JP2016172245A - ブスバー塗布装置、およびブスバー塗布方法 - Google Patents

ブスバー塗布装置、およびブスバー塗布方法 Download PDF

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Abstract

【課題】長尺状かつ平板状の銅板材であるブスバー本体の所望場所のみに、粉体塗料を精度よく、かつ迅速に塗装可能なブスバー塗布装置、および、そのような塗装を効率的に実施するブスバー塗布方法を提供する。
【解決手段】所定温度に加熱されたブスバー本体22に対して、流動浸漬装置12を用いて、粉体塗料を塗装してなるブスバー塗布装置20等であって、ブスバー本体22を加圧状態下に、通電加熱して、所定表面温度を有するブスバー本体22とする第1の加熱装置10と、加熱されたブスバー本体22を、粉体塗料の中に浸漬させて、表面に対して、粉体塗料を塗装する流動浸漬装置12と、粉体塗料を硬化させる第2の加熱装置14と、硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工装置16と、を備えることを特徴とするブスバー塗布装置12と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、ブスバー塗布装置、およびブスバー塗布方法に関する。特に、短時間で、低抵抗の銅板板材であるブスバーに対して、所望場所のみに、粉体塗料からなる塗装を形成することが可能なブスバー塗布装置、および、そのようなブスバー塗布方法に関する。
従来、焼付塗装方法として、被加熱材を、電気的加熱手段またはガスバーナ加熱手段を備えた加熱炉内に送入して、それを所定温度まで全体的に加熱し、次いで、粉体塗料を焼付ける旨の焼付塗装方法が幅広く行われていた。
しかしながら、加熱炉内における被加熱材の加熱は、対流熱や放射熱を利用しているものの、ブスバー等の銅材を主成分とした厚肉金属材の加熱に際しては、加熱効率が極めて低いばかりか、ブスバー等の銅材における所定場所のみを選択的に加熱することは事実上困難であった。
そこで、厚肉金属材の焼付塗装方法において、厚肉金属材に直接的に通電し、それによって発生するジュール熱を利用して、加熱効率化および良好な取扱い性を図っている(例えば、特許文献1参照)。
より具体的には、予め粉体塗装が施された厚肉金属材を、前方ローラ、中央ローラ、および後方ローラの上に配設し、これらの金属ローラを介して、厚肉金属材に対して通電し、それを所定温度に加熱することにより、表面に施された粉体塗料を焼付ける塗装方法である。
また、走行する太径線材を所定張負荷状態下に、加熱用ローラ状電極によって通電加熱することにより焼入れし、次いで、冷却装置によって、急冷することにより、焼戻ししてなる太径線材の焼入れ・焼戻し方法が提案されている(特許文献2参照)。
より具体的には、太径線材の送り通路上に、上下方向に加圧可能な加熱用ローラ状電極(入側ローラ電極および出側ローラ電極)を複数用意し、出側ローラ電極の加圧力を、入側ローラ電極の加圧力と同等以上とした状態で、通電して、太径線材の表面温度を870〜1000℃の範囲に昇温させ、次いで、冷却装置によって、100℃未満の表面温度に急冷することにより、焼戻ししてなる太径線材の焼入れ・焼戻し方法である。
特許第3615819号公報(特許請求の範囲) 特開昭62−199724号公報(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1に開示された厚肉金属材の焼付塗装方法は、前方ローラ、中央ローラ、および後方ローラのそれぞれを介して、厚肉金属材に通電する必要があって、加熱装置としての構成が、複雑すぎるという問題が見られた。
また、各ローラと、厚肉金属材との間が、一定の密着状態(加圧状態)でないため、通電による加熱効率が低いという問題も見られた。
また、特許文献2に開示された太径線材の焼入れ・焼戻し方法によれば、断面が円形の太径線材には適用できても、断面が長方形のブスバーには、事実上、適用できないという問題が見られた。
そして、被加熱材を変質させてしまうことから、ブスバーの粉体塗装用の加熱としては使用できないという問題も見られた。
一方、自動車や航空機産業等において、鋼やアルミニウム等を主材料とした金属板の溶接方法に、スポット溶接装置が多用されている。
しかしながら、銅材が低抵抗であることから、銅材同士の溶接や銅材を主成分としたブスバーの溶着に対して、スポット溶接装置が直接的に使用された例は見出されていない。
ましてや、低抵抗の銅材を基本材料とした、ブスバー(ブスバー本体を含む)に対する流動浸漬法による表面塗装のため、通電加熱によって、ブスバーを所定温度(120〜300℃)とするのに、所定圧で加圧可能な加熱装置を用いた例は、皆無であった。
そこで、本発明の発明者は鋭意検討した結果、所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬装置を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布装置等において、加圧状態下に、通電処理して所定表面温度を有するブスバー本体とする第1の加熱装置と、ブスバー本体の周囲に対して粉体塗料を塗布する所定の流動浸漬装置と、塗布した粉体塗料を硬化させる第2の加熱装置と、硬化した塗膜を部分的に除去する機械加工装置と、を備えることによって、上述した問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、低抵抗の銅板板材であるブスバー本体の所望場所のみに、粉体塗料からなる塗膜を、短時間で、かつ精度良く形成することが可能なブスバー塗布装置、およびそのようなブスバー塗布装置を用いてなる効率的なブスバー塗布方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬装置を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布装置である。
