JP2004052514A - リサイクル液の回収方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ソイルセメントミキシングを伴う開削工事において、メンテナンスが簡単な掘削泥土の搬送手段を用いて、礫等の沈降による掘削の抵抗、応力材の挿入障害、掘削機の駆動停止や再始動不能の回避等も図れることを課題とする。
【解決手段】エンドレスチェーン式カッター掘削機27による掘削の場合において、底部掘削部近傍に泥土吸込み口1を設け、掘削攪拌中に発生する泥水状の余剰混合土の搬送用にベンチュリ効果を利用したポンプを用い、その駆動力として、泥水状の余剰混合土から取出したリサイクル液を高圧にして用いるか、またはエアーリフトを用いることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】エンドレスチェーン式カッター掘削機27による掘削の場合において、底部掘削部近傍に泥土吸込み口1を設け、掘削攪拌中に発生する泥水状の余剰混合土の搬送用にベンチュリ効果を利用したポンプを用い、その駆動力として、泥水状の余剰混合土から取出したリサイクル液を高圧にして用いるか、またはエアーリフトを用いることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
ソイルセメントミキシングを伴う掘削工法におけるリサイクル液の回収方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の開削工事において、近年ソイルセメントミキシング工法が一般的に行われている。該ソイルセメントミキシング工法は、原位置土とセメント系の固化剤液とを掘削と同時に混合攪拌して連続壁や杭体等を造成するものであり、造成される構造体の均一性の確保、及び応力材の挿入性向上のため造成対象土単位体積当たり50〜90%程度のセメント系懸濁液の注入を必要とするのが一般的である。
【0003】
そのため、上記セメント系固化剤液の注入量に比例する形で泥水状の余剰混合土が発生し、多くの場合これを自然乾燥した後、産業廃棄物として処分するようになされている。
【0004】
これに対し、泥水状の余剰混合土からリサイクル液を取出し、利用するリサイクル工法が提案されている。この方法は、掘削時の固化剤液注入に伴い地上付近に発生した泥水状の余剰混合土を油圧ショベルまたは、スクイズポンプ等により回収し、振動スクリーンとサイクロンにて土砂分と水分とを分離し、セメントが含まれる水分(泥水)を自動プラントに送り、不足しているセメントを追加ミキシング後掘削機へ戻してリサイクルを行うという方法(特開2001−271338)である。図4はそのフローの一部である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図4の方法では地上付近のピット40からスクイズポンプ41を使用し、泥水状の余剰混合土を回収するため、底部掘削部付近の掘削土砂が搬送され難く、また礫等が沈降するため地山掘削の抵抗になっており、応力材の挿入の障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能につながることがある。
【0006】
これに対し、上記問題を避ける方法として、礫等を沈降させず土砂を地上に排出するよう、注入液の粘度を上げる方法が取られ厳重な粘度管理が行われている。この方法の場合、回収された泥水状の余剰混合土の粘度が高く、大きな振動スクリーンとサイクロンを必要とし、リサイクルを難しくしている。
【0007】
一方、泥水状の余剰混合土を回収するポンプとして、サンドポンプやスクイズポンプが用いられてきたが異物混入による詰まり等で、メンテナンスが絶えず必要であった。そのため、構造がシンプルでメンテナンスも簡単なジェットポンプや混気ジェットポンプの使用が考えられる。しかし、これらのポンプは駆動力が高圧水であり、泥水状の余剰混合土を回収しそこからリサイクル液を取出す場合、泥水状の余剰混合土と駆動高圧水とが混合することにより、結果としてリサイクル液が希釈され過ぎて使用不可となるため、この用途には適用されることはなかった。また、地上付近のピットから余剰混合土を回収する(図4)ことが主流であったため、エアーリフト方式も適用されてこなかった。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】
