JP2016169597A - 塗り壁材組成物 - Google Patents

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Kazuki Kishimoto
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Norimasa Kishimoto
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Kazuya KAWAKATSU
岩本有加
Yuka Iwamoto
生田恭太郎
Kyotaro IKUTA
伊東万奈瑞
Manami Ito
岡本奈緒美
Naomi Okamoto
竹谷亮人
Ryoto TAKETANI
松下紗矢香
Sayaka MATSUSHITA
渡邊有美
Yumi Watanabe
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Abstract

【課題】兵庫県高砂市から兵庫県加西市に分布する流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含み、内装用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物ならびに塗り壁を提供すること。
【解決手段】本発明の塗り壁材組成物は、(a)兵庫県高砂市から兵庫県加西市に分布する流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と、(b)合成樹脂バインダー又は無機バインダーと、(c)溶媒とを含み、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有する。また、本発明は、上記塗り壁材組成物を塗布ならびに乾燥して形成した、塗り壁を提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、塗り壁材組成物に関する。
湿度調整機能及び臭いを吸着する機能を持ち、高調湿性を有する建材用組成物として、珪藻土を主成分とする建材用組成物が開示されている(特許文献1、2)。
また、特許文献3には、特定の細孔径分布、比表面積、吸湿率、ならびに耐熱性を有する珪質頁岩の粉砕物あるいは当該粉砕物の任意の成形体から構成されてなる調湿及び塩基性ガス消臭用調湿消臭材料が記載されている。
非特許文献1には、流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物が、調湿性等に優れた塗装剤の材料としての可能性があることが記載されている。しかしながら、内装用・外壁用塗装剤等の建材用組成物として要求される各種特性を具備させるための検討はされていない。
特許第3220951号公報 特許第3460077号公報 特許第3375927号公報
筑波大学「科学の芽」2012
従って、本発明の課題は、流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含み、内装用・外壁用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物、及び、この塗り壁材組成物から形成された、調湿性・耐候性等に優れた塗り壁、ならびに調湿性・耐候性等に優れた建材用組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に鑑み鋭意研究した結果、流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含み、特定の粘度を有する組成物が、内装用・外壁用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備すること、さらには、この塗り壁材組成物から形成された、調湿性・耐候性等に優れた塗り壁、ならびに調湿性・耐候性等に優れた建材用組成物を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の塗り壁材組成物は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と、(b)バインダーと、(c)溶媒とを含み、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有している。
上記(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の含有量は、塗り壁材組成物100質量%中、32〜68質量%であることが好ましい。
また、上記(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の粒径は、0.001〜2000μmであることが好ましい。
上記流紋岩質溶結凝灰岩は、兵庫県高砂市から兵庫県加西市に分布する流紋岩質溶結凝灰岩であることが好ましい。
上記(b)バインダーとしては、植物性バインダーが好ましく、中でもメチルセルロースが好ましい。
また、上記(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して、上記(b)バインダーとしてのメチルセルロース0.5〜10質量部、及び/又は、上記(b)バインダーとしてのアクリル樹脂エマルジョン1〜25質量部を含有することが好ましい。
上記(c)溶媒としては水が好ましい。
また、本発明の塗り壁は、上記塗り壁材組成物を塗布ならびに乾燥して形成される。
塗布方法としては、コテ塗、ローラー塗、又は吹き付けが好ましく使用できる。
