JP2016162820A - 圧電デバイス、圧電デバイスの製造方法、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法およびインクジェットプリンタ - Google Patents

圧電デバイス、圧電デバイスの製造方法、インクジェットヘッド、インクジェットヘッドの製造方法およびインクジェットプリンタ Download PDF

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

【課題】圧電体の結晶性を向上させ、特性を向上させ、圧電体の転写時の割れや欠けを低減し、さらに、転写後の圧電体のデバイス基板に対する密着性の低下を回避しつつ、転写後の圧電体の損傷を回避する圧電デバイスの製造方法を提供する。【解決手段】圧電デバイスの製造方法は、成膜工程と、転写工程と、保護工程とを有している。成膜工程では、専用基板51に単結晶の圧電体25を成膜する。転写工程では、圧電体25を樹脂シート40に転写する。保護工程では、圧電体25を樹脂シート40と一体的にデバイス基板30上に再転写し、圧電体25を覆うように樹脂シート40をデバイス基板30上に残すことにより、圧電体25を保護する。【選択図】図6

Description

本発明は、デバイス基板上に圧電体が転写された圧電デバイスおよびその製造方法と、上記圧電デバイスを備えたインクジェットヘッドおよびその製造方法と、インクジェットプリンタとに関するものである。
従来から、駆動素子やセンサなどの電気機械変換素子として、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)などの圧電体が用いられている。また、近年、装置の小型化、高密度化、低コスト化などの要求に応えて、シリコン(Si)基板を用いたMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子が増加している。MEMS素子に圧電体を応用するには、圧電体を薄膜化することが望ましい。圧電体を薄膜化することで、成膜、フォトリソグラフィーなど半導体プロセス技術を用いた高精度な加工が可能となり、小型化、高密度化を実現できる。また、大面積のウェハに素子を一括加工できるため、コストを低減できる。さらに、機械電気の変換効率が向上し、駆動素子の特性や、センサの感度が向上する等の利点がある。
このようなMEMS素子を用いたデバイスの応用例として、インクジェットプリンタが知られている。インクジェットプリンタでは、液体インクを吐出する複数のチャネルを有するインクジェットヘッドを、用紙や布などの記録メディアに対して相対的に移動させながらインクの吐出を制御することで、二次元の画像が記録メディアに形成される。
インクの吐出は、圧力式のアクチュエータ(圧電式、静電式、熱変形など)を利用したり、熱によって管内のインクに気泡を発生させることで行うことができる。中でも、圧電式のアクチュエータは、出力が大きい、変調が可能、応答性が高い、インクを選ばない、などの利点を有しており、近年よく利用されている。特に、高解像度(小液滴で良い)で小型、低コストのプリンタを実現するには、薄膜の圧電体(圧電薄膜)を用いたインクジェットヘッドの利用が適している。
PZTなどの圧電体を、Siなどの基板上に成膜する方法としては、CVD法(Chemical Vapor Deposition )などの化学的成膜法、スパッタ法やイオンプレーティング法といった物理的な方法、ゾルゲル法などの液相での成長法が知られている。このような圧電体は、結晶がペロブスカイト型構造となるときに良好な圧電効果を発現する。図10は、PZTの結晶構造を模式的に示している。ペロブスカイト型構造とは、理想的には立方晶系の単位格子を有し、立方晶の各頂点(Aサイト)に配置される金属(例えば鉛(Pb))、体心(Bサイト)に配置される金属(例えばジルコニウム(Zr)またはチタン(Ti))、立方晶の各面心に配置される酸素Oとから構成されるABO3型の結晶構造を指す。なお、ペロブスカイト型構造の結晶には、立方晶が歪んだ正方晶、斜方晶、菱面体晶等も含まれるものとする。
中でも、PZTが均一な単結晶構造を採るときに、大きな圧電特性が得られる。この傾向は、PZTのZrおよびTiを他の元素で置き換えたPMN(マグネシウムニオブ酸鉛)やPZN(亜鉛ニオブ酸鉛)など、いわゆるリラクサ系圧電材料と呼ばれる物質で顕著である。
ところで、PZTの格子定数は0.41nm程度であり、Siの格子定数は0.54nm程度である。このように、PZTとSiとは、結晶の格子定数が異なるため、Si基板上にPZTからなる圧電体を成膜すると、圧電体は、図11に示すように、方位の異なる複数の結晶101が柱状に寄り集まった多結晶状態となる。多結晶状態では、結晶粒界101aで変位の拘束が生じる影響などにより、単結晶状態よりも特性(例えば圧電定数)が低下する。また、結晶粒界101aを介して電流リークが生じやすいため、圧電体に大きな電界を印加することもできない(=耐電圧が低い)。
この点、例えば特許文献1では、Si単結晶基板上に、MgO(酸化マグネシウム)を含む緩衝層を成膜し、この緩衝層上にPZTを形成することで、ペロブスカイト型構造の結晶をほぼ100%持つPZTを得て、PZTの特性向上を図るようにしている。また、例えば特許文献2および3では、単結晶のMgO基板上に、このMgOと格子整合するPZTを成膜し、その後、PZTをデバイス基板(転写用基板、インク室部品)に転写することにより、デバイス基板上に単結晶のPZTを有する構成を実現するようにしている。
一方、例えば非特許文献1では、圧電体の転写ではないが、半導体の転写に関する方法が開示されている。具体的には、GaSb(アンチモン化ガリウム)基板上に半導体を形成し、これをシリコーンゴムの一種であるPDMS(ポリジメチルシロキサン)シートに転写し、その後、Si基板上に再転写する手法を開示している。Si基板上に半導体を再転写した後は、PDMSシートを剥離するようにしている。
特開平5−139892号公報(請求項1、段落〔0007〕、〔0008〕、〔0012〕、〔0014〕等参照) 特開2003−17780号公報(請求項1、段落〔0062〕、〔0063〕、〔0066〕、図1〜図3等参照) 特開2000−141654号公報(請求項1、段落〔0015〕〜〔0022〕、〔0080〕〜〔0084〕、図4、図6等参照)
Hyunhyub Ko, et.al, "Ultrathin compound semiconductor on insulator layers for high-performance nanoscale transistors", Nature Materials, Vol.9, pp821-826, 2010
ところで、MgOの格子定数は0.42nm程度であり、MgOとSiとは格子定数の差が大きい。このため、特許文献1のように、Si基板上にMgOを含む緩衝層を介してPZTを成膜するようにしても、Si基板上にMgOが単結晶で成長しにくいため、そのMgOの上にPZTを単結晶で成長させることが難しい。このため、PZTの特性(圧電定数、耐電圧)の低下が懸念される。また、特許文献2および3では、単結晶のMgO基板が硬質基板であるため、PZTの転写時にMgO基板の押し圧力を高めると、PZTに割れや欠けが生じる。
