体温度調整装置を停止させる第3の駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、第1の気体温度調整装置、第2の気体温度調整装置及び第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置40を備えたので、気体温度調整装置の駆動を、外気の温度が比較的穏やかであるときには、1台の気体温度調整装置のみの駆動でホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内を生育条件に適合した温度にすることができ、外気の温度が高・低のいずれかに偏っているときにのみ、2台の気体温度調整装置を駆動させればよいため、従来の生育条件の異なる2つの栽培室内を夫々所望の温度にするために、夫々、別個の気体温度調整装置を常時駆動させる構成に比べて、電気使用量を低減させることができる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、第1の気体温度調整装置を、キノコ類栽培室20に設けられた室外機22と、ホウレンソウ水耕栽培室10に設けられた室内機12とで構成したので、1台の気体温度調整装置のみの駆動でホウレンソウ水耕栽培室10内とキノコ類栽培室20内を生育条件に適合した温度とすべく、両方の室内に温度差を設けることができる。また、第1の気体温度調整装置における室外機22をキノコ類栽培室20における酸素供給管31との接続部近傍に設けるとともに、第1の気体温度調整装置における室内機12をホウレンソウ水耕栽培室10における二酸化炭素供給管32との接続部近傍に設けたので、キノコ類栽培室20、ホウレンソウ水耕栽培室10の夫々の室内における温度を、最も均質な状態にさせ易くなる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、第1の気体温度調整装置の駆動により、キノコ類栽培室20とホウレンソウ水耕栽培室10との温度差を調整する際に発生するホウレンソウ水耕栽培室10内の除湿水(及び第2の気体温度調整装置の駆動により、ホウレンソウ水耕栽培室10内の温度を下げる際に発生する除湿水)をキノコ類栽培室20内に供給する除湿水供給装置34(及び除湿水供給装置35)と、除湿水供給装置34(35)によりキノコ類栽培室20内に供給された除湿水を用いて、キノコ類栽培室20内を加湿する加湿装置25を備えたので、ホウレンソウ水耕栽培室10で発生した水分を、キノコ類栽培室20を高湿化するために必要な水分の一部として有効活用でき、その分、キノコ類栽培室20を高湿化するために外部水道から用いる水の使用量を低減させることができる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、ホウレンソウ水耕栽培室10とキノコ類栽培室20との間に設けられていて、ホウレンソウ水耕栽培室10内で生じた酸素を多く含む空気をキノコ類栽培室20に供給するとともに、キノコ類栽培室20で生じた二酸化炭素を多く含む空気をホウレンソウ水耕栽培室10に供給し、且つ、ホウレンソウ水耕栽培室10内を減圧する、空気交換・減圧手段(酸素供給管31、二酸化炭素供給管32及び換気扇33)を備えたので、ホウレンソウ水耕栽培室10で発生した酸素を多く含む空気と、キノコ類栽培室20で発生した二酸化炭素を多く含む空気を交換させ易くなるとともに、ホウレンソウ水耕栽培室10内の気圧が下がることで、部屋内の葉からの水分を蒸発させやすくなり、ホウレンソウの成長を促進させ易くなる。
その他、ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、水耕栽培されるホウレンソウの成長を促進する、次のような効果が得られる。
例えば、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、ホウレンソウ水耕栽培室10内に、栽培中のホウレンソウの葉に微風を送ることで葉の水分の蒸発を促進する蒸発促進装置として扇風機(符号省略)を備えたので、ホウレンソウの葉の水分の蒸発量が増大し、ホウレンソウの根の部分と葉の部分との浸透圧差を増大させることができ、根を介して葉の部分に水分を吸い上げ易くなり、水分に含まれている光合成に必要な栄養素を多く葉に供給できる。そのため、葉の成長が促進される。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、ホウレンソウ水耕栽培室10は、ホウレンソウ水耕栽培部11に、養液槽をなす水耕栽培トレイ11aと水耕栽培トレイ11aに供給される養液の上方でホウレンソウを載置ないし保持するための水耕栽培パネル11bを有し、水耕栽培パネル11bには、成長するホウレンソウの根をガイドする切れ込みが設けられた、ホウレンソウを保持するためのスポンジ11bが備えられ、スポンジ11bの上側表面を樹脂膜11cで覆い、樹脂膜11cを水耕栽培パネル11bにおいて、下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材として備えたので、養液槽からの水分を根から葉に十分に供給することができる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、水耕栽培トレイ11a内に、スポンジ11bから下方の養液内に伸びたホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材11dを有するので、養液内で根を安定した状態に保持しながら、根に対して養液を十分に供給でき、根が真っ直ぐに伸びていき、葉を真っ直ぐに成長させ易くなる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、養液槽をなす水耕栽培トレイ11a内に、ホウレンソウの根に酸素を供給する酸素供給装置としてエアストーン(符号省略)を備えたので、根の成長に必要な酸素を確実に供給でき、それに伴い葉の成長が促進される。