JP2016162396A - 警報システム - Google Patents

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Abstract

【課題】光警報の範囲を拡大する拡大警報の遅れを抑制して聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。【解決手段】火災受信機10は、出火階と直上階の光警報制御装置16に対し光警報の制御信号を出力すると共にそれ以外の階の光警報制御装置16に対し光警報の予備制御信号を出力し、火災発報から所定の拡大警報待ち時間を経過した場合に、予備制御信号を出力した階の光警報制御装置に対し光警報の制御信号を出力する。光警報装置18は、光警報の制御信号を受信した場合に光警報の制御電文を送信し、光警報の予備制御信号を受信した場合に光警報の予備制御電文を送信する。光警報装置18は、制御電文を受信した場合に所定周期で発光部を発光制御し、予備制御電文を受信した場合に間欠受信の常時受信への切替え、拡大警報待ち時間の経過による発光制御等の予備光警報制御を行う。【選択図】図1

Description

本発明は、受信機により火災感知器の火災発報を受信した場合に、受信機側から警戒区域の光警報装置に制御電文を無線送信して点滅する光により火災の発生を報知する警報システムに関する。
従来、オフィスビル、店舗ビル、病院、ホテル等の建物には、火災を監視し、火災が発生した場合に、建物内の人々に異常の発生を報知するための警報システムとして、自動火災報知システムが設置されている。このような自動火災報知システムにおいては、火災発生の報知はブザー、ベル、メッセージ等の音響により行なわれるのが一般的である。また、この音響による報知と共に、LEDや赤色ランプ等を用いた表示報知も適宜行われる。
ところで、近年、火災発生を音響とともに視認性の高い高光度の白色光(フラッシュ光)を点滅することにより火災の発生を報知する警報システムも提案されている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このような警報システムによれば、音響だけでなく強い光の点滅により火災発生を報知するため、例えば聴覚不自由者にも、災害の発生を早期に、且つ確実に認識させることができる。
また、配線による手間とコストを低減するため、無線式の警報システムも提案されている(例えば特許文献4参照)。無線式の警報システムは、火災受信機により火災感知器の火災発報を受信した場合に、中継器に電路を介して火災信号を出力して中継器から警報指令信号(制御電文)を光警報装置に送信し、光警報装置は警報指令信号を受信してから所定の遅延時間Δt後に発光部を発光駆動し、所定の周期Tで発光を繰り返す。また、電波の届かない場所に設置した光警報装置に対しては、途中に電波中継器を設け、警報指令信号を中継している。
電波中継器は、火災受信機に接続した中継器からの警報指令信号を受信すると、周期Tを経過した後に警報指令信号を中継送信し、中継先の光警報装置は警報指令信号の受信から所定遅延時間Δtを経過した時点で発光部を発光駆動し、以後、周期Tで発光を繰り返す。この結果、中継の有無に応じて最初の発光には時間ずれがあるが、全ての光警報装置が発光を開始すると周期Tによる同期発光が行われ、バラバラのタイミングで発光することによる光過敏性発作の問題を解消可能とする。
実用新案登録第3113946号公報 特開2005−165740号公報 特開2011−198194号公報 特開2014−186430号公報
ところで、従来の自動火災報知システムにあっては、地階を除く階数が5階以上で延べ面積が3000平方メートルを超える防火対象物については、火災発報時に出火階と直上階で火災警報を鳴動させ、火災発報から最大10分となる一定時間が経過した場合に、残りの階の火災警報を鳴動させて全館鳴動とする拡大警報を必要とする。
そこで、光警報を行う無線式の警報システムにおいても、火災発報時に出火階と直上階で光警報を行い、火災発報から最大10分となる一定時間が経過した場合に、残りの階でも光警報を行って全館鳴動とする光警報の拡大警報が必要となる。
このように光警報を行う無線式の警報システムでは、受信機側に接続している光警報制御装置からの通信距離等の条件によっては、途中に設けた電波中継器又は中継機能を備えた光警報装置による中継送信が必要となる。
このため火災発報から一定時間を経過して拡大警報のための制御電文を送信した場合、中継送信の送信先となる一部の光警報装置の警報動作が他の光警報装置より遅くなる可能性があり、光警報を全館警報とする拡大警報の遅れにより、聴覚不自由者の避難の遅れにつながる問題がある。
本発明は、光警報の範囲を拡大する拡大警報の遅れを抑制して聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする警報システムを提供することを目的とする。
(警報システム)
本発明は、警報システムに於いて、
複数の警戒区域に分けて設置した火災感知器の火災発報を検出して火災警報を出力した場合に、火災発報を検出した警戒区域及び所定の警戒区域に対し光警報の制御信号を出力すると共にそれ以外の警戒区域に対し光警報の予備制御信号を出力し、火災警報の出力から所定の拡大警報待ち時間を経過した場合に、光警報の予備制御信号を出力した警戒区域に対し光警報の制御信号を出力する受信機と、
各警戒区域に対応して設置され、受信機から制御信号を受信した場合に光警報の制御電文を送信し、受信機から予備制御信号を受信した場合に光警報の予備制御電文を送信する光警報制御装置と、
各警戒区域に設置され、制御電文を受信した場合に所定周期で発光部を発光制御し、予備制御電文を受信した場合に所定の予備警報制御を行う光警報装置と、
を設けたことを特徴とする。