そして、ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体とする第1の加熱装置と、加熱されたブスバー本体を、粉体塗料の中に浸漬させて、表面に粉体塗料を塗装する流動浸漬装置と、粉体塗料を硬化させる第2の加熱装置と、硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工装置と、を備えたブスバー塗布装置が提供され、上述した問題点を解決することができる。
すなわち、ブスバー塗布装置に含まれる第1の加熱装置によって、ブスバーの表面温度を所定範囲の値になるように通電加熱することができる。
次いで、その表面に流動浸漬装置により粉体塗料を塗布し、次いで、第2の加熱装置によって、粉体塗料を硬化させることができる。
さらに、機械加工装置により、主としてエッジ処理をして、所定場所以外の硬化塗膜を機械加工により、極めて精度良く除去することができる。
すなわち、表面における酸化膜の形成を抑制しながら、短時間で、低抵抗の銅板板材であるブスバー本体の所望場所のみに対して、粉体塗料からなる塗膜を形成することができる。
なお、第1の加熱装置により、ブスバー本体の表面温度が300℃を超えると、急激に酸化がすすむ事実があることが判明しており、一方で、ブスバー本体の表面温度が120℃未満となると、第2の加熱装置での粉体塗料の硬化時間が過度に長くなったり、硬化不良となったりすることが判明している。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、第1の加熱装置が、スポット溶接装置であることが好ましい。
このような既存のスポット溶接装置に準じる第1の加熱装置を用いることにより、低抵抗材料からなるブスバー本体であっても、ブスバー本体の表面における酸化膜の形成を抑制しながら、より短時間で、均一加熱することが可能となる。
したがって、所定温度のブスバー本体に流動浸漬塗布することより、ブスバー本体の表面と、塗膜と、の間で、強固な密着性や電気絶縁性を得ることができる。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、スポット溶接装置のプラス電極と、マイナス電極とが、ブスバー本体を間に挟んで、垂直方向に透視した場合に、オフセットしてあることが好ましい。
このような第1の加熱装置を用いることにより、ブスバー本体をジュール加熱する際における通電距離をより長くすることができ、より迅速かつ均一加熱が可能となる。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、第2の加熱装置が、加熱炉であることが好ましい。
このような第2の加熱装置として、加熱炉を用いることにより、複数本のブスバー本体であっても、それぞれの表面に塗布した粉体塗料を、同時かつ均一加熱ができ、さらには、安価な加熱処理が可能となる。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、機械加工装置が、エンドミルを備えたミリング装置であることが好ましい。
このような機械加工装置として、ミリング装置を用いることにより、ブスバー本体の表面に形成された塗膜につき、エッジ処理をしつつ、かつ、所望場所の塗膜のみを残して、その他の不必要な塗膜を迅速にかつ精度良く除去することができる。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、ミリング装置のエンドミルに対して、空気を吹き付けるためのエアー吹出装置が設けてあることが好ましい。
このようなエアー吹出装置が設けてあることにより、ミリング装置に付着する塗膜における機械加工廃棄物(切削かす)の影響を排除し、さらには、エンドミルの表面温度を冷却する効果も発揮するため、ブスバー本体の表面に形成された塗膜に適用し、長期間にわたって、さらに迅速かつ精度良く、所望場所のみを残して、塗膜除去することができる。
また、本発明のブスバー塗布装置を構成するにあたり、第1の加熱装置と、流動浸漬装置と、第2の加熱装置と、機械加工装置と、の間に、ブスバー本体を、所定路にそって相互移動させるための移動装置を備えていることが好ましい。
このような移動装置を備えていることにより、ブスバー本体を移動させながら、所定場所のみに塗膜が形成されたブスバーを、迅速かつ精度良く製造することができる。
また、本発明の別の態様は、所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬方法を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布方法である。
そして、ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体とする第1の加熱工程と、加熱されたブスバー本体を、粉体塗料の中に浸漬させて、表面に粉体塗料を塗装する流動浸漬塗装工程と、塗装された粉体塗料を硬化させる第2の加熱工程と、硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工工程と、を含むことを特徴とするブスバー塗布方法である。
すなわち、このようなブスバー塗布方法によれば、ブスバー本体の表面における酸化膜の形成を抑制しながら、短時間で、かつ、エッジ処理しながら、低抵抗の銅板板材であるブスバー本体の所望場所のみに対して、粉体塗料からなる塗膜を形成することができる。
図1は、本発明のブスバー塗布装置の概略を説明するために供する図である。 図2は、ブスバーの概略を説明するために供する図である。 図3(a)〜(b)は、第1の加熱装置の概略を説明するために供する図である。 図4(a)〜(b)は、ブスバー本体の表面の酸化程度(良品と、不良品)を説明するために供する図である。 図5は、流動浸漬装置の概略を説明するために供する図である。 図6は、機械加工装置の概略を説明するために供する図である。 図7(a)〜(b)は、ブスバーの使用態様の一例(モーターおよびステータ)を説明するために供する図である。 図8は、本発明のブスバーの塗布方法を説明するために供するフロー図である。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、図1に、ブロック図として例示されるように、所定温度に加熱されたブスバー本体22に対して、流動浸漬装置12を用いて、粉体塗料(P)を塗装するブスバー塗布装置20である。
