JP6341820B2 - 分散型電源システム - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統に接続される交流線と、交流線に接続される充放電装置と、交流線に接続される発電装置とを備える分散型電源システムに関する。
特許文献1に記載されている分散型電源システムは、充放電装置(蓄電池14)と発電装置(燃料電池発電部9)とを備え、電力系統(商用電力供給源5)から見て下流側に向かって、充放電装置と発電装置とがその並び順で交流線に接続された構成となっている。また、発電装置は、単独運転防止のため、基準電源が存在しない場合や逆潮流を検出した場合には運転を停止するように構成されている。但し、発電装置は、その発電装置自身からの逆潮流を検出するセンサ(33)の検出結果を参照するのみであり、充放電装置がどのような動作状態にあるのかを参照することはない。
特開2011−188607号公報
従来の分散型電源システムでは、発電装置が充放電装置の動作状態を認識できていないことに起因して、問題が発生する可能性がある。以下に、それらの問題について具体例を挙げて説明する。
図5及び図6は、比較例の分散型電源システムの構成を示す図である。これらの分散型電源システムは、電力系統1に接続される交流線2と、交流線2に接続される充放電装置10と、交流線2に接続される発電装置20とを備える。充放電装置10は、交流線2の第1接続箇所P1に接続され、発電装置20は、交流線2の第2接続箇所P2に接続されている。また、交流線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2とがその並び順で設けられ、第2接続箇所P2には電力消費装置30も接続されている。
尚、図5に示す例では、交流線2に対して、発電装置20と充放電装置10とが並列に接続され、図6に示す例では、交流線2に対して、発電装置20と充放電装置10とが直列に接続されている。
図5に示す分散型電源システムにおいて、充放電装置10は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力を計測する第2電力計測手段CT2の検出結果を参照しながら、交流線2への出力電力を調節する。具体的には、充放電装置10は、電力系統1側から交流線2へ向かう電力を正の電力とした場合、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならないように交流線2への出力電力を調節する。好ましくは、充放電装置10は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ少なくなるように(特に好ましくは、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が零になるように)、交流線2への出力電力を調節する。また、発電装置20は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力を計測する第1電力計測手段CT1の検出結果を参照しながら、交流線2への供給電力を調節する。具体的には、発電装置20は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならないように交流線2への供給電力を調節する。好ましくは、発電装置20は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ小さくなるように(特に好ましくは、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が零になるように)、交流線2への供給電力を調節する。
図5に示した分散型電源システムにおいて、図5中に数値を示すように電力消費装置30に500Wの負荷電力が発生すると、その500Wの電力(即ち、電力系統1から交流線2に供給される電力)が第1電力計測手段CT1及び第2電力計測手段CT2の両方で検出される。そして、充放電装置10及び発電装置20の両方が、電力系統1から交流線2への供給電力を例えば零にするような運転を行う(図5では、この運転制御が働いた状態を示している)。但し、通常は、発電装置20の出力変化に比べて、充放電装置10の出力変化の方が速いため、充放電装置10がより大きな電力を出力することになる。このように、図5に示すような分散型電源システムでは、充放電装置10と発電装置20とが、電力消費装置30への電力供給を競い合うこととなるため、結果として、発電装置20からすると、充放電装置10が無い場合に比べて負荷電力が小さくなる。そして、場合によっては、図5に示すように電力消費装置30への電力供給(500W)を充放電装置10が全て賄うようになり、発電装置20から交流線2への供給電力が零になる(即ち、発電装置20が参照する第1電力計測手段CT1で計測される電力は0Wになる)こともある。
このような場合、発電装置20が参照する第1電力計測手段CT1で計測される電力は0Wであり、且つ、発電装置20は交流線2に電力を供給していないため、電力消費装置30の負荷電力が零になったと誤認してしまうことになる。このような誤認は、発電装置20が、充放電装置10の動作状態を知ることができないために、即ち、充放電装置20が、電力消費装置30の負荷電力のうちのどの程度を賄っているのかを認識できないために、更には、充放電装置20が交流線2に接続されていることすら認識できないために発生する。