前記課題を解決するための本発明は、泥水状の余剰混合土を底部掘削部近傍に設けた吸込み口から、駆動圧力水として新規固化剤液及び泥水状の余剰混合土から取出したリサイクル液を用いるジェットポンプまたは混気ジェットポンプにより、リサイクルプラントへ吸引搬送し、土砂分を分離除去すると共にリサイクル液を調整循環することを特徴とするものである。
【0009】
この他、上記吸込み口からの余剰混合土吸引搬送方式としてジェットポンプ等の代わりにエアーリフト方式を採用することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明のリサイクル工法の作用概略を説明すると次のようである。本発明の方法では、図1に示したように掘削ヘッド近傍の吸込み口から、泥水状の余剰混合土を回収するため底部掘削部付近の掘削土砂が搬送され、地山掘削面は常に新たな面となり、沈降礫等も大部分が沈降と共に吸引され取り除かれることとなるので掘削抵抗になることはなく、また応力材の挿入障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能につながることもない。
【0011】
上記のことから、掘削土砂の沈降に配慮する必要がなく、ソイルセメントの粘性を下げることができ、低粘度の余剰混合土から振動スクリーン等を通してリサイクル液を回収するのでその工程が容易になると共に掘削個所がセメント分の多い均一なソイルセメント造成となる。
【0012】
また、高圧水の代わりに希釈を考慮する必要のないリサイクル液を駆動力とすることにより、泥水状の余剰混合土の搬送に構造がシンプルでメンテナンスが簡単なジェットポンプや混気ジェットポンプ等が適用可となり、それらは動力源が電気ではないため漏電等の心配もないという長所も併せ持つ。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。図1は本発明に係わるソイルセメントミキシングを伴う固化剤余剰液リサイクル工法及びその装置の全体フローと個別には余剰混合土の吸込み口1の位置及び発生泥土搬送用混気ジェットポンプ30等の駆動流体に関する供給回収循環等概念を示している。尚、(A)は地中連続壁等の造成に適用されるエンドレスチェーン式カッター掘削機27部をまた、(D)は余剰液の回収リサイクルプラント部の概念とフローとを示している。
【0014】
図2は、混気ジェットポンプ30の余剰混合土吸込み口1付近(図1の(B)部)の拡大概念図示しており、また(C)は混気ジェットポンプ30の概念図である。高圧駆動流体により吸引側が負圧となり泥水状の余剰混合土が吸込まれ搬送される。また、図3は、エアーリフト31の場合の余剰混合土吸引口付近(図1の(B)部)の拡大概念図示している。
【0015】
ここで、本発明の一例として図1に従い、固化剤余剰液リサイクル工法及びその装置におけるリサイクル液の流れを説明する。まず、掘削開始に伴い予め調製されアジテータ17に貯溜の固化剤液を、固化剤用ポンプ23を経て固化剤液吐出口28から吐出させ、エンドレスチェーン式カッター掘削機27で掘削された掘削原位置土と混合攪拌させる。これと共に、駆動流体として予めリサイクル液用タンク7に準備され高圧ポンプ8で加圧されたた水または固化剤液を混気ジェットポンプ1に送り、低部掘削部近傍に設けられた余剰混合土吸込み口1から、その吸引力により掘削原位置土と固化剤液との攪拌混合物である泥水状の余剰混合土を吸引し配管2を経て振動スクリーン3に搬送する。
【0016】
その際、混気ジェットポンプ30の駆動補助である空気は圧縮空気でなく吸気口を地上に配した洩れ込み空気でもよいが、掘削条件により例えば高深度の場合等はコンプレッサ10から配管11を経て圧縮空気を送り込む。尚、ジェットポンプ(図示せず)の場合は空気配管が不要となる。
【0017】
尚、エンドレスチェーン式カッター掘削機27で掘削された掘削原位置土と固化剤液との攪拌混合物である泥水状の余剰混合土はチェーン用ガイド兼余剰混合土引込み羽根25にて余剰混合土吸込み口1の方に誘導される。
【0018】
一方、固化剤液吐出口28の位置として図1においては余剰混合土吸込み口1とほぼ同深度に取付けてあるが、この位置に限定されるものではなく地上近くに取付けてもよく、また複数の吐出口を設けてもよい。要は掘削原位置土とセメント系の固化剤液とを掘削と同時に混合攪拌し均一なソイルセメントを造成することにある。