また、本発明の建材用組成物は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と(b)バインダーとを含む建材用組成物であって、上記(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して、上記(b)バインダーとしての植物性バインダーを0.5〜10質量部、及び/又は、上記(b)バインダーとしての合成樹脂バインダーを1〜25質量部含む。
本発明の建材用組成物は、調湿性・耐候性等に優れた外壁用のサイディング(建物の外壁に使用する耐水・耐候性に富む板状材)・レンガ・タイル等として好ましく使用できる。
本発明によれば、流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含み、内装用・外壁用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物、及び該塗り壁材組成物から形成された調湿性・耐候性等に優れた塗り壁、ならびに調湿性・耐候性等に優れた建材用組成物を提供できる。
1.塗り壁材組成物
本発明の塗り壁材組成物は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と、(b)バインダーと、(c)溶媒とを含み、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有している。塗り壁材組成物の粘度は、好ましくは4,000〜2,500,000mpa・sである。
本発明の塗り壁材組成物の粘度は、コテ塗で使用する場合には、6,000〜3,000,000mpa・sが好ましく、40,000〜2,500,000mpa・sがより好ましい。また、ローラー塗ならびに吹き付けで使用する場合には、1,300〜2,000,000mpa・sが好ましく、4,000〜600,000mpa・sがより好ましい。
塗り壁材組成物の粘度は、回転粘度計(例えば、芝浦システム株式会社製、ビスメトロンVDAなど)で測定できる。
塗り壁材組成物の粘度が上記範囲にある場合に、内装用・外壁用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物とすることができる。
1−1 (a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物
1−1−1 流紋岩質溶結凝灰岩
本発明の塗り壁材組成物で使用される流紋岩質溶結凝灰岩としては、特に限定されないが、竜山石、長石、高室石などの姫路酸性岩、榛原石、室山安山岩、大谷石などが挙げられる。中でも、竜山石、長石、高室石などと称される兵庫県高砂市から兵庫県加西市に分布する流紋岩質溶結凝灰岩が好ましく使用できる。
1−1−2 粒径
本発明の塗り壁材組成物で使用される(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の粒径は、2000μm以下(例えば0.001〜2000μm)が好ましい。より好ましくは1300μm以下、さらに好ましくは1000μm以下である。(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の粒径がこのような範囲である場合に、より塗りやすく、ひび割れがより抑制され、より定着性の高い塗り壁材組成物とすることができる。
2000μm以下の粒径を有する(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物は、目開き2.0mmの篩を通すことにより製造できる。
1−1−3 含有量
本発明の塗り壁材組成物に含まれる(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の含有量は、組成物全量中32〜68質量%であることが好ましく、36〜62質量%であることがより好ましい。(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物の含有量がこのような範囲であれば、塗り固さ・ひび割れ抑制・定着性がより優れ、調湿性・耐候性等にもより優れた塗り壁材組成物とすることができる。
1−2 (b)バインダー
本発明の塗り壁材組成物に含まれる(b)バインダーとしては、特に限定されず、公知のバインダーを使用できる。具体的には、メチルセルロース(水溶性、非水溶性は問わない)、セルロースファイバー、セルロースナノファイバー、水溶性ペーパー、つのまたのり等の海藻のりなどの植物性バインダー;アクリル樹脂エマルジョン、酢酸ビニル樹脂系、ラテックス、SBR(スチレン−ブタジエン−ラテックス)樹脂、塩化ビニール樹脂、アクリル−スチレン樹脂系、アクリル−シリコン樹脂系、エチレン−酢酸ビニル樹脂系などの、バインダーに使用される樹脂を主体にして変性してなる変性樹脂バインダー等のポリマー樹脂(合成樹脂バインダー);石膏、セメント、石灰、水ガラスなどの無機バインダーなどが挙げられる。上記バインダーは、1種のみを使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記バインダー中でも植物性バインダーが好ましく、メチルセルロースおよびセルロースファイバー、セルロースナノファイバーがより好ましく、メチルセルロースがさらに好ましく、非水溶性メチルセルロースが特に好ましい。これらのバインダーは、環境面でも優れており、さらに性能的にも調湿性や吸水性により優れた塗り壁を製造できるため好ましい。
