JP2016161631A - 液体現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】トナー粒子の低温定着性の向上とトナー粒子の耐凝集性の向上とを両立させる。
【解決手段】液体現像剤は、絶縁性液体と、絶縁性液体に分散されたトナー粒子とを備える。トナー粒子は、コア/シェル構造を有する。コア/シェル構造は、コア樹脂を含むコア粒子と、コア粒子の表面の少なくとも一部に設けられ且つコア樹脂とは異なる樹脂であるシェル樹脂とを有する。コア樹脂は、5質量%以上30質量%以下の結晶性ポリエステル樹脂と、70質量%以上95質量%以下の非晶性ポリエステル樹脂とを含む。結晶性ポリエステル樹脂の酸価と非晶性ポリエステル樹脂の酸価との差が15mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体現像剤に関する。
特許文献1(特開2013−3197号公報)には、ポリエステル樹脂を含むトナー粒子が記載されている。この文献には、液体現像剤を乾燥させて得られる固形物の融点が55℃以上であればドキュメントオフセットを防止できるということが記載されており、酸成分に由来する構成単位とアルコール成分に由来する構成単位との両構成単位に占める脂肪族系モノマーに由来する構成単位の全量を30モル%以上とすれば液体現像剤の固形物の融点が55℃以上となることが記載されている。
また、特許文献2(特開2009−96994号公報)および特許文献3(特開2014−66887号公報)には、コア/シェル構造を有するトナー粒子が開示されている。
特開2013−3197号公報 特開2009−96994号公報 特開2014−66887号公報
特許文献1には、トナー粒子を記録媒体に180℃で定着させることが記載されているが、液体現像剤には、より低温での定着(低温定着性)が求められている。液体現像剤では、乾式現像剤とは異なり、トナー粒子の粒径を2μm以下に制御できる。そのため、記録媒体への液体現像剤の付着量を記録媒体への乾式現像剤の付着量よりも大幅に低減させることができる。このことは、低温定着性に対して優位に働く。また、低温での定着を実現させる方法として、トナー粒子に含まれる樹脂の溶融性を高めること、または、シャープメルト性の高い樹脂(例えばポリエステル樹脂)を用いること等が提案されている。
トナー粒子に含まれる樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を用いる場合、非晶性ポリエステル樹脂の分子量などを調整すれば、その軟化点を低下させることができる。よって、低温での定着(例えば90℃での定着)が可能となる。しかし、非晶性ポリエステル樹脂の軟化点が低下すると、そのガラス転移点も低下するので、トナー粒子の耐熱性の低下を引き起こす。例えばトナー粒子の耐熱温度を50℃以上とすることが困難となる。
一方、結晶性ポリエステル樹脂の融点は非晶性ポリエステル樹脂の軟化点よりも低い。そのため、トナー粒子に含まれる樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を用いると、トナー粒子の耐熱性を低下させることなく低温での定着が可能となる。よって、トナー粒子に含まれる樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
ところで、結晶性ポリエステル樹脂は主として脂肪族系モノマーから構成され、非晶性ポリエステル樹脂は主として芳香族系モノマーから構成される。ここで、脂肪族系モノマーからなる樹脂は、芳香族系モノマーからなる樹脂よりも柔らかいので、ストレスに対して弱いという傾向を有する。そのため、トナー粒子に含まれる樹脂として結晶性ポリエステル樹脂を用いた場合、現像器でのストレス付与によって当該トナー粒子が凝集することがある。トナー粒子の凝集は、現像器におけるNIP部、ローラとローラとの間、または、ローラとブレードとの間において、顕著となる。
また、液体現像剤では、トナー粒子に含まれる樹脂は、絶縁性液体に接しているので、絶縁性液体に膨潤して可塑化され易く、よって、ストレスに対して弱くなり易い。その結果、トナー粒子の凝集が起こり易くなる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的はトナー粒子の低温定着性の向上とトナー粒子の耐凝集性の向上とを両立させることである。
芳香族系モノマーからなる樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)は脂肪族系モノマーからなる樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)よりも硬い。そのため、トナー粒子に含まれる樹脂として非晶性ポリエステル樹脂を用いれば、トナー粒子の耐凝集性を高めることができると考えられる。しかし、トナー粒子に含まれる樹脂として非晶性ポリエステル樹脂のみを用いて低温での定着を試みると、トナー粒子の耐熱性の低下を引き起こす。
一方、トナー粒子に含まれる樹脂として結晶性ポリエステル樹脂のみを用いれば、トナー粒子の耐熱性を低下させることなくトナー粒子を低温で定着できる。しかし、トナー粒子の耐凝集性が低下する。
以上のことから、本発明者らは、トナー粒子に含まれる樹脂として結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との両方を用いれば、トナー粒子の耐熱性を低下させることなくトナー粒子を低温で定着でき、更には、トナー粒子の耐凝集性を向上させることができるのではないかと考えた。そこで、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との両方を用いてトナー粒子を形成し、トナー粒子の特性を調べた。すると、トナー粒子が凝集する場合があることが分かった。
本発明者らは、このような結果が得られた原因を突き止めるために、凝集しなかったトナー粒子と凝集したトナー粒子とを分析した。その結果、凝集しなかったトナー粒子では結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とが相溶していなかったのに対し、凝集したトナー粒子では結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とが相溶していた。本発明者らは、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とが相溶すると、結晶性ポリエステル樹脂の添加に起因して樹脂が柔らかくなるので、トナー粒子の耐凝集性が低下したのではないか、と考えている。
また、コア/シェル構造を有するトナー粒子では、コア樹脂を含むコア粒子の表面の少なくとも一部にシェル樹脂が設けられており、シェル樹脂がトナー粒子の分散性の向上に寄与すると考えられている。以上の考察をふまえ、本発明の液体現像剤が完成した。
本発明の液体現像剤は、絶縁性液体と、絶縁性液体に分散されたトナー粒子とを備える。トナー粒子は、コア/シェル構造を有する。コア/シェル構造は、コア樹脂を含むコア粒子と、コア粒子の表面の少なくとも一部に設けられ且つコア樹脂とは異なる樹脂であるシェル樹脂とを有する。コア樹脂は、5質量%以上30質量%以下の結晶性ポリエステル樹脂と、70質量%以上95質量%以下の非晶性ポリエステル樹脂とを含む。結晶性ポリエステル樹脂の酸価と非晶性ポリエステル樹脂の酸価との差が15mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。ここで、「コア樹脂とは異なる樹脂であるシェル樹脂」とは、コア樹脂とシェル樹脂とで化学構造および分子量のうちの少なくとも1つが異なることを意味する。
ポリエステル樹脂は、カルボン酸(酸成分に由来する構成単位)とアルコール(アルコール成分に由来する構成単位)との重縮合反応により合成されるものである。そのため、カルボン酸に由来する部分が酸成分に由来する構成単位となり、アルコールに由来する部分がアルコール成分に由来する構成単位となり、これらの構成単位が繰り返されることによってポリエステル樹脂が構成される。
「結晶性ポリエステル樹脂」とは、アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における脂肪族系モノマーに由来する構成単位の含有割合が50質量%以上であることを意味する。アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における脂肪族系モノマーに由来する構成単位の含有割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
「アルコール成分に由来する構成単位」とは、アルコールのヒドロキシル基(OH基)から水素原子が外れたものを意味し、アルコールに含まれる少なくとも1つのヒドロキシル基から水素原子が外れたものを含む。「酸成分に由来する構成単位」とは、カルボン酸のカルボキシル基(COOH基)からヒドロキシル基が外れたものを意味し、カルボン酸に含まれる少なくとも1つのカルボキシル基からヒドロキシル基が外れたものを含む。「脂肪族系モノマー」には、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸の低級アルキルエステル、脂肪族カルボン酸の酸無水物、及び、脂肪族アルコールが含まれる。「脂肪族カルボン酸」とは、分子内に芳香環を有さないカルボン酸を意味する。「脂肪族アルコール」とは、分子内に芳香環を有さないアルコールを意味する。
「非晶性ポリエステル樹脂」とは、アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における芳香族系モノマーに由来する構成単位の含有割合が50質量%以上であることを意味する。アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における芳香族系モノマーに由来する構成単位の含有割合は、好ましくは60質量%以上であり、より好ましくは70質量%以上であり、さらに好ましくは80質量%以上である。
「芳香族系モノマー」には、芳香族カルボン酸、芳香族カルボン酸の低級アルキルエステル、芳香族カルボン酸の酸無水物、及び、芳香族アルコールが含まれる。「芳香族カルボン酸」とは、分子内に芳香環を有するカルボン酸を意味する。「芳香族アルコール」とは、分子内に芳香環を有するアルコールを意味する。
「結晶性ポリエステル樹脂の酸価」とは、JIS K 0070:1992(化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法)に記載の方法に準拠して測定された結晶性ポリエステル樹脂の酸価を意味し、結晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基の量に基づく。「結晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基」とは、結晶性ポリエステル樹脂を合成する際の縮合重合反応においてヒドロキシル基と反応しなかったカルボキシル基残渣の量に基づく。
「非晶性ポリエステル樹脂の酸価」とは、上記JIS K 0070:1992に記載の方法に準拠して測定された非晶性ポリエステル樹脂の酸価を意味し、非晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基の量に基づく。「非晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基」とは、非晶性ポリエステル樹脂を合成する際の縮合重合反応においてヒドロキシル基と反応しなかったカルボキシル基残渣の量に基づく。
