JP2016164758A - エネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法 - Google Patents

エネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ある地域の住民に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施したときの省エネ効果を十分に得る。
【解決手段】ある地域の住民に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る省エネイベントの実施時間帯中において、検知装置が、省エネイベントの実施時間帯中において、外出先として設定された場所に居る住民を検知し、省エネイベントの実施時間帯中に外出先の場所に居た住民に対して特典を付与するための特典データを生成する。そして、特典の価値を決める際のパラメータを、検知装置が検知した住民の人数に応じた値に設定する。
【選択図】図7

Description

本発明は、エネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法に係り、特に、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みにおいて用いられるエネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法に関する。
ある地域でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みとして、その地域の住民に外出を促して当該住民の自宅内でのエネルギー消費量の削減を図ることは、既に行われている。このような取り組みにおいて、ある地域の住民は、外出して省エネに貢献すると、その報酬として有価ポイントや割引クーポン等の特典が付与される。この特典は、省エネ意識を高めるインセンティブとなる。
また、近年では、各住民の省エネ意識をより一層向上させる目的から、各住民が取る省エネ行動を評価し、各住民に付与する特典の価値を当該評価結果に応じて決定することも考えられている。例えば、特許文献1に記載のシステム(節電行動誘発システム)によれば、ユーザが外出し、その外出先で商品を購入すると、購入時間や購入場所から当該ユーザの外出行動を推定する。その後、推定した外出行動とユーザの自宅内での電力使用量に基づいて、ユーザが取った省エネ行動を評価する。その上で、評価結果に応じたインセンティブをユーザに付与することとなっている。このような構成であれば、ユーザは、省エネ行動として外出行動を行うと、その行動内容に見合う恩恵(特典)を受けられるようになる。この結果、省エネ意識を向上させるインセンティブが有効に機能し、ユーザの更なる省エネ行動を誘発することが可能となる。
特開2014−191579号公報
一方、ある地域の住民に外出を促して当該ある地域でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みでは、各住民一人一人の省エネ意識と共に、当該ある地域における省エネ意識の浸透(つまり、上記の取り組みに参加する住民数の確保)が重要となる。ただし、特許文献1に記載のシステムのように上記取り組みへの参加インセンティブを決める際に個人の行動履歴のみを考慮するだけでは、地域レベルで省エネ意識の浸透を実現することは困難である。かかる場合には、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施したとしても、十分な省エネ効果が得られない虞がある。
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施したときに十分な省エネ効果を得ることが可能なエネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法を提供することである。
前記課題は、本発明のエネルギー消費量削減促進システムによれば、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みに用いられるエネルギー消費量削減促進システムであって、(A)前記取り組みの実施時間帯中において、外出先として設定された場所に居る前記居住者を検知する検知部と、(B)前記実施時間帯中に前記場所に居た前記居住者に対して特典を付与するための特典データを生成する特典データ生成部と、(C)前記特典の価値を決める際のパラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数に応じた値に設定するパラメータ設定部と、を有することにより解決される。
上記のように構成された本発明のエネルギー消費量削減促進システムでは、ある地域に在る住宅の居住者が外出すると、その外出先の場所で当該居住者を検知する。一方、外出した居住者に対しては特典が付与されることになっているが、その特典の価値については、当該価値を決めるために設定されるパラメータに応じて決まる。そして、このパラメータは、外出先の場所で検知された居住者の数に応じて設定されることになっている。このような構成であれば、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施したとき、例えば、ある地域に在る住宅の居住者同士が上記取り組みへの参加を促すようになる。これにより、上記取り組みへの参加者数(換言すると、取り組み実施期間において居住者が外出している住宅の戸数)が増え、この結果、上記取り組みの実施による省エネ効果を十分に得ることが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記検知部が検知した前記居住者の各々について、前記実施時間帯中において前記各々が前記場所に居た滞在時間を特定し、前記各々の前記滞在時間を集計する滞在時間集計部を有し、前記パラメータ設定部は、前記パラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数、及び、前記滞在時間集計部が集計した前記滞在時間に応じた値に設定すると、好適である。
上記の構成では、ある地域に在る住宅の居住者のうち、外出先の場所で検知された者の各々について、取り組み実施時間帯中に外出先の場所に居た滞在時間を特定し、その特定結果を集計する。その後、特典価値を決めるためのパラメータを、検知された居住者の人数及び滞在時間の集計結果に応じた値に設定する。このような構成であれば、取り組みに参加した各人において、外出先の場所でより長く滞在しようとするインセンティブが働くようになる。この結果、取り組み実施による省エネ効果として、より大きな効果を得ることが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記検知部は、前記場所への来訪時点及び前記場所からの退出時点の双方において前記場所に居る前記居住者を検知し、前記滞在時間集計部は、前記各々について、前記来訪時点から前記退出時点までの時間帯のうち、前記実施時間帯と重複する時間を前記滞在時間として特定すると、より好適である。
上記の構成では、外出先の場所への来訪時点及び当該場所からの退出時点の双方で取り組みの参加者を検知し、来訪時点から退出時点までの時間帯のうち、取り組みの実施時間帯と重複する時間を滞在時間として特定する。このような手順により特定された滞在時間であれば、外出先の場所で検知された者の行動履歴を表す指標値として有効に活用することができる。さらに、当該滞在時間を集計した結果がパラメータに反映されれば、当該パラメータに応じて特典の価値を決める際に妥当な価値となるように決めることが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記実施時間帯中における前記取り組みによる前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減度合いを評価する削減度合い評価部を有し、前記パラメータ設定部は、前記パラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数、及び、前記削減度合い評価部が評価した前記削減度合いに応じた値に設定すると、更に好適である。
