JP2016164212A - 発泡シートの製造方法 - Google Patents

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JP2016164212A JP2015044508A JP2015044508A JP2016164212A JP 2016164212 A JP2016164212 A JP 2016164212A JP 2015044508 A JP2015044508 A JP 2015044508A JP 2015044508 A JP2015044508 A JP 2015044508A JP 2016164212 A JP2016164212 A JP 2016164212A
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和真 木村
Kazuma Kimura
和真 木村
阿南 伸一
Shinichi Anami
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Abstract

【課題】厚みが薄いにもかかわらず、柔軟であり、かつ圧縮後に圧縮形状を良好に保持することができ、電子・電気機器に組み込まれたときの水・埃等の侵入を防止できる発泡シートの製造方法の提供。
【解決手段】樹脂材料を発泡させて発泡体を得、前記発泡体の片面又は両面に、Tm−100〜Tm+35℃(Tm:発泡体の融点)の熱源を接触させて、発泡体を加熱及び圧縮して泡体の厚みに対する得られる発泡シートの厚みの比が0.1〜0.95である発泡シートとし、更に所望により片面又は両面をスライス加工により除去する、厚みが0.05〜0.5mmの発泡シートの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂材料を発泡させる発泡シートの製造方法に関する。
従来、熱可塑性樹脂を発泡成形することにより得られる熱可塑性樹脂発泡体が、様々な用途に用いられている。上記熱可塑性樹脂発泡体は、例えば、包装用緩衝材及び自動車用構造部材等に多く用いられている。
また、熱可塑性樹脂発泡体のなかでも、ポリオレフィン系樹脂発泡体は、加工性及び柔軟性に優れることから、電子・電気機器に用いられる粘着シート、及びシーリング材の基材等として用いられている。電子・電気機器に用いられる粘着シートでは、薄型化及び軽量化の要求が高まっている。
また、電子・電気機器に用いられる粘着シートでは、強度に優れていることも求められる。従来、熱可塑性樹脂発泡体を薄くするために、スライス加工が行われている。しかし、熱可塑性樹脂発泡体をスライス加工しただけでは、強度が低くなるという問題がある。
また、下記の特許文献1〜3には、ポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法が開示されている。
特許文献1には、ポリオレフィン系樹脂を含む壁により区画された複数の気泡を有するポリオレフィン系樹脂薄層発泡シートの製造方法が開示されている。このポリオレフィン系樹脂薄層発泡シートでは、厚みが0.05〜0.5mm、発泡倍率が2〜15倍、連続気泡率が30〜95%、気泡破れ率が1〜30%である。
特許文献2では、熱可塑性樹脂としてポリオレフィン系樹脂を含むポリオレフィン系樹脂組成物を用いて、かつ発泡剤として二酸化炭素(炭酸ガス)を用いて、円環状ダイにより押出発泡成形を行うポリオレフィン系樹脂発泡体の製造方法が開示されている。上記ポリオレフィン系樹脂組成物は、(a)ポリオレフィン系樹脂と、(b)(b1)エラストマーおよび(b2)プラストマーとを含む。上記(a)と(b)との配合割合は、重量比で90/10〜10/90の範囲である。上記(b1)と(b2)との配合割合は、重量比で90/10〜10/90の範囲である。
特許文献3には、発泡体層と表面層とを有する樹脂発泡体の製造方法が開示されている。上記発泡体層と上記表面層とは同一組成である。上記表面層の表面被覆率は40%以上である。上記発泡体層の密度は0.20g/cm以下である。特許文献3では、上記樹脂発泡体を構成する樹脂は熱可塑性樹脂であり、この熱可塑性樹脂としてポリオレフィン樹脂が例示されている。上記表面層は加熱溶融処理により形成されている。上記樹脂発泡体の厚みは0.2〜5mmである。上記樹脂発泡体は、電気・電子機器類に用いられる。
特開2014−062245号公報 特開2014−084341号公報 特開2013−147667号公報
特許文献1〜3に記載のポリオレフィン系樹脂発泡体では、柔軟性が低いことがある。また、ポリオレフィン系樹脂発泡体を圧縮した後に、ポリオレフィン系樹脂発泡体が元の形状に戻りやすい。特に、ポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みが薄い場合に、ポリオレフィン系樹脂発泡体が元の形状により一層戻りやすい。ポリオレフィン系樹脂発泡体の復元率が高いと、剥離が生じたり、隙間が形成されたりする。
また、ウェアラブルコンピュータなどの電子・電気機器に組み込まれる発泡体には、水、埃等の浸入を防ぐことができる性能が求められている。従来のポリオレフィン系樹脂発泡体では、電子・電気機器への水、埃等の浸入を十分に防ぐことができないことがある。特に、ポリオレフィン系樹脂発泡体の厚みが薄い場合に、電子・電気機器への水、埃等の浸入を十分に防ぐことは困難である。
本発明の目的は、圧縮後に圧縮形状を良好に保持することができる発泡シートを得ることができる発泡シートの製造方法を提供することである。
本発明の広い局面によれば、樹脂材料を発泡させて、発泡体を得る発泡工程と、前記発泡体を加熱及び圧縮して、発泡シートを得る加熱圧縮工程とを備え、前記加熱圧縮工程において、前記発泡体の片面又は両面に熱源を接触させ、前記発泡体の融点をTm℃としたときに、前記熱源の温度を、Tm−100℃以上、Tm+35℃以下にする、発泡シートの製造方法が提供される。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記発泡工程において、発泡後に片面又は両面をスライス加工により除去して、発泡体を得る。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記熱源が加熱ロールである。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、厚みが0.05mm以上、0.5mm以下である発泡シートを得る。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記加熱圧縮工程において、前記発泡体の厚みに対する得られる発泡シートの厚みの比が0.1以上、0.95以下となるように、前記発泡体を加熱及び圧縮する。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記加熱圧縮工程において、前記発泡体を熱源に接触させながら、0.1秒以上、5秒以下加熱する。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、前記加熱圧縮工程において、前記発泡体を熱源に接触させながら加熱及び圧縮するか、又は、前記発泡体を熱源に接触させながら加熱した後、前記発泡体を冷却時に圧縮する。
前記樹脂材料が、ポリプロピレン系樹脂を含むことが好ましい。前記樹脂材料が、ポリプロピレン系樹脂と、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びポリエチレン系プラストマーの内の少なくとも1種とを含むことが好ましい。前記樹脂材料において、前記ポリプロピレン系樹脂と前記オレフィン系熱可塑性エラストマーと前記ポリエチレン系プラストマーとの合計100重量%中、前記ポリプロピレン系樹脂の含有量が10重量%以上、90重量%以下かつ前記オレフィン系熱可塑性エラストマーと前記ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量が10重量%以上、90重量%以下であることが好ましい。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、25%圧縮応力が10kPa以上、300kPa以下である発泡シートを得る。
本発明に係る発泡シートの製造方法のある特定の局面では、23℃で発泡シートを厚み方向に、元厚みに対して50%に60秒圧縮した後、圧縮解放してから30秒後の発泡シートの下記式(1)で表される復元率が85%以下である発泡シートを得る。
復元率(%)=100×(圧縮開放30秒後の厚み/元厚み)・・・式(1)