好ましくは、コア樹脂の酸価は20mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。「コア樹脂の酸価」とは、上記JIS K 0070:1992に記載の方法に準拠して測定されたコア樹脂の酸価を意味し、コア樹脂に含まれるカルボキシル基の量に基づく。「コア樹脂に含まれるカルボキシル基」とは、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂を合成する際の縮合重合反応においてヒドロキシル基と反応しなかったカルボキシル基残渣の量に基づく。
好ましくは、結晶性ポリエステル樹脂の酸価は非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きい。
本発明では、トナー粒子の低温定着性の向上とトナー粒子の耐凝集性の向上とを両立できる。
液体現像剤の耐凝集性を評価するために用いた装置の側面図である。 電子写真方式の画像形成装置の一部の概略概念図である。
[液体現像剤の構成]
本実施形態の液体現像剤は、複写機、プリンタ、デジタル印刷機若しくは簡易印刷機などの電子写真方式の画像形成装置(後述)において用いられる電子写真用液体現像剤、塗料、静電記録用液体現像剤、インクジェットプリンタ用油性インク、または、電子ペーパー用インクとして有用である。本実施形態の液体現像剤は、絶縁性液体と絶縁性液体に分散されたトナー粒子とを備え、好ましくは10〜50質量%のトナー粒子と50〜90質量%の絶縁性液体とを備える。本実施形態の液体現像剤は、絶縁性液体及びトナー粒子とは異なる任意の成分を含んでいても良い。かかる任意の成分としては、例えば、トナー分散剤、荷電制御剤または増粘剤などが挙げられる。
<トナー粒子>
本実施形態のトナー粒子は、コア/シェル構造を有する。コア/シェル構造は、コア樹脂を含むコア粒子と、コア粒子の表面の少なくとも一部に設けられ、コア樹脂とは異なる樹脂であるシェル樹脂とを有する。このようなトナー粒子では、シェル樹脂によってトナー粒子間に反発力が生じる。よって、コア/シェル構造を有さないトナー粒子に比べて、トナー粒子の耐凝集性を高めることができる。
本実施形態のトナー粒子では、着色剤は、コア樹脂およびシェル樹脂のうちの少なくとも1つに分散していることが好ましく、より好ましくは50〜90質量%の樹脂(コア樹脂およびシェル樹脂)と10〜50質量%の着色剤とを有する。本実施形態のトナー粒子は、樹脂および着色剤とは異なる任意の成分を含んでいても良い。かかる任意の成分としては、例えば、顔料分散剤、ワックスまたは荷電制御剤などが挙げられる。
好ましくは、トナー粒子の粒度分布を体積基準で測定したときのメジアン径D50(以下では「トナー粒子のメジアン径D50」と記す)は0.5μm以上5.0μm以下である。このメジアン径D50は、従来の乾式現像剤に含まれるトナー粒子の粒径よりも小さく、本実施形態の特徴の一つである。トナー粒子のメジアン径D50が0.5μm以上であれば、トナー粒子の粒径を確保できるので、電界でのトナー粒子の移動性が改善され、よって、現像性を高めることができる。トナー粒子のメジアン径D50が5.0μm以下であれば、トナー粒子の分散性を確保できるので、画質を高めることができる。より好ましくは、トナー粒子のメジアン径D50は1.0μm以上2.0μm以下である。
好ましくは、トナー粒子の平均円形度は0.85以上0.95以下であり、トナー粒子の円形度の標準偏差は0.01以上0.1以下である。これにより、転写性とクリーニング性とが向上する。なお、「円形度」とは、2次元に投影した粒子面積と等しい面積の円の周囲長を粒子周囲長で除した数値を意味する。「平均円形度」とは、算出された円形度の相加平均値を意味する。
例えばフロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製の品番「FPIA−3000S」)などを用いて、トナー粒子のメジアン径D50、トナー粒子の平均円形度、および、トナー粒子の円形度の標準偏差を計測可能である。この分析装置では、溶剤をそのまま分散媒体として使用することが可能である。よって、この分析装置を用いれば、水系で測定するよりも実際の分散状態に近い状態におけるトナー粒子の状態を計測できる。
好ましくは、コア樹脂とシェル樹脂との質量比[(コア樹脂の質量):(シェル樹脂の質量)]が99:1〜30:70である。トナー粒子の粒径の均一性および液体現像剤の耐熱安定性などの観点では、コア樹脂とシェル樹脂との上記質量比は、より好ましくは98:2〜35:65であり、更に好ましくは97:3〜50:50である。シェル樹脂の質量がコア樹脂の質量とシェル樹脂の質量との合計の1質量%以上であれば、トナー粒子の耐ブロッキング性を高く維持できる。シェル樹脂の質量がコア樹脂の質量とシェル樹脂の質量との合計の70質量%以下であれば、トナー粒子の粒径の均一性を高く維持できる。
<コア樹脂>
(結晶性ポリエステル樹脂の含有率と非晶性ポリエステル樹脂の含有率)
コア樹脂は、5質量%以上30質量%以下の結晶性ポリエステル樹脂と、70質量%以上95質量%以下の非晶性ポリエステル樹脂とを含む。結晶性ポリエステル樹脂の含有率(コア樹脂の質量に対する結晶性ポリエステル樹脂の質量の割合)が5質量%以上であれば、融点が低い樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)の含有量を確保できるので、低温での定着が可能となる。結晶性ポリエステル樹脂の含有率が30質量%以下であれば、硬い樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)の含有量を確保できるので、トナー粒子の耐凝集性を高めることができる。好ましくは、結晶性ポリエステル樹脂の含有率が5質量%以上25質量%以下である。これにより、硬い樹脂の含有量を更に確保できるので、トナー粒子の耐凝集性を更に高めることができる。
非晶性ポリエステル樹脂の含有率(コア樹脂の質量に対する非晶性ポリエステル樹脂の質量の割合)が70質量%以上であれば、硬い樹脂(非晶性ポリエステル樹脂)の含有量を確保できるので、トナー粒子の耐凝集性を高めることができる。非晶性ポリエステル樹脂の含有率が95質量%以下であれば、融点が低い樹脂(結晶性ポリエステル樹脂)の含有量を確保できるので、低温での定着が可能となる。好ましくは、非晶性ポリエステル樹脂の含有率が75質量%以上95質量%以下である。これにより、硬い樹脂の含有量を更に確保できるので、トナー粒子の耐凝集性を更に高めることができる。
結晶性ポリエステル樹脂の含有率および非晶性ポリエステル樹脂の含有率は、フーリエ変換核磁気共鳴装置(FT−NMR)(商品名:「Lambda400」、日本電子株式会社製)を用いて1H−NMR分析を行い、その積分比より決定できる。測定溶媒はクロロホルム−d(重クロロホルム)溶剤を用いることができる。アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における脂肪族系モノマーに由来する構成単位の含有割合、および、アルコール成分に由来する構成単位と酸成分に由来する構成単位との両構成単位における芳香族系モノマーに由来する構成単位の含有割合についても、同様の方法で測定できる。
(酸価の差)
結晶性ポリエステル樹脂の酸価と非晶性ポリエステル樹脂の酸価との差(以下では「酸価の差」と記すことがある)が15mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。酸価の差が15mgKOH/g以上であれば、結晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基の量と非晶性ポリエステル樹脂に含まれるカルボキシル基の量との差が大きくなるので、結晶性ポリエステル樹脂のSP(Solubility Parameter)値と非晶性ポリエステル樹脂のSP値との差が大きくなる。これにより、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂との親和性が低下する。つまり、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とが相溶し難くなる。好ましくは酸価の差が20mgKOH/g以上である。
ここで、結晶性ポリエステル樹脂の含有率は非晶性ポリエステル樹脂の含有率よりも低い。そのため、結晶性ポリエステル樹脂(柔らかい樹脂)が非晶性ポリエステル樹脂(硬い樹脂)で囲まれるようになり(海島構造の形成)、これによって、トナー粒子の耐凝集性が高められる。
結晶性ポリエステル樹脂のSP値と非晶性ポリエステル樹脂のSP値との差を大きくする方法としては、種々の方法が考えられる。しかし、酸価の差を大きくすれば、結晶性ポリエステル樹脂のSP値と非晶性ポリエステル樹脂のSP値との差を効果的に大きくできる。つまり、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とが相溶し難くなる。
酸価の差が100mgKOH/g以下であれば、コア樹脂においてカルボキシル基による三次元的な構造(架橋構造)の形成を防止できる。よって、コア樹脂の低温での溶融性を確保できるので、低温での定着が可能となる。なお、実際、酸価の差を100mgKOH/gよりも大きくすることは難しい。
酸価の差が15mgKOH/g以上100mgKOH/g以下であれば、結晶性ポリエステル樹脂の酸価の方が非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きくても良いし、非晶性ポリエステル樹脂の酸価の方が結晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きくても良い。しかし、コア/シェル構造を有するトナー粒子では、結晶性ポリエステル樹脂の酸価の方が非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きいことが好ましい。これにより、非晶性ポリエステル樹脂の方が結晶性ポリエステル樹脂よりも極性が低くなるので、非晶性ポリエステル樹脂がコア粒子の表面に配向されることとなる。よって、トナー粒子の表面が硬くなる。したがって、トナー粒子の耐凝集性を更に高めることができる。
詳細には、後述するように、本実施形態の液体現像剤は次に示す方法にしたがって作製される。まず、少なくともコア樹脂を第1溶媒に溶解させてコア用溶液を調製し、シェル樹脂を第2溶媒に分散させてシェル用分散液を調製する。次に、コア用溶液とシェル用分散液とを混合する。これにより、コア樹脂を含むコア粒子が形成され、コア粒子の表面の少なくとも一部にシェル樹脂が付着する。その後、第1溶媒を除去すれば、本実施形態の液体現像剤が得られる。ここで、第2溶媒としては極性の低い有機溶媒を用いることが多い。そのため、コア樹脂のうち極性の低い成分がコア粒子の表面に配向される。
結晶性ポリエステル樹脂の酸価の方が非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きければ、非晶性ポリエステル樹脂の方が結晶性ポリエステル樹脂よりも極性が低くなるので、非晶性ポリエステル樹脂がコア粒子の表面に配向されることとなる。これにより、トナー粒子の表面が硬くなるので、トナー粒子の耐凝集性を更に高めることができる。
