JP2016166647A - パワーユニットの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】変速比を多段状に変速する多段変速制御モードにおいて、変速ショックを生じることなく、かつ、より明瞭な変速感を運転者に与えることが可能なパワーユニットの制御装置を提供する。
【解決手段】パワーユニットの制御装置1を構成するTCU40は、変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比並びに多段変速の目標変速比に基づいて、トルク増減量初期値を求めるトルク増減量初期値取得部42と、変速進行度に基づいて、トルク増減量初期値を補正する第1補正係数を取得する補正係数取得部43と、変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値を取得するトルク増減要求値取得部44と、第1補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、エンジンの出力トルクを制限するトルク上限値を設定するトルク上限値設定部45とを備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、パワーユニットの制御装置に関し、特に、エンジンと無段変速機とを備えるパワーユニットの制御装置に関する。
近年、複数の運転モード、例えば、エンジンの出力特性(出力モード)や、無段変速機の変速特性・変速モードを運転者の好みに応じて選択(切替)可能とした車両が実用化されている。
このような車両として、例えば、エンジンの出力特性を、3つの出力モード、すなわち、通常走行に適したノーマルモード、出力トルクを抑制して低燃費化を図ったセーブモード(又はエコノミーモード)、低回転域から高回転域までレスポンスに優れる出力特性としたパワー重視のパワーモードから任意に選択できるようにするとともに、各出力モードに対応させて、無段変速機の変速制御モードを、例えばアクセル開度と車速などの車両の運転状態に応じて変速比を無段階に変更する通常の無段変速制御モードと、変速比を有段自動変速機(AT)風に変更する多段変速制御モードとを選択的に切替え可能とした車両が実用化されている。
ところで、無段変速機を多段変速制御モードで制御する場合には、例えば、アップシフトにより入力軸の回転数が急激に減少されると、回転数変化に伴って無段変速機の入力側プーリに慣性力つまりイナーシャトルクが生じる。このイナーシャトルクは出力軸トルクを一時的に増大させてトルク変動を発生させ、変速ショックを与える要因となる。そこで、エンジンのトルクダウン制御を協調して行うことによって、アップシフト時に生じるイナーシャトルクを吸収する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。これにより、イナーシャトルクによる出力軸トルクのトルク変動が低減され、変速ショックが抑制される。なお、多段変速制御モードのダウンシフト時には、イナーシャトルクにより出力軸トルクが一時的に減少してトルク変動が生じるため、エンジンのトルクアップ制御を協調して行うことで、変速ショックを抑制している。
特開2012−26362号公報
上述したように、特許文献1に記載の技術によれば、変速比遷移に伴うイナーシャトルクをキャンセルすることにより、変速速度の向上(よりスポーティな変速挙動)と変速ショックの低減とを両立することができる。しかしながら、多段変速制御モードであっても、無段変速機では、動力伝達が途切れたり、動力伝達経路が切替ることがない。そのため、変速により発生するイナーシャトルクをキャンセルしたとしても、固定ギヤ段間(変速開始時のギヤ段(変速比)と変速終了時のギヤ段(変速比)との間)の無断変速途中での変速比変化が駆動力変化を生み、変速段遷移時の駆動力の切替りが有段自動変速機と比べて緩慢になりがちであった。よって、例えば、スポーティな走行を嗜好する運転者などから、無段変速機で有段変速機を模擬する際に、より変速時の駆動力切替り感(変速感)が欲しいという要望があった。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、エンジンと、変速比を多段状に変速する多段変速制御モードを有する無段変速機とを備えるパワーユニットの制御装置であって、多段変速制御モードにおいて、無段変速機で有段変速機を模擬する際に、変速ショックを生じることなく、かつ、より明瞭な変速感を運転者に与えることが可能なパワーユニットの制御装置を提供することを目的とする。
