JP2016162018A - 通信装置及び情報処理システム並びに情報処理方法 - Google Patents

通信装置及び情報処理システム並びに情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利用者の利便性を高める。【解決手段】通信装置1は、端末通信部12を介して端末装置3が受付けた対象業種を含む操作情報と利用者の会員識別情報とを取得する。情報制御部14は、対象業種に対応する接続先ホストとして、業種Aホスト2aまたは業種Bホスト2bを特定し、対象業種と会員識別情報とに基づいて管理情報から対象業種に対応する業種Aの業種A会員情報または業種Bの業種B会員情報を抽出する。そして、情報制御部14は、操作情報と業種別会員情報とを、ホスト通信部11を介して接続先ホストに送信する。【選択図】図1

Description

本発明は、通信装置及び情報処理システム並びに情報処理方法に関する。
公営競技には、例えば、競馬、競艇、競輪、オートレースなど、業種が異なる複数の競技がある。このような公営競技では、業種ごとにホストコンピュータと端末装置とを含むネットワークが構成され、それぞれ個別に競技の運営や投票処理などが行われている。各業種のホストコンピュータは、業種ごとにインタフェースなどの仕様が異なり、端末装置を共通化することが難しかった。
そこで、各業種のホストコンピュータと端末装置とに接続する共通のセンタあるいは通信装置を設け、共通のセンタあるいは通信装置を介して端末装置と任意の業種のホストコンピュータとを接続する公営競技の情報処理システムが提案されている。
特開2006−99520号公報 特開2012−141771号公報
しかし、従来の公営競技の情報処理システムでは、各業種に共通のセンタに対し新たに会員登録しなければならず、既に各業種のホストコンピュータに登録した会員番号は利用することができなかった。
また、キャッシュレス投票を行う場合には、各業種のホストコンピュータが管理する投票口座に資金を入金しておき、各ホストコンピュータは投票要求のあった会員の投票口座の資金を用いて投票券を販売している。投票口座を共通化するためには、各業種のホストコンピュータの仕様を統一しなければならず、実現は容易ではない。このため、キャッシュレス投票を行う利用者は、業種ごとに発行される会員カードと投票口座を管理しなければならず不便であった。
複数の業種の投票口座を共通のセンタで照会することができても、利用者は業種ごとに投票口座を管理しなければならなかった。例えば、競馬用の投票口座に資金がたくさんあっても、この投票口座を用いて他の業種、例えば競輪の投票を直接行うことはできない。このような場合には、競馬用の投票口座から資金を引き出し、引き出した資金を競輪用の投票口座に入金する必要があり、利用者にとって不便であった。
1つの側面では、本発明は、利用者の利便性を高めることが可能な通信装置及び情報処理システム並びに情報処理方法に関する。
上記課題を解決するために、通信装置が提供される。通信装置は、公営競技の業種ごとに設けられるホストコンピュータと通信を行うホスト通信部と、利用者の操作を受付ける端末装置と通信を行う端末通信部と、業種ごとに登録される会員の業種別会員情報を含む会員に関する管理情報を記憶する管理情報記憶部と、端末通信部を介して端末装置が受付けた操作情報と利用者の会員識別情報とを取得し、操作情報に設定される対象業種に対応する接続先ホストコンピュータを特定し、対象業種と会員識別情報とに基づいて管理情報から対象業種に対応する業種別会員情報を抽出し、ホスト通信部を介して接続先ホストコンピュータに操作情報と業種別会員情報とを送信する情報制御部と、を有する。
1態様によれば、通信装置は、端末装置から取得した操作情報を対象業種に対応する接続先ホストコンピュータに送信する際、会員の会員識別情報を対象業種に対応する業種別会員情報とする。接続先ホストコンピュータでは、自装置が管理する業種に対応する業種別会員情報を取得するので、当該会員による操作情報に基づく操作を許可する。これにより、1台の端末装置で業種の異なるホストコンピュータが利用可能となり、利用者の利便性を高めることができる。
第1の実施形態の通信装置の構成を示したブロック図である。 第2の実施形態の公営競技情報処理システムの構成図である。 端末・センタ通信装置のハードウェア構成の一例を示した図である。 キャッシュレス端末のハードウェア構成の一例を示した図である。 公営競技情報処理システムの機能構成を示したブロック図である。 会員情報の一例を示した図である。 資金情報の一例を示した図である。 投票処理における資金の流れの一例を示した図である。 キャッシュレス端末のログイン画面の一例を示した図である。 端末・センタ通信装置によるログイン処理の手順を示したタイムチャートである。 端末・センタ通信装置による入金処理の手順を示したタイムチャートである。 キャッシュレス端末の投票カード待ち画面の一例を示した図である。 端末・センタ通信装置による投票処理の手順を示したタイムチャートである。 端末・センタ通信装置による投票処理の手順を示したタイムチャートである。 キャッシュレス端末の履歴照会画面の一例を示した図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の通信装置の構成を示したブロック図である。
第1の実施形態の通信装置1は、ホスト通信部11と、端末通信部12と、管理情報記憶部13と、情報制御部14と、を有し、業種Aホストコンピュータ(以下、ホストとする)2a及び業種Bホスト2bと、端末装置3との間の通信を制御する。
業種Aホスト2aは、公営競技のうちの1つ業種(業種A)の運営を管理するセンタに設けられ、対応する公営競技の投票券の発売と払戻しに関する業務やレース情報の提供など、競技の運営に関する処理を行う。業種Bホスト2bは、業種Aホスト2aとは異なる業種(業種B)の競技を管理するセンタに設けられ、業種Aホスト2aと同様の処理を行う。業種Aホスト2aと、業種Bホスト2bとは、それぞれ独立して運営されており、例えば、会員登録を行った会員に付与する業種別会員情報の様式が異なる。また、それぞれ別のネットワークを形成しており、インタフェースの仕様も異なる。さらに、業種Aホスト2aと業種Bホスト2bとは、キャッシュレス投票を行う利用者が投票券の代金を支払うための投票口座をそれぞれ独自に設けて管理する。
端末装置3は、レース場や投票券の場外発売場に設けられ、利用者の行った操作を受付け、生成した操作情報を業種Aホスト2aまたは業種Bホスト2bに送信する。操作情報は、対象業種の指定と、操作内容を含む。操作内容には、例えば、対象業種のホストが管理するレースの運用情報の要求、会員の履歴照会などの情報照会と、ホストが管理するレースへの投票依頼などがある。また、端末装置3は、例えば、利用者が保持する会員カードなどを読み取る読取部を有し、利用者を識別する会員識別情報を取得する。端末装置3は、利用者の操作に応じて、操作情報と会員識別情報とを通信装置1に送信する。
ホスト通信部11は、業種Aホスト2aとの間で、業種Aホスト2aのインタフェース仕様に基づく通信を行うとともに、業種Bホスト2bとの間で業種Bホスト2bのインタフェース仕様に基づく通信を行う。情報制御部14から接続先ホストと送信情報とを取得し、送信情報を接続先ホストの仕様に合わせて変換した後、接続先ホストへ送信する。
