JP2016174544A5 - - Google Patents

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スピニングリール
本発明は、スピニングリール、特に釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールに関する。
スピニングリールには、糸繰り出し時に細い釣りが糸よれするのを防止するために、ロータを制動させながら糸繰り出し方向に逆転させるレバーブレーキ型のものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。従来のスピニングリールでは、ロータが逆転してもハンドルが逆転しないように、駆動軸にワンウェイクラッチが設けられる。ワンウェイクラッチは、ラチェットホイールとクラッチ爪とを有する爪式のものである。従来のスピニングリールでは、ラチェットホイールは、駆動ギアに近接して配置され、リール本体の内部に設けられる.
実公昭59−15890号公報
従来のスピニングリールでは、ラチェットホイールがリール本体の内部に設けられる。このため、リール本体が大型化する。また、ハンドルの逆転を許容するなどの、仕様の変更を容易に行えない。
本発明の課題は、ハンドル非逆転のスピニングリールにおいて、リール本体の大型化を防止することにある。
本発明に係るスピニングリールは、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールである。スピニングリールは、リール本体と、ハンドルと、スプール軸と、糸巻き用のスプールと、ロータと、回転伝達機構と、回転制御機構と、を備える。ハンドルは、リール本体の側部に回転可能に設けられる。スプール軸は、リール本体に前後移動自在に設けられる。糸巻き用のスプールは、スプール軸の前部に設けられる。ロータは、リール本体にスプール軸回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、スプールに釣り糸を巻き付け可能である。回転伝達機構はハンドルの回転をロータに伝達する。回転伝達機構は、駆動軸と、駆動ギアと、ピニオンギアと、を含む。駆動軸は、スプール軸と食い違う軸回りにリール本体に回転自在に設けられる。駆動ギアは、駆動軸に一体回転可能に設けられる。ピニオンギアは、スプール軸回りに回転自在に設けられ、駆動ギアに噛み合う。回転制御機構は、リール本体の側部の、ハンドルと駆動軸の間に設けられ、ハンドルの糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する。
このスピニングリールでは、ハンドルに糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する回転制御機構がハンドルと駆動軸の間に設けられる。このため、駆動軸の糸巻き取り方向と逆の方向の回転はハンドルに伝達されない。ここでは、ハンドルの糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する回転制御機構が設けられるので、ロータが逆転してもハンドルは逆転しない。また、回転制御機構が、リール本体の側部のハンドルと駆動軸の間に設けられるので、リール本体の大型化を防止できる。さらに、回転制御機構を容易に取り外しできる。このため、スピニングリールの仕様を容易に変更できる。
リール本体は、回転伝達機構を収納するリールボディと、リールボディを閉塞する蓋部材と、を有してもよい。回転制御機構は、リールボディ及び蓋部材のいずれの外側面にも取り付け可能であってもよい。この場合には、右ハンドルと左ハンドルとに仕様を変更可能なハンドル非逆転スピニングリールを提供できる。
回転制御機構は、一方向ローラクラッチを含んでもよい。一方向ローラクラッチは、内輪と、外輪と、ローラと、保持部材と、有する。内輪は、駆動軸及びハンドルの一方に一体回転可能に設けられる。外輪は、駆動軸及びハンドルの他方に一体回転可能に設けられる。複数のローラは、内輪と外輪の間に周方向に間隔を隔てて配置され、回転を伝達する伝達位置と記回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能である。保持部材は、ローラを周方向に間隔を隔てて配置する。この場合には、一方向ローラクラッチによって、ハンドルの逆転時の衝撃を低減できるとともに、仕様を容易に変更できる。
一方向ローラクラッチは、複数のローラの少なくとも一つを解除位置に向けて付勢する少なくとも一つの付勢部材を有してもよい。この場合には、一方向ローラクラッチを確実に解除状態に切り換えできる。
付勢部材はコイルバネであってもよい。保持部材は、ローラの外周面に係合可能な湾曲した第1面と、コイルバネの一端に係合可能な第2面とを有し、ハンドル側に延び周方向に間隔を隔てて配置された複数の保持部を有してもよい。外輪は、コイルバネの他端に係合可能なバネ係合部を有してもよい。この場合には、保持部材を介してローラを解除位置に向けて一括して付勢できる。また、外輪のバネ係合部と保持部材の第2面とでコイルバネを圧縮状態に配置できる。
複数のローラは偶数個設けられ、付勢部材は、偶数個のローラの半分の個数設けられてもよい。この場合には、付勢部材が配置されない部分に、外輪の内周面に形成されるローラが食い込む食い込み部を周方向に長く形成できる。このため、ローラを伝達位置で確実に保持できる。