上記の構成では、取り組みによるエネルギー消費量の削減度合いを評価する。その後、特典価値を決めるためのパラメータを、検知された居住者の人数及び取り組みによるエネルギー消費量の削減度合いの評価結果に応じた値に設定する。このような構成であれば、取り組みによる省エネ効果の実績が特典価値に反映されるようになる。これにより、取り組みへの参加者数を増やそうとするインセンティブが、ある地域に在る各住宅の居住者において働くようになる。この結果、取り組み実施による省エネ効果として、より大きな効果を得ることが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記削減度合い評価部は、前記取り組みが実施される日の前記実施時間帯中における前記ある地域内でのエネルギー消費量に関する情報と、前記取り組みが実施される日以外の日の前記実施時間帯と同じ時間帯における前記ある地域内でのエネルギー消費量に関する情報と、に基づいて前記削減度合いを評価すると、尚一層好適である。
上記の構成では、ある地域内でのエネルギー消費量に関する情報として、取り組みの実施日中、取り組み実施時間帯でのエネルギー消費量に関する情報と、取り組みの実施日以外の日中、取り組み実施時間帯と同じ時間帯でのエネルギー消費量に関する情報と、を取得する。そして、これらに基づいて、取り組みによるエネルギー消費量の削減度合いを評価する。このような構成であれば、取り組みによるエネルギー消費量の削減度合いを適切に評価することが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記検知部は、前記場所に設置された端末によって構成され、前記居住者が前記場所に向かって外出する際に携帯する情報記憶媒体から、前記居住者を特定するための特定情報を読み取ることで前記場所に居る前記居住者を検知すると、益々好適である。
上記の構成では、取り組みに参加するために外出した者が外出先の場所で情報記憶媒体を提示する。検知部は、提示された情報記憶媒体から特定情報を読み出すことで、当該外出先の場所に居る者を検知する。これにより、取り組みへの参加者を容易に検知することが可能となる。
また、上記のエネルギー消費量削減促進システムにおいて、前記検知部が検知した前記居住者の人数に応じた情報を、前記場所に設置された報知装置に報知させる情報報知部を有すると、一段と好適である。
上記の構成では、外出先の場所に設定された報知装置により、当該場所において検知された人数に応じた情報が報知されるようになる。これにより、取り組みに参加した者は、外出先の場所で検知された人数(すなわち、取り組みの参加者数)を知ることが可能となる。そして、取り組みに参加した者は、現在の参加者数を把握した上で、当該取り組みに未だ参加していない者に対して当該取り組みへの参加を呼び掛ける等する。この結果、取り組みへの参加者数が増えるようになり、取り組み実施による省エネ効果として、より大きな効果を得ることが可能となる。
また、前述の課題は、本発明のエネルギー消費量削減促進方法によれば、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みに用いられるエネルギー消費量削減促進方法であって、(A)検知装置が、前記取り組みの実施時間帯中において、外出先として設定された場所に居る前記居住者を検知することと、(B)コンピュータが、前記実施時間帯中に前記場所に居た前記居住者に対して特典を付与するための特典データを生成することと、(C)コンピュータが、前記特典の価値を決める際のパラメータを、前記検知装置が検知した前記居住者の人数に応じた値に設定することと、を有することにより解決される。
上記の方法によれば、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施した際、当該取り組みの参加に対する特典の価値を決めるためのパラメータを、外出先の場所で検知された居住者の数に応じて設定する。この結果、取り組みへの参加者数が増えるようになり、取り組み実施による省エネ効果を十分に得ることが可能となる。
本発明のエネルギー消費量削減促進システム及びエネルギー消費量削減促進方法によれば、ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して当該ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みを実施した際、当該取り組みの参加に対する特典の価値を決めるためのパラメータを、外出先の場所で検知された居住者の数に応じて設定する。これにより、ある地域に在る住宅の居住者同士が取り組みへの参加を促すようになる。この結果、取り組みの参加者数が増え、取り組み実施による省エネ効果を十分に得ることが可能となる。
本発明の一実施形態に係るエネルギー消費量削減促進システムの構成図である。 モニタの画面例を示す図である。 センターサーバの機能を示す図である。 登録世帯情報テーブルを示す図である。 イベント参加履歴テーブルを示す図である。 省エネイベント実施中の処理フローを示す図である。 省エネイベント終了後の処理フローを示す図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について説明する。ただし、本実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<本実施形態に係るエネルギー消費量削減促進システムの概要>
先ず、本実施形態に係るエネルギー消費量削減促進システム(以下、省エネ促進システムS)について概説する。省エネ促進システムSは、ある地域内でのエネルギー消費量、具体的には電力負荷の削減を促進するために構築された通信システムである。特に、本実施形態に係る省エネ促進システムSは、指定日に実施される省エネイベントにおいて用いられる。ここで、「省エネイベント」とは、ある地域に在る住宅Hの居住者に外出を促して当該ある地域内での電力負荷削減を図る取り組みのことである。
なお、「ある地域」とは、複数の住宅Hが建設された地域のことであり、以下、地域Rと呼ぶこととする。また、地域Rは、行政区画によって定められる一つの地域(行政区域)であってもよく、あるいは、タウンハウスのように一戸建て住宅が集合した形態の集合住宅が建設された地域であってもよい。また、本実施形態において、「住宅H」は、戸建て住宅であることとするが、これに限定されるものではなく、マンションのような集合住宅の中の一住戸(一部屋)であってもよい。また、本実施形態において、「指定日」とは、過去1年間において地域R内での総電力負荷が基準値(例えば、地域Rに供給可能な電力の最大値から算定される値)を超えた日と同じ日、あるいは、その日と同じ曜日となる直近の日を意味する。
上述した省エネイベントについて説明すると、省エネイベントは、指定日における所定の時間帯、具体的には地域R内での総電力負荷が高負荷になると予測される時間帯に実施される。つまり、省エネイベントは、地域R内での総電力負荷に関する過去の実績を考慮し、電力負荷の削減を図る必要がある日のうち、総電力負荷が最も高くなる時間帯に実施されることになる。なお、省エネイベントが実施される日及び時間帯(実施時間帯)は、同イベントの実施前に予め設定され、地域Rの住民に通知されることになっている。
また、省エネイベントの実施にあたり、地域Rの住民がイベント参加資格者として所定の管理サーバに予め登録されることになっている。ここで、管理サーバとは、地域Rの自治体が保有するものであってもよく、あるいは、省エネイベントの主催者が保有するものであってもよい。また、本実施形態において「登録」とは、住民の情報(登録情報)をデータ化して管理サーバに保存することを意味するが、これに限定されず、所定の登録簿に住民の情報を記載することであってもよい。
なお、本実施形態では、地域Rの住民が世帯単位で登録されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、個人単位で登録が行われてもよい。また、登録された各世帯には、世帯識別情報としての世帯識別IDが設定されると共に、世帯識別IDを記憶した情報記憶媒体としてのIDカードCが配布される。