本発明に係るパワーユニットの制御装置は、エンジンと、変速比を多段状に変速する多段変速制御モードを有し、エンジンから出力される駆動力を変換して出力する無段変速機とを備えるパワーユニットの制御装置において、多段変速制御モードにおいて、多段変速が実行される際に、変速開始時のエンジントルクを取得する変速開始時トルク取得手段と、変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比並びに多段変速の目標変速比に基づいて、トルク増減量初期値を求めるトルク増減量初期値取得手段と、変速進行度に基づいて、トルク増減量初期値を補正する第1補正係数を取得する補正係数取得手段と、変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値を取得するトルク増減要求値取得手段と、第1補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と、変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、エンジンの出力トルクを制限するトルク上限値を設定するトルク上限値設定手段と、トルク上限値に応じてエンジンの出力トルクを調節するエンジン制御手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係るパワーユニットの制御装置によれば、変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比(ギヤ段)並びに目標変速比(ギヤ段)に基づいて、トルク増減量初期値が求められる。一方、変速進行度、すなわち変速比変化に応じて第1補正係数が求められる。そして、第1補正係数で補正された補正後のトルク増減量初期値と、変速に伴うイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、エンジントルクのトルク上限値が設定される。そのため、設定されたトルク上限値に応じてエンジントルクを増減(シフトアップ時には減少、シフトダウン時には増加)することで、変速に伴うイナーシャトルクをキャンセルするとともに、変速中に中間変速比を取る際に生じる駆動力をキャンセルすることができる。よって、変速時の駆動力変化の傾きをより立てる(急峻にする)ことができる。その結果、多段変速制御モードにおいて、無段変速機で有段変速機を模擬する際に、変速ショックを生じることなく、かつ、より明瞭な変速感を運転者に与えることが可能となる。
また、本発明に係るパワーユニットの制御装置では、補正係数取得手段が、変速開始後の経過時間に基づいて、トルク増減量初期値を補正する第2補正係数を求め、トルク上限値設定手段が、第1補正係数及び第2補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と、変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、トルク上限値を設定することが好ましい。
この場合、変速開始後の経過時間に基づいて、第2補正係数が設定されるため、例えば、吸入空気量の応答性、すなわちエンジントルクの応答性を考慮して、トルク増減量初期値を補正することができる。そのため、吸入空気量(エンジントルク)の応答遅れがあるような場合においても、より明瞭な変速感を運転者に与えることができる。
また、その際に、本発明に係るパワーユニットの制御装置では、補正係数取得手段が、変速開始後の経過時間が短いほど、上記第2補正係数を大きくすることが好ましい。
このようにすれば、例えば、変速開始直後は第2補正係数が大きくなり、トルク増減量が大きくなる。そのため、変速開始直後の駆動力変化の傾きをより立てる(急峻にする)ことができ、運転者に対して、より明瞭な変速感(駆動力切替り感)を与えることができる。
また、本発明に係るパワーユニットの制御装置では、補正係数取得手段が、エンジントルクをさらに考慮して上記第2補正係数を求めることが好ましい。
このようにすれば、変速時のエンジントルクを考慮して第2補正係数を設定することができる。そのため、例えば、エンジントルクが大きいほど、第2補正係数を大きくすることにより、運転状態にかかわらず、より明瞭な変速感(駆動力切替り感)を運転者に与えることができる。
本発明に係るパワーユニットの制御装置では、補正係数取得手段が、変速進行度が増すほど、上記第1補正係数を小さくすることが好ましい。
このようにすれば、変速開始時にはトルク増減量を大きくし、その後は、変速が進行するにしたがってトルク増減量を小さくすることができる。よって、より適切に変速時の駆動力切替り感(変速感)を運転者に与えることができる。
本発明によれば、多段変速制御モードにおいて、無段変速機で有段変速機を模擬する際に、変速ショックを生じることなく、かつ、より明瞭な変速感を運転者に与えることが可能となる。
実施形態に係るパワーユニットの制御装置、及び、該制御装置が適用されたパワーユニットの構成を示すブロック図である。 実施形態に係る無段変速機の変速比設定を示す図である。 第1補正係数テーブルの一例を示す図である。 第2補正係数テーブルの一例を示す図である。 実施形態に係るパワーユニットの制御装置による、多段変速時のトルク上限値設定処理の処理手順を示すフローチャートである。 3速から4速にシフトアップする際の、変速トルク増減要求値、演出トルク増減要求値、及び合成トルクガード要求値等の変化の一例を示すタイミングチャートである。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図中、同一又は相当部分には同一符号を用いることとする。また、各図において、同一要素には同一符号を付して重複する説明を省略する。
まず、図1を用いて、実施形態に係るパワーユニットの制御装置1の構成について説明する。図1は、パワーユニットの制御装置1、及び、該パワーユニットの制御装置1が適用されたパワーユニット(エンジン10及び無段変速機30等)の構成を示すブロック図である。