次に示す方法にしたがって、ポリエステル樹脂の酸価を調整できる。例えば、アルコール成分に由来する構成単位の種類または酸成分に由来する構成単位の種類を変更する、アルコール成分に由来する構成単位となるモノマーと酸成分に由来する構成単位となるモノマーとの混合モル比を変更する、または、縮合反応の条件を変更する等が挙げられる。これらのいずれかの方法を採用することによって、アルコール成分に由来する構成単位となるモノマーに含まれるヒドロキシル基の量(モル量)を酸成分に由来する構成単位となるモノマーに含まれるカルボキシル基の量(モル量)よりも多くする。このようにして、両末端にヒドロキシル基を有するポリエステル樹脂(以下では「ポリエステル樹脂の中間体」と記す)を合成する。ポリエステル樹脂の中間体に含まれるヒドロキシル基の量(モル量)と多価カルボン酸に含まれるカルボキシル基の量(モル量)との大小関係を調整してポリエステル樹脂の中間体と多価カルボン酸とを反応させれば、ポリエステル樹脂の酸価を最適化できる。ここで、「多価カルボン酸」とは、2つ以上の官能基(例えばカルボキシル基)を有するカルボン酸を意味し、脂肪族多価カルボン酸と芳香族多価カルボン酸とを含む。
例えば、ポリエステル樹脂の中間体の合成方法に倣って、結晶性ポリエステル樹脂の中間体を合成する。合成された結晶性ポリエステル樹脂の中間体と脂肪族多価カルボン酸とを反応させる。このとき、脂肪族多価カルボン酸に含まれるカルボキシル基の量(モル量)を結晶性ポリエステル樹脂の中間体に含まれるヒドロキシル基の量(モル量)よりも多くすれば、酸価の高い結晶性ポリエステル樹脂が得られる。
また、ポリエステル樹脂の中間体の合成方法に倣って、非晶性ポリエステル樹脂の中間体を合成する。合成された非晶性ポリエステル樹脂の中間体と脂肪族多価カルボン酸または芳香族多価カルボン酸とを反応させる。このとき、脂肪族多価カルボン酸または芳香族多価カルボン酸に含まれるカルボキシル基の量(モル量)を非晶性ポリエステル樹脂の中間体に含まれるヒドロキシル基の量(モル量)よりも少なくすれば、酸価の低い非晶性ポリエステル樹脂が得られる。
(コア樹脂の酸価)
好ましくは、コア樹脂の酸価が20mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である。コア樹脂の酸価が20mgKOH/g以上であれば、絶縁性液体に分散した状態におけるトナー粒子と記録媒体との接着性を確保できる。これにより、記録媒体へのトナー粒子の定着強度を確保できる。より好ましくは、コア樹脂の酸価が30mgKOH/g以上である。なお、コア樹脂の酸価を100mgKOH/gよりも大きくすることは難しい。
上述の方法にしたがって結晶性ポリエステル樹脂の酸価または非晶性ポリエステル樹脂の酸価を調整すれば、コア樹脂の酸価を20mgKOH/g以上とすることができる。
(構成単位)
酸成分に由来する構成単位となる脂肪族系モノマーとしては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼリン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、または、1,18−オクタデカンジカルボン酸などが挙げられる。これらの低級アルキルエステルを用いても良いし、これらの酸無水物を用いても良い。ポリエステル樹脂の結晶性が促進されるという観点では、アジピン酸、セバシン酸、1,10−デカンジカルボン酸、または、1,12−ドデカンジカルボン酸を用いることがより好ましい。このような脂肪族系モノマーとしては、上記のいずれかを単独で用いても良いし、上記のいずれかの2種以上を組み合わせて用いても良い。
アルコール成分に由来する構成単位となる脂肪族系モノマーとしては、例えば、エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、または、1,20−エイコサンジオールなどが挙げられる。ポリエステル樹脂の結晶性が促進されるという観点では、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、または、1,10−デカンジオールを用いることが好ましい。このような脂肪族系モノマーとしては、上記のいずれかを単独で用いても良いし、上記のいずれかの2種以上を組み合わせて用いても良い。
酸成分に由来する構成単位となる芳香族系モノマーとしては、芳香族多価カルボン酸、芳香族多価カルボン酸の低級アルキルエステル、または、芳香族多価カルボン酸の酸無水物などを挙げることができる。具体的には、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、5−tert−ブチルイソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、または、トリメリット酸(官能基数が3個)などを挙げることができる。入手容易性の観点では、テレフタル酸、イソフタル酸、または、5−tert−ブチルイソフタル酸を用いることが好ましい。
アルコール成分に由来する構成単位となる芳香族系モノマーとしては、芳香族多価アルコールなどを挙げることができる。具体的には、下記化学式(I)で表わされるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が挙げられる。
Figure 2016161631
上記化学式(I)中、R1およびR2は、それぞれ独立して、炭素数2または3のアルキレン基を示す。mおよびnは、それぞれ独立して、0または正の整数を示す。mとnとの和は、1以上16以下である。
結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は1000以上25000以下であることが好ましく、結晶性ポリエステル樹脂の質量平均分子量(Mw)は2000以上200000以下であることが好ましい。非晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)は1000以上25000以下であることが好ましく、非晶性ポリエステル樹脂の質量平均分子量(Mw)は2000以上200000以下であることが好ましい。なお、数平均分子量(Mn)および質量平均分子量(Mw)は、GPC(Gel Permeation Chromatography、ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定できる。
コア樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂以外の他の樹脂を10質量%未満含んでも良い。結晶性ポリエステル樹脂および非晶性ポリエステル樹脂以外の他の樹脂としては、例えば、スチレン−アクリル樹脂、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂などを挙げることができる。その含有率が10質量%以上となると、ポリエステル樹脂の分子鎖を規則的に配列し難くなることがある。
(結晶性と非晶性)
以上説明したように、コア樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂とを含む。
本明細書において、「結晶性」とは、樹脂の軟化点(以下「Tm」と記す)と樹脂の融解熱の最大ピーク温度(以下「Ta」と記す)との比(Tm/Ta)が0.8以上1.55以下であることを意味し、示差走査熱量測定(DSC(Differential Scanning Calorimetry))により得られた結果が階段状の吸熱量変化を示すのではなく明確な吸熱ピークを有することを意味する。また、本明細書において、「非晶性」とは、TmとTaとの比(Tm/Ta)が1.55より大きいことを意味する。TmおよびTaは以下の方法で測定することができる。
高化式フローテスター(例えば株式会社島津製作所製の品番「CFT−500D」)を用いてTmを測定することができる。具体的には、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながらプランジャーにより上記測定試料に1.96MPaの荷重を与え、直径1mmおよび長さ1mmのノズルから上記測定試料を押し出す。そして、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」との関係をグラフに描く。プランジャーの降下量が当該降下量の最大値の1/2であるときの温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分がノズルから押し出されたときの温度)をTmとする。
示差走査熱量計(例えばセイコーインスツル株式会社製の品番「DSC210」)を用いてTaを測定することができる。具体的には、まず、Taを測定するために用いる試料に対して前処理を行なう。試料を、130℃で溶融した後、130℃から70℃まで1.0℃/分の速度で降温させ、その後、70℃から10℃まで0.5℃/分の速度で降温させる。次に、DSC法により、試料を昇温速度20℃/分で昇温させて当該試料の吸発熱変化を測定し、「吸発熱量」と「温度」との関係をグラフに描く。このとき、20〜100℃に観測される吸熱ピークの温度をTa’とする。吸熱ピークが複数ある場合には最も吸熱量が大きいピークの温度をTa’とする。そして、試料を、(Ta’−10)℃で6時間保管した後、(Ta’−15)℃で6時間保管する。
試料に対する前処理が終了したら、DSC法により、上記前処理が施された試料を降温速度10℃/分で0℃まで冷却してから昇温速度20℃/分で昇温させる。このようにして測定された吸発熱変化から、「吸発熱量」と「温度」との関係をグラフに描く。そして、吸熱量が最大値をとったときの温度を融解熱の最大ピーク温度(Ta)とする。
好ましくは、DSC法により測定された結晶性ポリエステル樹脂(コア樹脂に含まれる結晶性ポリエステル樹脂)の溶融熱が下記数式(1)および(2)を満たす。
5≦H1≦100 ・・・数式(1)
0.2≦H2/H1≦1.0・・・数式(2)
上記数式(1)および(2)において、H1は、DSC法による初回昇温時の融解熱(J/g)を表し、H2は、DSC法による2回目昇温時の融解熱(J/g)を表す。
H1は、結晶性ポリエステル樹脂の溶融速度の指標である。一般に、融解熱を有する樹脂は、シャープメルト性を有するため、少ないエネルギーで溶融する。結晶性ポリエステル樹脂のH1が100を超えると、定着エネルギーの低減を図ることが難しい。そのため、トナー粒子の定着性の低下を招く。一方、結晶性ポリエステル樹脂のH1が5未満であれば、定着エネルギーが少なくなり過ぎるため、ドキュメントオフセットが発生し易くなる。しかし、結晶性ポリエステル樹脂のH1が上記数式(1)を満たせば、ドキュメントオフセットの発生を防止でき、また、トナー粒子の定着性の低下を防止できる。好ましくは15≦H1≦80であり、より好ましくは35≦H1≦70である。
上記数式(2)におけるH2/H1は、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化速度の指標である。一般に、樹脂からなる粒子(樹脂粒子)を溶融させた後に冷却して使用する場合、当該樹脂粒子中の結晶成分に結晶化されていない部分が存在していれば、当該樹脂粒子の抵抗値が下がる、または、当該樹脂粒子が可塑化されるなどという不具合が生じる。このような不具合が発生すると、冷却により得られた樹脂粒子の性能が当初設計した性能と異なることがある。以上のことから、樹脂粒子中の結晶成分を速やかに結晶化させ、樹脂粒子の性能に影響を与えないようにする必要がある。H2/H1は、より好ましくは0.3以上であり、更に好ましくは0.4以上である。また、結晶性ポリエステル樹脂の結晶化速度が速ければ、H2/H1は1.0に近づくため、H2/H1は、1.0に近い値を取ることが好ましい。
なお、上記数式(2)におけるH2/H1は、理論的には1.0を超えないが、DSC法による実測値では1.0を超えることがある。DSC法による実測値(H2/H1)が1.0を超えた場合も、上記数式(2)を満たすものとする。