一方、省エネイベントが実施されると、その実施時間帯に地域Rの住民(すなわち、地域R内に在る各住宅Hの居住者)がイベント参加のために外出する。より詳しく説明すると、省エネイベントのイベント会場が設定されており、イベントに参加する者は、当該イベント会場に向かって外出することになっている。すなわち、イベント会場は、省エネイベントの実施時間帯中に地域Rの住民が外出する際の外出先に相当し、本実施形態では、地域Rの外にある商業施設(以下、店舗F)がイベント会場として設定されている。ただし、イベント会場については特に制限がなく、公園、イベントホール、集会所、学校又は大学等の公共施設、映画館又は遊技場等の娯楽施設等であってもよい。また、イベント会場については、屋内施設及び屋外施設のうちのいずれであってもよく、さらに、地域R内に在る施設及び地域R外に在る施設のうちのいずれであってもよい。
なお、イベントに参加する者は、自己の世帯識別IDを記憶したIDカードCを携帯して店舗Fに向かうことになる。
そして、地域Rの住民は、省エネイベントに参加するために店舗Fに向けて外出すると、所定の参加報酬を受領する。ここで、参加報酬とは、例えば、記念品等の物品、店舗Fで利用可能な有価ポイント(店舗Fでの購買において代金に充当することができるポイント)、若しくは電子マネーであってもよい。
さらに、省エネイベントに参加した住民に対しては、省エネイベントの終了後に所定の特典が付与されることになっている。ここで、特典に関して説明すると、省エネイベントに参加するインセンティブとして用いられ、例えば、店舗Fまたは地域R内で利用可能な割引券、店舗Fまたは地域R内で取り扱われている商品・サービスとの交換券、次回以降の来店時に店舗Fで利用可能な有価ポイント、若しくは電子マネー等が挙げられる。
さらにまた、本実施形態において、イベント参加者に付与される特典の価値は、イベント参加者の人数(厳密には、省エネイベントに参加した世帯数)やイベント実施による省エネ効果等に応じて変動することになっている。ここで、「特典の価値」とは、特典によってイベント参加者が享受し得る恩恵の度合い(具体的には、金銭的利益)を意味し、例えば特典が割引券である場合には割引率が該当する。
そして、本実施形態では、特典価値を決めるにあたり、省エネポイントを計算することになっている。この省エネポイントの値(ポイント値)は、イベント参加者の人数やイベント実施による省エネ効果等に応じて変化し、省エネイベントの終了時点で確定する。そして、イベント参加者に付与される特典の価値は、最終的に確定した省エネポイントのポイント値に応じて決定する。すなわち、省エネポイントは、特典の価値を決める際のパラメータに相当し、その値(ポイント値)については省エネイベントの状況や成果に基づいて設定されることになっている。
省エネポイント及び特典価値の関係について付言しておくと、省エネポイントが大きいほど、より価値の大きい特典がイベント参加者に付与される。より厳密に説明すると、本実施形態では、特典価値が省エネポイントに対して段階的に上がるように設定されている。すなわち、各特典価値に対応するように省エネポイントの区域が定められており、特典価値は、確定した省エネポイントのポイント値が属する区域と対応した価値となる。
<本実施形態に係るエネルギー消費量削減促進システムの構成>
次に、本実施形態に係る省エネ促進システムSの構成について図1を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る省エネ促進システムSの構成を示す模式図である。本実施形態に係る省エネ促進システムSは、図1に示すように、ホームサーバ1と、センターサーバ2と店舗端末3とモニタ4とを主要構成機器として有する。
ホームサーバ1は、地域Rに在る各住宅Hに設置されたサーバコンピュータである。なお、図1では、3つの住宅Hが地域Rに在るケースを図示しているが、地域Rに在る住宅Hの戸数については特に制限がなく、任意の戸数に設定可能である。
ホームサーバ1は、いわゆるHEMS(Home Energy Management System)を構築するために住宅H内に設置されたホームゲートウェイによって構成されている。そして、ホームサーバ1は、住宅H内に設置された不図示の電力センサと交信することで、住宅H全体での電力負荷(総消費電力)を特定する。また、ホームサーバ1は、特定結果を示すデータとして消費電力データを生成する。ここで、消費電力データとは、電力センサによる計測が行われた時点での瞬時の消費電力を示すデータである。さらに、ホームサーバ1は、定期的に(例えば、1時間毎に)電力センサと交信して上記の消費電力データを一定間隔(1時間間隔)にて生成する。
また、ホームサーバ1は、インターネット等の外部通信ネットワークを介してセンターサーバ2と通信可能に接続されている。そして、ホームサーバ1は、上記の消費電力データをセンターサーバ2に向けて送信する。より具体的に説明すると、ホームサーバ1は、前述したように一定時間(1時間)毎に消費電力データを生成する。そして、ホームサーバ1は、消費電力データを生成する都度、同データをセンターサーバ2に向けて送信する。
センターサーバ2は、地域R内での総電力負荷を管理するために設置されたサーバコンピュータである。このセンターサーバ2は、例えば、地域Rの自治体、若しくは、地域Rに在るすべての住宅Hを管理する管理会社によって運用される。
そして、センターサーバ2は、地域Rの総電力負荷を把握するために、地域R内に在る各住宅H内での電力負荷を集計する。具体的に説明すると、センターサーバ2は、一定時間(1時間)毎に各住宅Hのホームサーバ1と通信し、一定時間(1時間)毎の消費電力データを取得(受信)する。そして、センターサーバ2は、各住宅Hのホームサーバ1から受信した1時間毎の消費電力データを集計して、地域R内での総電力負荷を一定時間毎(1時間毎)に算出する。
また、センターサーバ2は、地域R内での総電力負荷を算出すると、その算出結果に応じた情報を図1に図示のモニタ4に報知(表示)させる。このモニタ4は、報知装置に相当し、省エネイベントの会場である店舗F内に設置されている。そして、省エネイベントの実施時間帯中、モニタ4には、図2に示すように、地域R内での総電力負荷についての算出結果に応じた情報をはじめ、省エネイベントに関連する情報が表示される。図2は、モニタ4の画面例であり、より具体的には、省エネイベントの実施時間帯中の画面例を示している。ちなみに、図2に図示のケースでは、省エネイベントの実施時間帯が12時〜15時に設定されている。
なお、本実施形態では、図2に示すように、「地域R内での総電力負荷についての算出結果に応じた情報」として、総電力負荷の算出結果を示す画像、具体的には、当該算出結果の時間変化を示すグラフが表示されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、上記算出結果を示す文字情報、あるいは上記算出結果に対応した記号や絵であってもよい。
以上により、省エネイベントの参加者は、店舗F内でモニタ4を見て、イベント実施時間帯中における地域R内での総電力負荷の変化を確認するようになる。これにより、イベント参加者は、省エネイベントによる省エネ効果(電力削減効果)を店舗F内で把握することが可能となる。
一方、センターサーバ2は、省エネイベントが開始されると、店舗Fに来訪した住民の数、すなわち、イベント参加者の人数(参加世帯数)を特定するようになる。また、センターサーバ2は、イベント参加者の各々について、省エネイベントの実施時間帯中に店舗Fにて滞在している時間(滞在時間)を特定した上で、すべてのイベント参加者の滞在時間を集計(合算)して総滞在時間を算出する。さらに、センターサーバ2は、特定したイベント参加者数や算出した総滞在時間に基づいて省エネポイントを設定する。
そして、センターサーバ2は、特定したイベント参加者数に応じた情報、算出した総滞在時間に応じた情報、及び、設定した省エネポイントに応じた情報をそれぞれモニタ4に報知(表示)させる。なお、本実施形態では、図2に示すように、「イベント参加者の人数に応じた情報」として、省エネイベントの開始時点から現時点までの延べ参加者数(述べ参加世帯数)を示す文字情報が表示されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、イベント参加者の人数の推移を示すグラフ等であってもよい。