端末通信部12は、端末装置3と通信を行う。端末通信部12は、端末装置3が受付けた操作情報や会員識別情報を取得し、情報制御部14へ送る。
管理情報記憶部13は、業種ごとに登録される会員の業種別会員情報を含む会員に関する管理情報を記憶する。管理情報には、例えば、利用者が業種ごとに付与された業種別会員情報や投票口座に関する情報が、情報制御部14が会員に付与した共通会員情報に対応付けて登録されている。すなわち、利用者ひとりに対し、共通会員情報と複数の業種別会員情報とが付与されている。各業種のホストは、自装置が設定した業種別会員情報を用いてアクセスしてきた場合にのみ会員を識別し、その会員に関する情報にアクセスすることができる。例えば、図1の例では、業種Aホスト2aは、業種Aホスト2aが管理する業種A会員情報によって自装置が管理する当該会員の情報にアクセスすることができる。同様に、業種Bホスト2bは、業種Bホスト2bが管理する業種B会員情報によって自装置が管理する当該会員の情報にアクセスすることができる。
情報制御部14は、端末通信部12を介して端末装置3が受付けた操作情報と、会員識別情報とを取得する。会員識別情報には、通信装置1において利用者に付与された共通会員情報あるいは業種Aホスト2aまたは業種Bホスト2bが独自に付与した業種別会員情報のいずれかが設定されている。情報制御部14は、会員識別情報と、管理情報記憶部13に記憶される管理情報とを照合し、共通会員情報と、任意の業種の業種別会員情報とを取得することができる。情報制御部14は、取得した操作情報に基づいて、対象業種の接続先ホストを特定し、会員識別情報を対応業種の業種別会員情報に置き換え、ホスト通信部11に対し、接続先ホストを指定し、操作情報と業種別会員情報の送信を指示する。
通信装置1の動作について説明する。
通信装置1の管理情報記憶部13には、予め会員の業種別会員情報を含む管理情報が記憶されている。
端末装置3は、例えば、利用者が保有する会員カードを読み取って会員識別情報を取得し、利用者の操作情報とともに通信装置1に送信する。操作情報には、対象業種と、利用者が行った操作内容と、が含まれる。
通信装置1は、端末通信部12を介して操作情報と会員識別情報とを取得する。情報制御部14は、操作情報に基づく対象業種に対応する接続先ホストを特定する。続いて、対象業種と会員識別情報とに基づいて管理情報から対象業種に対応する業種別会員情報を抽出する。対象業種が業種Aであれば、接続先ホストは業種Aホスト2aであり、業種別会員情報は業種A会員情報になる。対象業種が業種Bであれば、接続先ホストは業種Bホスト2bであり、業種別会員情報は業種B会員情報になる。ホスト通信部11は、接続先ホストが業種Aホスト2aであるときは、操作情報と業種A会員情報とを業種Aのインタフェース仕様に合わせ、業種Aホスト2aに向けて送信する。また、ホスト通信部11は、接続先ホストが業種Bホスト2bであるときは、操作情報と業種B会員情報と業種Bのインタフェース仕様に合わせ、業種Bホスト2bに向けて送信する。
このように、通信装置1は、端末装置3から取得した操作情報及び会員識別情報と、管理情報記憶部13に記憶する管理情報と、に基づき、対象業種に対応する接続先ホストを特定し、会員識別情報を対象業種の業種別会員情報に置き換えて接続先ホストに操作情報を送信する。これにより、端末装置3から任意の業種のホストにアクセスすることが可能となり、利用者の利便性を向上させることが可能となった。特に、業種Aホスト2a及び業種Bホスト2bでは、過去に会員に付与した業種別会員情報を用いることが出来るため、共通番号に対応して仕様を変更する必要がない。また、利用者も過去に発行された会員カードが利用できるため、便利である。
なお、通信装置1では、操作情報と会員識別情報とを同時に取得しなくてもよい。例えば、先にログインなどによって利用者の会員識別情報を取得し、記憶部に保存しておく。そして、その後に入力する操作情報に応じて、会員識別情報を対象業種の業種別会員情報に置き換えるとしてもよい。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態の通信装置1を有する公営競技情報処理システム全体について説明する。図2は、第2の実施形態の公営競技情報処理システムの構成図である。
第2の実施形態の公営競技情報処理システムでは、端末・センタ通信装置10が、通信回線を介して、公営競技の業種ごとに設けられた業種Aホスト21、業種Bホスト22、業種Cホスト23及び業種Dホスト24と、キャッシュレス端末30a,30b,30c,30d及び入出金機31と、に接続する。なお、以下では、特に装置を指定して説明する必要がない場合は、ホスト20、キャッシュレス端末30と表記する。
現金を用いて投票券を発行して投票を行う端末装置に対し、キャッシュレス端末30では、予め業種ごとに会員登録を行って投票を行う。各業種のホスト20は、会員登録時に独自の業種別会員情報を発行し、投票口座を開設する。以下では、業種別会員情報として、業種別に会員番号が付されるとする。例えば、業種Aの会員番号は業種A会員番号、業種Bの会員番号は業種B会員番号とする。また、端末・センタ通信装置10でも、会員を管理するための会員番号を発行する。端末・センタ通信装置10が発行する会員番号を便宜的に共通会員番号とする。
業種Aホスト21は、業種Aに関する投票券の発売管理、競技結果の集計及び管理を行うとともに、競技の開催内容に関する運用情報を配信することができる。業種Bホスト22、業種Cホスト23及び業種Dホスト24は、それぞれ業種Aホスト21と同様の情報を有し、同様の業務を行う。業種Aホスト21と、業種Bホスト22と、業種Cホスト23と、業種Dホスト24とは、それぞれ独立したネットワークを形成して個別に情報を管理しており、各ホスト間で情報が共有されることはない。なお、業種A、業種B、業種C、業種Dは、例えば、競馬、競輪、競艇、オートである。
キャッシュレス端末30a,30b,30c,30dは、利用者が保有する会員カードから会員番号を読み取り、端末・センタ通信装置10に送信する。キャッシュレス端末30が、読み出す会員番号は、利用者が業種ごとのホストが付与した業種別会員番号、または端末・センタ通信装置10が付与した共通会員番号のいずれであってもよい。また、投票カードを読み取り、受付けた投票内容に応じた投票情報を端末・センタ通信装置10に送信する。なお、キャッシュレス投票では、投票券は発券されず、投票した内容を印刷したレシートが発行される。キャッシュレス投票自体は、端末・センタ通信装置10を介した各ホスト20との間のデータの授受により投票が行われる。
入出金機31は、利用者が保有する会員カードから会員番号を読み取るとともに、この会員による入出金操作を受付ける。現金が入金されたときは、現金を装置内に保管し、入金操作情報を読み取った会員番号とともに端末・センタ通信装置10に通知する。出金操作があったときは、出金操作情報を会員番号とともに端末・センタ通信装置10に通知し、端末・センタ通信装置10からの許可があれば、現金を出金する。