【0019】
次に、配管2を経て搬送されてきた泥水状の余剰混合土は振動スクリーン3にて土砂分と固化剤液分とに分けられ、土砂分は排土として排土容器13に排出され、そこから通常排土としてダンプトラック等で搬出処理される。一方、固化剤液分は1次タンク4に貯溜されると共にそこからポンプ5にてサイクロン6に送られ、微粒スラリーを除かれた更に純度の高い再利用可能なリサイクル液はサイクロン6からオーバーフローして2次タンク7にはいり貯留され、サイクロン6で捕獲された粗粒スラリーは振動スクリーン3に再度戻される。
【0020】
振動スクリーン3での余剰混合土の粘度が高く濾過難の場合はポンプ22にて給水タンク21から希釈水を振動スクリーン3に送ることも可能であるが、本発明の場合は低粘度で施工することが基準になっているので特殊な場合を除きその必要はない。
【0021】
こうして、再利用可能となったリサイクル液は混気ジェットポンプ30の駆動液として循環使用され、回収量が増した段階でポンプ14にて配管15を経て固化剤液調合ミキサ16に敷液として液送され、ベントナイトサイロ19、添加剤タンク20、セメントサイロ18等から固化剤液に必要な成分を規定値になるよう補充され、ミキシング後アジテータ17に貯溜され、固化剤液吐出口28へと送られる。
【0022】
尚、泥水状の余剰混合土の吸引搬送ポンプがエアーリフト31である図4場合は、駆動力が圧縮空気であるのでコンプレッサ10から配管11を経て圧縮空気が余剰液吸引回収口1近傍のラインの吹き出し口32に送られる。
【0023】
なお、図3のエアーリフトの場合も、説明を省略するがほぼ同じように使用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述のとおり本発明によれば、以下の効果がある。
▲1▼底部掘削部近傍に設けられた吸込み口から土砂を吸い込むため、地山掘削面は常に新しい地山が現れ掘削効率が高くなる。即ち、掘削したズリの搬送抵抗が軽減され掘削力を増加させる。
▲2▼この方法では底部掘削部近傍に設けられた吸込み口から土砂を吸い込むため、礫等沈降堆積による応力材の挿入障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能を回避できる。
▲3▼ソイルセメントミキシング粘度を下げることができるので、掘削溝・削孔穴には土砂が少なくセメント分が多い均一なソイルセメントを造成することが可能となる。
▲4▼エアーリフトや混気ジェットポンプ等が使えるのでメンテナンスが容易となる。
▲5▼泥水状の余剰混合土の粘度が低く、振動スクリーンを使用したリサイクル施工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる全体フロー及び概念図。
【図2】本発明に係わる混気ジェットポンプ方式の余剰混合土吸引口付近拡大概念図。(C):混気ジェットポンプ概念図
【図3】本発明に係わるエアーリフト方式の余剰混合土吸引口付近拡大概念図。
【図4】従来の工法概念図。
【符号の説明】
1 余剰混合土吸い込み口
3 振動スクリーン
6 サイクロン
7 リサイクル液用タンク(2次タンク)
8 高圧水ポンプ(高圧リサイクル液ポンプ)
10 エアーコンプレッサー
16 ミキサ
17 アジテータ
25 チェーン用ガイド兼余剰混合土引込み羽根
27 エンドレスチェーン式カッター掘削機
28 固化剤液吐出口
29 チェーン
30 混気ジェットポンプ
31 エアーリフト
【発明の属する技術分野】
ソイルセメントミキシングを伴う掘削工法におけるリサイクル液の回収方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
種々の開削工事において、近年ソイルセメントミキシング工法が一般的に行われている。該ソイルセメントミキシング工法は、原位置土とセメント系の固化剤液とを掘削と同時に混合攪拌して連続壁や杭体等を造成するものであり、造成される構造体の均一性の確保、及び応力材の挿入性向上のため造成対象土単位体積当たり50〜90%程度のセメント系懸濁液の注入を必要とするのが一般的である。
【0003】
そのため、上記セメント系固化剤液の注入量に比例する形で泥水状の余剰混合土が発生し、多くの場合これを自然乾燥した後、産業廃棄物として処分するようになされている。