(間欠受信を常時受信とする予備制御)
光警報装置は、通常監視状態で間欠受信を行っており、予備制御電文を受信した場合に、常時受信状態を維持する。
(拡大警報の直前に間欠受信を常時受信に切替える予備制御)
光警報装置は通常監視状態で間欠受信を行っており、予備制御電文を受信した場合に、拡大警報待ち時間の所定時間前に常時受信状態に切替える。
(拡大警報待ち時間の経過で発光する予備制御)
光警報制御装置は、予備制御電文に拡大警報待ち時間を含めて送信し、
光警報装置は、予備制御電文を受信した場合に拡大警報待ち時間を設定し、拡大警報待ち時間の経過を検出した場合に所定周期で発光部を発光制御する。
(通信ルートを設定する予備制御)
光警報制御装置は、1又は複数の光警報装置を経由した中継先の光警報装置に対する通信ルートを設定して制御電文及び予備制御電文を送信する。
(連続送信と間欠受信)
光警報制御装置は、所定の送信時間(T1)と送信休止時間(T2)からなる送信周期(T0)を複数回設定して各送信時間の間に電文の送信を複数回繰り返し、
光警報装置は、間欠受信により最初に受信した電文に含まれる情報に基づき所定の制御を行う。
(電文の中継制御)
光警報制御装置は、制御電文または予備制御電文を送信した後に、予め登録された全ての送信先からの確認応答電文が受信されなかった場合に制御電文又は予備制御電文の中継指示電文を送信し、
光警報装置は、中継指示電文を受信した場合に、中継制御電文または中継予備制御電文を中継送信する。
(警報システムの基本的な効果)
本発明は、警報システムに於いて、複数の警戒区域に分けて設置した火災感知器の火災発報を検出して火災警報を出力した場合に、火災発報を検出した警戒区域及びこれに隣接する所定の警戒区域に対し光警報の制御信号を出力すると共にそれ以外の警戒区域に対し光警報の予備制御信号を出力し、火災警報の出力から所定の拡大警報待ち時間を経過した場合に、光警報の予備制御信号を出力した警戒区域に対し光警報の制御信号を出力する受信機と、各警戒区域に対応して設置され、受信機から制御信号を受信した場合に光警報の制御電文を送信し、受信機から予備制御信号を受信した場合に光警報の予備制御電文を送信する光警報制御装置と、各警戒区域に設置され、制御電文を受信した場合に所定周期で発光部を発光制御し、予備制御電文を受信した場合に所定の予備警報制御を行う光警報装置とを設けるようにしたため、火災発報時に、出火階と直上階以外については、拡大警報を準備するための予備警報制御を行うことで、拡大警報待ち時間が経過した場合、拡大警報の準備状態にある拡大警報先となる光警報装置を迅速に動作して光警報を行うことを可能とし、拡大光警報の時間遅れを抑制して、聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。
(間欠受信を常時受信とする予備制御の効果)
また、光警報装置は通常監視状態で間欠受信を行っており、予備制御電文を受信した場合に、常時受信状態を維持するようにしたため、電文送信に対し間欠受信は、所定の間欠受信の周期によるキャリアセンスで電波を検出すると常時受信に切替えて電文を受信することから電文受信に時間遅れを生ずるが、予備警報制御として常時受信状態を維持することで、拡大警報のために送信した制御電文を迅速に受信して光警報を開始し、これにより拡大光警報の時間遅れを抑制して、聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。
(拡大警報の直前に間欠受信を常時受信に切替える予備制御)
また、光警報装置は通常監視状態で間欠受信を行っており、予備制御電文を受信した場合に、拡大警報待ち時間の所定時間前に常時受信状態に切替えるようにしたため、拡大警報の制御電文の送信時には常時受信状態となっているため、制御電文を迅速に受信して光警報を開始し、これにより拡大光警報の時間遅れを抑制して、聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。また、間欠受信を拡大警報待ち時間の直前まで行うことで、拡大警報待ち時間のあいだ常時受信状態とする場合に比べ、消費電流を低減して電池電源の消耗を抑制可能とする。
(拡大警報待ち時間の経過で発光する予備制御の効果)
また、光警報制御装置は、予備制御電文に拡大警報待ち時間を含めて送信し、光警報装置は、予備制御電文を受信した場合に拡大警報待ち時間を設定し、拡大警報待ち時間の経過を検出した場合に所定周期で発光部を発光制御するようにしたため、光警報制御装置は、火災発報に伴い予備警報電文を送信するだけで済み、その後は光警報装置側で拡大警報待ち時間の経過を判断して光警報を開始することで拡大光警報を行うことができ、警報拡大制御の電文通信を簡単にすることを可能とする。
(通信ルートを設定する予備制御の効果)
また、光警報制御装置は、1又は複数の光警報装置を経由した中継先の光警報装置に対する通信ルートを予め設定し制御電文及び予備制御電文を送信するようにしたため、通信ルートを設定せずに電文を送信した場合の時間遅れを解消し、迅速な拡大光警報により聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。
(連続送信と間欠受信による効果)
光警報制御装置は、所定の送信時間(T1)と送信休止時間(T2)からなる送信周期(T0)を複数回設定して各送信時間の間に電文の送信を複数回繰り返し、光警報装置は、間欠受信により最初に受信した電文に含まれる情報に基づき所定の制御を行うようにしたため、送信休止時間を挟んで複数回の送信時間の間に中継制御電文を連続送信することで、キャリアセンスにより間欠受信を行っている光警報装置で、電文を確実に受信して警報制御や予備警報制御を行うことを可能とする。また、光警報装置は間欠受信により消費電力を低減し、電池電源の寿命を延ばすことを可能とする。