また、非特許文献1の手法を圧電体の転写に適用した場合、MgO基板からPDMSシートに圧電体を転写し、その圧電体をSi基板上に再転写した後、PDMSシートを剥離することになる。この剥離の際には、デバイスに引張応力が働くため、圧電体に割れや欠けが生じるおそれがあり、また、Si基板に対する圧電体の密着性も低下する。さらに、PDMSシートの剥離によって圧電体が保護されないため、圧電体の損傷(外力による傷つきや、水分による劣化)が生じる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、圧電体の結晶性向上によって特性を向上させるとともに、圧電体の転写時の割れや欠けを低減し、さらに、転写後の圧電体のデバイス基板に対する密着性の低下を回避しつつ、転写後の圧電体の損傷を回避できる圧電デバイスおよびその製造方法と、上記圧電デバイスを備えたインクジェットヘッドおよびその製造方法と、インクジェットプリンタとを提供することにある。
本発明の一側面に係る圧電デバイスの製造方法は、専用基板に単結晶の圧電体を成膜する成膜工程と、前記圧電体を樹脂シートに転写する転写工程と、前記圧電体を前記樹脂シートと一体的にデバイス基板上に再転写し、前記圧電体を覆うように前記樹脂シートを前記デバイス基板上に残すことにより、前記圧電体を保護する保護工程とを有している。
専用基板(例えばMgO基板)に成膜された単結晶の圧電体は、樹脂シートに転写された後、その樹脂シートと一体的にデバイス基板上に再転写される。圧電体が単結晶であるため、圧電体の特性(例えば圧電定数、耐電圧)を多結晶状態に比べて向上させることができる。また、樹脂シートは軟質であるため、圧電体のデバイス基板への再転写時に樹脂シートの押し圧力を高めても、その圧力が樹脂シートで吸収または緩和される。これにより、再転写時に圧電体に割れや欠けが生じるのを低減できる。
また、圧電体の再転写後は、樹脂シートが圧電体を覆うようにデバイス基板上に残る。つまり、再転写後に樹脂シートは剥離されない。このため、樹脂シートの剥離時の引張応力によって圧電体に割れや欠けが生じるのを回避でき、上記引張応力による圧電体の密着性低下も回避できる。さらに、再転写後に樹脂シートが残ることによって圧電体が保護されるため、再転写後の圧電体の損傷も回避できる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記転写工程の前に、前記圧電体をパターニングして、前記専用基板の一部を露出させる圧電体パターニング工程をさらに有していてもよい。
圧電体をパターニングして専用基板の一部を露出させることで、圧電体の専用基板との接触面積が減少する。これにより、圧電体を樹脂シートに転写する際に、圧電体を専用基板から剥離する力を小さくでき、剥離が容易となる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記圧電体パターニング工程の前に、前記圧電体に対して前記専用基板とは反対側に第1の電極を形成する電極形成工程と、前記第1の電極をパターニングする電極パターニング工程とを有しており、前記転写工程では、パターニング後の前記圧電体および前記第1の電極を前記樹脂シートに転写し、前記保護工程では、前記圧電体が前記第1の電極と前記デバイス基板が有する第2の電極とで挟まれるように、前記圧電体および前記第1の電極を前記デバイス基板上に再転写してもよい。この場合、パターニングされた圧電体と第1の電極とを同時にデバイス基板上に再転写して、圧電体を第1の電極とデバイス基板の第2の電極とで挟む構成を実現することができる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記保護工程の後、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程をさらに有していてもよい。樹脂シートの一部を除去することにより、例えば、樹脂シートの下層の電極を外部に引き出すための配線、または電極そのもの、さらには、デバイス基板につながる流路(例えばインク流路)などを形成することが可能となる。
前記樹脂シートは、感光性樹脂で構成されていることが望ましい。この場合、樹脂シートに対する露光および現像により、樹脂シートの一部(不要な部分)を容易に除去することができる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記保護工程の後、前記第1の電極の一部が露出するように、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程と、前記第1の電極を引き出すための配線を、露出した前記第1の電極上および前記樹脂シート上に形成する配線形成工程とをさらに有していてもよい。この場合、再転写後に、配線による第1の電極の引き出しが可能となる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記保護工程の後、前記圧電体の一部が露出するように、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程と、露出した前記圧電体上に、第1の電極を形成する電極形成工程とをさらに有していてもよい。圧電体の再転写後に第1の電極を形成することで、再転写前の転写工程では、圧電体のみを樹脂シートに転写すればよいため、圧電体を樹脂シートに確実に転写して専用基板から剥がすことができる。
上記圧電デバイスの製造方法は、前記電極形成工程の後、前記第1の電極と電気的に接続される配線を前記樹脂シート上に形成する配線形成工程をさらに有していてもよい。この場合、配線を介して第1の電極に電圧を印加することが可能となる。
前記保護工程では、前記デバイス基板が有する第2の電極上に前記圧電体を再転写してもよい。再転写後に圧電体上に第1の電極が形成されるため、その第1の電極とデバイス基板の第2の電極とで圧電体を挟む構成を実現することができる。
前記デバイス基板は、前記第2の電極を支持する支持基板を含み、前記支持基板は、シリコン基板またはSOI基板であることが望ましい。Si基板またはSOI基板は、加工が容易なため、圧電デバイスを安価に製造することができる。
前記成膜工程では、酸化マグネシウムまたはチタン酸ストロンチウムからなる前記専用基板上に、チタン酸ジルコン酸鉛からなる前記圧電体を成膜してもよい。MgOおよびSrTiO3とPZTとでは、格子定数の差が小さいため、専用基板上に単結晶のPZTを成膜することが容易となる。
前記保護工程で用いる前記デバイス基板には、前記圧電体に対応する位置に開口部が形成されていてもよい。また、上記の圧電デバイスの製造方法は、前記デバイス基板の前記圧電体に対応する位置に開口部を形成する開口部形成工程をさらに有していてもよい。これらの場合、例えば圧電体の伸縮によって開口部内の気体や液体に圧力を付与する圧電デバイス(圧電アクチュエータ)を実現したり、圧電体の振動を検知する圧電デバイス(圧電センサ)を実現することができる。
