JP2016174530A - 分散型電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供する。
【解決手段】電力線2に対する電力系統1の接続箇所から下流側に向かって、充放電装置10が接続される第1接続箇所P1と、発電装置11が接続される第2接続箇所P2と、第1電力消費装置12が接続される第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている分散型電源システムであり、充放電装置10は放電モードと充電モードとを切り換えて動作し、発電装置11は、充放電装置10が充電モードのときは電力線2での電力潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードのときは電力線2での電力潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力系統に接続される電力線と、電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、電力線に対する電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所と第2接続箇所と第3接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムに関する。
特許文献1には、電力系統に接続される電力線と、その電力線に対して接続される発電装置、充放電装置及び電力消費装置とを備える分散型電源システムが記載されている。電力線において電力系統へ向かう側を上流側とし、電力系統から離れる側を下流側としたとき、この分散型電源システムでは、電力線の最上流側に電力系統が接続され、電力線の最下流側に電力消費装置が接続されている。そして、電力線の上流側から下流側に向かって、充放電装置と発電装置とが順に接続されている。更に、発電装置から上流側に電力の潮流を向かわせないという条件下(所謂、逆潮流を禁止するという条件下)で発電装置の動作が制御されている。
図5(a)は、比較例として示す、特許文献1と同様の構成の分散型電源システムである。図5(a)に示す分散型電源システムは、電力系統1に接続される電力線2と、電力線2に対して第1接続箇所P1で接続される充放電装置10と、電力線2に対して第2接続箇所P2で接続される発電装置11と、電力線2に対して第3接続箇所P3で接続される第1電力消費装置12とを備え、電力線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2と第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている。更に、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第4接続箇所P4では、第2電力消費装置13が電力線2に対して接続されている。そして、発電装置11は、カレントトランスCT2の検出結果を参照して(即ち、電力線2上の第1接続箇所P1と第2接続箇所P2との間を流れる電流値に基づいて導出できる電力を参照して)、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し、並びに、充放電装置10は、カレントトランスCT1の検出結果を参照して(即ち、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側での電流値に基づいて導出できる電力を参照して)、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の放電電力を電力線2に供給している。
図5(a)のように構成することで、電力系統1が非停電状態であれば、第1電力消費装置12に対しては電力系統1及び充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置13に対しては電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。また、電力系統1が停電状態になり、遮断器3が開放された場合であっても、第1電力消費装置12に対しては、充放電装置及び発電装置の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
従って、停電時であっても電力供給を安定して行う必要のある重要な電気機器は、図5(a)に示す第1電力消費装置12の位置に接続しておけばよい。
特開2011−188607号公報
図5(a)に記載した構成の分散型電源システムは、例えば第1電力消費装置12に対する安定的な電力供給という目的は達成できるものの、発電装置11は、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力を供給できないため、発電装置11の発電電力を充放電装置10に充電させることや、第2電力消費装置13に供給することはできない。そのため、発電装置11の稼働率(発電出力の大きさ、発電時間の長さなど)が低くなるという点に課題がある。その結果、発電装置11の運転によるメリット(省エネルギー性、環境性、経済性)が限定的になる。また、このような非常時での運転が望まれる発電装置の導入メリットが限定的に考えられてしまう。
発電装置11の稼働率を高くすることを目的とする場合、図5(b)に示す比較例のシステム構成を想定できる。図5(b)の分散型電源システムでは、図5(a)に記載した分散型電源システムにおいて、例えば相対的に重要度が低く、停電時に電力供給が行われなかった第2電力消費装置13にも発電装置11から常時電力が供給されることになるため、発電装置11の稼働率は高くなる。
しかし、電力系統1が停電状態になると、電力系統1からの電力供給を受けることができず、その結果、発電装置11が第1電力消費装置12及び第2電力消費装置13の消費電力を全て供給しなければならないため、発電装置11及び充放電装置10が過負荷状態になり、例えば発電装置11が正常に発電運転できなってしまう。
同じく発電装置11の稼働率を高くすることを目的とする場合、図5(c)のような比較例のシステム構成も想定できる。図5(c)の分散型電源システムにおいて、発電装置11は、カレントトランスCT2の検出結果を参照して、充放電装置10が接続されている第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御している。つまり、発電装置11の発電電力を充放電装置10に充電させることができるため、発電装置11の稼働率を高めることができる。
しかし、図5(c)の分散型電源システムでは、カレントトランスCT2の検出箇所よりも下流側には第1電力消費装置12だけでなく充放電装置10も接続されているため、カレントトランスCT2の検出結果から導出できる電力情報は、第1電力消費装置12の消費電力と充放電装置10の充放電電力との和である。従って、充放電装置10が放電モードで動作している場合、一般に充放電装置10の負荷追従速度は発電装置11の負荷追従速度よりも速いため、充放電装置10が主体で第1電力消費装置12への電力供給が行われる可能性がある。その場合、発電装置11は、第1電力消費装置12の消費電力のうち、充放電装置10によって賄うことができなかった分の電力を発電するだけになる。そのため、発電装置11が、第1電力消費装置12の消費電力の全てを賄うべく発電電力を制御する場合に比べて、発電装置11の稼働率が低下してしまう。充放電装置10の負荷追従速度が発電装置11の負荷追従速度よりも速いのは、充放電装置10が電力出力のみを変えるだけでよいのに対して、発電装置11は例えば燃料の供給量を変えてから実際に発電出力が変化するまでの間に時間差が生じるためである。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る分散型電源システムの特徴構成は、電力系統に接続される電力線と、前記電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、前記電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、前記電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、前記電力線に対する前記電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって前記第1接続箇所と前記第2接続箇所と前記第3接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムであって、
前記充放電装置は、前記蓄電部が蓄えている電力を前記電力線に対して放電可能な放電モードと、前記電力線からの電力を前記蓄電部へ充電可能な充電モードとを切り換えて動作し、
前記発電装置は、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第1接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記充放電装置が放電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第2接続箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置は、充放電装置が充電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第1接続箇所よりも電力系統側の所定箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第1接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第1接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている充放電装置及び第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。このように、充放電装置へ充電するためにも発電装置を運転することで、発電装置の稼働率を上げることができる。尚、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できない場合、発電効率(即ち、エネルギー効率)がそれほど高くない火力発電所等から電力系統へと供給された電力を充放電装置に充電し、その電力を放電して電力消費装置へ供給しなければならない。つまり、発電装置の稼働率は相対的に低くなり、且つ、充放電装置も見かけ上、低いエネルギー効率(即ち、火力発電所の発電効率(約37%)×充電効率×放電効率)での運転をしなければならない。これに対して、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できれば、発電装置の稼働率を向上させることができると共に、発電装置として例えば熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置を用いた場合であればエネルギー効率は約90%(発電効率(約35%)+排熱効率(約55%))となるため、充放電装置も見かけ上、高いエネルギー効率(熱電併給装置の発電効率(約35%)×充電効率×放電効率+熱電併給装置の排熱効率(約55%))での運転を行うことができる。
加えて、発電装置は、充放電装置が放電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第2接続箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第2接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第2接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。更に、第2接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線には充放電装置は接続されていないので、充放電装置が放電モードにあったとしても、発電装置は、第1電力消費装置の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。その結果、充放電装置の放電によって発電装置の稼働率が低下してしまうという問題を避けることができる。
従って、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供できる。
本発明に係る分散型電源システムの別の特徴構成は、前記充放電装置は、前記放電モードであるか或いは前記充電モードであるかを示すモード状態信号を前記発電装置に送信し、
前記発電装置は、前記第1接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第1信号及び前記第2接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第2信号を受け取り、前記充放電装置から受け取った前記モード状態信号に基づいて前記充放電装置が前記充電モードにあると判定したときは前記第1信号を参照して発電電力を制御し、前記放電モードにあると判定したときは前記第2信号を参照して発電電力を制御する点にある。
