JP2018049550A - 電力消費調整システム及び電力消費調整方法 - Google Patents

電力消費調整システム及び電力消費調整方法 Download PDF

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Abstract

【課題】電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスを事業化して得られる収益を増やす。
【解決手段】対象地域内の電力消費者に対して調整対象期間における電力消費調整を要請する事業者サーバ10と、要請を受けると共に当該要請に対する電力消費者の回答を送信するユーザ端末30と、商業施設4を訪れる電力消費者の数に関するデータを送信するサービス提供者サーバ40と、が設けられている。ユーザ端末30は、調整対象期間中に商業施設4の店舗でより安価な金額でサービスを受けることが可能となるクーポン情報を取得する。サービス提供者サーバ40は、クーポン情報を利用してサービスを受けた電力消費者の数に関するデータを送信する。事業者サーバ10は、サービス提供者サーバ40からのデータに基づき、調整対象期間中のクーポン情報の利用者数を特定し、当該人数に応じた金額を商業施設4の店舗に対して請求するための処理を実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、対象地域内での電力消費を調整するために用いられる電力消費調整システム及び電力消費調整方法に係り、特に、調整対象期間に電力消費者の外出を促して電力消費を調整するケースで用いられる電力消費調整システム及び電力消費調整方法に関する。
デマンドレスポンスのように対象地域内での電力消費を調整することは、既に周知である。デマンドレスポンスの典型的な仕組みとしては、電力消費者に対して電力消費の抑制を要請し、当該要請に応じた電力消費者に特典(インセンティブ)を与えるものが挙げられる。また、近年では、仮想発電所(バーチャルパワープラント、以下、VPPと呼ぶ)という新たなアイディアが導入され、我が国でもVPPの構築及びその活用ビジネスの創生が進められている。VPPとは、情報通信技術により対象地域での電力需給をまとめて制御することを意味し、具体的には、情報通信網を構築して対象地域内における発電(創電)や蓄電、節電を一括管理するものである。
さらに、デマンドレスポンス等によって対象地域内で電力消費を調整(具体的には、削減)した場合に、その調整量に応じた金銭を取得する取引、いわゆるネガワット取引が近年注目されてきている。このようなネガワット取引を通じて収益を得る事業が、VPPを活用したビジネスモデルとして今後登場することが予想される。
また、デマンドレスポンスの手法の一つとして、電力調整の対象期間に電力消費者の外出を促すことが挙げられる。より具体的に説明すると、例えば、電力調整の対象期間に店舗や施設等で利用可能なクーポンを発行することで電力消費者の外出を促す(特許文献1及び2参照)。これは、電力消費者に外出させることで電力消費者の自宅で消費される電力を最小化することを狙いとしたものである。
特開2013−102637号公報 特開2006−277174号公報
ところで、電力消費者の外出促進を図って電力消費を抑制し、その削減量に応じた金銭をネガワット取引にて得ることを事業化した場合、より大きな事業収益が得られる仕組みが求められる。より大きな収益が得られることで、収益の一部を電力消費調整に応じてくれた電力消費者に還元することができ、これが契機となって電力消費者の節電意欲を刺激し、結果として、更なる電力消費の抑制及び電力消費抑制による金銭収入が見込めるようになる。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスを事業化した際に、その事業を通じて得られる収益を増やすことが可能な電力消費調整システム及び電力消費調整方法を提供することにある。
前記課題は、本発明の電力消費調整システムによれば、対象地域内での電力消費を調整するために用いられる電力消費調整システムであって、前記対象地域内の電力消費者に対して、調整対象期間における電力消費調整を要請する調整要請用装置と、該調整要請用装置から電力消費調整の要請を受けると共に、当該要請に対する前記電力消費者の回答を送信する回答用装置と、サービス提供者がサービスを提供する場所を訪れる前記電力消費者の数に関するデータを送信するデータ送信装置と、を有し、前記回答用装置は、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となるサービス促進情報を取得し、前記データ送信装置は、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、前記調整要請用装置は、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定し、特定した当該数に応じた金額を前記サービス提供者に対して請求するための処理を実行することにより解決される。
上記のように構成された本発明の電力消費調整システムでは、調整対象期間に電力消費を調整するにあたり、調整要請に応じてくれる電力消費者に対して、サービス提供者のサービスをより有利な条件で受けることが可能となるサービス促進情報を付与する。このようなサービス促進情報の付与により、電力消費者の外出を促進し、以て対象地域内での電力消費を効率よく調整することが可能となる。
また、本発明の電力消費調整システムでは、サービス促進情報を用いてより有利な条件にてサービスを受けた電力消費者の数が特定される。そして、特定した電力消費者の数に応じた金額をサービス提供者に請求する。これにより、電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスを事業として実施する場合において、サービス提供者から支払われる金額だけ、より多くの収益を得ることが可能となる。
また、上記の構成において、前記回答用装置は、前記サービス促進情報として、前記電力消費者が前記サービスをより安価な金額で受けることが可能となるクーポン情報を取得し、前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行すると、好適である。
上記の構成では、サービス促進情報としてクーポン情報を配信する。そして、クーポン情報を用いてより安価な金額でサービスを受けた電力消費者の数を特定し、その数に応じた金額をサービス提供者に請求する。これにより、クーポン情報の利用者数に応じた金額の分、より多くの収益を得ることが可能となる。
また、上記の構成において、前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の属性に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行するとよい。
上記の構成では、各電力消費者にクーポン情報を配信する際、当該各電力消費者の属性に応じた内容のクーポン情報が配信される。このようにクーポン情報の内容が各電力消費者の属性(例えば、個人情報や嗜好)を反映したものとなっていることで、サービスを受けるために外出しようとする電力消費者の意欲を効果的に刺激することができる。この結果、電力消費者の外出による電力消費調整を効率よく実現することが可能となる。
また、上記の構成において、前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の電力消費状況に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行してもよい。
上記の構成では、各電力消費者にクーポン情報を配信する際、当該各電力消費者の電力消費状況に応じた内容のクーポン情報が配信される。このようにクーポン情報の内容が各電力消費者の電力消費状況に応じて設定されることで、電力消費者の行動(電力消費行動)を反映させた内容のクーポン情報を配信することが可能となる。これにより、サービスを受けるために外出しようとする電力消費者の意欲を効果的に刺激することができ、結果として、電力消費者の外出による電力消費調整を効率よく実現することが可能となる。
