以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、遊技施設内の賞品カウンタKを示す模式的な斜視図である。図1を参照して、たとえばパチンコ店などの遊技施設には、遊技客による遊技台(図示せず)での遊技によって獲得されたパチンコ玉やメダル等の遊技媒体(ここでは、パチンコ玉)を賞品Jに交換するための賞品カウンタKが設けられている。賞品カウンタKの近傍、たとえば、その背後には、賞品陳列棚Tが配置されていて、賞品陳列棚Tには、多数の賞品Jが陳列されている。遊技施設の係員は、賞品カウンタKと賞品陳列棚Tとの間に立って接客を行う。
賞品カウンタK上には、賞品払出装置1と、賞品管理装置2とが配置されている。
ここで、賞品Jには、タバコやお菓子やジュース等のいわゆる一般賞品の他に、貴金属等の有価物が内蔵されたカード状の特殊賞品がある。特殊賞品には、その価値に応じて、たとえば大賞品、中賞品、小賞品という複数の種類がある。賞品払出装置1は、内蔵した特殊賞品を遊技客に払い出す装置である。
賞品管理装置2は、POSとも呼ばれる。賞品管理装置2は、通信回線(図示せず)を介して、賞品払出装置1や遊技施設内のターミナルコントローラ(図示せず)に対して通信可能に接続されている。賞品管理装置2は、一般賞品および特殊賞品を含む賞品J全体の在庫を管理している。また、賞品管理装置2は、遊技客が獲得したパチンコ玉と賞品Jと間における交換処理を行う機能を有している。賞品管理装置2を、システム(賞品管理システム)として捉えてもよい。
遊技客が獲得したパチンコ玉は、計数機(図示せず)によって計数され、その計数結果であるパチンコ玉の獲得数は、遊技客のパチンコ玉の保有数として、カードC(後述する図3参照)やレシートR(後述する図2参照)といった媒体に記憶される。
カードCとして、磁気カードやICチップを備えたICカード等が挙げられるが、以下の説明では、カードCがICカードであることを前提とする。カードC自体に保有数が記憶されてもよいし、各カードCに割り振られたID等の識別情報に関連付けて、保有数がターミナルコントローラ内のデータベースに記憶されてもよい。カードC自体に保有数が記憶される場合、および、各カードCのIDに関連付けて保有数がデータベースに記憶される場合のいずれにおいても、保有数がカードCに関連付けられていることに変わりはない。
データベースは、当日獲得されたパチンコ玉(当日遊技媒体または持遊技媒体と呼ぶことにする)の保有数に限らず、遊技施設に会員登録した遊技客である会員客によって前日以前に獲得されたパチンコ玉(貯遊技媒体と呼ぶことにする)の保有数も管理している。パチンコ玉の場合、当日遊技媒体や持遊技媒体は、いわゆる持玉(もちだま)と呼ばれるものであり、貯遊技媒体は、いわゆる貯玉(ちょだま)と呼ばれるものである。持玉は、当日のみ有効であり、原則として、その日の営業が終了した時点で消滅する。ただし、会員客の持玉は、その持玉が発生した日の営業が終了した時点で、その一部または全部について、貯玉となって遊技施設(詳しくは、後述する貯遊技媒体口座)に自動的に預け入れられ、その日の営業が終了した後も存続し、翌日以降も利用可能である。会員客には、会員カードと呼ばれる専用のカードCが発行されていて、この会員カードCに、会員客の持玉や貯玉の保有数が関連付けられている。会員カードCのIDは、会員客に付与される識別情報である。一方、会員客以外の遊技客である一般客に発行されるカードCは、一般カードと呼ばれ、一般カードCには、一般客の持玉の保有数が関連付けられている。
なお、遊技客が所有する携帯電話がカードCの役割を果たしてもよい。この場合、携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号(IDm)が、前述したIDと同じ役割を果たし、遊技客の携帯電話のIDmに関連付けて、保有数がデータベースに記憶される。
図2は、レシートRを示す模式図である。遊技客がカードCを用いることなく、計数機(図示せず)においてパチンコ玉の計数が完了すると、この計数機からレシートRが発行される。図2を参照して、レシートRは、たとえば矩形状の紙片であって、一例として、図2における上から順に、発券番号と、タイトルと、遊技施設名と、発行年月日と、獲得数と、貸出レートと、これらの内容を示すバーコードBとが印字されている。
発券番号は、各レシートRに割り当てられる識別番号であり、図2では「111」である。レシートのタイトルは、図2では<計数レシート>という記載である。遊技施設名は、図2では「パーラー○△×」という記載である。発行年月日は、レシートRが発行された日付であり、図2では「2015年○月×日」である。獲得数は、レシートRを発行した計数機によるパチンコ玉の計数結果であり、前述した保有数でもあり、図2では「1348玉」である。
貸出レートは、遊技施設から遊技客に貸し出してもらうときのパチンコ玉1個の金銭的価値である。パチンコ玉の場合には、たとえば、4円/玉と2円/玉と1円/玉という3種類の貸出レートがある。ちなみに、メダルの場合には、たとえば、20円/枚と10円/枚と5円/枚という3種類の貸出レートがある。以下では、4円/玉のパチンコ玉の貸出レートを「パチンコ4円」と呼び、2円/玉のパチンコ玉の貸出レートを「パチンコ2円」と呼び、1/玉のパチンコ玉の貸出レートを「パチンコ1円」と呼ぶことにする。
一方、賞品Jと交換してもらうときのパチンコ玉1個の金銭的価値を交換レートと呼ぶことにすると、交換レートとは、貸出レートに所定の比率(%)を乗じて得られる値であるが、この実施形態では、この比率が100%である等価交換を想定していて、各貸出レートにおいて貸出レートと交換レートとは同じであり、以下では、「取引レート」と総称される。取引レートは、パチンコ玉の遊技種別の一例である。レシートRには、獲得玉の取引レートが1つだけ記載される。図2の取引レートは「パチンコ4円」である。
このようにパチンコ玉に複数の取引レートが設定されていることに応じて、取引レート毎に保有数が存在する。つまり、パチンコ玉の場合、パチンコ4円の保有数を記録したレシートRの他に、パチンコ2円の保有数を記録したレシートRや、パチンコ1円の保有数を記録したレシートRも存在する。また、持玉や貯玉についても、取引レート毎に保有数が存在する。前述したデータベースには、個々の遊技客がカードCのIDに関連付けて保有する持玉および貯玉のそれぞれの種別について、取引レート毎の口座が設定されていて、それぞれの口座には、対応する取引レートの持玉または貯玉の保有数が記憶されている。つまり、データベースでは、保有数が、IDと、持玉および貯玉の種別と、取引レートとに関連付けて記憶されている。なお、一般客の場合には、貯玉の口座(以下では貯遊技媒体口座と呼ぶ)は存在しない。
図1に戻り、賞品管理装置2による交換処理の概略について説明すると、遊技客は、自分の保有数のパチンコ玉を賞品Jに交換することを希望する際、自身のカードCやレシートRを賞品カウンタKに持ち込む。賞品管理装置2は、持ち込まれたカードCやレシートRに記憶された保有数を読み取ったり、カードCのIDに関連付けられた保有数をデータベースから呼び出したりする。これにより、賞品管理装置2は、この遊技客の保有数のデータを取得する。
そして、賞品Jが一般賞品である場合には、保有数の範囲内で交換可能な一般賞品が遊技客によって選択されると、係員によって一般賞品が遊技客に手渡しで払い出される。その際、賞品管理装置2は、払い出された一般賞品について在庫を更新する。一方、賞品Jが特殊賞品である場合には、保有数の範囲内で交換可能な特殊賞品が遊技客によって選択されると、賞品管理装置2は、賞品払出装置1に対して特殊賞品の払い出し指示を送信するとともに、これから払い出す特殊賞品について在庫を更新する。賞品払出装置1は、賞品管理装置2からの指示に沿って特殊賞品を客に払い出す。
