JP2016165818A - データ処理方法、プログラム、データ処理装置、装置 - Google Patents

データ処理方法、プログラム、データ処理装置、装置 Download PDF

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Abstract

【課題】異なる色の液滴を順次吐出する場合には重なりの程度や着弾位置ずれによって色味が変化する。
【解決手段】着弾時間差を算出し、次にドット位置を計測し、これらの情報からノズル列の各ブロック毎の色予測を行い、色予測で得られたブロック毎の色とターゲット色を比較して色差(ΔE)を求め、ΔEが1以下(ΔE≦1)か否かを判別し、ΔEが1以下(ΔE≦1)でなければ、すなわち、ΔEが1を超えるときには、色補正処理を行う。色補正処理では、ΔEが1以下となるようにカラープロファイルを調整する。
【選択図】図13

Description

本発明はデータ処理方法、プログラム、データ処理装置、装置に関する。
液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッドとも称される。)から異なる色の液滴を順次吐出して画像を形成するとき、各液滴によるドットの重なり程度や着弾順などによって形成された色が変化する。
従来、各色インクを吐出するラインヘッドが有する各ノズルに対して吐出制御を行う吐出制御部と着弾ドット分布検出部とによって、記録媒体上に生成された所定の記録パターンの着弾ドットの座標分布を検出し、色補正係数算出部は着弾ドットの座標分布を用いて、記録媒体上の各位置における色補正係数を求め、この色補正係数を用いて画像データを補正するものが知られている(特許文献1)。
特開2007−320240号公報
上述したように異なる色の液滴を順次吐出する場合、先に着弾した先行滴が媒体に浸透する前に後行滴が着弾し、後行滴の先行滴下への沈み込み現象や、互いに引き寄せられる合一化が発生することがある。このような沈み込み現象が生じると先行滴の色が支配的になり、また、合一化が生じると後行滴が先行滴に引き寄せられて目的ドット形成位置を外れて地肌色の影響が強くなり、色味が変化する。
また、同一画素における先行滴と後行滴の重なりの程度によっても色味に違いが生じる。
このように、異なる色の液滴を順次吐出する場合には重なりの程度や着弾位置ずれによって色味が変化するという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、色味の変化を抑制することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係るデータ処理方法は、
液体吐出手段から少なくとも異なる色の液体を順次吐出させるデータを作成するデータ処理方法であって、
前記異なる色の液体の滴で形成される各ドットの重なり量と前記異なる色の液体の滴の着弾時間差に応じて色補正を行う
構成とした。
本発明によれば、色味の変化を抑制できる。
本発明に係る液体を吐出する装置の一例の機構部の平面説明図である。 同装置の液体吐出ヘッドの説明に供する説明図である。 同装置の制御部の概要を説明するブロック説明図である。 ホスト側の一例のブロック説明図である。 液滴を媒体上に付着(着弾)させたときの滴の合一化の説明に供する平面説明図である。 同じく模式的側面説明図である。 隣接ドットの着弾時間差の算出の説明に供する説明図である。 合一時間算出方法(モード)の説明に供するフロー図である。 印字を行うときの制御の説明に供するフロー図である。 先行滴と後行滴の着弾時間差と色味の関係の説明に供する説明図である。 同じノズル列内(ヘッド内)での吐出速度特性のばらつきの説明に供する説明図である。 着弾状態と着弾時間差の違いによる見え方の違いの説明に供する説明図である。 実施形態における補正に関する処理の説明に供するフロー図である。 着弾時間差とΔEとの関係を説明する説明図である。 着弾時間差による色変化(Blue)の説明に供する説明図である。 着弾時間差と着弾位置ずれのΔEとの関係の説明に供する説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る液体を吐出する装置の一例について図1及び図2を参照して説明する。図1は同装置の機構部の平面説明図、図2は同装置の液体吐出手段の説明である。
この装置は、シリアル型装置である。左右の側板に架け渡されるガイド部材1などのガイド部材でキャリッジ3を主走査方向に移動可能に保持している。そして、キャリッジ3は、主走査モータ5によって、駆動プーリ6と従動プーリ7間に架け渡したタイミングベルト8を介して主走査方向に往復移動する。
