JP2016171436A - 通信装置、復調方法及びプログラム - Google Patents

通信装置、復調方法及びプログラム Download PDF

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Yukitoshi Sanada
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    • H04L27/38Demodulator circuits; Receiver circuits

Abstract

【課題】空間多重化された信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理でより適切に実現すること。【解決手段】通信装置60は、距離算出部61と、信号点判定部62とを備える。距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、信号点候補と受信信号点との距離を算出する。信号点判定部62は、距離算出部61によって算出された距離に基づいて、受信信号点がいずれの信号点候補に対応するかの判定を行う。【選択図】図10

Description

本発明は、通信装置、復調方法及びプログラムに関する。
従来、第4,5世代移動通信システム、あるいは、無線LAN等の通信技術においては、通信速度の高速化が求められている。
また、通信速度を高速化する手段として、MIMO(Multiple Input Multiple Output)伝送技術が検討されている。MIMO伝送技術において、空間多重化された受信信号を最尤推定により復調する場合には、受信された複数の信号ストリームの受信信号点に対して、信号候補点とのメトリック(距離)が計算される。そして、最小メトリックとなる信号候補点が判定されることにより、受信した信号ストリームからシンボルが分離される。
ここで、信号候補点とのメトリックを計算する際に、ユークリッド距離を用いる場合、その演算量が大きいことから、ユークリッド距離に代えて、マンハッタン距離を用いる手法が知られている。
なお、MIMO伝送技術については、例えば特許文献1に記載されている。
特開2012−065248号公報
しかしながら、マンハッタン距離は、ユークリッド距離に対する誤差が大きいことから、最尤推定により受信信号を復調する際に、ユークリッド距離に代えてマンハッタン距離を用いると、受信信号に対する信号候補点を誤って判定する可能性がある。そのため、最尤推定により受信信号を復調する際に、マンハッタン距離を直ちに用いることは困難である。
このように、従来の技術においては、空間多重化された信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理で適切に実現することが困難であった。
本発明の課題は、空間多重化された信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理でより適切に実現することである。
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る通信装置は、
空間において多重化された信号を復調する通信装置であって、
複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、前記信号点候補と前記受信信号点との距離を算出する距離算出手段と、
前記距離算出手段によって算出された前記距離に基づいて、前記受信信号点がいずれの前記信号点候補に対応するかの判定を行う信号点判定手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、空間多重化された信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理でより適切に実現することが可能となる。
MIMO多重化信号における2つのQPSK信号を示す模式図であり、図1(A)はQPSK信号ストリームSS1、図1(B)はQPSK信号ストリームSS2を示す図である。 受信信号点Rpと信号点の配置例との関係を示す模式図である。 ユークリッド距離とマンハッタン距離との関係を示す模式図である。 距離Dnとユークリッド距離との関係を示す模式図である。 距離Dnとマンハッタン距離とにおける振幅誤差の相違を示す図である。 図5に示すシミュレーションの条件を示す図である。 符号化率が1/2の場合のビット誤り率特性を示す図である。 符号化率が1/3の場合のビット誤り率特性を示す図である。 本発明に係る通信装置を含む通信システム1のシステム構成を示す図である。 通信装置60の機能的構成を示す機能ブロック図である。 通信装置60が実行する復調処理の流れを説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
本発明に係る通信装置は、MIMO伝送技術における受信装置として構成される。