端末・センタ通信装置10は、業種Aホスト21、業種Bホスト22、業種Cホスト23及び業種Dホスト24と、キャッシュレス端末30a,30b,30c,30d及び入出金機31と、に接続する。端末・センタ通信装置10は、キャッシュレス端末30からホスト20に向かって送信される操作情報と会員番号とを取得し、対象業種に対応する接続先のホスト20に合わせて操作情報と会員番号とを変換した後、接続先のホスト20に送信する。また、端末・センタ通信装置10は、ホスト20からキャッシュレス端末30に向かって送信される応答あるいは配信情報を取得し、必要に応じて情報を変換した後、接続先のキャッシュレス端末30に送信する。端末・センタ通信装置10は、通信装置1の一実施形態である。
次に、端末・センタ通信装置10と、キャッシュレス端末30a,30b,30c,30dと、のハードウェア構成について説明する。
図3は、端末・センタ通信装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
端末・センタ通信装置10は、CPU(Central Processing Unit)101によって装置全体が制御されている。CPU101には、バス107を介してRAM(Random Access Memory)102と複数の周辺機器が接続されている。
RAM102は、端末・センタ通信装置10の主記憶装置として使用される。RAM102には、CPU101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、RAM102には、CPU101による処理に必要な各種データが格納される。
バス107に接続されている周辺機器としては、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)103、ホスト通信部104、入出力制御部105及び端末通信部106がある。
HDD103は、内蔵したディスクに対して、磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。HDD103は、端末・センタ通信装置10の二次記憶装置として使用される。HDD103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、二次記憶装置としては、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を使用することもできる。
ホスト通信部104は、ホスト20(図2に示した例では、業種Aホスト21、業種Bホスト22、業種Cホスト23及び業種Dホスト24)とネットワークを介して接続され、各ホスト20の通信部との間の通信処理を実行する。
入出力制御部105は、外部管理装置40が接続され、外部管理装置40との間でデータ交換を行う。外部管理装置40は、常に接続されていてもよいし、必要に応じて接続されるとしてもよい。外部管理装置40のハードウェア構成の図示は省略するが、少なくとも、CPU、RAM、通信部、表示部が接続されたグラフィック処理部、HDD及び入力部が接続された入力制御部を備えている。
端末通信部106は、キャッシュレス端末30(図2に示した例では、キャッシュレス端末30a,30b,30c,30d)とネットワークを介して接続され、各キャッシュレス端末30の通信部との間の通信を実行することができる。なお、入出金機31も同様に、端末通信部106を介して接続する。
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態の端末・センタ通信装置10の処理機能を実現することができる。
なお、図3には端末・センタ通信装置10のハードウェア構成を示したが、図2に示した各公営競技のホストも同様のハードウェア構成である。
図4は、キャッシュレス端末のハードウェア構成の一例を示した図である。
キャッシュレス端末30は、制御ユニット310と、ディスプレイ320と、タッチパネル330と、投票カード読取ユニット340と、レシートプリンタ350と、ICカードリーダ360と、を備えている。
制御ユニット310は、CPU311、RAM312、HDD313、グラフィック処理ユニット314、入出力インタフェース315及び通信部316を有し、各々がバス317を介して接続されている。なお、制御ユニット310は、コンピュータの一実施形態でもある。CPU311、RAM312及びHDD313は、図3に示した端末・センタ通信装置10のCPU101、RAM102及びHDD103と同じ動作を行うものであり、それぞれの説明は省略する。なお、図4に示した構成では、各種プログラムをHDD313に記憶させているが、これに限らず、例えばコンパクトフラッシュ(登録商標)などのメモリカードなどに記憶させてもよい。
グラフィック処理ユニット314には、ディスプレイ320が接続されている。グラフィック処理ユニット314は、CPU311の制御の下に、各種の情報をディスプレイ320の画面に表示させる。
入出力インタフェース315には、タッチパネル330、投票カード読取ユニット340、レシートプリンタ350及びICカードリーダ360が接続されている。入出力インタフェース315は、タッチパネル330、投票カード読取ユニット340、レシートプリンタ350及びICカードリーダ360から送られてくる信号をバス317を介してCPU311に送信する。また、入出力インタフェース315は、CPU311から送られてくる制御信号を、タッチパネル330、投票カード読取ユニット340、レシートプリンタ350及びICカードリーダ360へ送信する。
通信部316は、図3に示した端末・センタ通信装置10の端末通信部106との間の通信を実行する。
ここで、ディスプレイ320は、投票予約データの選択画面や利用者に選択してもらう優先条件を表示するものであり、その他、操作案内、レース案内、投票カードの投票内容などの情報を表示する。ディスプレイ320の上部には、タッチパネル330が配置される。タッチパネル330は、各種の入力や投票内容の修正などの際に、利用者が操作するものである。
投票カード読取ユニット340は、投票カードから投票内容を読み取るユニットである。レシートプリンタ350は、投票内容を印字するプリンタである。ICカードリーダ360は、会員カードの会員番号などの情報を読み取るものである。
以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施形態のキャッシュレス端末30の処理機能を実現することができる。
次に、公営競技情報処理システムの処理機能について図5を用いて説明する。図5は、公営競技情報処理システムの機能構成を示したブロック図である。図5では、図2に示した業種Cホスト23と、業種Dホスト24と、を省略しているが、業種Cホスト23及び業種Dホスト24の構成は業種Aホスト21及び業種Bホスト22と同様である。
公営競技情報処理システムは、業種Aホスト21と、業種Bホスト22と、端末・センタ通信装置10と、キャッシュレス端末30と、を有する。
