JP2016171052A - 非水電解液蓄電素子用電極、その製造方法及び非水電解液蓄電素子用電極を備えた電気化学素子 - Google Patents

非水電解液蓄電素子用電極、その製造方法及び非水電解液蓄電素子用電極を備えた電気化学素子 Download PDF

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Abstract

【課題】電極厚みが薄くかつ均一であり、非水電解液蓄電素子の急速充放電特性を向上させることができる非水電解液蓄電素子用電極を提供すること。【解決手段】電極材料を電極集電体上に設けてなる非水電解液蓄電素子用電極であって、前記電極材料が、少なくとも電極活物質及び4級アンモニウム塩を含んでいることを特徴とする非水電解液蓄電素子用電極。4級アンモニウム塩はフルオロ基を有することが好ましく、また、電極材料に対して、0.01〜10.0質量%含まれていることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、非水電解液蓄電素子用電極、その製造方法及び非水電解液蓄電素子用電極を備えた電気化学素子に関する。
従来、非水電解液蓄電素子用電極は、非水電解液蓄電素子等の電気化学素子において用いられている。近年、携帯機器の小型化、高性能化に伴い高いエネルギー密度を持つ非水電解液蓄電素子の特性が向上し、普及しており、より大容量で安全性に優れた非水電解液蓄電素子の開発も進められ、電気自動車等への搭載も始まっている。
このような非水電解液蓄電素子としては、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ等を挙げることができ、なかでもリチウムイオン二次電池が多く使用されている。リチウムイオン二次電池はリチウムコバルト複合酸化物等の正極と、炭素の負極と、非水溶媒にリチウム塩を溶解してなる非水電解液とからなる。そして、充電時には、正極中のリチウムが脱離して負極の炭素に挿入され、放電時には負極に挿入されたリチウムが脱離して正極の複合酸化物に戻ることにより充放電される。
また、非水電解液蓄電素子用電極製造工程において、環境や人体への負荷が小さくなるように製造することも必要である。現行の電極製造では、製造工程で有機溶媒を使用しているが、環境への影響や製造作業者の作業環境を考慮すると、使用量を低減することが望ましい。加えて、電極膜の製造には一般的に水や有機溶媒に溶解・分散した電極材料を電極集電体上に塗工する方法が一般的であるが、生産性向上のために、電極材料を含む複合粒子を電極集電体上に乾式で転写・製膜する方法も有効である。
たとえば、特許文献1では、電極活物質を含む複合粒子表面に帯電性能を有する絶縁性金属酸化物を外添した電極材料を、摩擦帯電で帯電、電極集電体上に転写して電極層を形成させることを含む非水電解液蓄電素子用電極の製造方法が開示されている。
また、特許文献2では、4級アンモニウム塩を界面活性剤に用いて、フルオロアルキル基を有する樹脂微粒子水分散体を作製し、これを電極用接合剤として添加した非水電解液蓄電素子用電極の製造方法が開示されている。
従来の方法によって薄膜電極を作製することは可能であるが、絶縁性金属酸化物の添加が必須であるため、内部抵抗を低下させることは困難であり、急速充放電時の特性を向上させる効果は期待できない。また、従来の方法によって、水系での電極作製が可能であるが、微粒子製造過程において、大量の水を必要とする。また、水を除去するために大量のエネルギーを要することから、材料製造を含む電極作製の全工程での環境負荷低減の達成は困難である。
本発明は以上のような問題を鑑みてなされたものであり、電極厚みが薄くかつ均一であり、電気化学素子の急速充放電特性を向上させることができる非水電解液蓄電素子用電極を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための本発明の構成は下記(1)に記載する通りである。
(1)電極材料を電極集電体上に設けてなる非水電解液蓄電素子用電極であって、前記電極材料が、少なくとも電極活物質及び4級アンモニウム塩を含んでいることを特徴とする非水電解液蓄電素子用電極。
本発明の非水電解液蓄電素子用電極を用いることにより、電気化学素子の急速充放電特性を向上させることができる。
本発明の非水電解液蓄電素子の一例を示す概略図である。
本発明の非水電解液蓄電素子用電極は、電極活物質、バインダ、増粘剤、導電助剤、帯電助剤を含んでなる電極材料を帯電させ、電極集電体上の少なくとも一面上に供給することにより作製することができる。前記非水電解液蓄電素子用電極を使用する電気化学素子としては、例えば、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ、等が挙げられる。
1.電極構成物質
(1)電極活物質
前記電極活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、炭素質材料、チタン酸リチウム、導電性高分子、などが挙げられる。これらの中でも、エネルギー密度が高い点から炭素質材料やチタン酸リチウムが特に好ましい。
前記炭素質材料としては、例えば、コークス、人造黒鉛、天然黒鉛等の黒鉛(グラファイト)、様々な熱分解条件での有機物の熱分解物、などが挙げられる。チタン酸リチウムとしては、LiTi12が挙げられる。
(2)バインダおよび増粘剤