第4、第5世代移動通信システムでは、LTE(Long Term Evolution)の10倍のデータレートの達成を目標にしている。また、無線LANでも高データレート化が常に検討されている。このための手段として、MIMO伝送技術が検討されている。このようなMIMO伝送技術においては、空間において多重化された送信信号を復調する必要がある。具体的には、受信側において、受信された信号ストリームにおける受信信号点と理論上の信号点(信号点候補)との距離を演算し、受信信号点が理論上のいずれの信号点に対応するかを推定して、シンボルを分離する処理が行われる。
本発明に係る通信装置においては、受信した信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理でより適切に実現可能としている。
初めに、本発明に係る通信装置における復調方法について説明する。
[受信信号の復調方法]
本発明に係る通信装置は、送信側において複数の送信アンテナから送信され、空間において多重化された送信信号(以下、「MIMO多重化信号」と称する。)を受信して復調する。
本発明に係る通信装置において、MIMO多重化信号が受信されると、受信した信号ストリームにおけるシンボルが理論上の信号点(信号点候補)のいずれであるかを分離する処理が行われる。
例えば、2つのQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)信号が多重化されたMIMO多重化信号の場合、各信号ストリームにおける4点ずつの信号点候補の組み合わせが存在することから、通信装置は、受信した信号ストリームにおけるシンボルが、16の信号点候補のいずれに該当するかを分離する。
図1は、MIMO多重化信号における2つのQPSK信号を示す模式図であり、図1(A)はQPSK信号ストリームSS1、図1(B)はQPSK信号ストリームSS2を示す図である。また、図2は、受信信号点Rpと信号点の配置例との関係を示す模式図である。
図1に示すように、2つの送信アンテナから信号ストリームSS1と信号ストリームSS2とがそれぞれ送信され、信号ストリームSS1には、伝送路における減衰及び位相回転が生じているものとする。
このとき、受信側では、図2に示す信号点の配置例において、実際の受信信号点Rpと、信号ストリームSS1の4つの信号点及び信号ストリームSS2の4つの信号点それぞれの組み合わせによって特定される16の信号点候補とのメトリック(距離)が算出される。そして、受信信号点Rpは、メトリックが最小の信号点候補に対応するものと推定(最尤推定)される。
即ち、最尤推定により受信信号を復調する場合、通信装置は、QPSK信号の信号ストリームにおける各信号点候補に対してメトリックを計算し、最小メトリックの信号点候補を判定する。
例えば、図2において、信号ストリームSS1の第2ビットが“1”である(*,1)という符号化シンボルSm1,Sm2に対する尤度は、次式によって表される。
Exp(−(d(Sm1=(1,1),Sm2=(1,1)))/σ) (1)
ただし、(1)式におけるd(Sm1=(1,1),Sm2=(1,1))は、信号ストリームSS1のシンボルSm1=(1,1)と信号ストリームSS2のシンボルSm2=(1,1)とが組み合わせられた信号点候補と受信信号点Rpとのユークリッド距離の絶対値、σは、雑音の分散である。
ここで、最小ユークリッド距離を持つ信号点候補を探索する場合、一般に、ユークリッド距離を直接メトリックとして計算する。このような手法で、さらにQPSK信号であるという条件においては、4の(信号ストリーム数)乗回に比例する乗算処理が必要となる。
このときの演算量を削減するために、相関距離を用いた計算方法が提案されている(T. Koike, Y. Seki, H. Murata, S. Yoshida, K. Araki, “FPGA implementation of 1 Gbps real−time 4×4 MIMO−MLD,” IEEE 61st Vehicular Technology Conference, vol 2, pp. 1110−1114, May 2005 参照)。この方式では、QPSK信号ストリームに限られるものの、送信信号ストリーム数をNt、受信アンテナ数を送信アンテナ数Nrとしたとき、4・Nt・(Nt−1)・Nrのオーダーの乗算回数でユークリッド距離を計算できる。
ここで、上記手法において、マンハッタン距離を用いてユークリッド距離を近似する場合、多重化されたQPSK信号の信号ストリームにおける各信号点候補に対して、乗算回数0回で、受信信号点Rpのメトリックを算出できる。
ただし、マンハッタン距離は、ユークリッド距離との誤差が大きいため、シンボルの分離を適切に行えない可能性がある。
図3は、ユークリッド距離とマンハッタン距離との関係を示す模式図である。
図3に示すように、マンハッタン距離は、ユークリッド距離に対して誤差が大きく、特に、π/4に近い角度を持つベクトルに関して、マンハッタン距離はユークリッド距離の約1.41倍となる。そのため、図2に示す例では、d(Sm1=(1,1),Sm2=(1,1))ではなく、d(Sm1=(−1,1),Sm2=(1,1))が最小メトリックとなる。この場合、最小メトリック(最小ユークリッド距離)を持つ信号点候補の探索に誤りが生じる。