本発明に係る発泡シートの製造方法は、樹脂材料を発泡させて、発泡体を得る発泡工程と、上記発泡体を加熱及び圧縮して、発泡シートを得る加熱圧縮工程とを備え、上記加熱圧縮工程において、上記発泡シートの片面又は両面に熱源を接触させ、上記発泡体の融点をTm℃としたときに、上記熱源の温度を、Tm−100℃以上、Tm+35℃以下にするので、圧縮後に圧縮形状を良好に保持することができる発泡シートを得ることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る発泡シートの製造方法により得られる発泡シートを示す断面SEM画像である。 図2は、発泡シートを得るために用いる発泡体(加熱圧縮処理前)を示す断面SEM画像である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る発泡シートの製造方法は、発泡工程と、加熱圧縮工程とを備える。上記発泡工程は、樹脂材料を発泡させて、発泡体を得る工程である。上記加熱圧縮工程は、上記発泡体を加熱及び圧縮して、発泡シートを得る工程である。上記加熱圧縮工程では、上記発泡体の片面又は両面に熱源を接触させる。上記加熱圧縮工程では、上記発泡体の融点をTm℃としたときに、上記熱源の温度(加熱温度)を、Tm−100℃以上、Tm+35℃以下にする。
本発明では、上述した構成が備えられているので、圧縮後に圧縮形状を良好に保持することができる発泡シートを得ることができる。例えば、厚みが0.5mmよりも大きい場合には、圧縮形状の保持性をある程度高めることができたとしても、厚みが0.5mm以下である場合には、圧縮形状の保持性を十分に高めることは困難である。本発明では、厚みが0.5mm以下であっても、圧縮形状の保持性に優れた発泡シートが提供される。
厚みが0.5mm以下である薄い非発泡シートが知られている。しかし、この非発泡シートでは、重くなり、かつ柔軟性が低くなり、防水性及び防塵性が低くなる。また、フィルムの表面に樹脂が吹き付けられたシートが知られている。しかし、このシートの作製は煩雑であり、軽量化に限界がある。
これに対して、本発明に係る発泡シートの製造方法では、軽量性、圧縮後の形状保持性、防水性及び防塵性を高めることができる。また、本発明に係る発泡シートの製造方法では、高い機械的強度を維持したままで、厚みを薄くすることができる。このため、得られる発泡シートは、電子・電気機器用粘着シートに好適に用いることができ、ウェアラブルコンピュータ用粘着シートにより好適に用いることができる。得られる発泡シートをウェアラブルコンピュータなどの電子・電気機器に組み込むことで、微細な凹凸への追従性を高め、剥離を抑え、隙間を形成し難くし、水、埃等の浸入を十分に防ぐことができる。また、得られる発泡シートでは、粘着加工などの二次加工性にも優れている。
圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡シートの厚みは好ましくは0.05mm以上、より好ましくは0.06mm以上、より一層好ましくは0.07mm以上、更に好ましくは0.08mm以上、特に好ましくは0.09mm以上、最も好ましくは0.10mm以上である。薄型化の要求に対応する観点からは、発泡シートの厚みは、好ましくは0.50mm以下、より好ましくは0.45mm以下、より一層好ましくは0.40mm以下、更に好ましくは0.35mm以下、特に好ましくは0.30mm以下である。
破断防止性をより一層高める観点からは、発泡シートの引張強度は好ましくは0.1MPa以上、より好ましくは0.2MPa以上、より一層好ましくは0.3MPa以上、更に好ましくは0.4MPa以上、特に好ましくは0.5MPa以上、最も好ましくは0.6MPa以上である。上記発泡シートの引張強度は、好ましくは30MPa以下である。
23℃で発泡シートを厚み方向に、元厚み(圧縮前の厚み)に対して50%に60秒圧縮した後、圧縮解放してから30秒後の発泡シートの復元率は好ましくは90%以下、より好ましくは85%以下である。上記復元率が低いほど、剥離の発生及び隙間の形成を抑えることができる。復元率は下記式(1)で表される。復元率を測定するための圧縮は23℃で行われる。
復元率(%)=100×(圧縮開放30秒後の厚み/元厚み)・・・式(1)
圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡シートの25%圧縮応力は好ましくは300kPa以下、より好ましくは150kPa以下である。発泡シートの25%圧縮応力は好ましくは10kPa以上である。
圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡工程において、発泡後に片面又は両面をスライス加工により除去して、発泡体を得ることが好ましい。両面をスライス加工により除去することがより好ましい。圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡シートにおいて、第1の外側の領域の表面(第1の表面)は、スライス加工により形成された表面であることが好ましい。圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡シートにおいて、第2の外側の領域の表面(第2の表面)は、スライス加工により形成された表面であることが好ましい。得られる発泡体では、スライス加工された表面に、気泡が露出していることが好ましい。
圧縮特性をより一層良好にする観点からは、第1の外側の領域の表面(第1の表面)に複数の気泡が露出していることが好ましい。圧縮特性をより一層良好にする観点からは、第2の外側の領域の表面(第2の表面)に複数の気泡が露出していることが好ましい。
圧縮特性をより一層良好にする観点からは、発泡シートの第1の外側の領域の表面(第1の表面)及び外側の領域の表面(第2の表面)の算術平均粗さRaはそれぞれ、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは0.2μm以上、好ましくは20μm以下、より好ましくは18μm以下である。算術平均粗さRaは、JIS B0601:1994に準拠して測定される。
上記発泡シートは、溶融押出発泡成形工程などを経て得られていてもよい。上記発泡シートは、加熱圧縮処理を経て得られる。加熱圧縮処理により、圧縮された発泡シートを容易に形成することができる。上記発泡シートは、樹脂材料を発泡させて得られる発泡体を、加熱圧縮処理することで得られる。上記発泡体は、例えば、加熱圧縮処理前のシートである。加熱時に、上記発泡シートの表面を溶融させないことが好ましい。溶融させないことによって、外側の表面の気泡状態、表面状態及び露出する気泡の数を良好に制御することができる。また、加熱圧縮処理によって、発泡シートをより一層薄型化できる。また、加熱圧縮処理によって、気泡が扁平になり、荷重が付与された際の反発力が小さくなる。
発泡シートを厚み方向に3分割したときに、中央の領域、第1の外側の領域及び第2の外側の領域において、複数の上記気泡の長さ方向を平均した方向が、発泡シートの厚み方向と直交する方向と平行であるか、又は、発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して、30°以下で傾斜した方向であることが好ましい。上記気泡の長さ方向を平均した方向が、発泡シートの厚み方向と直交する方向に対して傾斜している場合に、傾斜角度はより好ましくは25°以下、更に好ましくは20°以下、特に好ましくは15°以下である。なお、後述する実施例では、中央の領域、第1の外側の領域及び第2の外側の領域における気泡は、発泡シートの厚み方向と直交する方向に延びる扁平状であり、傾斜角度は30°以下であった。
発泡工程において、厚み方向の他方側の表面をスライス加工せずに、厚み方向の一方側の表面のみをスライス加工して、発泡体を得てもよい。発泡工程において、厚み方向の両側の表面をスライス加工して、発泡体を得てもよい。
上記加熱圧縮工程において、上記発泡体を、熱源に接触させながら、加熱する。
発泡体の融点をTm℃とする。圧縮特性を良好にする観点からは、熱源の温度(加熱温度)はTm−100℃以上、Tm+35℃以下である。圧縮特性をより一層良好にする観点からは、熱源の温度(加熱温度)は好ましくはTm−95℃以上、より好ましくはTm−90℃以上、好ましくはTm+30℃以下である。
また、熱源の温度(加熱温度)は好ましくは50℃以上、より好ましくは60℃以上である。
引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、熱源に対する接触時間(加熱時間)は好ましくは0.1秒以上、より好ましくは0.2秒以上、好ましくは5.0秒以下、より好ましくは4.5秒以下、更に好ましくは4.0秒以下である。
引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、圧縮時の圧力は好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.1MPa以上、更に好ましくは0.15MPa以上、好ましくは1.1MPa以下、より好ましくは1.0MPa以下、更に好ましくは0.9MPa以下である。
