JP2016165810A - 発泡積層体の製造方法及びその発泡積層体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 少なくとも(A)層/紙基材/(B)層/(C)層の順に積層されてなる発泡積層体の製造方法であって、(B)層が印刷インキ(b)からなり、少なくとも下記に示す(i)〜(iii)の工程を経ることを特徴とする発泡積層体の製造方法。
(i)紙基材の(A)層を積層する面に水を塗布する工程。
(ii)(A)層として密度が935kg/m3以上970kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂(a)、(C)層として密度が910kg/m3以上930kg/m3以下である高圧法低密度ポリエチレン(c)を紙基材/印刷インキ(b)に積層する工程
(iii)ポリエチレン系樹脂(a)/紙基材/印刷インキ(b)/高圧法低密度ポリエチレン(c)からなる積層体に加熱処理を施し、高圧法低密度ポリエチレン(c)を発泡する工程
【選択図】 なし
Description
(i)紙基材の(A)層を積層する面に水を塗布する工程。
(ii)(A)層としてJIS K6922−1(2011年)により測定された密度が925kg/m3以上970kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂(a)、(C)層としてJIS K6922−1(2011年)により測定された密度が910kg/m3以上930kg/m3以下である高圧法低密度ポリエチレン(c)を紙基材/印刷インキ(b)に積層する工程
(iii)ポリエチレン系樹脂(a)/紙基材/印刷インキ(b)/高圧法低密度ポリエチレン(c)からなる積層体に加熱処理を施し、高圧法低密度ポリエチレン(c)を発泡する工程
以下、本発明について詳細に説明する。
(i)紙基材の(A)層を積層する面に水を塗布する工程。
(ii)(A)層としてポリエチレン系樹脂(a)、(C)層として高圧法低密度ポリエチレン(c)を紙基材/印刷インキ(b)に積層する工程
(iii)ポリエチレン系樹脂(a)/紙基材/印刷インキ(b)/高圧法低密度ポリエチレン(c)からなる積層体に加熱処理を施し、高圧法低密度ポリエチレン(c)を発泡する工程
水を塗布する手法は、本発明の目的が達成される限りにおいて特に限定はなく、ロールコート装置、リップコート装置、スプレー装置、ダイコート装置、グラビア装置、ダンプニング装置などを用いた手法が例示することができる。水の塗布量が均一になるため、ダンプニング装置を用いた手法が好ましい。
この水の減少速度定数k(分−1)は、具体的には、紙基材/ポリエチレン系樹脂の順に積層され、ポリエチレン系樹脂の密度が940kg/m3、ポリエチレン系樹脂の厚みが40μmである積層体の加熱時の重量変化を用いて求めることができる。紙基材/ポリエチレン系樹脂からなる積層体を加熱処理した時に得られるある時間t(分)における加熱後の単位面積当たりの重量減少量ΔWt(g/m2)と式(1)から導出される下式(4)を計算して得られるある時間t(分)における単位面積当たりの重量減少量ΔWt,cal(g/m2)を各々0.5分毎に0.5分から6分まで算出した時に、下式(5)で表されるある時間t(分)における誤差εtの0.5分から6分までの合計値が最少となるように水の減少速度定数k(分−1)を求める。
εt=[(ΔWt−ΔWt,cal)/ΔWt]2 (5)
ここで、W0は紙基材/ポリエチレン系樹脂における加熱前の単位面積あたりの水分量(g/m2)である。
(1)密度
密度は、JIS K6922−1(2011年)に準拠して測定した。
(2)メルトマスフローレート(MFR)
MFRは、JIS K6922−1(2011年)に準拠して測定した。
(3)加熱発泡
実施例により得られた積層体を10cm×20cmに切り出し円筒状に成形したサンプルを、所定の温度に加熱したギア式老化試験機(安田精機製作所製 No.102−SHF−77)中で熱風をあてながら所定の時間静置した後、取り出して空気中で室温まで冷却した。また、加熱時の風量について「AGING」ボタンの「HIGH」と「LOW」で調節した。
(4)紙基材の水分量
ポリエチレン系樹脂の積層前後の紙基材について、カールフィッシャー法水分測定装置(三菱化学(株)製、商品名CA−05)を使用し測定した。測定温度は165℃である。
(5)発泡層厚み
実施例により得られた発泡体、及びブランクとして発泡させる前のラミネート積層体をサンプル取りし、光学顕微鏡により断面写真を撮影した。断面写真から発泡層の厚みを測定し、5箇所で測定した。
ポリエチレン系樹脂(a)として、MFRが7g/10分、密度が940kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン LW04−1)(A1)を、印刷インキ(b)として、「PB770 PE カップ 63白」(B1)を、高圧法低密度ポリエチレン(c)として、MFRが13g/10分、密度が918kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 212)(C1)を使用した。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂及び印刷インキを使用し、塗布した水の量を5g/m2とした以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂及び印刷インキを使用し、塗布した水の量を10g/m2とした以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。
実施例1に使用したポリエチレン系樹脂及び印刷インキを使用し、塗布した水の量を15g/m2とした以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。