そして、ブスバー本体22を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体22とする第1の加熱装置10と、加熱されたブスバー本体22を、粉体塗料の中に浸漬させて、表面に対して、粉体塗料(P)を塗装する流動浸漬装置12と、粉体塗料(P)を硬化させる第2の加熱装置14と、硬化した粉体塗料からなる塗膜24を部分的に除去する機械加工装置16と、を備えることを特徴とするブスバー塗布装置20である。
以下、図面を適宜参照しつつ、第1の実施形態としてのブスバー塗布装置および、その塗布対象としてのブスバー本体等について、具体的に説明する。
1.被塗布物
被塗布物であるコーティング対象としてのブスバー本体(塗膜形成前の状態のブスバーをブスバー本体と称する場合がある。以下、同様である。)の態様については特に制限されるものではないが、一例として、図2に示されるような、銅を主成分とした低抵抗材料からなる長尺状かつ平板状のブスバー本体22、22a、22b、22a´、22b´が好ましく挙げられる。
したがって、塗膜形成前のブスバー本体は、基本的に、銅を主成分としておれば良く、したがって、純銅であっても良く、あるいは、主成分の銅と、アルミニウム、ニッケル、銀等の微量成分と、から構成されている複合銅であっても良い。
より具体的な形態としては、図2に示されるように、ブスバー本体22が一枚の長尺状、かつ平板状の銅材(長さ:L1+L2+L3、幅:W2)から構成されており、その周囲に対して、流動浸漬法により所定厚さの塗膜24を形成し、それをさらに、機械加工してなる所定寸法(長さ:L1+L2+L3、幅:W1、塗膜長さ:L2)のブスバー26であることが好ましい。
このような形態のブスバー26であれば、安定的に製造できるとともに、後述するモータにおける巻線コイルからの電流入出用電極、あるいは、モータ等における代替コイル材(扁平コイル材)として、好適に適用できるためである。
なお、ブスバー本体22の長さ(L1+L2+L3)、幅(W1)および厚さは、均一加熱や取り扱い等を考慮して、通常、それぞれ3〜150cm、0.3〜30cm、および0.01〜10cmの範囲内の値とすることが好ましく、10〜100cm、0.3〜10cm、および0.01〜1cmの範囲内の値とすることがより好ましい。
そして、さらに、塗膜24の厚さは、用途にもよるが、後述するように、通常、10〜5mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.1〜2mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.2〜0.8mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
よって、本発明のブスバーは、配電盤や制御盤において、大容量の電流を分岐する際に、銅線等の代用となる板状または棒状の電気部材を狭義には意味するが、広義には、モータにおけるローター側やステーター側の巻線コイルからの電流入出用電極、モータにおけるローター側やステーター側における代替コイル材(扁平コイル材)等の銅線や銅板等の代用となる各種電気部品も含まれる。
2.第1の加熱装置
また、図1に示される第1の加熱装置10としては、ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度に加熱されたブスバー本体、すなわち、次工程の流動浸漬塗布前の、所定温度に加熱された被加熱対象物とする機能を有しておれば良い。したがって、加圧通電処理が可能なように、図3(a)〜(b)に示されるスポット溶接装置に準拠した加熱装置の構成であることが好ましい。
すなわち、図3(a)に示される第1の加熱装置10は、概ね四角柱状のブロック状であって、それぞれ対向する電極10a、10bを備えている。そして、それらの間に配置した、ブスバー本体22を、電極10a、10bの両側端に備えたクランプ10eによって、所定の加圧状態とすることができる。また、対向する電極10a、10bの間に、所定電圧を印加して、ジュール熱を発生させるために、DC電源10cと、スイッチ10dとが設けてある。
したがって、このような第1の加熱装置10であれば、ブスバー本体22の大きさや所望加熱温度に応じて、電流値や通電時間の設定条件を変えた上で、スイッチ10dを、閉状態とすることにより、電流注入箇所10fから、電流流出箇所10gに向かって、電流が流れ、少なくとも0.01秒〜1秒以内に、ブスバー本体22の表面温度を所定値(例えば、120〜300℃)とすることができる。
そして、極めて短時間に、ブスバー本体22の表面温度を所定値とすることができるため、図4(a)に示すように、きれいな銅色を保持することができる。
一方で、極めて長い通電時間、例えば、30分以上、ブスバー本体22に通電処理をすると、窒素雰囲気下でない限り、図4(b)に示すように、酸化の進行程度によって、酸化遷移領域23a、着色酸化部分23b、および黒色酸化部分23cが生成することが判明している。
したがって、このような黒色酸化部分や着色酸化部分の上に、粉体塗料からなる均一厚さの塗膜を形成することは困難であって、仮に、形成したとしても、密着性が乏しかったり、電気特性が良好でなかったりすると言える。
また、図3(b)に示される第1の加熱装置10´は、図3(a)に示される第1の加熱装置10と比較して、正面方向(あるいは側面方向)から眺めた電極10a´、10a´´の断面形状が、それぞれ横長の逆L字状およびL字状であるとともに、ブスバー本体22を、所定の加圧状態とするために、上側プレス部材10e´と、底板10e´´を備え、その間に、対向する電極10a´、10a´´が配置されているという特徴がある。
すなわち、第1の加熱装置10´の対向するプラス電極10a´と、マイナス電極10a´´とが、ブスバー本体22を上下方向に挟んで状態で、垂直方向に透視した場合に、位置的に一致せず、オフセットしてあることが好ましい。