引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、上記加熱圧縮工程において、上記発泡体を熱源に接触させながら加熱及び圧縮するか、又は、上記発泡体を熱源に接触させながら加熱した後、上記発泡体を冷却時に圧縮することが好ましく、上記加熱圧縮工程において、上記発泡体を熱源に接触させながら加熱及び圧縮することがより好ましい。
引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、上記発泡体の厚みは好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.2mm以上、更に好ましくは0.3mm以上、好ましくは3.5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは2.5mm以下である。
後述する(A)〜(C)成分等を含む樹脂材料を用いて引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、上記発泡体の発泡倍率は好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上、更に好ましくは15倍以上、好ましくは25倍以下、より好ましくは24倍以下、更に好ましくは23倍以下である。
後述する(A)〜(C)成分等を含む樹脂材料を用いて引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、発泡体における平均気泡径は好ましくは0.01mm以上、より好ましくは0.02mm以上、更に好ましくは0.03mm以上、好ましくは0.3mm以下、より好ましくは0.2mm以下、更に好ましくは0.15mm以下である。なお、後述する実施例では、発泡体における平均気泡径は0.05mm以上、0.15mm以下の範囲内であった。なお、発泡体における気泡径は、シートの厚み方向と、厚み方向と直交する第1の方向(例えばMD方向)と、厚み方向及び第1の方向と直交する第2の方向(例えばTD方向)との径を平均することにより各気泡の径を求められる。発泡体の気泡径は、複数の気泡の径を平均することにより求められる。
上記加熱圧縮処理時に、上記発泡体の厚みに対する得られる上記発泡シートの厚みの比(発泡シートの厚み/発泡体の厚み)が、好ましくは0.05以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.07以上、好ましくは0.98以下、より好ましくは0.95以下、更に好ましくは0.93以下となるように、発泡体を加熱及び圧縮する。上記の厚みの関係を満足するように発泡体を加熱及び圧縮すると、厚みが適度に薄くなり、かつ引張強度及び柔軟性も十分に高くなる。
上記発泡体を得る工程において、円環状ダイを用いることが好ましい。上記円環状ダイは、気泡を生成させる気泡生成部と、生成した気泡を成長させる気泡成長部とを有することが好ましい。上記気泡成長部は、上記気泡生成部の下流に位置する。また、上記円環状ダイは、一般に、気泡成長部の下流に、シート成形を行う成形部を有する。上記気泡生成部は、樹脂材料が流れる流路の幅が狭まった部分であることが好ましい。上記気泡成長部は、樹脂材料が流れる流路の幅が狭まった部分の下流において、流路の幅が拡がる部分であることが好ましい。
次に、樹脂材料(樹脂組成物)の詳細について説明する。
(樹脂材料(樹脂組成物)の詳細)
引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、樹脂材料は、熱可塑性樹脂を含むことが好ましく、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂を含むことがより好ましく、ポリオレフィン系樹脂を含むことが更に好ましく、(A)ポリプロピレン系樹脂を含むことが特に好ましい。引張強度及び柔軟性を効果的に高める観点からは、熱可塑性樹脂と、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの内の少なくとも1種とを含むことが好ましく、(A)ポリプロピレン系樹脂と、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの内の少なくとも1種とを含むことが特に好ましい。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、樹脂材料は、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの双方を含むことが好ましい。
樹脂材料は、(D)黒色顔料を含まないか又は含む。表面状態が良好である発泡シートにおいて、ヒダ(コルゲート)及び汚れをより一層目立たなくする観点からは、樹脂材料は、(D)黒色顔料を含んでいてもよい。
樹脂材料は、(E)気泡核材を含まないか又は含む。柔軟性が良好である発泡シートを得る観点からは、樹脂材料は、(E)気泡核材を含んでいてもよい。
熱可塑性樹脂、ポリオレフィン樹脂、(A)ポリプロピレン系樹脂、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー、(C)ポリエチレン系プラストマー、(D)黒色顔料及び(E)気泡核材はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性エポキシ樹脂、ポリアミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、サルファイド系樹脂、アクリル系樹脂などが挙げられる。引張強度及び柔軟性を効果的に高くする観点からは、ポリオレフィン系樹脂又はポリスチレン系樹脂が好ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂としては、特に限定されず、ポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。破断防止性及び柔軟性を効果的に高くする観点からは、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂又はポリスチレン系樹脂が好ましい。
(A)ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンモノマーを重合させることにより得られる。(A)ポリプロピレン系樹脂は重合体である。重合体には共重合体が含まれる。(A)ポリプロピレン系樹脂としては、プロピレンモノマーの単独重合体、並びにプロピレンモノマーを主成分とする重合成分の共重合体が挙げられる。上記プロピレンモノマーを主成分とする重合成分の共重合体では、重合可能な重合成分100重量%中、プロピレンモノマーの含有量は50重量%以上であり、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上である。また、共重合の形態は、ランダムであってもよく、ブロックであってもよい。
(A)ポリプロピレン系樹脂としては、具体的には、プロピレンホモポリマー、プロピレンランダムポリマー及びプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。(A)ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンモノマーの単独重合体であることが好ましく、プロピレンホモポリマーであることが好ましい。
熱可塑性樹脂及び(A)ポリプロピレン系樹脂のメルトフローレイト(MFR)は、試験温度230℃及び荷重21.18Nの条件で、好ましくは0.1g/10分以上、より好ましくは0.15g/10分以上、更に好ましくは0.2g/10分以上、好ましくは5g/10分以下である。熱可塑性樹脂及び(A)ポリプロピレン系樹脂のMFRが上記下限以上及び上記上限以下であると、引張強度がより一層高く、表面状態がより一層良好である発泡シートが得られる。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、熱可塑性樹脂及び(A)ポリプロピレン系樹脂の230℃での溶融張力は、好ましくは0.3cN以上、より好ましくは0.5cN以上、好ましくは35cN以下、より好ましくは30cN以下である。また、溶融張力が上記下限以上及び上記上限以下であると、気泡をより一層微細にすることができ、発泡シートの表面の粗度が効果的に小さくなる。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーは、ハードセグメントとソフトセグメントを組み合わせた構造を有することが好ましい。(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーは、常温(25℃)でゴム弾性を示し、高温では熱可塑性樹脂と同様に可塑化されて成形できるという性質を有する。