JP2016174544A - スピニングリール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、回転伝達機構24、回転制御機構26と、を備える。回転伝達機構24はハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転伝達機構24は、駆動軸40と、駆動ギア42と、駆動ギア42に噛み合うピニオンギア44と、を含む。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。回転制御機構26は、リール本体12の側部の、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する。
【選択図】図4
Description
本発明の一実施形態を採用したスピニングリール10は、図1及び図2に示すように、釣り糸を前方に繰り出し可能である。スピニングリール10は、釣り糸を第1軸X回りに巻き取るレバーブレーキ型のリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14(図2参照)と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、ロータ制動部22と、回転伝達機構24と、回転制御機構26(図2参照)と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の左側部に回転可能に設けられる、いわゆる左ハンドルである。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。スプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能である。ロータ20は、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。ロータ制動部22は、ロータ20の糸繰り出し方向の回転(逆転)を制動可能である。回転伝達機構24は、ハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転制御機構26は、ハンドル14と回転伝達機構24の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを回転伝達機構24に伝達する。
回転伝達機構24は、図1、図2及び図3に示すように、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を有する。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動軸40は、両端に、後述する内輪72を一体回転可能に連結可能な非円形の連結軸部40aを有する。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。駆動軸40には、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみ回転制御機構26を介して伝達される。本実施形態では、駆動軸40は、駆動ギア42と一体で筒状に形成される。しかし、駆動ギアは、駆動軸と別体で設けられてもよい。駆動軸40は、リールボディ12a及び蓋部材12dにそれぞれ軸受46a,46b(図2参照)により回転自在に支持される。
ハンドル14は、図2に示すように、ハンドルアーム52と、ハンドル軸54と、軸つば部材56とを有する。ハンドルアーム52は、駆動軸40の径方向に延びる。ハンドルアーム52の先端にはハンドル把手58が、駆動軸40と平行な軸回りに回転自在に装着される。図5に示すように、ハンドルアーム52の基端には、固定用のねじ部材60が貫通可能な貫通孔52aと、ハンドル軸54が一体回転可能に連結される非円形の連結凹部52bと、が形成される。ねじ部材60は、ハンドルアーム52をハンドル軸54に固定するとともに、軸つば部材56を介して、回転制御機構26の回転支持部64をハンドル軸54から外れないようにする。
図2に示すように、回転制御機構26は、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられる。回転制御機構26は、図4及び図5に示すように、連結部62と、回転支持部64と、一方向ローラクラッチ66と、ハンドル制動部68と、ハンドル停止部70と、を有する。
