JP2016173309A - 経路案内装置及びプログラム - Google Patents
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そこで、この問題に対処するため、例えば、特許文献1に記載されたナビゲーション装置では、ガイドポイントの属性(階段、エレベータ、エスカレータ等)及びその付帯情報(上り、下り等)を、利用者に表示するようにしている。
また、特許文献2に記載された地図配信装置では、例えば、GIF(Graphics Interchange Format)等のフォーマット(即ち、アニメーション等の動画)を利用して、階段やエスカレータ等の経路上における上り、下りの方向を表示している。
なお、非特許文献であるが、自転車の経路検索システムとして、経路検索結果に、その検索した経路の距離と標高(高低差)の関係を示す標高チャートを付すことにより、経路検索結果と標高チャートを同時に表示する経路検索システムがあるが(非特許文献1)、この経路検索システムでは自転車で走行することのみを前提にしていることから、階段、エスカレータ等を含む経路は検索対象から除外されている。
図1は、本発明の実施形態に係る経路案内装置10の概略ブロック図である。
経路案内装置10は、図1に示すように、基地局20及び公衆通信ネットワーク30、又は公衆通信ネットワーク30を介して、ユーザ端末40(例えば、携帯情報端末50、PC(Personal Computer)60)に接続される。
なお、経路案内装置10は、検索した経路に、急勾配、階段等の通路、横断歩道橋、地下横断歩道等の横断施設、またエスカレータ、エレベータ等の昇降機がある場合、それらを道路ネットワーク属性情報として標高チャートにマッピングして、ユーザ端末40に提供する。
また、本発明の実施形態に係る経路案内装置10では、経路検索結果及び標高チャートを提供する前提として、ユーザにより設定された条件に基づき、負荷、障害等の少ない経路を優先的に提供するものとする。
また、ユーザ端末40は、経路案内装置10から提供される経路検索結果及び標高チャートに関するデータを受信し、ユーザ端末40の表示部に表示する。
なお、ユーザ端末40における各種項目の入力(設定)については図3、またユーザ端末40に表示される経路検索結果及び標高チャートについては図8を用いて後述する。
また、PC60は、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ等であり、例えば、ユーザが、在宅時等に予め、出発地から目的地までの経路を検索するときに用いる通信媒体として例示するものである。
図2は、本発明の実施形態に係る経路案内装置10の機能ブロック図である。
通信制御部102は、経路検索を実行する上で必要とされる設定の受信に関する制御、また経路検索結果及び標高チャートの送信に関する制御を実行する。
具体的には、「出発地」、「目的地」、また「急勾配」、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」、「横断歩道橋」、「地下横断歩道」の有無に関する設定、「最大許容距離」に関する設定等を取得する。
また、表示優先度を設定する上で、歩行者種別に関する設定も同時に取得する。
なお、地図情報記憶部104には、急勾配、階段、エスカレータ、エレベータ、横断歩道橋、地下横断歩道等に関するデータ(即ち、道路ネットワーク属性情報)がノードデータ及び/又はリンクデータに関連付けて記憶される。また、ノードデータにはそのノードの標高値、リンクデータにはそのリンクの距離がデータとして関連付けられている。
経路検索部106は、設定情報取得部103により取得された「出発地」及び「目的地」に関する情報に従って、出発地から目的地までの距離等を考慮した上で、出発地から目的地までの経路を検索する(即ち、始端ノードから終端ノードに接続されるリンク(例えば、後述の図5BのLac、Lcf、Lfh・・・等)及びノード(例えば、後述の図5AのNc、Nf、Nh・・・等)を抽出する)。
経路検索結果記憶部108は、経路検索結果を記憶する。
なお、経路検索結果記憶部108に記憶される経路検索結果(即ち、抽出されたノード、リンクに関するデータ)には、急勾配、階段、横断歩道橋、地下横断歩道、エスカレータ、エレベータ等に関するデータも関連付けられる。
また、経路選択部109は、経路の総距離が、設定情報取得部103により取得された「最大許容距離」の範囲内である経路を選択する。
ソート処理部110は、経路選択部109により選択された経路に関して、重み係数情報記憶部105に記憶される重み係数に基づいて重み付け値を算出し、表示優先度を設定する。
即ち、ソート処理部110は、経路選択部109により選択された経路に関して、その経路を歩行した時にかかる負荷の少ない順序に従って表示優先度を設定する、表示優先度設定手段として機能する。