(中継送信による効果)
また、光警報制御装置は、制御電文または予備制御電文を送信した後に、予め登録された全ての送信先からの確認応答電文が受信されなかった場合に制御電文又は予備制御電文の中継指示電文を送信し、光警報装置は、中継指示電文を受信した場合に、中継制御電文または中継予備制御電文を中継送信するようにしたため、送信先としている全ての光制御装置で制御電文が受信された場合は不必要な中継を指示せず、制御電文を受信していない光警報装置が存在している場合にのみ中継を指示することで、警戒区域に設置している光警報装置に対する電波環境に対応した中継を可能とし、無駄な中継動作を抑止可能とする。
電文の無線通信により光警報制御を行う警戒システムの実施形態を示したブロック図 火災受信機及び光警報制御装置の機能構成を示したブロック図 制御電文の形式を示した説明図 光警報装置の機能構成を示したブロック図 警報システムの制御動作を示したタイムチャート 光警報装置の間欠受信を常時受信に切替える予備警報制御を示したタイムチャート 光警報装置に拡大警報待ち時間を設定して光警報を開始する予備警報制御を示したタイムチャート 通信ルートを設定して拡大警報の制御電文を送信する予備警報制御を示した説明図 制御電文の送信による発光制御の詳細を示したタイムチャート 図9に続いて中継指示電文を送信して中継制御を行った場合の発光制御の詳細を示したタイムチャート 電文の無線通信により光警報制御を行う警戒システムの他の実施形態を示したブロック図
[警報システム]
(警報システムの構成)
図1は制御電文の無線通信により光警報制御を行う警戒システムの実施形態を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の警報システムは、P型の自動火災報知システムを例にとっており、拡大警報の対象となる規模の建物11に設置している。
防災センタ等に設置したP型の受信機10からは警戒区域となる1F〜5Fに向けて電源兼用信号線となる感知器回線12を複数回線引き出して複数の火災感知器14を接続している。
このような自動火災報知システムの構成及び機能は、従来システムと同じであるが、これに加えて本実施形態にあっては、1F〜5Fの各々に光警報制御装置16を設置し、受信機10から個別に引き出した制御回線15に接続している。また、1F〜5Fには、複数の光警報装置18を配置している。
受信機10は、警戒区域となる各階に分けて設置した火災感知器14の火災発報を回線単位に検出して火災警報を出力した場合に、出火階及び直上階に設置した図示しない地区音響装置に制御信号を出力して音響警報を鳴動させ、また、出火階及び直上階の光警報装置16に対し光警報の制御信号を出力すると共に出火階及び直上階以外の光警報制御装置16に対し光警報の予備制御信号を出力する。
また、受信機10は、火災警報の出力から最大で10分となる所定の拡大警報待ち時間Teを経過した場合に、光警報の予備制御信号を出力した出火階及び直上階以外の光警報装置16に対し拡大警報を行うための光警報の制御信号を出力する。
光警報制御装置16は、受信機10から光警報の制御信号を受信した場合に光警報の制御電文を送信し、また受信機10から予備制御信号を受信した場合に光警報の予備制御電文を送信する。光警報制御装置16による制御電文の送信は、光警報装置18の間欠受信に対応し、所定の送信時間T1と送信休止時間T2からなる送信周期T0を複数回、例えば3回繰り返し、各送信時間T1の間に制御電文を複数回連続して送信する。
光警報装置18は、制御電文を受信した場合、高輝度LEDやフラッシュライト等を用いた発光部の発光制御により設置場所に対応した所定の光度をもつ白色光又は赤色光を点滅し、点滅する光により火災の発生を報知する光警報を行う。
光警報装置18による光警報の点滅周波数は0.5Hz以上、2Hz以下、即ち発光周期Tfは0.5秒以上、2.0秒以下であり、発光パルス幅は0.2秒(200ms)を超えないようにしている。
また、光警報装置18は、光警報制御装置16が送信した電文を受信し、受信した制御電文の内容に基づき、発光部の発光制御を開始し、所定の発光周期Tfで発光制御を繰り返して光警報を報知する。
また、光警報制御装置18には固有の識別情報となるIDが予め割り当てられている。
また、光警報装置18は、光警報制御装置16からの予備制御電文を受信した場合に所定の予備警報制御を行う。この予備警報制御としては、
(1)間欠受信を常時受信に切替える予備警報制御、
(2)拡大警報待ち時間Teを設定して光警報を開始する予備警報制御、
(3)通信ルートを設定して中継送信する予備警報制御、
の何れかを行う。
(受信機の構成)
図2は受信機及び光警報制御装置の機能構成を示したブロック図である。図2に示すように、P型の受信機10は、制御部20を備え、制御部20に対し回線受信部22、回線制御部24、表示部26、操作部28、警報部30及び移報部32を設けている。
受信機の制御部20は、例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
回線受信部22は受信機10に内蔵した電源から所定の直流電圧、例えばDC24ボルトを火災感知器14に電源電圧として供給している。また、回線受信部22は火災感知器14の火災検出により感知器回線12に流れる発報電流を検出して回線電流検出信号を受信機の制御部20に出力し、受信機の制御部20は回線受信部22からの回線電流検出信号が所定の火災発報レベル以上となることを検出して火災発報を判定する。
回線制御部24は、通常監視状態では制御回線15の電圧を0ボルトとしており、光警報の制御信号として例えばDC24ボルトの電圧を出力し、また、光警報の予備制御信号として例えばDC12ボルトの電圧を出力する。