H1およびH2は、JIS−K7122(1987)「プラスチックの転移熱測定方法」に準拠して測定することができる。具体的には、まず、結晶性ポリエステル樹脂を5mg採取して、アルミパンに入れる。示差走査熱量測定装置(例えば、エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の品番「RDC220」またはセイコーインスツル株式会社製の品番「DSC20」など)を用いて、昇温速度を毎分10℃として、溶融による結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークにおける温度(融点)を測定し、吸熱ピークの面積S1を求める。そして、求められた吸熱ピークの面積S1から、H1を算出することができる。H1を算出してから、冷却速度を90℃/分として0℃まで冷却した後、昇温速度を毎分10℃として、溶融による結晶性ポリエステル樹脂の吸熱ピークにおける温度(融点)を測定し、吸熱ピークの面積S2を求める。そして、求められた吸熱ピークの面積S2から、H2を算出することができる。
H1およびH2は、示差走査熱量計(例えばセイコーインスツル株式会社製の品番「DSC210」)を用いて、以下に示す方法にしたがって測定することもできる。まず、0℃から180℃まで10℃/分の速度で標準試料と結晶性ポリエステル樹脂とを加熱し、標準試料の熱量と結晶性ポリエステル樹脂の熱量との差を測定する。測定された熱量の差が結晶性ポリエステル樹脂のDSC法による溶融熱H1である。その後、冷却速度を90℃/分として0℃まで冷却した後、0℃から180℃まで10℃/分の速度で標準試料と結晶性ポリエステル樹脂とを加熱し、標準試料の熱量と結晶性ポリエステル樹脂の熱量との差を測定する。測定された熱量の差が結晶性ポリエステル樹脂のDSC法による溶融熱H2である。
<コア粒子>
コア粒子は、コア樹脂を含み、着色剤または任意の成分(例えば、顔料分散剤、ワックスまたは荷電制御剤など)を更に含んでも良い。
コア粒子の粒径とシェル粒子(後述)の粒径との割合を好ましい範囲に制御し易いという観点では、コア粒子の粒度分布を体積基準で測定したときのメジアン径D50(以下では「コア粒子のメジアン径D50」と記す)は、好ましくは0.1μm以上300μm以下であり、より好ましくは0.5μm以上250μm以下であり、更に好ましくは1μm以上200μm以下である。
コア粒子のメジアン径D50は、レーザ回折式粒度分布測定装置(例えば、株式会社堀場製作所製の品番「LA−920」またはベックマン・コールター社製の品番「マルチサイザーIII」)、または、光学系としてレーザードップラー法を用いる粒度分布測定装置(大塚電子株式会社製の品番「ELS−800」)などを用いて測定可能である。異なる測定測定を用いてコア粒子のメジアン径D50を測定したときにその測定値に差が生じた場合には、粒度分布測定装置(大塚電子株式会社製の品番「ELS−800」)での測定値を採用する。
<シェル樹脂>
シェル樹脂は、コア粒子の表面に付着してコア粒子の分散性を高める作用を有する。つまり、シェル樹脂は、高分子分散剤として機能する。シェル樹脂は、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂のいずれであっても良く、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、または、ポリカーボネート樹脂などであることが好ましい。シェル樹脂は、コア樹脂とは異なる成分からなるポリステル樹脂であっても良い。
トナー粒子の製造時に当該トナー粒子の形状を制御し易いという観点では、シェル樹脂は、好ましくはビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂またはエポキシ樹脂であり、より好ましくはビニル樹脂である。シェル樹脂は、これらのうちの1つの樹脂から構成されても良いし、2種以上の樹脂が混合されて構成されても良い。以下ではビニル樹脂について説明する。
(ビニル樹脂)
ビニル樹脂は、重合性二重結合を有するモノマーが単独重合されて得られた単独重合体(ビニルモノマーに由来する結合ユニットを含む単独重合体)であってもよいし、重合性二重結合を有する二種以上のモノマーが共重合されて得られた共重合体(ビニルモノマーに由来する結合ユニットを含む共重合体)であってもよい。重合性二重結合を有するモノマーとしては、例えば下記(1)〜(9)が挙げられる。
(1) 重合性二重結合を有する炭化水素
(1−1) 重合性二重結合を有する脂肪族炭化水素
(1−1−1) 重合性二重結合を有する鎖状の脂肪族炭化水素
重合性二重結合を有する鎖状の脂肪族炭化水素は、例えば、炭素数が2以上30以下のアルケン(例えば、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、ペンテン、ヘプテン、ジイソブチレン、オクテン、ドデセンまたはオクタデセンなど)、または、炭素数が4以上30以下のアルカジエン(例えば、ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエンまたは1,7−オクタジエンなど)などであることが好ましい。
(1−1−2) 重合性二重結合を有する環状の脂肪族炭化水素
重合性二重結合を有する環状の脂肪族炭化水素は、例えば、炭素数が6以上30以下のモノシクロアルケンまたはジシクロアルケン(例えば、シクロヘキセン、ビニルシクロヘキセンまたはエチリデンビシクロヘプテンなど)、または、炭素数が5以上30以下のモノシクロアルカジエンまたはジシクロアルカジエン(例えば、モノシクロペンタジエンまたはジシクロペンタジエンなど)などであることが好ましい。
(1−2) 重合性二重結合を有する芳香族炭化水素
重合性二重結合を有する芳香族炭化水素は、例えば、スチレン、スチレンのハイドロカルビル(例えば、炭素数が1以上30以下のアルキル、シクロアルキル、アラルキルまたはアルケニル)置換体(例えば、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、2,4−ジメチルスチレン、エチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、フェニルスチレン、シクロヘキシルスチレン、ベンジルスチレン、クロチルベンゼン、ジビニルベンゼン、ジビニルトルエン、ジビニルキシレンまたはトリビニルベンゼンなど)、または、ビニルナフタレンなどであることが好ましい。
(2) カルボキシル基と重合性二重結合とを有するモノマーおよびそれらの塩
カルボキシル基と重合性二重結合とを有するモノマーは、例えば、炭素数が3以上15以下の不飽和モノカルボン酸[例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸または桂皮酸など]、炭素数が3以上30以下の不飽和ジカルボン酸(無水物)[例えば、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、(無水)シトラコン酸またはメサコン酸など]、炭素数が3以上10以下の不飽和ジカルボン酸のモノアルキル(炭素数が1以上10以下)エステル(例えば、マレイン酸モノメチルエステル、マレイン酸モノデシルエステル、フマル酸モノエチルエステル、イタコン酸モノブチルエステルまたはシトラコン酸モノデシルエステルなど)などであることが好ましい。本明細書では、「(メタ)アクリル」は、アクリルおよびメタクリルのうちの少なくとも1つを意味する。
上記モノマーの塩は、例えば、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩など)、アンモニウム塩、アミン塩、または、第4級アンモニウム塩などであることが好ましい。
アミン塩は、アミン化合物であれば特に限定されず、例えば、第1級アミン塩(例えば、エチルアミン塩、ブチルアミン塩またはオクチルアミン塩など)、第2級アミン塩(例えば、ジエチルアミン塩またはジブチルアミン塩など)、または、第3級アミン塩(例えば、トリエチルアミン塩またはトリブチルアミン塩など)などであることが好ましい。
第4級アンモニウム塩は、例えば、テトラエチルアンモニウム塩、トリエチルラウリルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩、または、トリブチルラウリルアンモニウム塩などであることが好ましい。
カルボキシル基と重合性二重結合とを有するモノマーの塩は、例えば、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウム、マレイン酸モノナトリウム、マレイン酸ジナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、マレイン酸モノカリウム、アクリル酸リチウム、アクリル酸セシウム、アクリル酸アンモニウム、アクリル酸カルシウムまたはアクリル酸アルミニウムなどであることが好ましい。
(3) スルホ基と重合性二重結合とを有するモノマーおよびそれらの塩
(4) ホスホノ基と重合性二重結合とを有するモノマーおよびその塩
(5) ヒドロキシル基と重合性二重結合とを有するモノマー
上記(3)〜(5)については具体例を列挙しないが、ビニル樹脂のモノマーとして使用できる。
(6) 重合性二重結合を有する含窒素モノマー
(6−1) アミノ基と重合性二重結合とを有するモノマー
アミノ基と重合性二重結合とを有するモノマーは、例えば、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチルメタクリレート、N−アミノエチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アリルアミン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、4−ビニルピリジン、2−ビニルピリジン、クロチルアミン、N,N−ジメチルアミノスチレン、メチル−α−アセトアミノアクリレート、ビニルイミダゾール、N−ビニルピロール、N−ビニルチオピロリドン、N−アリールフェニレンジアミン、アミノカルバゾール、アミノチアゾール、アミノインドール、アミノピロール、アミノイミダゾールまたはアミノメルカプトチアゾールなどであることが好ましい。
アミノ基と重合性二重結合とを有するモノマーは、上記列挙したモノマーの塩であってもよい。上記列挙したモノマーの塩としては、例えば上記「(2) カルボキシル基と重合性二重結合とを有するモノマーおよびそれらの塩」において「上記モノマーの塩」として列挙した塩が挙げられる。
(6−2) アミド基と重合性二重結合とを有するモノマー
アミド基と重合性二重結合とを有するモノマーは、例えば、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレン−ビス(メタ)アクリルアミド、桂皮酸アミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジベンジルアクリルアミド、メタクリルホルムアミド、N−メチル−N−ビニルアセトアミドまたはN−ビニルピロリドンなどであることが好ましい。
(6−3) ニトリル基と重合性二重結合とを有する炭素数が3〜10のモノマー
ニトリル基と重合性二重結合とを有する炭素数が3以上10以下のモノマーは、例えば、(メタ)アクリロニトリル、シアノスチレンまたはシアノアクリレートなどであることが好ましい。
(6−4) ニトロ基と重合性二重結合とを有する炭素数が8〜12のモノマー
ニトロ基と重合性二重結合とを有する炭素数が8以上12以下のモノマーは、例えば、ニトロスチレンなどであることが好ましい。
(7) エポキシ基と重合性二重結合とを有する炭素数が6〜18のモノマー
(8) ハロゲン元素と重合性二重結合とを有する炭素数が2〜16のモノマー
上記(7)および(8)については具体例を列挙しないが、ビニル樹脂のモノマーとして使用できる。
(9) 重合性二重結合を有する炭素数が4〜16のエステル