上記特徴構成によれば、モード状態信号は、それを受け取った発電装置が充電モード及び放電モードという2つの状態を識別可能であれば良いので、例えば、HI(ハイ)信号及びLO(ロー)信号の組み合わせなど単純な信号を用いて充放電装置が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかを充放電装置から発電装置へ伝達することができる。加えて、発電装置は、充放電装置が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、第1信号を参照して電力線における電力の潮流を第1接続箇所よりも電力系統側の所定箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するか、或いは、第2信号を参照して電力線における電力の潮流を第2接続箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するかを自発的に切り換えることができる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記第1接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第1信号が入力される第1信号線、及び、前記第2接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第2信号が入力される第2信号線とが接続される切換器と、前記第1信号線を前記発電装置に接続する第1切換状態と前記第2信号線を前記発電装置に接続する第2切換状態との何れかに前記切換器を切り換える切換制御部とを有する切換装置を備え、
前記切換制御部は、前記放電モードであるか或いは前記充電モードであるかを示すモード状態信号を前記充放電装置から受信して、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記切換器を前記第1切換状態に切り換え、前記充放電装置が前記放電モードにあるときは前記切換器を前記第2切換状態に切り換える点にある。
上記特徴構成によれば、切換装置が、充放電装置が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、発電装置に対して第1信号が伝達されるか或いは第2信号が伝達されるかを切り換える。つまり、発電装置は、充放電装置が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかの判定を行わなくても、自動的に充放電装置が充電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第1接続箇所よりも電力系統側の所定箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置が放電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第2接続箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように動作する。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記電力系統が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置を備え、
前記充放電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて前記電力系統が停電状態にあると判定したときに前記放電モードで動作するように構成され、
前記発電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて前記電力系統が停電状態にあると判定したときに、前記充放電装置が前記放電モードにあると判定する点にある。
上記特徴構成によれば、電力系統が停電状態にあるとき充放電装置が放電モードで動作するので、電力系統からの電力供給は停止するが、発電装置の発電電力及び充放電装置の放電電力を用いて第1電力消費装置への電力供給を行うことができる。
加えて、発電装置は、充放電装置が充電モード及び放電モードの何れで動作しているかを示す情報を受け取らなくても、系統情報検出装置から受け取る情報に基づいて電力系統が停電状態にあると判定したときに、充放電装置が放電モードにあると判定することができる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記電力線に対して、前記第2接続箇所よりも前記電力系統側に設けられる第4接続箇所で接続される第2電力消費装置を備え、
前記発電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて、前記電力系統が停電状態にあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第2接続箇所よりも前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記電力系統が非停電状態にあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第4接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所よりも前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成され、
前記電力系統が停電状態にあるとき、前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置とは前記電力線を介して互いに電気的に接続され、並びに、前記第2電力消費装置は前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置とから電気的に切断され、
前記電力系統が非停電状態にあるとき、前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置と前記第2電力消費装置とは前記電力線を介して互いに電気的に接続される点にある。
上記特徴構成によれば、電力系統が非停電状態にあるとき、充放電装置と発電装置と第1電力消費装置と第2電力消費装置とは電力線を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置に対しては電力系統と充放電装置と発電装置との少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置に対しては電力系統のみから或いは電力系統及び充放電装置の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
また、電力系統が停電状態にあるとき、充放電装置と発電装置と第1電力消費装置とは電力線を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置に対しては充放電装置及び発電装置の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。つまり、第1電力消費装置の消費電力を充放電装置及び発電装置で分担すればよいので、充放電装置及び発電装置が過負荷になることを回避できる。
加えて、電力系統が非停電状態にあるときに充放電装置から第2電力消費装置への電力供給を行う必要があったとしても、電力系統が停電状態にあるときは、第2電力消費装置が充放電装置から電気的に切断されて、充放電装置から第2電力消費装置への電力供給が不要になる。その結果、電力系統が停電状態にあるときは、充放電装置にとっての負荷を小さくすることができ、充放電装置から第1電力消費装置に対して相対的に長い時間電力を供給できるようになる。
第1実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第2実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第3実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第4実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 比較例の分散型電源システムの構成を説明する図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の分散型電源システムについて説明する。
図1は、第1実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図1に示すように、分散型電源システムは、電力系統1に接続される電力線2と、電力線2に対して第1接続箇所P1で接続される蓄電部10bを有する充放電装置10と、電力線2に対して第2接続箇所P2で接続される発電装置11と、電力線2に対して第3接続箇所P3で接続される第1電力消費装置12とを備え、電力線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2と第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている。更に、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第4接続箇所P4では、第2電力消費装置13が電力線2に対して接続されている。尚、本実施形態において、電力線2において電力系統1に近づく側を上流側とし、電力線2において電力系統1から離れる側を下流側と記載する。
本実施形態では、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の電力線2に遮断器3を設けている。また、遮断器3よりも電力系統1の側で、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15を設けている。例えば、系統情報検出装置15は、電力線2での電力の電圧を系統情報として検出する装置である。この場合、遮断器3よりも電力系統1の側の電力線2の電圧が所定電圧未満であれば電力系統1が停電状態であると判定でき、所定電圧以上であれば電力系統1が非停電状態であると判定できる。
遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば、閉作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に接続することで、電力系統1から供給される電力が第1接続箇所P1よりも下流側に供給されるようにする。また、遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば、開作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に切断する。
充放電装置10は、電気を蓄えることのできる蓄電部10bと、その蓄電部10bから電力線2への放電電力及び電力線2から蓄電部10bへの充電電力を制御可能な電力変換部10aとを備える。蓄電部10bは、蓄電池や電気二重層キャパシタなど、蓄電機能を有する各種機器で構成することができる。また、系統情報検出装置15の検出結果は充放電装置10へ伝達されるように構成されている。
本実施形態において、各カレントトランスCT1〜CT3の検出結果である第1信号〜第3信号は電力線2における電流値である。その結果、カレントトランスCT1〜CT3の検出結果と、別途検出される電力線2の電力の電圧値とから、電力線2における電力を導出できる。具体的には、発電装置11は、カレントトランスCT1の検出結果である第1信号と電力線2の電力の電圧値とから、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができ、及び、カレントトランスCT2の検出結果である第2信号と電力線2の電力の電圧値とから、第2接続箇所P2から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。同様に、充放電装置10は、カレントトランスCT3の検出結果である第3信号と電力線2の電力の電圧値とから、第4接続箇所P4から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。
充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第2電力消費装置13よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT3の検出結果を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。つまり、充放電装置10の電力変換部10aは、放電モードで動作する場合、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の放電電力を電力線2に供給している。
充放電装置10は、系統情報検出装置15から伝達される系統情報に基づいて、電力系統1が非停電状態であるか或いは停電状態であるかを判定できる。そして、充放電装置10は、電力系統1が非停電状態であるとき、電力線2からの電力を蓄電部10bへ充電可能な充電モード及び蓄電部10bが蓄えている電力を電力線2に対して放電可能な放電モードの何れかで動作する。尚、充放電装置10は、充電モードであっても充電動作を行わずに待機していることや、放電モードであっても放電動作を行わずに待機していること(待機状態)もある。
これに対して、充放電装置10は、電力系統1が停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われていないとき)、常に放電モードで動作する。
充放電装置10は、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を発電装置11に送信する。本実施形態では、モード状態信号は充電モード及び放電モードという2つの状態を識別可能であれば良いので、電圧値が互いに異なるHI(ハイ)信号とLO(ロー)信号との組み合わせでモード状態信号を構成することができる。そして、充放電装置10は、例えば、放電モードであるときはHI信号を出力し、充電モードであるときはLO信号を出力すればよい。また、発電装置11は、充放電装置10から伝達されるモード状態信号(HI信号及びLO信号)に基づいて、充放電装置10が放電モードであるか或いは充電モードであるかを自発的に判定する。