本発明の他の側面に係るインクジェットヘッドの製造方法は、上述した圧電デバイスの製造方法を用いてインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、前記デバイス基板に対して前記圧電体とは反対側に、前記デバイス基板の前記開口部に収容されるインクを外部に吐出するためのインク吐出孔を有するノズル基板を貼り合わせる貼合工程を有している。圧電デバイスの駆動によってデバイス基板の開口部に収容されるインクに圧力を付与することにより、開口部内のインクをノズル基板のノズル孔を介して外部に吐出することができる。
本発明のさらに他の側面に係る圧電デバイスは、デバイス基板と、前記デバイス基板上に形成される単結晶の圧電体と、前記デバイス基板上で、前記圧電体を保護する保護層とを備え、前記保護層は、専用基板上に成膜された単結晶の前記圧電体を樹脂シートに転写し、前記圧電体を前記樹脂シートと一体的に前記デバイス基板上に再転写した後に、前記圧電体を覆うように前記デバイス基板上に残る前記樹脂シートで形成されている。
デバイス基板上の圧電体は、単結晶であるため、多結晶のものに比べて圧電体の特性(例えば圧電定数、耐電圧)を向上させることができる。また、デバイス基板上で圧電体を保護する保護層は、専用基板上に成膜された単結晶の圧電体を転写する際に用いられる樹脂シートで形成されている。樹脂シートは軟質であるため、専用基板から樹脂シートに転写された圧電体を、樹脂シートからデバイス基板上に再転写する際に、樹脂シートの押し圧力を高めても、その圧力が樹脂シートで吸収または緩和される。これにより、圧電体に割れや欠けが生じるのを低減できる。
また、保護層を構成する樹脂シートは、圧電体の再転写後に、圧電体を覆うようにデバイス基板上に残っており、剥離されていない。このため、樹脂シートの剥離時の引張応力に起因して圧電体に割れや欠けが生じたり、圧電体の密着性が低下するのを回避できる。さらに、樹脂シートは圧電体を保護する保護層として機能するため、再転写後の圧電体の損傷も回避できる。
前記樹脂シートの一部は、前記デバイス基板と密着していることが望ましい。この場合、圧電体とデバイス基板との密着性に加えて、圧電体以外の部分(樹脂シートの一部)とデバイス基板との密着性を確保できるため、デバイス基板からの圧電体の剥離を確実に低減することができる。
前記樹脂シートは、感光性樹脂で構成されていることが望ましい。この場合、樹脂シートに対する露光および現像によって、樹脂シートを容易にパターニングできるため、圧電デバイスの仕様に応じた加工が容易となる。
前記圧電体は、前記デバイス基板と酸素を介して結合していてもよい。この場合、圧電体がデバイス基板と直接結合する(酸素を介さずに結合する)場合に比べて、圧電体とデバイス基板との密着性を向上させることができる。
前記デバイス基板は、多結晶からなる層を有しており、前記圧電体は、前記多結晶からなる層上に形成されていてもよい。多結晶からなる層上に、単結晶の圧電体が形成されている構成、つまり、圧電体とデバイス基板とが格子整合していない構成であっても、単結晶の圧電体によって特性を向上させることができる。
前記多結晶からなる層は、白金を含む電極層であり、前記圧電体は、チタン酸ジルコン酸鉛で構成されていてもよい。PtとPZTとは直接結合することはできないため、これらが酸素を介して結合することで、密着性を向上させることができる。
上記圧電デバイスは、前記圧電体に対して前記デバイス基板とは反対側に、第1の電極をさらに備えており、前記デバイス基板は、前記第1の電極との間で前記圧電体を挟み込む第2の電極と、前記第2の電極を支持する支持基板とを有しており、前記支持基板は、前記圧電体に対応する位置に形成される開口部と、前記開口部に対して前記圧電体側に位置する振動板とを有していてもよい。
この場合、例えば第1の電極および第2の電極に電圧を印加して圧電体を伸縮させ、振動板を振動させることにより、支持基板の開口部内の気体や液体に圧力を付与する圧電デバイス(圧電アクチュエータ)を実現したり、第1の電極および第2の電極で発生する電圧を検知して圧電体の振動を検知する圧電デバイス(圧電センサ)を実現することができる。
本発明のさらに他の側面に係るインクジェットヘッドは、上述した圧電デバイスと、前記圧電デバイスの前記デバイス基板に対して前記圧電体とは反対側に貼り合わされ、前記デバイス基板の前記開口部に収容されるインクを外部に吐出するためのインク吐出孔を有するノズル基板とを備えている。この構成によれば、圧電デバイスの駆動によってデバイス基板の開口部に収容されるインクに圧力を付与することにより、開口部内のインクをノズル基板のノズル孔を介して外部に吐出することができる。
本発明のさらに他の側面に係るインクジェットプリンタは、上述したインクジェットヘッドを備え、前記インクジェットヘッドから記録媒体に向けてインクを吐出させる。圧電デバイスを構成する圧電体が単結晶であり、その特性が高いため、圧電デバイスの駆動により、高速で高精細な描画を実現することができる。
圧電体の結晶性向上によって特性を向上させるとともに、圧電体のデバイス基板への転写(再転写)時の割れや欠けを低減し、さらに、転写後の圧電体のデバイス基板に対する密着性の低下を回避しつつ、転写後の圧電体の損傷を回避できる。
本発明の実施の一形態に係るインクジェットプリンタの概略の構成を示す説明図である。 上記インクジェットプリンタが備えるインクジェットヘッドの圧電アクチュエータの概略の構成を示す平面図と、その平面図におけるA−A’線矢視断面図とを併せて示した図である。 上記インクジェットヘッドの断面図である。 上記インクジェットヘッドの製造方法に係る製造工程の一部を示す断面図である。 上記製造工程の続きを示す断面図である。 上記製造工程の続きを示す断面図である。 上記製造工程の続きを示す断面図である。 上記インクジェットヘッドの他の製造方法に係る製造工程の一部を示す断面図である。 上記インクジェットヘッドのさらに他の製造方法に係る製造工程の一部を示す断面図である。 PZTの結晶構造を模式的に示す説明図である。 圧電体の結晶性を模式的に示す断面図である。
本発明の実施の一形態について、図面に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本明細書において、数値範囲をA〜Bと表記した場合、その数値範囲に下限Aおよび上限Bの値は含まれるものとする。
〔インクジェットプリンタの構成〕
図1は、本実施形態のインクジェットプリンタ1の概略の構成を示す説明図である。インクジェットプリンタ1は、インクジェットヘッド部2において、インクジェットヘッド21が記録媒体の幅方向にライン状に設けられた、いわゆるラインヘッド方式のインクジェット記録装置である。
インクジェットプリンタ1は、上記のインクジェットヘッド部2と、繰り出しロール3と、巻き取りロール4と、2つのバックロール5・5と、中間タンク6と、送液ポンプ7と、貯留タンク8と、定着機構9とを備えている。
インクジェットヘッド部2は、インクジェットヘッド21から記録媒体Pに向けてインクを吐出させ、画像データに基づく画像形成(描画)を行うものであり、一方のバックロール5の近傍に配置されている。なお、インクジェットヘッド21の構成については後述する。
