JP2016164003A - 印刷材収容容器 - Google Patents

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雄司 青木
Yuji Aoki
雄司 青木
政弘 唐澤
Masahiro Karasawa
政弘 唐澤
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Abstract

【課題】カートリッジや印刷装置の大型化を抑制することなどを目的とする。
【解決手段】カートリッジ4は、前面42、第1側面43、第2側面44、第3側面、第4側面、後面47を備えたケース40と、ケース40の内部に設けられた印刷材収容部84と、前面42に設けられて棒状部材が挿入される第2挿入孔420と、前面42を除く他の面に開口する印刷材注入口122を一端に有し、他端が印刷材収容部84に接続された印刷材注入流路120と、を備え、第2挿入孔420は、前面42のうち、第1側面43と第2側面44との中間の位置に設けられる。
【選択図】図35

Description

本発明は、内部に印刷材を収容するカートリッジに関する。
印刷装置の一例であるプリンターは、印刷ヘッドからインクを記録対象物(例えば、印刷用紙)に吐出し印刷を行う。印刷ヘッドへのインクの供給技術として、インクを内部に収容したインクカートリッジ(単に「カートリッジ」ともいう。)を利用する技術が知られている。
ここで、カートリッジから印刷ヘッドにインクが供給されていない状態で、印刷ヘッドを動作させると、いわゆる空打ちとなって印刷ヘッドが損傷を受ける等の不具合が生じる場合がある。よって、カートリッジの内部のインクが無くなった状態、あるいはインクが残り少なくなった状態を検出するための検出手段をカートリッジやプリンターに搭載する技術が知られている(例えば、特許文献1、2)。なお、インクが無くなった状態、あるいはインクが残り少なくなった状態をインクエンドと呼ぶ。
特開2008−270750号公報 特開2007−136807号公報
特許文献1の技術は、圧電型検出手段を利用して、インクエンドを検出するものである。この技術は、カートリッジに液体検出部を設け、圧電型検出手段によって検出室の容積の変化を検知することによって、インクエンドを検出する。特許文献1の技術では、カートリッジの内部に、圧電型検出手段への電力供給や、圧電型検出手段とプリンターとの信号授受のための電気的導通手段(配線や電極端子など)を設けることが必要となる。このため、カートリッジの構造が複雑になり、カートリッジの大型化や、製造コストの増加を招く恐れがある。
特許文献2の技術は、光学的な検出機構によって、インクエンドを検出するものである。サブタンクの容積の変化に伴って位置が変化する構造物を設け、その構造物の変位を光学センサーによって検知することで、インクエンドを検出する。特許文献2の技術では、サブタンク、構造物、及び光学センサーの位置関係が設計された正確な位置関係からずれると、インクエンドの検出ができなくなってしまうおそれがある。
なお、上記のような各種問題は、印刷のためのインクを収容するカートリッジに限らず、インク以外の他の種類の液体を噴射する印刷装置及びそのためのカートリッジについても同様の問題があった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、カートリッジや印刷装置の大型化を抑制する技術を提供することを目的とする。また、カートリッジを印刷装置のカートリッジ装着部に対して精度良く位置決めする技術を提供することを目的とする。また、印刷材のエンド検出を正確に行なうことができる技術を提供することを目的とする。
なお、特願2010−285972の開示内容は、参考のためにこの明細書に組み込まれる。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することができる。
(適用例1)
装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたケースと、前記ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、前記ケースの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、前記前面を除く他の面に開口する印刷材注入口を一端に有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材注入流路と、を備え、前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
適用例1に記載のカートリッジには、カートリッジ内の印刷材が無くなったこと、または残り少なくなったことを検出(「エンド検出」と呼ぶ)するための圧電型検出機構を設けていない。これにより、カートリッジの内部に、電力供給や、このような検出機構とプリンターとの信号授受のための電気的導通手段(配線や電極端子など)を設ける必要が無いため、カートリッジの構造を単純にできる。よって、カートリッジを小型化できる。また、カートリッジの製造コストを低減できる。また、適用例1のカートリッジでは、第2挿入孔が、前面のうち、第1側面と第2側面との中間の位置に設けられている。すなわち、前面の長手方向の中間の位置でカートリッジの位置決めを行っている。仮に、カートリッジの前面の長手方向の一方の端部に近い位置で位置決めを行った場合、一方の端部付近の位置ずれは抑えられるが、他方の端部付近の位置ずれを抑えることはできず、またそのずれは大きくなる。しかし、適用例1のカートリッジによれば、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で位置決めを行っているため、長手方向の両端部の位置ずれを同等に抑えることができる。よって、カートリッジをカートリッジ装着部に対して精度良く、また効率良く、位置決めすることができる。
ここで、「第1の装置側側壁部と第2の装置側側壁部との中間の位置」や「第1側面と第2側面との中間の位置」に用いられる「中間の位置」とは、完全に中間である必要はなく、どちらか一方の側面や側壁部に偏って配置されていなければ良い。例えば、「中間の位置」とは、第1側面と第2側面のZ軸方向における中心位置からずれた位置も含む。詳細には、「中間の位置」とは、第2挿入孔の中心軸が、第1側面と第2側面のZ軸方向における距離に対して中心位置から10%以内の範囲内の位置を含む。なお、第2挿入孔の中心軸が、より中間に配置されるように、「中間の位置」は、第1の側面と第2の側面のZ軸方向における距離に対して中心位置から7.5%以内の範囲内の位置を含むことが好ましい。
また、前面を除く他の面(第1側面や後面など)に開口する印刷材注入口を一端に有し、他端が印刷材収容部に接続された印刷材注入流路を備えるので、印刷材収容部に収容された液体が消費して無くなった時に、印刷材収容部に向けて液体を供給することができる。したがって、カートリッジを交換することなく、繰り返し使用することができる。
(適用例2)
適用例1に記載のカートリッジであって、前記ケースの外部に配置された外部印刷材収容部が前記印刷材注入口に接続され、前記印刷材収容部及び前記外部印刷材収容部は、一体となって密閉型液体収容部を構成する、カートリッジ。
適用例2に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部及び外部印刷材収容部に収容された液体の使用に伴って、こららの内部が減圧されるので、液体を装置側に向けて送り出すことができる。また、液体を使用して無くなった時に、外部印刷材収容部を交換することにより、カートリッジ(印刷材収容部)を交換することなく、繰り返し使用することができる。
(適用例3)
適用例2に記載のカートリッジであって、前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、を備えるカートリッジ。
適用例3に記載のカートリッジによれば、印刷材のエンド検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、印刷材のエンド検出を正確に行なうことができる。また、印刷材のエンド検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
(適用例4)
適用例1に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、前記印刷材注入口を介して大気開放される開放型液体収容部である、カートリッジ。
適用例4に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体を使用して無くなった時に、印刷材注入口から液体を供給できるので、カートリッジを交換することなく、繰り返し使用することができる。
(適用例5)
適用例4に記載のカートリッジであって、さらに、前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
適用例5に記載のカートリッジによれば、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、カートリッジの装着検出を正確に行なうことができる。また、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
(適用例6)
適用例4乃至適用例5のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、前記ケースの内部に形成された内部空間である、カートリッジ。
適用例6に記載のカートリッジによれば、アルミラミネート複層フィルム等により形成した袋体をケースの内部に収容する必要がないので、カートリッジの製造コストを低減できる。
(適用例7)
適用例1乃至適用例6のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記ケースは、前記−Y軸方向側に開口を有し、前記印刷材収容部が内部に収容又は形成される保護容器と、前記−Y軸方向側に設けられ、前記保護容器の前記開口を塞ぐように前記保護容器に取り付けられるキャップと、を備え、前記第1挿入孔と前記第2挿入孔は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
適用例7に記載のカートリッジによれば、ケースが保護容器とキャップとを備え、キャップに第2挿入孔と第1挿入孔が設けられている。印刷材収容部が収容されている保護容器側は、キャップ側に比べ全体として重量が大きくなる。ケースの側面が前面側(−Y軸方向の先端側)から後面側(+Y軸方向の先端側)まで連続して形成されていると、前面側よりも後面側が下がるようにカートリッジ全体が傾いてしまう可能性がある。これに対し、印刷材収容部を収容する保護容器と、キャップとを別部材にすれば、キャップと保護容器との間のクリアランスの分だけ、保護容器がキャップに対してわずかに動けるように構成することが可能となる。よって、印刷材収容部の重量が大きくても、保護容器の部分だけが傾いて、キャップは傾かずに正しい姿勢を保つことができる。これにより、装着状態において、キャップに設けられた第1挿入孔や第2挿入孔のカートリッジ装着部に対する位置が設計された正しい位置からずれる可能性を低減できる。
(適用例8)
適用例7に記載のカートリッジであって、さらに、前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、前記カートリッジ側端子群は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
適用例8に記載のカートリッジによれば、装着状態において、正しい位置からずれる可能性を低減したキャップにカートリッジ側端子群を設けることで、カートリッジ側端子群と装置側端子群との電気的な接続を安定に図ることができる。
(適用例9)
装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたアダプターと、前記後面に対して着脱可能な印刷材収容部と、前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、前記アダプターの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、を備え、前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
適用例9に記載のカートリッジによれば、適用例1に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの内部に、電力供給や、このような検出機構とプリンターとの信号授受のための電気的導通手段(配線や電極端子など)を設ける必要が無いため、カートリッジの構造を単純にできる。よって、カートリッジを小型化できる。また、カートリッジの製造コストを低減できる。