電力系統1が非停電状態にあるときは遮断器3が閉作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、電力系統1及び充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給され、第2電力消費装置13に対しては、電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力が供給される。
これに対して、電力系統1が停電状態にあるときは遮断器3が開作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続され、並びに、第2電力消費装置13は充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とから電気的に切断される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給されるが、第2電力消費装置13に対しては電力は供給されない。
第1電力消費装置12は、電力系統1が停電状態であっても電力供給を行う必要がある重要な電気機器である。例えば、停電などの非常時にも点灯することが必要な照明装置や常時稼動させておくことが必要な情報機器などが第1電力消費装置12として電力線2の第3接続箇所P3に接続されている。これに対して、第2電力消費装置13は、電力系統1が停電状態であれば電力供給が行われない電気機器である。例えば、停電などの非常時には電力供給が行われなくても構わない空調装置やそれほど重要度の高くない照明装置など、第1電力消費装置12に比べて重要度の低い電気機器が、第2電力消費装置13として電力線2の第4接続箇所P4に接続されている。
尚、どのような電気機器を第1電力消費装置12及び第2電力消費装置13とするかは適宜設定可能である。
発電装置11は、燃料電池や、エンジンの駆動力によって動作する発電機など、自身の発電電力を制御可能な装置を用いて構成できる。そして、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し)、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給する)ように構成されている。
具体的には、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは、カレントトランスCT1の検出結果(第1信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、充放電装置10の充電電力と第1電力消費装置12の消費電力との合計電力に相当する電力或いはその合計電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。
これに対して、発電装置11は、充放電装置10が放電モードにあるときは、カレントトランスCT2の検出結果(第2信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、第1電力消費装置12の消費電力に相当する電力又はその消費電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。通常、第1電力消費装置12での消費電力が発電装置11の発電電力を超える場合、超えた分の電力は充放電装置10の放電電力と電力系統1から供給される電力との両方又は一方で賄われる。
このように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、第1信号を参照して電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するか、或いは、第2信号を参照して電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するかを自発的に切り換える。
以上のように、充放電装置10が充電モードにあるとき、第1接続箇所P1を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている充放電装置10及び第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。加えて、充放電装置10が放電モードにあるとき、第2接続箇所P2を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。更に、第2接続箇所P2を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2には充放電装置10は接続されていないので、充放電装置10が放電モードにあったとしても、発電装置11は、第1電力消費装置12の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。従って、発電装置11の稼働率を高めつつ発電装置11及び充放電装置10の過負荷を避けることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の分散型電源システムは、切換装置14を備えている点で第1実施形態の分散型電源システムと異なる。以下に第2実施形態の分散型電源システムについて説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図2は、第2実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、第2実施形態の分散型電源システムは切換装置14を備えている。切換装置14は、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第1信号が入力される第1信号線4、及び、第2接続箇所P2から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第2信号が入力される第2信号線5とが接続される切換器14aと、第1信号線4を発電装置11に接続する第1切換状態と第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態との何れかに切換器14aを切り換える切換制御部14bとを有する。そして、切換制御部14bは、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を充放電装置10から受信して、充放電装置10が充電モードにあるときは切換器14aを第1切換状態に切り換え、充放電装置10が放電モードにあるときは切換器14aを第2切換状態に切り換える。モード状態信号は、第1実施形態で説明したのと同様に、HI信号及びLO信号である。
充放電装置10が放電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへHI信号が伝達されて、切換制御部14bは、第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT2の検出結果が伝達され、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
これに対して、充放電装置10が充電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへLO信号が伝達されて、切換制御部14bは、第1信号泉を発電装置11に接続する第1切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT1の検出結果が伝達され、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
以上のように、第2実施形態では、切換装置14が、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、発電装置11に対して第1信号が伝達されるか或いは第2信号が伝達されるかを切り換える。つまり、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかの判定を行わなくても、自動的に充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように動作する。
<第3実施形態>
第3実施形態の分散型電源システムは、系統情報検出装置15の検出結果が発電装置11にも伝達される点で上記第1実施形態と異なっている。以下に第3実施形態の分散型電源システムについて説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図3は、第3実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15の検出結果が、発電装置11に伝達される。
第1実施形態で説明したように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている。また、充放電装置10は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定したときに放電モードで動作する。
つまり、電力系統1が停電状態であれば充放電装置10は常に放電モードで動作するのであるから、発電装置11は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定すると共に充放電装置10が前記放電モードにあると判定して、電力系統1が停電状態であれば電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成しても構わない。
<第4実施形態>
第4実施形態の分散型電源システムは、電力線2に対する第2電力消費装置13の接続箇所が上記実施形態と異なっている。以下に第4実施形態の分散型電源システムの構成について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図4は、第4実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図4に示すように、第2電力消費装置13が電力線2に接続される第4接続箇所P4は、発電装置11が電力線2に接続される第2接続箇所P2よりも電力系統1の側であり、且つ、充放電装置10が電力線2に接続される第1接続箇所P1よりも下流側(即ち、電力系統1から離れる側)に位置する。
また、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第5接続箇所には第3電力消費装置16が接続されている。そして、充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第3電力消費装置16よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT4の検出結果(第4信号)を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。
更に、第2電力消費装置13は、遮断器6を介して電力線2の第4接続箇所P4と接続されている。そして、この遮断器6は、上記遮断器3と同様に、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば閉作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に接続することで、電力線2から第2電力消費装置13へと電力が供給されるようにする。また、遮断器6は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば開作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に切断することで、電力線2から第2電力消費装置13へは電力が供給されないようにする。
このように構成することで、電力系統1が非停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては電力系統1と充放電装置10と発電装置11との少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置13に対しては電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
また、電力系統1が停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。加えて、電力系統1が非停電状態にあるときに充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給を行う必要があったとしても、電力系統1が停電状態にあるときは、第2電力消費装置13が遮断器6によって充放電装置10から電気的に切断されて、充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給が不要になる。その結果、電力系統1が停電状態にあるときは、充放電装置10にとっての負荷を小さくすることができ、充放電装置10から第1電力消費装置12に対して相対的に長い時間電力を供給できるようになる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、分散型電源システムの構成について幾つか例示したが、更に別の構成に変更してもよい。例えば、別の電力消費装置を追加で設けた構成や、或いは、第2電力消費装置13などを設けない構成などに変更してもよい。
<2>
上記実施形態では、系統情報検出装置15が、電力線2での電力の電圧を系統情報として検出する装置である場合を例示したが、他の構成の系統情報検出装置15を用いることもできる。例えば、電力系統1の交流電圧のゼロクロス点を系統情報として検出する装置を系統情報検出装置15として用いることができる。例えば、交流電圧の周波数が60Hzである場合、交流電圧の半周期毎、即ち約8msec毎にゼロクロス点が検出される。従って、系統情報検出装置15は、ゼロクロス点が検出された後、例えば9msec経過しても次のゼロクロス点が検出できないときは電力系統1が停電状態であると判定し、その判定結果を各装置に伝達する。また、系統情報検出装置15は、ゼロクロス点が検出された後、例えば9msec経過する前に次のゼロクロス点が検出できたときは電力系統1が非停電状態であると判定し、その判定結果を各装置に伝達してもよい。