この理由は、このような第1の加熱装置10´を用いることにより、ブスバー本体22をジュール加熱する際における通電距離をより長くすることができ、それにより迅速かつ均一加熱が可能となるためである。
より具体的には、対向する横長の逆L字状等の電極10a´、10a´´の一端部の表面には、それぞれ四角形状の突起物が、これら電極の一部として備えられている。
よって、スイッチ10d´を閉状態とすることにより、電流注入箇所10f´から、電流流出箇所10g´に向かって、電流が点線に沿って流れる際に、ブスバー本体22の内部を、実質的に斜め横方向に電流が流れることになり、そのため、ジュール熱が相対的に長時間発生しやすいことから、迅速に、所定温度に達することができる。
但し、このような横長のL字状等の対向する電極10a´、10b´のままであるとすれば、上側プレス部材10e´で下方に押圧した場合に、四角形状の突起物が、電極の一部として備えられていない側との水平性がとれない場合がある。
そのため、ベークライト樹脂等の電気絶縁性材料からなる所定形状、例えば、立方体(断面正方形)のスペーサー10a´´´、10b´´´を、電極10a´、10b´におけるもう一方の端部表面に設け、押圧時に、かかるスペーサーを含めて、対向する横長のコ字状となる電極とすることが好ましい。
3.流動浸漬装置
流動浸漬装置12としては、図5に例示されるように、粉体収容槽12dと、その高さ方向の中間位置〜1/3高さ位置に配置された通気性底壁12cと、通気性底壁12cを介して、矢印Aの方向に、空気を吹き込む空気吹出部12bと、空気吹出部12bに所定量の空気を導入する空気導入口12aとを含んで構成されていることが好ましい。
そして、図5中に例示されるように、所定の表面温度に加熱されたブスバー本体22を、流動状態の粉体塗料(P)中に、矢印Bが示すように下降させて浸漬し、その表面に、一部溶融して、粘着性を帯びた粉体塗料(P)を付着させることによって、塗布することができる。
なお、図5に示す流動浸漬装置は、加熱されたブスバー本体22を、鉛直方向に下降させて、粉体塗料(P)を塗布する方式であるが、逆に、加熱されたブスバー本体22の位置が固定されており、粉体収容槽12dが鉛直方向に上昇して、粉体塗料(P)を塗布する方式であっても良い。
その他、図5中に図示しないものの、粉体塗料(P)を所定温度に維持するための温度制御装置、粉体塗料を撹拌するための撹拌装置、および各種センサ(温度センサ、pHセンサ、液面センサ、濃度センサ等)を備えていることが好ましい。
4.第2の加熱装置
図1に示される第2の加熱装置14の構成についても、粉体塗料が塗布されたブスバー本体を、多数かつ同時に所定温度に加熱して、粉体塗料を硬化できる構成であれば、特に制限されるものではない。
したがって、好適な第2の加熱装置として、加熱炉、加熱空気循環オーブン、電気加熱炉、ガス加熱炉、赤外線加熱炉、レーザー加熱炉等が挙げられる。
特に、加熱炉であれば、ブスバー本体に、第1の加熱処理装置で加熱された熱が残留しており、それを利用できるという特徴がある。
すなわち、複数本のブスバー本体であっても、それぞれの表面に塗布した粉体塗料を、同時かつ均一加熱ができ、さらには、比較的低温条件であっても粉体塗料を硬化させることができるため、ブスバー本体における酸化被膜の形成を抑制しつつ、安価かつ経済的な加熱処理が可能となる。
5.機械加工装置
また、図1に示される機械加工装置16は、硬化した粉体塗料からなる塗膜のエッジ処理を行いつつ、塗膜を部分的に除去する装置であれば、特に制限されるものではないが、通常、先端にエンドミルを備えたミリング装置であることが好ましい。
そして、図6に例示されるように、かかる機械加工装置16を少なくとも含む全体装置としては、A部(切削部)、B部(帯電防止処理部)およびC部(廃棄物回収部)から構成されていることが好ましい。
ここで、A部(切削部)は、筒状物112aの内部に収容されたエンドミル等の機械工具112bにより、被加工物115に対して、所定の機械加工を実施する機械加工装置(塗膜切削装置)を対象としている。
そして、筒状物112aの先端部に、所定の機械加工中、被加工物115と隙間なく接触する飛散防止部材(PE樹脂製蛇腹)112cが設けてあり、筒状物112aの側面に、所定の機械加工によって産出された、被加工物の廃棄物を吸引する移送経路112dが設けてある。
その上、移送経路112dが設けてある筒状物112aの側面における対称位置に、機械工具の少なくとも先端部にエアーを吹き付けるためのエアー吹出装置112eが設けてある。
したがって、このような機械加工装置(塗膜切削装置)の構成とすることによって、精度良く、所定箇所のみの塗膜をエッジ処理しながら、除去することができる。
また、所定のエアー吹出装置112eが設けてあることにより、機械工具が長寿命となって、かつ、被加工物に対する加工精度や測定精度を、極めて高くすることができる。
また、B部(帯電防止処理部)は、廃棄物に対して、所定の帯電処理を行い、次工程での回収効率を上げるための処理部であるが、水分供給装置116と、それにつながる水導入管116a、弁116b、および水タンク116c等から構成されている。
このような帯電防止処理部の構成とすることによって、A部(切削部)において、大量かつ小さな切削くず等が発生した場合であっても、有効かつ迅速に帯電防止処理することができる。
さらに、C部(廃棄物回収部)は、所定の帯電処理が施された廃棄物を、サイクロン118やブロアー120を利用して効率的に回収するための処理部である。
6.移動装置
また、図1に示される移動装置18は、少なくとも第1の加熱装置10と、流動浸漬装置12と、第2の加熱装置14と、機械加工装置16と、の相互間で、ブスバー(又は、ブスバー本体を含む。)を所定路(想定移動線やガードレール、あるいは、ブスバー塗布装置における筐体の内面等)に沿って移動させるための装置である。
この理由は、かかる移動装置を備えて、複数のブスバーを順次又は同時に、所定路に沿って移動させることにより、所定場所のみに形成され、しかもエッジ処理が施された塗膜を備えたブスバーを、迅速かつ精度良く製造できるためである。