前記バインダ、および、増粘剤としては、電極製造時に使用する溶媒や電解液、印加される電位に対して安定な材料であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、エチレン−プロピレン−ブタジエンゴム(EPBR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム、アクリレート系ラテックス、ポリエチレンオキサイド(PEO)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、アルギン酸、酸化スターチ、リン酸スターチ、カゼイン、などが挙げられる。バインダは導電性高分子1種類単独で使用してもよいし、前記バインダと合わせて2種類以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系バインダ、アクリレート系ラテックス、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレンオキサイド(PEO)が好ましい。
(3)導電助剤
前記導電助剤としては、例えば、銅、アルミニウム等の金属材料、カーボンブラック、アセチレンブラック、カーボンナノチューブ等の炭素質材料、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(4)帯電助剤
帯電助剤としては、正帯電性、負帯電性いずれにも限定されず、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)を含む公知のものが使用できる。
例えばボントロンP−51(オリエント化学工業社製)、モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、コピーチャージPSY VP2038、コピーチャージ NEG VP2036(以上、ヘキスト社製)、その他4級 アンモニウム塩の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
また、フルオロ基を有する4級アンモニウム塩を使用することができる。このような4級アンモニウム塩としてはFT−310、FT−300(以上、ネオス社製)が挙げられる
帯電助剤は、粒子の表面に均一に固定させることを考慮すると、フルオロ基を有する4級アンモニウム塩が好ましい。フルオロ基を有する4級アンモニウム塩は、カルボキシル基に対する親和性に優れることに加え、アルコールを含む水に溶解しやすい。パーフルオロアルキル基を有する場合、高い電気陰性度により、負帯電しやすい。
フルオロ基を有する4級アンモニウム塩としては、特に限定されないが、下記一般式(1)で表される化合物が挙げられ、二種以上併用してもよい。
Figure 2016171052
(式中、Rfは、パーフルオロアルキル基であり、Xは、2価の有機基であり、R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子、フルオロ基又は炭化水素基であり、Yは、対イオンであり、mは、1以上の整数である。)
Rfの炭素数は、通常、3〜60であり、3〜30が好ましく、3〜15がさらに好ましい。Rfとしては、特に限定されないが、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF−、CF(CF10−、CF(CF11−、CF(CF12−、CF(CF13−、CF(CF14−、CF(CF15−、CF(CF16−、CF(CF17−、(CFCF(CF−等が挙げられる。
としては、特に限定されないが、ハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオン、チオシアン酸イオン、有機酸イオン等が挙げられる。中でも、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン等のハロゲン化物イオンが好ましい。
Xとしては、特に限定されないが、−SO−、−CO−、−(CH)x−、−SON(R)−(CH)x−、−(CH)x−CH(OH)−(CH)x−等が挙げられる。ここで、xは、1〜6の整数であり、Rは、炭素数が1〜10のアルキル基である。中でも、−SO−、−CO−、−(CH−、−SON(C)−(CH−又は−CHCH(OH)CH−が好ましく、−SO−又は−CO−が特に好ましい。
mは、1〜20であることが好ましく、1〜10がさらに好ましい。
〜Rにおける炭化水素基としては、特に限定されないが、アルキル基、アルケニル基、アリール基等が挙げられ、置換基で置換されていてもよい。
アルキル基は、炭素数が1〜10であることが好ましい。アルキル基としては、特に限定されないが、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、n−デシル基、イソデシル基等が挙げられる。
アルケニル基は、炭素数が2〜10であることが好ましい。アルケニル基としては、特に限定されないが、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基等が挙げられる。
アリール基は、炭素数が6〜24であることが好ましい。アリール基としては、特に限定されないが、フェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、スチリル基、メシチル基、シンナミル基、フェネチル基、ベンズヒドリル基等が挙げられる。
(5)電極集電体