表示部26には、火災代表灯、地区表示灯、その他火災監視に必要な各種の表示灯や液晶ディスプレイ等を設けている。操作部28には、主音響停止スイッチ、地区音響停止スイッチ、移報停止スイッチ、点検スイッチ等の火災監視に必要な各種のスイッチを設けている。警報部30はブザーやスピーカを備え、音響警報やメッセージ警報を出力する。移報部32は他の機器に火災移報信号を出力する。
なお、受信機10には各階に設置した地区音響装置に制御信号を出力して鳴動させる地区音響制御部を設けているが、図示を省略している。
(光警報制御装置の構成)
図2に示すように、光警報制御装置16は、制御部34、制御回線15を入力接続した入力部36及びアンテナ40を接続した通信部38を備え、受信機10からの電源又は専用電源で動作する。
光警報制御装置の制御部34は、例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
入力部36は受信機10の回線制御部24からのDC24ボルトとなる光警報の警報制御信号を検出して光警報制御装置の制御部34に出力し、また、DC12ボルトとなる光警報の予備制御信号を検出して光警報制御装置の制御部34に出力する。
光警報制御装置の通信部38は同じ警戒区域となる階に設置している光警報装置18との間で電文の送受信を行う。光警報制御装置の通信部38は、日本国内の場合には例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格に従った無線通信を行っており、426.2500MHz〜426.8375MHzの12.5KHzの帯域を持つ48チャンネルの何れかの使用を可能とする。
光警報制御装置の制御部34は、警報システムの運用開始に先立ち、自己のメモリに通信先とする光警報装置18の識別情報としてIDを予め登録している。
また、光警報制御装置の制御部34は、入力部36から光警報の制御信号が入力した場合、光警報制御を行うための制御電文を生成し、光警報制御装置の通信部38に指示して送信する制御を行う。
また、光警報制御装置の制御部34は、入力部36から光警報の予備制御信号が入力した場合、光警報の予備警報制御を行うための予備制御電文を生成し、光警報制御装置の通信部38に指示して送信する制御を行う。
ここで、光警報制御装置16から送信する制御電文は例えば図3に示す信号形式となる。図3に示すように、制御電文は、スタートコード、送信元ID、通信制御コード、制御情報、及びチェックサムで構成している。また、制御電文のサイズは100ビット程度となる。
また、光警報制御装置の制御部34は、電文を送信する場合、所定の送信時間T1と送信休止時間T2からなる送信周期T0を複数回、例えば3回設定し、各送信時間T1の間に電文の送信を複数回、例えば4個の制御電文の送信を3回に分けて繰り返す。
また、光警報制御装置の制御部34は、登録IDと確認応答電文の送信元IDとの比較により、電文の送信に対し全ての送信先から確認応答電文ACKを受信しないことを判別した場合に、中継送信を指示する中継指示電文を生成して送信する制御を行い、これを受信した光警報装置18に、中継制御電文を生成して中継送信させる。
また、光警報制御装置の制御部34は、所定の定期通報時間毎に、光警報制御装置の通信部38に指示して定期通報電文を送信し、これに対する確認応答電文ACKを全ての光警報装置18から受信すると正常と判断し、確認応答電文ACKが得られない光警報装置18がある場合は、障害信号を受信機10に出力する制御を行う。この障害信号の出力は制御回線15を疑似的に断線状態とし、受信機10で制御回線15の断線障害を検出することで、光警報装置18の障害を表示する。
(光警報装置の構成)
図4は図1に設けた光警報装置の機能構成を示したブロック図である。図4に示すように、光警報装置18は、制御部42、アンテナ46を接続した光警報装置の通信部44、及び発光部48を備え、図示しない電池電源により動作する。
光警報装置の制御部42は、例えばプログラムの実行により実現される機能であり、ハードウェアとしてはCPU、メモリ、各種の入出力ポート等を備えたコンピュータ回路等を使用する。
光警報装置の通信部44は同じ階に設置している光警報制御装置16との間で電文の送受信を行うと共に、光警報制御装置16からの電波が届かない場所に設置している他の光警報装置18に対する電文の中継送信を行う。光警報装置の通信部44は、日本国内の場合には例えば400MHz帯の特定小電力無線局の標準規格に従った無線通信を行う。
また、光警報装置の通信部44は通常監視状態で間欠受信を行っている。光警報装置の通信部44による間欠受信の周期は、図2の光警報制御装置16の通信部38による送信時間T1により短い時間となる所定周期に設定し、この間欠受信周期毎にキャリアセンス行い、キャリアセンスができれば光警報制御装置16からの電文受信を可能とする。
発光部48には高輝度LEDやフラッシュライト等とその駆動回路を設けており、光警報装置の制御部42から発光指示を受けた場合、予め設定した発光周期Tf、例えばTf=2秒の周期で例えば100ミリ秒の発光時間となる点滅を繰り返す。
光警報装置の制御部42は、光警報装置の通信部44を介して光警報制御装置16からの光警報の制御電文の受信を検出した場合、制御電文にセットしている制御情報に基づき発光部48に発光駆動を指示する制御を行い、発光部48に発光周期Tf毎に発光駆動を繰り返して光の点滅により光警報を報知する動作を行わせる。
また、光警報装置の制御部42は、通信部44を介して光警報制御装置16からの光警報の予備制御電文の受信を検出した場合、予備制御電文にセットしている制御情報に基づき所定の予備警報制御を行う。この予備警報制御の詳細は後の説明で明らかにする。