(b)バインダーの含有量は、塗り壁材組成物の粘度が上記範囲になるように適宜調節できる。例えば、植物性バインダーは、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して0.5〜10質量部使用するのが好ましく、0.5〜6.5質量部使用するのがより好ましく、1.5〜4.5質量部がさらに好ましい。メチルセルロースは、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して0.5〜6.5質量部使用するのが好ましく、1.5〜4.5質量部がより好ましい。合成樹脂バインダーは、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して1〜25質量部使用するのが好ましい。アクリル樹脂エマルジョンは、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して1〜25質量部使用するのが好ましい。植物性バインダーと合成樹脂バインダーは、どちらか一方を使用してもよく、併用してもよい。
1−3 (c)溶媒
本発明の塗り壁材組成物に含まれる(c)溶媒としては、特に限定されないが、具体的には、水;ヘプタン、ヘキサン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、エチルベンゼンなどの炭化水素類;エタノール、エチルアルコール、エチレングリコールなどのアルコール類;2−メトキシエタノールなどのエーテル類;酢酸メチルなどのエステル;アセトンなどのケトン類などが挙げられる。中でも水溶性溶媒が好ましく、水が自然に優しい溶媒としてより好ましい。水としては、中性である精製水が好ましく使用できる。なお、中性である精製水に竜山石の粉砕物を加えると、組成物は弱アルカリ性となり、防カビ、防菌作用を呈する。
本発明の塗り壁材組成物に含まれる(c)溶媒の含有量は、塗り壁材組成物が上記範囲内の粘度を有するように、適宜調整できる。(c)溶媒の含有量は、塗り壁材組成物の固形分の総質量を1とする場合に、質量比で0.5〜2.1とするのが好ましい。コテ塗で使用する場合には、(c)溶媒の含有量は、塗り壁材組成物の固形分総量を1とする場合に、質量比で0.5〜1.6とするのが好ましく、ローラー塗ならびに吹き付けで使用する場合には、塗り壁材組成物の固形分総量を1とする場合に、質量比で0.7〜2.1とするのが好ましい。
1−4 (d)添加物
本発明の塗り壁材組成物は、必要に応じて、酸化チタン等の顔料、セラミックパウダー、セピオライト、ベントナイト等の消臭剤、硬化促進剤などの公知の添加物を含むことができる。
2.塗り壁
本発明の塗り壁は、上記塗り壁材組成物を塗布および乾燥させて得られる。塗り壁材組成物を塗布する方法は、特に限定されるものではないが、コテ塗、ローラー塗、又は吹き付けでの塗布が好ましい。
本発明の塗り壁は、好ましくは、コテ塗、ローラー塗、又は吹き付けで形成できる。膜厚は、0.5〜7.0mm程度が好ましく、0.5〜5.0mm程度がより好ましい。内装塗り壁としては、0.5〜4.0mm程度の膜厚が好ましい。
本発明の塗り壁によれば、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含んでいるため、調湿性、消臭性、吸水性等に優れ、且つ、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性に優れた内装塗り壁及び外壁等の塗り壁を提供できる。さらに、本発明の塗り壁は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含んでいるため、調湿効果・外断熱効果・耐候性・防カビ耐カビ・耐火・遮音性などに優れた内装塗り壁及び外壁等の塗り壁とすることができる。
3.建材用組成物
本発明の建材用組成物は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と(b)バインダーとを含む建材用組成物であって、前記(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して、前記(b)バインダーとしての植物性バインダーを0.5〜10質量部、及び/又は、前記(b)バインダーとしての合成樹脂バインダーを1〜25質量部含んでいる。(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物、植物性バインダー、合成樹脂バインダーとしては、上記1−1、1−2に記載したのと同様である。
本発明の建材用組成物は、上記塗り壁材組成物を塗布等により成膜後、乾燥して(c)溶媒を揮発除去して製造してもよいし、圧縮成形等で製造してもよい。
本発明の建材用組成物によれば、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含んでいるため、調湿性、消臭性、吸水性等に優れ、且つ、ひび割れが抑制され、耐退色性に優れた建材用組成物を提供できる。さらに、本発明の建材用組成物は、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含んでいるため、調湿効果・外断熱効果・耐候性・防カビ耐カビ・耐火・遮音性などに優れたサイディング・レンガ・タイル等の建材用組成物とすることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、実施例および比較例の評価は次のようにして行った。また、以下では、部は質量部、%は質量%を意味する。
[評価方法]
(1)塗り壁材組成物の粘度
塗り壁材組成物の粘度は、回転粘度計(芝浦システム株式会社製、ビスメトロンVDA)で測定した。