エンジン10は、どのような形式のものでもよいが、例えば水平対向型の筒内噴射式4気筒ガソリンエンジンである。エンジン10では、エアクリーナ(図示省略)から吸入された空気が、吸気管に設けられた電子制御式スロットルバルブ(以下、単に「スロットルバルブ」ともいう)13により絞られ、インテークマニホールドを通り、エンジン10に形成された各気筒に吸入される。ここで、エアクリーナから吸入された空気の量はエアフローメータにより検出される。さらに、スロットルバルブ13には、該スロットルバルブ13の開度を検出するスロットル開度センサ14が配設されている。各気筒には、燃料を噴射するインジェクタが取り付けられている。また、各気筒には混合気に点火する点火プラグ、及び該点火プラグに高電圧を印加するイグナイタ内蔵型コイルが取り付けられている。エンジン10の各気筒では、吸入された空気とインジェクタによって噴射された燃料との混合気が点火プラグにより点火されて燃焼する。燃焼後の排気ガスは排気管を通して排出される。
エンジン10は、出力特性を3つのモード(3段階)に切り替えできるように構成されている。より具体的には、エンジン10は、アクセルペダルの踏込み量(アクセル開度)に対して出力トルクがほぼリニアに変化するように設定され、通常運転に適したノーマルモード、出力トルクを抑制してイージードライブ性と低燃費性とを両立させたセーブモード(エコノミーモード)、低回転域から高回転域までレスポンスに優れる出力特性としたパワー重視のパワーモードを、例えばセンターコンソール等に配設された運転モード切替スイッチ61で切替可能に構成されている。
上述したエアフローメータ、スロットル開度センサ14に加え、エンジン10のカムシャフト近傍には、エンジン10の気筒判別を行うためのカム角センサが取り付けられている。また、エンジン10のクランクシャフト近傍には、クランクシャフトの位置を検出するクランク角センサが取り付けられている。これらのセンサは、後述するエンジン・コントロールユニット(以下「ECU」という)60に接続されている。また、ECU60には、上述した運転モード切替スイッチ61が接続されている。さらに、ECU60には、アクセルペダルの踏み込み量すなわちアクセルペダルの開度を検出するアクセルペダルセンサ62、及び、エンジン10の冷却水の温度を検出する水温センサ等の各種センサも接続されている。
エンジン10の出力軸15には、クラッチ機能とトルク増幅機能を持つトルクコンバータ20を介して、エンジン10からの駆動力を変換して出力する無段変速機30が接続されている。
トルクコンバータ20は、主として、ポンプインペラ21、タービンライナ22、及びステータ23から構成されている。出力軸15に接続されたポンプインペラ21がオイルの流れを生み出し、ポンプインペラ21に対向して配置されたタービンライナ22がオイルを介してエンジン10の動力を受けて出力軸を駆動する。両者の間に位置するステータ23は、タービンライナ22からの排出流(戻り)を整流し、ポンプインペラ21に還元することでトルク増幅作用を発生させる。
また、トルクコンバータ20は、入力と出力とを直結状態にするロックアップクラッチ24を有している。トルクコンバータ20は、ロックアップクラッチ24が締結されていないとき(非ロックアップ状態のとき)はエンジン10の駆動力をトルク増幅して無段変速機30に伝達し、ロックアップクラッチ24が締結されているとき(ロックアップ時)はエンジン10の駆動力を無段変速機30に直接伝達する。
無段変速機30は、リダクションギヤ31を介してトルクコンバータ20の出力軸25と接続されるプライマリ軸32と、該プライマリ軸32と平行に配設されたセカンダリ軸37とを有している。
プライマリ軸32には、プライマリプーリ34が設けられている。プライマリプーリ34は、プライマリ軸32に接合された固定プーリ34aと、該固定プーリ34aに対向して、プライマリ軸32の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ34bとを有し、それぞれのプーリ34a,34bのコーン面間隔、すなわちプーリ溝幅を変更できるように構成されている。一方、セカンダリ軸37には、セカンダリプーリ35が設けられている。セカンダリプーリ35は、セカンダリ軸37に接合された固定プーリ35aと、該固定プーリ35aに対向して、セカンダリ軸37の軸方向に摺動自在に装着された可動プーリ35bとを有し、プーリ溝幅を変更できるように構成されている。
プライマリプーリ34とセカンダリプーリ35との間には駆動力を伝達するチェーン36が掛け渡されている。プライマリプーリ34及びセカンダリプーリ35の溝幅を変化させて、各プーリ34,35に対するチェーン36の巻き付け径の比率(プーリ比)を変化させることにより、変速比が無段階に変更される。ここで、チェーン36のプライマリプーリ34に対する巻き付け径をRpとし、セカンダリプーリ35に対する巻き付け径をRsとすると、変速比iは、i=Rs/Rpで表される。