このような負荷電力の誤認が発生した場合、発電装置20は、電力消費装置30の真の負荷電力に応じた運転モードで動作しなくなる可能性がある。具体的には、電力消費装置30の負荷電力が非常に小さいと誤認することで、発電装置20が発電しない運転モードを選択する可能性や、電力消費装置30の負荷電力が不規則に変動すると誤認することで、発電装置20が連続運転を行わない運転モードを選択する可能性などがある。他にも、充放電装置10の充電が電力系統1から交流線2へ供給される深夜電力によって行われ、その充電電力が第1電力計測手段CT1で計測された場合、発電装置20は、充放電装置10の動作状態を知ることができないため、電力消費装置30の負荷電力が深夜に多いと誤認する可能性がある。
以上のように、図5に示す分散型電源システムでは、発電装置20は、充放電装置10が交流線2に対して接続されているのか、充放電装置10が交流線に対してどの程度の電力を出力(放電)しているのか、充放電装置10がどの程度の電力を充電しているのかといった充放電装置10の動作状態を認識できないため、電力消費装置30の負荷電力を誤認していることに気付かないままになる可能性がある。
図6に示す例では、充放電装置10は交流線2の途中に設けられる遮断器3を含み、その遮断器3よりも下流側に発電装置20と電力消費装置30とが接続されている。そして、充放電装置10に対して、発電装置20と充放電装置10とが直列に接続され、この遮断器3が第1接続箇所P1となる。
図6に示す分散型電源システムにおいて、充放電装置10は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力を計測する第2電力計測手段CT2の検出結果を参照しながら、交流線2への出力電力を調節する。具体的には、充放電装置10は、電力系統1側から交流線2へ向かう電力を正の電力とした場合、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならないように交流線2への出力電力を調節する。好ましくは、充放電装置10は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ少なくなるように(特に好ましくは、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が零になるように)、交流線2への出力電力を調節する。また、発電装置20は、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力を計測する第1電力計測手段CT1の検出結果を参照しながら、交流線2への供給電力を調節する。具体的には、発電装置20は、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力が負の電力とはならないように交流線2への供給電力を調節する。好ましくは、発電装置20は、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ小さくなるように(特に好ましくは、第1接続箇所P1側から第2接続箇所P2へ向かう電力が零になるように)、交流線2への供給電力を調節する。
図6に示した分散型電源システムにおいて、図6中に数値を示すように電力消費装置30で500Wの負荷電力が発生すると、その500Wの負荷電力が第1電力計測手段CT1で検出される。そして、発電装置20が、その負荷電力を例えば零にするような運転を行う。その結果、第2電力計測手段CT2で検出される電力は0Wとなり、充放電装置10は交流線2への電力の出力を行わない。このように、図6に示した分散型電源システムの場合は、発電装置20は、電力消費装置30の負荷電力の全てを第1電力計測手段CT1で検出することができるため、図5を参照して説明した場合のように、電力消費装置30の負荷電力を誤認することがない点で好ましい。
尚、図6に示した分散型電源システムであっても、問題が発生する可能性はある。
例えば、電力系統1で停電が発生した場合、充放電装置10が電力系統1を模擬するような運転モードで運転を行うことがある。つまり、充放電装置10が、交流線2での電力の電圧及び周波数を、電力系統1から交流線2に電力が正常に供給されている場合と同様の値に維持するような運転モードで運転することがある。このような状態で、充放電装置10の蓄電残量が零になると、充放電装置10から交流線2へ電力を供給できなくなる。そして、発電装置20は停電が発生したと判定して緊急に異常停止することになる。つまり、通常、発電装置20は交流線2から電力の供給を受けながら起動や停止を行うが、このような状態に陥ると、発電装置20は交流線2から電力の供給を受けることができないため正常な停止を行うことができず、且つ、その停止状態から起動することもできない。
また、充放電装置10の蓄電残量が零になっていないとしても、充放電装置10による交流線2の電力品質の維持が正常に行えない状態では、充放電装置10から交流線2への電力供給は行われるものの、交流線2での電力の電圧や周波数が正常な範囲を維持できない可能性もある。このような場合、発電装置20は電力系統1に異常が発生したと判定して、交流線2からの解列と再連系とを繰り返すか、或いは、交流線2への電力供給の停止と再開とを繰り返すような状態になる。尚、発電装置20が、予め充放電装置10の蓄電残量が少ないことを認識できていれば、充放電装置10の蓄電残量が零になる前に発電装置20を自発的に停止することや、交流線2での電力の電圧や周波数が正常な範囲から外れたとしても解列しない対応や電力供給を停止しない対応などを取ることもできる。
以上のように、図6に示す分散型電源システムでは、発電装置20は、充放電装置10の蓄電残量がどれだけあるかといった充放電装置10の動作状態を認識できないため、発電装置20はその充放電装置10の動作状態に応じた適切な運転を行えない可能性がある。