また、上記の構成において、前記対象地域内に居住する前記電力消費者の住宅に設置され、それぞれの住宅での電力消費状況を管理するための宅内電力管理装置を更に有し、前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の住宅に設置された前記宅内電力管理装置から送られる電力消費状況に関する情報に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行するのが望ましい。
上記の構成では、各電力消費者にクーポン情報を配信する際、当該各電力消費者の電力消費状況に応じた内容のクーポン情報が配信される。厳密には、各電力消費者の住宅に設置された宅内電力管理装置から送られてくる情報(具体的には、電力消費状況に関する情報)に応じた内容のクーポン情報が配置される。このようにクーポン情報の内容が各電力消費者の電力消費状況に応じて設定されることで、効率よく電力消費調整を行うことが可能となる。また、電力消費状況については、宅内電力管理装置から送られてくる情報から特定されるため、電力消費状況の特定結果に対する信憑性が向上する。この結果、電力消費状況に応じて設定されるクーポン情報の内容が、信憑性の高い電力消費状況の特定結果に裏付けられたものとなる。
また、上記の構成において、前記回答用装置は、前記対象地域内の前記電力消費者の各々が個別に所有するクライアントコンピュータによって構成され、前記調整要請用装置は、前記対象地域内での電力消費を調整することで調整量に応じた金銭を得る事業を営む事業者が保有するサーバコンピュータによって構成され、前記データ送信装置は、前記サービス提供者が前記サービスを提供する場所に設置され、前記サービス提供者を訪れた前記電力消費者が前記クーポン情報を提示した際に前記クーポン情報を読み取ると、好適である。
上記の構成では、電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスを実施して収益を得る事業において、事業者は、クーポン情報の利用者数に応じた金額の分、より多くの収益を得ることが可能となる。また、クーポン情報の利用者数については、サービス提供場所にて電力消費者がクーポン情報を提示した際にクーポン情報を読み取ることで的確に把握することが可能となる。
また、上記の構成において、前記回答用装置は、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記調整対象期間において前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となる前記サービス促進情報を取得し、前記データ送信装置は、前記調整対象期間において前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、前記調整要請用装置は、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記調整対象期間において前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定するとよい。
上記の構成では、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した電力消費者に対して、調整対象期間において利用可能なサービス促進情報が付与される。これにより、調整対象期間において電力消費者の外出を促進し、同期間中の電力消費を効率よく調整することが可能となる。また、上記の構成では、調整対象期間においてサービス促進情報を利用してサービスを受けた電力消費者の数を特定し、その数に応じた金額がサービス提供者に請求される。これにより、調整対象期間におけるサービス促進情報の利用者数に応じた収益を得ることが可能となる。
また、前述の課題は、本発明の電力消費調整方法によれば、対象地域内での電力消費を調整するための電力消費調整方法であって、調整要請用装置が、前記対象地域内の電力消費者に対して、調整対象期間における電力消費調整を要請し、回答用装置が、前記調整要請用装置からの電力消費調整の要請を受けると共に、当該要請に対する前記電力消費者の回答を送信し、データ送信装置が、サービス提供者がサービスを提供する場所を訪れる前記電力消費者の数に関するデータを送信し、前記回答用装置が、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記調整対象期間において前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となるサービス促進情報を取得し、前記データ送信装置が前記電力消費者の数に関するデータを送信する際、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、前記調整要請用装置が、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定し、特定した当該数に応じた金額を前記サービス提供者に対して請求するための処理を実行することにより解決される。
上記の方法であれば、電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスにおいて、サービス促進情報を用いてより有利な条件にてサービスを受けた電力消費者の数を特定し、特定された数に応じた金額をサービス提供者に請求することで、その分、より多くの収益が得られるようになる。
本発明の電力消費調整システム及び電力消費調整方法によれば、電力消費者の外出促進によるデマンドレスポンスによって収益を得る事業において、サービス促進情報を用いてより有利な条件にてサービスを受けた電力消費者の数を特定し、特定された数に応じた金額をサービス提供者に請求することで、その分、より多くの収益が得られるようになる。この結果、事業者が得られる収益が増え、その一部を、電力消費調整に応じてくれた電力消費者に還元することが可能となる。これにより、電力消費者の節電意欲が刺激されるようになり、これを契機として更なる電力消費の抑制が実現され、結果として、電力消費抑制を通じて得られる金銭収入が増加するようになる。
電力消費調整事業のスキームの概念図である。 電力消費調整の要請内容を示す画面例である。 クーポン情報を示す画面例である。 本発明の一実施形態に係る電力消費調整システムの構成を示す図である。 クーポン情報とその配信先カテゴリーとの対応関係を示す図である。 事業者サーバの構成を機能面から示す図である。 電力消費調整における事前手続の流れを示す図である(その1)。 電力消費調整における事前手続の流れを示す図である(その2)。 電力消費調整における当日手続の流れを示す図である。 電力消費調整における後日手続の流れを示す図である。
以下、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る電力消費調整システム及び電力消費調整方法について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内で変更、改良され得る。また、当然ながら、本発明にはその等価物が含まれる。
なお、本実施形態では、地理的に連続したエリアであって複数の住宅が存在している地域を「対象地域」とするが、地理的に分散した複数のエリアを一つの対象地域としてまとめて取り扱ってもよい。また、本実施形態では、対象地域に居住する住民を「電力消費者」とするが、対象地域内で事業を営む者や工場等を「電力消費者」に含めてもよい。
また、本実施形態では、電力仲介業者(所謂アグリゲータ)を、後述する電力消費調整事業を営む事業者とする。電力仲介業者は、契約した電力供給者から電力を調達し、その電力を契約した電力消費者(対象地域の住民であり、以下、「契約住民」と呼ぶ)へ供給する者である。ただし、電力消費調整事業の事業者については、特に限定されるものではなく、電力仲介業者以外の者(例えば、電力会社)であってもよい。
また、本実施形態において、「電力消費」とは、電力会社から電力仲介業者を経由して供給される電力の消費(すなわち、買電)を意味し、換言すると、自家発電による電力や宅内で蓄電された電力の消費は除かれる。また、本実施形態において、「電力消費の調整」とは、電力消費の抑制(節電)を意味し、具体的には瞬間の消費電力(W)を下げることや所定時間における消費電力量(Wh)を削減することである。
また、本実施形態において、「調整対象期間」は、1日のうちの所定の時間帯であるものとする。ただし、調整対象期間のスパンについては、特に限定されるものではなく、数日に及ぶ比較的に長い期間であってもよく、数分から数時間程度の比較的に短い期間であってもよい。
<<電力消費調整事業について>>