ここでプライマリプーリ34(可動プーリ34b)には油圧室34cが形成されている。一方、セカンダリプーリ35(可動プーリ35b)には油圧室35cが形成されている。プライマリプーリ34、セカンダリプーリ35それぞれの溝幅は、プライマリプーリ34の油圧室34cに導入されるプライマリ油圧と、セカンダリプーリ35の油圧室35cに導入されるセカンダリ油圧とを調節することにより設定・変更される。
無段変速機30を変速させるための油圧、すなわち、上述したプライマリ油圧及びセカンダリ油圧は、バルブボディ(コントロールバルブ)50によってコントロールされる。バルブボディ50は、スプールバルブと該スプールバルブを動かすソレノイドバルブ(電磁弁)を用いてバルブボディ50内に形成された油路を開閉することで、オイルポンプから吐出された油圧を調整して、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する。また、バルブボディ50は、例えば、車両の前進/後進を切替える前後進切替機構等にも油圧を供給する。
ここで、車両のフロア(センターコンソール)等には、運転者による、自動変速モード(「D」レンジ)と手動変速モード(「M」レンジ)とを択一的に切り換える操作を受付けるシフトレバー(セレクトレバー)51が設けられている。シフトレバー51には、シフトレバー51と連動して動くように接続され、該シフトレバー51の選択位置を検出するレンジスイッチ59が取り付けられている。レンジスイッチ59は、TCU40に接続されており、検出されたシフトレバー51の選択位置が、TCU40に読み込まれる。なお、シフトレバー51では、「D」レンジ、「M」レンジの他、パーキング「P」レンジ、リバース「R」レンジ、ニュートラル「N」レンジを選択的に切り換えることができる。
シフトレバー51には、該シフトレバー51がMレンジ側に位置するとき、すなわち手動変速モードが選択されたときにオンになり、シフトレバー51がDレンジ側に位置するとき、すなわち自動変速モードが選択されたときにオフになるMレンジスイッチ52が組み込まれている。Mレンジスイッチ52もTCU40に接続されている。
一方、ステアリングホイール53の後側には、手動変速モード時に、運転者による変速操作(変速要求)を受付けるためのプラス(+)パドルスイッチ54及びマイナス(−)パドルスイッチ55が設けられている(以下、プラスパドルスイッチ54及びマイナスパドルスイッチ55を総称して「パドルスイッチ54,55」ということもある)。プラスパドルスイッチ54は手動でアップシフトする際に用いられ、マイナスパドルスイッチ55は手動でダウンシフトする際に用いられる。
プラスパドルスイッチ54及びマイナスパドルスイッチ55は、TCU40に接続されており、パドルスイッチ54,55から出力されたスイッチ信号はTCU40に読み込まれる。なお、TCU40には、プライマリプーリ34の回転数を検出するプライマリプーリ回転センサ57や、セカンダリ軸37の回転数を検出する出力軸回転センサ(車速センサ)58なども接続されている。
上述したように、無段変速機30は、シフトレバー51を操作することにより選択的に切り換えることができる2つの変速モード、すなわち、自動変速モード、手動変速モードを備えている。自動変速モードは、シフトレバー51をDレンジに操作することにより選択され、車両の走行状態に応じて変速比を自動的に変更するモードである。手動変速モードは、シフトレバー51をMレンジに操作することにより選択され、運転者の変速操作(パドルスイッチ54,55の操作)に従って変速比を切り替えるモードである。
より詳細には、無段変速機30の変速制御モードは、上述したエンジン10の出力モード(運転モード切替スイッチ61の操作位置)とシフトレバー51の操作位置(変速モード)との組み合わせにより決定される。すなわち、上述したセーブモード、ノーマルモードが選択されている状態でDレンジ(自動変速モード)に操作された場合には通常の無段変速制御が実行され、パワーモードが選択されている状態でDレンジに操作されたときには、段付加速を行う多段変速制御が実行される。また、セーブモード、ノーマルモードが選択されている状態でMレンジ(手動変速モード)に操作された場合には6速マニュアル変速制御(多段変速制御)が実行され、パワーモードが選択されている状態でMレンジに操作されたときには、8速マニュアル変速制御(多段変速制御)が実行される。
無段変速機30の変速制御は、TCU40によって実行される。すなわち、TCU40は、上述したバルブボディ50を構成するソレノイドバルブ(電磁弁)の駆動を制御することにより、プライマリプーリ34の油圧室34c及びセカンダリプーリ35の油圧室35cに供給する油圧を調節して、無段変速機30の変速比を変更する。
ここで、TCU40には、CAN(Controller Area Network)100を介して、エンジン10を総合的に制御するECU60等と相互に通信可能に接続されている。
TCU40、及びECU60は、それぞれ、演算を行うマイクロプロセッサ、該マイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM、12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM、及び入出力I/F等を有して構成されている。