<3>
上記実施形態において、系統情報検出装置15が、遮断器3の直ぐ上流側(電力系統1の側)で系統情報を検出するように構成してもよい。また、充放電装置10が、遮断器3や遮断器3の直ぐ上流側(電力系統1の側)に設けた系統情報検出装置15を含む構成にしてもよい。
<4>
上記実施形態において、図1〜図4に示した分散型電源システムのカレントトランスCT1の検出位置よりも電力系統1の側の電力線2に、太陽光発電装置などの自然エネルギー発電装置を接続してもよい。この場合、カレントトランスCT1の検出位置よりも下流側(電力系統1から離れる側)での消費電力、即ち、自然エネルギー発電装置よりも下流側での消費電力を発電装置11ができるだけ賄うようにすると、自然エネルギー発電装置の発電電力の余剰分が大きくなる。その結果、自然エネルギー発電装置から電力系統1へ売電できる電力を大きくすることができる。
<5>
上記実施形態の図1〜図4において、電力線2と第1電力消費装置12との第3接続箇所P3を、電力線2と発電装置11との第2接続箇所P2よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第3接続箇所P3を第2接続箇所P2とカレントトランスCT2との間に配置したとしても等価である。
<6>
上記実施形態の図4において、電力線2と第2電力消費装置13との第4接続箇所P4を、電力線2と充放電装置10との第1接続箇所P1よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第4接続箇所P4をカレントトランスCT1と第1接続箇所P1との間に配置したとしても等価である。更に、第4接続箇所P4をカレントトランスCT1と遮断器3との間(即ち、遮断器3よりも電力系統1の側)に配置するのであれば、第2電力消費装置13と電力線2との間に設けている遮断器6を省略してもよい。これは、電力系統1が停電状態にあるときに遮断器3が開作動すると、遮断器6の開閉作動に関わらず第2電力消費装置13は充放電装置10及び発電装置11などから電気的に遮断されて、遮断器6を設けた目的が達成されるからである。
<7>
上記実施形態では、充放電装置10が、モード状態信号として、「放電モード」であるか或いは「充電モード」であるかを示す信号を送信する例を説明したが、モード状態信号として「放電モード」であるか或いは「放電モード以外(即ち、充電モード及び待機状態(充電動作及び放電動作の何れも行っていない状態))」であるかを示す信号を送信するように構成してもよい。この場合、発電装置11は、充放電装置10が「放電モード」にあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し)、充放電装置10が「放電モード以外」にあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給する)ように構成すればよい。
本発明は、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムに利用できる。
1 電力系統
2 電力線
4 第1信号線
5 第2信号線
10 充放電装置
10b 蓄電部
11 発電装置
12 第1電力消費装置
13 第2電力消費装置
14 切換装置
14a 切換器
14b 切換制御部
15 系統情報検出装置
P1 第1接続箇所
P2 第2接続箇所
P3 第3接続箇所
本発明は、電力系統に接続される電力線と、電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、電力線に対する電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所と第2接続箇所と第3接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムに関する。
特許文献1には、電力系統に接続される電力線と、その電力線に対して接続される発電装置、充放電装置及び電力消費装置とを備える分散型電源システムが記載されている。電力線において電力系統へ向かう側を上流側とし、電力系統から離れる側を下流側としたとき、この分散型電源システムでは、電力線の最上流側に電力系統が接続され、電力線の最下流側に電力消費装置が接続されている。そして、電力線の上流側から下流側に向かって、充放電装置と発電装置とが順に接続されている。更に、発電装置から上流側に電力の潮流を向かわせないという条件下(所謂、逆潮流を禁止するという条件下)で発電装置の動作が制御されている。
図5(a)は、比較例として示す、特許文献1と同様の構成の分散型電源システムである。図5(a)に示す分散型電源システムは、電力系統1に接続される電力線2と、電力線2に対して第1接続箇所P1で接続される充放電装置10と、電力線2に対して第2接続箇所P2で接続される発電装置11と、電力線2に対して第3接続箇所P3で接続される第1電力消費装置12とを備え、電力線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2と第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている。更に、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第4接続箇所P4では、第2電力消費装置13が電力線2に対して接続されている。そして、発電装置11は、カレントトランスCT2の検出結果を参照して(即ち、電力線2上の第1接続箇所P1と第2接続箇所P2との間を流れる電流値に基づいて導出できる電力を参照して)、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し、並びに、充放電装置10は、カレントトランスCT1の検出結果を参照して(即ち、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側での電流値に基づいて導出できる電力を参照して)、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の放電電力を電力線2に供給している。
図5(a)のように構成することで、電力系統1が非停電状態であれば、第1電力消費装置12に対しては電力系統1及び充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置13に対しては電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。また、電力系統1が停電状態になり、遮断器3が開放された場合であっても、第1電力消費装置12に対しては、充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
従って、停電時であっても電力供給を安定して行う必要のある重要な電気機器は、図5(a)に示す第1電力消費装置12の位置に接続しておけばよい。
特開2011−188607号公報
図5(a)に記載した構成の分散型電源システムは、例えば第1電力消費装置12に対する安定的な電力供給という目的は達成できるものの、発電装置11は、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力を供給できないため、発電装置11の発電電力を充放電装置10に充電させることや、第2電力消費装置13に供給することはできない。そのため、発電装置11の稼働率(発電出力の大きさ、発電時間の長さなど)が低くなるという点に課題がある。その結果、発電装置11の運転によるメリット(省エネルギー性、環境性、経済性)が限定的になる。また、このような非常時での運転が望まれる発電装置の導入メリットが限定的に考えられてしまう。
発電装置11の稼働率を高くすることを目的とする場合、図5(b)に示す比較例のシステム構成を想定できる。図5(b)の分散型電源システムでは、図5(a)に記載した分散型電源システムにおいて、例えば相対的に重要度が低く、停電時に電力供給が行われなかった第2電力消費装置13にも発電装置11から常時電力が供給されることになるため、発電装置11の稼働率は高くなる。
しかし、電力系統1が停電状態になると、電力系統1からの電力供給を受けることができず、その結果、発電装置11が第1電力消費装置12及び第2電力消費装置13の消費電力を全て供給しなければならないため、発電装置11及び充放電装置10が過負荷状態になり、例えば発電装置11が正常に発電運転できなくなってしまう。
同じく発電装置11の稼働率を高くすることを目的とする場合、図5(c)のような比較例のシステム構成も想定できる。図5(c)の分散型電源システムにおいて、発電装置11は、カレントトランスCT2の検出結果を参照して、充放電装置10が接続されている第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御している。つまり、発電装置11の発電電力を充放電装置10に充電させることができるため、発電装置11の稼働率を高めることができる。
しかし、図5(c)の分散型電源システムでは、カレントトランスCT2の検出箇所よりも下流側には第1電力消費装置12だけでなく充放電装置10も接続されているため、カレントトランスCT2の検出結果から導出できる電力情報は、第1電力消費装置12の消費電力と充放電装置10の充放電電力との和である。従って、充放電装置10が放電モードで動作している場合、一般に充放電装置10の負荷追従速度は発電装置11の負荷追従速度よりも速いため、充放電装置10が主体で第1電力消費装置12への電力供給が行われる可能性がある。その場合、発電装置11は、第1電力消費装置12の消費電力のうち、充放電装置10によって賄うことができなかった分の電力を発電するだけになる。そのため、発電装置11が、第1電力消費装置12の消費電力の全てを賄うべく発電電力を制御する場合に比べて、発電装置11の稼働率が低下してしまう。充放電装置10の負荷追従速度が発電装置11の負荷追従速度よりも速いのは、充放電装置10が電力出力のみを変えるだけでよいのに対して、発電装置11は例えば燃料の供給量を変えてから実際に発電出力が変化するまでの間に時間差が生じるためである。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る分散型電源システムの特徴構成は、電力系統に接続される電力線と、前記電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、前記電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、前記電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、前記電力線に対する前記電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって前記第1接続箇所と前記第2接続箇所と前記第3接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムであって、
前記充放電装置は、前記蓄電部が蓄えている電力を前記電力線に対して放電可能な放電モードと、前記電力線からの電力を前記蓄電部へ充電可能な充電モードとを切り換えて動作し、
前記発電装置は、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第1接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記充放電装置が放電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第2接続箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置は、充放電装置が充電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第1接続箇所よりも電力系統側の所定箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第1接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第1接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている充放電装置及び第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。このように、充放電装置へ充電するためにも発電装置を運転することで、発電装置の稼働率を上げることができる。尚、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できない場合、発電効率(即ち、エネルギー効率)がそれほど高くない火力発電所等から電力系統へと供給された電力を充放電装置に充電し、その電力を放電して電力消費装置へ供給しなければならない。つまり、発電装置の稼働率は相対的に低くなり、且つ、充放電装置も見かけ上、低いエネルギー効率(即ち、火力発電所の発電効率(約37%)×充電効率×放電効率)での運転をしなければならない。これに対して、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できれば、発電装置の稼働率を向上させることができると共に、発電装置として例えば熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置を用いた場合であればエネルギー効率は約90%(発電効率(約35%)+排熱効率(約55%))となるため、充放電装置も見かけ上、高いエネルギー効率(熱電併給装置の発電効率(約35%)×充電効率×放電効率+熱電併給装置の排熱効率(約55%))での運転を行うことができる。