複数の保持部は、付勢部材によって付勢されるローラの中心と一方向ローラクラッチの回転中心とを結ぶ線に対して対称に配置されてもよい。この場合には、付勢部材をローラの両側のいずれにも配置できるので、付勢部材の配置を変えることによって、リ−ル本体の二つの側部のいずれにも一方向ローラクラッチを配置できる。したがって、右ハンドル及び左ハンドルのスピニングリールに対して回転制御機構を共用できる。
本発明によれば、ハンドルの糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸に伝達する回転制御機構が設けられるので、ロータが逆転してもハンドルが逆転しない。また、回転制御機構がハンドルと駆動軸の間に設けられるので、リール本体が大型化しないとともに、回転制御機構を容易に取り外しできる。このため、スピニングリールの仕様を容易に変更できる。
本発明の一実施形態が採用されたスピニングリールの側面断面図。 スピニングリールの図1の切断線II−IIによる断面図。 図1のロータ制動部の断面拡大図。 回転制御機構の構成を示す斜視図。 図2の回転制御機構部分の断面拡大図。 図5の切断線VI−VIによる断面図。 図5の切断線VII−VIIによる断面図。 右ハンドル用に一方向ローラクラッチを組み替えた状態を示す図6に相当する断面図。 右ハンドルのスピニングリールの図2に相当する断面図。
<全体構成>
本発明の一実施形態を採用したスピニングリール10は、図1及び図2に示すように、釣り糸を前方に繰り出し可能である。スピニングリール10は、釣り糸を第1軸X回りに巻き取るレバーブレーキ型のリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14(図2参照)と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、ロータ制動部22と、回転伝達機構24と、回転制御機構26(図2参照)と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の左側部に回転可能に設けられる、いわゆる左ハンドルである。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。スプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能である。ロータ20は、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。ロータ制動部22は、ロータ20の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動可能である。回転伝達機構24は、ハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転制御機構26は、ハンドル14と回転伝達機構24の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを回転伝達機構24に伝達する。
リール本体12は、釣り竿に装着可能な前後に長い竿装着部12cと、リールボディ12aと、脚部12b、蓋部材12d(図2参照)、とを有する。リールボディ12aは、内部に機構装着空間を有する。リールボディ12aは、脚部12bと一体形成され側部が開口する。リールボディ12aは、蓋部材12dによって閉塞される。リールボディ12aの前部には、フランジ付きの金属製の筒状の取付部材12eが装着される。脚部12bの前面には、後述する制動レバー84を収納するための装着溝12fが形成される。リールボディ12a及び蓋部材12dは、回転制御機構26を装着可能な、例えば円形の装着部12g(図2参照)を外側面にそれぞれ有する。図2及び図9に示すように、ハンドル14が装着されない側のリールボディ12a(又は蓋部材12d)の装着部12gには、回転制御機構26に代えてカバー部材12kが装着される。これによって、リールボディ12a又は蓋部材12dの開口部部分がカバーされる。カバー部材12kは、回転制御機構26の後述する回転支持部64と同様に、3本のねじ部材65(図4参照)によって装着部12gに固定される。
リールボディ12aの内部には、図1に示すように、ロータ制動部22と、回転伝達機構24と、オシレーティング機構28とが設けられている。オシレーティング機構28は、ハンドル14の回転に連動してスプール軸16を介してスプール18を前後に往復移動させる機構である。
ロータ20は、図1に示すように、リール本体12に回転自在に支持される。ロータ20は、前壁20dを有する円筒部20aと、円筒部20aの側方に互いに対向して設けられた第1アーム部20b及び第2アーム部20cとを有している。図3に示すように、円筒部20aの前壁20dの中央部には、貫通孔20eを有するボス部20fが形成されている。この貫通孔20eに後述するスプール軸16及びピニオンギア44が貫通している。ロータ20は、ピニオンギア44の先端部に一体回転可能に連結される。第1アーム部20bの先端と第2アーム部20cの先端部とには、ベールアーム39が揺動自在に設けられている。このベールアーム39により、釣り糸がスプール18に案内される。