先ず、本実施形態に係る電力消費調整システムを用いて行われる電力消費調整事業について説明する。電力消費調整事業は、対象地域内での電力消費を調整することで調整量に応じた金銭を得る事業であり、電力仲介事業者によって運営される。
電力消費調整事業のスキームについて図1を参照しながら説明すると、電力仲介事業者1は、電力会社2からの供給電力が逼迫すると予想される日の前に、電力会社2から電力消費調整の依頼を受ける。電力消費調整の依頼は、電力会社2が将来(例えば、1週間後)の電力消費を予測し、その予測値が規定値(具体的には、電力消費の基準値として予め電力会社によって設定された値)を上回る日時がある場合に、その日時を調整対象期間として電力消費を規定値以下に調整するためになされる。
電力消費調整の依頼を受けた電力仲介事業者1は、調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えるために下記の措置を講じる。
(1)蓄電池制御時の調整見込量の把握
(2)電力消費調整の要請
(3)クーポン情報の配信
(4)蓄電池制御の実行
(5)広告料の徴収
上記の措置のうち、(1)〜(3)は、調整対象期間の事前に実施され、(4)は、調整対象期間中に実施され、(5)は、調整対象期間の後に実施される。以下、各措置の内容について説明する。
(蓄電池制御時の調整見込量の把握)
電力仲介事業者1は、調整対象期間における対象地域内の各住宅Hに設置された蓄電池Bを制御した場合の電力消費の調整量、すなわち調整見込量(節電見込量)を算出する。ここで、蓄電池Bは、電力消費調整事業を運営する上で各契約住民3の住宅H内に設置された蓄電装置である。また、各蓄電池Bの運転状態は、電力仲介事業者1が保有するサーバコンピュータ(具体的には、後述する事業者サーバ10)によって遠隔制御される。
電力仲介事業者1は、調整対象期間中に各住宅Hにおいて蓄電池Bを放電させることで電力消費を調整した場合の調整見込量(節電見込量)を求める。その上で、電力仲介事業者1は、求めた調整見込量に基づき、蓄電池Bの制御によって調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられるかどうかを判定する。
(電力消費調整の要請)
電力仲介事業者1は、蓄電池Bを制御してもなお調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値を上回ると判定したとき、契約住民3に対して、調整対象期間における電力消費調整を要請する。具体的に説明すると、電力仲介事業者1は、調整対象期間における電力消費調整を要請するためのデータ(要請データ)を、各契約住民3宛てに送信する。各契約住民3は、自己が所有するパソコンや携帯電話、スマートフォン又はタブレット型端末等の通信端末(具体的には、後述するユーザ端末30)を通じて、上記要請データが示す内容(すなわち、要請内容)を確認する。
具体的には、契約住民3が所有する通信端末に、図2に図示の画面が表示されるようになる。そして、各契約住民3は、上記の表示画面を通じて、電力消費調整の要請に応じるか否かを回答する。その後、電力仲介事業者1は、各契約住民3の回答を入手し、電力消費調整を要請に応じてくれる契約住民3を特定する。
なお、電力仲介事業者1は、蓄電池Bの制御によって調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられると判定した場合、電力消費調整の要請に係る手続を省略する。
(クーポン情報の配信)
電力仲介事業者1は、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3を特定した後、当該契約住民3に対してクーポン情報を配信するための処理(以下、クーポン発行処理)を行う。クーポン情報とは、調整対象期間において商業施設4で利用可能なサービス促進情報であり、当該クーポン情報を商業施設4内の対応する店舗で提示することにより、当該店舗でサービス提供者(厳密には、店舗の従業員)が提供するサービスを、より有利な条件にて受けることが可能となる。分かり易く説明すると、契約住民3は、調整対象期間において商業施設4内でサービスを受ける際にクーポン情報を提示すると、正規の金額よりも安価な金額にてサービスを受けることが可能となる。
なお、本実施形態において、「サービス」には、商品の受け渡し(つまり、商品の販売)が伴うサービス、及び、商品の受け渡しが伴わないサービスが含まれることとする。また、商業施設4は、調整対象期間中にサービス提供者がサービスを提供する場所に相当し、例えばデパートやショッピングモール等が該当する。ただし、サービス提供場所については、特に限定されるものではなく、映画館や娯楽施設、飲食店、テーマパークや遊園地、スポーツジム等であってもよい。
以上のように電力消費調整の要請に応じてくれる契約住民3にクーポン情報を配布するのは、当該契約住民3が調整対象期間中に商業施設4に向かって外出するのを促すことを目的としている。つまり、調整対象期間中に商業施設4に向かって外出すれば、その間、その者が居住する住宅Hでの電力消費が最小に抑えられるようになる。このような狙いの下で、電力仲介事業者1は、電力消費調整の要請に応じてくれる契約住民3に対してクーポン情報を配信する。
なお、本実施形態において、クーポン情報は、クーポン発行業者5から配信されることになっている。より具体的に説明すると、クーポン発行業者5は、電力仲介事業者1からクーポン配信指示を受けて、当該指示に従ってクーポン情報を配信する。ちなみに、本実施形態において、クーポン情報は、電子データの形式で配信される。そして、クーポン情報を受信した契約住民3は、自己が保有する通信端末にてクーポン情報を展開することで、図3に図示したように当該クーポン情報の内容を画面表示させる。その上で、契約住民3は、商業施設4にてサービスを受ける際にクーポン情報が表示された画面を提示する。ただし、クーポン情報の提示方法については上記の内容に限定されるものではなく、例えば、クーポン情報を受信した契約住民3が不図示のプリンタによってクーポン情報を出力し、当該クーポン情報が印刷された紙等を提示してもよい。
また、本実施形態では、クーポン発行業者5からクーポン情報が配信されることとしたが、これに限定されるものではなく、電力仲介事業者1や商業施設4の各店舗(厳密には、当該店舗の経営者)がクーポン情報を配信してもよい。
(蓄電池制御の実行)
電力仲介事業者1は、調整対象期間になると、対象地域内の各住宅Hに設置された蓄電池Bを一斉に制御することにより対象地域内での電力消費を調整する。この際、各蓄電池Bの遠隔制御は、通信ネットワークを通じて行われる。つまり、本実施形態では、分散している各住宅Hの蓄電池Bを通信ネットワークにて一元的に制御することにより、対象地域内での電力消費を管理・調整することが可能となる。換言すると、電力消費調整事業は、VPP(仮想発電所)を活用した事業であり、電力仲介事業者1は、VPP構築事業の事業者として行動する。
(広告料の徴収)
電力仲介事業者1は、調整対象期間に電力消費の調整を行った場合に、後日、商業施設4でサービスを提供するサービス提供者(具体的には、商業施設4内の各店舗の経営者)に対して広告料を徴収する。ここで、広告料とは、サービス提供者が提供するサービスについてのクーポン情報を契約住民3に向けて配信したことに対して当該サービス提供者から電力仲介事業者1に支払われる金銭である。詳しく説明すると、あるサービスについての広告料は、調整対象期間中にクーポン情報を利用して当該あるサービスを受けた契約住民3の数に応じて設定されることになっている。
より具体的に説明すると、あるサービスのサービス提供者は、調整対象期間において契約住民3が当該あるサービスをより安価な金額で受けるためにクーポン情報を提示した際、当該クーポン情報を後述のバーコードリーダ41にて読み取る。クーポン情報が読み取られることで、当該クーポン情報の利用に関する情報(例えば、クーポンの利用時間や利用場所)が電力仲介事業者1に送られる。電力仲介事業者1は、送られてきた情報に基づき、あるサービスを受ける際にクーポン情報を利用した契約住民3の人数を特定する。
そして、電力仲介事業者1は、特定した契約住民3の人数に応じた金額を広告料として上記のサービス提供者に対して請求するための処理を行う。ここで、「広告料をサービス提供者に対して請求するための処理」は、広告料を請求するためのデータ(電子データ)をサービス提供者に向けて送信する処理であってもよく、あるいは、広告料の請求書を発行するためのデータを生成する処理であってもよい。
