JP6748178B2 - 景品交換装置 - Google Patents
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Description
本実施形態に係る遊技場システム1は、図1に示すように、遊技機10、遊技媒体貸出機20、台管理装置30、島管理装置40、親島管理装置50、遊技場管理装置60、計数装置70、会員管理装置80、景品交換装置90で構成されており、これらの装置が所定のネットワーク(例えば、ローカル・エリア・ネットワーク)を介して接続されている。
そして、このような構成からなる遊技場システム1は、遊技者が遊技を行うことで獲得した遊技球又はメダル等の遊技媒体の数量に応じて景品と交換する、いわゆる景品交換を行うための景品交換システムとして機能するものである。
以下、遊技場システム1を構成する各装置について詳述する。
遊技媒体貸出機20は、遊技者に対して遊技媒体を貸し出す装置であり、通常、各遊技機10に一台ずつ備えられており、現金やプリペイドカードの投入に応じて、所定数の遊技媒体を貸し出す。遊技媒体貸出機20には、遊技球を貸し出す玉貸機20aや、メダルを貸し出すメダル貸機20bがある。
島管理装置40は、各種信号を中継・処理する情報処理装置であり、台管理装置30から送信されてきた各種信号を受信し、適宜蓄積または集計して親島管理装置50を介して遊技場管理装置60へ送信する。
親島管理装置50は、各種信号を中継・処理する情報処理装置であり、各島管理装置40から送信されてきた各種信号を受信し、適宜蓄積または集計して遊技場管理装置60へ送信する。
遊技場管理装置60は、プログラム制御により動作する情報処理装置であって、遊技場に備えられる全遊技機10に関する遊技情報を収集して、集計・管理するとともに、遊技場の経営に必要な営業管理情報なども管理する。
また、計数装置70は、計数の結果として得られた遊技媒体の数量である計数値をレシートに印字して発行するレシート発行機71を備えている。
なお、本実施形態においては、計数値を記録する媒体としてレシートを挙げているが、計数値を記録する媒体は、レシートに限るものではなく、例えば、会員カード(磁性体のストライプが施された磁気カード)やICカードなどであってもよい。
会員データベースは、例えば、会員ID、貯玉数、暗証番号等を項目として構成されている。
会員IDは、会員一人一人を特定するための番号である。よって、会員一人一人には、それぞれ異なる会員IDが付与されている。
貯玉数は、会員が遊技で獲得した遊技媒体のうち、景品に交換せずに遊技場に預け入れた遊技媒体の数量である。この貯玉数は、会員IDに関連付けられて計数装置70や景品交換装置90から送信されてくる。また、景品交換や遊技の際に引き出されると、その引き出された数量分減少するようになっている。
なお、暗証番号に代えて、会員一人一人を特定可能な生体情報(例えば、顔画像,指紋,虹彩,声紋)を記憶することで、顔認証や生体認証による会員確認を行なうようにしてもよい。この場合、例えば、遊技者の生体情報を取得可能な手段(カメラや指紋センサ等)を景品交換装置90に備えることで、当該手段が取得した生体情報と予め記憶してある生体情報を照合し、会員の確認を行なうことができる。
また、暗証番号に代えて、遊技者が所有する携帯端末を一意に特定可能な識別番号(例えば、IMEI(International Mobile equipment Identifier),MACアドレス)を記憶することで、この識別番号を用いて携帯端末を利用する会員の認証を行なうようにしてもよい。この場合、例えば、携帯端末と景品交換装置90との間で近距離無線通信(例えば、Bluetooth(登録商標),NFC(Near Field Communication))を利用することで、会員の確認を行なうことができる。
また、景品交換装置90は、景品交換処理に関する情報を表示する。
例えば、遊技者が獲得した有価価値(計数値)、有価価値から交換を選択した景品に対応する景品価値を減算した残り有価価値、交換を選択した景品に関する情報などを表示する。
景品交換において選択可能な一般景品の中には、市場価格が統一されているため景品交換の際に景品の価格が変更できない景品(例えば、たばこ)が存在する。このような景品は、景品との交換に必要な遊技媒体の数量を示す景品価値が自然数にならない場合がある。