また、本実施形態では、図2に示すように、「総滞在時間に応じた情報」として、総滞在時間を示す文字情報が表示されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、総滞在時間の推移を示すグラフ等であってもよい。また、本実施形態では、図2に示すように、「省エネポイントに応じた情報」として、現時点までに獲得した省エネポイントの値(ポイント)を示す文字情報、及び、現時点でのポイント値がどの特典価値の区域に属するかを示す画像情報が表示されることになっている。ただし、これに限定されるものではなく、省エネポイントの計算結果に対応した記号や絵であってもよく、あるいは、現時点でのポイント値にて取得可能な特典の価値を示す文字情報であってもよい。
以上により、省エネイベントの参加者は、店舗F内でモニタ4を見て、その時点でのイベント参加者の人数(参加世帯数)や省エネポイントを確認するようになる。この結果、イベント参加者は、省エネイベントの状況や現時点の省エネポイントで取得可能な特典の価値を店舗F内で把握するようになる。これにより、イベント参加者は、省エネイベントに未だ参加していない住民に対して当該イベントへの参加を呼び掛けるようになる。これに伴って省エネイベントの参加者数が増えるようになり、以て、イベント実施による省エネ効果として、より大きな効果が期待されるようになる。
さらにまた、センターサーバ2は、省エネイベントが終了した後に最終的な省エネポイントを設定する。この際、センターサーバ2は、イベント実施中におけるイベント参加者の延べ人数(延べ参加世帯数)、総滞在時間、及び、イベント実施による省エネ効果に基づいて省エネポイントを計算する。そして、最終的な省エネポイントの設定が完了した時点で省エネポイントが確定する。
また、省エネポイントの確定後、センターサーバ2は、当該省エネポイントに応じた価値の特典を各イベント参加者(すなわち、省エネイベントの実施時間帯中に店舗Fに居た地域Rの住民)に対して付与するためのデータである特典データを生成する。そして、センターサーバ2は、生成した特典データを各イベント参加者宛てに送信する。なお、特典データの送信タイミングについては特に制限されるものではないが、本実施形態では、より多くの参加者を確保する目的から、各イベント参加者が次回開催される省エネイベントにおいてイベント会場へ来訪したときに送信することとしている。
また、本実施形態に係る特典データは、各イベント参加者が保有する端末(不図示)にて特典の内容を表示させるための画像データによって構成されており、上記端末に割り当てられたアドレスに向けて送信されるようになっている。ただし、これに限定されるものではなく、特典を示す画像を印刷するための印刷データによって特典データが構成されており、特典画像が印刷された媒体(印刷媒体)を各イベント参加者宛に郵送にて送ることとしてもよい。
店舗端末3は、省エネイベントの実施時間帯中に店舗F内に設置された端末によって構成されている。この店舗端末3は、省エネイベントの実施時間帯中に店舗Fに居る地域Rの住民を検知する検知装置として機能する。具体的に説明すると、店舗端末3には、検知部としてのカードリーダ(不図示)が取り付けられている。このカードリーダは、店舗Fへ来訪(来場)した地域Rの住民が店舗F内でIDカードCを提示した際に当該IDカードCから世帯識別IDを読み取ることで、上記住民が店舗F内に居ることを検知する。
また、店舗端末3は、インターネット等の外部通信ネットワークを介してセンターサーバ2と通信可能であり、センターサーバ2との間でデータの送受信を行う。具体的に説明すると、店舗端末3は、店舗F内に居る住民(すなわち、イベント参加者)を検知すると、その検知結果を示すデータである検知データを生成し、当該検知データをセンターサーバ2に向けて送信する。一方、センターサーバ2は、検知データを受信すると、同データから検知された住民を特定し、当該住民をイベント参加者と見做すようになる。
なお、本実施形態に係る検知データは、店舗端末3が上記住民のIDカードCから読み出した世帯識別IDを示すデータとなっている。すなわち、IDカードCに記憶された世帯識別IDは、センターサーバ2がイベント参加者を特定する際に参照する情報であり、かかる意味で、省エネイベントの実施時間帯中に店舗Fに居た地域Rの住民を特定するための特定情報に該当すると言える。
ちなみに、各イベント参加者は、店舗Fへの来訪時点及び店舗Fからの退出時点の双方においてIDカードCを提示する。したがって、店舗端末3は、各イベント参加者の店舗Fへの来訪時点と店舗Fからの退出時点の双方において当該各イベント参加者を検知することになる。そして、店舗端末3は、それぞれの時点での検知結果を示す検知データを生成し、同データをセンターサーバ2に向けて送信する。一方、センターサーバ2は、各イベント参加者について、店舗Fへの来訪時点での検知結果を示す検知データと、店舗Fからの退出時点での検知結果を示す検知データと、を受信する。これにより、センターサーバ2は、各イベント参加者について来訪時点及び退出時点を特定するようになる。
さらに、センターサーバ2は、各イベント参加者の来訪時点から退出時点までの時間帯のうち、省エネイベントの実施時間帯と重複する時間を特定し、かかる時間を当該各イベント参加者の滞在時間とする。
<センターサーバの構成>
次に、既出のセンターサーバ2について詳しく説明する。センターサーバ2は、CPU、ROMやRAMからなるメモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースを主な構成機器として有する。また、ハードディスクドライブには、前述したセンターサーバ2の機能を発揮させるためのプログラム(以下、制御プログラム)が記憶されている。この制御プログラムがCPUによって読み取られて実行されることで、センターサーバ2は、各住宅Hのホームサーバ1や店舗端末3と協働して省エネ促進システムSを構成するようになる。
具体的に説明すると、センターサーバ2は、地域R内での総電力負荷を監視するために、地域Rに在る各住宅Hに設置されたホームサーバ1と定期的に通信し、当該各住宅Hでの電力負荷を示す消費電力データを受信する。そして、センターサーバ2は、各住宅Hの電力負荷を集計して地域R内での総電力負荷を特定する。
また、センターサーバ2は、省エネイベントの実施時間帯中、ホームサーバ1や店舗端末3と通信し、省エネイベントの状況(イベント参加者数等)やイベント実施による省エネ効果を把握するための処理を実行する。さらに、センターサーバ2は、省エネイベントの終了後に省エネポイントを確定し、確定後の省エネポイントのポイント値に応じた価値の特典を付与するための特典データを生成する。
センターサーバ2の機能について図3を参照しながら説明する。図3は、センターサーバ2の構成を機能面から示した図である。センターサーバ2は、図3に示すように、テーブルデータ記憶部10、消費電力データ取得部11、検知データ取得部12、検知人数特定部13、滞在時間集計部14、削減度合い評価部15、特典データ生成部16、パラメータ設定部17、情報報知部18を有する。以下、これらの機能部のそれぞれについて個別に説明することとする。
(テーブルデータ記憶部)
テーブルデータ記憶部10は、地域Rの各住民について省エネイベントの参加の有無を管理する上で必要となるテーブルデータを記憶する。このテーブルデータ記憶部10は、センターサーバ2のメモリやハードディスクドライブによって構成されている。テーブルデータ記憶部10に記憶されているデータには、図4に図示のテーブルデータ(以下、登録世帯情報テーブル)と、図5に図示のテーブルデータ(以下、イベント参加履歴テーブル)と、が含まれている。図4は、登録世帯情報テーブルを示す図である。図5は、イベント参加履歴テーブルを示す図である。
登録世帯情報テーブルについて説明すると、当該テーブルデータは、地域Rの各住民(厳密にはその者が属する世帯)に関する情報を収録している。具体的には、世帯識別ID、連絡先(メールアドレス)、及び自宅に設置されたホームサーバ1の情報(IPアドレス)が集録されている。すなわち、テーブルデータ記憶部10は、地域Rの各住民について、世帯識別ID、連絡先及びホームサーバ情報を互いに関連付けて記憶している。なお、登録世帯情報テーブルに集録される情報については、上記の情報に限定されず、その他の情報(例えば各住民の氏名や住所、世帯構成等)が含まれていてもよい。