重合性二重結合を有する炭素数が4以上16以下のエステルは、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ジアリルフタレート、ジアリルアジペート、イソプロペニルアセテート、ビニルメタクリレート、メチル−4−ビニルベンゾエート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ビニルメトキシアセテート、ビニルベンゾエート、エチル−α−エトキシアクリレート、炭素数が1以上11以下のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート[例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレートまたは2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなど]、ジアルキルフマレート(2個のアルキル基は、炭素数が2以上8以下の直鎖アルキル基、分枝アルキル基または脂環式のアルキル基である)、ジアルキルマレエート(2個のアルキル基は、炭素数が2以上8以下の直鎖アルキル基、分枝アルキル基または脂環式のアルキル基である)、ポリ(メタ)アリロキシアルカン類(例えば、ジアリロキシエタン、トリアリロキシエタン、テトラアリロキシエタン、テトラアリロキシプロパン、テトラアリロキシブタンまたはテトラメタアリロキシエタンなど)、ポリアルキレングリコール鎖と重合性二重結合とを有するモノマー[例えば、ポリエチレングリコール(Mn=300)モノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(Mn=500)モノアクリレート、メチルアルコールエチレンオキサイド(以下では「エチレンオキサイド」を「EO」と記す)10モル付加物(メタ)アクリレートまたはラウリルアルコールEO30モル付加物(メタ)アクリレートなど]、または、ポリ(メタ)アクリレート類{例えば、多価アルコール類のポリ(メタ)アクリレート[例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートまたはポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなど]}などであることが好ましい。本明細書では、「(メタ)アリロ」は、アリロおよびメタリロの少なくともいずれか1つを意味する。
ビニル樹脂の具体例としては、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−(無水)マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−ジビニルベンゼン共重合体、または、スチレン−スチレンスルホン酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などが挙げられる。
ビニル樹脂は、上記(1)〜(9)の重合性二重結合を有するモノマーの単独重合体または共重合体であっても良いし、上記(1)〜(9)の重合性二重結合を有するモノマーと、第1分子鎖と重合性二重結合とを有するモノマーとが重合されたものであっても良い。第1分子鎖は、絶縁性液体に対して親和性を有し、例えば、炭素数が12以上27以下の直鎖状の炭化水素鎖、炭素数が12以上27以下の分岐状の炭化水素鎖、炭素数が4以上20以下のフルオロアルキル鎖、または、ポリジメチルシロキサン鎖などであることが好ましい。第1分子鎖と重合性二重結合とを有するモノマーのSP値と絶縁性液体のSP値との差が2以下であることが好ましい。本明細書では、「SP値」は、Fedorsによる方法[Polym.Eng.Sci.14(2)152,(1974)]により計算された値を示す。
第1分子鎖と重合性二重結合とを有するモノマーは、例えば、以下に示す第1〜第3モノマーであることが好ましい。第1分子鎖と重合性二重結合とを有するモノマーとしては、第1〜第3モノマーのいずれかであっても良いし、第1〜第3モノマーのうちの2種以上を併用したものであっても良い。
第1モノマーは、炭素数が12以上27以下(好ましくは炭素数が16以上25以下)の直鎖状炭化水素鎖と重合性二重結合とを有するモノマーであり、例えば、不飽和モノカルボン酸のモノ直鎖状アルキル(アルキルの炭素数が12以上27以下)エステルまたは不飽和ジカルボン酸のモノ直鎖状アルキル(アルキルの炭素数が12以上27以下)エステルなどである。不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸は、カルボキシル基を含み炭素数が3以上24以下のビニルモノマーであることが好ましく、例えば、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸またはシトラコン酸などであることが好ましい。第1モノマーの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルまたは(メタ)アクリル酸エイコシルなどが挙げられる。
第2モノマーは、炭素数が12以上27以下(好ましくは炭素数が16以上25以下)の分岐状炭化水素鎖と重合性二重結合とを有するモノマーであり、例えば、不飽和モノカルボン酸のモノ分岐状アルキル(アルキルの炭素数が12以上27以下)エステルまたは不飽和ジカルボン酸のモノ分岐状アルキル(アルキルの炭素数が12以上27以下)エステルなどである。不飽和モノカルボン酸および不飽和ジカルボン酸については第1モノマーで記載したとおりである。第2モノマーの具体例としては、例えば、(メタ)アクリル酸2−デシルテトラデシルなどが挙げられる。
第3モノマーは、炭素数が4以上20以下のフルオロアルキル鎖と重合性二重結合とを有するモノマーである。第3モノマーの具体例としては、例えば、第1モノマーの具体例または第2モノマーの具体例において炭化水素鎖をフルオロアルキル鎖に置換したものなどが挙げられる。
(シェル樹脂の物性)
シェル樹脂のMnは、好ましくは100以上5000000以下であり、より好ましくは200以上5000000以下であり、更に好ましくは500以上500000以下である。シェル樹脂のMnは、GPC(Gel Permeation Chromatography、ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定できる。
シェル樹脂のSP値は、好ましくは7〜18(cal/cm31/2程度であり、より好ましくは8〜14(cal/cm31/2程度である。
このようなシェル樹脂は、コア粒子の表面において、粒子状に形成されていても良いし、膜状に形成されていても良い。シェル粒子(シェル樹脂を含む粒子)またはシェル膜(シェル樹脂を含む膜)は、着色剤または任意の成分(例えば、顔料分散剤、ワックスまたは荷電制御剤等)を更に含んでも良い。
トナー粒子のメジアン径D50が所望の範囲となるように、シェル分散液に含まれるシェル粒子の粒度分布を体積基準で測定したときのメジアン径D50(以下では「シェル粒子のメジアン径D50」と記す)を適宜、調整することが好ましい。シェル粒子のメジアン径D50は、好ましくは0.0005μm以上3μm以下である。シェル粒子のメジアン径D50の上限は、より好ましくは2μmであり、更に好ましくは1μmである。シェル粒子のメジアン径D50の下限は、より好ましくは0.01μmであり、更に好ましくは0.02μmであり、より一層好ましくは0.04μmである。例えば、メジアン径D50が1μmのトナー粒子を得たい場合には、シェル粒子のメジアン径D50は、好ましくは0.0005μm以上0.3μm以下であり、より好ましくは0.001μm以上0.2μm以下である。また、メジアン径D50が10μmのトナー粒子を得たい場合には、シェル粒子のメジアン径D50は、好ましくは0.005μm以上3μm以下であり、より好ましくは0.05μm以上2μm以下である。コア粒子のメジアン径D50の測定方法と同様の方法でシェル粒子のメジアン径D50を測定することができる。
<着色剤>
好ましくは、着色剤の粒径は0.3μm以下である。着色剤の粒径が0.3μm以下であれば、着色剤の分散性を高めることができるので、画像の光沢度を高めることができる。これにより、所望の色目の実現が容易となる。
着色剤としては、従来公知の顔料等を特に限定されることなく使用できるが、コスト、耐光性、および、着色性等の観点から以下の顔料を使用することが好ましい。なお、色彩構成上、これらの顔料は、通常、ブラック顔料とイエロー顔料とマゼンタ顔料とシアン顔料とに分類される。基本的には、ブラック以外の色彩(カラー画像)は、イエロー顔料、マゼンタ顔料又はシアン顔料の減法混色により調色される。以下に示す顔料を単独で用いても良いし、必要に応じて以下に示す顔料の2種以上を併用して用いても良い。
ブラック着色剤に含まれる顔料(ブラック顔料)は、例えば、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック又はランプブラックなどのカーボンブラックであっても良いし、バイオマス由来のカーボンブラックなどであっても良いし、マグネタイト又はフェライトなどの磁性粉であっても良い。紫黒色染料であるニグロシン(アジン系化合物)を単独又は併用して用いても良い。ニグロシンとしては、例えばC.I.ソルベントブラック5又はC.I.ソルベントブラック7などを用いることが好ましい。
マゼンタ着色剤に含まれる顔料(マゼンタ顔料)は、例えば、C.I.ピグメントレッド2、C.I.ピグメントレッド3、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド6、C.I.ピグメントレッド7、C.I.ピグメントレッド15、C.I.ピグメントレッド16、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントレッド53:1、C.I.ピグメントレッド57:1、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド123、C.I.ピグメントレッド139、C.I.ピグメントレッド144、C.I.ピグメントレッド149、C.I.ピグメントレッド166、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド178、または、C.I.ピグメントレッド222などであることが好ましい。
イエロー着色剤に含まれる顔料(イエロー顔料)は、例えば、C.I.ピグメントオレンジ31、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー15、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー93、C.I.ピグメントイエロー94、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー155、C.I.ピグメントイエロー180、または、C.I.ピグメントイエロー185などであることが好ましい。
シアン着色剤に含まれる顔料(シアン顔料)は、例えば、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー15:2、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15:4、C.I.ピグメントブルー16、C.I.ピグメントブルー60、C.I.ピグメントブルー62、C.I.ピグメントブルー66、または、C.I.ピグメントグリーン7などであることが好ましい。
<トナー粒子における任意の成分(顔料分散剤)>