また、適用例9のカートリッジでは、適用例1に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で位置決めを行っているため、長手方向の両端部の位置ずれを同等に抑えることができる。よって、カートリッジをカートリッジ装着部に対して精度良く、また効率良く、位置決めすることができる。
ここで、「第1の装置側側壁部と第2の装置側側壁部との中間の位置」や「第1側面と第2側面との中間の位置」に用いられる「中間の位置」とは、適用例1に記載のカートリッジの場合と同一である。
また、適用例9のカートリッジでは、カートリッジ装着部に対して装着されるアダプターと、アダプターの後面に対して着脱可能な印刷材収容部と、を備えているので、印刷材収容部に収容された液体が消費して無くなった時に、印刷材収容部のみを交換することにより液体を供給することができる。したがって、カートリッジ(アダプター)を交換することなく、繰り返し使用することができる。
(適用例10)
適用例9に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、密閉型液体収容部である、カートリッジ。
適用例10に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体の使用に伴って、内部が減圧されるので、液体を装置側に向けて送り出すことができる。
(適用例11)
適用例10に記載のカートリッジであって、前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、を備えるカートリッジ。
適用例11に記載のカートリッジによれば、適用例3に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、印刷材のエンド検出を正確に行なうことができる。また、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
(適用例12)
適用例9に記載のカートリッジであって、前記印刷材収容部は、大気導入開口を有する開放型液体収容部である、カートリッジ。
適用例12に記載のカートリッジによれば、印刷材収容部に収容された液体を使用して無くなった時に、大気導入開口から液体を供給できるので、カートリッジを交換することなく、繰り返し使用することができる。
(適用例13)
適用例12に記載のカートリッジであって、さらに、前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
適用例13に記載のカートリッジによれば、適用例5に記載のカートリッジと同様に、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材が第2挿入孔に挿入されることで、カートリッジの前面の長手方向の中間の位置で、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めが行なわれる。これにより、棒状部材に対するカートリッジの位置ずれを抑制でき、カートリッジの装着検出を正確に行なうことができる。また、カートリッジの装着検出に用いられる棒状部材を用いて、カートリッジ装着部に対するカートリッジの位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジも小型化できる。また、カートリッジが装着される印刷装置も小型化できる。
(適用例14)
適用例9乃至適用例12のいずれか一項に記載のカートリッジであって、前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、前記カートリッジ側端子群は、前記アダプタに設けられている、カートリッジ。
適用例13に記載のカートリッジによれば、装着状態において、正しい位置からずれる可能性を低減したアダプタにカートリッジ側端子群を設けることで、カートリッジ側端子群と装置側端子群との電気的な接続を安定に図ることができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、カートリッジとしての構成のほか、カートリッジの製造方法、印刷装置、カートリッジと印刷装置を備える印刷材供給システム等の態様で実現することができる。
本発明の実施例としての液体消費システム1を説明するための図である。 カートリッジ装着部6の第1の外観斜視図である。 カートリッジ装着部6の第2の外観斜視図である。 カートリッジ装着部6の第3の外観斜視図である。 カートリッジ4の外観斜視図である。 カートリッジ4の正面図である。 カートリッジ4の側面図である。 カートリッジ装着部6にカートリッジ4が装着された際の外観斜視図である。 図8のF8−F8部分断面図である。 カートリッジ4の第1の分解斜視図である。 装着部材40C側部分の分解斜視図である。 内部流路199を説明するための第1の図である。 内部流路199を説明するための第2の図である。 移動部材172を説明するための図である。 カートリッジ装着部6が備える棒状部材92とセンサー138の概略構成図である。 インク残量状態の検出方法を説明するための第1の図である。 インク残量状態の検出方法を説明するための第2の図である。 凹部90近傍の外観斜視図である。 凹部90近傍の正面図である。 図19の19a−19a断面図である。 図19の19b−19b断面図である。 接触態様を説明するための第1の図である。 接触態様を説明するための第2の図である。 接触態様を説明するための第3の図である。 接触態様を説明するための第4の図である。 第1変形態様の正面図である。 図26Aの26−26断面図である。 第2変形態様の正面図である。 図27Aの27−27断面図である。 第3変形態様の正面図である。 図28Aの28−28断面図である。 第4変形態様の正面図である。 図29Aの29−29断面図である。 第5変形態様の正面図である。 図30Aの30−30断面図である。 第6変形態様の正面図である。 図31Aの31−31断面図である。 第7変形態様の正面図である。 図32Aの32−32断面図である。 第8変形態様の正面図である。 図33Aの33−33断面図である。 第9変形態様の正面図である。 図34Aの34−34断面図である。 カートリッジ4の概略構成を示す断面図である。 第1変形例のカートリッジ214の概略構成を示す断面図である。 第2変形例のカートリッジ224の概略構成を示す断面図である。 第3変形例のカートリッジ234の概略構成を示す断面図である。 第4変形例のカートリッジ244の概略構成を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
A.実施例:
A−1.液体消費システムの全体構成:
図1は、本発明の実施例としての液体消費システム1を説明するための図である。図1には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。これ以降に示す図についても必要に応じてXYZ軸が描かれている。他の図に描かれたXYZ軸は、図1のXYZ軸に方向が対応している。液体消費システム1は、液体消費装置としてのプリンター10と、液体容器としてのカートリッジ4とを備える。
本実施形態のプリンター10は、インクをヘッド22から吐出するインクジェットプリンターである。このプリンター10は、ポスター等の大判の用紙(A2〜A0等)に印刷を行う大型のプリンターである。プリンター10は、カートリッジ装着部6と、制御部31と、キャリッジ20と、ヘッド22と、駆動機構30とを備える。また、プリンター10は、プリンター10の動作を利用者が操作するための操作ボタン15を備える。
カートリッジ装着部6には、複数のカートリッジ4がそれぞれ着脱可能に装着される。
本実施例では、4色(ブラック、イエロー、マゼンダ、シアン)のインクに対応して4種類のカートリッジ4が1つずつ、すなわち合計4つのカートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される。本実施例のプリンター10では、前面(+Y軸方向側の面)に交換用カバー13が設けられている。交換用カバー13の+Z軸方向側を手前側(+Y軸方向側)に倒すと、カートリッジ装着部6の開口が現れて、カートリッジ4の着脱が可能となる。カートリッジ装着部6にカートリッジ4が装着されると、ホース24を介してキャリッジ20に設けられたヘッド22にインクが供給可能となる。本実施例では、プリンター10の吸引ポンプ(図示せず)によって、カートリッジ4内のインクを吸引することで、インクがヘッド22に供給される。なお、ホース24は、インクの種類毎に設けられている。なお、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着された状態を「装着状態」とも呼ぶ。
なお、プリンター10の動作時(カートリッジ4をカートリッジ装着部6に装着した時)には、交換用カバー13を閉じてもよいし、空けたままにしてもよい。
ヘッド22には、インクの種類毎にノズルが設けられている。ヘッド22は、噴射ノズルから印刷用紙2に向かってインクを噴射して文字や画像等のデータを印刷する。なお、本実施例では、プリンター10は、カートリッジ装着部6がキャリッジ20の動きとは連動しない、いわゆる「オフキャリッジタイプ」と呼ばれるプリンターである。キャリッジ20にカートリッジ装着部6が設けられ、キャリッジ20と共にカートリッジ装着部6が移動する、いわゆる「オンキャリッジタイプ」と呼ばれるプリンターにも本発明は適用できる。
制御部31は、プリンター10の各部の制御や、カートリッジ4との信号の授受を行う。キャリッジ20は、ヘッド22を印刷用紙2に対して相対的に移動させる。
駆動機構30は、制御部31からの制御信号に基づいてキャリッジを往復動させる。駆動機構30は、タイミングベルト32と、駆動モーター34とを備える。タイミングベルト32を介して駆動モーター34の動力をキャリッジ20に伝達することによって、キャリッジ20が主走査方向(X軸方向)に往復移動する。また、プリンター10は、印刷用紙2を副走査方向(+Y軸方向)に移動させるための搬送機構を備える。印刷が行なわれる際には、搬送機構によって印刷用紙2が副走査方向に移動し、開口12を介して前面カバー11上に印刷完了後の印刷用紙2が出力される。
また、キャリッジ20を主走査方向に移動させた印刷領域外の位置には、ホームポジションと呼ばれる領域が設けられており、ホームポジションには、正常に印刷可能なようにメンテナンスを行うメンテナンス機構が搭載されている。メンテナンス機構は、ヘッド22の底面側(印刷用紙2に向いた側)でノズルが形成されている面(ノズル面)に押し付けられて、噴射ノズルを取り囲むように閉空間を形成するキャップ部材18や、ヘッド22のノズル面に押し付けるためにキャップ部材18を昇降させる昇降機構(図示せず)や、キャップ部材18がヘッド22のノズル面に押し付けられることで形成される閉空間に負圧を導入する吸引ポンプ(図示せず)などから構成されている。
本実施例では、液体消費システム1(プリンター10及びカートリッジ4)の使用状態において、印刷用紙2を搬送する副走査方向に沿った軸をY軸とし、重力方向(上下方向)に沿った軸をZ軸とし、キャリッジ20の移動方向(左右方向)に沿った軸をX軸とする。ここで、「液体消費システム1の使用状態」とは、水平な面に液体消費システム1が設置された状態をいう。また、本実施例では、副走査方向(前方向)を+Y軸方向、その逆方向(後方向)を−Y軸方向とし、重力方向の下方から上方に向かう方向(上方向)を+Z軸方向とし、その逆方向(下方向)を−Z軸方向とする。また、液体消費システム1を前側(+Y軸方向側)から見たときに、右側から左側に向かう方向を+X軸方向とし、その逆方向を−X軸方向とする。また本実施例では、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される際の挿入方向が−Y軸方向ともなり、カートリッジ4がカートリッジ装着部6から取り外される際の方向が+Y軸方向ともなる。よって、カートリッジ装着部6のうち、−Y軸方向側を奥側とも呼び、+Y軸方向側を手前側とも呼ぶ。また、本実施例では、複数のカートリッジ4の配列方向がX軸方向ともなる。
A−2.カートリッジ装着部6の詳細構成:
次に図2〜図4を用いてカートリッジ装着部6の詳細構成について説明する。図2は、カートリッジ装着部6の第1の外観斜視図である。図3は、カートリッジ装着部6の第2の外観斜視図である。図4は、カートリッジ装着部6の第3の外観斜視図である。図2は、カートリッジ装着部6に取り付けられたホース24も図示している。図3及び図4は、カートリッジ装着部6の内部構成の説明を行うためにカートリッジ装着部6を区画形成する壁部の一部の図示を省略している。
図2に示すように、カートリッジ装着部6には、以下に述べる6つの壁部によってカートリッジ4を収容するカートリッジ収容室61が区画形成されている。カートリッジ収容室61は、略直方体形状である。なお、カートリッジ収容室61のうち、4つのカートリッジ4のうちの1つを収容する部分をそれぞれ、スロットとも呼ぶ。