イベント参加履歴テーブルについて説明すると、当該テーブルデータは、地域Rの各住民別に省エネイベントへの参加履歴に関する情報を収録している。具体的に説明すると、イベント参加履歴テーブルには、来訪フラグ、来訪時刻及び帰宅時刻が世帯識別IDに紐付けられた状態で集録されている。来訪フラグとは、省エネイベントの実施時間帯中に店舗Fに居たかどうか、換言すると、省エネイベントに参加したかどうかを示すフラグ情報である。この来訪フラグは、省エネイベントに参加した場合には「1」となり、未だ参加していない場合には「0」となる。来訪時刻は、省エネイベントに参加した住民が店舗Fに来訪した時点(店舗Fへの来訪時点)の時刻である。帰宅時刻は、省エネイベントに参加した住民が店舗Fから退出した時点(店舗Fからの退出時点)の時刻である。
(消費電力データ取得部)
消費電力データ取得部11は、地域Rに在る各住宅Hに設置されたホームサーバ1と通信することで消費電力データを取得(受信)する。この消費電力データ取得部11は、センターサーバ2のCPU、メモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースが制御プログラムと協働することで実現される。本実施形態において、消費電力データ取得部11は、各ホームサーバ1から一定間隔毎(1時間毎)に送信される消費電力データを取得する。なお、消費電力データの取得間隔は、1時間に限定されず、任意の時間に設定可能である。
(検知データ取得部)
検知データ取得部12は、店舗端末3と通信することで検知データを取得(受信)する。この検知データ取得部12は、センターサーバ2のCPU、メモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースが制御プログラムと協働することで実現される。検知データは、前述したように、店舗端末3が省エネイベントの実施時間帯中に店舗F内に居る住民を検知すると、これをトリガーとして店舗端末3によって生成され、センターサーバ2に向けて送信される。
一方、店舗F内に居る住民の検知は、前述したように、当該住民が店舗F内で自己のIDカードCを提示し、店舗端末3が当該IDカードCから世帯識別IDを読み取ることによって行われる。ちなみに、本実施形態において、店舗F内に居る住民の検知は、その者が店舗Fへ来訪した時点とその者が店舗Fから退出する時点の両時点において行われることになっている。つまり、イベント参加者は、店舗Fへの来訪時点及び店舗Fからの退出時点の双方において、IDカードCを提示することになる。このため、店舗端末3は、各イベント参加者について、店舗Fへの来訪時点で1回目の検知データを生成し、店舗Fからの退出時点で2回目の検知データを生成することになる。
なお、1回目の検知データには、店舗端末3がIDカードCから読み取った世帯識別IDを示すデータと、世帯識別IDを読み取った時刻(すなわち、店舗Fへの来訪時点)を示すデータと、が組み込まれている。そして、検知データ取得部12は、1回目の検知データを受信すると、同データから世帯識別ID及び店舗Fへの来訪時点を特定した上で、テーブルデータ記憶部10に記憶されているイベント参加履歴テーブル中、特定した世帯識別IDと対応する来訪フラグ及び来訪時刻を更新する。
同様に、2回目の検知データには、店舗端末3がIDカードCから読み取った世帯識別IDを示すデータと、世帯識別IDを読み取った時刻(すなわち、店舗Fからの退出時点)を示すデータと、が組み込まれている。そして、検知データ取得部12は、2回目の検知データを受信すると、同データから世帯識別ID及び店舗Fからの退出時点を特定した上で、テーブルデータ記憶部10に記憶されているイベント参加履歴テーブル中、特定した世帯識別IDと対応する帰宅時刻を更新する。
(検知人数特定部)
検知人数特定部13は、省エネイベントの実施時間帯中に店舗端末3によって検知された住民(すなわち、イベント参加者)の人数を特定する。この検知人数特定部13は、センターサーバ2のCPU、メモリ及びハードディスクドライブが制御プログラムと協働することで実現される。検知人数特定部13は、店舗端末3によって検知された住民について検知データ取得部12が1回目の検知データを取得すると、同データから当該住民の店舗Fへの来訪時点を特定する。その後、検知人数特定部13は、店舗Fへの来訪時点が特定された住民をイベント参加者としてカウントする。そして、検知人数特定部13は、イベント参加者をカウントする都度、イベント参加者の人数を一人ずつ増やす。以上の手順により、検知人数特定部13は、イベント参加者の人数を特定する。なお、本実施形態において、検知人数特定部13は、世帯単位でイベント参加者数を特定することとなっている。ただし、これに限定されるものではなく、個人単位でイベント参加者数を特定してもよい。
(滞在時間集計部)
滞在時間集計部14は、各イベント参加者(すなわち、店舗端末3が検知した住民の各々)について、省エネイベントの実施時間帯中において店舗F内に居た滞在時間を特定する。そして、滞在時間集計部14は、各イベント参加者の滞在時間を集計(合算)して総滞在時間を算出する。この滞在時間集計部14は、センターサーバ2のCPU、メモリ及びハードディスクドライブが制御プログラムと協働することで実現される。
各イベント参加者の滞在時間を特定する手順について説明すると、各イベント参加者について検知データ取得部12が2回目の検知データを取得した時点で、当該各イベント参加者の滞在時間を特定する処理が開始される。かかる処理では、先ず、1回目の検知データ及び2回目の検知データを解析し、イベント参加者の世帯識別IDと、その者の店舗Fへの来訪時点及び店舗Fからの退出時点と、を特定する。その後、特定した来訪時点から退出時点までの時間帯中、省エネイベントの実施時間帯と重複する時間を特定する。このようにして特定された時間が、その者の店舗Fでの滞在時間に該当する。
上記の手順により、滞在時間集計部14は、各イベント参加者について滞在時間を特定する。このようにして特定された滞在時間は、その後、各イベント参加者の行動履歴(省エネ行動の履歴)を表す指標値として有効に活用される。
また、滞在時間集計部14は、滞在時間を新たに特定する都度、それまでに特定してきた滞在時間(厳密には、店舗Fを既に退出したイベント参加者の滞在時間)と合算して総滞在時間を特定する。また、滞在時間集計部14は、すべてのイベント参加者について滞在時間を特定した上で、最終的な総滞在時間(すべてのイベント参加者の滞在時間の合算値)を算出する。算出した総滞在時間は、後述するように、最終的な省エネポイントに反映されることになっている。
(削減度合い評価部)
削減度合い評価部15は、省エネイベント終了後にイベント実施による省エネ効果、すなわち、イベント実施時間帯における地域R内での総電力負荷の削減度合いを評価する。この削減度合い評価部15は、センターサーバ2のCPU、メモリ及びハードディスクドライブが制御プログラムと協働することで実現される。削減度合い評価部15は、イベント実施時間帯中に消費電力データ取得部11が取得した消費電力データに基づいて省エネ効果を評価する。
具体的に説明すると、削減度合い評価部15は、先ず、省エネイベントの実施日に取得した消費電力データのうち、イベント実施時間帯中に取得した消費電力データに基づき、同時間帯中における地域R内での総電力負荷に関する情報を取得する。なお、本実施形態では、「省エネイベントの実施時間帯中における地域R内の総電力負荷に関する情報」として、イベント実施時間帯における各住宅Hでの電力負荷に関する情報を取得することになっている。より詳しく説明すると、本実施形態では、住宅H別の電力負荷を平均化した平均負荷の時間変化(以下、イベント当日の平均負荷の時間変化)を取得する。ただし、これに限定されるものではなく、イベント実施時間帯中における地域R内の総電力負荷の時間変化を取得してもよい。