したがって、好適な移動装置としては、例えば、ベルトコンベヤ、フック、移動バー、チェーン、把持部材、搬送ロボット、回転移動装置等の少なくとも一つの装置が挙げられる。
7.塗装済みブスバー
(1)塗膜の形態
また、塗装済みブスバーにおける塗膜(特に断りが無い限り硬化後厚さを意味しており、以下、同様である。)の形態についても特に制限されるものでないが、通常、厚さを0.01〜5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる塗膜の厚さがこのような範囲内の値であれば、塗膜の密着性、耐久性、電気特性等と、硬化性との間で、良好なバランスが得られるためである。
より具体的には、塗膜の厚さが0.01mm未満の値になると、塗膜の密着性や耐久性が著しく低下したり、電気特性が低下して、使用用途が過度に制限されたりする場合があるためである。
一方、塗膜の厚さが5mmを超えると、流動浸漬法であっても、均一に塗膜形成したり、充分に硬化(主として熱硬化)したりすることが困難となる場合があるためである。
したがって、塗膜の厚さを0.1〜2mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.2〜0.8mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
一方、塗膜の形態に関し、エッジ処理が施されており、ブスバー本体の表面に対して、塗膜端部のなす角度が垂直方向(90°±10°)となることが好ましい。
このようにエッジ処理されていれば、電気特性がより良好となるばかりか、取り扱い自体も容易にすることができる。
(2)電気絶縁性
また、塗装済みブスバーにおける塗膜の電気絶縁性の目安として、厚さ0.5mmの塗膜に対して、DC500V印加した場合に、四端子法で測定される電気抵抗が1×104〜1×1010Ωの範囲内の値であることが好ましく、1×105〜1×108Ωの範囲内の値であることが好ましい。
さらには、塗膜の電気絶縁性の別の目安として、厚さ0.5mmの塗膜に対して、交流2000V(50Hz)を60秒間印加した場合に測定される漏れ電流値が、5mA以下の値であることが好ましく、より好ましくは0.01mA〜1mAの範囲内の値である。
この理由は、このような電気絶縁性を示すことにより、モータのステーターコイルの代替品をはじめとして、各種電気部品に使用できるためである。
(3)碁盤目試験
また、ブスバーにおける塗膜の密着性の目安に関して、JIS D 0202に準拠して測定される碁盤目試験において、剥離個数が10個以下/100碁盤目であることが好ましく、5個以下/100碁盤目であることがより好ましく、1個以下/100碁盤目であることがさらに好ましい。
(4)使用態様
塗装済みブスバーにおける塗膜の用途(意義)としては、ブスバーの用途に対応するものの、例えば、電気絶縁材料、スペーサー、ブスバー本体の保護部材、ブスバーの識別のための着色部材等の用途が挙げられる。
したがって、塗装済みブスバーを、図7(a)〜(b)に例示するように、モータ200のステーター202に席巻される銅線コイル(扁平銅線コイル)の代替品として使用することもできる。
より具体的には、図7(a)に示されるモータ200は、モーターハウジング201と、ステーターコア230を含むステーター202と、コア部材203aおよびコア磁石203bからなるローター203と、回転軸204と、を備えて構成されている。
そして、図7(b)のステーター202の分解図に示されるように、ステーターコア230の上側に、略リング状に設けられたインシュレータ本体210が設置されており、その一側端部に突出するように、ターミナルハウジング結合部220が一体的に形成されている。
すなわち、インシュレータ本体210の中央には、銅線コイルが席巻される複数の歯210aが形成されており、矢印Aで示されるように、ターミナルハウジング240を挿入すると、それら複数の歯210aと、ステーターコア230の中央に同様に形成された歯(図示せず)と、1:1で結合できるように構成されている。
また、ターミナルハウジング結合部220には、図示しない電源部との連結のためのターミナルハウジング240が、固定ユニット250によって、着脱可能に結合されている。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、図8に例示するように、所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬方法を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布方法(S1〜S8)である。
そして、ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体とする第1の加熱工程(S3)と、加熱されたブスバー本体を、粉体塗料の中に浸漬させて、表面に粉体塗料を塗装する流動浸漬工程(S4)と、塗装された粉体塗料を硬化させる第2の加熱工程(S5)と、硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工工程(S6)と、を含むことを特徴とするブスバー塗布方法である。
以下、図8を適宜参照しつつ、第1の実施形態と異なる点を中心に、第2の実施形態であるブスバー塗布方法について、具体的に説明する。
1.準備工程(S1)
図8に示される準備工程(S1)は、被塗布物としての複数のブスバーを準備し、移動装置に備えてある保持具等に保持して、所定状態に配列する工程である。
すなわち、流動浸漬塗布や加熱乾燥を効率的に行えるように、複数のブスバーを、直線状一列、直線状複数列、ジグザグ状一列、ジグザグ状複数列等に配列するものである。
そして、移動装置として、フック状物等の保持具を用いるのであれば、ブスバーの大きさや形態によらず、容易かつ迅速に架けて、所定状態に配列することができる。
2.脱脂工程(S2)
また、図8に示される脱脂工程(S2)は、任意工程ではあるものの、浸漬工程の前段に脱脂槽を設けて、ブスバーの表面を清浄化する工程である。