連結部62は、駆動軸40及びハンドル軸54の一方に一体回転可能に設けられる。連結部62は、一方向ローラクラッチ66の後述する外輪74に対して一体回転可能である。本実施形態では、連結部62は、ハンドル軸54に一体回転可能に設けられ、ハンドル軸54と外輪74とを一体回転可能に連結する。詳しくは、連結部62は、ハンドル軸54に一体的に設けられる。なお、連結部をハンドル軸と別体にし、ハンドル軸と一体回転可能に連結してもよい。連結部62は、ハンドル軸54に一体形成された円板部62aと、少なくとも一つの第1突起部62bと、を有する。円板部62aは、軸受55bと、後述する内輪72を支持する軸受55cとの間に配置される。第1突起部62bは、円板部62aの外周部に、後述する外輪74の凹部74aに係合するように、駆動軸40の軸方向に突出する。本実施形態では、第1突起部62bは、周方向に間隔を隔てて複数(例えば6つ)設けられる。第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みよりも短い。本実施形態では、第1突起部62bの軸方向の突出長さは、外輪74の厚みの半分の長さよりもわずかに短い。
回転支持部64は、図4及び図5に示すように、リール本体12のリールボディ12a及び蓋部材12dのそれぞれの装着部12gのいずれかに固定される。回転支持部64は、ハンドル軸54を回転自在に支持する。回転支持部64は、一方向ローラクラッチ66を収容する有底筒状の収容部64aと、収容部64aの内周部から筒状に突出する軸受装着部64bと、を有する。収容部64aの内周面には、位置決め用のわずかな段差64c(図5参照)が形成される。収容部64aの蓋部材12d側の外周面には、周方向に間隔を隔てて複数(例えば3つ)径方向外側に延びる山形の固定耳部64d(図4参照)が形成される。この固定耳部64dを貫通して、装着部12gのねじ穴12hにねじ込まれる3本のねじ部材65によって、回転支持部64は、蓋部材12d又はリールボディ12aに固定される。軸受装着部64bの内周面には、軸受55a及び軸受55bが軸方向に位置決めされた状態で装着される。
一方向ローラクラッチ66は、図4から図6に示すように、ハンドルアーム52の糸巻き取り方向WD(図6参照)の回転のみを駆動軸40に伝達する。一方向ローラクラッチ66は、回転支持部64内に収容される。一方向ローラクラッチ66は、内輪72と、外輪74と、複数(例えば6つ)のローラ76と、保持部材78(図4及び図5参照)と、少なくとも一つの付勢部材80と、を有する。付勢部材80の数は、ローラ76の数と同じか、又はローラ76の数よりも少なくてもよい。本実施形態では、付勢部材80は、例えばコイルバネである。付勢部材80は、ローラ76の数の半分の数(例えば3つ)設けられる。
ハンドル制動部68は、図4、図5、及び図7に示すように、ハンドル14が繰り出し方向に回転するときに、ハンドル14を制動する。例えば、ハンドル14が糸繰り出し方向(図7反時計回り)に回転することがある。これを防ぐために、ハンドル制動部68が設けられる。
ハンドル停止部70は、図7に示すように、ハンドル14が糸繰り出し方向RLに回転するときにのみ、ハンドル14を所定の回転位相Fで停止させる。所定の回転位相Fは、釣り竿を立てた時に、ハンドル14を下死点DPよりも手前側の位置である。図7において、ハンドル軸54の回転中心HCを通り、スプール軸16と平行な線Lと所定の回転位相Fとがなす角度Aは、例えば、40度から140度の範囲である。本実施形態では、図7において、角度Aは、例えば概ね70度である。
ロータ制動部22は、図1及び図3に示すように、制動部82と、制動部82の制動力を調整操作するための制動レバー84と、制動レバー84により所定制動状態と制動解除状態とに切換可能な所定制動部86と、を有する。
釣りを行う場合、ベールアーム39を糸開放姿勢側に倒し、キャスティングすることにより、スプール18の外周から釣り糸が繰り出される。糸巻き取り時には、ハンドル14を糸巻き取り方向に回転させると、ベールアーム39が図示しない戻し機構により糸巻き取り姿勢に戻る。ハンドル14の回転力は、連結部62を介して外輪74にほとんど遊びがない状態で伝達される。外輪74が回転すると、凹部74aと第2突起部78cの隙間分遅れて外輪74の回転が保持部材78に伝達される。この結果、ローラ76が食い込み部74cにかみこんだ状態で保持部材78が回転し、一方向ローラクラッチ66が確実にクラッチオンする。一方向ローラクラッチ66がクラッチオンすると、ハンドル14の回転が、駆動軸40、駆動ギア42を介してピニオンギア44に伝達される。ピニオンギア44に伝達された回転力は、ピニオンギア44の前部44aを介してロータ20に伝達される。このときロータ20は糸巻き取り方向に回転するので、ワンウェイクラッチ90が作動せず、ロータ20の回転力は筒状部材88bには伝達されない。ピニオンギア44が回転すると、スプール軸16が前後方向に往復移動する。
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