例えば、遊技場内の遊技区画のうち遊技球の貸出単価(遊技球一玉あたりの貸出料金)を4円/玉とする区画において、遊技者が獲得した遊技球を計数装置で計数し、この計数値に基づいてたばこ(430円)と交換するときには、たばこの景品価値は、遊技場が一般景品との交換単価を貸出単価と同価値に設定している場合、次式を用いて107.5玉(=430/4)と算出されるため、小数点以下の数値を有し、自然数にはならない。
景品価値=「景品価格」/「交換単価」 (式1)
その結果、小数点以下の数値を有する景品価値の景品が選択されて景品交換処理が行われた場合には、その景品価値を計数値から減算することで算出された残りの計数値(残り有価価値)も小数点以下の数値を有することになる。
そして、遊技場が交換単価を貸出単価と同価値に設定している場合には、交換単価も貸出単価に応じて4円/玉から4.17円/玉と設定されることになる。
これにより、交換単価に小数点以下の数値が含まれると、上式を用いて算出される景品価値も小数点以下の数値が含まれることが多くなる。そのため、このような消費税の対応を行う遊技場では、消費税率や遊技場が設定する遊技者の負担割合などによっては、景品価値に小数点以下の数値が含まれることが多くなるので、景品交換処理が行われて算出された残り有価価値にも小数点以下の数値を有することが多くなる。
また、遊技者が残り有価価値に基づいて交換する景品を検討する際に、小数点以下の数値計算をする必要があり、計算が煩雑となるといった問題があった。
さらに、例えば、小数点以下の数値は「1玉」として繰り上げて景品交換で使用することができるといった誤解を遊技者に与えてしまう虞があった。
これにより、遊技者に対して整数部のみからなる残り有価価値を表示するので、遊技者に上記のような疑念や誤解を与えないようにすることができる。
以下、このような特徴的な機能を備える景品交換装置90の構成について、図2を参照して説明する。
図2に示すように、本実施形態における景品交換装置90は、会員管理装置80等との間で所定の情報の送受信を行う通信手段91と、景品交換装置90の有する機能を実行するための所定のプログラムやデータを記憶可能な記憶手段92と、景品交換処理に関する情報を視認可能に表示する表示手段93と、レシートに印字された計数値等を読み取るチケットリーダー94と、会員カードやICカード等の記録媒体を読み取るカードリーダー95と、暗証番号を入力するための暗証番号入力手段96と、従業員の操作によって所定の情報や命令などを入力するための従業員操作手段97と、所定の演算処理を実行する演算手段98と、CPU,ROM,RAM等を備え、コンピュータとして動作する制御手段99とを備えている。
記憶手段92が記憶する情報には、例えば、景品情報、貸出単価情報等がある。
景品情報は、各景品に関する情報である。
景品情報は、図3に示すように、例えば、景品の名称を示す景品名、景品が属する分類(たばこ,お菓子,飲物等)を示す景品分類、景品の価格を示す景品価格、景品との交換に必要な有価価値の大きさ(遊技媒体の数量)を示す景品価値等からなる。
なお、本実施形態では、交換単価は遊技者が遊技媒体を貸し出す際の貸出単価と同価値に遊技場で設定されているものとする。
また、景品情報の各データは、営業前や営業後等に遊技場の従業員によって入力され、例えば、景品の追加や削除、景品価値の変更などが行われる。
貸出単価情報は、図4に示すように、例えば、遊技種別、貸出数、貸出料金、消費税額(8%)、遊技料金(貸出単価)等からなる。
遊技種別は、貸出単価にもとづく遊技機10の種別を示す。例えば、「4円パチンコ」は、4円の貸出単価で遊技球を貸し出す4円コーナーにおいて貸し出された遊技球を用いて遊技を行うパチンコ機10aを示している。また、「20円パチスロ」は、20円の貸出単価でメダルを貸し出す20円コーナーにおいて貸し出されたメダルを用いて遊技を行うスロットマシン10bを示している。
貸出数は、遊技コーナーごとに、遊技媒体貸出機20が所定の投入金額に応じて貸し出す遊技媒体の数量を示している。例えば、「24玉」は、4円コーナーに設置された遊技媒体貸出機20が投入金額である100円あたり24玉の遊技球を貸し出すことを示している。また、「47枚」は、20円コーナーに設置された遊技媒体貸出機20が投入金額である1000円あたり47枚のメダルを貸し出すことを示している。
消費税額(8%)は、貸出料金に消費税率を乗算して得られた積、すなわち消費税分の金額を示す。例えば、貸出料金が3.86円であって、消費税率が8%であるとき、消費税額(8%)は、3.86円×0.08≒0.31円となる。