カートリッジ装着部6は、装置側前壁部62と、第1の装置側側壁63と、第2の装置側側壁64とを備える。また、カートリッジ装着部6は、第3の装置側側壁65と、第4の装置側側壁66と、開口壁部67と、を備える。これらの6つの壁部62,63,64,65,66,67によってカートリッジ収容室61が区画形成されている。6つの壁部62,63,64,65,66,67の外形はそれぞれ、略長方形状である。
装置側前壁部62と、開口壁部67とは互いに対向する。第1の装置側側壁63と第2の装置側側壁64とが互いに対向する。第3の装置側側壁65と第4の装置側側壁66とが互いに対向する。
開口壁部67には、カートリッジ4が着脱される際に通過する開口69が形成されている。また、開口壁部67には、Z軸方向に移動可能なレバー672が設けられている。カートリッジ4が装着された後にレバー672を−Z軸方向に移動させることで、レバー672がカートリッジ4に引っ掛かる。これにより、カートリッジ4が誤って取り外されることを防止する。カートリッジ4は、Y軸方向に沿ってカートリッジ装着部6に着脱される。すなわち、Y軸方向が、カートリッジ4が着脱される方向に沿って延びる着脱座標軸となる。また、+Y軸方向はカートリッジ4が取り外される方向であり、−Y軸方向はカートリッジ4が装着される方向である。
装置側前壁部62の−Y軸方向側には、カートリッジ4内のインクを吸引するための吸引ポンプPが配置されている。吸引ポンプPは、装着されるカートリッジ4の個数に対応して設けられている。
図3に示すように、第1の装置側側壁63は、装着状態においてカートリッジ4のY軸方向の動きを規制する第1のレール682を有する。また第1のレール682は、カートリッジ4を装着位置まで案内する。第1のレール682は、少なくとも装着されるカートリッジ4の個数に対応して設けられている。本実施例では、実際に装着されるカートリッジ4の個数4つと、予備1つの計5つの第1のレール682が設けられている。第1のレール682はY軸方向に延びる溝であり、カートリッジ4の一部分が挿入される。また、第1のレール682の−Y軸方向側端部には、係止部材としての板ばね684が設けられている。装着状態では、板ばね684がカートリッジ4を係止することで、カートリッジ装着部6からカートリッジ4が抜け出すことを防止する。
図4に示すように、第2の装置側側壁64は、装着状態においてカートリッジ4のY軸方向の動きを規制する第2のレール602を有する。また第2のレール602は、カートリッジ4を装着位置まで案内する。第2のレール602は、少なくとも装着されるカートリッジ4の個数に対応して設けられている。本実施例では、実際に装着されるカートリッジ4の個数4つと、予備1つの計5つの第1のレール682が設けられている。第1のレール682はY軸方向に延びる溝であり、カートリッジ4の一部分が挿入される。また、第2のレール602の−Y軸方向側端部には、係止部材としての板ばね604が設けられている。装着状態では、板ばね604がカートリッジ4を係止することで、カートリッジ装着部6からカートリッジ4が抜け出すことを防止する。すなわち、カートリッジ4の−Y軸方向の動きを規制する。
また、第2の装置側側壁64のうち、装置側前壁部62に近接した位置には、規制部材612が設けられている。規制部材612は、少なくともカートリッジ4が装着される個数に対応して設けられている。本実施例では、規制部材612は5個設けられているが、実際に利用される個数は4個である。規制部材612は、カートリッジ4が開口69(図2)を介してカートリッジ収容室61に挿入され、正しい装着位置まで到達したときにカートリッジ4と当接する。すなわち、カートリッジ4の−Y軸方向の動きを規制する。
ここで、カートリッジ4をカートリッジ装着部6から取り外す際には、レバー672(図2)を+Z軸方向に移動させ、カートリッジ4を−Y軸方向側に引き抜く。カートリッジ4が−Y軸方向側に引き抜かれると、板ばね604,684が各レール602,682内に収容されるように変位し、係止が解除される。
図4に示すように、装置側前壁部62には、装置側端子部70と、液体供給機構8と、ロッド部材9とが設けられている。装置側端子部70は、複数の端子からなる装置側端子群721とコネクター74とを備える。装置側端子群721はコネクター74と電気的に接続されている。装置側端子群721は、装着状態において、カートリッジ4に設けられた回路基板(後述)と接触することで電気的に接続される。コネクター74は配線によってプリンター10の制御部31(図1)と電気的に接続されている。これにより、カートリッジ4の回路基板と制御部31との間で信号の授受が可能となる。
液体供給機構8は、液体供給針82を備える。装着状態において、液体供給針82がカートリッジ4に接続される。これにより、カートリッジ4に収容されているインクが液体供給針82に流通可能となる。なお、液体供給針82はホース24と連通している。
ロッド部材9は、棒状部材92を備える。棒状部材92は、Y軸方向に沿って延びる部材である。棒状部材92は、Y軸方向に沿って移動可能に設けられている。本実施例では、棒状部材92は、装置側前壁部62を貫通して設けられている。棒状部材92は、カートリッジ4のインク残量状態を検出するための検出機構の一部を構成する。なお、本実施例では、検出機構によってカートリッジ4のインクエンド状態を検出している。ここで、「インクエンド状態」とは、カートリッジ4のインクが無くなった状態、又は、カートリッジ4のインクが残り少なくなった状態をいう。なお、検出機構の詳細については後述する。
A−3.カートリッジの外観構成:
次に図5〜図7を用いてカートリッジ4の外観構成について説明する。図5は、カートリッジ4の外観斜視図である。図6は、カートリッジ4の正面図である。図7は、カートリッジ4の側面図である。
図5に示すように、カートリッジ4は、外形が略直方体形状である。カートリッジ4はケース40を備える。ケース40は、合成樹脂により成形されている。ケース40は、カートリッジ装着部6の液体供給針82や棒状部材92が挿入される位置決め部材40Aと、位置決め部材40Aに取り付けられた保護部材40Bと、を備える。保護部材40Bは位置決め部材40Aに対して僅かに移動可能なようにクリアランスを設けて取り付けられている。ケース40は、液体供給源としての液体収容部(液体貯留体)84と、液体収容部84のインクを液体供給針82に流通させる内部流路が形成された被取付部材190とを内部に収容する。詳細には、位置決め部材40Aの内部には被取付部材190が取り付けられる。また、保護部材40Bの内部には液体収容部84が収容されている。なお、液体収容部84及び被取付部材190の詳細構成については後述する。ここで、位置決め部材40Aと被取付部材190は後述する装着部材40Cの構成部材である。
カートリッジ4は、前壁42と、後壁47と、第1側壁43と、第2側壁44と、第3側壁45と、第4側壁46とを備える。なお、第1側壁43を上壁43とも呼び、第2側壁44を底壁44とも呼び、第3側壁45を右側壁45とも呼び、第4側壁46を左側壁46とも呼ぶ。前壁42と後壁47は互いに対向する。第1側壁43と第2側壁44とは互いに対向する。第3側壁45と第4側壁46とは互いに対向する。
図4及び図5に示すように、前壁42には、液体供給針82が挿入される供給針挿入孔(「第1挿入孔」ともいう。)440と、ロッド部材9が挿入されるロッド挿入孔(「第2挿入孔ともいう。」)420と、が形成されている。図6に示すように、第2挿入孔420は、−Y軸方向側の第1部分421は、X軸方向とZ軸方向に平行な断面(XZ断面)が円形であり、第1部分421よりも+Y軸方向側の第2部分422は、XZ断面においてZ軸方向の最大寸法がX軸方向の最大寸法よりも小さくなる形状をしている。
図5及び図6に示すように、第1側壁43は、第1の凸部52を有する。第1の凸部52は、第1のレール682(図3)に挿入される。第1の凸部52は、位置決め部材40Aに設けられた第1のA部52Aと、保護部材40Bに設けられた第1のB部52Bとを有する。第1のA部52Aと第1のB部52Bは所定の空間部を介して配置されている。
装着状態では、第1のA部52Aと第1のB部52Bとの間の所定の空間部に板ばね684(図3)が入り込む。これにより、板ばね684が、第1のA部52Aを装置側前壁部62側(カートリッジ4の挿入方向側、−Y軸方向側)に付勢する。
図6及び図7に示すように、第2側壁44は、第2の凸部53を有する。第2の凸部53は、第2のレール602(図4)に挿入される。第2の凸部53は、位置決め部材40Aに設けられた第2のA部53Aと、保護部材40Bに設けられた第2のB部53Bとを有する。第2のA部53Aと第2のB部53Bとは所定の空間部を介して配置されている。装着状態では、第2のA部53Aと第2のB部53Bとの間の所定の空間部に板ばね604(図4)が入り込む。これにより、板ばね604が、第2のA部53Aを装置側前壁部62側(カートリッジ4の挿入方向側、−Y軸方向側)に付勢する。
上記のように、板ばね684が第1のA部52Aを−Y軸方向側に付勢し、板ばね604が第2のA部53Aを−Y軸方向側に付勢することで、装着状態におけるカートリッジ4の+Y軸方向への動きが規制される。
図5に示すように、前壁42と第1側壁43とが交差するコーナーには、凹部51が形成されている。凹部51には、回路基板100が配置されている。図6に示すように、回路基板100の表面には、複数の端子からなるカートリッジ側端子群521が配置されている。本実施例では、カートリッジ側端子群521の端子は9つである。また、9つの端子は矩形状である。また、回路基板100の裏面には記憶装置が配置されている。記憶装置には、カートリッジ4に関する情報(例えば、インク色)が記憶されている。カートリッジ側端子群521と記憶装置は電気的に接続されている。なお、凹部51は、位置決め部材40Aに設けられている。
前壁42と第2側壁44とが交差するコーナーには、規制面451が設けられている。
規制面451は−Y軸方向(挿入方向)を向く面である。カートリッジ4をカートリッジ装着部6に装着される際には、規制面451が規制部材612(図4)に当接することでカートリッジ4の−Y軸方向の動きを規制する。
図6に示すように、第2挿入孔420は、前壁42のうち、第1側壁43と第2側壁44との中間の位置に設けられている。言い換えれば、Z軸方向について、第1側壁43と第2側壁44を結ぶ中間の位置に設けられている。すなわち、第2挿入孔420の中心軸Ceは、第1側壁43と第2側壁44のZ軸方向における中間の位置に配置されている。
ここで、「中間の位置」とは、完全に中間である必要はなく、第1側壁43と第2側壁44のどちらか一方に偏って配置されていなければ良い。例えば、「中間の位置」とは、第1側壁43と第2側壁44のZ軸方向における距離Thに対して中心位置Vhから10%以内の範囲内の位置を含む。つまり、第1側壁43から第2挿入孔420の中心軸Ceまでの距離Thaと、第2側壁44から第2挿入孔420の中心軸Ceまでの距離をThbとした場合、「中間の位置」とは、完全にThaとThbとが等しくなる場合、つまり、Tha=Thb=0.5×Thとなる場合だけを意味するものではない。「中間の位置」とは、0.4×Th≦Tha≦0.6×Thまたは、0.6×Th≧Thb≧0.4×Thとなる位置を含む。この範囲であれば、本発明の効果を十分に得られるためである。なお、この範囲であれば、一見して第2挿入孔420が第1側壁43と第2側壁44のどちらか一方に偏って配置されているようには見えない。なお、中心軸Ceが、より中間に配置されるように、「中間の位置」は、第1側壁43と第2側壁44のZ軸方向における距離に対して中心位置Vhから7.5%以内の範囲内の位置を含むことが好ましい。
A−4.装着状態の説明:
カートリッジ4の詳細構成について説明する前に、図8と図9を用いて装着状態におけるカートリッジ装着部6とカートリッジ4の関係について説明する。図8は、カートリッジ装着部6にカートリッジ4が装着された際の外観斜視図である。図9は、図8のF8−F8部分断面図である。なお、図9は、カートリッジ装着部6のうち装置側前壁部62を図示すると共に、規制部材612と板ばね684、604を模式的に示している。
図8に示すように、装着状態では、カートリッジ4は+Y軸方向側の一部が開口69から露出してカートリッジ装着部6に装着されている。図9に示すように、装着状態では、装置側端子群721と回路基板100とが電気的に接続される。また、液体供給針82が第1挿入孔440に挿入される。また、液体供給針82が、液体収容部84のインクを外部へ流通させるための液体供給口194に接続される。なお、「液体供給口194に接続」とは、液体供給口194から液体収容部84のインクがプリンター10側に流通可能になった状態をいう。なお、液体収容部84から液体供給針82までのインクの流れを模式的に矢印で示す。