業種Aホスト21は、業種Aの公営競技の運営を行うセンタに設置されたホストであり、業種A管理情報記憶部211に記憶される業種A管理情報に基づき、投票の受付けや払戻しなどの処理を行う。業種A管理情報には、業種Aの会員登録を行った会員の業種A会員番号と、業種Aの投票用の資金を管理する投票口座に関する情報が設定されている。業種Aホスト21は、TCP/UDP(Transmission Control Protocol/User Datagram Protocol)により通信データを送受信する。業種Aホスト21は、必要に応じてUDPを用いて運用情報などを一斉配信する。
業種Bホスト22は、業種Bの公営競技の運営を行うセンタに設置されたホストであり、業種B管理情報記憶部221に記憶される業種B管理情報に基づき、投票の受付けや払戻しなどの処理を行う。業種B管理情報には、業種Bの会員登録を行った会員の業種B会員番号と、業種Bの投票用の資金を管理する投票口座に関する情報が設定されている。業種Bホスト22は、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)により通信データを送受信する。
キャッシュレス端末30は、通信処理部371、入力部372及び表示部373を有し、業種A及び業種Bを含む複数の業種に対応してキャッシュレス投票の受付けや払い戻し処理を行うマルチ端末である。通信処理部371は、入力部372を介して取得した情報を端末・センタ通信装置10に送信する。また、端末・センタ通信装置10から情報を取得し、必要に応じて記憶部に記憶し、表示部373へ出力する。入力部372は、ICカードリーダ360が読み取った会員番号と、投票カード読取ユニット340が読み取った投票カードの投票情報と、タッチパネル330が検出した利用者の操作情報とを入力する。
表示部373は、通信処理部371から取得した情報と、入力部372が取得した情報と、をディスプレイ320に表示する。
端末・センタ通信装置10は、業種Aホスト通信部110aと、業種Bホスト通信部110bと、端末通信部120と、情報制御部130と、を有する。
業種Aホスト通信部110aは、業種Aホスト21との間でTCP/UDP通信を行う。業種Aホスト通信部110aでは、情報制御部130から取得した操作情報と業種A会員番号とをTCP要求により業種Aホスト21に向けて送信する。そして、これに対する業種Aホスト21の応答情報をTCP応答として受信し、情報制御部130に出力する。また、業種Aホスト21が適宜更新する運用情報や、業種Aのホスト21の指示情報は、業種Aホスト21がUDP通信により一斉に配信した情報を受信し、情報制御部130に出力する。
業種Bホスト通信部110bは、業種Bホスト22との間でHTTP通信を行う。業種Bホスト通信部110bでは、情報制御部130から取得した操作情報と業種B会員番号とをHTTP要求により業種Bホスト22に向けて送信する。そして、これに対する業種Bホスト22の応答情報をHTTP応答として受信し、情報制御部130に出力する。なお、HTTP通信では、業種Bホスト22側から更新した運用情報などを送信することができない。そこで、業種Bホスト通信部110bは、所定の間隔で業種Bホスト22との間でHTTP通信を行い、業種Bホスト22において運用情報が更新されたか否かを監視する。更新が検出されたときは、更新された運用情報の要求をHTTP通信で行い、これに対する業種Aホスト21の応答情報をHTTP応答として受信し、情報制御部130に出力する。
端末通信部120は、キャッシュレス端末30a,30b,30c,30dと、入出金機31と、通信を行う。端末通信部120は、キャッシュレス端末30が受付けた投票情報や会員番号を受信し、投票制御部131へ送る。そして、投票制御部131を介して取得した業種Aホスト21または業種Bホスト22の応答情報をキャッシュレス端末30に送信する。また、投票制御部131を介して業種Aホスト21及び業種Bホスト22から更新された運用情報を受け取ったときは、キャッシュレス端末30に運用情報を送信する。
情報制御部130は、投票制御部131と、会員管理部132と、会員情報記憶部133と、資金管理部134と、資金情報記憶部135と、運用情報記憶部136と、を有する。会員情報記憶部133、資金情報記憶部135及び運用情報記憶部136は、第1の実施形態の管理情報記憶部13の一実施形態である。
投票制御部131は、キャッシュレス端末30が受付けた操作情報と会員番号とを取得して操作情報に応じた処理を実行する。投票制御部131は、例えば、キャッシュレス端末30から操作情報として投票情報を取得して投票処理を行い、キャッシュレス端末30から操作情報として履歴照会を取得したときは履歴照会処理を行う。また、投票制御部131は、業種Aホスト通信部110a、110bを介して更新された運用情報を取得したときは、運用情報をキャッシュレス端末30に配信する。各処理については後述する。
会員管理部132は、会員情報記憶部133に記憶される会員情報に基づき、端末・センタ通信装置10が付与した共通会員番号と、各業種のホスト20において会員登録を行った際の業種別会員番号を管理する。会員管理部132では、投票制御部131からの要求を受付けたときは、受付けた会員番号に基づき、会員情報から対象業種に対応する業種別会員番号を抽出し、投票制御部131へ通知する。
会員情報記憶部133は、会員情報を記憶する。会員情報には、端末・センタ通信装置10が付与した共通会員番号に対応付けて、当該会員が他の業種で付与された業種別会員番号が登録されている。
資金管理部134は、資金情報記憶部135に記憶される資金情報に基づき、会員の資金を管理する。前述のように、各業種のホスト20は、投票券の購入資金として各業種のホスト20がそれぞれ管理する投票口座に入金された資金を用いる。資金管理部134では、利用者によって投票が指示され、投票券が購入されるときに対象業種のホスト20が管理する投票口座に投票金を入金し、対象業種のホスト20による投票券の発売を可能にする。すなわち、資金管理部134は、共通口座を設け、投票が指示されたとき以外は、各業種がそれぞれ管理する投票口座の資金を一括管理する。具体的には、資金管理部134は、入出金機31を介して入金される資金と出金される資金を共通口座で管理し、投票時に投票制御部131から振替指示を取得したときは、共通口座から投票先の業種のホスト20が管理する投票口座へ投票金を振替える。
資金情報記憶部135は、資金情報を記憶する。資金情報には、共通会員番号に対応付けて、端末・センタ通信装置10が管理する共通口座の残高と、投票時に各業種の投票口座に振分けた投票金と、が記憶されている。
運用情報記憶部136は、投票制御部131が業種Aホスト21及び業種Bホスト22から取得した運用情報を記憶する。運用情報には、各競技のレース開始時刻やオッズ、出走の取消しなどの案内情報や、レース結果や配当金などの情報が含まれる。
ここで、会員情報と資金情報の一例について、図6、7を用いて説明する。
図6は、会員情報の一例を示した図である。
会員情報1330は、各会員1331に対して付与された会員番号が登録されている。図6の例では、会員1331に対し、端末・センタ通信装置10が付与した共通会員番号(20桁)1332、業種Aで付与された業種A会員番号(16桁)1333、業種Bで付与された業種B会員番号(9桁)1334、業種Cで付与された業種C会員番号(12桁)1335、及び業種Dで付与された業種D会員番号(10桁)1336が登録されている。()内は、それぞれの会員番号の桁数である。なお、共通会員番号(20桁)1332は、すべての会員番号に対応可能なように、最も桁数の多い業種の会員番号よりも大きな桁数となるように設定される。