電極集電体の材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記電極集電体の材質としては、導電性材料で形成されたもので、印加される電位に対して安定であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレススチール、ニッケル、アルミニウム、チタン、タンタル、などが挙げられる。これらの中でも、ステンレススチール、アルミニウムが特に好ましい。
前記電極集電体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記電極集電体の大きさとしては、非水電解液蓄電素子用電極に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
2.複合粒子製造方法
本発明の非水電解液蓄電素子用電極における電極層を形成するための電極材料(電極合材)は、電極活物質、帯電助剤、結着剤、および必要に応じ添加される導電剤等の他の成分を造粒して得られる複合粒子として用いることが好ましい。
複合粒子の製造方法は特に制限されず、撹拌造粒、流動層造粒、転動造粒、圧縮造粒、押出造粒、噴霧乾燥技術などの公知の造粒法により製造することができる。中でも、表面付近に結着剤、導電助剤および帯電助剤が偏在した複合粒子を容易に得られるので、複合型流動層造粒装置が望ましい。
複合型流動層造粒装置とは、攪拌造粒型、転動造粒型および、流動層造粒型の各機能を結合或いは融合し、造粒物の形状、密度、粒径などの品質を自在に製造する機能および、混合、造粒、乾燥、コーティングなどの単位操作を目的、用途に応じて任意に操作できる機能を有するものである。
攪拌造粒としては、粉体原料を攪拌羽根によって混合攪拌しながら、バインダ液を加え、粉体同士を付着凝集させるもの、転動造粒型としては回転する円筒形ドラム(パン)や皿の中に粉末あるいは粒子を投入し、転動する材料層にバインダあるいはコーティング液をスプレーするものを用いることができる。
3.帯電方法
帯電とは、材料に処理を施すことにより材料をプラスまたはマイナスに帯電させることをさす。電極材料の帯電方法としては、特に制限はないが、直接電圧印加による帯電法や、摩擦帯電法などが挙げられる。
直接電圧印加による帯電法としては、コロナ放電を利用した帯電方法が挙げられる。コロナ放電とは、コロナ電極に高電圧を印加し、電極からコロナ放電を起こし、放電により発生したイオンで材料を帯電させる方法である。
摩擦帯電法としては、二つの物質間における帯電列を利用する方法が一般的である。帯電列とは、表面電位がプラスになりやすいものからマイナスになりやすいものを順に並べているものである。
被帯電体に導電性を持たせた帯電部材を用いて帯電させる場合、被帯電体をマイナスに帯電させる場合は、被帯電体の母材よりプラス側の材料を母材にし、導電性を持たせた帯電部材を用いると、帯電列に従って、電圧を印加しない場合でも帯電列に従って、被帯電体はマイナスに帯電した。
その表面電位の大きさは、母材の材質やプラズマ処理などによる表面処理、被帯電体と帯電部材の相対速度や押し込み量などによって異なる。
帯電させやすい物質としては、二成分系現像剤に用いられるような磁性キャリアがある。
磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、キャリア表面を被覆してもよい。被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。
また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。本発明で用いる複合粒子とキャリアの含有比は、キャリア100質量部に対して複合粒子1〜10質量部が好ましい。
4.電極層の形成
本発明では、上記帯電させた電極材料を、電極集電体上の少なくとも一面上に供給することにより電極層を形成する。帯電させた電極材料を電極集電体上に供給する方法に特に制限はない。例えば、静電粉体塗装法や、静電スクリーン印刷法などが挙げられる。
そして、前記電極集電体と前記供給方法により、その一面上に供給された電極材料とを一対の加熱ロールで加圧して、電極集電体と電極層との密着性を向上させる。
5.非水電解液蓄電素子
本発明の非水電解液蓄電素子用電極は、公知の非水電解液蓄電素子に適用することができる。前記非水電解液蓄電素子としては例えば、非水電解液二次電池、非水電解液キャパシタ、などが挙げられる。特にエネルギー密度が高く、急速充放電に適している点から、非水電解液二次電池が好適である。
非水電解液二次電池は、電極、セパレータおよび電解液で構成され、前記電極として、本発明の非水電解液蓄電素子電極を用いる。
(1)非水電解液
前記非水電解液は、非水溶媒に電解質塩を溶解してなる電解液である。
前記非水溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、非プロトン性有機溶媒が好適である。
前記非プロトン性有機溶媒としては、鎖状カーボネート、環状カーボネート等のカーボネート系有機溶媒が用いられ、低粘度な溶媒が好ましい。これらの中でも、電解質塩の溶解力が高い点から、鎖状カーボネートが好ましい。
前記鎖状カーボネートとしては、例えば、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、メチルエチルカーボネート(EMC)、などが挙げられる。これらの中でも、ジメチルカーボネート(DMC)が好ましい。