トナー粒子における任意の成分の一例として、顔料分散剤が挙げられる。顔料分散剤は、トナー粒子において着色剤(顔料)を均一に分散させる作用を有するものであり、塩基性分散剤であることが好ましい。塩基性分散剤とは、以下に定義されるものをいう。すなわち、顔料分散剤0.5gと蒸留水20mlとをガラス製スクリュー管に入れ、そのガラス製スクリュー管をペイントシェーカーを用いて30分間振り混ぜる。得られた液体を濾過し、得られた濾液のpHをpHメータ(株式会社堀場製作所製の品番「D−51」)を用いて測定する。濾液のpHが7より大きい場合を塩基性分散剤とする。なお、濾液のpHが7より小さい場合は、酸性分散剤と呼ぶものとする。
塩基性分散剤の種類は特に限定されない。塩基性分散剤は、例えば、アミン基、アミノ基、アミド基、ピロリドン基、イミン基、イミノ基、ウレタン基、四級アンモニウム基、アンモニウム基、ピリジノ基、ピリジウム基、イミダゾリノ基、または、イミダゾリウム基などの官能基を分子内に有する化合物であることが好ましい。なお、分散剤としては、通常、分子内に親水性部分と疎水性部分とを有するいわゆる界面活性剤が該当する。しかし、トナー粒子において着色剤(顔料)を均一に分散させる作用を有するのであれば、顔料分散剤は界面活性剤に限定されず、顔料分散剤として種々の化合物を使用できる。
塩基性分散剤の市販品としては、例えば、味の素ファインテクノ株式会社製の「アジスパーPB−821」(商品名)、「アジスパーPB−822」(商品名)または「アジスパーPB−881」(商品名)などが挙げられ、日本ルーブリゾール株式会社製の「ソルスパーズ28000」(商品名)、「ソルスパーズ32000」(商品名)、「ソルスパーズ32500」(商品名)、「ソルスパーズ35100」(商品名)または「ソルスパーズ37500」(商品名)などが挙げられる。
顔料分散剤としては、絶縁性液体に溶解しないものを選択することがより好ましい。この点を考慮すれば、塩基性分散剤としては、味の素ファインテクノ株式会社製の「アジスパーPB−821」(商品名)、「アジスパーPB−822」(商品名)または「アジスパーPB−881」(商品名)などを用いることがより好ましい。詳細なメカニズムは不明であるが、このような顔料分散剤を使用すると、所望の形状を有するトナー粒子が得られ易くなる。顔料分散剤としては、上記分散剤のうちのいずれか1種を単独で使用しても良いし、上記分散剤のうちの少なくとも2種を併用しても良い。
顔料分散剤は、着色剤(顔料)に対して、1質量%以上100質量%以下添加されていることが好ましく、1質量%以上40質量%以下添加されていることがより好ましい。顔料分散剤の添加量が1質量%以上であれば、着色剤(顔料)の分散性を確保できるので、必要なID(画像濃度)を達成でき、また、定着強度を確保できる。顔料分散剤の添加量が100質量%以下であれば、顔料分散剤の添加量が過剰となることを防止できるので、顔料分散剤の余剰分が絶縁性液体へ溶解することを防止でき、よって、トナー粒子の荷電性又はトナー粒子の定着強度等を良好な状態に維持できる。
<絶縁性液体>
絶縁性液体は、その抵抗値が静電潜像を乱さない程度(1011Ω・cm以上1016Ω・cm以下程度)であることが好ましく、臭気および毒性が低い溶媒であることが好ましい。絶縁性液体としては、一般的には、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素またはポリシロキサンなどが挙げられる。特に、低臭気、低害性、低コストなどの観点から、絶縁性液体は、ノルマルパラフィン系溶媒またはイソパラフィン系溶媒であることが好ましい。より好ましくは、絶縁性液体は、モレスコホワイト(商品名、松村石油株式会社製)、アイソパー(商品名、エクソンモービル製)またはシェルゾール(商品名、シェルケミカルズジャパン株式会社製)などであり、IPソルベント1620、IPソルベント2028又はIPソルベント2835(いずれも商品名、出光興産株式会社製)などである。
[液体現像剤の製造]
本実施形態の液体現像剤の製造方法としては、特に限定されず、例えば造粒法または粉砕法などの従来公知の技法が挙げられる。小径でシャープな粒度分布を有するトナー粒子を得るためには、粉砕法よりも造粒法を採用することが好ましい。溶融性の高い樹脂または結晶性の高い樹脂は、常温でも柔らかく、粉砕され難い。そのため、粉砕法では、トナー粒子の粒径を所望の粒径に制御できないことがある。しかし、造粒法では、所望の粒径を有するトナー粒子を得ることができる。
造粒法には、トナー粒子の形成機構の違いから、懸濁重合法、乳化重合法、微粒子凝集法、樹脂溶液に貧溶媒を添加してトナー粒子を析出させる方法、または、スプレードライ法などが含まれる。
より好ましくは、樹脂溶液に貧溶媒を添加してトナー粒子を析出させる方法を採用する。この方法では、まず、コア樹脂を良溶媒に溶解させてコア樹脂形成用溶液を得る。コア樹脂形成用溶液を界面張力調整剤(例えばシェル樹脂)とともに貧溶媒(SP値が良溶媒とは異なる)に混合した後、せん断を与えて液滴を形成する。その後、良溶媒を揮発させると、トナー粒子を含む液体現像剤が得られる。この方法では、せん断の与え方、界面張力差、または、界面張力調整剤(例えばシェル樹脂)を適宜調整することにより、トナー粒子の粒度又はトナー粒子の形状を高度に制御できる。よって、この方法は、所望の粒度分布および所望の形状を有するトナー粒子を得る方法として好適である。
コア樹脂形成用溶液をシェル樹脂とともに貧溶媒に混合する場合、シェル樹脂を含むシェル粒子が貧溶媒に分散されてなる分散液(シェル用分散液)にコア樹脂形成用溶液を混合することが好ましい。例えば次の[1]〜[7]のうちのいずれかの方法でシェル粒子を製造することが好ましい。シェル粒子の製造し易さという観点では、[4]、[6]または[7]の方法でシェル粒子を製造することが好ましく、[6]または[7]の方法でシェル粒子を製造することがより好ましい。
[1] ジェットミルなどの公知の乾式粉砕機を用いてシェル樹脂を乾式で粉砕させる
[2] シェル樹脂の粉末を有機溶剤中に分散させ、ビーズミルまたはロールミルなどの公知の湿式分散機を用いて湿式で粉砕させる
[3] スプレードライヤーなどを用いてシェル樹脂の溶液を噴霧し、乾燥させる
[4] シェル樹脂の溶液に対して貧溶媒の添加または冷却を行なって、シェル樹脂を過飽和させて析出させる
[5] シェル樹脂の溶液を水または有機溶剤中に分散させる
[6] シェル樹脂の前駆体を水中で乳化重合法、ソープフリー乳化重合法、シード重合法または懸濁重合法などにより重合させる
[7] シェル樹脂の前駆体を有機溶剤中で分散重合などにより重合させる。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下に限定されない。
<製造例1>[非晶性ポリエステル樹脂(A)の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置および温度計を備えた反応容器に、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド2モル付加物728質量部とテレフタル酸109質量部とイソフタル酸163質量部とチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)(縮合触媒)2質量部とを入れた。生成する水を除去しながら、180℃で、窒素気流下で、8時間反応させた。
次に、220℃まで徐々に昇温しながら、また、生成する水を除去しながら、窒素気流下で4時間反応させた。その後、0.007〜0.026MPaの減圧下で1時間反応させた。上記反応容器に無水トリメリット酸34質量部を更に入れ、180℃で1時間反応させた。このようにして非晶性ポリエステル樹脂(A)を得た。上述の方法にしたがって非晶性ポリエステル樹脂(A)の酸価を求めたところ、19であった。
<製造例2>[非晶性ポリエステル樹脂(B)の製造]
無水トリメリット酸の配合量を45質量部に変更したことを除いては製造例1に記載の方法にしたがって、非晶性ポリエステル樹脂(B)を得た。上述の方法にしたがって非晶性ポリエステル樹脂(B)の酸価を求めたところ、酸価は25であった。
<製造例3>[非晶性ポリエステル樹脂(C)の製造]
無水トリメリット酸の配合量を64質量部に変更したことを除いては製造例1に記載の方法にしたがって、非晶性ポリエステル樹脂(C)を得た。上述の方法にしたがって非晶性ポリエステル樹脂(C)の酸価を求めたところ、酸価は35であった。
<製造例4>[結晶性ポリエステル樹脂(a)の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置および温度計を備えた反応容器に、ヘキサンジオール432質量部とセバシン酸568質量部とチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)(縮合触媒)2質量部とを入れた。生成する水を除去しながら、180℃で、窒素気流下で、8時間反応させた。
次に、220℃まで徐々に昇温しながら、また、生成する水を除去しながら、窒素気流下で4時間反応させた。その後、0.007〜0.026MPaの減圧下で1時間反応させた。このようにして結晶性ポリエステル樹脂(a)を得た。上述の方法にしたがって結晶性ポリエステル樹脂(a)の酸価を求めたところ、0であった。
<製造例5>[結晶性ポリエステル樹脂(b)の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置および温度計を備えた反応容器に、ヘキサンジオール432質量部とセバシン酸568質量部とチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)(縮合触媒)2質量部とを入れた。生成する水を除去しながら、180℃で、窒素気流下で、8時間反応させた。
次に、220℃まで徐々に昇温しながら、また、生成する水を除去しながら、窒素気流下で4時間反応させた。その後、0.007〜0.026MPaの減圧下で1時間反応させた。上記反応容器に無水トリメリット酸9質量部を更に入れ、180℃で1時間反応させた。このようにして結晶性ポリエステル樹脂(b)を得た。上述の方法にしたがって結晶性ポリエステル樹脂(b)の酸価を求めたところ、5であった。
<製造例6>[結晶性ポリエステル樹脂(c)の製造]
無水トリメリット酸の配合量を35質量部に変更したことを除いては製造例5に記載の方法にしたがって、結晶性ポリエステル樹脂(c)を得た。上述の方法にしたがって結晶性ポリエステル樹脂(c)の酸価を求めたところ、20であった。
<製造例7>[結晶性ポリエステル樹脂(d)の製造]
無水トリメリット酸の配合量を74質量部に変更したことを除いては製造例5に記載の方法にしたがって、結晶性ポリエステル樹脂(d)を得た。上述の方法にしたがって結晶性ポリエステル樹脂(d)の酸価を求めたところ、40であった。
<製造例8>[コア樹脂形成用溶液(1)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(b)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(1)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(1)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価(コア樹脂の酸価に相当。以下同様)は29であった。
<製造例9>[コア樹脂形成用溶液(2)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)380質量部と結晶性ポリエステル樹脂(b)20質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(2)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(2)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は34であった。
