JP2016164003A - 印刷材収容容器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カートリッジ4は、前面42、第1側面43、第2側面44、第3側面、第4側面、後面47を備えたケース40と、ケース40の内部に設けられた印刷材収容部84と、前面42に設けられて棒状部材が挿入される第2挿入孔420と、前面42を除く他の面に開口する印刷材注入口122を一端に有し、他端が印刷材収容部84に接続された印刷材注入流路120と、を備え、第2挿入孔420は、前面42のうち、第1側面43と第2側面44との中間の位置に設けられる。
【選択図】図35
Description
ここで、カートリッジから印刷ヘッドにインクが供給されていない状態で、印刷ヘッドを動作させると、いわゆる空打ちとなって印刷ヘッドが損傷を受ける等の不具合が生じる場合がある。よって、カートリッジの内部のインクが無くなった状態、あるいはインクが残り少なくなった状態を検出するための検出手段をカートリッジやプリンターに搭載する技術が知られている(例えば、特許文献1、2)。なお、インクが無くなった状態、あるいはインクが残り少なくなった状態をインクエンドと呼ぶ。
装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたケースと、前記ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、前記ケースの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、前記前面を除く他の面に開口する印刷材注入口を一端に有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材注入流路と、を備え、前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
適用例1に記載のカートリッジであって、前記ケースの外部に配置された外部印刷材収容部が前記印刷材注入口に接続され、前記印刷材収容部及び前記外部印刷材収容部は、一体となって密閉型液体収容部を構成する、カートリッジ。
適用例2に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部及び外部印刷材収容部に収容された液体の使用に伴って、こららの内部が減圧されるので、液体を装置側に向けて送り出すことができる。また、液体を使用して無くなった時に、外部印刷材収容部を交換することにより、カートリッジ(印刷材収容部)を交換することなく、繰り返し使用することができる。
適用例2に記載のカートリッジであって、前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、を備えるカートリッジ。
適用例3に記載のカートリッジによれば、印刷材のエンド検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、印刷材のエンド検出を正確に行なうことができる。また、印刷材のエンド検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
適用例1に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、前記印刷材注入口を介して大気開放される開放型液体収容部である、カートリッジ。
適用例4に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体を使用して無くなった時に、印刷材注入口から液体を供給できるので、カートリッジを交換することなく、繰り返し使用することができる。
適用例4に記載のカートリッジであって、さらに、前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
適用例5に記載のカートリッジによれば、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、カートリッジの装着検出を正確に行なうことができる。また、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
適用例4乃至適用例5のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、前記ケースの内部に形成された内部空間である、カートリッジ。
適用例6に記載のカートリッジによれば、アルミラミネート複層フィルム等により形成した袋体をケースの内部に収容する必要がないので、カートリッジの製造コストを低減できる。
適用例1乃至適用例6のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記ケースは、前記−Y軸方向側に開口を有し、前記印刷材収容部が内部に収容又は形成される保護容器と、前記−Y軸方向側に設けられ、前記保護容器の前記開口を塞ぐように前記保護容器に取り付けられるキャップと、を備え、前記第1挿入孔と前記第2挿入孔は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
適用例7に記載のカートリッジによれば、ケースが保護容器とキャップとを備え、キャップに第2挿入孔と第1挿入孔が設けられている。印刷材収容部が収容されている保護容器側は、キャップ側に比べ全体として重量が大きくなる。ケースの側面が前面側(−Y軸方向の先端側)から後面側(+Y軸方向の先端側)まで連続して形成されていると、前面側よりも後面側が下がるようにカートリッジ全体が傾いてしまう可能性がある。これに対し、印刷材収容部を収容する保護容器と、キャップとを別部材にすれば、キャップと保護容器との間のクリアランスの分だけ、保護容器がキャップに対してわずかに動けるように構成することが可能となる。よって、印刷材収容部の重量が大きくても、保護容器の部分だけが傾いて、キャップは傾かずに正しい姿勢を保つことができる。これにより、装着状態において、キャップに設けられた第1挿入孔や第2挿入孔のカートリッジ装着部に対する位置が設計された正しい位置からずれる可能性を低減できる。