すなわち、酸洗浄工程、アルカリ洗浄工程、さらには中和工程等を含む脱脂工程、あるいは、ハロゲン化物による脱脂工程を設けて、ブスバーの表面に付着した油脂や汚染物を予め除去することが好ましい。
この理由は、このように実施することにより、ブスバーに対する塗膜の密着性が良好となるばかりか、複数のブスバーであっても、より均一な厚さの塗膜を形成することができるためである。
また、脱脂液として、トリクロロエタン、トリクロロメタン、ジクロロエタン、ジクロロメタン等のハロゲン化物であれば、優れた油脂除去性が得られるとともに、乾燥性が良好であることから、好適に用いることができる。
3.第1の加熱工程(S3)
図8に示される第1の加熱工程(S3)は、複数のブスバーを加圧状態下に、順次、通電加熱して、それぞれ120〜300℃の範囲内の表面温度に加熱されたブスバーとする加熱工程である。
ここで、加熱装置としては、第1の実施形態で説明したように、図3に例示された第1の加熱装置10、10´を用いることが好ましい。
また、好適な通電条件としては、通常、電流値:1〜100kA、通電時間0.001〜10秒、加圧条件:5〜100kgf/cm2とすることであり、より好ましくは、電流値:10〜50kA、通電時間0.01〜1秒、加圧条件:10〜50kgf/cm2とすることである。
その他、通電処理を終えた後、そのまま加圧した状態で保持する保持時間を設けることも好ましく、その場合、保持時間を1〜100秒の範囲内の値とすることが好ましく、5〜30秒の範囲内の値とすることがより好ましい。
4.流動浸漬工程(S4)
また、図8に示される流動浸漬工程(S4)は、加熱されたブスバー本体を、粉体塗料が収容され、流動状態にある流動浸漬装置に浸漬させて、流動浸漬塗布する工程である。
すなわち、流動浸漬工程において、粉体塗料の攪拌装置が設けられている浸漬槽に、所定温度および所定組成に維持されている粉体塗料が収容され、かつ、内部に吹き込まれた気流によって流動状態に調整してあり、その流動状態の粉体塗料の中に、順次、ブスバーを浸漬させ、流動浸漬塗布することが好ましい。
この理由は、このように実施することにより、粉体塗料の管理が容易になって、複数のブスバーであっても、より均一な厚さの塗膜を形成することができるためである。
また、ブスバーの大きさや長さにもよるが、浸漬工程において、ブスバーを、流動状態の粉体塗料の中に、少なくとも10秒間以上保持することが好ましい。
この理由は、このように実施することにより、粉体塗料が、鉄との間の反応性金属塩をさらに含むような場合であっても、密着性や耐久性に優れた塗膜が確実に得られるとともに、複数のブスバーに対して、より均一な厚さの塗膜を同時形成することができるためである。
但し、過度に浸漬時間が長くなると、生産効率が過度に低下するとともに、形成される塗膜の耐久性が逆に低下する場合がある。
したがって、浸漬工程において、ブスバーを粉体塗料の中に浸漬しておく保持時間を20秒〜5分の範囲内の値とすることがより好ましく、30秒〜1分の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
5.第2の加熱工程(S5)
さらに、図8に示される第2の加熱工程(S5)は、粉体塗料が付着した複数のブスバーを所定条件で加熱乾燥し、粉体塗料を硬化させ、所定厚さの塗膜を備えたブスバーとする工程である。
そして、加熱温度についても特に制限されるものではなく、粉体塗料の種類や移動速度等に応じて適宜変更することができるが、通常、加熱温度を80〜200℃の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような範囲内の加熱温度であれば、密着性に優れるとともに、均一な厚さを有する塗膜を効率的に形成することができるためである。
したがって、加熱温度を100〜180℃の範囲内の値とすることがより好ましく、120〜160℃の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
なお、加熱時間についても、粉体塗料の種類や移動速度等に応じて適宜変更することができるが、通常、1〜120分の範囲内の値とすることが好ましく、10〜60分の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜40分の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
6.機械加工工程(S6)
図8に示される機械加工工程(S6)は、硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する工程である。
したがって、通常、図6に例示されたように、機械加工装置16としてのエンドミルを備えたミリング装置を用いて実施することが好ましい。
7.保持具回収工程
保持具回収工程については図示しないものの、所定の塗膜を備えたブスバーを回収した後の移動装置の一部としての保持具を、流動浸漬槽に再び供するために、効率的に回収する工程を設けることが好ましい。
すなわち、所定の回収工程により、移動装置に備えられた保持具を効率的に回収することにより、準備工程等において再び用いることができる。
なお、保持具の回収方法についても、特に制限されるものでなく、移動装置から、保持具をはずして回収した後、準備工程にそのまま戻しても良いし、あるいは、はずした保持具を一旦洗浄した後、準備工程に戻しても良い。
さらには、コンベヤ装置等の移動装置が、ループを描いて準備工程に戻っている場合には、かかる移動装置から、保持具をはずすことなく、そのまま次の流動浸漬塗布に戻して、使用することができる。
8.その他
(1)移動工程
移動工程は、複数のブスバー本体(塗膜形成後のブスバーを含む。)を、順次進行方向等に沿って配列した状態で、所定路に沿って、ブスバー塗布装置における所定空間を相互に移動させる工程である。
ここで、所定空間とは、複数のブスバー本体を配列とする準備工程から脱脂工程までの空間、脱脂工程から第1の加熱工程までの空間、第1の加熱工程から浸漬工程までの空間、浸漬工程から第2の加熱処理工程までの空間、第2の加熱処理工程から機械処理工程までの空間、機械処理工程から洗浄工程までの空間、さらには、洗浄工程からブスバーの回収工程までの空間等を意味する。
