JP2016160152A - ガス発生剤組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料(A)として硝酸グアニジン、酸化剤(B)として塩基性金属硝酸塩、並びにバインダー(C)としてカルボキシメチルセルロースナトリウム塩を含有し、該カルボキシメチルセルロース塩は1%(w/w)水溶液の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が1,000mPa・s以上であるガス発生剤組成物。更に、当該ガス発生剤組成物は、燃焼調整剤(D)を含有しており、前記燃焼調整剤(D)はその含有量が4〜10質量%であるガス発生剤組成物。
【効果】前記ガス発生剤組成物は、排ガス中の一酸化炭素濃度と窒素酸化物を低減することができる。
【選択図】なし
Description
ガス発生剤の燃焼により生成するガス中の一酸化炭素を低減させる方法としては、燃料成分、酸化剤成分及びバインダー等の各種添加剤を含有したガス発生剤中の酸素バランスを、量論比よりもプラス(+)側へ設定することにより達成できるとされている。また、ガス発生剤の燃焼温度を低下させることで、一酸化炭素や窒素酸化物を低減する方法が報告されている。例えば、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウム等の金属水酸化物を添加する方法(特許文献1)、複合塩基性炭酸塩を添加する方法(特許文献2)、ガラス粉末を添加する方法(特許文献3)等、燃焼温度を低減させるための添加剤を用いることで生成ガス中の有害成分を低減できることが報告されている。
[1] 燃料成分(A)、酸化剤(B)、バインダー剤(C)を含むガス発生剤組成物であって、前記燃料(A)が硝酸グアニジンを含有し、前記酸化剤(B)が塩基性金属硝酸塩を含有し、前記バインダー剤(C)がカルボキシメチルセルロース塩を含有し、該カルボキシメチルセルロース塩は1%(w/w)水溶液の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が1,000mPa・s以上であることを特徴とするガス発生剤組成物。
[2] 前記硝酸グアニジン(A)の含有量が20〜60質量%であり、前記塩基性金属硝酸塩(B)の含有量が35〜75質量%であり、前記カルボキシメチルセルロース塩(C)の含有量が0.1〜10質量%であることを特徴とする、前記[1]に記載のガス発生剤組成物。
[3] 更に、燃焼調整剤(D)として合成ヒドロタルサイト、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、三酸化二鉄、四酸化三鉄、水酸化酸化アルミニウム、カオリン、酸性白土からなる群から選択される1種以上を含有する、前記[1]または[2]に記載のガス発生剤組成物。
[4] 前記燃焼調整剤(D)が合成ヒドロタルサイトである、前記[1]〜[3]の何れか一項に記載のガス発生剤組成物。
[5] 前記燃焼調整剤(D)の含有量が4〜10質量%である、前記[1]〜[4]の何れか一項に記載のガス発生剤組成物。
[6] 前記請求項1〜5の何れか一項に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生器。
本発明は燃料成分(A)として硝酸グアニジンを含有し、酸化剤(B)として塩基性金属硝酸塩を含有し、バインダー剤(C)としてカルボキシメチルセルロース塩を含有するガス発生剤組成物に関する。
本発明において、硝酸グアニジンは、取り扱いが容易であることから粉末状若しくは顆粒状であることが好ましく、その50%粒径は、5〜80μmが好ましく、10〜50μmが更に好ましい。なお、硝酸グアニジンの50%粒径は、大き過ぎるとガス発生剤組成物成形体の強度が低下する一方で、小さ過ぎると粉砕に多大なコストを必要とする。なお、本発明において50%粒径とは、測定粒子数基準の50%粒径を意味し、例えばレーザー回折・散乱法等で測定できる。
より具体的には、5−オキソ−1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、5−アミノテトラゾール、硝酸アミノテトラゾール、ニトロアミノテトラゾール、ビテトラゾール(5,5'−ビ−1H−テトラゾール)、5,5'−ビ−1H−テトラゾールジアンモニウム塩、アゾビステトラゾール、5,5'−アゾビステトラゾールジグアニジウム塩、グアニジン、ニトログアニジン、シアノグアニジン、トリアミノグアニジン硝酸塩、硝酸アミノグアニジン、ビウレット、アゾジカルボンアミド、カルボヒドラジド、カルボヒドラジド硝酸塩錯体、シュウ酸ヒドラジド、ヒドラジン硝酸塩錯体、アンミン錯体等が好適に挙げられる。これらの含窒素有機化合物の中でも、安価で反応性が良く比較的取り扱いが容易であることから、テトラゾール誘導体、ビテトラゾール誘導体及びグアニジン誘導体が好ましく、ニトログアニジン、ビテトラゾール、アゾビステトラゾール及び5−アミノテトラゾールが更に好ましい。