加えて、発電装置は、充放電装置が放電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第2接続箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第2接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第2接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。更に、第2接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線には充放電装置は接続されていないので、充放電装置が放電モードにあったとしても、発電装置は、第1電力消費装置の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。その結果、充放電装置の放電によって発電装置の稼働率が低下してしまうという問題を避けることができる。
従って、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供できる。
上記目的を達成するための本発明に係る分散型電源システムの特徴構成は、電力系統に接続される電力線と、前記電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、前記電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、前記電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、前記電力線に対する前記電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって前記第1接続箇所と前記第3接続箇所と前記第2接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムであって、
前記充放電装置は、前記蓄電部が蓄えている電力を前記電力線に対して放電可能な放電モードと、前記電力線からの電力を前記蓄電部へ充電可能な充電モードとを切り換えて動作し、
前記発電装置は、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第1接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記充放電装置が放電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第3接続箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置は、充放電装置が充電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第1接続箇所よりも電力系統側の所定箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第1接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第1接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている充放電装置及び第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。このように、充放電装置へ充電するためにも発電装置を運転することで、発電装置の稼働率を上げることができる。尚、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できない場合、発電効率(即ち、エネルギー効率)がそれほど高くない火力発電所等から電力系統へと供給された電力を充放電装置に充電し、その電力を放電して電力消費装置へ供給しなければならない。つまり、発電装置の稼働率は相対的に低くなり、且つ、充放電装置も見かけ上、低いエネルギー効率(即ち、火力発電所の発電効率(約37%)×充電効率×放電効率)での運転をしなければならない。これに対して、発電装置の発電電力を充放電装置に充電できれば、発電装置の稼働率を向上させることができると共に、発電装置として例えば熱と電気とを併せて発生する熱電併給装置を用いた場合であればエネルギー効率は約90%(発電効率(約35%)+排熱効率(約55%))となるため、充放電装置も見かけ上、高いエネルギー効率(熱電併給装置の発電効率(約35%)×充電効率×放電効率+熱電併給装置の排熱効率(約55%))での運転を行うことができる。
加えて、発電装置は、充放電装置が放電モードにあるときは電力線における電力の潮流を第3接続箇所から電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。つまり、第3接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲、即ち、第3接続箇所を含んでそこよりも電力系統から離れる側の範囲の電力線に接続されている第1電力消費装置へは、発電装置の発電電力を供給できる。更に、第3接続箇所を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線には充放電装置は接続されていないので、充放電装置が放電モードにあったとしても、発電装置は、第1電力消費装置の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。その結果、充放電装置の放電によって発電装置の稼働率が低下してしまうという問題を避けることができる。
従って、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムを提供できる。
第1実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第2実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第3実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第4実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 比較例の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第5実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第6実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第7実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。 第8実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の分散型電源システムについて説明する。
図1は、第1実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図1に示すように、分散型電源システムは、電力系統1に接続される電力線2と、電力線2に対して第1接続箇所P1で接続される蓄電部10bを有する充放電装置10と、電力線2に対して第2接続箇所P2で接続される発電装置11と、電力線2に対して第3接続箇所P3で接続される第1電力消費装置12とを備え、電力線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2と第3接続箇所P3とがその並び順で設けられている。更に、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第4接続箇所P4では、第2電力消費装置13が電力線2に対して接続されている。尚、本実施形態において、電力線2において電力系統1に近づく側を上流側とし、電力線2において電力系統1から離れる側を下流側と記載する。
本実施形態では、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の電力線2に遮断器3を設けている。また、遮断器3よりも電力系統1の側で、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15を設けている。例えば、系統情報検出装置15は、電力線2での電力の電圧を系統情報として検出する装置である。この場合、遮断器3よりも電力系統1の側の電力線2の電圧が所定電圧未満であれば電力系統1が停電状態であると判定でき、所定電圧以上であれば電力系統1が非停電状態であると判定できる。
遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば、閉作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に接続することで、電力系統1から供給される電力が第1接続箇所P1よりも下流側に供給されるようにする。また、遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば、開作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に切断する。
充放電装置10は、電気を蓄えることのできる蓄電部10bと、その蓄電部10bから電力線2への放電電力及び電力線2から蓄電部10bへの充電電力を制御可能な電力変換部10aとを備える。蓄電部10bは、蓄電池や電気二重層キャパシタなど、蓄電機能を有する各種機器で構成することができる。また、系統情報検出装置15の検出結果は充放電装置10へ伝達されるように構成されている。
本実施形態において、各カレントトランスCT1〜CT3の検出結果である第1信号〜第3信号は電力線2における電流値である。その結果、カレントトランスCT1〜CT3の検出結果と、別途検出される電力線2の電力の電圧値とから、電力線2における電力を導出できる。具体的には、発電装置11は、カレントトランスCT1の検出結果である第1信号と電力線2の電力の電圧値とから、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができ、及び、カレントトランスCT2の検出結果である第2信号と電力線2の電力の電圧値とから、第2接続箇所P2から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。同様に、充放電装置10は、カレントトランスCT3の検出結果である第3信号と電力線2の電力の電圧値とから、第4接続箇所P4から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。
充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第2電力消費装置13よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT3の検出結果を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。つまり、充放電装置10の電力変換部10aは、放電モードで動作する場合、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の放電電力を電力線2に供給している。
充放電装置10は、系統情報検出装置15から伝達される系統情報に基づいて、電力系統1が非停電状態であるか或いは停電状態であるかを判定できる。そして、充放電装置10は、電力系統1が非停電状態であるとき、電力線2からの電力を蓄電部10bへ充電可能な充電モード及び蓄電部10bが蓄えている電力を電力線2に対して放電可能な放電モードの何れかで動作する。尚、充放電装置10は、充電モードであっても充電動作を行わずに待機していることや、放電モードであっても放電動作を行わずに待機していること(待機状態)もある。
これに対して、充放電装置10は、電力系統1が停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われていないとき)、常に放電モードで動作する。
充放電装置10は、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を発電装置11に送信する。本実施形態では、モード状態信号は充電モード及び放電モードという2つの状態を識別可能であれば良いので、電圧値が互いに異なるHI(ハイ)信号とLO(ロー)信号との組み合わせでモード状態信号を構成することができる。そして、充放電装置10は、例えば、放電モードであるときはHI信号を出力し、充電モードであるときはLO信号を出力すればよい。また、発電装置11は、充放電装置10から伝達されるモード状態信号(HI信号及びLO信号)に基づいて、充放電装置10が放電モードであるか或いは充電モードであるかを自発的に判定する。
電力系統1が非停電状態にあるときは遮断器3が閉作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、電力系統1及び充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給され、第2電力消費装置13に対しては、電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力が供給される。
これに対して、電力系統1が停電状態にあるときは遮断器3が開作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続され、並びに、第2電力消費装置13は充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とから電気的に切断される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給されるが、第2電力消費装置13に対しては電力は供給されない。