このキャリッジ3には、2つの液体吐出ユニット4を搭載している。液体吐出ユニット4は、液体吐出ヘッド34とヘッドタンク35を一体化して構成している。
ここで、液体吐出手段である液体吐出ヘッド34は、図2に示すように、複数のノズル34nを配列した2つのノズル列Na、Nbを有している。そして、例えば、一方の液体吐出ヘッド34は、一方のノズル列Naからブラック(K)の液滴を、他方のノズル列Nbからイエロー(Y)の液滴を吐出するように割り当てられている。他方の液体吐出ヘッド34は、一方のノズル列Naからシアン(C)の液滴を、他方のノズル列Nbからマゼンタ(M)の液滴を吐出するように割当てられている。
なお、液体吐出ヘッド34としては、例えば、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータを用いることができる。
そして、装置本体側には、各色の液体を収容したメインタンク50(50y、50m、50c、50k)が交換可能に装着されるカートリッジホルダ51が配置されている。このカートリッジホルダ51には送液ポンプ部52が設けられ、メインタンク50から送液ポンプ部52によって各色の供給チューブ(液体供給経路ともいう。)56を介して各ヘッドタンク35に各色の液体が供給される。
一方、用紙Pを搬送するために、用紙Pを静電吸着して液体吐出ヘッド34に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト12を備えている。この搬送ベルト12は、無端状ベルトであり、搬送ローラ13とテンションローラ14との間に掛け渡されている。
そして、搬送ベルト12は、副走査モータ16によってタイミングベルト17及びタイミングプーリ18を介して搬送ローラ13が回転駆動されることによって、副走査方向に周回移動する。この搬送ベルト12は、周回移動しながら後述する帯電ローラによって帯電(電荷付与)される。
さらに、キャリッジ3の主走査方向の一方側には搬送ベルト12の側方に液体吐出ヘッド34の維持回復を行う維持回復機構20が配置されている。他方側には搬送ベルト12の側方に液体吐出ヘッド34から空吐出を行う空吐出受け28がそれぞれ配置されている。
維持回復機構20は、例えば液体吐出ヘッド34のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングする吸引キャップ21及び保湿キャップ22と、ノズル面を払拭するワイパ部材23、空吐出を行うための空吐出受け24などで構成されている。
また、キャリッジ3の主走査方向に沿って両側板間に、所定のパターンを形成したエンコーダスケール123を張り渡し、キャリッジ3にはエンコーダスケール123のパターンを読取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ124を設けている。これらのエンコーダスケール123とエンコーダセンサ124によってキャリッジ3の移動を検知するリニアエンコーダ(主走査エンコーダ)を構成している。
また、搬送ローラ13の軸にはコードホイール125を取り付け、このコードホイール125に形成したパターンを検出する透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ126を設けている。これらのコードホイール125とエンコーダセンサ126によって搬送ベルト12の移動量及び移動位置を検出するロータリエンコーダ(副走査エンコーダ)を構成している。
このように構成した装置においては、用紙Pが帯電された搬送ベルト12上に給紙されて吸着され、搬送ベルト12の周回移動によって副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ3を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて液体吐出ヘッド34を駆動することにより、停止している用紙Pにインク滴を吐出して1行分を記録する。そして、用紙Pを所定量搬送後、次の行の記録を行う。
記録終了信号又は用紙Pの後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙Pを図示しない排紙トレイに排紙する。
次に、この装置の制御部の概要について図2を参照して説明する。図2は同制御部のブロック説明図である。
この制御部500は、装置全体の制御を司るCPU501と、CPU501が実行するプログラムを含む各種プログラムなどの固定データを格納するROM502と、画像データ等を一時格納するRAM503とを含む主制御部500Aを備えている。