【0004】
これに対し、泥水状の余剰混合土からリサイクル液を取出し、利用するリサイクル工法が提案されている。この方法は、掘削時の固化剤液注入に伴い地上付近に発生した泥水状の余剰混合土を油圧ショベルまたは、スクイズポンプ等により回収し、振動スクリーンとサイクロンにて土砂分と水分とを分離し、セメントが含まれる水分(泥水)を自動プラントに送り、不足しているセメントを追加ミキシング後掘削機へ戻してリサイクルを行うという方法(特開2001−271338)である。図4はそのフローの一部である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図4の方法では地上付近のピット40からスクイズポンプ41を使用し、泥水状の余剰混合土を回収するため、底部掘削部付近の掘削土砂が搬送され難く、また礫等が沈降するため地山掘削の抵抗になっており、応力材の挿入の障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能につながることがある。
【0006】
これに対し、上記問題を避ける方法として、礫等を沈降させず土砂を地上に排出するよう、注入液の粘度を上げる方法が取られ厳重な粘度管理が行われている。この方法の場合、回収された泥水状の余剰混合土の粘度が高く、大きな振動スクリーンとサイクロンを必要とし、リサイクルを難しくしている。
【0007】
一方、泥水状の余剰混合土を回収するポンプとして、サンドポンプやスクイズポンプが用いられてきたが異物混入による詰まり等で、メンテナンスが絶えず必要であった。そのため、構造がシンプルでメンテナンスも簡単なジェットポンプや混気ジェットポンプの使用が考えられる。しかし、これらのポンプは駆動力が高圧水であり、泥水状の余剰混合土を回収しそこからリサイクル液を取出す場合、泥水状の余剰混合土と駆動高圧水とが混合することにより、結果としてリサイクル液が希釈され過ぎて使用不可となるため、この用途には適用されることはなかった。また、地上付近のピットから余剰混合土を回収する(図4)ことが主流であったため、エアーリフト方式も適用されてこなかった。
【0008】
【課題を解決しようとする手段】
前記課題を解決するための本発明は、泥水状の余剰混合土を底部掘削部近傍に設けた吸込み口から、駆動圧力水として新規固化剤液及び泥水状の余剰混合土から取出したリサイクル液を用いるジェットポンプまたは混気ジェットポンプにより、リサイクルプラントへ吸引搬送し、土砂分を分離除去すると共にリサイクル液を調整循環することを特徴とするものである。
【0009】
この他、上記吸込み口からの余剰混合土吸引搬送方式としてジェットポンプ等の代わりにエアーリフト方式を採用することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】
本発明のリサイクル工法の作用概略を説明すると次のようである。本発明の方法では、図1に示したように掘削ヘッド近傍の吸込み口から、泥水状の余剰混合土を回収するため底部掘削部付近の掘削土砂が搬送され、地山掘削面は常に新たな面となり、沈降礫等も大部分が沈降と共に吸引され取り除かれることとなるので掘削抵抗になることはなく、また応力材の挿入障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能につながることもない。
【0011】
上記のことから、掘削土砂の沈降に配慮する必要がなく、ソイルセメントの粘性を下げることができ、低粘度の余剰混合土から振動スクリーン等を通してリサイクル液を回収するのでその工程が容易になると共に掘削個所がセメント分の多い均一なソイルセメント造成となる。
【0012】
また、高圧水の代わりに希釈を考慮する必要のないリサイクル液を駆動力とすることにより、泥水状の余剰混合土の搬送に構造がシンプルでメンテナンスが簡単なジェットポンプや混気ジェットポンプ等が適用可となり、それらは動力源が電気ではないため漏電等の心配もないという長所も併せ持つ。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。図1は本発明に係わるソイルセメントミキシングを伴う固化剤余剰液リサイクル工法及びその装置の全体フローと個別には余剰混合土の吸込み口1の位置及び発生泥土搬送用混気ジェットポンプ30等の駆動流体に関する供給回収循環等概念を示している。尚、(A)は地中連続壁等の造成に適用されるエンドレスチェーン式カッター掘削機27部をまた、(D)は余剰液の回収リサイクルプラント部の概念とフローとを示している。