以上のように電力仲介事業者1は、対象地域内での電力消費の調整が必要な期間(調整対象期間)において蓄電池Bを制御したり契約住民3の外出を促したりすることで、同期間における電力消費が規定値以下になるように取り計らう。そして、電力消費が規定値以下に抑えられた場合、電力仲介事業者1は、その調整量に応じた金銭をネガワット取引にて得る。また、電力仲介事業者1は、クーポン情報の配信によって調整対象期間における商業施設4への来客が増えたことに対する見返りとして、商業施設4内の各店舗のサービス提供者に対し広告料を請求する。これにより、電力仲介事業者1は、更なる収益を取得することができ、これを原資として、次回以降の電力消費調整の対策を講じることが可能となる。
<<電力消費調整システムの構成について>>
次に、本実施形態に係る電力消費調整システム(以下、本システムS)について図4を参照しながら説明する。本システムSは、上述した電力消費調整事業を運用するために構築された通信システムであり、事業者サーバ10、ホームサーバ20、ユーザ端末30、サービス提供者サーバ40、及びクーポン発行サーバ50によって構成される。
事業者サーバ10は、電力仲介事業者1が保有するサーバコンピュータによって構成される。また、事業者サーバ10は、ネットワークを通じてホームサーバ20、ユーザ端末30、サービス提供者サーバ40及びクーポン発行サーバ50の各々と通信可能な状態で接続されている。さらに、事業者サーバ10は、ネットワークを通じて、各契約住民3の住宅Hに設置された蓄電池Bを遠隔制御する機能を有する。
そして、事業者サーバ10は、電力会社2からの電力消費調整の依頼を受け付けると共に、調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えるために様々な情報処理を実行する。具体的には、事業者サーバ10は、電力消費調整の依頼を受けると、電力仲介事業者1が上述した5つの措置を実施する上で必要な情報処理を実行する。
より詳しく説明すると、事業者サーバ10は、調整対象期間中に各住宅Hにおいて蓄電池Bを放電させることで電力消費を調整した場合の調整見込量(節電見込量)を算出する処理を実行する。また、事業者サーバ10は、算出した調整見込量だけでは調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えられないと判定したとき、調整対象期間における電力消費調整を要請するためのデータ(要請データ)を、各契約住民3宛てに送信する。かかる意味で、事業者サーバ10は、契約住民3に対して調整対象期間における電力消費調整を要請する調整要請用装置に該当する。
また、事業者サーバ10は、電力消費の調整要請に応じてくれる契約住民3に対してクーポン情報を配信するための処理を実行する。具体的には、クーポン発行サーバ50と通信し、調整要請に応じてくれる契約住民3に対してクーポン情報を配信するようにクーポン発行サーバ50に指示する。また、前述したように、事業者サーバ10は、調整対象期間になると、各契約住民3の住宅Hに設置された蓄電池Bを一括制御する。
さらに、事業者サーバ10は、調整対象期間の終了後に、商業施設4のサービス提供者に対して広告料を請求するための処理を実行する。具体的には、サービス提供者が提供するサービスを調整対象期間中に受けるときにクーポン情報を提示した契約住民3の人数を特定し、その任数に応じた金額を上記のサービス提供者に対して請求するための処理を実行する。
ホームサーバ20は、契約住民3の住宅Hに設置されたホームゲートウェイによって構成されており、住宅H内で所謂HEMS(Home Energy Management System)を構築している。具体的に説明すると、ホームサーバ20は、住宅H内に設置された電力センサ21から宅内消費電力の計測値を定期的に取得し、宅内の電力消費状況を監視している。かかる意味で、ホームサーバ20は、各住宅Hでの電力消費状況を管理するための宅内電力管理装置に該当する。
また、ホームサーバ20は、事業者サーバ10と通信し、各住宅Hでの電力消費状況に関する情報を送信する。具体的に説明すると、ホームサーバ20は、電力消費の調整要請があったとき、その直近数日間における宅内消費電力の推移(経時変化)を事業者サーバ10に向けて送信する。ただし、これに限定されるものではなく、定期的にホームサーバ20が事業者サーバ10と通信して、前回の通信から今回の通信までの間における宅内消費電力の推移を送信してもよい。
また、ホームサーバ20は、そのホームサーバ20が設置された住宅Hの住民が保有するユーザ端末30と通信し、例えば、ホームサーバ20が外部から入手したデータをユーザ端末30に転送する。具体的に説明すると、ホームサーバ20は、事業者サーバ10から要請データを受信したとき、当該要請データをユーザ端末30に転送する。また、ホームサーバ20は、クーポン発行サーバ50から配信されるクーポン情報を受信したとき、当該クーポン情報をユーザ端末30に転送する。
なお、ホームサーバ20は、各住宅H別に設置されているが、図2では、図示の都合上、1戸の住宅Hのみを図示することとし、これに対応させて、ホームサーバ20、電力センサ21及びユーザ端末30についても1個ずつ図示している。
ユーザ端末30は、各契約住民3が個別に所有するクライアントコンピュータであり、前述したように、PC、携帯電話、スマートフォン若しくはタブレット型端末によって構成されている。ユーザ端末30は、ホームサーバ20から転送されてきたデータを展開し、同データが示す情報を画面表示する。具体的に説明すると、ユーザ端末30は、事業者サーバ10からホームサーバ20を経由して要請データを受信すると、当該要請データが示す内容(要請内容)を画面表示する。
ここで、要請内容について既出の図2を参照しながら説明すると、電力消費の調整対象期間として設定された日時と共に、調整の要請に応じるか否かを回答するために表示された選択肢が表示される。ユーザ端末30の保有者である契約住民3は、2つの選択肢のうちの一つを選び、その選択結果を入力する(分かり易くは、選んだ方の選択肢に設けられたラジオボタンをチェックする)。その後、契約住民3が所定の画面操作(具体的には、図2中に図示した『決定ボタン』をクリックする操作)を行うと、ユーザ端末30は、かかる画面操作を受け付け、上記の選択結果を示すデータ(調整要請への回答情報)を事業者サーバ10に向けて送信する。かかる意味で、ユーザ端末30は、事業者サーバ10から電力消費調整の要請を受けると共に、当該要請に対する契約住民3の回答を送信する回答用装置に該当する。
また、ユーザ端末30は、クーポン発行サーバ50からホームサーバ20を経由してクーポン情報を受信することでクーポン情報を取得する。また、ユーザ端末30は、取得したクーポン情報を画面表示する。なお、本実施形態では、調整要請に応じる旨を回答した契約住民3のユーザ端末30のみがクーポン情報を受信することになっている。
ここで、クーポン情報について既出の図3を参照しながら説明すると、クーポン情報の内容と共に、識別コードがクーポン情報として表示される。クーポン情報の内容は、クーポン情報を利用したときのサービスの金額に関する情報(具体的には、割引率)、並びにクーポン情報が利用可能な場所や日時等である。識別コードGは、読み取り可能なコード(具体的には二次元バーコード等)によって構成されている。なお、識別コードGは、クーポン情報が配信(付与)された契約住民3の各々に固有な情報となっている。これにより、識別コードGを読み取ることで、クーポン情報を実際に使用した契約住民3を識別することが可能となる。
サービス提供者サーバ40は、クーポン情報を利用してサービスを受けた契約住民3の人数を把握するための装置であり、商業施設4内において各店舗別に設置されている。このサービス提供者サーバ40は、いわゆるPOS(Point of Sales System)を構成するサーバコンピュータであり、バーコードリーダ41と接続されている。バーコードリーダ41は、契約住民3がサービスを受ける際にクーポン情報を提示したとき、当該クーポン情報中の識別コードGを読み取るための機器である。