また、制御部500は、装置の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリ504と、画像データに対する各種信号処理、並び替え等を行う画像処理やその他装置全体を制御するための入出力信号を処理するASIC505とを備えている。
また、制御部500は、液体吐出ヘッド34を駆動制御するためのデータ転送手段、駆動信号発生手段を含む印刷制御部508と、キャリッジ3側に設けた液体吐出ヘッド34を駆動するためのヘッドドライバ(ドライバIC)509とを備えている。
また、制御部500は、キャリッジ3を移動走査する主走査モータ5、搬送ベルト12を周回移動させる副走査モータ16、維持回復機構20の吸引キャップ21やワイパ部材23の移動及び吸引ポンプ27の駆動などを行なう維持回復モータ556を駆動するためのモータ駆動部510を備えている。
また、制御部500は、搬送ベルト12を帯電させる帯電ローラ15にACバイアスを供給するACバイアス供給部511と、送液ポンプ57を駆動する供給系駆動部512などを備えている。
また、この制御部500には、この装置に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル514が接続されている。
また、制御部500は、ホスト600側とのプリンタドライバ601などとデータ、信号の送受を行うためのI/F506を持っていて、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、画像読み取り装置、撮像装置などのホスト600側から、ケーブル或いはネットワークを介してI/F506で受信する。
そして、制御部500のCPU501は、I/F506に含まれる受信バッファ内の印刷データを読み出して解析し、ASIC505にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行い、この画像データを印刷制御部508からヘッドドライバ509に転送する。
印刷制御部508は、上述した画像データをシリアルデータで転送するとともに、この画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、制御信号などをヘッドドライバ509に出力する。
この印刷制御部508は、ROM502に格納されている駆動パルスのパターンデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器、電流増幅器等で構成される駆動信号生成部を含む。そして、1の駆動パルス或いは複数の駆動パルスで構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ509に対して出力する。
ヘッドドライバ509は、シリアルに入力される液体吐出ヘッド34の1行分に相当する画像データに基づいて印刷制御部508から与えられる駆動波形を構成する駆動パルスを選択して液体吐出ヘッド34の圧力発生手段に対して与えて液滴を吐出させる。このとき、駆動波形を構成するパルスの一部又は全部或いはパルスを形成する波形用要素の全部又は一部を選択することによって、例えば、大滴、中滴、小滴など、大きさの異なるドットを打ち分けることができる。
I/O部513は、装置の周囲環境(環境温度及び環境湿度)を検出する環境センサ516、その他装置に装着されている各種のセンサ群515からの情報を取得し、この装置の制御に必要な情報を抽出し、各種の制御に使用する。
次に、ホスト600側の一例について図4のブロック説明図を参照して説明する。
ホスト600は、本発明に係るデータ処理装置を兼ねる情報処理装置であり、CPU611と、メモリ手段である各種のROM612やRAM613とが、バスラインで接続されている。このバスラインには、所定のインタフェイスを介して、ハードディスクなどの磁気記憶装置を用いた記憶装置616と、マウスやキーボードなどの入力装置614と、LCDやCRTなどのモニタ615と、外部I/F617が接続されている。
記憶装置406には、本発明に係るプログラムを含む画像処理プログラムが記憶されている。この画像処理プログラムは、記憶媒体から記憶媒体読取装置により読み取って、あるいは、インターネットなどのネットワークからダウンロードするなどして、記憶装置406にインストールしたものである。なお、画像処理プログラムは、所定のOS上で動作するものであってもよい。また、特定のアプリケーションソフトの一部をなすものであってもよい。
ホスト600は、アプリケーションソフトなどからのプリント命令をプリンタドライバ601で処理して液体を吐出する装置が出力可能な多値のドットパターンのデータを生成し、液体を吐出する装置に転送する。