スプール18は、図1に示すように、ロータ20の第1アーム部20bと第2アーム部20cとの間に配置される。スプール18は、スプール軸16の先端に着脱自在に装着される。スプール18は、スプール本体32と、スプール本体32内に配置されたドラグ機構34と、を有する。
<回転伝達機構>
回転伝達機構24は、図1、図2及び図3に示すように、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を有する。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動軸40は、両端に、後述する内輪72を一体回転可能に連結可能な非円形の連結軸部40aを有する。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。駆動軸40には、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみ回転制御機構26を介して伝達される。本実施形態では、駆動軸40は、駆動ギア42と一体で筒状に形成される。しかし、駆動ギアは、駆動軸と別体で設けられてもよい。駆動軸40は、リールボディ12a及び蓋部材12dにそれぞれ軸受46a,46b(図2参照)により回転自在に支持される。
ピニオンギア44は、筒状に形成されている。ピニオンギア44の前部44aは、ロータ20の貫通孔20eを貫通してスプール18側に延びる。ピニオンギア44の前部44aで、ロータ20は、ナット48によりピニオンギア44に一体回転可能に固定される。ピニオンギア44は、中間部と後部とで軸受50a、50bにより、リールボディ12aに回転自在に支持される。また、先端部で軸受50cにより、取付部材12eに回転自在に支持される。
オシレーティング機構28は、図1及び図2に示すように、トラバースカム式のものである。オシレーティング機構28は、ピニオンギア44に噛み合う中間ギア28aと、リールボディ12aにスプール軸16と平行な軸回りに回転自在に装着された螺軸28bと、螺軸28bの回転により前後移動するスライダ28cとを有する。スライダ28cにスプール軸16の後端部が回転不能かつ軸方向移動不能に取り付けられている。
<ハンドル>
ハンドル14は、図2に示すように、ハンドルアーム52と、ハンドル軸54と、軸つば部材56とを有する。ハンドルアーム52は、駆動軸40の径方向に延びる。ハンドルアーム52の先端にはハンドル把手58が、駆動軸40と平行な軸回りに回転自在に装着される。図5に示すように、ハンドルアーム52の基端には、固定用のねじ部材60が貫通可能な貫通孔52aと、ハンドル軸54が一体回転可能に連結される非円形の連結凹部52bと、が形成される。ねじ部材60は、ハンドルアーム52をハンドル軸54に固定するとともに、軸つば部材56を介して、回転制御機構26の回転支持部64をハンドル軸54から外れないようにする。
ハンドル軸54は、図5に示すように、リール本体12の側部で回転制御機構26に駆動軸40回りに回転自在に支持される。ハンドル軸54は、ハンドルアーム52と一体回転可能に連結される。ハンドル軸54は、連結凹部52bに一体回転可能に係合する非円形部54aを先端に有する。ハンドル軸54は、回転制御機構26の後述する回転支持部64内に軸方向に並べて配置された軸受55a及び軸受55bによって、回転支持部64に回転自在に支持される。ハンドルアーム52側の軸受55aの内径は軸受55bの内径よりも小さい。したがって、ハンドル軸54の軸受55a及び軸受55bの装着部分には段差54bが形成される。ハンドル軸54の基端は小径に形成され、そこには、後述する内輪72を回転自在に支持するための軸受55cが装着される。
軸つば部材56は、ハンドル軸54の外周側に配置される。軸つば部材56は、ハンドルアーム52によって、軸方向の移動が規制される。軸つば部材56は、ハンドル軸54の外周面に軸方向移動自在かつ回転自在に支持される内筒部56aと、内筒部56aと一体形成され、ラッパ状にリール本体12に向かって拡径する外筒部56bと、を有する。軸つば部材56は、回転制御機構26を抜け止めするために設けられる。
<回転制御機構>
図2に示すように、回転制御機構26は、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられる。回転制御機構26は、図4及び図5に示すように、連結部62と、回転支持部64と、一方向ローラクラッチ66と、ハンドル制動部68と、ハンドル停止部70と、を有する。
<連結部>
連結部62は、駆動軸40及びハンドル軸54の一方に一体回転可能に設けられる。連結部62は、一方向ローラクラッチ66の後述する外輪74に対して一体回転可能である。本実施形態では、連結部62は、ハンドル軸54に一体回転可能に設けられ、ハンドル軸54と外輪74とを一体回転可能に連結する。詳しくは、連結部62は、ハンドル軸54に一体的に設けられる。なお、連結部をハンドル軸と別体にし、ハンドル軸と一体回転可能に連結してもよい。連結部62は、ハンドル軸54に一体形成された円板部62aと、少なくとも一つの第1突起部62bと、を有する。円板部62aは、軸受55bと、後述する内輪72を支持する軸受55cとの間に配置される。第1突起部62bは、円板部62aの外周部に、後述する外輪74の凹部74aに係合するように、駆動軸40の軸方向に突出する。本実施形態では、第1突起部62bは、周方向に間隔を隔てて複数(例えば6つ)設けられる。第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。本実施形態では、第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。