【0014】
図2は、混気ジェットポンプ30の余剰混合土吸込み口1付近(図1の(B)部)の拡大概念図示しており、また(C)は混気ジェットポンプ30の概念図である。高圧駆動流体により吸引側が負圧となり泥水状の余剰混合土が吸込まれ搬送される。また、図3は、エアーリフト31の場合の余剰混合土吸引口付近(図1の(B)部)の拡大概念図示している。
【0015】
ここで、本発明の一例として図1に従い、固化剤余剰液リサイクル工法及びその装置におけるリサイクル液の流れを説明する。まず、掘削開始に伴い予め調製されアジテータ17に貯溜の固化剤液を、固化剤用ポンプ23を経て固化剤液吐出口28から吐出させ、エンドレスチェーン式カッター掘削機27で掘削された掘削原位置土と混合攪拌させる。これと共に、駆動流体として予めリサイクル液用タンク7に準備され高圧ポンプ8で加圧されたた水または固化剤液を混気ジェットポンプ1に送り、低部掘削部近傍に設けられた余剰混合土吸込み口1から、その吸引力により掘削原位置土と固化剤液との攪拌混合物である泥水状の余剰混合土を吸引し配管2を経て振動スクリーン3に搬送する。
【0016】
その際、混気ジェットポンプ30の駆動補助である空気は圧縮空気でなく吸気口を地上に配した洩れ込み空気でもよいが、掘削条件により例えば高深度の場合等はコンプレッサ10から配管11を経て圧縮空気を送り込む。尚、ジェットポンプ(図示せず)の場合は空気配管が不要となる。
【0017】
尚、エンドレスチェーン式カッター掘削機27で掘削された掘削原位置土と固化剤液との攪拌混合物である泥水状の余剰混合土はチェーン用ガイド兼余剰混合土引込み羽根25にて余剰混合土吸込み口1の方に誘導される。
【0018】
一方、固化剤液吐出口28の位置として図1においては余剰混合土吸込み口1とほぼ同深度に取付けてあるが、この位置に限定されるものではなく地上近くに取付けてもよく、また複数の吐出口を設けてもよい。要は掘削原位置土とセメント系の固化剤液とを掘削と同時に混合攪拌し均一なソイルセメントを造成することにある。
【0019】
次に、配管2を経て搬送されてきた泥水状の余剰混合土は振動スクリーン3にて土砂分と固化剤液分とに分けられ、土砂分は排土として排土容器13に排出され、そこから通常排土としてダンプトラック等で搬出処理される。一方、固化剤液分は1次タンク4に貯溜されると共にそこからポンプ5にてサイクロン6に送られ、微粒スラリーを除かれた更に純度の高い再利用可能なリサイクル液はサイクロン6からオーバーフローして2次タンク7にはいり貯留され、サイクロン6で捕獲された粗粒スラリーは振動スクリーン3に再度戻される。
【0020】
振動スクリーン3での余剰混合土の粘度が高く濾過難の場合はポンプ22にて給水タンク21から希釈水を振動スクリーン3に送ることも可能であるが、本発明の場合は低粘度で施工することが基準になっているので特殊な場合を除きその必要はない。
【0021】
こうして、再利用可能となったリサイクル液は混気ジェットポンプ30の駆動液として循環使用され、回収量が増した段階でポンプ14にて配管15を経て固化剤液調合ミキサ16に敷液として液送され、ベントナイトサイロ19、添加剤タンク20、セメントサイロ18等から固化剤液に必要な成分を規定値になるよう補充され、ミキシング後アジテータ17に貯溜され、固化剤液吐出口28へと送られる。
【0022】
尚、泥水状の余剰混合土の吸引搬送ポンプがエアーリフト31である図4場合は、駆動力が圧縮空気であるのでコンプレッサ10から配管11を経て圧縮空気が余剰液吸引回収口1近傍のラインの吹き出し口32に送られる。
【0023】
なお、図3のエアーリフトの場合も、説明を省略するがほぼ同じように使用できる。
【0024】
【発明の効果】
以上詳述のとおり本発明によれば、以下の効果がある。
▲1▼底部掘削部近傍に設けられた吸込み口から土砂を吸い込むため、地山掘削面は常に新しい地山が現れ掘削効率が高くなる。即ち、掘削したズリの搬送抵抗が軽減され掘削力を増加させる。
▲2▼この方法では底部掘削部近傍に設けられた吸込み口から土砂を吸い込むため、礫等沈降堆積による応力材の挿入障害はもとより掘削機の駆動停止や再始動不能を回避できる。