次に、賞品管理装置2の詳細について説明する。図3は、賞品カウンタKにいる係員から見たときの賞品管理装置2を示す斜視図である。図3を参照して、賞品管理装置2は、本体3と、ディスプレー4と、カードリーダ5と、バーコードリーダ6とを備えている。
本体3は、上下に扁平なボックス形状である。本体3の上面には、キーボード7が設けられている。キーボード7は、賞品管理装置2に信号を入力するための入力操作部を構成する。キーボード7は、テンキー8と、選択キー9とを主に含んでいる。選択キー9は、多数設けられていて、それぞれの表面には、いずれかの賞品Jの賞品名等が記されている。本体3の上面において、キーボード7以外の領域には、モード切換部10と、用紙排出口11とが設けられている。
モード切換部10は、本体3の上面に露出される位置に鍵穴10Aが形成されたシリンダー錠である。鍵穴10Aに専用の鍵(図示せず)を差し込んでモード切換部10を所定角度だけ回動させることによって、賞品管理装置2の運転モードを、賞品Jの交換処理を行う交換モードや、交換モード以外のモードに切り換えることができる。交換モード以外のモードとして、賞品管理装置2における設定内容を変更する設定モードや、会員客の登録内容等を変更する会員モードや、賞品Jの在庫集計を行う集計モードや、賞品Jの在庫データの変更等を行う在庫処理モードや、在庫データ等のクリアを行うクリアモード等がある。
用紙排出口11は、横に細長いスリットである。たとえば、前述した集計モードにおいて賞品Jの在庫集計を行ったときに、用紙排出口11には、集計結果を記載した用紙が本体3の内部から排出される。本体3において、図3における手前側端面には、電源スイッチ12とメディア差込口13とが設けられている。電源スイッチ12を操作することによって、賞品管理装置2の電源をオンしたりオフしたりすることができる。メディア差込口13は、奥側へ窪むU字をなすスリット状である。賞品管理装置2内のデータを外部に持ち出す場合、または、外部のデータを賞品管理装置2に取り込みたい場合には、データを記憶したメディア(図示せず)がメディア差込口13に対して抜き差しされる。
ディスプレー4は、板状であり、図3における姿勢を基準として、本体3の奥側端部から奥側上方ヘ傾斜して延びている。ディスプレー4において、図3における手前側の側面には、報知手段としての店側表示部14が設けられている。店側表示部14は、たとえば略矩形状に形成された液晶のタッチパネルであり、賞品カウンタKの係員側を臨んでいる。店側表示部14には、係員向けの種々のデータやタッチキー等が表示される。
本体3およびディスプレー4において、図3における奥側の側面には、客側表示部16が設けられている(図1も参照)。客側表示部16は、たとえば略矩形状に形成された液晶のタッチパネルであり、賞品カウンタKに来た遊技客側を臨んでいる。客側表示部16には、交換処理に関する遊技客向けの情報が表示される。
カードリーダ5は、たとえば、図3に示すような平板形状である。カードリーダ5は、電気ケーブル17を介して本体3に対して電気的に接続されている。遊技客のカードCは、遊技客自身または遊技客からカードCを預かった係員によってカードリーダ5の上面に載置されることで、カードリーダ5にセットされる。カードリーダ5は、カードCのICチップを認識することで、カードCがセットされたことを認識し、セットされたカードCのICチップに記憶されたデータを読み出す。また、カードリーダ5は、ICチップ内のデータを書き換えることもできる。カードリーダ5は、前述した平板形状に限らず、カードCの差込口が形成されたボックス形状であってもよい。
バーコードリーダ6は、把持できるグリップ形状であり、その先端部に、バーコードを読み取るためのバーコード読取部18を有している。バーコードリーダ6は、電気ケーブル19を介して本体3に対して電気的に接続されている。
図4は、賞品管理装置2の電気的構成を示すブロック図である。図4を参照して、賞品管理装置2の本体3は、換算移行手段、データ取得手段、取得種別特定手段、報知手段、遊技種別特定手段、交換用遊技種別特定手段、取得拒否手段、取得解除手段、口座特定手段、遊技媒体移行手段および賞品交換用遊技種別切換手段としての制御部30を内蔵している。制御部30は、CPU(図示せず)と、ROM、RAM等で構成された記憶手段としてのメモリ30Aとを備えており、演算処理等の所定の処理を実行する。メモリ30Aには、賞品Jの在庫数等の必要な情報が記憶されている。
制御部30には、前述した店側表示部14、客側表示部16、電源スイッチ12、モード切換部10、キーボード7、カードリーダ5およびバーコードリーダ6のそれぞれが電気的に接続されている。
カードリーダ5は、セットされたカードCのICチップに記憶されたデータを読み出して制御部30へ出力する。バーコードリーダ6は、レシートR等に記載されたバーコードを読み込んで、このバーコードに含まれるデータを制御部30へ出力する。モード切換部10およびキーボード7を操作すると、制御部30に対してデータや信号が入力される。制御部30は、店側表示部14および客側表示部16のそれぞれにおける表示を制御する。
制御部30は、交換処理のために、複数の入力方法により保有数および取引レートのデータの入力を受け付けることができる。入力方法の一例として、係員が遊技客から受け取ったシートRのバーコードBをバーコードリーダ6に読み取らせて保有数および取引レートのデータを入力する「レシート方法」がある。また、別の入力方法として、係員が遊技客から受け取った一般カードおよび会員カードのどちらかのカードCのIDをカードリーダ5に読み取らせて、このIDに関連付けられた持玉や貯玉の保有数のデータと、対応する取引レートのデータとを入力する「カード方法」がある。さらに、別の入力方法として、たとえばトラブルにより遊技客がレシートRやカードCを紛失した場合等に係員がキーボード7を操作する等によって保有数および取引レートのデータを入力する「手入力方法」がある。これらの入力方法は、制御部30が交換処理のために保有数を遊技媒体数データとして取得する際における取得種別(データの取得方法の種別)に含まれる。なお、1枚のカードCに複数の取引レートの保有数が関連付けられている場合には、カード方法での取得種別は、個々の取引レート毎に存在する。そのため、1枚のカードCでのカード方法であっても、パチンコ1円の取得種別や、パチンコ4円の取得種別が別々に存在する。
図5は、制御部30のメモリ30Aに記憶される内容を示す図である。通常の交換処理では、1つの取引レートのパチンコ玉と賞品Jとが交換されるが、この実施形態の交換処理では、複数の取引レートのパチンコ玉と賞品Jとの交換が可能である。また、一回の交換処理において、1つの入力方法(取得種別)だけで保有数および取引レートが賞品管理装置2に入力されるとは限らず、複数の入力方法を組み合わせて保有数および取引レートが入力されることがある。図5を参照して、複数の入力方法の組み合わせについて、たとえばパターン1〜9という9つの組み合わせがある。各パターンについて、交換処理で実施される追加処理の方法が予め定められてテーブル32にまとめられ、メモリ30Aに記憶されている。