適用例7に記載のカートリッジであって、さらに、前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、前記カートリッジ側端子群は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
適用例8に記載のカートリッジによれば、装着状態において、正しい位置からずれる可能性を低減したキャップにカートリッジ側端子群を設けることで、カートリッジ側端子群と装置側端子群との電気的な接続を安定に図ることができる。
装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたアダプターと、前記後面に対して着脱可能な印刷材収容部と、前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、前記アダプターの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、を備え、前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
また、適用例9のカートリッジでは、適用例1に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で位置決めを行っているため、長手方向の両端部の位置ずれを同等に抑えることができる。よって、カートリッジをカートリッジ装着部に対して精度良く、また効率良く、位置決めすることができる。
適用例9に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、密閉型液体収容部である、カートリッジ。
適用例10に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体の使用に伴って、内部が減圧されるので、液体を装置側に向けて送り出すことができる。
適用例10に記載のカートリッジであって、前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、を備えるカートリッジ。
適用例11に記載のカートリッジによれば、適用例3に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、印刷材のエンド検出を正確に行なうことができる。また、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
適用例9に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、大気導入開口を有する開放型液体収容部である、カートリッジ。
適用例12に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体を使用して無くなった時に、大気導入開口から液体を供給できるので、カートリッジを交換することなく、繰り返し使用することができる。
適用例12に記載のカートリッジであって、さらに、前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
適用例13に記載のカートリッジによれば、適用例5に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、カートリッジの装着検出を正確に行なうことができる。また、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
適用例9乃至適用例12のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、前記カートリッジ側端子群は、前記アダプタに設けられている、カートリッジ。
適用例13に記載のカートリッジによれば、装着状態において、正しい位置からずれる可能性を低減したアダプタにカートリッジ側端子群を設けることで、カートリッジ側端子群と装置側端子群との電気的な接続を安定に図ることができる。
A−1.液体消費システムの全体構成:
図1は、本発明の実施例としての液体消費システム1を説明するための図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が描かれている。他の図に描かれたXYZ軸は、図1のXYZ軸に方向が対応している。液体消費システム1は、液体消費装置としてのプリンター10と、液体容器としてのカートリッジ4とを備える。
本実施例では、4色(ブラック、イエロー、マゼンダ、シアン)のインクに対応して4種類のカートリッジ4が1つずつ、すなわち合計4つのカートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される。本実施例のプリンター10では、前面(+Y軸方向側の面)に交換用カバー13が設けられている。交換用カバー13の+Z軸方向側を手前側(+Y軸方向側)に倒すと、カートリッジ装着部6の開口が現れて、カートリッジ4の着脱が可能となる。カートリッジ装着部6にカートリッジ4が装着されると、ホース24を介してキャリッジ20に設けられたヘッド22にインクが供給可能となる。本実施例では、プリンター10の吸引ポンプ(図示せず)によって、カートリッジ4内のインクを吸引することで、インクがヘッド22に供給される。なお、ホース24は、インクの種類毎に設けられている。なお、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着された状態を「装着状態」とも呼ぶ。