(2)塗り壁材組成物の性能
塗り壁材組成物の性能について、塗り固さ、ひび割れの抑制、定着性を総合判断し、性能が良好なものを○、やや良好なものを△、劣るものを×と評価した(表1)。
また、塗り壁材組成物の性能について、塗り固さ、ひび割れの抑制、定着性、垂れの抑制、乾燥時間、乾燥時の仕上がり、吸水性、作業性および経済性を、5が最も高く、1が最も低い評価として、1〜5の5段階で評価した(表2、4、5)。なお、評価1においても、塗り壁材組成物としての使用に耐えるものであった。
[実施例A−1]
粒径250μm以下の竜山石の石粉300gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)9gと、水(精製水)150gとを混合し、塗り壁材組成物を得た。精製水は、株式会社山栄製の工業用精製水(中性)を使用した。精製水については、以下同様である。
得られた塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。砂骨ローラーは、通常の塗り壁材用のローラーよりも厚塗りが可能である。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、上記の塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りした。
それぞれの塗布膜(塗り壁)は、自然乾燥させた。
塗り壁材組成物の粘度を上記の測定方法で測定した。また、組成物ならびに塗布膜の性能を、上記評価方法にて評価した。結果を表1に示す。
[実施例A−2〜A−17、比較例A−1〜A−7]
実施例A−1と同様に、表1に示す配合で塗り壁材組成物を製造し、塗布膜(塗り壁)を製造した。これらの、組成物ならびに塗布膜の性能を、上記評価方法にて評価した。結果を表1に示す。
Figure 2016169597
[実施例B−1]
粒径70μm以下の竜山石の石粉300gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)3gと、水(精製水)とを混合し、塗り壁材組成物を得た。水の含有量は、180g〜600gの間で、塗り壁材組成物の粘度が1,300〜3,000,000mpa・sになるように調整した。
得られた塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、上記の塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りした。
それぞれの塗布膜(塗り壁)は、自然乾燥させた。
塗り壁材組成物ならびに塗布膜の性能を、上記評価方法にて評価した。結果を表2に示す。
[実施例B−2〜B−7]
竜山石の最大粒径と、竜山石使用量に対するメチルセルロースの使用量を、表2に示すように変更した以外は実施例B−1と同様にして塗り壁材組成物ならびに塗布膜(塗り壁)を製造し、組成物ならびに塗布膜の性能を評価した。結果を表2に示す。
Figure 2016169597
[実施例C−1]
粒径250μm以下の竜山石の石粉1500gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)45gと、精製水2000gと、粒径75μmに粉砕したセピオライト(株式会社セピオジャパン製セピオライト15−30メッシュ)100g(竜山石の石粉に対して0.07質量%の割合)を混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、上記の塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。
それぞれの塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例C−2]
粒径1000μm以下の竜山石の石粉200gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)4gと、アクリル樹脂エマルジョン(家庭化学工業株式会社製しっくい用ボンド)4gと、粒径150μm以下のセピオライト(株式会社セピオジャパン製セピオライト15−30メッシュ)16gと、酸化チタン(石原産業株式会社製CR−60−2)40gと、精製水260gとを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、精製水を180g使用した以外は上記と同様にして、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。
それぞれの塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例C−3]
粒径250μm以下の竜山石の石粉200gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)4gと、粒径250μm以下の炭酸カルシウム(日東粉化工業株式会社製カルウォール#2448)100gと、粒径250μm以下のセピオライト(株式会社セピオジャパン製セピオライト15−30メッシュ)16gと、酸化チタン(石原産業株式会社製CR−60−2)20gと、精製水180gとを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、上記の塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。
それぞれの塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例C−4]