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、ホウレンソウ水耕栽培室10において、栽培中のホウレンソウの照明にLED照明器具11eを用いたので、ホウレンソウに照射する時間を制御でき、夏場においても安定して収穫することができる。また、LED照明による人工光でのホウレンソウ栽培は、太陽光でのホウレンソウ栽培に比べて、数倍の速度でホウレンソウを成長させることができる。
また、本実施形態のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備1によれば、ホウレンソウ水耕栽培室10に、水耕栽培トレイ11aと水耕栽培パネル11bと水耕栽培パネル11b内のホウレンソウを照明するLED照明器具11dを有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えたので、ホウレンソウ水耕栽培室10内におけるホウレンソウ水耕栽培部11の設置面積あたりのホウレンソウの栽培量を複数倍に増やすことができ、消費地近郊の小スペースの場所でもホウレンソウの収穫量を増やすことが可能になる。
本発明のホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備は、ホウレンソウの水耕栽培とキノコ類の栽培を同時に行う栽培施設の他、温度、湿度、圧力等の栽培条件が相反する二種類の栽培対象を同時に行う栽培施設にも有用である。
1 ホウレンソウとキノコ類の相互栽培設備
10 ホウレンソウ水耕栽培室
11 ホウレンソウ水耕栽培部
11a 水耕栽培トレイ
11b 水耕栽培パネル
11b 板状部材
11b11
11b スポンジ
11b21 切れ込み
11c 樹脂膜(蒸発防止部材)
11d 網目状繊維部材
11e LED照明器具
11f 棚板
11b’ 容器アレイ
11b11’容器部
12、13、23 室内機
14、22、24 室外機
21 キノコ栽培部
25 加湿装置(高周波加湿器)
31 酸素供給管
32 二酸化炭素供給管
33 換気扇(ファン)
34、35 除湿水供給装置(ポンプ)
40 制御装置

Claims (13)

  1. 防温壁で覆われたホウレンソウ水耕栽培室と、
    防温壁で覆われたキノコ類栽培室と、
    前記ホウレンソウ水耕栽培室と前記キノコ類栽培室との間に設けられていて、前記ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気を前記キノコ類栽培室に供給するとともに、前記キノコ類栽培室で生じた二酸化炭素を多く含む空気を前記ホウレンソウ水耕栽培室に供給し、且つ、該ホウレンソウ水耕栽培室内を減圧する、空気交換・減圧手段と、
    前記キノコ類栽培室内の温度が前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度に比べて高くなるように所定の温度差を設ける第1の気体温度調整装置と、
    前記ホウレンソウ水耕栽培室に設けられた、該ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げるための第2の気体温度調整装置と、
    前記キノコ類栽培室に設けられた、該キノコ類栽培室内の温度を上げるための第3の気体温度調整装置と、
    前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下、且つ、前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上になるときに、前記第1の気体温度調整装置のみを駆動させ、且つ、前記第2の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置を停止させる第1の駆動制御パターン、前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度を上回るときに、前記第1の気体温度調整装置及び前記第2の気体温度調整装置を駆動させて前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度t1が所望の温度以下となるようにし、且つ、前記第3の気体温度調整装置を停止させる第2の駆動制御パターン、前記第1の気体温度調整装置のみの駆動で、前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度を下回るときに、前記第1の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置を駆動させて前記キノコ類栽培室内の温度t2が所望の温度以上となるようにし、且つ、前記第2の気体温度調整装置を停止させる第3の駆動制御パターンのいずれかの駆動制御パターンで、前記第1の気体温度調整装置、前記第2の気体温度調整装置及び前記第3の気体温度調整装置の夫々の駆動を制御する制御装置と、