前記DMCの含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記非水溶媒に対して70質量%以上が好ましく、83質量%以上がより好ましい。前記DMCの含有量が、70質量%未満であると、残りの溶媒は誘電率が高い環状物質(環状カーボネートや環状エステル等)である場合には、誘電率が高い環状物質の量が増えるため、3M以上の高濃度の非水電解液を作製したときに粘度が高くなりすぎ、非水電解液の電極へのしみ込みや、イオン拡散の点で不具合を生じることがある。
前記環状カーボネートとしては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)などが挙げられる。
前記環状カーボネートとしてエチレンカーボネート(EC)と、前記鎖状カーボネートとしてジメチルカーボネート(DMC)とを組み合わせた混合溶媒を用いる場合には、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の混合割合は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
なお、前記非水溶媒としては、必要に応じて、環状エステル、鎖状エステル等のエステル系有機溶媒、環状エーテル、鎖状エーテル等のエーテル系有機溶媒、などを用いることができる。
前記環状エステルとしては、例えば、γ−ブチロラクトン(γBL)、2−メチル−γ−ブチロラクトン、アセチル−γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、などが挙げられる。
前記鎖状エステルとしては、例えば、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステル(酢酸メチル(MA)、酢酸エチル等)、ギ酸アルキルエステル(ギ酸メチル(MF)、ギ酸エチル等)、などが挙げられる。
前記環状エーテルとしては、例えば、テトラヒドロフラン、アルキルテトラヒドロフラン、アルコキシテトラヒドロフラン、ジアルコキシテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、アルキル−1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキソラン、などが挙げられる。
前記鎖状エーテルとしては、例えば、1,2−ジメトシキエタン(DME)、ジエチルエーテル、エチレングリコールジアルキルエーテル、ジエチレングリコールジアルキルエーテル、トリエチレングリコールジアルキルエーテル、テトラエチレングリコールジアルキルエーテル、などが挙げられる。
(2)電解質塩
前記電解質塩としては、リチウム塩を使用する。電解質塩は非水溶媒に溶解し、高いイオン伝導度を示すものであれば特に制限はない。例えば、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF)、過塩素酸リチウム(LiClO)、塩化リチウム(LiCl)、ホウ弗化リチウム(LiBF)、六弗化砒素リチウム(LiAsF)、トリフルオロメタスルホン酸リチウム(LiCFSO)、リチウムビストリフルオロメチルスルホニルイミド(LiN(CF3SO)、リチウムビスパーフルオロエチルスルホニルイミド(LiN(CSO)、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、炭素電極中へのアニオンの吸蔵量の大きさの観点から、LiPFが特に好ましい。
前記電解質塩の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記非水溶媒中に、0.5mol/L〜6mol/Lが好ましく、電池容量と出力の両立の点から、2mol/L〜4mol/Lがより好ましい。
(3)セパレータ
前記セパレータは、正極と負極の短絡を防ぐために正極と負極の間に設けられる。
前記セパレータの材質、形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータの材質としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙等の紙、セロハン、ポリエチレングラフト膜、ポリプロピレンメルトブロー不織布等のポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布、マイクロポア膜などが挙げられる。
これらの中では、電解液保持の観点より気孔率50%以上のものが好ましい。形状としては微多孔(マイクロポア)を有する薄膜タイプよりも、気孔率が高い不織布系の方が好ましい。厚みとしては短絡防止と電解液保持の観点から20μm以上が好ましい。
前記セパレータの大きさとしては、非水電解液蓄電素子に使用可能な大きさであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記セパレータの構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。
6.非水電解液蓄電素子の製造方法
本発明の非水電解液蓄電素子は、前記正極、前記負極、及び前記非水電解液と、必要に応じて用いられるセパレータとを、適切な形状に組み立てることにより製造される。更に、必要に応じて電池外装缶等の他の構成部材を用いることも可能である。前記非水電解液蓄電素子を組み立てる方法としては、特に制限はなく、通常採用されている方法の中から適宜選択することができる。