なお、プリンター10の動作時(カートリッジ4をカートリッジ装着部6に装着した時)には、交換用カバー13を閉じてもよいし、空けたままにしてもよい。
次に図2〜図4を用いてカートリッジ装着部6の詳細構成について説明する。図2は、カートリッジ装着部6の第1の外観斜視図である。図3は、カートリッジ装着部6の第2の外観斜視図である。図4は、カートリッジ装着部6の第3の外観斜視図である。図2は、カートリッジ装着部6に取り付けられたホース24も図示している。図3及び図4は、カートリッジ装着部6の内部構成の説明を行うためにカートリッジ装着部6を区画形成する壁部の一部の図示を省略している。
次に図5〜図7を用いてカートリッジ4の外観構成について説明する。図5は、カートリッジ4の外観斜視図である。図6は、カートリッジ4の正面図である。図7は、カートリッジ4の側面図である。
装着状態では、第1のA部52Aと第1のB部52Bとの間の所定の空間部に板ばね684(図3)が入り込む。これにより、板ばね684が、第1のA部52Aを装置側前壁部62側(カートリッジ4の挿入方向側、−Y軸方向側)に付勢する。
規制面451は−Y軸方向(挿入方向)を向く面である。カートリッジ4をカートリッジ装着部6に装着される際には、規制面451が規制部材612(図4)に当接することでカートリッジ4の−Y軸方向の動きを規制する。
ここで、「中間の位置」とは、完全に中間である必要はなく、第1側壁43と第2側壁44のどちらか一方に偏って配置されていなければ良い。例えば、「中間の位置」とは、第1側壁43と第2側壁44のZ軸方向における距離Thに対して中心位置Vhから10%以内の範囲内の位置を含む。つまり、第1側壁43から第2挿入孔420の中心軸Ceまでの距離Thaと、第2側壁44から第2挿入孔420の中心軸Ceまでの距離をThbとした場合、「中間の位置」とは、完全にThaとThbとが等しくなる場合、つまり、Tha=Thb=0.5×Thとなる場合だけを意味するものではない。「中間の位置」とは、0.4×Th≦Tha≦0.6×Thまたは、0.6×Th≧Thb≧0.4×Thとなる位置を含む。この範囲であれば、本発明の効果を十分に得られるためである。なお、この範囲であれば、一見して第2挿入孔420が第1側壁43と第2側壁44のどちらか一方に偏って配置されているようには見えない。なお、中心軸Ceが、より中間に配置されるように、「中間の位置」は、第1側壁43と第2側壁44のZ軸方向における距離に対して中心位置Vhから7.5%以内の範囲内の位置を含むことが好ましい。
カートリッジ4の詳細構成について説明する前に、図8と図9を用いて装着状態におけるカートリッジ装着部6とカートリッジ4の関係について説明する。図8は、カートリッジ装着部6にカートリッジ4が装着された際の外観斜視図である。図9は、図8のF8−F8部分断面図である。なお、図9は、カートリッジ装着部6のうち装置側前壁部62を図示すると共に、規制部材612と板ばね684、604を模式的に示している。
次にカートリッジ4の詳細構成について説明する。図10は、カートリッジ4の第1の分解斜視図である。図11は、装着部材40C側部分の分解斜視図である。図12は、内部流路199を説明するための第1の図である。図13は、内部流路199を説明するための第2の図である。図12及び図13は、内部流路199を模式的に示している。また、図12は吸引ポンプPが作動していないときの様子が示されており、図13は吸引ポンプPが作動しているときの様子が示されている。なお、図12及ぶ図13は移動部材172の図示は省略している。
液体収容部84の+Y軸方向の端部と保護部材40B(カートリッジ4の後壁47)との間には、液体注入流路120が設けられる。液体注入流路120は、一端がカートリッジ4の後壁47に開口する液体注入口122に接続し、他端が液体収容部84の+Y軸方向の端部が接続されて、外部から液体収容部84の内部に向けてインクを供給可能にする。液体注入流路120には、樹脂製チューブ等を用いてもよいし、アルミラミネート複層フィルムにより液体収容部84と一体的に形成してもよい。
カートリッジ4の後壁47に開口する液体注入口122には、外部液体収容部124が連結される。外部液体収容部124は、液体収容部84と同様に、樹脂フィルム層の上にアルミニウム層が積層形成されたアルミラミネート複層フィルムにより形成されている。
外部液体収容部124は可撓性を有する。
液体注入口122と外部液体収容部124の連結部分等には、外気が侵入を阻止する密閉シール(不図示)が設けられる。液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、一体となって、密閉型液体収容部を構成する。つまり、液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、大気(空気)が流入できないように密閉されている。このため、液体収容部84及び外部液体収容部124に収容されたインクが減少するにつれて、液体収容部84及び外部液体収容部124の容積が減少する。
液体収容部84及び外部液体収容部124に収容されたインクが消費されて無くなった時には、外部液体収容部124を取り外して、液体注入口122から液体収容部84に向けて液体を供給できる。さらに、液体が充填された新たな外部液体収容部124を液体注入口122に連結することにより、液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、繰り返し、密閉型液体収容部として使用される。