繰り出しロール3、巻き取りロール4および各バックロール5は、軸回りに回転可能な円柱形状からなる部材である。繰り出しロール3は、周面に幾重にも亘って巻回された長尺状の記録媒体Pを、インクジェットヘッド部2との対向位置に向けて繰り出すロールである。この繰り出しロール3は、モータ等の図示しない駆動手段によって回転することで、記録媒体Pを図1のX方向へ繰り出して搬送する。
巻き取りロール4は、繰り出しロール3より繰り出されて、インクジェットヘッド部2によってインクが吐出された記録媒体Pを周面に巻き取る。
各バックロール5は、繰り出しロール3と巻き取りロール4との間に配設されている。記録媒体Pの搬送方向上流側に位置する一方のバックロール5は、繰り出しロール3によって繰り出された記録媒体Pを、周面の一部に巻き付けて支持しながら、インクジェットヘッド部2との対向位置に向けて搬送する。他方のバックロール5は、インクジェットヘッド部2との対向位置から巻き取りロール4に向けて、記録媒体Pを周面の一部に巻き付けて支持しながら搬送する。
中間タンク6は、貯留タンク8より供給されるインクを一時的に貯留する。また、中間タンク6は、インクチューブ10と接続され、各インクジェットヘッド21におけるインクの背圧を調整して、各インクジェットヘッド21にインクを供給する。
送液ポンプ7は、貯留タンク8に貯留されたインクを中間タンク6に供給するものであり、供給管11の途中に配設されている。貯留タンク8に貯留されたインクは、送液ポンプ7によって汲み上げられ、供給管11を介して中間タンク6に供給される。
定着機構9は、インクジェットヘッド部2によって記録媒体Pに吐出されたインクを当該記録媒体Pに定着させる。この定着機構9は、吐出されたインクを記録媒体Pに加熱定着するためのヒータや、吐出されたインクにUV(紫外線)を照射することによりインクを硬化させるためのUVランプ等で構成されている。
上記の構成において、繰り出しロール3から繰り出される記録媒体Pは、バックロール5により、インクジェットヘッド部2との対向位置に搬送され、インクジェットヘッド部2から記録媒体Pに対してインクが吐出される。その後、記録媒体Pに吐出されたインクは定着機構9によって定着され、インク定着後の記録媒体Pが巻き取りロール4によって巻き取られる。このようにラインヘッド方式のインクジェットプリンタ1では、インクジェットヘッド部2を静止させた状態で、記録媒体Pを搬送しながらインクが吐出され、記録媒体Pに画像が形成される。
なお、インクジェットプリンタ1は、シリアルヘッド方式で記録媒体に画像を形成する構成であってもよい。シリアルヘッド方式とは、記録媒体を搬送しながら、その搬送方向と直交する方向(幅方向)にインクジェットヘッドを移動させてインクを吐出し、画像を形成する方式である。この場合、インクジェットヘッドは、キャリッジ等の構造体に支持された状態で、記録媒体の幅方向に移動する。また、記録媒体Pとしては、長尺状のもの以外にも、予め所定の大きさ(形状)に裁断されたシート状のものを用いてもよい。
〔インクジェットヘッドの構成〕
次に、上記したインクジェットヘッド21の構成について説明する。図2は、インクジェットヘッド21の圧電アクチュエータ21aの概略の構成を示す平面図と、その平面図におけるA−A’線矢視断面図とを併せて示したものである。なお、図2の平面図では、便宜上、後述する保護層27および配線28の図示を省略している。また、図3は、図2の圧電アクチュエータ21aにノズル基板31を接合してなるインクジェットヘッド21の断面図である。
インクジェットヘッド21は、複数の圧力室22a(開口部)を有する支持基板22上に、熱酸化膜23、下部電極24、圧電体25、上部電極26をこの順で有している。支持基板22、熱酸化膜23および下部電極24は、デバイス基板30を構成している。そして、圧電体25および上部電極26は、デバイス基板30上で保護層27によって覆われ、保護されている。
支持基板22は、厚さが例えば100〜300μm程度の単結晶Si(シリコン)単体からなる半導体基板またはSOI(Silicon on Insulator)基板で構成されている。この支持基板22は、厚さ750μm程度の基板を研磨処理によって厚さ100〜300μm程度に調整したものである。支持基板22の厚さは、適用するデバイスに応じて適宜調整されればよい。SOI基板は、酸化膜を介して2枚のSi基板を接合したものである。
支持基板22における圧力室22aの上壁(圧力室22aに対して圧電体25側に位置する壁)は、従動膜となる振動板22b(ダイヤフラム)を構成しており、圧電体25の駆動(伸縮)に伴って変位(振動)し、圧力室22a内のインクに圧力を付与する。各圧力室22aは、平面視で千鳥状に、つまり、隣り合う行と行とで各圧力室22aが行方向にずれて位置するように、支持基板22に形成されている。
熱酸化膜23は、例えば厚さが0.1μm程度のSiO2(酸化シリコン)からなり、支持基板22の保護および絶縁の目的で形成されている。
下部電極24は、複数の圧力室22aに共通して設けられるコモン電極であり、Ti(チタン)層とPt(白金)層とを積層して構成されている。Ti層は、熱酸化膜23とPt層との密着性を向上させるために形成されている。Ti層の厚さは例えば0.02μm程度であり、Pt層の厚さは例えば0.1μm程度である。下部電極24は、圧電体25を駆動するための駆動回路29と接続されている。なお、下部電極24のPt層の代わりに、イリジウム(Ir)、酸化イリジウム(IrO2)、ルテニウム(Ru)、酸化ルテニウム(RuO2)のような金属または金属酸化物からなる層を形成してもよい。
圧電体25は、一般式ABO3で示されるペロブスカイト型構造を有する圧電薄膜であり、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなる強誘電体薄膜で構成されている。この圧電体25は、各圧力室22aに対応して設けられている。圧電体25の膜厚は、例えば1μm以上10μm以下である。本実施形態では、圧電体25は、後述するように、PZTと格子定数が近いMgO(酸化マグネシウム)などの専用基板上に成膜されて、デバイス基板30上に転写されたものであるため、単結晶の圧電体となっている。
上部電極26は、各圧力室22aに対応して設けられる個別電極であり、Ti層とPt層とを積層して構成されている。Ti層は、圧電体25とPt層との密着性を向上させるために形成されている。Ti層の厚さは例えば0.02μm程度であり、Pt層の厚さは例えば0.1〜0.2μm程度である。なお、Pt層の代わりに、金(Au)からなる層を形成してもよい。
上部電極26は、駆動回路29と配線28を介して接続されている。配線28は、保護層27に形成された開口部27aを埋めるように、保護層27上に形成されており、開口部27a内で上部電極26と接触している。したがって、配線28を介して上部電極26に電圧を印加することが可能となっている。配線28は、上部電極26に含まれる材料と同じ金属材料(例えばPt)で形成されてもよいし、異なる金属材料で形成されてもよい。