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーは、一般的には、ハードセグメントがポリプロピレン又はポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂であり、ソフトセグメントがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体又はエチレン−プロピレン共重合体などのゴム成分又は非結晶性ポリエチレンである。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ハードセグメントとなるモノマーとソフトセグメントとなるモノマーとの重合を多段階で行い、重合反応容器内において直接製造される重合タイプのエラストマー;バンバリーミキサー又は二軸押出機などの混練機を用いて、ハードセグメントとなるポリオレフィン系樹脂と、ソフトセグメントとなるゴム成分とを物理的に分散させて製造されたブレンドタイプのエラストマー;バンバリーミキサー又は二軸押出機などの混練機を用いて、ハードセグメントとなるポリオレフィン系樹脂と、ソフトセグメントとなるゴム成分とを物理的に分散させる際に、架橋剤を加えることによって、ポリオレフィン系樹脂マトリックス中に、ゴム成分を完全架橋又は部分架橋させて、ミクロ分散させて得られる動的架橋されたエラストマー等が挙げられる。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーとして、非架橋エラストマー及び架橋エラストマーの双方を用いることが可能である。発泡シートのリサイクル性を高める観点からは、ハードセグメントとなるポリオレフィン系樹脂と、ソフトセグメントとなるゴム成分とを物理的に分散させて製造された非架橋エラストマーが好ましい。また、このような非架橋エラストマーは、上記円環状ダイでの押出発泡成形に好適に用いることができる。また更に、このような非架橋エラストマーの使用により、発泡シートをリサイクルし、再び押出機へ供給して押出発泡成形をする場合でも、架橋ゴムによる発泡不良などが抑えられる。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリブテン、及び塩素化ポリエチレンなどのオレフィン系エラストマー;スチレン系エラストマー;ポリエステル系エラストマー;ポリアミド系エラストマー;ポリウレタン系エラストマー等が挙げられる。
(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーがエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーである場合に、ジエン成分としては、例えばエチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、及びジシクロペンタジエン等が挙げられる。このようなエチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーは、上記円環状ダイでの押出発泡成形に好適に用いることができる。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体エラストマーは1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーは、試験温度230℃及び荷重21.18Nの条件で、MFRを有することが好ましく、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーのMFRは、好ましくは1g/10分以上、好ましくは15g/10分以下である。(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーのMFRが上記下限以上及び上記上限以下であると、引張強度がより一層高く、表面状態がより一層良好である発泡シートが得られる。
(C)ポリエチレン系プラストマーとしては、ポリオレフィン系樹脂とα−オレフィンなどの共重合体成分とを含むポリエチレン系重合体等が挙げられる。
α−オレフィンとしては、炭素数4〜8のα−オレフィンが好ましく、1−ブテン、1−へキセン又は1−オクテンがより好ましい。
エチレン/α−オレフィン共重合体としては、例えば、住友化学社製「エスプレンNO416」(エチレン−1−ブテン共重合体)、日本ポリエチレン社製「カーネルKS240T」(エチレン−1−ヘキセン共重合体)及びダウ・ケミカル社製「アフィニティーEG8100」(エチレン−1−オクテン共重合体)等が挙げられる。
(C)ポリエチレン系プラストマーの密度は、好ましくは0.85g/cm以上、好ましくは0.91g/cm以下である。上記密度が上記下限以上であると、発泡シートの引張強度が効果的に高くなる。上記密度が上記上限以下であると、発泡シートの柔軟性がより一層高くなる。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、(C)ポリエチレン系プラストマーは、試験温度190℃及び荷重21.18Nの条件で、MFRを有することが好ましく、(C)ポリエチレン系プラストマーのMFRは、好ましくは1g/10分以上、好ましくは15g/10分以下である。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、樹脂材料において、熱可塑性樹脂と(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計100重量%中、熱可塑性樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは80重量%以下であり、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは80重量%以下である。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、樹脂材料において、(A)ポリプロピレン系樹脂と(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計100重量%中、(A)ポリプロピレン系樹脂の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは80重量%以下であり、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量は好ましくは10重量%以上、より好ましくは15重量%以上、更に好ましくは20重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは85重量%以下、更に好ましくは80重量%以下である。
樹脂材料において、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量に対する(C)ポリエチレン系プラストマーの含有量の重量比((C)の含有量/(B)の含有量)は、好ましくは5/95以上、より好ましくは10/90以上、更に好ましくは15/85以上、特に好ましくは20/80以上、好ましくは95/5以下、より好ましくは90/10以下、更に好ましくは85/10以下、特に好ましくは80/20以下である。上記重量比((C)の含有量/(B)の含有量)が上記下限以上及び上記上限以下であると、破断防止性及び柔軟性が効果的に高くなり、表面状態をより一層良好になる。また、発泡倍率を効果的に高くすることができる結果、発泡シートの柔軟性をより一層高くすることができる。
樹脂材料において、熱可塑性樹脂と(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量は好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、好ましくは100重量%(全量)以下である。
樹脂材料において、(A)ポリプロピレン系樹脂と(B)オレフィン系熱可塑性エラストマーと(C)ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量は好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、好ましくは100重量%(全量)以下である。
樹脂材料において、(D)黒色顔料の含有量は好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
樹脂材料のメルトフローレイト(MFR)は、好ましくは0.1g/10分以上、より好ましくは0.15g/10分以上、更に好ましくは0.2g/10分以上、特に好ましくは0.25g/10分以上、好ましくは5g/10分以下、より好ましくは4.5g/10分以下、更に好ましくは4g/10分以下である。樹脂材料のMFRが上記下限以上及び上記上限以下であると、引張強度及び柔軟性が効果的に高くなり、表面状態がより一層良好になる。また、樹脂材料のMFRが上記下限以上であると、押出機の負荷が小さくなり、発泡シートの生産性が高くなり、樹脂材料が円環状ダイの樹脂流路を効率的に流れる。