一方、削減度合い評価部15は、省エネイベントによる省エネ効果を評価するにあたり、省エネイベントの実施日以外の日のうち、イベント実施時間帯と同じ時間帯における地域R内での総電力負荷に関する情報を取得する。より詳しく説明すると、削減度合い評価部15は、省エネイベント実施日以前に取得した消費電力データに基づき、過去の地域Rの総電力負荷に関する情報を取得する。なお、本実施形態では、「過去の地域Rの総電力負荷に関する情報」として、過去1週間の各日中、イベント実施時間帯と同じ時間帯における各住宅Hでの電力負荷に関する情報を取得することになっている。更に詳しく説明すると、住宅H別の電力負荷を平均化した平均負荷の時間変化を日毎に特定し、日毎に特定した平均負荷の時間変化を更に平均化したもの(以下、過去の平均負荷の時間変化)を取得する。ただし、これに限定されるものではなく、地域R内の総電力負荷の時間変化を過去1週間分特定し、各日の総電力負荷の時間変化を平均化したものを取得してもよい。また、電力負荷の時間変化を平均化するにあたり、何日分の電力負荷の時間変化を平均化するかについては特に制限されるものではない。また、電力負荷の時間変化については、複数日分の電力負荷の時間変化を平均化したものに限定されず、前日分の電力負荷の時間変化のみであってもよい。
そして、削減度合い評価部15は、イベント当日の平均負荷の時間変化中、イベント実施時間帯における時間変化と、過去の平均負荷の時間変化中、イベント実施時間帯と同じ時間帯における時間変化と、を特定し、両者の差分を算出する。かかる算出手順について以下、図2を参照しながら説明する。なお、図2では、イベント当日の平均負荷の時間変化が、白丸マーカーを繋いだグラフで示されており、過去の平均負荷の時間変化が、黒丸マーカーを繋いだグラフで示されている。削減度合い評価部15は、イベント当日の平均負荷の時間変化及び過去の平均負荷の時間変化のそれぞれについて、イベント実施時間帯である12時〜15時における部分を抽出し、両者の差分(図中、ハッチングが施された部分)を算出する。
最終的に、削減度合い評価部15は、上記差分に相当する電力量と、検知人数特定部13が特定したイベント参加者数と、を乗じることで地域R内での総電力負荷の削減度合い、すなわち省エネイベントによる省エネ効果を評価(算出)する。以上の手順によれば、省エネイベントによる省エネ効果を適切に評価することが可能となる。ただし、上記の手順は、省エネイベントによる効果を評価する手順の一例に過ぎず、当該効果を適切に評価し得る手順である限り、他の手順を採用してもよい。
(特典データ生成部)
特典データ生成部16は、省エネイベントの参加者(イベント実施時間帯中に店舗Fに居た住民)のそれぞれに対して特典を付与するための特典データを生成する。特に、本実施形態において、特典データ生成部16は、省エネイベント終了後に確定する省エネポイントに応じた価値の特典を付与するための特典データを生成することになっている。なお、特典データ生成部16は、センターサーバ2のCPU、メモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースが制御プログラムと協働することで実現される。なお、特典データ生成部16は、センターサーバ2のハードディスクドライブから特典データ生成に必要な基データ(例えば、各種特典の内容を示すデータ)を読み出し、かかる基データを再構築することで特典データを生成する。ちなみに、基データの記憶場所についてはセンターサーバ2のハードディスクドライブに限定されず、例えば、センターサーバ2に外付けされた記憶装置、あるいはセンターサーバ2と通信可能な外部サーバであってもよい。
また、特典データ生成部16は、生成した特典データをイベント参加者宛に送信するために、テーブルデータ記憶部10に記憶された登録世帯情報テーブルからイベント参加者の連絡先を読み出し、読み出した連絡先に向けて特典データを送信する。
(パラメータ設定部)
パラメータ設定部17は、省エネイベントに参加者に付与される特典の価値を決める際のパラメータ、具体的には省エネポイントを設定する。このパラメータ設定部17は、センターサーバ2のCPU、メモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースが制御プログラムと協働することで実現される。
また、本実施形態において、パラメータ設定部17は、省エネポイントを下記(a)〜(c)に応じたポイント値に設定する。
(a)検知人数特定部13が特定した省エネイベントの参加者数
(b)滞在時間集計部14が計算した総滞在時間
(c)削減度合い評価部15が評価した省エネイベントによる省エネ効果
なお、省エネポイントの決定要素については、上記3つの要素に限定されるものではなく、他の要素(例えば、イベント実施時間帯において同時に店舗Fに居た住民の最大人数)が追加されてもよい。
また、本実施形態において、パラメータ設定部17は、省エネイベントの実施時間帯中には下記の式(1)に従って暫定的な省エネポイントPを設定する。なお、下記の式(1)では、現時点での省エネイベントの参加者数をX、現時点での総滞在時間をYとしている。また、下記の式(1)中、A及びBは任意の定数である。
P=AX+BY (1)
そして、パラメータ設定部17は、省エネイベントの終了後、省エネイベントによる省エネ効果に応じた係数Zを設定した上で、下記の式(2)により最終的な省エネポイントPを設定する。なお、係数Zは、省エネイベントによる省エネ効果として、より大きな効果が得られるほど、大きくなる値である。
P=Z×(AX+BY) (2)
(情報報知部)
情報報知部18は、省エネイベントが実施されている間、所定の情報をモニタ4に報知(表示)させる。この情報報知部18は、センターサーバ2のCPU、メモリ、ハードディスクドライブ及び通信用インタフェースが制御プログラムと協働することで実現される。
また、モニタ4に表示させる情報の中には、図2に示すように、検知人数特定部13が特定したイベント参加者数に応じた情報、滞在時間集計部14が計算した総滞在時間に応じた情報、及び、パラメータ設定部17が設定した暫定的な省エネポイントに応じた情報が含まれている。これらの情報に加え、削減度合い評価部15が省エネ効果を評価するにあたって取得した「イベント当日の平均負荷の時間変化」及び「過去の平均負荷の時間変化」に応じた情報がモニタ4に表示されることになっている。
なお、モニタ4に表示させる情報については、上記の情報(図2に図示の情報)に限定されるものではなく、他の情報(例えば、イベント参加者へのメッセージ等)が表示されてもよい。
<省エネイベントに関する処理について>
次に、省エネイベントに関して省エネ促進システムSの各機器が行う一連の処理について説明する。なお、以下に説明する処理フローでは、本発明のエネルギー消費量削減促進方法が採用されている。つまり、本発明のエネルギー消費量削減方法は、以降に説明する各データ処理を省エネ促進システムSの各機器が一連の処理が行うことにより実現されることになる。換言すると、省エネ促進システムSの各機器が各自の処理を実行するステップは、本発明のエネルギー消費量削減方法を構成する各工程に相当する。
ちなみに、以下では、省エネイベントが2015年4月10日の12時から同日の15時まで実施されるケースを具体例に挙げて説明することとする。
先ず、省エネイベントの実施にあたり、イベント実施時間帯及びイベント会場が地域Rの各住民に通知されることになっている。具体的に説明すると、省エネイベント実施日の数日前(例えば、2015年4月3日)に、イベント実施時間帯やイベント会場を通知するためのメールがセンターサーバ2から各住民の連絡先宛に送信される。ただし、イベント実施時間帯やイベント会場を通知する方法については上記の方法に限定されるものではない。例えば、各住宅Hに設置されたホームサーバ1に向けて、イベント実施時間帯やイベント会場を通知するデータを送信し、当該データが示す情報を各住宅H内に設置された不図示のディスプレイに表示させてもよい。あるいは、イベント会場である店舗Fのホームページ上で、イベント実施時間帯を含む省エネイベントの告知を行ってもよい。
一方、センターサーバ2は、地域Rに在る各住宅Hに設置されたホームサーバ1と定期的に通信し、当該各住宅Hでの電力負荷を示す消費電力データを一定間隔(1時間毎)に取得する。そして、センターサーバ2は、取得した消費電力データが示す各住宅Hでの電力負荷を集計し、地域R内での総電力負荷を特定する。これにより、地域R内での総電力負荷の時間変化が特定されることになる。以上のような手順にて地域R内での総電力負荷の時間変化を特定する処理については、毎日実行され、省エネイベントの実施日当日にも同様に実行されることになっている。なお、センターサーバ2は、省エネイベントの実施日当日に取得した消費電力データに基づき、イベント当日の平均負荷の時間変化を取得する。イベント当日の平均負荷の時間変化は、前述したように、イベント実施日における各住宅H別の電力負荷の時間変化を平均化することで得られる。そして、本実施形態では、省エネイベントの実施時間帯中、イベント当日の平均負荷の時間変化を示すグラフがモニタ4に表示されることになっている。