パターン1および2では、先の入力方法がカード方法であり、後の入力方法がレシート方法である。このカード方法では、入力される保有数の取引レートが、単数、つまり、パチンコ4円、パチンコ2円およびパチンコ1円のいずれか1つであることを想定している。先の入力方法と後の入力方法とでの保有数の取引レートの関係について、パターン1では、先の入力方法と後の入力方法とで取引レートが同じだが、パターン2では、先の入力方法と後の入力方法とで取引レートが異なる。
パターン1は、ある1つの取引レートの保有数がカード方法により入力された後に、同じ取引レートの別の保有数がレシート方法により入力される場合である。パターン1では、制御部30は、追加処理としてこれらの保有数を合算する合算処理を行い、合算処理で得られた合算値に基づいて、交換処理を行う。一方、パターン2は、ある1つの取引レートの保有数がカード方法により入力された後に、異なる取引レートの別の保有数がレシート方法により入力される場合である。パターン2では、制御部30は、合算処理ではなく、乗入処理、キャンセル処理および預入処理のいずれかを行う。
乗入処理とは、特定の取引レートの遊技媒体数(パチンコ玉の保有数)の一部または全部を他の取引レートの遊技媒体数に換算して他の遊技媒体数に移行する換算移行処理である。たとえば、第1の保有数では賞品Jと交換するのに足らず、不足分のパチンコ玉を別の取引レートの第2の保有数で補いたい場合に、乗入処理が選択される。なお、第1の入力方法と第2の入力方法とは、同じ場合もあるが、以下の説明では、お互いに別の入力方法であるものとする。
パターン2の場合、カード方法による先の入力方法が第1の入力方法に相当し、レシート方法による後の入力方法が第2の入力方法に相当する。パターン2での乗入処理の場合、カード方法での取引レートがパチンコ4円であってレシート方法での取引レートがパチンコ1円であるとすると、制御部30は、これら2つの取引レートを、レシート方法での取引レートであるパチンコ1円に統一する。そのため、制御部30は、カード方法での保有数を4倍にすることによってレシート方法でのパチンコ1円の取引レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。制御部30は、算出した合計値に基づいて、交換処理を行う。この場合、取引レートの異なる複数の保有数が入力されても、乗入処理により取引レートを統一してこれらの保有数を足し合わせて得られた合計数の範囲内で、交換処理が行なうことができる。乗入処置においてこのように取引レートを統一する理由としては、賞品Jの価値は各取引レートにつき1つだけ定められているので、どれかの取引レートをベースのレートにして、他の取引レートをベースのレートに合わせる必要があるからである。
キャンセル処理とは、制御部30が、レシート方法による保有数の入力の受付を拒否することである。キャンセル処理が選択された場合、制御部30は、カード方法によって入力された保有数だけに基づいて、交換処理を行う。
預入処理の場合、先のカード方法による保有数の入力の際に会員カードCが用いられるとともに、この会員カードCのIDに関連付けた貯遊技媒体口座が存在することが前提である。預入処理は、レシート方法によって入力された保有数のパチンコ玉を貯玉として預け入れることである。この会員カードCのIDに関連付けられた貯玉について、当該保有数と同じ取引レートの貯遊技媒体口座があれば、今回預け入れられた貯玉の保有数が追加されることによって、この貯遊技媒体口座における貯玉の残高が更新される。預入処理が選択された場合、制御部30は、原則として、先にカード方法によって入力された保有数だけに基づいて交換処理を行う。ただし、ある貯遊技媒体口座の貯玉の保有数が今回のカード方法によって入力された場合には、今回の預入処理によって、レシート方法での別の取引レートの保有数が別の貯遊技媒体口座の貯玉の保有数となる。この場合、制御部30は、これらの貯遊技媒体口座における貯玉の保有数同士を乗入処理により足し合わせ、これによる合計値に基づいて交換処理を行ってもよい。
パターン3および4では、先の入力方法がレシート方法であり、後の入力方法が、単数の取引レートでのカード方法である。パターン3では、先の入力方法と後の入力方法とで取引レートが同じだが、パターン4では、先の入力方法と後の入力方法とで取引レートが異なる。パターン3は、ある1つの取引レートの保有数がレシート方法により入力された後に、同じ取引レートの別の保有数がカード方法により入力される場合である。パターン3では、制御部30は、これらの保有数を合算する合算処理を行い、合算処理で得られた合算値に基づいて、交換処理を行う。
一方、パターン4は、ある1つの取引レートの保有数がレシート方法により入力された後に、異なる取引レートの別の保有数がカード方法により入力される場合である。パターン4では、制御部30は、合算処理ではなく、乗入処理、解除処理および預入処理のいずれかを行う。パターン4での乗入処理の場合、レシート方法の取引レートがパチンコ1円であってカード方法の取引レートがパチンコ4円であるとすると、制御部30は、これら2つの取引レートを、レシート方法での取引レートであるパチンコ1円に統一する。そのため、制御部30は、カード方法での保有数を4倍にすることによってレシート方法でのパチンコ1円の取引レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。制御部30は、算出した合計値に基づいて、交換処理を行う。
解除処理とは、制御部30が、先のレシート方法による保有数の入力の受付を解除することである。この場合、制御部30は、後にカード方法によって入力された保有数だけに基づいて、交換処理を行う。
パターン4での預入処理の場合、後のカード方法による保有数の入力の際に、会員カードCが用いられるとともに、この会員カードCのIDに関連付けた貯遊技媒体口座が存在することが前提である。パターン4での預入処理は、レシート方法によって先に入力された保有数のパチンコ玉を貯玉として預け入れることである。この場合、制御部30は、原則として、カード方法によって後に入力された保有数だけに基づいて交換処理を行う。ただし、ある貯遊技媒体口座の貯玉の保有数が今回のカード方法によって入力された場合には、預入処理によって、先のレシート方法での別の取引レートの保有数が別の貯遊技媒体口座の貯玉の保有数として追加される。この場合、制御部30は、これらの貯遊技媒体口座における貯玉の保有数同士を乗入処理により足し合わせ、これによる合計値に基づいて交換処理を行ってもよい。
パターン5〜7では、先の入力方法がカード方法であり、後の入力方法がレシート方法である。このカード方法では、入力される保有数の取引レートが、複数、つまり、パチンコ4円、パチンコ2円およびパチンコ1円のいずれか2つ以上であることを想定している。そのため、取引レートが複数存在する場合には、たとえば、パチンコ4円の保有数と、パチンコ1円の保有数とが一度に入力されるので、遊技客は、これらの取引レートのいずれかを、賞品交換用遊技種別として交換処理の対象となる取引レート(選択レートと呼ぶことにする)として選択することができる。選択レートの選択は、たとえば、遊技客の指示を受けた係員がキーボード7を操作する等によって実現される。
先の入力方法と後の入力方法とでの保有数の取引レートの関係について、パターン5および6では、先の入力方法での複数の取引レートの中に、後の入力方法での取引レートと同じ取引レートが存在する。ただし、パターン5では、後の入力方法での取引レートは、先の入力方法での複数の取引レートの中から遊技客に選択された選択レートと同じであるのに対し、パターン6では、後の入力方法での取引レートは選択レートと異なる。一方、パターン7では、先の入力方法での複数の取引レートの中に、後の入力方法での取引レートと同じ取引レートが無い。