遊技料金(貸出単価)は、遊技者が遊技場から遊技媒体の貸し出しを受けるときの実際の貸出単価、すなわち消費税を内税としたときの貸出単価を示す。
例えば、100円で遊技球が25玉貸し出されるところを、100円で24玉貸し出されるように調整することにより、遊技球の一玉あたりの価値(貸出単価)を4円から4.17(≒100/24)円にすることで、遊技場が負担する消費税の一部を遊技者から徴収している。
表示手段93は、本発明における第一の出力手段として機能する従業員用表示部93aと、本発明における第二の出力手段として機能する遊技者用表示部93bを備えており、従業員用表示部93aと遊技者用表示部93bは、それぞれが従業員側、遊技者側を向くように配置されている。
また、表示手段93は、タッチ操作可能なタッチパネルで構成され、指やタッチペン等で画面上の表示に触れることにより遊技場の従業員や遊技者から所定の入力(例えば、通信操作、数値入力操作)を受け付ける受付手段又は遊技場の従業員の操作によって所定の選択(例えば、景品交換に関する設定操作)を行う選択手段としても動作する。
なお、タッチペンを用いる場合には、タッチペンを置いておくための載置台を表示手段93の所定の箇所(画面の周囲など)に設けてもよい。
従業員用表示部93aに表示される従業員用景品選択画面は、従業員が遊技者の希望する景品を選択するための画面であるとともに、チケットリーダー94によるレシートからの計数値の読み取りや、カードリーダー95による会員カードからの会員IDの読み取りが可能な画面となっている。
従業員用景品選択画面は、図5に示すように、総数表示部A1、特殊景品表示部A3、選択済景品表示部A4、余り表示部A6と、操作可能なソフトウェアキーとして、例えば、景品分類選択キーA2、選択操作キーA5、確定キーA7などを表示した画面である。
景品分類選択キーA2は、遊技者からの指示に基づき、景品分類(例えば、特殊景品,お菓子,飲物,タバコ等)を選択するためのキーである。また、景品分類選択キーA2を選択した後、従業員によって所定の景品が選択されると、選択された景品が従業員用表示部93aの選択済景品表示部A4に表示される。
特殊景品表示部A3には、景品分類選択キーA2で選択された特殊景品に関する情報が表示され、特殊景品の種類(大,中,小)とこれら種類ごとの交換数が表示される。
選択済景品表示部A4には、景品分類選択キーA2で選択された一般景品に関する情報が一覧で表示され、選択された景品の景品名、選択された景品の単価、個数などが表示される。
単価は、選択された景品に対応する景品価値を示しており、単価が整数部と小数部とを有する場合、小数部よりも整数部が視認しやすい態様で表示される。例えば、整数部の文字の大きさが小数部の文字の大きさよりも大きく表示される。
なお、単価の小数部を表示させないようにしてもよく、あるいは、単価の小数部を表示するか否かを遊技場の従業員の操作によって選択可能としてもよい。
余り表示部A6には、遊技者が獲得した有価価値から遊技者の希望する景品に対応する景品価値を減算して得られた差である残り有価価値が表示される。
余り表示部A6に表示される残り有価価値は、景品が選択されるたびに演算手段98によって算出されて、表示が更新されるようになっている。
確定キーA7は、景品の選択を確定する際に操作されるキーである。
遊技者用景品選択画面は、図6に示すように、総数表示部B1、特殊景品表示部B2、選択済景品表示部B3、余り表示部B4などを表示した画面である。
総数表示部B1には、遊技者が獲得した有価価値が表示される。具体的には、チケットリーダー94がレシートから読み取った計数値が表示される。また、総数表示部B1には、計数値の他に、交換単価が表示される。さらに、総数表示部B1には、計数値とともに貯玉数を表示させることができる。
特殊景品表示部B2には、従業員用景品選択画面の景品分類選択キーA2で選択された特殊景品に関する情報が表示され、特殊景品の種類(大,中,小)とこれら種類ごとの交換数が表示される。
選択済景品表示部B3には、従業員用景品選択画面の景品分類選択キーA2で選択された一般景品に関する情報が一覧で表示され、選択された景品の景品名、選択された景品の単価、個数などが表示される。