保護層27は、感光性樹脂(例えばエポキシ樹脂)からなる樹脂シート40で構成されている。この樹脂シート40は、後述する専用基板51(図4参照)から圧電体25を剥離(転写)して、圧電体25をデバイス基板30上に転写(再転写)する際に用いられるものであり、デバイス基板30上に圧電体25を再転写した後に、デバイス基板30から剥がされずにそのまま残されたものである。これにより、デバイス基板30上の圧電体25や上部電極26は、再転写後に残された樹脂シート40によって被覆され、保護される。
支持基板22に対して圧電体25とは反対側には、ノズル基板31が接合されている。ノズル基板31には、圧力室22aに収容されるインクをインク滴として外部に吐出するためのノズル孔31a(インク吐出孔)が形成されている。圧力室22aには、中間タンク6から供給されるインクが収容される。
上記の構成において、駆動回路29から下部電極24および所定の上部電極26に電圧を印加すると、圧電体25が、下部電極24と上部電極26との電位差に応じて、厚さ方向に垂直な方向(支持基板22の面に平行な方向)に伸縮する。そして、圧電体25と振動板22bとの長さの違いにより、振動板22bに曲率が生じ、振動板22bが厚さ方向に変位(湾曲、振動)する。
したがって、圧力室22a内にインクを収容しておけば、上述した振動板22bの振動により、圧力室22a内のインクに圧力波が伝搬され、圧力室22a内のインクがノズル孔31aからインク滴として外部に吐出される。
なお、圧力室22a内に収容される媒体は、インク以外の液体であってもよく、気体であってもよい。この場合、圧力室22a内の媒体に圧力を付与して外部に吐出するポンプとして、圧電アクチュエータ21aを用いることができる。
また、駆動回路29を、圧電体25の振動によって上部電極26と下部電極24との間に発生する電圧を検知する電圧検知部として用いてもよい。この場合、駆動回路29での上記電圧の検知によって圧電体25の振動を検知できるため、圧電アクチュエータ21aを圧電センサとして用いることができる。例えば、音波や超音波により圧電体25が振動すると、上下の電極間に電圧が発生するため、このときの周波数や電圧の大きさを検出することにより、圧電アクチュエータ21aを超音波センサとして用いることができる。この他、同様の原理により、圧電アクチュエータ21aを、振動センサやジャイロセンサ(角速度センサ)として用いることもできる。
〔インクジェットヘッドの製造方法〕
次に、本実施形態のインクジェットヘッド21の製造方法について、圧電アクチュエータ21aの製造方法も含めて以下に説明する。図4〜図7は、インクジェットヘッド21の製造工程の流れを示すフローチャートと、各製造工程を示す断面図とを併せて示したものである。
まず、専用基板51を用意する(S1)。専用基板51としては、結晶の格子定数が、その上に成膜するPZTの格子定数(0.41nm)と近いものを選定する。ここでは、専用基板51として、MgOの単結晶基板(格子定数:0.42nm)を用いている。専用基板51のサイズは、例えば、直径1〜4インチ、厚さが300〜500μm程度である。
続いて、専用基板51上に、PZTからなる圧電体25をスパッタ法で成膜する(S2:成膜工程)。MgOとPZTとは格子整合しているため(格子定数の差が小さいため)、PZTの結晶成長を促進することができ、これによって、専用基板51には、圧電体25が単結晶状態で成膜される。
PZTの成膜方法は、上記のスパッタ法以外にも、イオンプレーティング法、分子線エピタキシー法(MBE:Molecular Beam Epitaxy)、パルスレーザーデポジション法(PLD:Pulsed Laser Deposition)などの他の物理気相法、有機金属気相成長法(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)などの化学気相法、ゾルゲル法などの液相法であってもよい。また、PZTの厚みは、用途によって異なるが、メモリやセンサ用途では1μm以下程度であり、アクチュエータ用途では5μm以下程度であればよい。
次に、圧電体25の表面、すなわち、圧電体25に対して専用基板51とは反対側に、Ti層26aおよびPt層26bをスパッタ法によってこの順で成膜し、Ti層26aおよびPt層26bからなる上部電極26を第1の電極として形成する(S3、S4:電極形成工程)。Ti層26aの膜厚は0.02μm程度であり、Pt層26bの膜厚は、0.1μm程度である。
次に、上部電極26をパターニングする(S5、S6:電極パターニング工程)。より具体的には、上部電極26上にレジスト剤をスピンコート法で塗布し、露光、現像して、必要な領域を保護するレジスト層52を形成する(S5)。そして、レジスト層52をマスクとして、上部電極26のTi層26aおよびPt層26bをドライエッチング法で除去する(S6)。なお、上部電極26がTi/Auの積層構造などである場合は、ウェットエッチング法で上部電極26をパターニングしてもよい。このとき、エッチング溶液としては、レジスト剤を除去できるものを用いる。上部電極26のパターニング形状は、デバイス基板30に形成される圧力室22aの形状に対応する形状であればよく、例えば、圧力室22aの形状が平面視で円形であれば、上部電極26も平面視で円形である。
続いて、圧電体25をパターニングして、専用基板51の一部を露出させる(S7:圧電体パターニング工程)。圧電体25のパターニングには、ドライエッチング法を用いてもよいが、圧電体25の膜厚が厚い場合には、ウェットエッチング法を用いてもよい。このときのエッチング溶液としては、フッ酸と硝酸との混合液を用いることができる。圧電体25のパターニングは、上部電極26をマスクとして行われるため、そのパターニング形状は、上部電極26と同じ形状(例えば円形)である。
その後、レジスト層52を溶剤で除去する(S8)。
次に、圧電体25および上部電極26を樹脂シート40に転写する(S9、S10:転写工程)。より具体的には、専用基板51上に、エポキシ系の感光性樹脂からなるレジスト剤を、圧電体25および上部電極26を覆うように塗布し、これを硬化させて樹脂シート40を形成する(S9)。なお、樹脂シート40は、熱硬化性樹脂で形成されてもよいし、上部電極26等のパターニングの際に用いたレジスト剤と同じ樹脂で形成されてもよい。その後、専用基板51の端部から樹脂シート40を剥離する(S10)。
このとき、上部電極26は軟質の樹脂シート40に吸着するため、専用基板51(MgO)と圧電体25(PZT)との密着性よりも、上部電極26と樹脂シート40との密着性のほうが高くなる。また、圧電体25および上部電極26は、樹脂シート40で覆われてほぼ一体となっているため、専用基板51と圧電体25との密着性よりも、圧電体25と上部電極26との密着性のほうが高くなる。その結果、専用基板51から樹脂シート40を剥離すると、圧電体25は上部電極26とともに専用基板51から樹脂シート40に転写される。