ホスト600側で行う画像処理としては、例えば色を調整するためのカラーマネージメント処理(CMM)、γ補正処理、ディザ法や誤差拡散法などの中間調処理、さらには下地除去処理、総量規制処理などがある。そして、画像処理をしたデータをラスタデータに展開し液体を吐出する装置に転送する。
次に、液体の滴(液滴)を媒体上に付着(着弾)させたときの滴の合一化について図5及び図6を参照して説明する。
2つの滴を順次吐出して媒体上に着弾させるとき、先行滴と後行滴の吐出間隔が短くなると、先行滴が媒体に浸透する前に後行滴が媒体に着弾する。このとき、後に着弾した高校滴が先に着弾した先行滴に引き寄せられる合一化が発生する。
すなわち、図5を参照して、媒体300上において、先行滴301によるドットD1に対して、破線で示す円の位置を後行滴302による目標ドット形成位置として着弾させても、後行滴302が先行滴301のドットD1に引き寄せられて、実線位置にドットD2が形成される。
これを図6で説明すると、図6(a)に示すように、先行滴301を媒体300が着弾させることで、媒体300上にドットD1が形成される。この先行滴301に続いて、図6(b)に示すように、図5の破線位置を目標ドット形成位置として後行滴302を媒体300に着弾させることで、着弾直後には媒体300上にドットD2が形成される。
ところが、先行滴301が媒体300に浸透する前に後行滴302が着弾すると、後行滴302が浸透前の先行滴301に引き寄せられ、図6(c)に示すように、着弾したときの破線位置から実線位置まで移動する(これを合一化という。)。
このように、後に着弾した後行滴が先行滴に引き寄せられる合一化が生じると、ドットを形成するべき目標位置からずれてしまうため、白抜け、ドット形成位置が目標位置からずれることによる粒状性の悪化が生じることがある。また、元々、画素を埋めるために一部が重なるようにドットを配置しているが、引き寄せられることで、この重なり部分が多くなり、その結果、部分的に滴付着量が過多となって乾燥性が低下する。
一方、この合一化は、先行滴が十分に浸透していないときに生じ、先行滴が浸透した後に後行滴が着弾した場合には合一化は生じないため、ドットの位置ずれも発生しない。
また、合一化が生じる着弾時間差は媒体の種類によっても異なることから、媒体と液体の組み合わせ毎に合一時間を求める必要がある。また、液体の浸透時間は滴量にも関係することから、高精度に制御するには、実際に使用する吐出量毎に合一時間を求める必要がある。
次に、隣接ドットの着弾時間差の算出について図7を参照して説明する。
隣接ドットの着弾時間差(先行滴と後行滴の着弾時間差)は、ノズル間距離とヘッド移動速度(線速)から算出することができる。
例えば、図7に示すように、ノズル列Na、Nb間の距離が10mmであり、例えばノズル列Naからマゼンタの滴を、ノズル列Nbからシアンの滴を吐出させるとする。
ここで、300dpi×300dpiで1パス印字を0.5m/sの線速で行う場合、隣接ドット着弾時間差は、10mmを0.5m/sで印字するため、20msとなる。この場合、印字速度が2m/sとなると、5msとなり、重なり時間に4倍の差が生じる。
次に、合一化抑制方法について説明する。
まず、合一時間算出方法(モード)について図8のフロー図を参照して説明する。
第1ステップとして、隣接ドットの印字時間を振ったテストパターンを印字する。このときの印字時間の振り幅に決まりはないが、微塗工紙などは10μs〜50ms程度、強光沢紙などは1s程度とすることが効果的である。
第2ステップとして、テストパターンのドット位置を計測する。合一化が起きている場所はドットが引き寄せられて狙いの位置からずれているが、合一化が起きない時間差の場所ではドット位置が狙いの位置に形成されている。
第3ステップとして、上記計測で合一化が起きていない時間を合一時間(A)に設定する。
次に、印字を行うときの制御について図9のフロー図を参照して説明する。
ここでは、印字モードは300dpi×300dpiで印字するモードとする。
印字モードが設定されると、デフォルト印字速度から、ドット着弾時間差(B)が自動的に設定される。ドット着弾時間差(B)は、上述したように、各色ノズル間の距離と線速から算出することができる。
例えば、線速2m/s、ノズル列間距離を10mmとすると、ドット着弾時間差(B)は5msとなる。
次いで、合一時間A≦ドット着弾時間差B、か否かを判別する。
このとき、A≦B、であれば、先行滴着弾後、合一時間内に、後行滴が着弾しないことになるので、そのままデフォルト印字速度で印字を行う。