なお、画像データ生成部111は、標高チャートを画像データとして生成する上で、地図情報記憶部104に記憶されるノードデータの標高値、及びリンクデータの距離等から、表示対象とする経路の勾配も算出する。即ち、画像データ生成部111は、勾配算出手段としても機能する。
なお、画像データ生成部111は、標高チャートにマッピングする、急勾配、階段等の通路、横断歩道橋、地下横断歩道等の横断施設、エスカレータ、エレベータ等の昇降機に関して、それらの距離及び高さ(標高又は高度差)を、経路の距離の縮尺と同じ縮尺で画像データとして生成する。即ち、例えば、階段に関して、階段全てに関して同じマークをマッピングするのではなく、各々の階段の長さ、勾配等が標高チャートに反映されるように画像データを生成する。
また、表示制御部112は、ユーザ端末40に、経路検索結果及び標高チャートを表示(提供)するように制御する。即ち、表示制御部112は、標高チャート提供手段として機能する。
図3の経路検索の入力画面において、「出発地」は出発地に関する情報を、また「目的地」は目的地に関する情報を入力する領域である。
「出発地」及び「目的地」はいずれも入力必須項目であり、いずれか一方又は双方が入力されていない状態で「検索」が実行されると、経路案内装置10はエラーメッセージを表示する。
なお、「目的地」としては、施設の一般名称を設定することもできる。具体的には、「駅」、「銀行」、「病院」等を設定することもできる。この場合、経路案内装置10は、出発地からの経路が最大許容距離以内に位置する施設までの経路を検索する。
歩行者種別は、歩行する者の歩行能力を示すものであり、本発明の実施形態に係る経路案内装置10では、その例示として、通常歩行者(健常者)、高齢者、歩行障害者(車椅子)、ベビーカーから選択することができる。
なお、図3に示す例では、ユーザが通常歩行者を選択した例を示している。また、歩行者種別に関する情報は、表示優先度を設定する上で、重み係数情報記憶部105から重み係数を読み込むときに用いられる。
具体的には、例えば、ユーザが、「階段」のチェックを外すと、階段を含む経路が表示対象経路から除外される。
また、ここで、「横断歩道橋(エレベータ付設)」とは、昇降手段を階段のみで構成させた横断歩道橋(図3における「横断歩道橋」)にエレベータが付設(併設)されたものであり、「横断歩道橋」とは異なる横断施設として設定されるものである。この点、「地下横断歩道(エレベータ付設)」についても同様である。
加えて、本発明の実施形態に係る経路案内装置10では、傾きが10度以上ある道路(坂道)を「急勾配」として設定(定義)している。但し、「急勾配」として設定する道路の傾きは、必ずしもこれに限定されず、調整可能なパラメータである。
例えば、図3に示すように、ユーザにより表示件数として「3件」が選択されている場合、経路案内装置10は、検索した経路検索結果から、表示優先度の高い3件をユーザ端末40に提供し、出発地から目的地までの経路を案内する。
「歩行速度」は、出発地から目的地までの所要時間を算出するために用いられる設定であり、ユーザは、「遅い」、「標準」、「速い」等から選択することができる。
図3では、ユーザにより「標準」が選択された場合を示しており、この場合、経路案内装置10は、歩行速度を時速5km/hとして、出発地から目的地までの所要時間を算出する。但し、検索された経路に例えば、急勾配の道路がある場合、経路案内装置10は、その急勾配のある道路区間に関して、勾配の程度によって時速を5km/hより下げて、所要時間を計算する。
なお、図3には図示していないが、経路検索の入力画面に重み係数に関するリンクを追加してもよい。この場合、ユーザは、「急勾配」、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」、「横断歩道橋」、「横断歩道橋(エレベータ付設)」、「地下横断歩道」、「地下横断歩道(エレベータ付設)」に関する重み係数を、個別に設定することができる。また、設定された重み係数は、重み係数情報記憶部105に記憶される。
図4Aは、図3において「出発地」として設定した「A交差点」、及び目的地として設定した「N駅」の周辺の地図データを表示した図であり、図4Bはその地図データを道路ネットワークデータとして表示した図である。
また、図4Bに示す塗り円は交差点や屈折路等を示すノードを、またノード間を接続する線分はリンクを示している。
図5Aはノードデータのデータ構成を示す図である。
ノードデータは、主にノードの位置(即ち、緯度、経度)に関するデータで構成され、ノードデータには、図5Aに示すように、標高値に関するデータと、ノード種別に関するデータが関連付けられている。
リンクデータは、そのリンクが接続されるノードと、そのリンクの長さ(距離)、またリンク種別より構成される。