余り表示部B4には、遊技者が獲得した有価価値から遊技者の希望する景品に対応する景品価値を減算して得られた差である残り有価価値が表示される。余り表示部B4に表示される残り有価価値は、景品が選択されるたびに演算手段98によって算出されて、表示が更新されるようになっている。
また、レシートには、計数値の他に、例えば、貸出単価,発行日付等が文字列やバーコードとして記録されており、チケットリーダー94はこれらの情報を読み取り、読み込んだ情報を制御手段99へ送信するとともに記憶手段92に記憶させる。
なお、遊技者用表示部93bがタッチパネルで構成されている場合、遊技者用表示部93bが暗証番号入力手段96として機能する。
なお、従業員用表示部93aがタッチパネルで構成されている場合、従業員用表示部93aが従業員操作手段97として機能する。
例えば、演算手段98は、本発明における算出手段として動作することで、遊技者が獲得した有価価値から遊技者の希望する景品(一般景品又は特殊景品)の景品価値を減算し、この減算により得られた差を残り有価価値として算出する。
また、演算手段98は、景品が選択されるたびに選択された景品の景品価値を有価価値から減算して残り有価価値として算出する。また、複数の景品が選択された場合には、演算手段98は、選択された景品の景品価値を残り有価価値から減算して新たな残り有価価値として算出する。
例えば、制御手段99は、本発明における出力制御手段として動作し、表示手段93を制御する。具体的には、従業員用表示部93aに表示される従業員用景品選択画面と遊技者用表示部93bに表示される遊技者用景品選択画面において、次のような特徴的な表示を行わせる。
制御手段99は、演算手段98によって算出された残り有価価値を、従業員用景品選択画面の余り表示部A6と遊技者用景品選択画面の余り表示部B4に表示させる。
この場合において、残り有価価値が、小数点以上の数値を示す整数部と、小数点以下の数値を示す小数部を有するとき、制御手段99は、図7(a)に示すように、従業員用景品選択画面の余り表示部A6に、残り有価価値の整数部と小数部の両方を表示させる。
一方、制御手段99は、遊技者用景品選択画面の余り表示部B4には、図7(b)に示すように、残り有価価値の整数部のみを表示させるようにし、小数部は表示させないようにする。
具体的には、演算手段98によって算出された残り有価価値が896.8玉の場合には、余り表示部A6には896.8と表示され、余り表示部B4には896と表示される。つまり、余り表示部B4には残り有価価値のうち小数部の0.8は表示されないようになっている。
また、遊技者用景品選択画面には小数部を有することなく整数部を有する残り有価価値を表示するので、遊技者に残り有価価値の小数点以下の数値に対する疑念や誤解を与えないようにすることができる。
例えば、整数部の文字の大きさを小数部の文字の大きさよりも大きく表示させる。または、整数部の文字の太さを小数部の文字の太さよりも太く表示させる。あるいは、整数部の文字の色を小数部の文字の色よりも目立つ色(整数部を赤、小数部を緑のような反対色とする、整数部の色を小数部よりも高い彩度とするなど)で表示させてもよい。あるいは、これらを組み合わせた表示態様としてもよい。
これによって、景品の選択操作などを行う従業員は、残り有価価値のうち整数部と小数部を明確に区別することができ、小数部を整数部として誤認することがなくなる。
制御手段99は、従業員用景品選択画面の総数表示部A1と遊技者用景品選択画面の総数表示部B1に交換単価を表示させる。
制御手段99は、交換単価が小数点以上の数値を示す整数部と小数点以下の数値を示す小数部とを有するときに、小数部よりも整数部が視認しやすい態様で表示させる((図7(a)、(b)参照))。
また、上記の残り有価価値の表示態様と同様に、例えば、整数部を小数部よりも大きく表示させたり、整数部を小数部よりも認識しやすい色で表示させる。
これによって、景品の選択操作等を行う従業員は、交換単価のうち整数部と小数部を明確に区別することができ、小数部を整数部として誤認することがなくなる。
景品交換装置90が実行する動作の手順を、「景品交換方法」として、図16〜図18に示すフローチャートを参照しながら説明する。
以下に示す動作は、制御手段99が景品交換装置90の構成各部を制御しながら、レシートから計数値の読み取り、交換する景品の受け付け、景品交換に関する表示等といった各種機能を実行させることで実現される。
なお、以下のフローチャートによる説明では、一般景品との交換が選択された場合を例に挙げて説明する。