第1電力消費装置12は、電力系統1が停電状態であっても電力供給を行う必要がある重要な電気機器である。例えば、停電などの非常時にも点灯することが必要な照明装置や常時稼動させておくことが必要な情報機器などが第1電力消費装置12として電力線2の第3接続箇所P3に接続されている。これに対して、第2電力消費装置13は、電力系統1が停電状態であれば電力供給が行われない電気機器である。例えば、停電などの非常時には電力供給が行われなくても構わない空調装置やそれほど重要度の高くない照明装置など、第1電力消費装置12に比べて重要度の低い電気機器が、第2電力消費装置13として電力線2の第4接続箇所P4に接続されている。
尚、どのような電気機器を第1電力消費装置12及び第2電力消費装置13とするかは適宜設定可能である。
発電装置11は、燃料電池や、エンジンの駆動力によって動作する発電機など、自身の発電電力を制御可能な装置を用いて構成できる。そして、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し)、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給する)ように構成されている。
具体的には、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは、カレントトランスCT1の検出結果(第1信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、充放電装置10の充電電力と第1電力消費装置12の消費電力との合計電力に相当する電力或いはその合計電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。
これに対して、発電装置11は、充放電装置10が放電モードにあるときは、カレントトランスCT2の検出結果(第2信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、第1電力消費装置12の消費電力に相当する電力又はその消費電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。通常、第1電力消費装置12での消費電力が発電装置11の発電電力を超える場合、超えた分の電力は充放電装置10の放電電力と電力系統1から供給される電力との両方又は一方で賄われる。
このように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、第1信号を参照して電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するか、或いは、第2信号を参照して電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するかを自発的に切り換える。
以上のように、充放電装置10が充電モードにあるとき、第1接続箇所P1を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている充放電装置10及び第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。加えて、充放電装置10が放電モードにあるとき、第2接続箇所P2を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。更に、第2接続箇所P2を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2には充放電装置10は接続されていないので、充放電装置10が放電モードにあったとしても、発電装置11は、第1電力消費装置12の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。従って、発電装置11の稼働率を高めつつ発電装置11及び充放電装置10の過負荷を避けることができる。
<第2実施形態>
第2実施形態の分散型電源システムは、切換装置14を備えている点で第1実施形態の分散型電源システムと異なる。以下に第2実施形態の分散型電源システムについて説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図2は、第2実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、第2実施形態の分散型電源システムは切換装置14を備えている。切換装置14は、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第1信号が入力される第1信号線4、及び、第2接続箇所P2から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第2信号が入力される第2信号線5とが接続される切換器14aと、第1信号線4を発電装置11に接続する第1切換状態と第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態との何れかに切換器14aを切り換える切換制御部14bとを有する。そして、切換制御部14bは、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を充放電装置10から受信して、充放電装置10が充電モードにあるときは切換器14aを第1切換状態に切り換え、充放電装置10が放電モードにあるときは切換器14aを第2切換状態に切り換える。モード状態信号は、第1実施形態で説明したのと同様に、HI信号及びLO信号である。
充放電装置10が放電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへHI信号が伝達されて、切換制御部14bは、第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT2の検出結果が伝達され、第2接続箇所P2よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
これに対して、充放電装置10が充電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへLO信号が伝達されて、切換制御部14bは、第1信号線4を発電装置11に接続する第1切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT1の検出結果が伝達され、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
以上のように、第2実施形態では、切換装置14が、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、発電装置11に対して第1信号が伝達されるか或いは第2信号が伝達されるかを切り換える。つまり、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかの判定を行わなくても、自動的に充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように動作する。
<第3実施形態>
第3実施形態の分散型電源システムは、系統情報検出装置15の検出結果が発電装置11にも伝達される点で上記第1実施形態と異なっている。以下に第3実施形態の分散型電源システムについて説明するが、第1実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図3は、第3実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15の検出結果が、発電装置11に伝達される。
第1実施形態で説明したように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている。また、充放電装置10は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定したときに放電モードで動作する。
つまり、電力系統1が停電状態であれば充放電装置10は常に放電モードで動作するのであるから、発電装置11は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定すると共に充放電装置10が前記放電モードにあると判定して、電力系統1が停電状態であれば電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成しても構わない。
<第4実施形態>
第4実施形態の分散型電源システムは、電力線2に対する第2電力消費装置13の接続箇所が上記実施形態と異なっている。以下に第4実施形態の分散型電源システムの構成について説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図4は、第4実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図4に示すように、第2電力消費装置13が電力線2に接続される第4接続箇所P4は、発電装置11が電力線2に接続される第2接続箇所P2よりも電力系統1の側であり、且つ、充放電装置10が電力線2に接続される第1接続箇所P1よりも下流側(即ち、電力系統1から離れる側)に位置する。
また、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第5接続箇所には第3電力消費装置16が接続されている。そして、充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第3電力消費装置16よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT4の検出結果(第4信号)を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。
更に、第2電力消費装置13は、遮断器6を介して電力線2の第4接続箇所P4と接続されている。そして、この遮断器6は、上記遮断器3と同様に、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば閉作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に接続することで、電力線2から第2電力消費装置13へと電力が供給されるようにする。また、遮断器6は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば開作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に切断することで、電力線2から第2電力消費装置13へは電力が供給されないようにする。
このように構成することで、電力系統1が非停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては電力系統1と充放電装置10と発電装置11との少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置13に対しては電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
また、電力系統1が停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。加えて、電力系統1が非停電状態にあるときに充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給を行う必要があったとしても、電力系統1が停電状態にあるときは、第2電力消費装置13が遮断器6によって充放電装置10から電気的に切断されて、充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給が不要になる。その結果、電力系統1が停電状態にあるときは、充放電装置10にとっての負荷を小さくすることができ、充放電装置10から第1電力消費装置12に対して相対的に長い時間電力を供給できるようになる。
<第5実施形態>
上記第1実施形態の図1において、電力線2と第1電力消費装置12との第3接続箇所P3を、電力線2と発電装置11との第2接続箇所P2よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第3接続箇所P3を第2接続箇所P2とカレントトランスCT2との間に配置したとしても等価である。
図6は、図1の変更例であり、第5実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図6に示すように、分散型電源システムは、電力系統1に接続される電力線2と、電力線2に対して第1接続箇所P1で接続される蓄電部10bを有する充放電装置10と、電力線2に対して第2接続箇所P2で接続される発電装置11と、電力線2に対して第3接続箇所P3で接続される第1電力消費装置12とを備え、電力線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第3接続箇所P3と第2接続箇所P2とがその並び順で設けられている。更に、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第4接続箇所P4では、第2電力消費装置13が電力線2に対して接続されている。尚、本実施形態において、電力線2において電力系統1に近づく側を上流側とし、電力線2において電力系統1から離れる側を下流側と記載する。
本実施形態では、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の電力線2に遮断器3を設けている。また、遮断器3よりも電力系統1の側で、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15を設けている。例えば、系統情報検出装置15は、電力線2での電力の電圧を系統情報として検出する装置である。この場合、遮断器3よりも電力系統1の側の電力線2の電圧が所定電圧未満であれば電力系統1が停電状態であると判定でき、所定電圧以上であれば電力系統1が非停電状態であると判定できる。
遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば、閉作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に接続することで、電力系統1から供給される電力が第1接続箇所P1よりも下流側に供給されるようにする。また、遮断器3は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば、開作動して電力系統1と第1接続箇所P1とを電気的に切断する。
充放電装置10は、電気を蓄えることのできる蓄電部10bと、その蓄電部10bから電力線2への放電電力及び電力線2から蓄電部10bへの充電電力を制御可能な電力変換部10aとを備える。蓄電部10bは、蓄電池や電気二重層キャパシタなど、蓄電機能を有する各種機器で構成することができる。また、系統情報検出装置15の検出結果は充放電装置10へ伝達されるように構成されている。
本実施形態において、各カレントトランスCT1〜CT3の検出結果である第1信号〜第3信号は電力線2における電流値である。その結果、カレントトランスCT1〜CT3の検出結果と、別途検出される電力線2の電力の電圧値とから、電力線2における電力を導出できる。具体的には、発電装置11は、カレントトランスCT1の検出結果である第1信号と電力線2の電力の電圧値とから、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができ、及び、カレントトランスCT2の検出結果である第2信号と電力線2の電力の電圧値とから、第3接続箇所P3から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。同様に、充放電装置10は、カレントトランスCT3の検出結果である第3信号と電力線2の電力の電圧値とから、第4接続箇所P4から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を知ることができる。
充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第2電力消費装置13よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT3の検出結果を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。つまり、充放電装置10の電力変換部10aは、放電モードで動作する場合、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力線2における電力の潮流を向かわせないという条件下で最大の放電電力を電力線2に供給している。
充放電装置10は、系統情報検出装置15から伝達される系統情報に基づいて、電力系統1が非停電状態であるか或いは停電状態であるかを判定できる。そして、充放電装置10は、電力系統1が非停電状態であるとき、電力線2からの電力を蓄電部10bへ充電可能な充電モード及び蓄電部10bが蓄えている電力を電力線2に対して放電可能な放電モードの何れかで動作する。尚、充放電装置10は、充電モードであっても充電動作を行わずに待機していることや、放電モードであっても放電動作を行わずに待機していること(待機状態)もある。
これに対して、充放電装置10は、電力系統1が停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われていないとき)、常に放電モードで動作する。
充放電装置10は、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を発電装置11に送信する。本実施形態では、モード状態信号は充電モード及び放電モードという2つの状態を識別可能であれば良いので、電圧値が互いに異なるHI(ハイ)信号とLO(ロー)信号との組み合わせでモード状態信号を構成することができる。そして、充放電装置10は、例えば、放電モードであるときはHI信号を出力し、充電モードであるときはLO信号を出力すればよい。また、発電装置11は、充放電装置10から伝達されるモード状態信号(HI信号及びLO信号)に基づいて、充放電装置10が放電モードであるか或いは充電モードであるかを自発的に判定する。
電力系統1が非停電状態にあるときは遮断器3が閉作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、電力系統1及び充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給され、第2電力消費装置13に対しては、電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力が供給される。
これに対して、電力系統1が停電状態にあるときは遮断器3が開作動するため、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続され、並びに、第2電力消費装置13は充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とから電気的に切断される。このとき、第1電力消費装置12に対しては、充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力が供給されるが、第2電力消費装置13に対しては電力は供給されない。
第1電力消費装置12は、電力系統1が停電状態であっても電力供給を行う必要がある重要な電気機器である。例えば、停電などの非常時にも点灯することが必要な照明装置や常時稼動させておくことが必要な情報機器などが第1電力消費装置12として電力線2の第3接続箇所P3に接続されている。これに対して、第2電力消費装置13は、電力系統1が停電状態であれば電力供給が行われない電気機器である。例えば、停電などの非常時には電力供給が行われなくても構わない空調装置やそれほど重要度の高くない照明装置など、第1電力消費装置12に比べて重要度の低い電気機器が、第2電力消費装置13として電力線2の第4接続箇所P4に接続されている。
尚、どのような電気機器を第1電力消費装置12及び第2電力消費装置13とするかは適宜設定可能である。
発電装置11は、燃料電池や、エンジンの駆動力によって動作する発電機など、自身の発電電力を制御可能な装置を用いて構成できる。そして、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し)、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給する)ように構成されている。
具体的には、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは、カレントトランスCT1の検出結果(第1信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、充放電装置10の充電電力と第1電力消費装置12の消費電力との合計電力に相当する電力或いはその合計電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。
これに対して、発電装置11は、充放電装置10が放電モードにあるときは、カレントトランスCT2の検出結果(第2信号)を参照して、電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する。その結果、第1電力消費装置12の消費電力に相当する電力又はその消費電力以下の電力が、発電装置11から電力線2へと供給される。通常、第1電力消費装置12での消費電力が発電装置11の発電電力を超える場合、超えた分の電力は充放電装置10の放電電力と電力系統1から供給される電力との両方又は一方で賄われる。
このように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、第1信号を参照して電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するか、或いは、第2信号を参照して電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するかを自発的に切り換える。
以上のように、充放電装置10が充電モードにあるとき、第1接続箇所P1を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている充放電装置10及び第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。加えて、充放電装置10が放電モードにあるとき、第3接続箇所P3を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2に接続されている第1電力消費装置12へは、発電装置11の発電電力を供給できる。更に、第3接続箇所P3を含んでそこよりも下流側の範囲の電力線2には充放電装置10は接続されていないので、充放電装置10が放電モードにあったとしても、発電装置11は、第1電力消費装置12の消費電力を把握して、その消費電力を賄うような発電電力を出力するように動作する。従って、発電装置11の稼働率を高めつつ発電装置11及び充放電装置10の過負荷を避けることができる。
<第6実施形態>
上記第2実施形態の図2において、電力線2と第1電力消費装置12との第3接続箇所P3を、電力線2と発電装置11との第2接続箇所P2よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第3接続箇所P3を第2接続箇所P2とカレントトランスCT2との間に配置したとしても等価である。
図7は、図2の変更例であり、第6実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、第6実施形態の分散型電源システムは切換装置14を備えている。切換装置14は、第1接続箇所P1から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第1信号が入力される第1信号線4、及び、第3接続箇所P3から電力系統1の側へ向かう電力の潮流を表す第2信号が入力される第2信号線5とが接続される切換器14aと、第1信号線4を発電装置11に接続する第1切換状態と第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態との何れかに切換器14aを切り換える切換制御部14bとを有する。そして、切換制御部14bは、放電モードであるか或いは充電モードであるかを示すモード状態信号を充放電装置10から受信して、充放電装置10が充電モードにあるときは切換器14aを第1切換状態に切り換え、充放電装置10が放電モードにあるときは切換器14aを第2切換状態に切り換える。モード状態信号は、第1実施形態で説明したのと同様に、HI信号及びLO信号である。
充放電装置10が放電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへHI信号が伝達されて、切換制御部14bは、第2信号線5を発電装置11に接続する第2切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT2の検出結果が伝達され、第3接続箇所P3よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
これに対して、充放電装置10が充電モードであるときは充放電装置10から切換制御部14bへLO信号が伝達されて、切換制御部14bは、第1信号線4を発電装置11に接続する第1切換状態に切換器14aを切り換える。その結果、発電装置11にはカレントトランスCT1の検出結果が伝達され、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で発電電力を制御する。
以上のように、第6実施形態では、切換装置14が、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかに基づいて、発電装置11に対して第1信号が伝達されるか或いは第2信号が伝達されるかを切り換える。つまり、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるか或いは放電モードにあるかの判定を行わなくても、自動的に充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1の側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように動作する。
<第7実施形態>
上記第3実施形態の図3において、電力線2と第1電力消費装置12との第3接続箇所P3を、電力線2と発電装置11との第2接続箇所P2よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第3接続箇所P3を第2接続箇所P2とカレントトランスCT2との間に配置したとしても等価である。
図8は、図3の変更例であり、第7実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図示するように、電力系統1が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置15の検出結果が、発電装置11に伝達される。
第1実施形態で説明したように、発電装置11は、充放電装置10が充電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側の所定箇所から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、充放電装置10が放電モードにあるときは電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている。また、充放電装置10は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定したときに放電モードで動作する。