また、光警報装置の制御部42は制御電文または予備制御電文を受信して制御を開始すると、通信部44に指示して確認応答電文ACKを送信する制御を行う。ここで、確認応答電文ACKの送信タイミングは、光警報装置18のIDなどに対応して異なる遅延時間を決めており、複数の光警報装置18からの確認応答電文ACKの衝突を回避可能としている。
また、光警報装置の制御部42は、制御電文または予備制御電文の受信した後に、光警報装置の通信部44を介して光警報制御装置16からの中継指示電文RCの受信を検出した場合、光警報装置の通信部44に指示し、送信時間T1と送信休止時間T2からなる送信周期T0を例えば3回設定し、各送信時間T1の間に中継制御電文又は中継予備制御電文の送信を例えば4回繰り返す中継送信を行う。
また、光警報装置の制御部42は、光警報装置の通信部44を介して光警報制御装置16からの定期通報電文の受信を検出した場合、確認応答電文ACKを送信する制御を行う。また、光警報装置の制御部42は、光警報装置の通信部44を介して光警報制御装置16からの定期通報の中継指示電文の受信を検出した場合、光警報装置の通信部44に指示し、送信時間T1と送信休止時間T2からなる送信周期T0を例えば3回設定し、各送信時間T1の間に定期通報に中継制御電文の送信を例えば4回繰り返す制御を行い、これに対し中継先から定期通報の確認応答電文を受信した場合は、これを光警報制御装置16に中継送信する制御を行う。
[警報システムの制御動作]
図5は警報システムの制御動作を示したタイムチャートであり、図1の1Fで火災が発生した場合を例にとっている。
図5に示すように、図1の1Fで火災が発生したとすると、受信機10はステップS1で1Fの火災発報を検出して火災警報を出力し、ステップS2で出火階及び直上階となる1F,2Fの光警報制御装置16の制御回線15にDC24ボルトの電圧により光警報の制御信号を出力し、これにより1F,2Fの光警報制御装置16はステップS3で光警報の制御電文を送信し、1F,2Fの光警報装置18は制御電文を受信して周期Tfによる発光制御をステップS4で開始する。
続いて受信機10はステップS5で出火階及び直上階以外の3F〜5Fの光警報制御装置16の制御回線15にDC12ボルトの電圧により光警報の予備制御信号を出力し、これにより3F〜5Fの光警報制御装置16はステップS6で光警報の制御電文を送信し、3F〜5Fの光警報装置18は予備制御電文を受信して例えば間欠受信を常時受信に切替える予備警報制御を行う。
受信機10は、ステップS8で火災発報の検出から10分を超えない所定の拡大警報待ち時間Teの経過を検出すると、ステップS9で出火階及び直上階以外の3F〜5Fの光警報制御装置16の制御回線15にDC24ボルトの電圧により光警報の制御信号を出力し、これにより3F〜5Fの光警報制御装置16はステップS10で光警報の制御電文を送信し、3F〜5Fの光警報装置18は制御電文を受信して周期Tfによる発光制御をステップS11で開始し、光警報の拡大警報が行われる。
[間欠受信を常時受信とする予備警報制御]
図6は光警報装置の間欠受信を常時受信に切替える予備警報制御を示したタイムチャートであり、出火階1Fと直上階2Fについて、図6(A)に火災発報を、図6(B)に警報制御信号を、図6(C)に電文を、図6(D)に発光制御をそれぞれ示し、また、出火階と直上階以外の階3F〜5Fについて、図6(E)に警報制御信号を、図6(F)に電文を、図6(G)(H)に受信制御を、図6(I)に発光制御をそれぞれ示している。
図6(A)の時刻t1で受信機10が1Fの火災発報を検出すると、図6(B)のように、時刻t2で1F,2Fの光警報制御装置16に対する制御回線の電圧をDC24ボルトとして光警報の制御信号を出力し、この制御信号に基づき光警報制御装置16は図6(C)のように光警報の制御電文Fを送信し、この制御電文Fを光警報装置18が時刻t3で受信し、図6(D)に示すように、周期Tfで発光部を発光する発光制御を開始する。
また、受信機10は、時刻t1の火災警報の検出に基づき、時刻t2で3F〜5Fの光警報制御装置16に対する制御回線の電圧をDC12ボルトとして光警報の予備制御信号を出力し、この予備制御信号に基づき光警報制御装置16は図6(F)のように光警報の予備制御電文Pを送信し、3F〜5Fの光警報装置18は時刻t3で予備制御電文を受信し、例えば図6(G)の受信制御に示すように、それまでの間欠受信を常時受信に切替える警報予備制御を行う。
その後、火災発報に対応した警報信号の受信時刻t2から所定の警報拡大待ち時間Teが経過した時刻t5に達すると、図6(E)のように、受信機10は3F〜5Fの光警報制御装置16に対する制御回線の電圧をDC24ボルトとして拡大警報のための制御信号を出力し、この制御信号に基づき光警報制御装置16は図6(F)のように光警報の制御電文Fを送信し、3F〜5Fの光警報装置18は時刻t3で制御電文を受信し、例えば図6(G)の受信制御に示すように、時刻t6から周期Tfで発光部を発光する発光制御を開始し、光警報の範囲がそれまでの1F,2Fから3F〜5Fの階に拡大する。
このとき光警報装置18は常時受信状態にあるため、時刻t5で送信した制御電文Fを、間欠受信による時間遅れを起こすことなく受信して発光制御を開始することができ、拡大警報の時間遅れを低減する。
また、別の予備警報制御として、図6(H)に示すように、3F〜5Fの光警報装置18は時刻t3で予備制御電文を受信した場合、拡大警報待ち時間Teから電文受信に要する時間を引いた時間より短い所定の受信切替え待ち時間Twを設定し、受信切替え待ち時間Twの経過を検出した時刻t4、即ち警報拡大の制御電文Fを時刻t5で送信する前の時刻t4で、それまでの間欠受信を常時受信に切替える警報予備制御を行う。この場合、予備制御電文Pの制御情報に受信切替え待ち時間Twをセットして送信する。
これにより図6(G)の予備警報制御の場合と同様、時刻t5で送信した制御電文Fを、間欠受信による時間遅れを起こすことなく受信して発光制御を開始することができ、拡大警報の時間遅れを低減する。