パターン5は、複数の取引レートの保有数がカード方法により入力された後に、複数の取引レートの中の選択レートと同じ取引レートの別の保有数がレシート方法により入力される場合である。パターン5では、制御部30は、選択レートの保有数と、レシート方法により入力された保有数とを合算する合算処理を行い、合算処理で得られた合算値に基づいて、交換処理を行う。なお、カード方法により入力された複数の取引レートの保有数のうち、選択レートとは異なる取引レートの保有数については、乗入処理や預入処理が行われてもよい。パターン5での乗入処理として、制御部30は、選択レートとは異なる取引レートの保有数を、選択レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。パターン5での預入処理として、先のカード方法による保有数の入力の際に、会員カードCが用いられたことが前提であり、制御部30は、選択レートとは異なる取引レートの保有数のパチンコ玉を貯玉として預け入れる。
パターン6は、複数の取引レートの保有数がカード方法により入力された後に、複数の取引レートの中の選択レートとは異なる取引レートの別の保有数がレシート方法により入力される場合である。パターン6では、制御部30は、乗入処理、キャンセル処理および預入処理のいずれかを行う。パターン6での乗入処理の場合、カード方法での取引レートがパチンコ4円およびパチンコ1円であって選択レートがパチンコ4円であって、レシート方法での取引レートがパチンコ1円であるとすると、制御部30は、パチンコ4円の選択レートを、レシート方法での取引レートであるパチンコ1円に統一する。そのため、制御部30は、カード方法での選択レートの保有数を4倍にすることによってレシート方法でのパチンコ1円の取引レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。制御部30は、算出した合計値に基づいて交換処理を行う。
パターン6でのキャンセル処理および預入処理は、パターン2でのキャンセル処理および預入処理と同じ内容である。ただし、パターン6の預入処理では、選択レートではないもののレシート方法と同じ取引レートの貯遊技媒体口座の貯玉の保有数が今回のカード方法によって入力された場合には、今回の預入処理によって、レシート方法での取引レートの保有数がこの貯遊技媒体口座の貯玉の保有数として追加される。この場合、制御部30は、この貯遊技媒体口座における貯玉の保有数を乗入処理により選択レートの口座(貯玉でも持玉でも構わない)に足し合わせ、これによる合計値に基づいて交換処理を行ってもよい。
パターン7は、複数の取引レートの保有数がカード方法により入力された後に、当該複数の取引レートのいずれとも異なる取引レートの別の保有数がレシート方法により入力される場合である。パターン7では、制御部30は、乗入処理、キャンセル処理および預入処理のいずれかを行う。パターン7での乗入処理の場合、カード方法での取引レートがパチンコ4円およびパチンコ2円であって、レシート方法での取引レートがパチンコ1円であるとすると、制御部30は、カード方法での全ての取引レートを、レシート方法での取引レートであるパチンコ1円に統一する。そのため、制御部30は、カード方法でのパチンコ4円の保有数を4倍にし、パチンコ2円の保有数を2倍にすることによってレシート方法でのパチンコ1円の取引レートに換算し、換算後のそれぞれの値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。制御部30は、算出した合計値に基づいて交換処理を行う。パターン7でのキャンセル処理および預入処理は、パターン2でのキャンセル処理および預入処理と同じ内容である。
パターン8および9では、先の入力方法がレシート方法であり、後の入力方法がカード方法である。このカード方法では、入力される保有数の取引レートが複数あることを想定している。先の入力方法と後の入力方法とでの保有数の取引レートの関係について、パターン8では、後の入力方法での複数の取引レートの中に、先の入力方法での取引レートと同じ取引レートが存在する。一方、パターン9では、後の入力方法での複数の取引レートの中に、先の入力方法での取引レートと同じ取引レートが無い。
パターン8は、ある1つの取引レートの保有数がレシート方法により入力された後に、レシート方法の取引レートを含む複数の取引レートの別の保有数がカード方法により入力される場合である。パターン8では、制御部30は、レシート方法での保有数と、カード方法においてレシート方法と同じ取引レートの保有数とを合算する合算処理を行い、合算処理で得られた合算値に基づいて交換処理を行う。なお、カード方法により入力された複数の取引レートの保有数のうち、レシート方法での取引レートと異なる取引レートの保有数については、パターン5と同様に乗入処理や預入処理が行われてもよい。
パターン9は、ある1つの取引レートの保有数がレシート方法により入力された後に、レシート方法の取引レートと異なる複数の取引レートの別の保有数がカード方法により入力される場合である。パターン9では、制御部30は、乗入処理、解除処理および預入処理のいずれかを行う。パターン9での乗入処理の場合、レシート方法での取引レートがパチンコ1円であって、カード方法での取引レートがパチンコ4円およびパチンコ2円であるとすると、制御部30は、カード方法での全ての取引レートを、レシート方法での取引レートであるパチンコ1円に統一する。そのため、制御部30は、カード方法でのパチンコ4円の保有数を4倍にし、パチンコ2円の保有数を2倍にすることによってレシート方法でのパチンコ1円の取引レートに換算し、換算後のそれぞれの値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。制御部30は、算出した合計値に基づいて、交換処理を行う。パターン9での解除処理および預入処理は、パターン4での解除処理および預入処理と同じ内容である。
以上から分かるように、乗入処理において乗り入れ元となるカード方法は、乗入処理の対象であるが、乗入処理において乗り入れ先となるレシート方法は、乗入処理の実質的な対象ではない。そのため、レシート方法による保有数を乗り入れ元とする乗入処理はできない。レシート方法については、追加処理として、乗入処理以外のキャンセル処理、解除処理および預入処理が認められている。ただし、預入処理を選択する場合には、レシート方法によって入力された保有数は、貯玉の保有数となって交換処理の対象となることから、レシート方法については、預入処理を介することによって、間接的な乗入処理が許容されている。つまり、レシート方法については、乗入処理が完全に認められない訳ではなく、乗入処理が制限されている。一方、複数の入力方法のうち、カード方法については、乗入処理の制限はなく、カード方法で入力された持玉や貯玉の保有数を別の取引レートに換算して、レシート方法等によって入力された保有数に足し合わせることができる。メモリ30Aは、このように乗入処理が制限されるか否か(取得種別毎に設定された乗入処理の可否)を入力方法毎にテーブル32において記憶している。
なお、テーブル32には示していないが、カード方法で入力された貯玉と持玉との間で取引レートの異なる場合に、貯玉と持玉との間での乗入処理を条件付で認めてもよい。もちろん、取引レートが異なる貯玉同士の間や、取引レートが異なる持玉同士の間での乗入処理も条件付で認めてもよい。また、乗入処理が制限されたレシート方法で入力された保有数の取引レートは、変更されることがないので、前述したベースのレートとして適切である。