つまり、電力系統1が停電状態であれば充放電装置10は常に放電モードで動作するのであるから、発電装置11は、系統情報検出装置15から受け取った系統情報に基づいて電力系統1が停電状態にあると判定すると共に充放電装置10が前記放電モードにあると判定して、電力系統1が停電状態であれば電力線2における電力の潮流を第3接続箇所P3から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成しても構わない。
<第8実施形態>
上記第4実施形態の図4において、電力線2と第1電力消費装置12との第3接続箇所P3を、電力線2と発電装置11との第2接続箇所P2よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第3接続箇所P3を第2接続箇所P2とカレントトランスCT2との間に配置したとしても等価である。
図9は、図4の変更例であり、第8実施形態の分散型電源システムの構成を説明する図である。図9に示すように、第2電力消費装置13が電力線2に接続される第4接続箇所P4は、第1電力消費装置12が電力線2に接続される第3接続箇所P3及び発電装置11が電力線2に接続される第2接続箇所P2よりも電力系統1の側であり、且つ、充放電装置10が電力線2に接続される第1接続箇所P1よりも下流側(即ち、電力系統1から離れる側)に位置する。
また、第1接続箇所P1よりも電力系統1の側の第5接続箇所には第3電力消費装置16が接続されている。そして、充放電装置10の電力変換部10aは、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であるとき(即ち、電力系統1からの電力供給が正常に行われているとき)、第3電力消費装置16よりも電力系統1側の電力線2に設けられたカレントトランスCT4の検出結果(第4信号)を参照して、第4接続箇所P4よりも電力系統1の側に電力の潮流を向かわせないという条件下で充放電電力を制御する。
更に、第2電力消費装置13は、遮断器6を介して電力線2の第4接続箇所P4と接続されている。そして、この遮断器6は、上記遮断器3と同様に、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が非停電状態であれば閉作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に接続することで、電力線2から第2電力消費装置13へと電力が供給されるようにする。また、遮断器6は、系統情報検出装置15の検出結果を参照して、電力系統1が停電状態であれば開作動して第2電力消費装置13と電力線2とを電気的に切断することで、電力線2から第2電力消費装置13へは電力が供給されないようにする。
このように構成することで、電力系統1が非停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12と第2電力消費装置13とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては電力系統1と充放電装置10と発電装置11との少なくとも何れか一つから電力を供給でき、第2電力消費装置13に対しては電力系統1及び充放電装置10の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。
また、電力系統1が停電状態にあるとき、充放電装置10と発電装置11と第1電力消費装置12とは電力線2を介して互いに電気的に接続されるので、第1電力消費装置12に対しては充放電装置10及び発電装置11の少なくとも何れか一つから電力を供給できる。加えて、電力系統1が非停電状態にあるときに充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給を行う必要があったとしても、電力系統1が停電状態にあるときは、第2電力消費装置13が遮断器6によって充放電装置10から電気的に切断されて、充放電装置10から第2電力消費装置13への電力供給が不要になる。その結果、電力系統1が停電状態にあるときは、充放電装置10にとっての負荷を小さくすることができ、充放電装置10から第1電力消費装置12に対して相対的に長い時間電力を供給できるようになる。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、分散型電源システムの構成について幾つか例示したが、更に別の構成に変更してもよい。例えば、別の電力消費装置を追加で設けた構成や、或いは、第2電力消費装置13などを設けない構成などに変更してもよい。
<2>
上記実施形態では、系統情報検出装置15が、電力線2での電力の電圧を系統情報として検出する装置である場合を例示したが、他の構成の系統情報検出装置15を用いることもできる。例えば、電力系統1の交流電圧のゼロクロス点を系統情報として検出する装置を系統情報検出装置15として用いることができる。例えば、交流電圧の周波数が60Hzである場合、交流電圧の半周期毎、即ち約8msec毎にゼロクロス点が検出される。従って、系統情報検出装置15は、ゼロクロス点が検出された後、例えば9msec経過しても次のゼロクロス点が検出できないときは電力系統1が停電状態であると判定し、その判定結果を各装置に伝達する。また、系統情報検出装置15は、ゼロクロス点が検出された後、例えば9msec経過する前に次のゼロクロス点が検出できたときは電力系統1が非停電状態であると判定し、その判定結果を各装置に伝達してもよい。
<3>
上記実施形態において、系統情報検出装置15が、遮断器3の直ぐ上流側(電力系統1の側)で系統情報を検出するように構成してもよい。また、充放電装置10が、遮断器3や遮断器3の直ぐ上流側(電力系統1の側)に設けた系統情報検出装置15を含む構成にしてもよい。
<4>
上記実施形態において、図1〜図4及び図6〜図9に示した分散型電源システムのカレントトランスCT1の検出位置よりも電力系統1の側の電力線2に、太陽光発電装置などの自然エネルギー発電装置を接続してもよい。この場合、カレントトランスCT1の検出位置よりも下流側(電力系統1から離れる側)での消費電力、即ち、自然エネルギー発電装置よりも下流側での消費電力を発電装置11ができるだけ賄うようにすると、自然エネルギー発電装置の発電電力の余剰分が大きくなる。その結果、自然エネルギー発電装置から電力系統1へ売電できる電力を大きくすることができる。

上記実施形態の図4及び図9において、電力線2と第2電力消費装置13との第4接続箇所P4を、電力線2と充放電装置10との第1接続箇所P1よりも下流側に配置した構成を記載しているが、第4接続箇所P4をカレントトランスCT1と第1接続箇所P1との間に配置したとしても等価である。更に、第4接続箇所P4をカレントトランスCT1と遮断器3との間(即ち、遮断器3よりも電力系統1の側)に配置するのであれば、第2電力消費装置13と電力線2との間に設けている遮断器6を省略してもよい。これは、電力系統1が停電状態にあるときに遮断器3が開作動すると、遮断器6の開閉作動に関わらず第2電力消費装置13は充放電装置10及び発電装置11などから電気的に遮断されて、遮断器6を設けた目的が達成されるからである。

上記実施形態では、充放電装置10が、モード状態信号として、「放電モード」であるか或いは「充電モード」であるかを示す信号を送信する例を説明したが、モード状態信号として「放電モード」であるか或いは「放電モード以外(即ち、充電モード及び待機状態(充電動作及び放電動作の何れも行っていない状態))」であるかを示す信号を送信するように構成してもよい。この場合、発電装置11は、充放電装置10が「放電モード」にあるときは電力線2における電力の潮流を第2接続箇所P2から電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給し)、充放電装置10が「放電モード以外」にあるときは電力線2における電力の潮流を第1接続箇所P1よりも電力系統1側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する(即ち、その条件下で最大の発電電力を電力線2に供給する)ように構成すればよい。
本発明は、発電装置の稼働率を高めつつ発電装置及び充放電装置の過負荷を避けることができる分散型電源システムに利用できる。
1 電力系統
2 電力線
4 第1信号線
5 第2信号線
10 充放電装置
10b 蓄電部
11 発電装置
12 第1電力消費装置
13 第2電力消費装置
14 切換装置
14a 切換器
14b 切換制御部
15 系統情報検出装置
P1 第1接続箇所
P2 第2接続箇所
P3 第3接続箇所

Claims (5)

  1. 電力系統に接続される電力線と、前記電力線に対して第1接続箇所で接続される蓄電部を有する充放電装置と、前記電力線に対して第2接続箇所で接続される発電装置と、前記電力線に対して第3接続箇所で接続される第1電力消費装置とを備え、前記電力線に対する前記電力系統の接続箇所から見て下流側に向かって前記第1接続箇所と前記第2接続箇所と前記第3接続箇所とがその並び順で設けられている分散型電源システムであって、
    前記充放電装置は、前記蓄電部が蓄えている電力を前記電力線に対して放電可能な放電モードと、前記電力線からの電力を前記蓄電部へ充電可能な充電モードとを切り換えて動作し、
    前記発電装置は、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第1接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記充放電装置が放電モードにあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第2接続箇所から前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御するように構成されている分散型電源システム。
  2. 前記充放電装置は、前記放電モードであるか或いは前記充電モードであるかを示すモード状態信号を前記発電装置に送信し、
    前記発電装置は、前記第1接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第1信号及び前記第2接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第2信号を受け取り、前記充放電装置から受け取った前記モード状態信号に基づいて前記充放電装置が前記充電モードにあると判定したときは前記第1信号を参照して発電電力を制御し、前記放電モードにあると判定したときは前記第2信号を参照して発電電力を制御する請求項1に記載の分散型電源システム。
  3. 前記第1接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第1信号が入力される第1信号線、及び、前記第2接続箇所から前記電力系統側へ向かう電力の潮流を表す第2信号が入力される第2信号線とが接続される切換器と、前記第1信号線を前記発電装置に接続する第1切換状態と前記第2信号線を前記発電装置に接続する第2切換状態との何れかに前記切換器を切り換える切換制御部とを有する切換装置を備え、
    前記切換制御部は、前記放電モードであるか或いは前記充電モードであるかを示すモード状態信号を前記充放電装置から受信して、前記充放電装置が前記充電モードにあるときは前記切換器を前記第1切換状態に切り換え、前記充放電装置が前記放電モードにあるときは前記切換器を前記第2切換状態に切り換える請求項1に記載の分散型電源システム。
  4. 前記電力系統が停電状態にあるか或いは非停電状態にあるかを判定可能な系統情報を検出する系統情報検出装置を備え、
    前記充放電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて前記電力系統が停電状態にあると判定したときに前記放電モードで動作するように構成され、
    前記発電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて前記電力系統が停電状態にあると判定したときに、前記充放電装置が前記放電モードにあると判定する請求項2に記載の分散型電源システム。
  5. 前記電力線に対して、前記第2接続箇所よりも前記電力系統側に設けられる第4接続箇所で接続される第2電力消費装置を備え、
    前記発電装置は、前記系統情報検出装置から受け取った前記系統情報に基づいて、前記電力系統が停電状態にあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第2接続箇所よりも前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御し、前記電力系統が非停電状態にあるときは前記電力線における電力の潮流を前記第4接続箇所よりも前記電力系統側の所定箇所よりも前記電力系統側に向かわせないという条件下で発電電力を制御する
    ように構成され、
    前記電力系統が停電状態にあるとき、前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置とは前記電力線を介して互いに電気的に接続され、並びに、前記第2電力消費装置は前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置とから電気的に切断され、
    前記電力系統が非停電状態にあるとき、前記充放電装置と前記発電装置と前記第1電力消費装置と前記第2電力消費装置とは前記電力線を介して互いに電気的に接続される請求項4に記載の分散型電源システム。
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