粒径250μm以下の竜山石の石粉200gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)6gと、粒径250μm以下のセピオライト(株式会社セピオジャパン製セピオライト15−30メッシュ)16gと、酸化チタン(石原産業株式会社製CR−60−2)40gと、セラミックパウダー(株式会社アムロン製 Eセラ Aパウダー)16gと、精製水260gとを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、精製水を180g使用した以外は上記と同様にして、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。
それぞれの塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例C−5]
粒径250μm以下の竜山石の石粉200gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)2gと、セルロースナノファイバー(中越パルプ工業株式会社製竹,A,10%品、セルロースナノファイバーの重量濃度0.1441)35gと、粒径250μm以下のセピオライト(株式会社セピオジャパン製セピオライト15−30メッシュ)16gと、酸化チタン(石原産業株式会社製CR−60−2)40gと、セラミックパウダー(株式会社アムロン製 Eセラ Aパウダー)16gと、精製水360gとを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードに砂骨ローラーで2度塗りした。塗布膜(塗り壁)の厚みは、1度塗り後0.5mm、2度塗り後1.5〜3.5mmであった。
また、精製水を230g使用した以外は上記と同様にして、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、300mm×300mmの壁面パーティクルボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。
それぞれの塗布膜は、自然乾燥させた。
実施例C−1〜C−5の配合を表3に示す。また、実施例C−1〜C−5で製造した塗り壁材組成物ならびに塗布膜(塗り壁)の性能を、上記の評価方法にて評価した。結果を表4に示す。
Figure 2016169597
Figure 2016169597
[実施例D−1]
粒径250μm以下の竜山石の石粉100gと、水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製hi90SH−4000)6gと、セルロースファイバー(中越パルプ工業株式会社製)10gと、精製水150gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、コルクボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例D−2]
粒径250μm以下の竜山石の石粉100gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)3gと、水溶性ペーパー(雁皮を水に溶かし戻したもの)2gと、精製水150gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、コルクボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例D−3]
粒径250μm以下の竜山石の石粉100gと、非水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製90SH−4000)3gと、水溶性ペーパー(雁皮を水に溶かし戻したもの)3gと、精製水150gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、コルクボードにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例D−4]
粒径1000μm以下の竜山石の石粉50gと、水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製hi90SH−4000)6gと、精製水70gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、ダンボールにコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例D−5]
粒径1000μm以下の竜山石の石粉50gと、水溶性メチルセルロース(信越化学工業株式会社製hi90SH−4000)3gと、精製水70gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、発泡塩ビ板にコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
[実施例D−6]
粒径1000μm以下の竜山石の石粉200gと、アクリル樹脂エマルジョン(家庭化学工業株式会社製しっくい用ボンド)40gと、酸化チタン(石原産業株式会社製CR−60−2)20gと、精製水100gを混合し、塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物を、発泡塩ビ板にコテ塗りし、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。