次に、図6〜図8のフローチャートを参照して、賞品管理装置2で行われる交換処理の流れについて説明する。以下では、1人の遊技客が、カードCとレシートRと同時に所持した状態で賞品カウンタKにやってきて、カードCおよびレシートRのそれぞれに記憶された保有数のパチンコ玉について交換処理を受けようとする場合を想定している。図6は、先の入力方法として最初にカード方法による保有数の入力がある場合を想定し、図8は、先の入力方法として最初にレシート方法による保有数の入力がある場合を想定している。
図6を参照して、待機状態の賞品管理装置2において、制御部30は、カードリーダ5にカードCがセットされてカードリーダ5がカードCを読み込んだか否かを監視している(ステップS1)。カードCの読み込みがあると(ステップS1でYES)、制御部30は、このカードCに関連付けられた保有数と取引レートとを少なくとも含むデータを取得する。つまり、制御部30は、カード方法による保有数および取引レートの入力を受け付ける。このとき、制御部30は、この保有数の取引レートを特定するとともに、この保有数についての取得種別がカード方法であることを特定したことになる。そして、制御部30は、メモリ30Aの記憶内容の一部であるテーブル32を参照することによって、カード方法では乗入処理が制限されないこと、つまり、乗入処理が可能であることを把握する。また、カードCが会員カードCである場合には、制御部30は、このカードCのIDを取得し、このIDに関連付けられた貯遊技媒体口座を特定する。
入力された取引レートが複数ある場合には、制御部30は、遊技客の指示を受けた係員がキーボード7を操作する等によって取引レートの選択があるかどうかを監視する(ステップS2)。選択された取引レートは、前述した選択レートである。ステップS2でYESであれば、制御部30は、交換処理のための選択レートを特定したことになる。入力された取引レートが単数である場合には、制御部30が選択レートを自動的に特定できるので、ステップS2の処理は省略される。ステップS1において持玉の保有数と貯玉の保有数とが入力された場合には、制御部30は、遊技客の指示を受けた係員がキーボード7を操作する等によって、持玉および貯玉のどちらを交換処理の対象とするのかという種別の選択があるかどうかを監視する(ステップS3)。ステップS1において持玉の保有数および貯玉の保有数のどちらか一方だけが入力された場合には、ステップS3の処理は省略される。
交換処理において賞品Jとの交換対象となる保有数が一旦決まった状態で、制御部30は、後からの入力方法による保有数の追加の入力があるか否かを監視する(ステップS4)。
保有数の追加の入力がなければ(ステップS4でNO)、制御部30は、遊技客の指示を受けた係員がキーボード7を操作する等によって賞品Jが選択されたか否かを監視する(ステップS5)。賞品Jが選択されると(ステップS5でYES)、制御部30は、遊技客の指示を受けた係員がキーボード7を操作する等によって今回の賞品交換の内容が確定されたか否かを監視する(ステップS6)。なお、賞品Jが選択される度に、制御部30は、選択された賞品Jの賞品名等の情報を店側表示部14や客側表示部16に表示させるとともに、選択された賞品Jの価値に応じて保有数を減算する。そのため、その後は、減算後の保有数の範囲内で、賞品Jを追加で選択できる。そして、賞品Jの選択終了後に賞品交換の内容が確定されると(ステップS6でYES)、制御部30は、払出処理を実行する(ステップS7)。
ステップS5で選択された賞品Jに特殊賞品が含まれる場合には、払出処理の際、制御部30は、選択された特殊賞品の種類および個数を含む払出指令を、賞品払出装置1(図1参照)に送信するとともに、選択された特殊賞品について、メモリ30A(図4参照)で記憶されている在庫数を減らして更新する。払出指令を受信した賞品払出装置1は、その指令で指定された種類の特殊賞品を指定された数だけ遊技客に払い出す。
ステップS5で選択された賞品Jに一般賞品が含まれる場合には、払出処理に関連して、係員は、バーコードリーダ6(図3参照)を把持する。そして、係員は、店側表示部14に表示された選択された賞品名を見ながら、該当する賞品名の賞品Jを、賞品陳列棚T(図1参照)から必要な数だけ取り出す。ここで、各賞品Jには、それぞれの賞品名を識別するためのバーコードが付与されている。係員は、賞品陳列棚Tから取り出した各賞品Jのバーコードにバーコードリーダ6のバーコード読取部18(図3参照)を接近させてバーコードリーダ6に各賞品Jのバーコードを読み取らせた後、バーコードの読み取りが完了した賞品Jを遊技客に払い出す。制御部30は、バーコードリーダ6が賞品Jのバーコードを読み取る毎に、その賞品Jが遊技客に正しく払い出されたとして、メモリ30Aに記憶されているその賞品Jの在庫数を減らして更新する。
選択された全ての賞品Jが遊技客に払い出されると、制御部30は、賞品Jとの交換の対象となった取引レートの保有数を、減算後の最終的な値に更新する。これにより、払出処理が終了し、一連の交換処理が完了する。更新後の保有数は、交換処理後の最新の持玉や貯玉の数としてカードCに関連付けられる。
一方、保有数の追加の入力があれば(ステップS4でYES)、制御部30は、追加処理を行う(ステップS10)。ここでは、先にカード方法で保有数が入力されているので(ステップS1)、ステップS4において、レシート方法による保有数の追加の入力が後からあったものとする。ステップS4でYESの場合、制御部30は、追加の保有数を当日遊技媒体数データとして取得するとともに、このデータの取得種別がレシート方法であることを特定したことになる。制御部30は、メモリ30Aのテーブル32を参照することによって、レシート方法では乗入処理が制限されること、つまり、乗入処理が不可であることを把握する。なお、追加処理の開始時点では、レシート方法による保有数の追加の入力は、制御部30によって正式に受け付けられておらず、保留された状態にある。
追加処理の流れを示す図7を参照して、まず、制御部30は、追加の入力方法で入力された保有数の取引レートを取得して、この取引レートが、先のカード方法で入力された保有数の取引レート(選択レートに相当する)と同じか否かを確認する(ステップS11)。先の入力方法と後の入力方法とで取引レートが同じであれば(ステップS11でYES)、制御部30は、前述した合算処理を行う(ステップS12)。これにより、制御部30は、先のカード方法で入力された保有数と、後の追加のレシート方法で入力された保有数との合算値に基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このようなケースは、前述したパターン1および5(図5参照)に該当する。
一方、先のカード方法と後のレシート方法とで取引レートが異なれば(ステップS11でNO)、制御部30は、図9に示す第1報知画面35を店側表示部14に表示することによって、係員に対して報知を行う(ステップS13)。第1報知画面35には、後のレシート方法による保有数の入力がこれから受け付けられると、先のカード方法によって入力された保有数の取引レートが、レシート方法の取引レート(ここでは、パチンコ1円)に統一される旨のメッセージが表示されている。また、第1報知画面35には、後のレシート方法による保有数の入力がこれから受け付けられると、このレシート方法の取引レートとは別の取引レートについての追加の乗入処理ができなくなる旨のメッセージも表示されている。