なお、外部液体収容部124の外形(液体収容量)は任意である。また、外部液体収容部124をカートリッジ4に連結しないことも可能である。この場合には、液体注入口122に埋栓(不図示)を嵌めて液体収容部84の内部に大気が流入しないようにする必要がある。
図15は、カートリッジ装着部6が備える棒状部材92とセンサー138の概略構成図である。図15に示すように、棒状部材92にはバネ94が取り付けられている。バネ94は、カートリッジ装着部6に装着されるカートリッジ4に向けて棒状部材92を付勢している。
図18に示すように、凹部90は、Y軸と直交する面に沿って設けられた開口982と、Z軸と直交する面に沿って設けられた開口984とを有する。また凹部90の内壁は、一対の側壁902(902t,902w)と、底壁988と、後壁986とによって概ね構成されている。これらの内壁902,986,988によって、装置側端子部70が挿入される端子収容室900が、凹部の内部に区画形成される。凹部90は、開口982、開口984、一対の側壁902t,902w、底壁988、後壁986を主要な面として構成される略六面体である。開口982と後壁986は、Y軸方向において対向しており、開口982は−Y軸方向に、後壁986は+Y軸方向に位置する。また、一対の側壁902t,902wは、X軸方向において対向しており、第1の側壁902tは+X軸方向側に、第2の側壁902wは−X軸方向側に位置する。開口984と底壁988は、Z軸方向において互いに非平行な状態で対向しており、開口984が+Z軸方向側に、底壁988が−Z軸方向側に位置する。開口982は、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されるときに、装置側端子部70が凹部90に挿入される際の入口となる。底壁988は、第1の側壁902t及び第2の側壁902wと交わる。底壁988は、開口982と−Z方向側の辺において交わる。そして、開口982の−Z方向側の辺の位置から+Z方向に傾斜しながら+Y軸方向に延びて、後壁986と交わる。後壁986は、底壁988、第1の側壁902t、及び、第2の側壁902wと交わる。開口984は、後壁986、第1の側壁902t、第2の側壁902w、及び開口982と交わる。なお、第1の側壁902tと第2の側壁902wを区別することなく用いる場合は、側壁902を用いる。
また、図19乃至図21に示すように、入口部分916t,916wと対応するように、凹部90の側壁902w,902tの入口部分902wa,902taも、テーパー形状となっている。すなわち、入口部分902wa,902ta部分における側壁902w,902t間の距離(X軸方向における間隔)は、−Y軸方向から+Y軸方向に向かうに従って小さくなる。
同様に、図20に示すように、第2の位置決め部756wとの接触面960、つまり、溝906wの接触面も、4つの面962,966,968,964を備える。これら4つの接触面を、それぞれ、A面942,962、B面946,966、C面944,964、D面948,968ともよぶ。
図21に示すように、溝906tのA面942とB面946は、Z軸方向において対向しており、A面942が+Z軸方向側に、B面946が−Z軸方向側に位置する。溝906tのD面948は、Y軸方向において開口941と対向しており、開口941が−Y軸方向側、D面948が+Y軸方向側に位置する。またD面948は、A面942及びB面946と交わる。溝906tのC面944は、図19に示すように、第1の側壁902tの延長面902teと対向しており、第1の側壁902tの延長面902teに対して+X軸方向側に位置する。またC面944は、A面942、B面946、及び、D面948と交わる。溝906tのA面942は、第1の位置決め部756t(不図示)の+Z軸方向側端部と接触する。B面946は、第1の位置決め部756tの−Z軸方向側端部と接触する。第1のD面948は、第1の位置決め部756tの+Y軸方向側端部と接触する。第1のC面944は、第1の位置決め部756tの+X軸方向側端部と接触する。
次に、図22〜図25を用いて、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される際の、カートリッジ側端子群521と装置側端子群721との接触態様について説明する。図22は、接触態様を説明するための第1の図である。図23は、接触態様を説明するための第2の図である。図24は、接触態様を説明するための第3の図である。図25は、接触態様を説明するための第4の図である。図22から図25の図面番号順に、カートリッジ4の装着の際の様子が時系列に図示されている。また、図22〜図25は、カートリッジ側端子群521の1つのカートリッジ側端子521aと装置側端子群721のうちの1つの装置側端子721aに着目して説明する。なお、他の端子についても同様の装着態様である。第1と第2の位置決め部756ta,waの形状は同一であり、第1と第2の溝906t,wの形状は同一であることから、図22〜図25では理解の容易のために、符号756ta,waを併記すると共に符号906t,wを併記している。
図26A乃至図34Bは、凹部90に設けられた規制部の様々な変形態様を説明するための模式図である。図26Aは、第1変形態様の正面図である。図26Bは、図26Aの26−26断面図である。図27Aは、第2変形態様の正面図である。図27Bは、図27Aの27−27断面図である。図28Aは、第3変形態様の正面図である、図28Bは、図28Aの28−28断面図である。図29Aは、第4変形態様の正面図である。図29Bは、図29Aの29−29断面図である。図30Aは、第5変形態様の正面図である。図30Bは、図30Aの30−30断面図である。図31Aは、第6変形態様の正面図である。図31Bは、31−31断面図である。図32Aは、第7変形態様の正面図である。図32Bは、図32Aの32−32断面図である。図33Aは、第8変形態様の正面図である。図33Bは、図33Aの33−33断面図である。図34Aは、第9変形態様の正面図である。図34Bは、図34Aの34−34断面図である。