また、図6(G)の予備警報制御と比べると、時刻t4までは間欠受信となり、常時受信とする時間が短くなるので、電池電源で動作している光警報装置18の消費電流を低減し、電池寿命を延ばすことを可能とする。
[拡大警報待ち時間による予備制御]
図7は光警報装置に拡大警報待ち時間を設定して光警報を開始する予備警報制御を示したタイムチャートであり、出火階1Fと直上階2Fについて、図7(A)に火災発報を、図7(B)に警報制御信号を、図7(C)に電文を、図7(D)に発光制御をそれぞれ示し、また、出火階と直上階以外の階3F〜5Fについて、図7(E)に警報制御信号を、図7(F)に電文を、図7(G)に発光制御をそれぞれ示している。
図7(A)の時刻t1で受信機10が1Fの火災発報を検出すると、図7(B)のように、時刻t2で1F,2Fの光警報制御装置16に対する制御回線の電圧をDC24ボルトとして光警報の制御信号を出力し、図7(C)のように光警報の制御電文Fを送信し、図7(D)に示すように、周期Tfで発光部を発光する発光制御を開始する。
また、受信機10は、時刻t1の火災警報の検出に基づき、図7(E)のように、時刻t2で3F〜5Fの光警報制御装置16に対する制御回線の電圧をDC12ボルトとして光警報の予備制御信号を出力し、この予備制御信号に基づき光警報制御装置16は図7(F)のように光警報の予備制御電文Pを送信する。この予備制御電文Pの制御情報には所定の拡大警報待ち時間Teをセットしている。
3F〜5Fの光警報装置18は時刻t3で制御電文Fを受信すると、内部タイマに拡大警報待ち時間Teをセットし、拡大警報待ち時間Teの経過を時刻t4で検出すると、周期Tfで発光部を発光する発光制御を開始し、光警報の範囲がそれまでの1F,2Fから3F〜5Fの階に拡大する。
図7の予備警報制御は、火災発報に対応して予備警報電文Pを1回送信するだけで、その後は、予備警報電文Pを受信した光警報装置18側の制御で拡大警報を行うことができ、拡大制御のための電文送信を簡単にすることができる。
[通信ルートを設定する予備制御]
図8は通信ルートを設定して拡大警報の制御電文を送信する予備制御を示した説明図であり、図8(A)は通信ルートを設定せずに中継送信した場合を示し、図8(B)は通信ルートを設定して中継送信した場合を示す。
図8(A)の通信ルートを設定していない場合、光警報装置16から送信した中継指示電文は通信可能距離にある光警報装置18−1〜18−3で受信され、中継指示電文に基づき中継電文を生成して中継送信し、中継先の光警報装置18−4〜18−6に直接又は光警報装置経由して複数の通信ルートで送信される。このため中継先の光警報装置18−4〜18−6には様々な通信ルートを通って電文が到来し、しかも、中継送信は同じ電文を複数回に亘り連続送信していることから、中継先によっては、中継した電文を有効に受信して制御を行うまでの時間遅れが大きくなる場合がある。
そこで本実施形態の予備警報制御にあっては、図8(B)に示すように、光警報装置18−1〜18−3で光警報制御装置16から中継指示電文を受信した場合の通信ルートを予め設定し、この通信ルートに従って中継先の光警報装置18−4〜18−6に電文を送信する。ここで、光警報装置18−1〜18−6は識別情報としてID1〜ID6をもっている。
通信ルートの設定は、中継先の光警報装置18−4〜18−6のID4〜ID6を使用して行う。例えば光警報装置18−1を例にとると、制御情報として中継先ID4を設定した中継電文を送信することで、光警報装置18−4〜18−6で中継電文を受信した場合、中継先ID4に一致する自己のID4をもつ光警報装置18−4のみで光警報装置18−1からの中継電文を有効な電文として受信し、光警報制御装置16から光警報装置18−1を経由して光警報装置18−4に至る通信ルートが設定でき、以後、この通信ルートに従った電文の通信が行われる。
このような通信ルートの設定は、光警報装置18−1〜18−6の警戒区域における設置状況から人為的に判断して設定しても良いし、電文送信試験を行って受信レベルが最大となる通信ルートを設定しても良く、適宜の方法で設定できる。
このように本実施形態の予備警報制御では、電文の通信ルートを設定して電文を送信することで中継先に対する通信時間の遅れを低減し、迅速な光警報の拡大警報により聴覚不自由者の迅速な避難を可能とする。
[警報システムによる光警報制御の詳細]
図9は制御電文の送信による発光制御の詳細を示したタイムチャートであり、図9(A)は火災発報を示し、図9(B)は光警報制御装置による電文送信を示し、図9(C)は光警報装置の発光制御を示し、図9(D)は光警報装置の中継制御を一部示す。また、図10は図9に続いて中継指示電文を送信して中継制御を行った場合の発光制御の詳細を示したタイムチャートであり、図10(A)は火災発報を示し、図10(B)は光警報制御装置による電文送信を示し、図10(C)は光警報装置の発光制御を示し、図10(D)は光警報装置の中継制御を示し、図10(E)は中継先での発光制御を示す。
(制御電文の送信による光警報制御)
図9(A)の時刻t1で受信機10により火災発報を検出して火災警報を出力したとすると、回線制御部24からのDC24ボルトとなる光警報の制御信号が出火階と直上階の光警報制御装置16に与えられ、図9(B)の時刻t2から制御電文の送信動作を開始する。
光警報制御装置16の送信動作は、送信時間T1と送信休止時間T2を合わせた送信周期T0を3回設定しており、各回の送信時間T1の間に制御電文D1〜D4,D5〜D8,D9〜D12を繰り返し送信している。