また、第1報知画面35には、後のレシート方法による保有数の入力の受付を認める旨を示すOKボタン36と、この入力の受付を諦めて入力自体をキャンセルする旨を示すキャンセルボタン37と、後のレシート方法による保有数について預入処理を行う旨を示す貯玉ボタン38とが、タッチキーとして表示される。第1報知画面35における前述したメッセージや、OKボタン36、キャンセルボタン37および貯玉ボタン38を見た係員は、レシート方法で入力される保有数については、乗入処理が制限されることを把握する。
このように、乗入処理が制限されたレシート方法によって保有数が入力された場合に、制御部30は、レシート入力での乗入処理が制限される旨を第1報知画面35によって係員に報知する。換言すれば、制御部30は、レシート方法による取引レートと選択レートとが異なるとき(ステップS11でNO)、特定された取得種別(ここではレシート入力)についての乗入処理の可否の設定に基づいて、対応する取得種別についての乗入処理の可否に関する情報を第1報知画面35によって報知する。これにより、係員は、今回のレシート方法では乗入処理が制限されるか否かを、自身で判断しなくても、第1報知画面35での報知によって容易に把握できる。そのため、賞品管理装置2は、乗入処理を用いた複雑な運用に柔軟に対応できる。これにより、係員にとっては、交換処理時における負担が軽減される。
遊技客から預入処理を行う旨の指示を聞いた係員が貯玉ボタン38を押すと(ステップS14でYES)、制御部30は、後からレシート方法で入力された保有数については、預入処理を行う(ステップS15)。ただし、この場合、先のカード入力の際に使用されたカードCが会員カードであることが前提である。つまり、貯玉の数が関連付けられた会員カードCを用いたカード方法により保有数が入力された後に、乗入処理が制限された別の所定の入力方法であるレシート方法により別の保有数が入力された場合に、制御部30は、預入処理を行って、当該別の保有数のパチンコ玉を貯玉として預け入れる。換言すれば、制御部30は、レシート方法により別の保有数が当日遊技媒体数データとして取得され(ステップS4でYES)、かつ、貯遊技媒体口座が特定されているときに(ステップS1)、レシート方法で取得された当日遊技媒体数データについての当日遊技媒体数を、この貯遊技媒体口座に移行する。この際、制御部30は、取得種別毎の乗入処理の可否の設定情報(図5参照)に基づいて、厳密には、ステップS4で特定された取得種別(ここではレシート方法)に基づいて、当日遊技媒体数を貯遊技媒体口座に移行する。この場合、制御部30は、選択レートと当日遊技媒体数データについての取引レートとが異なる場合に(ステップS11でNO)、当日遊技媒体数データについての当日遊技媒体数を貯遊技媒体口座に移行している。
その後、制御部30は、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。その際、前述したように、先にカード方法によって入力された保有数だけに基づいて払出処理が行われる場合もあれば、今回の預入処理による貯玉の保有数にも基づいて払出処理が行われる場合もある。
このようなケースは、前述したパターン2、6および7(図5参照)で預入処理を選択する場合に該当する。このようなケースでは、賞品管理装置2は、乗入処理が制限されたレシート方法により入力された保有数を預入処理の対象とする複雑な運用に柔軟に対応できる。また、乗入処理が制限されるレシート方法による保有数の入力があっても、預入処理によって、当該保有数を貯玉の保有数に変換して賞品Jとの交換にすぐに使用できる場合には、交換処理を効率的に実施できる。
一方、後のレシート方法による保有数の入力をキャンセルする旨の指示を遊技客から聞いた係員がキャンセルボタン37を押すと(ステップS14でNO、ステップS16でYES)、制御部30は、キャンセル処理を行って、後からのレシート方法による保有数の入力を無効とする(ステップS17)。つまり、乗入処理が制限されないカード方法による先の保有数の入力が受け付けられた状態で、乗入処理が制限された別のレシート方法により、取引レートが異なる別の保有数が入力されると、制御部30は、レシート方法による入力の受付を拒否する。換言すれば、レシート方法による取引レートと選択レートとが異なり(ステップS11でNO)、かつ、この取引レートに対応する取得種別(ここではレシート方法)についての乗入処理が不可と設定されるとき、制御部30は、レシート方法に対応する保有数のデータの取得を拒否する。これにより、賞品管理装置2は、乗入処理が制限されたレシート方法による後からの入力を受け付けないという複雑な運用に柔軟に対応できる。そして、制御部30は、先のカード方法で入力された保有数だけに基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このようなケースは、前述したパターン2、6および7(図5参照)でキャンセル処理を選択する場合に該当する。
後のレシート方法による保有数の入力の受付を認める旨の指示を遊技客から聞いた係員がOKボタン36を押すと(ステップS14およびS16でNO)、制御部30は、この保有数の入力を受け付けて乗入処理を行う(ステップS18)。これにより、制御部30は、先のカード方法で入力された保有数を後のレシート方法での取引レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。つまり、乗入処理が制限されないカード方法による先の保有数の入力が受け付けられた状態で、乗入処理が制限された別のレシート方法により、取引レートが異なる後の保有数の入力が受け付けられると、制御部30は、乗入処理として、先の保有数を後の保有数の取引レートに換算して後の保有数に足し合わせる。換言すれば、レシート方法による取引レートと選択レートとが異なり(ステップS11でNO)、かつ、この取引レートに対応する取得種別(ここではレシート方法)についての乗入処理が不可と設定されるとき、制御部30は、ステップS2で選択された選択レートを、レシート方法による取引レートに切り換える。これにより、賞品管理装置2は、乗入処理が制限されたレシート方法により後から入力された保有数の取引レートを優先するという複雑な運用に柔軟に対応できる。そして、制御部30は、先ほど算出した合計値に基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このようなケースは、前述したパターン2、6および7(図5参照)で乗入処理を選択する場合に該当する。
次に、図8を参照して、最初にレシート方法による保有数の入力がある場合での交換処理について説明する。なお、図8では、図6の処理ステップと同じ処理ステップには、図6と同じステップ番号を付し、その処理ステップについての詳細な説明を省略する。
待機状態の賞品管理装置2において、制御部30は、バーコードリーダ6によるレシートRのバーコードBの読み込みがあるか否かを監視している(ステップS21)。レシートRの読み込みがあると(ステップS21でYES)、制御部30は、このレシートRに記録された保有数と取引レートとを少なくとも含むデータ(第1の遊技媒体数データ)の入力を受け付け、このデータを取得する。つまり、制御部30は、レシート方法による保有数および取引レートの入力を受け付ける。このとき、制御部30は、取得したデータにおける取引レートを選択レートとして特定する。また、制御部30は、メモリ30Aの記憶内容の一部であるテーブル32を参照することによって、レシート方法では乗入処理が制限されることを把握する。