図26A〜図34Bのうち、正面図は凹部90及びその近傍を模式的に示しており、断面図は凹部90及びその近傍の断面を模式的に示している。図26A乃至図34Bの変形態様すべてについて、ホルダー750の位置決め部756が挿入される規制部の構成以外の構成については、第1実施例と同様の構成である。また、図26A乃至図34Bにおいて、第1実施例と同様の構成については同一の符号を付すと共に説明を省略する。なお、プリンター10の構成は第1実施例と同様の構成である。なお、第1と第2の規制部は形状が同一であることから、図26A乃至図34Bのうち断面図において、理解の容易のために第2の規制部を示す符号に加え第1の規制部を示す符号も併記している。
図26A,Bに示した第1変形態様では、凸部906ta,waと側壁902ta,waによって、第1実施例と類似の形状の溝906ta1,wa1が形成されており、この溝906ta1,wa1に装置側端子部70の位置決め部756t,wが挿入される。この溝906ta1,wa1の入口部分916aは、Z軸方向にのみ、テーパーが設けられている。装置側端子部70の位置決め部756t,wの±Z方向の動きの規制は、溝906ta1,wa1のA面(+Z軸方向側の面)及びB面(−X軸方向側の面)で行われ、+Y軸方向の動きの規制は、溝906ta1,wa1のD面(+Y軸方向側の面)で行われる。±X軸方向の動きの規制は、側壁902ta,waによって形成されたC面によって行われる。すなわち、C面は、側壁902ta,waの一部によって形成されている。
図27A,Bに示した第2変形態様は、凹部90の第1の側壁902tbから−X軸方向に突出した一対の凸部906tb1,tb2と、第2の側壁902wbから+X軸方向に突出した一対の凸部906wb1,wb2と、を備えている。凸部906tb1,tb2,wb1,wb2は、図26A,Bに示した第1変形態様の溝906ta1,wa1からD面(+Y軸方向側の面)が省略されたものに相当する。凸部906tb1,wb1によって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Z方向の動きの規制が行われる。凸部906tb2,wb2によって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの−Z方向の動きの規制が行われる。±X軸方向の動きの規制は、側壁902tb,wbによって行われる。
図28A,Bに示した第3変形態様は、凹部90の第1の側壁902tcから−X軸方向に突出した一対の凸部906tc1,tc2と、第2の側壁902wcから+X軸方向に突出した一対の凸部906wc1,wc2とを備えている。第3変形態様は、凸部906tc1,tc2,wc1,wc2の−Y軸方向の開口端が凹部90の開口982の置と揃っている点、及び、+Y軸方向の端部が凹部90の後壁986の位置まで延びている点で、図27A,Bに示した第2変形態様と異なっているが、その他の点においては第2変形態様と共通である。
図29A,Bの第4変形態様は、凹部90の第1の側壁902tdから−X軸方向に突出した凸部906tdと、第2の側壁902wdから+X軸方向に突出した凸部906wdとを備えている。第4変形態様は、図28A,Bに示した第3変形態様から、装置側端子部70の位置決め部756t,wのうち−Z軸方向の動きを規制する凸部906tc2,wc2を無くしたものである。凸部906td,wdによって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Z方向の規制が可能である。−Z軸方向の動きは、装置側端子群721とカートリッジ側端子群521とが接触することで規制されるため、−Z軸方向の動きを規制する機能は、省略することが可能である。また、±X軸方向の規制は、側壁902td,wdによって行われる。
図30A,Bの第5変形態様は、凹部90の第1の側壁902teから−X軸方向に突出した凸部906teと、第2の側壁902weから+X軸方向に突出した凸部906weとを備えている。第5変形態様は、図29A,Bに示した第4変形態様の凸部906td,wdに、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Y軸方向の動きを規制するD面を追加したものである。その他の点においては第4変形態様と共通である。
図31A乃至図34Bの第6乃至第9変形態様は、それぞれ、図26A乃至図30Bに示した第2乃至第5変形態様から、テーパー状に形成された入口部分916b〜eを省略したものである。それ以外の点については、第2乃至第5変形態様と同じである。
上記のように、本実施例のカートリッジ4では、カートリッジ4内のインクが無くなったこと、または残り少なくなったことを検出(「エンド検出」と呼ぶ)するための圧電型検出機構を設けていない。これにより、カートリッジ4の内部に、電力供給や、このような検出機構とプリンターとの信号授受のための電気的導通手段(配線や電極端子など)を設ける必要が無いため、カートリッジ4の構造を単純にできる。よって、カートリッジ4を小型化できる。また、カートリッジ4の製造コストを低減できる。
また、カートリッジ4では、第2挿入孔420が、前壁42のうち、第1側壁43と第2側壁44との中間の位置に設けられている。すなわち、前壁42の長手方向(Z軸方向)の中間の位置でカートリッジ4の位置決めを行っているため、長手方向の両端部の位置ずれを同等に抑えることができる。よって、カートリッジ4をカートリッジ装着部6に対して精度良く、また効率良く、位置決めすることができる。