また、センターサーバ2は、省エネイベントの実施日前日から1週間遡った期間内に取得した消費電力データに基づき、過去の平均負荷の時間変化を取得する。過去の平均負荷の時間変化は、前述したように、地域Rに在る各住宅H別の電力負荷を平均化した平均負荷の時間変化を日毎に特定し、日毎に特定した平均負荷の時間変化を更に平均化することで得られる。なお、本実施形態では、省エネイベントの実施時間帯中、過去の平均負荷の時間変化を示すグラフがイベント当日の平均負荷の時間変化を示すグラフと併せてモニタ4に表示されることになっている。
そして、省エネイベントの開始時刻(2015年4月10日の12時)となり、地域Rの住民が店舗Fに来訪すると、センターサーバ2と店舗端末3とが図6に図示のフローに従ってイベント実施中のデータ処理を実行するようになる。図6は、省エネイベント実施中の処理フローを示す図である。以下、省エネイベント実施中の処理フローについて図6を参照しながら説明する。なお、以下では、説明を分かり易くするため、地域Rの一住民であるAさんが店舗Fへ来訪したケースを具体例に挙げて説明することとする。
Aさんは、先ず、店舗Fに来訪した際に自己のIDカードCを提示する。この際、店舗端末3が当該IDカードCから世帯識別IDを読み出す(S001)。これにより、店舗端末3は、店舗F内に居るAさんを検知するようになる。その後、店舗端末3は、Aさんの検知結果を示す検知データ(厳密には1回目の検知データ)を生成し、同データをセンターサーバ2に向けて送信する(S002)。一方、センターサーバ2は、店舗端末3から検知データを受信すると(S003)、当該データを解析し、世帯識別ID及びAさんが店舗Fに来訪した時刻(来訪時点)を特定する。その上で、センターサーバ2は、同サーバ内に記憶されているイベント参加履歴テーブルを読み出し、特定した世帯識別IDと対応する来訪フラグ及び来訪時刻を更新する(S004)。
その後、センターサーバ2は、更新後のイベント参加履歴テーブルを参照し、現時点でのイベント参加者数を特定する(S005)。また、センターサーバ2は、イベント参加者数を特定すると、これに合わせて暫定的な省エネポイントを設定する(S006)。そして、センターサーバ2は、ステップS005で特定したイベント参加者数、及び、ステップS006で設定した暫定的な省エネポイントをモニタ4に表示させる処理を実行する(S007)。
一方、店舗Fに居るAさんは、帰宅のため店舗Fから退出する際に自己のIDカードCを再度提示する。この際、店舗端末3が当該IDカードCから世帯識別IDを読み出す(S008)。これにより、店舗端末3は、店舗F内に居るAさんを再度検知するようになる。その後、店舗端末3は、Aさんの検知結果を示す検知データ(厳密には2回目の検知データ)を生成し、同データをセンターサーバ2に向けて送信する(S009)。一方、センターサーバ2は、店舗端末3から検知データを受信すると(S010)、当該データを解析し、世帯識別ID及びAさんが店舗Fから帰宅する時刻(退出時点)を特定する。その上で、センターサーバ2は、同サーバ内に記憶されているイベント参加履歴テーブルを読み出し、特定した世帯識別IDと対応する帰宅時刻を更新する(S011)。
その後、センターサーバ2は、更新後のイベント参加履歴テーブルを参照し、イベント実施時間帯中、Aさんが店舗Fに居た滞在時間を特定する(S012)。Aさんの滞在時間の特定が完了すると、センターサーバ2は、特定したAさんの滞在時間を、それまでに特定した滞在時間(厳密には、店舗Fを既に退出した住民の滞在時間)と合算して総滞在時間を特定する(S013)。また、センターサーバ2は、総滞在時間を特定すると、これに合わせて暫定的な省エネポイントを設定する(S014)。そして、センターサーバ2は、ステップS013で特定した総滞在時間、及び、ステップS014で設定した暫定的な省エネポイントをモニタ4に表示させる処理を実行する(S015)。
以上までに説明した一連のデータ処理(具体的には、ステップS001〜S015で実行されるデータ処理)は、店舗Fに来訪した住民、すなわちイベント参加者すべてについて繰り返し実行される。
そして、省エネイベントの終了時刻(2015年4月10日の15時)となった時点で、センターサーバ2は、図7に図示のフローに沿ってイベント終了後のデータ処理を実行するようになる。図7は、省エネイベント終了後の処理フローを示す図である。以下、省エネイベント終了後の処理フローについて図7を参照しながら説明する。
省エネイベントが終了すると、センターサーバ2は、省エネイベントによる省エネ効果、すなわち、イベント実施時間帯中における地域R内での総電力負荷の削減度合いを評価する(S021)。この際、センターサーバ2は、イベント当日の平均負荷の時間変化及び過去の平均負荷の時間変化の各々から抽出した12時〜15時における時間変化、及び、特定済みのイベント参加者数に基づいて省エネ効果を評価する。
その後、センターサーバ2は、前ステップS021で評価した省エネ効果に基づいて、最終的な省エネポイントを確定する(S022)。そして、省エネポイントが確定すると、センターサーバ2は、確定した省エネポイントに応じた価値の特典を各イベント参加者に付与するための特典データを生成する(S023、S024、S025、S026)。具体的に説明すると、図7に図示のケースでは、確定した省エネポイントのポイント値が0〜300ポイントの範囲にあると、特典Aの特典データを生成することになっている(S024)。また、ポイント値が301〜700ポイントの範囲にあると、特典Aよりも高価値である特典Bの特典データを生成することになっている(S025)。また、ポイント値が701ポイント以上であると、特典Bよりも高価値である特典Cの特典データを生成することになっている(S026)。なお、省エネポイントのポイント値と各特典との対応関係については、上記の内容に限定されるものではなく、自由に設定可能である。
そして、センターサーバ2は、生成した特典データを各イベント参加者の連絡先宛に送信する(S027)。なお、本実施形態では、前述したように、各イベント参加者が次回開催される省エネイベントにおいてイベント会場へ来訪したときに特典データを送信することになっている。かかるデータ送信処理が完了した時点で、省エネイベントに関する一連のデータ処理がすべて終了する。
以上までに説明してきたように、本実施形態に係る省エネ促進システムSでは、省エネイベントへの参加者に応じて省エネポイントのポイント値が設定され、当該ポイント値に応じてイベント参加者に付与される特典の価値が決定されることになっている。このような構成であれば、地域Rの住民に外出を促して地域R内での総電力負荷の削減を図る省エネイベントを実施したとき、地域Rの住民同士がイベントへの参加を促す(勧誘する)ようになる。これにより、イベント参加者が増え、イベント実施による省エネ効果として、より大きな効果が期待されるようになる。
また、本実施形態において、省エネポイントの決定因子には、イベント実施時間帯中における各イベント参加者の店舗Fでの滞在時間の集計結果(総滞在時間)が含まれている。つまり、本実施形態では、総滞在時間に応じて特典の価値が変わることになる。これにより、省エネイベントに参加した各住民には、店舗Fでより長く滞在しようとするインセンティブが働くようになる。この結果、イベント実施による省エネ効果として、より一層大きな効果が得られるようになる。
さらに、本実施形態では、イベント実施による省エネ効果の実績も省エネポイントの決定因子の一つとなっている。つまり、本実施形態では、イベント実施による省エネ効果の実績に応じて特典の価値が変わることになる。これにより、省エネイベントに参加した各住民には、イベント参加者数を増やそうとするインセンティブが働くようになる。この結果、イベント実施による省エネ効果として、更に大きな効果が得られるようになる。