このように、管理情報において業種ごとに付与された会員番号を対応付けて管理しているので、各業種のホスト20がそれぞれの業種別会員番号に対応付けて管理する管理情報を利用することができるようになる。例えば、共通会員番号(20桁)1332でキャッシュレス端末30にログインした会員が、業種Aホスト21が管理する自身の情報を取得したいときは、会員情報1330に基づいて対応する業種A会員番号(16桁)1333を抽出し、操作情報とともに業種Aホスト21に送信すればよい。
会員情報1330の登録は、例えば、キャッシュレス端末30に新たな会員登録画面を設けて共通会員番号を付与し、この会員が保有する会員カードを順次読み取るか、会員に手入力されるなどして行う。また、キャッシュレス端末30が特定の業種の会員カードから読み取った業種別会員番号に対応する共通会員番号がなかったときに、前述の会員登録画面を表示するとしてもよい。
図7は、資金情報の一例を示した図である。
資金情報1350は、会員ごとに、投票処理の工程1351に対応し、各工程における端末・センタ通信装置10の共通口座の口座残高1352及び振替金1353と、業種A1354、業種B1355、業種C1356及び業種D1357の投票口座の残高と、が登録されている。振替金1353は、キャッシュレス端末30が受付けた投票情報に基づいて、各業種のホスト20に振替える投票金の合計である。
例えば、投票処理の工程1351が「入金」であるときは、共通口座の口座残高1352が入金額に応じて更新される。また、投票処理の工程1351が「ホストへ振替」であるときは、共通口座から振替金1353に「3,800」がホスト20が管理する投票口座に振替えられる。その内訳は、業種A1354に「2,000」、業種B1355に「1,000」、業種Cに「500」、業種D1357に「300」であることが設定されている。同様に、投票工程1351の「投票」、「払戻(的中)」、「残金」に対応し、関連する口座の残高が更新される。
ここで、図7に示した投票処理における会員Aに関する資金の流れを説明する。図8は、投票処理における資金の流れの一例を示した図である。図7に示した矩形内の数値は、それぞれが管理する口座の残高を示している。
ここでは、一例を挙げて説明する。
まず、入出金機31がログインした会員による入金を受付ける。会員は、共通会員番号でログインしたとする。入出金機31は、入金額「50,000円」と、入金を行った会員の共通会員番号とを含む入金操作情報を端末・センタ通信装置10に通知する。共通会員番号は、ログイン時に端末・センタ通信装置10に送られているとしてもよい。端末・センタ通信装置10では、入金操作情報を取得し、対応する会員の共通口座へ入金額「50,000円」を入金処理する。図7、8の例では、端末・センタ通信装置10の会員Aの共通口座の口座残高は、50,000円(151)になったとしている。
次に、キャッシュレス端末30が、この会員の投票を受付け、受付けた投票情報を端末・センタ通信装置10に送信する。端末・センタ通信装置10では、この会員のログイン時の共通会員番号を保持しているとする。端末・センタ通信装置10は、投票情報に基づき、この会員の共通口座から、投票先の業種のホストが管理する投票口座に投票金を振込む。例えば、投票情報には、業種Aにおいて2,000円、業種Bにおいて1,000円、業種Cにおいて500円、業種Dにおいて300円の投票券購入指示があったとする。この投票情報に応じて、資金管理部134は、図7、8に示すように、業種Aホスト21の投票口座には2,000円(211)、業種Bホスト22の投票口座には1,000円(221)、業種Cホスト23の投票口座には500円(231)、業種Dホスト24の投票口座には300円(241)を振替える。
その後、投票が確定され、レース終了後には配当金が確定する。各投票口座の残高は、払戻金に応じて更新される。業種Aホスト21の投票口座には払戻金が入金され残高は3,000円(212)になる。業種Bホスト22の投票口座は、払戻金がなく、残高は0円(222)になる。同様にして、業種Cホスト23の投票口座は2,000円(232)、業種Dホスト24の投票口座は0円(242)になる。
端末・センタ通信装置10では、レース結果の確定後に各投票口座が保有する払戻金を共通口座に振替える振替処理を行う。これにより、端末・センタ通信装置10が管理する共通口座の残高は、51,200円(152)になる。一方、業種Aホスト21の投票口座は0円(213)、業種Bホスト22の投票口座は0円(223)、業種Cホスト23の投票口座は0円(233)、業種Dホスト24の投票口座は0円(243)と、各投票口座の残高は0円になる。
このように、投票ごとに端末・センタ通信装置10の共通口座から投票先のホストに投票金が振替えられる。また、レースが確定後に残った資金は投票先のホストの投票口座から端末・センタ通信装置10の共通口座に振替えられる。
利用者の資金は、端末・センタ通信装置10が一括管理するため、利用者は自身が保有する資金の全額を把握することができる。このように、業種別に資金を管理しなくてもよいため、利用者の利便性が向上する。また、投票に際しては、端末・センタ通信装置10が投票先の業種のホストに投票金を適宜振替えて投票処理を行うので、利用者は、各業種の口座残高を意識することなく、1台のキャッシュレス端末30から異なる業種の投票を行うことが可能となる。
次に、端末・センタ通信装置10が行うログイン処理、入金処理、投票処理及び照会処理の各処理をタイムチャートと、対応するキャッシュレス端末30の表示画面とを用いて説明する。
(1)ログイン処理
ログイン処理は、利用者がキャッシュレス端末30または入出金機31に会員カードを読み取らせて、会員の認証を行う処理である。図9は、キャッシュレス端末のログイン画面の一例を示した図である。
ログイン画面321は、利用者がログインを行う前に表示される待機画面である。ログイン画面321には、利用者に対する案内メッセージ3211とともに、端末・センタ通信装置10から取得した運用情報に基づく各業種のレース案内が表示されている。
案内メッセージ3211には、「会員カードをタッチしてログインして下さい」という利用者に向けたメッセージが表示される。キャッシュレス投票を行う利用者は、事前に行った会員登録において会員カードが作成されており、会員カードを用いてログインする。
また、各業種のレース案内として、業種A3212が投票を受付けている場の一覧3213が表示されている。同様に、業種B3214、業種C3215、業種D3216についても現在投票を受付け中の場の一覧が表示されている。
端末・センタ通信装置10は、各業種のホスト20から運用情報を取得し、各キャッシュレス端末30に運用情報を配信しているので、キャッシュレス端末30では、すべての業種のレースの開催状況を一画面で見ることができる。なお、例えば、場に対応するボタンを押下すれば、レースの詳細情報などが表示されるとしてもよい。