ここでは、「景品交換方法」の内訳として、景品交換装置90が実行する処理の全体的な流れである「景品交換メイン処理」、従業員が従業員操作手段97又はタッチパネルである従業員用表示部93aを操作して交換する景品を選択する「景品選択処理」、残り有価価値を貯玉(貯留遊技媒体)として遊技場に預け入れ可能に受け付ける「貯玉受付処理」のそれぞれの実行手順について、順に説明する。
景品交換メイン処理について、図16を参照して説明する。
まず、制御手段99は、従業員用表示部93aに初期状態の従業員用景品選択画面を表示させ、遊技者用表示部93bに初期状態の遊技者用景品選択画面を表示させる(S10)。
初期状態の従業員用景品選択画面とは、選択済景品表示部A4には選択された景品が表示されておらず、かつ、総数表示部A1、特殊景品表示部A3、余り表示部A6の各表示部には、「0玉」や「0個」といった初期状態を示す数値が表示された画面をいう。
また、初期状態の遊技者用景品選択画面も同様に、選択済景品表示部B3には選択された景品が表示されておらず、かつ、総数表示部B1、特殊景品表示部B2、余り表示部B4の各表示部には、「0玉」や「0個」といった初期状態を示す数値が表示された画面をいう。
制御手段99は、チケットリーダー94がレシートから計数値等を読み取ったと判断されるまで待機し(S11:NO)、チケットリーダー94がレシートから計数値等を読み取ったと判断したときは(S11:YES)、読み取った計数値等の情報を受け取り、記憶手段92に記憶させる。
そして、制御手段99は、従業員用景品選択画面の総数表示部A1と遊技者用景品選択画面の総数表示部B1に計数値(有価価値)を表示させる。
制御手段99は、景品分類選択キーA2が選択されたと判断したときは(S12:YES)、景品選択処理を実行する(S13)。この景品選択処理については、後記の「(2)景品選択処理」にて詳述する。
一方、景品分類選択キーA2が選択されていないと判断したとき(S12:NO)、又は、景品選択処理が終了したときは、制御手段99は、カードリーダー95が会員カードから会員IDを読み取ったか否かを判断する(S14)。
一方、カードリーダー95が会員カードから会員IDを読み取っていないと判断したとき(S14:NO)、又は、貯玉受付処理が終了したときは、景品交換を確定する操作である確定キーA7が選択されたか否かを判断する(S16)。
一方、制御手段99は、確定キーA7が選択されたと判断したときは(S16:YES)、景品の選択が終了したとみなし、次いで、遊技者用表示部93bに切り捨て処理が行われている旨の通知を表示させる(S17)。
そして、制御手段99が、本発明における切り捨て手段として動作することで、残り有価価値のうち小数部を切り捨てて処理する切り捨て処理を行う。
例えば、遊技場が切り捨て処理を行う運用としている場合には、図8に示すように、「余り玉の小数点以下の数値は切り捨てられますので、ご了承ください。」といった表示がされる。
また、切り捨て処理が行われている旨の通知とともに「OK」キーが表示され、遊技者から「OK」キーの選択によって了承を得た上で、切り捨て処理が実行されるようになっている。
さらに、この切り捨て処理が行われている旨の通知を遊技者用表示部93bに表示するか否かを、従業員用表示部93aの所定の設定画面から遊技場の従業員による操作に基づいて選択することができる。
このように、切り捨て処理が行われている旨を通知する又は通知しないを選択可能であるため、各遊技場の運営形態にあった運用を行うことができる。
景品選択処理について、図17を参照して説明する。
景品交換メイン処理のS12において、制御手段99は、景品分類選択キーA2が選択されたと判断した場合(S12:YES)、従業員用表示部93aに、その選択された景品分類に属する景品を選択可能な画面を表示する。
制御手段99は、複数の景品の中から一の景品が選択されたか否かを判断する(S20)。制御手段99は、景品の選択がされたと判断した場合(S20:YES)、その選択された景品が成人確認の必要な景品か否かを判断する(S21)。
成人確認フラグとは、成人確認が必要な景品が選択されたか否かを示すフラグであり、フラグがセット(設定)されているときは、成人確認の必要な景品が選択されたことを示しており、遊技者に対して年齢確認を行うようになっている。
一方、制御手段99は、成人確認の必要な景品ではないと判断したときは(S21:NO)、成人確認フラグをセット(設定)しない。