そして、電力消費の調整要請に応じるために商業施設4に来訪した契約住民3がサービスを受ける際にクーポン情報を提示すると、サービス提供者サーバ40が、バーコードリーダ41を通じてクーポン情報中の識別コードGを読み取る。サービス提供者サーバ40は、読み取った情報、すなわち、クーポン情報を利用した契約住民3を識別するための情報をデータ化し、当該データを事業者サーバ10に向けて送信する。事業者サーバ10は、サービス提供者サーバ40から受信したデータを店舗別に集計し、各店舗のサービスに関して、電力消費の調整対象期間にクーポン情報を利用してサービスを受けた契約住民3の人数を特定する。かかる意味で、サービス提供者サーバ40は、調整対象期間中にサービス提供者がサービスを提供する場所を訪れる契約住民3の数に関するデータを送信するデータ送信装置に該当する。
クーポン発行サーバ50は、事業者サーバ10からのクーポン配信指示を受け、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に対してクーポン情報を配信する。具体的に説明すると、事業者サーバ10からのクーポン配信指示には、クーポン情報の配信先である契約住民3に関する情報と、当該契約住民3が保有するホームサーバ20の識別情報(具体的にはIPアドレス)と、が含まれている。契約住民3に関する情報とは、当該契約住民3が属するカテゴリーを特定するための情報である。カテゴリーについては、後に詳しく説明する。
一方、クーポン発行サーバ50は、クーポン情報のデータベース51を備えており、当該データベース51には、電力消費の調整対象期間において商業施設4で利用可能なクーポン情報が複数種類蓄積されている。図5を参照しながらより詳しく説明すると、データベース51には、利用可能な場所や割引率が異なる複数のクーポン情報がカテゴリー別に記憶されている。図5は、クーポン情報とその配信先カテゴリーとの対応関係を示す図である。同図の対応関係は、調整対象期間における外出を促進する上で各カテゴリーの契約住民3に対してどのようなクーポン情報を配信するのが適切であるのかを示したものであり、クーポン情報の配信に際して予め規定されている。
上記の対応関係について詳しく説明すると、過去にどのようなクーポン情報がどのようなカテゴリーの人(客)によって利用されたのかを調査し、その調査結果をデータ(いわゆるPOSデータ)として蓄積する。そして、蓄積データを解析(学習)することで上記の対応関係が特定される。
ここで、カテゴリーについて説明すると、契約住民3をグループ分けするために設定された区分である。また、カテゴリーは、契約住民3の人口統計学的属性(例えば性別や年齢)と電力消費パターンとに応じて決められる。クーポン発行サーバ50は、事業者サーバ10からクーポン配信指示を受信した際、その指示内容から、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3が属するカテゴリーを特定するための情報として、当該契約住民3の人口統計学的属性及び電力消費パターンを入手する。そして、クーポン発行サーバ50は、人口統計学的属性及び電力消費パターンに応じたクーポン情報を上記の契約住民3に対して配信する。例えば、「20代男性」で電力消費パターンが「パターンA」である契約住民3に対しては、商業施設4の店舗T1のクーポン情報を配信することになる。
以上のように、本実施形態では、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に対してクーポン情報を配信する際、その者が属するカテゴリーをクーポン情報の内容に反映させた上で当該クーポン情報を配信する。このようにクーポン情報の内容が契約住民3のカテゴリーを反映したものになっていることで、調整対象期間にサービスを受けるために外出しようとする契約住民3の意欲(外出意欲)を効果的に刺激することが可能となる。この結果、契約住民3の外出による電力消費調整が効率よく実現されるようになる。
なお、本実施形態では、契約住民3のカテゴリーを裏付ける情報として当該契約住民3の人口統計学的属性、及び、当該契約住民3が居住する住宅Hでの電力消費状況を取得し、これらの取得情報に基づいてカテゴリーを特定する。これにより、カテゴリーの特定結果に対する信憑性が増すので、当該カテゴリーに応じて設定されるクーポン情報の内容もまた、信憑性の高い情報に裏付けられたものとなる。
<<事業者サーバの詳細構成について>>
次に、前述した事業者サーバ10の詳細構成について説明する。事業者サーバ10は、電力仲介事業者1が保有するサーバコンピュータからなる。また、事業者サーバ10は、ハードウェア機器として、CPU、ROMやRAM等のメモリ、ハードディスクドライブ、通信用インタフェース、キーボードやマウス等の入力デバイス、及びディスプレイ等の出力デバイスを有する。また、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータには、上述した事業者サーバ10としての機能を発揮するためのプログラム(以下、電力消費調整用プログラム)がインストールされている。
事業者サーバ10の構成を機能面から改めて説明すると、事業者サーバ10は、図6に示すように、依頼受付部11、節電見込量算出部12、制御部13、要請部14、回答受領部15、カテゴリー判別部16、指示部17、利用者集計部18及び請求処理実行部19を有する。これらの機能部は、上述した事業者サーバ10を構成するハードウェア機器がソフトウェアとしての電力消費調整用プログラムと協働することで実現される。以下、それぞれの機能部について説明する。
依頼受付部11は、電力会社2からの電力消費調整の依頼を受け付ける。より具体的に説明すると、依頼受付部11は、電力会社2が管理する不図示のサーバコンピュータと通信し、当該サーバコンピュータから発信される調整依頼を受信する。なお、本実施形態では、電力会社2が管理するサーバコンピュータから電力消費の調整依頼が発信されることとしたが、当該依頼の発信元については、特に限定されるものではなく、例えば、対象地域を管轄する行政機関や自治体、あるいは対象地域の住宅Hを管理する建物管理会社から発信されてもよい。
節電見込量算出部12は、調整対象期間において対象地域内の各住宅Hの蓄電池Bを制御した場合の電力消費の調整見込量、すなわち、調整対象期間中の節電見込量を算出する。なお、節電見込量の算出方法については、公知の方法(具体的には、公知の電力消費量の予測方法)が利用可能であるため、説明を省略することとする。
制御部13は、調整対象期間において実際に対象地域内の各住宅Hの蓄電池Bを遠隔制御する。具体的に説明すると、制御部13は、調整対象期間における各住宅Hの電力消費(負荷)に応じて、当該各住宅Hの蓄電池Bから放出される電力(放電電力)の大きさを制御する。
要請部14は、節電見込量算出部12により算出された調整見込量(節電見込量)により調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられるかどうかを判定する。そして、要請部14は、算出した調整見込量だけでは調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えられないと判定したとき、調整対象期間における電力消費調整を要請するためのデータ(要請データ)を生成する。生成された要請データは、要請部14によって各契約住民3の住宅H、より具体的には当該住宅Hに設置されたホームサーバ20に向けて送信される。
なお、ホームサーバ20は、要請データを受信すると、当該ホームサーバ20が設置された住宅Hに居住する契約住民3のユーザ端末30に向けて要請データを転送する。このように本実施形態では、要請データが契約住民3のユーザ端末30によって受信される途中でホームサーバ20を経由することとしたが、これに限定されるものではなく、ホームサーバ20を経由せずにユーザ端末30に直接送られてもよい。
回答受領部15は、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の回答情報を、その者が所有するユーザ端末30から受信する。また、回答受領部15は、受信した回答情報を集計することにより、電力消費の調整要請に応じてくれる契約住民3の数(世帯数)を算定する。このように回答受領部15が電力消費の調整要請に応じてくれる契約住民3の数を算定することで、電力消費の調整対象日における全体的な調整見込量(節電見込量)を算出することが可能となる。具体的に説明すると、各住宅Hの蓄電池Bを制御することによる節電見込量(すなわち、節電見込量算出部12の算出結果)と、電力消費の調整要請に応じてくれる契約住民3が外出することによる節電見込量とを合算することで、全体的な節電見込量が把握される。