ECU60では、カム角センサの出力から気筒が判別され、クランク角センサの出力によって検出されたクランクシャフトの回転位置の変化からエンジン回転数が求められる。また、ECU60では、上述した各種センサから入力される検出信号に基づいて、吸入空気量、アクセルペダル開度、混合気の空燃比、及び水温等の各種情報が取得される。そして、ECU60は、取得したこれらの各種情報に基づいて、燃料噴射量や点火時期、並びに各種デバイスを制御することによりエンジン10を総合的に制御する。
また、ECU60は、運転モード切替スイッチ61の位置に応じて、例えば、燃料噴射量マップや点火時期マップ等を切り替えることにより、エンジン出力特性(出力モード)を3段階(パワーモード、ノーマルモード、セーブモード)に切り替える。ECU60は、CAN100を介して、エンジン回転数、エンジントルク(吸入空気量)、運転モード切替スイッチ61の位置(又は出力モード(ノーマルモード/セーフモード/パワーモード))、及びアクセルペダル開度等の情報をTCU40に送信する。
一方、ECU60は、CAN100を介して、エンジン10の出力トルクを制限するトルク上限値(詳細は後述する)をTCU40から受信する。ECU60は、TCU40から受信したトルク上限値(他のユニットからのトルク制限要求がある場合には、それらの中で最も小さい制限値)に基づいて、エンジン10の出力トルク(目標エンジントルク)が該トルク上限値を超えないように、エンジン10の出力トルクを制御する。ECU60は、トルク上限値に応じて、例えば、スロットルバルブ13の開度を補正して、エンジン10の出力トルクを調節する。すなわち、ECU60は、特許請求の範囲に記載のエンジン制御手段として機能する。
TCU40は、セーブモード又はノーマルモードが選択されており、かつ自動変速モードが選択されているときには、無段変速制御用の変速マップに従い、車両の運転状態(例えばアクセルペダル開度及び車速等)に応じて自動で変速比を無段階に変速する無段変速制御モードを実行する。また、TCU40は、パワーモードが選択されており、かつ自動変速モードが選択されているときには、多段変速制御用の変速マップに従い、車両の運転状態に応じて自動的に変速比を多段状に変速する多段変速制御モードを実行する。なお、無段変速制御モード、多段変速制御モードそれぞれに対応する変速マップはTCU40内のROMに格納されている。
ここで、エンジン回転数と車速との関係を示す変速特性線図を図2に示す。図2において、横軸は車速(km/h)であり、縦軸はエンジン回転数(rpm)である。なお、8本の実線それぞれは、変速比を一定にした場合(各ギヤ段)のエンジン回転数と車速との関係(すなわち、多段変速制御モード時及び手動変速モード時)の変速比特性)を示す。無段変速制御モードでは、図2に示された第1速(ロー)と第8速(オーバードライブ)との間(図2において一点鎖線で画成された領域)の任意の変速比が車両の運転状態に応じて自動的に設定される。なお、TCU40は、手動変速モードが選択されているときには、パドルスイッチ54,55により受け付けられた変速操作に基づいて、変速比を制御(多段変速制御)する。
また、TCU40は、パワーモードが選択され、かつ自動変速モードが選択された場合、(すなわち多段変速制御モードが選択された場合)、及び手動変速モードが選択された場合(すなわち無段変速機で有段変速機を模擬する際)に、変速ショックを生じることなく、より明瞭な変速感を運転者に与える機能を有している。そのため、TCU40は、変速開始時トルク取得部41、トルク増減量初期値取得部42、補正係数取得部43、トルク増減要求値取得部44、及びトルク上限値設定部45を機能的に有している。TCU40では、ROMに記憶されているプログラムがマイクロプロセッサによって実行されることにより、変速開始時トルク取得部41、トルク増減量初期値取得部42、補正係数取得部43、トルク増減要求値取得部44、及びトルク上限値設定部45の各機能が実現される。
変速開始時トルク取得部41は、多段変速制御モード(手動変速モードを含む)が選択されている状態において、多段変速(手動変速を含む)が実行される際に、変速が開始されるときのエンジントルクを取得する。すなわち、変速開始時トルク取得部41は、特許請求の範囲に記載の変速開始時トルク取得手段として機能する。ここで、エンジントルクは、例えば、車速とスロットル開度(吸入空気量)とから求めることができる。また、目標加速度から求められる駆動力ベースのエンジントルクを利用してもよい。なお、ECU60側で変速開始時のエンジントルクを演算し、CAN100を介して取得する構成としてもよい。変速開始時トルク取得部41により取得された変速開始時のエンジントルクは、トルク増減量初期値取得部42、及びトルク上限値設定部45に出力される。
トルク増減量初期値取得部42は、変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比(ギヤ段)並びに多段変速の目標変速比(ギヤ段)に基づいて、駆動力切替り感を演出するためのトルク増減量初期値を求める。すなわち、トルク増減量初期値取得部42は、特許請求の範囲に記載のトルク増減量初期値取得手段として機能する。