熱可塑性樹脂、(A)ポリプロピレン系樹脂、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー、(C)ポリエチレン系プラストマー及び樹脂材料のMFRは、JIS K7210:1999のB法に準拠して、試験温度230℃又は190℃及び荷重21.18Nの条件で測定される。
引張強度及び柔軟性を効果的に高くし、表面状態をより一層良好にする観点からは、樹脂材料の230℃での溶融張力は、好ましくは0.1cN以上、より好ましくは0.2cN以上、好ましくは30cN以下、より好ましくは25cN以下である。また、溶融張力が上記下限以上及び上記上限以下であると、気泡をより一層微細にすることができる。
熱可塑性樹脂、(A)ポリプロピレン系樹脂及び樹脂材料の溶融張力は、試験温度230℃及び荷重21.18Nの条件で測定される。
樹脂材料とともに、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、各種の添加剤を用いてもよい。上記添加剤としては、界面活性剤、分散剤、耐候性安定剤、光安定剤、顔料、染料、難燃剤、可塑剤、滑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、充填剤、補強剤及び帯電防止剤等が挙げられる。界面活性剤の使用により、滑性及びアンチブロッキング性がより一層高くなる。分散剤の使用により、各配合成分の分散性が高くなる。分散剤としては、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル及び高級脂肪酸アミド等が挙げられる。
(発泡シート及び発泡シートの製造方法の他の詳細)
発泡成形には、発泡剤として、炭酸ガス(二酸化炭素)等が好適に用いられる。
発泡成形時に、樹脂材料において、海島構造が形成されていることが好ましく、熱可塑性樹脂又は(A)ポリプロピレン系樹脂が海部であり、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの内の少なくとも1種が島部であることが好ましい。この場合に、樹脂材料にせん断が付与されたときに、島部が伸び縮みすることで、樹脂材料の粘度が適度に高くなる。(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーを良好な島部にするために、熱可塑性樹脂又は(A)ポリプロピレン系樹脂の硬度(デュロ硬度)が、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの硬度(デュロ硬度)よりも高いことが好ましい。熱可塑性樹脂又は(A)ポリプロピレン系樹脂の硬度は好ましくはD50以上であり、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの硬度はそれぞれ好ましくはD50未満である。樹脂材料にせん断が付与されたときに、樹脂材料の粘度を適度に高める観点からは、(B)オレフィン系熱可塑性エラストマー及び(C)ポリエチレン系プラストマーの硬度は好ましくはD10以上である。
上記円環状ダイは押出機の先端に取り付けられる。押出機内で樹脂材料は溶融混練される。上記押出機としては、単軸押出機、二軸押出機及びタンデム型押出機等が挙げられる。押出条件の制御が容易であるので、タンデム型押出機が好ましい。
樹脂流路の上記気泡生成部における樹脂材料の押出量は、好ましくは15kg/時間以上、好ましくは50kg/時間以下である。押出量が上記下限以上及び上記上限以下であると、引張強度がより一層高く表面状態がより一層良好である発泡シートが得られ、発泡倍率をより一層高くし、気泡をより一層微細にすることができ、かつ連続気泡率及び気泡破れ率が適度である発泡シートを得ることができる。
押出量は、円環状ダイから押出される押出物(樹脂材料及び発泡剤など)の総重量である。
発泡性を適度に高める観点からは、樹脂材料の溶融温度は、熱可塑性樹脂又は(A)ポリプロピレン系樹脂の融点をT℃としたときに、好ましくはT+10℃以上、好ましくはT+30℃以下である。溶融温度が上記下限以上であると、熱可塑性樹脂又は(A)ポリプロピレン系樹脂の結晶化が始まりにくく、溶融物の過度の粘度上昇が抑えられる。溶融温度が上記上限以下であると、発泡後の固化速度と発泡速度とが適度になり、発泡倍率を適度に高めることができる。
発泡体及び発泡シートにおいて、厚み方向の気泡数は2個以上であることが好ましく、3個以上であることがより好ましい。すなわち、発泡体及び発泡シートの両側の表面を厚み方向に結ぶ直線上で、気泡が2個以上又は3個以上配置されていることが好ましい。厚み方向の気泡数が3個以上であると、発泡シートの柔軟性がより一層高くなる。厚み方向の気泡数の上限は、発泡体及び発泡シートの厚み及び平均気泡径などによって適宜調整でき、特に限定されない。厚み方向の気泡数は50個以下であってもよい。
発泡シートの用途は特に限定されない。発泡シートは、包装用緩衝材及び自動車用構造部材等に用いられる。また、発泡シートは、加工性及び柔軟性に優れることから、電子・電気機器用粘着シート、及びシーリング材の基材等として用いられる。
発泡シートの一方の表面上に粘着層を配置することで、粘着シートを得ることができる。この粘着シートは、発泡シートと、発泡シートの一方の表面上に配置された粘着層とを備える。この粘着シートでは、発泡シートの他方の表面上にも、粘着層が配置されていてもよく、発泡シートの両側の表面上に粘着層が配置されてもよい。
発泡シートは、電子・電気機器用粘着シートに好適に用いられ、ウェアラブルコンピュータ用粘着シートに、より好適に用いられる。粘着シートは、電子・電気機器用粘着シートであることが好ましく、ウェアラブルコンピュータ用粘着シートであることが好ましい。このような用途では、特に発泡シート及び粘着シートの厚みが薄いことが求めれる。本発明では、厚みが薄いにも関わらず、破断し難く、柔軟性が高いので、ウェアラブルコンピュータなどの電子・電気機器において、発泡シート及び粘着シートの破断を抑え、発泡シート及び粘着シートによる衝撃吸収性を高めることができる。
以下に実施例を掲げて、本発明を更に詳しく説明する。本発明は、以下の実施例のみに限定されない。
(実施例1)
ポリプロピレン樹脂(MFR:0.3g/10分、プライムポリマー社製「E110G」)100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
口径が65mmの第一押出機の先端に、口径が75mmの第二押出機を接続したタンデム型押出機を用意した。得られた樹脂組成物を、タンデム型押出機の第一押出機に供給して溶融混練した。第一押出機の途中から発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素を4.5重量部圧入して、溶融状態の樹脂組成物と二酸化炭素を均一に混合混練した上で、発泡剤を含む溶融樹脂組成物を第二押出機に連続的に供給して、溶融混練しつつ発泡に適した樹脂温度に冷却した。
その後、第二押出機の先端に取り付けた金型の円環ダイ(気泡生成部口径φ36mm、発泡体成形部の出口口径φ70mm)から、吐出量30kg/hr、溶融物温度176℃、円環ダイ手前での溶融物圧力12.0MPaの条件で押出発泡させることで、円筒状の発泡体を得た。円環ダイの発泡体成形部において成形された円筒状の発泡体を、冷却されているマンドレル上に添わせるとともに、その外面をエアリングからエアーを吹き付けて冷却した。冷却された円筒状の発泡体を、マンドレル上の一点でカッターにより切開して、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
次に、熱源として誘電加熱ロールを用意し、加熱温度(プレス温度)100℃、ニップロール圧力(プレス圧力)0.3MPa、誘電加熱ロールと発泡体との接触時間が0.5秒の条件で、得られた発泡体を、誘電加熱ロールとニップロールとの間に通し、片面側から加熱プレスした。この結果、平均厚みが0.10mmである発泡シート(加熱プレス後)を得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率80%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例2)
ポリプロピレン樹脂(MFR:0.3g/10分、プライムポリマー社製「E110G」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:1.5g/10分、プライムポリマー社製「R110E」)40重量部を加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.15mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率70%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例3)