<その他の実施形態>
以上までに説明してきた実施形態は、本発明の実施例の一つに過ぎず、他の実施形態も考えられる。具体的に説明すると、上記の実施形態では、世帯識別IDが記憶されているIDカードCを地域Rの住民が携帯し、外出先である店舗Fで当該IDカードCを提示することとした。そして、世帯識別IDが店舗端末3によってIDカードCから読み取られることにより、店舗F内に居る住民を検知することとした。ただし、住民が携帯する情報記憶媒体についてはカード媒体に限定されるものではなく、他の媒体(例えば、携帯電話やスマートフォン等に内蔵されたメモリ)であってもよい。
また、上記の実施形態では、店舗Fの来訪時に住民が提示した自己のIDカードCから世帯識別IDを読み取ることで、店舗Fに居る上記住民を検知することとしたが、これに限定されるものではない。例えば、住民が発信器を携帯している一方で店舗Fには受信器が設置されている場合において、住民が店舗Fに来訪すると、上記の受信器が発信器からの発信信号を受信することで、上記の住民を検知してもよい。かかる場合には住民が店舗Fへの来訪時に特別な操作を行わなくとも当該住民を自動的に検知することが可能となる。
また、上記の実施形態では、省エネイベントが実施される期間がある日(指定日)の所定時間帯であることとしたが、これに限定されるものではない。例えば、省エネイベントが複数日に亘って実施されることとしてもよい。このような構成においては、省エネポイントを確定して特典の価値を決定した上で特典データを生成する一連の処理を、日別に実行してもよく、あるいは、イベント最終日にまとめて実行してもよい。
また、上記の実施形態では、省エネイベントの実施時間帯中、店舗Fに設定されたモニタ4には同イベントに関する各種情報を表示することとした。ただし、当該情報が表示される装置については、上記のモニタ4に限定されるものではなく、例えば、イベント参加者が持参した端末(例えば、スマートフォンや携帯電話)に上記の情報を表示させてもよい。あるいは、上記の情報を示すデータをセンターサーバ2から各住宅Hのホームサーバ1に向けて送信し、当該データに基づいてホームサーバ1が宅内に設置された不図示のディスプレイに上記の情報を表示させてもよい。
また、上記の実施形態では、省エネイベントに関する情報を画像としてモニタ4に表示させることでイベント参加者に報知することとした。ただし、これに限定されるものではなく、音声や光等によって上記の情報を報知してもよい。
また、上記の実施形態では、省エネイベントの状況等が省エネイベントの会場である店舗Fに設置されたモニタ4によって表示されることとした。そして、イベント参加者は、店舗F内でモニタ4を見ることにより、その時点でのイベントの参加者数や現時点での省エネポイントで取得可能な特典の価値を把握するようになる。ただし、これに限定されるものではなく、イベントの状況をインターネットで配信し、地域Rの住民の自宅に設置されたパソコンやスマートフォン等の通信端末にてイベント状況を確認することができるようにしてもよい。このような構成であれば、各住民が自宅にてイベント状況を確認することが可能となり、これにより、省エネイベントへの参加(すなわち、自主的な外出)を効果的に促すことが可能となる。
また、上記の実施形態では、センターサーバ2と店舗端末3とが別々に用意され、且つ、それぞれが異なる場所に配置されていることとした。ただし、これに限定されるものではなく、センターサーバ2の機能と店舗端末3の機能を兼ね備える装置が店舗F内に設置されていてもよい。
1 ホームサーバ
2 センターサーバ
3 店舗端末(検知装置、検知部)
4 モニタ(報知装置)
10 テーブルデータ記憶部
11 消費電力データ取得部
12 検知データ取得部
13 検知人数特定部
14 滞在時間集計部
15 削減度合い評価部
16 特典データ生成部
17 パラメータ設定部
18 情報報知部
C IDカード(情報記憶媒体)
F 店舗(外出先)
S 省エネ促進システム(エネルギー消費量削減促進システム)

Claims (8)

  1. ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みに用いられるエネルギー消費量削減促進システムであって、
    前記取り組みの実施時間帯中において、外出先として設定された場所に居る前記居住者を検知する検知部と、
    前記実施時間帯中に前記場所に居た前記居住者に対して特典を付与するための特典データを生成する特典データ生成部と、
    前記特典の価値を決める際のパラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数に応じた値に設定するパラメータ設定部と、を有することを特徴とするエネルギー消費量削減促進システム。
  2. 前記検知部が検知した前記居住者の各々について、前記実施時間帯中において前記各々が前記場所に居た滞在時間を特定し、前記各々の前記滞在時間を集計する滞在時間集計部を有し、
    前記パラメータ設定部は、前記パラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数、及び、前記滞在時間集計部が集計した前記滞在時間に応じた値に設定することを特徴とする請求項1に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  3. 前記検知部は、前記場所への来訪時点及び前記場所からの退出時点の双方において前記場所に居る前記居住者を検知し、
    前記滞在時間集計部は、前記各々について、前記来訪時点から前記退出時点までの時間帯のうち、前記実施時間帯と重複する時間を前記滞在時間として特定することを特徴とする請求項2に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  4. 前記実施時間帯中における前記取り組みによる前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減度合いを評価する削減度合い評価部を有し、
    前記パラメータ設定部は、前記パラメータを、前記検知部が検知した前記居住者の人数、及び、前記削減度合い評価部が評価した前記削減度合いに応じた値に設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  5. 前記削減度合い評価部は、前記取り組みが実施される日の前記実施時間帯中における前記ある地域内でのエネルギー消費量に関する情報と、前記取り組みが実施される日以外の日の前記実施時間帯と同じ時間帯における前記ある地域内でのエネルギー消費量に関する情報と、に基づいて前記削減度合いを評価することを特徴とする請求項4に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  6. 前記検知部は、前記場所に設置された端末によって構成され、前記居住者が前記場所に向かって外出する際に携帯する情報記憶媒体から、前記居住者を特定するための特定情報を読み取ることで前記場所に居る前記居住者を検知することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  7. 前記検知部が検知した前記居住者の人数に応じた情報を、前記場所に設置された報知装置に報知させる情報報知部を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のエネルギー消費量削減促進システム。
  8. ある地域に在る住宅の居住者に外出を促して前記ある地域内でのエネルギー消費量の削減を図る取り組みに用いられるエネルギー消費量削減促進方法であって、
    検知装置が、前記取り組みの実施時間帯中において、外出先として設定された場所に居る前記居住者を検知することと、
    コンピュータが、前記実施時間帯中に前記場所に居た前記居住者に対して特典を付与するための特典データを生成することと、
    コンピュータが、前記特典の価値を決める際のパラメータを、前記検知装置が検知した前記居住者の人数に応じた値に設定することと、を有することを特徴とするエネルギー消費量削減促進方法。
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