(A)層の樹脂として、MFRが21g/10分、密度が952kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 2000)を90重量%、MFRが1.6g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 360)を10重量%になるよう配合し、単軸押出機(プラコー(株)製 口径50mm)にて溶融混練したエチレン系樹脂組成物(A2、MFR 16g/10分、密度 949kg/m3)を使用した以外は、実施例3と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた発泡前後の積層体について、発泡層の厚みを評価した。評価の結果を表1に示す。
(A)層の樹脂として、MFRが20g/10分、密度が966kg/m3である高密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ニポロンハード 1000)を90重量%、MFRが1.6g/10分、密度が919kg/m3である高圧法低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 360)を10重量%になるよう配合し、単軸押出機(プラコー(株)製 口径50mm)にて溶融混練したエチレン系樹脂組成物(A3、MFR 16g/10分、密度 961kg/m3)を使用した以外は、実施例3と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた発泡前後の積層体について、発泡層の厚み評価の結果を表1に示す。
水を塗布しなかったこと以外は、実施例1と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層厚みに劣っていた。
水を塗布しなかったこと以外は、実施例5と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層厚みに劣っていた。
水を塗布しなかったこと以外は、実施例6と同様の手法により発泡前後の積層体を得た。得られた積層体について、発泡層の厚みを評価した。結果を表1に示す。発泡後の発泡層厚みに劣っていた。
Claims (10)
- 少なくとも(A)層/紙基材/(B)層/(C)層の順に積層されてなる発泡積層体の製造方法であって、(B)層が印刷インキ(b)からなり、少なくとも下記に示す(i)〜(iii)の工程を経ることを特徴とする発泡積層体の製造方法。
(i)紙基材の(A)層を積層する面に水を塗布する工程
(ii)(A)層としてJIS K6922−1(2011年)により測定された密度が935kg/m3以上970kg/m3以下であるポリエチレン系樹脂(a)、(C)層としてJIS K6922−1(2011年)により測定された密度が910kg/m3以上930kg/m3以下である高圧法低密度ポリエチレン(c)を紙基材/印刷インキ(b)に積層する工程
(iii)ポリエチレン系樹脂(a)/紙基材/印刷インキ(b)/高圧法低密度ポリエチレン(c)からなる積層体に加熱処理を施し、高圧法低密度ポリエチレン(c)を発泡する工程 - 水の紙基材への塗布量が2g/m2以上30g/m2以下であることを特徴とする請求項1に記載の発泡積層体の製造方法。
- ダンプニング装置を用いて、紙基材に発泡剤を含む溶液を塗布することを特徴とする請求1〜2のいずれかに記載の発泡積層体の製造方法。
- 紙基材の坪量が150g/m2以上400g/m2以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡積層体の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂(a)が、JIS K 6922−1(2011年)により測定された密度が935kg/m3以上970kg/m3以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡積層体の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂(a)が、JIS K 6922−1(2011年)により測定された密度が945kg/m3以上970kg/m3以下であることを特徴とする請求項5に記載の発泡積層体の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂(a)が、JIS K 6922−1(2011年)により測定された密度が950kg/m3以上965kg/m3以下であることを特徴とする請求項6に記載の発泡積層体の製造方法。
- ポリエチレン系樹脂(a)が、JIS K6922−1(2011年)により測定された密度が935〜980kg/m3である低圧法エチレン単独重合体(d)及び/又はJIS K6922−1(2011年)により測定された密度が935〜980kg/m3であるエチレン・α−オレフィン共重合体(e)10〜90重量%、並びに高圧法低密度ポリエチレン(f)10〜90重量%((d)と(e)と(f)の合計は100重量%)を含むエチレン系樹脂組成物(g)であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の発泡積層体の製造方法。
- 請求項1〜8のいずれかに記載の方法により製造される発泡積層体。
- 請求項9に記載の発泡積層体からなる容器。
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JPH09142435A (ja) * | 1995-11-22 | 1997-06-03 | Dainippon Printing Co Ltd | 発泡紙カップ |
JPH10146912A (ja) * | 1996-11-19 | 1998-06-02 | Dainippon Printing Co Ltd | 包装用紙 |
JPH11268781A (ja) * | 1998-03-20 | 1999-10-05 | Dainippon Printing Co Ltd | 断熱性紙カップ |
JP2013078928A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-05-02 | Tosoh Corp | 発泡積層体の製造方法及びその発泡積層体 |
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