続いて、演算手段98は、記憶手段92に記憶されている有価価値(総数表示部A1に表示されている有価価値)から取得した景品価値(選択済景品表示部A4に表示されている景品の単価に個数を乗じた積)を減算し、この減算により得られた差を残り有価価値として算出する(S24)。また、制御手段99は、この残り有価価値を記憶手段92に記憶させる。
制御手段99は、選択操作キーA5の戻すキー又は全て戻すキーが選択されたと判断した場合(S33:YES)、選択を戻す景品に対応する景品価値を取得する(S34)。
次いで、演算手段98は、記憶手段92に記憶されている残り有価価値に、取得した景品価値を加算し、この加算により得られた和を残り有価価値として算出する(S35)。また、制御手段99は、この残り有価価値を記憶手段92に記憶させる。
制御手段99は、選択操作キーA5の戻すキー又は全て戻すキーが選択されないと判断した場合(S33:NO)、S34とS35は実行しない。
制御手段99は、残り有価価値が小数部を有すると判断したときは(S25:YES)、従業員用景品選択画面の余り表示部A6に、整数部と小数部とを有する残り有価価値を表示させる(S26)。このとき、制御手段99は、例えば、残り有価価値の整数部の文字の大きさを小数部の文字の大きさよりも大きく表示させる。
また、制御手段99は、遊技者用景品選択画面の余り表示部B4に、小数部を有することなく整数部を有する残り有価価値を表示させる(S27)。
また、制御手段99は、遊技者用景品選択画面の余り表示部B4にも、整数部のみを有する残り有価価値を表示させる(S29)。
例えば、はじめに算出された残り有価価値が整数部と小数部とを有することによって、従業員用景品選択画面の余り表示部A6に整数部と小数部とを有する残り有価価値を表示させるとともに、遊技者用景品選択画面の余り表示部B4に小数部を有することなく整数部を有する残り有価価値を表示させた後、さらに景品が選択されて、新たな残り有価価値が演算手段98によって算出されたとき、当該新たな残り有価価値が小数部を有することなく整数部を有する場合には、図9及び図10に示すように、従業員用景品選択画面の余り表示部A6と遊技者用景品選択画面の余り表示部B4のそれぞれに小数部を有することなく整数部からなる残り有価価値を表示させる。
これによって、複数の景品が選択された場合や一度選択された景品が解除された場合でも残り有価価値の表示が更新されるので、従業員と遊技者は景品と交換可能な遊技媒体数を正確に把握することができる。
制御手段99は、成人確認フラグがセット(設定)されていないと判断したときは(S30:NO)、景品選択処理を終了させる。
一方、制御手段99は、成人確認フラグがセット(設定)されていると判断したときは(S30:YES)、図12に示すように、遊技者用景品選択画面に遊技者に対して年齢確認の入力を促すメッセージと年齢確認を承諾するための入力キーB5を表示させる。また、図11に示すように、従業員用景品選択画面に年齢確認中である旨のメッセ―ジと年齢確認を中止するためのキャンセルキーを表示させる。
なお、従業員用景品選択画面に、年齢確認中の表示がされている状態で、選択操作キーA5の戻すキー又は全て戻すキーが選択されると、選択されている景品が解除されるようになっている。
制御手段99は、入力キーB5が選択されたものと判断されるまで待機し(S32:NO)、入力キーB5が選択されたものと判断した場合(S32:YES)、景品選択処理を終了させる。
貯玉受付処理について、図18を参照して説明する。
景品交換メイン処理のS14において、カードリーダー95が会員カードに記録されている会員IDを読み取ったものと制御手段99が判断した場合(S14:YES)、記憶手段92は、その読み取られた会員IDを記憶する(S40)。
制御手段99は、暗証番号入力手段96を介して暗証番号が入力されたか否かを判断する(S42)。
制御手段99は、暗証番号が入力されたと判断されるまで待機し(S42:NO)、暗証番号が入力されたと判断した場合には(S42:YES)、その暗証番号と記憶手段92から取り出した会員IDとを関連付け、通信手段91を介して会員管理装置80へ送信する。
会員管理装置80において、会員データベースに登録されている会員IDに関連付けられた暗証番号が受信した暗証番号と一致していると判断されたときは、その会員データベースにてその会員IDに関連付けられている貯玉数が取り出され、この貯玉数が景品交換装置90へ送信される。