利用者は、ログイン画面321の案内メッセージ3211にしたがってICカードリーダ360に会員カードをタッチし、ログインする。
図10は、端末・センタ通信装置によるログイン処理の手順を示したタイムチャートである。なお、図10では、業種Aホスト通信部110aと、業種Bホスト通信部110bとをまとめてホスト通信部110としているが、説明では業種Aホスト通信部110a、業種Bホスト通信部110bと表記する。図11、13、14についても同様である。
キャッシュレス端末30は、ICカードリーダ360によって会員がタッチした会員カードから会員番号を読み取り、会員番号を含む会員認証電文51を端末・センタ通信装置10に送信する。端末・センタ通信装置10は、端末通信部120によって会員認証電文51を取得し、処理を開始する。
[ステップS11]投票制御部131は、端末通信部120が受信したキャッシュレス端末30の会員認証電文51を取得し、電文の内容を確認する。投票制御部131は、電文が会員認証要求であるので、会員管理部132に会員番号を通知し、認証を要求する。
[ステップS12]会員管理部132は、会員番号と、会員情報記憶部133に記憶される会員情報とを照合し、会員情報に一致する会員番号が有るか否かにより会員を認証する。なお、会員番号は、端末・センタ通信装置10が付与した共通会員番号に限らず、いずれかの業種の端末で付与された業種別会員番号であってもよい。どの業種の業種別会員番号であるかは、業種ごとに異なる業種別会員番号の特徴部分によって判断する。例えば、業種別会員番号の桁数であってもよい。また、複数の特徴部分によって判断してもよい。会員管理部132は、会員番号が端末・センタ通信装置10が付与したものでないときは、端末・センタ通信装置10の共通会員番号も、投票制御部131に認証結果を通知する。
[ステップS13]投票制御部131は、会員管理部132によって会員番号が認証されたときはログインを許可し、会員番号をメモリに保存する。ここでは、会員番号として共通会員番号をメモリに保存する。投票制御部131は、会員管理部132によって会員番号が認証されなかったときは、ログイン不可とする。投票制御部131は、会員認証電文51を送信してきたキャッシュレス端末30に対し、端末通信部120経由でログイン可否を送信する。
キャッシュレス端末30は、会員認証電文51の応答を受信し、ログインが許可されなかったときは、認証不可を会員に通知し、処理を終了する。許可されたときは、次の処理に進み、残高照会電文52を端末・センタ通信装置10に送信する。端末・センタ通信装置10は、端末通信部120によって残高照会電文52を取得し、処理を開始する。
[ステップS14]投票制御部131は、端末通信部120が受信したキャッシュレス端末30の残高照会電文52を取得し、電文の内容を確認する。投票制御部131は、電文が残高照会要求であるので、会員番号と残高照会要求とを資金管理部134に送る。
[ステップS15]資金管理部134は、残高照会要求を受け、資金情報記憶部135に記憶される資金情報から会員番号に対応する資金情報を抽出し、投票制御部131に出力する。
[ステップS16]投票制御部131は、残高照会電文52を送信してきたキャッシュレス端末30に対し、共通口座の残高を含む資金情報を端末通信部120経由で送信し、処理を終了する。
キャッシュレス端末30は、残高照会電文52の応答を受信し、表示部373によって会員の共通口座の残高を画面に表示する。
以上の処理手順により、利用者のログインが終了する。端末・センタ通信装置10では、会員管理部132が読み取られた会員番号を、会員が保有する業種ごとの会員番号とも照合するので、利用者は、どの業種の会員カードをタッチしてもログインが可能である。
(2)入金処理
入金処理について説明する。入金処理は、ログインした会員が入出金機31を介して投票の資金を入金したときの処理である。図11は、端末・センタ通信装置による入金処理の手順を示したタイムチャートである。なお、図11は、入出金機31と端末・センタ通信装置10との間で、図10に示したログイン処理が終了した後の処理手順を示している。
入出金機31は、利用者による入金操作を受付け、入金電文53を端末・センタ通信装置10に送信する。端末・センタ通信装置10は、端末通信部120によって入金電文53を取得し、処理を開始する。
[ステップS21]投票制御部131は、端末通信部120が受信した入出金機31の入金電文53を取得し、電文の内容を確認する。投票制御部131は、電文が入金の通知であるので、資金管理部134に入金処理を指示する。
[ステップS22]資金管理部134は、ログイン時にメモリに保存された会員番号に基づいて資金情報記憶部135の対応する資金情報を特定する。資金管理部134は、特定した資金情報によって管理される会員の共通口座の残高に入金電文53に基づく入金金額を加算し、共通口座の残高を更新し、入金処理の完了を投票制御部131に通知する。
[ステップS23]投票制御部131は、入金電文53を送信してきた入出金機31に対し、入金完了の通知を端末通信部120経由で送信し、処理を終了する。このとき、入金後の共通口座の残高を入出金機31に通知するとしてもよい。
このように、端末・センタ通信装置10では、入金があったときは、利用者の資金を一括管理する共通口座のみ入金を反映する。すなわち、各業種の投票口座に資金を振分けない。利用者は、共通口座の残高のみを管理すればよく、利用者の利便性が向上する。
(3)投票処理
投票処理について説明する。図12は、キャッシュレス端末の投票カード待ち画面の一例を示した図である。
投票カード待ち画面322は、利用者がキャッシュレス端末30に投票カードを投入する前の待機画面である。投票カード待ち画面322には、利用者に対する案内メッセージ3221と、投票カードに基づく表示項目が表示されている。
案内メッセージ3221には、「投票カードを入れて下さい」という利用者に向けたメッセージが表示される。キャッシュレス投票を行う利用者は、投票内容を記した投票カードをキャッシュレス端末30に投入して投票を行う。
また、投票カードが投入されたときの表示項目として、投票カード待ち画面322には、購入業種3222、購入場3223、購入レース3224、購入金額3225、口座残金3226、投票内容3227及び履歴照会ボタン3228を表示する領域が用意されている。購入業種3222は、投票の対象の業種を表示する表示欄である。購入場3223は、投票の対象のレースが開催される場を表示する表示欄である。購入レース3224は、投票の対象のレースを表示する表示欄である。購入金額3225は、投票に用いた投入金額を表示する表示欄である。口座残金3226は、共通口座の残高を表示する表示欄である。投票内容3227は、投票対象の番号や賭式などを表示する表示欄である。履歴照会ボタン3228は、これまでに会員が投票してきた履歴を照会する際に押下する表示ボタンである。
利用者が案内メッセージ3221にしたがってキャッシュレス端末30に投票カードを投入すると、キャッシュレス端末30は投票カードを読み取り、読み取った投票内容に基づき、購入業種3222、購入場3223、購入レース3224、購入金額3225、投票内容3227の表示を行う。なお、口座残金3226には、図10に示したログイン処理において取得した共通口座の残高を表示する。また、キャッシュレス端末30は、読み取った投票カードの内容を投票情報として端末・センタ通信装置10に送信する。