尚、充放電装置10と発電装置20の夫々に情報通信装置を設けておき、それらの情報通信装置同士で情報通信を行うようにすれば発電装置20が充放電装置10の動作状態について認識できるようになるが、システムのコストが上昇するという問題が発生する。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、発電装置を適切に運転させることができる分散型電源システムを提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る分散型電源システムの特徴構成は、電力系統に接続される交流線と、前記交流線に接続される充放電装置と、前記交流線に接続される発電装置とを備える分散型電源システムであって、
前記発電装置は、発電部と、前記発電部の運転状態を制御する発電制御部と、前記交流線での電力波形を解析する波形解析部とを有し、前記発電制御部は、前記波形解析部の解析結果に基づいて、前記電力系統から前記交流線へ供給される電力の異常状態及び当該発電装置自身の単独運転状態の少なくとも何れか一方が発生していると判定すると、前記発電部から前記交流線への電力供給を停止する保護制御を行うように構成され、
前記充放電装置は、前記交流線との間での電力の充放電を行う蓄電部と、前記蓄電部の充放電運転を制御する充放電制御部と、信号を前記交流線に供給する信号供給部とを有し、前記充放電制御部は、当該充放電装置自身の動作状態を示す状態信号を、前記電力系統から前記交流線に供給される電力の基準電力波形とは異なる信号用電力波形で前記信号供給部から前記交流線に供給させる信号供給制御を行うように構成され、
前記発電装置が有する前記波形解析部は、前記交流線での電力波形を解析することにより、前記充放電装置の前記充放電制御部が行った前記信号供給制御によって前記交流線に供給された前記信号用電力波形としての前記状態信号を得て、前記発電装置が有する前記発電制御部は、前記波形解析部が得た前記状態信号に基づいて、前記充放電装置の動作状態を判定する動作状態判定手段を有するように構成されている点にある。
上記特徴構成によれば、発電装置の発電制御部は、交流線での電力波形を解析する波形解析部の解析結果に基づいて、電力系統から交流線へ供給される電力の異常状態及びその発電装置自身の単独運転状態の少なくとも何れか一方が発生していると判定すると、発電部から交流線への電力供給を停止する保護制御を行うように構成されている。つまり、発電装置の波形解析部及び発電制御部は、交流線での電力波形中に特定の波形が含まれているかどうかを解析する機能と、その解析により得られた特定の波形が意味する情報を判定する機能とを実現している。更に、本特徴構成では、発電装置の波形解析部及び発電制御部(動作状態判定手段)が備えるそれらの機能を利用して、交流線での電力波形を解析することにより、充放電装置の充放電制御部が行った信号供給制御によって交流線に供給された信号用電力波形としての状態信号を得て、その状態信号に基づいて充放電装置の動作状態を判定することが行われる。
このように、発電装置は、波形解析部及び発電制御部が有している、交流線での電力波形中に特定の波形が含まれているかどうかを解析する機能と、その解析により得られた特定の波形が意味する情報を判定する機能(動作状態判定手段)とを利用して、充放電装置から交流線に供給された情報を受信して、充放電装置の動作状態を知ることができる。その結果、発電装置は、充放電装置の動作状態に応じた運転を行うことができる。
例えば、充放電装置が交流線に対して接続されているか否かについての情報、充放電装置が系統を模擬している(即ち、充放電装置が交流線での電力の電圧及び周波数を維持する役割を担っている)か否かについての情報、例えば現状で充放電装置が交流線に対してどの程度の電力を出力(放電)しているのかについての情報、例えば現状で充放電装置がどの程度の電力を充電しているのかについての情報、といった充放電装置の動作状態に関する情報を、充放電装置から交流線に対して供給していれば、発電装置はそれらの情報について認識することができる。その結果、発電装置は、電力消費装置の負荷電力を誤認すること等が無くなる。そして、発電装置が電力消費装置の負荷電力を誤認すること等が無くなることで、発電装置が不適切な運転を行うようなことが無くなる。
また、充放電装置の蓄電残量がどれだけあるかについての情報を、充放電装置から交流線に供給していれば、発電装置はその情報について認識することができる。その結果、発電装置は、充放電装置の蓄電残量が零になる前に発電装置を自発的に停止することや、交流線での電力の電圧や周波数が正常な範囲から外れたとしても解列しない対応や電力供給を停止しない対応などを取ることもできる。
従って、発電装置を適切に運転させることができる分散型電源システムを提供できる。
本発明に係る分散型電源システムの別の特徴構成は、前記信号供給制御において、前記信号供給部は、波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか一つが前記基準電力波形とは異なる前記信号用電力波形を前記交流線に供給する点にある。
上記特徴構成によれば、信号供給制御において、信号供給部は、波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか一つが電力系統から交流線に供給される電力の基準電力波形とは異なる信号用電力波形を交流線に供給するので、発電装置において、信号用電力波形が、基準電力波形と混同されないようにできる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記信号用電力波形は、前記波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて前記発電制御部が前記異常状態及び前記単独運転状態が発生していないと判定する波形である点にある。