貯玉受付画面は、遊技者の貯玉数を表示する画面であるとともに、残り有価価値を貯玉として預け入れることが可能な画面となっている。
貯玉受付画面は、図14に示すように、会員管理装置80から送信されてきた遊技種別ごとの貯玉数を表示する貯玉数表示部C1、現在の残り有価価値のうち整数部を表示する残り有価価値表示部C2と、操作可能なソフトウェアキーとして、例えば、現在の残り有価価値を貯玉として預け入れる際に操作される決定キーC3、現在の残り有価価値を貯玉として預け入れるのを中止する際に操作される中止キーC4などを表示した画面である。
つまり、遊技場の運営形態として残り有価価値の小数部は貯玉として預け入れ不能としている場合、残り有価価値の小数部を表示しないことで、遊技者に残り有価価値の小数部が貯玉できるといった誤解を与えないようにすることができる。また、遊技場側は小数部の遊技媒体数まで貯玉として受け入れないため、貯玉管理を簡素化することができる。
なお、残り有価価値の小数部を貯玉として受け付け可能又は受け付け不能に遊技場の従業員の操作によって選択可能にしてもよい。
制御手段99は、決定キーC3が選択されないと判断したときは(S44:NO)、中止キーC4が選択されたか否かを判断する(S48)。
制御手段99は、中止キーC4が選択されたと判断したときは、従業員用表示部93aに従業員用景品選択画面を表示させ、遊技者用表示部93bに遊技者用景品選択画面を表示させる(S47)。このとき、従業員用景品選択画面の総数表示部A1と遊技者用景品選択画面の総数表示部B1には、計数値(1000玉)の他に、貯玉数(157玉)が表示される。なお、計数値と貯玉数とをそれぞれ表示する態様に代えて、計数値と貯玉数との和(1157玉=1000+157)を表示することもできる。
そして、制御手段99は、算出された貯玉数と残り有価価値を記憶手段92に記憶させる。また、制御手段99は、貯玉数を会員IDと関連付けて、通信手段91を介して会員管理装置80へ送信させ(S46)、会員データベースに記憶させる。
例えば、図15に示すように、余り表示部A6には、残り有価価値である0.8玉(=896.8−896)を表示させ、総数表示部A1には、計数値である1000玉と貯玉数である1053玉(=157+896)を表示させる。
一方、図示しないが、余り表示部B4には、残り有価価値の整数部である0玉を表示し、総数表示部B1には、計数値である1000玉と貯玉数である1053玉(=157+896)を表示させる。
なお、総数表示部A1と総数表示部B1においては、計数値と貯玉数とをそれぞれ表示する態様に代えて、計数値と貯玉数との和(2053玉=1000+1053)を表示することもできる。
この待機状態のときに、制御手段99は、景品交換の際に残り有価価値のうち小数部を表示しない旨を示す表示を遊技者用表示部93bに表示させる。
例えば、図13に示すように、遊技者に対して「一部の景品交換において発生する小数点以下の数値となる余り玉は表示されませんので、ご了承ください。」といった表示がされる。
このように、残り有価価値の小数部を表示しない旨を遊技者に対して通知することで、残り有価価値の小数部を切り捨てて処理しているかのような誤解を遊技者に与えないようにすることができる。
また、残り有価価値の小数部を表示しない旨を遊技者用表示部93bに表示するか否かを、遊技場の従業員による設定に基づいて選択することができ、各遊技場の運営形態に沿って設定することができる。
なお、このようなメッセージによる表示に限らず、動画像による表示や音声による出力、あるいはこれらを組み合わせたものとすることもできる。
次に、景品交換プログラムについて説明する。
上記の実施形態におけるコンピュータである景品交換装置90の景品交換機能(景品交換方法を実行するための機能)は、記憶手段92に記憶された景品交換プログラムにより実現される。
これによって、景品交換機能は、ソフトウエアである景品交換プログラムとハードウエア資源であるコンピュータ(景品交換装置90)の各構成手段とが協働することにより実現される。
外部記憶装置とは、CD−ROM等の記憶媒体を内蔵し、景品交換装置90に外部接続されるメモリ増設装置をいう。一方、可搬記録媒体とは、記録媒体駆動装置(ドライブ装置)に装着でき、かつ、持ち運び可能な記録媒体であって、たとえば、フレキシブルディスク,メモリカード,光磁気ディスク等をいう。