実施例D−1〜D−6で製造した塗り壁材組成物ならびに塗布膜(塗り壁)の性能を、上記の評価方法にて評価した。結果を表5に示す。
Figure 2016169597
表1に示すように、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物を含む塗り壁材組成物が、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有していることで、内装用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物ならびに塗り壁とすることができた。さらに、塗り壁は、調湿性、防臭性、吸水性等に優れていた。
また、表2に示すように、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物に対するメチルセルロースの比率を、(a)流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物100質量部に対して0.5〜6.5質量部とした場合に、内装用塗装剤として要求される塗り固さを充分に有し、ひび割れがより抑制され、被塗布物への定着性がより優れているという特性を具備した塗り壁材組成物ならびに塗り壁とすることができた。塗り壁は、調湿性、防臭性、吸水性等に優れていた。
表3および表4に示すように、セピオライトや酸化チタン、セラミックパウダーなどの添加物を混合した場合でも、内装用塗装剤として要求される塗り固さを有し、ひび割れが抑制され、被塗布物への定着性が優れているという特性を具備した塗り壁材組成物ならびに塗り壁とすることができた。さらに、塗り壁は、調湿性、防臭性、吸水性等に優れていた。
表5に示すように、本発明の塗り壁組成物はコルクボードやダンボール、発泡塩ビ板といった、壁面パーティクルボード以外の面に対しても、定着性、ひび割れの抑制といった、内装用塗装剤として要求される特性を損なうことなく塗布することができた。さらに、本発明の塗り壁組成物は、既存のクロスに対しても容易に塗布でき、定着性、ひび割れの抑制といった、内装用塗装剤として要求される特性を損なうことなく塗布することができた。さらに、塗り壁は、調湿性、防臭性、吸水性等に優れていた。
[実施例E−1]
粒径2mm以下の竜山石の黄色石の石粉200gと、アクリル樹脂エマルジョン(フジワラ化学株式会社製土壁用ボンド)28gと、水道水150gを混合し、外壁用の塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物は、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有していた。
この塗り壁材組成物を、鋼板下地にコテ塗り(2度塗り)し、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。コテ塗りは、2度塗りで、塗布膜(塗り壁)の厚みは、2度塗り後3〜5mmであった。
乾燥後の塗布膜は、ひび割れ、退色、剥がれも無い状態であった。
[実施例E−2]
粒径2mm以下の竜山石の青色石の石粉200gと、つのまたのり(大曽根海藻工業株式会社製)20gと、水道水150gを混合し、外壁用の塗り壁材組成物を得た。この塗り壁材組成物は、1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有していた。
この塗り壁材組成物を、鋼板下地にコテ塗り(2度塗り)し、塗布膜(塗り壁)を製造した。塗布膜は、自然乾燥させた。コテ塗りは、2度塗りで、塗布膜(塗り壁)の厚みは、2度塗り後3〜5mmであった。
乾燥後の塗布膜は、ひび割れ、退色、剥がれも無い状態であった。
[実施例E−3]
実施例E−1で製造した外壁用の塗り壁材組成物を、構造材パネル(木材を砕いた削片に耐水性の高い接着剤を加えて加熱プレスし、パネルに成型したもの)に、実施例E−1と同様にしてコテ塗りした。塗布膜(塗り壁)は、自然乾燥させた。
乾燥後の塗布膜は、ひび割れ、退色、剥がれも無い状態であった。
[実施例E−4]
実施例E−1で製造した外壁用の塗り壁材組成物を、合板(薄くスライスした単板を数枚接着剤で貼り合わせ繊維方向を交差するように貼った構造用合板)に、実施例E−1と同様にしてコテ塗りした。塗布膜(塗り壁)は、自然乾燥させた。
乾燥後の塗布膜は、ひび割れ、退色、剥がれも無い状態であった。
<耐候性試験結果>
実施例E−1〜E−4で製造した各塗布膜(塗り壁)を、2015年6月2日から2015年9月23日までの約3か月半の期間、屋外に載置した。この結果、3か月半後もひび割れ、退色、剥がれも無く、耐候性に優れていることが実証された。今年の気候は例年より台風の回数も多かったが、風雨にも変化なかった。又、7月〜8月の初期は35度の猛暑日が多く有ったが、いずれの塗布膜(塗り壁)においても変化無く耐候性を示した。
<消臭性評価>
[実施例F−1]
竜山石の粉末(粒径250μm以下)100gと、非水溶性メチルセルロース3gと、水100gを混合し、パーティクルボード(30cm角)の片面に塗布し、塗膜を形成した。
上記塗膜を形成したパーティクルボードの塗膜形成面の中央付近に、蓋をした2Lの空ペットボトルを蓋部分が上になるように長手方向を垂直に載置した。上記塗膜を形成したパーティクルボードと空ペットボトルとを、上記空ペットボトルの蓋部分を頂点とし上記ボードを底面とした略ピラミッド状に覆って密封できるように、ポリエチレン袋をセットした。アンモニア水溶液[株式会社金冠堂製キンカン(登録商標)]0.15mLを上記ポリエチレン袋中に滴下して密封した。滴下30分後、2時間後、6時間後および10時間後のポリエチレン袋内のアンモニア濃度を、アンモニア検知管(株式会社ガステック製、No.3D)を使用して測定した。その結果、ポリエチレン袋内のアンモニア濃度はそれぞれ0ppmであった。