<回転支持部>
回転支持部64は、図4及び図5に示すように、リール本体12のリールボディ12a及び蓋部材12dのそれぞれの装着部12gのいずれかに固定される。回転支持部64は、ハンドル軸54を回転自在に支持する。回転支持部64は、一方向ローラクラッチ66を収容する有底筒状の収容部64aと、収容部64aの内周部から筒状に突出する軸受装着部64bと、を有する。収容部64aの内周面には、位置決め用のわずかな段差64c(図5参照)が形成される。収容部64aの蓋部材12d側の外周面には、周方向に間隔を隔てて複数(例えば3つ)径方向外側に延びる山形の固定耳部64d(図4参照)が形成される。この固定耳部64dを貫通して、装着部12gのねじ穴12hにねじ込まれる3本のねじ部材65によって、回転支持部64は、蓋部材12d又はリールボディ12aに固定される。軸受装着部64bの内周面には、軸受55a及び軸受55bが軸方向に位置決めされた状態で装着される。
<一方向ローラクラッチ>
一方向ローラクラッチ66は、図4から図6に示すように、ハンドルアーム52の糸巻き取り方向WD(図6参照)の回転のみを駆動軸40に伝達する。一方向ローラクラッチ66は、回転支持部64内に収容される。一方向ローラクラッチ66は、内輪72と、外輪74と、複数(例えば6つ)のローラ76と、保持部材78(図4及び図5参照)と、少なくとも一つの付勢部材80と、を有する。付勢部材80の数は、ローラ76の数と同じか、又はローラ76の数よりも少なくてもよい。本実施形態では、付勢部材80は、例えばコイルバネである。付勢部材80は、ローラ76の数の半分の数(例えば3つ)設けられる。
内輪72は、金属製の円筒コロ部材である。内輪72は、駆動軸40及びハンドル14の一方に一体回転可能に設けられる。本実施形態では、内輪72は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。内輪72は、図5及び図7に示すように、駆動軸40の両端に形成された連結軸部40aに一体回転可能に連結される非円形の連結孔部72aを有する。図5及び図6に示すように、内輪72は、ハンドル軸54側の第2端に軸受55cを装着可能な装着孔部72bを有する。内輪72は、ハンドル軸54に軸受55cによって回転自在に支持される。
外輪74は、図4及び図6に示すように、金属製の概ねリング状の部材である。外輪74は、外周面に周方向に間隔を隔てて配置された複数の凹部74aを有する。外輪74は、図6に示すように、食い込み部74cと解除部74dとが周方向に間隔を隔てて複数組(例えば6組)内周面に形成されたカム面74bと、バネ係合部74eと、を有する。食い込み部74cでは、ローラ76が内輪72との間で食い込み可能である。解除部74dでは、ローラ76が内輪72と外輪74との間に隙間をあけて配置される。なお、図6では、2組の食い込み部74c及び解除部74dに符号を付し、他の4組については符号を省略する。バネ係合部74eは、コイルバネの形態の付勢部材80の一方の端部に係合する。バネ係合部74eは、カム面74bの食い込み部74c側に一つおきに複数(例えば3つ)設けられる。
複数のローラ76は、内輪72と外輪74の間に周方向に間隔を隔てて配置される。複数のローラ76は、回転を伝達する伝達位置と回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能である。ここで、伝達位置は、ローラ76がカム面74bの食い込み部74cに接触する位置である。解除位置は、ローラ76がカム面74bの解除部74dに面する位置である。
保持部材78は、ローラ76を周方向に間隔を隔てて配置する。保持部材78は、回転支持部64の収容部64aの内周面に回転自在に装着される。保持部材78は、中心を内輪72が通過可能な円板状の本体部78aと、複数(例えば6つ)の保持部78bと、複数(例えば6つ)の第2突起部78cと、を有する。本体部78aは、回転支持部64の段差64cによって、外周部が軸方向に位置決めされる。複数の保持部78bは、本体部78aのハンドル14側の面に周方向に間隔を隔てて配置される。複数の第2突起部78cは、本体部78aの外周側に外周面と隙間をあけて周方向に間隔を隔てて配置される。
複数の保持部78bは、ハンドル14側に突出する。各保持部78bは、ローラ76の外周面に係合可能な湾曲した第1面78dと、付勢部材80の端部に係合可能な第2面78eと、を有する。複数の保持部78bは、図6に示すように、付勢部材80によって付勢されるローラ76の中心C2と一方向ローラクラッチ66の回転中心C1とを結ぶ線Lに対して対称に配置される。このような保持部材78では、ハンドル14を後方から見て右側に装着する右ハンドルのスピニングリール10の場合、外輪74を表裏反転し、付勢部材80を、ローラ76を挟んで反対側の第2面78eに配置すればよい。この状態を図8に示す。図8では、糸巻き取り方向WDは、時計回りになる。このような構成によって、左ハンドルと右ハンドルのスピニングリール10において、一方向ローラクラッチ66を含む回転制御機構26を共用でき、スピニングリール10の部品点数を減らすことができる。