ポリプロピレン樹脂(MFR:0.3g/10分、プライムポリマー社製「E110G」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:1.5g/10分、プライムポリマー社製「R110E」)20重量部と、メタロセンプラストマーであるポリエチレン(MFR:2.2g/10分、日本ポリエチレン社製「KS240T」)20重量部とを加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、誘電加熱ロールの加熱温度(プレス温度)を80℃に変更したこと、並びに発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.10mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率80%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例4)
実施例3で得られた発泡体を用意した。
得られた発泡体を用いたこと、発泡シートの両面を加熱プレスしたこと、誘電加熱ロールの加熱温度(プレス温度)を80℃に変更したこと、並びに発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.05mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率90%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例5)
実施例3で得られた発泡体を用意した。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を130℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.05mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率90%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例6)
実施例3で得られた発泡体を用意した。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を65℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.20mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率60%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例7)
実施例3で得られた発泡体を用意した。
得られた発泡体を用いたこと、発泡シートの両面を加熱プレスしたこと、加熱温度を130℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.25mmである発泡シートを得た。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率50%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。
(実施例8)
実施例3で得られた発泡体を用意した。
得られた発泡体を用いたこと、発泡シートの両面を加熱プレスしたこと、加熱温度を65℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.30mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率40%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例9)
ポリエチレン系樹脂(MFR:0.2g/10分、NUC社製「DFDJ6776」)100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を80℃に変更したこと、溶融物圧力を10.0MPaに変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.5mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、並びに加熱温度を80℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.10mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率90%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例10)
ポリエチレン系樹脂(MFR:0.2g/10分、NUC社製「DFDJ6776」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:11g/10分、三菱化学社製「Z101N」)40重量部を加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を115℃に変更したこと、並びに溶融物圧力を10.0MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.5mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を90℃に変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.12mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率88%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例11)
ポリエチレン系樹脂(MFR:0.2g/10分、NUC社製「DFDJ6776」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:11g/10分、三菱化学社製「Z101N」)20重量部と、メタロセンプラストマーであるポリエチレン(MFR:2.2g/10分、日本ポリエチレン社製「KS240T」)20重量部を加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を115℃に変更したこと、並びに溶融物圧力を10.0MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.5mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を90℃に変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.07mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率93%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例12)
ポリスチレン系樹脂(MFR:1.6g/10分、東洋スチレン社製「HRM26」)100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を153℃に変更したこと、並びに溶融物圧力を9.0MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、並びに加熱温度を120℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.20mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率60%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例13)
ポリスチレン系樹脂(MFR:1.6g/10分、東洋スチレン社製「HRM26」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:0.4g/10分、JSR社製「3400B」)40重量部を加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を150℃に変更したこと、並びに溶融物圧力を9.5MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を160℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.25mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率50%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(実施例14)