交換処理において賞品Jとの交換対象となる保有数がステップS21で一旦決まった状態で、後からの入力方法による保有数の追加の入力がなければ(ステップS4でNO)、賞品Jが選択されて(ステップS5でYES)、その賞品交換の内容が確定されたことに応じて(ステップS6でYES)、制御部30は、払出処理を実行する(ステップS7)。選択された全ての賞品Jが遊技客に払い出されると、払出処理が終了し、一連の交換処理が完了する。
一方、後からの入力方法により保有数のデータ(第1の遊技媒体数データとは別の第2の遊技媒体数データ)の追加の入力があれば(ステップS4でYES)、制御部30は、追加処理を行う(ステップS10)。ここでは、先にレシート方法による保有数が既に入力されているので(ステップS21でYES)、カード方法による保有数の追加の入力が後からあったものとする。制御部30は、メモリ30Aのテーブル32を参照することによって、カード方法では乗入処理が制限されないことを把握する。レシート方法による保有数の入力があった後にカード方法による保有数の追加の入力が後からあった場合、追加処理の開始時点では、カード方法による保有数の追加の入力は、制御部30によって受け付けられている。
追加処理として、図7に示すように、先の入力方法と後の追加の入力方法とで取引レートが同じであれば(ステップS11でYES)、制御部30は、前述した合算処理を行う(ステップS12)。これにより、制御部30は、先のレシート方法で入力された保有数と、後の追加のカード方法で入力された保有数との合算値に基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このようなケースは、前述したパターン3および8(図5参照)に該当する。
一方、先のレシート方法と後のカード方法とで取引レートが異なれば(ステップS11でNO)、制御部30は、図10に示す第2報知画面40を店側表示部14に表示することによって、係員に対して報知を行う(ステップS13)。第2報知画面40には、後のカード方法によって入力された保有数の取引レートが、先のレシート方法の取引レート(ここでは、パチンコ1円)に統一される旨のメッセージが表示されている。また、第2報知画面40には、取引レートがレシート方法の取引レートに統一されて乗入処理が実行されることを承認する旨を示すOKボタン41と、先のレシート方法による保有数の入力の受付を解除する旨を示す解除ボタン42と、先のレシート方法による保有数について預入処理を行う旨を示す貯玉ボタン43とが、タッチキーとして表示される。第2報知画面40における前述したメッセージや、OKボタン41、解除ボタン42および貯玉ボタン43を見た係員は、先にレシート方法で入力された保有数については乗入処理が制限されることを把握する。
このように、乗入処理が制限されたレシート方法によって保有数が入力された場合に、制御部30は、レシート入力での乗入処理が制限される旨を第2報知画面40によって係員に報知する。これにより、係員は、今回のレシート方法では乗入処理が制限されるか否かを、自身で判断しなくても、第2報知画面40による報知によって容易に把握できる。そのため、賞品管理装置2は、乗入処理を用いた複雑な運用に柔軟に対応できる。
遊技客から預入処理を行う旨の指示を聞いた係員が貯玉ボタン43を押すと(ステップS14でYES)、制御部30は、後からレシート方法で入力された保有数については、預入処理を行う(ステップS15)。ただし、この場合、後のカード入力の際に使用されたカードCが会員カードであることが前提である。つまり、貯玉の数が関連付けられた会員カードCを用いたカード方法により保有数が入力される前に、レシート方法により別の保有数が入力された場合に、制御部30は、預入処理を行って、当該別の保有数のパチンコ玉を貯玉として預け入れる。その後、制御部30は、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。その際、前述したように、カード方法によって入力された保有数だけに基づいて払出処理が行われる場合もあれば、今回の預入処理による貯玉の保有数にも基づいて払出処理が行われる場合もある。このようなケースは、前述したパターン4および9(図5参照)で預入処理を選択する場合に該当する。
一方、先のレシート方法による保有数の入力の受付を解除する旨の指示を遊技客から聞いた係員が解除ボタン42を押すと(ステップS14でNO、ステップS16でYES)、制御部30は、解除処理を行って、先のレシート方法による保有数の入力の受付を解除する(ステップS17)。つまり、乗入処理が制限された先のレシート方法による保有数の入力が受け付けられた状態で、後のカード方法により、取引レートが異なる別の保有数の入力が受け付けられると、制御部30は、先のレシート方法での保有数の入力の受付を解除し、先のレシート入力方法での保有数の入力がなかったものとする。換言すれば、第1の遊技媒体数データに関するレシート方法と、第2の遊技媒体数データに関するカード方法とで取引レートが異なり(ステップS11でNO)、かつ、レシート方法についての乗入処理が不可と設定されるとき、制御部30は、レシート方法に対応する保有数のデータ(第1の遊技媒体数データ)の取得を解除する。そのため、賞品管理装置2は、乗入処理が制限されたレシート方法による先の入力についての受付を事後的に無効とするという複雑な運用に柔軟に対応できる。この場合、制御部30は、後のカード方法で入力された保有数だけに基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このようなケースは、前述したパターン4および9(図5参照)で解除処理を選択する場合に該当する。
乗入処理を認める旨の指示を遊技客から聞いた係員がOKボタン41を押すと(ステップS14およびS16でNO)、制御部30は、乗入処理を行う(ステップS18)。これにより、制御部30は、後のカード方法で入力された保有数を先のレシート方法での取引レートに換算し、換算後の値をレシート方法での保有数に足し合わせて合計値を算出する。そして、制御部30は、この合計値に基づいて、ステップS5およびステップS6の処理を経て、ステップS7の払出処理を行う。このような交換処理は、前述したパターン4および9(図5参照)で乗入処理を選択する場合に該当する。
以上のように、賞品管理装置2が乗入処理に関する複雑な運用に柔軟に対応できるので、賞品管理装置2を有する遊技施設にとっては、乗入処理に関する運用変更があっても、その運用変更に素早く対応できる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、預入処理は、前述した第1報知画面35の貯玉ボタン39や第2報知画面40の貯玉ボタン43で選択されなくてもよい。その場合、レシート方法による保有数が入力されると、この保有数についての貯玉処理が必ず実施される。そのため、先のカード方法により会員カードCでの保有数が入力された場合には(ステップS1でYES)、その後にレシート方法により保有数が入力された後のステップS13において、第1報知画面35を表示せず、自動で預入処理を行う。
一方、先のレシート方法により保有数が入力された場合には(ステップS21でYES)、制御部30は、図8でのステップS4に先立って、図11に示す第3報知画面45を店側表示部14に表示させてもよい。第3報知画面45には、後の入力方法による保有数の入力が受け付けられても、その保有数の取引レートが、先のレシート方法の取引レート(ここでは、パチンコ1円)に統一される旨のメッセージが表示されている。また、第3報知画面45には、会員カードCを用いたカード方法によって追加で保有数が入力されると、先のレシート方法での保有数について、預入処理を介することで、乗入処理が可能となる旨のメッセージも表示されている。これらのメッセージにより、係員に対して、会員カードCを用いたカード方法による追加の保有数の入力が促される。このメッセージを見た係員が、第3報知画面45に表示されたボタン46を押すと、第3報知画面45が消える。