保持部78bは、ローラ76を周方向に間隔を隔てて保持する。第2突起部78cは、複数の凹部74aに係合するように、本体部78aの外周側の面から駆動軸40の軸方向に突出する。第2突起部78cは、凹部74aの周方向長さよりも短い周方向長さを有する。したがって、凹部74aに係合した状態において、第2突起部78cの両側には隙間が形成される。第2突起部78cの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。本実施形態では、第2突起部78c軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。これによって、第1突起部62bと第2突起部78cとを、外輪74の凹部74aの周方向の同じ位置に配置できる。
本体部78aの内周部には、図5に示すように、装着部12g側に環状に突出する第1突出部78fが形成される。第1突出部78fの外周面には、ハンドル制動部68が装着される第1環状溝78gが形成される。第1環状溝78gは、第1突出部78fに外周側が開口するように凹んで概ね環状に形成される。本体部78aの外周部には、図5に示すように、装着部12g側に環状に突出する第2突出部78hが形成される。第2突出部78hの外周面には、ハンドル停止部70が装着される第2環状溝78iが形成される。第2環状溝78iは、第2突出部78hに外周側が開口するように凹んで概ね環状に形成される。第2環状溝78iは、周方向の一部に直線状に切り欠かれる切欠き部78jを有する。切欠き部78jは、後述する所定の回転位相Fに関連して形成される。切欠き部78jの径方向外側には後述する環状部材70aの径方向外側への移動を規制する規制突起78kが形成される。
<ハンドル制動部>
ハンドル制動部68は、図4、図5、及び図7に示すように、ハンドル14の糸巻き取り方向とは逆の方向への回転に制動力を付与する。例えば、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向(図7反時計回り)に回転することがある。これを防ぐために、ハンドル制動部68が設けられる。
ハンドル制動部68は、弾性を有する金属バネ線材製のバネ部材68aによって構成される。バネ部材68aは、図4及び図7に示すように、湾曲部68bと、バネ掛け部68cと、を有する、湾曲部68bは、第1環状溝78gに摩擦係合可能に装着される。湾曲部68bは、図4において反時計回りに湾曲した後にバネ掛け部68cに接続される。バネ掛け部68cは、湾曲部68bの一端から径方向に折り曲げられた後に軸方向に沿って装着部12gに向けて扁平S字状に折り曲げられる。バネ掛け部68cは、ハンドル停止部70の後述する停止部材70bに周方向に僅かに移動可能に引っ掛けられる。バネ掛け部68cは、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向に回転すると停止部材70bを押圧する第1押圧部68dと、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると停止部材70bを押圧する第2押圧部68eと、有する。これによって、バネ部材68aは、ハンドル14の回転方向に応じて、後述する停止部材70bを異なる方向に付勢する。なお、バネ掛け部を直線的に形成し、第1係合部及び第2係合部を扁平S字状に形成して、第1係合部及び第2係合部に、バネ掛け部によって押圧される第1被押圧部と第2被押圧部とを形成してもよい。
このような構成のハンドル制動部68では、バネ部材68aは、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向に回転すると、バネ部材68aは、湾曲部68bの直径が小さくなって締まる。これによって、第1環状溝78gに摩擦係合して回転抵抗が大きくなりハンドル14を制動する。逆に、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、バネ部材68aは、湾曲部68bの直径が大きくなって緩み緩む。これによって、回転抵抗が小さくなりハンドル14は制動されない。
<ハンドル停止部>
ハンドル停止部70は、図7に示すように、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向RLに回転するときにのみ、ハンドル14を所定の回転位相Fで停止させる。所定の回転位相Fは、釣り竿を立てた時に、ハンドル14下死点DPよりも手前側の位置である。図7において、ハンドル軸54の回転中心HCを通り、スプール軸16と平行な線Lと所定の回転位相Fとがなす角度Aは、例えば、40度から140度の範囲である。本実施形態では、図7において、角度Aは、例えば概ね70度である。
ハンドル停止部70は、弾性を有する環状部材70aと、停止部材70bと、を有する。環状部材70aは、第2環状溝78iに僅かに張力が発生するように装着される。環状部材70aは、例えば、合成ゴム製のOリングである。
環状部材70aが第2環状溝78iに装着されると、切欠き部78jでは、環状部材70aは直線的に配置される。したがって、環状部材70aは、第2環状溝78iに装着されると、直線部70cが形成され、D字状に配置される。直線部70cは、規制突起78kによって径方向外側への移動が規制される。