<製造例10>[コア樹脂形成用溶液(3)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)280質量部と結晶性ポリエステル樹脂(b)120質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(3)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(3)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は26であった。
<製造例11>[コア樹脂形成用溶液(4)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(c)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(4)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(4)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は32であった。
<製造例12>[コア樹脂形成用溶液(5)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(B)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(a)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(5)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(5)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は20であった。
<製造例13>[コア樹脂形成用溶液(6)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(A)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(d)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(6)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(6)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は23であった。
<製造例14>[コア樹脂形成用溶液(7)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(A)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(a)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(7)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(7)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は15であった。
<製造例15>[コア樹脂形成用溶液(8)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)400質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、非晶性ポリエステル樹脂(C)をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(8)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(8)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は35であった。
<製造例16>[コア樹脂形成用溶液(9)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)240質量部と結晶性ポリエステル樹脂(b)160質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(9)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(9)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は23であった。
<製造例17>[コア樹脂形成用溶液(10)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(B)320質量部と結晶性ポリエステル樹脂(c)80質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(10)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(10)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は24であった。
<製造例18>[コア樹脂形成用溶液(11)の製造]
非晶性ポリエステル樹脂(C)360質量部と結晶性ポリエステル樹脂(b)40質量部とアセトン600質量部とをビーカーに入れて攪拌し、これらのポリエステル樹脂をアセトンに均一に溶解させた。これにより、コア樹脂形成用溶液(11)を得た。得られたコア樹脂形成用溶液(11)の固形分濃度を測定すると、40質量%であった。また、固形分の酸価は32であった。
<製造例19>[ポリエステル樹脂(α)の製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管および窒素導入管を備えた反応容器に、アジピン酸338質量部とエチレングリコール162質量部とチタニウムジヒドロキシビス(トリエタノールアミネート)(縮合触媒)1質量部とを入れた。生成する水を除去しながら、180℃で、窒素気流下で、8時間反応させた。
次に、220℃まで徐々に昇温しながら、また、生成する水を除去しながら、窒素気流下で4時間反応させた。0.007〜0.026MPaの減圧下で1時間反応させた。このようにしてポリエステル樹脂(α)を得た。上述の方法にしたがってポリエステル樹脂(α)のMnを求めたところ、3500であった。
<製造例20>[重合性二重結合を有するモノマーの製造]
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、冷却管および窒素導入管を備えた反応容器に、THF(tetrahydrofuran)100質量部と製造例19で得られたポリエステル樹脂(α)192質量部とを入れた。反応容器の気相部を窒素で置換した後、ポリエステル樹脂(α)を65℃で溶解させた。次に、上記反応容器にイソシアネート基を含むモノマー(昭和電工株式会社製の商品名「カレンズMOI」)8.5重量部と触媒(日東化成株式会社製の商品名「ネオスタンU−600」)0.2質量部とを更に入れ、70℃で4時間反応させた。このようにして、重合性二重結合を有するモノマーを得た。
<製造例21>[シェル用分散液の製造]
ガラス製ビーカーに、メタクリル酸n−オクチル45質量部とメタクリル酸2−デシルテトラデシル15質量部とメタクリル酸15質量部と製造例20で得られたモノマー25質量部とアゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.1質量部とを入れ、20℃で撹拌により混合した。これにより、単量体溶液を得た。
撹拌装置、加熱冷却装置、温度計、滴下ロート、脱溶剤装置および窒素導入管を備えた反応容器を準備した。この反応容器内にTHF100質量部を入れ、滴下ロートに上記単量体溶液を入れた。反応容器の気相部を窒素で置換した後、単量体溶液を密閉下で70℃で1時間かけてTHFに滴下した。単量体溶液の滴下終了から3時間後、アゾビスメトキシジメチルバレロニトリル0.05質量部とTHF5質量部との混合物を単量体溶液に添加した。70℃で3時間反応させた後、室温まで冷却した。これにより、共重合体溶液を得た。
得られた共重合体溶液200質量部を撹拌下の絶縁性液体(出光興産株式会社製の商品名「IPソルベント2028」)300質量部に滴下した後、0.039MPaの減圧下で40℃でTHFを除去した。このようにしてシェル用分散液を得た。上述の方法にしたがってシェル用分散液に含まれるシェル樹脂のMnを求めたところ、40000であった。
<製造例22>[着色剤の分散液の製造]
ビーカーに、銅フタロシアニン(DIC株式会社製の商品名「Fastogen Blue FDB-14」)(着色剤(顔料))25質量部と顔料分散剤(味の素ファインテクノ株式会社製の商品名「アジスパーPB−821」)4質量部とアセトン75質量部とを入れて撹拌し、銅フタロシアニンを均一に分散させた。ビーズミルを用いて銅フタロシアニンを微分散して着色剤の分散液を得た。着色剤の分散液における銅フタロシアニンのメジアン径D50は0.2μmであった。
<実施例1>[液体現像剤(1)の製造]
ビーカーに、コア樹脂形成用溶液(1)410質量部と着色剤の分散液190質量部とを入れた。得られた溶液を25℃でTKオートホモミキサー(プライミクス(株)製)を用いて16000rpmで撹拌した。このようにして、着色剤が均一に分散された樹脂溶液を得た。
別のビーカーに、絶縁性液体(出光興産株式会社製の商品名「IPソルベント2028」)670質量部とシェル用分散液60質量部とを入れた。得られた溶液を25℃でクレアミックス(エム・テクニック株式会社製)を用いて20000rpmで撹拌させながら、上記樹脂溶液600質量部を入れた。その後、2分間、撹拌した。
得られた混合液を、撹拌装置、加熱冷却装置、温度計および脱溶剤装置を備えた反応容器に入れ、35℃に昇温した。同温度で、0.039MPaの減圧下で、アセトン濃度が0.5質量%以下になるまで、アセトンを混合液から除去した。これにより、液体現像剤(1)を得た。液体現像剤(1)では、トナー粒子における着色剤(顔料)の含有量が20質量%であり、液体現像剤におけるトナー粒子の含有量が24質量%であった。
<実施例2>[液体現像剤(2)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(2)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(2)を得た。
<実施例3>[液体現像剤(3)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(3)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(3)を得た。
<実施例4>[液体現像剤(4)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(4)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(4)を得た。
<実施例5>[液体現像剤(5)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(5)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(5)を得た。
<実施例6>[液体現像剤(6)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(6)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(6)を得た。