上記特徴構成によれば、交流線に信号用電力波形が供給されても、発電制御部は、異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定するようにできる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記信号用電力波形が含まれている前記交流線の電力波形は、前記波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて前記発電制御部が前記異常状態及び前記単独運転状態が発生していないと判定する波形である点にある。
上記特徴構成によれば、信号用電力波形自体は、発電制御部が、波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて異常状態及び単独運転状態が発生していると判定し得るものであったとしても、その信号用電力波形が含まれている交流線の電力波形は、発電制御部が、波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定するようにできる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記波形解析部が解析する前記交流線での電力波形は、電流波形及び電圧波形の何れか一方又は両方から得られる波形である点にある。
上記特徴構成によれば、電力波形の変化は、電流波形及び電圧波形の何れか一方又は両方の変化によってもたらされるので、信号供給部が電流波形のみを基準電力波形の電流値(電流波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合には、波形解析部は、交流線での電力の電流波形を解析することでその信号用電力波形を得ることができる。或いは、信号供給部が、電圧波形のみを基準電力波形の電圧値(電圧波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合には、波形解析部は、交流線での電力の電圧波形を解析することでその信号用電力波形を得ることができる。また或いは、信号供給部が、電圧波形及び電流波形の両方を基準電力波形の電圧値(電圧波形)及び電流値(電流波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合には、波形解析部は、交流線での電力の電圧波形及び電流波形から導出できる電力波形を解析することでその信号用電力波形を得ることができる。
本発明に係る分散型電源システムの更に別の特徴構成は、前記信号用電力波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか二つの組み合わせを前記充放電装置の動作状態に割り当てる点にある。
上記特徴構成によれば、信号用電力波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか二つの変化を組み合わることで、複数通りの信号用電力波形を作り出すことができる。そして、それら複数通りの信号用電力波形に対して、充放電装置についての複数種の異なる動作状態を割り当てることができる。
第1実施形態の分散型電源システムの構成を示す図である。 信号用電力波形の例を示す図である。 第2実施形態の分散型電源システムの構成を示す図である。 波形解析部が解析する交流線の電力波形の例を示す図である。 比較例の分散型電源システムの構成を示す図である。 比較例の分散型電源システムの構成を示す図である。
<第1実施形態>
以下に図面を参照して第1実施形態の分散型電源システムについて説明する。
図1は、第1実施形態の分散型電源システムの構成を示す図である。図1に示すように、分散型電源システムは、電力系統1に接続される交流線2と、交流線2に接続される充放電装置10と、交流線2に接続される発電装置20とを備える。充放電装置10は、交流線2の第1接続箇所P1に接続され、発電装置20は、交流線2の第2接続箇所P2に接続されている。また、本実施形態では、交流線2に対する電力系統1の接続箇所から見て下流側に向かって第1接続箇所P1と第2接続箇所P2とがその並び順で設けられ、第2接続箇所P2に電力消費装置30が接続されている。
発電装置20は、発電部22と、発電部22の運転状態を制御する発電制御部23と、交流線2での電力波形を解析する波形解析部24とを有する。加えて、発電装置20は、発電部22で発生した電力を、所望の電圧、周波数、位相の電力に変換して交流線2に出力するための電力変換部21を有し、この電力変換部21と交流線2との間には遮断器25が設けられている。
発電部22は、例えば、燃料電池や、エンジンの駆動力によって動作する発電機など、自身の発電電力を制御可能な装置を用いて構成できる。発電制御部23は、発電部22の運転開始、運転停止、出力状態などを制御する。また、発電制御部23は、電力変換部21による電力変換動作を制御する。
発電制御部23には、第1電力計測手段CT1で計測される電力についての情報が伝達される。本実施形態では、電力系統1側から交流線2へ向かう電力を正の電力とする。そして、第1電力計測手段CT1は、交流線2の途中の、第1接続箇所P1よりも上流側(電力系統1側)に設けられ、電力系統1側から第1接続箇所P1に向かう電力を計測する。第1電力計測手段CT1は、例えば交流線2における電力の電流値(電流波形)を検出するために用いられるカレントトランスを用いて構成され、所定の電圧値(例えば200V等)との積から、交流線2の電力値を導出できる。或いは、交流線2における電力の電圧値(電圧波形)を検出するための電圧検出用トランス(図示せず)を別に設け、発電制御部23がその電圧検出用トランスの検出結果を用いて交流線2における電力の電圧値を取得してもよい。尚、第1電力計測手段CT1は交流線2での電力の電流値のみを発電制御部23に伝達し、発電制御部23が電力値の導出を行ってもよい。