そこで、本実施形態における通信装置では、QPSK信号の信号ストリームにおける各信号点候補に対して、受信信号点Rpのメトリックをマンハッタン距離よりも誤差が小さい新たな手法によって算出する。
MIMO多重化信号のメトリックの算出において、距離を計算する対象となるj番目(jは自然数)の受信アンテナにおける信号点候補は、次式によって求められる。
=ΣHjiSt (2)
ただし、(2)式において、加算される範囲はi=1から送信信号ストリーム数Ntまでであり、Hjiはi番目の送信アンテナとj番目の受信アンテナ間のチャネル応答、Stはi番目の送信アンテナにおける信号点候補である。(2)式において、QPSK信号の場合、St={1,(−1)1/2,−1,−(−1)1/2}であるため、乗算回数0でStが求められる。
受信信号点をRとし、信号点候補を受信アンテナに対して一般化してZとすると、本実施形態において用いる距離Dnは、次式によって求められる。
Dn=(22/32)(|Re(D)|+|Im(D)|)
+(10/32)(|(|Re(D)|−|Im(D)|)|) (3)
ここで、D=R−Zはメトリックを求める信号点候補の受信信号点に対する相対的位置ベクトル、Rは受信信号点の座標,Zは信号点候補の座標である。
本実施形態において用いる距離Dnは、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離(複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との和)と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(以下、「虚部を補数化したマンハッタン距離」と称する。)とによって表される。即ち、(3)式における第1項は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離を表し、(3)式における第2項は、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)を表している。
図4は、本実施形態において用いる距離Dnとユークリッド距離との関係を示す模式図である。なお、図4においては、比較のためにマンハッタン距離を併せて示している。
図4に示すように、本実施形態における距離Dnは、(3)式に従って算出される結果、マンハッタン距離の場合よりもユークリッド距離に近い値となっている。また、本実施形態における距離Dnは、マンハッタン距離の計算において算出されるRe(D)及びIm(D)を用いて算出することができるため、計算の負荷を高めることなく、より高精度にユークリッド距離を近似することが可能である。
ここで、(3)式における係数の乗算に関しては、
(22/32)=(1/2+1/4−1/8+1/16)
(10/32)=(1/2−1/4+1/8−1/16)
と表されることから、このような演算は、ビットシフト及び加算に置き換えることができる。
このように、距離Dnを定義する場合に、第1項及び第2項の係数を2のべき乗で表される要素の加算によって構成することで、コンピュータにおける演算量を低減することができる。
即ち、(3)式の係数を用いることで、より低い計算の負荷で距離Dnを算出することができる。
また、本発明の発明者による研究の結果、第1項の係数と第2項の係数との比を略2:1とすることで、より正確な距離Dnを算出できることがわかっている。
したがって、(3)式における第1項及び第2項の係数を2のべき乗で表される要素の加算によって構成し、かつ、これらの比を略2:1とすることがより適切である。
なお、(3)式においては、距離Dnの値を後段の処理において使用するために、絶対値として適切な値とすべく第1項及び第2項の係数として1/32を乗じているが、受信信号点Rpから、いずれの信号点候補が最小メトリックとなるかを判定するのみであれば、1/32を乗算することなく、次式の値によって判定することができる。
Dn=22・(|Re(D)|+|Im(D)|)
+10・(|(|Re(D)|−|Im(D)|)|) (4)
(4)式によって信号点候補を判定する場合、(3)式を用いる場合よりも、さらに計算量を低減することができる。
[復調結果の特性比較]
図5は、本実施形態において用いる距離Dnとマンハッタン距離とにおける振幅誤差の相違を示す図である。なお、図5においては、(3)式における第1項及び第2項の係数を約2:1の範囲で変化させた(21/32,11/32)、(22/32,10/32)、(20/32,12/32)、(2/3,1/3)の4パターン(提案法1〜4)について、計算機によるシミュレーションを行った結果における振幅誤差の平均値、分散、最大値をそれぞれ示している。
また、図5に示すシミュレーション結果は、LTEシステムを想定した計算機シミュレーションの最尤復調部に、本実施形態における距離Dnを用いた場合の特性を示している。
図6は、図5に示すシミュレーションの条件を示す図である。
図6に示すように、図5に示すシミュレーション結果は、総試行ビット数が9600000、フレーム長が4800、送信アンテナ数が2、受信アンテナ数が2、符号化方式がターボ符号、符号化率が1/3及び1/2、反復数が8、変調方式がQPSK及びOFDM(Orthogonal Frequency−Division Multiplexing)、サブキャリア数が256、データサブキャリア数が151、チャネルが18パスレイリーフェージングをそれぞれ想定したものである。