カテゴリー判別部16は、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3のカテゴリーを判別する。具体的に説明すると、カテゴリー判別部16は、先ず、登録された契約住民3の情報(個人情報)を記憶している不図示のデータベースから、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に関する情報を読み出す。これにより、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の人口統計学的属性(例えば性別や年齢)が特定される。次に、カテゴリー判別部16は、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の住宅Hに設置されたホームサーバ20と通信し、その住宅Hにおける直近数日間の電力消費状況に関する情報、具体的には宅内消費電力の推移を取得する。
そして、カテゴリー判別部16は、取得した電力消費状況に関する情報に基づき、その住宅Hに居住する契約住民3の電力消費パターンを特定する。なお、電力消費状況から電力消費パターンを特定する手順については、特に限定されるものではないが、一例を挙げると、電力消費状況の特徴的傾向を捉え、予め用意された複数の電力消費パターンのうち、特徴的傾向に対応するパターンを該当パターンとして特定してもよい。
指示部17は、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に対してクーポン情報を配信するようにクーポン発行サーバ50に指示する処理(以下、指示処理)を実行する。ここで、指示処理は、「契約住民3に対してクーポン情報を配信するための処理」に該当する。なお、指示処理において、指示部17は、クーポン情報の配布先である契約住民3が居住する住宅Hに設置されたホームサーバ20の識別情報(具体的にはIPアドレス)と、当該契約住民3のカテゴリー(具体的には性別、年齢及び電力消費パターン)と、をクーポン発行サーバ50に向けて送信する。
クーポン発行サーバ50は、カテゴリーに対応するクーポン情報をデータベース51から抽出し、その配布先である契約住民3のホームサーバ20に向けて、抽出したクーポン情報を送信する。換言すると、指示部17は、指示処理を実行する際、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した各契約住民3に対して、当該各契約住民3の属性及び電力消費状況に応じた内容のクーポン情報が配信されるように実行する。
なお、ホームサーバ20は、クーポン情報を受信すると、当該ホームサーバ20が設置された住宅Hに居住する契約住民3のユーザ端末30に向けてクーポン情報を転送する。このように本実施形態では、クーポン情報が契約住民3のユーザ端末30によって受信される途中でホームサーバ20を経由することとしたが、これに限定されるものではなく、ホームサーバ20を経由せずにユーザ端末30に直接送られてもよい。
利用者集計部18は、電力消費の調整対象期間においてクーポン情報を利用してサービスを受けた契約住民3の人数(すなわち、クーポン情報を提示してより安価な金額でサービスを受けた契約住民3の人数)を、商業施設4の店舗毎に集計する。具体的に説明すると、各店舗には前述のサービス提供者サーバ40が設置されている。サービス提供者サーバ40は、調整対象期間において各店舗を訪れた契約住民3が当該店舗にてサービスを受ける際にクーポン情報を提示すると、当該クーポン情報中の識別コードGを読み取り、その読み取った情報を示すデータ(以下、読み取りデータ)を事業者サーバ10に向けて送信する。なお、サービス提供者サーバ40による読み取りデータの送信は、クーポン情報を読み取る度、換言すると、クーポン情報の利用者が現れる毎に実施される。
そして、利用者集計部18は、クーポン情報の利用者毎に送信される読み取りデータを受信し、当該読み取りデータを店舗別に集計する。これにより、商業施設4の各店舗について、電力消費の調整対象期間中におけるクーポン情報の利用者数を特定することが可能となる。かかる意味で、読み取りデータは、調整対象期間中に商業施設4の各店舗を訪れる契約住民3の人数に関するデータ、より詳しくは、クーポン情報によってより安価な金額にてサービスを受けた契約住民3の人数に関するデータに該当する。なお、読み取りデータを解析することで、店舗で読み取られた識別コードGを特定し、さらに当該識別コードGからクーポン情報の利用者の身元を特定することが可能である。
請求処理実行部19は、利用者集計部18により特定されたクーポン情報利用者の人数に応じた金額を広告料としてサービス提供者に請求するための処理(以下、請求処理)を実行する。本実施形態において、請求処理実行部19は、サービス提供者毎に請求処理を実行する。より詳しく説明すると、利用者集計部18は、商業施設4の各店舗別に、電力消費の調整対象期間におけるクーポン情報の利用者数を特定する。これに対応する形で、請求処理実行部19は、商業施設4の各店舗別に請求処理を実行する。これにより、各店舗(すなわち、各サービス提供者)に対して、その店舗における調整対象期間中のクーポン情報利用者数に応じた金額の広告料が請求されるようになる。
なお、上記の請求を受けた各店舗(厳密には、各店舗の従業員)は、後日、請求金額に相当する金額を入金する手続きを行い、電力仲介事業者1は、入金された金額を受領する。
<<電力消費調整の流れについて>>
次に、本システムSを用いて行われる電力消費調整の流れについて説明する。なお、以下に説明する一連の手続においては、本発明の電力消費調整方法が採用されている。すなわち、以降の説明には、本発明の電力消費調整方法に関する説明が含まれており、また、以下に述べる電力消費調整中の各ステップは、本発明の電力消費調整方法を構成する要素に相当する。
電力消費調整に係る手続は、調整対象期間の開始前に行われるもの(以下、事前手続)と、調整対象期間中に行われるもの(以下、当日手続)と、調整対象期間の終了後に行われるもの(以下、後日手続)とに分かれる。
一方、電力会社2は、将来(例えば、数日後)における対象地域内での電力消費(デマンド)を定期的に予測し、当該デマンドが対象地域への電力供給能力を超える期間があるかどうかを判断する。そして、予測したデマンドが電力供給能力を超える日時があると判断した場合、当該日時を調整対象期間とした上で、電力消費調整に係る手続が事前手続から開始されるようになる。以下、事前手続、当日手続、後日手続の順に説明する。
事前手続は、図7及び図8に図示の流れに従って行われる。具体的に説明すると、事前手続として、先ず、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータが、調整対象期間における対象地域内の各住宅Hの蓄電池Bを制御した場合の電力消費の調整見込量、すなわち、節電見込量を算出する(S001)。ステップS001の実施後、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、算出した節電見込量により調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられるかどうかを判定する(S002)。本ステップS002において、調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられると判定したとき、事前手続が終了する。
一方、調整対象期間における対象地域内での電力消費が規定値以下に抑えられないと判定したとき、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、各契約住民3に対して電力消費調整を要請するために、対象地域内の各住宅Hに設置されたホームサーバ20に向けて要請データを送信する(S003)。各住宅Hのホームサーバ20は、要請データを受信すると、当該ホームサーバ20が設置された住宅Hに居住する契約住民3のユーザ端末30に向けて、上記の要請データを転送する(S004)。ユーザ端末30は、ホームサーバ20から要請データを受信すると、これを展開して当該電力消費調整要請の内容を画面に表示する(S005)。このステップは、電力消費調整の要請を受ける工程に相当する。