保護部材40Bには液体収容部84が収容される。また、位置決め部材40Aには、カートリッジ装着部6に設けられた部材が挿入される第1挿入孔440及び第2挿入孔420が設けられている。ここで、保護部材40B側は位置決め部材40A側に比べ全体として重量が大きくなる。ケース40の第1側壁43が前壁42側(−Y軸方向の先端側)から後壁47側(+Y軸方向の先端側)まで連続して形成されていると、前壁42側よりも後壁47側が下がるようにカートリッジ全体が傾いてしまう可能性がある。これに対し、液体収容部84を収容する保護部材40Bと、位置決め部材40Aと保護部材40Bとを別部材にすれば、位置決め部材40Aと保護部材40Bとの間のクリアランスの分だけ、保護部材40Bが位置決め部材40Aに対してわずかに動けるように構成することが可能となる。液体収容部84の重量が大きくても、保護部材40Bの部分だけが傾いて、位置決め部材40Aは傾かずに正しい姿勢を保つことができる。これにより、装着状態において、位置決め部材40Aに設けられた第1挿入孔440や第2挿入孔420のカートリッジ装着部6に対する位置が設計された正しい位置からずれる可能性を低減できる。
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。なお、以下の変形例は、いずれも上記の実施例を基礎とするものであるため、上記の実施例で説明した効果や変形例については、以下の変形例についても同様に適用される。また、上記の実施例と共通する部分については説明を省略する。また、上記の実施例と共通する要素については同じ符号を用いる。
図35は、カートリッジ4の概略構成を示す断面図である。図36は、第1変形例のカートリッジ214の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ4は、Y軸方向の長さがカートリッジ収容室61の深さとほぼ同一である。また、カートリッジ4の後壁47に液体注入口122が開口する。
これに対して、第1変形例のカートリッジ214は、Y軸方向の長さがカートリッジ収容室61の深さよりも十分に長い。このため、カートリッジ214の後壁47は、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した状態となる。そして、カートリッジ214の第1側壁43のうち、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した領域に液体注入口122が開口する。このため、外部液体収容部124は、カートリッジ214(液体収容部84)の+Z軸方向に配置される。液体収容部84及び外部液体収容部124は、密閉型液体収容部を構成する。
また、液体注入口122は、前壁42を除く面に形成することができる。また、外部液体収容部124の配置も任意に設定することが可能である。したがって、インクの供給(補充)が容易となる。
また、第1変形例のカートリッジ214においても、カートリッジ4と同一の作用効果を得ることができる。
図37は、第2変形例のカートリッジ224の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ224は、カートリッジ4と同一の外形を有し、後壁47に液体注入口122が開口する。液体注入口122には、外部液体収容部124が連結されたり、埋栓が配置されない。つまり、液体注入口122を介して液体収容部84の内部に大気(空気)が流入可能である。液体収容部84は、大気開放型液体収容部である。
カートリッジ224のY軸方向の長さは、第1変形例のカートリッジ214と同様に、カートリッジ収容室61の深さよりも十分に長くてもよい。この場合には、カートリッジ224の第1側壁43のうち、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した領域に液体注入口122が開口する。
液体注入口122には、インクを注入するための漏斗(ろうと)等を接続してもよい。
また、液体注入口122には、外部液体収容部226を接続してもよい。外部液体収容部226には、大気を内部に導入する開口が設けられる。つまり、カートリッジ224は、液体注入口122を介して直接又は間接に大気開放されていればよい。
カートリッジ224では、移動部材172に代えて、硬質の当接面227が設けられる。当接面227は、移動部材172が棒状部材92側に倒れた状態(図16)とほぼ同一の位置に棒状部材92側を向いて形成される。このため、棒状部材92の他端部92bが当接面227に当接すると、棒状部材92はカートリッジ装着部6の奥側(−Y軸方向側)に移動する。すると、棒状部材92の遮光部91がセンサー138から離れるので、センサー138は光を透過した状態になる。このように、センサー138は、棒状部材92の遮光部91の移動により光の遮断状態から透過状態に変化したことに基づいて、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されたことを検出することが可能である。
カートリッジ224では、カートリッジ4とは異なって、液体収容部84内のインクが無くなるか、残り少なくなったとしても、この状態が維持される。プリンター10は、この状態で、カートリッジ4やプリンター10内に他の異常がない限り、印刷を可能とするように制御される。
また、インクを使用して無くなった時は、液体収容部84又は内部空間40Sにインクを充填した上で再度利用することができる。つまり、インクを使用して無くなった時は、液体注入口122からインクを注入して、液体収容部84又は内部空間40Sにインクを充填する。カートリッジ224を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