これに対し、A≦B、でなければ、先行滴着弾後、合一時間内に、後行滴が着弾することになるので、A≦Bとなる印字速度を計算し、算出した印字速度以下の印字速度(算出した速度に限定されるものではない。)で印字を行う。
次に、本発明の実施形態について説明する。
まず、先行滴と後行滴の着弾時間差と色味の関係について図10を参照して説明する。
図10(a)に示すように、同じ位置に、マゼンタMの先行滴が着弾し、シアンCの後行滴が着弾する場合、先行滴の着弾から後行滴の着弾までの時間が長いときには、マゼンタMの先行滴が十分浸透した後シアンCの後行滴が着弾する。そのため、マゼンタMの下にシアンCが回り込むようになる。
一方、図10(b)に示すように、同じ位置に、マゼンタMの先行滴が着弾し、シアンCの後行滴が着弾する場合、先行滴の着弾から後行滴の着弾までの時間が短いときには、マゼンタMの先行滴が十分浸透する前にシアンCの後行滴が着弾する。そのため、マゼンタMとシアンCがほぼ同時に媒体に浸透する。
この結果、図10(b)の場合にはマゼンタMとシアンCからブルーBになるが、図10(a)は場合にはマゼンタ方向に色相がずれたブルーとなる。
ここで、ドットを狙いの位置に打ち込むことで想定通りの色の像を得ることが可能となるが、実際の装置ではドットの着弾位置がずれることがしばしば発生する。
例えば、媒体の搬送も一定の精度で送られればよいが、搬送ローラの偏心やモータの速度変動などにより、媒体の送り量が変動することで、ドットの着弾位置がずれることがある。また、ヘッドからの吐出も常に一定ではなく、噴射方向が曲がるノズルや吐出速度が異なるノズルなどが存在し、ドットの着弾位置がずれる原因となる。
ここで、同じノズル列内(ヘッド内)での吐出速度特性のばらつきについて図11を参照して説明する。
この図11で示すように、同じノズル列であって、端部に行くほど吐出速度Vjが速くなる。
したがって、ノズル列の中心部が目的吐出速度Vjとなる場合は、ノズル列の端部は吐出速度Vjが目的とする吐出速度よりも速くなるので、同時に吐出すると、端部のノズルから吐出される液滴の方が中心部のノズルから吐出される液滴よりも速く着弾することになる。特に、ノズル列の端部は吐出が不安定になりやすいため、ヘッドにより吐出速度Vj特性が異なり易くなっている。
このような場合、ノズル列の中心部ではドット着弾位置が合っていても、ノズル列の端部ではドット着弾位置がずれてしまうことになる。
次に、着弾状態と着弾時間差の違いによる見え方の違いについて図12を参照して説明する。
ここでは、図10で説明したと同様に、同じ位置に、マゼンタMの先行滴が着弾し、シアンCの後行滴が着弾する場合である。
そして、行単位では、上から、同じ位置に着弾した場合、一部が重なるように着弾した場合、重ならないように着弾した場合を示している。また、列単位では、左列は着弾時間差が大きい場合、右列は着弾時間差が小さい場合を示している。
ここで、着弾時間差が大きい場合は、マゼンタMの下にシアンCが回り込むため、(a)の同じ位置に着弾したときは、マゼンタMが支配的となる。(b)の一部が重なるように着弾したときは、重なっている部分のシアンCがマゼンタMの下に回り込むため、ややマゼンタM寄りとなる。(c)の完全に重ならないように着弾したときは、それぞれが独立して存在するため、ブルー(B)として認識される。
一方、着弾時間差が小さい場合は、ドットが重なっても回り込みがないため、(c)、(d)、(e)のいずれもブルー(B)と認識される。ただし、これは液体が混ざったときの濁りがない理想系の場合であり、実際には液体が混ざると濁りにより彩度や明度の低下が見られる。
このように、同じ滴サイズでも、各ドットの重なり量や各ドット(滴)の着弾時間差の違いにより色味が変化してしまうことが分かる。
次に、本実施形態における補正に関する処理について図13のフロー図を参照して説明する。
先ず、着弾時間差を算出し、次にドット位置を計測する。これらの計測は、前述した合一時間算出時に同時に行うようにしても良い。
そして、これらの情報から色予測を行う。色予測はピクセル単位で行っても良いし、ある単位面積当たりで行うようにしても良い。ここでは、ヘッド内(ノズル列内)を複数のブロックに分割して、分割したブロック単位で色予測するようにしている。ブロックのサイズは、例えば、中間調処理でディザ法を採用している場合はディザマトリクスのサイズと同じにしても良い。これにより、制御が簡単になる。
次いで、色予測で得られたブロック毎の色とターゲット色を比較して色差(ΔE)を求め、ΔEが1以下(ΔE≦1)か否かを判別する。
ここで、ΔEが1以下(ΔE≦1)であれば、色補正処理は終了する。
これに対し、ΔEが1以下(ΔE≦1)でなければ、すなわち、ΔEが1を超えるときには、色補正処理を行う。