停止部材70bは、例えば合成樹脂製の板状部材である。停止部材70bは、所定の回転位相Fに対応して装着部12gに揺動可能に装着される。停止部材70bは、直線部70cに接触可能な接触位置と、直線部70cから離反する離反位置と、の間で揺動する。停止部材70bは、所定の回転位相Fよりも手前側から環状部材70aに接触し、環状部材70aを圧縮させることによって、ハンドル14を停止させる。
停止部材70bは、扁平五角形状の部材であり、周方向の両端の第1角部70d及び第2角部70eは丸められる。停止部材70bは、左ハンドルのとき、第1角部70dが第2角部70eよりも直線部70cに接近して配置されように、直線部70cに対して傾いて配置される。停止部材70bは、バネ部材68aによって、接触位置と離反位置とに揺動させられる。
停止部材70bの装着部12g側の面の周方向の中心部には、装着部12gに係合する揺動軸70fが設けられる。揺動軸70fは、装着部12gに設けられる支持部12mに揺動可能に支持される。停止部材70bの第1角部70dの揺動軸70f側には、バネ部材68aのバネ掛け部68cに係合する第1係合部70gが設けられる。停止部材70bの第2角部70eの揺動軸70f側には、バネ部材68aのバネ掛け部68cに係合する第2係合部70hが設けられる。第1係合部70g及び第2係合部70hは、バネ掛け部68cの第1押圧部68d及び第2押圧部68eが接触可能な溝で構成される。第1係合部70gの揺動軸70f側の壁面にバネ掛け部68cの第1押圧部68dが接触する。バネ部材68aを第1環状溝78gに装着した状態において、第1押圧部68dの回転中心HCからの径方向位置が、揺動軸70fの中心位置SPの径方向位置よりも径方向外側に配置される。また、第2押圧部68eの径方向位置は、揺動軸70fの中心位置SPの径方向位置よりも径方向外側に配置される。第1係合部70g及び第2係合部70hは、停止部材70bの保持部材78に対向する面に形成される。左ハンドルの場合は、第2角部70eよりも直線部70cに接近して配置された第1角部70dが、直線部70cを圧接可能である。また、第2係合部70hにバネ掛け部68cを係合させる。右ハンドルの場合には、逆に、第2角部70eが、第1角部70dよりも直線部70cに接近して配置され、直線部70cに圧接可能である。また、第1係合部70gにバネ掛け部68cを係合させる。
このような構成のハンドル停止部70では、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向に回転すると、バネ掛け部68cの第1押圧部68dが第2係合部70hの揺動軸70f側の壁面を押圧して、停止部材70bを図7反時計回りに付勢する。これによって、停止部材70bが接触位置に揺動し、第1角部70dが環状部材70aの直線部70cを押圧してハンドル14を停止させる。また、ハンドル14が糸巻き取り方向に回転すると、バネ掛け部68cの第2押圧部68eが第2係合部70hの第2角部70e側の壁面を押圧して、停止部材70bを図7時計回りに付勢する。これによって、停止部材70bは離反位置に揺動し、第1角部70dが環状部材70aの直線部70cから離反し、ハンドル14を停止させることなく自由に回転させる。
<ロータ制動部>
ロータ制動部22は、図1及び図3に示すように、制動部82と、制動部82の制動力を調整操作するための制動レバー84と、制動レバー84により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部86と、を有する。
制動部82は、制動レバー84の先端が圧接されて制動される制動面88aを有する制動部本体88と、ロータ20と制動部本体88とをロータ20の回転方向に応じて連結・遮断する爪式のワンウェイクラッチ90とを有する。
制動部本体88は、ロータ20の円筒部20aの内周側にロータ20と同心に配置された筒状部材88bと、筒状部材88bの内周面に固定された制動円筒88cとを有する。
筒状部材88bは、リール本体12の取付部材12eにねじ込み固定された軸受止め輪12jに軸受50dによって回転自在に支持される。
ワンウェイクラッチ90は爪式のものであり、ロータ20が糸繰り出し方向に回転したときにのみ、ロータ20と、制動部本体88の筒状部材88bと、を連結し、ロータ20に連動して筒状部材88bを糸繰り出し方向に回転させる。したがって、ロータ20の糸巻き取り方向の回転は、筒状部材88bに伝達されない。
糸繰り出し方向にロータ20が回転するとワンウェイクラッチ90がオンし、筒状部材88bにロータ20の回転が伝達され、ロータ制動部22による制動操作が可能になる。
図1に示すように、制動レバー84は、第1軸Xと食い違う第2軸Y回りにリール本体12に揺動自在に支持される。制動レバー84は、竿装着部12cと離反する方向に付勢される。
制動レバー84は、図1に一点鎖線で示す所定制動位置と、制動解除位置より竿装着部12cに接近した二点鎖線で示す制動位置との間で揺動自在にリール本体12に取り付けられる。なお、制動レバー84は、通常は、図1に実線で示す制動解除位置と一点鎖線で示す所定制動位置とのいずれかに保持される。
<スピニングリールの動作>