外部液体収容部226を用いる場合には、外部液体収容部226を新たな交換してもよいし、外部液体収容部226の開口からインクを充填してもよい。
図38は、第3変形例のカートリッジ234の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ234は、カートリッジ4,214と同様に、密閉型液体収容部(液体収容部84)を有する。カートリッジ234の外形は、カートリッジ4,214とほぼ同一である。
カートリッジ234は、ケース40に代えて、アダプタ235が用いられる。アダプタ235は、カートリッジ4の位置決め部材40Aと同等の機能を有する。アダプタ235は、ケース40とは異なって、後壁47が存在せずに開口236が形成される。つまり、アダプタ235は、内部空間235Sに液体収容部84を収容するものの、開口236を介して+Y軸方向側に液体収容部84が露出する。また、液体収容部84は、アダプタ235に対して着脱可能である。
また、アダプタ235は、カートリッジ装着部6(カートリッジ収容室61)に装着した後には、インクを使用して無くなったとしても、カートリッジ装着部6から取り外す必要はなく、繰り返し使用することができる。インクを使用して無くなった時は、液体収容部84を交換する。つまり、インクが無くなった液体収容部84をアダプタ235から取り外して、インクが収容された新たな液体収容部84をアダプタ235に装着する。ケース40を個々に用意する必要がないので、カートリッジ234の製造コストを低減できる。
アダプタ235の形状は、図38に図示した形状には限定されない。位置決め部材40Aに相当する形状であってもよい。
図39は、第4変形例のカートリッジ244の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ244は、カートリッジ224と同様に、大気開放型液体収容部(液体収容部225)を有する。カートリッジ244の外形は、カートリッジ224とほぼ同一である。
カートリッジ244は、カートリッジ234と同様に、ケース40に代えて、アダプタ245が用いられる。アダプタ245は、カートリッジ224の位置決め部材40Aと同等の機能を有する。つまり、アダプタ245は、被取付部材190の内部流路199に、フィルム174、受圧板176及びバネ179等(図11)は設けられない。また、移動部材172、接触部185等(図11)は設けられない。カートリッジ244では、移動部材172に代えて、硬質の当接面227が設けられる(図37参照)。
アダプタ245は、後壁47が存在せずに開口246が形成される。アダプタ245の内部空間245Sには、上面に大気開放口248が形成された液体収容部247が収容される。液体収容部247は、アダプタ245に対して着脱可能である。
また、アダプタ245は、カートリッジ装着部6(カートリッジ収容室61)に装着した後には、インクを使用して無くなったとしても、カートリッジ装着部6から取り外す必要はなく、繰り返し使用することができる。インクを使用して無くなった時は、液体収容部247を交換する。つまり、インクが無くなった液体収容部247をアダプタ245から取り外して、インクが収容された新たな液体収容部247をアダプタ245に装着する。ケース40を個々に用意する必要がないので、カートリッジ234の製造コストを低減できる。
液体収容部247を交換することなく、液体収容部247にインクを充填した上で再度利用してもよい。つまり、インクを使用して無くなった時は、液体収容部247をアダプタ245から取り外して、大気開放口248からインクを充填した上で、再度アダプタ245に装着する。カートリッジ244を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
液体収容部247のY軸方向の長さを十分に長くして、液体収容部247の+Y軸方向側がカートリッジ収容室61から外部に飛び出した状態にしてもよい。この場合には、外部に露出した大気開放口248からインクを充填することができる。したがって、カートリッジ244を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の印刷装置及びその液体収容容器にも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置(2)液晶ディスプレー等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射する印刷装置(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置(5)精密ピペットとしての試料印刷装置(6)潤滑油の印刷装置(7)樹脂液の印刷装置(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える印刷装置
Claims (14)
- 装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、
前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、
前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、
を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、
互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、
前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、
前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、