燃料成分(A)として、硝酸グアニジンと他の含窒素有機化合物の混合燃料系を用いる場合、ガス発生剤組成物中に占める燃料成分(A)の含有率(配合割合)は、20〜60質量%が好ましく、30〜55質量%がより好ましい。
上記塩基性金属硝酸塩は、取り扱いが容易であることから粉末若しくは顆粒状であることが好ましく、その50%粒径は、1〜80μmが好ましく、1〜50μmが更に好ましい。なお、塩基性金属硝酸塩の50%粒径は、大き過ぎるとガス発生剤組成物成形体の強度が低下する。一方で、粉体の粒径が小さ過ぎるものは、燃料成分との均一な混合が困難な場合がある。また小粒径の塩基性金属硝酸塩の調製には粉砕に多大なコストを必要とする問題もある。
酸化剤(B)として、塩基性金属硝酸塩と併せて用いる好ましい共酸化剤としては、硝酸ストロンチウムであり、塩基性硝酸銅と硝酸ストロンチウムの混合酸化剤を用いることが好ましい。また、過塩素酸カリウムも好ましく、塩基性硝酸銅と過塩素酸カリウムの混合酸化剤を用いることが好ましい。
共酸化剤を用いる場合、塩基性金属硝酸塩と共酸化剤の混合比率(w/w)は、10:1〜1:10で用いることが好ましく、より好ましくは、5:1〜1:5である。
本発明はバインダー剤(C)として用いられるカルボキシメチルセルロース塩としては、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等を用いることができる。中でも、ナトリウム塩、アンモニウム塩が好ましい。
前記粘度が1,000mPa・sより小さい場合、押出成形によりガス発生剤成型体を調製する際にバインダー剤として機能せず、所定の形状の成形体を調製できない。また、得られるガス発生剤は耐熱性が劣るものであり、自動車に搭載するエアバッグ用ガス発生剤に適用できる性能を充足できない。したがって、成型性が得られ所望の形状に成形出来て、耐熱性が保証されたガス発生剤を得るためには、前記粘度が1,000mPa・s以上のカルボキシメチルセルロース塩を用いる必要がある。
なお、前記粘度の上限は特に限定されるものではないが、燃料成分、酸化剤成分との混練性を考慮すると、1%(w/w)水溶液にした場合に25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が20,000mPa・s以下のカルボキシメチルセルロース塩を用いることが好ましい。
本発明のガス発生剤組成物の有害ガスの生成を抑制するためには、バインダー剤(C)としてカルボキシメチルセルロース塩を用いることが重要である。このため、他の共存バインダー剤の使用は一酸化炭素や窒素酸化物の生成量に影響を与えない程度で使用することが望まれる。より好ましくは、本発明のバインダー剤(C)はカルボキシメチルセルロース塩のみであって、他のバインダー剤を含まないことが好ましい。
本発明のガス発生剤組成物中における燃焼調整剤(D)の含有量は0〜15質量%が好ましく、0.5〜15質量%であることがより好ましい。4〜10質量%の含有量で用いることが特に好ましい。燃焼調整剤(D)の含有量が高いと、燃焼性能の低下や燃焼で生じる残渣量が増加する問題が生じる。
前記燃焼調整剤(D)としては、合成ヒドロタルサイトが一酸化炭素及び窒素酸化物生成量の抑制効果が高く、好ましい。
スラグ形成剤とは、ガス発生剤組成物の燃焼後に生成する燃焼残渣を容易にろ過することを可能にする添加剤であり、インフレータの外に放出することを防ぐことを目的に添加される。該スラグ形成剤の具体例としては、例えば、窒化珪素、炭化珪素、二酸化珪素、珪酸塩、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸性白土、クレー等の天然鉱物等が挙げられる。
本発明においてスラグ形成剤を用いる場合、ガス発生剤組成物中における含有量は、0.5〜10質量%が好ましく、1〜5質量%が更に好ましい。スラグ形成剤の含有量が高いと、燃焼性を低下させ、更には発生ガスのモル数を低下させることから、乗員保護性能が十分に発揮されないおそれがある。
本発明において滑剤を用いる場合、ガス発生剤組成物中における滑剤の含有量は、0.1〜5質量%が好ましく、0.1〜2質量%が更に好ましい。滑剤の含有量が高いと、燃焼性の低下、発生ガスのモル数の低下、更には発生ガス中の一酸化炭素の濃度の増大等が起きるおそれがある。
本発明において燃焼調整剤を用いる場合、ガス発生剤組成物中における燃焼調整剤の含有量は、10質量%以下が好ましく、5質量%以下が更に好ましい。
本発明のガス発生剤の形状は、特に限定されず、ペレット状、ディスク状、球状、棒状、円柱状、円筒状、金平糖状、テトラポット状等が挙げられる。また、該成形体は、無孔のものでもよいし、単孔又は多孔といった有孔のもの(例えば、単孔円筒状又は多孔円筒状)でもよい。更に、ペレット状、ディスク状の成形体は、片面又は両面に1個乃至複数個程度の突起を設けてもよい。突起の形状は特に制限されず、例えば、円柱状、円筒状、円錐状、多角錘状等が挙げられる。