なお、図6の右下に示すマークは、各々「急勾配」、「階段」、「エスカレータ」、「横断歩道橋(エレベータ付設)」を示しており、図6では、経路の該当する位置に、それらのマークをマッピングして表示している。
経路βは、出発地であるノードNaから目的地であるNnまでの経路として、ノードNb、Nd、Ng、Nj、Nl、及びNmを経由する経路を示している。
同様に、経路γはノードNc、Nd、Ng、Nj、及びNkを経由する経路を、経路δはノードNc、Nd、Ng、Nj、Nl、及びNmを経由する経路を示している。
また、経路εはノードNc、Nf、Nh、Ni、Nj、及びNkを経由する経路を、経路ζはノードNc、Nf、Nh、Ni、Nj、Nl、及びNmを経由する経路を、経路ηはノードNc、Nf、Nh、Ni、No、Nl、及びNmを経由する経路を示している。
さらに、経路θはノードNc、Nf、Nh、Ng、Nj、及びNkを経由する経路を、経路ιはノードNc、Nf、Nh、Ng、Nj、Nl、及びNmを経由する経路を示している。
ここで、図3に示す例において、ユーザは、出発地であるA交差点(ノードNa)から目的地であるN駅(ノードNn)までの経路として、「階段」、また「横断歩道橋」のある経路を除外しており、また最大許容距離を「330m」に設定している。
図6に示す例において、経路α、経路β、経路γ、経路δは経路の途中に階段があること、また経路ιは経路の総距離が331mであることから、経路選択部109は、経路ε、経路ζ、経路η、経路θを選択する。
図7は、本発明の実施形態に係る経路案内装置10の重み係数情報記憶部105に記憶された重み係数を示した図である。
なお、図7では、その一例として、通常歩行者(健常者)に関する重み係数のみを示している。
ソート処理部110は、経路εに関して、横断歩道橋(エレベータ付設)が1箇所、急勾配が2箇所あることから、重み付け値を「−3.5(=−1.5+(−0.5)+(−1.5))」と算出する。
同様に、経路ζに関して、急勾配、横断歩道橋(エレベータ付設)、エスカレータが各々1箇所あることから、重み付け値を「+0.5(=−1.5+(−0.5)+2.5)」と算出する。
また、経路ηに関して重み付け値を「−0.5(=−1.5+(−1.5)+2.5)」、経路θに関して重み付け値を「−3.5(=−1.5+(−0.5)+(−1.5))」と算出する。
具体的には、ソート処理部110は、重み付け値の高い経路の表示優先度を高く設定する。
但し、図7に示す例では、経路εの重み付け値と経路θの重み付け値が、いずれも「−3.5」となり、同じ値となることから、ソート処理部110は、設定情報取得部103により取得した優先指定(即ち、優先指定1、優先指定2として設定された条件)に従って、表示優先度を設定する。
その結果、ソート処理部110は、経路ζ、経路η、経路ε、経路θの順に表示優先度を高く設定する。
図3において、ユーザが表示件数として「3件」を選択していることから、表示制御部112は、経路ζ、経路η、経路εを表示対象経路として選択する。
表示制御部112は、画像データ生成部111により画像データが生成されると、ユーザ端末40に経路検索結果及び標高チャートを表示するように制御する。
図8に示す表示画面において、その左上側には地図データに検索した経路を重畳させたもの、また左下側に方向指示情報を表示している。
そして、画面の右側には、図3において設定された「表示件数」に従って、3件の標高チャートを表示している。図8において、表示優先度の高い経路から順に(即ち、経路ζ、経路η、経路εの順に)、経路1、経路2、経路3として表示している。
また、図8に示すように、ユーザが、標高チャートの経路上のある地点を選択すると、その地点に歩行者種別(この場合、通常歩行者)のマークが表示され、さらに、そのマークは、地図データにおいて、標高チャートにおいて選択した位置と同じ位置に、連動して表示されるようになっている。
この場合、即ち、図3から図8に示す例において、例えば、目的地に施設の一般名称である「駅」を入力すると、経路案内装置10は、「A交差点」からの経路上の距離が最大許容距離以内に位置する駅(図4に示す例では、「N駅」、「R駅」、「Z駅」)を選択し、出発地である「A交差点」から各々の駅までの経路を検索する。
経路案内装置10は、表示優先度が高く設定された経路から順に、経路1、経路2、経路3として、ユーザ端末40に表示する。
これにより、ユーザは、電車を利用するにあたり、「A交差点」から歩行時にかかる負荷の少ない経路を選択することができる。
経路案内装置10は、図3に示す経路検索の入力画面においてユーザにより「検索」が選択され、検索実行に関する命令を受信すると、図9に示す処理を開始する。
経路案内装置10は、「出発地」及び「目的地」に関する情報を取得する(S101)。
なお、図9のフロー図には示していないが、経路案内装置10は、「出発地」及び/又は「目的地」の情報を取得することができない場合、ユーザ端末40にエラーメッセージを表示する。