図13は、端末・センタ通信装置による投票処理の手順を示したタイムチャートである。キャッシュレス端末30は、利用者が投入した投入カードを読み取って投票情報を生成し、投票情報を含む投票電文54を端末・センタ通信装置10に送信する。なお、図13の例では、利用者は、業種Aのレースに投票を行うとしている。端末・センタ通信装置10は、端末通信部120によって投票電文54を取得し、処理を開始する。
[ステップS31]投票制御部131は、端末通信部120が受信したキャッシュレス端末30の投票電文54を取得し、電文の内容を確認する。投票制御部131は、電文が投票要求であるので、投票電文54に含まれる投票情報に基づいて投票処理を行う。図13の例では、投票情報に基づき、資金管理部134に対し、業種Aホスト21が管理する投票口座へ投票金を振替えるように指示する。
[ステップS32]資金管理部134は、会員番号に対応する資金情報を資金情報記憶部135から抽出し、共通口座の残高から投票金を出金し、業種Aホスト21が管理する投票口座に振替える振替処理を行う。資金管理部134は、業種Aホスト21に対し、投票金の振替通知を送信するように業種Aホスト21に対応する業種Aホスト通信部110aに指示を出す。
[ステップS33]業種Aホスト通信部110aでは、取得した投票金の振替指示を業種Aホスト21のインタフェース仕様に合った電文に変換し、変換した振替指示電文を業種Aホスト21に送信する。
業種Aホスト21は、振替指示電文を取得し、振替えられた投票金を業種Aの投票口座に入金する。そして、業種Aホスト21は、振替が正常に終了したか否かを示す振替結果電文55を端末・センタ通信装置10に送信する。ここでは、振替結果電文55は、振替が正常終了したことを通知する電文であるとして次の手順を説明する。
[ステップS34]業種Aホスト通信部110aでは、振替結果電文55を取得し、資金管理部134へ通知する。
[ステップS35]資金管理部134は、振替結果に基づいて会員に対応する資金情報を更新し、振替処理完了を投票制御部131に通知する。
[ステップS36]投票制御部131は、振替処理完了の通知を受け、業種Aホスト21に対応する業種Aホスト通信部110aに対し、投票情報の送信を指示する。
[ステップS37]業種Aホスト通信部110aでは、投票情報を業種Aホスト21のインタフェース仕様に合った電文に変換し、変換した投票情報電文を業種Aホスト21に送信する。
業種Aホスト21は、投票情報電文を取得し、業種Aの投票口座に入金された投票金を使用して投票情報に指定された投票を受付ける。業種Aホスト21は、投票を正常に受付けたことを示す投票結果電文56を端末・センタ通信装置10に送信する。
[ステップS38]業種Aホスト通信部110aは、投票結果電文56を投票制御部131に通知する。
[ステップS39]投票制御部131は、取得した投票結果を端末通信部120経由でキャッシュレス端末30に送信し、処理を終了する。
キャッシュレス端末30では、投票結果を利用者に通知する。投票が正常に終了したときは、レシートプリンタ350によって投票内容を記載したレシートを発行し、利用者に提供する。
以上の処理手順が実行され、利用者のキャッシュレス投票が終了する。端末・センタ通信装置10は、利用者が投入した投票カードに応じた投票情報に基づいて投票先の業種を特定し、対応する業種のホストに対し投票情報を通知する。このとき、投票に必要な投票金は、共通口座に一括管理する資金から投票金の分だけ投票先の投票口座に振替えられる。これにより、利用者は、自身が投票先の投票口座に資金を移動することなく、任意の業種の投票を行うことが可能となる。
なお、端末・センタ通信装置10は、各業種のホストから取得する運用情報に基づき、投票を行ったレースの結果が確定したことを検出したときは、資金管理部134に結果が確定し払戻を受けた投票口座にある資金を共通口座に振替えるように指示する。資金管理部134は、図3に示した共通口座から投票口座への投票金の振替と同様に手順によって、投票口座の資金を共通口座に振替える。これにより、利用者の資金は、常に共通口座で一括管理される。利用者は、業種ごとに設けられる投票口座を個々に管理する必要がなくなり、資金の管理が容易になる。
(4)照会処理
次に、照会処理について説明する。各業種のホストは、利用者が行った投票の内容や操作などの履歴を所定の期間保存している。一方、利用者は、過去に行った入出金、あるいは投票内容と配当金などを照会したい場合がある。照会処理は、このような利用者の要望をかなえるものである。
履歴の照会を希望する利用者は、例えば、図12に示した投票カード待ち画面322の履歴照会ボタン3228を押下する。キャッシュレス端末30は、利用者が履歴照会ボタン3228を押下したことを検出し、履歴照会処理を開始する。
図14は、端末・センタ通信装置による投票処理の手順を示したタイムチャートである。キャッシュレス端末30は、履歴照会ボタン3228が押下されたことを検出し、端末・センタ通信装置10に照会電文58を送信する。
[ステップS41]投票制御部131は、端末通信部120が受信したキャッシュレス端末30の照会電文58を取得し、電文の内容を確認する。投票制御部131は、電文が照会要求であるので、業種Aホスト21に対応する業種Aホスト通信部110aと、業種Bホスト22に対応する業種Bホスト通信部110bに対し、履歴照会を指示する。
[ステップS42]業種Aホスト21に対応する業種Aホスト通信部110aは、業種Aホスト21のインタフェース仕様に合った履歴照会電文を業種Aホスト21に送信する。履歴照会電文には、必要に応じて業種A会員番号を付加する。
業種Aホスト21は、端末・センタ通信装置10からの履歴照会電文を受信し、当該会員の履歴情報を抽出する。そして、抽出した履歴情報を含む照会結果電文59を端末・センタ通信装置10に送信する。
[ステップS43]業種Aホスト通信部110aでは、業種Aホスト21が送信した照会結果電文59を受信し、記憶部に一時保存する。続けて、業種Bホスト通信部110bが、業種Bホスト22のインタフェース仕様に合った履歴照会電文を業種Bホスト22に送信する。履歴照会電文には、必要に応じて業種B会員番号を付加する。
業種Bホスト22は、端末・センタ通信装置10からの履歴照会電文を受信し、当該会員の履歴情報を抽出する。そして、抽出した履歴情報を含む照会結果電文60を端末・センタ通信装置10に送信する。
[ステップS44]業種Bホスト通信部110bでは、業種Bホスト22が送信した照会結果電文60を受信し、記憶部に一時保存する。図13の例では、ホストは業種Aホスト21と業種Bホスト22のみであるので、履歴照会を終了し、一時保存した業種Aの履歴情報と、業種Bの履歴情報を端末・センタ通信装置10の仕様に合わせて変換した後、投票制御部131に通知する。
[ステップS45]投票制御部131は、ホスト通信部110から取得した業種Aの履歴情報と、業種Bの履歴情報とを端末通信部120経由でキャッシュレス端末30に送信する。