本発明の非水電解液蓄電素子の形状については、特に制限はなく、一般的に採用されている各種形状の中から、その用途に応じて適宜選択することができる。前記形状としては、例えば、シート電極及びセパレータをスパイラル状にしたシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを組み合わせたインサイドアウト構造のシリンダータイプ、ペレット電極及びセパレータを積層したコインタイプ、などが挙げられる。
7.用途
本発明の非水電解液蓄電素子の用途としては、特に制限はなく、各種用途に用いることができ、例えば、ノートパソコン、ペン入力パソコン、モバイルパソコン、電子ブックプレーヤー、携帯電話、携帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフォンステレオ、ビデオムービー、液晶テレビ、ハンディークリーナー、ポータブルCD、ミニディスク、トランシーバー、電子手帳、電卓、メモリーカード、携帯テープレコーダー、ラジオ、バックアップ電源、モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、時計、ストロボ、カメラ、などが挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<複合粒子の作製>
活物質として炭素粉末(TIMCAL社製、KS−6)を用いた。活物質表面にコートするスラリーとして、フルオロ基を含有する4級アンモニウム塩である、帯電助剤(株式会社ネオス製、FT−310)、導電助剤(アセチレンブラック)、バインダ(ポリエチレンオキサイド)を固形分質量比で4.8:4.6:0.7になるように混合し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が、活物質:帯電助剤:導電助剤:バインダ=87.7:5.9:5.6:0.8になるように処方を設定した。その後、65℃で1時間熱風乾燥し、120度のオーブンで5分焼成することで、複合粒子を得た。
<電極集電体への転写>
作製した複合粒子と平均粒径35μmの磁性キャリアとを混合し、摩擦帯電させた。帯電量は帯電量・粒子分布測定機E−SPART ANALYZER(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。電極集電体として厚さ20μmのアルミニウム箔を用い、転写前後の電極集電体の重量から転写重量を測定した。
<加圧>
この電極材料の層が形成された電極集電体をロールプレス機のロールに供給し、ロール加圧成形によりシート状の電極層を形成し、これをΦ16mmに打ち抜いて電極とした。
<セパレータ>
セパレータは、ガラス濾紙(GA100:ADVANTEC)をφ16mmに打ち抜いたものを2枚用意した。
<非水電解液>
電解液は2mol/LのLiPFのエチレンカーボネート(EC)、ジメチルカーボネート(DMC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)の混合溶液(キシダ化学社製)を用いた。
<電池の作製、測定>
上記、正極、および、セパレータを150℃で4時間真空乾燥後、乾燥アルゴングローブボックス中で、2032型コインセルを組み立てた。
作製したコインセルを25℃の恒温槽中に保持し、充放電試験として下記表1に示すような条件1〜条件8の条件で工程1から工程8までの充放電工程を実施した。基準電流値を2mAとし、条件2及び条件6は放電のみ基準電流値(2mA)の5倍(5C)、10倍(10C)の値とし急速放電時の特性を確認した。また、条件4及び条件8は充電のみ基準電流値の5倍(5C)、10倍(10C)の値とし急速充電時の特性を確認した。また、条件1〜8において、充電はカットオフ電圧5.2Vで定電流、放電はカットオフ電圧3.0Vで定電流とし、充電と放電、放電と充電の間には5分間の休止を入れた。
Figure 2016171052
(実施例2)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で7.5:4.4:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が84.6:9.2:5.4:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極、および電池を作製し評価を行った。
(実施例3)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で8.6:4.3:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が83.3:10.6:5.3:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例4)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で1.4:4.7:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が91.7:1.7:5.8:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例5)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で0.7:4.7:0.6になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が92.4:0.9:5