初めに、本発明のガス発生剤の成形体の加圧成形方法による製造方法を例示する。加圧成形により、錠剤状、ペレット状又はディスク状にガス発生剤組成物を成形する場合、燃料成分(A)、酸化剤成分(B)、及び燃焼調整剤(D)等の任意の各種添加剤をV型混合機又はロッキングミキサー等の乾式混合機にて混合する。混合の際には、該成分の混合物中に球体を分散し介在させることで、該成分の粉末が球体による力を細部にわたって受けるため、組成物中に各成分が均一に分散する。ロッキングミキサーのような回転と揺動運動を行う混合機を用いることで、各成分がより均一に分散したガス発生剤組成物を得ることができるため望ましい。得られたガス発生剤組成物(粉末)に、バインダー剤(C)を含有する溶液(バインダー溶液)を添加し、撹拌造粒機等の湿式造粒機を用いて該ガス発生剤組成物を造粒する。バインダー溶液の添加量は、一概には言えないが、混合粉末に対して1〜100質量%添加することができる。
その後、80〜100℃にて熱処理して顆粒を得る。熱処理後の顆粒の水分量は、1%を超えると流動性の低下が起こり、安定して次工程の加圧成形を行うことができないおそれがあるため、顆粒中の水分量は1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下が望ましい。
次に、該顆粒をロータリー打錠機によって所望の形状に加圧成形する。加圧成形の際、通常使用されるステアリン酸マグネシウム等の滑剤を0.1〜5質量%の範囲で添加することも可能である。加圧成形された成形体は、100〜110℃で5〜20時間熱処理した後、ガス発生剤として使用できる。熱処理後のガス発生剤中の水分量は1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下、更に好ましくは0.3質量%以下が望ましい。
その後、押出成形体を50〜150℃の温度で5〜50時間程度熱処理を行うことにより、経時変化の少ないガス発生剤組成物の成形体を得ることができる。
押出成形による製造方法では、水分を10〜20質量%含んだ成形体を熱処理するため、低温で長時間熱処理することが必要である。特に、107℃×400時間の過酷な耐熱老化試験に適合するためには、この熱処理が極めて有効である。なお、熱処理時間は、得られるガス発生剤の含水量が1質量%以下になるまで行えば任意に設定して良い。50〜150℃の温度で熱処理する場合、一般的には5時間未満では、熱処理が不十分であり、一方、50時間を超える熱処理時間も意味が無いが、熱処理時間は、ガス発生剤の形状や大きさに応じて、適宜、設定されるべきである。但し、熱処理温度は80℃を超える温度で急激に水分を蒸発させると、成形体内に気泡が生じ成形体の強度不足をもたらし、ガス発生剤が粉砕されて異常燃焼の原因となる。そのため、50〜70℃にて一次熱処理を行い、ガス発生剤中の水分量を7%以下、好ましくは5%以下とし、その後、80〜150℃にて二次熱処理を行い、ガス発生剤中の水分量を1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下にするような段階的な熱処理を施すことが望ましい。
硝酸グアニジン48.0質量部、塩基性硝酸銅48.0質量部、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が3,340mPa・sであるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩4.0質量部をロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して実施例1のガス発生剤を得た。
硝酸グアニジン44.27質量部、塩基性硝酸銅51.88質量部、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が4,850mPa・sであるヒドロキシプロピルメチルセルロース3.85質量部%をロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して比較例1のガス発生剤を得た。
硝酸グアニジン44.27質量部、塩基性硝酸銅51.88質量部、1%(w/w)水溶液の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が2,700mPa・sであるヒドロキシプロピルセルロース3.85質量部をロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して比較例2のガス発生剤を得た。
実施例1及び比較例1、2のガス発生剤の生成ガス組成を測定した。各ガス発生剤を、1.4モル相当の発生ガスとなるようにガス発生器に充填した。各ガス発生剤を充填したガス発生器を、内容積2,800リットルのタンク内に設置して、常温(23℃)で作動させた。
タンク内に排出された生成ガスを、ガステック株式会社製探知器GV−100を用いてガステック気体検知管(NO2及びNO検知用:No.10、NH3検知用:No.3La、CO検知用:No.1La)により、CO、NH3、NO、NO2濃度を測定した。濃度の値は、それぞれ、作動後1分、10分、20分の値を平均することにより得た。試験結果を表1に示した。