そして、記録媒体に記録されたプログラムは、景品交換装置90の記憶手段92であるRAM等にロードされて、制御手段99により実行される。この実行により、上述した実施形態の景品交換装置90の機能が実現される。
さらに、コンピュータで景品交換プログラムをロードする場合、他のコンピュータで保有された景品交換プログラムを、通信回線を利用して自己の有するRAMや外部記憶装置にダウンロードすることもできる。このダウンロードされた景品交換プログラムも、CPUにより実行され、上記実施形態の景品交換機能を実現する。
すなわち、残り有価価値の小数点以下の数値(小数部)が表示されないので、従業員は残り有価価値を正確に把握することができないという問題があった。
これによって、遊技場の従業員は残り有価価値を小数部まで把握することができる。
例えば、上述した実施形態では、景品交換の際の有価価値や残り有価価値を画面上で表示する場合で説明したが、これに限らず、例えば、音声による出力や表示と音声による出力としてもよい。
封入式遊技機は、パチンコ機10a、スロットマシン10bなどの遊技機でありながらも、機外から遊技媒体を投入することなく遊技を行うことができるとともに、遊技に伴って獲得される遊技媒体の数量に相当する有価価値をデータ(点数)として取得することができる遊技機として構成されている。例えば、現金等の対価として点数を購入し、遊技に用いるために費やされて点数が減少したり、所定の入賞により遊技媒体の払い出しに代えて点数が増加するようになっている。
上述した実施形態において遊技機10を封入式遊技機とした場合、景品交換装置90は、遊技者が獲得した有価価値である点数に基づいて景品選択画面における各表示を行うことができる。
90 景品交換装置
93 表示手段(出力手段)
93a 従業員用表示部(第一の出力手段、貯留遊技媒体受付手段)
93b 遊技者用表示部(第二の出力手段)
98 演算手段(算出手段)
99 制御手段(景品交換処理手段、出力制御手段、切り捨て手段)
Claims (3)
- 遊技者が獲得した有価価値の大きさを特定可能な情報を取得可能な情報取得手段と、
前記有価価値を景品に交換するための景品交換処理を実行可能な景品交換処理手段と、
前記景品交換処理において前記有価価値を所定の景品に交換する場合に必要な有価価値の大きさである景品価値を特定可能な情報を記憶可能な記憶手段と、
前記景品交換処理に関する情報を出力可能な出力手段と、
前記出力手段を制御可能な出力制御手段と、
前記遊技者が獲得した有価価値から遊技者の希望する景品に対応する景品価値を減算した残り有価価値を算出可能な算出手段と、
前記残り有価価値を、記録媒体に対応付けられた識別情報に対応付けて記憶するための処理を実行可能な貯有価価値処理手段と、
を備え、
前記出力手段は、
景品交換に係る操作員向けの出力を実行可能な第一の出力手段と、
遊技者向けの出力を実行可能な第二の出力手段と、
を含み、
前記出力制御手段は、前記残り有価価値が小数点以上の数値を示す整数部と小数点以下の数値を示す小数部を有するときに、
前記第一の出力手段に前記整数部と前記小数部とを有する前記残り有価価値を出力させることが可能であり、
前記第二の出力手段に前記小数部を有することなく前記整数部を有する前記残り有価価値を出力させることが可能であり、
前記貯有価価値処理手段は、
前記残り有価価値が小数点以上の数値を示す整数部と小数点以下の数値を示す小数部を有するときに、当該整数部を前記識別情報に対応付けて記憶するための処理を実行し、当該小数部を当該識別情報に対応付けて記憶するための処理を実行しない
ことを特徴とする景品交換装置。 - 前記第一の出力手段は、
前記景品交換処理に関する情報を視認可能に出力可能であり、
前記出力制御手段は、
前記第一の出力手段に前記整数部と前記小数部とを有する前記残り有価価値を出力させるときに、前記小数部よりも前記整数部が視認しやすい態様で出力させることが可能である
ことを特徴とする請求項1記載の景品交換装置。 - 前記出力制御手段は、
前記残り有価価値のうち前記小数部を出力しないことに関する情報を前記第二の出力手段に出力させることが可能である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の景品交換装置。
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