キャッシュレス端末30では、取得した履歴情報に基づき、履歴照会画面を表示する。
図15は、キャッシュレス端末の履歴照会画面の一例を示した図である。
履歴照会画面323は、端末・センタ通信装置10が各業種のホストから取得した履歴情報に基づく表示画面である。履歴照会画面323には、履歴情報の一覧3231と、操作ボタンが表示されている。操作ボタンには、全業種の履歴情報を一括して表示する全ボタン3232と、業種Aの履歴情報を選択して表示する業種Aボタン3233と、業種Bの履歴情報を選択して表示する業種Bボタン3234と、業種Cの履歴情報を選択して表示する業種Cボタン3235と、業種Dの履歴情報を選択して表示する業種Dボタン3236と、表示されている頁の前頁の表示を選択する前頁ボタン3237と、表示されている頁の次頁の表示を選択する次頁ボタン3238と、を有する。キャッシュレス端末30は、全業種の履歴情報を取得しておき、利用者のボタン操作による指示に応じて履歴情報を選択し、表示画面に表示する。図15に示した例では、業種Aにおける履歴が表示されている。
このように、端末・センタ通信装置10は、キャッシュレス端末30にログインした利用者に関する全業種の履歴情報を取得し、キャッシュレス端末30に提供する。これにより、利用者は、任意の業種における履歴を確認することができる。
本実施形態の発明は、本発明の通信装置を追加することにより、容易に適用が可能となる。また、各業種ホストやキャッシュレス端末や入出金機は、そのまま既存の装置を流用することが可能となり、安価に改修(適用)することが可能となる。
なお、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組み合わせてもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能である。
1 通信装置
2a 業種Aホスト
2b 業種Bホスト
3 端末装置
10 端末・センタ通信装置
11 ホスト通信部
12 端末通信部
13 管理情報記憶部
14 情報制御部
21 業種Aホスト
22 業種Bホスト
23 業種Cホスト
24 業種Dホスト
30,30a,30b,30c,30d キャッシュレス端末
31 入出金機
106 端末通信部
110a 業種Aホスト通信部
110b 業種Bホスト通信部
120 端末通信部
130 情報制御部
131 投票制御部
132 会員管理部
133 会員情報記憶部
134 資金管理部
135 資金情報記憶部
136 運用情報記憶部

Claims (7)

  1. 公営競技の業種ごとに設けられるホストコンピュータと通信を行うホスト通信部と、
    利用者の操作を受付ける端末装置と通信を行う端末通信部と、
    前記業種ごとに登録される会員の業種別会員情報を含む前記会員に関する管理情報を記憶する管理情報記憶部と、
    前記端末通信部を介して前記端末装置が受付けた操作情報と前記利用者の会員識別情報とを取得し、前記操作情報に設定される対象業種に対応する接続先ホストコンピュータを特定し、前記対象業種と前記会員識別情報とに基づいて前記管理情報から前記対象業種に対応する前記業種別会員情報を抽出し、前記ホスト通信部を介して前記接続先ホストコンピュータに前記操作情報と前記業種別会員情報とを送信する情報制御部と、
    を有することを特徴とする通信装置。
  2. 前記情報制御部は、前記操作情報がキャッシュレス投票を指示する投票情報であるときは、前記投票情報に基づいて投票に用いる投票金を確定し、前記管理情報に基づいて前記会員の資金を管理する共通口座から前記接続先ホストコンピュータが管理する投票口座に前記投票金を振替え、前記投票情報を前記接続先ホストコンピュータに送信する、
    ことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  3. 前記情報制御部は、前記投票情報に対応するレースが終了したときは、当該レースの払戻金が反映された前記接続先ホストコンピュータの前記投票口座の残金を前記共通口座に振替える、
    ことを特徴とする請求項2記載の通信装置。
  4. 前記ホストコンピュータには、前記公営競技の運用情報を更新したときに、前記端末装置に前記運用情報を配信する第1のホストコンピュータと、配信しない第2のホストコンピュータと、があり、
    前記ホスト通信部は、前記第1のホストコンピュータが配信する前記運用情報を取得して前記情報制御部に送るとともに、前記第2のホストコンピュータに対し所定の周期で前記運用情報の更新を問い合わせ、更新が検出されたときは前記第2のホストコンピュータから前記運用情報を取得して前記情報制御部に送り、
    前記情報制御部は、前記ホスト通信部から前記運用情報を取得して記憶部に記憶し、前記操作情報が前記運用情報の要求であるときは、要求された前記業種に対応する前記運用情報を前記記憶部から抽出して前記端末装置に送信する、
    ことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  5. 前記情報制御部は、前記操作情報が前記ホストコンピュータの保持する前記会員の履歴情報の照会であるときは、前記接続先ホストコンピュータに前記履歴情報の照会要求と前記業種別会員情報とを送信し、取得した前記業種の前記履歴情報を前記端末装置に送信する、
    ことを特徴とする請求項1記載の通信装置。
  6. 公営競技の業種ごとに設けられるホストコンピュータと、
    利用者の操作を受付ける端末装置と、
    前記ホストコンピュータと通信を行うホスト通信部と、前記端末装置と通信を行う端末通信部と、前記業種ごとに登録される会員の業種別会員情報を含む前記会員に関する管理情報を記憶する管理情報記憶部と、前記端末通信部を介して前記端末装置が受付けた操作情報と前記利用者の会員識別情報とを取得し、前記操作情報に設定される対象業種に対応する接続先ホストコンピュータを特定し、前記対象業種と前記会員識別情報とに基づいて前記管理情報から前記対象業種に対応する前記業種別会員情報を抽出し、前記ホスト通信部を介して前記接続先ホストコンピュータに前記操作情報と前記業種別会員情報とを送信する情報制御部とを備える通信装置と、
    を有することを特徴とする情報処理システム。
  7. 公営競技の業種ごとに設けられるホストコンピュータと、利用者の操作を受付ける端末装置とに接続する通信装置の情報処理方法において、
    端末通信部が、前記端末装置と通信を行って前記端末装置が受付けた操作情報と前記利用者の会員識別情報とを取得して情報制御部に送り、
    前記情報制御部が、取得した前記操作情報に設定される対象業種に対応する接続先ホストコンピュータを特定し、管理情報記憶部に記憶される前記業種ごとに登録される会員の業種別会員情報を含む前記会員に関する管理情報から前記対象業種と前記会員識別情報とに基づく前記対象業種に対応する前記業種別会員情報を抽出し、
    ホスト通信部が、抽出した前記業種別会員情報と、前記操作情報とを前記接続先ホストコンピュータに送信する、
    ことを特徴とする情報処理方法。
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