JP2016160735A - 地中掘削用掘進機における機内排土処理システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】掘進機1の排土管21の内部に排土路の開閉及び切羽圧を調圧する排土調圧バルブ22を設け、又排土管21の管端と貯泥槽30との間を密閉するように連接する排土連絡管25を設け、同排土連絡管25の内部に排土を小さく分断して撹拌する分断撹拌機23と排土中の大きな巨石・固結土を捕捉して貯泥槽には小さな排土成分のみ送り込む分級篭24を設けるとともに、分級篭24は排土連絡管25に出入自在に設け、更に貯泥槽30は密閉されていて、これに逆止弁付吸気管303と水・添加材を投入するバイブ付注入管305を設ける。
【選択図】図1
Description
その場合、切羽管理の施工技術としては、a式:泥水加圧式、b式:土圧式(b−1:泥土圧式・b−2:泥濃式)に分類される。
先ず、a式:の泥水加圧式は安定液工法の横型が切羽理論の中心であり、切羽に泥水を注入し掘削面に泥膜を形成して圧力差を確保し、切羽を加圧状態で連続掘進することで切羽土砂の崩壊を防止しながら掘進する施工法である。
泥水工法の排土システムは流体輸送のために、掘削土粒子が分離沈降を起こさない液状態での一定以上の管内流速が求められ、排土管内が高比重、高粘性、土粒子高含有率の性状となった場合は、液性による流体輸送が不可能となり、送排泥還流方式にはトラブルが発生する。すなわち、一般的な泥水工法での還流システムにおける送泥比重は1.10、排泥比重は1.35程度と考えられる。
以上のように、注入する送泥水比重を高くする必要性が高い地盤(透水性地盤、均等係数の5以下の地盤等)や無水層の地盤の掘進においては逸泥現象が発生しやすく、泥水工法での施工は地盤適用範囲を逸脱することも考えられる。
その結果、管内搬送としては、a式:の泥水加圧式では液性の流体輸送方式(ポンプ輸送)となるが、b式:の泥土圧式や泥濃式では塑性流動化の切羽性状となり、機内の排泥輸送方式は吸泥排土方式(真空搬送)、圧送ポンプ方式、ズリバケット方式、スクリューコンベア方式等が採用される。
スムーズな排土輸送を確保(摩擦抵抗の低減確保)するために、その排泥輸送の効率化対策としては、掘進機内の排土調圧装置から搬出される地山と掘削添加材(掘削地山土量に対する添加材注入率は20%〜50%)の混合撹拌状態を良くして、流動性が高い塑性流動化を図る必要がある。
このように、従来の推進工法(土圧式、泥土圧式、泥濃式)の排土システムでは、推進機カッタで掘削を終えた後、掘削添加材と混合・撹拌された掘削土砂が排土調圧バルブを通過して、そのまま後方の機内貯泥槽に排出される。
その場合、搬出される排土の土砂性状によっては、混合・撹拌不足の地山の固形粒子のままでの土砂も見受けられ、吸引口での閉塞等が生じやすく、鋼管内の詰まりも伴って排泥トラブルが生じ、その都度作業員が配管を外して解除する必要があった。
また、仮に撹拌不足の土砂が配管内を通過できた場合でも、土砂と鋼管内面との摩擦が上昇し、排土能力の低下により搬送距離が短くなる問題を抱えていた。
1) 機体先端に設けた隔壁の前方に掘削刃を回転させて地中を掘削する掘削部を設け、同掘削部の掘削刃を回動させる駆動装置を隔壁の後方機内に設け、前記隔壁は切羽の排土を取込む排土口を有し、同排土口に排土調圧バルブ及び排土管を機内後方に接続し、同排土管から吐出される排土を一次的に貯泥するとともに撹拌機構を備えた機内貯泥槽を設け、同貯泥槽の排土を吸泥排土方式あるいは圧送方式のポンプでもって管内の鋼管に送り込んで、同鋼管を介して坑外に排土を搬送するようにした地中掘削用掘進機において、排土管の内部の途中に排土管内の排土路の開閉を行える排土調圧バルブを設けるととともに、排土管の管端と貯泥槽との間を排土連絡管で密封するように接続し、同排土連絡管の管路途中に排土の固まりを分断して撹拌する分断撹拌機を設け、更に分断撹拌機と貯泥槽との間の排土連絡管途中に鋼管で搬送することが困難となる寸法形状の巨石や玉石又は分断されなかった固まりを分級して、内部に捕捉する分級篭を排土連絡管から出入れ自在に設け、更に貯泥槽は密閉構造とするとともに貯泥槽内の気圧が設定負圧となれば、外気を取り込める逆止弁付吸気管を設けたことを特徴とする、地中掘削用掘進機における機内排土処理システム
2) 貯泥槽の撹拌機構として、撹拌して流動性を向上させるとともに排土を鋼管へ送り込むスクリューコンベアを貯泥槽に設けた、前記1)記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム
3) 逆止弁付吸気管の管路途中に開閉バルブを設けた、前記1)又は2)記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム
4) 貯泥槽に水・泥水又は添加材を投入できるバルブ付注入管を設けた、前記1)〜3)いずれか記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム
にある。
(1)密閉構造であること。
(2)撹拌・混合・塑性流動化機能を有する装置(例えばスクリュータイプ撹拌装置等)が内蔵された貯泥槽であること。
(3)管内の空気の流入が可能な負圧が発生した場合に吸気を可能としたエアー吸気弁(逆止弁機能を有する)が設置されていること。
(4)搬送される土砂を断続的なプラグ体輸送とするために、エアー、土砂、エアー、土砂の交互が管内に輸送できる装置が併用されていること。
(5)特に、固結粘性土等の地山を掘進する場合は、大きな塊となって排土される場合があり、その塊が吸引口に寄せられた場合、排土鋼管吸引口が閉鎖される場合があるため、排土管から機内貯泥槽に移送される直前に土砂を小割する装置も必要となる。
(6)礫や玉石を分離除去する開閉扉のある分級篭を有すること。
更に、その分断撹拌機と貯泥槽との間の排土連絡管に分級篭を出入れ自在に設けたので、鋼管で輸送困難な巨石や玉石又は排土の固まりをこの分級篭で捕捉して貯泥槽に入らないようにするとともに、簡単にこれらの巨石や玉石・固まりを排土連絡管の位置で外部へ排出可能とした。
もし、密閉された貯泥槽30の槽内空気が大きな負圧になれば、貯泥槽30の逆止弁付吸気管303が大気を吸引して負圧を緩める。
又は、吸気管303の開閉バルブ304の操作によってエアー、土砂、エアー、土砂の交互に輸送するプラグ体輸送を可能としている。
更に、分級篭24を設けることで分断撹拌機23で小さくできなかった鋼管搬送が困難な巨石や玉石、排土の固まりを捕捉して、貯泥槽30に送られないようにしているので鋼管内が詰ることなく、確実に排土の鋼管搬送を可能にできるようにしている。
又、負圧が強くなれば逆止弁付の吸気管303が働いて、空気を適度に供給でき、円滑な排土搬送を可能にしている。又、吸気管303に開閉バルブ304を設けているので、その吸気の程度を操作によって適切にできる。
加えて、バルブ305aを有するバルブ付注入管305から濃度調材、粘度調整材、水等を貯泥槽30に投入でき、排土の鋼管搬送に適した排土の濃度・比重・粘性に調整できるようになっている。
10 ケーシング
11 隔壁
12 回転掘削刃
13 掘削部
14 駆動装置
141 モータ
142 減速機構
15 推進管
20 排土口
21 排土管
211 スクリューコンベア
22 排土調圧バルブ
23 分断撹拌機
231 回転軸
232 切断刃
24 分級篭
241 開閉扉
242 ロックボルト
243 篭受部材
25 排土連絡管
251 出入口
30 貯泥槽
301 スクリューコンベア
302 油圧モータ
303 逆止弁付吸気管
304 開閉バルブ
305 バルブ付注入管
305a バルブ
40 鋼管
41 方向修正ジャッキ
Claims (4)
- 機体先端に設けた隔壁の前方に掘削刃を回転させて地中を掘削する掘削部を設け、同掘削部の掘削刃を回動させる駆動装置を隔壁の後方機内に設け、前記隔壁は切羽の排土を取込む排土口を有し、同排土口に排土調圧バルブ及び排土管を機内後方に接続し、同排土管から吐出される排土を一次的に貯泥するとともに撹拌機構を備えた機内貯泥槽を設け、同貯泥槽の排土を吸泥排土方式あるいは圧送方式のポンプでもって管内の鋼管に送り込んで、同鋼管を介して坑外に排土を搬送するようにした地中掘削用掘進機において、排土管の内部の途中に排土管内の排土路の開閉を行える排土調圧バルブを設けるととともに、排土管の管端と貯泥槽との間を排土連絡管で密封するように接続し、同排土連絡管の管路途中に排土の固まりを分断して撹拌する分断撹拌機を設け、更に分断撹拌機と貯泥槽との間の排土連絡管途中に鋼管で搬送することが困難となる寸法形状の巨石や玉石又は分断されなかった固まりを分級して、内部に捕捉する分級篭を排土連絡管から出入れ自在に設け、更に貯泥槽は密閉構造とするとともに貯泥槽内の気圧が設定負圧となれば、外気を取り込める逆止弁付吸気管を設けたことを特徴とする、地中掘削用掘進機における機内排土処理システム。
- 貯泥槽の撹拌機構として、撹拌して流動性を向上させるとともに排土を鋼管へ送り込むスクリューコンベアを貯泥槽に設けた、請求項1記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム。
- 逆止弁付吸気管の管路途中に開閉バルブを設けた、請求項1又は2記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム。
- 貯泥槽に水・泥水又は添加材を投入できるバルブ付注入管を設けた、請求項1〜3いずれか記載の地中掘削用掘進機における機内排土処理システム。
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