また、装着状態では、ロッド部材9が第2挿入孔420に挿入される。また、装着状態では、棒状部材92の+Y軸方向側端部92b(「他端部92b」ともいう。)がカートリッジ4の移動部材172に当接する。なお、移動部材172は、検出機構の一部であり詳細は後述する。なお、棒状部材92の−Y軸方向側端部92a(「一端部92a」ともいう。)はプリンター10の光学的なセンサー138によって変位が検出される。なお、センサー138は検出機構の一部であり、詳細は後述する。また装着状態では、規制面451が規制部材612と当接する。また、装着状態では、板ばね684が第1のA部52Aを−Y軸方向側に付勢し、板ばね604が第2のA部53Aを−Y軸方向側に付勢する。
装着状態では、カートリッジ4(詳細には、位置決め部材40A)は着脱座標軸(Y軸)を含む、互いに直交する3つの軸(X軸、Y軸、Z軸)に平行な3方向(X軸方向、Y軸方向、Z軸方向)についての動きがカートリッジ装着部6によって規制される。詳細には、装着状態において、位置決め部材40AはX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の3方向についての動きがカートリッジ装着部6によって規制されることでカートリッジ装着部6に対して位置決めされる。すなわち、装着状態において、位置決め部材40AのX軸方向の動きは、第1のA部52Aが第1のレール682(図3)に挿入され、第2のA部53Aが第2のレール602(図4)に挿入されることで規制される。また、装着状態において、位置決め部材40AのY軸方向の動きは以下のようにして規制される。すなわち、位置決め部材40Aの+Y軸方向の動きは、第1のA部52Aが板ばね684によって−Y軸方向側に付勢されると共に、第2のA部53Aが板ばね604によって−Y軸方向側に付勢されることで規制される。また、位置決め部材40Aの−Y軸方向の動きは、規制面451が規制部材612に当接することで規制される。また、装着状態において、位置決め部材40AのZ軸方向の動きは、ロッド部材9が第2挿入孔420に挿入されることで規制される。
A−5.カートリッジ4の詳細構成:
次にカートリッジ4の詳細構成について説明する。図10は、カートリッジ4の第1の分解斜視図である。図11は、装着部材40C側部分の分解斜視図である。図12は、内部流路199を説明するための第1の図である。図13は、内部流路199を説明するための第2の図である。図12及び図13は、内部流路199を模式的に示している。また、図12は吸引ポンプPが作動していないときの様子が示されており、図13は吸引ポンプPが作動しているときの様子が示されている。なお、図12及ぶ図13は移動部材172の図示は省略している。
図10及び図11に示すように、カートリッジ4のケース40には、液体収容部84と、被取付部材190と、移動部材172とが収容されている。ここで、図10に示すように保護部材40Bの内部空間40Sに液体収容部84が収容されている。また、図11に示すようにケース40の一部を構成する位置決め部材40Aには、被取付部材190と、被取付部材190に取り付けられる移動部材172とが収容されている。被取付部材190は、Y軸方向に所定の厚みを有する平板状の被当接部材190Aを備える。被当接部材190Aが、位置決め部材40Aに当接することで被取付部材190の3方向における動きが規制される。位置決め部材40Aは、一方が開口した箱形状である。開口41は+Y軸方向側に形成されている。前壁42となる底部42には、第1挿入孔440や第2挿入孔420が形成されている。底部42は開口41とが互いに対向する方向が着脱方向(Y軸方向)となる。また、底部42から開口41に向かう方向が+Y軸方向であり、開口41から底部42に向かう方向が−Y軸方向となる。
被取付部材190は、液体収容部84と外部(プリンター10)とを連通させる内部流路199(図12、図13)を形成する。移動部材172は、棒状部材92の他端部92bと向かい合う位置に設けられている。
図10に示すように保護部材40Bは、第1の保護部材40Baと、第2の保護部材40Bbとを組み付けることで形成される。液体収容部84は、例えば樹脂フィルム層の上にアルミニウム層が積層形成されたアルミラミネート複層フィルムにより形成されている。液体収容部84は可撓性を有する。
液体収容部84の+Y軸方向の端部と保護部材40B(カートリッジ4の後壁47)との間には、液体注入流路120が設けられる。液体注入流路120は、一端がカートリッジ4の後壁47に開口する液体注入口122に接続し、他端が液体収容部84の+Y軸方向の端部が接続されて、外部から液体収容部84の内部に向けてインクを供給可能にする。液体注入流路120には、樹脂製チューブ等を用いてもよいし、アルミラミネート複層フィルムにより液体収容部84と一体的に形成してもよい。
カートリッジ4の後壁47に開口する液体注入口122には、外部液体収容部124が連結される。外部液体収容部124は、液体収容部84と同様に、樹脂フィルム層の上にアルミニウム層が積層形成されたアルミラミネート複層フィルムにより形成されている。
外部液体収容部124は可撓性を有する。
液体注入口122と外部液体収容部124の連結部分等には、外気が侵入を阻止する密閉シール(不図示)が設けられる。液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、一体となって、密閉型液体収容部を構成する。つまり、液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、大気(空気)が流入できないように密閉されている。このため、液体収容部84及び外部液体収容部124に収容されたインクが減少するにつれて、液体収容部84及び外部液体収容部124の容積が減少する。
液体収容部84及び外部液体収容部124に収容されたインクが消費されて無くなった時には、外部液体収容部124を取り外して、液体注入口122から液体収容部84に向けて液体を供給できる。さらに、液体が充填された新たな外部液体収容部124を液体注入口122に連結することにより、液体収容部84、液体注入流路120及び外部液体収容部124は、繰り返し、密閉型液体収容部として使用される。
なお、外部液体収容部124の外形(液体収容量)は任意である。また、外部液体収容部124をカートリッジ4に連結しないことも可能である。この場合には、液体注入口122に埋栓(不図示)を嵌めて液体収容部84の内部に大気が流入しないようにする必要がある。
図12及び図13に示すように、内部流路199のうち液体収容部84からプリンター10にインクが流れる流れ方向において、上流側は液体収容部84に連通し、下流側は液体供給針82が挿入される。この下流側部分(一端部)を液体供給口194とも呼ぶ。液体供給口194は、略円筒形状である。
図12に示すように、内部流路199は、途中に液体室192を有する。液体室192には、液体収容部84内のインクが流入する流入口198と、液体供給口194に向けてインクが流出する流出口197とが開口している。また、液体室192は、一側面である上端面が可撓性の材料で形成されたフィルム174によって形成されている。液体室192は、内部圧力の変化に伴ってフィルム174が変形して容積が変化する。このフィルム174が課題を解決するための手段に記載の「変形部材」に相当する。
図11〜図13に示すように液体室192内には、逆止弁178とバネ179とが配置されている。逆止弁178は、流入口198から液体室192に流入したインクが逆流することを阻止する。バネ179は、フィルム174を液体室192の外側に向けて付勢する。すなわち、バネ179は、液体室192の容積が大きくなる方向にフィルム174を付勢する。詳細には、バネ179は、圧縮した状態で液体室192に配置されている。また、バネ179とフィルム174との間には、受圧板176が挿入されている。この受圧板176は、バネ179の付勢力をフィルム174に伝える。
また、移動部材172は、液体室192の一端面を構成するフィルム174に液体室192の外側から接触する。移動部材172は、所定の回動支点を中心として変位可能に被取付部材190に取り付けられている。図11に示すように、移動部材172は、−Z軸方向側に移動部材172に取り付けられる取付部180Aを有する。取付部180Aは、軸穴180を有する。軸穴180が液体室192の外表面に設けられた軸ピン195と嵌合することで、移動部材172が回動可能に軸ピン195に軸支される。一方、図11に示すように、移動部材172は、+Z軸方向側にガイド部182が設けられている。ガイド部182が被取付部材190に設けられたガイドピン197pに接触することで、移動部材172の回動動作がガイドされる。移動部材172のうち、フィルム174と接触する面とは反対側の面には、装着状態において棒状部材92の他端部92bと当接する接触部184(「第2の接触部184ともいう。」)が形成されている。
また、被取付部材190は注入口196を備える。注入口196は外部と液体収容部84とを連通させ、外部からインクを液体収容部84に注入するために利用される。なお、液体収容部84にインクが充填された後は、注入口196内の連通流路は塞がれる。
このような構成を備えた被取付部材190を用いてインクは次のようにして液体収容部84からプリンター10に供給される。
図12に示すようにカートリッジ装着部6の吸引ポンプPが作動していない時には、液体室192の容積を増加させるようにバネ179がフィルム174を押し出している。液体室192の容積の増加に伴い、液体収容部84と流入口198とを連通させる流入通路193を通ってインクが液体室192に流入する。なお、図中の破線の矢印は、インクの流れを表している。
カートリッジ装着部6の吸引ポンプPが作動すると、液体供給口194からインクが吸引されて、液体室192内のインクは流出口197と液体供給口194とを連通させる流出通路191を通ってカートリッジ装着部6に供給される。そして、本実施例のカートリッジ4では、流出通路191の内径が流入通路193の内径よりも大きく設定されていることから、液体室192からのインク流出量に対して、液体室192へのインク流入量が追い付かず、液体室192内は負圧となる。このため、図13に示したように、バネ179の力に抗して、フィルム174が液体室192の内側に引きこまれるように変形する。
この液体室192内に発生した負圧は、液体収容部84のインクが流入通路193を通って液体室192に流入することによって徐々に解消される。すると、バネ179の力によって、フィルム174は再び液体室192の外側に押し出されて、液体室192の容積が復元する。これにより、カートリッジ装着部6の吸引ポンプPが停止してから所定の時間が経過した後に、図12に示した状態に復帰する。カートリッジ装着部6の吸引ポンプPが再び差動すると、液体室192内は負圧となり、図13に示したようにフィルム174が液体室192の内側に引き込まれた状態となる。一方、液体収容部84のインクが消費されて無くなると、液体室192内が負圧であってもインクが液体室192に流入しなくなる。すなわち、吸引ポンプPの動作が停止されてから所定の時間が経過した後も、液体室192内の負圧は解消されず、図13に示したようにフィルム174は液体室192内の内側に引き込まれた状態のままとなる。
このように、液体収容部84内のインクが無くなると、液体室192のフィルム174が液体室192の内側に引き込まれるように変形した状態のままとなる。すなわち、フィルム174の変位を検出することでインクエンド状態を検出することができる。ただし、フィルム174の変位量は小さいので、次のように移動部材172を用いて変位量を増幅する。
図14は、移動部材172を説明するための図である。移動部材172は、第1の接触部185と、第2の接触部184と、軸穴180が形成された取付部材180Aとを有する。第1の接触部185は、半球体状の凸部でありフィルム174と接触する。第2の接触部184は、棒状部材92(図9)と接触する。また、第2の接触部184は外形が円形の凸部である。第2の接触部184は、カートリッジ4の着脱方向(Y方向)に直交する方向(本実施例では、Z軸方向)について、第1の接触部185を挟んで軸穴180と反対の側に位置する。すなわち、移動部材172の回動支点となる軸穴180から第2の接触部184までの距離D2は、軸穴180から第1の接触部185までの距離D1よりも大きい。これにより、第1の接触部185に接するフィルム174が変位すると、その変位量はレバー比R(=D2/D1>1,本実施例では3.1)で増幅されて、第2の接触部184の変位量となる。ここで、第2の接触部184は、軸穴180を回動支点として、矢印Y1方向に変位する。矢印Y1方向は、着脱座標軸(Y軸)に沿った方向(Y軸方向)の成分を含む方向である。
A−6.インク残量状態の検出方法:
図15は、カートリッジ装着部6が備える棒状部材92とセンサー138の概略構成図である。図15に示すように、棒状部材92にはバネ94が取り付けられている。バネ94は、カートリッジ装着部6に装着されるカートリッジ4に向けて棒状部材92を付勢している。
センサー138は、凹字形状のいわゆる透過型フォトセンサーである。このセンサー138には、図示しない受光部と発光部とが対向して設けられており、発光部が発する光を受光部が受けるようになっている。尚、図中の破線の矢印は、光の透過方向を示している。
棒状部材92の一端部92aは遮光部91を有する。棒状部材92がバネ94の力によってカートリッジ4側(+Y軸方向側)に移動すると、遮光部91がセンサー138の受光部と発光部との間に挿入されて、発光部からの光を遮る。その結果、センサー138の受光部では、発光部からの光が受けられなくなるので、棒状部材92の一端部92aの変位を検出できる。なお、本実施例のセンサー138には、透過型フォトセンサーが用いられているが、棒状部材92の変位を検出できるものであればよく、フォトセンサーに限定されるものではない。
図16は、インク残量状態の検出方法を説明するための第1の図である。図17は、インク残量状態の検出方法を説明するための第2の図である。図16は、液体収容部84にインクが十分に収容されている状態を示す図である。図17は、液体収容部84のインクがインクエンド状態の場合を示す図である。
図16に示すように、インクが十分に残っている状態のカートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されると、カートリッジ4側に設けられた移動部材172の接触部184に棒状部材92の他端部92bが当接する。ここで、カートリッジ4のバネ179の付勢力Aによって移動部材172の接触部184に付与される付勢力A’は、バネ94の付勢力Bよりも大きくなるように設定されている。これにより、棒状部材92の他端部92bが移動部材172に当接すると、バネ94の付勢力Bに抗して、棒状部材92はカートリッジ装着部6の奥側(−Y軸方向側)に移動する。すると、棒状部材92の遮光部91がセンサー138から離れるので、センサー138は光を透過した状態になる。このように、センサー138は、棒状部材92の遮光部91の移動により光の遮断状態から透過状態に変化したことに基づいて、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されたことを検出することが可能である。液体収容部84内のインクが無くなるか、残り少なくなるまでは、この状態が維持される。プリンター10は、この状態で、カートリッジ4やプリンター10内に他の異常がない限り、印刷を可能とするように制御される。なお、「他の異常」の種類や、その検出方法に関する技術は周知であるため、ここでは説明を省略する。
図17に示すように、液体収容部84内のインクが無くなる(または、残り少なくなる)と、液体収容部84から液体室192にインクが流入しなくなり、液体室192に負圧が働く。ここで、カートリッジ4のバネ179の付勢力Aは、液体収容部84にインクが無くなった場合(または、残り少なくなった場合)に発生する負圧による力Cよりも小さく設定されている。よって、この力Cにより、フィルム174は液体室192の内側に引き込まれた状態のままとなる。フィルム174が液体室192の容積を減少させる方向に変形すると、棒状部材92が、バネ94の付勢力Bによって+Y軸方向へ変位する。また、この変位に伴って、棒状部材92は、移動部材172をフィルム174の変形に追従させて回動させ、移動部材172は閉じた状態に保持される。その結果、棒状部材92がカートリッジ4側に移動して、棒状部材92の遮光部91がセンサー138の発光部と受光部の間に挿入される。センサー138は、棒状部材92の遮光部91によって光が遮られたこと(棒状部材92が移動したこと)に基づいて、液体収容部84内のインクが無くなったことまたは残り少なくなったこと(インクエンド状態)を検出する。そして、プリンター10は、この状態で印刷を不可能とするように制御される。なお、バネ94が棒状部材92を付勢する力Bは、移動部材172のレバー比Rで増幅される。よって、図16の状態から図17の状態に移行する際には、比較的小さな力でも、移動部材172をスムーズに回動させることができ、インクエンドを素早く検知することが可能である。
上記のように、液体消費システム1は、カートリッジ4に設けられた移動部材172と、プリンター10に設けられた棒状部材92及びセンサー138を用いてインク残量状態を検出する。よって、移動部材172と棒状部材92との位置関係が予め設計された正しい位置関係からずれると、インク残量状態の検出精度が低下する場合がある。よって、本実施例のように、カートリッジ4側の部材とプリンター10側の部材を共に用いてインク残量状態を検出する検出方法では、インク残量状態を検出するために用いられる部材間を正しい位置関係に配置することでインク残量状態の検出精度の低下を抑制できる。
A−7:回路基板100の設置態様:
図18に示すように、凹部90は、Y軸と直交する面に沿って設けられた開口982と、Z軸と直交する面に沿って設けられた開口984とを有する。また凹部90の内壁は、一対の側壁902(902t,902w)と、底壁988と、後壁986とによって概ね構成されている。これらの内壁902,986,988によって、装置側端子部70が挿入される端子収容室900が、凹部の内部に区画形成される。凹部90は、開口982、開口984、一対の側壁902t,902w、底壁988、後壁986を主要な面として構成される略六面体である。開口982と後壁986は、Y軸方向において対向しており、開口982は−Y軸方向に、後壁986は+Y軸方向に位置する。また、一対の側壁902t,902wは、X軸方向において対向しており、第1の側壁902tは+X軸方向側に、第2の側壁902wは−X軸方向側に位置する。開口984と底壁988は、Z軸方向において互いに非平行な状態で対向しており、開口984が+Z軸方向側に、底壁988が−Z軸方向側に位置する。開口982は、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されるときに、装置側端子部70が凹部90に挿入される際の入口となる。底壁988は、第1の側壁902t及び第2の側壁902wと交わる。底壁988は、開口982と−Z方向側の辺において交わる。そして、開口982の−Z方向側の辺の位置から+Z方向に傾斜しながら+Y軸方向に延びて、後壁986と交わる。後壁986は、底壁988、第1の側壁902t、及び、第2の側壁902wと交わる。開口984は、後壁986、第1の側壁902t、第2の側壁902w、及び開口982と交わる。なお、第1の側壁902tと第2の側壁902wを区別することなく用いる場合は、側壁902を用いる。
底壁988には、回路基板100が取り付けられている。詳細には、図20に示すように、回路基板100の表面100faが−Y軸方向成分及び+Z軸方向成分を含む方向を向いて傾斜するように配置されている。すなわち、回路基板100の表面100faは、Y軸とZ軸に対して傾斜している。ここで、表面100faが課題を解決するための手段に記載の「傾斜面」に相当する。上述のごとく、表面100faはカートリッジ側端子群521を備える。すなわち、カートリッジ側端子群521は、カートリッジ4のカートリッジ装着部6への挿入方向である−Y軸方向に対して傾斜した面に設けられていることになる。また、回路基板100の裏面100fbは記憶装置525を備える。記憶装置525には、カートリッジ4に関する情報(例えば、インク色、製造年月日等)が格納されている。カートリッジ側端子群521と記憶装置525とは電気的に接続されている。
図18乃至図21に示すように、凹部90のX軸方向において対向する一対の側壁902t,902wには、一対の溝906t,906wがそれぞれ設けられている。これらの溝906t,906wは、X軸方向に互いに向かい合うように設けられている。また、図19に示すように、溝906t,906wは、YZ平面Syzに対して対称に設けられている。このYZ平面Syzは、カートリッジのX軸方向の寸法(幅)の中心を構成する面である。凹部90内に配置される回路基板100及び凹部90を構成する各要素は、このYZ平面Syzに対して対称に設けられている。すなわち、YZ平面Syzは、カートリッジ側端子群521のX軸方向の寸法(幅)の中心を通る。そして、カートリッジ側端子群521のうち、カートリッジ側端子群521の幅方向の中心に設けられた電極521cが、YZ平面Syzと交わる。また、YZ平面Syzは、回路基板100のX軸方向の寸法(幅)の中心を通る。また、このYZ平面Syzは、回路基板100を底壁988に取り付けるために、底壁988に設けられた取付け部100a,100bを通る。また、YZ平面Syzは、カートリッジ側端子群521のうち、X軸方向の中央部に設けられた端子521cを通る。この端子521cは、装置側端子群721のうち、X軸方向の中央部に設けられた端子721c(不図示)と接触する端子である。また、凹部90の溝906t,906wと、一対の側壁902t,902wは、YZ平面Syzに対して対称に設けられる。さらに、YZ平面Syzは、先に説明した第1の凸部52(52A,52B)及び第2凸部53(53A,53B,図6及び図7参照)のX軸方向の寸法(幅)の中心を通る。また、図19には示していないが、YZ平面Syzは、第1側壁43に設けられた第1係止部436(図7)及び第2側壁44に設けられた第2係止部446(図7)のZ軸方向の寸法(幅)の中心を通る。また、この第1係止部436及び第2係止部446を係止する板ばね684及び604(図3,図7)は、このYZ平面Syzと交差する。
図18及び図21に示すように、第1の側壁902tには、第1の規制部としての第1の溝906tが設けられている。第1の溝906tは、第1の側壁902tの一部を+X軸方向に掘り下げたような形状で形成されている。つまり、第1の溝906tは、第1の側壁902tから+X軸方向に窪んでいる。第1の溝906tは、Y軸方向に沿って延びる。詳細には、第1の溝906tは、開口982の位置から後壁986側に向って+Y軸方向に沿って延びる。第1の溝906tには、装着状態において、第1の位置決め部756t(不図示)が挿入される。第1の溝906tは、−Y軸方向側の端面と−X軸方向側の面が開放されている。図18及び図20に示すように、第2の側壁902wには、第2の規制部としての第2の溝906wが設けられている。第2の溝906wは、第2の側壁902wの一部を−X軸方向に掘り下げたような形状で形成されている。つまり、第2の溝906wは、第2の側壁902wから−X軸方向に窪んでいる。第2の溝906wは、Y軸方向に沿って延びる。詳細には、第2の溝906wは、開口982の位置から後壁986側に向って+Y軸方向に沿って延びる。第2の溝906wは、−Y軸方向側の端面と+X軸方向側の面が開放されている。
図20及び図21に示すように、溝906t,906wは、それぞれ−Y軸方向側の端面に開口941,961を有する。溝906t,906wは、これらの開口941,961から+Y軸方向側に延びる入口部分916t,916wと、入口部分916tの+Y軸方向の端部から+Y軸方向側に延びる接触部分926t,926wとを備える。−Y軸方向側の端面の開口941,961は、それぞれ、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される際に、位置決め部756t,756wが挿入される入口となる。開口941,961は、カートリッジ側端子群521よりも−Y軸方向側に形成されているため、装置側端子群721とカートリッジ側端子群521との接触が開始される前に、位置決め部756t,756wの溝906t,906wへの挿入が開始される。
入口部分916t,916wは、溝906t,906wのうち位置決め部756t,756wが最初に挿入される部分である。図19乃至図21に示すように、入口部分916t,916wは、+Y軸方向に向かうに従ってZ軸方向の寸法が単調減少している。また、図19に示すように、入口部分916t,916wは、−Y軸方向から+Y軸方向に向かうに従ってX軸方向の寸法が減少している。すなわち、入口部分916t,wには、Z軸方向及びX軸方向に徐々に寸法が減少するようなテーパーが設けられている。さらに換言すれば、入口部分916t,916wは、開口941,961の面積が最も大きいテーパー形状である。
また、図19乃至図21に示すように、入口部分916t,916wと対応するように、凹部90の側壁902w,902tの入口部分902wa,902taも、テーパー形状となっている。すなわち、入口部分902wa,902ta部分における側壁902w,902t間の距離(X軸方向における間隔)は、−Y軸方向から+Y軸方向に向かうに従って小さくなる。
接触部分926t,926wは、それぞれ、装着状態において、位置決め部756t,756wと接触する。図20及び図21に示すように、接触部分926t,926wは、それぞれ、装着状態において位置決め部756t,756wと接触する接触面940,960を有する。図21に示すように、第1の位置決め部756tとの接触面940、つまり、溝906tの接触面940は、4つの面942,946,948,944を備える。