ポリスチレン系樹脂(MFR:1.6g/10分、東洋スチレン社製「HRM26」)60重量部に、熱可塑性エラストマー(MFR:0.4g/10分、JSR社製「3400B」)20重量部と、メタロセンプラストマーであるポリエチレン(MFR:2.2g/10分、日本ポリエチレン社製「KS240T」)20重量部を加えて、配合樹脂組成物100重量部を調製した。
得られた配合樹脂組成物100重量部に、気泡核材としてタルク(平均粒子径13μm)7重量部と、顔料(トーヨーケム社製「PPM OYA164 BLK−FD」)10重量部とを混合して、樹脂組成物を調製した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、溶融物温度を150℃に変更したこと、並びに溶融物圧力を9.5MPaに変更したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み2.0mmの樹脂発泡シートを得た。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、発泡シートの両面を加熱プレスしたこと、加熱温度を130℃に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.15mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率70%で圧縮されている。容易に潰すことが可能であった。24時間後の厚みを観察したところ、経時での復元はなく、形状を維持していた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、スライス後の気泡が露出した状態で維持されており、溶融していなかった。
(比較例1)
実施例2で得られた樹脂組成物を用意した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、第一押出機の途中から発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素2.0重量部を圧入したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み0.5mmの樹脂発泡シートを得た。この樹脂発泡シートをスライス加工せずに、発泡体として用いた。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を210℃に変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.05mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率90%で圧縮されていた。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、溶融しており、気泡断面の露出は無くなっていた。さらに発泡シート断面の気泡形状も溶融しており、気泡を有していない状態(非発泡)であった。
(比較例2)
実施例2で得られた樹脂発泡シートを用意した。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を30℃に変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが1.0mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮できなかった。
(比較例3)
実施例2で得られた樹脂発泡シートを用意した。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を30℃に変更したこと、並びに誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を10秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.5mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率50%で圧縮されていたが、経時で厚みが回復していき、10分後には発泡体の厚み(1.0mm)まで復元した。
(比較例4)
実施例10で得られた樹脂組成物を用意した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、第一押出機の途中から発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素6.0重量部を圧入したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み1.0mmの樹脂発泡シートを得た。この樹脂発泡シートをスライス加工せずに、発泡体として用いた。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を200℃に変更したこと、誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと、並びにスライス加工されていない両側の内の片側の表面を誘電加熱ロールに接触させたこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.15mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率85%で圧縮されている。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、溶融しており、気泡断面の露出は無くなっていた。さらに発泡シート断面の気泡形状も溶融しており、気泡を有していない状態(非発泡)であった。
(比較例5)
実施例10で得られた樹脂発泡シートを用意した。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を25℃に変更したこと、誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を10秒に変更したこと以外は、実施例1と同様にして、平均厚みが0.25mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率75%で圧縮されていたが、経時で厚みが回復していき、10分後には発泡体の厚み(1.0mm)まで復元した。
(比較例6)
実施例13で得られた樹脂組成物を用意した。
得られた樹脂組成物を用いたこと、第一押出機の途中から発泡剤として超臨界状態の二酸化炭素3.0重量部を圧入したこと以外は実施例1と同様にして、平均厚み0.5mmの樹脂発泡シートを得た。この樹脂発泡シートをスライス加工せずに、発泡体として用いた。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を200℃に変更したこと、誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を1秒に変更したこと、並びにスライス加工されていない両側の内の片側の表面を誘電加熱ロールに接触させたこと以外は、実施例1と同様にして、スライス加工されていない表面側から加熱プレスされており、平均厚みが0.10mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率80%で圧縮されている。また、誘電加熱ロールと接したスライス表面は、溶融しており、気泡断面の露出は無くなっていた。さらに発泡シート断面の気泡形状も溶融しており、気泡を有していない状態(非発泡)であった。
(比較例7)
実施例13で得られた樹脂発泡シートを用意した。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み0.5mmの発泡体(加熱プレス前、シート原反)を得た。
得られた発泡体を用いたこと、加熱温度を30℃に変更したこと、誘電加熱ロールと発泡体との接触時間を10秒に変更したこと、並びにスライス加工された両側の内の片側の表面を誘電加熱ロールに接触させたこと以外は、実施例1と同様にして、スライス加工された片側から加熱プレスされており、平均厚みが0.10mmである発泡シートを得た。
得られた発泡シートは、発泡体に対して、圧縮率80%で圧縮されていたが、経時で厚みが回復していき、10分後には発泡体の厚み(0.5mm)まで復元した。
(比較例8)
実施例2で得られた樹脂シートを用意した。
得られた樹脂発泡シートの両面を、スプリッティングマシンによりスライス加工して表皮を除去し、両面がスライス加工された平均厚み1.0mmの発泡体を得た。
得られた発泡体を加熱プレスせずに、比較例8の発泡シートとした。
(評価)
(1)発泡体の融点