釣りを行う場合、ベールアーム39を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール18の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻き取り時には、ハンドル14を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム39が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル14の回転力は、連結部62を介して外輪74にほとんど遊びがない状態で伝達される。外輪74が回転すると、凹部74aと第2突起部78cの隙間分遅れて外輪74の回転が保持部材78に伝達される。この結果、ローラ76が食い込み部74cにかみこんだ状態で保持部材78が回転し、一方向ローラクラッチ66が確実にクラッチオンする。一方向ローラクラッチ66がクラッチオンすると、ハンドル14の回転が、駆動軸40、駆動ギア42を介してピニオンギア44に伝達される。ピニオンギア44に伝達された回転力は、ピニオンギア44の前部44aを介してロータ20に伝達される。このときロータ20は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ90が作動せず、ロータ20の回転力は筒状部材88bには伝達されない。ピニオンギア44が回転すると、スプール軸16が前後方向に往復移動する。
制動レバー84を何も操作しなければ、制動レバー84は所定制動部86の作用により押圧され制動解除位置又は所定制動位置に配置される。
ロータ20を糸繰り出し方向に回転させて魚とやりとりする時には、制動レバー84を竿装着部12c側に引き込み操作して制動力を調整する。
このとき、ロータ20の糸繰り出し方向の回転がピニオンギア44、駆動ギア42を介して駆動軸40に伝達される。しかし、本実施形態では、回転制御機構26がハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する一方向ローラクラッチ66を有する。このため駆動軸40が逆転しても、一方向ローラクラッチ66が瞬時にオフし、ハンドル14の糸巻き取り方向と逆の方向の回転を瞬時に防止できる。
また、ハンドル14から手を離すと、ハンドル14が糸巻き取り方向と逆の方向に回転することがある。しかし、このとき、ハンドル制動部68のバネ部材68aの湾曲部68bが締まってハンドル14が制動される。さらに、ハンドル停止部70がハンドル14を所定の回転位相Fで停止させる。
ハンドル14を図2に示す左ハンドルから、図9に示す右ハンドルに仕様を変更する場合には、回転支持部64を蓋部材12dの装着部12gから取り外す。また、ハンドル制動部68のバネ部材68aを保持部材78の第1環状溝78gから取り外す。さらに、停止部材70bを蓋部材12dの装着部12gから取り外す。取り外したバネ部材68aを表裏を反転して保持部材78の第1環状溝78gに再度装着する。そして、保持部材78及び付勢部材80を回転支持部64から外し、前述したように、図6に示す状態から外輪74の表裏を反転して回転支持部64に装着する。次に、保持部材78を回転支持部64に戻して、付勢部材80を、ローラ76を挟んで反対側に配置する。これによって、一方向ローラクラッチ66が図8に示す状態になる。この状態で、リールボディ12aの装着部12gからカバー部材12kを外し、取り外した停止部材70bをリールボディ12aの装着部12gの支持部12mに再度装着する。この装着時に、バネ部材68aのバネ掛け部68cを、停止部材70bの第1係合部70gに係合させる。この状態で、回転支持部64をリールボディ12aの装着部12gにねじ部材65によって固定する。これによって、図9に示す右ハンドルのハンドル非逆転のスピニングリール10が実現される。
最後に、カバー部材12kを蓋部材12dの装着部12gに固定する。これによって、右ハンドル用の部材を製造することなく、左ハンドルと右ハンドルとで、回転制御機構26を共用できる。
また、ハンドル14の逆転を許容する仕様に変更する場合には、回転支持部64を装着部12gから外して回転制御機構26を外す。そして駆動軸40の連結軸部40aに直接係合可能なハンドル軸を用意すればよい。この場合、回転支持部64がハンドル軸を支持するように構成してもよい。
<特徴>
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)スピニングリール10は、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、回転伝達機構24、回転制御機構26と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の側部に回転可能に設けられる。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。糸巻き用のスプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。回転伝達機構24はハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転伝達機構24は、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を含む。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。回転制御機構26は、リール本体12の側部の、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する。