次に、圧電体25および上部電極26を樹脂シート40と一体的にデバイス基板30上に再転写する。そして、圧電体25および上部電極26を覆うように樹脂シート40をデバイス基板30上に残すことにより、圧電体25および上部電極26を樹脂シート40によって保護する(S11、S12:保護工程)。より具体的には、デバイス基板30の圧力室22aの位置と圧電体25の位置とが一致するように、アライナ装置によってデバイス基板30に対する圧電体25の位置決めを行う(S11)。そして、位置決め後、圧電体25および上部電極26が転写された樹脂シート40を、デバイス基板30に加圧、密着させ、圧電体25および上部電極26を樹脂シート40と一体的にデバイス基板30上に再転写する(S12)。なお、両者の密着性を高めるため、予め両者の表面を洗浄、灰化、加熱しておいてもよい。この再転写により、樹脂シート40は、デバイス基板30上で、圧電体25および上部電極26を保護する保護層27となる。
上記のデバイス基板30としては、Si基板またはSOI基板からなる支持基板22と、熱酸化膜23と、下部電極24(第2の電極)とがこの順で形成されたものを用意している。支持基板22の一部は予め除去加工されており、平面視で円形の圧力室22aが形成されている。下部電極24は、支持基板22側からTi層とPt層とをこの順で積層して構成されている。下部電極24の各層の成膜方法は、上部電極26の各層と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
その後、上部電極26を引き出す配線28を形成する(S13、S14)。つまり、上部電極26の一部が露出するように、樹脂シート40に対して露光、現像を行って樹脂シート40の一部を除去し、樹脂シート40に開口部40aを形成する(S13:除去工程)。なお、開口部40aは、図2および図3の開口部27aに対応する。そして、開口部40a内で露出した上部電極26上および樹脂シート40上に配線28を形成する(S14:配線形成工程)。これにより、圧電アクチュエータ21aが完成する。
さらに、この圧電アクチュエータ21aのデバイス基板30に対して圧電体25とは反対側に、ノズル基板31を貼り合わせる(S15:貼合工程)。これにより、デバイス基板30の圧力室22aに収容されるインクを、ノズル基板31のノズル孔31aから外部に吐出させるインクジェットヘッド21が完成する。
以上のように、本実施形態では、圧電体25と格子定数が整合した専用基板51上に、圧電体25を単結晶で成膜し、その単結晶の圧電体25を樹脂シート40に転写した後、デバイス基板30上に再転写して圧電アクチュエータ21aおよびインクジェットヘッド21を得るようにしている。圧電体25が単結晶であるため、多結晶状態に比べて、圧電定数や耐電圧などの特性を向上させることができる。
また、樹脂シート40は軟質であり、容易に変形するため、専用基板51に対して樹脂シート40を端部から剥離する際に、剥離しようとする箇所に応力が集中しやすい。そのため、樹脂シート40を剥離することが容易となり、圧電体25を専用基板51から確実に剥がす(樹脂シート40に確実に転写する)ことが可能となる。また、樹脂シート40は軟質であるため、圧電体の再転写時の押し圧力が樹脂シートで吸収、緩和される。これにより、再転写時に圧電体25に割れや欠けが生じるのを低減できる。
さらに、デバイス基板30上の単結晶の圧電体25は、保護層27によって被覆、保護されるが、この保護層27は、上述した樹脂シート40で形成されている。樹脂シート40は、専用基板51上に成膜された単結晶の圧電体25をデバイス基板30上に再転写した後に、圧電体25を覆うようにデバイス基板30上に残るものであり、剥離されないため、剥離時の引張応力に起因する圧電体25の割れ/欠けや、密着性低下が起こることもない。また、再転写後にデバイス基板30上に残る樹脂シート40(保護層27)によって圧電体25が保護されるため、再転写後の圧電体25の損傷(外力による傷つき、水分による劣化)やゴミ等の付着による汚れも回避できる。
また、圧電体25を樹脂シート40に転写する前に、圧電体25をパターニングして、専用基板51の一部を露出させているため、圧電体25と専用基板51との接触面積が、パターニング前に比べて減少する。これにより、圧電体25を樹脂シート40に転写する際に、圧電体25を専用基板51から剥離する力を小さくでき、剥離が容易となる。
また、専用基板51の一部が露出するように、圧電体25がパターニングされていることにより、圧電体25を樹脂シート40に転写した後、デバイス基板30に再転写したときに、樹脂シート40の一部(圧電体25の除去部分に対応)がデバイス基板30と密着する。これにより、圧電体25とデバイス基板30との密着性に加えて、樹脂シート40の一部とデバイス基板30との密着性が得られるため、再転写後のデバイス基板30からの圧電体25の剥離を確実に低減することができる。
また、圧電体25のパターニング前に、圧電体25上に上部電極26を形成してパターニングし、圧電体25と上部電極26とを同時に樹脂シート40に転写し、その後、デバイス基板30上に再転写するため、再転写後、直ちに、圧電体25を上部電極26とデバイス基板30の下部電極24とで挟み込んだ構造の圧電アクチュエータ21aを得ることができる。
また、再転写後は、樹脂シート40の一部を除去することにより、上述したように、その除去した部分(開口部40a)に配線28を形成して上部電極26を引き出すことが可能となる。しかも、樹脂シート40は絶縁性を有するため、樹脂シート40上で配線28を自由に(引出方向に制約を受けることなく)形成することができる。また、再転写後に樹脂シート40の一部を除去することにより、除去する場所によっては、その除去した部分をインク流路として用いることもできる。
また、樹脂シート40は感光性樹脂で構成されているため、樹脂シート40の一部を除去する場合でも、露光および現像によって容易にパターニングし、除去することができる。
また、デバイス基板30は、下部電極24を支持する支持基板22を含んでおり、支持基板22は、加工が容易なSi基板またはSOI基板で構成されているため、圧電アクチュエータ21aひいてはインクジェットヘッド21を安価に製造することができる。
また、MgOとPZTとでは、格子定数の差が小さいため、MgOからなる専用基板51上に、PZTからなる圧電体25を成膜することにより、単結晶の圧電体25を容易に成膜することができる。
また、デバイス基板30には、圧電体25に対応する位置に圧力室22aが形成されているため、圧電体25の伸縮によって圧力室22a内の気体や液体に圧力を付与する圧電アクチュエータ21aを実現することができる。また、圧力室22aの上部で圧電体25が振動すると、圧電効果により、上部電極26と下部電極24との間に電圧が発生するため、その電圧を検知して圧電体25の振動を検知する圧電センサを実現することもできる。すなわち、本実施形態で説明した圧電アクチュエータ21aの製造方法は、圧電センサの製造方法としても用いることができる。
また、本実施形態では、上部電極26や下部電極24を構成する材料として、Pt等を用いているが、専用基板51を構成するMgOとの格子整合によってPZTの結晶性を十分に向上させることができるため、使用する電極材料の制約を無くすことができ(材料選択の幅を広げることができ)、例えば、一般的なアルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)などの安価な金属を電極材料として用いることができる。これにより、PZTの結晶性向上と低コスト化とを両立させることができる。