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例6)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で0.3:4.7:0.6になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が92.9:0.4:5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例7)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で0.1:4.7:0.6になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が93.2:0.1:5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例8)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で0.014:4.7:0.6になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が93.3:0.02:5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例9)
帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量比で0.01:4.7:0.6になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が93.3:0.01:5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例10)
帯電助剤として、株式会社ネオス製、FT−300を用い、導電助剤、バインダを固形分質量比で4.8:4.6:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が87.7:5.9:5.6:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極、および電池を作製し評価を行った。
(実施例11)
活物質、帯電助剤(株式会社ネオス製、FT−310)、導電助剤、バインダを固形分質量%で87.7:5.9:5.6:0.8になるように混合し、水を加えて適切な粘度に調整したスラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレードを用いて片面に塗布し、65℃で1時間、120度で5分間、オーブンで乾燥させた。電池作製および評価については、実施例1と同様に実施した。
(実施例12)
帯電助剤として、4級アンモニウム塩である、オリエント工業株式会社製、BONTRON P−51を用い、導電助剤、バインダを固形分質量比で4.8:4.6:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が87.7:5.9:5.6:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極、および電池を作製し評価を行った。
(実施例13)
帯電助剤として、オリエント工業株式会社製、BONTRON P−51を用い、活物質、帯電助剤、導電助剤、バインダを固形分質量%で87.7:5.9:5.6:0.8になるように混合し、水を加えて適切な粘度に調整したスラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレードを用いて片面に塗布し、65℃で1時間、120度で5分間、オーブンで乾燥させた。電池作製および評価については、実施例1と同様に実施した。
(実施例14)
帯電助剤としてFT−310およびFT−300、導電助剤、バインダを固形分質量比で2.4:2.4:4.6:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が87.7:5.9:5.6:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(実施例15)
帯電助剤としてFT−310、FT−300およびBONTRON P−51、導電助剤、バインダを固形分質量比で1.6:1.6:1.6:4.6:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が87.7:5.9:5.6:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(比較例1)
導電助剤、バインダを固形分質量比で4.7:0.7になるように混合しスラリーを作製し、複合型流動層造粒装置を用いて、活物質表面にスプレーコートした。その際、活物質と各コート材料との質量%が93.3: 5.9:0.8になるように処方を設定した以外は、実施例1と同様に電極を作製した。
(比較例2)
活物質、導電助剤、バインダを固形分重量%で93.3:5.9:0.8になるように混合し、水を加えて適切な粘度に調整したスラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔にドクターブレードを用いて片面に塗布し、65℃で1時間、120度で5分間オーブンで乾燥させた。電池作製および評価については、実施例1と同様に実施した。
下記表2に、各実施例および比較例において、電極層中の4級アンモニウム塩添加比率および、転写によってアルミ箔に付着した電極粒子重量、電極層膜厚を示す。