より具体的には、トルク増減量初期値取得部42は、変速開始時のエンジントルクと変速比とから変速開始時の駆動力を求め、変速開始時のエンジントルクと目標変速比(変速終了時の変速比)とから変速終了時の駆動力を求める。そして、トルク増減量初期値取得部42は、変速開始時の駆動力と変速終了時の駆動力との駆動力差から、トルク増減量初期値を求める。なお、トルク増減量初期値取得部42により求められたトルク増減量初期値は、トルク増減要求値取得部44に出力される。
補正係数取得部43は、変速進行度に基づいて、トルク増減量初期値を補正する第1補正係数を取得する。すなわち、補正係数取得部43は、特許請求の範囲に記載の補正係数取得手段として機能する。なお、変速進行度は、実変速比が目標変速比に近づいた程度を示すものであり、変速開始時には0%であり、実変速比が目標変速比と略一致したときに100%となる。
より具体的には、TCU40のROM等には、予め、変速進行度(%)と第1補正係数との関係を定めたテーブル(第1補正係数テーブル)が記憶されており、TCU40は、求めた変速進行度に基づいて、第1補正係数テーブルを検索して、第1補正係数を取得する。
ここで、第1補正係数テーブルの一例を図3に示す。図3において、横軸は変速進行度(%)であり、縦軸は第1補正係数である。第1補正係数テーブルでは、図3に示されるように、変速進行度が0%のとき(変速開始時)には第1補正係数が1.0となり、変速進行度が大きくなるほど(変速が進むにしたがって)第1補正係数が小さくなるように設定されている。そして、変速進行度が100%(変速終了時)では第1補正係数が0となるように設定されている。
また、補正係数取得部43は、変速が開始されてからの経過時間に基づいて、トルク増減量初期値を補正する第2補正係数を求める。
より具体的には、TCU40のROM等には、予め、変速開始後の経過時間(s)と第2補正係数との関係を定めたテーブル(第2補正係数テーブル)が記憶されており、TCU40は、変速開始後の経過時間に基づいて、第2補正係数テーブルを検索して、第2補正係数を取得する。なお、第2補正係数テーブルは変速段毎に備えることが好ましい。
ここで、第2補正係数テーブルの一例を図4に示す。図4において、横軸は変速開始後の経過時間(s)であり、縦軸は第2補正係数である。第2補正係数テーブルでは、図4に示されるように、変速開始後、例えば0.2〜0.3(s)までの間では第2補正係数が2.0となり、その後、経過時間が長くなるほど第2補正係数が略ゼロまで急激に小さくなるように設定されている。なお、図4に示した第2補正係数テーブルに代えて、変速開始後の経過時間(s)とエンジントルクと第2補正係数との関係を定めた第2補正係数マップを用いてもよい。このようにすれば、エンジントルクをさらに考慮して第2補正係数を設定することができる。その際には、エンジントルクが大きくなるほど、第2補正係数が大きくなるように設定することが好ましい。なお、補正係数取得部43により取得された第1補正係数及び第2補正係数は、トルク上限値設定部45に出力される。
トルク増減要求値取得部44は、変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値を取得する。すなわち、トルク増減要求値取得部44は、特許請求の範囲に記載のトルク増減要求値取得手段として機能する。より具体的には、トルク増減要求値取得部44は、例えば、車速やアクセル開度等の走行状態に基づいて変速時に生じるイナーシャトルクを推定し、このイナーシャトルクを打ち消す変速トルク増減要求値を求める。その際に、車両の走行状態からイナーシャトルクを推定するためのマップデータを変速速度毎に予め記憶しておくことが好ましい。トルク増減要求値取得部44により取得された変速トルク増減要求値は、トルク上限値設定部45に出力される。
トルク上限値設定部45は、第1補正係数並びに第2補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と、変速トルク増減要求値との加算値、及び、変速開始時のエンジントルクに基づいて、エンジンの出力トルクを制限するトルク上限値を設定する。すなわち、トルク上限値設定部45は、特許請求の範囲に記載のトルク上限値設定手段として機能する。
より具体的には、トルク上限値設定部45は、まず、トルク増減量初期値に第1補正係数と第2補正係数とを乗算して、補正後のトルク増減量初期値(以下「演出トルク増減要求値」ともいう)を求める。次に、トルク上限値設定部45は、演出トルク増減要求値と変速トルク増減要求値とを加算して合成トルクガード要求値を取得する。そして、トルク上限値設定部45は、アップシフトの場合には、変速開始時のエンジントルクから合成トルクガード要求値を減算してトルク上限値を求める。一方、ダウンシフトの場合には、変速開始時のエンジントルクに合成トルクガード要求値を加算してトルク上限値を求める。
トルク上限値設定部45により設定されたトルク上限値は、CAN100を介してECU60に出力される。そして、上述したように、ECU60は、受け取ったトルク上限値に応じて、例えば、スロットルバルブ13の開度を補正して、エンジン10の出力トルクを調節する。