経路案内装置10は、「経路選択条件」に関する情報を取得する(S103)。
即ち、「急勾配」、「階段」、「エスカレータ」、「エレベータ」、「横断歩道橋」、「横断歩道橋(エレベータ付設)」、「地下横断歩道」、「地下横断歩道(エレベータ付設)」の各々について、検索対象とする経路から除外するか否かに関する情報(設定)を取得する。
経路案内装置10は、「最大許容距離」に関する情報を取得する(S105)。
経路案内装置10は、「歩行速度」に関する情報を取得する(S106)。
経路案内装置10は、「優先指定」に関する情報を取得する(S107)。
なお、「表示件数」に関して、デフォルトでは「3件」に設定されている。
また、ユーザが「最大許容距離」を設定していない場合、経路案内装置10は、これらの設定を条件に含めずに、表示対象経路を選択する。
なお、記憶制御部107は、検索した経路の結果を一時的に記憶する。
ソート処理部110は、選択された経路の各々に関して、重み付け値を算出する(S110)。
ソート処理部110は、重み付け値が同じ値となる経路がない場合(S111 「無し」)、重み付け値に基づき、表示優先度を設定する(S113)。
また、ソート処理部110は、重み付け値が同じ値となる経路がある場合(S111 「有り」)には、ステップS107において取得した「優先指定」を適用した上で(S112)、表示優先度を設定する(S113)。
画像データ生成部111は、ステップS114において表示対象として選択した経路に関して、地図データに重畳させる経路検索結果及び標高チャートを画像データとして生成する(S115)。
表示制御部112は、ステップS115において表示対象経路に関する画像データが生成されると、ユーザ端末40に経路検索結果及び標高チャートを表示するように制御する(S116)。
また、本発明の実施形態に係る経路案内装置によれば、歩行者種別に応じて、道路ネットワーク属性情報(急勾配、階段、エスカレータ、エレベータ、横断歩道橋、地下横断歩道等)の各々に対して設定された重み係数から、重み付け値を算出し、表示優先度を設定することで、その歩行者等にとって、負荷、障害等の少ない経路を優先的に案内(提供)することができる。
また、本発明の実施形態では、経路案内装置において出発地から目的地までの経路を検索し、その検索した経路(即ち、経路検索結果)及びその経路の標高チャートを画像データとして、ユーザ端末に提供するものとして説明したが、ユーザ端末において、地図情報を記憶し、その地図情報に基づいて経路を検索し、その検索した経路(即ち、経路検索結果)及びその経路の標高チャートを生成することで、ユーザ端末自体を経路案内装置として構成することもできる。
Claims (5)
- 道路を、複数のノードと前記ノード間に接続されるリンクとで示した道路ネットワークデータとして記憶すると共に、前記道路ネットワークデータに標高値及び道路ネットワーク属性情報を関連付けて記憶する地図情報記憶手段と、
前記地図情報記憶手段に記憶された道路ネットワークデータに基づき、出発地から目的地までの経路を検索する経路検索手段と、
前記地図情報記憶手段に記憶された標高値に基づき、前記経路検索手段により検索された経路の勾配を算出する勾配算出手段と、
前記勾配算出手段により算出された勾配に基づき、前記経路検索手段により検索された経路の距離と標高の関係を示す標高チャートを生成する標高チャート生成手段と、
前記標高チャート生成手段により生成された標高チャートに、前記道路ネットワーク属性情報を画像としてマッピングするマッピング手段と、
前記マッピング手段により道路ネットワーク属性情報がマッピングされた標高チャートを、端末装置に提供する標高チャート提供手段と、
を有する経路案内装置。 - 請求項1に記載された経路案内装置において、
前記端末装置において設定された、前記道路ネットワーク属性情報に関する経路選択条件を取得する経路選択条件取得手段と、
前記経路検索手段により検索された経路から、前記経路選択条件取得手段により取得された経路選択条件を充足する経路を選択する経路選択手段と、
を有する経路案内装置。 - 請求項2に記載された経路案内装置において、
前記道路ネットワーク属性情報を構成する種別の重み係数を記憶する重み係数情報記憶手段と、
前記経路選択手段により選択された経路について、前記重み係数情報記憶手段に記憶された重み係数に基づいて、表示優先度を設定する表示優先度設定手段と、
を有する経路案内装置。 - 請求項3に記載された経路案内装置において、
前記重み係数情報記憶手段に記憶された重み係数が、歩行者種別に応じて設定される経路案内装置。 - コンピュータを請求項1ないし4のいずれかに記載された経路案内装置の各手段として機能させるプログラム。
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