また、図7は、符号化率が1/2の場合のビット誤り率特性を示す図であり、図8は、符号化率が1/3の場合のビット誤り率特性を示す図である。なお、図7及び図8においては、ビットエネルギー対雑音電力密度比(Eb/N0)とビット誤り率(BER)との関係を復調結果の特性として示している。
図7及び図8においては、「近似なし」の特性として、最尤推定復調を行う際に全ての信号点候補の確率を考慮するため、全ての信号点候補と受信信号点との距離を計算して尤度計算を行った場合を参考として示している。一方、「近似なし」以外の特性は、受信信号点の座標を基に軟判定することにより、最もメトリックが小さい(受信信号点から最も近い)ものと近似した信号点候補に絞って尤度計算を行った場合を示している。
具体的には、図7及び図8における「ユークリッド距離」は尤度計算に近似を用い、かつ、距離をマンハッタン距離で選択した符号語に対してのみ計算した場合(ただし、尤度計算用の距離はユークリッド距離を用いている)を示し、「提案法」は尤度計算に近似を用い、かつ、距離を上記係数を用いた距離Dnで選択した符号語に対してのみ計算した場合(ただし、尤度計算用の距離はユークリッド距離を用いている)を示している。
図5に示すシミュレーション結果より、本実施形態における距離Dnを用いると、尤度を近似しない場合に比べて0.2[dB]から0.3[dB]だけ特性が劣化しているものの、乗算回数は削減できている。また、マンハッタン距離を用いる場合に比べて、0.1[dB]から0.3[dB]だけ特性を改善できている。
[通信装置の構成]
次に、本発明を適用した一実施形態に係る通信装置の構成を説明する。
図9は、本発明に係る通信装置を含む通信システム1のシステム構成を示す図である。
図9に示すように、通信システム1は、送信側の信号分配器10と、送信信号処理部20A,20Bと、アンテナ30A,30Bと、受信側のアンテナ40と、受信信号処理部50と、通信装置60とを含んでいる。なお、図9に示す通信システム1は、MIMO伝送を行う通信システムであり、送信側のアンテナが2つに対して、受信側のアンテナが1つの過負荷MIMO伝送システムとなっている。
信号分配器10は、送信されるシンボルをアンテナ30A及びアンテナ30Bそれぞれからの送信チャネルに分配する。
送信信号処理部20A,20Bは、信号分配器10によって分配されたシンボルをOFDM変調する処理や信号を増幅する処理等を行い、送信信号をアンテナ30A,30Bに出力する。
送信側のアンテナ30A,30Bは、送信信号処理部20A,20Bから入力された送信信号を空間に放射する。このとき、アンテナ30A,30Bから放射される信号の搬送波周波数は同一であり、それぞれの搬送波においては、信号分配器10によって分配されたシンボルのストリームを表すQPSK信号が重畳されている。
受信側のアンテナ40は、送信側のアンテナ30A,30Bから放射された信号を受信し、受信信号処理部50に出力する。
受信信号処理部50は、受信側のアンテナ40から入力された受信信号をOFDM復調する処理や信号を増幅する処理等を行い、処理後の受信信号を通信装置60に出力する。
通信装置60は、受信信号のシンボルの分離及び復号を行う信号分離/復号器として構成される。
図10は、通信装置60の機能的構成を示す機能ブロック図である。
図10に示すように、通信装置60は、距離算出部61と、信号点判定部62と、復調信号出力部63とを備えている。
距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)とに基づいて、最尤推定を行うための受信信号点と信号点候補との距離Dnを算出する。具体的には、距離算出部61は、(3)式に従って、受信信号点と各信号点候補との距離Dnをそれぞれ算出する。ただし、上述したように、受信信号点と信号点候補との距離を比較するのみであれば、(4)式に従って距離Dnを算出することとしてもよい。
信号点判定部62は、距離算出部61によって算出された距離Dnに基づいて、受信信号点がいずれの信号点候補に対応するかを判定する。具体的には、信号点判定部62は、受信信号点に対し、距離算出部61によって算出された距離Dnが最も小さい信号点候補を判定する。
復調信号出力部63は、信号点判定部62によって判定された信号点候補を受信信号のシンボルとして、後段の処理(ハミング復号処理等)に出力する。
[動作]
次に、動作を説明する。
図11は、通信装置60が実行する復調処理の流れを説明するフローチャートである。
復調処理は、復調処理開始の指示入力が行われると開始され、復調処理終了の指示入力が行われるまで、繰り返し実行される。なお、以下に示す復調処理の機能は、復調処理のためのプログラムをプロセッサが実行することによって実現することや、復調処理のための回路において受信信号を処理して実現することのいずれも可能である。
ステップS1において、距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)とに基づいて、(3)式に示す距離Dnを算出する。