発電制御部23は、第1電力計測手段CT1の計測結果を参照して、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならないように発電部22から交流線2への供給電力を調節する。具体的には、発電装置20は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ小さくなるように(例えば、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が零になるように)、発電部22から交流線2への供給電力を調節する。
波形解析部24は、第1電力計測手段CT1の計測結果を参照して、交流線2での電力波形を解析する。波形解析部24の解析結果は、発電制御部23(具体的には、後述する動作状態判定手段23a)に伝達される。
そして、発電装置20では、発電制御部23が、波形解析部24の解析結果に基づいて、電力系統1から交流線2へ供給される電力の異常状態及びその発電装置20自身の単独運転状態の少なくとも何れか一方が発生していると判定すると、発電部22から交流線2への電力供給を停止する保護制御を行う。例えば、発電制御部23は、電力変換部21から交流線2への電力供給を停止させることで、或いは、遮断器25を解列させることで、発電部22から交流線2への電力供給を停止させる。
充放電装置10は、交流線2との間での電力の充放電を行う蓄電部12と、蓄電部12の充放電運転を制御する充放電制御部13と、信号を交流線2に供給する信号供給部SPとを有する。加えて、充放電装置10は、蓄電部12に蓄えられている電力を、所望の電圧、周波数、位相の電力に変換して交流線2に出力するための電力変換部11を有する。
蓄電部12は、蓄電池(化学電池)や電気二重層キャパシタなど、蓄電機能を有する各種機器で構成することができる。充放電制御部13は、電力変換部11の動作を制御して、蓄電部12から交流線2への出力電力(放電電力)の制御と、交流線2から蓄電部12への入力電力(充電電力)の制御とを行う。
充放電制御部13には、第2電力計測手段CT2で計測される電力についての情報が伝達される。第2電力計測手段CT2は、交流線2の途中の、第1接続箇所P1よりも上流側(電力系統1側)に設けられ、電力系統1側から第1接続箇所P1に向かう電力を計測する。第2電力計測手段CT2は、例えば交流線2における電力の電流値を検出するために用いられるカレントトランスを用いて構成され、所定の電圧値(例えば200V等)との積から、交流線2の電力値を導出できる。尚、第2電力計測手段CT2は交流線2での電力の電流値のみを充放電制御部13に伝達し、充放電制御部13が電力値の導出を行ってもよい。
充放電制御部13は、第2電力計測手段CT2の計測結果を参照して、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならないように蓄電部12から交流線2への出力電力を調節する。具体的には、発電装置20は、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が負の電力とはならず且つ出来るだけ小さくなるように(例えば、電力系統1側から第1接続箇所P1へ向かう電力が零になるように)、蓄電部12から交流線2への出力電力を調節する。
本実施形態では、充放電装置10から発電装置20へ、充放電装置10の動作状態を示す状態信号を伝達できる。そのために、充放電装置10の充放電制御部13は、自身の動作状態を示す状態信号を、電力系統1から交流線2に供給される電力の基準電力波形とは異なる信号用電力波形で信号供給部SPから交流線2に供給させる信号供給制御を行うように構成されている。本実施形態では、信号供給部SPは電力変換部11を用いて実現される。そして、信号供給部SPとしての電力変換部11は、波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか一つが基準電力波形とは異なる信号用電力波形を交流線2に供給する。尚、基準電力波形は、電力系統1から交流線2に供給される電力波形のことである。
充放電制御部13が信号供給制御を行うタイミングは適宜設定可能である。例えば、充放電装置10が交流線2に接続されたときの初期設定時に信号供給制御を行う場合、又は、1時間毎や1日毎などの定期的に信号供給制御を行う場合、又は、充放電装置10が交流線2に対して電力を出力開始する度に信号供給制御を行う場合など、充放電制御部13がどのようなタイミングで信号供給制御を行うのかは適宜設定可能である。
図2は、信号用電力波形の例を示す図である。図2において、横軸は時間であり、縦軸は電圧である。図示するように、信号供給部SPは、時刻t2以降、電力系統1から交流線2に供給される基準電力波形と同じ波形の電力を交流線2へ出力する。これに対して、信号供給部SPは、時刻t1から時刻t2までの間、電力系統1から交流線2に供給される基準電力波形とは異なる波形の電力を交流線2へ出力する。このような信号用電力波形は、充放電装置10の信号供給部SPとして機能する電力変換部11によって作り出される。このような信号用電力波形の供給開始から供給停止までの期間(図2では、時刻t1〜時刻t2までの間)は、例えば信号用電力波形の100サイクルなど、適宜設定可能である。尚、図2に例示している時刻t1〜時刻t2までの間の信号用電力波形それ自体は、発電制御部23が、波形解析部24による信号用電力波形の解析結果に基づいて上述した異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定する波形である。つまり、電力系統1での基準電力波形と比べて、例えば信号用電力波形の周波数及び振幅が実質的に同一範囲内にある。また、図2に例示している時刻t2以降の信号用電力波形は、上述したように基準電力波形と同じ波形であるので、発電制御部23が、波形解析部24による信号用電力波形の解析結果に基づいて上述した異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定する波形である。