すなわち、準備工程(S1)、脱脂工程(S2)、第1の加熱工程(S3)、流動浸漬工程(S4)、第2の加熱工程(S5)、機械加工工程(S6)、洗浄工程(S7)、および回収工程(S8)との間を、それぞれ所定の移動装置18としてのコンベヤや、当該コンベヤに取り付けられたフック等によって、複数のブスバー本体が相互移動できるように構成されているが、これらブスバー本体を移動させる空間のことを意味している。
また、図示しないものの、脱脂工程において、複数のブスバー本体を配列した状態で、水平方向に移動させながら、脱脂等する場合には、かかる脱脂槽もまた、所定空間の一つとなる。
同様に、図示しないものの、浸漬工程において、複数のブスバー本体を配列した状態で、水平方向に、あるいは水平方向/垂直方向の組み合わせとなるように移動させながら、流動浸漬塗布等する場合には、かかる浸漬槽もまた、所定空間の一つとなる。
さらに、加熱処理工程において、複数のブスバー本体を配列した状態で、水平方向に移動させながら、あるいは水平方向/垂直方向の組み合わせ移動しながら、加熱処理等する場合には、かかる加熱炉もまた、所定空間の一つとなる。
また、移動工程におけるブスバー本体の移動速度についても、特に制限されるものではないが、例えば、5〜100m/分の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような範囲内の移動速度であれば、密着性に優れるとともに、均一な厚さを有する塗膜を効率的に形成することができるためである。
したがって、複数のブスバーの移動装置を適宜調整し、移動速度を10〜60m/分の範囲内の値とすることがより好ましく、20〜40m/分の範囲内の値とすることがさらに好ましい。
(2)水洗工程
また、図示しないものの、浸漬工程の前段や、上述した脱脂工程の前後、あるいはいずれか一方の時に、ブスバー本体やブスバーの水洗工程を設けることが好ましい。
この理由は、このように水洗工程を実施することにより、ブスバーに対する塗膜の密着性が良好となるばかりか、複数のブスバーであっても、より均一な厚さの塗膜を形成することができるためである。
[実施例1]
1.ブスバーの流動浸漬塗布
(1)準備工程
図1に示すブスバー塗布装置20を準備し、所定のマガジンラックから、図2に示すような、銅を主成分とした長尺状で、かつ平板状のブスバー本体(長さ(L1+L2+L3):150mm、幅(W2):25mm、厚さ:1.5mm)を、順次、外部に繰り出して、移動装置18であるコンベヤに供給する機構とした。
(2)脱脂工程
次いで、ブスバー本体22を保持具(図示せず)に把持させた状態で、順次、移動装置18としてのコンベヤにより、例えば、20m/分の速度で移動させ、脱脂槽(図示せず)の上方で停止させた。
その状態で、コンベヤにおけるブスバー本体22の保持具を鉛直方向に下降させ、脱脂液(トリクロロエタン、温度40℃)中に、約1分浸漬させるとともに、所定の超音波振動を付与して、ブスバー本体22の表面を清浄化した。
その後、コンベヤの保持具を鉛直方向に上昇させ、さらに、移動させて、複数のブスバー本体22を第1の加熱装置(スポット溶接装置)10の上方で停止させた。
(3)第1の加熱工程
次いで、複数のブスバー本体22に対して、順次、第1の加熱装置10を用いて、電流値10kA、通電時間0.03秒(周波数50Hz)、加圧条件10kgf/cm2の条件で、通電し、ブスバー本体22の表面温度が約220℃となるのを、赤外線方式温度センサで確認した。
(4)流動浸漬工程
次いで、加熱したブスバー本体22を、移動装置18としてのコンベヤの保持具を鉛直方向に下降させ、流動浸漬塗布した。
すなわち、一例ではあるが、エポキシ樹脂製やポリエステル樹脂製の粉体塗料(P)(温度:25℃)が収容してあり、かつ、粉体収容槽12d中で、撹拌されて流動状態の粉体塗料(P)に対して、ブスバー本体22を浸漬させることにより、流動浸漬塗布することができる。
次いで、コンベヤの保持具を鉛直方向に上昇させ、さらに、横方向に移動させて、塗装されたブスバー本体22を、次工程の第2の加熱装置14である加熱オーブンに、順次導いた。
(5)第2の加熱工程
次いで、第2の加熱工程として、図1に示す第2の加熱装置14としての加熱空気循環オーブンを用いて、粉体塗料を硬化させ、塗膜を形成した。
すなわち、所定速度で、粉体塗料を塗布した複数のブスバー本体を移動させながら、それぞれ130℃、30分間の条件で加熱して、厚さ0.5mmの塗膜を熱硬化(後硬化)させ、機械加工処理前の塗膜付きのブスバーとして、回収した。
(6)機械加工工程
次いで、機械加工処理前の塗膜付きのブスバーに対して、図6に示す機械加工装置(エンドミル装置)を用いて、所定長さ(10mm)の両端部が露出し、かつ、側断面が垂直状の塗膜となるように、余分箇所の塗膜を切削除去し、図2に示される塗膜付きのブスバー(単に、ブスバーと称する。)とした。
2.ブスバーの評価
(1)電気絶縁性1
得られたブスバー(5本)につき、その塗膜に対して、DC500Vの直流基準で通電し、4端子法により、平均抵抗値を測定し、それから塗膜の電気絶縁性を評価した。
◎:1×109Ω以上の値である。
○:1×107Ω以上の値である。
△:1×105Ω以上の値である。
×:1×105Ω未満の値である。
(2)電気絶縁性2
得られたブスバー(5本)につき、その塗膜に対して、交流2000V(50Hz)を60秒間の交流基準で通電し、平均漏れ電流値を測定し、それから塗膜の電気絶縁性を評価した。
◎:1mA以下の値である。
○:5mA以下の値である。
△:10mA以下の値である。
×:10mAを超えた値である。
(3)密着性
得られたブスバー(5本)につき、その塗膜に対して、JIS D 0202に準拠して測定される碁盤目試験を行い、平均剥離個数を測定し、下記基準で、塗膜の密着性を評価した。
◎:平均剥離個数が1個以下/100碁盤目である。
○:平均剥離個数が2〜5個/100碁盤目である。
△:平均剥離個数が6〜10個/100碁盤目である。