契約住民3は、ユーザ端末30の画面に表示された電力消費調整要請の内容(具体的には調整対象期間等)を確認し、当該要請に応じるか否かを決めた上で、その決定結果に応じた画面操作を行う。ユーザ端末30は、契約住民3による画面操作を受け付けることで、電力消費調整要請に対する契約住民3の回答を示す情報(以下、回答情報)を取得する(S006)。その後、ユーザ端末30は、取得した回答情報を、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータに向けて送信する(S006)。このステップは、電力消費調整要請に対する契約住民3の回答を送信する工程に相当する。
事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、各契約住民3のユーザ端末30から回答情報を取得し、各契約住民3が電力消費調整要請に応じてくれるか否かを判定する(S007)。その後、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3のカテゴリーを判別する(S008,S010)。具体的には、先ず、登録された契約住民3の個人情報を記憶した不図示のデータベースから、調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に関する情報を読み出し、読み出した情報から当該契約住民3の人口統計学的属性(性別及び年齢)を特定する(S008)。
次に、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の住宅Hに設置されたホームサーバ20と通信する。この際、ホームサーバ20は、当該ホームサーバ20が設置された住宅Hにおける直近数日間の電力消費状況に関する情報、具体的には宅内消費電力の推移を送信する(S009)。事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、電力消費状況に関する情報を取得し、さらに、当該情報に基づいて、調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の電力消費パターンを特定する(S010)。
その後、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、指示処理を実行し、電力消費調整要請に応じる旨を回答した契約住民3に対してクーポン情報を配信するようにクーポン発行サーバ50に指示する(S011)。この際、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、電力消費の調整要請に応じる旨を回答した契約住民3のカテゴリー、具体的には、ステップS008にて特定した契約住民3の性別及び年齢、並びに、ステップS010にて特定した契約住民3の電力消費パターンをクーポン発行サーバ50に通知する。
クーポン発行サーバ50は、通知された契約住民3のカテゴリー(すなわち、性別、年齢及び電力消費パターン)を特定する(S012)。その上で、クーポン発行サーバ50は、データベース51の中から上記のカテゴリーと対応するクーポン情報を抽出し、抽出したクーポン情報をその送信先である契約住民3(厳密には、当該契約住民3が居住する住宅Hに設置されたホームサーバ20)に向けて送信する(S013)。
電力消費調整要請に応じる旨を回答した契約住民3のホームサーバ20は、クーポン発行サーバ50から配信されたクーポン情報を受信すると、当該契約住民3のユーザ端末30に向けて、受信したクーポン情報を転送する(S014)。ユーザ端末30は、ホームサーバ20から転送されてくるクーポン情報を受信する(S015)。このステップは、クーポン情報(サービス促進情報)を取得する工程に相当する。そして、以上までのステップが終了した時点で事前手続が完了する。
事前手続の完了後、電力消費の調整対象期間に相当する日時に至ると、当日手続が図9に図示のフローに従って実施される。具体的に説明すると、当日手続では、先ず、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータが、対象地域内の各住宅Hに設置された蓄電池Bを遠隔制御する(S021)。これにより、調整対象期間における各住宅Hの電力消費(厳密には、電力会社2からの受電量)が蓄電池Bの放電分だけ軽減されるようになる。
その後、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、蓄電池Bの遠隔制御のみで調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えられるかどうかを判定する(S022)。かかる判定には、事前手続のステップS002における判定結果を援用することが可能である。そして、蓄電池Bの遠隔制御のみで調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えられると判定した場合には、当日手続が終了する。
一方、蓄電池Bの遠隔制御のみでは調整対象期間における対象地域内での電力消費を規定値以下に抑えられないと判定した場合、電力消費調整要請に応じる旨を回答した契約住民3の外出、より厳密には、商業施設4でのクーポン情報の利用に応じて、以降の手続が進められる。具体的に説明すると、電力消費調整要請に応じる旨を回答した契約住民3は、調整対象期間中に商業施設4を訪れて、事前に取得したクーポン情報が利用可能な店舗に向かう。そして、上記の契約住民3は、その店舗にてクーポン情報を提示してサービスを受ける(分かり易くは、クーポン情報の提示により、正規の金額よりも安価な金額にてサービスを受ける)。
以上のようにクーポン情報を利用した契約住民3が有る店舗では、当該店舗に設置されたサービス提供者サーバ40が、当該契約住民3が提示したクーポン情報中の識別コードGをバーコードリーダ41にて読み取る(S023、S024)。その後、サービス提供者サーバ40は、読み取った情報を示すデータ(読み取りデータ)を生成して事業者サーバ10に向けて送信する(S025)。
事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、サービス提供者サーバ40から送られてくる読み取りデータを受信する(S026)。以上までに説明してきた当日手続の各ステップのうち、クーポン情報を読み取るステップS024、読み取りデータを送信するステップS025、及び読み取りデータを受信するステップS026については、調整対象期間中、クーポン情報の利用者が現れる度に繰り返し実施される(S027)。そして、調整対象期間が終了した時点で、当日手続が完了する。
当日手続の完了後、すなわち、調整対象期間の経過後には後日手続が図10に図示の流れに従って実施される。具体的に説明すると、後日手続では、先ず、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータが、当日手続のステップS026にて受信した読み取りデータを集計し、調整対象期間中におけるクーポン情報の利用者の人数を特定する(S031)。本ステップS031において、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、読み取りデータを商業施設4の各店舗別に集計する。このため、調整対象期間中におけるクーポン情報利用者数は、店舗毎(換言すると、サービス提供者毎)に特定されることになる。
その後、事業者サーバ10を構成するサーバコンピュータは、請求処理を実行する(S032)。請求処理では、前ステップS031で特定したクーポン情報利用者数に応じた金額を広告料としてサービス提供者に請求するためのデータ処理を実行する。なお、本実施形態では、サービス提供者毎(換言すると、商業施設4の各店舗別)に請求処理を実行する。したがって、電力消費の調整対象期間中に契約住民3がクーポン情報を利用してサービスを受けた店舗の各々に対して請求処理が実行される。換言すると、電力消費の調整対象期間中に契約住民3がクーポン情報を利用してサービスを受けた店舗のうち、未請求の店舗が残っている限り、請求処理が繰り返し実行される(S033)。このように店舗別に請求処理が実行されることにより、各店舗に対して、その店舗における調整対象期間中のクーポン情報利用者数に応じた金額の広告料が請求されるようになる。
そして、すべての店舗についての請求処理が終了した時点で、後日処理が完了する。また、後日処理が完了した段階で、一回の電力消費調整に係る手続が終了することになる。
<<他の実施形態>>