▲3▼ソイルセメントミキシング粘度を下げることができるので、掘削溝・削孔穴には土砂が少なくセメント分が多い均一なソイルセメントを造成することが可能となる。
▲4▼エアーリフトや混気ジェットポンプ等が使えるのでメンテナンスが容易となる。
▲5▼泥水状の余剰混合土の粘度が低く、振動スクリーンを使用したリサイクル施工が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる全体フロー及び概念図。
【図2】本発明に係わる混気ジェットポンプ方式の余剰混合土吸引口付近拡大概念図。(C):混気ジェットポンプ概念図
【図3】本発明に係わるエアーリフト方式の余剰混合土吸引口付近拡大概念図。
【図4】従来の工法概念図。
【符号の説明】
1 余剰混合土吸い込み口
3 振動スクリーン
6 サイクロン
7 リサイクル液用タンク(2次タンク)
8 高圧水ポンプ(高圧リサイクル液ポンプ)
10 エアーコンプレッサー
16 ミキサ
17 アジテータ
25 チェーン用ガイド兼余剰混合土引込み羽根
27 エンドレスチェーン式カッター掘削機
28 固化剤液吐出口
29 チェーン
30 混気ジェットポンプ
31 エアーリフト
Claims (3)
- ソイルセメントミキシングを伴う掘削工法において、掘削原位置土と固化剤液とにより掘削攪拌中に発生する泥水状の余剰混合土を底部掘削部近傍に吸込み口を設け、吸引搬送にジェットポンプまたは混気ジェットポンプの如きベンチュリ効果を利用した方式または、エアーリフト方式を用いることを特徴とするリサイクル液の回収方法。
- ソイルセメントミキシングを伴う掘削装置において、掘削原位置土と固化剤液とにより掘削攪拌中に発生する泥水状の余剰混合土を底部掘削部近傍に吸込み口を設け、吸引搬送にジェットポンプまたは混気ジェットポンプまたは、エアーリフトを搭載したことを特徴とするリサイクル液の回収掘削装置。
- ソイルセメントミキシングを伴う掘削工法において、掘削原位置土と固化剤液とにより掘削攪拌中に発生する泥水状の余剰混合土の搬送用ジェットポンプまたは混気ジェットポンプの駆動圧力水として、始動用に水又は新規固化剤液を、その後掘削攪拌中に排出される掘削原位置土と固化剤液との余剰混合土から土砂分等の固形分を分離して取出したリサイクル液を用いることを特徴とするリサイクル液の活用方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002241184A JP2004052514A (ja) | 2002-07-19 | 2002-07-19 | リサイクル液の回収方法及びその装置 |
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Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004052514A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127892A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Ohbayashi Corp | 地中構造物の構築方法、地盤掘削装置 |
CN108265703A (zh) * | 2018-02-12 | 2018-07-10 | 江苏地龙重型机械有限公司 | 一种用于薄壁连续墙无缝成槽机的刀具装置 |
-
2002
- 2002-07-19 JP JP2002241184A patent/JP2004052514A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008127892A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Ohbayashi Corp | 地中構造物の構築方法、地盤掘削装置 |
CN108265703A (zh) * | 2018-02-12 | 2018-07-10 | 江苏地龙重型机械有限公司 | 一种用于薄壁连续墙无缝成槽机的刀具装置 |
CN108265703B (zh) * | 2018-02-12 | 2024-02-23 | 江苏地龙重型机械有限公司 | 一种用于薄壁连续墙无缝成槽机的刀具装置 |
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