色補正処理では、ΔEが1以下となるようにカラープロファイルを調整する。色補正は、隣接するブロックとのΔEについても確認し、隣接ブロック間がΔE≧1とならないようにする。また、複数のヘッドを繋げてライン化したような場合は、ヘッド内だけではなく、ヘッドの端部同士のΔEが1以下となるようにカラープロファイルを調整するようにする。
ここで、同じドットの重なり方や着弾時間差であっても、滴が着弾(付着)する部材である媒体が異なれば色味が変わるので、使用する媒体に応じて色補正を行うことがより効果的である。この場合、媒体の種類に応じてカラープロファイルのテーブルを切り替えて色補正を行なえばよい。
このように、液体吐出手段から異なる色の液滴を順次吐出させるデータを作成するときに、異なる色の液滴で形成される各ドットの重なり量と異なる色の液滴の着弾時間差に応じて色補正を行う処理を行うことで、ドットの重なり量や着弾時間差による色味の変化を抑制することができる。
次に、上述した色差予測について図14ないし図16を参照して説明する。図14は着弾時間差とΔEとの関係を説明する説明図、図15は着弾時間差による色変化(Blue)の説明に供する説明図、図16は着弾時間差と着弾位置ずれのΔEとの関係の説明に供する説明図である。
まず、合一時間の閾値を10msとしたときの着弾時間差とΔEとの関係を図14に示している。これは、1滴目にマゼンタMを打ち、同じ位置にシアンCを打ったときであり、マゼンタMとシアンCを時間差無く打ったときを基準に、マゼンタMからシアンCまでの着弾時間差を振ったときのΔEの関係を示すものである。
マゼンタMとシアンCを同時に打ったときはブルーBとなるが、マゼンタMが打ち込まれてから時間の経過と共に、重ねて打ち込まれるシアンCがマゼンタMの下に回りこむことでマゼンタMが強いブルーBとなっていく。ここで、10msを合一の閾値とすると、10ms以降はマゼンタMとシアンCの位置関係が変化しないため色変化は起こらなくなる。この条件下では着弾時間差に起因するΔEは最大で「3」となる。
上記の着弾時間差でのブルーBを、a*b*平面にプロットすると図15に示すようになる。
なお、ここでは印字率50%のチェッカーフラッグパターンを印字したときを例にしている。
着弾時間差が0msから5ms、10msと大きくなるに従って、a*b*平面図はマゼンタM寄りに変化する(図中の〇→△→□の順)。これは、先に着弾したマゼンタMの下にシアンCが回りこむか否かが影響しているためである。ここでは、マゼンタMとシアンCの混合色であるブルーBで説明しているが、混色系ではいずれの場合でも起き得る現象である。
これらを踏まえて、着弾時間差と着弾位置ずれ量のΔEの関係を図16に示している。
なお、ここでは600dpiの解像度で印字するときを例にしている。
つまり、ドットとドットの間隔はおよそ42μmであり、着弾位置ずれ量が21μmの時が異なる色の重なりずれが最も大きいことになる。例えば、42μmずれる場合は、本来打ち込むべきところからは大きく外れるが、隣りのドットに重なることになり、色重ねの観点からはずれ量がなくなるためである。
着弾位置ずれ量が0μmのときは、上記の着弾時間差のΔEの関係となっている。着弾位置ずれ量が21μmのときはドットが重ならないため、着弾時間差が振れても色は変化しない。10μmではドットの半分が重なるため、その重なった部分で着弾時間差による色の変化が発生する。
そこで、色差予測では、予め用意した図16の対応関係(対応表:テーブル)を元に、着弾時間差と着弾位置ずれ量から色差を算出している。
本実施形態では、3×3、の条件で対応表を作成しているが、もっと細かくすることでより高精度に色差を予測することが可能となる。また、解像度やドット径毎に対応表を用意することで、更に高精度に色予測をすることが可能である。
なお、基準となる色は予め定めておくこともできるが、実際の装置を用いて、着弾時間差と着弾位置精度を振ったテストパターンを印字して対応表を作成するようにすれば、実稼動下で高精度に色予測をすることが可能となる。
本実施形態における補正に関する処理は、前述したように、本発明に係るデータ処理装置を兼ねるホスト600によって行っている。ホスト600は、データを作成する処理を行うコンピュータを有し、液体吐出手段から異なる色の液滴を順次吐出させるデータを作成するときに、異なる色の液滴で形成される各ドットの重なり量と異なる色の液滴の着弾時間差に応じて色補正を行う処理をコンピュータに行わるためのプログラムを使用して補正を行う。
なお、補正に関する処理は液体を吐出する装置において行うようにすることもでき、この場合は本発明に係るプログラムを、液体を吐出する装置側に備えてコンピュータがプログラムに従って色補正に関する処理を実行するようにすればよい。