前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたケースと、
前記ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、
前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、
前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、
前記ケースの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、
前記前面を除く他の面に開口する印刷材注入口を一端に有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材注入流路と、
を備え、
前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。 - 請求項1に記載のカートリッジであって、
前記ケースの外部に配置された外部印刷材収容部が前記印刷材注入口に接続され、
前記印刷材収容部及び前記外部印刷材収容部は、一体となって密閉型液体収容部を構成する、カートリッジ。 - 請求項2に記載のカートリッジであって、
前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、
前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、
を備えるカートリッジ。 - 請求項1に記載のカートリッジであって、
前記印刷材収容部は、前記印刷材注入口を介して大気開放される開放型液体収容部である、カートリッジ。 - 請求項4に記載のカートリッジであって、さらに、
前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。 - 請求項4乃至請求項5のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
前記印刷材収容部は、前記ケースの内部に形成された内部空間である、カートリッジ。 - 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
前記ケースは、
前記−Y軸方向側に開口を有し、前記印刷材収容部が内部に収容又は形成される保護容器と、
前記−Y軸方向側に設けられ、前記保護容器の前記開口を塞ぐように前記保護容器に取り付けられるキャップと、
を備え、
前記第1挿入孔と前記第2挿入孔は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。 - 請求項7に記載のカートリッジであって、さらに、
前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、
前記カートリッジ側端子群は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。 - 装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、
前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、
前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、
を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、
互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、
前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、
前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、
前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたアダプターと、
前記後面に対して着脱可能な印刷材収容部と、
前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、
前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、
前記アダプターの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、
を備え、
前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。 - 請求項9に記載のカートリッジであって、
前記印刷材収容部は、密閉型液体収容部である、カートリッジ。 - 請求項10に記載のカートリッジであって、
前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、
前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、
を備えるカートリッジ。 - 請求項9に記載のカートリッジであって、
前記印刷材収容部は、大気導入開口を有する開放型液体収容部である、カートリッジ。 - 請求項12に記載のカートリッジであって、さらに、
前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。 - 請求項9乃至請求項12のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、
前記カートリッジ側端子群は、前記アダプタに設けられている、カートリッジ。
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