ステップS2において、信号点判定部62は、距離算出部61によって算出された距離Dnに基づいて、受信信号点がいずれの信号点候補に対応するかを判定する。これにより、受信信号点に対し、距離算出部61によって算出された距離Dnが最も小さい信号点候補が1つ判定される。
ステップS3において、復調信号出力部63は、信号点判定部62によって判定された信号点候補を受信信号のシンボルとして出力する。例えば、復調信号出力部63は、通信装置60の後段においてハミング復号が行われる場合、信号点判定部62によって判定された信号点候補をハミング復号器に出力する。
ステップS3の後、復調処理が繰り返される。
このような処理により、通信装置60においては、MIMO多重化信号を受信した場合に、受信信号点と信号点候補との距離Dnを、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)に基づいて、(3)式によって算出する。
そのため、計算の負荷を高めることなく、より高精度にユークリッド距離を近似することが可能である。
したがって、本実施形態に係る通信装置60によれば、受信した信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理で実現することができる。
なお、上述の実施形態において、距離Dnを(3)式によって算出するものとして説明したが、距離Dnとして適切な値を算出するための係数は、目的に応じて変化させることができる。
即ち、距離Dnを算出する場合、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)との比は略2:1とすることが望ましい一方、図4におけるユークリッド距離と距離Dnとが重なる範囲で変化させることが可能である。
例えば、図4において、距離Dnの最大値がユークリッド距離と一致する場合や、距離Dnの最小値がユークリッド距離と一致する場合等の範囲で、(3)式の第1項及び第2項の係数を変化させることが可能である。
また、図4において、受信信号点Rpの位相変化が特定の位相を中心とするものであれば、その位相における距離Dnとユークリッド距離との差がゼロとなるように、(3)式の第1項及び第2項の係数を決定することも可能である。
また、本発明は、空間多重化された信号を分離する場合に適用することが可能であり、送信側のアンテナ数よりも少ないアンテナ数で受信する過負荷MIMO伝送技術では、受信側において空間多重化された信号を分離することの重要性が高いことから、特に有効となる。
また、本発明は、上述のように信号点候補を1ずつ選択するだけでなく、複数の信号点候補を各ストリーム毎に逐次的に探索するMアルゴリズムにも用いることが可能である。
また、本発明は、受信信号点の座標を1ビットずつ単独で判定する硬判定等の他、受信信号点の座標及び誤り訂正ビット等を含む複数ビットにおける発生確率を考慮して判定を行う軟判定において、受信信号点と信号点候補との距離を算出する場合に適用することができる。
以上のように構成される通信装置60は、距離算出部61と、信号点判定部62とを備える。
距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、信号点候補と受信信号点との距離を算出する。
信号点判定部62は、距離算出部61によって算出された距離に基づいて、受信信号点がいずれの信号点候補に対応するかの判定を行う。
これにより、通信装置60は、空間多重化された信号を受信した場合に、受信信号点と信号点候補との距離を、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差(虚部を補数化したマンハッタン距離)に基づいて算出する。
そのため、計算の負荷を高めることなく、より高精度にユークリッド距離を近似することが可能である。
したがって、受信した信号ストリームにおけるシンボルの分離を低演算量の処理で実現することができる。
また、距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離、及び、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差を略2:1の比で加算することにより、距離を算出する。
したがって、より正確な距離を算出することができる。
また、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離の係数、及び、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差の係数は、2のべき乗で表される要素の加算によって構成され、かつ、略2:1の比を有する。
したがって、より低い計算の負荷で、適切な距離を算出することができる。
また、距離算出部61は、複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離、及び、複素平面における信号点候補と受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差を略2:1の比で加算した結果を3で除算することにより、距離を算出する。