Figure 2016171052
表2をみると、4級アンモニウム塩の添加比率が増加するほど、転写重量および電極膜厚が増加する事が分かる。4級アンモニウム塩を10.6wt%添加した実施例3では、電極粒子の帯電量が大きくなったため、転写される電極粒子量が増加しているが、それに伴って磁性キャリアも転写されてしまった。また、実施例9で4級アンモニウム塩を0.008wt%添加した際は、若干量の粒子を転写できたものの、膜厚を測定できるほどの量とはならなかった。フルオロ基を有する4級アンモニウム塩を使用した実施例1と、有していない4級アンモニウム塩を使用した実施例12を比較すると、実施例1の方が、転写重量が多いことが分かる。これは、フルオロ基を有することで、電極粒子がマイナスに帯電しやすく、本実施例で使用した磁性粒子との摩擦では、より効率的に帯電が可能であるためであると考えられる。また、4級アンモニウム塩を添加していない比較例1では、電極粒子が帯電せず、転写することができなかった。
以上の結果から、4級アンモニウム塩は0.01〜10質量%添加のときに、効果を示す。
また、表3に、工程1の基準電流値での10回目の放電容量と、この放電容量に対する工程2、工程4、工程6、工程8の3回目の放電容量の維持率を示した。
Figure 2016171052
表3から、4級アンモニウム塩を添加せず、一般的な方法で電極を作製した比較例2は、条件8の急速充電試験である10C充電をした際の容量維持率が14.1%まで低下しており、急速充放電時の容量が最も低いことが分かる。これと比較して、4級アンモニウム塩を添加し、一般的な方法で電極を作製した実施例11では、急速充放電時の容量低下を抑制できている。この理由は、電荷を有する4級アンモニウム塩を添加したことで、電極内で、より電荷の授受が容易となったためであると考えられる。
また、フルオロアルキル基を含む4級アンモニウム塩を添加し、電子写真法で作製した、実施例1から10では、条件4の5C充電試験時および、条件8の10C充電試験時のような急速充放電時に、さらに高い容量維持率を有しており、未添加の比較例2と比較して、急速充放電特性を大幅に向上することができることがわかる。この理由としては、電極材料を複合粒子化したことで、電極内の材料分布が均一になったこと、電子写真法を用いたことで電極の薄膜化を達成し、内部抵抗を低減出来たことが考えられる。
また、4級アンモニウム塩添加量を調整し、より薄膜になるにつれ、急速充放電時の容量維持率が高くなっていることから、電極の薄膜化による内部抵抗低下が、負荷特性向上に強く影響するものと考えられる。
また、フルオロアルキル基を有していない4級アンモニウム塩を用いた実施例12、13および15では、条件4および条件8における急速充放電特性が、未添加の比較例2ほどではないが、低下していることが分かる。一方で、フルオロアルキル基を持つ4級アンモニウム塩であるFT−310、FT−300の2種を混合して用いた実施例14では、単体で用いた実施例1および10よりも、わずかであるが、急速充放電特性が向上していることがわかった。これらの結果から、添加する4級アンモニウム塩の官能基および添加量を適切に調整することによって、電極膜厚の最適化および急速充放電特性の向上が可能であることが分かる。
以上の結果から、電極構成材料に4級アンモニウム塩を添加した複合粒子を用いて、電子写真法により、薄膜電極を作製することで、急速充放電特性に優れた電気化学素子を提供できる。
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池外装缶
5 負極引き出し線
6 正極引き出し線
10 非水電解液蓄電素子
特許第5287601号 特開2003−123766号公報

Claims (7)

  1. 電極材料を電極集電体上に設けてなる非水電解液蓄電素子用電極であって、
    前記電極材料が、少なくとも電極活物質及び4級アンモニウム塩を含んでいる
    ことを特徴とする非水電解液蓄電素子用電極。
  2. 前記4級アンモニウム塩が、フルオロ基を有することを特徴とする請求項1に記載の非水電解液蓄電素子用電極。
  3. 前記4級アンモニウム塩が、前記電極材料に対して、0.01〜10.0質量%含まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の非水電解液蓄電素子用電極。
  4. 前記請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解液蓄電素子用電極の製造方法であって、少なくとも電極活物質及び4級アンモニウム塩を含む電極材料を帯電させ、帯電させた電極材料を電極集電体の少なくとも一面上に供給することにより電極集電体上に電極層を形成させる工程を含むことを特徴とする非水電解液蓄電素子用電極の製造方法。
  5. 帯電される前記電極材料が、少なくとも電極活物質、4級アンモニウム塩及び結着剤を含む混合物を造粒して得られる複合粒子であることを特徴とする請求項4に記載の非水電解液蓄電素子用電極の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載の非水電解液蓄電素子用電極を有することを特徴とする電気化学素子。
  7. 電気化学素子が非水電解蓄電素子であることを特徴とする請求項6に記載の電気化学素子。
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