図2に示す例では、信号用電力波形の振幅値(電圧値)が基準電力波形の振幅値よりも小さくなっている。そして、充放電装置10の電力変換部11(信号供給部SP)から交流線2へ信号用電力波形が出力されたとき、交流線2での電力波形にはこの信号用電力波形が含まれることになる。
発電装置20では、第1電力計測手段CT1が計測した交流線2の計測電力波形が発電制御部23及び波形解析部24に伝達される。波形解析部24では、第1電力計測手段CT1が計測した計測電力波形の解析が行われる。例えば、波形解析部24は、この計測電力波形を基準電力波形と比較して、基準電力波形からの差分を抽出する。つまり、充放電装置10の電力変換部11(信号供給部SP)から交流線2へ信号用電力波形が出力されているとき、波形解析部24が計測電力波形と基準電力波形との差分とを導出すると、その差分として信号用電力波形が得られる。波形解析部24の解析結果(即ち、信号用電力波形についての情報)は、発電制御部23に伝達される。
これに対して、充放電装置10の電力変換部11(信号供給部SP)から交流線2へ信号用電力波形が出力されていないとき、波形解析部24が計測する計測電力波形は基準電力波形と同じであるので、計測電力波形と基準電力波形との差分は零となる。
このようにして、発電装置20において、充放電装置10から交流線2へ供給された信号用電力波形としての状態信号が検出される。
尚、波形解析部24が解析する交流線2での電力波形(計測電力波形)は、電流波形及び電圧波形の何れか一方又は両方から得られる波形である。例えば、信号供給部SPが、電圧値(電圧波形)のみを電力系統1での基準電力波形の電圧値(基準電圧波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合、波形解析部24は、計測された交流線2での電力の電圧値(計測電圧波形)を解析、又は、その電圧値(計測電圧波形)と基準電力波形の電圧値(基準電圧波形)とを比較して解析すればよい。或いは、信号供給部SPが、電流値(電流波形)のみを電力系統1での基準電力波形の電流値(基準電流波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合、波形解析部24は、計測された交流線2での電力の電流値(計測電流波形)を解析、又は、その電流値(計測電流波形)と基準電力波形の電流値(基準電流波形)とを比較して解析すればよい。また或いは、信号供給部SPが、電圧値(電圧波形)及び電流値(電流波形)の両方を電力系統1での基準電力波形の電圧値(基準電圧波形)及び電流値(基準電流波形)から変化させた信号用電力波形を供給する場合、波形解析部24は、計測された交流線2での電力の電圧値(計測電圧波形)及び電流値(計測電流波形)から導出できる電力値(計測電力波形)を解析、又は、その電力値(計測電力波形)と基準電力波形とを比較して解析してもよい。
発電制御部23は、内部メモリ等の記憶手段に、信号用電力波形と、その信号用電力波形が意味する充放電装置10の動作状態についての情報とを関連付けて記憶している。加えて、発電装置20が有する発電制御部23は、波形解析部24が得た状態信号(信号用電力波形)に基づいて、充放電装置10の動作状態を判定する動作状態判定手段23aを有する。つまり、波形解析部24の解析結果(即ち、信号用電力波形)が発電制御部23に伝達されると、発電制御部23の動作状態判定手段23aは、内部メモリ等の記憶手段に記憶されている情報を参照して、波形解析部24の解析結果が意味する、充放電装置10の動作状態についての情報を導き出すことができる。
充放電装置10の動作状態についての情報としては、充放電装置10が交流線2に対して電気的に接続された状態であるか否かについての情報、充放電装置10が交流線2に対して系統連系状態で接続された状態であるか或いは充放電装置10が交流線2に対して電力系統1を模擬した状態(即ち、充放電装置10が交流線2での電力の電圧及び周波数を維持する役割を担っている状態)で接続された状態であるかについての情報、充放電装置10が交流線2に対してどの程度の電力を出力(放電)しているのかについての情報、充放電装置10が交流線2からどの程度の電力を充電しているのかについての情報、充放電装置10の蓄電部12の蓄電残量についての情報、などである。
以上のように、発電装置20の発電制御部23は、交流線2での電力波形を解析する波形解析部24の解析結果に基づいて、電力系統1から交流線2へ供給される電力の異常状態及びその発電装置20自身の単独運転状態の少なくとも何れか一方が発生していると判定すると、発電部22から交流線2への電力供給を停止する保護制御を行うように構成されている。つまり、発電装置20の波形解析部24及び発電制御部23は、交流線2での電力波形中に特定の波形が含まれているかどうかを解析する機能と、その解析により得られた特定の波形が意味する情報を判定する機能とを実現している。更に、本実施形態では、発電装置20の波形解析部24及び発電制御部23(動作状態判定手段23a)が備えるそれらの機能を利用して、交流線2での電力波形を解析することにより、充放電装置10の充放電制御部13が行った信号供給制御によって交流線2に供給された信号用電力波形としての状態信号を得て、その状態信号に基づいて充放電装置10の動作状態を判定することが行われる。