同様に、図20に示すように、第2の位置決め部756wとの接触面960、つまり、溝906wの接触面も、4つの面962,966,968,964を備える。これら4つの接触面を、それぞれ、A面942,962、B面946,966、C面944,964、D面948,968ともよぶ。
図21に示すように、溝906tのA面942とB面946は、Z軸方向において対向しており、A面942が+Z軸方向側に、B面946が−Z軸方向側に位置する。溝906tのD面948は、Y軸方向において開口941と対向しており、開口941が−Y軸方向側、D面948が+Y軸方向側に位置する。またD面948は、A面942及びB面946と交わる。溝906tのC面944は、図19に示すように、第1の側壁902tの延長面902teと対向しており、第1の側壁902tの延長面902teに対して+X軸方向側に位置する。またC面944は、A面942、B面946、及び、D面948と交わる。溝906tのA面942は、第1の位置決め部756t(不図示)の+Z軸方向側端部と接触する。B面946は、第1の位置決め部756tの−Z軸方向側端部と接触する。第1のD面948は、第1の位置決め部756tの+Y軸方向側端部と接触する。第1のC面944は、第1の位置決め部756tの+X軸方向側端部と接触する。
図20に示すように、溝906wのA面962とB面966は、Z軸方向において対向しており、A面962が+Z軸方向側に、B面966が−Z軸方向側に位置する。溝906wのD面968は、Y軸方向において開口961と対向しており、開口961が−Y軸方向側、D面968が+Y軸方向側に位置する。またD面968は、A面962,B面966と交わる。溝906wのC面964は、図19に示したように、第2の側壁902wの延長面902weと対向しており、第1の側壁902wの延長面902weに対して−X軸方向側に位置する。またC面964は、A面962、B面966、及び、D面968と交わる。溝906wのA面962は、第2の位置決め部756w(不図示)の+Z軸方向側端部と接触する。B面966は、第2の位置決め部756wの−Z軸方向側端部と接触する。D面968は、第2の位置決め部756wの+Y軸方向側端部と接触する。C面964は、第2の位置決め部756wの−X軸方向側端部と接触する。
ここで、第1の溝906tと第2の溝906wとを区別することなく用いる場合は、単に「溝906」とも呼ぶ。また、第1の接触部分926tと第2の接触部分926wを区別することなく用いる場合は、単に「接触部分926」とも呼ぶ。また、第1の入口部分916tと第2の入口部分916wとを区別することなく用いる場合は、単に「入口部分916」とも呼ぶ。
図18に示すように、底壁988の、傾斜面100faと第1の側壁902tとの間、及び、傾斜面100faと第2の側壁902wとの間には、それぞれ一対の底壁側凹部910t,910wが形成されている。図示しないが、一対の底壁側凹部910t,901wは、それぞれ、装着状態において装置側端子部70の一対の突起759t,759w(不図示)を受け入れるように構成されている。なお、一対の底壁側凹部910t,910wをまとめて第1の底壁側凹部910とも呼ぶ。
A−8.カートリッジ側端子群521と装置側端子群721との接触態様:
次に、図22〜図25を用いて、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着される際の、カートリッジ側端子群521と装置側端子群721との接触態様について説明する。図22は、接触態様を説明するための第1の図である。図23は、接触態様を説明するための第2の図である。図24は、接触態様を説明するための第3の図である。図25は、接触態様を説明するための第4の図である。図22から図25の図面番号順に、カートリッジ4の装着の際の様子が時系列に図示されている。また、図22〜図25は、カートリッジ側端子群521の1つのカートリッジ側端子521aと装置側端子群721のうちの1つの装置側端子721aに着目して説明する。なお、他の端子についても同様の装着態様である。第1と第2の位置決め部756ta,waの形状は同一であり、第1と第2の溝906t,wの形状は同一であることから、図22〜図25では理解の容易のために、符号756ta,waを併記すると共に符号906t,wを併記している。
図22に示すように、カートリッジ4をカートリッジ装着部6に装着する際、カートリッジ4は−Y軸方向にカートリッジ装着部6のスロット内に押し進められる。このとき、図23に示すように、カートリッジ側端子521aが装置側端子721aの端子接点722aと接触する前に、溝906への位置決め部756の挿入が開始される。この時、カートリッジ装着部6に若干の製造誤差が生じていた場合でも、装置側端子部70がX軸方向及びZ軸方向に移動することで、カートリッジ4の凹部90内に、その誤差を吸収しながら導かれる。位置決め部756が溝906の入口部分916の面に接触しながらカートリッジ4が−Y軸方向に押し進められることで、カートリッジ側端子521aと装置側端子721aとが接触する位置に装置側端子部70が案内される。図23では、装置側端子部70が矢印V1に示した方向(−Z軸方向)に僅かに移動しながら凹部90内(図18)に導かれる様子を示している。
図24に示すように、カートリッジ4がさらに−Y軸方向に押し進められ、溝906の接触部分926t,wに位置決め部756t,wが挿入されると、位置決め部756t,wのC面756tc,wcが、それぞれ溝906t,wのC面944,964に接触することで、装置側端子部70のX軸方向の移動が規制される。また、このとき、位置決め部756t,wのA面756ta,waが、それぞれ溝906t,wのA面942,962に接触し、B面756tb,wbが、それぞれB面946,966に接触することで、装置側端子部70のZ軸方向の移動が規制される。これにより、カートリッジ側端子521aと端子接点722aとのX軸方向及びZ軸方向の位置が定められる。そして、位置決め部756の接触部分926への挿入が始まった後、完全な挿入が完了する直前に、端子接点722aが初めてカートリッジ側端子521aに接触する。この時点では、位置決め部756t,wの先端面756td,756wdは溝906t,wのD面948,968に接触しておらず、更にカートリッジ4を押し進めることが可能である。図24に示す状態から、カートリッジ4を更に−Y軸方向に押し進めると、装置側端子721aが弾性変形し、装置側端子721aの接点722aがカートリッジ側端子521aと接触しながら矢印YR1aの向きに移動する。このとき、僅かに装置側端子群とカートリッジ側端子群とが擦れ合う。そして、最終的には、図25に示すように、位置決め部756t,wの先端面756td,wdが溝906t,wのD面948,968に接触し、カートリッジ側端子521aと端子接点722aとのY軸方向の位置が定められる。この状態で、カートリッジ4のカートリッジ装着部6への装着が完了する。また、装着完了時及び装着状態では、図24に示した装着の最終段階と同様、位置決め部756t,wのA面756ta,waと溝906t,wのA面942,944とが+Z軸方向において接触している。また、B面756tb,wbと溝906t,wのB面946,966とが−Z軸方向において接触している。また、第1の位置決め部のC面756tcが+X軸方向において第1の溝906tのC面944と接触し、第2の位置決め部のC面756wcが−X軸方向において第2の溝906wのC面964と接触している。よって、位置決め部756t,wのZ軸方向及びX軸方向の動きが、溝906t,wによって規制される。これにより、装置側端子721aとカートリッジ側端子521aとの接触を良好に図ることができる位置に、両者721a,521aを保持することができる。
A−9.規制部の変形態様:
図26A乃至図34Bは、凹部90に設けられた規制部の様々な変形態様を説明するための模式図である。図26Aは、第1変形態様の正面図である。図26Bは、図26Aの26−26断面図である。図27Aは、第2変形態様の正面図である。図27Bは、図27Aの27−27断面図である。図28Aは、第3変形態様の正面図である、図28Bは、図28Aの28−28断面図である。図29Aは、第4変形態様の正面図である。図29Bは、図29Aの29−29断面図である。図30Aは、第5変形態様の正面図である。図30Bは、図30Aの30−30断面図である。図31Aは、第6変形態様の正面図である。図31Bは、31−31断面図である。図32Aは、第7変形態様の正面図である。図32Bは、図32Aの32−32断面図である。図33Aは、第8変形態様の正面図である。図33Bは、図33Aの33−33断面図である。図34Aは、第9変形態様の正面図である。図34Bは、図34Aの34−34断面図である。
図26A〜図34Bのうち、正面図は凹部90及びその近傍を模式的に示しており、断面図は凹部90及びその近傍の断面を模式的に示している。図26A乃至図34Bの変形態様すべてについて、ホルダー750の位置決め部756が挿入される規制部の構成以外の構成については、第1実施例と同様の構成である。また、図26A乃至図34Bにおいて、第1実施例と同様の構成については同一の符号を付すと共に説明を省略する。なお、プリンター10の構成は第1実施例と同様の構成である。なお、第1と第2の規制部は形状が同一であることから、図26A乃至図34Bのうち断面図において、理解の容易のために第2の規制部を示す符号に加え第1の規制部を示す符号も併記している。
図26A乃至図34Bの変形態様は、いずれも、凹部90の第1の側壁から−X軸方向に突出した凸部と、第2の側壁から+X軸方向に突出した凸部とを備えており、これらの凸部によって第1及び第2の規制部が構成される。これらの凸部は、凹部90の第1及び第2の側壁とは別体で設けられて良いし、一体で設けられても良い。
図26A,Bに示した第1変形態様では、凸部906ta,waと側壁902ta,waによって、第1実施例と類似の形状の溝906ta1,wa1が形成されており、この溝906ta1,wa1に装置側端子部70の位置決め部756t,wが挿入される。この溝906ta1,wa1の入口部分916aは、Z軸方向にのみ、テーパーが設けられている。装置側端子部70の位置決め部756t,wの±Z方向の動きの規制は、溝906ta1,wa1のA面(+Z軸方向側の面)及びB面(−X軸方向側の面)で行われ、+Y軸方向の動きの規制は、溝906ta1,wa1のD面(+Y軸方向側の面)で行われる。±X軸方向の動きの規制は、側壁902ta,waによって形成されたC面によって行われる。すなわち、C面は、側壁902ta,waの一部によって形成されている。
図27A,Bに示した第2変形態様は、凹部90の第1の側壁902tbから−X軸方向に突出した一対の凸部906tb1,tb2と、第2の側壁902wbから+X軸方向に突出した一対の凸部906wb1,wb2と、を備えている。凸部906tb1,tb2,wb1,wb2は、図26A,Bに示した第1変形態様の溝906ta1,wa1からD面(+Y軸方向側の面)が省略されたものに相当する。凸部906tb1,wb1によって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Z方向の動きの規制が行われる。凸部906tb2,wb2によって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの−Z方向の動きの規制が行われる。±X軸方向の動きの規制は、側壁902tb,wbによって行われる。
図28A,Bに示した第3変形態様は、凹部90の第1の側壁902tcから−X軸方向に突出した一対の凸部906tc1,tc2と、第2の側壁902wcから+X軸方向に突出した一対の凸部906wc1,wc2とを備えている。第3変形態様は、凸部906tc1,tc2,wc1,wc2の−Y軸方向の開口端が凹部90の開口982の置と揃っている点、及び、+Y軸方向の端部が凹部90の後壁986の位置まで延びている点で、図27A,Bに示した第2変形態様と異なっているが、その他の点においては第2変形態様と共通である。
図29A,Bの第4変形態様は、凹部90の第1の側壁902tdから−X軸方向に突出した凸部906tdと、第2の側壁902wdから+X軸方向に突出した凸部906wdとを備えている。第4変形態様は、図28A,Bに示した第3変形態様から、装置側端子部70の位置決め部756t,wのうち−Z軸方向の動きを規制する凸部906tc2,wc2を無くしたものである。凸部906td,wdによって、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Z方向の規制が可能である。−Z軸方向の動きは、装置側端子群721とカートリッジ側端子群521とが接触することで規制されるため、−Z軸方向の動きを規制する機能は、省略することが可能である。また、±X軸方向の規制は、側壁902td,wdによって行われる。