(A)スピニングリール10は、釣り糸を前方に繰り出し可能なリールである。スピニングリール10は、リール本体12と、ハンドル14と、スプール軸16と、糸巻き用のスプール18と、ロータ20と、回転伝達機構24、回転制御機構26と、を備える。ハンドル14は、リール本体12の側部に回転可能に設けられる。スプール軸16は、リール本体12に前後移動自在に設けられる。糸巻き用のスプール18は、スプール軸16の前部に設けられる。ロータ20は、リール本体12にスプール軸16回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、スプール18に釣り糸を巻き付け可能である。回転伝達機構24はハンドル14の回転をロータ20に伝達する。回転伝達機構24は、駆動軸40と、駆動ギア42と、ピニオンギア44と、を含む。駆動軸40は、スプール軸16と食い違う軸回りにリール本体12に回転自在に設けられる。駆動ギア42は、駆動軸40に一体回転可能に設けられる。ピニオンギア44は、スプール軸16回りに回転自在に設けられ、駆動ギア42に噛み合う。回転制御機構26は、リール本体12の側部の、ハンドル14と駆動軸40の間に設けられ、ハンドル14の糸巻き取り方向の回転のみを駆動軸40に伝達する。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組合せ可能である。
(c)上記実施形態では、一方向ローラクラッチ66として内輪遊転型を例示したが、本発明はこれに限定されない。一方向ローラクラッチとして外輪遊転型を用いてもよい。この場合、ハンドル軸を内輪に直接連結し、連結部を介して駆動軸を外輪に連結してもよい。
12 リール本体
12a リールボディ
12b 蓋部材
14 ハンドル
16 スプール軸
18 スプール
20 ロータ
24 回転伝達機構
26 回転制御機構
40 駆動軸
42 駆動ギア
44 ピニオンギア
66 一方向ローラクラッチ
72 内輪
74 外輪
74e バネ係合部
76 ローラ
78 保持部材
78b 保持部
78d 第1面
78e 第2面
80 付勢部材
Claims (7)
- 釣り糸を前方に繰り出し可能なスピニングリールであって、
リール本体と、
前記リール本体の側部に回転可能に設けられるハンドルと、
前記リール本体に前後移動自在に設けられるスプール軸と、
前記スプール軸の前部に設けられる糸巻き用のスプールと、
前記リール本体に前記スプール軸回りに糸巻き取り方向及び糸繰り出し方向に回転可能であり、前記スプールに前記釣り糸を巻き付け可能なロータと、
前記スプール軸と食い違う軸回りに前記リール本体に回転自在に設けられる駆動軸と、 前記駆動軸に一体回転可能に設けられる駆動ギアと、前記スプール軸回りに回転自在に設けられ、前記駆動ギアに噛み合うピニオンギアと、を含み、前記ハンドルの回転を前記ロータに伝達する回転伝達機構と、
前記リール本体の側部の、前記ハンドルと前記駆動軸の間に設けられ、前記ハンドルの前記糸巻き取り方向の回転のみを前記駆動軸に伝達する回転制御機構と、
を備えるスピニングリール。 - 前記リール本体は、前記回転伝達機構を収納するリールボディと、前記リールボディを閉塞する蓋部材と、を有し、
前記回転制御機構は、前記リールボディ及び前記蓋部材のいずれの外側面にも取り付け可能である、請求項1に記載のスピニングリール。 - 前記回転制御機構は、
前記駆動軸及び前記ハンドルの一方に一体回転可能に設けられる内輪と、
前記駆動軸及び前記ハンドルの他方に一体回転可能に設けられる外輪と、
前記内輪と前記外輪の間に周方向に間隔を隔てて配置され、前記回転を伝達する伝達位置と前記回転を伝達しない解除位置とに周方向に移動可能な複数のローラと、
前記ローラを前記周方向に間隔を隔てて配置する保持部材と、
を有する一方向ローラクラッチを含む、請求項1に記載のスピニングリール。 - 前記一方向ローラクラッチは、前記複数のローラの少なくとも一つを前記解除位置に向けて付勢する少なくとも一つの付勢部材を有する、請求項3に記載のスピニングリール。
- 前記付勢部材はコイルバネであり、
前記保持部材は、前記ローラの外周面に係合可能な湾曲した第1面と、前記コイルバネの一端に係合可能な第2面とを有し、前記ハンドル側に延び周方向に間隔を隔てて配置された複数の保持部を有し、
前記外輪は、前記コイルバネの他端に係合可能なバネ係合部を有する、請求項4に記載のスピニングリール。 - 前記複数のローラは偶数個設けられ、前記付勢部材は、前記偶数個のローラの半分の個数設けられる、請求項5に記載のスピニングリール。
- 前記複数の保持部は、前記付勢部材によって付勢される前記ローラの中心と前記一方向ローラクラッチの回転中心とを結ぶ線に対して対称に配置される、請求項6に記載のスピニングリール。
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