以上までに本発明の電力消費調整システム及び電力消費調整方法について、一例を挙げて説明した。ただし、本発明の電力消費調整システム及び電力消費調整方法に関する実施形態としては、上記の内容以外にも考えられる。例えば、上記の実施形態では、電力消費の調整対象期間に契約住民3の外出を促進させるために、契約住民3にクーポン情報を配信することとした。ただし、調整対象期間における外出を促進させる上では、クーポン情報には限定されず、サービスをより有利な条件で受けることが可能となる情報(サービス促進情報)であればよく、例えば、提示することで優先的に(分かり易くは、より早く)サービスが受けられるような情報であってもよい。
また、上記の実施形態では、クーポン情報が利用してサービスを受けられる場所が商業施設4内にある店舗であることとしたが、これに限定されるものではなく、クーポン情報の利用場所が同一施設内ではなく、分散していてもよい。また、クーポン情報の利用場所については、予め決められた場所に固定されていてもよく、あるいは、状況に応じて適宜場所を変更してもよい。
また、上記の実施形態では、クーポン情報を契約住民3に配信する際、その契約住民3が属するカテゴリーと対応するクーポン情報を配信することとしたが、これに限定されるものではなく、カテゴリーを問わず、いずれの契約住民3に対しても同じ内容のクーポン情報が配信されてもよい。ただし、契約住民3の嗜好に合わせてクーポン情報を配信すれば、その者の外出意欲を効果的に刺激することが可能となる。かかる点において、上記の実施形態の方がより望ましい。
また、上記の実施形態では、クーポン情報の利用者に応じた金額を広告料として請求するための処理、すなわち請求処理を調整対象期間の経過後に実行することとした。ただし、これに限定されるものではなく、調整対象期間中(例えば、期間終了直前)に請求処理を実行してもよい。
また、上記の実施形態では、事業者サーバ10が電力消費の調整対象期間中に各住宅Hの蓄電池Bを遠隔制御することとした。ただし、これに限定されるものではなく、事業者サーバ10が各住宅H内の電気機器(電力消費機器)や発電装置を制御し、これにより各住宅H内での電力消費調整を図ってもよい。
1 電力仲介事業者(事業者)、2 電力会社
3 契約住民(電力消費者)、4 商業施設
5 クーポン発行業者
10 事業者サーバ(調整要請用装置)
11 依頼受付部、12 節電見込量算出部
13 制御部、14 要請部
15 回答受領部、16 カテゴリー判別部
17 指示部、18 利用者集計部
19 請求処理実行部
20 ホームサーバ
30 ユーザ端末(回答用装置)
40 サービス提供者サーバ(データ送信装置)
50 クーポン発行サーバ、51 データベース
B 蓄電池
G 識別コード
H 住宅
S 本システム(電力消費調整システム)

Claims (8)

  1. 対象地域内での電力消費を調整するために用いられる電力消費調整システムであって、
    前記対象地域内の電力消費者に対して、調整対象期間における電力消費調整を要請する調整要請用装置と、
    該調整要請用装置から電力消費調整の要請を受けると共に、当該要請に対する前記電力消費者の回答を送信する回答用装置と、
    サービス提供者がサービスを提供する場所を訪れる前記電力消費者の数に関するデータを送信するデータ送信装置と、を有し、
    前記回答用装置は、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となるサービス促進情報を取得し、
    前記データ送信装置は、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、
    前記調整要請用装置は、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定し、特定した当該数に応じた金額を前記サービス提供者に対して請求するための処理を実行することを特徴とする電力消費調整システム。
  2. 前記回答用装置は、前記サービス促進情報として、前記電力消費者が前記サービスをより安価な金額で受けることが可能となるクーポン情報を取得し、
    前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電力消費調整システム。
  3. 前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の属性に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行することを特徴とする請求項2に記載の電力消費調整システム。
  4. 前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の電力消費状況に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行することを特徴とする請求項2に記載の電力消費調整システム。
  5. 前記対象地域内に居住する前記電力消費者の住宅に設置され、それぞれの住宅での電力消費状況を管理するための宅内電力管理装置を更に有し、
    前記調整要請用装置は、前記クーポン情報を前記電力消費者に対して配信するための処理を実行する際、それぞれの前記電力消費者に対して、それぞれの前記電力消費者の住宅に設置された前記宅内電力管理装置から送られる電力消費状況に関する情報に応じた内容の前記クーポン情報が配信されるように実行することを特徴とする請求項4に記載の電力消費調整システム。
  6. 前記回答用装置は、前記対象地域内の前記電力消費者の各々が個別に所有するクライアントコンピュータによって構成され、
    前記調整要請用装置は、前記対象地域内での電力消費を調整することで調整量に応じた金銭を得る事業を営む事業者が保有するサーバコンピュータによって構成され、
    前記データ送信装置は、前記サービス提供者が前記サービスを提供する場所に設置され、前記サービス提供者を訪れた前記電力消費者が前記クーポン情報を提示した際に前記クーポン情報を読み取ることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか一項に記載の電力消費調整システム。
  7. 前記回答用装置は、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記調整対象期間において前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となる前記サービス促進情報を取得し、
    前記データ送信装置は、前記調整対象期間において前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、
    前記調整要請用装置は、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記調整対象期間において前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定することを特徴とする請求項1に記載の電力消費調整システム。
  8. 対象地域内での電力消費を調整するための電力消費調整方法であって、
    調整要請用装置が、前記対象地域内の電力消費者に対して、調整対象期間における電力消費調整を要請し、
    回答用装置が、前記調整要請用装置からの電力消費調整の要請を受けると共に、当該要請に対する前記電力消費者の回答を送信し、
    データ送信装置が、サービス提供者がサービスを提供する場所を訪れる前記電力消費者の数に関するデータを送信し、
    前記回答用装置が、前記要請に応じる旨を回答した前記電力消費者が前記調整対象期間において前記サービスをより有利な条件で受けることが可能となるサービス促進情報を取得し、
    前記データ送信装置が前記電力消費者の数に関するデータを送信する際、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数に関するデータを送信し、
    前記調整要請用装置が、前記データ送信装置により送信されたデータに基づき、前記サービス促進情報により前記より有利な条件にて前記サービスを受けた前記電力消費者の数を特定し、特定した当該数に応じた金額を前記サービス提供者に対して請求するための処理を実行することを特徴とする電力消費調整方法。
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