図30A,Bの第5変形態様は、凹部90の第1の側壁902teから−X軸方向に突出した凸部906teと、第2の側壁902weから+X軸方向に突出した凸部906weとを備えている。第5変形態様は、図29A,Bに示した第4変形態様の凸部906td,wdに、装置側端子部70の位置決め部756t,wの+Y軸方向の動きを規制するD面を追加したものである。その他の点においては第4変形態様と共通である。
図31A乃至図34Bの第6乃至第9変形態様は、それぞれ、図26A乃至図30Bに示した第2乃至第5変形態様から、テーパー状に形成された入口部分916b〜eを省略したものである。それ以外の点については、第2乃至第5変形態様と同じである。
上記のような変形態様によっても、第1実施例と同様の効果を得ることができる。ただし、装置側端子部70の位置決め部756t,wの−Z軸方向の動きを規制する機能がない第4,第5,第8,第9変形態様の規制部では、−Z方向の動きを規制することによる効果が得られず、+Y方向の動きを規制する機能が無い第2乃至第4及び第6乃至第8変形態様の規制部では、+Y方向の動きを規制することによる効果が得られないことは言うまでもない。また、上記変形例によれば、第1の側壁と第2の側壁にそれぞれX軸方向に突出する凸部を設けることで第1の位置決め部と第2の位置決め部を容易に形成できる。
A−10.効果:
上記のように、本実施例のカートリッジ4では、カートリッジ4内のインクが無くなったこと、または残り少なくなったことを検出(「エンド検出」と呼ぶ)するための圧電型検出機構を設けていない。これにより、カートリッジ4の内部に、電力供給や、このような検出機構とプリンターとの信号授受のための電気的導通手段(配線や電極端子など)を設ける必要が無いため、カートリッジ4の構造を単純にできる。よって、カートリッジ4を小型化できる。また、カートリッジ4の製造コストを低減できる。
また、カートリッジ4では、第2挿入孔420が、前壁42のうち、第1側壁43と第2側壁44との中間の位置に設けられている。すなわち、前壁42の長手方向(Z軸方向)の中間の位置でカートリッジ4の位置決めを行っているため、長手方向の両端部の位置ずれを同等に抑えることができる。よって、カートリッジ4をカートリッジ装着部6に対して精度良く、また効率良く、位置決めすることができる。
また、前壁42を除く他の面(第1側壁43や後壁47など)に開口する液体注入口122を一端に有し、他端が液体収容部84に接続された液体注入流路120を備えるので、液体収容部84に収容されたインクが消費して無くなった時に、液体収容部84に向けてインクを供給(補充)することができる。したがって、カートリッジ4を交換することなく、繰り返し使用することができる。
また、ケース40の外部に配置された外部液体収容部124が液体注入口122に接続され、液体収容部84及び外部液体収容部124は、一体となって密閉型液体収容部を構成するので、液体収容部84及び外部液体収容部124に収容されたインクの使用に伴って、こららの内部が減圧されるので、インクをプリンター10側に向けて送り出すことができる。また、インクを使用して無くなった時に、外部液体収容部124を交換することにより、カートリッジ4(液体収容部84)を交換することなく、繰り返し使用することができる。
また、本実施例では、インクエンドの検出に用いられる棒状部材92が、カートリッジ装着部6に対するカートリッジ4の位置決めを行うための部材も兼ねている。よって、液体消費システム1は、新たに位置決め用の部材を備える必要が無い。これにより、液体消費システム1の部品点数を低減できる。また、インクのエンド検出に用いられる棒状部材92を用いて、カートリッジ装着部6に対するカートリッジ4の位置決めを行うことから、別途位置決め用の部材を設ける必要がなく部品点数を低減でき、カートリッジ4も小型化できる。また、カートリッジ4が装着されるプリンター10も小型化できる。
また、本実施例では、ケース40は、位置決め部材40Aと保護部材40Bを備える。
保護部材40Bには液体収容部84が収容される。また、位置決め部材40Aには、カートリッジ装着部6に設けられた部材が挿入される第1挿入孔440及び第2挿入孔420が設けられている。ここで、保護部材40B側は位置決め部材40A側に比べ全体として重量が大きくなる。ケース40の第1側壁43が前壁42側(−Y軸方向の先端側)から後壁47側(+Y軸方向の先端側)まで連続して形成されていると、前壁42側よりも後壁47側が下がるようにカートリッジ全体が傾いてしまう可能性がある。これに対し、液体収容部84を収容する保護部材40Bと、位置決め部材40Aと保護部材40Bとを別部材にすれば、位置決め部材40Aと保護部材40Bとの間のクリアランスの分だけ、保護部材40Bが位置決め部材40Aに対してわずかに動けるように構成することが可能となる。液体収容部84の重量が大きくても、保護部材40Bの部分だけが傾いて、位置決め部材40Aは傾かずに正しい姿勢を保つことができる。これにより、装着状態において、位置決め部材40Aに設けられた第1挿入孔440や第2挿入孔420のカートリッジ装着部6に対する位置が設計された正しい位置からずれる可能性を低減できる。
また、本実施例では、正しい位置からずれる可能性を低減した位置決め部材40Aにカートリッジ側端子群521が設けられている。これにより、装着状態におけるカートリッジ側端子群521と装置側端子群721との電気的な接続を安定に図ることができる。
B.変形例:
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はこのような実施例に限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の構成を採ることができる。例えば以下のような変形が可能である。なお、以下の変形例は、いずれも上記の実施例を基礎とするものであるため、上記の実施例で説明した効果や変形例については、以下の変形例についても同様に適用される。また、上記の実施例と共通する部分については説明を省略する。また、上記の実施例と共通する要素については同じ符号を用いる。
B−1.第1変形例:
図35は、カートリッジ4の概略構成を示す断面図である。図36は、第1変形例のカートリッジ214の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ4は、Y軸方向の長さがカートリッジ収容室61の深さとほぼ同一である。また、カートリッジ4の後壁47に液体注入口122が開口する。
これに対して、第1変形例のカートリッジ214は、Y軸方向の長さがカートリッジ収容室61の深さよりも十分に長い。このため、カートリッジ214の後壁47は、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した状態となる。そして、カートリッジ214の第1側壁43のうち、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した領域に液体注入口122が開口する。このため、外部液体収容部124は、カートリッジ214(液体収容部84)の+Z軸方向に配置される。液体収容部84及び外部液体収容部124は、密閉型液体収容部を構成する。
また、液体注入口122は、前壁42を除く面に形成することができる。また、外部液体収容部124の配置も任意に設定することが可能である。したがって、インクの供給(補充)が容易となる。
また、第1変形例のカートリッジ214においても、カートリッジ4と同一の作用効果を得ることができる。
B−2.第2変形例:
図37は、第2変形例のカートリッジ224の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ224は、カートリッジ4と同一の外形を有し、後壁47に液体注入口122が開口する。液体注入口122には、外部液体収容部124が連結されたり、埋栓が配置されない。つまり、液体注入口122を介して液体収容部84の内部に大気(空気)が流入可能である。液体収容部84は、大気開放型液体収容部である。
カートリッジ224のY軸方向の長さは、第1変形例のカートリッジ214と同様に、カートリッジ収容室61の深さよりも十分に長くてもよい。この場合には、カートリッジ224の第1側壁43のうち、カートリッジ収容室61から外部に飛び出した領域に液体注入口122が開口する。
液体注入口122には、インクを注入するための漏斗(ろうと)等を接続してもよい。
また、液体注入口122には、外部液体収容部226を接続してもよい。外部液体収容部226には、大気を内部に導入する開口が設けられる。つまり、カートリッジ224は、液体注入口122を介して直接又は間接に大気開放されていればよい。
図37に示すように、カートリッジ224では、カートリッジ4とは異なって、被取付部材190の内部流路199に、フィルム174、受圧板176及びバネ179等(図11)は設けられない。また、移動部材172、接触部185等(図11)は設けられない。
カートリッジ224では、移動部材172に代えて、硬質の当接面227が設けられる。当接面227は、移動部材172が棒状部材92側に倒れた状態(図16)とほぼ同一の位置に棒状部材92側を向いて形成される。このため、棒状部材92の他端部92bが当接面227に当接すると、棒状部材92はカートリッジ装着部6の奥側(−Y軸方向側)に移動する。すると、棒状部材92の遮光部91がセンサー138から離れるので、センサー138は光を透過した状態になる。このように、センサー138は、棒状部材92の遮光部91の移動により光の遮断状態から透過状態に変化したことに基づいて、カートリッジ4がカートリッジ装着部6に装着されたことを検出することが可能である。
カートリッジ224では、カートリッジ4とは異なって、液体収容部84内のインクが無くなるか、残り少なくなったとしても、この状態が維持される。プリンター10は、この状態で、カートリッジ4やプリンター10内に他の異常がない限り、印刷を可能とするように制御される。
また、カートリッジ224では、液体収容部84を用いずに、ケース40(保護部材40B)の内部に形成された内部空間40Sに、直接インクを収容してもよい。つまり、内部空間40Sが液体収容部となる。アルミラミネート複層フィルムにより形成した袋状の液体収容部84を用いる必要がないので、カートリッジ224の製造コストを低減できる。
第2変形例のカートリッジ224においても、カートリッジ4等と同一の作用効果を得ることができる。
また、インクを使用して無くなった時は、液体収容部84又は内部空間40Sにインクを充填した上で再度利用することができる。つまり、インクを使用して無くなった時は、液体注入口122からインクを注入して、液体収容部84又は内部空間40Sにインクを充填する。カートリッジ224を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
外部液体収容部226を用いる場合には、外部液体収容部226を新たな交換してもよいし、外部液体収容部226の開口からインクを充填してもよい。
B−3.第3変形例:
図38は、第3変形例のカートリッジ234の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ234は、カートリッジ4,214と同様に、密閉型液体収容部(液体収容部84)を有する。カートリッジ234の外形は、カートリッジ4,214とほぼ同一である。
カートリッジ234は、ケース40に代えて、アダプタ235が用いられる。アダプタ235は、カートリッジ4の位置決め部材40Aと同等の機能を有する。アダプタ235は、ケース40とは異なって、後壁47が存在せずに開口236が形成される。つまり、アダプタ235は、内部空間235Sに液体収容部84を収容するものの、開口236を介して+Y軸方向側に液体収容部84が露出する。また、液体収容部84は、アダプタ235に対して着脱可能である。
第3変形例のカートリッジ234においても、カートリッジ4等と同一の作用効果を得ることができる。
また、アダプタ235は、カートリッジ装着部6(カートリッジ収容室61)に装着した後には、インクを使用して無くなったとしても、カートリッジ装着部6から取り外す必要はなく、繰り返し使用することができる。インクを使用して無くなった時は、液体収容部84を交換する。つまり、インクが無くなった液体収容部84をアダプタ235から取り外して、インクが収容された新たな液体収容部84をアダプタ235に装着する。ケース40を個々に用意する必要がないので、カートリッジ234の製造コストを低減できる。
アダプタ235の形状は、図38に図示した形状には限定されない。位置決め部材40Aに相当する形状であってもよい。
B−4.第4変形例:
図39は、第4変形例のカートリッジ244の概略構成を示す断面図である。