1回目の送信時間T1の電文送信を例にとると、制御電文D1〜D4の各々には、制御情報として、発光待ち時間情報Ts1〜Ts4を含めている。先頭の制御電文D1を例にとると、発光待ち時間情報Ts1は、制御電文D1の送信終了時刻t3から図9(B)の送信先の光警報装置18で発光を開始する時刻t7までの時間となる。残りの制御電文D2〜D4にも同様にして発光待ち時間情報Ts2〜Ts4を含めており、最初の発光待ち時間情報Ts1から制御電文の1回の送信時間(T1/4)ずつ短くした時間となる。
具体的には、先頭の制御電文D1の送信終了から発光を開始するまでの発光待ち時間情報Ts1を予め決めておけば、残りの発光待ち時間情報Ts2〜Ts4は一義的に決まる。
制御電文D1〜D4を受信する光警報装置18は、間欠受信によるキャリアセンスを行っており、例えば最初の送信時間T1に送信する制御電文D1〜D4のどれを受信するかはキャリアセンスのタイミングに依存する。しかしながら、制御電文D1〜D4の何れを受信した場合も、それぞれの電文受信終了から発光待ち時間情報Ts1〜Ts4を経過した時間は同じ時刻t7となり、時刻t7で発光制御を開始する。
また、光警報制御装置16からの制御電文D1〜D4は、図1に示した同じ階の光警報装置18で受信しており、制御電文D1〜D4の受信がそれぞれ異なっても、発光タイミングは同じ時刻t7となり、このため光警報装置18の光の点滅が一致する同期発光を行うことができる。
この点は2回目及び3回目の送信時間T1に送信する電文D5〜D8,D9〜D12についても同様である。
(電文中継による光警報制御)
図9で3回に亘る制御電文D1〜D12の送信が終了すると時刻t8から光警報装置18からの確認応答電文ACKの受信が行われる。この確認応答電文ACKの受信により得られた光警報装置18のIDと予め登録している送信先のIDとを照合し、全ての光警報装置18から確認応答電文ACKが得られていないことを判別すると,時刻t9で中継指示電文RCを送信する。
例えば図1の光警報制御装置16に近い2台の光警報装置18の確認応答電文ACKは得られたが、離れた場所に配置している右端の光警報装置18の確認応答電文ACKが得られなった場合である。
光警報制御装置16から送信する中継指示電文RCには、中継指示電文RCの送信終了時刻t10から現在発光制御中の次の発光周期Tfの開始時刻t13までの時間となる中継発光待ち時間情報Tr0を含めて送信する。これ以降の動作は、図10を参照して説明する。
図10(B)に示すように、時刻t9で送信を開始した中継指示電文RCは、現在、発光制御中で且つ常時受信となっている光警報制御装置16に近い2台の光警報装置18で受信され、中継指示電文RCの受信終了から中継制御に必要な所望の動作時間を経て中継制御電文Rの送信を開始する。
この中継制御電文の送信も、図10(D)に示すように、送信時間T1と送信休止時間T2を合わせた送信周期T0を3回設定し、各回の送信時間T1の間に中継制御電文R1〜R4、R5〜R8、R9〜R12を繰り返し送信している。
中継制御電文R1〜R12には、中継指示電文RCから得られた中継発光待ち時間情報Tr0を、それぞれの中継所要時間ΔT1〜ΔT12を加味して補正した中継発光待ち時間情報Tr1〜Tr12を含めて送信している。
ここで、送信所要時間ΔTiは、例えば最初の中継制御電文R1を例にとると、中継指示電文RCの受信終了時刻t10から中継制御電文R1の送信終了時刻t11までの時間であり、中継制御電文R1の送信終了時刻t11から発光制御中の次の発光時刻t13までの時間となる中継発光待ち時間情報Tr1は、
Tr1=Tr0−ΔT1
として求まる。
次の発光時刻t13に至る前の中継制御電文R2も、同様にして次式のように求まる。
Tr2=Tr0−ΔT2
次の中継制御電文R3の終了時刻t13は発光時刻に一致しており、この場合には発光制御はできないことから、中継発光待ち時間情報Tr0を発光周期Tfだけずらして(Tr0+Tf)とし、これから中継所要時間ΔT3を差し引いて中継発光待ち時間情報Tr3を次式で求める。
Tr3=(Tr0+Tf)−ΔT3=Tf
以下同様にして中継制御電文R4〜R12について中継発光待ち時間情報Tr4〜Tr12を求めると次のようになる。
Tr4=(Tr0+Tf)−ΔT4
Tr5=(Tr0+Tf)−ΔT5
Tr6=(Tr0+2Tf)−ΔT6=Tf
Tr7=(Tr0+2Tf)−ΔT7
Tr8=(Tr0+2Tf)−ΔT8
Tr9=(Tr0+3Tf)−ΔT9=Tf
Tr10=(Tr0+3Tf)−ΔT10
Tr11=(Tr0+3Tf)−ΔT11
Tr12=(Tr0+3Tf)−ΔT12
これらの中継発光待ち時間情報Tr1〜Tr12は、発光制御中となっている光警報装置18の発光周期Tfにより発光時刻が決まることから、一義的に求めて中継制御電文R1〜R12に含めて中継送信することができる。
このようにして図1の光警報制御装置16に近い2台の光警報装置18が中継送信した中継制御電文R1〜R12は、離れた位置にある右端の光警報装置18で受信され、例えば1回目の中継制御電文R1〜R4のどれの受信であっても、発光タイミングは同じ時刻t17となり、このため既に発光制御中の光警報制御装置16に近い2台の光警報装置18の光の点滅が一致する同期発光を中継先となる右端の光警報装置18でも行うことができる。
[警報システムの他の実施形態]
図11は電文の無線通信により光警報制御を行う警戒システムの他の実施形態を示したブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の警報システムは、R型の自動火災報知システムを例にとっており、拡大警報の対象となる規模の建物11の防災センタ等にR型の受信機100を設置しており、受信機100から引き出した伝送回線15を各階で分岐してR型の火災感知器104を接続し、火災感知器104には固有のアドレスを設定している。なお、伝送回線102の1回線当りの最大アドレス数は例えば512アドレスと決まっており、最大アドレス数を超える数の火災感知器を接続する場合は、伝送回線102の数を増やす。