このように、発電装置20は、波形解析部24及び発電制御部23が有している、交流線2での電力波形中に特定の波形が含まれているかどうかを解析する機能と、その解析により得られた特定の波形が意味する情報を判定する機能(動作状態判定手段23a)とを利用して、充放電装置10から交流線2に供給された情報を受信して、充放電装置10の動作状態を知ることができる。その結果、発電装置20は、充放電装置10の動作状態に応じた運転を行うことができる。
例えば、充放電装置10が交流線2に対して接続されているか否かについての情報、充放電装置10が系統を模擬している(即ち、充放電装置10が交流線2での電力の電圧及び周波数を維持する役割を担っている)か否かについての情報、充放電装置10が交流線2に対してどの程度の電力を出力(放電)しているのかについての情報、充放電装置10がどの程度の電力を充電しているのかについての情報、といった充放電装置10の動作状態に関する情報を、充放電装置10から交流線2に対して供給していれば、発電装置20はそれらの情報について認識することができる。その結果、発電装置20は、電力消費装置30の負荷電力を誤認すること等が無くなることで、発電装置20が不適切な運転を行うようなことが無くなる。
また、発電装置20は、充放電装置10が系統を模擬していることを認識できれば、即ち、充放電装置10が正常であっても交流線2での電力の電圧及び周波数が不安定になる可能性が高いことを認識できれば、上述した保護制御を行う条件が満たされたとしてもその保護制御を行わず一定出力で運転継続することや、上述した保護制御を行った後、その保護制御を終了するまでの待機期間を通常よりも長くするなどの対応をとることができる。
或いは、充放電装置10の蓄電残量がどれだけあるかについての情報を、充放電装置10から交流線2に供給していれば、発電装置20はその情報について認識することができる。その結果、発電装置20は、充放電装置10の蓄電残量が零になる前に発電装置20を自発的に停止することや、交流線2での電力の電圧や周波数が正常な範囲から外れたとしても交流線2から解列しない対応や交流線2への電力供給を停止しない対応などを取ることもできる。
<第2実施形態>
第2実施形態の分散型電源システムは、信号用電力波形が上記第1実施形態で例示したものと異なっている。以下に第2実施形態の分散型電源システムについて説明するが、上記実施形態と同様の構成については説明を省略する。
図3は、第2実施形態の分散型電源システムの構成を示す図である。図3に示す分散型電源システムには、交流線2での電力の電圧値(電圧波形)を検出するための電圧検出用トランスVTを記載している。この電圧検出用トランスVTの検出結果は、波形解析部24に伝達される。また、第1実施形態と同様に、交流線2での電力の電流値を検出するカレントトランス(第1電力計測手段CT1)も設けられ、その検出結果は波形解析部24に伝達される。
図4は、波形解析部24が解析する交流線2の電力波形の例を示す図である。具体的には、図4は、電圧検出用トランスVTが検出した交流線2の電力の電圧値(電圧波形)の例を示す図である。この例では、信号供給部SPは、交流線2の電圧波形に対して、所定の周波数の電圧波形(信号用電力波形の一例としての信号用電圧波形)を重畳させている。図4に示した例では、この信号用電力波形が含まれている交流線2の電力波形は、電力系統1での基準電力波形と実質的に同一範囲内にあるため、波形解析部24によるその信号用電力波形の解析結果に基づいて発電制御部23が異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定する波形である。つまり、信号用電力波形自体は、発電制御部23が、波形解析部24による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて異常状態及び単独運転状態が発生していると判定し得るものであったとしても、その信号用電力波形が含まれている交流線2の電力波形は、発電制御部23が、波形解析部24による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて異常状態及び単独運転状態が発生していないと判定するようにできる。
そして、波形解析部24では、電圧検出用トランスVTが計測した計測電力波形(計測電圧波形)の解析が行われる。例えば、波形解析部24は、この計測電圧波形を基準電圧波形と比較して、基準電圧波形からの差分を抽出する。つまり、充放電装置10の電力変換部11(信号供給部SP)から交流線2へ信号用電圧波形が出力されているとき、波形解析部24が計測電圧波形と基準電圧波形との差分とを導出すると、その差分として信号用電圧波形が得られる。そして、波形解析部24の解析結果(即ち、信号用電圧波形についての情報)は、発電制御部23に伝達される。
これに対して、充放電装置10の電力変換部11(信号供給部SP)から交流線2へ信号用電圧波形が出力されていないとき、波形解析部24が計測する計測電圧波形は基準電圧波形と同じであるので、計測電圧波形と基準電圧波形との差分は零となる。
このようにして、発電装置20において、充放電装置10から交流線2へ供給された信号用電圧波形としての状態信号が検出される。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、分散型電源システムの構成について例示したが、別の構成に変更してもよい。例えば、更に別の充放電装置10や更に別の電力消費装置30を追加で設けた構成などに変更してもよい。また、充放電装置10や発電装置20の内部構成も図示したものに限定されず適宜変更可能である。
<2>
上記実施形態では、図2に示したような形状の信号用電力波形の例を説明したが、信号用電力波形の形状は図2に示した例に限定されず、適宜変更可能である。例えば、振幅(電圧値)は基準電力波形と同じであるが、周波数が基準電力波形と異なるような信号用電力波形を用いてもよい。