〔圧電体とデバイス基板との密着性等について〕
例えば、Si基板上に、Ptからなる下部電極、およびPZTからなる圧電体を順に成膜する場合、SiとPtとは格子整合しておらず、それゆえ、Si基板上でPtは多結晶で成長する。したがって、Pt上に成膜されるPZTは、下地のPt層に倣って多結晶で成長するため、PZT初期層の結晶性は低下する(単結晶で成膜することはできない)。初期層の結晶性は、PtとPZTとの界面での密着性に影響し、初期層の結晶性が低下すると、PZTはPtから剥離しやすくなる。また、初期層の結晶性が低下すると、PZTの後期層の結晶性も低下しやすい。後期層の結晶性が低下すると、PZTの圧電定数や耐電圧などの特性が低下する。
また、一般的な気相成膜法では、装置内を真空に保つため、Ptの表面は酸化されておらず、このPtの上にPZTを成膜しても、PZTは酸素を介してPtと結合することができない。その結果、PZTとPtとの密着性低下や、PZT初期層の結晶性低下が起こり、上記と同様の理由で、圧電定数や耐電圧などの特性も低下する。
これに対して、本実施形態では、PZTと格子整合するMgOからなる専用基板51上に、PZTを成膜しているため、PZTの結晶性が向上する(PZTを単結晶で成膜できる)。このため、圧電定数や耐電圧といった特性を向上させることができる。それに加え、樹脂シート40を用いてPZTをデバイス基板30に転写(再転写)するため、転写前に、デバイス基板30の表面を大気に晒して、あるいはデバイス基板30を加熱して、デバイス基板30のPt(下部電極24)上に酸素を結合させることができる。そして、PZTをデバイス基板30に加圧、密着して転写することにより、PZTを、酸素を介してPtと強く結合させることができる。これにより、PZTとPtとの密着性を向上させることができる。
つまり、本実施形態では、単結晶のPZTは、デバイス基板30上の多結晶からなるPt層上に転写されているため、PZTとPtとは格子整合していないが、そのように格子整合していない構成であっても、上述したようにPZTの結晶性、密着性および特性の向上を図ることができる。
また、下部電極24の材料として、上述したAl、Cu、Crなどの金属を用いた場合でも、PZTと上記金属またはその酸化物との間で、酸素を介した結合を実現することができ、これによって密着性を向上させることができる。
〔圧電アクチュエータの他の製造方法〕
図8は、圧電アクチュエータ21aの他の製造方法に係る製造工程の一部を示す断面図である。上部電極26は、圧電体25を樹脂シート40と一体的にデバイス基板30上に再転写した後に形成されてもよい。この場合、上部電極26の形成までの工程は、上述したS3およびS4を除いて、S1〜S12と同様の工程が行われる。以下、S12よりも後の工程について説明する。
圧電体25を樹脂シート40とともにデバイス基板30に再転写した後、圧電体25の一部が露出するように、樹脂シート40に対して露光および現像を行って樹脂シート40の一部を除去し、開口部40aを形成する(除去工程)。続いて、開口部40a内で露出した圧電体25上に、Ti層およびPt層を順に成膜して上部電極26を形成する(電極形成工程)。その後、上部電極26と電気的に接続される配線28を、上部電極26との接続部から樹脂シート40上に引き出して形成する(配線形成工程)。
このように、圧電体25のデバイス基板30への再転写後に、上部電極26を形成することにより、再転写前の転写工程(S9、S10)では、専用基板51から圧電体25のみを樹脂シート40に転写すればよいため、圧電体25を確実に転写して、専用基板51から剥離することができる。また、圧電体25の再転写後に配線28を形成することにより、駆動回路29(図2参照)から配線28を介して上部電極26に電圧を印加することが可能となる。
〔圧電アクチュエータのさらに他の製造方法〕
図9は、圧電アクチュエータ21aのさらに他の製造方法に係る製造工程の一部を示す断面図である。デバイス基板30として、予め圧力室22aが支持基板22に形成されたものを用いるのではなく、別途、支持基板22に圧力室22aを形成する工程を、圧電アクチュエータ21aの製造工程のどこかで設けるようにしてもよい。例えば、同図のように、圧電体25をデバイス基板30に再転写した後に、デバイス基板30(支持基板22)の圧電体25に対応する位置に、エッチングによって圧力室22aを形成してもよい(開口部形成工程)。このように、支持基板22に予め圧力室22aが形成されていないデバイス基板30を用いて圧電体25の再転写を行っても、再転写後に圧力室22aを形成することで、圧電アクチュエータ21aや圧電センサなどの圧電デバイスを実現することができる。
なお、上記の例では、開口部形成工程は、圧電体25のデバイス基板30への再転写後に行われているが、再転写前に行われてもよい。
〔その他〕
ペロブスカイト型構造を有するPZTのAサイトおよびBサイトには、他の添加物が添加されていてもよい。例えば、Aサイトの元素は、Pbに加えて、バリウム(Ba)、ランタン(La)、ストロンチウム(Sr)、ビスマス(Bi)、リチウム(Li)、ナトリウム(Na)、カルシウム(Ca)、カドミウム(Cd)、マグネシウム(Mg)、カリウム(K)の少なくとも1つを含んでいてもよい。また、Bサイトの元素は、ZrおよびTiに加えて、あるいは、ZrおよびTiの少なくとも一方の代わりに、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、マンガン(Mn)、スカンジウム(Sc)、コバルト(Co)、銅(Cu)、インジウム(In)、スズ(Sn)、ガリウム(Ga)、カドミウム(Cd)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)の少なくとも1つを含んでいてもよい。したがって、例えばPMNやPZNなどのリラクサ系圧電材料を圧電体として用いることもできる。
単結晶の圧電体(PZT)と格子整合する専用基板として、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)からなる単結晶基板(格子定数:0.39nm)を用いてもよい。また、専用基板の線膨張係数は、PZTの線膨張係数(6.7ppm/K)と近いことが望ましい。
圧電体は、PZT以外の圧電体(例えば非鉛系の圧電体)であってもよい。この場合、単結晶の圧電体を成膜するための専用基板としては、圧電体と格子整合するものを用いればよく、例えば酸化アルミニウム(Al23)からなる基板(格子定数:0.48nm)を用いることもできる。
本実施形態では、圧電デバイスを、インクジェットヘッドおよびインクジェットプリンタのアクチュエータ(圧電アクチュエータ)に適用した例について説明したが、その他、振動センサ、ジャイロセンサ、超音波センサなどの圧電センサ、赤外線センサ、周波数フィルタ、不揮発性メモリなど、種々のデバイスに適用することも可能である。
本発明の圧電デバイスは、例えばインクジェットヘッドのアクチュエータに利用可能である。
1 インクジェットプリンタ
21 インクジェットヘッド
21a 圧電アクチュエータ(圧電デバイス)
22 支持基板
22a 圧力室(開口部)