硝酸グアニジン48.0質量部、塩基性硝酸銅48.0質量部、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が3,000mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩4.0質量部をロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して実施例2のガス発生剤を得た。
上記実施例2において、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が15(比較例3)、20(比較例5)、239(比較例4)mPa・sのカルボキシメチルセルロースナトリウム塩4.0質量部を用いることで、比較例3〜5のガス発生剤を得た。
前記[試験例1]と同様の試験条件により、実施例1及び2、並びに比較例3〜5のガス発生剤の生成ガス組成を評価した。評価結果を表2に示した。
実施例1及び2、並びに比較例3〜5のガス発生剤の切断後の形状を観察して、以下の評価基準に従い成形性として評価した。評価結果を表3に示した。
○:所定の形状に成形可能
×:所定の形状に成形不可能(切断不良、成形不良)
実施例1及び2、並びに比較例3〜5のガス発生剤各70gをガス発生器に充填し、110℃の恒温槽に2,000時間投入した。800時間、1,000時間、2,000時間で恒温槽からガス発生器を取り出し、充填されたガス発生剤の重量変化率を測定した。以下の評価基準にて、2,000時間の耐熱試験後における重量減少率から耐熱性を評価した。試験結果を表3に示した。
○:重量減少率が5%未満
△:重量減少率が5%以上9%未満
×:重量減少率が9%以上
硝酸グアニジン、塩基性硝酸銅、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が3,340mPa・sであるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩、及び燃焼調整剤を表3に示す組成で調製し、これをロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して実施例3〜10のガス発生剤を得た。
前記[試験例1]と同様の試験条件により、実施例1及び実施例2〜10のガス発生剤の生成ガス組成を評価した。評価結果を表4に示した。
硝酸グアニジン、塩基性硝酸銅、1%(w/w)水溶液にした場合の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が3,340mPa・sであるカルボキシメチルセルロースナトリウム塩、及び合成ヒドロタルサイト(HTS)を表5に示す組成に調製し、これをロッキングミキサーで混合し、混練機で外割り20質量部の脱イオン水および3質量部のエタノールを加え均一に混練した。ダイスを備えた押出機にてストランド状に成形し、この成形体を引き取りベルトで引き取りながら、成形用歯車間に送り出し、成形用歯車の凸歯によって窪み部分を形成し、その窪み部分で折るようにして切断した。その後、55℃で8時間乾燥し、次いで110℃で8時間乾燥して実施例11〜15のガス発生剤を得た。
前記[試験例1]と同様の試験条件により、実施例1及び実施例11〜15のガス発生剤の生成ガス組成を評価した。評価結果を表5に示した。
Claims (6)
- 燃料成分(A)、酸化剤(B)、バインダー剤(C)を含むガス発生剤組成物であって、前記燃料(A)が硝酸グアニジンを含有し、前記酸化剤(B)が塩基性金属硝酸塩を含有し、前記バインダー剤(C)がカルボキシメチルセルロース塩を含有し、該カルボキシメチルセルロース塩は1%(w/w)水溶液の25℃におけるB型粘度計で測定される粘度が1,000mPa・s以上であることを特徴とするガス発生剤組成物。
- 前記硝酸グアニジン(A)の含有量が20〜60質量%であり、前記塩基性金属硝酸塩(B)の含有量が35〜75質量%であり、前記カルボキシメチルセルロース塩(C)の含有量が0.1〜10質量%であることを特徴とする、請求項1に記載のガス発生剤組成物。
- 更に、燃焼調整剤(D)として合成ヒドロタルサイト、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、三酸化二鉄、四酸化三鉄、水酸化酸化アルミニウム、カオリン、酸性白土からなる群から選択される1種以上を含有する、請求項1または2に記載のガス発生剤組成物。
- 前記燃焼調整剤(D)が合成ヒドロタルサイトである、請求項1〜3の何れか一項に記載のガス発生剤組成物。
- 前記燃焼調整剤(D)の含有量が4〜10質量%である、請求項1〜4の何れか一項に記載のガス発生剤組成物。
- 前記請求項1〜5の何れか一項に記載のガス発生剤組成物を含有するガス発生器。
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