<実施例7>[液体現像剤(7)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(7)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(7)を得た。
<比較例1>[液体現像剤(8)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(8)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(8)を得た。
<比較例2>[液体現像剤(9)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(9)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(9)を得た。
<比較例3>[液体現像剤(10)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(10)を用いたことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(10)を得た。
<比較例4>[液体現像剤(11)の製造]
コア樹脂形成用溶液(1)の代わりにコア樹脂形成溶液(11)を用い、「シェル用分散液60質量部」を「分散剤(ルーブリゾール株式会社社製の商品名(ソルスパースS11200)(脂肪族炭化水素系溶媒が50質量%含まれている)120質量部」に変更したことを除いては実施例1に記載の方法にしたがって、液体現像剤(11)を得た。
<耐凝集性の評価>
図1に示す装置を用いてトナー粒子の耐凝集性を調べた。まず、次に示す方法にしたがって、トナー粒子のメジアン径D50(回転前のメジアン径D50)を求めた。
フロー式粒子像分析装置(シスメックス株式会社製の商品名「FPIA−3000」)を用いて、液体現像剤におけるトナー粒子のメジアン径D50を測定した。フロー溶媒としては、絶縁性液体と同じく商品名「IPソルベント2028」(出光興産株式会社製)を用いた。次に、30mgの分散剤(日本ルーブリゾール株式会社製の商品名「ソルスパーズS13940」)を含むフロー溶媒(20g)に、50mgのトナー粒子を加えた。このようにして得られた懸濁液に対して、超音波分散器(ウェルクリア製の商品名「ウルトラソニッククリーナーモデル VS−150」)を用いて分散処理を約5分間、行った。このようにして得られたサンプルを用いてトナー粒子のメジアン径D50(回転前のメジアン径D50)を求めた。
次に、200gの液体現像剤21を現像槽1に入れ、互いに逆向きに回転する第1ローラ3及び第2ローラ5を図1に示すように配置した。図1に示す装置では、液体現像剤21は、第1ローラ3で汲み上げられて第2ローラ5へ送られる。このような第1ローラ3及び第2ローラ5を3時間回転させた後、トナー粒子のメジアン径D50(回転後のメジアン径D50)を求めた。下記数式を用いてトナー粒子のメジアン径D50の変化率を求めた。結果を表1に示す。
(トナー粒子のメジアン径D50の変化率)=(回転後のメジアン径D50)÷(回転前のメジアン径D50)。
表1では、トナー粒子のメジアン径D50の変化率が1.2未満であった場合に「A1」と記し、トナー粒子のメジアン径D50の変化率が1.2以上1.4未満であった場合に「B1」、トナー粒子のメジアン径D50の変化率が1.4以上1.6未満であった場合に「C1」と記し、トナー粒子のメジアン径D50の変化率が1.6以上であった場合に「D1」と記す。トナー粒子のメジアン径D50の変化率が低いほど、トナー粒子は耐凝集性に優れる、と言える。
<低温定着性の評価>
まず、後述の方法にしたがって、記録媒体(王子製紙株式会社製の商品名「OKトップコートプラス」(128g/m2))に画像を形成した。記録媒体へのトナー粒子の付着量は3g/m2であった。熱ローラ定着器を用いて、未定着画像を記録媒体に定着させた。ここで、ローラの設定温度は100℃であり、定着NIP時間は30msecであり、熱ローラ定着器を通過した直後の記録媒体の温度は80℃であった。
次に、画像が定着された記録媒体における測定対象部位にテープ(住友スリーエム株式会社製の商品名「スコッチメンディングテープ」)を貼り付けた後、そのテープを剥離させた。次に、反射濃度計(X−Rite社製の商品名「X−Rite model 404」)を用いて、テープに剥離された画像の画像濃度(ID)を求めた。その結果を表1に示す。
表1では、画像濃度が0.1未満であった場合に「A2」と記し、画像濃度が0.1以上0.15未満であった場合に「B2」と記し、画像濃度が0.15以上であった場合に「C2」と記す。この画像濃度が低いほど、定着画像がテープによって剥離され難いので、トナー粒子の定着性に優れる、と言える。本実施例では定着時のローラの設定温度は100℃であり熱ローラ定着器を通過した直後の記録媒体の温度は80℃であるので、上記画像濃度が低ければ低温での定着が実現されている(低温定着性に優れる)と言える。
<画像の形成>
図2に示す画像形成装置を用いて画像を形成した。図2に示す画像形成装置の構成を以下に示す。液体現像剤21は、アニロックスローラ23により現像槽22内から汲み上げられる。アニロックスローラ23上の液体現像剤21は、ならしローラ25に送られ、ならしローラ25に送られなかった液体現像剤21(余剰の液体現像剤21)は、アニロックス規制ブレード24により掻き取られる。
ならしローラ25上の液体現像剤21は、現像ローラ26へ送られる。現像ローラ26上の液体現像剤21は現像チャージャー28により帯電されて感光体29上に現像され、余剰の液体現像剤は現像クリーニングブレード27により掻き取られる。詳細には、感光体29の表面は、帯電部30により一様に帯電されており、感光体29の周囲に配置された露光部31は、所定の画像情報に基づく光を感光体29の表面に照射する。これにより、感光体29の表面には、所定の画像情報に基づく静電潜像が形成される。形成された静電潜像が現像されることにより、トナー像が感光体29上に形成される。なお、感光体29上の余剰の液体現像剤はクリーニングブレード32に掻き取られる。
感光体29上に形成されたトナー像は一次転写部37において中間転写体33に一次転写され、中間転写体33に転写された液体現像剤は二次転写部38において記録媒体40に二次転写される。二次転写されずに中間転写体33に残った液体現像剤は、中間転写体クリーニング部34により掻き取られる。液体現像剤が二次転写された記録媒体40は定着部(不図示)に搬送され、定着部において液体現像剤が記録媒体40に定着される。
本実施例では、感光体29の表面は帯電部30によりプラスに帯電しており、中間転写体33の電位は−400Vであり、二次転写ローラ35の電位は−1200Vであった。記録媒体40の搬送速度は400mm/sであった。
<結果>
結果を表1に示す。
Figure 2016161631
表1において、「配合割合(質量%)*11」は、非晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)と結晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)との合計(コア樹脂の質量)に対する非晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)の割合を意味する。
「配合割合(質量%)*12」は、非晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)と結晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)との合計に対する結晶性ポリエステル樹脂の配合量(質量)の割合を意味する。
「ΔAV*13」は、次に式を用いて算出された数値である。
ΔAV*13=(結晶性ポリエステル樹脂の酸価)−(非晶性ポリエステル樹脂の酸価)
「コア/シェル*14」は、トナー粒子がコア/シェル構造を有することを意味する。「非コア/シェル*15」は、トナー粒子がコア/シェル構造を有さないことを意味する。
<考察>
比較例1では、実施例1〜7に比べて、低温定着性が低下した。よって、コア樹脂は結晶性ポリエステル樹脂を5質量%以上含むことが好ましいと言える。
比較例2では、実施例1〜7に比べて、トナー粒子の耐凝集性が低下した。よって、コア樹脂は非晶性ポリエステル樹脂を70質量%以上含むことが好ましいと言える。
比較例3では、実施例1〜7に比べて、トナー粒子の耐凝集性が低下した。よって、酸価の差(ΔAV*13の絶対値)が15mgKOH/g以上であることが好ましいと言える。
比較例4では、実施例1〜7に比べて、トナー粒子の耐凝集性が低下した。よって、トナー粒子はコア/シェル構造を有することが好ましいと言える。
実施例1、2及び5〜7では、実施例3に比べて、トナー粒子の耐凝集性が更に高まった。よって、コア樹脂は結晶性ポリエステル樹脂を30質量%未満含むことが更に好ましいと言える。
実施例1、2及び5〜7では、実施例4に比べて、トナー粒子の耐凝集性が更に高まった。よって、酸価の差(ΔAV*13の絶対値)が15mgKOH/gよりも大きいことが更に好ましいと言える。
実施例6では、実施例6を除く他の実施例に比べて、トナー粒子の耐凝集性がより一層高まった。よって、結晶性ポリエステル樹脂の酸価は非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きい(ΔAV*13>0)ことがより一層好ましいと言える。
実施例1及び3〜6では、実施例2に比べて、低温定着性に更に優れた。よって、コア樹脂は結晶性ポリエステル樹脂を5質量%よりも多く含むことが更に好ましいと言える。
実施例1及び3〜6では、実施例7に比べて、低温定着性に更に優れた。よって、コア樹脂の酸価は20mgKOH/g以上であることが更に好ましいと言える。
今回開示された実施の形態及び実施例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 現像槽、3 第1ローラ、5 第2ローラ、21 液体現像剤、22 現像槽、23 アニロックスローラ、24 アニロックス規制ブレード、25 ならしローラ、26 現像ローラ、27 現像クリーニングブレード、28 現像チャージャー、29 感光体、30 帯電部、31 露光部、32 クリーニングブレード、33 中間転写体、34 中間転写体クリーニング部、35 二次転写ローラ、37 一次転写部、38 二次転写部、40 記録媒体。

Claims (3)

  1. 絶縁性液体と、前記絶縁性液体に分散されたトナー粒子とを備える液体現像剤であって、
    前記トナー粒子は、コア/シェル構造を有し、
    前記コア/シェル構造は、コア樹脂を含むコア粒子と、前記コア粒子の表面の少なくとも一部に設けられ且つ前記コア樹脂とは異なる樹脂であるシェル樹脂とを有し、
    前記コア樹脂は、5質量%以上30質量%以下の結晶性ポリエステル樹脂と、70質量%以上95質量%以下の非晶性ポリエステル樹脂とを含み、
    前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価と前記非晶性ポリエステル樹脂の酸価との差が15mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である液体現像剤。
  2. 前記コア樹脂の酸価は20mgKOH/g以上100mgKOH/g以下である請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記結晶性ポリエステル樹脂の酸価は前記非晶性ポリエステル樹脂の酸価よりも大きい請求項1または2に記載の液体現像剤。
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