カートリッジ244は、カートリッジ224と同様に、大気開放型液体収容部(液体収容部225)を有する。カートリッジ244の外形は、カートリッジ224とほぼ同一である。
カートリッジ244は、カートリッジ234と同様に、ケース40に代えて、アダプタ245が用いられる。アダプタ245は、カートリッジ224の位置決め部材40Aと同等の機能を有する。つまり、アダプタ245は、被取付部材190の内部流路199に、フィルム174、受圧板176及びバネ179等(図11)は設けられない。また、移動部材172、接触部185等(図11)は設けられない。カートリッジ244では、移動部材172に代えて、硬質の当接面227が設けられる(図37参照)。
アダプタ245は、後壁47が存在せずに開口246が形成される。アダプタ245の内部空間245Sには、上面に大気開放口248が形成された液体収容部247が収容される。液体収容部247は、アダプタ245に対して着脱可能である。
第4変形例のカートリッジ244においても、カートリッジ4等と同一の作用効果を得ることができる。
また、アダプタ245は、カートリッジ装着部6(カートリッジ収容室61)に装着した後には、インクを使用して無くなったとしても、カートリッジ装着部6から取り外す必要はなく、繰り返し使用することができる。インクを使用して無くなった時は、液体収容部247を交換する。つまり、インクが無くなった液体収容部247をアダプタ245から取り外して、インクが収容された新たな液体収容部247をアダプタ245に装着する。ケース40を個々に用意する必要がないので、カートリッジ234の製造コストを低減できる。
液体収容部247を交換することなく、液体収容部247にインクを充填した上で再度利用してもよい。つまり、インクを使用して無くなった時は、液体収容部247をアダプタ245から取り外して、大気開放口248からインクを充填した上で、再度アダプタ245に装着する。カートリッジ244を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
液体収容部247のY軸方向の長さを十分に長くして、液体収容部247の+Y軸方向側がカートリッジ収容室61から外部に飛び出した状態にしてもよい。この場合には、外部に露出した大気開放口248からインクを充填することができる。したがって、カートリッジ244を交換することなく、繰り返し使用することができるので、プリンター10のランニングコストを低減できる。
B−5.第5変形例:
本発明は、インクジェットプリンター及びそのインクカートリッジに限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の印刷装置及びその液体収容容器にも適用することができる。例えば、以下のような各種の印刷装置及びその液体収容容器に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置(2)液晶ディスプレー等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射する印刷装置(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材を噴射する印刷装置(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する印刷装置(5)精密ピペットとしての試料印刷装置(6)潤滑油の印刷装置(7)樹脂液の印刷装置(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する印刷装置(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する印刷装置(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する印刷装置(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える印刷装置
なお、「液滴」とは、印刷装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、印刷装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。
4…カートリッジ、 6…カートリッジ装着部、 10…プリンター、 40…ケース、 40A…位置決め部材(キャップ)、 40B…保護部材、 40S…内部空間、 42…前壁(前面)、 43…第1側壁(第1側面)、 44…第2側壁(第2側面)、 45…第3側壁(第3側面)、 46…第4側壁(第4側面)、 47…後壁(後面)、 62…装置側前壁部、 82…液体供給針(印刷材供給管)、 84…液体収容部、 92…棒状部材、 120…液体注入流路(印刷材注入流路)、 122…液体注入口(印刷材注入口)、 124…外部液体収容部(外部印刷材収容部)、 138…センサー、 172…移動部材(レバー部材)、 192…液体室(検出室)、 194…液体供給口、 199…内部流路(印刷材流路)、 214…カートリッジ、 224…カートリッジ、 225…液体収容部、 226…外部液体収容部、 227…当接面、 234…カートリッジ、 235…アダプタ、 235S…内部空間、 244…カートリッジ、 245…アダプタ、 245S…内部空間、 247…液体収容部、 248…大気開放口、 420…第2挿入孔、 440…第1挿入孔、 521…カートリッジ側端子群、 721…装置側端子群
本発明は、内部に印刷材を収容する印刷材収容容器に関する。

Claims (14)

  1. 装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、
    前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、
    前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、
    を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、
    互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、
    前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、
    前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、
    前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたケースと、
    前記ケースの内部に設けられた印刷材収容部と、
    前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、
    前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、
    前記ケースの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、
    前記前面を除く他の面に開口する印刷材注入口を一端に有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材注入流路と、
    を備え、
    前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
  2. 請求項1に記載のカートリッジであって、
    前記ケースの外部に配置された外部印刷材収容部が前記印刷材注入口に接続され、
    前記印刷材収容部及び前記外部印刷材収容部は、一体となって密閉型液体収容部を構成する、カートリッジ。
  3. 請求項2に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、
    前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、
    を備えるカートリッジ。
  4. 請求項1に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材収容部は、前記印刷材注入口を介して大気開放される開放型液体収容部である、カートリッジ。
  5. 請求項4に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
  6. 請求項4乃至請求項5のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材収容部は、前記ケースの内部に形成された内部空間である、カートリッジ。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記ケースは、
    前記−Y軸方向側に開口を有し、前記印刷材収容部が内部に収容又は形成される保護容器と、
    前記−Y軸方向側に設けられ、前記保護容器の前記開口を塞ぐように前記保護容器に取り付けられるキャップと、
    を備え、
    前記第1挿入孔と前記第2挿入孔は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
  8. 請求項7に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、
    前記カートリッジ側端子群は、前記キャップに設けられている、カートリッジ。
  9. 装置側前壁部に固定され、所定方向に延びる中心軸を有する印刷材供給管と、
    前記中心軸に平行な軸を有し前記軸方向に沿って移動可能であり、前記装置側前壁部に設けられた棒状部材と、
    前記棒状部材の変位を検出するセンサーと、
    を備えたカートリッジ装着部に対して、着脱可能に装着されるカートリッジであって、
    互いに直交する3つの空間軸をX軸、Y軸、Z軸とし、前記X軸、Y軸、Z軸に沿った方向をそれぞれX軸方向、Y軸方向、Z軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部に挿入される方向を−Y軸方向とし、前記カートリッジが前記カートリッジ装着部から取り外される方向を+Y軸方向とするとき、
    前記Y軸方向において対向する2つの面であって、前記−Y軸方向側に位置し、前記Z軸方向の寸法が前記X軸方向の寸法よりも大きい略長方形の前面と、前記+Y軸方向側に位置する後面と、
    前記前面及び前記後面と交わり、前記Z軸方向において対向する2つの面であって、+Z軸方向側に位置する第1側面と、−Z軸方向側に位置する第2側面と、
    前記前面、前記後面、前記第1側面、及び前記第2側面と交わり、前記X軸方向において対向する2つの面であって、+X軸方向側に位置する第3側面と、−X軸方向側に位置する第4側面と、を備えたアダプターと、
    前記後面に対して着脱可能な印刷材収容部と、
    前記前面に設けられ、内部に前記印刷材供給管が挿入される印刷材供給口が配置されると共に、前記印刷材供給管が挿入される第1挿入孔と、
    前記前面に設けられ、前記棒状部材が挿入される第2挿入孔と、
    前記アダプターの内部に設けられ、一端に前記印刷材供給口を有し、他端が前記印刷材収容部に接続された印刷材流路と、
    を備え、
    前記第2挿入孔は、前記前面のうち、前記第1側面と前記第2側面との中間の位置に設けられる、カートリッジ。
  10. 請求項9に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材収容部は、密閉型液体収容部である、カートリッジ。
  11. 請求項10に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材流路の途中に設けられ、内部の圧力の変化に応じて容積が変化する検出室と、
    前記棒状部材の先端と当接するレバー部材であり、前記検出室の容積の変化に応じて変位することで前記ロッドを前記軸方向に沿って移動させるレバー部材と、
    を備えるカートリッジ。
  12. 請求項9に記載のカートリッジであって、
    前記印刷材収容部は、大気導入開口を有する開放型液体収容部である、カートリッジ。
  13. 請求項12に記載のカートリッジであって、さらに、
    前記カートリッジ装着部に装着されたときに前記棒状部材の先端と当接して前記棒状部材を前記軸方向に沿って移動させる当接部を備える、カートリッジ。
  14. 請求項9乃至請求項12のいずれか一項に記載のカートリッジであって、
    前記装着状態において、前記カートリッジ装着部に設けられた装置側端子群と接触するカートリッジ側端子群を備え、
    前記カートリッジ側端子群は、前記アダプタに設けられている、カートリッジ。
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