JIS K7121:1987「プラスチックの転移温度測定方法」に記載されている方法で測定を行った。但し、サンプリング方法及び温度条件に関しては以下のように設定した。
示差走査熱量計装置 DSC6220型(エスアイアイナノテクノロジー社製)を用いアルミニウム製測定容器の底にすきまのないよう試料を約6mg充てんした。この際、加熱プレス機を用い、発泡体を200℃で300秒間加熱溶融させた後、0.6MPaで5回上下にプレスし、その後、さらに200秒加熱して非発泡シートを得て、得られた非発泡シートを用いた。窒素ガス流量20mL/分で、30℃から−40℃まで降温した後10分間保持し、−40℃から220℃まで昇温(1st Heating)、10分間保持後220℃から−40℃まで降温(Cooling)、10分間保持後−40℃から220℃まで昇温(2nd Heating)した時のDSC曲線を得た。なお、全ての昇温及び降温は速度10℃/分で行い、基準物質としてアルミナを用いた。
本発明において、融点とは、装置付属の解析ソフトを用いて、2nd Heating過程にみられる融解ピークのトップの温度を読みとった値である。
(2)復元率
得られた発泡シートを25mm×25mmに裁断し、発泡シートの厚みを測定した(発泡シート元厚み)。その後、発泡シートを50%の厚みになるまで圧縮し、圧縮した状態で60秒間保持した。具体的には、裁断した発泡シートを1mmの平滑なガラス板で挟み、50%圧縮となる荷重で重りを載せて、平行な台の上に60秒間静置した。60秒経過後重りを外し、圧縮を開放後30秒間静置した発泡シートの厚みを測定した(圧縮後発泡シート)。
3個の試験片を測定し、次式により算出した復元率の平均を発泡シートの復元率とした。
復元率(%)=100×(圧縮開放30秒後の厚み/発泡シート元厚み)
(3)厚み(平均厚み)
シックネスゲージ(ミツトヨ社製「NO.547−301」)及びサイズφ10mmの厚み測定器を用いて、得られた発泡シートの幅方向(TD方向)の厚みを、無荷重状態で、30mm間隔で12点測定した。測定値の平均値(相加平均)を、発泡シートの平均厚み(mm)とした。
(4)25%圧縮応力
テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、型式:UCT−10T)及び万能試験機データ処理ソフト(ソフトブレーン社製、製品番号:UTPS−458X)を用いて、次の方法で測定された値を発泡シートの25%圧縮応力(kPa)とする。
試験片サイズを50×50×2mmとし、試験片の厚みが2mm以上である場合には試験片をそのまま用い、試験片の厚みが2mm未満である場合には試験片を積み重ねて厚みを約2mmとする。
試験片の幅および長さを、デジタルノギス(ミツトヨ社製、製品名:デジマチックキャリパ、型式:CD−15)を用いて1/100mmまで測定し、試験片の厚みを、テンシロン万能試験機(オリエンテック社製、型式:UCT−10T、ロードセル:10kN、型式:UR−1T−A−SR)を用いて試験片を圧縮し、負荷が2N/25cm(0.8kPa)となる点の上下圧縮板間隔を1/100mmまで測定し、試験開始点とする。
変位の原点を試験開始点、圧縮速度を1mm/分とし、初めの厚み(圧縮負荷が2N/25cmの上下圧縮板間隔値)の25%圧縮時の応力を圧縮応力とする。3個の試験片を測定し、次式により算出した圧縮応力の平均を発泡シートの25%圧縮応力(kPa)とする。
σ25=(F25/A)×10
σ25:圧縮応力(kPa)
25:25%変形時の荷重(N)
:試験片の初めの断面積(mm
なお試験片を、JIS K 7100:1999の記号「23/50」(温度23℃、相対湿度50%)、2級の標準雰囲気下で16時間以上かけて状態を調整した後、同じ標準雰囲気下で測定を行う。
(5)気泡露出率
平均気泡径で用いた画像を、樹脂部の比率の測定で用いた、発泡体評価ソフト(ナノシステム社製「Nano Hunter NS2 K−Pro」)に取り込んだ。取り込んだ画像を目視で樹脂部と気泡部とを識別し、樹脂部を白色に塗った。その際に、走査型電子顕微鏡写真の表面のみを塗り、背面の気泡壁などは塗らないように気をつけて2値化を行い、気泡露出率を算出した。
(6)IP性能:IPコード
IPコードは、JIS C0920電気機械器具の外郭による保護等級(IPコード)によるIPコード測定方法に準拠して、以下のようにして測定した。
各厚みの発泡シートを幅2mm、縦150mm×横150mm(内径縦148mm×横148mm)に抜いた試験片を用い、厚みが3mm、縦200mm×横200mmのアクリル板で試験片を挟み、試験サンプルとした。試験片は、厚みの50%圧縮になるようにアクリル板の四隅を均一に挟んだ。
無保護なものをIP00、直径2.5mm以上の外来固形物の侵入に対して保護され、かつ、鉛直に落ちてくる水滴によって有害な影響を受けないものをIP31、直径1.0mm以上の外来固形物の侵入に対して保護され、かつ、鉛直から60度以内の噴霧水による水によって有害な影響を受けないものをIP43、直径1.0mm以上の外来固形物の侵入に対して保護され、かつ、いかなる方向からの飛沫によっても有害な影響を受けないものをIP44とした。若干の粉塵の侵入があっても正常な運転を阻害しない、かつ、規定の圧力及び時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けないものをIP57とした。
詳細及び結果を下記の表1,2に示す。
また、図1に、本発明の一実施形態に係る発泡シートの製造方法により得られる発泡シートの厚み方向における断面SEM(走査型電子顕微鏡)画像を示した。図2に、発泡シートを得るために用いる発泡体(加熱圧縮処理前)の厚み方向における断面SEM画像を示した。

Claims (12)

  1. 樹脂材料を発泡させて、発泡体を得る発泡工程と、
    前記発泡体を加熱及び圧縮して、発泡シートを得る加熱圧縮工程とを備え、
    前記加熱圧縮工程において、前記発泡体の片面又は両面に熱源を接触させ、
    前記発泡体の融点をTm℃としたときに、前記熱源の温度を、Tm−100℃以上、Tm+35℃以下にする、発泡シートの製造方法。
  2. 前記発泡工程において、発泡後に片面又は両面をスライス加工により除去して、発泡体を得る、請求項1に記載の発泡シートの製造方法。
  3. 前記熱源が加熱ロールである、請求項1又は2に記載の発泡シートの製造方法。
  4. 厚みが0.05mm以上、0.5mm以下である発泡シートを得る、請求項1〜3のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  5. 前記加熱圧縮工程において、前記発泡体の厚みに対する得られる発泡シートの厚みの比が0.1以上、0.95以下となるように、前記発泡体を加熱及び圧縮する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  6. 前記加熱圧縮工程において、前記発泡体を熱源に接触させながら、0.1秒以上、5秒以下加熱する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  7. 前記加熱圧縮工程において、前記発泡体を熱源に接触させながら加熱及び圧縮するか、又は、前記発泡体を熱源に接触させながら加熱した後、前記発泡体を冷却時に圧縮する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  8. 前記樹脂材料がポリプロピレン系樹脂を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  9. 前記樹脂材料が、ポリプロピレン系樹脂と、オレフィン系熱可塑性エラストマー及びポリエチレン系プラストマーの内の少なくとも1種とを含む、請求項8に記載の発泡シートの製造方法。
  10. 前記樹脂材料において、前記ポリプロピレン系樹脂と前記オレフィン系熱可塑性エラストマーと前記ポリエチレン系プラストマーとの合計100重量%中、前記ポリプロピレン系樹脂の含有量が10重量%以上、90重量%以下かつ前記オレフィン系熱可塑性エラストマーと前記ポリエチレン系プラストマーとの合計の含有量が10重量%以上、90重量%以下である、請求項9に記載の発泡シートの製造方法。
  11. 25%圧縮応力が10kPa以上、300kPa以下である発泡シートを得る、請求項1〜10のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
  12. 23℃で発泡シートを厚み方向に、元厚みに対して50%に60秒圧縮した後、圧縮解放してから30秒後の発泡シートの下記式(1)で表される復元率が85%以下である発泡シートを得る、請求項1〜11のいずれか1項に記載の発泡シートの製造方法。
    復元率(%)=100×(圧縮開放30秒後の厚み/元厚み)・・・式(1)
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