[実施例F−2]
実施例F−1で使用した塗膜を形成したパーティクルボードをそのまま用いて、実施例F−1を行った2日後に、再度、実施例F−1と同様にして実験を行い、アンモニア水溶液を滴下30分後、2時間後、6時間後および10時間後の容器内のアンモニア濃度を測定した。その結果、ポリエチレン袋内のアンモニア濃度はそれぞれ0ppmであった。
[比較例F−1]
上記塗膜を形成しなかった以外は実施例F−1と同様にして実験を行い、アンモニア水溶液を滴下30分後、2時間後、6時間後および10時間後のポリエチレン袋内のアンモニア濃度を測定した。その結果、30分後は200ppm、2時間後以降はアンモニア検知管の測定上限である500ppmを上回った。
[実施例F−3]
竜山石の粉末(粒径250μm以下)100gとアクリル樹脂エマルジョン(トーヨーマテラン株式会社製、タイル接着剤)5gと水20gを混合し、ボール状に成形・乾燥して、成形体を得た。
得られた形成体を200cm×350cm×250cmの水槽に入れ、アンモニア水溶液[株式会社金冠堂製キンカン(登録商標)]0.04mLを滴下し、ポリエチレン袋で密封した。滴下10時間後の容器内のアンモニア濃度を、アンモニア検知管を使用して測定した。その結果、水槽中のアンモニア濃度は0ppmであった。
[実施例F−4]
竜山石の粉末とアクリル樹脂エマルジョンと水からなる成形体を、竜山石の青石原板100gに変更した以外は、実施例F−3と同様にして実験を行った。その結果、アンモニア水溶液滴下10時間後の水槽中のアンモニア濃度は20ppmであった。
[比較例F−2]
水槽中に成形体を入れない以外は実施例F−3と同様にして実験を行った。その結果、アンモニア水溶液滴下10時間後の水槽中のアンモニア濃度は25ppmであった。
[実施例F−5]
床面積約25mの部屋の床全面に床コンパネを2枚重ね貼りし、仕上げに樹脂床材とクッションフロアを半々に貼り付けた。床材用接着剤は、東リ株式会社製エコAR600を使用した。さらに、部屋の壁面および天井に、接着剤でパーティクルボードを貼り付けた。接着剤は、ホルムアルデヒド法規制対象外のFフォースター品を使用した。
施工2、3、4、5日後に、室内のホルムアルデヒド濃度をホルムアルデヒド検知管(株式会社ガステック製、No.91D)で調べた結果、何れも2ppmであった。
その後、壁面および天井のパーティクルボードに竜山石粉末(粒径250μm以下)を含むスラリー[塗り壁材、竜山石含有量500g/m、バインダー:非水溶性メチルセルロース(竜山石100gに対し3g)]を塗布し、塗り壁を形成した。塗り壁形成1日後に、室内のホルムアルデヒド濃度をホルムアルデヒド検知管で調べた結果、0ppmであった。
実施例F−1〜F−5に示すように、流紋岩質溶結凝灰岩を含むことで、アンモニアやホルムアルデヒドといった臭いを吸収する、優れた消臭効果を有した耐カビ消臭剤としても機能することが分かった。ペット臭についても同様である。実施例F−1に示すように30分後〜長時間経過後も消臭効果が持続され、驚異的な消臭効果、臭い分解効果が判明した。また、実施例F−2に示すように、大量の臭いの消臭が可能であり、消臭効果が持続する。このため、臭いを分解していると考えられる。さらに、実施例F−3に示すように、流紋岩質溶結凝灰岩粉末にポリマー系の接着剤を混合して成形体にした場合でも、臭いを吸収する効果が実証された。
<耐カビ性評価>
[実施例F−6]
竜山石の粉末を塗布したパーティクルボードの表面に米と黒カビを配置し、水30gが入ったコップに入れて、湿度が50〜80%以上となる状態で樹脂製フィルムで密封し、21日間放置した。この結果、表面に黒カビが繁殖した。繁殖した黒カビをティッシュペーパーで拭き取ったところ、黒カビを簡単に拭き取ることができた。
[比較例F−3]
竜山石の粉末を塗布したパーティクルボードに代えて、何も塗布していないパーティクルボードとした以外は、実施例F−6と同様にして、パーティクルボードの表面に米と黒カビを配置し21日間放置した。この結果、表面に黒カビが繁殖した。
繁殖した黒カビをティッシュペーパーで拭き取ろうとしたが、黒カビが定着していたため拭き取ることが出来なかった。
実施例F−6に示すように、流紋岩質溶結凝灰岩を含むことで、耐カビ性の高い耐カビ消臭剤とすることが出来た。また、竜山石の粉末自体には、カビは発生しなかった。流紋岩質溶結凝灰岩は、カルシウムやマグネシウム等のミネラル成分を含み、抗菌作用、マイナスイオン発生作用なども有する。流紋岩質溶結凝灰岩ならびにそれを含む成形体は入浴剤などとしても使用できる。また、サイディング・レンガ・タイル等の建材用組成物としても使用できる。
本発明の塗り壁材組成物は、優れた調湿性、防臭性、吸水性等を有した塗り壁を簡便に製造できる内装用・外壁用塗装剤として使用できる。また、本発明の塗り壁、建材用組成物によれば、優れた調湿性、防臭性、吸水性等を有した内壁、外壁を提供できる。

Claims (2)

  1. (a)兵庫県高砂市から兵庫県加西市に分布する流紋岩質溶結凝灰岩の粉砕物と、(b)合成樹脂バインダー又は無機バインダーと、(c)溶媒とを含み、
    1,300〜3,000,000mpa・sの粘度を有する、
    塗り壁材組成物。
  2. 請求項1に記載の塗り壁材組成物を塗布ならびに乾燥して形成した、塗り壁。

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