先のレシート方法での保有数について、預入処理を介した乗入処理が遊技客から希望された場合には、会員カードCを用いたカード方法による保有数の入力があり(図8のステップS4でYES)、前述した追加処理が行われる(ステップS10)。追加処理では、第2報知画面40を表示するステップS13が実施されてもよい。ただし、レシート方法による保有数については必ず自動で預入処理を行うと設定された場合には、追加処理では、ステップS13、S14、S16〜S18の処理が省略されて、合算処理(ステップS12)および預入処理(ステップS15)のどちらかが実施される。
また、乗入処理が制限されたレシート方法により入力された保有数のパチンコ玉の取引レートが、交換処理の対象として既に決まった取引レート(前述した選択レート)と異なる場合に、制御部30は、預入処理として、レシート方法により入力された保有数を選択レートに換算して、変換後の保有数のパチンコ玉を、この選択レートの貯玉として預け入れてもよい。この場合、賞品管理装置2は、乗入処理が制限されたレシート方法により入力された保有数が選択レートと異なる場合に、当該保有数を預入処理の対象とする複雑な運用に柔軟に対応できる。また、選択レート以外の取引レートの貯玉が存在する場合には、この貯玉も選択レートに換算することによって、全ての貯玉の保有数を選択レートの貯遊技媒体口座にまとめてもよい。もちろん、制御部30は、レシート方法により入力された保有数の保有数の取引レートを変更せずに、この保有数のパチンコ玉を、元々の取引レートの貯玉として預け入れてもよい。この場合、賞品管理装置2は、預入処理において、対象の保有数のパチンコ玉を、同じ取引レートの貯玉とする複雑な運用に柔軟に対応できる。
また、前述した実施形態では、乗入処理が制限される入力方法がレシート方法であるとして説明したが、乗入処理が制限される入力方法が、レシート方法以外のカード方法であってもよいし、前述した手入力方法であってもよい。つまり、それぞれの入力方法において、乗入処理の制限を自由に設定できる。設定後の内容は、テーブル32にまとめられてメモリ30Aに記憶される(図5参照)。また、前述した実施形態において乗入処理が制限されるということは、乗入処理が禁止されることを意味してもよいし、たとえば、保有数のうち所定の上限を上回るぶんについての乗入処理が禁止されて当該上限内の乗入処理が許可されることを意味してもよい。たとえば、カードCの発行装置(図示せず)の故障等によってカードCの代わりとしてレシートRが発行された場合には、このレシートRでのレシート方法では、カード方法と同様に乗入処理が認められてもよい。
また、ある入力方法で保有数を入力した後に、異なる取引レートの保有数を同じ入力方法で入力する場合が想定される。たとえば、4円パチンコのレシートRについてレシート方法で入力があった後に、1円パチンコのレシートRについてレシート方法で入力がある場合である。この場合、後の入力方法による入力は拒否されてもよい。後の入力方法による入力は、当該後の入力方法が先の入力方法と異なる場合に許可される。
また、たとえば一度に入力される保有数について取引レートが複数存在する場合には、取引レート毎に乗入処理の可否が設定されて、その設定情報がメモリ30Aに記憶されてもよい。一例として、前述したように1枚のカードCに複数の取引レートの保有数のデータが関連付けられている場合には、カード方法という取得種別は、個々の取引レート毎に個別に存在し、それぞれの取引レート毎に乗入処理の可否が設定される。そのため、制御部30は、1枚のカードCを用いたカード方法によって複数の取引レートの保有数のデータを一度に取得した場合には、取引レート毎の乗入処理の可否の設定情報に基づいて、ある取引レートの保有数についての乗入処理は許可し、別の取引レートの保有数についての乗入処理は許可しないようにしてもよい。さらに、制御部30は、この設定情報に基づいて、乗入処理が不可と設定された保有数(当日遊技媒体数)を、預入処理によって、対応する貯遊技媒体口座に移行してもよい。
ちなみに、取引レート毎の乗入処理の可否の設定(取引レート毎乗入制限設定と呼ぶことにする。)の具体例として、パチンコ1円やパチンコ2円を乗り入れ元としてパチンコ4円を乗り入れ先とする乗入処理は許可される。また、パチンコ1円やパチンコ4円を乗り入れ元としてパチンコ2円を乗り入れ先とする乗入処理も許可される。一方、パチンコ4円やパチンコ2円を乗り入れ元としてパチンコ1円を乗り入れ先とする乗入処理は許可されない。また、入力方法毎(つまり、カードCやレシートRといった媒体毎)の乗入処理の可否の設定(入力方法毎乗入制限設定と呼ぶことにする。)の具体例として、会員カードC(のカード方法)、一般カードC(のカード方法)、レシートR(のレシート方法)および手入力方法のそれぞれを乗り入れ元として会員カードCを乗り入れ先とする乗入処理は許可される。また、一般カードC、レシートRおよび手入力方法のそれぞれを乗り入れ元として一般カードCを乗り入れ先とする乗入処理は許可されるが、会員カードCを乗り入れ元として一般カードCを乗り入れ先とする乗入処理は許可されない。一方、会員カードC、一般カードC、レシートRおよび手入力方法のいずれが乗り入れ元であったとしても、レシートRや手入力方法を乗り入れ先とする乗入処理は許可されない。取引レート毎乗入制限設定と入力方法毎乗入制限設定とは、メモリ30Aに記憶され、組み合わせて運用されるので、以上の具体例の場合、たとえば、レシートRから会員カードCへの乗入処理では、パチンコ1円を乗り入れ元としてパチンコ4円を乗り入れ先とすることが可能であるが、逆に、パチンコ4円を乗り入れ元としてパチンコ1円を乗り入れ先とすることは不可能である。なお、以上で説明した具体例は、あくまで一例なので、乗入処理の可否の設定は、遊技施設の運用によって適宜変更されてもよい。
また、取引レート毎乗入制限設定および入力方法毎乗入制限設定を含む乗入制限設定には、遊技施設側で予め設定され、遊技客による設定や変更ができない遊技施設乗入制限設定と、遊技客による変更が可能な遊技客乗入制限設定とがあってもよい。この場合、遊技施設乗入制限設定が優先され、遊技施設乗入制限設定で許可されている範囲内で、遊技各は遊技客乗入制限設定が可能である。たとえば、遊技施設側の遊技施設乗入制限設定において、全ての媒体(入力方法)を乗り入れ元としてレシートRを乗り入れ先とする乗入処理が不可と設定されている場合は、遊技客はレシートRを乗り入れ先とする乗入処理の可否については設定できない。さらに、遊技施設側が乗入処理自体を不可とした場合は、遊技客には、遊技客乗入制限設定自体ができない。
また、乗入制限設定は、会員登録時に、賞品管理装置2(POS)や、専用端末(図示せず)や、遊技台に隣接配置された台間機(図示せず)等で実行できる。乗入制限設定の設定変更は、これらの装置で適宜可能であるし、景品交換時にも実行できる。
また、店側表示部14の表示内容(図9〜図11参照)が客側表示部16(図1参照)に表示される場合、遊技客が客側表示部16の各種ボタン36〜38、41〜43および46を自ら押すことができてもよい。もちろん、これらのボタンの表示を省略してもよい。ボタンの表示を省略する場合、乗入処理が制限される入力方法によって保有数が入力されると、交換処理において、乗入処置、キャンセル処理、解除処理および預入処理のうち予め定められた処理が自動的に実行される。