本願において、「液体を吐出する装置」とは、液体が付着可能なものに対して液体を吐出することが可能な装置である。
この「液体を吐出する装置」には、液体を吐出する部分だけでなく、液体が付着する部材の給送、搬送、排紙に係わる手段、その他、前処理装置、後処理装置と称される装置などを含むことができる。
また、「液体を吐出する装置」には、記録装置、印刷装置、画像形成装置、液滴吐出装置、液体吐出装置、処理液塗布装置、立体造形装置などが含まれる。
また、「液体を吐出する装置」は、吐出されて付着した液体によって文字、図形等の有意な画像が可視化されるものに限定されるものではない。例えば、それ自体意味を持たないパターン等を形成するもの、3次元像を造形するものも含まれる。
なお、上記「液体が付着するもの」とは液体が一時的にでも付着可能なものを意味する。そして、「液体が付着する部材」の用語に代えて、用紙、媒体、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙、粉体層(粉末層)などの代替用語を使用するとき、当該代替用語は、特に限定しない限り、すべての液体が付着する部材を含む意味であるものとする。
また、「液体が付着する部材」の材質は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなど液体が一時的でも付着可能であればよい。
また、「液体を吐出する装置」には、特に限定しない限り、液体吐出ヘッドを移動させるシリアル型装置、液体吐出ヘッドを移動させないライン型装置のいずれも含まれる。
また、「液体吐出ヘッド」は、使用する圧力発生手段が限定されるものではない。例えば、上記実施形態で説明したような圧電アクチュエータ(積層型圧電素子を使用するものでもよい。)以外にも、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いるサーマルアクチュエータ、振動板と対向電極からなる静電アクチュエータなどを使用するものでもよい。
また、画像形成、記録、印字、印写、印刷、造形等はいずれも同義語とする。
3 キャリッジ
20 維持回復機構
21 吸引キャップ
27 吸引ポンプ(吸引手段)
30 液体吐出ユニット
34 液体吐出ヘッド
500 制御部
600 ホスト(データ処理装置)
601 プリンタドライバ

Claims (7)

  1. 液体吐出手段から少なくとも異なる色の液体を順次吐出させるデータを作成するデータ処理方法であって、
    前記異なる色の液体の滴で形成される各ドットの重なり量と前記異なる色の液体の滴の着弾時間差に応じて色補正を行う
    ことを特徴とするデータ処理方法。
  2. 前記液体吐出手段が前記液体を吐出する複数のノズルを配列したノズル列を有し、
    前記ノズル列を複数のブロックに分割して、分割された前記ブロック毎に前記色補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のデータ処理方法。
  3. 前記色補正は、前記ブロック間での色差が小さくなる方向にカラープロファイルを調整する
    ことを特徴とする請求項2に記載のデータ処理方法。
  4. 前記色補正は、前記液体の滴が着弾する部材の種類に応じてカラープロファイルのテーブルを切り替えて行う
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のデータ処理方法。
  5. 液体吐出手段から少なくとも異なる色の液体を順次吐出させるデータを作成する処理をコンピュータに行わせるためのプログラムであって、
    前記異なる色の液体の滴で形成される各ドットの重なり量と前記異なる色の液体の滴の着弾時間差に応じて色補正を行う処理をコンピュータに行わせるためのプログラム。
  6. 液体吐出手段から少なくとも異なる色の液体を順次吐出させるデータを作成するデータ処理であって、
    前記異なる色の液体の滴で形成される各ドットの重なり量と前記異なる色の液体の滴の着弾時間差に応じて色補正を行う手段を備えている
    ことを特徴とするデータ処理装置。
  7. 液体吐出手段から少なくとも異なる色の液体を吐出する装置であって、
    異なる色の液体の滴を順次吐出させるデータを作成するとき、前記異なる色の液体の滴で形成される各ドットの重なり量と前記異なる色の液体の滴の着弾時間差に応じて色補正を行う手段を備えている
    ことを特徴とする装置。
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