受信機100は、火災感知器104のアドレスを順次指定したポーリングを行って温度又は煙濃度等のアナログ情報を収集している。火災感知器104で火災発報が検出されると伝送回線102に火災割込み信号を送信し、火災割込み信号を受信した受信機100はアドレス検索コマンドを送信して火災発報した火災感知器104のアドレスを特定して継続的にアナログ情報を収集して火災の進展状況を監視する。
各階に設置した光警報制御装置16も受信機100から引き出された伝送回線105に接続している。光警報制御装置16には固有のアドレスを設定している。
受信機100は、火災感知器104の火災発報を検出すると、出火階及び直上階に設置した光警報装置16のアドレスを指定した光警報の制御信号を出力すると共に、出火階及び直上階以外の光警報制御装置16のアドレスを指定して光警報の予備制御信号を出力する。
また、受信機100は、火災警報の出力から最大で10分となる所定の拡大警報待ち時間Teを経過した場合に、出火階及び直上階以外の光警報制御装置16のアドレスを指定して拡大警報を行うための光警報の制御信号を出力する。
これ以外の光警報制御装置16及び光警報装置32の構成と機能及び拡大警報のための予備警報制御は、図1のP型の自動火災報知システムの場合と同様になる。
[本発明の変形例]
(電波中継)
上記の実施形態は、光警報装置に中継機能を設けているが、光警報機能をもたない専用に電波中継器を設けて電文の中継送信を行うようにしても良い。
(制御電文による発光制御)
制御電文の送信による発光制御は図9及び図10に限定されず、例えば光警報制御装置から発報時点を示す発報時刻を制御情報にセットした制御電文を送信し、光警報装置で発報時刻を基準に発光周期毎の発光予定時刻をスケジュールし、光警報装置で生成している自己の時刻情報が発光予定時刻に達する毎に発光部を発光する発光制御を行っても良い。
(その他)
また、本発明はその目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含み、更に上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10,100:受信機
12:感知器回線
14:火災感知器
15:制御回線
16:光警報制御装置
18,18−1〜18−6:光警報装置
20,34,42:制御部
22:回線受信部
24:回線制御部
36:入力部
38,44:通信部
48:発光部

Claims (7)

  1. 複数の警戒区域に分けて設置した火災感知器の火災発報を検出して火災警報を出力した場合に、前記火災発報を検出した警戒区域及び所定の警戒区域に対し光警報の制御信号を出力すると共にそれ以外の警戒区域に対し光警報の予備制御信号を出力し、前記火災警報の出力から所定の拡大警報待ち時間を経過した場合に、前記光警報の予備制御信号を出力した警戒区域に対し光警報の制御信号を出力する受信機と、
    前記各警戒区域に対応して設置され、前記受信機から前記制御信号を受信した場合に光警報の制御電文を送信し、前記受信機から前記予備制御信号を受信した場合に光警報の予備制御電文を送信する光警報制御装置と、
    前記各警戒区域に設置され、前記制御電文を受信した場合に所定周期で発光部を発光制御し、前記予備制御電文を受信した場合に所定の予備光警報制御を行う光警報装置と、
    を設けたことを特徴とする警報システム。
  2. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報装置は通常監視状態で間欠受信を行っており、前記予備制御電文を受信した場合に、前記常時受信状態を維持することを特徴とする警報システム。
  3. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報装置は通常監視状態で間欠受信を行っており、前記予備制御電文を受信した場合に、前記拡大警報待ち時間の所定時間前に常時受信状態に切替えることを特徴とする警報システム。
  4. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報制御装置は、前記予備制御電文に前記拡大警報待ち時間を含めて送信し、
    前記光警報装置は、前記予備制御電文を受信した場合に前記拡大警報待ち時間を設定し、前記拡大警報待ち時間の経過を検出した場合に所定周期で発光部を発光制御することを特徴とする警報システム。
  5. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報制御装置は、1又は複数の光警報装置を経由した中継先の光警報装置に対する通信ルートを予め設定して制御電文及び予備制御電文を送信することを特徴とする警報システム。
  6. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報制御装置は、所定の送信時間(T1)と送信休止時間(T2)からなる送信周期(T0)を複数回設定して前記各送信時間の間に電文の送信を複数回繰り返し、
    前記光警報装置は、間欠受信により最初に受信した電文に含まれる情報に基づき所定の制御を行うことを特徴とする警報システム。
  7. 請求項1記載の警報システムに於いて、
    前記光警報制御装置は、前記制御電文又は前記予備制御電文を送信した後に、予め登録された全ての送信先からの確認応答電文が受信されなかった場合に前記制御電文又は前記予備制御電文の中継指示電文を送信し、
    前記光警報装置は、前記中継指示電文を受信した場合に、中継制御電文又は中継予備制御電文を中継送信することを特徴とする警報システム。
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