次に、図5及び図6を併せて参照しつつ、パワーユニットの制御装置1の動作について説明する。ここで、図5は、パワーユニットの制御装置1による、多段変速時におけるトルク上限値設定処理の処理手順を示すフローチャートである。本処理は、TCU40及びECU60において、所定のタイミングで繰り返して実行される。また、図6は、3速から4速にシフトアップする際の、変速トルク増減要求値、演出トルク増減要求値、及び合成トルクガード要求値等の変化の一例を示すタイミングチャートである。なお、図6の横軸は時刻であり、縦軸は、上段から、ギヤ段、変速進行度、変速トルク増減要求値、演出トルク増減要求値、合成トルクガード要求値、及び車両の前後G(前後加速度)である。
時刻t1において、例えば、3速から4速へのアップシフト条件が成立して、アップシフトが開始されると、まず、ステップS100では、変速開始時のエンジントルクが取得されて、一時的に記憶される。なお、エンジントルクの求め方については、上述したとおりであるので、ここでは、詳細な説明を省略する。
次に、ステップS102では、3速(変速開始時の変速比)での駆動力と4速(目標変速比)での駆動力とが求められるとともに、双方の駆動力差から、トルク増減量初期値が求められる。なお、トルク増減量初期値の求め方については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
続いて、ステップS104では、実変速比と目標変速比とから求まる変速進行度に基づいて、トルク増減量初期値を補正するための第1補正係数が取得される。なお、第1補正係数の取得方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。同様に、ステップS106では、変速開始後の経過時間に基づいて、トルク増減量初期値を補正するための第2補正係数が取得される。なお、第2補正係数の取得方法についても、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
続くステップS108では、変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値が取得される。なお、変速トルク増減要求値の取得方法については、上述したとおりであるので、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、ステップS110では、ステップS104において取得された第1補正係数、及びステップS106において取得された第2補正係数によってトルク増減量初期値が補正され、補正後のトルク増減量初期値(演出トルク増減要求値)が取得される。
続いて、ステップS112では、ステップS110で取得された演出トルク増減要求値と、ステップS108で取得された変速トルク増減要求値とが加算されて合成トルクガード要求値が取得される。
次に、ステップS114では、変速開始時のエンジントルクから、ステップS112で取得した合成トルクガード要求値が減算されてトルク上限値が求められる。そして、続くステップS116において、トルク上限値がCAN100を介してECU60に出力され、ECU60によりエンジン10の出力トルクが調節(低減)される。その結果、図6中の時刻t1〜t2に示されるように、変速時における車両の前後G(前後加速度)の傾きが、従来(破線の前後G参照)よりも急峻になる。
なお、ここでは、3速から4速へアップシフトする場合を例にして説明したが、他のギヤ段であっても同様にして制御が実行される。また、ダウンシフトする際には、ステップS116において、変速開始時のエンジントルクに合成トルクガード要求値が加算されてトルク上限値が設定される。そのため、図6で示した、変速トルク増減要求値、演出トルク増減要求値、合成トルクガード要求値、及び車両前後Gそれぞれの変化波形のイメージは正負が逆になる。
以上、詳細に説明したように、本実施形態によれば、変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比(ギヤ段)並びに目標変速比(ギヤ段)に基づいて、トルク増減量初期値が求められる。一方、変速進行度、すなわち変速比変化に応じて第1補正係数が取得される。同様に、変速開始後の経過時間に基づいて、第2補正係数が取得される。そして、第1補正係数及び第2補正係数によって補正された補正後のトルク増減量初期値(演出トルク増減要求値)と、変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値との加算値(合成トルクガード要求値)が、変速開始時のエンジントルクから減算(ダウンシフト時)又は加算(アップシフト時)されて、エンジントルクのトルク上限値が設定される。そのため、設定されたトルク上限値に応じてエンジントルクを増減(ダウンシフト時には減少、アップシフト時には増加)することで、イナーシャトルクをキャンセルするとともに、変速中に中間変速比を取る際に生じる駆動力をキャンセルすることができる。よって、変速時の駆動力変化(車両の前後G)の傾きをより立てることができる。その結果、多段変速制御モード(手動変速モードを含む)において、無段変速機で有段変速機を模擬する際に、変速ショックを生じることなく、かつ、より明瞭な変速感を運転者に与えることが可能となる。
本実施形態によれば、変速進行度が増すほど、上記第1補正係数が小さくなるように設定されている。そのため、変速開始時にはトルク増減量を大きくし、その後は、変速が進行するにしたがってトルク増減量を小さくすることができる。よって、変速時の駆動力変化の傾きを立てることができ、適切に変速時の駆動力切替り感(変速感)を運転者に与えることができる。