これにより、後段の処理において利用可能な値として、適切な距離の値を算出することができる。
なお、本発明は、本発明の効果を奏する範囲で変形、改良等を適宜行うことができ、上述の実施形態に限定されない。
また、上記実施形態及び各種変形例を適宜組み合わせて、本発明を実施することが可能である。
上述の実施形態における処理は、ハードウェア及びソフトウェアのいずれにより実行させることも可能である。
即ち、上述の処理を実行できる機能が通信装置60に備えられていればよく、この機能を実現するためにどのような機能構成及びハードウェア構成とするかは上述の例に限定されない。
上述の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにネットワークや記憶媒体からインストールされる。
プログラムを記憶する記憶媒体は、装置本体とは別に配布されるリムーバブルメディア、あるいは、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体等で構成される。リムーバブルメディアは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、または光磁気ディスク等により構成される。光ディスクは、例えば、CD−ROM(Compact Disk−Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk),Blu−ray Disc(登録商標)等により構成される。光磁気ディスクは、MD(Mini−Disk)等により構成される。また、装置本体に予め組み込まれた記憶媒体は、例えば、プログラムが記憶されているROMやハードディスク等で構成される。
1 通信システム、10 信号分配器、20A,20B 送信信号処理部、30A,30B,40 アンテナ、50 受信信号処理部、60 通信装置、61 距離算出部、62 信号点判定部、63 復調信号出力部

Claims (6)

  1. 空間において多重化された信号を復調する通信装置であって、
    複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、前記信号点候補と前記受信信号点との距離を算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段によって算出された前記距離に基づいて、前記受信信号点がいずれの前記信号点候補に対応するかの判定を行う信号点判定手段と、
    を備えることを特徴とする通信装置。
  2. 前記距離算出手段は、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点とのマンハッタン距離、及び、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差を略2:1の比で加算することにより、前記距離を算出することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点とのマンハッタン距離の係数、及び、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差の係数は、2のべき乗で表される要素の加算によって構成され、かつ、略2:1の比を有することを特徴とする請求項1または2に記載の通信装置。
  4. 前記距離算出手段は、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点とのマンハッタン距離、及び、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差を略2:1の比で加算した結果を3で除算することにより、前記距離を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の通信装置。
  5. 空間において多重化された信号を復調する通信装置における復調方法であって、
    複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、前記信号点候補と前記受信信号点との距離を算出する距離算出ステップと、
    前記距離算出ステップにおいて算出された前記距離に基づいて、前記受信信号点がいずれの前記信号点候補に対応するかの判定を行う信号点判定ステップと、
    を含むことを特徴とする復調方法。
  6. 空間において多重化された信号を復調する通信装置を制御するコンピュータに、
    複素平面における信号点候補と受信信号点とのマンハッタン距離と、複素平面における前記信号点候補と前記受信信号点との実軸方向の距離と虚軸方向の距離との差とに基づいて、前記信号点候補と前記受信信号点との距離を算出する距離算出機能と、
    前記距離算出機能によって算出された前記距離に基づいて、前記受信信号点がいずれの前記信号点候補に対応するかの判定を行う信号点判定機能と、
    を実現させることを特徴とするプログラム。
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