×:平均剥離個数が11個以上/100碁盤目である。
(4)膜厚の均一性
得られたブスバー(5本)につき、その塗膜厚さの均一性を評価した。
すなわち、形成された塗膜における厚さを10か所で測定し、厚さの差(平均最大値−平均最少値)から、下記基準に沿って膜厚の均一性を評価した。得られた結果を表1に示す。
◎:差の平均値が、50μm以下の値である。
○:差の平均値が、100μm以下の値である。
△:差の平均値が、300μm以下の値である。
×:差の平均値が、300μmを超えた値である。
(5)塗膜形成の精密性評価
得られたブスバー(5本)につき、その塗膜のエッジ端部から、ブスバー本体の端部までの値(平均最大値−平均最少値)を測定し、それから下記基準に沿って塗膜形成の精密性を評価した。
◎:0.1mm以内である。
○:0.2mm以内である。
△:0.5mm以内である。
×:0.5mmを超えた値である。
[実施例2]
実施例1におけるブスバーを、第1の加熱工程の加圧条件を30kgf/cm2に変更したほかは、実施例1と同様にして、塗膜付きのブスバーを製造し、形成した塗膜の電気絶縁性等を評価した。
[比較例1]
比較例1においては、実施例1の加熱処理工程において、加圧しなかった、すなわち、0kgf/cm2で通電処理したほかは、同様にして、塗膜付きのブスバーを製造し、塗膜の電気絶縁性等を評価した。
本発明のブスバー塗布装置やブスバー塗布方法によれば、加圧状態下に、所定表面温度のブスバー本体とする第1の加熱装置と、加熱されたブスバー本体に、粉体塗料(P)を塗装する流動浸漬装置と、塗布した粉体塗料(P)を硬化させる第2の加熱装置と、硬化した塗膜を部分的に除去する機械加工装置と、を備えることによって、ブスバー本体に対して、均一な厚さの塗膜を、効率的かつ精度良く形成できるようになった。
しかも、第1の加熱装置によるブスバー本体の加熱が、加圧しながら、短時間等で通電加熱されているため、ブスバー本体の表面に、加熱時における酸化被膜の形成がほとんど見られず、良好な塗膜の密着性や電気特性を示すことが確認された。
その上、本発明のブスバー塗布装置やブスバー塗布方法によって形成される粉体塗料(P)からなる塗膜は、従来の金属メッキ被覆や射出成型方法と比較して、環境性も良好であり、しかも、外観性に優れ、比較的膜厚の塗膜を、精度良く、かつ経済的に形成できるようになった。
よって、本発明のブスバー塗布装置やブスバー塗布方法であれば、ブスバー本体の塗装のみならず、ブスバーを所定部品として含んでなる各種金属製品、各種樹脂製品、各種セラミック製品(ガラス製品を含む)、各種電気製品、および各種自動車関連製品(ハイブリッドエンジン用モータや電気式エンジン用モータを含む)等において、小型化、軽量化、高出力化等を図る上で、好適に使用することができる。
10、10´:第1の加熱装置
10e:クランプ
10e´:上側プレス部材
12:流動浸漬装置
14:第2の加熱装置
16:機械加工装置
18:移動装置
20:ブスバー塗布装置
22:ブスバー本体
24:塗膜
26:ブスバー
116:水分供給装置
118:サイクロン
200:モータ
202:ステーター
203:ローター

Claims (8)

  1. 所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬装置を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布装置であって、
    前記ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体とする第1の加熱装置と、
    前記加熱されたブスバー本体を、前記粉体塗料の中に浸漬させて、前記加熱されたブスバー本体の表面に対して、前記粉体塗料を塗装する流動浸漬装置と、
    前記粉体塗料を硬化させてなる塗膜を形成する第2の加熱装置と、
    前記硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工装置と、を備えることを特徴とするブスバー塗布装置。
  2. 前記第1の加熱装置が、スポット溶接装置であることを特徴とする請求項1に記載のブスバー塗布装置。
  3. 前記スポット溶接装置のプラス電極と、マイナス電極とを、前記ブスバー本体を間に挟んで、垂直方向に透視した場合に、オフセット位置に配置してあることを特徴とする請求項2に記載のブスバー塗布装置。
  4. 前記第2の加熱装置が、加熱炉であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブスバー塗布装置。
  5. 前記機械加工装置が、エンドミルを備えたミリング装置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のブスバー塗布装置。
  6. 前記ミリング装置のエンドミルに対して、空気を吹き付けるためのエアー吹出装置が設けてあることを特徴とする請求項5に記載のブスバー塗布装置。
  7. 前記第1の加熱装置と、前記流動浸漬装置と、前記第2の加熱装置と、前記機械加工装置と、の間に、前記ブスバー本体を、所定路にそって相互移動させるための移動装置を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のブスバー塗布装置。
  8. 所定温度に加熱されたブスバー本体に対して、流動浸漬方法を用いて、粉体塗料を塗装するブスバー塗布方法であって、
    前記ブスバー本体を加圧状態下に、通電加熱して、120〜300℃の範囲内の表面温度を有するブスバー本体とする、第1の加熱工程と、
    前記加熱されたブスバー本体を、前記粉体塗料の中に浸漬させて、表面に対して、前記粉体塗料を塗装する流動浸漬塗装工程と、
    前記粉体塗料を硬化させてなる塗膜を形成する第2の加熱工程と、
    前記硬化した粉体塗料からなる塗膜を部分的に除去する機械加工工程と、
    を含むことを特徴とするブスバー塗布方法。
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