また、本実施形態によれば、変速開始後の経過時間に基づいて、第2補正係数が設定されるため、例えば、吸入空気量の応答性、すなわちエンジンのトルク応答性を考慮して、演出トルク増減要求値を設定することができる。そのため、吸入空気量(エンジントルク)の応答遅れがあるような場合においても、より明瞭な変速感を運転者に与えることができる。
また、その際に、本実施形態によれば、変速開始後の経過時間が短いほど、上記第2補正係数が大きくなるように設定されているため、変速開始直後は第2補正係数が大きくなり、演出トルク増減要求値が大きくなる。そのため、変速開始直後の駆動力変化の傾きをより急峻にすることができ、運転者に対して、より明瞭な変速感を与えることができる。
なお、本実施形態によれば、変速時のエンジントルクを考慮して第2補正係数を設定することができる。その場合には、例えば、エンジントルクが大きいほど、第2補正係数を大きくすることにより、運転状態にかかわらず、より明瞭な変速感を運転者に与えることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をチェーン式の無段変速機(CVT)に適用したが、チェーン式の無段変速機に代えて、例えば、ベルト式の無段変速機や、トロイダル式の無段変速機等にも適用することができる。
上記実施形態では、エンジン10を制御するECU60と、無段変速機30を制御するTCU40とを別々のハードウェアで構成したが、一体のハードウェアで構成してもよい。
また、上記実施形態では、多段変速制御モードが選択された場合、及び手動変速モードが選択された場合に変速感を与えるためのトルク上限値を設定したが、例えば、手動変速モードでのみで実行するようにしてもよい。
また、第1補正係数テーブル及び第2補正係数テーブルの設定は上記実施形態に限られることなく、エンジン10及び無段変速機30それぞれの特性や、求められる要件等に応じて任意に設定することができる。さらに、第1補正係数テーブルと第2補正係数テーブルとを結合し、変速進行度と変速開始からの経過時間と補正係数との関係とを定めた3次元マップ(又はエンジントルクをパラメータとしてさらに加えた4次元マップ)としてもよい。
1 パワーユニットの制御装置
10 エンジン
20 トルクコンバータ
30 無段変速機
34 プライマリプーリ
35 セカンダリプーリ
36 チェーン
40 TCU
41 変速開始時トルク取得部
42 トルク増減量初期値取得部
43 補正係数取得部
44 トルク増減要求値取得部
45 トルク上限値設定部
51 シフトレバー
59 レンジスイッチ
60 ECU
61 運転モード切替スイッチ
62 アクセルペダルセンサ
100 CAN

Claims (5)

  1. エンジンと、変速比を多段状に変速する多段変速制御モードを有し、前記エンジンから出力される駆動力を変換して出力する無段変速機とを備えるパワーユニットの制御装置において、
    前記多段変速制御モードにおいて、多段変速が実行される際に、変速開始時のエンジントルクを取得する変速開始時トルク取得手段と、
    前記変速開始時のエンジントルク、及び、変速開始時の変速比並びに多段変速の目標変速比に基づいて、トルク増減量初期値を求めるトルク増減量初期値取得手段と、
    変速進行度に基づいて、前記トルク増減量初期値を補正する第1補正係数を取得する補正係数取得手段と、
    変速に伴い発生するイナーシャトルクをキャンセルするための変速トルク増減要求値を取得するトルク増減要求値取得手段と、
    前記第1補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と、前記変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、前記エンジンの出力トルクを制限するトルク上限値を設定するトルク上限値設定手段と、
    前記トルク上限値に応じて前記エンジンの出力トルクを調節するエンジン制御手段と、を備えることを特徴とするパワーユニットの制御装置。
  2. 前記補正係数取得手段は、変速開始後の経過時間に基づいて、前記トルク増減量初期値を補正する第2補正係数を求め、
    前記トルク上限値設定手段は、前記第1補正係数及び前記第2補正係数によって補正した補正後のトルク増減量初期値と、前記変速トルク増減要求値との加算値に基づいて、前記トルク上限値を設定することを特徴とする請求項1に記載のパワーユニットの制御装置。
  3. 前記補正係数取得手段は、変速開始後の経過時間が短いほど、前記第2補正係数を大きくすることを特徴とする請求項2に記載のパワーユニットの制御装置。
  4. 前記補正係数取得手段は、エンジントルクをさらに考慮して前記第2補正係数を求めることを特徴とする請求項2又は3に記載のパワーユニットの制御装置。
  5. 前記補正係数取得手段は、前記変速進行度が増すほど、前記第1補正係数を小さくすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパワーユニットの制御装置。
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