    少なくとも前記第1の気体温度調整装置の駆動により、前記キノコ類栽培室と前記ホウレンソウ水耕栽培室との温度差を調整する際に発生する該ホウレンソウ水耕栽培室内の除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給する除湿水供給装置と、
    前記除湿水供給装置により前記キノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、該キノコ類栽培室内を加湿する加湿装置と、
    を備えていることを特徴とするホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  2. 前記除湿水供給装置は、さらに、前記第2の気体温度調整装置の駆動により、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給することを特徴とする請求項1に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  3. 前記第2の気体温度調整装置の駆動により、前記ホウレンソウ水耕栽培室内の温度を下げる際に発生する除湿水を前記キノコ類栽培室内に供給する第2の除湿水供給装置をさらに備え、
    前記加湿装置は、前記第2の除湿水供給装置により前記キノコ類栽培室内に供給された除湿水を用いて、該キノコ類栽培室内を加湿することを特徴とする請求項1に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  4. 前記空気交換・減圧手段が、
    前記ホウレンソウ水耕栽培室における上部位置に接続され、前記キノコ類栽培室に連通する、前記ホウレンソウ水耕栽培室内で生じた酸素を多く含む空気を前記キノコ類栽培室に送るための酸素供給管と、
    前記キノコ類栽培室における下部位置に接続され、前記酸素供給管の内径の約4分の1の内径を有し、前記ホウレンソウ水耕栽培室に連通する、前記キノコ類栽培室内で生じた二酸化炭素を多く含む空気を前記ホウレンソウ水耕栽培室へ送るための二酸化炭素供給管と、
    前記ホウレンソウ水耕栽培室における前記酸素供給管との接続部近傍に設けられ、前記ホウレンソウ水耕栽培室の空気を前記キノコ類栽培室に送り込む換気扇と
    を有して構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  5. 前記第1の気体温度調整装置は、前記キノコ類栽培室における前記酸素供給管との接続部近傍に設けられた室外機と、前記ホウレンソウ水耕栽培室における前記二酸化炭素供給管との接続部近傍に設けられた室内機とからなることを特徴とする請求項4に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  6. 前記キノコ類栽培室内と前記ホウレンソウ水耕栽培室内との前記所定の温度差が6度以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  7. 前記ホウレンソウ水耕栽培室内に、栽培中のホウレンソウの葉に微風を送ることで該葉の水分の蒸発を促進する蒸発促進装置を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  8. 前記ホウレンソウ水耕栽培室は、養液槽をなす水耕栽培トレイと前記水耕栽培トレイに供給される養液の上方でホウレンソウを載置ないし保持するための水耕栽培パネルを有し、
    前記水耕栽培パネルは、下部から供給される水分の蒸発を防ぐ蒸発防止部材を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  9. 前記水耕栽培パネルには、成長するホウレンソウの根をガイドする切れ込みが設けられた、ホウレンソウを保持するためのスポンジが備えられ、
    前記蒸発防止部材は、前記スポンジの上側表面を覆う樹脂膜からなることを特徴とする請求項8に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  10. 前記水耕栽培トレイ内に、前記スポンジから下方の養液内に伸びた前記ホウレンソウの根を支持する網目状繊維部材を有することを特徴とする請求項9に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  11. 前記養液槽内に、前記ホウレンソウの根に酸素を供給する酸素供給装置を備えていることを特徴とする請求項8〜10のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  12. 前記ホウレンソウ水耕栽培室は、栽培中のホウレンソウを照明するLED照明器具を有していることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
  13. 前記ホウレンソウ水耕栽培室は、前記水耕栽培トレイと前記水耕栽培パネルと前記水耕栽培パネル内のホウレンソウを照明する前記LED照明器具とを有してなる人工光型栽培設備を、上下方向に複数段重ねた状態で備えていることを特徴とする請求項12に記載のホウレンソウとキノコ類の相互栽培施設。
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