24 下部電極
25 圧電体
26 上部電極
27 保護層
28 配線
30 デバイス基板
31 ノズル基板
31a ノズル孔(インク吐出孔)
40 樹脂シート
51 専用基板

Claims (23)

  1. 専用基板に単結晶の圧電体を成膜する成膜工程と、
    前記圧電体を樹脂シートに転写する転写工程と、
    前記圧電体を前記樹脂シートと一体的にデバイス基板上に再転写し、前記圧電体を覆うように前記樹脂シートを前記デバイス基板上に残すことにより、前記圧電体を保護する保護工程とを有していることを特徴とする圧電デバイスの製造方法。
  2. 前記転写工程の前に、前記圧電体をパターニングして、前記専用基板の一部を露出させる圧電体パターニング工程をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の圧電デバイスの製造方法。
  3. 前記圧電体パターニング工程の前に、
    前記圧電体に対して前記専用基板とは反対側に第1の電極を形成する電極形成工程と、
    前記第1の電極をパターニングする電極パターニング工程とを有しており、
    前記転写工程では、パターニング後の前記圧電体および前記第1の電極を前記樹脂シートに転写し、
    前記保護工程では、前記圧電体が前記第1の電極と前記デバイス基板が有する第2の電極とで挟まれるように、前記圧電体および前記第1の電極を前記デバイス基板上に再転写することを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
  4. 前記保護工程の後、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程をさらに有していることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
  5. 前記樹脂シートは、感光性樹脂で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の圧電デバイスの製造方法。
  6. 前記保護工程の後、
    前記第1の電極の一部が露出するように、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程と、
    前記第1の電極を引き出すための配線を、露出した前記第1の電極上および前記樹脂シート上に形成する配線形成工程とをさらに有していることを特徴とする請求項3に記載の圧電デバイスの製造方法。
  7. 前記保護工程の後、
    前記圧電体の一部が露出するように、前記樹脂シートの一部を除去する除去工程と、
    露出した前記圧電体上に、第1の電極を形成する電極形成工程とをさらに有していることを特徴とする請求項2に記載の圧電デバイスの製造方法。
  8. 前記電極形成工程の後、前記第1の電極と電気的に接続される配線を前記樹脂シート上に形成する配線形成工程をさらに有していることを特徴とする請求項7に記載の圧電デバイスの製造方法。
  9. 前記保護工程では、前記デバイス基板が有する第2の電極上に前記圧電体を再転写することを特徴とする請求項7または8に記載の圧電デバイスの製造方法。
  10. 前記デバイス基板は、前記第2の電極を支持する支持基板を含み、
    前記支持基板は、シリコン基板またはSOI基板であることを特徴とする請求項3または9に記載の圧電デバイスの製造方法。
  11. 前記成膜工程では、酸化マグネシウムまたはチタン酸ストロンチウムからなる前記専用基板上に、チタン酸ジルコン酸鉛からなる前記圧電体を成膜することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
  12. 前記保護工程で用いる前記デバイス基板には、前記圧電体に対応する位置に開口部が形成されていることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
  13. 前記デバイス基板の前記圧電体に対応する位置に開口部を形成する開口部形成工程をさらに有していることを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の圧電デバイスの製造方法。
  14. 請求項12または13に記載の圧電デバイスの製造方法を用いてインクジェットヘッドを製造するインクジェットヘッドの製造方法であって、
    前記デバイス基板に対して前記圧電体とは反対側に、前記デバイス基板の前記開口部に収容されるインクを外部に吐出するためのインク吐出孔を有するノズル基板を貼り合わせる貼合工程を有していることを特徴とするインクジェットヘッドの製造方法。
  15. デバイス基板と、
    前記デバイス基板上に形成される単結晶の圧電体と、
    前記デバイス基板上で、前記圧電体を保護する保護層とを備え、
    前記保護層は、専用基板上に成膜された単結晶の前記圧電体を樹脂シートに転写し、前記圧電体を前記樹脂シートと一体的に前記デバイス基板上に再転写した後に、前記圧電体を覆うように前記デバイス基板上に残る前記樹脂シートで形成されていることを特徴とする圧電デバイス。
  16. 前記樹脂シートの一部は、前記デバイス基板と密着していることを特徴とする請求項15に記載の圧電デバイス。
  17. 前記樹脂シートは、感光性樹脂で構成されていることを特徴とする請求項15または16に記載の圧電デバイス。
  18. 前記圧電体は、前記デバイス基板と酸素を介して結合していることを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載の圧電デバイス。
  19. 前記デバイス基板は、多結晶からなる層を有しており、
    前記圧電体は、前記多結晶からなる層上に形成されていることを特徴とする請求項18に記載の圧電デバイス。
  20. 前記多結晶からなる層は、白金を含む電極層であり、
    前記圧電体は、チタン酸ジルコン酸鉛で構成されていることを特徴とする請求項19に記載の圧電デバイス。
  21. 前記圧電体に対して前記デバイス基板とは反対側に、第1の電極をさらに備えており、
    前記デバイス基板は、
    前記第1の電極との間で前記圧電体を挟み込む第2の電極と、
    前記第2の電極を支持する支持基板とを有しており、
    前記支持基板は、
    前記圧電体に対応する位置に形成される開口部と、
    前記開口部に対して前記圧電体側に位置する振動板とを有していることを特徴とする請求項15から20のいずれかに記載の圧電デバイス。
  22. 請求項21に記載の圧電デバイスと、
    前記圧電デバイスの前記デバイス基板に対して前記圧電体とは反対側に貼り合わされ、前記デバイス基板の前記開口部に収容されるインクを外部に吐出するためのインク吐出孔を有するノズル基板とを備えていることを特徴とするインクジェットヘッド。
  23. 請求項22に記載のインクジェットヘッドを備え、前記インクジェットヘッドから記録媒体に向けてインクを吐出させることを特徴とするインクジェットプリンタ。
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