<3>
上記実施形態では、充放電装置10の動作状態についての情報を例示したが、更に別の情報を充放電装置10から交流線2へ供給させるようにしてもよい。例えば、蓄電部12に故障などの異常が発生した場合には、その異常についての情報を充放電装置10から交流線2へ供給させるようにしてもよい。他にも、蓄電部12から交流線2への放電時間帯や交流線2から蓄電部12への充電時間帯が予定されている場合には、その予定されている充放電時間帯についての情報を充放電装置10から交流線2へ供給させるようにしてもよい。
例えば、信号用電力波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか二つの組み合わせを、充放電装置10の動作状態に割り当ててもよい。つまり、信号用電力波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか二つの変化を組み合わることで、複数通りの信号用電力波形を作り出すことができることを利用して、それら複数通りの信号用電力波形に対して、充放電装置10についての複数種の異なる動作状態を割り当てることができる。
表1は、基準電力波形とは異なる信号用電力波形の振幅及び周波数の組み合わせを、充放電装置10の動作状態に割り当てた場合の例である。尚、以下に示す例では、電力系統1での基準周波数を60Hzとしている。具体的には、発電制御部23は、信号用電力波形の振幅が基準電力波形の振幅の90%に相当する値であり且つ信号用電力波形の周波数が58Hzであれば、充放電装置10が充電中であると判定する。また、発電制御部23は、信号用電力波形の振幅が基準電力波形の振幅の100%に相当する値であり且つ信号用電力波形の周波数が58Hzであれば、充放電装置10が放電中であると判定する。更に、発電制御部23は、信号用電力波形の振幅が基準電力波形の振幅の90%に相当する値であり且つ信号用電力波形の周波数が62Hzであれば、充放電装置10が待機中(充電も放電もしていない状態)であると判定する。また更に、発電制御部23は、信号用電力波形の振幅が基準電力波形の振幅の100%に相当する値であり且つ信号用電力波形の周波数が62Hzであれば、充放電装置10が故障中であると判定する。
Figure 0006341820
本発明は、発電装置を適切に運転させることができる分散型電源システムに利用できる。
1 電力系統
2 交流線
10 充放電装置
11 電力変換部(信号供給部 SP)
12 蓄電部
13 充放電制御部
20 発電装置
22 発電部
23 発電制御部
23a 動作状態判定手段
24 波形解析部
30 電力消費装置
CT1 第1電力計測手段
CT2 第2電力計測手段
P1 第1接続箇所
P2 第2接続箇所

Claims (6)

  1. 電力系統に接続される交流線と、前記交流線に接続される充放電装置と、前記交流線に接続される発電装置とを備える分散型電源システムであって、
    前記発電装置は、発電部と、前記発電部の運転状態を制御する発電制御部と、前記交流線での電力波形を解析する波形解析部とを有し、前記発電制御部は、前記波形解析部の解析結果に基づいて、前記電力系統から前記交流線へ供給される電力の異常状態及び当該発電装置自身の単独運転状態の少なくとも何れか一方が発生していると判定すると、前記発電部から前記交流線への電力供給を停止する保護制御を行うように構成され、
    前記充放電装置は、前記交流線との間での電力の充放電を行う蓄電部と、前記蓄電部の充放電運転を制御する充放電制御部と、信号を前記交流線に供給する信号供給部とを有し、前記充放電制御部は、当該充放電装置自身の動作状態を示す状態信号を、前記電力系統から前記交流線に供給される電力の基準電力波形とは異なる信号用電力波形で前記信号供給部から前記交流線に供給させる信号供給制御を行うように構成され、
    前記発電装置が有する前記波形解析部は、前記交流線での電力波形を解析することにより、前記充放電装置の前記充放電制御部が行った前記信号供給制御によって前記交流線に供給された前記信号用電力波形としての前記状態信号を得て、前記発電装置が有する前記発電制御部は、前記波形解析部が得た前記状態信号に基づいて、前記充放電装置の動作状態を判定する動作状態判定手段を有するように構成されている分散型電源システム。
  2. 前記信号供給制御において、前記信号供給部は、波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか一つが前記基準電力波形とは異なる前記信号用電力波形を前記交流線に供給する請求項1に記載の分散型電源システム。
  3. 前記信号用電力波形は、前記波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて前記発電制御部が前記異常状態及び前記単独運転状態が発生していないと判定する波形である請求項1又は2に記載の分散型電源システム。
  4. 前記信号用電力波形が含まれている前記交流線の電力波形は、前記波形解析部による当該信号用電力波形の解析結果に基づいて前記発電制御部が前記異常状態及び前記単独運転状態が発生していないと判定する波形である請求項1又は2に記載の分散型電源システム。
  5. 前記波形解析部が解析する前記交流線での電力波形は、電流波形及び電圧波形の何れか一方又は両方から得られる波形である請求項1〜4の何れか一項に記載の分散型電源システム。
  6. 前記信号用電力波形の振幅及び周波数及び位相の少なくとも何れか二つの組み合わせを、前記充放電装置の動作状態に割り当てる請求項1〜5の何れか一項に記載の分散型電源システム。
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