このスピニングリール10では、ハンドル14に糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する回転制御機構26がハンドル14と駆動軸40の間に設けられる。このため、駆動軸40の糸繰り出し方向の回転はハンドル14に伝達されない。ここでは、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する回転制御機構26が設けられるので、ロータ20が逆転してもハンドル14は逆転しない。また、回転制御機構26が、リール本体12の側部のハンドル14と駆動軸40の間に設けられるので、リール本体12が大型化しない。さらに、回転制御機構26を容易に取り外しできる。このため、スピニングリール10の仕様を容易に変更できる。
(B)リール本体12は、回転伝達機構24を収納するリールボディ12aと、リールボディ12aを閉塞する蓋部材12dと、を有してもよい。回転制御機構26は、リールボディ12a及び蓋部材12dのいずれの外側面にも取り付け可能であってもよい。この場合には、右ハンドルと左ハンドルとに仕様を変更可能なハンドル非逆転スピニングリールを提供できる。
(C)回転制御機構26は、一方向ローラクラッチ66を含んでもよい。一方向ローラクラッチ66は、内輪72と、外輪74と、ローラ76と、保持部材78と、有する。内輪72は、駆動軸40及びハンドル14の一方に一体回転可能に設けられる。外輪74は、駆動軸40及びハンドル14の他方に一体回転可能に設けられる。複数のローラ76は、内輪72と外輪74の間に周方向に間隔を隔てて配置され、回転を伝達する伝達位置と回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能である。保持部材78は、ローラ76を周方向に間隔を隔てて配置する。この場合には、一方向ローラクラッチ66によってハンドル逆転時の衝撃を低減できるとともに、仕様を容易に変更できる。
(D)一方向ローラクラッチ66は、複数のローラ76の少なくとも一つを解除位置に向けて付勢する少なくとも一つの付勢部材80を有してもよい。この場合には、一方向ローラクラッチ66を確実に解除状態に切り換えできる。
(E)付勢部材80はコイルバネであってもよい。保持部材78は、ローラ76の外周面に係合可能な湾曲した第1面78dと、コイルバネ(付勢部材80)の一端に係合可能な第2面78eとを有し、ハンドル14側に延び周方向に間隔を隔てて配置された複数の保持部78bを有してもよい。外輪74は、コイルバネ(付勢部材80)の他端に係合可能なバネ係合部74eを有してもよい。この場合には、付勢部材80が保持部材78を介してローラ76を解除位置に向けて一括して付勢できる。また、外輪74のバネ係合部74eと保持部材78の第2面78eとでコイルバネ(付勢部材80)を圧縮状態に配置できる。
(F)複数のローラ76は偶数個設けられ、付勢部材80は、偶数個のローラ76の半分の個数設けられてもよい。この場合には、付勢部材80が配置されない部分に、外輪の内周面に形成されるローラ76が食い込む食い込み部74cを周方向に長く形成できる。このため、ローラ76を伝達位置で確実に保持できる。
(G)複数の保持部78bは、付勢部材80によって付勢されるローラ76の中心C2と一方向ローラクラッチ66の回転中心C1とを結ぶ線に対して対称に配置されてもよい。この場合には、付勢部材80をローラ76の両側のいずれにも配置できるので、付勢部材80の配置を変えることによって、リール本体12の二つの側部のいずれにも一方向ローラクラッチ66を配置できる。したがって、右ハンドル及び左ハンドルのスピニングリール10に対して回転制御機構26を共用できる。
<他の実施形態>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(a)上記実施形態では、ローラ76の数を6個とし、付勢部材80の数を3個としたが本発明はこれに限定されない。付勢部材の数はローラの数と同じであってもよい。またローラの数は3個以上12個以下であればどのような数でもよい。
(b)上記実施形態では、ロータ20を制動するスピニングリール10を例に本発明を説明したが、スピニングリールはこれに限定されず、スプールを制動するスピニングリールにも本発明を適用できる。
(c)上記実施形態では、一方向ローラクラッチ66として内輪遊転型を例示したが、本発明はこれに限定されない。一方向ローラクラッチとして外輪遊転型を用いてもよい。この場合、ハンドル軸を内輪に直接連結し、連結部を介して駆動軸を外輪に連結してもよい。
(d)上記実施形態では、付勢部材としてコイルバネを例示したが、本発明はこれに限定されない。例えば付勢部材としては、板バネ、ねじりコイルバネ等のバネを用いてもよい。
(e)上記実施形態では、停止部材をリール本体12の装着部に設け、バネ部材68aを保持部材78に設けたが、逆でもよい。
10 スピニングリール
12 リール本体
12a リールボディ
12b 蓋部材
14 ハンドル
16 スプール軸
18 スプール
20 ロータ
24 回転伝達機構
26 回転制御機構
40 駆動軸
42 駆動ギア
44 ピニオンギア
66 一方向ローラクラッチ
72 内輪
74 外輪
74e バネ係合部
76 ローラ
78 保持部材
78b 保持部
78d 第1面
78e 第2面
80 付勢部材
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